JP2000067456A - 微小レンズ付き光ヘッド及びこの製造方法並びに微小レンズ付き光ヘッドを有した光記録再生装置並びに光記録再生検査装置 - Google Patents

微小レンズ付き光ヘッド及びこの製造方法並びに微小レンズ付き光ヘッドを有した光記録再生装置並びに光記録再生検査装置

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JP2000067456A
JP2000067456A JP10235575A JP23557598A JP2000067456A JP 2000067456 A JP2000067456 A JP 2000067456A JP 10235575 A JP10235575 A JP 10235575A JP 23557598 A JP23557598 A JP 23557598A JP 2000067456 A JP2000067456 A JP 2000067456A
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optical head
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microlens
optical
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Takeshi Irita
丈司 入田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レンズ材料の選択の幅が広く寸法精度が高い
微小レンズを有した光ヘッドと、この光ヘッドを有した
光記録再生装置と、この光記録再生装置を検査する光記
録再生検査装置を提供し、且つ、この光ヘッドを量産可
能な製造方法を提供する。 【解決手段】 微小レンズ付き光ヘッド1は、シリコン
基板17の一方の面の中間部に設けられる微小レンズ1
3と、一方の面の端部に形成され一方の側壁から他方の
側壁に渡って形成される段部3と、微小レンズ13を形
成した面と反対側の他方の面に形成される第2凹部5と
を有し、この第2凹部5を介して微小レンズ13が露出
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、微小レンズ付き光ヘッ
ド及びこの製造方法並びに微小レンズ付き光ヘッドを有
した光記録再生装置並びに光記録再生検査装置に関し、
さらに詳細には、光記録や光通信等において使用される
微小レンズ付き光ヘッド及びこの製造方法並びにこの微
小レンズ付き光ヘッドを有した光記録再生装置並びにこ
の光記録再生装置により記録再生される光記録媒体を検
査する光記録再生検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光学的に情報を記録又は再生する
方式として、特に、光磁気記録における記録密度を向上
させる目的で、ソリッドイマージョンレンズ(以下、
「SIL」と記す。)を使用して光学系の実効的な開口
数を1以上にする記録方式が提案されている。このSI
Lを光磁気ディスクのフライングヘッド上に設けた実験
例がB.D.TerrisらによってApplied Physics Letter68
(2),141-143(1996)に開示されている。
【0003】この実験例に開示された光磁気記録装置1
41は、図40に示すように、光記録媒体73の上部か
ら上方へ微小な間隙を有した位置に空気ベアリング効果
により浮上するスライダ143を有し、このスライダ1
43の先端部にはSIL145が設けられている。SI
L145は半球状であり、その上部に球面部145aを
有し、その下部に平面部145bを有している。SIL
145の上方にはSIL145に光線を収束入射させる
対物レンズ89が配設されている。スライダ143はガ
ラス製の透明な材質で形成されている。SIL145と
光記録媒体73との間隙の大きさは、スライダ143の
構造とその重量、及び光記録媒体73の回転により発生
する空気ベアリング効果による浮上力によって決定され
るので、光磁気記録装置141にはフォーカサスサーボ
機構が不要である。
【0004】この光磁気記録装置141は、SIL14
5を先端部に有したスライダ143の基部をボイスコイ
ルモータ(図示せず)によって回転させることで、SI
L145が光記録媒体73の半径方向に走査(トラッキ
ング動作)して、光記録媒体73に情報を記録再生する
ことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、微小な
SILや対物レンズをスライダの先端部に配設する場
合、強度的に脆弱なガラスをスライダの材質として選択
するか、或いは、スライダに孔を開けて対物レンズを挿
設するので、スライダの強度が低下する。また、対物レ
ンズは微小であるので、孔に対物レンズを高精度に装着
させることが困難である。さらに、SILや対物レンズ
は研磨による機械加工によって行なわれるので、レンズ
の小型化や高精度の微細加工にも限界がある。また、レ
ンズ材料もガラス等の限られた材料しか選択できない。
【0006】そこで、微小のSILを有した光ヘッドを
作製するには、微小で高精度のSILをスライダに高精
度に装着させることが必要であるが、従来による製造方
法では、これら条件を満たす光ヘッドを製造することは
困難であり、また、量産性も低かった。
【0007】本発明はこのような問題に鑑みてなされた
ものであり、レンズ材料の選択の幅が広く、寸法精度が
高い微小レンズを有した光ヘッドと、この光ヘッドを有
した光記録再生装置と、この光記録再生装置を検査する
光記録再生検査装置を提供し、且つ、この光ヘッドを量
産可能な製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明の微小レンズ付き光ヘッドの製造方法は、第1
の材料(例えば、実施形態におけるシリコン基板17)
からなる基板の一方の面に第1凹部(例えば、実施形態
における凹部23、41)を形成する第1工程と、第1
凹部内に微小レンズを形成する第2の材料(例えば、実
施形態における石英ガラス25,チタン酸ストロンチウ
ム41)を充填する第2工程と、第1凹部を形成した基
板の一方の面の端部に段部を形成する第3工程と、第1
凹部を形成した面と反対側の他方の面に第2凹部を形成
して、微小レンズを露出させる第4工程とを有する。即
ち、微小レンズ付き光ヘッドの製造方法は、基板に第1
凹部を形成し、この第1凹部に微小レンズを形成する第
2の材料を充填した後に、第1凹部を形成した基板の一
方の面の端部に段部を形成し、第1凹部を形成した面と
反対側の他方の面に第2凹部を形成して微小レンズを露
出させることで、基板に微小レンズを有した光ヘッドを
製造することができる。各製造工程において、半導体集
積回路の製造技術を応用することで、大きさが極めて小
さく、且つ寸法精度の高い微小レンズを有した光ヘッド
を製造することができる。
【0009】第3工程は第1凹部を未だ形成していない
基板の端部に段部を形成するものとし、この第3工程の
後に第1工程、第2工程及び第4工程を順に行なっても
よい。即ち、基板に段部を形成した後に微小レンズを形
成することで、微小レンズを有した光ヘッドを作製する
ことができる。
【0010】第1工程と第3工程はエッチングにより第
1凹部と段部を形成することが好ましい。エッチングに
より、基板に寸法精度の高い第1凹部と所定形状の段部
を形成することができる。第1凹部は等方的なエッチン
グにより形成され、エッチングはフッ酸と硝酸とを含む
水溶液であることが好ましい。
【0011】また、第1工程は、基板の一方の面上に耐
エッチング性を有する第1の膜(例えば、実施形態にお
けるクロム膜19)を形成する膜形成工程と、第1の膜
に開口部を形成して基板の一方の面を露出させる基板第
1露出工程と、開口部から基板を等方的にエッチングし
て微小レンズの型枠を形成するレンズ型枠形成工程と、
基板上に形成された第1の膜を除去する膜除去工程とを
有することが好ましい。基板上に第1の膜を形成し、こ
の第1の膜の所定の位置に開口部を形成し、この開口部
を介して露出した基板を等方的にエッチングをすること
で、基板に寸法精度の極めて高い半球上の第1凹部を形
成することができる。耐エッチング性を有する第1の膜
は基板の一方の面の他に、他方の面にも形成してもよ
い。開口部は基板を露出させるとともに、第1凹部の形
状精度に大きな影響を及ぼすので、第1凹部の形状精度
に対応させて開口部の形状精度を定めることが好まし
い。
【0012】第2工程は、第1凹部内に第2の材料を充
填する充填工程と、基板の一方の面上に付着した第2の
材料を除去する第2材料除去工程とを有することが好ま
しい。第2の材料は少なくとも第1凹部内に密に充填さ
れていればよく、この第2の材料が第1凹部周辺の基板
の一方の面に付着していてもよい。第2材料除去工程で
除去される第2の材料は第1凹部内に充填された第2の
材料を除いた基板の一方の面上に付着したもののみをい
う。
【0013】また、第4工程は、耐エッチング性を有す
る第2の膜(例えば、実施形態における窒化珪素膜2
7)を基板の両面に形成する第2膜形成工程と、基板を
境にしてこの基板の一方の面に形成された第1凹部に対
向する基板の他方の面の周辺に付着した第2の膜を除去
して開口部を形成し、この開口部を介して基板が露出す
る基板第2露出工程と、この開口部から基板をエッチン
グして第2凹部を形成し、この第2凹部の端部に微小レ
ンズを露出させるレンズ露出工程と、微小レンズが形成
された側の基板の一方の面に付着した第2の膜を除去す
る第2膜除去工程とを有することが好ましい。
【0014】基板第2露出工程で形成される開口部は基
板を介して第1凹部に対向する位置に設けられており、
この開口部と第2凹部を通過する光が微小レンズに到達
するので、開口部の形状は光が通過できる形状であるこ
とが好ましい。開口部の形状は、例えば、矩形状を例示
することができる。レンズ露出工程で露出する微小レン
ズの範囲は、微小レンズに光が入射する位置よりも外側
であることが好ましい。第2膜除去工程で第2の膜を除
去することで、微小レンズを開口させることができる。
除去される第2の膜は基板の一方の面上に付着したもの
のみならず、微小レンズの端部に付着した第2の膜も含
まれる。第2膜除去工程で第2の膜を除去すると、微小
レンズの端部の面と基板の一方の面が同一面になること
が好ましい。
【0015】レンズ露出工程において基板をエッチング
して形成された第2凹部は、微小レンズから基板の他方
の面に進むにしたがって開口面積が漸次大きくなること
が好ましい。第2凹部は微小レンズに入射する光の光路
になるので、微小レンズから基板の他方の面に進むにし
たがって開口面積を漸次大きくすることで、光の遮断を
防止することができる。レンズ露出工程における基板の
エッチングには、水酸化カリウム,テトラ・メチル・ア
ンモニウム・ハイドロ・オキサイド,エチレンジアミン
ピロカテコールのいずれかが含まれる水溶液を用いるこ
とが好ましい。
【0016】第2膜除去工程は微小レンズが形成された
側の基板の一方の面に付着した第2の膜の一部を除去し
て基板の一方の面上に第2の膜を残存させてもよい。第
2の膜を基板に残存させることで、基板の底面の機械的
強度を向上させることができる。
【0017】また、第2膜除去工程により露出した基板
の面にこの面を保護する機械的保護膜を形成する機械的
保護膜工程を第4工程の後に設けてもよい。機械的保護
膜を設けることで、基板の底面の機械的強度を向上させ
ることができる。
【0018】第3工程により形成される段部は第1の材
料の一方の側面から他方の側面に渡って形成されること
が好ましい。段部が形成された基板の一方の面から下方
に配置された光記録媒体を回転させると、光記録媒体上
の空気の粘性により、段部を介して基板の一方の面と光
記録媒体との間の流路内に押し込まれる。そして、この
流路内に流入した空気の圧力が上昇することで、基板が
光記録媒体の上方に浮上する。即ち、基板の端部に段部
を設けることで、光記録媒体上の空気を基板と光記録媒
体との間に流入し易くすることができる。段部は空気が
流入し易くする機能を有するものであれば、この形状は
