JP2000067414A - 磁気ヘッドの研磨装置及び研磨方法 - Google Patents

磁気ヘッドの研磨装置及び研磨方法

Info

Publication number
JP2000067414A
JP2000067414A JP11162799A JP16279999A JP2000067414A JP 2000067414 A JP2000067414 A JP 2000067414A JP 11162799 A JP11162799 A JP 11162799A JP 16279999 A JP16279999 A JP 16279999A JP 2000067414 A JP2000067414 A JP 2000067414A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polishing
correction
jig
magnetic head
head
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11162799A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4081206B2 (ja
Inventor
Hiroshi Shindo
宏史 進藤
Tetsuo Abe
徹男 阿部
Akio Ogawa
昭雄 小川
Tsuguhiro Hasebe
次博 長谷部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP16279999A priority Critical patent/JP4081206B2/ja
Publication of JP2000067414A publication Critical patent/JP2000067414A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4081206B2 publication Critical patent/JP4081206B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Magnetic Heads (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気ヘッドのスロートハイトのばらつきを低
減する磁気ヘッドの研磨装置及び研磨方法を提供する。 【解決課題】 本発明の磁気ヘッドの研磨装置は、研磨
用定盤(2)と、研磨ヘッド取付用フレーム(12)と、この
フレーム(12)に弾性支持されたアジャストリング(26)
と、研磨面に対する姿勢がアジャストリングにより制御
される研磨ヘッド(20)と、研磨ヘッドに取り付けられた
傾動部(46)と、研磨ヘッドに取り付けられると共に治具
(94)が取り付けられる昇降可能なバックプレート(68)
と、バックプレートの枢着点の両側に押圧力を作用させ
るバランス用アクチュエータ手段(70A,70B) と、治具の
少なくとも両端部及び中央部に操作力を作用させる修正
用アクチュエータ手段(106A,106B,106C)を有し、この修
正用アクチュエータ手段の可動部の移動方向と上記操作
力の作用方向が平行である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ヘッドが複数
配列された被研磨物を研磨するための磁気ヘッドの研磨
装置及び研磨方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電算機のディスクドライブ装置に
用いる薄膜磁気ヘッドのバッチ式製造過程において、セ
ラミックバー(個々に切り離されてスライダとなる)に
多数個の磁性薄膜を含む変換部を1列に配置した被研磨
物を研磨することで、変換部のギャップのスロートハイ
トをデータ信号の読み書きに最適な値に設定することが
行われている。薄膜磁気ヘッドのスロートハイトを研磨
工程で適切な値とする場合に、被研磨物であるセラミッ
クバーが歪んでいたり、セラミックバーに望ましくない
湾曲が存在することが問題となっている。つまり、セラ
ミックバーに歪や湾曲があると、研磨装置の研磨用定盤
でセラミックバーが均一に研磨されないため、例えばセ
ラミックバー中央部の薄膜磁気ヘッドのスロートハイト
は適性値であっても、両端部の薄膜磁気ヘッドのスロー
トハイトは過大又は過小となって不良となる可能性があ
る。
【0003】このため、米国特許第5620356号に
示された磁気ヘッド研磨装置では、セラミックバーに多
数配列された薄膜磁気ヘッドのスロートハイトにより変
化する抵抗値を測定しながら、セラミックバーの曲がり
を修正して研磨することで、セラミックバー上に形成さ
れた各々の薄膜磁気ヘッドのスロートハイトを適性値に
設定することが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この米国特許に開示さ
れた従来の研磨装置では、セラミックバーに多数の磁性
薄膜を含む変換部を1列に配置した被研磨物を、板状の
横長治具の底面に貼り付け、さらにこの横長治具を装置
側のバックプレートに装着する構造を採用している。し
かしながら、この従来の研磨装置では、横長治具を装着
するバックプレートの姿勢が、研磨用定盤の研磨面を基
準とした姿勢とはなっていないという問題がある。例え
ば、研磨用定盤の研磨面が水平面であると仮定してバッ
クプレートの初期姿勢を鉛直に設定した場合、前記研磨
面が万一水平面から外れていると、それが被研磨物の研
磨精度に悪影響(研磨面の平面度の低下、スロートハイ
トのばらつき増大等)を及ぼす。さらに、この従来の研
磨装置では、セラミックバーの曲りを修正するために、
3つ電磁式アクチュエータを使用し、このアクチュエー
タによりアームを回動させて被研磨物に操作力を作用さ
せるようにしているため、アームを回動させるアクチュ
エータの推力特性が低下し好ましいものではなかった。
【0005】そこで、本発明は、上記の従来技術の問題
点を解決するためになされたものであり、研磨用定盤の
研磨面を基準として被研磨物の姿勢を制御可能として、
被研磨物の平面度の向上、ひいては被研磨物に形成され
ている多数の磁気ヘッドのスロートハイトのばらつきの
低減を図った磁気ヘッドの研磨装置及び研磨方法を提供
することを目的としている。また、本発明は、被研磨物
の曲りを修正するアクチュエータの推力特性を向上させ
るようにした磁気ヘッドの研磨装置及び研磨方法を提供
することを目的としている。さらに、本発明は、被研磨
物の歪み及び湾曲をより精度良く修正することができる
磁気ヘッドの研磨装置及び研磨方法を提供することを目
的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は、治具により保持され磁気ヘッドが複数配
列された被研磨物を研磨する磁気ヘッドの研磨装置にお
いて、回転駆動される研磨面を有する研磨用定盤と、こ
の研磨用常盤の研磨面に対して移動可能に配置された研
磨ヘッド取付手段と、研磨面に接触するようにこの研磨
ヘッド取付手段に弾性支持されたアジャストリングと、
このアジャストリングに固定され研磨面に対する姿勢が
アジャストリングにより制御される研磨ヘッドと、この
研磨ヘッドに研磨面に平行な傾動軸を中心として傾動可
能に取り付けられた傾動部と、この傾動部を研磨面に対
して傾斜させる傾動部駆動手段と、傾動部に対して昇降
自在に設けられた昇降部と、この昇降部の下部に枢着さ
れると共に治具が取り付けられるバックプレートと、こ
のバックプレートの枢着点の両側にそれぞれ押圧力を作
用させるバランス用アクチュエータ手段と、この治具の
所定の複数の作用点に操作力を作用させる修正用アクチ
ュエータ手段であって、この修正用アクチュエータ手段
の可動部の移動方向と操作力の作用方向が平行である修
正用アクチュエータ手段と、を有することを特徴として
いる。
【0007】また、本発明の磁気ヘッドの研磨装置にお
いて、バランス用アクチュエータ手段は、その可動部の
移動方向と上記押圧力の作用方向が平行であるように配
置されることが好ましい。また、本発明の磁気ヘッドの
研磨装置において、修正用アクチュエータ手段は、修正
用電磁式アクチュエータであることが好ましい。また、
本発明の磁気ヘッドの研磨装置においては、修正用アク
チュエータ手段は、修正用低摩擦シリンダ装置であるこ
とが好ましい。また、本発明の磁気ヘッドの研磨装置に
おいて、バランス用アクチュエータ手段は、バランス用
電磁式アクチュエータであることが好ましい。
【0008】また、本発明の磁気ヘッドの研磨装置にお
いて、バランス用アクチュエータ手段は、バランス用低
摩擦シリンダ装置であることが好ましい。また、本発明
の磁気ヘッドの研磨装置において、研磨ヘッド及びアジ
ャストリングは、研磨ヘッド取付手段に対して回転可能
に支持されていることが好ましい。また、本発明の磁気
ヘッドの研磨装置において、研磨ヘッド取付手段は、研
磨ヘッド及びアジャストリングに所定角度範囲の往復回
転運動をさせる揺動手段を有することが好ましい。
【0009】また、本発明の磁気ヘッドの研磨装置にお
いて、治具は、その中央部の1点でバックプレートに取
り付けられていることが好ましい。また、本発明の磁気
ヘッドの研磨装置は、さらに、治具の左端部及び右端部
の位置を検出するセンサを有することが好ましい。ま
た、本発明の磁気ヘッドの研磨装置において、修正用電
磁式アクチュエータは、可動部及び固定部がコイル及び
磁石又は磁石及びコイルにより構成されていることが好
ましい。また、本発明の磁気ヘッドの研磨装置におい
て、バランス用電磁式アクチュエータは、可動部及び固
定部がコイル及び磁石又は磁石及びコイルより構成され
ていることが好ましい。また、本発明の磁気ヘッドの研
磨装置において、治具の複数の作用点は、治具の中央部
及びこの中央部に対して左右対称に設けられていること
が好ましい。
【0010】また、本発明は、磁気ヘッドが複数配列さ
れた被研磨物を研磨する磁気ヘッドの研磨方法におい
て、被研磨物を保持した治具と、回転駆動される研磨面
を有する研磨用定盤と、この研磨面に接触するように設
けられたアジャストリングと、このアジャストリングに
固定された研磨ヘッドと、この研磨ヘッドに取り付けら
れた傾動部と、この傾動部に対して昇降自在に設けられ
た昇降部と、この昇降部の下部に枢着されるバックプレ
ートと、このバックプレートに押圧力を作用させるバラ
ンス用アクチュエータ手段と、上記治具にその可動部の
移動方向と平行な方向に操作力を作用させる修正用アク
チュエータ手段と、を準備する工程と、治具をバックプ
レートに取り付ける工程と、アジャストリングにより研
磨ヘッドの姿勢を制御する工程と、治具を昇降部で支持
しながらバックプレートの枢着点の両側にそれぞれバラ
ンス用アクチュエータ手段で押圧力を作用させると共に
治具の所定の複数の作用点に修正用アクチュエータ手段
で操作力を作用させて、被研磨物の複数の磁気ヘッドを
均等に研磨する第1研磨工程と、磁気ヘッドに対して傾
動部を傾斜させることにより治具を研磨面に対する垂直
面から傾斜させ、この状態で被研磨物の底面をテーパ加
工する第2研磨工程と、を有することを特徴としてい
る。
【0011】また、本発明の磁気ヘッドの研磨方法にお
いて、バランス用アクチュエータ手段は、バックプレー
トにその可動部の移動方向と平行な方向に押圧力を作用
させることが好ましい。また、本発明の磁気ヘッドの研
磨方法において、研磨ヘッドを連続回転又は所定角度範
囲で往復回転させることが好ましい。また、本発明の磁
気ヘッドの研磨方法において、アジャストリングを回転
させることが好ましい。
【0012】また、本発明の磁気ヘッドの研磨方法にお
いて、研磨ヘッド及びアジャストリングを直線往復運動
させることが好ましい。また、本発明の磁気ヘッドの研
磨方法において、治具の左端部及び右端部の位置をセン
サで検出して第2研磨工程による被研磨物の底面の研磨
量を検出することが好ましい。また、本発明の磁気ヘッ
ドの研磨方法において、治具の複数の作用点は、治具の
中央部及びこの中央部に対して左右対称に設けられてお
り、これらの作用点に修正用アクチュエータ手段で操作
力を作用させることが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態に係る磁
気ヘッドの研磨装置及び研磨方法を添付図面を参照して
説明する。先ず、図1乃至図17により本発明の第1実
施形態を説明する。図1は本発明の第1実施形態の磁気
ヘッドの研磨装置を示す全体正面図であり、図2は図1
の平面図である。まず、図1及び図2により、第1実施
