JP2000058819A - 電力用半導体装置 - Google Patents

電力用半導体装置

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JP2000058819A
JP2000058819A JP10222964A JP22296498A JP2000058819A JP 2000058819 A JP2000058819 A JP 2000058819A JP 10222964 A JP10222964 A JP 10222964A JP 22296498 A JP22296498 A JP 22296498A JP 2000058819 A JP2000058819 A JP 2000058819A
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semiconductor
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Shigeru Kusunoki
茂 楠
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電力用半導体装置の電力損失の低減化を図
る。 【解決手段】 IGBT51は、低濃度N型シリコン基
板1と、シリコン基板1の第1主面1S1から所定の深
さの領域内に形成された約1018/cm3の不純物濃度
のN型シリコン層2と、第1主面1S1上に形成された
SiGeより成る高濃度P型コレクタ領域20と、コレ
クタ領域20のN型シリコン層2とは反対側の表面上に
形成されたコレクタ電極6Cとを備え、シリコン基板1
の第2主面1S2からそれぞれ所定の深さの領域内に形
成された低濃度P型ベース領域7,エミッタ領域8及び
高濃度P型シリコン領域9と、第2主面1S2からPベ
ース領域7を越えてNベース領域1Aの内部に至るトレ
ンチ30と、トレンチ30の内部に充填されたゲート電
極10と、ゲート電極10に接続された金属電極6Gと
を備える。コレクタ接合はヘテロ接合(P+−SiGe
/N-−Si)より成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電力用半導体装置
(パワーデバイス)に関するものであり、特に、電力用
半導体装置の低消費電力化の技術に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、パワーデバイスは大きな電源電
圧及び定格電流を取り扱うので、動作時に大きな発熱を
生じる。かかる発熱が大きい時には当該半導体素子(以
下、単に「素子」とも呼ぶ)ないしはチップやそのパッ
ケージにクラックが生じる場合があるため、パワーデバ
イスでの電力損失を抑制することによって発熱量自体を
小さくしたり、パッケージあるいはシステム(モジュー
ル)全体として素子の発熱量に対応しうる(又はそれ以
上の)能力の冷却手段を設けている。
【0003】ここでは、まず、パワーデバイスないしは
その半導体素子での電力損失について説明をする。
【0004】電力損失には、素子がオン状態にある場
合の素子抵抗及び素子内を流れる電流によって定義され
る損失と素子がオフ状態にある場合のリーク電流及び素
子に印加されている電圧によって定義される損失との和
である定常損失と、素子がオン状態からオフ状態へ、
又は、オフ状態からオン状態へと移り変わる際の遷移期
間での電流・電圧積に対応するスイッチング損失とがあ
る。
【0005】一般的に、定常損失とスイッチング損失と
はトレードオフの関係にある。例えば素子内のキャリア
濃度を大きくした場合には、素子のオン抵抗を小さくす
ることができるので定常損失を抑制できる一方、スイッ
チング時において多くのキャリアを充放電しなければな
らないのでスイッチング損失は大きくなる。
【0006】さて、例えば2レベルインバータ方式によ
る動作において、定常損失による発熱量P0とスイッチ
ング損失による発熱量P1とはそれぞれ、 P0=A01・Ion・Von+A00・Ioff・Vcc (数式1) P1=(A11・Eon+A10・Eoff)・f (数式2) と表される。ここで、Vccは電源電圧、Vonは素子
がオン状態にある時の素子抵抗により素子に発生する電
圧、Ionは素子がオン状態にある時に素子内を流れる
電流、Ioffは素子がオフ状態にある時のリーク電流
である。また、Eonは素子がオフ状態からオン状態へ
移り変わる際の遷移期間でのターンオン損失に対応する
スイッチング損失、Eoffは素子がオン状態からオフ
状態へ移り変わる際の遷移期間でのターンオフ損失に対
応するスイッチング損失である。また、A01,A0
0,A11,A10はそれぞれ出力波型によって決まる
1周期の分担割合等に対応する係数、fはスイッチング
周波数である。
【0007】上記の数式1及び2において、例えば、V
cc=3kV,Von=3.2V,Ion=2kA,I
off=0A,Eon=Eoff=1J,A00=A0
1=Al0=A11=0.25とすると、総発熱量P
(W)は、 P=P1+P2=1600+0.5×f (数式3) として求められる。
【0008】特に、インバータの発生する雑音は周波数
が高くなるほど人間の耳には聞き取りにくくなるため、
より高周波動作ができる素子を用いることが望ましい
が、上記の数式3より分かるように、周波数fが高くな
るほど素子の発する総発熱量は大きくなってしまうとい
う問題点がある。
【0009】かかる発熱量の増大に対応して、素子のパ
ッケージやシステム(モジュール)全体としての冷却能
力を高くする必要性が生じる。しかしながら、これらの
冷却能力には、ヒートシンク側と素子との間に介在する
パッケージ材やベース基板材等の熱抵抗に依存する限界
があるため、結果的に、素子の定常損失及びスイッチン
グ損失の観点から、そのパワーデバイスで使用できる最
大周波数が限定されてしまうことになる。
【0010】他方、インバータの発生する雑音の軽減策
としては、上述の周波数を高くするという方法以外に、
波型歪を抑制する方法として3レベルインバータ方式が
挙げられる。しかしながら、かかる方法は使用される素
子数が2倍になることに起因して、デバイスの高コスト
化、大型化という別途の問題を惹起させてしまうため、
到底採用に値しない技術であると言わざるを得ない。
【0011】以上のように、互いにトレードオフの関係
にある低消費電力化(省エネルギー化)と低雑音化(即
ち、高周波駆動)とを実現しうるパワーデバイス、即
ち、互いにトレードオフの関係にある定常損失及びスイ
ッチング損失の両方が低減されたパワーデバイスの開発
が望まれている。
【0012】以下に、定常損失又はスイッチング損失の
低減を目的として開発されたパワーデバイスを第1乃至
第4の従来技術として説明する。
【0013】図9は、第1の従来技術に係るダイオード
の要部を模式的に示す縦断面図であり、かかる構造は特
開平6−326317号公報に提案されるものである。
【0014】図9において、101は低濃度N型シリコ
ン基板、103は透過型エミッタを採用した低濃度P型
シリコン層よりなるアノード領域、104は高濃度P型
アノード領域、105は高濃度N型シリコン層よりなる