問わない。例えば、段部の断面形状は矩形状やテーパ状
を例示することができる。
【0019】第3工程は、段部を形成する段部形成工程
と、第1凹部を中央にして対象に配設されるとともに、
段部を形成した基板の一方の端部から他方の端部に渡る
複数の溝を段部形成工程の後に形成する溝形成工程とを
有することが好ましい。基板に溝を設けることで、微小
レンズを有した基板の剛性不足を改良して、基板を低浮
上量で安定して浮上させることができる。
【0020】溝形成工程により形成される溝の深さは一
定であるとともに段部のそれよりも深いことが好まし
い。溝の深さを一定にするとともに、段部のそれよりも
深くし、さらに、溝の幅を一定にすることで、段部が形
成された基板の端部に開口部が形成され、この開口部を
介して空気を流入させることができる。従って、基板が
光記録媒体から素速く浮上することができ、基板の磨耗
を低減することができる。また、溝の幅を段部が形成さ
れた基板の一方の端部から他方の端部に進むにしたがっ
て漸次狭くする場合には、基板の有するピッチング運動
に対する剛性不足を改良して、基板をより低浮上量で安
定して浮上させることができる。
【0021】溝形成工程はエッチング、特にドライエッ
チングにより溝を形成することが好ましい。これは、ド
ライエッチングを使用することで、基板に所定形状の溝
を容易に形成することができるからである。
【0022】第4工程で行なわれるエッチングは、水酸
化カリウム、テトラ・メチル・アンモニウム、ハイドロ
・オキサイド、エチレン・ジアミン・ピロカテコールの
いずれかの水溶液を使用することが好ましい。これらの
水溶液を使用することで基板に第2凹部を形成すること
ができる。
【0023】基板の一方の面であって第1凹部の外側に
この第1凹部を包囲する環状凹部を形成する環状凹部形
成工程と形成された環状凹部内にコイルを設けるコイル
付設工程とを、第1工程から第4工程のいずれかの工程
内、若しくは第4工程の後で行なってもよい。また、環
状凹部形成工程は段部形成工程に含まれ、コイル付設工
程は第4工程の第2膜形成工程と基板第2露出工程との
間に設けてもよい。環状凹部形成工程とコイル付設工程
とを行なうことで、コイルを有した基板を製造すること
ができる。
【0024】段部形成工程は段部を形成するとともに、
基板の一方の面であって第1凹部の外側にこの第1凹部
を包囲する環状凹部を形成することが好ましい。また、
第4工程は、第2膜除去工程と基板第2露出工程との間
に、環状凹部内にコイルを有するコイル付設工程を備え
ることが好ましい。環状凹部内にコイルを設けること
で、第1凹部内に形成される微小レンズがコイルで包囲
される。従って、コイルに通電すると光記録媒体の上面
におけるコイルが対応する部分の磁界変調が行なわれ、
記録のオーバーライトをすることができる。
【0025】第1工程において、基板第1露出工程とレ
ンズ型枠形成工程との間に、開口部から基板をエッチン
グして有底筒状の第3凹部(例えば、実施形態における
凹部39を形成する第3凹部形成工程を設けることが好
ましい。基板に有底筒状の第3凹部を形成し、この第3
凹部から等方的にエッチングをすることで、先端に球面
部を有する円柱状の微小レンズの型枠を形成することが
できる。
【0026】第2工程において、充填工程の前に第1凹
部の内面に保護膜(例えば、実施形態における窒化珪素
膜27)を形成する保護膜形成工程と、この保護膜形成
工程により形成された保護膜の内面に光の反射を防止す
る無反射膜(例えば、実施形態における誘電体膜63)
を形成する無反射膜形成工程とを設けることが好まし
い。保護膜はレンズ露出工程において、レンズ若しくは
無反射膜がエッチングにより除去されないようにするた
めの機能を有する。無反射膜は少なくとも光が微小レン
ズに入射する範囲に形成されていればよい。
【0027】第4工程の基板第2露出工程は基板の他方
の面に開口部を形成して基板を露出させるとともに、こ
の開口部の周辺であって基板の他方の面に載置される対
物レンズの位置決めに利用されるマークを形成すること
が好ましい。開口部の周辺にマークを形成することで、
開口部に対物レンズ等の光学部材や電子部材や機械部材
を高精度に取り付けることができる。
【0028】第1の材料はダイヤモンド型結晶構造をな
す半導体であることが好ましく、例えば、シリコン、ゲ
ルマニウム、ダイヤモンド、スズ等を例示することがで
きる。
【0029】第1の材料に用いられる基板は、<100
>又は、<110>方向を表面・面方位としダイヤモン
ド型結晶構造をなす半導体基板上に形成されることが好
ましい。これは、第1の材料に溶液による異方性のエッ
チングをする際に、エッチングの方向を特定することが
容易だからである。
【0030】第2の材料は、波長が0.35〜0.70μ
mの少なくとも一部分の波長範囲の光に対する屈折率が
2.0以上であることが好ましい。これは、固体浸レン
ズを用いた光学系により形成される集光スポット径φ
は、φ=λ/(n・sinθ)となる。(ここで、λは
光の波長、nは固体浸レンズの屈折率、θは入射角であ
る。)従って、屈折率の大きな材料を媒質として使用し
て微小レンズを作り固体浸レンズとして用いれば、集光
スポット径をより一層小さくすることができるからであ
る。
【0031】また、第2の材料は、ガラス、チタン酸ス
トロンチウム、ダイヤモンド、シリコンカーバイド、ガ
リウム燐、硫化砒素、ニオブ酸リチウム、酸化ジルコニ
ウム、窒化シリコンのいずれかであることが好ましい。
これらの材料をレンズ材料として用い、固体浸レンズと
して使用することで、集光スポット径をより一層小さく
することができる。
【0032】請求項1から26のいずれかに記載の第1
工程から第4工程と、この第4工程の後であって第2凹
部を形成した基板上に対物レンズを設けるレンズ付設工
程とを有してもよい。微小レンズを有した基板に対物レ
ンズを設けることで、記録再生光をこの対物レンズまで
平行光束で入射させることができる。
【0033】請求項1から26のいずれかに記載の第1
工程から第4工程と、この第4工程の後であってに第2
凹部を形成した基板上に反射手段を設ける反射手段付設
工程とを有してもよく、また、請求項1から26のいず
れかに記載の第1工程から第4工程と、この第4工程の
後であって第2凹部を形成した基板上に対物レンズとこ
の対物レンズよりも第2凹部から微小レンズに入射する
光の経路の上流側に反射手段を設ける光学系付設工程と
を有してもよい。さらに、反射手段は反射方向可変であ
ることが好ましい。反射手段を反射方向可変に設けるこ
とで、微小レンズに入射した後の集光スポットの結ぶ位
置を可変することができる。
【0034】請求項1から30のいずれかに記載の製造
方法により製造される微小レンズ付き光ヘッドであっ
て、基板の一方の面の中間部に設けられる微小レンズ
と、一方の面の端部に形成される請求項8記載の段部
と、微小レンズを形成した面と反対側の他方の面に形成
される第2凹部とを有し、この第2凹部を介して微小レ
ンズが露出することが好ましい。光源から出射した光は
第2凹部を通って微小レンズに入射し、微小な光スポッ
トになって微小レンズから出射する。
【0035】ここで、基板の一方の面に請求項12から
15のいずれかに記載の溝と、請求項17記載の環状凹
部(例えば、実施形態における方形状凹部57)と、請
求項17又は18記載のコイル(例えば、実施形態にお
けるコイルパターン61)とを設けてもよい。即ち、基
板の一方の面に、第1凹部を中央にして対象に配設され
るとともに、段部を形成した基板の一方の端部から他方
の端部に渡る複数の溝を設け、第1凹部の外側であって
この第1凹部を包囲する環状凹部を設け、この環状凹部
内にコイルを設ける。
【0036】また、微小レンズは半球状であり、一方に
平面部を有し他方に球面部を有することが好ましい。球
面部に光を入射させると、平面部近傍に微小の集光スポ
ットを形成することができる。微小レンズは、筒状であ
り、その一方に平面部を有し他方に球面部を有してもよ
い。球面部の外側から光を入射させると、平面部近傍に
集光されたより明るい微小の集光スポットを形成するこ
とができる。
【0037】本発明の製造方法により製造される微小レ
ンズは、その少なくとも球面部の表面に無反射膜を形成
することが好ましい。無反射膜を球面部の表面に形成す
ることで、球面部に入射する光の反射を防止して照射体
に照射される集光スポットの光量を向上させることがで
きる。また、無反射膜上に保護膜を積層することが好ま
しい。保護膜を設けることで、レンズ若しくは無反射膜
がエッチングにより除去されることを防止できる。
【0038】微小レンズに入射する光の経路の上流側に
反射手段を設け、この反射手段を経由した光が微小レン
ズに入射することが好ましい。光源と微小レンズ間に反
射手段を設けて光の経路を変更させることで、光源の配
置の自由度を増加させることができる。反射手段を反射
方向可変に設ける場合には、光の経路の調整を容易にす
ることができる。
【0039】微小レンズは固体浸レンズでもよい。微小
レンズを固体浸レンズとして使用することで、記録媒体
に集光スポットを照射して情報の読み書きをすることが
できる。
【0040】光記録媒体に光を照射して、この光記録媒
体に情報を記録再生する光記録再生装置は、情報を記録
再生する光記録媒体と、光記録媒体を回転させる回転手
段(例えば、実施形態におけるスピンドルモータ75)
と、光記録媒体の上方に移動可能に設けられる請求項3
1から43のいずれかに記載の微小レンズ付き光ヘッド
と、微小レンズ付き光ヘッドを先端部に接続する接続手
段(例えば、実施形態におけるサスペンション87)
と、接続手段を移動させて微小レンズ付き光ヘッドを光
記録媒体の上方の径方向に移動させる移動手段(例え
ば、実施形態におけるヘッドアーム81)と、光を出射
する光源(例えば、実施形態におけるレーザ光源77)
と、光源から出射する光を微小レンズ付き光ヘッドに導
く光案内手段(例えば、実施形態における光学系79、
ミラー83、マイクロミラー86)とを有することが好
ましい。光源から出射する光が光案内手段を経由して微
小レンズ付き光ヘッドに入射した後に、微小スポットに
なって光記録媒体上を照射する。移動手段によって接続
手段を移動させることで、接続手段の先端部に接続され
た微小レンズ付き光ヘッドを光記録媒体の上方の径方向
に移動させることができる。従って、光記録媒体を回転
手段で回転させることで、光記録媒体の任意の位置に光
の微小スポットを照射することができ、情報の記録再生
をすることができる。
【0041】光案内手段は、接続手段の先端部に光を反
射する反射手段を有し、この反射手段を経由した光を微
小レンズ付き光ヘッドに入射させてもよい。反射手段は
接続手段の先端部に固定してもよいし、移動自在に設け
てもよい。反射手段を設けることで、光源の配置の自由
度を増加させることができ、また、反射手段を反射方向
可変に設けることで、光の経路の調整を容易にすること
ができる。
【0042】接続手段を互いに所定の間隙を有して複数
配設し、この接続手段に設けられる微小レンズ付き光ヘ
ッドの各々から光が出射する側の端部より所定の間隙を
有した位置に光記録媒体を配設してもよい。即ち、接続
手段と微小レンズ付き光ヘッドと光記録媒体を複数有し
た光記録再生装置を構成したものである。
【0043】光記録媒体に光を照射して、この光記録媒
体に情報を記録再生する光記録再生装置の検査装置は、
光源とこの光源から出射される光の経路の上流側に少な
くともガルバノミラーと対物レンズとを有するレーザ走
査顕微鏡と、光記録媒体を回転させる回転手段と、光記
録媒体の上方に移動可能に設けられる請求項31から4
3のいずれかに記載の微小レンズ付き光ヘッドと、微小
レンズ付き光ヘッドを先端部に接続する接続手段とを備
えることが好ましい。また、微小レンズ付き光ヘッドに
はこの微小レンズ付き光ヘッドを光記録媒体の所望の上
方位置に移動させる移動手段が接続されていることが好
ましい。レーザ走査顕微鏡と光記録媒体との間の光経路
に微小レンズ付き光ヘッドを設け、この微小レンズ付き
光ヘッドを光記録媒体上で走査することで、広範囲で且
つ高精度高速の測定検査を行なうことができる。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態を図1から図39に基づいて説明する。本実施の形態
