JP2000063115A - メタノール・アンモニア併産方法 - Google Patents
メタノール・アンモニア併産方法Info
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Abstract
タノール・アンモニア併産法において、より単純なプロ
セスでメタノールとアンモニアを効率良く製造する方法
を提供する。 【解決手段】炭化水素と水蒸気の混合ガスより一次改質
反応を行い、空気を加えて二次改質反応を行う第一工
程、改質ガス中の炭酸ガスを除去する第二工程、得られ
た合成ガスよりメタノールを製造する第三工程および装
置パージガス中の酸化炭素成分をメタン化した後、アン
モニアを製造する第四工程からなり、プロセス内でCO
をCO2 に転化するシフト反応器を使用しないメタノー
ル・アンモニア併産方法。
Description
ールとアンモニアを併産する方法に関し、詳しくはメタ
ノールをアンモニアより多量に製造する場合の該併産法
に関する。
スより一次改質反応を行い、次に空気による部分酸化で
二次改質反応を行い、得られた改質ガス中のCOをCO
2 に転化し、CO2 を除去して得られたH2 とN2 の混
合ガスから合成される。一方、メタノールは炭化水素と
水蒸気の混合ガスより得られたH2 、CO、CO2 の混
合ガスから合成される。従ってアンモニア製造とメタノ
ール製造では同じように炭化水素の改質が行われ、また
アンモニア製造において除去されるCO及びCO2 はメ
タノール合成の原料となることから、アンモニアとメタ
ノールの製造を組み合わせた種々のフローによるメタノ
ール・アンモニア併産方法が提案されている。
いてメタノールをアンモニアより多量に製造する場合に
ついては、次のような方法がある。先ず特開昭56−1
20514号および米国特許4315900号には、メ
タノール合成装置からのパージガスに水蒸気を混合した
後、空気による部分酸化で改質反応を行い、得られた改
質ガス中のCOをCO2 に転化後CO2 を除去し、残っ
た酸化炭素成分(CO、CO2 )をメタン化してアンモ
ニア製造の原料ガスとする方法が記載されている。この
場合、改質工程がメタノール合成前とアンモニア合成前
の2つに別れているため、改質ガスを冷却するため多く
の熱交換器が必要となり、プロセスが複雑になる上、熱
損失も増加する。また、これらのプロセスではシフト反
応器が必要となる他、高圧の空気を供給するための圧縮
機が必要となる。
シフト反応器からのガスを加圧してメタノール合成を二
段で行い、パージガスを加湿して低温シフト反応器に戻
してCOをCO2 に転化し、CO2 を除去した後、酸化
炭素成分をメタン化し、得られたH2 とN2 の混合ガス
からアンモニアを製造する方法が記載されている。この
方法では、高温シフト反応器からのガスを加圧するため
の冷却、メタノール合成後のパージガスを低温シフト反
応器に戻すための加熱・加湿が必要であることから、エ
ネルギー損失が大きく、複雑なプロセスとなっている。
とアンモニアの製造を組み合わせた種々のフローが提案
されているが、何れも改質ガス、或いは更にシフト反応
を行ったガスを冷却・圧縮してメタノール合成を行った
後、更に該装置からのパージガスに水蒸気を加えて改質
反応やシフト反応を行い、CO2 を除去した後、酸化炭
素成分をメタン化して得られたH2 とN2 の混合ガスを
冷却・圧縮してアンモニア合成を行うものである。従っ
て水蒸気を加えて改質反応やシフト反応を行う操作と、
得られたガスを冷却・圧縮する操作を二重に行うことに
なり、エネルギー損失が大きく、複雑なプロセスとなっ
ている。本発明の目的は、メタノールをアンモニアより
多量に製造するメタノール・アンモニア併産法におい
て、より単純なプロセスでメタノールとアンモニアを効
率良く製造する方法を提供することにある。
・アンモニア併産方法における上記の如き課題について
鋭意検討した結果、COをCO2 に転化するシフト反応
器を用いずにCO2 除去装置においてメタノール製造装
置に供給する合成ガスの組成を調整するようにすれば、
極めて単純なプロセスでメタノールとアンモニアを効率
良く製造することができることを見出し、本発明に到達