カソード領域である。また、106A,106Kはそれ
ぞれアノード領域103及び104、カソード領域10
5に設けられた金属電極(それぞれ、「アノード電極1
06A」,「カソード電極106K」とも呼ぶ)であ
る。
【0015】次に、図10は、第2の従来技術に係る、
コレクタ領域203側に透過型エミッタ構造を有する絶
縁ゲート型バイポーラトランジスタ(以下、「IGB
T」と呼ぶ)の要部を模式的に示す縦断面図であり、か
かる構造は上記の特開平6−326317号公報に提案
されるものである。
【0016】図10において、201は低濃度N型シリ
コン基板、202はシリコン基板201の裏面付近に拡
散によって形成された約1018/cm3の不純物濃度の
N型シリコン層、203は透過型エミッタを採用した低
濃度P型シリコン層よりなるコレクタ領域、204は高
濃度P型コレクタ領域、207は低濃度P型シリコン層
よりなるPベース領域であり、208は高濃度N型シリ
コンよりなるエミッタ領域、209はPベース領域への
コンタクトをとるための高濃度P領域、210は通常、
高濃度N型多結晶シリコン膜よりなるゲート電極、21
1はゲート絶縁膜である。また、206E,206G,
206Cはそれぞれエミッタ領域208、ゲート電極2
10、コレクタ領域203,204に設けられた金属電
極(金属電極206E,206Cをそれぞれ「エミッタ
電極206E」,「コレクタ電極206C」とも呼ぶ)
である。
【0017】ここで、図10及び図10中のI1−I2
線の部分におけるエネルギーバンド図である図11に示
すように、透過型コレクタ構造では、N型シリコン層2
02を含めた基板201中の中性領域(基板201,2
02中のエミッタ領域208側から延びる空乏層のコレ
クタ領域203側の端部から、コレクタ領域203に至
る領域)に存在する電子がコレクタ領域203を「透
過」して、金属電極206Cに到達する。なお、図9の
ダイオードでは、基板101と低濃度P型シリコン層1
03とによって透過型エミッタ構造が構成されており、
その作用は図10及び図11のIGBTと同様である。
【0018】このように、透過型エミッタ構造によれ
ば、アノード側又はコレクタ側から注入される電子は、
アノード領域103又はコレクタ領域203を透過して
アノード電極106A又はコレクタ電極206Cに到達
するので、アノード領域103又はコレクタ領域203
と基板101,201,202中の中性領域との界面
(接合)付近に電子が蓄積することがない。このため、
かかる電子によって、ターンオフ時におけるホールの注
入が抑制されるので、アノード電流又はコレクタ電流を
速やかに遮断することができる。つまり、透過型エミッ
タ構造によれば、高速で且つ低損失なスイッチング動作
を実現しうるという効果を奏する。
【0019】特に、かかる効果は、透過型エミッタ構造
において、低濃度アノード領域103又は低濃度コレク
タ領域203の不純物濃度が低いほど、又は、当該領域
103,203の厚みが薄いほど顕著である。
【0020】次に、図12は、第3の従来技術の係るへ
テロ接合を有するダイオードの要部の縦断面を模式的に
示す図である。かかる構造は、IEEE Electron Device L
etters,vol.17(12),P589(1996)に掲載される、F Chen,
B.A.Orner,D.Guerin,A.Khan,P.R.Berger,S.Ismat Shah,
and J.Kolodzeyによる、"Current Transport Character
istics of SiGeC/Si Heterojunction Diode"と題された
論文中に提案されるものである。
【0021】図12において、301はN型シリコン基
板、312はシリコン基板301の表面上に形成された
P型SiGeC領域、306A及び306Kはそれぞれ
シリコン基板301の同じ側の表面上に設けられてアノ
ード電極及びカソード電極を成す金属電極である。
【0022】かかる構造のダイオードによれば、Siと
SiGeC(Siよりもバンドギャップは小さい)との
へテロ接合を用いることによりダイオードの順方向電圧
降下Vfを小さくすることができる。ここで、順方向電
圧降下Vfとは、オン状態の素子(ダイオード)に発生
する電圧であり、既述の数式1中のオン電圧Vonに相
当する物理量である。従って、かかるダイオードによれ
ば、オン状態における定常損失を低減することができ
る。
【0023】図13は、第4の従来技術に係るへテロ接
合を用いたNPN型ヘテロバイポーラトランジスタ(H
BT)の要部の縦断面を模式的に示す図である。かかる
構造は、IEEE Transaction on Electron Devices,ED-3
7,P2331(1990)に掲載される、T.Sugiiらによる"Si Hete
ro-Bipolar Transistor with a Fluorine-Doped SiC Em
itter and Thin,Highly Doped Epitaxial Base"と題さ
れた論文中に提案されているものである。
【0024】図13において、401は高濃度N型シリ
コン基板、413はシリコン基板401の表面上にエビ
タキシャル成長法によって形成された低濃度N型シリコ
ン層、417は第1の絶縁膜、418は高融点金属又は
そのシリサイド膜、414はエピタキシャル成長法によ
って形成されたP型シリコン層よりなるベース領域(P
ベース層)である。かかるベース領域414は、低濃度
N型シリコン層413上及びその近傍では単結晶に近い
結晶性を備え、それ以外の部分では多結晶の結晶性を備
えている。
【0025】更に、図13において、415はN型シリ
コンカーバイト(SiC)よりなるエミッタ領域、41
6はN型多結晶シリコンである。419は例えばシリコ
ン酸化膜よりなる第2の絶縁膜である。かかる第2絶縁
層419は、その開口部を介して、SiCよりなるエミ
ッタ領域415とベース領域414の内で上述の単結晶
の領域のみとを接合させるために設けられている。ま
た、406E,406B,406Cはそれぞれエミッタ
領域415上、ベース領域414上、コレクタ領域40
1上に設けられた金属電極である。
【0026】一般的に、バイポーラトランジスタでは、
ベース層(図13中のPベース層414に該当)を狭く
することにより動作の高速化を図ることができるが、P
ベース層を狭くするとパンチスルーを起こしやすくなる
ため、Pベース層の濃度を高くする必要がある。ところ
が、Pベース層の濃度を高くする場合には、エミッタ領
域からの電子の注入効率が低下するため、エミッタ接地
電流増幅率hfeが低くなってしまう。
【0027】これに対して、図13のHBTでは、ベー
ス領域からエミッタ領域ヘの少数キャリア(ホール)の
注入を抑制できるので、電子のエミッタ領域への注入効
率を高く保ちつつ、ベース領域を高濃度化することでき
るという利点がある。
【0028】なお、HBTの構造としては、エミッタ領
域に上述のSiCのように広バンドギャッブ材料を用い
た構造の他に、例えばTechnical Digest of 1990 Sympo
siumon VLSI Technology,p49(1990)に記載される、G.L.
