JP2000061264A - 排ガス中のダイオキシン除去方法及び除去装置 - Google Patents
排ガス中のダイオキシン除去方法及び除去装置Info
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Abstract
備費を安くするとともに、再生処理を単純化して、経済
的に有利なものを提供する。 【解決手段】 内部に炭素質材を充填した移動層式の吸
着塔1に排ガスを流通させて、炭素質材と排ガスとの固
気接触を行い、排ガス中に含まれるダスト、硫黄酸化
物、ダイオキシン、塩素等を吸着、除去する。吸着塔1
の下部から炭素質材を定量抜出しフィーダ2によって連
続的に又は断続的に抜き出し、バケットコンベア3によ
って再生工程に送り、選別機5によって付着したダスト
及び粉化した炭素質材を除去し、炭素質材の再生処理を
行う。再生処理した炭素質材はホッパー4から吸着塔1
の上部に供給する。
Description
キシン除去方法及び除去装置に関し、特に、設備を単純
化することができるとともに、再生処理を単純化するこ
とができるダイオキシン除去方法及び除去装置に関する
ものである。
される排ガス中には、硫黄酸化物、窒素酸化物、ダスト
等の一般的な有害物質の他に、塩素ガス及びダイオキシ
ンが含まれている。これらの有害物質の中で、ダイオキ
シンは非常に有毒であることから、その排出量の規制が
進められている。例えば、新設の大型焼却施設では、
0.1ngTEQ/Nm3 DB以下(毒性等価量に換算
して、ドライガス1Nm3 当たり100億分の1g以
下)とすることが定められている。
するプラスチック類を燃焼することによって発生するの
で、焼却物の中から予め塩素含有物質を除去することが
できれば、塩素ガス及びダイオキシンの発生を防止する
ことができることになるが、このような選別処理をする
ことは非常に困難である。
非常に困難とされていたが、従来から乾式の排ガス脱硫
脱硝装置で用いられていた粒状の炭素質材がダイオキシ
ンの吸着材としても有効であることが確認され、漸く実
用化の段階に入ったところである。
従来の脱硫脱硝装置において次の作用を利用するもので
ある。
せると、硫黄酸化物は炭素質材の吸着作用により吸着さ
れて硫酸等となるので、除去することができる。また、
炭素質材の触媒作用によって窒素酸化物をアンモニアと
反応させることにより、水と窒素ガスに分解して除去す
ることができる。さらに、ダストは、粒状の炭素質材の
ろ過作用により炭素質材に付着させて除去することがで
きる。そして、これらの作用に加えて、更にダイオキシ
ンの吸着機能が確認されたのである。
物焼却施設の排ガスに含まれる全ての有害物質を総合的
に処理することも検討されている。
先ずダイオキシンの除去に関する技術を確立することが
重要であり、これによって様々な性状の排ガスにも対応
することができるものと確信して基本的な技術の蓄積を
行った。
排ガスを流通させると、排ガス中のダイオキシンは炭素
質材に吸着されるので、排ガス中から除去することがで
きる。この固気接触装置を吸着塔と呼んでいる。
炭素質材のろ過作用によって捕集される。捕集されたダ
ストは、炭素質材の表面に付着して次第にガスの流通路
を狭めることになるので、吸着塔を固定層とした場合に
は、長期間安定した固気接触操作を続けることができな
くなる。
の一部を、吸着塔の下部から連続的に又は断続的に抜き
出すとともに、上部から新しい炭素質材を補給して移動
層を形成するようにしている。すなわち、吸着塔を移動
層とすることにより、ダストが付着した炭素質材と新し
い炭素質材とを連続的に交換し、これによって安定した
固気接触を確保することができる。
でなく、硫黄酸化物及び塩素ガスに対しても吸着作用が
ある。したがって、吸着塔の下部から抜き出された炭素
質材にはダストが付着しているとともに、ダイオキシ
ン、硫黄酸化物及び塩素ガスが吸着されていることにな
る。
再生処理を施す必要があるが、どのような処理をすれば
よいかということが、大きな課題となる。
は、硫黄酸化物、窒素酸化物及びダストの除去を目的と
するものであり、移動層式の吸着塔を使用している。
にはダストが付着しているとともに、硫黄酸化物が吸着
