JP2000059898A - 聴取位置補正装置およびその方法 - Google Patents
聴取位置補正装置およびその方法Info
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- JP2000059898A JP2000059898A JP10222992A JP22299298A JP2000059898A JP 2000059898 A JP2000059898 A JP 2000059898A JP 10222992 A JP10222992 A JP 10222992A JP 22299298 A JP22299298 A JP 22299298A JP 2000059898 A JP2000059898 A JP 2000059898A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 マルチチャンネル再生において聴取位置が変
わると音場定位が悪くなるという課題を解決する。 【解決手段】 入力信号11〜15は第1〜第5のディ
レイ21〜25で遅延され、対応する第1〜第5のレベ
ル調整器21〜25でレベル調整され、対応する増幅器
26〜30で増幅されて対応するスピーカ31〜35で
再生される。第1〜第9の聴取位置37〜45に対応し
て各スピーカからの位相関係と音圧関係とが中心の第5
の聴取位置と同じ条件になるようにあらかじめ計算した
各ディレイとレベル調整器の調整値が制御部36のメモ
リに記憶され、聴取位置指示入力36aに応じて各ディ
レイ、レベル調整器の設定が切り換えられ、その聴取位
置に対応した最適の再生条件を得る。
わると音場定位が悪くなるという課題を解決する。 【解決手段】 入力信号11〜15は第1〜第5のディ
レイ21〜25で遅延され、対応する第1〜第5のレベ
ル調整器21〜25でレベル調整され、対応する増幅器
26〜30で増幅されて対応するスピーカ31〜35で
再生される。第1〜第9の聴取位置37〜45に対応し
て各スピーカからの位相関係と音圧関係とが中心の第5
の聴取位置と同じ条件になるようにあらかじめ計算した
各ディレイとレベル調整器の調整値が制御部36のメモ
リに記憶され、聴取位置指示入力36aに応じて各ディ
レイ、レベル調整器の設定が切り換えられ、その聴取位
置に対応した最適の再生条件を得る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は聴取者の周囲に音像
を作る音場再生において配置されたスピーカに対する聴
取者の位置の変化に対応して最適の音場定位を実現でき
る聴取位置補正装置およびその方法に関する。
を作る音場再生において配置されたスピーカに対する聴
取者の位置の変化に対応して最適の音場定位を実現でき
る聴取位置補正装置およびその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、2チャンネルステレオ再生やマル
チチャンネル再生において最も立体感が得られるのは、
たとえば2チャンネルステレオにおいては図4の2チャ
ンネルステレオにおけるサービスエリアの説明図のよう
に聴取者1が右チャンネルスピーカ1からの距離L1と
左チャンネルスピーカ2からの距離L2がほぼ等しく、
この3点を結ぶ線が略正三角形または二等辺三角形にな
る位置周辺がサービスエリアとされている。
チチャンネル再生において最も立体感が得られるのは、
たとえば2チャンネルステレオにおいては図4の2チャ
ンネルステレオにおけるサービスエリアの説明図のよう
に聴取者1が右チャンネルスピーカ1からの距離L1と
左チャンネルスピーカ2からの距離L2がほぼ等しく、
この3点を結ぶ線が略正三角形または二等辺三角形にな
る位置周辺がサービスエリアとされている。
【0003】また多数のスピーカを聴取者の前方または
前方および後方に配置するマルチチャンネル再生につい
ても同様にサービスエリアが存在する。
前方および後方に配置するマルチチャンネル再生につい
ても同様にサービスエリアが存在する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】サービスエリアから外
れた場合の説明図の図5のように、聴取者3がサービス