Pattonらによる、"63-75GHzfT SiGe-Base Heterojuncti
on Bipolar Technology"と題され発表された、ベース領
域に狭バンドギャップ材料を用いた構造がある。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】既述のように、第1及
び第2の従来技術のそれぞれに係るパワーデバイスはア
ノード領域103側及びカソード203側に透過型エミ
ッタ構造を備えており、これによってアノード領域10
3又はコレクタ領域203からのホールの注入を抑制し
て、スイッチング動作の高速化及びターンオフ時の低損
失化を図るろうとするものである。しかしながら、第1
及び第2の従来技術に係るパワーデバイスは、以下の問
題点を有している。
【0030】まず、図9及び図10の各パワーデバイス
における透過型エミッタ構造に起因する上記の効果を十
分に発揮させるためには、低濃度アノード領域103又
は低濃度コレクタ領域203の不純物濃度をできる限り
低く設定する、又は、当該領域103,203の厚みを
できる限り薄く形成する必要がある。ところが、このよ
うな製造条件を満たすデバイスにおいては、アノード電
極106A又はコレクタ電極206Cを成す金属と低濃
度アノード領域103又は低濃度コレクタ領域203と
の間に良好なオーミックコンタクトを形成することが困
難であるという問題点がある。
【0031】更に、厚い基板ウェハ(例えば500μm
〜600μm)が使用される現在の製造プロセスに起因
して、以下のような問題点がある。
【0032】まず、例えば耐圧が2000V以下のクラ
スの素子(パワーデバイス)の場合、低濃度N型半導体
層101,201及び202の厚みによって所定の耐圧
レベルが規定されるので、オン状態における素子全体の
電圧降下を抑制して電力損失(定常損失)を減少させる
ためには、上記N型半導体層101,201及び202
以外の部分における電圧降下を低減する必要がある。こ
のため、アノード領域及びカソード領域の不純物濃度を
高く設定する必要がある。
【0033】しかしながら、厚い基板ウェハを用いて素
子を製造する場合には、低濃度N型半導体層101,2
01及び202以外の部分にあたるアノード領域及びコ
レクタ領域の膜厚は厚く(深く)ならざるを得ない。従
って、できる限り不純物濃度が低く且つ薄いことが要求
される、既述の透過型エミッタ構造のアノード領域10
3又はコレクタ領域203を、かかるパワーデバイスに
対して適用することはできないのである。即ち、かかる
耐圧レベルのパワーデバイスでは、既述の透過型エミッ
タ構造によって、素子のスイッチング損失の低損失化を
実現することはできないと考えられる。
【0034】仮に、厚い基板ウェハを母材として透過型
エミッタ構造を成す極低濃度の深い(例えば100μm
を越えるような厚さ)のコレクタ領域を形成した場合に
は、コレクタ領域内の抵抗による電圧降下が大きくな
り、素子の電力損失(定常損失)の増加を招いてしま
う。
【0035】また、ノンパンチスルー型の素子として、
厚い基板ウェハを用いて、既述の低不純物濃度で且つ薄
いアノード領域又はコレクタ領域を有する透過型エミッ
タ構造を形成した場合には、低濃度N型半導体層が必要
以上に厚くなってしまう。このため、素子の性能(電力
損失等)を著しく低下させてしまう。
【0036】これらの問題点に対しては、例えば100
μm厚という薄い基板ウェハをを用いて素子の製造を行
うという対策が考えられるが、かかる薄い基板ウェハで
は、ウェハの反りや割れが生じやすいという製造技術上
の問題点がある。更に、現行の一般的な仕様の量産装置
に対して上記の薄い基板ウェハを使用して素子の製造を
行う場合には、新たな投資が必要になるという問題点が
生じてしまう。
【0037】他方、厚い基板ウェハを用いて所定の製造
工程まで素子を製造し、その後に当該基板ウェハを研磨
して薄くするという製造方法も考えられるが、かかる方
法は基板ウェハの反りや割れを根本的に抑制することが
できる製造方法ではないし、研磨工程が増加する分だけ
コストが高くなるという別途の問題点が惹起されてしま
う。
【0038】次に、図9に示すダイオードでは、アノー
ド領域103と基板101とにより形成されるPN接合
が順バイアスされることによって順方向電流が流れる。
このとき、アノード領域103を成すP型Siと基板1
03を成すN型Siとの仕事関数の差に起因にして、お
よそ0.6Vの電圧降下が生じてしまう。即ち、この電
圧降下は、オン状態におけるダイオード全体に発生する
電圧(オン電圧)の一部であるので、PN接合部分で
は、かかる電圧降下に起因して定常損失が発生してしま
うという問題点がある。この点は、オン状態における図
10のIGBT内のコレクタ接合(P型Si203/N
型Si202)においても同様である。
【0039】次に、オン状態におけるPN接合近傍のキ
ャリアの分布を制御(均一化)する手段として、ライフ
タイム制御により接合部分でのホールの発生・注入を抑
制するという一般的に行われる手段がある。
【0040】しかしながら、ライフタイム制御によって
PN接合近傍の領域のホール密度が低下するので、かか
る領域での電圧降下はライフタイム制御をしない場合に
比べて大きくなってしまい、定常損失が増大してしまう
という問題点がある。(上述のように、PN接合部分で
は仕事関数差に起因する電圧降下に対応した損失が生じ
る)。
【0041】本発明は、以上の問題点を解消して、電力
用半導体装置の損失ないしは総熱量をより一層に低減し
ようとするものであり、この主目的を達成すべく、以下
のより詳細な副目的を有する。
【0042】まず、本発明の第1の目的は、現行の製造
プロセスにより形成可能な透過型エミッタ構造を備え、
これによってスイッチング損失が低減された電力半導体
装置を提供することにある。
【0043】更に、本発明は、オン状態の素子における
電圧降下又はPN接合をオンするのに必要な電圧が低減
され、これによって定常損失が低減された電力用半導体
装置を提供することを第2の目的とする。
【0044】
【課題を解決するための手段】(1)請求項1記載の発
明に係る電力用半導体装置は、半導体と、前記半導体の
第1主面側に設けられた第1電極と、前記第1主面の反
対側の第2主面側に設けられた第2電極とを備え、前記
第1電極と前記第2電極との間に主電流経路を有する電
力用半導体装置であって、前記半導体は、前記第1電極
に接して、前記主電流経路の第1部分を成すと共に、少
なくとも前記第1電極に接した部分は第1導電型の層を
有する第1半導体層と、前記第1半導体層に接して、前
記主電流経路の第2部分を成す第2導電型の第2半導体
層と、前記第2半導体層と前記第2電極とに挟まれた第