形態に係る実施磁気ヘッドの研磨装置の全体構成を説明
する。磁気ヘッドの研磨装置は、基台1を備え、この基
台1には、研磨用定盤2が水平面内で回転可能に支持さ
れ、さらに、この研磨用定盤2は基台1内に設けられた
回転駆動源である定盤駆動用モータ4でベルト6を介し
て回転駆動される。また、上下方向に離間した1対のガ
イドレール8が水平方向に延びるように基台1の上方で
支持され、さらに、1対のガイドレール8により水平方
向に摺動自在に案内される横移動スライダ10が設けられ
ている。この横移動スライダ10には研磨ヘッド取付用フ
レーム12が昇降自在に取り付けられている(高さ調整自
在に昇降駆動されるようになっている)。横移動スライ
ダ10の駆動は、例えばガイドレール8に平行なボール螺
子軸にスライダ10側のボール螺子ナットを螺合し、ボー
ル螺子軸をモータで回転駆動することで実行することが
でき、さらに、スライダ10及び研磨ヘッド取付用フレー
ム12は往復直線運動を行うことができる。
【0014】図3に示すように、研磨ヘッド取付用フレ
ーム12の内側には円環状軸受部14を介して回転支持部16
が回転自在に支持され、この回転支持部16には、板ば
ね、ゴム等の弾性部材18を介在させて研磨ヘッド20が取
り付けられている。研磨ヘッド20は、底板22とこの上に
平行に立設固定された垂直支持板24とを有し、さらに、
研磨ヘッド20の底板22の底面にはアジャストリング(ウ
エアーパッド)26が固着されている。アジャストリング
26は研磨用定盤2の上面である研磨面2aに接触するよ
うになっている。図2及び図3に示すように、回転支持
部16にはベルト車(プーリー)28が固着され、研磨ヘッ
ド取付用フレーム12の外側には、ベルト車(プーリー)
30を回転駆動する研磨ヘッド揺動用モータ32が取り付け
られている。ベルト車28,30 間にはベルト34が巻掛けら
れている。モータ32、ベルト車28,30 及びベルト34は、
研磨ヘッド20及びアジャストリング26に所定角度範囲の
往復回転運動(揺動運動)を行わせる揺動手段として機
能する。
【0015】図10はアジャストリングの底面図である。
図10に示すように、アジャストリング26は、例えばアル
ミニウム製リング本体36に多数の耐磨耗性セラミックの
円柱状ダミー38を埋設したもので、円柱状ダミー38の下
端面がリング本体36から僅かに突出している。ここで、
アジャストリング26上に載置される研磨ヘッド20の重量
バランスに合わせて円柱状ダミー38の個数を設定してい
る。図10に示すアジャストリング26の場合、研磨用定盤
2に対接するアジャストリング26の円弧状部分40,42 の
うち、円弧状部分40の方が研磨ヘッド20の荷重を多く受
けるため、円柱状ダミー38の個数が多くなっている。
【0016】図3乃至図6に示すように、研磨ヘッド20
の垂直支持板24の間には、アジャストリング26の下面
(つまり研磨用定盤2の研磨面2a)に平行な傾動軸44
が設けられており、この傾動軸44にこの傾動軸44を中心
として研磨ヘッド20に対して傾動可能に傾動部46が枢着
されている。図5及び図6に示すように、研磨ヘッド20
の垂直支持板24には、モータ取付用台座部48の下部が支
点軸50で回転自在に取り付けられており、さらに、モー
タ取付台座部48の上部に傾動用モータ52が固定されてい
る。モータ52の回転駆動軸にはボール螺子軸54が連結さ
れ、このボール螺子軸54にボール螺子ナット56が螺合し
ている。ボール螺子ナット56には、支点軸60で、傾動部
46にその一端が固定されたのアーム58の他端が連結され
ている。これらの支点軸50乃至支点軸60までの機構は、
傾動部46をそれが研磨用定盤2の研磨面2aに対し垂直
面となった状態から所定角度だけ傾斜させる傾斜駆動手
段を構成している。
【0017】傾動部46には、スライド軸受(クロスロー
ラガイド)62を介して昇降部64が傾動部46に対して昇降
可能に取り付けられている。ここで、昇降部64の傾斜方
向の動きは傾動部46と一体的に行われるため、傾動部46
と昇降部64とは常に平行状態が保たれている。この昇降
部64の下端部には、研磨用定盤2の研磨面2aに平行で
傾動軸44に直交する支点軸66でバックプレート68が枢着
されている。図3及び図5に示すように、傾動部46の上
部には、バランス用電磁式アクチュエータ70A,70B が、
ブラケット72を介して取り付けられている。これらのバ
ランス用電磁式アクチュエータ70A,70B は、バックプレ
ート68の支点軸66の左側及び右側をそれぞれ下方に押圧
(加圧)すると共にバックプレート68に作用する荷重を
制御するためのものである。バランス用電磁式アクチュ
エータ70A,70B は、フレーム74と、このフレーム74の内
側に取り付けられ固定部を形成するコイル76と、中心部
分に設けられ可動部を形成する磁石78と、この磁石78の
中心に一体的に取り付けられたロッド80と構成されてい
る。なお、磁式アクチュエータについては図12及び図13
により後でさらに詳細に説明する。
【0018】バランス用電磁式アクチュエータ70A,70B
のロッド80の下端には、断面L字形の昇降部材82が、ア
クチュエータ70A,70B のフレーム74に取り付けられたス
ライド軸受84に沿って昇降可能に接続されている。ここ
で、フレーム74の上部側と断面L字形の昇降部材82と
は、バネ部材86により接続され、このバネ部材86の付勢
力により、可動部である磁石78の自重分をキャンセルす
るようになっている。これらのL字形の昇降部材82の下
端側とバックプレート68の左側及び右側との間は、連結
用リンク88によりそれぞれ連結されている。左、右の連
結用リンク88のバックプレート68への枢着点はL、Rで
ある。このように、バランス用電磁式アクチュエータ70
A,70B の可動部である磁石78の移動方向とバックプレー
ト68に作用する押圧力の作用方向は、互いに平行な方向
となっている。なお、昇降部64やバックプレート68等か
らなる昇降可能な部分の自重が十分大きい場合には、バ
ランス用アクチュエータ70A,70B による押圧力をマイナ
ス(引き上げ方向の力)とすることもある。
【0019】図7は横長治具の右端部側の修正ピンの位
置での要部拡大側面断面図であり、図8は横長治具の中
央部側の修正ピンの位置での要部拡大側断面図であり、
さらに、図9は横長治具の右端部側の位置決めピンの位
置での要部拡大側断面図でらる。図3及びこれらの図7
乃至図9に示すように、バックプレート68の下部を構成
する長方形板状部90の前面に、被研磨物92をその底面に
貼り付けた長方形板状の横長治具94を取り付けるため
に、長方形板状部90の中央部には固定ピン96(図8参
照)が左右端部にはストッパーピン97A,97B (図7参
照)がそれぞれ一体的に設けられている。さらに、長方
形板状部90の両端部には、位置決めピン98A,98B (図9
参照)が一体的に設けられている。中央部の固定ピン96
の先端面には図8に示すように取付用ビス102 が螺着さ
れ、長方形板状の横長治具94が脱落しないようにその1
点でバックプレート68に保持されている。左右端部のス
トッパーピン97A,97B は、後述する修正用昇降部材122
A,122B,122Cを長方形板状部90に取り付ける際に取付け
位置の基準となるものである。さらに、これらのストッ
パーピン97A,97B 及び固定ピン96の径は、修正用昇降部
材122A,122B,122Cに設けられた透孔100A,100B,100Cより
所定の長さだけ小さくなっている。このため、ストッパ
ーピン97A,97B 及び固定ピン96は、必要以上に、修正用
昇降部材122A,122B,122Cが昇降移動した場合にその動き
を規制する機能も有する。さらに、位置決めピン98A,98
B は、図3に示すように、横長治具94の曲げ修正に影響
を与えないような長方形板状部90の両端部に設けられて
おり、横長治具94を修正用昇降部材122A,122B,122Cを介
して長方形板状部90に取り付ける際の位置決めを行なう
ためのものである。
【0020】次に、横長治具94を説明する。図11は、本
実施形態に使用される横長治具を示す拡大正面図であ
る。図11に示すように、横長治具94は、本体部250と、
被研磨物92を保持するための保持部252と、この保持部2
52と本体部250とを接続するための4つの連結部254A,25
4B,254C,254Dと、保持部252に連結されるように設けら
れている修正ピン126A,126B,126Cが挿入される修正用穴
124A,124B,124Cと、これらの修正用穴124A,124B,124Cと
保持部252とを連結する腕部256A,256B,256Cとを備えて
いる。これらの修正用穴124A,124B,124Cは、修正用穴12
4Bが横長治具94の長手方向の中央部に形成され、残りの
2個の修正用穴124A,124Cは、修正用穴124Bに対して左
右対称となるように設けられている。横長治具94は、さ
らに、長手方向の中央部で且つ上下方向の上部側の位置
に、本体部250を固定ピン96に対して固定するための取
付用ビス102が挿入される固定用穴258が形成されてい
る。また、本体部250には、位置決めピン98A,98Bが係合
して横長治具94の位置決めを行うための係合部260A,260
Bが形成されている。横長治具94の保持部252は、修正用
昇降部材122A,122B,122Cにより操作力が作用することに
よってたわむ細長い梁構造になっている。この保持部25
2の下端部には、被研磨物92が接着剤により接着される
被研磨物固定部262が設けられている。
【0021】この被研磨物92は、細長い角棒状セラミッ
クバー104 (個々に切り離されて薄膜磁気ヘッドのスラ
イダとなる)に磁性薄膜パターンからなる多数の磁気ヘ
ッドの変換部を1列に配置したものであり、これらの変
換部の磁性薄膜パターンはセラミックバー104 の一方の
長手側面104aに配列されている。従って、セラミックバ
ー104 の底面側を研磨して行くことで、その長手方向側
面104aに位置する変換部のスロートハイトを変化させる
即ち減じることができる。図3及び図5に示すように、
横長治具94の底面に装着された被研磨物92の歪み及び湾
曲を修正するために、バックプレート68側には修正用電
磁式アクチュエータ106A,106B,106Cが取り付けられてい
る。
【0022】図5に示すように、修正用電磁式アクチュ
エータ106Cは、横長治具94の右端部に操作力を加えるも
のである。バックプレート68にはその上部に上部延長部
108が一体的に設けられ、この上部延長部108 の上端部
にはロッドホルダ110Cの一端が固定され、上部延長部10
8 の正面側(図5において左側)にはスライド軸受112C
が固定されている。ロッドホルダ110Cの他端には、修正
用電磁式アクチュエータ106Cのロッド114Cが取り付けら
れている。ここで、修正用電磁式アクチュエータ106A,1
06B,106Cの基本構造は、上述したバランス用アクチュエ
ータ70A,70B と同様である。しかしながら、修正用電磁
式アクチュエータ106A,106B,106Cでは、ロッド114Cがロ
ッドホルダ110C及び上部延長部108 を介してバックプレ
ート68に取り付けられているため、ロッド114C及びロッ
ド114Cに取り付けられた磁石が固定部となり、磁石の外
周側に配置されたコイルが上下方向に移動する可動部と
なっている。即ち、修正用電磁式アクチュエータ106C
は、コイルが取り付けられたフレーム116Cを有し、この
フレーム116Cに、修正用昇降部材118C,120C,122Cが一体
的に取り付けられ、修正用昇降部材118Cがスライド軸受
112C上を摺動しガイドされるようになっている。また、
ロッドホルダ110Cと修正用昇降部材118Cとは、バネ部材
123 により接続され、このバネ部材123 の付勢力によ
り、可動部であるコイル及びフレーム116Cの自重分をキ
ャンセルするようになっている。
【0023】図7に示すように、修正用昇降部材122C
は、バックプレート68の長方形板状部90と、これに取り
付けられた横長治具94との隙間を上下方向に摺動自在で
あり、修正用昇降部材112Cには横長治具94の右端部に位
置する修正用穴124Cにぴったり嵌合する修正ピン126Cが
固着されている。従って、修正用電磁式アクチュエータ
106Cの可動部であるコイル及びフレーム116Cを昇降させ
ることにより、修正用昇降部材118C,120C,122Cを介して
修正ピン126Cに操作力が作用し、それにより修正ピン12
6Cが微細に昇降駆動して横長治具94の保持部252がたわ