エリア内の位置Aからサービスエリア外の位置Bに移動
した場合には距離L1aとL2aとが異なることになり
距離の差はまず両耳への音の到達時間の差すなわち位相
の差となり、つぎに音圧の差となり、ステレオ効果は低
減する。従来簡単にはバランスコントロールや各チャン
ネルのレベルコントロールを調整することにより音量感
を補正していたが、これでは位相の差は補正することは
できず十分なステレオ感は得られなかった。
れた場合の説明図の図5のように、聴取者3がサービス
エリア内の位置Aからサービスエリア外の位置Bに移動
した場合には距離L1aとL2aとが異なることになり
距離の差はまず両耳への音の到達時間の差すなわち位相
の差となり、つぎに音圧の差となり、ステレオ効果は低
減する。従来簡単にはバランスコントロールや各チャン
ネルのレベルコントロールを調整することにより音量感
を補正していたが、これでは位相の差は補正することは
できず十分なステレオ感は得られなかった。
【0005】ここでは2チャンネルステレオの場合を説
明したが、多数のスピーカを聴取者の前方または前方お
よび後方に配置するマルチチャンネル再生についてもサ
ービスエリアがあり、同じような問題が発生していた。
明したが、多数のスピーカを聴取者の前方または前方お
よび後方に配置するマルチチャンネル再生についてもサ
ービスエリアがあり、同じような問題が発生していた。
【0006】本発明はスピーカ群に対して聴取者の位置
が変わった場合に対応して各スピーカからの聴取位置に
対する音圧と位相の組み合せを変えることによって、そ
の位置に対応した最適の再生条件を与える聴取位置補正
装置およびその方法を提供することを目的とする。
が変わった場合に対応して各スピーカからの聴取位置に
対する音圧と位相の組み合せを変えることによって、そ
の位置に対応した最適の再生条件を与える聴取位置補正
装置およびその方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に本発明の聴取位置補正装置は、請求項1において、複
数のスピーカを用いて複数チャンネルの立体音響を再生
するとき、聴取位置が最適の音場を再現する位置から外
れたときに複数のチャンネルのそれぞれの音圧関係が最
適の音場を再現する位置と略同等でありかつ複数のチャ
ンネルのうちの相関連ある再生音が最適の音場を再現す
る位置と略同等の位相関係になるように各チャンネルの
入力信号に対する位相推移とレベルの調節を行う構成で
ある。
に本発明の聴取位置補正装置は、請求項1において、複
数のスピーカを用いて複数チャンネルの立体音響を再生
するとき、聴取位置が最適の音場を再現する位置から外
れたときに複数のチャンネルのそれぞれの音圧関係が最
適の音場を再現する位置と略同等でありかつ複数のチャ
ンネルのうちの相関連ある再生音が最適の音場を再現す
る位置と略同等の位相関係になるように各チャンネルの
入力信号に対する位相推移とレベルの調節を行う構成で
ある。
【0008】この構成によって聴取位置が変わっても本
来の最適な聴取位置における各スピーカから再生される
位相関係と音圧関係と同様な条件を再現するように作用
する。
来の最適な聴取位置における各スピーカから再生される
位相関係と音圧関係と同様な条件を再現するように作用
する。
【0009】また請求項2において、nは2以上の正の
整数として第1から第nのチャンネルのスピーカから再
生するための第1から第nの入力信号と、第1から第n
の入力信号を位相推移させる第1から第nの位相推移手
段と、第1から第nの入力信号のレベルを調整する第1
から第nのレベル調整手段と、第1から第nの位相推移
手段で位相推移させかつ第1から第nのレベル調節手段
でレベル調節した第1から第nの入力信号をスピーカか
ら再生させる第1から第nの再生手段と、第1から第n
の位相推移手段の位相推移量と第1から第nのレベル調
整手段のレベル調整量とを聴取位置に対応して記憶して
聴取位置の指定により再現する制御手段とを備え、第1
から第nの再生手段の再生音の相互の音圧関係がいずれ
の聴取位置でも最適の聴取位置と略同等でありかつ相互
に関連あるチャンネル相互間の位相関係がいずれの聴取
位置でも最適の聴取位置と略同等となるようにした構成