3半導体層とを備え、前記第1半導体層を成す半導体材
料の第1バンドギャップと前記第2半導体層を成す半導
体材料の第2バンドギャップとは異なることを特徴とす
る。
【0045】(2)請求項2記載の発明に係る電力用半
導体装置は、請求項1に記載の電力用半導体装置であっ
て、前記第1バンドギャップは、前記第2バンドギャッ
プよりも小さいことを特徴とする。
【0046】(3)請求項3記載の発明に係る電力用半
導体装置は、請求項2に記載の電力用半導体装置であっ
て、前記第2半導体層の内で前記第1電極に接した部分
以外の部分を成す第4半導体層は、前記第2導電型の層
であることを特徴とする。
【0047】(4)請求項4記載の発明に係る電力用半
導体装置は、請求項1に記載の電力用半導体装置であっ
て、前記第1バンドギャップは前記第2バンドギャップ
よりも大きく、前記第1半導体層は有効状態密度が大き
い半導体材料からなることを特徴とする。
【0048】(5)請求項5記載の発明に係る電力用半
導体装置は、半導体と、前記半導体の第1主面側に設け
られた第1電極と、前記第1主面の反対側の第2主面側
に設けられた第2電極とを備え、前記第1電極と前記第
2電極との間に主電流経路を有する電力用半導体装置で
あって、前記半導体は、前記第1電極に接して、前記主
電流経路の第1部分を成すと共に、少なくとも前記第1
電極に接した部分は第1導電型の層を有する第1半導体
層と、前記第1半導体層に接して、前記主電流経路の第
2部分を成す第2導電型の第2半導体層と、前記第2半
導体層と前記第2電極とに挟まれた第3半導体層とを備
え、前記第1半導体層は、低不純物濃度及び薄い膜厚を
有し、前記第1電極を成す電極材料の仕事関数は前記第
1半導体層を成す半導体材料の仕事関数よりも大きいこ
とを特徴とする。
【0049】
【発明の実施の形態】以下の実施の形態1〜4での説明
では、電力用半導体装置の一例としてトレンチゲート構
造を有するIGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジ
スタ)を挙げて説明をする。
【0050】(実施の形態1)図1は、実施の形態1に
係るIGBT51の要部の縦断面を模式的に示す縦断面
図である。以下に、図1を用いて、本IGBT51の構
造を説明する。
【0051】本IGBT51は、シリコンウェハを母材
とする、N型(第2導電型)の不純物、例えばヒ素(A
s)やリン(P)を含む低濃度N型シリコン基板1(以
下、「(シリコン)基板1」とも呼ぶ)を備える。
【0052】そして、シリコン基板1の第1主面1S1
の全面に亘って、第1主面1S1から所定の深さの領域
内に、約1018/cm3の不純物濃度のN型シリコン層
(第2半導体層)2が拡散によって形成されている。
【0053】更に、上記第1主面1S1上に全面的に、
そのバンドギャップE20(後述の図2参照)がN型シ
リコン層2を成すシリコン(Si)のバンドギャップE
2(図2参照)よりも小さい半導体材料(例えば、Si
GeやGe等。ここではSiGeを用いる)を母材と
し、P型(第1導電型)の不純物、例えばホウ素(B)
を有する高濃度P型コレクタ領域(第1半導体層)20
(以下、単に「コレクタ領域20」とも呼ぶ)が、所定
の膜厚で以て形成されている。
【0054】特に、互いに接合されてへテロ接合を形成
する2つの半導体層2,20との間の関係において、両
半導体層に所定の不純物濃度を設定した場合に互いに同
程度の仕事関数になるように、コレクタ領域20を成す
半導体材料の仕事関数は選択又は設定される。換言すれ
ば、ヘテロ接合面におけるエネルギーバンドの変化を緩
やかにして、へテロ接合部分に特有のトンネル障壁がで
きないように、コレクタ領域20を成す半導体材料を選
択し、また、不純物濃度等の諸条件を設定する。このた
め、後述の図2に示すエネルギーバンド図においてバン
ドオフセットは図示していない。かかる点については、
後述の実施の形態2〜4に係るIGBT52〜54にお
いても同様である。
【0055】そして、コレクタ領域20のN型シリコン
層2とは反対側の表面上には、全面的に、金属電極(第
1電極)6C(以下、「コレクタ電極6C」とも呼ぶ)
が形成されている。
【0056】他方、シリコン基板1の上記第1主面1S
1とは反対側の第2主面1S2の全面に亘って、第2主
面1S2から所定の深さの領域内に、比較的に低濃度の
P型の不純物を有するシリコン層7(以下、「Pベース
領域7」とも呼ぶ)が形成されている。なお、以下の説
明において、上記第2主面1S2を「Pベース領域7の
第2主面1S2」とも表現し、また、当該Pベース領域
7に対応して、シリコン基板1の内でPベース領域7と
N型シリコン層2とに挟まれた領域を、特に「Nベース
領域1A」とも呼ぶ。
【0057】更に、第2主面1S2内の所定の位置から
シリコン基板1の内部に向けて、同基板1の複数の箇所
が穿設されており、これによりPベース領域7を越えて
シリコン基板1ないしはNベース領域1Aの内部に至る
トレンチ30が形成されている。そして、各トレンチ3
0の底面30B及び当該底面30B上を取り囲むトレン
チ30の壁面ないし側面30W上に、更には、シリコン
基板1の第2主面1S2ないしは後述のエミッタ領域8
の第2主面8S2上の内でトレンチ30の入口にあたる
開口部近傍に、シリコン酸化膜(SiO2)から成るゲ
ート酸化膜(以後、単に「酸化膜」とも呼ぶ)11が全
面的に形成されている。
【0058】更に、各トレンチ30の入口近傍のPベー
ス領域7の角部30Cの一部分、即ち、Pベース領域7
の第2主面1S2からその内部に向けて、且つ、トレン
チ30の壁面30Wに沿って、高濃度のN型不純物を有
するN型シリコンよりなるエミッタ領域8が形成されて
いる。なお、以下の説明において、第2主面1S2の内
で、その深さ方向に当該エミッタ領域8が形成されてい
る部分を「エミッタ領域の第2主面8S2」と呼ぶ。
【0059】そして、トレンチ30の内部には、上記壁
面30Wに接するように、例えば高い不純物濃度のN型
多結晶シリコンが充填されており、且つ、トレンチ30
の上方及びエミッタ領域8の第2主面8S2上に形成さ
れた酸化膜11の一部を成すシリコン酸化膜の表面上
に、上記のN型多結晶シリコンが連続的に形成されてい
る。当該多結晶シリコンは、本IGBTのゲート電極1
0を成す。更に、ゲート電極10の上記第2主面1S2
より外側に突出している部分の表面上に、金属電極6G
が形成されている。
【0060】更に、シリコン基板1ないしはPベース領
域7の第2主面1S2から所定の深さの領域内に、エミ
ッタ領域8に隣接するように、Pべース領域7と後述の
エミッタ電極(第2電極)6Eとの間のコンタクトをと