されているので、再生処理する必要がある。
不活性雰囲気で高温に加熱することにより硫黄酸化物を
脱着する加熱再生と、篩分け等の手段により付着したダ
ストを除去する分離再生とを併せて行っている。
化物と同様に不活性雰囲気で高温に加熱することにより
脱着することができる。
は、高温に加熱することによって分解して無害化するこ
とができる。
する場合においても、従来と同様の再生処理をすること
ができる。このような排ガス処理装置の一例を図2に示
す。
いて、排ガスと炭素質材との固気接触を行うことによ
り、排ガス中に含まれるダイオキシンが除去される。炭
素質材は、吸着塔21の下部から定量抜出しフィーダ2
2によって連続的に又は断続的に抜き出され、バケット
コンベア23によって再生工程へ送られる。同時に、吸
着塔21の上部には再生工程で再生された炭素質材がホ
ッパー34から補給される。
24から再生塔25の上部に供給される。再生塔25
は、上部が高温の熱風で間接加熱を行う加熱部26に形
成され、下部が空気で間接冷却を行う冷却部29に形成
される。
6と熱風炉27との間を循環するとともに、熱風炉27
で適当な燃料を燃焼することにより必要な熱量が補給さ
れる。冷却用の空気は冷却ファン30によって供給され
る。
質材は、加熱部26において不活性雰囲気で高温に加熱
されて硫黄酸化物及び塩素ガスを脱着し、ダイオキシン
を分解した後、冷却部29において(大気中で発火しな
い温度まで)冷却され、その後再生塔25の下部より定
量抜出しフィーダ31によって排出される。
別機32に送られ、ここで付着したダスト及び粉化した
炭素質材が除去された後、バケットコンベア33により
排ガス浄化工程のホッパー34に送られる。
炭素質材が吸着塔21の上部に適宜補給される。
ことにより、吸着塔21には再生された炭素質材を連続
的に供給することができる。
非常に大掛かりなものであり、設備費用が莫大になると
ともに、広い設置面積を必要とするものである。
黄酸化物及び塩素ガスを再び処理する必要があり、例え
ば、アルカリ洗浄等を行う必要がある。
よる処理方法は、排ガスを総合的に処理する場合には有
効であるが、必ずしも一般的な方法ではない。例えば、
排ガス中の硫黄酸化物及び塩素ガスの濃度が低く、単に
ダイオキシンの除去だけを目的とする場合も少なくない
からである。
題点を解決したものであって、設備を単純化することが
でき、設備の設置面積を小さくすることができて、設備
費を安くすることができるとともに、再生処理を単純化
することができて、経済的に有利なものを提供すること
ができる排ガス中のダイオキシンの除去方法及び除去装
置を提供することを目的とするものである。
るために本発明は、内部に粒子状の炭素質材を充填した
移動層式吸着塔に排ガスを流通させて、炭素質材と排ガ
スとの固気接触を行うことにより排ガス中に含まれるダ
イオキシンを除去する排ガス浄化工程と、炭素質材を吸
着塔の下部から上部に連続的に又は断続的に循環させる
とともに、炭素質材の再生処理を行う循環再生工程とか
らなり、前記循環再生工程の再生処理が炭素質材に付着
したダスト及び粉化した炭素質材の選別除去のみである
手段を採用したものである。また、内部に粒子状の炭素
質材を充填して移動層を形成するとともに、該移動層に
排ガスを流通させて炭素質材と排ガスとの固気接触を行
うことにより排ガス中に含まれるダイオキシンを除去す
る吸着塔と、炭素質材を吸着塔の下部から上部に連続的
に又は断続的に循環させる移送手段と、該移送手段の任
意の場所に設けられるとともに、炭素質材に付着したダ
スト及び粉化した炭素質材を選別除去する選別機とを具
えた手段を採用したものである。
り、移動層式吸着塔において炭素質材と排ガスとの固気
接触を行うことにより、排ガス中に含まれるダイオキシ
ンが炭素質材に吸着され、除去される。そして、炭素質
材を吸着塔の下部から連続的に又は断続的に抜き出すと
ともに、炭素質材に付着したダスト及び粉化した炭素質
材のみを選別除去することにより、炭素質材が再生処理
され、この再生処理された炭素質材が吸着塔の上部から
供給されることになる。
て説明する。本願発明者らは、一般的なダイオキシン除
