JP2002058962A - 排ガス処理装置および方法 - Google Patents

排ガス処理装置および方法

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JP2002058962A
JP2002058962A JP2000245730A JP2000245730A JP2002058962A JP 2002058962 A JP2002058962 A JP 2002058962A JP 2000245730 A JP2000245730 A JP 2000245730A JP 2000245730 A JP2000245730 A JP 2000245730A JP 2002058962 A JP2002058962 A JP 2002058962A
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JP
Japan
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adsorbent
exhaust gas
carbonaceous
adsorption
regenerator
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JP2000245730A
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English (en)
Inventor
Mitsuyasu Kanemura
光恭 金村
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 再生による炭素質吸着剤の劣化を抑制した排
ガス処理装置および方法を提供する。 【解決手段】 活性炭等の炭素質吸着剤が充填されてい
る吸着室10を有する移動層式の吸着塔1の炭素質吸着
剤排出ラインには、ダストを分離する分離機6の下流に
切替弁7が設けられ、炭素質吸着剤を吸着塔1に返送手
段5を介して直接返送する経路Aと、移送手段2を介し
て再生器3へと移送する経路Bを選択可能であり、適切
なタイミングで炭素質吸着剤の再生処理が行える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排ガス中の有害物
質を吸着除去して処理する排ガス処理装置および方法に
関し、特にダイオキシン類を吸着除去する排ガス処理装
置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】排ガス中に含まれる有害物質の処理方法
として、排ガスと炭素質吸着剤とを接触させることによ
り、排ガス中の有害物質を炭素質吸着剤に吸着させて除
去する処理方法、装置が知られている。
【0003】こうした処理装置の一例を図7に示す。吸
着塔1には、活性炭等の炭素質吸着剤が充填されてお
り、吸着塔1本体の下部に設けた引抜バルブ12から所
定量の炭素質吸着剤を引き抜き、上部に設けられた投入
バルブ11から同量の炭素質吸着剤を投入することで吸
着塔1内に充填されている炭素質吸着剤を鉛直下方に移
動させる。そして、排ガスをこれと直交する方向に導入
することで、排ガス中の有害物質を炭素質吸着剤に吸着
させて除去する。
【0004】有害物質を吸着して引抜バルブ12から引
き抜かれた炭素質吸着剤はバケットコンベア2によって
再生塔3へと送られる。再生塔3では炭素質吸着剤を不
活性ガス雰囲気下で加熱することにより、吸着させた有
害物質を脱離、分解させて炭素質吸着剤の再生を行う。
再生された炭素質吸着剤は再生塔3からふるい分け機4
へと送られ、粉化した炭素質吸着剤やダストが除去され
た後、バケットコンベア5によって投入バルブ11から
吸着塔1内へと戻され、循環使用される。
【0005】このように炭素質吸着剤を移動させるの
は、炭素質吸着剤を静置した状態で排ガスを処理しよう
とすると、排ガス中のダスト等により炭素質吸着剤の粒
子間の隙間が閉塞してしまうため、これを防止するため
である。そして、炭素質吸着剤の有害物質吸着による吸
着性能の劣化を防止するため、再生を行っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、このよう
な処理装置でDXN類を処理する場合、脱硫・脱硝処理に
用いる場合と比較して排ガス中の処理対象物質の濃度が