み、これにより、治具94の右端部の高さひいては横長治
具94に固定された被研磨物92を右端部の高さを微細に変
化させることができる。このように、修正用電磁式アク
チュエータ106Cの可動部であるコイルとフレーム116Cの
移動方向と、被研磨物92に作用する操作力の作用方向と
は、互いに平行な方向となっている。
【0024】修正用電磁式アクチュエータ106Aは横長治
具94の左端部に操作力を加えるもので、そのための機構
は修正用電磁式アクチュエータ106Cの場合と同様であ
り、修正用電磁式アクチュエータ106Aの可動部であるコ
イル及びフレーム116Aを昇降させることにより、修正用
昇降部材118A,120A,122Aを介して修正ピン126Aに操作力
が作用し、それにより修正ピン126Aが微細に昇降駆動し
て横長治具94の保持部252がたわみ、これにより、治具9
4の左端部の高さひいては横長治具94に固定された被研
磨物92を左端部の高さを微細に変化させることができ
る。修正用電磁式アクチュエータ106Bは横長治具94の中
央部に操作力を加えるもので、そのための機構は修正用
電磁式アクチュエータ106A,106Bの場合と同様であり、
修正用電磁式アクチュエータ106Bの可動部であるコイル
及びフレーム116Bを昇降させることにより、修正用昇降
部材118B,120B,122Bを介して修正ピン126Bに操作力が作
用し、それにより修正ピン126Bが微細に昇降駆動して横
長治具94の保持部252がたわみ、これにより、治具94の
中央部の高さひいては横長治具94に固定された被研磨物
92を中央部の高さを微細に変化させることができる。
【0025】このような修正用電磁式アクチュエータ10
6A,106B,106Cの操作力を横長治具94の左右端部及び中央
部に加えることで、図7乃至図9に示すように横長治具
94の底面に装着された被研磨物92の歪み及び湾曲を修正
することができる。なお、被研磨物92である角棒状セラ
ミックバー104 の一方の長手方向側面104a に配列さ
れた磁性薄膜からなる磁気ヘッドの各変換部のスロート
ハイトをそれぞれ適正値に設定するために、例えばセラ
ミックバー104 の左右端部に位置する変換部及び中央部
に位置する変換部のスロートハイトに対応した電気抵抗
値を所定周期で測定しながら研磨加工を実行する。この
ために、横長治具94のバックプレート側の長方形板状部
90への対向面に変換部に電気接続された電極が形成して
あり、この電極が長方形板状部90に植設された測定用ピ
ン128 (図3参照)に接続するようになっている。測定
用ピン128 は図示しない電気抵抗測定手段に接続されて
いる。
【0026】図3及び図6に示すように、バックプレー
ト68の長方形板状部90に取り付けられた横長治具94の左
右端部の位置を検出するために接触型センサ130 がバッ
クプレート68に一体の上部延長部108 の左側縁部及び右
側縁部に取付具を介し固定されている。ここで、上部延
長部108 の左側縁部及び右側縁部の高さ位置は、横長治
具94の左右端部の位置に実質的に対応している。この接
触型センサ130 の接触子132 の先端は、研磨ヘッド20の
垂直支持板24に形成された凸部上面に当接している。接
触型センサ130 は接触子132 の突出量に比例した静電容
量変化を生じるものであるが、他の検出原理のセンサも
使用可能である。なお、2個の接触型センサ130 で上部
延長部108 の左側縁部及び右側縁部の高さ位置をそれぞ
れ検出する即ち横長治具94の左右端部位置を間接的にそ
れぞれ検出するようにしたのは、研磨量及び左右のバラ
ンスを検出するためである。
【0027】上述したように、バランス用電磁式アクチ
ュエータ70A,70B は、コイル76が固定部を形成し磁石78
が可動部を形成する構造となっている。一方、修正用電
磁式アクチュエータ106A,106B,106Cは、磁石が固定部を
形成しコイルが可動部を形成する構造となっている。本
実施形態においては、バランス用電磁式アクチュエータ
70A,70B を、磁石が固定部を形成しコイルが可動部を形
成する構造とすると共に、修正用電磁式アクチュエータ
106A,106B,106Cを、コイルが固定部を形成し磁石が可動
部を形成する構造としてもよい。
【0028】次に、図13により、バランス用電磁式アク
チュエータ70A,70B 及び修正用電磁式アクチュエータ10
6A,106B,106Cに用いられる電磁式アクチュエータの基本
構造を説明する。図13に示すように、電磁式アクチュエ
ータは、軟磁性体の円筒状ヨーク(フレームに相当す
る)134 を有し、この円筒状ヨーク134 の内側には、3
連のコイル136A,136B,138Cが配置されると共に、磁石13
8 を摺動可能に案内するためのガイド筒体140 が配置さ
れている。このガイド筒体140 は、絶縁樹脂等の絶縁部
材であり、円筒状ヨーク134 の内側に固着されている。
磁石138 は、同極対向配置の2個の円柱状希土類永久磁
石138A,138B と、これらの永久磁石138A,138B の間に固
着される円柱状軟磁性体142 とから構成され、これらの
永久磁石138A,138B 及び円柱状軟磁性体142 は、接着剤
等で相互に一体化されている。3連のコイル136A,136B,
138Cは、永久磁石138A,138B の磁極間を境にして相異な
る方向に電流が流れるように結線されている。即ち、中
央のコイル136Bは軟磁性体142 及び永久磁石138A,138B
のN極を含む端部を囲み、両側のコイル136A,138C は、
永久磁石138A,138B のS極を含む端部をそれぞれ囲むこ
とができるようになっており、且つ、中央のコイル136B
に流れる電流の向きと、両側のコイル136A,136C の電流
の向きとは逆向きである(図13の各コイルに付したN,
Sを参照)。さらに、永久磁石138A,138B の何れか一方
の側には、ロッド144 が取り付けられ、推力を外部に伝
達できるようになっている。
【0029】ここで、円筒状ヨーク134 が固定されてい
る場合には、図13に示すように、磁石138 が矢印の方向
に移動可能であり、円筒状ヨーク(フレームに相当す
る)134 、コイル136A,136B,136C及びガイド筒体140 が
固定部となり、ロッド144 及び磁石138 が可動部とな
る。反対に、ロッド144 及び磁石138 が固定されている
場合には、円筒状ヨーク134 、コイル136A,136B,136C及
びガイド筒体140 が移動可能であり、ロッド144 及び磁
石138 が固定部となり、円筒状ヨーク134 、コイル136
A,136B,136C及びガイド筒体140 が可動部となる。この
ように構成された電磁式アクチュエータにおいては、各
コイル136A,136B,136Cの外周側に軟磁性体の円筒状ヨー
ク134 が設けられているため、磁石138 の表面磁束密度
の垂直成分が更に増大する。このため、フレミングの左
手の法則に基づく推力に寄与できる磁石138 の長手方向
の垂直な磁束を大きくでき、磁石138 の周囲を環状に巻
回する3連のコイル136A,136B,138Cに交互に逆磁性の磁
界を発生する向きに電流を通電することにより、いっそ
う大きな推力を発生することができる。
【0030】バランス用電磁式アクチュエータ70A,70B
及び修正用電磁式アクチュエータ106A,106B,106Cに用い
られる電磁式アクチュエータとして、図14に示す別のタ
イプのものも適用可能である。この図14に示す電磁式ア
クチュエータは、基本構造は、図13に示すものと同一で
あり、以下の部分のみ異なっている。即ち、この電磁式
アクチュエータにおいては、円筒状ヨーク134 及び非磁
性のガイド筒体140 の両端部に、非磁性の側板146A,146
B が嵌合して固着され、これらの側板146A,146B の中央
部に燃結金属、高摺動性樹脂等の円筒状軸受部材148 が
それぞれ固定支持されている。そして、各円筒状軸受部
材148 の内周面にて、磁石138 及び軟磁性体142 に貫
通、一体化された貫通軸体(ロッドに相当する)150 が
摺動自在に支持されている。なお、側板146A,146B は、
ガイド筒体140 の内周面に嵌合する凸部152 をそれぞれ
有しており、この凸部152 の先端面が磁石138 の移動時
にクッション板154A,154B4に当接して磁石138 の移動範
囲を規定するようになっている。軸受部材148 は、非磁
性でも磁性体であってもよい。
【0031】このように構成された電磁式アクチュエー
タにおいては、磁石138 に一体の貫通軸体150 を軸受部
材148 で摺動自在に支持するようにしているため、磁石
138のがたつきを無くして常時ガイド筒体140 の内周中
心と同心状態に規制でき、しかも永久磁石138A,138B や
軟磁性体142 を一体化するためのホルダ等を永久磁石外
周側に被せる必要がなく、永久磁石138A,138B の外周面
とコイル136A,136B,136Cとの間隙を必要最小限に設定で
き、推力の向上に有効である。また、磁石138がガイド
筒体140 の内周面に接触しなくなるため、磁石138 を軸
方向に円滑に移動させることが可能であり、磁石138 や
ガイド筒体140 の摩耗等の問題も解決できる。なお、図
14に示された電磁式アクチュエータにおいては、磁石の
貫通軸体を両側の軸受で支持するようにしているが、貫
通軸体の片側のみを軸受で支持するような構造を採用し
てもよい。この場合、軸受部材も一方のみとなる。
【0032】次に、修正用電磁式アクチュエータ106
は、電磁式アクチュエータ106 の可動部であるコイルと
フレームの移動方向と、被研磨物92に作用する操作力の
作用方向とが、互いに平行な方向となるように、配置さ
れているが、以下、このように修正用電磁式アクチュエ
ータ106 を配置した本実施形態の利点を、従来技術と比
較して説明する。図15は、上述した米国特許に示された
磁気ヘッド研磨装置の要部を示す正面図である。この図
15に示された従来の装置においては、バックプレート50
0側には、修正用アクチュエータ502A,502B,502Cが取り
付けられている。修正用アクチュエータ502A,502B,502C
は、それぞれ治具504 の左端部、右端部及び中央部に必
要な大きさの操作力を加え、治具504 に装着された非研
磨物の曲げ及び湾曲を修正するようにしている。修正用
アクチュエータ502A,502B,502Cの構成は、基本的には同
様であるため、修正用アクチュエータ502Aを例に取り説
明する。修正用アクチュエータ502Aは、バックプレート
500 と一体の上部延長部506 上部にて、回転可能に支持
された回転軸508 に固着されたアーム510 を回転させる
ようにその推力を作用させる。回転軸508 には、従動ア
ーム512 が固着されており、この従動アーム512 に昇降
ロッド514 の上端部が枢着点Pで連結されている。昇降
ロッド514 の下端には、修正用昇降部材516 を介して治
具304 が接続されている。
【0033】このような構造の従来の研磨装置において
は、図16Aに示すように、アーム510が回転軸508 を中心
にして回転するため、アクチュエータ502 の磁石518 が
可動部の場合には、磁石518 が円弧状に移動する。この
結果、磁石518 とコイル520とが接触しないように、磁
石518 とコイル520 の間の隙間Gの大きさをその分大き
く設定しなければならない。一方、本実施形態の磁気ヘ
ッド研磨装置においては、電磁式アクチュエータ106 の
可動部であるコイル76とフレーム116 の移動方向と、被
研磨物92に作用する操作力の作用方向とが、互いに平行
な方向となるように配置されているため、可動部である
コイル76とフレーム116 は固定部である磁石78に沿って
直線状に移動する。この結果、本実施形態においては、
図16Bに示すように、磁石78とコイル76の間の隙間Gの
大きさを相当小さく設定することが可能である。同一容
量の磁石であれば、隙間Gの小さい方がより大きな推力
を発生することができるため、本実施形態では電磁式ア
クチュエータの小型化が達成できる。
【0034】さらに、図15に示す従来の研磨装置におい
ては、例えば磁石518 が円弧状に移動する際、そのとき
のロッド522 のストロークに応じて、磁石518 とコイル
520の隙間Gが変化する。この結果、図17に示すよう
に、ストロークの量に応じた推力の値が、本実施形態
(本発明)においては比較的フラットな特性となるが、
従来装置では、弓なり形状のよりフラットではない特性
となる。従って、本実施形態では、従来の研磨装置に比
較して、より優れた電磁アクチュエータの推力特性を得
