JP2000061992A - 速硬化型樹脂成型品の成形方法及びその装置 - Google Patents

速硬化型樹脂成型品の成形方法及びその装置

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JP2000061992A
JP2000061992A JP23562898A JP23562898A JP2000061992A JP 2000061992 A JP2000061992 A JP 2000061992A JP 23562898 A JP23562898 A JP 23562898A JP 23562898 A JP23562898 A JP 23562898A JP 2000061992 A JP2000061992 A JP 2000061992A
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resin
injection
molding
plunger
cylinder
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JP23562898A
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Takashi Ikeno
隆 池野
Koichiro Hara
浩一郎 原
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Bando Chemical Industries Ltd
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Bando Chemical Industries Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29KINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASSES B29B, B29C OR B29D, RELATING TO MOULDING MATERIALS OR TO MATERIALS FOR MOULDS, REINFORCEMENTS, FILLERS OR PREFORMED PARTS, e.g. INSERTS
    • B29K2083/00Use of polymers having silicon, with or without sulfur, nitrogen, oxygen, or carbon only, in the main chain, as moulding material
    • B29K2083/005LSR, i.e. liquid silicone rubbers, or derivatives thereof

Abstract

(57)【要約】 【課題】 液状原料から速硬化型樹脂成型品を成形する
方法であって、硬化速度を調整して樹脂材料を滞留する
ことなく射出シリンダに注入し、射出時には樹脂材料の
逆流を防止して射出量の安定を図り、安価な成型金型を
使用することを課題とする。 【解決手段】複数の熱硬化性樹脂原料を連続して計量し
ながら予備混合して主混合手段29に供給し、充分に混
合した後、その樹脂材料を逆止弁20を通じて射出シリ
ンダ2に注入し、その射出シリンダ2に所定量の樹脂材
料Rが充填されたとき、逆止弁20を閉鎖した状態で第
1プランジャー7、第2プランジャー8をこの順序で押
し出して樹脂材料Rを直接キャビティ11aに射出して
硬化させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば、液状で
ある速硬化型樹脂原料(例えば、液状シリコーンゴム)
より、一般にLIM(リキッド・インジェクション・モ
ルディング)と呼ばれる射出成型法により速硬化型樹脂
成型品(例えば、電子写真装置用部品)を成形する方法
及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】射出成形は通常熱可塑性樹脂、例えば、
ポリエチレン、ポリスチレン,ABS等の成形に利用さ
れ、射出成形機としては、プランジャー式、スクリュー
