JP2006175771A - 射出成形方法及び射出成形装置 - Google Patents

射出成形方法及び射出成形装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006175771A
JP2006175771A JP2004372628A JP2004372628A JP2006175771A JP 2006175771 A JP2006175771 A JP 2006175771A JP 2004372628 A JP2004372628 A JP 2004372628A JP 2004372628 A JP2004372628 A JP 2004372628A JP 2006175771 A JP2006175771 A JP 2006175771A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
injection
nozzle
cavity
polymer material
material composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004372628A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Ito
伊藤  誠
Yuji Murase
勇治 村瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
PRC KK
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
PRC KK
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by PRC KK, Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical PRC KK
Priority to JP2004372628A priority Critical patent/JP2006175771A/ja
Publication of JP2006175771A publication Critical patent/JP2006175771A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

【解決手段】 複数のキャビティcのキャビティ毎に、射出ノズル14を射出口140をキャビティのゲート110に隣接させて配設すると共に、射出ノズル内に、射出口を閉止するノズル閉止ピン15を配設し、ノズル閉止ピンを移動させて射出口を開放してキャビティへの液状高分子材料組成物bの射出を開始し、上記組成物が所定量充填されたキャビティから順次、ノズル閉止ピンを瞬時に移動させて射出口を閉止して射出を停止することにより各々のキャビティに所定量の上記組成物を分配射出する。
【効果】 液状高分子材料組成物を射出成形する際の射出ノズルからの液垂れを防止することができ、複数のキャビティを有する金型の各々のキャビティに、上記組成物の使用量が少ない容積の小さいキャビティであっても簡易な設定操作により所定量を正確に分配射出し、キャビティへの上記組成物の射出時に引き起こされる成形不良を可及的に低減することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、液状シリコーンゴム組成物などの液状高分子材料組成物の射出成形方法及びその方法に好適な射出成形装置に関する。
LIMS(Liquid Injec Molding System)は、液状高分子材料組成物を射出ノズルに導入して金型内に射出し、硬化させる成形方法であり、代表的なものとしては、付加硬化型等の液状シリコーンゴム組成物の成形方法として採用されている。液状シリコーンゴム組成物は、流動性に優れた成形材料であり、キャビティ内の僅かな隙間にも行きわたって充填されることから、微細部分、肉薄部分などの微小部分が存在する成形品の製造に適しており、液状シリコーンゴム組成物をLIMSにより成形したものは、電気・電子部品、食品容器、自動車部品などの用途に幅広く用いられている。近年では、ノーバリ・ランナーレス成形という2次加工の必要がない方法も普及し始めており、LIMSによって成形したシリコーンゴム成形品の適用分野は更に広がっている。
LIMSには、上述したように成形材料の流動性の高さによる利点がある反面、その流動性の高さ故に、成形品の離型時に射出ノズルから未硬化の液状シリコーンゴム組成物の液垂れが起こってしまう場合がある。特に、ランナーレス成形においては、射出ノズルの射出口がキャビティのゲートに隣接し、射出ノズル内は液状シリコーンゴム組成物が硬化しない状態に保たれているので、成形品の離型時に液垂れし易く、また、液垂れが発生してしまうと、液状シリコーンゴム組成物の液滴が、製品である成形品を直接汚染することになるため問題はより深刻である。