した。
ノールをアンモニアより多量に製造するメタノール・ア
ンモニア併産方法において、(1)炭化水素と水蒸気の
混合ガスより一次改質反応を行い、次に空気を加えて部
分酸化の後、二次改質反応を行う第一工程、(2)第一
工程で得られた改質ガス中の炭酸ガスを除去する第二工
程、(3)第二工程で得られた合成ガスよりメタノール
を製造する第三工程、(4)第三工程からの装置パージ
ガス中の酸化炭素成分をメタン化した後、アンモニアを
製造する第四工程からなり、プロセス内でCOをCO2
に転化するシフト反応器を使用しないことを特徴とする
メタノール・アンモニア併産方法である。
ニアの原料となる炭化水素には、通常メタンを主成分と
する天然ガスが用いられるが、立地条件によりLPGや
ナフサ等も用いられる。第一工程の一次改質反応および
二次改質反応に用いられる水蒸気改質触媒にはニッケル
系触媒が通常使用されるが、水蒸気改質触媒の活性低下
を避けるために原料の炭化水素を予め脱硫しておく必要
がある。
の圧力は特に制限されないが、通常のアンモニア製造装
置における圧力と同様に20〜30気圧である。また二
次改質の反応熱を一次改質反応に利用する断熱リホーマ
ー装置が開発されており、100気圧程度の加圧下で改
質反応が行われるが、本発明はこのような断熱リホーマ
ー装置にも適用することができる。一次改質反応温度は
通常700〜800℃、二次改質反応温度は通常800
〜1000℃であり、一次改質炉に導入する水蒸気と炭
化水素の比率は、通常、炭化水素のカーボンに対する水
蒸気のモル比で2〜4であり、二次改質炉に導入する空
気量はメタノールとアンモニアの生産比率により決定さ
れる。
入される空気には、酸素富化膜によって酸素濃度を高め
た空気を用いることもできる。この場合の酸素濃度は通
常25〜50mol%程度となる。酸素富化膜によって酸素
濃度を高めた空気を用いることによって、二次改質炉に
導入される窒素量が減少するので、アンモニアに対する
メタノールの生産量を高める場合の有効な手段となる。
なお一次改質炉および二次改質炉には必要に応じて、第
二工程から発生する炭酸ガス、第三工程で生成メタノー
ルを減圧することにより発生する溶解ガス、或いは第四
工程で発生するパージガス等を導入して有効成分の回収
や合成ガス組成の調整を行うことができる。高温の二次
改質ガスは熱回収が行われた後、第二工程の炭酸ガス除
去装置に導入される。
ては種々の方式があるが、本発明では特に制限されな
い。通常のアンモニア製造装置で用いられている炭酸カ
リウムやアミンによる炭酸ガス吸収装置が採用され、二
次改質ガスの熱回収が行われた後、吸収液に炭酸ガスを
吸収させ、該吸収液を落圧・加熱することによって炭酸
ガスを放出し、再生液は循環使用される。本発明の特徴
は二次改質ガス中のCOをCO2 に転化するシフト反応
を行わずに、二次改質ガスは熱回収を行った後、直接に
CO2 吸収塔に導入することであり、従ってCO濃度の
高いガスが第三工程のメタノール製造装置に導入される
ことになる。なお本発明では二次改質ガスのシフト反応
を行わずに直接にCO2 吸収塔に導入されるので、酸化
炭素成分(CO、CO2 )の除去量が限定されることに
なることから、メタノールの生産比率が比較的高い場合
にのみ成立することとなり、本発明は一般に重量比でメ
タノールをアンモニアより多量に製造する場合に適用さ
れる。
からメタノールの製造が行われる。メタノール合成装置
の圧力は通常50〜200気圧であり、従って本発明に
は高圧の断熱リホーマー装置を用いることによりメタノ
ール合成装置への原料ガス圧縮機を無くする場合にも適
用される。メタノール合成反応には、一般に銅系触媒が
用いられ、反応温度は 200〜300℃である。該反応は主
に次式により反応が行われるので、CO濃度の高いガス
をメタノール製造装置に導入することは、水素の消費量
が少なくなると共に、水の生成量が少なくなり、高濃度
のメタノールが得られることになる。 CO + 2H2 = CH3 OH (i) CO2 + 3H2 = CH3 OH + H2 O (ii)
いて第三工程に供給する合成ガス中のCO2 /COのモ
