JP2000061257A - 排煙脱硫方法及び装置 - Google Patents

排煙脱硫方法及び装置

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JP2000061257A
JP2000061257A JP10235657A JP23565798A JP2000061257A JP 2000061257 A JP2000061257 A JP 2000061257A JP 10235657 A JP10235657 A JP 10235657A JP 23565798 A JP23565798 A JP 23565798A JP 2000061257 A JP2000061257 A JP 2000061257A
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absorbent
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filtrate
slurry
absorbent slurry
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JP10235657A
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Kensho Taniguchi
憲昭 谷口
Shigeru Nozawa
滋 野沢
Toshio Katsube
利夫 勝部
Yasuki Hashimoto
泰樹 橋本
Michio Egashira
道夫 江頭
Atsushi Katagawa
篤 片川
Hiroshi Ishizaka
浩 石坂
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Mitsubishi Power Ltd
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Babcock Hitachi KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 石膏脱水機で取り出されるろ液比重が変動し
た場合にも、吸収塔内へ供給する吸収剤スラリ中の吸収
剤濃度が一定となるように吸収剤を供給できる湿式脱硫
装置とその運転方法を提供する。 【解決手段】 石膏脱水機7からのろ液供給ライン10
に比重計23を設置し、吸収剤スラリ調合ピット16に
供給されるろ液の比重を検知し、検知したろ液の比重に
応じて、吸収剤スラリ中の吸収剤濃度が一定となるよう
吸収剤供給ラインに設置した比重計19の設定値を制御
する。これにより、比重計19から出力される比重信号
が、ろ液の比重変化を加味した吸収剤スラリの比重の設
定値と測定値の偏差を示す比重信号となるので、吸収剤
スラリ中の吸収剤濃度は所望の濃度に保つことができ、
好適な吸収剤スラリ濃度条件で吸収剤を供給することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排煙処理システム
に係わり、特に吸収剤スラリ調合ピットへの補給水の比
重即ち補給水中の固形物濃度及び溶解重金属イオン濃度
等を検知することで、吸収剤スラリの調製方法及び供給
方法の最適化を図った湿式排煙脱硫装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、地球規模の大気汚染等による環境
の悪化が問題になっている。その中にあって世界各地に
設置された火力発電所等において化石燃料の燃焼に伴っ
て発生する排ガス中の硫黄酸化物(SO2)及びばいじ
んは、主原因の一つであり、高性能の排煙処理装置が使
用されている。特に最近は、排煙処理システムの一層の
高性能化と普及のための低コスト化が求められてきてい
る。
【0003】従来の湿式排煙脱硫装置の動作を次に説明
する。ボイラから排出される排ガスは、脱硫ファンによ
り入口ダクトを通って吸収塔本体に導入され、出口ダク
トから排出される。この間に、吸収塔内には吸収塔循環
ポンプにより炭酸カルシウムを含んだ吸収液が昇圧され
て吸収液スプレ部に送られて噴霧され、吸収液と入口ダ
クトから導入された排ガスとの気液接触が行われる。こ
の時、吸収液は排ガス中のSO2を選択的に吸収し、亜