るための高濃度不純物領域であるP型シリコン領域9
が、形成されている。なお、以下の説明において、シリ
コン基板1の第2主面1S2の内で、その深さ方向に当
該P型シリコン領域9が形成されている部分を「P型シ
リコン領域9の第2主面9S2」と呼ぶ。
【0061】そして、P型シリコン領域9の第2主面9
S2の全面、及び、エミッタ領域8の第2主面8S2の
内で当該第2主面9S2に隣接する部分の近傍に亘って
(但し、ゲート電極10とは接触しないように)金属電
極(第2電極)6E(以下、「エミッタ電極6E」とも
呼ぶ)が形成されている。なお、上記Nベース層1Aの
コレクタ領域20側の表面から第2主面1S2に至る部
分を「第3半導体層」と呼ぶ。
【0062】以上の構造を有するIGBT51は、エミ
ッタ電極6Eとコレクタ電極6Cとの間に主電流経路を
有する電力用半導体装置である。
【0063】本IGBT51によれば、以下の効果を得
ることができる。なお、図2は、図1中のA1−A2線
におけるエネルギーバンド図であり、同図2中の”e”
は電子を表し、”h”はホールを表している。この点
は、後述の図4,図6,図8のそれぞれのエネルギーバ
ンド図においても同様である。
【0064】まず、図2に示すように、コレクタ領域2
0の材料として高濃度のP型SiGeを用いているの
で、コレクタ接合(P+−SiGe/N-−Si接合)で
の電子に対する障壁の高さを従来よりも低くすることが
できる。このため、その動作時において、シリコン基板
1中の中性領域(Nベース層1A内及びN型シリコン層
2内に形成される空乏層のコレクタ領域20側の端部か
らコレクタ領域20に至る領域)に存在する電子は、P
N接合付近に蓄積することなく、コレクタ領域20を透
過してコレクタ電極6Cに到達する。即ち、本IGBT
51の構造によれば、透過型エミッタ構造を有するIG
BTを実現することができる。このため、透過型エミッ
タ構造に起因する効果(コレクタショート効果)を得る
ことができる。
【0065】従って、本IGBT51によれば、素子の
駆動の高速化を図ることができるので、同じ定常損失量
を有するIGBTと比較して、スイッチング損失を低減
することができる。つまり、IGBTとしての総電力損
失ないしは総熱量を低減化することができる。
【0066】なお、既述のようにIGBTの総電力損失
を与える定常損失とスイッチング損失とは互いにトレー
ドオフの関係にあり、例えばNベース層1Aの不純物濃
度の制御により両者の損失量の調整をすることが可能で
ある。このため、本IGBT51において各層の不純物
濃度や膜厚を適切に設定することにより、その使用され
る環境や目的に合わせて柔軟にIGBTの性能を設計す
ることができる。例えば高速動作が必要とされない環境
においては、本IGBT51において低減された上述の
スイッチング損失を定常損失の低減化に活用することが
できる。この点は、後述の実施の形態2乃至実施の形態
4に係るIGBT52,53,54においても同様であ
る。
【0067】更に、コレクタ領域20(P+−SiG
e)の濃度が高いため、その深さが例えば100μmを
越えるような厚い(深い)コレクタ領域20を形成した
場合であっても、コレクタ電極6Cとコレクタ領域20
との間のオーミックコンタクトを容易に且つ確実に形成
することができる。このため、当該接合部分における電
圧降下を小さくすることができる。
【0068】他方、コレクタ領域20の不純物濃度が高
いことに起因にして、上述のような厚い(深い)コレク
タ領域20を形成した場合であっても、同領域20での
電圧降下を抑制することができる。
【0069】更に、本IGBT51によれば、従来のノ
ンパンチスルー型IGBTのように厚い基板ウェハを用
いて素子を製造する場合に生じる性能(損失)を有効に
回避することができるので、厚い基板ウェハを用いて、
しかも、従来の製造装置及び製造方法をそのまま活用し
て、透過型エミッタ構造による効果(コレクタショート
効果)を発揮しうる高性能なIGBTを容易に製造する
ことができるという利点がある。
【0070】また、既述の第3の従来技術に係る論文
(IEEE Electron Device Letters,vol.17(12),p589(199
6))によれば、本IGBT51は、N型SiとSiより
もバンドギャップの小さい(ないしは仕事関数の差が小
さい)P型半導体材料とにより形成されるヘテロ接合で
は、コレクタ側PN接合(コレクタ接合)をオンさせる
ために必要な印加バイアスを軽減できるという効果を奏
する。
【0071】ここで、主電流経路中にヘテロ接合を有す
る電力用半導体装置としては、特開平5−347406
号公報に提案される構造がある。かかる構造は、あたか
も同種の半導体材料(Si)により形成されるPN接合
中に組成比の異なる2層のP型SiGe層が挿入された
構造を有しており、基本的には金属電極/N型Si/P
型Si/P型SiGe/P型Si/金属電極から成る積
層構造の主電流経路を有している。これに対して、本I
GBT51では、P型SiGe/N型Siのヘテロ接合
を形成するP型SiGeはコレクタ領域20の全体を構
成するものであり、且つ、当該コレクタ領域20は直接
にコレクタ電極6Cと結合している点で、上記公報に開
示される構造とは相違する。
【0072】特に、本IGBT51では、PN接合を透
過し、コレクタ領域20に到達した電子は、同領域20
内では一切の障壁が無い状態のままコレクタ電極6Cま
で到達することができるので、上記公報に提案される構
造の電力用半導体装置に比較して、電子の透過率が高い
と考えられ、これによって上述の効果を確実に得ること
ができる。
【0073】なお、以上の説明において、IGBT51
の一部を構成するシリコン基板(半導体基板)1は、図
1中のN型シリコン層2のコレクタ領域20側の表面
(第1主面1S1)からエミッタ電極6E等が形成され
ている第2主面1S2に至る部分として説明をしたが、
シリコン基板の形態はこれに限られるものではない。例
えば、図1中のN型シリコン層2のコレクタ領域20側
の表面(上記の第1主面1S1)からNベース領域1A
のエミッタ電極6E側の表面(第2主面1S2に該当す
る)に至る部分が形成されるシリコン基板を準備して、
上記のNベース領域1Aのエミッタ電極6E側の表面上
にPベース領域7をなす層を積層しても良い。あるい
は、コレクタ領域20を成すP型SiGeの基板を準備
して、その一方の表面上(第2主面に該当)に各層1,
2,7等を成すシリコン膜を積層しても良い。
【0074】(実施の形態2)次に、図3の縦断面図を
用いて、実施の形態2に係るIGBT52の構造を説明
する。なお、図3及び以下の説明において、実施の形態
1に係るIGBT51と同様の構成要素については同一