著しく低く、吸着性能の劣化が少なく、また、炭素質吸
着剤の再生を頻繁に繰り返すと逆に炭素質吸着剤の性能
が劣化してしまうことを見出した。
【0007】そこで、本発明は、再生による炭素質吸着
剤の劣化を抑制し、省エネルギー化を達成し得る排ガス
処理装置および方法を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係る排ガス処理装置は、(1)内部に炭素質
吸着剤を収容し、排ガスと接触させて処理する少なくと
も一つの吸着室と、吸着室に炭素質吸着剤をそれぞれ供
給、排出して吸着室内の炭素質吸着剤を移動させる吸着
剤供給、排出手段と、を有する移動層式の吸着塔と、
(2)炭素質吸着剤排出手段に接続され、炭素質吸着剤か
らダストを分離する分離手段と、(3)分離手段を通過し
た炭素質吸着剤を前記吸着剤供給手段へと供給する返送
手段と、を備えていることを特徴とする。
【0009】また、吸着室を複数備えている場合は、1
つあるいは複数の吸着室に対応して設けられた吸着剤供
給、排出手段を複数備えており、吸着剤供給、排出手段
に対してそれぞれ専用の分離手段、返送手段が接続され
ていることが好ましい。
【0010】一方、本発明に係る排ガス処理方法は、
(1)移動層式吸着塔の吸着室内に処理対象の排ガスを導
いて充填・移動中の炭素質吸着剤と接触させて該排ガス
中の有害物質を該炭素質吸着剤への吸着あるいは触媒反
応により除去する工程と、(2)吸着室から炭素質吸着剤
を取り出してダストを分離する工程と、(3)ダストが分
離された炭素質吸着剤を吸着室に返送して循環させる工
程と、を備えていることを特徴とする。
【0011】本発明によれば、炭素質吸着剤を移動させ
ながら排ガスと接触させるので、炭素質吸着剤の固着を
抑制できる。吸着室内の移動層には、排ガス中の有害物
質に加えてダスト分が捕捉される。吸着室から排出され
た炭素質吸着剤からこのダストを分離した後、吸着室へ
と返送することで、炭素質吸着剤の循環再使用が可能で
ある。DXN類の処理のように吸着性能の劣化が少ない場
合、炭素質吸着剤の再生を頻繁に行う必要はなく、むし
ろ加熱再生による性能劣化が起こるおそれがあるから、
炭素質吸着剤自体の長寿命化が図れる。
【0012】本発明に係る排ガス処理装置はさらに、
(4)炭素質吸着剤を収容して加熱再生する再生器と、(5)
分離手段の上流あるいは下流に配置されている切替手段
と、(6) 切替手段と再生器の吸着剤導入口とを接続する
第1の移送手段と、(7) 再生器の吸着剤排出口と吸着剤
供給手段とを接続する第2の移送手段と、を備えている
ことが好ましい。
【0013】一方、本発明に係る排ガス処理方法はさら
に、(4)循環を繰り返した炭素質吸着剤を再生器内にお
いて加熱再生した後に吸着塔へ返送する工程を備えてい
てもよい。
【0014】有害物質を吸着したことにより不活化した
炭素質吸着剤は、低酸素状態で加熱することで再生され
る。本発明によれば、再生頻度を適切な頻度に設定する
ことができるので、加熱再生を頻繁に繰り返すことで起
こる炭素質吸着剤の劣化を抑制できる。さらに、エネル
ギー消費の多い再生工程を常時行う必要がないので、プ
ラントの省エネに資する。また、吸着塔、再生器を独立
に運転制御できるので、プラント設計の自由度が増し、
それぞれの運転状態を適切に設定できる。
【0015】複数の吸着室を有している場合は、再生器
と、(5)分離手段の上流あるいは下流に各々配置されて
いる切替手段と、(6)切替手段のそれぞれと再生器の吸
着剤導入口とを接続する第1の移送手段と、(8)吸着剤
供給手段のそれぞれに対応して設けられており、内部に
炭素質吸着剤を収容可能な吸着剤収容タンクと、(9)再
生器の吸着剤排出口と所定の吸着剤収容タンクの吸着剤
供給口とを選択的に接続可能な切替移送手段と、(10)吸
着剤収容タンクの吸着剤排出口と対応する吸着剤供給手
段とを各々接続する第2の移送手段と、を備えているこ
とが好ましい。
【0016】これによれば、性質の異なる複数の炭素質
吸着剤を吸着室毎に使い分け、それらを単一の再生器を
用いてそれぞれ適切な頻度で再生処理することができる
ので、各吸着室の炭素質吸着剤を長寿命化するととも
に、適切な運転を行うことができる。
【0017】これら第2の移送手段は対応する返送手段
に接続されていると、吸着室への返送が容易になり好ま
しい。
【0018】再生された炭素質吸着剤からダストを分離