硫酸カルシウムを生成する。亜硫酸カルシウムを生成し
た吸収液は酸化タンクに溜まり、酸化タンク内に撹拌さ
れながら供給される空気中の酸素により吸収液中の亜硫
酸カルシウムが酸化され石膏が生成される。
【0004】炭酸カルシウム及び石膏が共存する酸化タ
ンク内の吸収液は、吸収塔循環ポンプによって再び吸収
塔本体内の吸収液スプレ部へ供給され、吸収液スプレ部
から噴霧されるが、その一部は吸収液抜き出し管を経て
石膏脱水機へと送られる。石膏脱水機では、抜き出され
た吸収液中の固形物が生成石膏として分離され、ろ液は
吸収剤スラリの調製用の水としてろ液タンクに一旦溜め
られる。ろ液タンク内のろ液は、ろ液回収ポンプ、ろ液
供給ラインを経て吸収剤スラリ調合ピットへ補給され
る。
【0005】吸収剤スラリ調合ピットでは、ろ液タンク
からのろ液及び吸収剤サイロから吸収剤フィーダを経て
供給される固形吸収剤とが図示していない撹拌機によっ
て撹拌され、吸収剤スラリポンプによって吸収剤スラリ
として吸収剤スラリラインを経て吸収液スプレ部に送ら
れる。このとき、ろ液供給ラインに設置した流量計から
の出力信号(流量信号)とレベル計からの液面信号を基
にろ液流量調節弁の開度が調節されて吸収剤スラリ調合
ピットに供給されるろ液の量が制御される。同時に、第
1の演算器が、吸収剤スラリポンプの下流側(吐出側)
の吸収剤スラリラインに設置した比重計からの出力信号
(吸収剤スラリの比重の設定値と測定値の偏差を示す比
重信号)と前記第1の演算器からの出力信号(ろ液流量
を示す信号)を基に、吸収剤フィーダの吸収剤供給量を
制御し、吸収塔本体に送られるスラリ濃度が所定の濃度
になるように調整、制御する。
【0006】通常、吸収塔本体への吸収剤供給量は、理
論上ボイラ排ガス中より除去するSO2量と等しい化学
当量に加えて、吸収剤の利用率等を考慮し数%〜数10
%程度過剰な量を供給する必要がある。このため、吸収
塔入口でのSO2濃度、吸収塔内での吸収液のpH、ボ
イラ負荷等を考慮して必要とする吸収剤の供給量が算出
される。吸収剤の吸収塔への供給方法としては、前述し
たように固形吸収剤にろ液など水を添加し撹拌してスラ
リ状の吸収剤にし、吸収剤スラリを吸収塔本体に供給す
る配管に吸収剤スラリポンプで送りこむ方法が取られ
る。吸収剤供給量の制御は、前記算出結果を基に必要と
する吸収剤供給量を求め、吸収剤スラリを吸収塔本体に
供給する配管に設けられた吸収剤スラリ流量調節弁を用
いて制御する。吸収剤の量を前記必要とする吸収剤供給
量に制御するためには、吸収剤スラリ調合ピットにおけ
る吸収剤濃度即ち吸収剤スラリ中の吸収剤量を正確に把
握しておくことが必要となる。現状、吸収剤スラリ中の
吸収剤量の制御は、比重計を利用して吸収剤スラリポン
プ下流での吸収剤スラリの比重を一定に制御することに
より行っている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の制御では、吸収剤の溶剤として石膏脱水機で取り出
されるろ液を使用しているので、ろ液中に含まれる固形
物濃度及び溶解金属イオンが増加し、ろ液の比重が増加
するため、吸収剤スラリポンプ下流の比重計からの出力
信号を基の比重を一定に制御した場合には、吸収剤スラ
リ中の吸収剤量が不足するといった現象が生じる。
【0008】一般に石膏脱水機でのろ液中の固形物濃度
は数千ppm程度であるが、油焚きボイラではMg、N
a等の金属イオンが多量に溶解しており数万ppmにも
達する。このため、石膏脱水機でのろ液比重も工業用水
と比較して約1.1であり10%程度高い。図3に石膏
脱水機7でのろ液の比重と吸収剤スラリ中の吸収剤量の
関係を示す。図3は吸収剤スラリポンプ下流の比重計か
ら出力される比重信号を基に吸収剤スラリの比重が一定
(吸収剤スラリ比重=1.14を想定)になるように制
御する従来技術において、吸収剤の溶剤として石膏脱水
機からのろ液比重が増加した場合の吸収剤スラリ中の吸
収剤量の変化を表している。例えば、上述の油焚きボイ
ラのように石膏脱水機でのろ液比重が設計点の1.0か
ら1.1まで上昇すると、吸収剤スラリ中の吸収剤量は
設計点に対して6割程度しか存在しなくなり、4割程度
の不足が生じることになる。
【0009】このように、上記従来技術では石膏脱水機
でのろ液中に固形物や金属イオンが多量に含まれた場合