である。
整数として第1から第nのチャンネルのスピーカから再
生するための第1から第nの入力信号と、第1から第n
の入力信号を位相推移させる第1から第nの位相推移手
段と、第1から第nの入力信号のレベルを調整する第1
から第nのレベル調整手段と、第1から第nの位相推移
手段で位相推移させかつ第1から第nのレベル調節手段
でレベル調節した第1から第nの入力信号をスピーカか
ら再生させる第1から第nの再生手段と、第1から第n
の位相推移手段の位相推移量と第1から第nのレベル調
整手段のレベル調整量とを聴取位置に対応して記憶して
聴取位置の指定により再現する制御手段とを備え、第1
から第nの再生手段の再生音の相互の音圧関係がいずれ
の聴取位置でも最適の聴取位置と略同等でありかつ相互
に関連あるチャンネル相互間の位相関係がいずれの聴取
位置でも最適の聴取位置と略同等となるようにした構成
である。
【0010】この構成によって複数のスピーカに対する
聴取者の位置が変わった場合に対応して各スピーカから
の聴取位置に対する音圧と位相の組み合せを変えたもの
をあらかじめ用意し、これを切り換えることによって、
その位置に対応した最適の再生条件を与えるように作用
する。
聴取者の位置が変わった場合に対応して各スピーカから
の聴取位置に対する音圧と位相の組み合せを変えたもの
をあらかじめ用意し、これを切り換えることによって、
その位置に対応した最適の再生条件を与えるように作用
する。
【0011】上記課題を達成するために本発明の聴取位
置補正方法は、請求項3において、複数のスピーカを用
いて複数チャンネルの立体音響を再生するとき、聴取位
置が最適の音場を再現する位置から外れたときに複数の
チャンネルのそれぞれの音圧関係が最適の音場を再現す
る位置と略同等でありかつ複数のチャンネルのうちの相
関連ある再生音が最適の音場を再現する位置と略同等の
位相関係になるように各チャンネルの入力信号に対する
位相推移とレベルの調整を行う方法である。
置補正方法は、請求項3において、複数のスピーカを用
いて複数チャンネルの立体音響を再生するとき、聴取位
置が最適の音場を再現する位置から外れたときに複数の
チャンネルのそれぞれの音圧関係が最適の音場を再現す
る位置と略同等でありかつ複数のチャンネルのうちの相
関連ある再生音が最適の音場を再現する位置と略同等の
位相関係になるように各チャンネルの入力信号に対する
位相推移とレベルの調整を行う方法である。
【0012】この方法によって聴取位置が変わっても本
来の最適な聴取位置における各スピーカから再生される
位相特性と音圧特性と同様な条件を再現するように作用
する。
来の最適な聴取位置における各スピーカから再生される
位相特性と音圧特性と同様な条件を再現するように作用
する。
【0013】
【発明の実施の形態】以下本発明の聴取位置補正装置の
実施の形態を説明するためにまず本発明のサービスエリ
アの補正のための説明図である図1に基づいて説明す
る。聴取者3がサービスエリアの中の点Aからサービス
エリア外の点Bに移動したとき右チャンネルスピーカ1
からの距離L1は左チャンネルスピーカ2からの距離L
2より小となり、スピーカ1からの音の到達時間は小と
なり位相は進む。また距離が近くなることにより音圧も
大となる。
実施の形態を説明するためにまず本発明のサービスエリ
アの補正のための説明図である図1に基づいて説明す
る。聴取者3がサービスエリアの中の点Aからサービス
エリア外の点Bに移動したとき右チャンネルスピーカ1
からの距離L1は左チャンネルスピーカ2からの距離L
2より小となり、スピーカ1からの音の到達時間は小と
なり位相は進む。また距離が近くなることにより音圧も
大となる。
【0014】そこで両耳への到達時間差の補正のため
に、 Δt(sec)=ΔL/340 を右チャンネルのスピーカ1に与える信号にディレイを
かけて補正すると、 L2=L1+ΔL=L1b の関係が成り立ち、到達時間差が補正され、スピーカが
1aの位置にあるように認識される。
に、 Δt(sec)=ΔL/340 を右チャンネルのスピーカ1に与える信号にディレイを
かけて補正すると、 L2=L1+ΔL=L1b の関係が成り立ち、到達時間差が補正され、スピーカが