する第2の分離手段あるいは分離工程をさらに備えてい
てもよい。これにより、再生後の炭素質吸着剤から劣化
によって粉化した炭素質吸着剤を好適に除去できる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の好適な実施の形態について詳細に説明する。図1は、
本発明に係る排ガス処理装置の第1の実施形態を示す概
略構成図である。この排ガス処理装置は排ガス中のDXN
類を吸着除去する装置である。
【0020】吸着塔1は内部に例えば活性炭が充填され
ている吸着室10を有する直交流移動層方式の吸着塔で
あり、その本体の上部、下部にはそれぞれ投入バルブ1
1、引抜バルブ12が配置されている。引抜バルブ12
の下流には、吸着塔1から取り出された活性炭中の粉化
したダスト等を分離する分離機6が配置されており、分
離後の活性炭移送路上には活性炭の移送先を図中のA、
Bのいずれかへと切り替える切替弁7が配置されてい
る。
【0021】移送先Aの先には、ベルトコンベヤやバケ
ットコンベヤからなる返送手段5が配置されている。こ
の返送手段5は投入バルブ11に接続されている。一
方、移送先Bの先には、ベルトコンベヤやバケットコン
ベヤからなる移送手段2が配置されている。この移送手
段2は、不活化した活性炭を窒素ガスなどの不活性ガス
中で加熱することで吸着物質を脱離させて再生する再生
塔3の上部に設けられた投入バルブ31へと接続されて
いる。再生塔3は下部に引抜バルブ32を備えており、
その下流には再生活性炭中の粉化したダスト等を分離す
る分離機6が配置され、分離後の活性炭移送路は返送手
段5へと接続されている。
【0022】次に、本発明に係る排ガス処理装置の動
作、すなわち、本発明に係る排ガス処理方法の第1の実
施形態について詳細に説明する。
【0023】吸着室10内に活性炭を充填しておき、下
部の引抜バルブ12から所定量を取り出すとともに、上
部の投入バルブ11から同量を投入することで吸着室1
0内の活性炭を鉛直下方に移動させて移動層を形成す
る。この状態で処理対象の排ガスを吸着室10内に導入
する。導入された排ガスは移動中の活性炭と接触し、含
有されているDXN類が活性炭に吸着・除去される。こう
して清浄化された排ガスは吸着室10を通過して吸着塔
1の外部へと排出される。
【0024】一方、引抜バルブ12から排出された活性
炭は分離機6へと送られ、ダスト類(粉化、破損した活
性炭を含む)が除去される。こうしてダスト類が除去さ
れた活性炭は切替弁7へと送られる。切替弁7は通常、
活性炭を矢印A方向へ移送するよう設定されている。そ
のため、切替弁7へと送られてきた活性炭は返送手段5
により投入バルブ11を介して吸着室10へと戻される
ことで循環再使用される。
【0025】このように移動層方式で吸着を行い、ダス
トを分離機6で除去することにより、ダスト類等による
移動層の閉塞を防止し、安定した吸着処理性能を発揮で
きる。また、DXN類の吸着処理においては、排ガス中のD
XN量が微量であるため、このように活性炭を再生するこ
となく循環させても活性炭のDXN吸着性能の劣化は短期
間では問題とならない。したがって、再生処理に伴うエ
ネルギーコストを削減できる。
【0026】循環再使用を繰り返すことで活性炭のDXN
吸着性能が劣化した場合は、切替弁7を操作して移送先
を矢印B方向へ切り替える。すると、切替弁7へと送ら
れてきた活性炭は移送手段2により投入バルブ31を介
して再生塔3へ導入される。再生塔3内では、活性炭は
不活性ガス中で加熱されることで、吸着したDXN類が脱
離、分解されて再生される。再生された活性炭は引抜バ
ルブ32を経て分離機6へと送られ、ここで再生時に粉
化した活性炭が除去された後、返送手段5へと送られる
ことで再び吸着室10へと戻され、循環再使用される。
【0027】このように、必要に応じて適切なタイミン
グで活性炭の再生を行うので、従来のように必要以上に
頻繁な活性炭再生を行うことがなく、活性炭の劣化を防
止でき、長寿命化が図れる。
【0028】図2は、本発明に係る排ガス処理装置の第
2の実施形態を示す概略構成図である。この装置におい
ては、吸着塔1a内を隔壁13によって区切ることで、
複数の吸着室10a、10bが配置されている。そし
て、各吸着室10a、10bに対応する形で、投入バル
ブ11a、11bと排出バルブ12a、12bが設けら