の参照符号を付し、その説明を省略する。この点は、後
述の実施の形態3及び4においても同様とする。
【0075】本IGBT52は、シリコン基板1の第1
主面1S1上に全面的に、基板1を成すSiのバンドギ
ャップE2(後述の図4参照)よりもバンドギャッブが
大きいP型半導体材料(ここでは、バンドギャップE2
1(>E2)のSiCを用いる)よりなるコレクタ領域
21(以下、「SiC層21」とも呼ぶ)が形成されて
いる。そして、SiC層21のN型シリコン層2とは反
対側の表面上には、全面的に、金属電極ないしはコレク
タ電極6Cが形成されている。
【0076】かかる構造のIGBT52によれば、図3
中のB1−B2線におけるエネルギーバンド図である図
4に示すように、PN接合(P型SiC/N型Si接
合)において電子に対する障壁の高さが高くなり、これ
らの電子はPN接合近傍に蓄積される。このため、コレ
クタ領域21側からホールをより効率的に注入すること
が可能になるので、オン状態の素子における電圧降下
(オン電圧)を低くすることができ、これによって定常
損失を低減することができる。
【0077】特に、コレクタ領域21に、Siよりもバ
ンドギャッブが大きく、且つ、有効状態密度が大きい半
導体材料を用いる場合には、図4に示すように、PN接
合においてホールに対する障壁の高さをも低くすること
ができる。かかる場合には、PN接合のコレクタ領域2
1をオン状態にするために必要なコレクタ電圧を低減す
ることができるので、接合における電力損失(定常損
失)を抑制することができる。
【0078】従って、本IGBT52によれば、同じス
イッチング損失量を有するIGBTと比較して、素子全
体としての定常損失を低減することができる。つまり、
IGBTとしての総電力損失ないしは総熱量を低減化す
ることができる。
【0079】ここで、主電流経路中にSiとSiCによ
り形成されるヘテロ接合を有する半導体装置としては、
特開平2−3931号公報に提案される構造がある。か
かる半導体装置はN型β−SiC(コレクタ)/P型S
i(ベース)/N型Si(エミッタ)の3層から成るバ
イポーラトランジスタであり、コレクタを成すN型β−
SiCはコレクタ電極と結合している。
【0080】しかしながら、シリコン基板(半導体基
板)の第1主面1S1側にコレクタ電極(第1電極)6
Cが形成され、第2主面1S2側にエミッタ電極(第2
電極)6E(及びゲート電極6G)形成されている本I
GBT52に対して、上記のバイポーラトランジスタで
は、コレクタ電極,エミッタ電極及びベース電極の全て
が半導体基板の一方の表面上に形成されている点におい
て、その構造を異にしている。
【0081】更に、本IGBT52では、Siよりもバ
ンドギャップが大きく、N型Siとのヘテロ接合におい
て、電子に対する障壁の高さを大きくすると共に、ホー
ルに対する障壁の高さを小さくしうる半導体材料という
観点からSiC等の半導体材料が選択されているのに対
して、上記公報に提案されるバイポーラトランジスタで
は、飽和速度及び誘電率がSiよりも大きい半導体材料
という観点からSiCが選定されている。このように、
本IGBT52と上記バイポーラトランジスタとにおい
てSiCが選択される着眼点は根本的に異なるので、上
記公報に係る構造は本IGBT52の端緒とはなり得な
いと言える。
【0082】特に、その構造の差に起因して、本IGB
T52は、上記公報に開示されるバイポーラトランジス
タよりも高電圧・大電流を扱うことができるという利点
がある。
【0083】(実施の形態3)次に、図5の縦断面図を
用いて、実施の形態3に係るIGBT53の構造を説明
する。
【0084】本IGBT53は、シリコン基板1の第1
主面1S1上に全面的に、基板1を成すSiのバンドギ
ャップE2(後述の図6参照)よりもバンドギャッブが
小さく、且つ、低濃度のN型半導体(例えば、SiGe
やGe等。ここではバンドギャップE20N(<E2)
のN型SiGeを用いる)よりなる低濃度N型領域20
N(以下、「N型SiGe層20N」とも呼ぶ)が形成
されており、更に、N型SiGe層20NのN型シリコ
ン層2とは反対側の表面上に全面的に、基板1を成すS
iよりもバンドギャッブが小さく、且つ、高濃度のN型
半導体(例えば、SiGeやGe等。ここではバンドギ
ャップE20P(=E20N<E2)のP型SiGeを
用いる)よりなる高濃度P型コレクタ領域20P(以
下、「P型SiGe層20P」とも呼ぶ)が形成されて
いる。そして、P型SiGe層20PのN型SiGe層
20Nとは反対側の表面上に全面的に、金属電極ないし
はコレクタ電極6Cが形成されている。
【0085】かかる構造のIGBT53によれば、共に
Siよりもバンドギャップが小さいP型SiGeとN型
SiGeとによってコレクタ接合(PN接合)が形成さ
れるので、図5中のC1−C2線におけるエネルギーバ
ンド図である図6に示すように、当該PN接合における
障壁の高さを電子及びホールの両方に対して低くするこ
とができる。従って、コレクタ接合は低バイアスで以て
オン状態にする(モデュレーションする)ことができる
ため、この結果として、P型Si/N型Si接合よりも
当該接合での損失(定常損失)を抑制することができ
る。このとき、へテロ接合部(N型Si/N型SiGe
接合)における電圧降下が存在するので、コレクタ領域
全体が順バイアスされるために必要なコレクタ電圧自体
はさほど小さくならない場合もある。
【0086】特に、本IGBT53ではコレクタ接合
(P型SiGe/N型SiGe)における電子に対する
障壁の高さが低いため、かかる部分は上述のIGBT5
1と同様の透過型エミッタ構造を構成している。従っ
て、本IGBT54によれば、IGBT51と同様にス
イッチング損失を低減することができる。
【0087】更に、P型SiGe層20Pからホールが
注入されて、ホール密度が高くなるへテロ接合部(N型
Si/N型SiGe)ないしはN型SiGe層20Nを
エミッタ側寄りの位置に形成することができるので、タ
ーンオフ時において、ヘテロ接合部ないしはN型SiG
e層20Nに蓄積されるホールをエミッタ側へ速やかに
移動させることができる。この結果として、IGBTの
高速駆動化が可能となり、同じ定常損失量を有するIG
BTと比較して、スイッチング損失を低減することがで
きる。つまり、IGBTとしての総電力損失ないしは総
熱量を低減化することができる。
【0088】(実施の形態4)次に、図7の縦断面図を
用いて、実施の形態4に係るIGBT54の構造を説明
する。
【0089】本IGBT54は、シリコン基板1の第1
主面1S1上に全面的に、低不純物濃度のP型半導体材
料(ここでは、P型Siを用いる)から成る低濃度P型