去における炭素質材の再生処理方法について検討を重ね
た。
キシンを分解し、また、硫黄酸化物及び塩素ガスを脱着
するものである。また、分離再生は、炭素質材に付着し
たダスト及び粉化した炭素質材を除去するものである。
したがって、本来の目的であるダイオキシンの除去にお
いて、これらの処理が全て必要か否かが問題であり、個
々に確認を行うことにした。
を分解除去する必要性について検討を行った。
は、SV値を1000程度として定められる。すなわ
ち、1時間に1000Nm3 の排ガスを処理するために
1m3 の炭素質材を使用することとし、排ガス量に比例
して充填量が決定される。
ら除去されるダイオキシンの量は、100万分の1g程
度であるから、仮に、100年間運転したとしても、1
m3の炭素質材に蓄積する量は1g以下である。
の表面付近に集中するが、表面付近は次第に粉化して選
別機で除去されるので、実際の蓄積量はさらに少なくな
る。
キシン自身がダイオキシンの除去性能に悪影響を与える
ことはなく、分解除去して再生する必要はないというこ
とが確認された。そして、このことは多くの実験結果か
らも経験されていることである。
脱着除去する必要性について、検討を行った。
質材に吸着された硫黄酸化物が、脱硝性能を低下させる
ことが知られており、ダイオキシンの除去性能について
も影響するものと考えられていた。
った結果、硫黄酸化物を飽和の状態まで吸着させても、
殆どダイオキシンの除去性能に悪影響を及ぼさないこと
が実証され、硫黄酸化物についても再生の必要がないこ
とが確認された。
スを脱着除去する必要性について検討を行った。
果、塩素ガスを飽和状態まで吸着させても、殆どダイオ
キシンの除去性能に悪影響を及ぼさないことが実証さ
れ、塩素ガスについても再生の必要がないことが確認さ
れた。
来の乾式脱硫脱硝装置における経験から、安定した連続
運転を行うためには除去することが必要であり、分離再
生は避けられないことが確認された。
オキシンの除去において、これを阻害する物質はダスト
のみであり、他の有害物質は殆ど影響を与えないことが
確認された。
を加熱再生することなく、分離再生のみを行い、これに
よって、長期間安定した連続運転を可能としたものであ
る。図1に本発明の排ガス中のダイオキシンの除去装置
の一例を示す。
塔1において炭素質材と固気接触を行うことにより、ダ
イオキシンが炭素質材に吸着され、除去される。炭素質
材は、吸着塔1の下部から定量抜出しフィーダ2によっ
て連続的に又は断続的に抜き出され、バケットコンベア
3によって再生工程へ送られる。同時に、吸着塔1の上
部には再生された炭素質材が補給される。
によって付着したダスト及び粉化した炭素質材が除去さ
れ、排ガス浄化工程に送られ、ホッパー4から吸着塔1
の上部に供給される。
炭素質材は吸着塔1の上部に適宜補給される。以上のよ
うにして炭素質材を再生処理することにより、吸着塔1
に再生された炭素質材を連続的に供給することができ
る。
る排ガス中のダイオキシンの除去方法及び除去装置にあ
っては、再生処理が炭素質材に付着したダスト及び粉化
した炭素質材の選別除去のみとなるので、設備を単純化
することができて、設備の設置面積を小さくすることが
でき、設備費を安くすることができることになる。また
炭素質材を不活性雰囲気で高温に加熱することにより硫
黄酸化物、塩素ガスを脱着する加熱再生、炭素質材に吸
着されたダイオキシンを高温に加熱することによって分
解して無害化する処理等が不要となるので、再生処理を
単純化することができることになる。したがって、経済
的に有利なものを提供することができることになる。さ
らに、例えば、既設の焼却施設におけるアルカリ洗浄設
備と組み合わせることもできることになるので、様々な
場合に広く応用することが可能となる。
処理が炭素質材に付着したダスト及び粉化した炭素質材
の選別除去のみとしたことにより、設備を単純化するこ
とができ、設備の設置面積を小さくすることができて、
設備費を安くすることができる。また、硫黄酸化物を脱
着する加熱再生等の再生処理が不要となるので、再生処
理を単純化することができ、経済的に有利なものを提供
することができることになる等の優れた効果を奏するも
のである。