は光情報記録、再生の際に使用される固体浸レンズ付き
の光ヘッドと、この光ヘッドの製造方法と、光ヘッドを
使用した光磁気記録再生装置と、光磁気記録再生装置の
検査装置の態様を示す。
【0045】
【第1の実施の形態】本発明の第1の実施の形態を図1
から図8に基づいて説明する。最初に、本実施の形態の
微小レンズ付き光ヘッドの製造方法を説明する前に、こ
の製造方法により製造される微小レンズ付き光ヘッド
(以下、「光ヘッド」と記す。)を説明する。図1は光
ヘッドの斜視図を示し、図2(a)は光ヘッドの正面図
を示し、同図(b)はその平面図を示す。
【0046】光ヘッド1は、図1に示すように、シリコ
ン製であって直方体形状である。光ヘッド1の上部手前
には、左側の側壁から右側の側壁に渡って形成された段
部3が設けられている。光ヘッド1の中央上部には、図
2(a)に示すように、光ヘッド1の上部から底部に進
むにしたがって開口面積が漸次大きくなるテーパ状の第
2凹部5が形成されている。この第2凹部5は、その上
部に方形状の天板部7と、この天板部7の周縁から下方
に延出する側壁部9とを有している。天板部7の中央部
には円弧状の孔(第1凹部)11が形成され、この孔1
1に半球状の微小レンズ13が設けられている。微小レ
ンズ13の下部の球面部13aはその先端が露出し、第
2凹部5内に突出している。
【0047】図3は微小レンズ13を固体浸レンズとし
て用いた場合の固体浸レンズを示し、同図(a)は正面
図を示し、同図(b)は平面図を示す。同図(a),
(b)に示すように、固体浸レンズ15は石英ガラス製
であって半球状であり、その下面は球面状の球面部15
aと、その上部に平らな平面を有する平面部15bとを
有している。固体浸レンズ15の下方から入射する光は
球面部15aを経由して平面部15bの中心0の近傍に
収束され、平面部15bの上方近傍に配置される光記録
媒体(図示せず)上に極めて小さい集光スポットを形成
する。
【0048】次に、第1の実施の形態の光ヘッドの製造
方法を図4,図5を使用して説明する。図4において、
右側の図はシリコン基板の平面図を示し、左側の図は右
側の図のa−a矢視に相当する部分のシリコン基板の縦
断面図を示し、また、図5において、中央の図はシリコ
ン基板の平面図を示し、左側の図は中央の図のf−f矢
視に相当する部分のシリコン基板の縦断面図を示し、右
側の図はシリコン基板の裏面図を示す。光ヘッドの製造
方法は、シリコン基板の一方の面に凹部を形成する第1
工程と、この凹部内に微小レンズ13を形成するために
石英を充填する第2工程と、基板の端部に段部を形成す
る第3工程と、凹部を形成したシリコン基板の面と反対
側の他方の面に凹部を形成して、微小レンズ13を露出
させる第4工程とから構成されている。
【0049】最初に、第1工程を説明する。第1工程
は、図4(a)に示すように、<100>方向を表面・
面方位とするシリコン基板(基板)17の上面にクロム
膜(第1の膜)19を蒸着し(膜形成工程)、フォトリ
ソグラフィーとエッチング法によりこのクロム膜19の
中央部に円形の開口部21を形成し、この開口部21を
介してシリコン基板17の表面を露出させる(基板第1
露出工程)。
【0050】次に、同図(b)に示すように、等方性の
エッチング溶液、例えば、フッ酸-硝酸系のエッチング
液にクロム膜19が蒸着したシリコン基板17を浸す。
フッ酸-硝酸系のエッチング液は開口部21を経由して
露出したシリコン基板17に接触し、このシリコン基板
17の上面を等方的にエッチングして半球状の凹部(第
1凹部)23を形成する(レンズ型枠形成工程)。この
とき、クロム膜19は耐エッチング性を有するのでエッ
チングされない。従って、凹部23の上部には凹部23
の中心側に突出するクロム膜23が環状に張り出した状
態になる。ここで、クロム膜19に形成された開口部2
1を真円に極めて近くし、且つフッ酸-硝酸系のエッチ
ング液の組成と温度を適宜に調整することで、凹部23
の形状精度を極めて高い精度(真球度0.2μm)にす
ることができる。尚、レンズ型枠形成工程の際、クロム
膜19をシリコン基板17の底面に形成しておいてもよ
い。即ち、クロム膜19をシリコン基板17の両面に形
成し、このシリコン基板17をエッチング液に浸すこと
で、開口部23を介して露出したシリコン基板17の部
分にのみ凹部23を形成することができる。
【0051】次に、同図(c)に示すように、シリコン
基板17の上部に蒸着したクロム膜19を除去する(膜
除去工程)。即ち、第1工程は、膜形成工程と基板第1
露出工程とレンズ型枠形成工程と膜除去工程とから構成
されている。
【0052】次に、第2工程を説明する。第2工程は、
同図(d)に示すように、シリコン基板17上にレンズ
材料になる石英ガラス25をキャスティングにより、こ
の石英ガラス25が凹部23に充填されるまで付着させ
る(充填工程)。或いは、石英ガラス25の代わりにコ
ーニング社の7059-Glass等をスパッタリング
法によりシリコン基板17に成膜して凹部23に充填し
てもよい。次に、同図(e)に示すように、ポリッシン
グ等により、シリコン基板17上に付着した石英ガラス
25を除去して、シリコン基板17の上面と凹部23内
に充填された石英ガラス25の上面を同一面にして、シ
リコン基板17の上面を平坦にする(第2材料除去工
程)。即ち、第2工程は、充填工程と第2材料除去工程
とから構成されている。
【0053】次に、第3工程を説明する。第3工程は、
図5(f)に示すように、フォトリソグラフィと反応性
イオンエッチング(RIE)等のドライエッチングをす
ることで、シリコン基板17の左側上部に段部3を形成
する。この段部3はシリコン基板17の一方の側面から
他方の側面に渡って形成される。
【0054】次に、第4工程を説明する。第4工程は、
同図(g)に示すように、シリコン基板17の上下両面
に、減圧化学気相成長法(LPCVD法)により窒化珪
素膜(第2の膜)27を成膜する(第2膜形成工程)。
尚、この窒化珪素膜27はスパッタリング法により成膜
してもよい。次に、凹部23の下方であってシリコン基
板17の下方の面に成膜された窒化珪素膜27をフォト
リソグラフィーとRIE(反応性イオンエッチング)に
より除去して、矩形状の開口部29を形成し、シリコン
基板17を露出させる(基板第2露出工程)。
【0055】次に、同図(h)に示すように、シリコン
基板17を水酸化カリウム(KOH)水溶液中に浸して
異方性ウェットエッチングを行なう。即ち、水酸化カリ
ウム水溶液が開口部29から露出したシリコン基板17
の下面に接触した後に、シリコン基板17の下面からの
なす角度θ(54.7°)を有するエッチングファセッ
ト面31を形成しながら上方へと異方性エッチングを進
行させる。ここで、石英はシリコンに比べてエッチング
速度が極めて遅いので、シリコン基板17はエッチング
されても石英は殆どエッチングされない。このため、シ
リコン基板17はエッチングされるが微小レンズ13は
エッチングされないので、微小レンズ13の球面部13
aの先端部が露出する(レンズ露出工程)。そして、球
面部13aの先端部が露出したときに、シリコン基板1
7を水酸化カリウム水溶液から取り出すことでエッチン
グは終了する。
【0056】そして、エッチングファセット面31の内
側の空間は、微小レンズ13の球面部13aの先端部か
らシリコン基板17の下方の面に進むにしたがって開口
面積が漸次大きくなる光路溝33が形成される。尚、ウ
ェットエッチングを行なう際に、水酸化カリウム水溶液
を使用するが、この代わりにテトラ・メチル・アンモニ
ウム・ハイドロ・オキサイド(TMAH)やエチレン・
ジアミン・ピロカテコール(EDP)溶液を使用しても
よい。
【0057】次に、同図(i)に示すように、微小レン
ズ13の平面部13b上とシリコン基板17の上面に付
着した窒化珪素膜27をRIEによるエッチング又はポ
リッシングにより除去する(第2膜除去工程)。従っ
て、微小レンズ13の平面部13bが露出することで、
光路を確保することができるとともに、微小レンズ13
を有したシリコン製の光ヘッド1が完成する。即ち、第
4工程は、第2膜形成工程と基板第2露出工程とレンズ
露出工程と第2膜除去工程とから構成されている。
【0058】次に、第1の実施の形態の作用を図6を使
用して説明する。同図に示すように、この光ヘッド1の
微小レンズ13の平面部13bを光記録媒体73の記録
面に対向に配置することで、光ヘッド1は光フライング
ヘッドになる。即ち、光ヘッド1の後端上部に支持バネ
となるサスペンション(ジンバル)87を取り付け、光
記録媒体73の回転により生じる空気流の風上に段部4
9が形成された光ヘッド1の端部を向ける。光記録媒体
73を所定の速度で回転させて空気流を発生させ、光ヘ
ッド1をエアベアリングにより光記録媒体73から微小
間隙を有して浮上させる。光記録媒体73の低速回転時
には光記録媒体73と光ヘッド1との間隙は一定に保た
れる。
【0059】そこで、この間隙、即ち、光ヘッド1の浮
上量を微小レンズ13の焦点距離に対応させることで、
記録若しくは再生光のフォーカシングを自動的に行なう
ことができる。尚、記録光と再生光は光ヘッド1に形成
された光路溝33を通って微小レンズ13に導くことが
できる。従って、本実施の形態により、簡単な構成で極
めて高性能な光ヘッド1を得ることができる。
【0060】本実施の形態では、微小レンズ13を石英
ガラス25で形成したが、石英ガラス25の屈折率nは
波長が0.35〜0.70μmの光に対してn=1.5程
度である。この微小レンズ13を固体浸レンズ15とし
て動作させた場合、集光スポット径φは、前述した通
り、φ=λ/(n・sinθ)となるので、表1に示す
屈折率nの高い材料を用いて微小レンズ13を作製し、
固体浸レンズ15として作動させるならば、ガラスを材
料とする場合より、さらに小さい集光スポットを得るこ
とができる。
【0061】
【表1】 レンズ材料 屈折率 (波長650nm近傍の光に対する) ──────────────────────────────────── チタン酸ストロンチウム(SrTiO3) 2.4 シリコンカーバイド(SiC) 2.6 ダイヤモンド 2.41 ルチル 2.6 ガリウム燐 3.3 硫化亜鉛 2.37 硫化砒素 2.5 ニオブ酸レチウム 2.28 酸化ジルコニウム 2.2 窒化シリコン 2.01
【0062】また、光ヘッド1の材質としてシリコンを
使用したが、これに限らずダイヤモンド型結晶構造をな
す半導体を使用することができる。例えば、光ヘッド1
の材質としてゲルマニウム、ダイヤモンド、スズを例示
することができる。
【0063】さらに、本実施の形態では、微小レンズ1
3を形成した後に段部3を形成したが、最初に段部3を
形成した後に微小レンズ13を形成してもよい。即ち、
前述した第1工程の前に、凹部23を未だ形成していな
いシリコン基板17の端部に段部3を形成する工程を新
たな第3工程とし、この新たな第3工程を前述した第1
工程の前に移動させるものである。具体的な内容を図7
と図8を使用して説明する。但し、ここでは前述した内
容との相違点を主に説明し、同一態様部分については同
一符号を付してその説明を簡略する。
【0064】図7において、右側の図はシリコン基板1
7の平面図を示し、左側の図は右側の図のa−a矢視に
相当する部分のシリコン基板17の縦断面図を示し、ま
た、図8において、右側の図はシリコン基板17の平面
図を示し、左側の図は右側の図のf−f矢視に相当する
部分のシリコン基板17の縦断面図を示す。
【0065】最初に、図7(a)に示すように、フォト
リソグラフィと反応性イオンエッチング(RIE)等の
ドライエッチングをすることで、シリコン基板17の左
側上部に段部3を形成する。次に、同図(b)から
(d)に示すように、第1工程の膜形成工程と基板第1
露出工程とレンズ型枠形成工程と膜除去工程とを行なっ
て、シリコン基板17の上部に半球状の凹部23を形成
する。次に、同図(e)に示すように、充填工程で凹部
23内に石英ガラス25を付着させる。そして、図8
(f)に示すように、ポリッシング等により段部3上と
凹部23内を除いたシリコン基板17上に付着した石英