インライン式、プリプラ式(予備可塑化式)等がある。
プリプラ式は、原料を加熱し可塑化する可塑化シリンダ
と可塑化された原料を射出する射出シリンダとを、連接
された別個のシリンダとすることにより、可塑化効率を
高めることができるので多く使用されている。熱硬化性
樹脂(例えば、フェノール樹脂)の射出成型も同様な射
出成形機により成型できるが、原料としては半硬化した
粒状、ペレット状等として供給され、可塑化シリンダに
て加熱し可塑化した後、射出シリンダ、金型内などで更
に加熱・加圧して硬化を完了させ成型品として完了す
る。
【0003】プリプラ式射出成形機の主要部は図3に部
分断面図で示すように、樹脂材料を可塑化するための可
塑化シリンダaと、この可塑化シリンダaに先端同士が
連通された射出シリンダbと、この射出シリンダbの先
端に設けられ、ノズル孔dを有する射出ノズルcとを備
え、その可塑化シリンダa内に回転可能に嵌挿され、樹
脂材料を可塑化しつつ上記射出シリンダb内に圧送する
可塑化スクリューeと、上記射出シリンダb内に進退可
能に嵌挿されたプランジャーfとを備えている。射出ノ
ズルcには成形金型gが取り付けられ、その成形金型g
には、スプルーi、ランナーjを通じてキャビティhが
形成されている。
【0004】そして、上記可塑化シリンダa及び可塑化
スクリューeにより加熱され可塑化された樹脂材料は、
上記プランジャーfの後退移動に伴って射出シリンダb
内に圧入される。その際のプランジャーfのストローク
により計量が行われた後、プランジャーfの前進移動に
より、射出シリンダf内の樹脂材料は押し出されて金型
装置gのスプルーi、ランナーjを通ってキャビティh
内に圧入される。熱硬化性樹脂の樹脂材料は、射出シリ
ンダb内及び金型装置gにより更に加熱されて硬化を完
了する。熱可塑性樹脂の場合は、金型により冷却固化さ
れる。なお、金型装置gのキャビティhは、ランナー
j、スプルーiを通じてノズル孔dに連結されている。
射出シリンダf内の樹脂材料を複数個のキャビティhに
均等に射出するためである。
【0005】なお、速硬化性樹脂の成形金型として、図
4に断面図を示すいわゆるコールドランナーシステムが
紹介されている。コールドランナーシステムはキャビテ
ィLとランナーpとの間にゲートoを設け、ランナーp
に樹脂材料を充填し付圧してゲートoを開閉することに
よりキャビティLに樹脂を射出する。射出前に樹脂の硬
化を抑制するためにランナーp、スプルーqの周囲を冷
却孔rを設けて冷媒を循環させて温度調整している。ゲ
ートoはゲートピンmをゲートピン作動手段nにより開
閉され、スプルーqはノズルsを介して射出シリンダt
に連接されている。混合された樹脂材料は、射出シリン
ダtによりスプルーq、ランナーpに供給され、ゲート
oはゲートピンmにより閉止されている。この状態で樹
脂材料が硬化しないように、スプルーq、ランナーpは
冷媒により温調されている。樹脂材料をキャビティLに
射出するときは、ゲートピン作動手段nによりゲートピ
ンmを引き抜いてゲートoを開放する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の射出成形機により速硬化型樹脂を成形する
ときには次のような問題がある。従来のプリプラ方式に
よる液体原料より速硬化型樹脂(硬化速度の速い熱硬化
性樹脂)成型品を成形する場合は、混合シリンダー内に
おいて硬化反応が開始され、成型品の硬化の程度が安定
しにくく、流れ特性の変動により成型品の寸法精度に大
きく影響する。また、流路に滞留し硬化してを生じる恐
れもあり、射出時に背圧を調整する逆止弁の使用にも支
障をきたす恐れがある。また、成形金型にはスプール、
ライナーが必要であり、ここに滞留する樹脂は硬化して
ロスとなり、特に小物を成形するときにはその比率が大
きく相対的にロスが大きくなり、また、高価な樹脂材料
を成形するときには、この傾向は更に大きくなる。
【0007】更に、速硬化型樹脂に適用される成型金型
としてコールドランナーシステムを使用することもでき
るが、金型が複雑で高価なものとなる問題がある。
【0008】この発明は、上記の課題を解決して液体で
ある樹脂原料を使用する速硬化型樹脂成型品の射出成形