装置の一実施の形態を示した概略説明図である。
略説明図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 内部に粒子状の炭素質材を充填した移動
層式吸着塔に排ガスを流通させて、炭素質材と排ガスと
の固気接触を行うことにより排ガス中に含まれるダイオ
キシンを除去する排ガス浄化工程と、炭素質材を吸着塔
の下部から上部に連続的に又は断続的に循環させるとと
もに、炭素質材の再生処理を行う循環再生工程とからな
り、前記循環再生工程の再生処理が炭素質材に付着した
ダスト及び粉化した炭素質材の選別除去のみであること
を特徴とする排ガス中のダイオキシン除去方法。 - 【請求項2】 内部に粒子状の炭素質材を充填して移動
層を形成するとともに、該移動層に排ガスを流通させて
炭素質材と排ガスとの固気接触を行うことにより排ガス
中に含まれるダイオキシンを除去する吸着塔と、炭素質
材を吸着塔の下部から上部に連続的に又は断続的に循環
させる移送手段と、該移送手段の任意の場所に設けられ
るとともに、炭素質材に付着したダスト及び粉化した炭
素質材を選別除去する選別機とを具えたことを特徴とす
る排ガス中のダイオキシン除去装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10237242A JP2000061264A (ja) | 1998-08-24 | 1998-08-24 | 排ガス中のダイオキシン除去方法及び除去装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10237242A JP2000061264A (ja) | 1998-08-24 | 1998-08-24 | 排ガス中のダイオキシン除去方法及び除去装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000061264A true JP2000061264A (ja) | 2000-02-29 |
Family
ID=17012511
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10237242A Pending JP2000061264A (ja) | 1998-08-24 | 1998-08-24 | 排ガス中のダイオキシン除去方法及び除去装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000061264A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002136867A (ja) * | 2000-05-30 | 2002-05-14 | Canon Inc | 吸着材の再生処理方法及びその装置 |
JP2010075847A (ja) * | 2008-09-26 | 2010-04-08 | J-Power Entech Inc | 乾式排ガス処理装置のコンベヤシステム |
WO2021000621A1 (zh) * | 2019-07-04 | 2021-01-07 | 广东澄宇实业有限公司 | 一种voc废气处理净化装置及具有其的烤漆房 |
-
1998
- 1998-08-24 JP JP10237242A patent/JP2000061264A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002136867A (ja) * | 2000-05-30 | 2002-05-14 | Canon Inc | 吸着材の再生処理方法及びその装置 |
JP2010075847A (ja) * | 2008-09-26 | 2010-04-08 | J-Power Entech Inc | 乾式排ガス処理装置のコンベヤシステム |
WO2021000621A1 (zh) * | 2019-07-04 | 2021-01-07 | 广东澄宇实业有限公司 | 一种voc废气处理净化装置及具有其的烤漆房 |
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