JP2000063720A - インク、インクカートリッジ、及び、インクジェット記録装置 - Google Patents

インク、インクカートリッジ、及び、インクジェット記録装置

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JP2000063720A
JP2000063720A JP10233728A JP23372898A JP2000063720A JP 2000063720 A JP2000063720 A JP 2000063720A JP 10233728 A JP10233728 A JP 10233728A JP 23372898 A JP23372898 A JP 23372898A JP 2000063720 A JP2000063720 A JP 2000063720A
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ink
less
dispersed particles
weight
dispersion
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JP10233728A
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English (en)
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Shigeharu Suzuki
重治 鈴木
Shino Tokuyo
志野 徳世
Mitsuo Ozaki
光男 尾崎
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インク、インクカートリッジ、インクジェッ
ト記録装置に関し、分散粒子を含む水性分散系インクの
分散安定性及び保存安定性性を向上させる。 【解決手段】 少なくとも、水、水溶性有機溶剤、色材
を含む分散粒子とからなる水性分散系インク中の電解質
濃度Cを、C≦0.1mol/リットルとするととも
に、色材を含む分散粒子のゼータ電位の絶対値ζを、2
0mV≦ζ≦40mVとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインク、インクカー
トリッジ、及び、インクジェット記録装置に関するもの
であり、特に、ゼータ電位(ζ電位)の絶対値を特定し
た分散安定性に優れた水性分散系のインク、インクカー
トリッジ、及び、インクジェット記録装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、パーソナルコンピュータ等の情報
機器端末としてのプリンタ装置として、ワイヤを磁気駆
動し、インクリボン及び被記録媒体としての記録紙を介
してプラテンに押圧することによって印字を行うワイヤ
駆動型の記録ヘッドを用いたプリンタ装置や、インクを
圧電素子の作用によりノズルから吐出するインクジェッ
ト型の記録ヘッドを用いたプリンタ等が用いられている
が、印字に伴う騒音の発生がなく且つ構造の簡単な非接
触ノンインパクト型のインクジェット型プリンタ、即
ち、インクジェット記録装置がオフィス内での使用に適
していると注目されている。
【0003】この様な従来のインクジェット記録方式
は、インク加圧手段であるピエゾ素子等の変形力やイン
ク加熱手段であるヒータ等による気泡発生力による圧力
変動等の吐出手段を用いて微小なノズルから記録液であ
るインクを記録媒体上に吐出して、吐出したインクによ
りドットを形成し、ドットパターンにより種々の画像を
記録する方式である。
【0004】ここで、図3及び図4を参照して、圧電素
子を使用した記録ヘッドを搭載したシリアルタイプのイ
ンクジェット記録装置の一例を説明する。 図3参照 図3は、インクジェット記録装置の概略的要部透視斜視
図であり、インクジェット記録装置10においては、各
インクに対応するインクカートリッジ、即ち、イエロー
インクカートリッジ16、マゼンタインクカートリッジ
17、シアンインクカートリッジ18、及び、黒インク
カートリッジ19が取り付けられたインクジェットヘッ
ド部11がキャリア12に搭載され、このキャリア12
がステージシャフト13に沿って主走査方向、即ち、図
において矢印で示すX方向に移動可能に取り付けられて
いる。なお、インクジェットヘッド部11の下側にイン
クジェットヘッド20があり、最下面がインク吐出部で
ある。
【0005】また、記録媒体である記録用紙14は紙送
りローラ15によって副走査方向、即ち、図において矢
印で示すA方向に搬送され、インクジェットヘッド20
のインク吐出部と対向する位置で所定の画像或いは情報
が記録されるものである。
【0006】図4(a)参照 図4(a)は、インクジェットヘッド部11の概略的斜
視図であり、インクジェットヘッド部11には、イエロ
ーインクカートリッジ16、マゼンタインクカートリッ
ジ17、シアンインクカートリッジ18、及び、黒イン
クカートリッジ19が着脱可能に取り付けられており、
この場合、黒インクの使用頻度が他のインクより高いの