ル比を0.35以下に調整することである。このCO2
/COのモル比の調整はCO2 吸収塔に供給する吸収液
量などを調整することによっても行うことができるが、
CO2 吸収塔を通過するガスの一部をバイパスすること
により調整することにより容易に行うことができる。第
三工程に供給する合成ガス中のCO2 /COのモル比は
0.35以下、好ましくは0.01〜0.3の範囲に調
整する。CO2 /COのモル比を0.35以下に調整す
ることにより次のような利点を有する。 (1)CO2 /CO比を低く保つことによって、上記の
反応式から水素の消費量が減少して原料の炭化水素の原
単位が向上する。また生成水量が減少するのでメタノー
ル精製も有利に行うことができる。 (2)後の実施例に示すように、CO2 /CO比が高く
なるとメタノール合成反応の反応速度が低下する傾向が
あり、またCO2 /CO比が高くなると触媒の劣化度合
いが大きくなる。従ってCO2 /COのモル比を0.3
5以下に調整することによりメタノール製造装置におい
て高い反応成績が得られ、次のアンモニア製造装置に供
給するガス中の酸化炭素成分(CO、CO2 )が減少
し、メタン化による水素消費量が減少することから、ア
ンモニアの製造も有利に行うことができる。しかしなが
らCO2 /COのモル比を極端に低くするとメタノール
の収率が低下するので好ましくない。
部分酸化を行うので第二工程よりの合成ガス中には多量
の窒素が含まれることになる。このため第三工程のメタ
ノール合成反応器の反応率をできるだけ高めて、未反応
ガスの循環量を少なくすることが望ましい。しかしなが
ら本発明はメタノールをアンモニアより多量に製造する
メタノール・アンモニア併産方法であるので、未反応ガ
スの循環を無くす場合にはパージガス中に多量の未反応
の酸化炭素成分(CO、CO2 )が含まれることにな
り、これをメタン化することにより多量の水素が消費さ
れることになることから、第三工程においてメタノール
合成反応ガス中のメタノール分離後の未反応ガスをメタ
ノール合成反応器に循環使用することが行われる。
し第三工程でのメタノール合成反応の反応率を高めるこ
とにより、第三工程からの装置パージガス中の酸化炭素
成分(CO、CO2 )を低濃度化し、装置パージガスに
スチームを加えて改質反応やシフト反応を行い炭酸ガス
を除去する操作を行うこと無に、装置パージガス中の酸
化炭素成分を直接にメタン化するものである。従って、
未反応ガスを循環し第三工程でのメタノール合成反応の
反応率を高めることによって、メタノール・アンモニア
併産プロセスが極めて簡略化され、エネルギー損失の少
ないプロセスとなる。
応器での反応率をできるだけ高めることが必要であり、
このため本発明において第三工程に用いるメタノール合
成反応器には管型反応器を用いることが好ましい。管型
反応器の一例として特公昭56-22854号に記載された反応
器を挙げることができる。この反応器は触媒を充填した
多数の反応管を冷媒で冷却するものであり、これにより
触媒層の温度をほぼ均一に保つことができ、従来のクエ
ンチ型反応器と比較して反応率を上げることができるこ
とから、メタノール・アンモニア併産方法におけるメタ
ノール合成反応器で有利に用いることができる。
中央部に内管を設け、反応管と内管の間に触媒を充填
し、内管に該反応に供する原料ガスを触媒層での反応ガ
スと向流に流通する管型反応器(以下、二重管型反応器
と称する)を用いることができる。このような反応器と
しては、例えば特開昭60-10657号に記載のもの、或いは
その改良型である特公平4-5487号のものを挙げることが
できる。これらの反応器では二重管式反応管が用いられ
ており、触媒層を通過する反応ガスと内管を通過する未
反応供給ガスが向流で接触するので、出口部の反応ガス
が低温の未反応供給ガスにより冷却されることになり、
反応器出口部の温度を低くすることができることから、
平衡上は反応器出口のメタノール濃度を高めることがで
き、メタノール反応率を上げることができる。
ンモニア併産プロセスにおいてメタノール反応率を上げ
ることの利点の一つは、循環ガス量を減らすことができ
ることである。該併産プロセスにおけるメタノール合成