この液垂れの問題を回避するためには、キャビティ内に導入する液状シリコーンゴム組成物の量を成形品の体積に合わせてキャビティ内に導入すればよいが、LIMSが適用される成形品は一般に小型のものが多く、成形品1つ分では使用する液状シリコーンゴム組成物の量が少量で、1つ分だけ正確に計測して導入することは難しく、実用的ではない。
そのため、一般的には、図8に示されるように、金型(上型511及び下型512)に複数のキャビティcを設け、これら複数(図8の場合4つ)のキャビティcで成形される成形品の全体積に見合った量の液状シリコーンゴム組成物bを、原料供給槽52からバルブ521を介して原料分取槽53に一旦貯留し、原料分取槽53から所定量の液状シリコーンゴム組成物bを、バルブ531を介して供給路56に導入して各キャビティcに分配する方法が採用されている。
しかしながら、この方法でも成形品1つ分に使用する液状シリコーンゴム組成物の量はやはり少量であるため、各キャビティcの液状シリコーンゴム組成物bのキャビティへの到達速度(充填速度)は、液状シリコーンゴム組成物bの流動性の違い、原料分取槽53から各キャビティcまでの距離、各キャビティc内での液状シリコーンゴム組成物bの流動状態及び硬化状態、各キャビティcの温度分布等によって左右される。
そこで、各キャビティcに均等に液状シリコーンゴム組成物bが分配されるようにするために、キャビティc毎に流量調整ゲート55が設けられ、各キャビティcに到達する液状シリコーンゴム組成物bの流量が調整される。例えば、図8に示されるような、ハンドル551の回転と共にオリフィス板552が矢印で示される方向に供給路56に入出する流量調整ゲート55が設けられる。
しかし、この流量調整ゲート55により液状シリコーンゴム組成物bの分配を調整するには、微妙な流量調整が要求され、特に、キャビティcの数が多くなればなるほど、各流量調整ゲート55相互の影響が大きくなるため調整が複雑となり、分配の最適化には多大な労力が必要になる。
また、この場合、原料分取槽53に貯留した液状シリコーンゴム組成物bの量も正確である必要がある。この量が過剰であると、図8(B)の矢印Pのキャビティcで示されるように、供給路56に連結した射出ノズル54内に液状シリコーンゴム組成物bが残留する。そして、この残留した液状シリコーンゴム組成物bは、成形品離型時に液垂れを引き起こし、また、射出ノズル54内に残留した液状シリコーンゴム組成物bの自重によりキャビティ内の液状シリコーンゴム組成物bが金型(上型511)の各キャビティcに連通して設けられたエアーベントa内に、更には図8(B)の矢印Qのキャビティcで示されるように、エアーベントaから金型外部に許容範囲を超えて押し出され、いずれの場合も成形不良となってしまう。
一方、原料分取槽53に貯留した液状シリコーンゴム組成物bの量が不足していると、図8(B)の矢印Rのキャビティcで示されるように、液状シリコーンゴム組成物の充填不足が発生することになるが、原料分取槽53に貯留した液状シリコーンゴム組成物bの量が正確であっても、複数のキャビティcの一部において上述したような供給過剰が発生すると、残部のいずれかのキャビティcにおいて必ず充填不足が発生してしまうため、複数のキャビティcへの液状シリコーンゴム組成物bの分配の制御は、極めて煩雑な操作となっていた。
なお、本発明に関連する先行技術文献情報としては、以下のものがある。
特開2004−42662号公報 特開2004−58647号公報 特開2004−188871号公報 特開2004−195917号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、液状高分子材料組成物を射出成形する際の射出ノズルからの液垂れを防止し、また、複数のキャビティを有する金型の各々のキャビティに、液状高分子材料組成物の使用量が少ない容積の小さいキャビティであっても簡易な設定操作により所定量正確に分配射出し、キャビティへの液状高分子材料組成物の射出時に引き起こされる成形不良を可及的に低減する射出成形方法及び射出成形装置を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するため、液状高分子材料組成物を複数のキャビティを有する金型の各々のキャビティに所定量分配射出して硬化させる射出成形方法であって、上記各々のキャビティ毎に、射出ノズルを、該射出ノズルの射出口をキャビティのゲートに隣接させて配設し、上記各々の射出ノズル内に、射出ノズルの射出口近傍の内壁に先端部が当接して射出口を閉止するノズル閉止ピンを、ノズル閉止ピンの移動と共に射出口が開閉するように液状高分子材料組成物の流路方向に移動可能に配設すると共に、液状高分子材料組成物の供給槽と、一端が上記供給槽に接続し、他端が分岐して上記各々の射出ノズルに接続する供給路とを設け、上記各々のノズル閉止ピンを射出口から離間する側に移動させて各々の射出口を開放して上記供給槽から各々のキャビティへの液状高分子材料組成物の射出を開始し、液状高分子材料組成物が所定量充填されたキャビティから順次、該キャビティに隣接する射出ノズルのノズル閉止ピンを射出口側に瞬時に移動させて射出口を閉止して射出を停止することにより各々のキャビティに所定量の液状高分子材料組成物を分配射出することを特徴とする射出成形方法を提供する。