で黒インクカートリッジ19の容量を他のインクカート
リッジの容量より大きくしている。
【0007】図4(b)参照 図4(b)は、インクカートリッジの斜視図であり、図
においては、イエローインクカートリッジ16を代表し
て示しているが、図におけるイエローインクカートリッ
ジ16の下側にインクジェットヘッド20へのインク供
給部が設けられている。
【0008】従来、この様なインクジェット記録装置に
用いられるインクは、基本的に染料と水溶性有機溶剤と
から構成されているが、染料はその性格上、記録物の耐
水性や耐光性が劣るという問題があり、この様な問題を
解決するために、染料の代わりに顔料を用いた水性分散
系インクの開発が行われている。
【0009】この様な顔料を用いた水性分散系インクの
特徴としては、記録物の耐水性及び耐光性が染料を用い
たインクより高いことが挙げられ、また、染料を用いた
インクと比較して、記録物の記録濃度が高く、且つ、に
じみの発生も少ない点が挙げられる。
【0010】しかし、顔料を用いたインクの場合には、
顔料自身が水等の溶媒に不溶であるため、インク中に顔
料粒子を安定に保つことが難しく、また、記録ノズル内
で目詰まりを起こしやすいという問題があり、そのため
に、インクの分散安定性の確保が顔料インクでの最大の
課題となっていた。
【0011】この様な課題を解決するために、各種の提
案がなされており、例えば、サインペン等の筆記具用イ
ンクにおいては、分散安定性及び保存安定性を高めるた
め、顔料、分散剤、及び、水系媒体からなるインクにお
いて、分散剤として親水性部分と親油性部分を併有する
アクリル酸またはメタクリル酸のアルキルエステルを主
成分とする重合体を用いるとともに、水性媒体として、
エチレングリコール等の不揮発性の親水性有機溶剤を含
有する水性媒体を用いることが提案(必要ならば、特開
昭55−35434号公報参照)されている。
【0012】しかし、この様な筆記具用インクの場合に
は、小さなノズルから液滴を吐出するインクジェット用
インクとして元々不向きな上、長期間保存すると水分の
蒸発によりインクの粘度が増し、粒子が凝集するので、
インクジェット用インクとして分散安定性及び保存安定
性を確保しているとはいえず、満足できるものではなか
った。
【0013】また、インクジェット用インクとして、1
10Ω・cm以上の高比抵抗の誘電性の油性溶媒を用
い、この油性溶媒の中に染料からなる着色剤を用いた着
色樹脂粒子を界面活性剤等の分散助剤により分散して比
抵抗を108 Ω・cmに調整すると共に、ゼータ電位
(ζ電位)を60mV以上にすることによって、にじみ
の発生を防止することも提案(必要ならば、特開平9−
193389号公報参照)されている。しかし、この様
なインクジェット用油溶性インクは、比抵抗の低い水系
媒体を用いたインクジェット用インクに対する具体的な
情報を与えるものではなかった。
【0014】そこで、この様なゼータ電位に着目した水
系インクジェット用インクとしては、分散染料とナフタ
レンスルホン酸のホルマリン縮合物等のアニオン系分散
剤等を用い、ゼータ電位を−40mV〜−60mVにす
ることにより吐出安定性及び保存安定性を高めるたイン
クジェット捺印用水系分散インクが提案(必要ならば、
特開平9−291235号公報参照)されている。
【0015】また、同じくゼータ電位に着目した水系イ
ンクジェット用インクとしては、顔料と分散剤等を用
い、ゼータ電位の絶対値を38mVにすることにより、
水性顔料系記録液の分散安定性及び保存安定性を高める
ことが提案(必要ならば、特開平10−46076号公
報参照)されている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかし、水系媒体を用
いたインクにおいては、界面活性剤や色材等の電解質を
含むため担体液の比抵抗が低くなって、インクが電気的
に不安定になるため、分散染料や顔料が凝集したりする
ので分散安定性を確保することが困難であった。なお、
特開平9−291235号公報に記載された発明の場合
には、顔料を用いた場合に比べて、耐水性及び耐光性に
劣るという問題もある。
【0017】したがって、本発明は、分散粒子を含む水
性分散系インクの分散安定性及び保存安定性性を向上さ
せることを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】ここで、図1を参照して
本発明における課題を解決するための手段を説明する。
なお、図1は、ゼータ電位(ζ電位)の説明図である。 (1)本発明は、少なくとも、水、水溶性有機溶剤、色
材を含む分散粒子とからなる水性分散系インクにおい
て、インク中の電解質濃度Cを、C≦0.1mol/リ
ットルとするとともに、色材を含む分散粒子のゼータ電
位の絶対値ζを、20mV≦ζ≦40mVとしたことを
特徴とする。
【0019】この様に、水性分散系インク中の電解質濃
度Cを、C≦0.1mol/リットルとするとともに、
色材を含む分散粒子のゼータ電位の絶対値ζを、20m
V≦ζ≦40mVとすることによって、分散安定性及び