方法及びその装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために本発明の速硬化型樹脂成型品の成形方法は、複数
の液状樹脂原料より速硬化型樹脂成型品を成形する方法
であって、前記各樹脂原料をそれぞれ計量し、混合手段
により混合して樹脂材料とした後、所定量の前記樹脂材
料をダブルプランジャー射出成形機(DP成形機ともい
う)の第1プランジャーを後退しながらその射出シリン
ダに充填し、前記混合手段の混合シリンダと前記射出シ
リンダとの連接部に設けられた逆止弁を閉止し、この状
態で第2プランジャーを後退して射出ノズルを開放し、
つづけて第1プランジャー、第2プランジャーをこの順
序で前進して、前記射出シリンダに充填された樹脂材料
を射出ノズルを通じてその射出ノズルに連接した成型金
型に射出したのち、加熱して硬化させる。
【0010】速硬化型の樹脂原料は、主剤(例えば、プ
レポリマー)、硬化剤等があり、それらを混合して所定
温度に加熱しることにより急速に硬化し短時間で樹脂成
型品が得られる。それぞれの樹脂原料を所定の比率(計
量誤差を小さくするためにその比率を1:1に近づける
ことが好ましい)に計量し、その樹脂原料を混合手段に
より均一に混合した後、その混合物である樹脂材料をD
P成形機(詳細後述)の第1プランジャーを後退させな
がら射出シリンダに充填する。射出シリンダに充填する
樹脂材料の量(所定量という)は、金型装置の容量によ
り設計される。
【0011】混合手段の一部である混合シリンダの先端
と射出シリンダの先端部とは連接され、その連接部に逆
止弁を設けている。樹脂材料を射出シリンダに充填する
時にはこれを「開」とし、詳細後述の射出プランジャー
を前進させ射出するときは「閉」として流動する樹脂材
料の逆流を防止する。原料が液体であるため、混合シリ
ンダにおいて液体であり背圧が弱く、逆流することがあ
るからである。樹脂材料が逆流すると射出量が減少し
て、成型品にショートショット、ひけを生じる恐れがあ
る。
【0012】射出シリンダに所定量の樹脂材料を充填し
た後、射出ノズルに嵌挿されていた第2プランジャーを
後退してその射出ノズルを開放し、第1プランジャー、
第2プランジャーをこの順序で前進させて、射出シリン
ダ内の樹脂材料を成形金型に射出する。詳しくは、DP
成形機の1次プランジャー(軸心部に第2プランジャー
を内臓している)を前進して射出シリンダ内の樹脂材料
を成形金型に射出する。この際射出ノズルに樹脂材料が
滞留するので、更に2次プランジャーのみを前進して射
出ノズルに嵌挿し、ノズル孔に残留する原料をも成形金
型に押し出す。成形金型は、そのキャビティのゲートが
前記射出ノズルのノズル孔に直接連結され、通常のスプ
ルーやランナーを必要としないので、キャビティに樹脂
材料が直接充填されスプルー等によるロスは少ない。ま
た、金型を交換するときノズル孔に残留する樹脂材料が
ドルーリング(溶融材料のたれ落ち現象)して、後に取
り付ける金型と射出ノズルとの接合を阻害されることを
防止する。
【0013】成形金型に射出された樹脂材料は所定の温
度で所定時間加熱されて硬化を完了した後成形金型が分
解され、成型品が取り出される。
【0014】請求項2に記載の速硬化型樹脂成型品の成
形方法は、前記混合手段として、前記樹脂原料を予備混
合手段により予備混合した後、主混合手段により所定温
度に冷却しながら充分に混合する。
【0015】種類ごとに計量された樹脂原料を予備混合
として静的混合即ち、混合熱が発生しない程度にゆっく
り混合した後、射出プランジャーに注入する直前に主混
合手段により、いわば動的に完全に混合する。動的混合
は均一に混合されるが発熱しやすく、速硬化型樹脂では
硬化が進行する恐れがあるので2段階に分けて混合す
る。なお、この主混合手段を冷却手段などにより所定の
温度に調整することにより、硬化反応を調整して品質の
安定を図ることが好ましい。これによって逆止弁の部分
に樹脂材料が滞留・硬化して逆止弁の作動を阻害するこ
とを防止する。従来は、この樹脂材料の硬化のため熱硬
化性樹脂の射出成形には逆止弁を使用されていない。
【0016】請求項3に記載の速硬化型樹脂成型品の成
形方法は、前記速硬化型樹脂が液状シリコーン硬化ゴム
(LSR(Liquid Silicone Rubbur)ともいう)であ