装置の原料ガス中に大量の窒素が含まれることから、反
応ガスを循環するためには多くの動力が必要となる。本
発明のよりメタノール合成装置で管型反応器または二重
管型反応器を用いることにより反応ガスの循環量を減ら
すことができるので、反応ガスを循環するための動力を
著しく削減することができると共に、メタノール合成装
置の各機器や配管を小さくすることができるので、メタ
ノール合成装置の建設費の削減効果も大きい。
においてメタノール反応率を上げることは、反応ガス中
の酸化炭素成分(CO、CO2 )濃度を下げることとな
る。これらの酸化炭素成分はアンモニア合成反応の触媒
毒となることから、これらの濃度を数ppm 以下のオーダ
ーに低下させる必要があり、通常、シフト反応や炭酸ガ
ス除去を行った後、メタネーターが用いられるが、本発
明ではメタノール反応率を高めることにより炭酸ガス除
去装置等を省略するものである。メタノール反応率を高
めることは、メタネーターの負荷が著しく低下すること
から、メタン化反応による水素損失も削減されることに
なるので大きな効果が得られる。
分をメタン化する操作は公知の方法によって、一般にニ
ッケル系触媒を用い 250〜450 ℃で反応が行われる。ア
ンモニア合成装置の圧力は100〜200気圧であり、
もし必要ならばメタノール装置パージガスをメタン化処
理した後、公知の方法によってアンモニア合成が行われ
る。本発明のメタノール・アンモニア併産プロセスにお
いて、非常に簡略化されたプロセスで合理的にメタノー
ルおよびアンモニアを併産することができるので、エネ
ルギー消費量が少なく、効率的に製造することができ
る。
は本発明によりメタノールとアンモニア併産する場合の
フロー図の一例である。図1において先ず第一工程で、
原料の炭化水素(PNG) と水蒸気(STEAM)が一次改質炉1
に導入され一次改質反応が行われた後、二次改質炉2 で
空気(AIR) が導入されて部分酸化と二次改質反応が行わ
れる。二次改質炉からの高温ガスは熱交換器3 において
熱回収が行われた後、第二工程の炭酸ガス除去装置4 に
入り、二次改質ガス中のCO2 が除去される。本発明に
おいて第二工程でのCO2 除去量によりメタノールとア
ンモニアの生産比率が決定されるが、そのCO2 除去量
とCO2 /COのモル比は、通常CO2 吸収塔のバイパ
ス量により調整される。
装置を用いることによりメタノール合成装置への原料ガ
ス圧縮機を無くする場合もあるが、一般には以上の第一
工程及び第二工程の圧力は20〜40気圧であるので、
第二工程からの合成ガス(b)は圧縮機により50〜20
0気圧に昇圧されて第三工程のメタノール製造工程に導
入される。第三工程では第二工程からの合成ガス(b) と
メタノール分離器8 からの循環ガスが合流して熱交換器
6 において加熱されてメタノール合成塔7 に導入され
る。通常、メタノール合成反応器では銅系触媒が用いら
れてメタノール合成反応が行われ、メタノール合成反応
ガスは熱交換器6 で冷却されてメタノール分離器8 で粗
メタノールが分離される。この粗メタノールはメタノー
ル蒸留装置9 で精製され製品メタノールが得られる。
循環されるが、残部はメタノール装置パージガス(c) と
してメタン化装置10に送られて酸化炭素成分をメタン化
した後、第四工程のアンモニア製造装置に導入される。
アンモニア製造装置ではアンモニア合成塔11で公知の方
法によりアンモニア合成反応が行われ、反応ガスが冷却
れれてアンモニア分離器12で製品アンモニアが分離され
る。アンモニア分離器からの分離ガスの一部は循環され
るが、残部はアンモニア装置パージガス(d) として熱交
換器13でアンモニアが回収された後、系外に排出され
る。
具体的に説明する。但し本発明はこれらの実施例により
制限されるものでない。なお以下の実施例および比較例
において(a),(b),(c) および(d) はフロー図に対応する
ものである。また、メタノール合成カーボン収率および
水素有効利用率は次の数値である。
200kg-mol/hと水蒸気(STEAM)をスチーム/カーボン
比=3.5、800℃、28気圧で一次改質反応の後、