保存安定性を向上することができる。なお、本発明にお
ける「分散粒子」とは、色材または分散剤が独立或いは
複合した粒子の状態を意味するものである。
【0020】即ち、一般に、媒質中の微粒子に働く力の
うち、主に微粒子の帯電に起因する静力学的相互作用に
は、下記の関係式(1)が成立することが知られてい
る。 κ=〔(2nZ2 2 )/(εkT)〕0.5 ・・・(1) 但し、n:媒質中のイオン濃度(m-3)、Z:イオン
価、e:電気素量 ε:媒質の誘電率、k:ボルツマン定数、T:媒質の絶
対温度 κ-1:電気二重層の厚さ である。
【0021】これは、絶対温度Tにおいて、点xにおけ
る媒質中のイオン濃度nは、点xにおける電位をψ
(x)とした場合に、ボルツマン分布にしたがって、 n(x)=nexp〔−Zeψ(x)/kT〕 で表される。これをポアソンの式と組み合わせることに
よって、近似解として、 d2 ψ/dx2 =κ2 ψ の式が得られる。この式を解くことによって、下記の関
係式(2)、 ψ(x)=ψ0 exp(−κx) ・・・(2) が得られる。但し、ψ0 は、x=0の電位、即ち、微粒
子表面の電位であり、また、この場合のパラメータκは
デバイ(Debye)のパラメータと呼ばれ、 κ=〔(2nZ2 2 )/(εkT)〕0.5 で表され、上記の関係式(1)が得られる。
【0022】図1参照 図1は、上記の関係式(2)で与えられる電位分布を模
式的に示したものであり、図から明らかなように、微粒
子表面から1/κ=κ-1だけ離れた位置における電位ψ
(κ-1)は、 ψ(κ-1)=ψ0 exp(−1)=ψ0 /e≒ψ0 /3 となり、表面電位ψ0 の約1/3に減衰するので、κ-1
を上記の様に電気二重層の厚さと定義するものであり、
この電気二重層の表面の電位、即ち、ψ0 /eをゼータ
電位(ζ電位)と定義するものである。
【0023】ここで、イオン濃度n(m-3)を電解質濃
度C(mol/リットル)で表すと、nA をアボガドロ
数とすると、 n=1000nA C となり、これを上記の関係式(1)に代入することによ
って、 κ-1=〔(2nZ2 2 )/(εkT)〕-0.5 =〔(2000nA CZ2 2 )/(εkT)〕-0.5 =(εkT/2000nA 2 0.5 /ZC0.5 となり、常温における媒質の誘電率εの値、及び、アボ
ガドロ数を代入することによって κ-1≒0.3/ZC0.5 ・・・(3) が得られる(必要ならば、北原文雄他著,ゼータ電位−
微粒子界面の物理化学,pp.9〜15,1995.
1.31,(株)サイエンティスト社刊参照)。
【0024】この関係式(3)から明らかなように、電
解質濃度C又はイオン価Zを増すと、電解質イオンによ
る遮蔽効果が大きくなり、電気二重層の厚さκ-1は圧縮
され、Cが0.1以上になるとインク中の分散粒子との
間の静電的反発力が大きくなり分散系を不安定にするの
で、C≦0.1(mol/リットル)とすることが必要
になる。
【0025】このC≦0.1のもとで、ゼータ電位ζ
が、ζ<20mVになると、インク中の分散粒子間の静
電的な反発力がなくなり、粒子間の凝集が進むことで分
散系が不安定になる一方、ζ>40mV以上では、電解
質の影響を敏感に受けることによって分散系が不安定に
なるので、分散安定性を保つためには、ゼータ電位ζを
20mV≦ζ≦40mVにする必要がある。
【0026】(2)また、本発明は、上記(1)におい
て、色材を含む分散粒子の平均粒径dが、d≦1μmで
あることを特徴とする。
【0027】インク中の分散粒子の平均粒径(直径)d
が、d>1μmになると、分散系が不安定になるととも
に、最大粒子がインクジェット記録装置のノズル目詰ま
りを発生させ、著しく信頼性を損なうので、d≦1μm
にすることが望ましい。
【0028】(3)また、本発明は、上記(1)または
(2)において、分散粒子の電気二重層の厚さκ-1が、
κ-1≧1nmであることを特徴とする。
【0029】κ-1<1nmになると、イオン価Zが1の
場合、上記関係式(3)からC>0.1mol/リット
ルとなるので、分散系が著しく不安定になるためであ
り、したがって、分散系を安定にするためには、κ-1
1nmにすることが必要になる。
【0030】(4)また、本発明は、上記(1)乃至
(3)のいずれかにおいて、分散粒子が、少なくともカ
ーボンブラックを含む色材から構成され、カーボンブラ
ックの特性が、1次粒径30nm以下、BET比表面積
200m2 /g以下、DBP含油量80cc/100g
以下、揮発分2.0%以上、pH7以下であることを特
徴とする。
【0031】この様に、分散粒子をカーボンブラックを
含む色材から構成する場合、カーボンブラックの特性
を、1次粒径30nm以下、BET比表面積200m2
/g以下、DBP(ジブチルフタレート)含油量80c
c/100g以下、揮発分2.0%以上、pH7以下に
することによって分散系の安定性を保つことができる。
なお、1次粒径とは、カーボンブラック自体の平均粒径
であり、BET比表面積とはN2 或いはHeの吸着能力
から見積もったカーボンブラックの表面積であり、DB
P含油量はジブチルフタレートの吸着能力からカーボン