ガラス25を除去する。
【0066】次に、同図(g)に示すように、段部3以
外のシリコン基板17上をレジスト35で覆った後に、
同図(h)に示すように、ドライエッチングにより段部
3内に残存した石英ガラス25を除去する。その後の内
容は、図5の(g)から(i)と同様なのでその説明は
省略する。このように、段部3の形成工程を凹部23の
形成工程よりも前に行なっても、図1に示す光ヘッドと
同一のものを製造することができる。
【0067】
【第2の実施の形態】次に、第2の実施の形態を図9と
図10を使用して説明する。第2の実施の形態は作製さ
れる光ヘッドの微小レンズの形状が筒状をなすものであ
る。第2の実施の形態では、第1の実施の形態との相違
点のみを説明し、同一態様部分については、同一符号を
付してその説明を省略する。最初に、本実施の形態の光
ヘッドの製造方法を説明する前に、この製造方法により
製造される光ヘッドの微小レンズを固体浸レンズとして
用いる場合の固体浸レンズを説明する。
【0068】図9は半球と筒状体とが合体したいわゆる
超半球の固体浸レンズ37を示し、同図(a)は正面図
を示し、同図(b)は平面図を示す。同図(a),
(b)に示すように、この固体浸レンズ37は石英ガラ
ス製であって円柱状であり、その上部は円柱状をなす筒
状本体37cを有し、この筒状本体37cの下部には下
方に突出する半球状の球面部37aを有している。筒状
本体37cの上面は平面部37bを形成している。
【0069】次に、第2の実施の形態の光ヘッドの製造
方法を図10を使用して説明する。図10において、右
側の図はシリコン基板17の平面図を示し、左側の図は
右側の図のa−a矢視に相当する部分のシリコン基板1
7の縦断面図を示す。同図(a)に示すように、シリコ
ン基板17に蒸着したクロム膜19に開口部21を介し
て露出したシリコン基板17の上面に、低温ドライエッ
チング法により垂直下方にエッチングして有底筒状の凹
部(第3凹部)39を形成する。次に、同図(b)に示
すように、フッ酸-硝酸系のエッチング液にこのクロム
膜19が蒸着したシリコン基板17を浸す。フッ酸-硝
酸系のエッチング液が開口部21を経由して露出したシ
リコン基板17に接触すると、シリコン基板17の上面
より等方的にエッチングして、先端部に球面部41aを
有する筒状の凹部41が形成される(レンズ型枠形成工
程)。
【0070】次に、同図(c)に示すように、クロム膜
19を除去した後に、同図(d)に示すように、金属ア
ルコキシドの加水分解を利用したソル-ゲル法により、
レンズ材料になるチタン酸ストロンチウム(SrTiO3)4
3が凹部41に充填されるまで、チタン酸ストロンチウ
ム(SrTiO3)43を凹部41に付着させる(充填工
程)。凹部41にチタン酸ストロンチウム43を充填す
る方法は、ソル-ゲル法に限らず、スパッタリング法に
よる成膜を使用してもよい。レンズ材料にチタン酸スト
ロンチウム43を使用することで、その屈折率はガラス
に比べて大きくなるので、ガラス製の固体浸レンズ37
と比較して、集光スポット径をより一層小さくすること
ができる。
【0071】次に、同図(e)に示すように、第2工程
の第2材料除去工程により、凹部41内のチタン酸スト
ロンチウム43を除いたシリコン基板17上のチタン酸
ストロンチウム43を除去する。その後、第1の実施の
形態における図5の(g)から(h)と同様の工程を経
ることで、図9に示す筒状の固体浸レンズ37を備えた
光ヘッド1を作製することができる。
【0072】
【第3の実施の形態】次に、第3の実施の形態を図11
から図22を使用して説明する。第3の実施の形態は光
ヘッドの一方の面(エア・ベアリング・サーフェイス)
に溝を設けたものである。第3の実施の形態では、第1
の実施の形態との相違点のみを説明し、同一態様部分に
ついては、同一符号を付してその説明を省略する。最初
に、本実施の形態の光ヘッドの製造方法を説明する前
に、この製造方法により製造される光ヘッドを説明す
る。
【0073】光ヘッド45は、図11に示すように、シ
リコン基板17の上面であって微小レンズ13を中央に
して左右対象に配置されるとともに、段部49を形成し
たシリコン基板17の一方の端部から他方の端部に渡る
2本の溝47が設けられている。この2本の溝47は同
一形状であり、溝の深さは一定で、段部49の深さより
も深く形成されている。また、溝47の幅も一定であ
る。
【0074】次に、第3の実施の形態の光ヘッド45の
製造方法を図12から図16を使用して説明する。図1
2から図16において、図中、(a)はシリコン基板の
平面図を示し、(b)はシリコン基板の裏面図を示し、
(c)は(a)のc−c矢視に相当する部分の断面図を
示し、(d)は(a)のd−d矢視に相当する部分の断
面図を示す。
【0075】図12に示すように、シリコン基板17の
上面の左側には、3つの段部49が所定の間隙を有して
形成され、シリコン基板17の上面の中央部には屈折率
が1.85と高い値をもつ重フリントガラス製の半球状
の微小レンズ13が設けられている。段部49と微小レ
ンズ13の形成工程は第1の実施の形態に準じるのでそ
の説明は省略する。次に、図13に示すように、微小レ
ンズ13を有したシリコン基板17上に、微小レンズ1
3を中央にして上下対象に配置されるとともに、段部4
9を形成したシリコン基板17の一方の端部から他方の
端部に渡る直線状の2本の溝47をフォトリソグラフィ
を行なった後にドライエッチングにより形成する(溝形
成工程)。この溝47により、光記録媒体(図示せず)
の上方へ微小間隙を有した状態で光ヘッド45を安定に
浮上させることができる。
【0076】次に、図14に示すように、シリコン基板
17の上下両面に窒化珪素膜27をスッパッタリング法
により成膜する。尚、窒化珪素膜27の成膜はLPCV
D法を使用してもよい。そして、凹部23の下方であっ
てシリコン基板17の下方の面に成膜された窒化珪素膜
27をフォトリソグラフィとRIEにより除去して、矩
形状の開口部29を形成し、シリコン基板17を露出さ
せる。
【0077】次に、図15に示すように、シリコン基板
17を水酸化カリウム(KOH)水溶液に浸し、異方性ウ
エットエッチングを行なう。すると、開口部29からの
みエッチングが行なわれてシリコン基板17の下面から
のなす角度θ(54.7°)を有するエッチングファセ
ット面31が現れ、異方性エッチングが進行する。ガラ
スはシリコンに比べてエッチング速度が極めて遅いの
で、微小レンズ13の球面部13aの先端部が露出した
ところでKOH水溶液からシリコン基板17を取り出すこ
とで、エッチングが終了してシリコン基板17に球面部
13aの先端部からシリコン基板17の下方の面に進む
にしたがって開口面積が漸次大きくなる光路溝33が形
成される。
【0078】次に、図16に示すように、第1の実施の
形態における第4工程の第2膜除去工程を行なう。即
ち、微小レンズ13の平面部13b上とシリコン基板1
7の上面に付着した窒化珪素膜27をRIEによるエッ
チング又はポリッシングにより除去する。従って、微小
レンズ13を備えた光ヘッド45が完成する。
【0079】次に、第3の実施の形態の作用を図17を
使用して説明する。同図に示すように、この光ヘッド4
5の微小レンズ13の平面部13bを光記録媒体73の
記録面に対向に配置することで、光ヘッド45は光フラ
イングヘッドになる。即ち、光ヘッド45の後端上部に
支持バネとなるサスペンション(ジンバル)87を取り
付け、光記録媒体73の回転により生じる空気流の風上
に段部49が形成された光ヘッド45の端部を向ける。
光記録媒体73を所定の速度で矢印B方向に回転させて
空気流を発生させることで、光ヘッド45がエアベアリ
ングにより光記録媒体73から微小間隙を有して浮上す
る。そして、記録光と再生光は光ヘッド45の上方から
光ヘッド45の光路溝33を通って微小レンズ13に導
入する。
【0080】ここで、入射光の波長λ=0.65μm、開口
数Na=0.65とし、微小レンズ13の屈折率n=1.85、
光記録媒体73の記録面と微小レンズ13との間隙をλ
/数程度以下、即ち、0.2μm程度以下とし、且つ集光
スポットが微小レンズ13の平面部又は光記録媒体73
面上に集束するようにセットすれば、この微小レンズ1
3の開口数Naが1.2である固体浸レンズ(Solid Immer
sion Lens = SIL)として作用する。そして、光ヘッド
45のシリコン基板17に溝47を有することで、光ヘ
ッド45と光記録媒体73間に微小間隙を有したまま、
浮上走行やシーク動作を安定に行なうことができる。従
って、本実施の形態により、SILを一体化したシリコン
基板17を容易に構成することができ、このシリコン基
板17を使用することで、高性能なSILを搭載した光フ
ライングヘッドを得ることができる。
【0081】ここで、シリコン基板17に形成される溝
47の形状は、直線状に限らず、シリコン基板17の一
方の端部から他方の端部に進むにしたがって漸次狭くな
るような空気の流入端と流出端で溝の幅が異なるいわゆ
るシェイプドレール型にすることができる。シェイプド
レール型の溝47の製造方法を図18から図22を使用
して説明する。
【0082】即ち、図18に示すように、球面部37a
と筒状本体37cとが合体した超半球でチタン酸ストロ
ンチウムを材料とする固体浸レンズ37を有するシリコ
ン基板17の上面の左側にフォトリソグラフィを行なっ
た後にドライエッチングを行なって、空気膜潤滑により
光ヘッドを浮上させる段部49を3つ形成する。段部4
9は互いに上下方向に所定の間隙を有して形成され、両
端部に形成された段部49の内側の側壁51は左側から
右側に進むにしたがってシリコン基板の内側方向に拡が
るように形成されている。
【0083】次に、図19に示すように、フォトリソグ
ラフィとドライエッチングを行なって、シリコン基板1
7を低浮上量で安定に動作させるため空気の流入端と流
出端で開口幅が相違し固体浸レンズ37を中央としてそ
の上下方向に対向に配置されたシェイプドレール型の溝
47を一対形成する。そして、図20に示すように、第
1の実施の形態における第4工程の第2膜形成工程と基
板第2膜露出工程を行なって、シリコン基板17の上下
両面に窒化珪素膜27をスパッタリング法により成膜す
る。尚、窒化珪素膜27の成膜はLPCVD法を使用し
てもよい。そして、凹部41の下方であってシリコン基
板17の下方の面に成膜された窒化珪素膜27をフォト
リソグラフィとRIEにより除去して矩形状の開口部2
9を形成し、シリコン基板17を露出させる。
【0084】次に、図21に示すように、シリコン基板
17を水酸化カリウム(KOH)水溶液に浸し、異方性ウ
エットエッチングを行なう。すると、開口部29からの
みエッチングが行なわれてシリコン基板17の下面から
のなす角度θ(54.7°)を有するエッチングファセ
ット面31が現れ、異方性エッチングが進行する。チタ
ン酸ストロンチウム(SrTiO3)はシリコンに比べてエッ
チング速度が極めて遅いので、固体浸レンズ37の球面
部37aと筒状本体37cの一部が露出したところで、
シリコン基板17をKOH水溶液から取り出すことで、エ
ッチングが終了してシリコン基板17に球面部13aの
先端部からシリコン基板17の下方の面に進むにしたが
って開口面積が漸次大きくなる光路溝33が形成され
る。そして、図22に示すように、微小レンズ13の平
面部37b上とシリコン基板17の上面に付着した窒化
珪素膜27をRIEによるエッチング又はポリッシング
により除去する。従って、筒状の固体浸レンズ37を備
えた光ヘッド53が完成する。
【0085】
【第4の実施の形態】次に、第4の実施の形態を図23
から図25を使用して説明する。第4の実施の形態の光
ヘッドはシリコン基板17に対物レンズを装着する際に
位置決めに利用されるアライメントマークと、このアラ
イメントマークに基づいて装着される対物レンズとを有
したものである。第4の実施の形態では、第3の実施の
形態との相違点のみを説明し、同一態様部分について
は、同一符号を付してその説明を省略する。
【0086】図23に示すように、シリコン基板17
は、凹部41の下方であってシリコン基板17の下方の
面に成膜された窒化珪素膜27をフォトリソグラフィと