本発明の射出成形方法においては、液状高分子材料組成物を金型のキャビティに射出する射出ノズルの射出口が、金型のキャビティのゲートに隣接して設けられ、液状高分子材料組成物のキャビティへの射出が完了した後には、射出ノズルの射出口がノズル閉止ピンにより閉止されて、キャビティと射出ノズルの連通が射出口の位置で遮断される。そのため、キャビティ内の液状高分子材料組成物を硬化させる段階で、射出ノズル内に残留した液状高分子材料組成物がキャビティ内に更に入り込むことがなく、また、液状高分子材料組成物の射出後、射出ノズルと金型(キャビティ)とを分離するときや、キャビティ内の液状高分子材料組成物を硬化して硬化物を離型するときに、射出ノズル内に残留した液状高分子材料組成物が液垂れすることもない。また、射出ノズル内に液状高分子材料組成物が充填された状態のままで成形操作を繰り返すことも可能である。
更に、本発明の射出成形方法においては、射出ノズルにノズル閉止ピンを設けたことにより、ノズル閉止ピンによりキャビティ毎に射出の開始及び停止設定が可能であり、ノズル閉止ピンを移動させて射出口を開放してキャビティへの液状高分子材料組成物の射出を開始し、キャビティに所定量が充填された時に、液状高分子材料組成物が所定量充填されたキャビティから順次、ノズル閉止ピンを移動させて射出口を瞬時に閉止して射出を停止するため、射出口の開閉、即ち、ノズル閉止ピンの移動のタイミングを設定するだけで、キャビティに所定量の液状高分子材料組成物を各々のキャビティに対して個々に正確に射出することができる。そして、一のキャビティにおける射出の開始及び停止操作が他のキャビティの射出状態に与える影響もほとんどないので、各々のキャビティに液状高分子材料組成物を分配射出するための調整が格段に簡略化される。
また、本発明者は、上記目的を達成するため、液状高分子材料組成物を複数のキャビティを有する金型の各々のキャビティに所定量分配射出して硬化させる射出成形装置であって、上記各々のキャビティ毎に、射出ノズルが、該射出ノズルの射出口をキャビティのゲートに隣接させて配設され、上記各々の射出ノズル内に、射出ノズルの射出口近傍の内壁に先端が当接して射出口を閉止するノズル閉止ピンが、ノズル閉止ピンの移動と共に射出口が開閉するように液状高分子材料組成物の流路方向に移動可能に配設されると共に、液状高分子材料組成物の供給槽と、一端が上記供給槽に接続し、他端が分岐して上記各々の射出ノズルに接続する供給路とが設けられ、かつ上記ノズル閉止ピンを液状高分子材料組成物の流路方向に移動させる駆動機構が、液状高分子材料組成物が上記射出口からキャビティに所定量射出される時間を作動時間とするタイマーにより、該タイマーの作動開始時及び終了時に各々上記駆動機構の駆動方向が反転するように上記ノズル閉止ピン毎に設けられてなり、上記タイマーの作動開始と共に、上記各々のノズル閉止ピンが上記駆動機構により射出口から離間する側に移動して各々の射出口を開放して上記供給槽から各々のキャビティへの液状高分子材料組成物の射出が開始し、上記タイマーの作動停止と共に、液状高分子材料組成物が所定量充填されたキャビティから順次、該キャビティに隣接する射出ノズルのノズル閉止ピンが上記駆動機構により射出口側に瞬時に移動して射出口を閉止して射出が停止するように構成したことを特徴とする射出成形装置を提供する。
本発明の射出成形装置においては、液状高分子材料組成物を金型のキャビティに射出する射出ノズルの射出口が、金型のキャビティのゲートに隣接して設けられており、液状高分子材料組成物のキャビティへの射出が完了した後には、射出ノズルの射出口がノズル閉止ピンにより閉止されて、キャビティと射出ノズルの連通が射出口の位置で遮断されるようになっている。そのため、キャビティ内の液状高分子材料組成物を硬化させる段階で、射出ノズル内に残留した液状高分子材料組成物がキャビティ内に更に入り込むことがなく、また、液状高分子材料組成物の射出後、射出ノズルと金型(キャビティ)とを分離するときや、キャビティ内の液状高分子材料組成物を硬化して硬化物を離型するときに射出ノズル内に残留した液状高分子材料組成物が液垂れすることもない。また、射出ノズル内に液状高分子材料組成物が充填された状態のままで成形操作を繰り返すことも可能である。
更に、本発明の射出成形装置においては、射出ノズルに、ノズル閉止ピン、ノズル閉止ピンの駆動機構及び駆動機構の動作を切り換えるためのタイマーを設けたことにより、ノズル閉止ピン、駆動機構及びタイマーによりキャビティ毎に射出の開始及び停止設定が可能であり、ノズル閉止ピンを移動させて射出口を開放してキャビティへの液状高分子材料組成物の射出を開始し、キャビティに所定量が充填された時に、液状高分子材料組成物が所定量充填されたキャビティから順次、ノズル閉止ピンを移動させて射出口を瞬時に閉止して射出を停止するようになっているため、射出口の開閉、即ち、ノズル閉止ピンの移動のタイミングをキャビティに所定量の液状高分子材料組成物が充填される時間を作動時間とするタイマーの作動開始及び停止時としてタイマーを設定するだけで、キャビティに所定量の液状高分子材料組成物を各々のキャビティに対して個々に正確に射出することができる。そして、一のキャビティにおける射出の開始及び停止操作が他のキャビティの射出状態に与える影響もほとんどないので、各々のキャビティに液状高分子材料組成物を分配射出するための調整が格段に簡略化される。