ブラックの微細内部構造の状態を示す指標であり、ま
た、揮発分はカーボンブラックの表面の酸化の度合いを
示し、水性媒質との親和性を示す指標となり、また、カ
ーボンブラックの表面の酸化量が多くなってpH7以下
になると分散安定性が高くなるものであり、これらの条
件を満たさないと、分散系インク中での凝集が起こりや
すく、分散系が不安定になる。
【0032】(5)また、本発明は、上記(1)乃至
(4)のいずれかにおいて、インク中に、分散剤を含む
ことを特徴とする。
【0033】この様に分散系イオン中で色材を安定に分
散させるためには、分散剤を含ませることが望ましい。
【0034】(6)また、本発明は、上記(5)におい
て、分散剤が、重量平均分子量が80000以下のアク
リル系高分子共重合体からなることを特徴とする。
【0035】一般に、アクリル系高分子共重合体の重量
平均分子量が80000以上、及び、その添加量が顔料
に対して100%以上になると水への溶解性は低くな
り、インクの粘度も高くなるので、吐出不良が発生しや
すくなる。一方、アクリル系高分子共重合体の添加量が
顔料に対して10%以下では顔料の分散が不安定にな
る。したがって、アクリル系高分子共重合体の重量平均
分子量は80000以下、より好ましくは3000〜6
0000であることが望ましく、顔料に対する添加量は
10〜100%、より好ましくは10〜30%であるこ
とが望ましい。
【0036】(7)また、本発明は、上記(5)におい
て、分散剤が、親油性部分、カチオン性部分、及び、親
水性部分を併せ持つ重合体であることを特徴とする。
【0037】カーボンブラック等の顔料は、水性媒体中
で負電荷を有しており、分散剤を使用した場合にはその
親油性成分による吸着のほか、カチオン性成分による電
気的吸引力により分散剤が顔料表面に固着し、また、親
水性部分は水性媒体に溶解しているものと考えられるの
で、顔料粒子は分散剤のこれらの3つの部分の作用によ
り水性媒体中に安定に保持される。
【0038】(8)また、本発明は、インクジェット記
録用インクカートリッジにおいて、インクカートリッジ
に収容するインクとして、上記(1)乃至(7)のいず
れかのインクを用いたことを特徴とする。
【0039】(9)また、本発明は、インクジェット記
録装置において、搭載するインクカートリッジに収容す
るインクとして、上記(1)乃至(7)のいずれかのイ
ンクを用いたことを特徴とする。
【0040】上記の条件を満たすインクをインクカート
リッジ内に収容することによって、記録物の印字品位を
向上すると共に、ノズルにおける目詰まりの生じない高
性能のインクジェット記録用インクカートリッジ或いは
インクジェット記録装置を直接市場に供給することがで
きる。
【0041】
【発明の実施の形態】ここで、本発明の実施の形態の手
順を説明する。まず、重量平均分子量が80000以下
のアクリル系高分子共重合体、或いは、親油性成分、カ
チオン性成分、及び、親水性成分を併せ持つ重合体から
なる分散剤とイオン交換水とを混合したのち攪拌し、次
いで、顔料を添加して、分散機によって分散処理を行っ
たのち、3μmのメンブレンフィルタで粗大粒子及び塵
を除去して顔料濃縮液を作製する。次いで、作製した顔
料濃縮液、不揮発性の親水性有機溶剤、及び、イオン交
換水を混合し、攪拌してインクを作製する。
【0042】この場合の重量平均分子量が80000以
下のアクリル系高分子共重合体としては、酸性である色
材との結合を促進するためにアルカリ可溶性の水溶性樹
脂が好ましく、例えば、スチレン−アクリル酸共重合
体、アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合
体、スチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステ
ル共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸アル
キルエステル共重合体、スチレン−α−メチルスチレン
−アクリル酸共重合体、スチレン−α−メチルスチレン
−アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、及び、こ
れらの塩、ポリアクリル酸塩、ポリメタクリル酸塩、ビ
ニルナフタレン−アクリル酸共重合体の塩、スチレン−
マレイン酸共重合体、マレイン酸−無水マレイン酸共重
合体の塩、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体の塩
等が挙げられ、これらを単独或いは複数組み合わせて用
いても良い。
【0043】また、親油性成分、カチオン性成分、及
び、親水性成分を併せ持つ重合体としては、親油性成分
がアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマール酸
を包含するα,βエチレン系不飽和カルボン酸のアルキ
ルエステル、シクロアルキルエステル、アリールエステ
ル及びアリールアルキルエステル、スチレン、αメチル
スチレン、或いは、これらの混合物からなる重合体が挙