RIEにより除去されて形成された矩形状の開口部29
と、この開口部29よりも外側であって互いに所定の離
間寸法を有して配置されて対物レンズ(図示せず)をシ
リコン基板17に装着する際に位置決めに利用される4
つの矩形状のアライメントマーク54と、開口部29を
介してシリコン基板17が露出している。
【0087】図24はシリコン基板17に対物レンズを
装着させる場合を示し、同図(a)は対物レンズを装着
させる前のシリコン基板17の斜視図を示し、同図
(b)はシリコン基板17に対物レンズを装着させた後
の同図(a)のb−b矢視に相当する部分の断面図を示
し、同図(c)はシリコン基板17に対物レンズを装着
させた後の同図(a)のc−c矢視に相当する部分の断
面図を示す。同図(a)に示すように、対物レンズ89
をアライメントマーク54に合わせ、同図(b),
(c)に示すように、光路溝33の開口部29を覆うよ
うに対物レンズ89をシリコン基板17上に取り付け
て、対物レンズ89を有した光ヘッド52が完成する。
【0088】この光ヘッド52は対物レンズ89をシリ
コン基板17に取り付けてあるので、記録及び再生する
レーザ光を平行光束の状態のままで対物レンズ89に入
射させることができる。ここで、入射光の波長λ=0.65
μm、シリコン基板17に搭載した対物レンズ89の開
口数Na=0.40、チタン酸ストロンチウム製の微小レン
ズの屈折率n=2.4、固体浸レンズ37の球面部37a
の半径をrとしたときの球面部37aの先端から平面部
37bまでの厚みを(1+n)・r=2.4rにしてお
く。さらに、光記録媒体記録面(図示せず)と固体浸レ
ンズ37の平面部37cとの間隙をλ/数程度以下、即
ち、0.2μm程度以下とし、且つ集光スポットが固体浸
レンズ37の平面部37b又は光記録媒体面上に集束す
るように、光記録媒体の回転と光ヘッド52の負荷をセ
ットすれば、この固体浸レンズ37の開口数Naが2.3
である超半球SILとして作用する。
【0089】従って、本実施の形態により、高屈折率の
超半球SIL37を一体形成したシリコン基板17を構
成することができ、光学的アライメントが容易で高性能
なSILを搭載した光ヘッド52を得ることができる。
尚、固体浸レンズ37側の窒化珪素膜27は、図中では
完全に除去しているが、窒化珪素膜27を薄く残存させ
ることで、シリコン基板17の底面の機械的強度を向上
させることができる(図示せず)。また、窒化珪素膜2
7を残存させる他に、例えば、ダイヤモンドライクカー
ボン等の硬度の高い膜を光ヘッド52の完成後にコート
してもよい。
【0090】さらに、光ヘッド52は、図25(a)に
示すように、対物レンズ89の上方に高反射膜46を有
したプリズム48によりマイクロミラー86を設け、こ
れらを支持部材50を介してシリコン基板17に設けて
もよい。記録若しくは再生光は同図(a)中の左側から
右側へ平行光束として進み、マイクロミラー86で下方
に反射して対物レンズ89に入射する。さらに、光ヘッ
ド52は、同図(b)に示すように、対物レンズ89の
上方にマイクロミラー86が支持部材50を介してシリ
コン基板17に設けられ、マイクロミラー86にはミラ
ー面の角度を可変するマイクロアクチュエータ93が設
けられている。記録若しくは再生光は同図(b)中の左
側から右側へ平行光束として進み、ミラー面で下方に反
射して対物レンズ89に入射する。マイクロアクチュエ
ータ93はミラー面の角度を精密且つ高速に可変するの
で、対物レンズ89に入射する光束の入射角を精密且つ
高速に可変させることができる。従って、固体浸レンズ
37に入射後の光が集光スポットを結ぶ位置を記録媒体
の半径方向に精密且つ高速に可変させることができ、精
密トラッキング及びシークタイムの高速化に極めて有用
である。
【0091】尚、対物レンズ89の搭載と同様にリソグ
ラフィーによりアライメントマーク54をシリコン基板
17に設けることで、マイクロミラー86等をシリコン
基板17上に高精度に搭載させることができる。
【0092】
【第5の実施の形態】次に、第5の実施の形態を図26
から図31を使用して説明する。第5の実施の形態は微
小レンズの周囲にコイルを設けたものである。第5の実
施の形態では、第3の実施の形態との相違点のみを説明
し、同一態様部分については、同一符号を付してその説
明を省略する。最初に、本実施の形態の光ヘッドの製造
方法を説明する前に、この製造方法により製造される光
ヘッドを説明する。
【0093】光ヘッド55は、図26に示すように、シ
リコン基板17の上面であって微小レンズ13の外側に
この固体浸レンズ37を包囲する方形状凹部57が形成
されている。この方形状凹部57のシリコン基板17の
後端側(図21の上方側)には、方形状凹部57に連通
する直線状凹部59が設けられている。方形状凹部57
内にはコイルパターン61が形成されており、このコイ
ルパターン61の両端部が直線状の直線状凹部59内に
延設されている。従って、コイルパターン61に電流を
流すとコイルパターン61の周囲に磁界が発生する。コ
イルパターン61は方形状凹部57内に形成する他に、
別個に作製したコイルを方形状凹部57内に挿設するこ
ともできる。
【0094】次に、第5の実施の形態の光ヘッド55の
製造方法を図27から図31を使用して説明する。図2
7から図31において、図中(a)はシリコン基板の平
面図を示し、(b)はシリコン基板の裏面図を示し、
(c)は(a)のc−c矢視に相当する部分の断面図を
示し、(d)は(a)のd−d矢視に相当する部分の断
面図を示す。
【0095】図27に示すように、フォトリソグラフィ
とドライエッチングを行なってシリコン基板17の上面
に段部49と方形状凹部57と直線状凹部59を同時に
形成する。次に、図28に示すように、溝形成工程によ
り直線状の溝47をシリコン基板17の上面であって方
形状凹部57の外側に2本形成した後に、図29に示す
ように、第2膜形成工程と基板第2膜露出工程を行なっ
て、シリコン基板17の上下両面に窒化珪素膜27を成
膜する。そして、凹部41の下方であってシリコン基板
17の下方の面に成膜された窒化珪素膜27を除去して
矩形状の開口部29を形成し、シリコン基板17を露出
させる。これと同時に、対物レンズを搭載する際のアラ
イメントマーク54をパターニングする。
【0096】次に、図30に示すように、レンズ露出工
程を行なってシリコン基板17の中央部に光路溝33を
形成した後に、図31に示すように、第2膜除去工程を
行なって、固体浸レンズ37の平面部37b上とシリコ
ン基板17の上面に付着した窒化珪素膜27を除去す
る。そして、方形状凹部57と直線状凹部59内にコイ
ルパターン61を形成する(コイル付設工程)。従っ
て、同図に示すコイルパターン61を有した光ヘッド5
5が完成する。
【0097】
【第6の実施の形態】次に、第6の実施の形態を図32
を使用して説明する。第6の実施の形態は微小レンズの
表面に無反射膜と保護膜を形成するものである。図32
は筒状の微小レンズの表面に無反射膜等を形成する態様
である。第6の実施の形態では、第1の実施の形態にお
ける図4に示す内容との相違点のみを説明し、同一態様
部分については同一符号を付してその説明を省略する。
【0098】図32(d)に示すように、筒状の凹部4
1を有する側のシリコン基板17上に化学気相成長法
(CVD法)又はスパッタリング法により窒化珪素膜2
7を成膜した後に、微小レンズ13に入射する光の反射
を防止するための無反射コート膜となる誘電体膜(MgF
2)63をこの窒化珪素膜27上に蒸着により成膜す
る。窒化珪素膜27は、第4工程のレンズ露出工程で光
路溝33となる第2凹部3を形成する際にエッチングに
より誘電体膜47や微小レンズ13がエッチングされな
いようにする保護膜としての機能を有する。次に、レン
ズ材料になるチタン酸ストロンチウム(SrTiO3)43が
凹部41に充填されるまで、チタン酸ストロンチウム4
3を誘電体膜63の内側に付着させる(充填工程)。
【0099】次に、同図(e)に示す第2工程の第2材
料除去工程により、凹部41内のチタン酸ストロンチウ
ム43を除いたシリコン基板17上のチタン酸ストロン
チウム43と窒化珪素膜27と誘電体膜63を除去す
る。その後、第1の実施の形態における図5(f)から
(i)と同様の工程を経ることで、図9に示す筒状の固
体浸レンズ37の表面に無反射膜と保護膜を積層したレ
ンズを有する光ヘッドが完成する。
【0100】
【第7の実施の形態】次に、第7の実施の形態を図33
から図35を使用して説明する。第7の実施の形態は微
小レンズを固体浸レンズとして用いた光ヘッドを有した
光記録再生装置の態様を示す。図33は光記録再生装置
の概略を示す平面図である。同図に示すように、光記録
再生装置65は光記録再生系67と走査系69と固定光
学系71とから構成されている。光記録再生系67は円
盤状の光記録媒体73を有し、その中央部にスピンドル
モータ75の回転軸75aが接続されている。従って、
スピンドルモータ75の作動による回転軸75aの回転
により光記録媒体73を矢印方向に高速回転させること
ができる。
【0101】また、光記録媒体73よりも左側には固定
光学系71が設けられ、この固定光学系71は光記録媒
体73に情報を記録再生する記録再生光としてのレーザ
光源77と、レーザ光源77から出射したレーザ光を平
行光束にする光学系79とを有している。固定光学系7
1よりも下方には走査系69が設けられており、この走
査系69は棒状のヘッドアーム81を有している。ヘッ
ドアーム81の基部81aは許容揺動角度内において揺
動自在に設けられており、この基部81aにはミラー8
3が、また、ヘッドアーム81の先端部にはミラー台8
5がそれぞれ設けられている。また、ヘッドアーム81
の基部81aにはボイスコイルモータ(図示せず)が接
続されている。従って、ボイスコイルモータでヘッドア
ーム81を揺動させるとミラー83も回転する。そし
て、レーザ光源77から出射したレーザ光はミラー83
を経由してミラー台85に入射する。
【0102】ミラー台85には、図34に示すように、
その先端部にマイクロミラー86が設けられている。マ
イクロミラー85の下方にはヘッドアーム81の先端部
に接続されて先端下方に突出する板状のサスペンション
(ジンバル)87の先端部に接続された光ヘッド1が設
けられており、この光ヘッド1はサスペンション87を
介して上下方向にのみ移動できるように構成されてい
る。光ヘッド1は、図1に示す光ヘッド1の微小レンズ
13の代わりに図9に示す筒状の固体浸レンズ37を設
けたものでり、固体浸レンズ37の平面部37bが下方
に向くように配置されている。また、段部3は光ヘッド
1の下方を回転移動する光記録媒体73の移動方向の上
流側になるように配置されている。従って、光記録媒体
73が矢印Cの方向に回転すると、光記録媒体73上の
空気Aが段部3を介して光記録媒体73と光ヘッド1間
に流入することができる。光ヘッド1の光路溝33の上
部には対物レンズ89が設けられている。
【0103】次に、第7の実施の形態の作用を図33と
図34を使用して説明する。光記録媒体73を矢印Cの
方向に所定速度で回転させると、光記録媒体73上の空
気Aは空気の粘性により光記録媒体73と光ヘッド1間
の隙間91に押し込まれる。すると、隙間91内で圧力
が発生して光ヘッド1を上方に移動させる浮上力が発生
して、光ヘッド1が光記録媒体73の上方を微小隙間を
有して浮上する。これと同時に、レーザ光源77から出
射したレーザ光は光学系79を通り平行光束の状態でミ
ラー83で反射されヘッドアーム81の先端方向に導か
れる。そして、ヘッドアーム81の先端部に設けられた
マイクロミラー86で反射して平行光束のまま下方に向
きを変え対物レンズ89に入射する。対物レンズ89に
入射した記録レーザ光は固体浸レンズ37に入射してさ
らに収束して光記録媒体73の上面を照射して記録スポ
ットを形成し、光記録媒体1に情報を記録することがで
きる。光ヘッド1を光記録媒体73の半径方向に走査す
る(トラッキングする)ことで、光記録媒体73上の任
意の位置に情報を記録再生することができる。
【0104】図34に示すマイクロミラー86はミラー
台85に固定されたものであるが、図35に示すよう