本発明によれば、液状高分子材料組成物を射出成形する際の射出ノズルからの液垂れを防止することができ、また、複数のキャビティを有する金型の各々のキャビティに、液状高分子材料組成物の使用量が少ない容積の小さいキャビティであっても簡易な設定操作により所定量正確に分配射出し、キャビティへの液状高分子材料組成物の射出時に引き起こされる成形不良を可及的に低減することができ、LIMSにおける生産性を向上させ、不良率を低減することができる。
発明を実施するための最良の形態及び実施例
以下、図面を参照して本発明を更に詳しく説明する。図1〜4は本発明の射出成形装置の構成の一例及びその動作を示す図であり、図5,6は本発明の射出成形装置の金型、射出ノズル、ノズル閉止ピン、液状高分子材料組成物の供給路及びノズル閉止ピンの駆動装置の具体的な態様の一例を示す縦断面図、図7は図6のA〜Hの各線に沿った横断面図である。
この射出成形装置は、金型11、液状高分子材料組成物の供給槽12、射出ノズル14、ノズル閉止ピン15、液状高分子材料組成物の供給路16、ノズル閉止ピンの駆動機構17及びタイマー18を備えている。
金型11は、上型111及び下型112から構成され、上型111及び下型112の間に複数(図1〜4の場合4つ)のキャビティcが形成されており、各キャビティcには液状高分子材料組成物bをキャビティc内に導入するためのゲート110が設けられている。また、各々のキャビティcには、キャビティcから上型111上面に貫通するエアーベントaが設けられている。
射出ノズル14は、キャビティcに液状高分子材料組成物bを射出するためのものであり、射出ノズル14はキャビティc毎に設けられ、各射出ノズル14は、各々射出口140をキャビティcのゲート110に隣接させて配設されている。図5〜7の場合、射出ノズル14は、ノズル基体141と、ノズル基体141の先端に接続されたノズル筒先142と、ノズル基体141の外周面の一部を覆うように設けられたノズル外筒143とにより構成され、ノズル筒先142に射出口140が設けられ、ノズル基体141の先端にノズル筒先142が接続されてノズル流路151を形成している。また、ノズル基体141のノズル流路151方向中央部は両端部より小径に形成されて、上記両端部の外径と同径の内径を有する円筒状のノズル外筒143との間に空間部144が形成されるようになっており、この空間部144に冷却水等の冷媒を流通させることができ、これにより射出ノズル14内を流通する液状高分子材料組成物の熱による硬化を防ぐことができるようになっている。なお、図5,6中、145a,145bはOリングである。
これら各々の射出ノズル14には、一端が液状高分子材料組成物の供給槽12に接続した液状高分子材料組成物の供給路16が、他端側で4つに分岐して各々接続されており、供給槽12から供給路16を経由して液状高分子材料組成物を各々の射出ノズル14に供給できるようになっている。図5,6の場合、この液状高分子材料組成物の供給路16は2枚のランナー板161,162に溝及び孔を形成し、これらランナー板161,162を重ね合わせることによって供給路16が形成されるように構成されており、下方のランナー板162設けられた凹陥部に射出ノズル14(ノズル基体141)が挿入されて固定された構成になっている。なお、図1〜4中、121は供給槽12と供給路16との間の連通を適宜開閉するためのバルブであり、また、図5〜7中、162aはノズル基体141をランナー板162に固定するための固定ピン、162bはワッシャーである。
また、射出ノズル14内のノズル流路151には、ノズル閉止ピン15が液状高分子材料組成物の流路方向に沿って移動可能に配設されており、ノズル閉止ピン15は、射出ノズル14の射出口140近傍の内壁に先端部が当接したときに射出口140を閉止するようになっている。
一方、ノズル閉止ピン15の後端側は、射出ノズル14から突出し、液状高分子材料組成物の流路の密閉を保った状態で、更に供給路16から突出して液状高分子材料組成物の流路外に延出されている。そして、この流路外に延出されたノズル閉止ピン15の後端部は、シリンダー172に挿入されている。このシリンダー172はピストン171を内包し、ピストン171がその外周面とシリンダー172の内周面とが接触して摺動するようになっており、また、ノズル閉止ピン15の後端部はシリンダー172の内部でピストン171と接続されており、ノズル閉止ピン15とピストン171とが連動するようになっている。なお、図5〜7中、173はノズル閉止ピン15をピストン171に固定するためのスクリュープラグである。