にろ液の比重を検知し石膏脱水機でのろ液の比重を正確
に適時把握することについての考慮がなされていなかっ
たため、使用燃料によってろ液中に固形物や金属イオン
が多量に含まれる場合には吸収剤スラリ調合ピットに新
たに投入される吸収剤量が不足するために脱硫性能が低
下するといった問題が生じることになる。
【0010】すなわち、上記従来技術による吸収剤スラ
リ調製方法は、吸収剤スラリを調製する際に利用される
石膏脱水機でのろ液において、ろ液中の固形物及び溶解
金属イオンの増加による比重の上昇に関して考慮がなさ
れておらず、吸収塔内での脱硫性能を維持するのに必要
な吸収剤量が供給されていないといった問題点があっ
た。
【0011】本発明の目的は、石膏脱水機で取り出され
るろ液比重が変動した場合にも吸収塔内へ供給する吸収
剤スラリ中の吸収剤濃度が一定となるように吸収剤を供
給でき、それによって高脱硫性能をを維持できる湿式脱
硫装置の運転方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的は、吸収剤スラ
リの調製方法において、石膏脱水機からのろ液供給ライ
ンに比重計を設置し吸収剤スラリ調合ピットに供給され
るろ液の比重を検知し、吸収剤スラリ中の吸収剤濃度が
一定となるよう吸収剤供給ラインに設置した比重計の比
重の設定値を制御することにより達成できる。
【0013】吸収剤スラリ調合ピットに供給されるろ液
の比重を検知し、検知したろ液の比重に応じて吸収剤ス
ラリの比重の設定値を変化させる。これにより、吸収剤
スラリの比重を計測する比重計から出力される比重信号
を、ろ液の比重変化を加味した吸収剤スラリの比重の設
定値と測定値の偏差を示す信号とするので、吸収剤スラ
リ中の所望の吸収剤濃度は一定に保つことができ、好適
な吸収剤スラリ濃度条件で吸収剤を供給することができ
る。
【0014】すなわち、上記目的を達成する本発明は、
燃焼手段から排出される排ガスを吸収塔に導き、吸収塔
の排ガスに吸収剤を噴霧して前記排ガス中の硫黄酸化物
を石膏として除去し、石膏を除去したあとのろ液に吸収
剤を混ぜて吸収剤スラリを生成し、該吸収剤スラリを前
記吸収塔に供給する排煙脱硫装置の運転方法において、
前記吸収剤の生成に使用するろ液の比重及び生成された
吸収剤スラリの比重を検知し、検知されたろ液の比重及
び生成された吸収剤スラリの比重を入力の一部として、
吸収剤スラリ中の吸収剤濃度が一定となるよう前記ろ液
と混ぜ合わされる吸収剤の量を制御することを特徴とす
る。
【0015】前記設定値としては、前記ろ液の比重が特
定の値であるときに吸収剤スラリの吸収剤の濃度が定め
られた濃度となる吸収剤スラリの比重を予め設定値とし
て設定し、前記吸収剤の生成に使用するろ液の比重を入
力として前記設定値の値を前記定められた濃度が変化し
ないように調節するとともに、該設定値と実測した吸収
剤スラリの比重の差に基づいて前記ろ液と混ぜ合わされ
る吸収剤の量を制御するようにすればよい。
【0016】上記目的はまた、燃焼手段から排出される
排ガスを吸収塔に導き、吸収塔の排ガスに吸収剤を噴霧
して前記排ガス中の硫黄酸化物を石膏として除去し、石
膏を除去したあとのろ液に吸収剤を混ぜて吸収剤スラリ
を生成し、該吸収剤スラリを前記吸収塔に供給する排煙
脱硫装置において、前記吸収剤の生成に使用するろ液の
比重を検知して出力する第2の比重計測手段と、生成さ
れた吸収剤スラリの比重を検知して該検出値と予め設定
された設定値の偏差を比重信号として出力する第1の比
重計測手段と、前記第2の比重計測手段の出力を入力と
して前記第1の比重計測手段の設定値を変化させる第2
の演算手段と、前記第1の比重計測手段の出力を入力と
して前記ろ液に混ぜ合わされる吸収剤を供給する吸収剤
供給手段を制御する第1の演算手段と、を設けることに
よっても達成される。
【0017】前記設定値は、前記ろ液の比重が特定の値
であるときに吸収剤スラリの吸収剤の濃度が定められた
濃度となる吸収剤スラリの比重であり、前記第2の演算
手段は、前記吸収剤の生成に使用するろ液の比重が変化
しても、吸収剤スラリの吸収剤濃度が変化しない比重に
前記設定値を変化させるものとするのがよい。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の実施例の排煙処理装置の