1aの位置にあるように認識される。
【0015】また両耳間の音圧差の補正については、ス
ピーカ1とスピーカ2の音圧をそれぞれSP1,SP2
とし、補正する音圧をΔSPとすれば、 ΔSP(dB)=SP1−SP2 になるようレベルコントロールで減衰させれば、 SP2=SP1−ΔSP=SP1a となって、スピーカ1を仮想の位置1aへ移動したと同
様の音圧とすることができる。 (実施の形態1)図2は本発明の実施の形態1の聴取位
置補正装置のブロック図である。図示しないマルチチャ
ンネル再生用のデコーダからの入力を得て、左チャンネ
ルスピーカ用の入力信号11、右チャンネルスピーカ用
の入力信号12、中央チャンネルスピーカ用の入力信号
13 、後方左チャンネルスピーカ用の入力信号14、
後方右チャンネルスピーカ用の入力信号15がそれぞれ
左チャンネル用の第1のディレイ16、右チャンネル用
の第2のディレイ17、中央チャンネル用の第3のディ
レイ18、後方左チャンネル用の第4のディレイ19、
後方右チャンネル用の第5のディレイ20に入力されそ
れぞれ所定の遅延が行われる。この各ディレイの出力は
それぞれ対応するチャンネルの第1から第5のレベル調
整器21,22,23,24および25に入力され、そ
れぞれ所定の減衰がなされ各レベル調整器の出力はそれ
ぞれ対応するチャンネルの増幅器26,27,28,2
9および30に入力されそれぞれ増幅されて対応するチ
ャンネルのスピーカ31,32,33,34および35
に与えられて音声出力がなされる。
ピーカ1とスピーカ2の音圧をそれぞれSP1,SP2
とし、補正する音圧をΔSPとすれば、 ΔSP(dB)=SP1−SP2 になるようレベルコントロールで減衰させれば、 SP2=SP1−ΔSP=SP1a となって、スピーカ1を仮想の位置1aへ移動したと同
様の音圧とすることができる。 (実施の形態1)図2は本発明の実施の形態1の聴取位
置補正装置のブロック図である。図示しないマルチチャ
ンネル再生用のデコーダからの入力を得て、左チャンネ
ルスピーカ用の入力信号11、右チャンネルスピーカ用
の入力信号12、中央チャンネルスピーカ用の入力信号
13 、後方左チャンネルスピーカ用の入力信号14、
後方右チャンネルスピーカ用の入力信号15がそれぞれ
左チャンネル用の第1のディレイ16、右チャンネル用
の第2のディレイ17、中央チャンネル用の第3のディ
レイ18、後方左チャンネル用の第4のディレイ19、
後方右チャンネル用の第5のディレイ20に入力されそ
れぞれ所定の遅延が行われる。この各ディレイの出力は
それぞれ対応するチャンネルの第1から第5のレベル調
整器21,22,23,24および25に入力され、そ
れぞれ所定の減衰がなされ各レベル調整器の出力はそれ
ぞれ対応するチャンネルの増幅器26,27,28,2
9および30に入力されそれぞれ増幅されて対応するチ
ャンネルのスピーカ31,32,33,34および35
に与えられて音声出力がなされる。
【0016】制御部36はあらかじめ計算した設定に基
づいて聴取位置指示入力36aに応じて制御出力36b
からたとえばパルスコードを出力してディレイ16〜2
0の遅延量を個別に切り換え、これと連動して制御出力
36cからたとえばパルスコードを出力してレベル調整
器21から25の減衰量を個別に切り換えるように制御
する。
づいて聴取位置指示入力36aに応じて制御出力36b
からたとえばパルスコードを出力してディレイ16〜2
0の遅延量を個別に切り換え、これと連動して制御出力
36cからたとえばパルスコードを出力してレベル調整
器21から25の減衰量を個別に切り換えるように制御
する。
【0017】スピーカ前面の聴取位置は無調整の場合に
最適の聴取位置である第5の聴取位置41を中心に第1
の聴取位置37から第9の聴取位置45まで格子状に規
定されている。図示していないが各ディレイと各レベル
調整器とはそれぞれ第1の聴取位置37から第9の聴取
位置45までに対応して9個の切り換えが可能であり、
これらの切り換えに対応する遅延時間と減衰量とは後述
のように設定される。
最適の聴取位置である第5の聴取位置41を中心に第1
の聴取位置37から第9の聴取位置45まで格子状に規
定されている。図示していないが各ディレイと各レベル