ることができる。なお、バランス用電磁式アクチュエー
タ70A,70B においても、同様に、装置の小型化及び優れ
た推力特性を得ることができる。
【0035】以下、以上説明した第1実施形態の動作及
び研磨方法を説明する。先ず、図1及び図2に示す研磨
ヘッド20が研磨用定盤2から外れた位置にて、図7乃至
図9に示す薄膜磁気ヘッドが複数配列されてなる被研磨
物92を保持した横長治具94をバックプレート68の長方形
板状部90に取り付け、研磨ヘッド20に対するバックプレ
ート68の傾斜角度を当初は零度(アジャストリング26の
底面に垂直、つまり研磨用定盤の研磨面に垂直な姿勢)
に設定する。このバックプレート68の傾斜設定及び横長
治具94の取付け終了後、研磨ヘッド20を取り付けた研磨
ヘッド取付用フレーム12をガイドレール8に沿って直線
移動して、回転駆動されている研磨用定盤2の上方に位
置させ、さらにアジャストリング26が研磨用定盤2上面
の研磨面2aに対接し適切な押圧力で接触するように研
磨ヘッド取付用フレーム12を下降させる。アジャストリ
ング26が研磨用定盤2の研磨面に適切な押圧力で対接す
ることで、アジャストリング26上の研磨ヘッド20の姿勢
はその研磨面を基準とした姿勢に制御される。この結
果、アジャストリング26の底面に垂直に設定された傾動
部46、バックプレート68の長方形板状部90、及びこれに
取り付けられた横長治具94は、研磨面に対して垂直面を
形成することになる。
【0036】この状態で、バックプレート側長方形板状
部90の枢着点となる支点軸66の両側に、それぞれバラン
ス用電磁式アクチュエータ70A,70B で、これらのアクチ
ュエータ70A,70B の可動部の移動方向と押圧力の作用方
向が平行となるように押圧力を加えるとともに、横長治
具94の両端部及び中央部に修正用電磁式アクチュエータ
106A,106B,106Cで、これらのアクチュエータ106A,106B,
106Cの可動部の移動方向と操作力の作用方向が平行とな
るように上下方向の操作力を加えて、被研磨物92におけ
る各薄膜磁気ヘッドの変換部(セラミックバー104 の長
手側面104aに形成されている)のスロートハイトが最適
値になるように第1研磨工程を実行する。このとき、修
正用電磁式アクチュエータ106A,106B,106Cは、例えば被
研磨物92が下方に凸面をなすように湾曲している場合、
左右端部操作用の修正用電磁式アクチュエータ106A,106
B で横長治具94の左右端部を下方へ押圧する操作を行う
とともに、中央部操作用の修正用電磁式アクチュエータ
106Cの下方への押圧操作を停止又は少なくして、被研磨
物92の下面が平坦となるように修正する等の動作を実行
する。また、バランス用電磁式アクチュエータ70A,70B
は被研磨物92の左右の押圧力を調整して被研磨物92の左
右の研磨量を均一化するとともに被研磨物92を研磨面2
a方向に送り出す働きをする。
【0037】この第1研磨工程中、アジャストリング26
の同じ所が研磨用定盤2に接触していると偏磨耗を引き
起こすため、研磨ヘッド20及びアジャストリング26が取
り付けられた回転支持部16を研磨ヘッド揺動用モータ32
により所定角度範囲で往復回転させるとともに、研磨ヘ
ッド取付用フレーム12を所定範囲で往復直線運動させて
いる。従って、第1研磨工程中、研磨ヘッド20及びアジ
ャストリング26は往復回転運動と往復直線運動が重畳し
た運動を行うことになる。図7乃至図9に示すように、
被研磨物92である角棒状セラミックバー104 の一方の長
手方向側面104aに、磁性薄膜からなる磁気ヘッドの各変
換部が配列されているが、各変換部のスロートハイト
は、各変換部の電気抵抗を測定することで検出すること
ができ、各変換部の電気抵抗を周期的に監視しながら第
1研磨工程を実施することで、各々の薄膜磁気ヘッドの
スロートハイトを均一化しかつ最適値に設定することが
できる。
【0038】各々の薄膜磁気ヘッドのスロートハイトを
均一化しかつ最適値に設定するための第1研磨工程が終
了したら、図12に示すように、被研磨物92の角棒状セラ
ミックバー104 の底面104bを水平面に対して最大3度程
度の傾斜面とするための第2研磨工程(斜線部Qを研磨
除去するテーパー加工工程)を実行する。すなわち、傾
動用モータ52を作動させて、傾動部46及びバックプレー
ト68を研磨用定盤2の研磨面2aに対して垂直面を成し
た状態から最大3度程度の所定角度を成すように傾斜さ
せ、これに伴い、バックプレート68の長方形板状部90、
及びこれに取り付けられた横長治具94を研磨面に対する
垂直面から所定角度傾斜させ、この状態にて回転してい
る研磨用定盤2にてセラミックバー104 のスライダとな
る底面部分を研磨する。そして、バックプレート68に一
体の上部延長部108 左右縁部の位置検出(横長治具94の
左右端部の間接的な位置検出)を行っている左右の接触
型センサ130 による研磨量の検出結果がそれぞれ所要値
となったときに研磨を終了する。なお、第2研磨工程に
おいても第1研磨工程と同様に研磨ヘッド20及びアジャ
ストリング26は往復回転運動と往復直線運動が重畳した
運動を行うようにすればよい。
【0039】本実施形態によれば、以下の優れた効果を
得ることができる。 (1) 薄膜磁気ヘッドが複数配列されてなる被研磨物92を
保持した横長治具94を研磨ヘッド20に取り付け、回転駆
動される研磨用定盤2の研磨面2aに、研磨ヘッド20を
動かしながら被研磨物92を接触させて研磨する場合、研
磨用定盤2の研磨面2aに対接するアジャストリング26
により研磨ヘッド20の姿勢を制御している。つまり、常
に研磨用定盤2の研磨面2aを基準として研磨ヘッド20
及びこれに取り付けられた傾動部46、バックプレート68
の姿勢を制御でき、被研磨物92に自重以外の押圧力を加
えて研磨が可能である。また、被研磨物92の姿勢制御を
正確に実行することで、被研磨物92の研磨される底面の
平面度の向上、被研磨物92の長手側面104aに形成された
各薄膜磁気ヘッドの変換部のスロートハイトのばらつき
低減を図ることができる。
【0040】(2) アジャストリング26の円柱状ダミー38
の個数を研磨ヘッド20の荷重分布に合わせて選択するこ
とでアジャストリング26の偏磨耗を防止することがで
き、この点でも被研磨物92の研磨される底面の平面度の
向上が得られる。 (3) 研磨ヘッド20及びアジャストリング26は研磨用定盤
2の研磨面2aに平行な面内において、往復回転運動と
往復直線運動とが重畳した運動を行うことができ、この
点でもアジャストリング26の偏磨耗の防止、被研磨物92
底面の平面度の向上を図ることができる。 (4) バックプレート68の長方形板状部90に被研磨物92で
ある角棒状セラミックバー104 を中央部の1点で取り付
けており、角棒状セラミックバー104 に回転方向の捻れ
がある場合でも、その捻れを矯正しない状態で保持して
研磨加工を実施でき、捻れに起因する不良の発生が無
い。仮に角棒状セラミックバー104 が左右両端の2点止
めである場合、角棒状セラミックバー104 の捻れを無理
に矯正した状態でバックプレート68に取り付けてしまう
ことになり、研磨加工後にバックプレート68から外すと
角棒状セラミックバー104 が捻れた状態に戻り、不良と
なる可能性がある。
【0041】(5) 傾動部46に対して昇降自在な昇降部64
に対するバックプレート68の取り付けは、支点軸66によ
りバックプレート68の下部寄り位置で行われており、バ
ックプレート68の下部の長方形板状部90及びこれに取り
付けられる横長治具94の位置の安定化を図ることができ
る。 (6) 2個の接触型センサ130 でバックプレート68に取り
付けられた横長治具94の左右両端部の位置を間接的に検
出することで、第2研磨工程(スライダのテーパー加工
工程)での研磨量及び左右バランスを検出することがで
きる。また、その検出結果を利用して研磨動作の自動停
止制御等を行うようにしてもよい。 (7) バランス用電磁式アクチュエータ70A,70B 及び修正
用電磁式アクチュエータ106A,106B,106Cを、それらの可
動部の移動方向と押圧力又は操作力の作用する方向とが
平行となるように配置したため、電磁式アクチュエータ
の可動部と固定部の隙間の大きさを従来の研磨装置に比
較して小さく設定することができ、その結果、電磁式ア
クチュエータを小型化できると共に推力特性を向上させ
ることができる。
【0042】次に、図18及び図19により、本発明の第2
実施形態を説明する。この第2実施形態においては、研
磨ヘッド20に対してアジャストリング180 を回転自在に
支持し、このアジャストリング180 を偏磨耗防止のため
に回転させるようにしたものである。図示するように、
研磨ヘッド取付用フレーム12の内側には円環状軸受部14
を介して回転支持部16が回転自在に支持され、回転支持
部16に板ばね、ゴム等の弾性部材18を介在させて研磨ヘ
ッド20が取り付けられている。研磨ヘッド20の下部外周
には円環状軸受部182 を介して大径の平歯車184 が回転
自在に取り付けられており、この平歯車184 にアジャス
トリング180 が固定されている。一方、研磨ヘッド取付
用フレーム12の外側には、アジャストリング回転用モー
タ186 が取り付けられ、このモータ186 の回転軸に固着
された平歯車188 がアジャストリング側平歯車184 に噛
み合っている。
【0043】図19は、アジャストリング180 の底面図で
あり、例えばアルミニウム製リング本体190 に多数の耐
磨耗性セラミックのダミー192 を埋設したもので、ダミ
ー192 の下端面がリング本体190 から僅かに突出してい
る。ここでは、アジャストリング180 は研磨時回転する
ため、ダミー192 は均等に配置されている。なお、平歯
車184,188 同士の噛み合いは多少の隙間が許容されるた
め、アジャストリング180 が研磨用定盤2の研磨面2a
に対接(面接触)することを妨げることはない。また、
研磨ヘッド20は回転支持部16に板ばね、ゴム等の弾性部
材181を介在させて取り付けてあるから、研磨ヘッド20
の底板22はアジャストリング180 上に密着して載置状態
となる。従って、研磨ヘッド20はアジャストリング180
を基準とした姿勢、ひいては研磨面2aを基準とした姿
勢となる。なお、その他の構成は上述の第1実施形態と
同様である。
【0044】図18及び図19に示す第2実施形態では、研
磨ヘッド20に往復回転運動を行わせるとともに、アジャ
ストリング180 をアジャストリング回転用モータ186 で
歯車機構を介して回転駆動でき、アジャストリング180
の偏磨耗を防止して、いっそうばらつきの無い、平面度
の良好な研磨加工が可能となる。また、研磨用定盤の速
度と回転方向は自在に変更可能であり、また、定盤の温
度を温度制御により安定化することもできる。さらに、
研磨ヘッドは所定角度範囲で往復回転させる旨説明した
が、研磨ヘッドに設けられたモータへの通電の便宜上
(配線が捻れて切断されることを防止するため)、往復
回転(揺動)としているのであり、スリップリング等の
通電手段を設けてモータへの通電を工夫すれば、研磨ヘ
ッドを連続回転することも可能である。
【0045】次に、図20及び図21により、本発明の第3
実施形態を説明する。この第3実施形態では、バランス
用電磁式アクチュエータの配置が上述の第1実施形態と
異なっており、他の構成は同様である。異なる部分のみ
以下説明する。図20及び図21に示すように、傾動部46の
上部には、バランス用電磁式アクチュエータ200A,200B
が、ブラケット202 を介して取り付けられている。これ
らのバランス用電磁式アクチュエータ200A,200B のロッ
ド204 の下端には、それぞれのブラケット206 を介して
左、右の上部延長部208 がそれぞれ直接的に結合されて
いる。左、右の上部延長部208 は、バックプレート68に
一体的に取り付けられている。また、ブラケット202 と
昇降部64との間には、バネ部材210 が取り付けられてお
り、その付勢力により、バランス用電磁式アクチュエー
タ200A,200B の可動部の重量をキャンセルするように作
用する。
【0046】この第3実施形態においても、バランス用
電磁式アクチュエータ200A,200B の可動部の移動方向と
バックプレート68に作用する押圧力の作用方向は、互い
に平行な方向となっている。さらに、バランス用電磁式
アクチュエータ200A,200B のロッド204 の下端に、ブラ
ケット206 を介して左、右の上部延長部208 が直接的に
結合されるような構造であるため、上述した第1実施形