げられ、また、カチオン性成分が第一級、第二級、第三
級アミノ基、第四級アンモニウム基、ピリジニウム基、
或いは、これらの混合物からなる重合体が挙げられ、ま
た、親水性成分が、 カルボキシル基、スルホン酸基、硫酸エステル基、燐
酸エステル基などのアニオン性基の塩、 カチオン性成分のカチオン性基の塩、 水酸基、エチレンオキサイド付加物、カルボアミド基
等のノニオン性基、 或いは、これらの混合物からなる重合体が挙げられる。
【0044】なお、分散剤が可溶性を有していない場合
には、分散剤を可溶化するために、モノエタノールアミ
ン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、アミ
ノメチルプロパノール、アンモニア等の有機または無機
塩基を添加しても良いものである。
【0045】また、顔料としては、カーボンブラック等
の黒色顔料、不溶性型アゾ系、イソインドリノン系、ベ
ンゾイミダゾロン系、縮合アゾ系等の黄色系顔料、不溶
性型アゾ系、キナクリドン系、ペリレン系、ジオキサジ
ン系等の赤色顔料、或いは、フタロシアニン系、インダ
スレン系等の青色顔料を使用することができる。
【0046】また、親水性有機溶媒としては、メタノー
ル、エタノール、(ノルマル)プロピルアルコール、イ
ソプロピルアルコール等の1価アルコール、エチレング
リコール、プロピレングリコール、ブチレングリコー
ル、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール、ト
リエチレングリコール等の2価アルコール、グリセリン
等の3価アルコール、ポリエチレングリコール、ポリブ
チレングリコール等のポリアルキレングリコール、及
び、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレ
ングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコ
ールモノメチルエーテル等の多価アルコールの低級アル
キルエーテルが好適であり、特に、ジエチレングリコー
ル等の2価アルコールが好適である。なお、これらの水
溶性有機溶剤は混合して使用することができ、また、イ
ンクに占める重量割合は、1〜20wt%であることが
望ましい。
【0047】また、上記のインクを構成する必須の成分
以外に、必要に応じて、界面活性剤、pH調整剤または
緩衝剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、蒸発促
進剤、浸透剤、キレート化剤等の添加剤を加えても良い
ものである。
【0048】また、顔料の分散工程に用いる分散機とし
ては、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロール
ミル、ビーズミル、コロイドミル、超音波ホモジナイ
ザ、高圧ホモジナイザ等の市販の各種の分散機で分散処
理しても良いものである。
【0049】
【実施例】次に、実施例及び比較例を挙げて本発明をさ
らに具体的に説明するが、その前に水性分散系インクの
特性測定方法及び印刷結果の評価方法を説明する。ま
ず、インク中の分散粒子のゼータ電位の絶対値ζ(m
V)及び粒径d(μm)については、電気泳動光散乱装
置ELS−800(大塚電子製商品名)を用いて測定
し、インク中の電解質濃度C(mol/リットル)につ
いては誘導結合プラズマ発光分析装置JICP−PS−
1000VVAT(Leeman Lab.社製商品
名)を用いて測定した。なお、常温における電気二重層
の厚さκ-1につては、上述の関係式(3)にインク中の
電解質濃度Cの測定結果を代入して求めた。
【0050】また、インクの分散安定性については、イ
ンクを常温で6ヵ月保存した時の、保存前と保存後の粒
度分布を比較し、平均粒径の増加が10%以下の場合を
○、30%以下の場合を△、30%以上の場合を×と評
価した。
【0051】また、印刷結果の評価に際しては、作製し
たインクを、例えば、図3に示したノズル径φが40μ
mで、ノズル数が24本のオンデマンド型のインクジェ
ット記録装置のインクカートリッジに収容し、普通紙X
EROX4024(ゼロックス社商品名)に印刷を行
い、濃度及び耐水性の試験を行った。
【0052】この内、濃度については、分光測色計(例
えば、X RITE製)により光学反射濃度ODの測定
を行い、光学反射濃度ODが、1.0以上の場合を○、
0.7以上の場合を△、0.7以下の場合を×と評価し
た。また、耐水性については、記録物を室温で静水に1
分間浸漬し、上記の分光測色計で浸漬前後の色調の色差
ΔEを測定し、色差ΔEが5以下の場合を○、20以下
の場合を△、20以上の場合を×と評価した。
【0053】次に、実施例1乃至3、及び、比較例1乃
至3を説明する。 (実施例1)まず、 アクリル系高分子共重合体であるスチレン−マレイン酸系高分子共重合体(重 量平均分子量50000、不揮発成分30%): 6.7重量部 イオン交換水: 82.3重量部 を混合したのち攪拌し、この水溶液にカーボンブラック
PRINTEX150T(デグサ社製商品名)を10.