調整器とはそれぞれ第1の聴取位置37から第9の聴取
位置45までに対応して9個の切り換えが可能であり、
これらの切り換えに対応する遅延時間と減衰量とは後述
のように設定される。
【0018】このように構成され、つぎに制御部36の
設定について述べる。第1の聴取位置37から第9の聴
取位置45のそれぞれについてその位置の中央において
左右の音像に関して相互に関連あるチャンネルのスピー
カ31、スピーカ32およびスピーカ33の出力に関し
て上述のような方法で、たとえば聴取位置7の43の中
央において各スピーカからの位相関係が第5の聴取位置
と同じになるように、かつ音量関係が第5の聴取位置5
におけるのと同じになるように第1のディレイ16、第
2のディレイ17、第3のディレイ18、第1のレベル
調整器21、第2のレベル調整器22、第3のレベル調
整器23を調整する。同様に相互に関連ある後方のスピ
ーカ34,35についても同様に第4のディレイ19、
第5のディレイ20、第4のレベル調整器24、第5の
レベル調整器25を調整する。このとき聴取位置の変更
により聴取位置と前方のスピーカ、聴取位置と後方のス
ピーカとの距離も変わっているので前後のスピーカのレ
ベル関係も調整するのが望ましい。この場合どの聴取位
置においても各スピーカからの音が最適聴取位置の第5
の聴取位置41と同等になるようにしてもよく、また各
スピーカからの音量比が最適位置と同等にしてもよい。
設定について述べる。第1の聴取位置37から第9の聴
取位置45のそれぞれについてその位置の中央において
左右の音像に関して相互に関連あるチャンネルのスピー
カ31、スピーカ32およびスピーカ33の出力に関し
て上述のような方法で、たとえば聴取位置7の43の中
央において各スピーカからの位相関係が第5の聴取位置
と同じになるように、かつ音量関係が第5の聴取位置5
におけるのと同じになるように第1のディレイ16、第
2のディレイ17、第3のディレイ18、第1のレベル
調整器21、第2のレベル調整器22、第3のレベル調
整器23を調整する。同様に相互に関連ある後方のスピ
ーカ34,35についても同様に第4のディレイ19、
第5のディレイ20、第4のレベル調整器24、第5の
レベル調整器25を調整する。このとき聴取位置の変更
により聴取位置と前方のスピーカ、聴取位置と後方のス
ピーカとの距離も変わっているので前後のスピーカのレ
ベル関係も調整するのが望ましい。この場合どの聴取位
置においても各スピーカからの音が最適聴取位置の第5
の聴取位置41と同等になるようにしてもよく、また各
スピーカからの音量比が最適位置と同等にしてもよい。
【0019】このようにして各聴取位置において調整さ
れた結果の組み合せは制御部36のメモリに記憶され、
聴取位置指示入力36aに応じて各ディレイ、レベル調
整器を切り換えて所定の状態において聴取することがで
きる。この聴取位置指示入力36aはたとえばリモート
コントローラによって行うことができる。
れた結果の組み合せは制御部36のメモリに記憶され、
聴取位置指示入力36aに応じて各ディレイ、レベル調
整器を切り換えて所定の状態において聴取することがで
きる。この聴取位置指示入力36aはたとえばリモート
コントローラによって行うことができる。
【0020】このように本実施の形態ではマルチチャン
ネル再生においてスピーカ群に対応する複数の聴取位置
のおのおのに対してスピーカ間の距離差から各スピーカ
への供給信号のレベル調整量を決定し、関連あるスピー
カ間の位相推移量を決定してそれを記憶し、聴取位置を
指定すれば直ちに各スピーカへの供給信号の位相推移量
とレベル調整量とを呼び出して設定することによって、
聴取位置を変えても、その聴取位置に対応した最適の再
生条件を得ることができる。 (実施の形態2)図3は本発明の実施の形態2の聴取位
置補正装置のブロック図である。図2の実施の形態1の
ものとの差異は、後方左チャンネルスピーカ用の入力信
号14aと後方右チャンネルスピーカ用の入力信号15
aとが図2の場合と異なった音場処理を行って後方左チ
ャンネルスピーカ34aと後方右チャンネルスピーカ3
5aは聴取者の後ろではなく前方に配置されていて、聴
取者の後ろに音像定位するように構成されている。34