態よりも、部品点数を少なくすることが出来る。他の作
用効果は、上述した第1実施形態と同様である。
【0047】次に、図22及び図23により、本発明の第4
実施形態を説明する。この実施形態では、バランス用電
磁式アクチュエータを、荷重制御用アクチュエータとバ
ランス用アクチュエータに分離するようにした点が、上
述した第1実施形態と異なっており、他の構成は、同様
である。図22及び図23に示すように、バランス用電磁式
アクチュエータが、荷重制御用アクチュエータ220 とバ
ランス用アクチュエータ222 とに分離されて設けられて
いる。荷重制御用アクチュエータ220 は、傾動部46にそ
の固定部(フレーム及びコイル)224 が固着されてお
り、可動部226 にはロッド228 及び水平方向に延びるブ
ラケット230 が取り付けられている。このブラケット23
0 の他端は、昇降部64に取り付けられている。この昇降
部64は、バックプレート68に接続されているため、荷重
制御用アクチュエータ220 により、バックプレート68に
作用する荷重の値を制御することができる。
【0048】また、傾動部46の下方部分には、軸受ハウ
ジング232 が取り付けられ、この軸受ハウジング232 に
は、軸受234 を介して回転可能に回転軸236 が設けられ
ている。なお、この回転軸263 の先端側(図21において
左端側)はバックプレート68に固定され、バックプレ
ート68と一体的に回転できるようになっている。軸受
ハウジング232 の上側には、ブラケット238 が取り付け
らえており、このブラケット238 にバランス用アクチュ
エータ222 が取り付けられている。バランス用アクチュ
エータ222 は、ブラケット238 に固定されて固定部とな
る磁石240 と、回転軸263 の後端側(図21において右端
側)に固定されたレバー244 に取り付けられ水平方向に
移動可能なコイル242 とから構成されている。このバラ
ンス用アクチュエータ222 においては、コイル242 が右
側方向又は左側方向に移動することにより、レバー24
4が必要な角度だけ回転し、これにより、回転軸263 の
回転を介してバックスプレート68が支点軸66を中心とし
て回転し、左右のバランスが調整される。本実施形態に
おいては、バランス用電磁式アクチュエータを、荷重制
御用アクチュエータ220 とバランス用アクチュエータ22
2 とに分離したため、荷重の制御及びバランス量の調整
をより精度良く行なうことができる。他の作用効果は、
上述した第1実施形態と同様である。
【0049】次に、図24乃至図30により、本発明の第5
実施形態を説明する。この第5実施形態は、被研磨物を
保持する横長治具に操作力を作用させる修正用アクチュ
エータ手段として、上述した実施形態における電磁式ア
クチュエータを用いる代わりに、修正用低摩擦シリンダ
を用いると共に、上述した実施形態では修正用アクチュ
エータ手段の操作力が作用する横長治具の作用点が3個
所であったが、この第5実施形態では、この作用点を5
個所としたものである。第5実施形態の他の構成は、上
述の第1乃至第4実施形態と同様である。
【0050】先ず、図24により、本実施形態に使用され
る横長治具を説明する。図24に示すように、横長治具30
0は、本体部302と、被研磨物92を保持するための保持部
304と、この保持部304と本体部302とを接続するための
4つの連結部306A〜306Dと、保持部304に連結されるよ
うに設けられている5つの修正ピン308A〜308Eが挿入さ
れる5つの修正用穴310A〜310Eと、これらの修正用穴31
0A〜310Eと保持部304とを連結する腕部312A〜312Eとを
備えている。これらの修正用穴310A〜310Eは、修正用穴
310Cが横長治具300の長手方向の中央部に形成され、残
りの4個の修正用穴310A,310B,310D,310Eは、修正用穴3
10Cに対して左右対称となるように設けられている。
【0051】横長治具300は、さらに、長手方向の中央
部で且つ上下方向の上部側の位置に、本体部302を固定
ピン314に対して固定するための取付用ビス316が挿入さ
れる固定用穴318が形成されている。また、本体部302に
は、位置決めピン320A,320Bが係合して横長治具300の位
置決めを行うための係合部322A,322Bが形成されてい
る。横長治具300の保持部304は、後述する5つの修正用
昇降部材326A〜326Eにより操作力が作用することによっ
てたわむ細長い梁構造になっている。この保持部304の
下端部には、被研磨物92が固定される被研磨物固定部32
4が設けられている。本実施形態では、横長治具300に、
5つの修正用昇降部材326A〜326Eからの操作力が修正ピ
ン310A〜310Eを介して横長治具300の保持部304即ち被研
磨物92に作用するため、作用点が5個所となり、所謂5
点曲げが可能となる。
【0052】次に、図25乃至図29により第5実施形態に
係る磁気ヘッドの研磨装置の構造を説明する。図25は第
5実施形態を示す要部正面図、図26は第5実施形態の中
央部(修正ピン308Cの位置)での側面断面図、図27は第
5実施形態を示す要部平面図、図28は第5実施形態の修
正ピン308A,308Eの位置での修正用アクチュエータ手段
に相当する部分を示す側面断面図、図29は第5実施形態
の修正ピン308B,308Dの位置での修正用アクチュエータ
手段に相当する部分を示す側面断面図である。
【0053】先ず、本実施形態の磁気ヘッドの研磨装置
の修正用アクチュエータ手段に対応する部分の構造を説
明する。図25及び図27乃至図29に示すように、本実施形
態に係る磁気ヘッド研磨装置には、修正用昇降部材326A
〜326Eを介して修正ピン308A〜308Eに操作力を作用させ
るため修正用アクチュエータ手段である5つの修正用低
摩擦シリンダ330A〜330Eが並列的に設けられている。こ
れらの修正用低摩擦シリンダ330A〜330Eは、それぞれチ
ューブ332、ピストン(図示せず)及びロッド334から構
成され、エアにより、ピストンとロッド334がチューブ3
32内を軸方向に直線的に移動可能となっている。また、
これらの修正用低摩擦シリンダ330A〜330Eは、ピストン
の摺動抵抗を小さくすると共に摺動部にメタルシール構
造を採用すること等により、低摩擦としている。
【0054】図25及び図28に示すように、図25において
左側から1番目及び5番目に位置する修正用低摩擦シリ
ンダ330A,330Eは、横長治具300の修正ピン308A,308Eに
操作力を加えるものである。バックプレート336にはそ
の上部に上部延長部338が一体的に設けられ、この上部
延長部338の前面側(図28において左側面)に修正用低
摩擦シリンダ330A,330Eのチューブ332が固定されてい
る。また、バックプレート336の前面側にはスライド軸
受340が固定されている。修正用低摩擦シリンダ330A,33
0Eのチューブ332内には、直線的に移動可能即ち上下方
向に昇降可能なロッド334が設けられ、このロッド334の
下端には、修正用昇降部材326A,326Eが一体的に取り付
けられ、この修正用昇降部材326A,326Eがスライド軸受3
40上を摺動しガイドされるようになっている。修正用昇
降部材326A,326Eには、スライド軸受340の下方及びバッ
クプレート336の段差部分336aとの間にその一部が突出
するようにストッパピン344が取り付けられ、このスト
ッパピン344により修正用昇降部材326A,326Eの上下方向
への必要以上の移動を規制するようにしている。なお、
図25は、見易くするために、横長治具300の記載を省略
している。更に、図28に示すように、修正用昇降部材32
6A,326Eは、バックプレート336と、これに取り付けられ
た横長治具300との隙間を上下方向に摺動自在であり、
修正用昇降部材326A,326Eの下端側には横長治具300の修
正用穴310A、310Eにぴったり嵌合する修正ピン308A,308
Eが固着されている。従って、修正用低摩擦シリンダ330
A,330Eのロッド334を昇降させることにより、修正用昇
降部材342を介して修正ピン308A,308Eに操作力が作用
し、それにより横長治具300の保持部304がたわみ、これ
により、横長治具300に固定された被研磨物92の修正ピ
ン308A,308Eに対応する部分の高さを微細に変化させる
ことができる。このように、本実施形態でも、修正用ア
クチュエータ手段である修正用低摩擦シリンダ330の可
動部であるロッド334の移動方向と、被研磨物92に作用
する操作力の作用方向とは、互いに平行な方向となって
いる。
【0055】図25及び図29に示すように、図25において
左側から2番目及び4番目に位置する修正用低摩擦シリ
ンダ330B,330Dは、横長治具300の修正ピン308B,308Dに
操作力を加えるものであり、上述の1番目及び5番目の
修正用低摩擦シリンダ330A、330Eと基本構成は、同じで
ある。これらの修正用低摩擦シリンダ330B,330Dのロッ
ド334の下端には、修正用昇降部材326B,326Dが一体的に
取り付けられ、この修正用昇降部材326B,326Dを介して
修正ピン308B,308Dに操作力が作用し、それにより横長
治具300の保持部304がたわみ、これにより、横長治具30
0に固定された被研磨物92の修正ピン308B,308Dに対応す
る部分の高さを微細に変化させることができる。ただ
し、修正ピン308B,308Dの大きさと位置が、横長治具300
の修正用穴310B,310Dの大きさと位置との関係で図28の
ものと多少異なっている。
【0056】図25及び図26に示すように、図25において
左側から3番目即ち中央部に位置する修正用低摩擦シリ
ンダ330Cは、横長治具300の中央部に位置する修正ピン3
08Cに操作力を加えるものであり、上述の他の修正用低
摩擦シリンダ330A,330B,330D,330Eと基本構成は、同じ
である。この中央部の修正用低摩擦シリンダ330Cのロッ
ド334の下端に取り付けられた修正用昇降部材326Cの下
端部には、バックプレート336に固定された固定ピン314
を挿通させるための透孔346が形成され、この固定ピン3
14の先端が横長治具300に形成された固定用穴318に挿入
される。横長治具300は、取付用ビス316を固定ピン314
に取付けることにより、バックプレート336に取付けら
れる。ここで、修正用昇降部材326Cに形成された透孔34
6の径は固定ピン314より所定の長さだけ大きく設定され
ているので、修正用昇降部材326Cが必要以上に上下移動
した場合にその動きを規制するストッパとして機能す
る。このため、中央部の修正用低摩擦シリンダ330Cの修
正用昇降部材326Cには、ストッパピン344は設けられて
いない。この修正用低摩擦シリンダ330Cにより、修正用
昇降部材326Cを介して修正ピン308Cに操作力が作用し、
それにより横長治具300の保持部304がたわみ、これによ
り、横長治具300に固定された被研磨物92の修正ピン308
Cに対応する部分の高さを微細に変化させることができ
る。
【0057】次に、本実施形態の磁気ヘッドの研磨装置
のバランス用アクチュエータ手段に対応する部分の構造
を説明する。図25乃至図27に示すように、本実施形態に
係る磁気ヘッド研磨装置には、バランス用アクチュエー
タ手段である電磁アクチュエータ350A,350Bが設けられ
ている。基本構成は、図3及び図5に示された第1実施
形態と同様である。即ち、傾動部46の上部には、バラン
ス用電磁式アクチュエータ350A,350Bが、ブラケット72
を介して取り付けられている。これらのバランス用電磁
式アクチュエータ350A,350Bは、バックプレート336の支
点軸66の左側及び右側をそれぞれ下方に押圧(加圧)す
ると共にバックプレート336に作用する荷重を制御する
ためのものである。バランス用電磁式アクチュエータ35
0A,350Bは、フレーム352と、このフレーム352の内側に
取り付けられ固定部を形成するコイル354と、中心部分
に設けられ可動部を形成する磁石356と、この磁石356の
中心に一体的に取り付けられたロッド358と構成されて
いる。
【0058】バランス用電磁式アクチュエータ350A,350
Bのロッド358の上端及び下端には、昇降部材360,362
が、アクチュエータ350A,350Bのフレーム352に取り付け
られたスライド軸受364に沿って昇降可能に接続されて
いる。昇降部材360の下端側とバックプレート336の左側
及び右側との間は、連結用リンク366によりそれぞれ連
結されている。左、右の連結用リンク366のバックプレ