に、マイクロミラー86にマイクロアクチュエータ93
を接続したミラー台95をヘッドアーム81の先端部に
設けることもできる。即ち、ヘッドアーム81の先端部
に光を通過させる孔97を設け、この孔97よりも先端
側にミラー台95が固定されている。ミラー台95の左
側壁は上方に進むにしたがって左側に傾斜する傾斜面9
9を有している。この傾斜面99にマイクロミラー86
が反射方向が可変に設けられ、マイクロミラー86にマ
イクロアクチュエータ93が接続されている。
【0105】従って、マイクロアクチュエータ93を作
動することでマイクロミラー86の傾きを変化させるこ
とができる。即ち、トラック移動量が大きく、且つ比較
的低速の走査を行なう場合には、ボイスコイルモータに
よりヘッドアーム81を揺動させ、高精度で高速の走査
を行なう場合には、マイクロミラー86の傾きも変化さ
せる。従って、マイクロミラー86にマイクロアクチュ
エータ93を接続することで、高速高精度の走査をする
ことができる。尚、光ヘッド1は前述したものには限ら
ず、図1、図11、図22に示す光ヘッド1,45,53
を使用することもできる。
【0106】
【第8の実施の形態】次に、第8の実施の形態を図36
から図38を使用して説明する。第8の実施の形態はア
クチュエータ付きのマイクロミラー(以下、「マイクロ
光スキャナー」と記す。)を備えた光記録再生装置の態
様を示す。第8の実施の形態では、第7の実施の形態と
の相違点のみを説明し、同一態様部分については、同一
符号を付してその説明を省略する。
【0107】光記録再生装置65は、図36に示すよう
に、ヘッドアーム81の先端部にマイクロ光スキャナ1
01が設けられている。このマイクロ光スキャナー10
1は、図37に示すように、側部が開口する枠体103
内に2つのアクチュエータ105が横方向に並列に設け
られている。これらのアクチュエータ105の側部にマ
イクロミラー86が接続されている。また、サスペンシ
ョンの先端部には、図38に示すように、コイルルパタ
ーン61を有する光ヘッド55が設けられている。従っ
て、アクチュエータ105が作動してマイクロミラー8
6が微動することで、光記録媒体73上の集光スポット
の位置を光記録媒体73の半径方向に高速且つ精密に制
御することができる。
【0108】尚、光ヘッド55の代わりに図1、図1
1、図22に示す光ヘッド1,45,53を使用すること
もできる。
【0109】
【第9の実施の形態】次に、第9の実施の形態を図39
を使用して説明する。第9の実施の形態は光ヘッドを有
した光記録再生装置の検査装置(以下、「光記録再生検
査装置」と記す。)を示す。図39は光記録再生検査装
置の概略を示した正面図である。同図に示すように、光
記録再生検査装置107は光記録媒体系109とレーザ
走査顕微鏡111とか構成されている。光記録媒体系1
09はスピンドルモータ75と、このスピンドルモータ
75の回転軸75aに接続された回転台113と、回転
台113の上部に載置された光記録媒体73とを有して
いる。従って、スピンドルモータ75が作動すると回転
軸75aが回転し、回転台73を介して光記録媒体73
が回転する。
【0110】光記録媒体系109の上方にはレーザ走査
顕微鏡111が設けられている。レーザ走査顕微鏡11
1は光記録媒体73の上方に設けられる光ヘッド1と、
この光ヘッド1にサスペンション87を介して接続され
た圧電リニアアクチュエータ115と、光記録媒体73
の上方に複数のレンズ117を有する対物レンズセット
119と、この対物レンズセット119に入射する光の
経路の上流側に光スポットを走査するガルバノミラー1
21と、このガルバノミラー121に入射する光の経路
の上流側に設けられるビームスプリッター123、固定
光学系125、レーザ光源127と、光記録媒体73か
ら逆進する光をビームスプリッター123で分割しこの
分割された光を反射するミラー129と、このミラー1
29から反射する光を受信して処理する受光信号処理系
131とを有している。
【0111】光記録再生検査装置107により光記録媒
体73上の光スポットを走査するには、ガルバノミラー
121を操作するとともに、圧電リニアアクチュエータ
115を作動させて光ヘッド1を駆動走査する。従っ
て、ガルバノミラー121と光ヘッド1を使用すること
で、光束を微小の集光スポットにすることができるの
で、広範囲で高精度且つ高速に光記録媒体73を検査す
ることができる。
【0112】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
第1の材料からなる基板の一方の面に第1凹部を形成す
る第1工程と、第1凹部内に微小レンズを形成する第2
の材料を充填する第2工程と、第1凹部を形成した基板
の一方の面の端部に段部を形成する第3工程と、第1凹
部を形成した面と反対側の他方の面に第2凹部を形成し
て、微小レンズを露出させる第4工程とを有すること
で、大きさが極めて小さく、且つ寸法精度の高い微小レ
ンズを有した基板を製造することができる。
【0113】また、第3工程は第1凹部を未だ形成して
いない基板の端部に段部を形成するものとし、この第3
工程の後に第1工程、第2工程及び第4工程の順に行な
う場合には、段部を後から形成するときと同様に、大き
さが極めて小さく、且つ寸法精度の高い微小レンズを有
した基板を製造することができる。
【0114】また、エッチング、特にフッ酸と硝酸とを
含む水溶液により第1凹部と段部を形成する場合には、
寸法精度の高い第1凹部と段部を基板に形成することが
できる。
【0115】さらに、第1工程は、基板の一方の面上に
耐エッチング性を有する第1の膜を形成する膜形成工程
と、第1の膜に開口部を形成して基板の一方の面を露出
させる基板第1露出工程と、開口部から基板を等方的に
エッチングして微小レンズの型枠を形成するレンズ型枠
形成工程と、基板上に形成された第1の膜を除去する膜
除去工程とから構成する場合には、基板上に第1の膜を
形成し、この第1の膜の所定に位置に開口部を形成し、
この開口部を介して露出した基板を等方的にエッチング
をすることで、基板に寸法精度の極めて高い半球上の第
1凹部を形成することができる。
【0116】また、第2工程は、第1凹部内に第2の材
料を充填する充填工程と、基板の一方の面上に付着した
第2の材料を除去する第2材料除去工程とを有する場合
には、第1凹部の形状を有した微小レンズを形成するこ
とができる。
【0117】また、第4工程は、耐エッチング性を有す
る第2の膜を基板の両面に形成する第2膜形成工程と、
基板を境にしてこの基板の一方の面に形成された第1凹
部に対向する基板の他方の面の周辺に付着した第2の膜
を除去して開口部を形成し、この開口部を介して基板が
露出する基板第2露出工程と、この開口部から基板をエ
ッチングして第2凹部を形成し、この第2凹部の端部に
微小レンズを露出させるレンズ露出工程と、微小レンズ
が形成された側の基板の一方の面に付着した第2の膜を
除去する第2膜除去工程とを有する場合には、微小レン
ズの両端が開口した光ヘッドを製造することができる。
【0118】さらに、第2凹部は、微小レンズから基板
の他方の面に進むにしたがって開口面積を漸次大きくす
る場合には、第2凹部に入射する光の遮断を防止でき
る。
【0119】また、第2膜除去工程は微小レンズが形成
された側の基板の一方の面に付着した第2の膜の一部を
除去して基板の一方の面上に第2の膜を残存させ、又
は、第2膜除去工程により露出した基板の面にこの面を
保護する機械的保護膜を形成する機械的保護膜工程を第
4工程の後に設ける場合には、基板の底面の機械的強度
を向上させることができる。
【0120】また、第3工程により形成される段部は第
1の材料の一方の側面から他方の側面に渡って形成され
る場合には、光記録媒体と基板との間に空気の流入をし
易くすることができる。
【0121】さらに、第3工程は段部を形成する段部形
成工程と、第1凹部を中央にして対象に配設されるとと
もに、段部を形成した基板の一方の端部から他方の端部
に渡る複数の溝を段部形成工程の後に形成する溝形成工
程とを有する場合には、基板に溝を設けることで、微小
レンズを有した基板の剛性不足を改良して、基板を低浮
上量で安定して浮上させることができる。
【0122】また、溝形成工程により形成される溝の深
さは一定であるとともに段部のそれよりも深くする場合
には、段部が形成された基板の端部に開口部が形成さ
れ、この開口部にも空気を流入させることができる。従
って、このことにより、基板の浮上における姿勢を安定
化することができる。
【0123】また、溝の幅を段部が形成された基板の一
方の端部から他方の端部に進むにしたがって漸次狭くす
る場合には、基板の有するピッチング運動に対する剛性
不足を改良して、基板をより低浮上量で安定して浮上さ
せることができる。
【0124】さらに、溝形成工程はエッチングにより溝
を形成する場合には、基板に所定形状の溝を容易に形成
することができる。
【0125】また、第4工程で行なわれるエッチング
は、水酸化カリウム、テトラ・メチル・アンモニウム・
ハイドロ・オキサイド、エチレン・ジアミン・ピロカテ
コールのいずれかの水溶液を使用する場合には基板に第
2凹部を形成することができる。
【0126】また、基板の一方の面であって第1凹部の
外側にこの第1凹部を包囲する環状凹部を形成する環状
凹部形成工程と形成された環状凹部内にコイルを設ける
コイル付設工程とを、第1工程から第4工程のいずれか
の工程内、若しくは第4工程の後で行なう場合、また、
環状凹部形成工程は段部形成工程に含まれ、コイル付設
工程は第4工程の第2膜形成工程と基板第2露出工程と
の間に設ける場合には、環状凹部形成工程とコイル付設
工程とを行なうことでコイルを有した基板を製造するこ
とができる。
【0127】さらに、段部形成工程は段部を形成すると
ともに、基板の一方の面であって第1凹部の外側にこの
第1凹部を包囲する環状凹部を形成し、第4工程は、第
2膜除去工程と基板第2露出工程との間に、環状凹部内
にコイルを有するコイル付設工程を備える場合には、環
状凹部内にコイルを設けることで、第1凹部内に形成さ
れる微小レンズがコイルで包囲される。従って、コイル
に通電すると光記録媒体の上面におけるコイルが対応す
る部分の磁界変調が行なわれ、記録のオーバーライトを
することができる。
【0128】また、第1工程において、基板第1露出工
程とレンズ型枠形成工程との間に、開口部から基板をエ
ッチングして有底筒状の第3凹部を形成する第3凹部形
成工程を設ける場合には、基盤に有底筒状の第3凹部を
形成し、この第3凹部から等方的にエッチングをするこ
とで、円筒状の微小レンズの型枠を形成することができ
る。
【0129】また、第2工程において、充填工程の前に
第1凹部の内面に保護膜を形成する保護膜形成工程と、
この保護膜形成工程により形成された保護膜の内面に光
の反射を防止する無反射膜を形成する無反射膜形成工程
とを設ける場合には、レンズ露出工程において、保護膜
により無反射膜とレンズのエッチングを防止できる。
【0130】さらに、第1の材料をダイヤモンド型結晶
構造をなす半導体にする場合には、半導体集積回路の製
造技術を応用することができ、大きさが小さく、寸法精
度が極めて高い微小レンズを有する光ヘッドを製造する
ことができる。
【0131】また、第4工程の基板第2露出工程は基板
の他方の面に開口部を形成して基板を露出させるととも
に、この開口部の周辺であって基板の他方の面に載置さ
れる対物レンズ等の光学部品の位置決めに利用されるマ
ークを形成する場合には、開口部の周辺にマークを形成
することで、開口部に対物レンズ等の光学部品を高精度
に取り付けることができる。
【0132】また、第1の材料をシリコン、ゲルマニウ
ム、ダイヤモンド、スズのいずれかを使用する場合に
は、大きさが小さく、寸法精度が極めて高い微小レンズ
を有する光ヘッドを製造することができる。
【0133】さらに、第1の材料に形成される第1の材
料に用いられる基板は<100>又は<110>方向を
表面・面方位としダイヤモンド型結晶構造をなす半導体
上に形成される場合には、第1の材料に異方性のエッチ
ングをする際に、エッチングの方向を特定することが容
易に行なうことができる。
【0134】また、第2の材料は、波長が0.35〜0.