このシリンダー172にはその両端部に、各々圧縮空気の入出口172a,172b(図5〜7の場合は各々2つずつ)が設けられており、この入出口172a,172bへの圧縮空気の出入りと共に、ピストン171が押し下げられ又は押し上げられてノズル閉止ピン15が上下に移動し、これにより射出ノズル14の射出口140が開閉するようになっている。なお、図1〜4中、174a,174bはシリンダー172に圧縮空気を供給するための圧縮空気流路、175a,175bは圧縮空気の流路を切り換えるための遮断弁であり、これらピストン171、シリンダー172、圧縮空気流路174a,174b及び遮断弁175a,175bにより駆動機構17が構成されている。また、図5,6中、163a,163b,163cは軸受、164a,164b,164cはO−リングである。
また、この射出成形装置には駆動機構17毎にタイマー18が設けられており、このタイマー18の作動開始時に圧縮空気流路174aに設けられた遮断弁175aが開、圧縮空気流路174bに設けられた遮断弁175bが閉、タイマー18の作動停止時に遮断弁175aが閉、遮断弁175bが開となるように設定されている。
次に、この射出成形装置の動作について説明する。
まず、図1に示されるように、供給槽12に液状高分子材料組成物bを貯留する。この段階で、タイマーは停止状態であり、遮断弁175aが閉状態、遮断弁175bが開状態で、シリンダー172に圧縮空気導入出口172bから圧縮空気が導入された状態にあり、図1,5に示されているようにピストン171は下方に押し下げられてノズル閉止ピン15が射出口140を閉止した状態になっている。
次に、図2に示されるように、供給槽12のバルブ121を開いて液状高分子材料組成物bの供給路16及び射出ノズル流路151を液状高分子材料組成物bで満たし、供給路16及び射出ノズル流路151が液状高分子材料組成物bで充填された状態で、タイマー18の作動を開始する。なお、この段階でタイマー18の作動時間は、キャビティcに所定量の高分子材料組成物bが充填された時に作動が停止するように、キャビティc(ノズル閉止ピン15)毎に、個々に予め決定された所定時間に設定される。
次に、タイマー18の作動開始と共に、図3に示されるように、圧縮空気の流路が切り替わる。即ち、タイマーが作動している状態においては、遮断弁175aが開状態、遮断弁175bが閉状態となり、シリンダー172に圧縮空気入出口172aから圧縮空気が導入され、図3,6に示されるようにピストン171が上方に押し上げられてノズル閉止ピン15が射出口140から離間して射出口140が開放した状態となり、射出ノズル14から液状高分子材料組成物bがキャビティcに射出される。
そして、各々のキャビティcに液状高分子材料組成物bが充填された時点で、液状高分子材料組成物bが充填されたキャビティcから順に、タイマー18の作動が停止し、遮断弁175aが閉状態、遮断弁175bが開状態となって、シリンダー172に圧縮空気入出口172bから圧縮空気が導入され、図4,5に示されるように、ピストン171が下方に押し下げられてノズル閉止ピン15が射出口140を瞬時に閉止して、射出ノズルの流路151とキャビティcとの連通が遮断される。この後、キャビティcに充填された液状高分子材料組成物bを加熱などの適宜な方法で硬化することにより成形物を得ることができる。
この射出成形装置では、液状高分子材料組成物bを金型11のキャビティcに射出する射出ノズル14の射出口140が、金型11のキャビティcのゲート110に隣接して設けられており、液状高分子材料組成物bのキャビティcへの射出が完了した後には、射出ノズル14の射出口140がノズル閉止ピン15により閉止されて、キャビティcと射出ノズル14の連通が射出口140の位置で遮断されるようになっている。そのため、キャビティc内の液状高分子材料組成物bを硬化させる段階で、射出ノズル14内に残留した液状高分子材料組成物bがキャビティc内に更に入り込むことがなく、また、液状高分子材料組成物bの射出後、射出ノズル14と金型11(キャビティc)とを分離するときや、キャビティc内の液状高分子材料組成物bを硬化して硬化物を離型するときに射出ノズル14内に残留した液状高分子材料組成物bが液垂れすることもない。また、射出ノズル14内に液状高分子材料組成物bが充填された状態のままで成形操作を繰り返すことも可能であり、この場合、図4に示される状態から液状高分子材料組成物bを硬化して得られた成形物を離型すれば、図2で示される状態に戻り、この状態から成形操作を繰り返すことが可能である。
また、射出ノズル14にノズル閉止ピン15を設けたことにより、ノズル閉止ピン15によりキャビティc毎に射出の開始及び停止設定が可能であり、ノズル閉止ピン15を移動させて射出口140を開放してキャビティcへの液状高分子材料組成物bの射出を開始し、キャビティcに所定量が充填された時に、液状高分子材料組成物bが所定量充填されたキャビティcから順次、ノズル閉止ピン15を移動させて射出口140を瞬時に閉止して射出を停止するため、射出口140の開閉、即ち、ノズル閉止ピン15の移動のタイミングを設定するだけで、キャビティcに所定量の液状高分子材料組成物bを各々のキャビティcに対して個々に正確に射出することができる。そして、一のキャビティcにおける射出の開始及び停止操作が他のキャビティcの射出状態に与える影響もほとんどないので、各々のキャビティcに液状高分子材料組成物bを分配射出するための調整が格段に簡略化される。