コレクタ領域22(以下、「P型シリコン層22」とも
呼ぶ)が形成されている。特に、本IGBT54では、
低濃度P型コレクタ領域22を成す半導体材料のバンド
ギャッブE22(後述の図8参照)は任意のもので構わ
ない。
【0090】そして、P型シリコン層22のN型シリコ
ン層2とは反対側の表面上に、全面的に、例えば白金の
ように仕事関数がSiよりも格段に大きい(高い)金属
より成る金属電極ないしはコレクタ電極6Chが形成さ
れている。
【0091】本IGBT54ではコレクタ電極6Chを
成す金属の仕事関数が大きいので、図7中のD1−D2
線におけるエネルギーバンド図である図8に示すよう
に、低濃度P型コレクタ領域22とN型シリコン層2と
のコレクタ接合及びP型コレクタ領域22とコレクタ電
極6Chとの接合(界面)において、P型コレクタ領域
22側のエネルギーバンド端が曲げられる。特に、本I
GBT54では、かかるエネルギーバンド端を大きく曲
げるために、P型コレクタ領域22の膜厚は他の実施の
形態よりも薄く設定される。このため、かかる界面での
ホールに対する障壁の高さを小さくすることができるの
で、コレクタ接合をオン状態にするために必要なコレク
タ電圧を低減することができる。従って、コレクタ接合
部での損失(定常損失)を抑制できる。つまり、IGB
Tとしての総電力損失ないしは総熱量を低減化すること
ができる。
【0092】以上のように、実施の形態1〜4に係る各
IGBT51,52,53,54によれば、定常損失P
0又はスイッチング損失P1のいずれかを確実に低減す
ることができる。従って、第1乃至第4の従来技術に係
るパワーデバイスと比較して、各IGBT51〜54が
発生する総熱量(=定常損失+スイッチング損失)を大
幅に低減することができる。勿論、上述の各IGBT5
1〜54における半導体材料の導電型を全て反対の導電
型にした素子であっても、上述の効果を得ることができ
る。
【0093】特に、実施の形態1〜4で提案した第1主
面1S1からコレクタ電極6C,6Chまでの構造は、
例えばダイオードやサイリスタやバイポーラ素子等の他
の電力用半導体装置にも適用することができ、かかる場
合にも同様の効果を得ることができる。
【0094】
【発明の効果】(1)請求項1に係る発明によれば、第
1半導体層を成す半導体材料の第1バンドギャップと第
2半導体層を成す半導体材料の第2バンドギャップとは
異なるので、第1半導体層と第2半導体層とにより形成
される接合部の障壁の高さを制御・設定することができ
る。従って、かかる接合部における第1導電型又は(及
び)第2導電型のキャリアの注入量を制御することがで
きる。
【0095】例えば、かかる接合での第2導電型のキャ
リアに対する障壁の高さを低く設定する場合には、第2
半導体層から第2半導体層に注入される第2導電型のキ
ャリアは、第1半導体層を透過して第1電極に到達する
ことができる。かかる場合には、透過型エミッタ構造を
備える電力用半導体装置を提供することができるので、
高速駆動が可能な、且つ、同じ定常損失を有する従来の
電力用半導体装置よりもスイッチング損失が低減された
電力用半導体装置を実現することができるという効果を
得ることができる。
【0096】更に、例えば上記の接合での第1導電型の
キャリアに対する障壁の高さを低く設定する場合には、
当該接合をオン状態にするために必要な印加電圧が低減
されるので、同じスイッチング損失量を有する従来の電
力用半導体装置と比較して、装置全体としての定常損失
を低減することができるという効果を得ることができ
る。
【0097】(2)請求項2に係る発明によれば、第1
バンドギャップは第2バンドギャップよりも小さいの
で、第1半導体層と第2半導体層により形成される接合
ないしは界面において、第2導電型のキャリアに対する
障壁の高さを低く(小さく)することができる。このた
め、第2導電型のキャリアは、第1半導体層内を透過し
て第1電極に到達することができる。即ち、本発明によ
れば、透過型エミッタ構造を備える電力用半導体装置を
提供することができる。従って、本発明によれば、高速
駆動が可能な、且つ、同じ定常損失を有する従来の電力
用半導体装置よりもスイッチング損失が低減された電力
用半導体装置を実現することができる。
【0098】特に、本発明によれば、第1半導体層と第
2半導体層により形成される接合は互いにバンドギャッ
プの異なる半導体による接合であるため、従来の同一の
バンドギャップを有する半導体同士の接合による透過型
エミッタ構造よりも、上記の障壁高さを制御し易くなる
という効果を有している。例えば、従来の透過型エミッ
タ構造では、第2導電型のキャリアが透過する第1導電
型の半導体層(本発明の第1半導体層に該当)の不純物
濃度は低く設定しなければならなかったが、本発明によ
れば、第2半導体層の不純物濃度が高い場合であって
も、確実に当該接合における上記の障壁高さを低くする
ことができ、上述の効果を得ることができる。
【0099】(3)請求項3に係る発明によれば、上述
の第2半導体層中に形成される互いに異なる導電型の接
合は、第2バンドギャップよりも小さい第1バンドギャ
ップを有する半導体材料同士によって形成されるので、
かかる接合でのキャリアに対する障壁の高さを第2バン
ドギャップを有する半導体材料同士によって形成される
接合の場合よりも小さくすることができる。このため、
透過型エミッタ構造を備える電力用半導体装置を提供す
ることができる。従って、本発明によれば、高速駆動が
可能な、且つ、同じ定常損失を有する従来の電力用半導
体装置よりもスイッチング損失が低減された電力用半導
体装置を実現することができる。
【0100】更に、本発明によれば、第2半導体層内の
第4半導体層は第2導電型の層であるため、第2半導体
層中において互いに異なる導電型の接合が形成される。
しかも、第2半導体層(第4半導体層を含む)の第2バ
ンドギャップは第1半導体層の第1バンドギャップより
も小さいため、第1半導体層中の第1導電型のキャリア
は、第4半導体層中に注入されて蓄積される。このよう
に、本発明によれば、第1導電型のキャリアの密度が高
くなる領域を、従来の電力用半導体装置よりも第2電極
側に形成することができるので、ターンオフ時におい
て、第1導電型のキャリアを第2電極側へ速やかに移動
させることができる。従って、かかる作用・効果からも
電力用半導体装置の高速駆動化を図ることができ、同じ
定常損失量を有するIGBTと比較して、スイッチング
損失を低減することができる。
【0101】(4)請求項4に係る発明によれば、第1
バンドギャップは第2バンドギャップよりも大きく、且
つ、第1半導体層は有効状態密度が大きい半導体材料か
らなるので、第1半導体層と第2半導体層とにより形成