70μmの少なくとも一部分の波長範囲の光に対する屈
折率が2.0以上である場合には、微小レンズを固体浸
レンズとして用いたとき集光スポットの大きさをより小
さくすることができる。
【0135】また、第2の材料は、ガラス、チタン酸ス
トロンチウム、ダイヤモンド、シリコンカーバイド、ガ
リウム燐、硫化砒素、ニオブ酸リチウム、酸化ジルコニ
ウム、窒化シリコンのいずれかである場合には、微小レ
ンズを固体浸レンズとして用いたとき集光スポットの大
きさをより小さくすることができる。
【0136】さらに、請求項1から26のいずれかに記
載の第1工程から第4工程と、この第4工程の後であっ
て第2凹部を形成した基板上に対物レンズを設けるレン
ズ付設工程とを有する場合には、微小レンズを有した基
板に対物レンズを設けることで、記録再生光をこの対物
レンズまで平行光束で入射させることができる。
【0137】また、請求項1から26のいずれかに記載
の第1工程から第4工程と、この第4工程の後であって
に第2凹部を形成した基板上に反射手段を設ける反射手
段付設工程とを有する場合には、光を反射手段で反射さ
せて微小レンズに導入させることができる。
【0138】また、請求項1から26のいずれかに記載
の第1工程から第4工程と、この第4工程の後であって
第2凹部を形成した基板上に対物レンズとこの対物レン
ズよりも第2凹部から微小レンズに入射する光の経路の
上流側に反射手段を設ける光学系付設工程とを有する場
合には、反射手段で反射させた光を微小レンズに導入さ
せることができる。
【0139】さらに、反射手段を反射方向可変に設ける
場合には、微小レンズに入射した後の集光スポットの結
ぶ位置を可変することができる。
【0140】また、請求項1から30のいずれかに記載
の製造方法により製造される微小レンズ付き光ヘッドで
あって、基板の一方の面の中間部に微小レンズを有し、
一方の面の端部に請求項8記載の段部を有し、微小レン
ズを形成した面と反対側の他方の面に第2凹部を設け、
この第2凹部を介して微小レンズが露出することで、第
2凹部を通った光が微小レンズに入射して微小レンズか
ら集光したスポット光を出射させることができる。
【0141】また、微小レンズ付き光ヘッドは基板の一
方の面に請求項12から15のいずれかに記載の溝と、
請求項17記載の環状凹部と、請求項17又は18記載
のコイルとを有する場合には、微小レンズ付き光ヘッド
が微小間隙を有して安定に浮上するとともに、コイルに
電流を流すことで、磁界を発生させることができる。
【0142】さらに、本発明の製造方法により製造され
る微小レンズは、半球状であり一方に平面部を有し他方
に球面部を有する場合には、球面部の外側から光を入射
させて、平面部近傍に径の小さい集光スポットを形成す
ることができる。
【0143】また、本発明の製造方法により製造される
微小レンズは、筒状であり、その一方に平面部を有し他
方に球面部を有する場合には、球面部の外側から光を入
射させて、平面部近傍により径の小さい集光スポットを
形成することができる。
【0144】また、本発明の製造方法により製造される
微小レンズは、その少なくとも球面部の表面に無反射膜
を形成する場合には、球面部から微小レンズ内部に入射
する光量を増加させて照射体に照射される集光スポット
の光パワーを向上させることができる。
【0145】さらに、無反射膜上に保護膜を積層する場
合には、無反射膜がエッチングにより除去されることを
防止できる。
【0146】また、微小レンズに入射する光の経路の上
流側に反射手段を設け、この反射手段を経由した光が微
小レンズに入射する場合には、光源と微小レンズ間に反
射手段を設けて光の経路を変更させることで、光源の配
置の自由度を増加させることができる。また、反射手段
を反射方向可能に設ける場合には、光の経路の調整を容
易にすることができる。
【0147】また、微小レンズを固体浸レンズとして使
用する場合には、記録媒体に通常のレンズを用いた場合
よりも、小さい光スポットを形成し、情報記録再生が行
える。
【0148】さらに、光記録媒体に光を照射して、この
光記録媒体に情報を記録再生する光記録再生装置によれ
ば、光記録媒体を回転させる回転手段と、光記録媒体の
上方に移動可能に設けられる請求項23から28のいず
れかに記載の微小レンズ付き光ヘッドと、微小レンズ付
き光ヘッドを先端部に接続する接続手段と、接続手段を
移動させて微小レンズ付き光ヘッドを光記録媒体の上方
の径方向に移動させる移動手段と、光を出射する光源
と、光源から出射する光を微小レンズ付き光ヘッドに導
く光案内手段と有することで、移動手段によって接続手
段を移動させて接続手段の先端部に接続された微小レン
ズ付き光ヘッドを光記録媒体の半径方向に移動させるこ
とができ、光記録媒体を回転手段で回転させて光記録媒
体の任意の位置に光の微小スポットを照射することがで
き、情報の記録再生をすることができる。
【0149】また、光案内手段は、接続手段の先端部に
光を反射する反射手段を有し、この反射手段を経由した
光を微小レンズ付き光ヘッドに入射させる場合には、光
の経路内に反射手段を設けることで光の経路の自由度を
増加させることができ、また、反射手段を反射方向可変
に設けることで、光の経路の精密な調整を容易高速に行
なうことができる。
【0150】また、接続手段を互いに所定の間隙を有し
て複数配設し、この接続手段に設けられる微小レンズ付
き光ヘッドの各々から光が出射する側の端部より所定の
間隙を有した位置に光記録媒体を配設する場合には、多
くの情報を光記録媒体に記録再生することができる。
【0151】さらに、光記録媒体に光を照射して、この
光記録媒体に情報を記録再生する光記録再生装置の検査
装置によれば、光源とこの光源から出射される光の経路
の上流側に少なくともガルバノミラーと対物レンズとを
有するレーザ走査顕微鏡と、光記録媒体を回転させる回
転手段と、光記録媒体の上方に移動可能に設けられる請
求項23から28のいずれかに記載の微小レンズ付き光
ヘッドと、微小レンズ付き光ヘッドを先端部に接続する
接続手段とを有することで、微小レンズ付き光ヘッドを
光記録媒体上で走査することができ、ガルバノミラーの
走査も併用することで、広範囲で且つ高精度高速の測定
検査を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の実施の形態の微小レンズ付
き光ヘッドの斜視図を示す。
【図2】本発明に係る第1の実施の形態の微小レンズ付
き光ヘッドを示し、同図(a)はその正面図を示し、同
図(b)はその平面図を示す。
【図3】本発明に係る第1の実施の形態の微小レンズを
固体浸レンズとして用いた場合の固体浸レンズを示し、
同図(a)はその正面図を示し、同図(b)はその平面
図を示す。
【図4】本発明に係る第1の実施の形態の微小レンズ付
き光ヘッドの製造方法を示す。
【図5】本発明に係る第1の実施の形態の微小レンズ付
き光ヘッドの製造方法を示す。
【図6】本発明に係る第1の実施の形態の微小レンズ付
き光ヘッドの作用を説明するための概略図を示す。
【図7】本発明に係る第1の実施の形態の微小レンズ付
き光ヘッドの他の製造方法を示す。
【図8】本発明に係る第1の実施の形態の微小レンズ付
き光ヘッドの他の製造方法を示す。
【図9】本発明に係る第2の実施の形態の微小レンズを
筒状の固体浸レンズとして用いた場合の固体浸レンズを
示し、同図(a)はその正面図を示し、同図(b)はそ
の平面図を示す。
【図10】本発明に係る第2の実施の形態の微小レンズ
付き光ヘッドの製造方法を示す。
【図11】本発明に係る第3の実施の形態の微小レンズ
付き光ヘッドの斜視図を示す。
【図12】本発明に係る第3の実施の形態の微小レンズ
付き光ヘッドの製造方法を示す。
【図13】本発明に係る第3の実施の形態の微小レンズ
付き光ヘッドの製造方法を示す。
【図14】本発明に係る第3の実施の形態の微小レンズ
付き光ヘッドの製造方法を示す。
【図15】本発明に係る第3の実施の形態の微小レンズ
付き光ヘッドの製造方法を示す。
【図16】本発明に係る第3の実施の形態の微小レンズ
付き光ヘッドの製造方法を示す。
【図17】本発明に係る第3の実施の形態の微小レンズ
付き光ヘッドの作用を説明するための概略図を示す。
【図18】本発明に係る第3の実施の形態の微小レンズ
付き光ヘッドの他の製造方法を示す。
【図19】本発明に係る第3の実施の形態の微小レンズ
付き光ヘッドの他の製造方法を示す。
【図20】本発明に係る第3の実施の形態の微小レンズ
付き光ヘッドの他の製造方法を示す。
【図21】本発明に係る第3の実施の形態の微小レンズ
付き光ヘッドの他の製造方法を示す。
【図22】本発明に係る第3の実施の形態の微小レンズ
付き光ヘッドの他の製造方法を示す。
【図23】本発明に係る第4の実施の形態の微小レンズ
付き光ヘッドの製造方法を示す。
【図24】本発明に係る第4の実施の形態の微小レンズ
付き光ヘッドを示す。
【図25】本発明に係る第4の実施の形態の微小レンズ
付き光ヘッドにマイクロミラーを有した断面図を示す。
【図26】本発明に係る第5の実施の形態の微小レンズ
付き光ヘッドの斜視図を示す。
【図27】本発明に係る第5の実施の形態の微小レンズ
付き光ヘッドの製造方法を示す。
【図28】本発明に係る第5の実施の形態の微小レンズ
付き光ヘッドの製造方法を示す。
【図29】本発明に係る第5の実施の形態の微小レンズ
付き光ヘッドの製造方法を示す。
【図30】本発明に係る第5の実施の形態の微小レンズ
付き光ヘッドの製造方法を示す。
【図31】本発明に係る第5の実施の形態の微小レンズ
付き光ヘッドの製造方法を示す。
【図32】本発明に係る第6の実施の形態の微小レンズ
付き光ヘッドの製造方法を示す。
【図33】本発明に係る第7の実施の形態の光記録再生
装置の平面図を示す。
【図34】本発明に係る第7の実施の形態における光記
録再生装置の要部の正面図を示す。
【図35】本発明に係る第7の実施の形態の他の光記録
再生装置の要部の正面図を示す。
【図36】本発明に係る第8の実施の形態の光記録再生
装置の平面図を示す。
【図37】本発明に係る第8の実施の形態の光記録再生
装置の要部を示す斜視図である。
【図38】本発明に係る第8の実施の形態の光記録再生
装置の正面図を示す。
【図39】本発明に係る第9の実施の形態の光記録再生
検査装置の概略を示す正面図である。
【図40】従来技術の光記録装置の要部を示す正面図で
ある。
【符号の説明】
1,45,55 光ヘッド(微小レンズ付き光ヘッド) 3 段部 5 第2凹部 13 微小レンズ 15,37 固体浸レンズ 13a,15a,37a 球面部 13b,15b,37b 平面部 15 固体浸レンズ 17 シリコン基板(第1の材料,基板) 19 クロム膜(第1の膜) 21,29 開口部 23 凹部(第1凹部,型枠) 25 石英ガラス(第2の材料) 27 窒化珪素膜(第2の膜,保護膜) 39 凹部(第3凹部) 41 凹部(第1凹部) 43 チタン酸ストロンチウム(第2の材料) 47 溝 54 アライメントマーク 57 方形状凹部(環状凹部) 61 コイルパターン 63 誘電体膜(無反射膜) 65 光記録再生装置 73 光記録媒体 75 スピンドルモータ(回転手段) 77,127 レーザ光源(光源) 79 光学系(光案内手段) 81 ヘッドアーム(移動手段) 83 ミラー(光案内手段) 86 マイクロミラー(光案内手段) 87 サスペンション(接続手段) 89 対物レンズ 101 マイクロ光スキャナ(光案内手段、反射手段) 107 光記録再生検査装置 111 レーザ走査顕微鏡 119 対物レンズセット(対物レンズ) 121 ガルバノミラー

Claims (50)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の材料からなる基板の一方の面に第
    1凹部を形成する第1工程と、 前記第1凹部内に微小レンズを形成する第2の材料を充
    填する第2工程と、 前記第1凹部を形成した前記基板の一方の面の端部に段
    部を形成する第3工程と、 前記第1凹部を形成した面と反対側の他方の面に第2凹
    部を形成して、前記微小レンズを露出させる第4工程と
    を有することを特徴とする微小レンズ付き光ヘッドの製
    造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の第3工程は前記第1凹部
    を未だ形成していない前記基板の端部に前記段部を形成
    するものとし、この第3工程の後に請求項1記載の第1
    工程、第2工程及び第4工程を順に行なうことを特徴と
    する微小レンズ付き光ヘッドの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記第1工程と前記第3工程はエッチン
    グにより前記第1凹部と前記段部が形成されることを特
    徴とする請求項1又は2記載の微小レンズ付き光ヘッド
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記第1凹部はフッ酸と硝酸とを含む水
    溶液でエッチングすることにより形成されることを特徴
    とする請求項3記載の微小レンズ付き光ヘッドの製造方
    法。
  5. 【請求項5】 前記第1工程は、前記基板の一方の面上
    に耐エッチング性を有する第1の膜を形成する膜形成工
    程と、前記第1の膜に開口部を形成して前記基板の一方
    の面を露出させる基板第1露出工程と、前記開口部から
    前記基板を等方的にエッチングして前記微小レンズの型
    枠を形成するレンズ型枠形成工程と、前記基板上に形成
    された前記第1の膜を除去する膜除去工程とを有するこ
    とを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の微小
    レンズ付き光ヘッドの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第2工程は、前記第1凹部内に前記
    第2の材料を充填する充填工程と、前記基板の一方の面
    上に付着した前記第2の材料を除去する第2材料除去工
    程とを有することを特徴とする請求項1から5のいずれ
    かに記載の微小レンズ付き光ヘッドの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記第4工程は、耐エッチング性を有す
    る第2の膜を前記基板の両面に形成する第2膜形成工程
    と、前記基板を境にしてこの基板の一方の面に形成され
    た前記第1凹部に対向する前記基板の他方の面の周辺に
    付着した前記第2の膜を除去して開口部を形成し、この
    開口部を介して前記基板が露出する基板第2露出工程
    と、この開口部から前記基板をエッチングして第2凹部
    を形成し、この第2凹部の端部に前記微小レンズを露出
    させるレンズ露出工程と、前記微小レンズが形成された
    側の前記基板の一方の面に付着した前記第2の膜を除去
    する第2膜除去工程とを有することを特徴とする請求項
    1から6のいずれかに記載の微小レンズ付き光ヘッドの
    製造方法。
  8. 【請求項8】 前記レンズ露出工程において前記基板を
    エッチングして形成された前記第2凹部は、前記微小レ
    ンズから前記基板の他方の面に進むにしたがって開口面
    積が漸次大きくなることを特徴とする請求項7記載の微
    小レンズ付き光ヘッドの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記第2膜除去工程は前記微小レンズが
    形成された側の前記基板の一方の面に付着した前記第2
    の膜の一部を除去して前記基板の一方の面上に前記第2
    の膜を残存させることを特徴とする請求項7記載の微小
    レンズ付き光ヘッドの製造方法。
  10. 【請求項10】 前記第2膜除去工程により露出した前
    記基板の面を保護する機械的保護膜を形成する機械的保
    護膜工程を前記第4工程の後に設けることを特徴とする
    請求項7記載の微小レンズ付き光ヘッドの製造方法。
  11. 【請求項11】 前記第3工程により形成される前記段
    部は前記第1の材料の一方の側面から他方の側面に渡っ
    て形成されることを特徴とする請求項1から10のいず
    れかに記載の微小レンズ付き光ヘッドの製造方法。
  12. 【請求項12】 前記第3工程は、前記段部を形成する
    段部形成工程と、前記第1凹部を中央にして対象に配設
    されるとともに、前記段部を形成した前記基板の一方の
    端部から他方の端部に渡る複数の溝を前記段部形成工程
    の後に形成する溝形成工程とを有することを特徴とする
    請求項1から11のいずれかに記載の微小レンズ付き光
    ヘッドの製造方法。
  13. 【請求項13】 前記溝形成工程により形成される前記
    溝の深さは一定であるとともに前記段部のそれよりも深
    くし、さらに溝の幅を一定にすることを特徴とする請求
    項12記載の微小レンズ付き光ヘッドの製造方法。
  14. 【請求項14】 前記溝の幅を前記段部が形成された前
    記基板の一方の端部から他方の端部に進むにしたがって
    漸次狭くなることを特徴とする請求項13記載の微小レ
    ンズ付き光ヘッドの製造方法。
  15. 【請求項15】 前記溝形成工程はエッチングにより前
    記溝を形成することを特徴とする請求項11から14の
    いずれかに記載の微小レンズ付き光ヘッドの製造方法。
  16. 【請求項16】 前記第4工程で行なわれる前記エッチ
    ングは、水酸化カリウム、テトラ・メチル・アンモニウ
    ム・ハイドロ・オキサイド、エチレン・ジアミン・ピロ
    カテコールのいずれかの水溶液を使用することを特徴と
    する請求項15記載の微小レンズ付き光ヘッドの製造方
    法。
  17. 【請求項17】 前記基板の一方の面であって前記第1
    凹部の外側にこの第1凹部を包囲する環状凹部を形成す
    る環状凹部形成工程と形成された前記環状凹部内にコイ
    ルを設けるコイル付設工程とを、前記第1工程から前記
    第4工程のいずれかの工程内、若しくは前記第4工程の
    後で行なわれることを特徴とする請求項1から12のい
    ずれかに記載の微小レンズ付き光ヘッドの製造方法。
  18. 【請求項18】 前記環状凹部形成工程は前記段部形成
    工程に含まれ、前記コイル付設工程は前記第4工程の前
    記第2膜形成工程と前記基板第2露出工程との間に設け
    ることを特徴とする請求項17に記載の微小レンズ付き
    光ヘッドの製造方法。
  19. 【請求項19】 前記第1工程は前記基板第1露出工程
    と前記レンズ型枠形成工程との間に、前記開口部から前
    記基板を異方的にエッチングして有底筒状の第3凹部を
    形成する第3凹部形成工程を有することを特徴とする請
    求項5から18のいずれかに記載の微小レンズ付き光ヘ
    ッドの製造方法。
  20. 【請求項20】 前記第2工程は前記充填工程の前に前
    記第1凹部の内面に保護膜を形成する保護膜形成工程
    と、この保護膜形成工程により形成された前記保護膜の
    内面に光の反射を防止する無反射膜を形成する無反射膜
    形成工程とを有することを特徴とする請求項6から19
    のいずれかに記載の微小レンズ付き光ヘッドの製造方
    法。
  21. 【請求項21】 前記第4工程の前記基板第2露出工程
    は前記基板の他方の面に前記開口部を形成して前記基板
    を露出させるとともに、この開口部の周辺であって前記
    基板の他方の面に載置される光学部材、電子部材或いは
    機械部材の位置決めに利用されるマークを形成すること
    を特徴とする請求項7から20のいずれかに記載の微小
    レンズ付き光ヘッドの製造方法。
  22. 【請求項22】 前記第1の材料は、ダイヤモンド型結
    晶構造をなす半導体であることを特徴とする請求項1か
    ら21のいずれかに記載の微小レンズ付き光ヘッドの製
    造方法。
  23. 【請求項23】 前記第1の材料はシリコン、ゲルマニ
    ウム、ダイヤモンド、スズのいずれかであることを特徴
    とする請求項22記載の微小レンズ付き光ヘッドの製造
    方法。
  24. 【請求項24】 前記第1凹部は、<100>又は<1
    10>方向を表面・面方位とし、請求項22又は23記
    載の前記第1の材料からなる前記基板上に形成されるこ
    とを特徴とする請求項1から23のいずれかに記載の微
    小レンズ付き光ヘッドの製造方法。
  25. 【請求項25】 前記第2の材料は、波長が0.35〜
    0.70μmの少なくとも一部分の波長範囲の前記光に
    対する屈折率が2.0以上であることを特徴とする請求
    項1から24のいずれかに記載の微小レンズ付き光ヘッ
    ドの製造方法。
  26. 【請求項26】 前記第2の材料は、ガラス、チタン酸
    ストロンチウム、ダイヤモンド、シリコンカーバイド、
    ガリウム燐、硫化砒素、ニオブ酸リチウム、酸化ジルコ
    ニウム、窒化シリコンのいずれかであることを特徴とす
    る請求項1から25のいずれかに記載の微小レンズ付き
    光ヘッドの製造方法。
  27. 【請求項27】 請求項1から26のいずれかに記載の
    前記第1工程から前記第4工程と、この第4工程の後で
    あって前記第2凹部を形成した前記基板上に前記対物レ
    ンズを設けるレンズ付設工程とを有することを特徴とす
    る微小レンズ付き光ヘッドの製造方法。
  28. 【請求項28】 請求項1から26のいずれかに記載の
    前記第1工程から前記第4工程と、この第4工程の後で
    あってに前記第2凹部を形成した前記基板上に反射手段
    を設ける反射手段付設工程とを有することを特徴とする
    微小レンズ付き光ヘッドの製造方法。
  29. 【請求項29】 請求項1から26のいずれかに記載の
    前記第1工程から前記第4工程と、この第4工程の後で
    あって前記第2凹部を形成した前記基板上に前記対物レ
    ンズとこの対物レンズよりも前記第2凹部から前記微小
    レンズに入射する前記光の経路の上流側に前記反射手段
    を設ける光学系付設工程とを有することを特徴とする微
    小レンズ付き光ヘッドの製造方法。
  30. 【請求項30】 前記反射手段は反射方向可変であるこ
    とを特徴とする請求項28又は29記載の微小レンズ付
    き光ヘッドの製造方法。
  31. 【請求項31】 前記請求項1から30のいずれかに記
    載の製造方法により製造される微小レンズ付き光ヘッド
    であって、 前記基板の一方の面の中間部に設けられる微小レンズ
    と、前記基板の一方の面の端部に設けられる請求項8記
    載の段部と、前記微小レンズを形成した面と反対側の他
    方の面に設けられる第2凹部とを有し、この第2凹部を
    介して前記微小レンズが露出することを特徴とする微小
    レンズ付き光ヘッド。
  32. 【請求項32】 前記基板の一方の面に、請求項12か
    ら15のいずれかに記載の前記溝と、請求項17記載の
    前記環状凹部と、請求項17又は18記載の前記コイル
    とを有することを特徴とする請求項31記載の微小レン
    ズ付き光ヘッド。
  33. 【請求項33】 前記微小レンズは半球状であり、一方
    に平面部を有し他方に球面部を有することを特徴とする
    請求項31又は32記載の微小レンズ付き光ヘッド。
  34. 【請求項34】 前記微小レンズは筒状であり、その一
    方に平面部を有し他方に球面部を有することを特徴とす
    る請求項31又は32記載の微小レンズ付き光ヘッド。
  35. 【請求項35】 前記微小レンズは、その少なくとも前
    記球面部の表面に前記無反射膜を設け、この無反射膜上
    に無反射膜を保護する前記保護膜を設けることを特徴と
    する請求項33又は34記載の微小レンズ付き光ヘッ
    ド。
  36. 【請求項36】 前記微小レンズは固体浸レンズである
    ことを特徴とする請求項31から35のいずれかに記載
    の微小レンズ付き光ヘッド。
  37. 【請求項37】 前記基板の他方の面に形成された前記
    第2凹部の開口部に前記対物レンズを有することを特徴
    とする請求項31から36のいずれかに記載の微小レン
    ズ付き光ヘッド。
  38. 【請求項38】 前記基板の他方の面上に反射手段を有
    し、この反射手段を経由した前記光が前記第2凹部を通
    って前記微小レンズに入射するとともに、前記微小レン
    ズから前記第2凹部を通った前記光が前記反射手段で反
    射することを特徴とする請求項31から36のいずれか
    に記載の微小レンズ付き光ヘッド。
  39. 【請求項39】 前記反射手段は反射方向が可変である
    ことを特徴とする請求項38記載の微小レンズ付き光ヘ
    ッド。
  40. 【請求項40】 前記基板は請求項37記載の対物レン
    ズと、この対物レンズよりも前記光の経路の上流側に設
    けられる請求項38又は39記載の前記反射手段とを有
    することを特徴とする請求項31から36のいずれかに
    記載の微小レンズ付き光ヘッド。
  41. 【請求項41】 前記基板の他方の面に形成された前記
    第2凹部の開口の外側周辺には前記対物レンズ等の部品
    をこの開口に設ける際に利用される請求項21記載のマ
    ークが設けられていることを特徴とする請求項37又は
    40記載の微小レンズ付き光ヘッド。
  42. 【請求項42】 前記微小レンズが設けらた側の前記基
    板上には残存した前記第2膜が形成されていることを特
    徴とする請求項31から41のいずれかに記載の微小レ
    ンズ付き光ヘッド。
  43. 【請求項43】 前記微小レンズが設けらた側の前記基
    板上には請求項10記載の機械的保護膜が設けられてい
    ることを特徴とする請求項31から41のいずれかに記
    載の微小レンズ付き光ヘッド。
  44. 【請求項44】 光記録媒体に光を照射して、この光記
    録媒体に情報を記録再生する光記録再生装置であって、 前記情報を記録再生する前記光記録媒体と、 前記光記録媒体を回転させる回転手段と、 前記光記録媒体の上方に移動可能に設けられる請求項3
    1から43のいずれかに記載の微小レンズ付き光ヘッド
    と、 前記微小レンズ付き光ヘッドを先端部に接続する接続手
    段と、 前記接続手段を移動させて前記微小レンズ付き光ヘッド
    を前記光記録媒体の上方の径方向に移動させる移動手段
    と、 前記光を出射する光源と、 前記光源から出射する前記光を前記微小レンズ付き光ヘ
    ッドに導く光案内手段とを有することを特徴とする光記
    録再生装置。
  45. 【請求項45】 前記光案内手段は、前記接続手段の先
    端部に前記光を反射する反射手段を有し、この反射手段
    を経由した前記光が前記微小レンズ付き光ヘッドに入射
    することを特徴とする請求項44記載の光記録再生装
    置。
  46. 【請求項46】 前記反射手段は前記接続手段の先端部
    に固定されることを特徴とする請求項45記載の光記録
    再生装置。
  47. 【請求項47】 前記反射手段は前記接続手段の先端部
    に移動自在に設けられることを特徴とする請求項45記
    載の光記録再生装置。
  48. 【請求項48】 前記接続手段を互いに所定の間隙を有
    して複数配設し、これらの接続手段に設けられる前記微
    小レンズ付き光ヘッドの各々から前記光が出射する側の
    端部より所定の微小間隙を有した位置に前記光記録媒体
    を配設することを特徴とする請求項44から47のいず
    れかに記載の光記録再生装置。
  49. 【請求項49】 光記録媒体に光を照射して、この光記
    録媒体に情報を記録再生する光記録再生装置の検査装置
    であって、 光源とこの光源から出射される光の経路の上流側に少な
    くともガルバノミラーと対物レンズとを有するレーザ走
    査顕微鏡と、 前記光記録媒体を回転させる回転手段と、 前記光記録媒体の上方に移動可能に設けられる請求項3
    1から43のいずれかに記載の微小レンズ付き光ヘッド
    と、 前記微小レンズ付き光ヘッドを先端部に接続して移動可
    能な接続手段とを備えることを特徴とする光記録再生検
    査装置。
  50. 【請求項50】 前記微小レンズ付き光ヘッドにはこの
    微小レンズ付き光ヘッドを前記光記録媒体上の所望位置
    に移動させる移動手段が接続されていることを特徴とす
    る請求項49記載の光記録再生検査装置。
JP10235575A 1998-08-21 1998-08-21 微小レンズ付き光ヘッド及びこの製造方法並びに微小レンズ付き光ヘッドを有した光記録再生装置並びに光記録再生検査装置 Pending JP2000067456A (ja)

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