0重量部、及び、界面活性剤の一種である消泡剤を1.
0重量部添加し、ビーズミル分散機によって1時間分散
処理を行い、次いで、分散液を3μmのメンブレンフィ
ルタで粗大粒子及び塵を除去することによって顔料濃縮
液を作製する。次いで、 顔料濃縮液: 90.0重量部 ジエチレングリコール: 11.0重量部 イオン交換水: 48.7重量部 を混合し、攪拌することによってインクを作製した。な
お、アクリル系高分子共重合体における不揮発性成分と
は固形樹脂成分を意味し、溶剤及びアルカリ成分等を除
いた量である。
【0054】図2参照 次いで、上述の方法によって、このインクの特性測定を
行ったところ、図2に示すように、 ζ=23mV d=0.2μm C=0.021mol/リットル κ-1=1.4nm の値が得られ、評価結果も、分散安定性、濃度、及び、
耐水性の全てについて○、即ち、良好な結果が得られ
た。
【0055】(実施例2)まず、 アクリル系高分子共重合体であるスチレン−マレイン酸系高分子共重合体(重 量平均分子量20000、不揮発成分30%): 9.0重量部 イオン交換水: 76.7重量部 を混合したのち攪拌し、この水溶液にカーボンブラック
MOGUL−L(キャボット社製商品名)を13.0重
量部、及び、消泡剤を1.3重量部添加し、ビーズミル
分散機によって1時間分散処理を行い、次いで、分散液
を3μmのメンブレンフィルタで粗大粒子及び塵を除去
することによって顔料濃縮液を作製する。次いで、実施
例1と同様に、 顔料濃縮液: 90.0重量部 ジエチレングリコール: 11.0重量部 イオン交換水: 48.7重量部 を混合し、攪拌することによってインクを作製した。
【0056】 再び、図2参照 次いで、上述の方法によって、このインクの特性測定を
行ったところ、図2に示すように、 ζ=35mV d=0.1μm C=0.007mol/リットル κ-1=2.8nm の値が得られ、評価結果も、分散安定性、濃度、及び、
耐水性の全てについて○、即ち、良好な結果が得られ
た。
【0057】(実施例3)まず、 アクリル系高分子共重合体であるスチレン−アクリル系高分子共重合体(重量 平均分子量3700、不揮発成分30%): 9.0重量部 イオン交換水: 76.7重量部 を混合したのち攪拌し、この水溶液にカーボンブラック
MOGUL−L(キャボット社製商品名)を13.0重
量部、及び、消泡剤を1.3重量部添加し、ビーズミル
分散機によって1時間分散処理を行い、次いで、分散液
を3μmのメンブレンフィルタで粗大粒子及び塵を除去
することによって顔料濃縮液を作製する。次いで、実施
例1と同様に、 顔料濃縮液: 90.0重量部 ジエチレングリコール: 11.0重量部 イオン交換水: 48.7重量部 を混合し、攪拌することによってインクを作製した。
【0058】再び、図2参照 次いで、上述の方法によって、このインクの特性測定を
行ったところ、図2に示すように、 ζ=20mV d=0.1μm C=0.045mol/リットル κ-1=1.4nm の値が得られ、評価結果も、分散安定性、濃度、及び、
耐水性の全てについて○、即ち、良好な結果が得られ
た。
【0059】(比較例1)この比較例1は実施例1にお
けるアクリル系高分子共重合体の代わりにポリカルボン
酸系特殊高分子共重合体サンスパールPDN173(三
洋化成社製商品名)を用いたものであり、まず、 ポリカルボン酸系特殊高分子共重合体サンスパールPDN173(三洋化成社 製商品名): 6.7重量部 イオン交換水: 82.3重量部 を混合したのち攪拌し、この水溶液にカーボンブラック
PRINTEX150T(デグサ社製商品名)を10.