る場合に好適に活用される。LSRは、耐熱性、低温で
の柔軟性などに優れた性能を有し200℃前後で20〜
30秒間で硬化するが、高価である。混合手段において
温度調整しながら混合することによりこの硬化反応を調
整して工程でのロス(例えば、逆止弁の開閉を阻害する
ことによるロス)を減少する。また、従来の金型内に生
じるスプルー、ランナーでの材料ロスを低減する効果が
大きい。
【0017】請求項4に記載の速硬化型樹脂成型品の成
形装置は、複数の液状樹脂原料より速硬化型樹脂成型品
を成形する成形装置であって、前記樹脂原料を貯留する
原料貯留槽と、前記樹脂原料を所定比率に連続して計量
する原料計量手段と、計量された前記樹脂原料を混合し
てダブルプランジャー射出成形機の射出シリンダに注入
する混合手段と、その混合手段の混合シリンダと前記射
出シリンダとの連接部に設けられた逆止弁とを備え、前
記射出シリンダの先端に取り付けられ、成形金型のゲー
トに連接するノズル孔を有する射出ノズルと、前記射出
シリンダ内に進退可能に嵌挿され、前進移動時に射出シ
リンダ内に充填された樹脂材料を押し出す1次プランジ
ャーと、その1次プランジャーの軸心部に前記1次プラ
ンジャーに対し進退可能に嵌挿され、かつ、前記射出ノ
ズルのノズル孔に嵌挿可能な先端部を有し、前進移動時
に上記先端部をノズル孔に嵌挿させて前記ノズル孔内の
樹脂材料を押し出す2次プランジャーとを備えている。
【0018】本発明の製造装置は複数の液状樹脂原料よ
り速硬化型樹脂成型品を成形する射出成形装置であっ
て、樹脂原料を所定比率に連続して計量する原料計量手
段としては通常の手段、例えば、計量シリンダ、トロコ
イドポンプ等が使用される。所定の比率とは、設計され
る成型品の特性を実現するために設計された主剤(プレ
ポリマー等)と硬化剤等との比率をいう。樹脂原料を混
合してDP射出成形機の射出シリンダに充填する混合手
段は、それぞれに計量された原料を均一かつ発熱が少な
く混合する必要があり、予備混合手段(静的混合)、主
混合手段(動的混合)の2ステップで混合することが好
ましい。その主混合手段に使用される混合シリンダとD
P射出成形機の射出シリンダとの連接部には逆止弁を備
え、射出シリンダに充填した樹脂材料を成形金型に射出
するときこれを閉止して樹脂材料が混合シリンダに逆流
することを防止する。樹脂材料が液体であるので背圧が
掛からないからである。なお、主混合手段の混合スクリ
ューの回転速度や温度を調整することにより硬化反応を
調整している。また、樹脂材料を射出シリンダに充填す
るときはこれを開とする。
【0019】射出シリンダの先端には成形金型のゲート
に連接するノズル孔を有する射出ノズルを設けられてい
る。ノズル孔が成型金型のゲートに連接されているの
で、従来の射出成形に見られるスプルー、ランナーが不
要であり、材料ロスが減少できる。射出シリンダ内に進
退可能に嵌挿された1次プランジャーは、後退して液状
の樹脂材料を射出シリンダに充填し、前進移動してその
樹脂材料を前記成型金型に押し出す。2次プランジャー
は、1次プランジャーの軸心部に前記1次プランジャー
に対し進退可能に嵌挿され、かつ、前記射出ノズルのノ
ズル孔に嵌挿可能な先端部を有している。前進移動時に
その先端部をノズル孔に嵌挿させてノズル孔内に残留す
る樹脂材料を成形金型に押し出す。これによって上記の
スプルー等を省略できるとともに、成型金型を交換する
ときのドルーリングを防止できる。成型金型は、樹脂が
速硬化する温度に加熱されているので、成形材料が射出
されると直ちに硬化され成型品を完成する。
【0020】請求項5に記載の速硬化型樹脂成型品の成
形装置は、前記主混合手段が冷却手段を備えている。上
述のように速硬化型樹脂材料は、高温において急速に硬
化することを特長とし、混合段階において硬化が進行す
ると上記の逆止弁のスムーズな作動を阻害する等の恐れ
がある。そこで混合手段、特に主混合手段を温調するこ
とにより硬化の進捗を調整して品質の安定した成型品を
得ることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る熱硬化性樹脂
成型品の成形方法及びその装置について実施の形態を図
面に基づいて説明する。図1はこの本実施例にかかる装