れ、それぞれに対して分離機6a、6b、切替弁7a、
7bと返送手段5a、5bが配置されている。
【0029】一方、再生塔3は第1の実施形態と同様に
一台のみであり、移送手段2が切替弁7a、7bそれぞ
れの一方の移送先と再生塔3の投入バルブ31とを接続
している。さらに、再生済みの活性炭を貯留する貯留タ
ンク8a、8bが設けられており、分離機6の下流と貯
留タンク8a、8bのそれぞれの導入口80a、80b
のいずれか一方とを選択的に接続する移送手段9が設け
られている。そして、貯留タンク8a、8bの排出バル
ブ81a、81bはそれぞれ返送手段5a、5bへと接
続されている。
【0030】続いて、この装置の動作、すなわち、本発
明に係る排ガス処理方法の第2の実施形態について詳細
に説明する。
【0031】吸着室10a、10bにそれぞれ種類の異
なる活性炭を充填しておき、下部の引抜バルブ12a、
12bからそれぞれ所定量を取り出すとともに、上部の
投入バルブ11a、11bからそれぞれ同量を投入する
ことで吸着室10a、10b内の活性炭を鉛直下方に移
動させてそれぞれ移動層を形成する。移動層の移動速度
は、吸着室10aにおける移動速度を吸着室10bにお
ける移動速度よりも早く設定しておくことが好ましい。
【0032】この状態で処理対象の排ガスを吸着室10
aへと導入する。導入された排ガスは移動中の活性炭と
接触し、含有されているDXN類が活性炭に吸着・除去さ
れる。続いて、排ガスは吸着室10bを通過するが、こ
のときに活性炭を触媒としてNOxの分解反応処理(脱硝
処理)が行われる。こうして清浄化された排ガスは吸着
塔1の外部へと排出される。
【0033】引抜バルブ12a、12bからそれぞれ排
出された活性炭は個別に分離機6a、6bへと送られ、
ダスト類(粉化、破損した活性炭を含む)が除去され
る。こうしてダスト類が除去された活性炭はそれぞれ切
替弁7a、7bへと送られる。切替弁7a、7bは通
常、いずれも活性炭を矢印A方向へ移送するよう設定さ
れている。そのため、切替弁7a、7bへと送られてき
た活性炭はそれぞれ返送手段5a、5bにより投入バル
ブ11a、11bを介して元の吸着室10a、10bへ
と戻されることで循環再使用される。
【0034】このように移動層方式で吸着、分解処理を
行い、ダストを分離機6a、6bで除去することによ
り、ダスト類等による移動層のダスト類等による閉塞を
防止し、安定した吸着、分解処理性能を発揮できる。ま
た、移動層を複数設けることで、それぞれの処理に適し
た種類の活性炭を使用することができ、処理の効率化が
図れる。上述したようにDXN類の吸着処理においては、
排ガス中のDXN量が微量であり、一方、NOx分解処理にお
いては活性炭に吸着されるガス量は一度の通過で活性炭
の触媒機能を不活化するほど大量ではないため、このよ
うに活性炭を再生することなく循環させても短期間では
活性炭の吸着、分解性能の劣化は問題とならない。した
がって、再生処理に伴うエネルギーコストを削減でき
る。そして、循環経路を吸着室毎に完全に区分している
ので、循環時に活性炭が混合することがない。
【0035】循環再使用を繰り返すことで活性炭の吸着
性能、触媒性能が劣化した場合は、切替弁7aあるいは
7bを操作していずれかの活性炭の移送先を矢印B方向
へ切り替える。すると、切替弁7aあるいは7bへと送
られてきた活性炭は移送手段2a、2bにより投入バル
ブ31を介して再生塔3へ導入される。再生塔3内で
は、活性炭は不活性ガス中で加熱されることで、吸着物
質が脱離、分解されて再生される。再生された活性炭は
引抜バルブ32を経て分離機6へと送られ、ここで再生
時に粉化した活性炭が除去された後、移送手段9によっ
て対応する貯留タンク8a、8bのいずれかへと送られ
る。一旦貯留タンク8a、8bに貯留された再生活性炭
は排出バルブ81a、81bから返送手段5a、5bを
介して再び元の吸着室10a、10bへと戻されること
で、循環再使用される。
【0036】このように、必要に応じて適切なタイミン
グで活性炭の再生を行うので、従来のように必要以上に
頻繁な活性炭再生を行うことがなく、活性炭の劣化を防
止でき、長寿命化が図れる。また、再生処理に必要な再
生塔3が一機ですみ、また、再生を行う活性炭を切り替
える際には、貯留タンク8a、8bを利用して再生塔3
を一度空にすることにより、再生工程において活性炭が
混合することがなく、各吸着室10a、10bの性能を