ート68への枢着点はL、R(図示せず)である。バラン
ス用電磁式アクチュエータ350A,350Bの可動部である磁
石356の移動方向とバックプレート336に作用する押圧力
の作用方向は、互いに平行な方向となっている。
【0059】次に第5実施形態の動作を説明する。基本
動作は、上述した第1実施形態と同様であるが、さら
に、以下のように動作する。第1実施形態では、被研磨
物である磁気ヘッドの全長に渡ってスロートハイトを許
容範囲内に収めることが出来ない場合がある。この理由
は、第1実施形態のものでは、横長治具94の保持部252
に対して修正用電磁式アクチュエータ106A,106B,106C
(修正用アクチュエータ手段)による操作力が3つの作
用点に対して垂直方向に作用しているため、横長治具94
の保持部304のたわみが近似的な4次曲線形状となり、
その結果、修正可能なスロートハイトの分布パターンも
同様に4次以下の次数の曲線に限られていたからであ
る。しかしながら、実際は、被研磨物92であるセラミッ
クバー104はより複雑な修正パターン(6次以上の高次
曲線近似など)を必要とするものがあるからである。
【0060】そのため、第5実施形態では、5つの修正
用低摩擦シリンダ330A〜330E(修正用アクチュエター手
段)を設け、これらの修正用低摩擦シリンダ330A〜330E
により横長治具300の保持部304を5つの修正ピン308A〜
308Eにより操作力を作用させるようにしたため、横長治
具300の保持部304即ち被研磨物92であるセラミックバー
104のたわみを近似的な6次曲線形状とすることがで
き、より複雑な修正を行うことができる。また、修正用
アクチュエータ手段として、電磁式アクチュエータの代
わりに修正用低摩擦シリンダ330A〜330Eを使用したの
で、コンパクな機構により大きな操作力を発生させるこ
とが可能であり、その分、装置を小さくすることができ
る。さらに、従来、治具には、保持部の曲げ修正をする
際、一つの保持部(梁構造)に対して一つの作用点に操作
力を作用させて行うものがあったが、この場合には、保
持部の両端部と曲げの作用点との間において、研磨面か
ら受ける反力によりたわみが生じており、このたわみを
修正することができないという問題があった。しかしな
がら、本実施形態では、上述したような複雑な曲げ修正
を行うことができるので、かかる場合の問題を解決する
ことができる。
【0061】図30は、第5実施形態の他の例を示す側面
断面図である。この図30から明らかなように、この例で
は、バランス用アクチュエータ手段として、バランス用
電磁式アクチュエータ350A,350Bを用いる代わりに、バ
ランス用低摩擦シリンダ370A,370Bを設けている。これ
らのバランス用低摩擦シリンダ370A,370Bは、チューブ3
72、ピストン(図示せず)とロッド374を有し、上述し
た修正用低摩擦シリンダ330A〜330Eと同様な構成を有す
る。さらに、この例の他の構成は、図26に示す第5実施
形態と同様である。この例においては、バランス用アク
チュエータ手段としてバランス用低摩擦シリンダ330A,3
30Bを用いているため、コンパクな機構により大きな操
作力を発生させることが可能であり、その分、装置を小
さくすることができる。
【0062】次に、図31乃至図34により、本発明の第6
実施形態を説明する。この第5実施形態は、被研磨物を
保持する横長治具に操作力を作用させる修正用アクチュ
エータ手段として、上述した実施形態における電磁式ア
クチュエータを用いる代わりに、修正用低摩擦シリンダ
を用いると共に、上述した実施形態では修正用アクチュ
エータ手段の操作力が作用する横長治具の作用点が3個
所又は5個所であったが、この第6実施形態では、この
作用点を7個所としたものである。第5実施形態の他の
構成は、上述の第5実施形態と同様である。
【0063】先ず、図31により、本実施形態に使用され
る横長治具を説明する。図31に示すように、横長治具38
0は、本体部382と、被研磨物92を保持するための保持部
384と、この保持部384と本体部382とを接続するための
4つの連結部386A〜386Dと、保持部384に連結されるよ
うに設けられている7つの修正ピン388A〜388Gが挿入さ
れる7つの修正用穴390A〜390Gと、これらの修正用穴39
0A〜390Gと保持部384とを連結する腕部392A〜392Gとを
備えている。これらの修正用穴390A〜390Gは、修正用穴
390Dが横長治具380の長手方向の中央部に形成され、残
りの6個の修正用穴390A,390B,390C,390E,390F,390G
は、修正用穴390Dに対して左右対称となるように設けら
れている。
【0064】横長治具380は、さらに、長手方向の中央
部で且つ上下方向の上部側の位置に、本体部382を固定
ピン394に対して固定するための取付用ビス396が挿入さ
れる固定用穴398が形成されている。また、本体部382に
は、位置決めピン400A,400Bが係合して横長治具380の位
置決めを行うための係合部402A,402Bが形成されてい
る。横長治具380の保持部384は、後述する7つの修正用
昇降部材404A〜404Gにより操作力が作用することによっ
てたわむ細長い梁構造になっている。この保持部384の
下端部には、被研磨物92が固定される被研磨物固定部40
6が設けられている。本実施形態では、横長治具380に、
7つの修正用昇降部材404A〜404Gからの操作力が横長治
具380の保持部384即ち被研磨物92に作用するため、作用
点が7個所となり、所謂7点曲げが可能となる。
【0065】次に、図32乃至図34により第6実施形態に
係る磁気ヘッドの研磨装置の構造を説明する。図32は第
6実施形態を示す要部正面図、図33は第6実施形態の中
央部の修正ピン388Dの位置での側面断面図、図34は第6
実施形態の修正ピン388Gの位置での修正用アクチュエー
タ手段に相当する部分を示す側面断面図である。第6実
施形態において、バランス用アクチュエータ手段に相当
する構成は、第5実施形態と同様であるため、その説明
は省略する。
【0066】以下、研磨装置の修正用アクチュエータ手
段に対応する部分の構造を説明する。本実施形態に係る
磁気ヘッド研磨装置には、修正用昇降部材404A〜404Gを
介して修正ピン388A〜388Gに操作力を作用させるため修
正用アクチュエータ手段である7つの修正用低摩擦シリ
ンダ408A〜408Gが上下2列に設けられている。具体的に
は、修正用低摩擦シリンダ408B,408D,408Fは、上側列に
設けられ、修正用低摩擦シリンダ408A,408C,408E,408G
は、下側列に設けられている。これらの修正用低摩擦シ
リンダ408A〜408Gは、第5実施形態のものと同様であ
る。
【0067】図33に示すように、図33において左側から
4番目即ち中央部に位置する修正用低摩擦シリンダ408D
は、横長治具380の中央部に位置する修正ピン388Dに操
作力を加えるものである。この修正用低摩擦シリンダ40
8Dは、バックプレート418の上部延長部420の上端側に取
付けられている。この中央部の修正用低摩擦シリンダ40
8Dのロッド410の下端には修正用昇降部材404Dが取り付
けられ、この修正用昇降部材404Dは、ロット410の下端
に連結された上側スライド部材412、下側スライド部材4
16、これらを連結する連結ロッド414から構成されてい
る。上側スライド部材412は、バックプレート418の上部
延長部420の前面側に設けられた上側スライド軸受422に
沿って昇降可能であり、下側スライド部材416は、バッ
クプレート418の前面側に設けられた下側スライド軸受4
24に沿って昇降可能となっている。修正用昇降部材404D
の下部には、バックプレート418に固定された固定ピン3
94を挿通させるための透孔426が形成され、この固定ピ
ン394の先端が横長治具380に形成された固定用穴398に
挿入される。横長治具380は、取付用ビス396を固定ピン
394に取付けることにより、バックプレート418に取り付
けられる。
【0068】この修正用低摩擦シリンダ408Dにより、修
正用昇降部材404Dを介して修正ピン388Dに操作力が作用
し、それにより横長治具380の保持部384がたわみ、これ
により、横長治具380に固定された被研磨物92の修正ピ
ン388Dに対応する部分の高さを微細に変化させることが
できる。なお、図32において左側から2番目及び6番目
に位置する修正用低摩擦シリンダ408B,408F及びこれら
の修正用昇降部材404B,404Fの構成は、下側スライド部
材424に透孔426及び固定ピン394が設けられていない点
以外は、図33に示すものと同様である。
【0069】次に、図34に示すように、図33において左
側から7番目に位置する修正用低摩擦シリンダ408Gは、
横長治具380の修正ピン388Gに操作力を加えるものであ
る。この修正用低摩擦シリンダ408Gのロッド410の下端
には、修正用昇降部材404Gが一体的に取り付けられ、こ
の修正用昇降部材404Gを介して修正ピン388Gに操作力が
作用し、それにより横長治具380の保持部384がたわみ、
これにより、横長治具380に固定された被研磨物92の修
正ピン388Gに対応する部分の高さを微細に変化させるこ
とができる。なお、図32において左側から1番目に位置
する修正用低摩擦シリンダ408A及びこの修正用昇降部材
404Aの構成は、図34に示すものと同じであり、左から3
番目及び5番目に位置する修正用低摩擦シリンダ408C,4
08E及びこれらの修正用昇降部材404C,404Eの構成は、図
34に示すものと基本構成は同じであるが、横長治具380
の修正用穴390C,390Eの大きさと位置が多少異なってい
る。
【0070】次に第6実施形態の動作を説明する。この
第6実施形態では、7つの修正用低摩擦シリンダ408A〜
408G(修正用アクチュエター手段)を設け、これらの修
正用低摩擦シリンダ408A〜408Gにより横長治具380の保
持部384を7つの修正ピン388A〜388Gにより操作力を作
用させるようにしたため、横長治具380の保持部384即ち
被研磨物92であるセラミックバー104のたわみを近似的
な8次曲線形状とすることができ、さらに複雑な修正を
行うことができる。また、第5実施形態と同様である
が、修正用アクチュエータ手段として、電磁式アクチュ
エータの代わりに修正用低摩擦シリンダ408A〜408Gを使
用したので、コンパクな機構により大きな操作力を発生
させることが可能であり、その分、装置を小さくするこ
とができる。
【0071】図35は、第6実施形態の他の例を示す要部
正面図である。この図35は、図32に相当するものであ
り、図35から明らかなように、この例では、修正用低摩
擦シリンダ430A〜430Gを並列的に設けるようにしたもの
である。これらの修正用低摩擦シリンダ430A〜430Gの各
ロッド432の下端には、修正用昇降部材434A〜434Gが一
体的に取り付けられている。他の構成は、図32乃至図34
に示されたものと同様である。この例では、修正用低摩
擦シリンダ430A〜430Gを並列的に設けるようにしたの
で、よりコンパクトな構造となる。
【0072】上述した本発明の実施形態においては、横
長治具における作用点が3個、5個、7個の例が示され
ている。本発明においては、これらに限定されるもので
はなく、横長治具における作用点が治具の中央部及びこ
の中央部に対して左右対称に設けられていればよい。さ
らに、本発明においては、横長治具の作用点が治具の中
央部及びこの中央部に対して左右対称に設けられること
は必ずしも必要なく、横長治具の所定の複数の個所に作
用点を設けるようにしても良い。以上本発明の実施の形
態について説明してきたが、本発明はこれに限定される
ことなく請求項の記載の範囲内において各種の変形、変
更が可能なことは当業者には自明であろう。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の磁気ヘッ
ド研磨装置及び研磨方法によれば、研磨用定盤の研磨面
を基準として被研磨物の姿勢を制御可能として、被研磨
物の平面度の向上、ひいては被研磨物に形成されている
多数の磁気ヘッドのスロートハイトのばらつきの低減を
図ることができる。また、本発明によれば、被研磨物の
曲りを修正する電磁式アクチュエータの推力特性を向上
させることができる。さらに、本発明によれば、被研磨
物の歪み及び湾曲をより精度良く修正することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の磁気ヘッド研磨装置を