置全体を示す正面図(一部断面図でしめす)であり、図
2は図1の装置の射出ノズルの周辺部分を拡大した断面
図を示し、図2(a)〜(d)はその射出工程に於けるプラ
ンジャー等の動きを説明する部分断面図を示す。
【0022】本実施例の成形装置は図1に示すように、
液状である複数の速硬化型樹脂原料を貯留する原料貯留
槽22,23と、その樹脂原料を所定比率に連続して計
量する計量手段25と、その樹脂原料を予備混合する予
備混合手段21と、予備混合された樹脂原料をさらに混
合しながら射出シリンダ2に注入する主混合手段29
と、主混合手段29と射出シリンダ2との間に設けられ
た逆止弁20とを備えている。そして、射出シリンダ2
の先端に取付けられたノズル孔3aを有する射出ノズル
3と、射出シリンダ2内に進退可能に嵌挿され、前進移
動時に射出シリンダ2内の樹脂材料を押し出す1次プラ
ンジャー7と、その1次プランジャー7の軸心部に1次
プランジャー7に対し進退可能に嵌挿され、かつ、射出
ノズル3のノズル孔3aに嵌挿可能な先端部を有し、前
進移動時に上記先端部をノズル孔3aに嵌挿させてノズ
ル孔3a内の樹脂材料を金型11に押し出す2次プラン
ジャー8とを備えている。なお、射出ノズル3の先端に
は、成型金型11がそのゲート32により連接されてい
る。
【0023】本実施例の速硬化型樹脂は、例えば、液状
シリコーン硬化ゴム(例えば、バイエル社製、シロプレ
ンLSR)であって、ビニル基もしくは水素基を持った
低粘度のポリシロキサンと充填材、少量の白金触媒の混
合物を付加反応により硬化したものである。硬化速度
は、約200℃において25〜30秒で硬化する。
【0024】計量手段25は、原料の数に応じる数の
(例えば、計量シリンダ、トロコイドポンプ等)を備え
て原料ごとの設定量を計量し、予備混合手段21に供給
し予備混合する。予備混合手段21は、例えば、スタテ
ィックミキサ(例えば、円管内に板の両端を90度ひね
った断続するリボンを複数個、直列に挿入し、樹脂原料
を混合しながら移送するミキサー)が使用される。
【0025】主混合手段29は、熱媒により温調可能な
混合シリンダ1に混合スクリュー4を嵌挿し、混合スク
リュー4をスクリュー駆動部26により回転させながら
前記予備混合された樹脂原料を上部より受け入れる。混
合スクリュー4は図示しない冷却手段(ジャケット等)
により樹脂原料を、所定の温度(15℃前後)に温調
(冷却)され混合されながら先端方向に移送する(混合
された樹脂原料を樹脂材料という)。成形作業場の雰囲
気が低温であるときには冷却を必要としない場合があ
る。なお、主混合手段29と予備混合手段21との間に
は差圧弁31を設けて、断続的に作動する混合スクリュ
ー4の作動に合わせて開閉し予備混合された樹脂原料を
供給する。
【0026】主混合された樹脂材料は混合シリンダ1の
先端に連接された射出シリンダ2に注入される。混合シ
リンダ1と射出シリンダ2との間には逆止弁20が設け
られ、樹脂材料を射出シリンダ2に注入するときは
「開」とし、射出シリンダ2内に充填された樹脂材料を
射出するとき(詳細後述)には、その樹脂材料が混合シ
リンダ1に逆流することを防止するために「閉」とす
る。
【0027】射出シリンダ2の先端に取り付けられた射
出ノズル3は、内部にノズル孔3aを有し、その先端は
成形金型11のキャビティ11aのゲート32に連接さ
れている。
【0028】1次プランジャー7は、プランジャー駆動
部27により進退可能に射出シリンダ2内に嵌挿され、
後進移動して混合シリンダ1より樹脂材料を受容し、前
進移動してそれに充填された樹脂材料を射出ノズル3を
通って成形金型11に射出する。2次プランジャー8
は、1次プランジャー7の軸心部に1次プランジャー7
に対し進退可能に嵌挿され、かつ、射出ノズル3のノズ
ル孔3aに嵌挿可能な先端部を有し、前進移動時にその
先端部をノズル孔3aに嵌挿させてノズル孔3a内に残
留した樹脂材料を、キャビティ11aに射出する。成形
金型11は図示しない加熱手段により所定の温度(例え
ば、170〜230℃)に加熱されているので、樹脂材
料は、キャビティ11a内で加熱されて硬化を完了す
る。
【0029】1次プランジャー7,2次プランジャー8