特に、この場合、射出ノズル14に、ノズル閉止ピン15、ノズル閉止ピンの駆動機構17及び駆動機構17の動作を切り換えるためのタイマー18を設けたことにより、上記射出口140の開閉動作、即ち、ノズル閉止ピン15の移動のタイミングをキャビティ18に所定量の液状高分子材料組成物bが充填される時間を作動時間とするタイマー18の作動開始及び停止時としてタイマー18を設定するだけで、キャビティcに所定量の液状高分子材料組成物bを各々のキャビティcに対して個々に正確に射出することができる。
本発明において、液状高分子材料組成物として具体的には、加熱により硬化する液状シリコーンゴム組成物等のゴム組成物、液状樹脂組成物などが挙げられる。特に、従来、LIMS用として用いられている付加硬化型の液状シリコーンゴム組成物を射出成形する場合に好適である。また、本発明は、特に1つのキャビティへの液状高分子材料組成物の射出量が1〜10g、特に1〜5g程度の比較的小さい成形物を製造する場合であっても成形不良を引き起こすことなく生産性のよい射出成形が可能である。なお、対象とする液状高分子材料組成物の粘度は特に限定されないが、200〜3,000Pa・s、特に300〜2,000Pa・sのものが好ましく、特に、得られる硬化物の硬度が、JIS A硬度で20〜70程度となる液状シリコーンゴム組成物の射出成形に好適である。
なお、本発明の射出成形方法及び射出成形装置は、上記実施例に限定されるものではなく、各部の構成や用途等は種々変更することができる。例えば、上記実施例ではノズル閉止ピンの駆動機構をシリンダーとピストンとを用い、圧縮空気によりノズル閉止ピンを駆動するものを例示したが、これに限定されるものではなく、例えばモータによりノズル閉止ピンを駆動させるものでもよい。また、圧縮空気流路替及び減圧流路の切り替えのいずれも2つの遮断弁による交互切り替え、三方弁による切り替えなど適宜変更することができる。また、キャビティの数も上記実施例に限定されず、複数キャビティを有していればよいが、特に2〜n2個(nは2以上、特に2〜5の整数)程度の数のキャビティを有する金型で液状高分子材料組成物を射出成形する場合に好適である。更に、その他の構成や、用途等についても本願発明の要旨を逸脱しない限り、種々変更して差し支えない。
本発明の射出成形装置の構成及びその動作を示す図であり、液状高分子材料組成物を供給槽に貯留した状態を示す図である。 本発明の射出成形装置の構成及びその動作を示す図であり、液状高分子材料組成物を射出する直前の状態を示す図である。 本発明の射出成形装置の構成及びその動作を示す図であり、液状高分子材料組成物の射出開始直後の状態を示す図である。 本発明の射出成形装置の構成及びその動作を示す図であり、液状高分子材料組成物の射出が完了した状態を示す図である。 本発明の射出成形装置の金型、射出ノズル、ノズル閉止ピン、液状高分子材料組成物の供給路及びノズル閉止ピンの駆動装置の具体的な態様の一例を示す縦断面図であり、ノズル閉止ピンが射出ノズルの射出口を閉止した状態を示す図である。 本発明の射出成形装置の金型、射出ノズル、ノズル閉止ピン、液状高分子材料組成物の供給路及びノズル閉止ピンの駆動装置の具体的な態様の一例を示す縦断面図であり、射出口が開放された状態を示す図である。 (A)〜(H)は、各々図6のA−A線〜H−H線に沿った横断面図であり、(D)及び(H)は、各々の線の矢印間の図である。 従来の射出成形装置の構成を示す図である。
符号の説明
11 金型
110 ゲート
111 上型
112 下型
12 供給槽
14 射出ノズル
140 射出口
15 ノズル閉止ピン
16 供給路
17 駆動機構
171 ピストン
172 シリンダー
18 タイマー
a エアーベント
b 液状高分子材料組成物(液状シリコーンゴム組成物)
c キャビティ

Claims (2)

  1. 液状高分子材料組成物を複数のキャビティを有する金型の各々のキャビティに所定量分配射出して硬化させる射出成形方法であって、
    上記各々のキャビティ毎に、射出ノズルを、該射出ノズルの射出口をキャビティのゲートに隣接させて配設し、上記各々の射出ノズル内に、射出ノズルの射出口近傍の内壁に先端部が当接して射出口を閉止するノズル閉止ピンを、ノズル閉止ピンの移動と共に射出口が開閉するように液状高分子材料組成物の流路方向に移動可能に配設すると共に、液状高分子材料組成物の供給槽と、一端が上記供給槽に接続し、他端が分岐して上記各々の射出ノズルに接続する供給路とを設け、