系統図を図1に示す。図示の湿式排煙脱硫装置は、吸収
塔本体1と、吸収塔本体1に接続された入口ダクト2
と、吸収塔本体1の上部に接続された出口ダクト3と、
吸収塔本体1の入口ダクト2の接続部と出口ダクト3の
接続部の間になる位置に内装された吸収液スプレ部4
と、吸収塔本体1の前記入口ダクト2の接続部よりも下
方になる位置に形成され吸収剤を溜める酸化タンク6
と、酸化タンク6に吸い込み側を接続し吐出側を前記吸
収液スプレ部4に接続して配置された吸収塔循環ポンプ
5と、吸収塔循環ポンプ5の吐出側配管に吸収液抜き出
し管25を介して接続された石膏脱水機7と、石膏脱水
機7に接続して配置されたろ液タンク26と、ろ液タン
ク26に吸い込み側を接続して配置されたろ液回収ポン
プ9と、液回収ポンプ9の吐出側にろ液供給ライン10
を介して接続された吸収剤スラリ調合ピット16と、ろ
液供給ライン10に介装されたろ液流量調節弁15と、
吸収剤スラリ調合ピット16に吸い込み側を接続して配
置された吸収剤スラリポンプ17と、吸収剤スラリポン
プ17の吐出側と前記吸収塔本体1を吸収剤スラリ流量
調節弁22を介して接続する吸収剤スラリライン27
と、吸収剤スラリライン27に装着されてその内部を流
れる吸収剤スラリの比重を計測し設定値との偏差を演算
して、比重信号として出力する第1の比重計測手段であ
る比重計19と、前記ろ液供給ライン10の流量を計測
し、流量信号として出力する流量計12と、同じくろ液
供給ライン10を流れるろ液の比重を検出して出力する
第2の比重計測手段である比重計23と、該比重計23
からの出力信号を入力として必要な吸収液スラリ比重を
演算し、演算結果に基づいて比重計19の設定値を書き
替える第2の演算手段である演算器24と、前記ろ液供
給ライン10の流量計測点の上流側に分岐して設けられ
たブローダウンパイプ11と、前記吸収剤スラリ調合ピ
ット16の液面位置を計測して液面信号として出力する
レベル計13と、前記流量信号及び液面信号を入力とし
て前記ろ液流量調節弁15を制御する演算器14と、固
形の吸収剤を蓄える吸収剤サイロ20と、吸収剤サイロ
20の底部に接続され吸収剤を前記吸収剤スラリ調合ピ
ット16に供給する吸収剤供給手段である吸収剤フィー
ダ21と、前記演算器14の出力と前記比重計19の出
力信号(比重信号)を入力として前記吸収剤フィーダ2
1を制御する第1の演算手段である演算器18と、を主
体として構成される。
【0019】図示されていないボイラから排出される排
ガスは、図示されていない脱硫ファンにより入口ダクト
2を通って吸収塔本体1に導入され、出口ダクト3から
排出される。この間に、吸収塔内には吸収塔循環ポンプ
5により炭酸カルシウムを含んだ吸収液が昇圧されて吸
収液スプレ部4に送られて噴霧され、吸収液と入口ダク
ト2から導入された排ガスとの気液接触が行われる。こ
の時、吸収液は排ガス中のSO2を選択的に吸収し、亜
硫酸カルシウムを生成する。亜硫酸カルシウムを生成し
た吸収液は酸化タンク6に溜まり、酸化タンク6内に撹
拌されながら供給される空気中の酸素により吸収液中の
亜硫酸カルシウムが酸化され石膏が生成される。
【0020】炭酸カルシウム及び石膏が共存する酸化タ
ンク6内の吸収液は、吸収塔循環ポンプ5によって再び
吸収塔本体1内の吸収液スプレ部4へ供給され、吸収液
スプレ部4から噴霧されるが、その一部は吸収液抜き出
し管25を経て石膏脱水機7へと送られる。石膏脱水機
7では、抜き出された吸収液中の固形物が生成石膏8と
して分離され、ろ液は吸収剤スラリの調製用の水として
ろ液タンク26に一旦溜められる。ろ液タンク26内の
ろ液は、ろ液回収ポンプ9、ろ液供給ライン10を経て
吸収剤スラリ調合ピット16へ補給される。
【0021】吸収剤スラリ調合ピット16では、ろ液タ
ンク26からのろ液及び吸収剤サイロ20から吸収剤フ
ィーダ21を経て供給される固形吸収剤とが図示してい
ない撹拌機によって撹拌され、吸収剤スラリポンプ17
によって吸収剤スラリとして吸収剤スラリライン27を
経て吸収液スプレ部4に送られる。このとき、演算器1
4は、ろ液供給ライン10に設置した流量計12からの
出力信号(流量信号)とレベル計13からの液面信号を
基にろ液流量調節弁15の開度を調節して吸収剤スラリ
調合ピット16に供給されるろ液の量を制御する。同時