の働きを図2により説明する。図2は図1に円Mで示す
射出成形機の先端部分の拡大断面図であって、図2(a)
は、樹脂材料Rの計量段階を示す。2次プランジャー8
の先端部が射出ノズル3のノズル孔3a内に嵌挿された
ままで1次プランジャー7のみが後退して、混合シリン
ダ1内の樹脂材料Rは、混合スクリュー4により混合さ
れながら射出シリンダ2内に注入される。1次プランジ
ャー7は、射出シリンダ2に所定量の樹脂材料Rが圧入
されるまで後退する。なお、このステップでは逆止弁2
0は開放されて、樹脂材料Rは容易に流通し、ノズル孔
3aは2次プランジャー8によりシールされ樹脂材料R
は流入しない。また、1次プランジャー7の後退により
射出シリンダ2にはキャビティ11aに相当する量の樹
脂材料Rが充填される。
【0030】図2(b)は射出前段階を示し、2次プラン
ジャー8が後退移動して1次プランジャー7の貫通孔7
a内に没入する。これにより、射出ノズル3のノズル孔
3aが開放され、射出シリンダ2は成形金型11のキャ
ビティ11aに連通する。これにより射出可能になる。
なお、このステップで逆止弁20は閉鎖され、射出シリ
ンダ2から混合シリンダ1への樹脂材料Rの逆流は防止
される。
【0031】図2(c)は射出第1段階を示し、1次プラ
ンジャー7が2次プランジャー8と一体になって前進移
動し、その先端部が射出ノズル3の背面にほぼ密着した
状態で停止する。この段階では、逆止弁20は閉鎖さ
れ、プランジャー7,8の射出圧力による樹脂材料Rの
逆流は防止されて、樹脂材料Rはキャビティ11a、ノ
ズル孔3aに注入される。
【0032】図2(d)は射出第2段階を示し、更に2次
プランジャー8のみが前進移動し、その先端部を、ノズ
ル孔3a内に嵌挿して、そこに注入されていた樹脂材料
Rをキャビティ11aに射出する。ノズル孔3aは、キ
ャビティ11aのゲート32に直接に連結されているの
で、従来のスプルー、ライナー等を必要としない。射出
ステップを終了した後、金型11内にて樹脂材料Rを充
分に硬化した後、金型11を分解して成型品を取りだ
す。
【0033】以上、成形装置の説明とともに成形方法を
説明したがここで簡単にまとめると、まず、複数の液状
樹脂原料をそれぞれ所定量を計量し、予備混合手段21
により予備混合して主混合手段29に供給する。主混合
手段29により更に充分に混合した樹脂材料Rとする。
その樹脂材料Rを逆止弁20を通じてDP成形機の射出
シリンダ2に注入する。その射出シリンダ2に所定量の
樹脂材料Rが充填されたとき、逆止弁20を閉鎖した状
態で1次プランジャー7、2次プランジャー8をこの順
序で前進移動させて樹脂材料Rを成形金型11に射出し
て硬化させる。2次プランジャー8はノズル孔3aの残
留する樹脂材料Rを完全に射出するので金型交換におい
てもドルーリングによる障害は解消される。
【0034】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明の速硬化型樹脂成型品の成形方法及び成形装置に
は、次のような優れた効果がある。請求項1に記載の成
形方法では、樹脂原料が液状である速硬化型樹脂であっ
ても、逆止弁を使用することにより、射出時に樹脂原料
が逆流することを防止し、安定した射出成形をすること
ができる。また、DP成形機を使用することにより、射
出ノズルのノズル孔を成形金型のゲートに直結するの
で、スプルー、ランナーによるロスが減少するとともに
ドルーリングによる障害もない。
【0035】請求項2に記載の成形方法は、混合手段を
2段階とすることにより硬化速度を調整し、速硬化型
(熱硬化性)樹脂に関わらず逆止弁を活用することがで
きる。これによって射出時に樹脂材料が逆流することを
防止できる。
【0036】請求項3に記載の成形方法によれば、速硬
化型樹脂として高価なLSRを使用する場合に、上記ス
プルー等によるロスの減少による経済的効果が大きくな
る。また、硬化速度が早いにも関わらず混合段階におけ
る温度調整により安定した品質の成型品が得られる。
【0037】請求項4に記載の成形装置は、請求項1に
記載の成形方法を実施するために好適に利用できる。ま
た、成形金型のゲートにノズル孔を直接連結するため
に、成型金型が簡単になり、従来のコールドランナ方式