維持できる。
【0037】もちろん、吸着室を3つ以上設けてもよ
く、用いる活性炭が同種の吸着室については循環手段
(分離手段、返送手段、貯留タンク等)を共通化しても
よい。
【0038】図3は、図2の実施形態の変形形態を示す
概略構成図である。図3に示される装置と図2の装置と
は循環手段の構成が相違するのみである。すなわち、図
3に示される装置においては、図2に示される移送手段
2と移送手段9の機能を兼ね備える移送手段2aを有し
ている。そして、貯留タンク8a、8bは、導入口80
a、80bと、排出バルブ81a、81bがともにこの
移送手段2aに接続されており、さらに、分離機6の下
流に接続された切替弁41で切り替えられる一方の移送
先(矢印C方向)と再生器3の投入バルブ31とが移送
手段2aに接続されている。切替弁41で切り替えられ
る他方の移送先(矢印D方向)の下流には、切替弁42
が配置され、返送手段5a、5bのいずれかへと移送先
を切り替えられる構成になっている。
【0039】このような構成とすることにより、再生前
の活性炭を貯留タンク8a、8bに貯留することが可能
となり、吸着塔1aのメンテナンスにおける利便性が向
上する。
【0040】図4は、分離機6と切替弁7との配置の別
の実施形態を示す概略構成図である。図4に示されるよ
うに分離機6を切替弁7の下流側の循環返送路側(吸着
塔1に活性炭を戻す流路上)に配置しても分離機6を切
替弁7の上流側へ配置したときと、ほぼ同様の効果が得
られる。
【0041】図5は、図3の実施形態の変形形態におけ
る吸着塔の構成を示す図である。この実施形態において
は、吸着塔1c内部が空間ゾーン14を介して2つの吸
着ゾーン10c、10dに分離されている点が特徴であ
る。そして、空間ゾーン14内にアンモニア(NH3)供
給装置15からNH3を供給することで処理中の排ガスへ
のNH3添加を行う構成となっている。
【0042】本装置では、各室の活性炭の移送速度を前
室10c1が最も早く、後室10dが最も遅くなるよう
に調整している。そして、前室10c1では排ガス中の
ダストが除去され、中室10c2では脱硫処理が行われ
る。空間ゾーン14では、排ガスのガス流速を遅くする
ことでガス中のダストを沈降させ除去する効果がある。
さらに、後室10dではこの空間ゾーン14で添加され
たNH3を利用して脱硝処理が行われる。
【0043】ごみ焼却炉排ガス等では、排ガス自体にNH
3成分が含まれているので、このNH3成分によって脱硝反
応を行うことが可能である。しかし、NH3成分が少ない
か含有されていない排ガス、例えば石炭ボイラー等の排
ガスを処理する場合は脱硝反応を行うためにはNH3成分
を添加する必要がある。この添加は前段の吸着ゾーン1
0cで脱硫反応やDXN処理を行った後の排ガスに添加す
ることが脱硝反応を効果的に行うためには好ましい。本
実施形態では、2台直列に接続した吸着塔の間にNH3
給部を設ける場合に比べて供給装置の構成が簡単で済む
という利点がある。
【0044】図6は、本発明に係る排ガス処理装置の第
3の実施形態を示す概略構成図である。本装置は第1の
実施形態から再生塔3を含む再生系統を除外したシステ
ムである。すなわち、吸着塔1と分離機6を有し、分離
機6の活性炭出口と吸着塔1の投入バルブ11とが返送
手段5により接続されているものである。
【0045】この装置の動作、すなわち、本発明に係る
排ガス処理方法の第3の実施形態においては、活性炭は
再生を行うことなく、連続的に循環再使用される。循環
再使用を繰り返すことで活性炭の吸着性能が劣化した場
合は、活性炭を系外へと排出・回収し、別途再生処理ま
たは焼却等の廃棄処理を行う。運転コストが高く、装置
が大型である再生システムを除外することで、装置を小
型化し、運転コストを下げることができるので、特に小
規模の排ガス処理に好適である。
【0046】本発明の各吸着塔においては、石炭などを
酸化処理、熱処理あるいは水蒸気などで賦活して得られ
る活性炭、活性コークス、活性チャーなどの炭素質吸着
剤(触媒としても機能し得る)を好適に使用することが
できる。さらに、これらにバナジウム、鉄、マンガンな
どの金属化合物を坦持させたものを使用してもよい。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、移
動層式吸着塔において活性炭等の炭素質吸着剤を循環さ