b,35bが仮想のスピーカ位置となる。ここではスピ
ーカを前面に配置しながら後方に音像定位させる技術は
本旨ではないので省略するが、このような構成に対して
もマルチチャンネル再生において実施の形態1と同様な
信号処理を施して聴取位置が変わってもスピーカ群に対
応する複数の聴取位置のおのおのに対してスピーカ間の
距離差から各スピーカへの供給信号のレベル調整量を決
定し、関連あるスピーカ間の位相推移量を決定してそれ
を記憶し、聴取位置を指定すれば直ちに各スピーカへの
供給信号の位相推移量とレベル調整量とを呼び出して設
定することによって聴取位置を変えても、その位置に対
応した最適の再生条件を得ることができる。
ネル再生においてスピーカ群に対応する複数の聴取位置
のおのおのに対してスピーカ間の距離差から各スピーカ
への供給信号のレベル調整量を決定し、関連あるスピー
カ間の位相推移量を決定してそれを記憶し、聴取位置を
指定すれば直ちに各スピーカへの供給信号の位相推移量
とレベル調整量とを呼び出して設定することによって、
聴取位置を変えても、その聴取位置に対応した最適の再
生条件を得ることができる。 (実施の形態2)図3は本発明の実施の形態2の聴取位
置補正装置のブロック図である。図2の実施の形態1の
ものとの差異は、後方左チャンネルスピーカ用の入力信
号14aと後方右チャンネルスピーカ用の入力信号15
aとが図2の場合と異なった音場処理を行って後方左チ
ャンネルスピーカ34aと後方右チャンネルスピーカ3
5aは聴取者の後ろではなく前方に配置されていて、聴
取者の後ろに音像定位するように構成されている。34
b,35bが仮想のスピーカ位置となる。ここではスピ
ーカを前面に配置しながら後方に音像定位させる技術は
本旨ではないので省略するが、このような構成に対して
もマルチチャンネル再生において実施の形態1と同様な
信号処理を施して聴取位置が変わってもスピーカ群に対
応する複数の聴取位置のおのおのに対してスピーカ間の
距離差から各スピーカへの供給信号のレベル調整量を決
定し、関連あるスピーカ間の位相推移量を決定してそれ
を記憶し、聴取位置を指定すれば直ちに各スピーカへの
供給信号の位相推移量とレベル調整量とを呼び出して設
定することによって聴取位置を変えても、その位置に対
応した最適の再生条件を得ることができる。
【0021】なおいずれの実施形態においても後方のス
ピーカは1チャンネルの場合でも適用できる。またマル
チチャンネルの場合を説明したが2チャンネルステレオ
でも効果を得られるのは例示から明らかである。
ピーカは1チャンネルの場合でも適用できる。またマル
チチャンネルの場合を説明したが2チャンネルステレオ
でも効果を得られるのは例示から明らかである。
【0022】またディレイとレベル調整器との接続の順
序を変えても効果は同様であり、またレベル調節器は信
号に減衰を与えるものとしたが、信号を増幅してレベル
を合わせてもよい。またディレイで遅延する例で説明し
たが、必ずしも遅延でなく進相させてもよい。
序を変えても効果は同様であり、またレベル調節器は信
号に減衰を与えるものとしたが、信号を増幅してレベル
を合わせてもよい。またディレイで遅延する例で説明し
たが、必ずしも遅延でなく進相させてもよい。
【0023】さらに聴取位置は実施形態では9個とした
が必要に応じて分割数は任意に変更できるのは当然であ
る。
が必要に応じて分割数は任意に変更できるのは当然であ
る。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、請
求項1の聴取位置補正装置の構成または請求項3の聴取
位置補正方法によって、聴取位置が変わっても本来の最
適な聴取位置における各スピーカから再生される位相関
係、音圧関係と同様な条件を再現することができる。
求項1の聴取位置補正装置の構成または請求項3の聴取
位置補正方法によって、聴取位置が変わっても本来の最
適な聴取位置における各スピーカから再生される位相関
係、音圧関係と同様な条件を再現することができる。
【0025】また請求項2の構成によって、複数のスピ
ーカに対する聴取者の位置が変わった場合に対応して各
スピーカからの聴取位置に対する音圧と位相の組み合せ
を変えたものをあらかじめ用意し、これを切り換えるこ