    上記各々のノズル閉止ピンを射出口から離間する側に移動させて各々の射出口を開放して上記供給槽から各々のキャビティへの液状高分子材料組成物の射出を開始し、液状高分子材料組成物が所定量充填されたキャビティから順次、該キャビティに隣接する射出ノズルのノズル閉止ピンを射出口側に瞬時に移動させて射出口を閉止して射出を停止することにより各々のキャビティに所定量の液状高分子材料組成物を分配射出することを特徴とする射出成形方法。
  2. 液状高分子材料組成物を複数のキャビティを有する金型の各々のキャビティに所定量分配射出して硬化させる射出成形装置であって、
    上記各々のキャビティ毎に、射出ノズルが、該射出ノズルの射出口をキャビティのゲートに隣接させて配設され、上記各々の射出ノズル内に、射出ノズルの射出口近傍の内壁に先端が当接して射出口を閉止するノズル閉止ピンが、ノズル閉止ピンの移動と共に射出口が開閉するように液状高分子材料組成物の流路方向に移動可能に配設されると共に、液状高分子材料組成物の供給槽と、一端が上記供給槽に接続し、他端が分岐して上記各々の射出ノズルに接続する供給路とが設けられ、かつ上記ノズル閉止ピンを液状高分子材料組成物の流路方向に移動させる駆動機構が、液状高分子材料組成物が上記射出口からキャビティに所定量射出される時間を作動時間とするタイマーにより、該タイマーの作動開始時及び終了時に各々上記駆動機構の駆動方向が反転するように上記ノズル閉止ピン毎に設けられてなり、
    上記タイマーの作動開始と共に、上記各々のノズル閉止ピンが上記駆動機構により射出口から離間する側に移動して各々の射出口を開放して上記供給槽から各々のキャビティへの液状高分子材料組成物の射出が開始し、上記タイマーの作動停止と共に、液状高分子材料組成物が所定量充填されたキャビティから順次、該キャビティに隣接する射出ノズルのノズル閉止ピンが上記駆動機構により射出口側に瞬時に移動して射出口を閉止して射出が停止するように構成したことを特徴とする射出成形装置。
JP2004372628A 2004-12-24 2004-12-24 射出成形方法及び射出成形装置 Pending JP2006175771A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004372628A JP2006175771A (ja) 2004-12-24 2004-12-24 射出成形方法及び射出成形装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004372628A JP2006175771A (ja) 2004-12-24 2004-12-24 射出成形方法及び射出成形装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006175771A true JP2006175771A (ja) 2006-07-06

Family

ID=36730324

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004372628A Pending JP2006175771A (ja) 2004-12-24 2004-12-24 射出成形方法及び射出成形装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006175771A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014192362A (ja) * 2013-03-27 2014-10-06 Towa Corp 成形品生産装置、成形品生産方法、及び成形品
KR20180021257A (ko) * 2013-10-30 2018-02-28 나이키 이노베이트 씨.브이. 자동화 고무 몰딩 및 디몰딩
CN109466034A (zh) * 2018-12-27 2019-03-15 东莞市捷晨硅橡胶机械有限公司 一种硅橡胶定量射出装置
CN115139459A (zh) * 2022-06-29 2022-10-04 宁波市柏丽凯日用工艺品有限公司 收纳盒加工用注塑设备及其生产方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11129289A (ja) * 1997-10-29 1999-05-18 Shin Etsu Polymer Co Ltd 熱硬化性樹脂の射出成形用金型
JP2000061992A (ja) * 1998-08-21 2000-02-29 Bando Chem Ind Ltd 速硬化型樹脂成型品の成形方法及びその装置
JP2002103401A (ja) * 2000-09-29 2002-04-09 Mitsui Chemicals Inc 射出圧縮成形方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11129289A (ja) * 1997-10-29 1999-05-18 Shin Etsu Polymer Co Ltd 熱硬化性樹脂の射出成形用金型