0重量部、及び、消泡剤を1.0重量部添加し、ビーズ
ミル分散機によって1時間分散処理を行い、次いで、分
散液を3μmのメンブレンフィルタで粗大粒子及び塵を
除去することによって顔料濃縮液を作製する。次いで、 顔料濃縮液: 90.0重量部 ジエチレングリコール: 11.0重量部 イオン交換水: 48.7重量部 を混合し、攪拌することによってインクを作製した。
【0060】再び、図2参照 次いで、上述の方法によって、このインクの特性測定を
行ったところ、図2に示すように、 ζ=70mV d=0.1μm C=0.02mol/リットル κ-1=1.4nm の値が得られ、評価結果としては、分散安定性及び濃度
が△で、耐水性が×であり、満足できる結果が得られな
かった。
【0061】満足できる結果が得られなかった理由とし
ては、上記の実施例、特に、実施例1及び実施例2との
対比からは、ゼータ電位の絶対値ζが大きすぎることが
原因で、顔料粒子がインク中の電解質の影響を敏感に受
け、分散系が不安定になった結果であると考えられる。
【0062】(比較例2)この比較例2は実施例1にお
けるアクリル系高分子共重合体の代わりに界面活性剤で
あるノニオンNS−210(日本油脂社製商品名)を用
いたものであり、まず、 ノニオンNS−210(日本油脂社製商品名):6.7重量部 イオン交換水: 82.3重量部 を混合したのち攪拌し、この水溶液にカーボンブラック
PRINTEX150T(デグサ社製商品名)を10.
0重量部、及び、消泡剤を1.0重量部添加し、ビーズ
ミル分散機によって1時間分散処理を行い、次いで、分
散液を3μmのメンブレンフィルタで粗大粒子及び塵を
除去することによって顔料濃縮液を作製する。次いで、 顔料濃縮液: 90.0重量部 ジエチレングリコール: 11.0重量部 イオン交換水: 48.7重量部 を混合し、攪拌することによってインクを作製した。
【0063】再び、図2参照 次いで、上述の方法によって、このインクの特性測定を
行ったところ、図2に示すように、 ζ=10mV d=2.0μm C=0.5mol/リットル κ-1=0.4nm の値が得られ、評価結果としては、分散安定性、濃度、
及び、耐水性の全てにおいて×であり、実用に耐え得る
特性は得られなかった。
【0064】実用に耐え得る特性は得られなかった理由
としては、上記の各実施例との対比からは、ゼータ電位
の絶対値ζが小さすぎることが原因で、顔料粒子を含む
分散粒子間の静電的反発力が弱くなり分散粒子間の凝集
が見られ、また、電解質濃度が大きすぎるので、分散粒
子と電解質イオンとの間の静電的反発力が大きくなり分
散安定性に欠けるためであると考えられる。
【0065】(比較例3)この比較例3は実施例1にお
けるアクリル系高分子共重合体としてアクリル系高分子
共重合体サンサイザ−SA501−20(三洋化成社製
商品名:重量平均分子量100000、不揮発成分20
%)を用いたものであり、まず、 アクリル系高分子共重合体サンサイザ−SA501−20(三洋化成社製商品 名): 6.7重量部 イオン交換水: 82.3重量部 を混合したのち攪拌し、この水溶液にカーボンブラック
PRINTEX150T(デグサ社製商品名)を10.
0重量部、及び、消泡剤を1.0重量部添加し、ビーズ
ミル分散機によって1時間分散処理を行い、次いで、分
散液を3μmのメンブレンフィルタで粗大粒子及び塵を
除去することによって顔料濃縮液を作製する。次いで、 顔料濃縮液: 90.0重量部 ジエチレングリコール: 11.0重量部 イオン交換水: 48.7重量部 を混合し、攪拌することによってインクを作製した。
【0066】再び、図2参照 次いで、上述の方法によって、このインクの特性測定を
行ったところ、図2に示すように、 ζ=20mV d=0.1μm C=0.9mol/リットル κ-1=0.3nm の値が得られ、評価結果としては、分散安定性が×で、
濃度及び耐水性が△であり、満足できる結果が得られな
かった。
【0067】満足できる結果が得られなかった理由とし
ては、上記の実施例、特に、実施例3との対比からは、
電解質濃度Cが大きすぎることが原因で、分散粒子と電
解質イオンとの間の静電的反発力が大きくなり分散安定
性に欠けるためであると考えられる。
【0068】以上の結果を総合的に判断すると、実施例
1乃至実施例3と比較例3との対比からは、分散剤とし
てアクリル系高分子共重合体を用いた場合には、その重
量平均分子数は、50000以下であれば、分散安定性
が得られ、比較例3の重量平均分子量が100000で
あることを考慮するならば、経験的には、重量平均分子
数は、80000以下であれば良いと考えられる。な
お、アクリル系高分子共重合体の添加量が顔料に対して
10%以下では顔料の分散が不安定になるので、顔料に
対する添加量は10〜100%、より好ましくは10〜
30%であることが望ましい。
【0069】また、実施例1乃至実施例3と比較例1及
び比較例2との対比からは、ゼータ電位の絶対値ζにつ
いては、ζ=20〜35であれば充分な分散安定性が得
られ、ζ=70の時に分散安定性が△であることを考慮
するならば、ζ=20〜40であれば充分な分散安定性
が得られるものと考えられる。
【0070】また、実施例1乃至実施例3と比較例2及
び比較例3との対比からは、電解質濃度Cについては、
C≦0.045mol/リットルであれば充分な分散安
定性が得られ、C=0.5mol/リットルの時に充分
な分散安定性が得られないことを考慮しても、C≦0.