とによって、その位置に対応した最適の再生条件を与え
ることができる。
ーカに対する聴取者の位置が変わった場合に対応して各
スピーカからの聴取位置に対する音圧と位相の組み合せ
を変えたものをあらかじめ用意し、これを切り換えるこ
とによって、その位置に対応した最適の再生条件を与え
ることができる。
【図1】本発明のサービスエリアの補正のための説明図
【図2】同じく実施の形態1のブロック図
【図3】同じく実施の形態2のブロック図
【図4】2チャンネルステレオにおけるサービスエリア
の説明図
の説明図
【図5】同じくサービスエリアから外れた場合の説明図
11〜15 入力信号 16〜20 ディレイ 21〜25 レベル調整器 26〜30 増幅器 31〜35 スピーカ 36 制御部 37〜45 聴取位置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 剛士 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5D062 CC11 CC13
Claims (3)
- 【請求項1】 複数のスピーカを用いて複数チャンネル
の立体音響を再生するとき、聴取位置が最適の音場を再
現する位置から外れたときに前記複数のチャンネルのそ
れぞれの音圧関係が前記最適の音場を再現する位置と略
同等でありかつ前記複数のチャンネルのうちの相関連あ
る再生音が前記最適の音場を再現する位置と略同等の位
相関係になるように各チャンネルの入力信号に対する位
相推移とレベルの調整を行うことを特徴とする聴取位置
補正装置。 - 【請求項2】 nは2以上の正の整数として第1から第
nのチャンネルのスピーカから再生するための第1から
第nの入力信号と、 前記第1から第nの入力信号を位相推移させる第1から
第nの位相推移手段と、 前記第1から第nの入力信号のレベルを調整する第1か
ら第nのレベル調整手段と、 前記第1から第nの位相推移手段で位相推移させかつ前
記第1から第nのレベル調節手段でレベル調節した第1
から第nの入力信号をスピーカから再生させる第1から
第nの再生手段と、 前記第1から第nの位相推移手段の位相推移量と前記第
1から第nのレベル調整手段のレベル調整量とを聴取位
置に対応して記憶して聴取位置の指定により再現する制
御手段とを備え、 前記第1から第nの再生手段の再生音の相互の音圧関係
がいずれの聴取位置でも最適の聴取位置と略同等であり
かつ相互に関連あるチャンネル相互間の位相関係がいず
れの聴取位置でも前記最適の聴取位置と略同等となるこ
とを特徴とする聴取位置補正装置。 - 【請求項3】 複数のスピーカを用いて複数チャンネル
の立体音響を再生するとき、聴取位置が最適の音場を再
現する位置から外れたときに前記複数のチャンネルのそ
れぞれの音圧関係が前記最適の音場を再現する位置と略
同等でありかつ前記複数のチャンネルのうちの相関連あ
る再生音が前記最適の音場を再現する位置と略同等の位
相関係になるように各チャンネルの入力信号に対する位
相推移とレベルの調整を行うことを特徴とする聴取位置
補正方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP10222992A JP2000059898A (ja) | 1998-08-06 | 1998-08-06 | 聴取位置補正装置およびその方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP10222992A JP2000059898A (ja) | 1998-08-06 | 1998-08-06 | 聴取位置補正装置およびその方法 |
Publications (1)
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JP2000059898A true JP2000059898A (ja) | 2000-02-25 |
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ID=16791119
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