JP2000061992A (ja) * 1998-08-21 2000-02-29 Bando Chem Ind Ltd 速硬化型樹脂成型品の成形方法及びその装置
JP2002103401A (ja) * 2000-09-29 2002-04-09 Mitsui Chemicals Inc 射出圧縮成形方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014192362A (ja) * 2013-03-27 2014-10-06 Towa Corp 成形品生産装置、成形品生産方法、及び成形品
KR20180021257A (ko) * 2013-10-30 2018-02-28 나이키 이노베이트 씨.브이. 자동화 고무 몰딩 및 디몰딩
KR101834681B1 (ko) * 2013-10-30 2018-03-05 나이키 이노베이트 씨.브이. 자동화 고무 몰딩 및 디몰딩
KR101942224B1 (ko) * 2013-10-30 2019-01-24 나이키 이노베이트 씨.브이. 자동화 고무 몰딩 및 디몰딩
US10322532B2 (en) 2013-10-30 2019-06-18 Nike, Inc. Automated rubber molding and de-molding
CN109466034A (zh) * 2018-12-27 2019-03-15 东莞市捷晨硅橡胶机械有限公司 一种硅橡胶定量射出装置
CN109466034B (zh) * 2018-12-27 2023-12-08 东莞市捷晨硅橡胶机械有限公司 一种硅橡胶定量射出装置
CN115139459A (zh) * 2022-06-29 2022-10-04 宁波市柏丽凯日用工艺品有限公司 收纳盒加工用注塑设备及其生产方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101417486B (zh) 喷注模制件的高速制造
CN1694792B (zh) 注塑装置和用于迫使熔体流入到注塑装置的模腔中的方法
US4701292A (en) Method for pressure molding objects of different resins
CN101394759B (zh) 用于制造食品或食品半成品的压铸配混机的应用及用于制造食品或食品半成品的设备
JPH07164512A (ja) 射出成形装置
CN101663113A (zh) 金属合金浆料分配器
JP3138653B2 (ja) 射出機
JP2006175771A (ja) 射出成形方法及び射出成形装置
KR101653074B1 (ko) 인젝션 몰딩을 위한 분배 시스템
MXPA06014398A (es) Aparato y metodo para sellar unidad de inyeccion y piquera.
US20020117783A1 (en) Process for pressure assisted molding of hollow articles
RU2378114C1 (ru) Способ и устройство для формования пластических материалов
JP2006516934A (ja) コインジェクションノズル
US20040256768A1 (en) Melt homogenizing element for use in a stack mold
JP2000061992A (ja) 速硬化型樹脂成型品の成形方法及びその装置
JP5370829B2 (ja) 射出成形方法
US20200086540A1 (en) Injection molding system and apparatus
JPH09262881A (ja) 高圧射出成形方法およびその方法に用いる高圧射出成形用金型装置
US20240075669A1 (en) Injection molding machine and injection apparatus
US20230134832A1 (en) Injection Molding System
KR100360421B1 (ko) 사출 성형기 제어방법
CA3237297A1 (en) Extrusion device
JP7337881B2 (ja) 成形装置及び成形方法
JP2000000850A (ja) 射出成形用金型
JP2009040023A (ja) 射出成形機に対する窒素ガスの供給方法および供給装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20071005

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100224

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20100908

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110105