に、演算器18は、吸収剤スラリポンプ17の下流側
(吐出側)の吸収剤スラリライン27に設置した比重計
19からの出力信号(吸収剤スラリの比重の設定値と測
定値の偏差を示す比重信号)と演算器14からの出力信
号(ろ液流量を示す信号)を基に、吸収剤フィーダ21
の吸収剤供給量を制御し、吸収塔本体1に送られるスラ
リ濃度が所定の濃度になるように調整、制御する。
【0022】演算器24では吸収剤スラリ調合ピットに
供給されるろ液の比重が変動しても、吸収液スラリ中の
吸収剤濃度が一定となるよう比重計19の比重の設定値
を制御する。これにより、吸収剤スラリポンプ17から
吸収塔本体1へ送りこまれる吸収剤スラリ中に含まれる
吸収剤濃度は、吸収剤スラリ調合ピットに供給されるろ
液の比重に関係なく一定にすることが可能となる。
【0023】以下、吸収液スラリ比重を設定する演算器
24の演算方法について詳述する。まず、吸収剤を純水
を用いて溶かした場合の吸収剤スラリの吸収剤濃度x重
量(%)を指定する。純水を用いた場合の吸収剤スラリ
比重は既知数であるため、吸収剤スラリ比重γt(−)
を得る。これにより、吸収剤スラリ1m3中の水量Ww
(kg)および吸収剤量Ws(kg)はそれぞれ 水量 Ww=1000×γt×(1−x/100)(kg) ……(1) 吸収剤量 Ws=1000×γt×x/100(kg) ……(2) となる。しかし、水量Wwは純水ベースであるため、実
際は比重計23により実測した比重γwを換算する必要
がある。ここで実水量Ww’(kg)とすると、 実水量 Ww’=Ww×γw(kg)……(3) となる。ここで、容積Vs+Vw’=1m3より、吸収剤
スラリの設定比重γt’としては、 γt’=(Ws+Ww’)/1000 =γt{x/100+(1−x/100)γw}……(4) を得ることができる。すなわち、吸収剤スラリ調合ピッ
ト16での吸収剤スラリ生成に使用されるろ液の比重が
γwのとき、吸収塔に供給される吸収剤スラリの吸収剤
濃度をx重量%にするには、比重1の水を使用して吸収
剤濃度x重量%の吸収剤スラリを生成したときの吸収剤
スラリの比重をγtとして、前記比重計19で検出され
る比重が上記(4)式で示される、γt’になるように
しなければならない。したがって、この比重γt’を比
重計19に設定値として与えておき、実測した吸収剤ス
ラリの比重と設定値γt’の偏差を比重信号として、比
重計19から演算器18に出力する。演算器18は、演
算器14から供給されるろ液流量信号と比重計19から
供給される前記偏差を示す比重信号に基づいて、吸収剤
フィーダ21を制御し、吸収剤フィーダ21から供給さ
れる吸収剤の量を増減制御するのである。
【0024】xが決まればγtは一意に定まるため、吸
収剤スラリの設定比重γt’は吸収剤スラリ調合ピット
に供給されるろ液比重γwの関数として整理できる。上
記(4)式を用いて得た、吸収剤スラリ調合ピットに供
給されるろ液の比重と吸収剤スラリ比重の関係を図2に
示す。図2から、吸収剤スラリ調合ピットに供給される
ろ液の比重が増加した場合、吸収塔本体1へ供給する吸
収剤スラリ比重の設定値γt’も増加させる必要がある
ことが解る。
【0025】
【発明の効果】本発明では、吸収剤スラリ調合ピットへ
補給するろ液の比重が変化した場合でも、吸収塔へ供給
される吸収剤スラリ単位容積中の吸収剤量を一定に維持
することができるため、吸収塔内に安定して吸収剤を供
給することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例である排煙脱硫装置の要部構成
を示す系統図である。
【図2】吸収剤スラリ中の吸収剤量を一定にした場合
の、吸収剤スラリ生成に使用されるろ液の比重と吸収剤
スラリの比重の関係を示すグラフである。
【図3】吸収剤スラリの比重を一定にした場合の、吸収
剤スラリ生成に使用されるろ液の比重と吸収剤スラリ中