される接合において第2導電型に対する障壁の高さが高
くなる。このため、第2半導体層側から注入される第2
導電型のキャリアは、上記接合近傍に蓄積される。この
結果として、第1半導体層から第1導電型のキャリアを
より効率的に注入することが可能になるので、オン状態
の電力用半導体装置における電圧降下(オン電圧)を低
くすることができ、同じスイッチング損失量を有するI
GBTと比較して、素子全体としての定常損失を低減す
ることができる。
【0102】特に、第1半導体層は有効状態密度が大き
い半導体材料からなるので、上記接合部における第1導
電型のキャリアに対する障壁の高さを低くすることがで
きる。従って、接合をオン状態にするために必要な印加
電圧が低減されるので、同じスイッチング損失量を有す
る従来の電力用半導体装置と比較して、装置全体として
の定常損失を低減することができる。
【0103】(5)請求項5に係る発明によれば、第1
半導体層は低不純物濃度及び薄い膜厚を有し、且つ、第
1電極を成す電極材料の仕事関数は第1半導体層を成す
半導体材料の仕事関数よりも大きいので、第1半導体層
と第2半導体層との接合(界面)及び第1半導体層と第
1金属電極との接合(界面)の両方において、第1導電
型のキャリアに対する障壁の高さを低くすることができ
る。このため、コレクタ接合をオン状態にするために必
要な印加電圧を低減することができるので、同じスイッ
チング損失量を有する従来の電力用半導体装置と比較し
て、装置全体としての定常損失を低減することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1に係る電力用半導体装置の要部
の縦断面図である。
【図2】 実施の形態1に係る電力用半導体装置のコレ
クタ領域近傍の模式的なエネルギーバンド図である。
【図3】 実施の形態2に係る電力用半導体装置の要部
の縦断面図である。
【図4】 実施の形態2に係る電力用半導体装置のコレ
クタ領域近傍の模式的なエネルギーバンド図である。
【図5】 実施の形態3に係る電力用半導体装置の要部
の縦断面図である。
【図6】 実施の形態3に係る電力用半導体装置のコレ
クタ領域近傍の模式的なエネルギーバンド図である。
【図7】 実施の形態4に係る電力用半導体装置の要部
の縦断面図である。
【図8】 実施の形態4に係る電力用半導体装置のコレ
クタ領域近傍の模式的なエネルギーバンド図である。
【図9】 第1の従来技術に係る電力用半導体装置の要
部の縦断面図である。
【図10】 第2の従来技術に係る電力用半導体装置の
要部の縦断面図である。
【図11】 第2の従来技術に係る電力用半導体装置の
コレクタ領域近傍の模式的なエネルギーバンド図であ
る。
【図12】 第3の従来技術に係る電力用半導体装置の
要部の縦断面図である。
【図13】 第4の従来技術に係る電力用半導体装置の
要部の縦断面図である。
【符号の説明】
1 半導体基板、1,1A,2,7,8,9,20,2
1,20N,20P,22 半導体、1A Nベース領
域(第3半導体層)、1S1 第1主面、1S2 第2
主面、2 N型シリコン層(第2半導体層)、6C,6
Ch コレクタ電極(第1電極)、6E エミッタ電極
(第2電極)、7 Pベース領域(第3半導体層)、8
エミッタ領域(第3半導体層)、9 P型シリコン領
域(第3半導体層)、20,21,20P,22 コレ
クタ領域(第1半導体層)、20N N型SiGe層
(第4半導体層)、51,52,53,54 IGB
T、E2 バンドギャップ(第2バンドギャップ)、E
20,E20P,E20N,E21,E22 バンドギ
ャップ(第1バンドギャップ)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 29/91 D

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体と、 前記半導体の第1主面側に設けられた第1電極と、 前記第1主面の反対側の第2主面側に設けられた第2電
    極とを備え、 前記第1電極と前記第2電極との間に主電流経路を有す
    る電力用半導体装置であって、 前記半導体は、 前記第1電極に接して、前記主電流経路の第1部分を成
    すと共に、少なくとも前記第1電極に接した部分は第1
    導電型の層を有する第1半導体層と、 前記第1半導体層に接して、前記主電流経路の第2部分
    を成す第2導電型の第2半導体層と、 前記第2半導体層と前記第2電極とに挟まれた第3半導
    体層とを備え、 前記第1半導体層を成す半導体材料の第1バンドギャッ
    プと前記第2半導体層を成す半導体材料の第2バンドギ
    ャップとは異なることを特徴とする、電力用半導体装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電力用半導体装置であ
    って、 前記第1バンドギャップは、前記第2バンドギャップよ
    りも小さいことを特徴とする、電力用半導体装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の電力用半導体装置であ
    って、 前記第2半導体層の内で前記第1電極に接した部分以外
    の部分を成す第4半導体層は、前記第2導電型の層であ
    ることを特徴とする、電力用半導体装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の電力用半導体装置であ
    って、 前記第1バンドギャップは前記第2バンドギャップより
    も大きく、 前記第1半導体層は有効状態密度が大きい半導体材料か
    らなることを特徴とする、電力用半導体装置。
  5. 【請求項5】 半導体と、 前記半導体の第1主面側に設けられた第1電極と、 前記第1主面の反対側の第2主面側に設けられた第2電
    極とを備え、 前記第1電極と前記第2電極との間に主電流経路を有す
    る電力用半導体装置であって、 前記半導体は、 前記第1電極に接して、前記主電流経路の第1部分を成
    すと共に、少なくとも前記第1電極に接した部分は第1
    導電型の層を有する第1半導体層と、 前記第1半導体層に接して、前記主電流経路の第2部分
    を成す第2導電型の第2半導体層と、 前記第2半導体層と前記第2電極とに挟まれた第3半導
    体層とを備え、 前記第1半導体層は、低不純物濃度及び薄い膜厚を有
    し、 前記第1電極を成す電極材料の仕事関数は前記第1半導
    体層を成す半導体材料の仕事関数よりも大きいことを特
    徴とする、電力用半導体装置。
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