1mol/リットルであれば充分な分散安定性が得られ
るものと考えられる。
【0071】以上、本発明の実施の形態及び実施例の説
明においては、シリアルタイプのオンデマンド型のイン
クジェット記録装置を用いて説明しているが、シリアル
タイプのみならず、ラインタイプのインクジェット記録
装置にも適用されるものである。
【0072】また、上記の実施の形態及び実施例の説明
においては、インクカートリッジを搭載するタイプのイ
ンクジェットヘッドを用いて説明しているが、チューブ
によりインクをインクジェットヘッドへ供給するタイプ
の装置にも適用されるものである。
【0073】また、上記の実施の形態の説明において
は、インク吐出手段として、圧電素子を用いているが、
圧電素子の代わりに、ヒータ、圧力ポンプ、静電吸引、
磁気吸引等の他の公知の手段を用いても良いものであ
る。
【0074】また、上記の実施の形態の説明において
は、インクジェット記録装置に用いるインクとして説明
しているが、本発明のインクはインクジェット用インク
に限られるものではなく、フェルトペン等の筆記文具用
のインクとしても用いることを前提としているものであ
る。
【0075】
【発明の効果】本発明によれば、少なくとも、水、水溶
性有機溶剤、及び、色材からなる水性分散系インク中に
おける電解質濃度CをC≦0.1mol/リットルと
し、且つ、色材を含む分散粒子のゼータ電位の絶対値ζ
を20mV≦ζ≦40mVとしているので、分散安定性
及び保存安定性を向上させることができ、また、記録物
としても、再生紙或いは普通紙を用いても高濃度で耐水
性に富んだ高品位の印刷を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ζ電位の説明図である。
【図2】本発明のインクの特性と評価結果の説明図であ
る。
【図3】インクジェット記録装置の概略的要部透視斜視
図である。
【図4】インクジェット記録装置のインクジェットヘッ
ド部の説明図である。
【符号の説明】
10 インクジェット記録装置 11 インクジェットヘッド部 12 キャリア 13 ステージシャフト 14 記録用紙 15 紙送りローラ 16 イエローインクカートリッジ 17 マゼンタインクカートリッジ 18 シアンインクカートリッジ 19 黒インクカートリッジ 20 インクジェットヘッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 尾崎 光男 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA13 FC01 4J039 AD03 AD09 AD14 BA04 BC07 BC11 BC20 BC33 BC54 BC56 BE01 BE22 EA41 EA44 GA24

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、水、水溶性有機溶剤、色材
    を含む分散粒子とからなる水性分散系インクにおいて、
    インク中の電解質濃度Cを、C≦0.1mol/リット
    ルとするとともに、前記色材を含む分散粒子のゼータ電
    位の絶対値ζを、20mV≦ζ≦40mVとしたことを
    特徴とするインク。
  2. 【請求項2】 上記色材を含む分散粒子の平均粒径d
    が、d≦1μmであることを特徴とする請求項1記載の
    インク。
  3. 【請求項3】 上記分散粒子の電気二重層の厚さκ
    -1が、κ-1≧1nmであることを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載のインク。
  4. 【請求項4】 上記分散粒子が、少なくともカーボンブ
    ラックを含む色材から構成され、前記カーボンブラック
    の特性が、1次粒径30nm以下、BET比表面積20
    0m2 /g以下、ジブチルフタレート含油量80cc/
    100g以下、揮発分2.0%以上、pH7以下である
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載
    のインク。
  5. 【請求項5】 上記インク中に、分散剤を含むことを特
    徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のイン
    ク。
  6. 【請求項6】 上記分散剤が、重量平均分子量が800
    00以下のアクリル系高分子共重合体からなることを特
    徴とする請求項5記載のインク。
  7. 【請求項7】 上記分散剤が、親油性部分、カチオン性
    部分、及び、親水性部分を併せ持つ重合体であることを
    特徴とする請求項5記載のインク。
  8. 【請求項8】 インクジェット記録用インクカートリッ
    ジにおいて、インクカートリッジに収容するインクとし
    て、請求項1乃至7のいずれか1項に記載のインクを用
    いたことを特徴とするインクカートリッジ。
  9. 【請求項9】 インクジェット記録装置に搭載するイン
    クカートリッジに収容するインクとして、請求項1乃至
    7のいずれか1項に記載のインクを用いたことを特徴と
    するインクジェット記録装置。
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