空気975kg-mol/hを導入して二次改質反応を行う。 CH4 C2 H6 C3 H8 n-C4 H10 mol% 90.0 7.0 2.0 1.0 得られた二次改質ガスの熱回収を行った後、炭酸カリウ
ムを用いた炭酸ガス除去装置に導入する。但し二次改質
ガスの15%はCO2 吸収塔をバイパスする。この場合
のCO2 除去量は525kg-mol/hであり、合成ガス(b)
は5820kg-mol/hで、次の組成である。 CH4 CO CO2 H2 N2 Ar H2 O mol% 2.5 12.2 1.6 70.2 13.2 0.2 0.1
銅系触媒を用い、圧力105気圧、温度220〜270
℃でメタノール合成反応を行う。メタノール製造装置の
循環ガス/合成ガス比は1.5とする。メタノール製造
装置からの装置パージガス(c) はメタン化反応器中でメ
タン化反応の後、アンモニア製造装置に導入する。アン
モニア製造装置では鉄系触媒を用い、圧力140気圧、
温度370〜450℃でアンモニア合成反応を行う。ア
ンモニア製造装置の循環ガス/合成ガス比は5.0とす
る。メタノール製造装置の運転開始時と、330日後の
運転終了時におけるメタノールおよびアンモニアの生産
量とその比率、メタノール合成カーボン収率、水素有効
利用率等とメタノール装置パージガス(c) およびアンモ
ニア装置パージガス(d) の組成を表1に示す。
質ガスのCO2 吸収塔のバイパスを28%とする以外
は、実施例1と同様とする。この場合のCO2 除去量は
435kg-mol/hであり、合成ガス(b) は5775 kg-mo
l/h で、次の組成である。 CH4 CO CO2 H2 N2 Ar H2 O mol% 2.9 12.0 3.0 69.7 12.1 0.2 0.1 メタノール製造装置の運転開始時と、330日後の運転
終了時におけるメタノールおよびアンモニアの生産量と
その比率、メタノール合成カーボン収率、水素有効利用
率等とメタノール装置パージガス(c) およびアンモニア
装置パージガス(d) の組成を表1に示す。
質ガスのCO2 吸収塔のバイパスを50%とする以外
は、実施例1と同様とする。この場合のCO2 除去量は
300kg-mol/hであり、合成ガス(b) は5640 kg-mo
l/h で、次の組成である。 CH4 CO CO2 H2 N2 Ar H2 O mol% 4.2 11.3 5.6 69.3 9.4 0.1 0.1 メタノール製造装置の運転開始時と、330日後の運転
終了時におけるメタノールおよびアンモニアの生産量と
その比率、メタノール合成カーボン収率、水素有効利用
率等とメタノール装置パージガス(c) およびアンモニア
装置パージガス(d) の組成を表1に示す。
ール合成ガスのCO2 /CO比を0.3以下とすること
により高い反応速度が得られ、メタノール製造装置での
収率(メタノール合成収率)が向上することが分かる。
またこれによりメタノール合成における生成水量が減少
するのでメタノール精製も有利に行うことができる。更
に実施例から、CO2 /CO比が0.35より高い場合
には触媒の劣化度合いが大きくなり、運転終了時におい
てメタノール装置パージ中のCO及びCO2の濃度が著
しく高くなるので、メタン化による水素消費量が増加
し、プロセス全体の有効水素利用率が低下することが分
かる。本発明ではメタノール装置パージガスの改質反応
器やシフト反応器が無いのでプロセスが非常に簡略化さ
れ、従ってエネルギー損失が小さくなり、メタノールお
よびアンモニアを有利に製造することができる。
場合のフロー図の一例である。
いて第三工程に供給する合成ガス中のCO2 /COのモ
ル比を0.35以下に調整することである。このCO2
/COのモル比の調整はCO2 吸収塔に供給する吸収液
量などを調整することによっても行うことができるが、
CO2 吸収塔を通過するガスの一部をバイパスすること
により容易に行うことができる。第三工程に供給する合
成ガス中のCO2 /COのモル比は0.35以下、好ま
しくは0.01〜0.3の範囲に調整する。CO2 /C
Oのモル比を0.35以下に調整することにより次のよ
うな利点を有する。 (1)CO2 /CO比を低く保つことによって、上記の
反応式から水素の消費量が減少して原料の炭化水素の原