せて循環時にダストを分離機で除去することにより、ダ
スト等による移動層の閉塞を防止し、吸着塔の吸着、分
解性能を維持しつつ、加熱再生で生ずる炭素質吸着剤の
劣化を抑制し、再生コストの削減と炭素質吸着剤の長寿
命化、ランニングコストの低減が可能となる。さらに、
適切なタイミングで再生を行うことで、炭素質吸着剤の
有効利用が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る排ガス処理装置の第1の実施形態
の構成を示す概略構成図である。
【図2】本発明に係る排ガス処理装置の第2の実施形態
の構成を示す概略構成図である。
【図3】図2の実施形態の変形形態を示す概略構成図で
ある。
【図4】分離機と切替弁の構成の別の実施形態を示す構
成図である。
【図5】図2の実施形態の吸着塔の別の構成を示す概略
構成図である。
【図6】本発明に係る排ガス処理装置の第3の実施形態
の構成を示す概略構成図である。
【図7】従来の排ガス処理装置の構成を示す概略構成図
である。
【符号の説明】
1…吸着塔、2、9…移送手段、3…再生塔、4、6…
分離機、7…切替弁、8…貯留タンク、15…アンモニ
ア供給装置。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有害物質を含む排ガスを処理する排ガス
    処理装置であって、 内部に炭素質吸着剤を収容し、排ガスと接触させて処理
    する少なくとも一つの吸着室と、前記吸着室に炭素質吸
    着剤をそれぞれ供給、排出して吸着室内の炭素質吸着剤
    を移動させる吸着剤供給、排出手段と、を有する移動層
    式の吸着塔と、 前記炭素質吸着剤排出手段に接続され、炭素質吸着剤か
    らダストを分離する分離手段と、 前記分離手段を通過した炭素質吸着剤を前記吸着剤供給
    手段へと供給する返送手段と、 を備える排ガス処理装置。
  2. 【請求項2】 1つあるいは複数の前記吸着室に対応し
    て設けられた前記吸着剤供給、排出手段を複数備えてお
    り、各前記吸着剤供給、排出手段に対してそれぞれ専用
    の前記分離手段、返送手段が接続されている請求項1記
    載の排ガス処理装置。
  3. 【請求項3】 炭素質吸着剤を収容して加熱再生する再
    生器と、 前記分離手段の上流あるいは下流に配置されている切替
    手段と、 前記切替手段と前記再生器の吸着剤導入口とを接続する
    第1の移送手段と、 前記再生器の吸着剤排出口と前記吸着剤供給手段とを接
    続する第2の移送手段と、 をさらに備える請求項1記載の排ガス処理装置。
  4. 【請求項4】 炭素質吸着剤を収容して加熱再生する再
    生器と、 前記分離手段の上流あるいは下流に各々配置されている
    切替手段と、 前記切替手段のそれぞれと前記再生器の吸着剤導入口と
    を接続する第1の移送手段と、 前記吸着剤供給手段のそれぞれに対応して設けられてお
    り、内部に炭素質吸着剤を収容可能な吸着剤収容タンク
    と、 前記再生器の吸着剤排出口と所定の前記吸着剤収容タン
    クの吸着剤供給口とを選択的に接続可能な切替移送手段
    と、 前記吸着剤収容タンクの吸着剤排出口と対応する前記吸
    着剤供給手段とを各々接続する第2の移送手段と、 をさらに備える請求項2記載の排ガス処理装置。
  5. 【請求項5】 前記第2の移送手段は対応する前記返送
    手段に接続されている請求項3または4のいずれかに記
    載の排ガス処理装置。
  6. 【請求項6】 有害物質を含む排ガスを処理する排ガス
    処理方法であって、 移動層式吸着塔の吸着室内に処理対象の排ガスを導いて
    充填・移動中の炭素質吸着剤と接触させて該排ガス中の
    有害物質を該炭素質吸着剤への吸着あるいは触媒反応に
    より除去する工程と、 前記吸着室から炭素質吸着剤を取り出してダストを分離
    する工程と、 ダストが分離された炭素質吸着剤をそのまま前記吸着室
    に返送して循環させる工程と、 を備える排ガス処理方法。
  7. 【請求項7】 循環を繰り返した炭素質吸着剤を再生器
    内において加熱再生した後に吸着塔へ返送する工程をさ
    らに備えている請求項6記載の排ガス処理方法。
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