の成型金型に比して設備が小型となり設備コストを低減
できる。
【0038】請求項5に記載の成形装置は、混合手段に
温調装置を備えているので、速硬化型の熱硬化性樹脂を
成形するにあたり、射出成形する直前まで樹脂材料を低
温に維持して流動性を保ち、硬化による逆止弁の作動を
阻害することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例にかかる成形装置の全体を示す
正面図(一部断面図で示す)である。
【図2】図1の成形装置の射出成形機の円Mで示した部
分を拡大した断面図を示し、図2(a)は、樹脂材料R
の計量段階を示し、図2(b)は射出前段階を示し、図
2(c)は射出第1段階を示し、図2(d)は射出第2
段階を示す。
【図3】従来の一般的なプリプラ式の射出成形機の射出
ノズル周辺の断面図を示す。
【図4】従来のコールドランナーシステムによる成形金
型の構造を説明する断面図を示す。
【符号の説明】
1:混合シリンダ 2:射出シリンダ 3:射出ノズル 3a:ノズル孔 4:混合スクリュー 7:1次プランジャー 8:2次プランジャー 11:成形金型 11a:キャビティ 20:逆止弁 21:予備混合手段 25:計量手段 R:樹脂材料
フロントページの続き Fターム(参考) 4F206 AA45 AB03 AM34 AR14 JA01 JA07 JD02 JE09 JF48 JL02 JM01 JM04 JM12 JN01 JN03 JN06 JN08 JN15 JQ33 JW06

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の液状樹脂原料より速硬化型樹脂成
    型品を成形する方法であって、 前記各樹脂原料をそれぞれ計量し、混合手段により混合
    した所定量の樹脂材料を、ダブルプランジャー射出成形
    機の第1プランジャーを後退しながらその射出シリンダ
    に充填した後、前記混合手段の混合シリンダと前記射出
    シリンダとの連接部に設けられた逆止弁を閉止し、この
    状態で第2プランジャーを後退して射出ノズルを開放
    し、つづけて第1プランジャー、第2プランジャーをこ
    の順序で前進して、前記射出シリンダに充填された樹脂
    材料を射出ノズルを通じてその射出ノズルに連接した成
    型金型に射出した後、加熱して硬化させることを特徴と
    する速硬化型樹脂成型品の成形方法。
  2. 【請求項2】 前記混合手段として、前記樹脂原料を予
    備混合手段により予備混合した後、主混合手段により所
    定温度に冷却しながら充分に混合する請求項1に記載の
    速硬化型樹脂成型品の成形方法。
  3. 【請求項3】 前記速硬化型樹脂が液状シリコーン硬化
    ゴムである請求項1または2に記載の速硬化型樹脂成型
    品の成形方法。
  4. 【請求項4】 複数の液状樹脂原料より速硬化型樹脂成
    型品を成形する成形装置であって、 前記樹脂原料を貯留する原料貯留槽と、前記樹脂原料を
    所定比率に連続して計量する原料計量手段と、計量され
    た前記樹脂原料を混合してダブルプランジャー射出成形
    機の射出シリンダに注入する混合手段と、その混合手段
    の混合シリンダと前記射出シリンダとの連接部に設けら
    れた逆止弁とを備え、 前記射出シリンダの先端に取り付けられ、成形金型のゲ
    ートに連接するノズル孔を有する射出ノズルと、前記射
    出シリンダ内に進退可能に嵌挿され、前進移動時に射出
    シリンダ内に充填された樹脂材料を押し出す1次プラン
    ジャーと、その1次プランジャーの軸心部に前記1次プ
    ランジャーに対し進退可能に嵌挿され、かつ、前記射出
    ノズルのノズル孔に嵌挿可能な先端部を有し、前進移動
    時に上記先端部をノズル孔に嵌挿させて前記ノズル孔内
    の樹脂材料を押し出す2次プランジャーとを備えている
    ことを特徴とする速硬化型樹脂成型品の成形装置。
  5. 【請求項5】 前記主混合手段が冷却手段を備えている
    請求項4に記載の速硬化型樹脂成型品の成形装置。
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