単位が向上する。また生成水量が減少するのでメタノー
ル精製も有利に行うことができる。 (2)後の実施例に示すように、CO2 /CO比が高く
なるとメタノール合成反応の反応速度が低下する傾向が
あり、またCO2 /CO比が高くなると触媒の劣化度合
いが大きくなる。 従ってCO2 /COのモル比を0.35以下に調整する
ことによりメタノール製造装置において高い反応成績が
得られ、次のアンモニア製造装置に供給するガス中の酸
化炭素成分(CO、CO2 )が減少し、メタン化による
水素消費量が減少することから、アンモニアの製造も有
利に行うことができる。しかしながらCO2 /COのモ
ル比を極端に低くするとメタノールの収率が低下するの
で好ましくない。
ール合成ガスのCO2 /CO比を0.3以下とすること
により高い反応速度が得られ、メタノール製造装置での
収率(メタノール合成カーボン収率)が向上することが
分かる。またこれによりメタノール合成における生成水
量が減少するのでメタノール精製も有利に行うことがで
きる。更に実施例から、CO2 /CO比が0.35より
高い場合には触媒の劣化度合いが大きくなり、運転終了
時においてメタノール装置パージ中のCO及びCO2の
濃度が著しく高くなるので、メタン化による水素消費量
が増加し、プロセス全体の有効水素利用率が低下するこ
とが分かる。本発明ではメタノール装置パージガスの改
質反応器やシフト反応器が無いのでプロセスが非常に簡
略化され、従ってエネルギー損失が小さくなり、メタノ
ールおよびアンモニアを有利に製造することができる。
Claims (7)
- 【請求項1】炭化水素からメタノール・アンモニアを併
産する方法において、(1)炭化水素と水蒸気の混合ガ
スより一次改質反応を行い、次に空気を加えて部分酸化
の後、二次改質反応を行う第一工程、(2)第一工程で
得られた改質ガス中の炭酸ガスを除去する第二工程、
(3)第二工程で得られた合成ガスよりメタノールを製
造する第三工程、(4)第三工程からの装置パージガス
中の酸化炭素成分をメタン化した後、アンモニアを製造
する第四工程からなり、プロセス内でCOをCO2 に転
化するシフト反応器を使用しないことを特徴とするメタ
ノール・アンモニア併産方法。 - 【請求項2】第二工程で改質ガス中の全部もしくは一部
を炭酸ガスを除去するCO2 吸収塔に通過させることに
より合成ガス中のCO2 /COのモル比を0.35以下
に調整する請求項1に記載のメタノール・アンモニア併
産方法。 - 【請求項3】合成ガス中のCO2 /COのモル比を0.
01〜0.3の範囲とする請求項2に記載のメタノール
・アンモニア併産方法。 - 【請求項4】第三工程においてメタノール合成反応ガス
中のメタノール分離後のガスをメタノール反応合成器に
循環使用する請求項1に記載のメタノール・アンモニア
併産方法。 - 【請求項5】第三工程のメタノール合成反応器が管型反
応器である請求項4に記載のメタノール・アンモニア併
産方法。 - 【請求項6】メタノール反応器が、冷媒で囲まれた反応
管の中央部に内管を設け、反応管と内管の間に触媒を充
填し、内管に該反応に供する原料ガスを触媒層での反応
ガスと向流に流通する管型反応器である請求項5に記載
のメタノール・アンモニア併産方法。 - 【請求項7】第一工程の二次改質炉に導入される空気
に、酸素富化膜によって酸素濃度を高めた空気を使用す
る請求項1に記載のメタノール・アンモニア併産方法。
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---|---|---|---|
JP22972398A JP4168210B2 (ja) | 1998-08-14 | 1998-08-14 | メタノール・アンモニア併産方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22972398A JP4168210B2 (ja) | 1998-08-14 | 1998-08-14 | メタノール・アンモニア併産方法 |
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