示す全体正面図である。
【図2】本発明の第1実施形態の磁気ヘッド研磨装置を
示す全体平面図である。
【図3】本発明の第1実施形態の磁気ヘッド研磨装置の
研磨ヘッド等を示す正面図である。
【図4】図3の平面図である。
【図5】図3の側面断面図である。
【図6】図3の側面図である。
【図7】本発明の第1実施形態における横長治具の右端
部側の修正ピンの位置での要部拡大側面断面図である。
【図8】本発明の第1実施形態における横長治具の中央
部の修正ピンの位置での要部拡大側断面図である。
【図9】本発明の第1実施形態における横長治具の右端
部側の位置決めピンの位置での要部拡大側面断面図であ
る。
【図10】本発明の第1実施形態におけるアジャストリ
ングを示す底面図である。
【図11】本発明の第1実施形態に使用される横長治具
を示す拡大正面図である。
【図12】本発明の第1実施形態における被研磨物のテ
ーパー加工を説明するための被研磨物の側面断面図であ
る。
【図13】本発明の第1実施形態に使用される電磁式ア
クチュエータの基本構造を示す断面図である。
【図14】本発明の第1実施形態に使用可能な別のタイ
プの電磁式アクチュエータの基本構造を示す断面図であ
る。
【図15】従来の磁気ヘッド研磨装置の要部を示す正面
図である。
【図16A】従来の装置のアクチュエータの推力特性を
説明するための図である。
【図16B】本発明の第1実施形態に使用されるアクチ
ュエータの推力特性を説明するための図である。
【図17】アクチュエータの推力とストロークとの関係
を示すアクチュエータの推力特性図である。
【図18】本発明の第2実施形態の要部構成を示す正面
断面図である。
【図19】本発明の第2の実施形態で使用されるアジャ
ストリングを示す底面図である。
【図20】本発明の第3実施形態の要部構成を示す正面
図である。
【図21】図20の側面図である。
【図22】本発明の第4実施形態の要部構成を示す側面
断面図である。
【図23】図22に示された本発明の第4実施形態のバラ
ンス用アクチュエータを示す背面図である。
【図24】本発明の第5実施形態に使用される横長治具
を示す正面図である。
【図25】本発明の第5実施形態を示す要部正面図であ
る。
【図26】本発明の第5実施形態の中央部(修正ピン30
8Cの位置)での側面断面図である。
【図27】本発明の第5実施形態を示す要部平面図であ
る。
【図28】本発明の第5実施形態の修正ピン308A,308E
の位置での修正用アクチュエータ手段に相当する部分を
示す側面断面図である。
【図29】本発明の第5実施形態の修正ピン308B,308D
の位置での修正用アクチュエータ手段に相当する部分を
示す側面断面図である。
【図30】本発明の第5実施形態の他の例を示す側面断
面図である。
【図31】本発明の第6実施形態に使用される横長治具
を示す正面図である。
【図32】本発明の第6実施形態を示す要部正面図であ
る。
【図33】本発明の第6実施形態の中央部の修正ピン38
8Dの位置での側面断面図である。
【図34】本発明の第6実施形態の修正ピン388Gの位置
での修正用アクチュエータ手段に相当する部分を示す側
面断面図である。
【図35】本発明の第6実施形態の他の例を示す要部正
面図である。
【符号の説明】
1 基台 2 研磨用定盤 4 定盤駆動用モータ 8 ガイドレール 10 横移動スライダ 12 研磨ヘッド取付用フレーム 16 回転支持部 18 弾性部材 20 研磨ヘッド 22 底板 24 垂直支持板 26,180 アジャストリング 44 傾動軸 46 傾動部 52 傾動用モータ 64 昇降部 66 支点軸 68 バックプレート 70A,70B、200A,200B バランス用電磁
式アクチュエータ 76 コイル 78 磁石 80 ロッド 90 長方形板状部 92 被研磨物 94 横長治具 96 固定ピン 97A,97B ストッパーピン 98A,98B 位置きめピン 104 セラミックバー 106A,106B,106C 修正用電磁式アクチュ
エータ 108 上部延長部 126A,126B,126C 修正ピン 130 接触型センサ 132 接触子 220 荷重制御用アクチュエータ 222 バランス用アクチュエータ 300 横長治具 308A〜308E 修正ピン 326A〜326E 修正用昇降部材 330A〜330E 修正用低摩擦シリンダ 350A,350B バランス用電磁式アクチュエータ 370 バランス用低摩擦シリンダ 380 横長治具 388A〜388G 修正ピン 404A〜404G 修正用昇降部材 408A〜408G 修正用低摩擦シリンダ 430A〜430G 修正用低摩擦シリンダ 434A〜434G 修正用昇降部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小川 昭雄 東京都中央区日本橋1丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 (72)発明者 長谷部 次博 東京都中央区日本橋1丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 治具により保持され磁気ヘッドが複数配
    列された被研磨物を研磨する磁気ヘッドの研磨装置にお
    いて、 回転駆動される研磨面を有する研磨用定盤と、 この研磨用常盤の研磨面に対して移動可能に配置された
    研磨ヘッド取付手段と、 上記研磨面に接触するようにこの研磨ヘッド取付手段に
    弾性支持されたアジャストリングと、 このアジャストリングに固定され上記研磨面に対する姿
    勢がアジャストリングにより制御される研磨ヘッドと、 この研磨ヘッドに上記研磨面に平行な傾動軸を中心とし
    て傾動可能に取り付けられた傾動部と、 この傾動部を上記研磨面に対して傾斜させる傾動部駆動
    手段と、 上記傾動部に対して昇降自在に設けられた昇降部と、 この昇降部の下部に枢着されると共に上記治具が取り付
    けられるバックプレートと、 このバックプレートの枢着点の両側にそれぞれ押圧力を
    作用させるバランス用アクチュエータ手段と、 この治具の所定の複数の作用点に操作力を作用させる修
    正用アクチュエータ手段であって、この修正用アクチュ
    エータ手段の可動部の移動方向と上記操作力の作用方向
    が平行である修正用アクチュエータ手段と、 を有することを特徴とする磁気ヘッドの研磨装置。
  2. 【請求項2】 上記バランス用アクチュエータ手段は、
    その可動部の移動方向と上記押圧力の作用方向が平行で
    あるように配置された請求項1記載の磁気ヘッドの研磨
    装置。
  3. 【請求項3】上記修正用アクチュエータ手段は、修正用
    電磁式アクチュエータである請求項1記載の磁気ヘッド
    の研磨装置。
  4. 【請求項4】上記修正用アクチュエータ手段は、修正用
    低摩擦シリンダ装置である請求項1記載の磁気ヘッドの
    研磨装置。
  5. 【請求項5】上記バランス用アクチュエータ手段は、バ
    ランス用電磁式アクチュエータである請求項1記載の磁
    気ヘッドの研磨装置。
  6. 【請求項6】上記バランス用アクチュエータ手段は、バ
    ランス用低摩擦シリンダ装置である請求項1記載の磁気
    ヘッドの研磨装置。
  7. 【請求項7】 上記研磨ヘッド及びアジャストリング
    は、上記研磨ヘッド取付手段に対して回転可能に支持さ
    れている請求項1記載の磁気ヘッドの研磨装置。
  8. 【請求項8】 上記研磨ヘッド取付手段は、上記研磨ヘ
    ッド及びアジャストリングに所定角度範囲の往復回転運
    動をさせる揺動手段を有する請求項7記載の磁気ヘッド
    研磨装置。
  9. 【請求項9】 上記治具は、その中央部の1点で上記バ
    ックプレートに取り付けられている請求項1記載の磁気
    ヘッドの研磨装置。
  10. 【請求項10】 さらに、上記治具の左端部及び右端部
    の位置を検出するセンサを有する請求項1記載の磁気ヘ
    ッド研磨装置。
  11. 【請求項11】 上記修正用電磁式アクチュエータは、
    可動部及び固定部がコイル及び磁石又は磁石及びコイル
    により構成されている請求項3記載の磁気ヘッド研磨装
    置。
  12. 【請求項12】 上記バランス用電磁式アクチュエータ
    は、可動部及び固定部がコイル及び磁石又は磁石及びコ
    イルより構成されている請求項5記載の磁気ヘッド研磨
    装置。
  13. 【請求項13】 上記治具の複数の作用点は、上記治具
    の中央部及びこの中央部に対して左右対称に設けられて
    いる請求項9記載の磁気ヘッド研磨装置。
  14. 【請求項14】 磁気ヘッドが複数配列された被研磨物
    を研磨する磁気ヘッドの研磨方法において、 被研磨物を保持した治具と、回転駆動される研磨面を有
    する研磨用定盤と、この研磨面に接触するように設けら
    れたアジャストリングと、このアジャストリングに固定
    された研磨ヘッドと、この研磨ヘッドに取り付けられた
    傾動部と、この傾動部に対して昇降自在に設けられた昇
    降部と、この昇降部の下部に枢着されるバックプレート
    と、このバックプレートに押圧力を作用させるバランス
    用アクチュエータ手段と、上記治具にその可動部の移動
    方向と平行な方向に操作力を作用させる修正用アクチュ
    エータ手段と、を準備する工程と、 上記治具を上記バックプレートに取り付ける工程と、 上記アジャストリングにより上記研磨ヘッドの姿勢を制
    御する工程と、 上記治具を上記昇降部で支持しながら上記バックプレー
    トの枢着点の両側にそれぞれ上記バランス用アクチュエ
    ータ手段で押圧力を作用させると共に上記治具の所定の
    複数の作用点に上記修正用アクチュエータ手段で操作力
    を作用させて、上記被研磨物の複数の磁気ヘッドを均等
    に研磨する第1研磨工程と、 上記磁気ヘッドに対して上記傾動部を傾斜させることに
    より上記治具を上記研磨面に対する垂直面から傾斜さ
    せ、この状態で上記被研磨物の底面をテーパ加工する第
    2研磨工程と、 を有することを特徴とする磁気ヘッドの研磨方法。
  15. 【請求項15】 上記バランス用アクチュエータ手段
    は、上記バックプレートにその可動部の移動方向と平行
    な方向に押圧力を作用させる請求項14記載の磁気ヘッ
    ドの研磨方法。
  16. 【請求項16】 上記研磨ヘッドを連続回転又は所定角
    度範囲で往復回転させる請求項14記載の磁気ヘッドの
    研磨方法。
  17. 【請求項17】 上記アジャストリングを回転させる請
    求項14又は16記載の磁気ヘッドの研磨方法。
  18. 【請求項18】 上記研磨ヘッド及びアジャストリング
    を直線往復運動させる請求項14、16又は17の何れ
    か1項に記載の磁気ヘッドの研磨方法。
  19. 【請求項19】 上記治具の左端部及び右端部の位置を
    センサで検出して上記第2研磨工程による上記被研磨物
    の底面の研磨量を検出する請求項14記載の磁気ヘッド
    の研磨方法。
  20. 【請求項20】 上記治具の複数の作用点は、上記治具
    の中央部及びこの中央部に対して左右対称に設けられて
    おり、これらの作用点に上記修正用アクチュエータ手段
    で操作力を作用させている請求項14記載の磁気ヘッド
    研磨方法。
JP16279999A 1998-06-12 1999-06-09 磁気ヘッドの研磨装置及び研磨方法 Expired - Fee Related JP4081206B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16279999A JP4081206B2 (ja) 1998-06-12 1999-06-09 磁気ヘッドの研磨装置及び研磨方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10-165473 1998-06-12
JP16547398 1998-06-12
JP16279999A JP4081206B2 (ja) 1998-06-12 1999-06-09 磁気ヘッドの研磨装置及び研磨方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000067414A true JP2000067414A (ja) 2000-03-03
JP4081206B2 JP4081206B2 (ja) 2008-04-23