の吸収剤の量の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 吸収器本体 2 入口ダクト 3 出口ダクト 4 吸収液スプレ部 5 吸収塔循環ポンプ 6 酸化タンク 7 石膏脱水機 8 生成石膏 9 ろ液回収ポンプ 10 ろ液供給ライン 11 ブローダウンパイプ 12 流量計 13 レベル計 14 演算器 15 ろ液流量調節弁 16 吸収剤スラリ調合ピット 17 吸収剤スラリポンプ 18 演算器 19 比重計 20 吸収剤サイロ 21 吸収剤フィーダ 22 吸収剤スラリ流量調節弁 23 比重計 24 演算器 25 吸収液抜き出し管 26 ろ液タンク 27 吸収剤スラリライン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 勝部 利夫 広島県呉市宝町6番9号 バブコック日立 株式会社呉工場内 (72)発明者 橋本 泰樹 広島県呉市宝町6番9号 バブコック日立 株式会社呉工場内 (72)発明者 江頭 道夫 広島県呉市宝町6番9号 バブコック日立 株式会社呉工場内 (72)発明者 片川 篤 広島県呉市宝町6番9号 バブコック日立 株式会社呉工場内 (72)発明者 石坂 浩 広島県呉市宝町3番36号 バブコック日立 株式会社呉研究所内 Fターム(参考) 4D002 AA02 BA02 CA01 DA05 DA16 EA12 FA03 GA02 GA03 GB08 GB20

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼手段から排出される排ガスを吸収塔
    に導き、吸収塔の排ガスに吸収剤を噴霧して前記排ガス
    中の硫黄酸化物を石膏として除去し、石膏を除去したあ
    とのろ液に吸収剤を混ぜて吸収剤スラリを生成し、該吸
    収剤スラリを前記吸収塔に供給する排煙脱硫装置の運転
    方法において、前記吸収剤の生成に使用するろ液の比重
    及び生成された吸収剤スラリの比重を検知し、検知され
    たろ液の比重及び生成された吸収剤スラリの比重を入力
    の一部として、吸収剤スラリ中の吸収剤濃度が一定とな
    るよう前記ろ液と混ぜ合わされる吸収剤の量を制御する
    ことを特徴とする排煙脱硫装置の運転方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の排煙脱硫装置の運転方法
    において、前記ろ液の比重が特定の値であるときに吸収
    剤スラリの吸収剤の濃度が定められた濃度となる吸収剤
    スラリの比重を予め設定値として設定し、前記吸収剤の
    生成に使用するろ液の比重を入力として前記設定値の値
    を前記定められた濃度が変化しないように調節するとと
    もに、該設定値と実測した吸収剤スラリの比重の差に基
    づいて前記ろ液と混ぜ合わされる吸収剤の量を制御する
    ことを特徴とする排煙脱硫装置の運転方法。
  3. 【請求項3】 燃焼手段から排出される排ガスを吸収塔
    に導き、吸収塔の排ガスに吸収剤を噴霧して前記排ガス
    中の硫黄酸化物を石膏として除去し、石膏を除去したあ
    とのろ液に吸収剤を混ぜて吸収剤スラリを生成し、該吸
    収剤スラリを前記吸収塔に供給する排煙脱硫装置におい
    て、前記吸収剤の生成に使用するろ液の比重を検知して
    出力する第2の比重計測手段と、生成された吸収剤スラ
    リの比重を検知して該検出値と予め設定された設定値の
    偏差を比重信号として出力する第1の比重計測手段と、
    前記第2の比重計測手段の出力を入力として前記第1の
    比重計測手段の設定値を変化させる演算手段と、前記第
    1の比重計測手段の出力を入力として前記ろ液に混ぜ合
    わされる吸収剤を供給する吸収剤供給手段を制御する演
    算手段と、を設けたことを特徴とする排煙脱硫装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の排煙脱硫装置において、
    前記設定値は、前記ろ液の比重が特定の値であるときに
    吸収剤スラリの吸収剤の濃度が定められた濃度となる吸
    収剤スラリの比重であり、前記演算手段は、前記吸収剤
    の生成に使用するろ液の比重が変化しても、吸収剤スラ
    リの吸収剤濃度が変化しない比重に前記設定値を変化さ
    せるものであることを特徴とする排煙脱硫装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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