Family

ID=26488459

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16279999A Expired - Fee Related JP4081206B2 (ja) 1998-06-12 1999-06-09 磁気ヘッドの研磨装置及び研磨方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4081206B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001096068A1 (fr) * 2000-06-16 2001-12-20 Tdk Corporation Dispositif et procede permettant de mesurer la quantite de meulage dans un processus de fabrication d'une tete magnetique
WO2001096063A1 (fr) * 2000-06-16 2001-12-20 Tdk Corporation Dispositif et procede d'usinage d'une tete magnetique
JP2006172691A (ja) * 2004-11-16 2006-06-29 Shinka Jitsugyo Kk 磁気ヘッドの製造方法、磁気ヘッド、角度設定装置、およびラッピング装置
CN107825323A (zh) * 2017-11-02 2018-03-23 珠海格力智能装备有限公司 从动臂治具

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001096068A1 (fr) * 2000-06-16 2001-12-20 Tdk Corporation Dispositif et procede permettant de mesurer la quantite de meulage dans un processus de fabrication d'une tete magnetique
WO2001096063A1 (fr) * 2000-06-16 2001-12-20 Tdk Corporation Dispositif et procede d'usinage d'une tete magnetique
US6991513B2 (en) 2000-06-16 2006-01-31 Tdk Corporation Magnetic head grinding device and method
US7096567B2 (en) 2000-06-16 2006-08-29 Tdk Corporation Method for measuring amount of grinding in magnetic head producing process
US7165317B2 (en) 2000-06-16 2007-01-23 Tdk Corporation Electrode extension sheet for use in a lapping apparatus
JP2006172691A (ja) * 2004-11-16 2006-06-29 Shinka Jitsugyo Kk 磁気ヘッドの製造方法、磁気ヘッド、角度設定装置、およびラッピング装置
CN107825323A (zh) * 2017-11-02 2018-03-23 珠海格力智能装备有限公司 从动臂治具

Also Published As

Publication number Publication date
JP4081206B2 (ja) 2008-04-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100325482B1 (ko) 자기 헤드 래핑 장치 및 방법
JP3318512B2 (ja) 磁気ヘッドの研磨方法及び装置
JPH05123960A (ja) 磁気ヘツドの空気支持面をラツピングするための自動化されたシステム
USRE41329E1 (en) Machining apparatus for workpiece and method therefor
WO2007010971A1 (ja) ステージ装置
JP2000067414A (ja) 磁気ヘッドの研磨装置及び研磨方法
US6758721B2 (en) Apparatus and method for lapping magnetic heads
JP3837036B2 (ja) 磁気ヘッド製造工程における研磨量測定装置および方法
US6991513B2 (en) Magnetic head grinding device and method
US6744589B2 (en) Single-sided unipolar device driver for a piezoelectric transducer in a disc drive
JP2001121394A (ja) 磁気ヘッドの研磨装置および方法
KR100415043B1 (ko) 자기 헤드용 연마 장치 및 방법
JPH1083537A (ja) 光ディスク装置のチルト補正方法および光ディスク装置
CN219901668U (zh) 一种长轴加工用抛光设备
JP3466522B2 (ja) 被加工物の曲がり修正用治具、該治具を用いた加工装置および方法
JP2002205261A (ja) 複数研磨プレートを用いる磁気ヘッド用研磨装置および方法
JP2004136441A (ja) 被加工物の加工装置および方法
JP2002205259A (ja) 角形研磨プレートを用いる磁気ヘッド用研磨装置および方法
KR100595028B1 (ko) 광기록/재생기기 및 그 제어방법
JPH0991643A (ja) 磁気ヘッド移動機構
JP2004071016A (ja) 磁気ヘッドスライダの研磨加工装置および薄膜磁気ヘッドの製造方法
JPH07167772A (ja) 磁気ディスク板の摩擦係数測定機
JP2004058210A (ja) 磁気ヘッドの研磨装置
JPH04258853A (ja) 磁気記録媒体ディスク装置の磁気ヘッドシーク機構
JPH0729134A (ja) アジマス調整機構

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050909

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071127

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080128

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080208

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110215

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4081206

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110215

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120215

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120215

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130215

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140215

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees