JP2000057847A - ポリマー電解質膜及び複合型ポリマー電解質膜 - Google Patents

ポリマー電解質膜及び複合型ポリマー電解質膜

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JP2000057847A
JP2000057847A JP10218968A JP21896898A JP2000057847A JP 2000057847 A JP2000057847 A JP 2000057847A JP 10218968 A JP10218968 A JP 10218968A JP 21896898 A JP21896898 A JP 21896898A JP 2000057847 A JP2000057847 A JP 2000057847A
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polymer electrolyte
electrolyte membrane
film
electrolyte
copolymer
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Takahiro Omichi
高弘 大道
Takeyuki Kawaguchi
武行 川口
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Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リチウムおよびリチウムイオン二次電池や電
気二重層コンデンサー等の電気化学素子に適用可能な機
械特性およびイオン伝導性に優れたポリマー電解質膜 【解決手段】 弗化ビニリデン(VdF)とパーフロロメチ
ルビニルエーテル(FMVE)との共重合体(好ましくはVdF/
FMVE=98/2〜92/8)の膜状物と非水電解液とからなるポ
リマー電解質膜において、該共重合体100重量部に対し
て非水電解液が100〜500重量部であることを特徴とする
ポリマー電解質膜。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リチウムおよびリ
チウムイオン二次電池や電気二重層コンデンサー等の電
気化学素子に適用可能な機械特性およびイオン伝導性に
優れたポリマー電解質膜に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の発達にともない、小型
・軽量、かつエネルギー密度が高く繰り返しの充電回数
が多い二次電池の開発が望まれている。この種の電池と
して水溶液電解液でなく非水電解液を使用するリチウム
およびリチウムイオン二次電池が注目されている。
【0003】リチウムおよびリチウム合金を負極として
用いる溶液型のリチウム二次電池の場合、充放電繰り返
しに伴い負極上に糸状のリチウム結晶体(デンドライト)
が生じ短絡等を起こすことから、それを抑制し、しかも
セパレータとしての特性を有する固体状のポリマー電解
質の開発が望まれている。
【0004】また、リチウム二次電池のデンドライトの
問題を解消し商品化されたリチウムイオン二次電池にお
いては、電極の短絡防止に用いているセパレータ自身の
電解液の保持力は十分でなく電解液の液漏れを起こし易
いことから、外装として金属缶の使用が不可欠となって
いる。これにより、電池の製造コストが高くなるだけで
なく、電池の軽量化も十分に出来ない状況にある。この
ような背景から、リチウムイオン二次電池においても電
解液の液漏れをなくし、電池の軽量化を目指す観点か
ら、セパレータとしての機能も有する安全性の高いポリ
マー電解質の開発が望まれている。
【0005】この様な背景から、高いイオン伝導度と安
全性を両立させたポリマー電解質系の検討が精力的に行
われている。具体的には、真性ポリマー電解質に液体成
分(溶媒もしくは可塑剤)を添加したいわゆるゲル電解質
と称されるものが精力的に検討されている。この系の場
合、ゲル電解質膜のイオン伝導度は含有する液体成分の
量に依存しており、かなりの量の液体成分を含有させる
ことにより、実用的に十分と考えられる10-3S/cm以上の
イオン伝導度を示す系がいくつか報告されるようになっ
ている。しかし、これらの系のほとんどは、液体成分の
添加に伴い膜の力学的特性が急激に損なわれ、固体電解
質が本来持つべきセパレータとしての安全機能が消失し
たものとなっていた。
【0006】このような状況のもと、米国特許第5,296,
318号明細書および5,418,091号明細書には、ゲル電解質
膜の機械特性とイオン伝導度が両立するとされる系が記
載されている。これは、弗化ビニリデンに対しヘキサフ
ロロプロピレン(HFP)8〜25重量%共重合したポリマーを
ゲル電解質膜に利用したものである。しかし、この系で
すら、そのイオン伝導度は必ずしも十分でなく、その伝
導度を向上させるために可塑剤(非水電解液)を多量に添
加すると、電解質膜の機械強度が大幅に低下する。その
ため、この膜をロールで取り扱う際に張力をかけると、
容易に変形・破損したり、電極と積層した場合にわずか
な圧力で押しつぶされ短絡するなどの問題があり、電池
の製造プロセスを考慮した場合、十分な機械的特性を有
しているとは言い難かった。
【0007】一方、上記のポリマー電解質の機械特性を
改善する系として、特開平9-289038号公報には、弗化ビ
リニデン共重合体としてHFPでなくパーフロロアルキル
ビニルエーテルを共重合したポリマーが記載されてい
る。具体的には、パーフロロアルキルビニルエーテルと
してパーフロロプロピルビニルエーテルを共重合したポ
リマーが実施例に記載されており、機械特性の優位性が
示されているが、イオン伝導度的には比較例に対し有意
なものとは言い難かった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、実用的に十
分な高いイオン伝導度と、機械特性とを兼ね備えた、安
全性の高いリチウムイオン二次電池等の電気化学素子に
適用可能なポリマー電解質膜を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の問
題を解決するため、弗化ビニリデン系ポリマー電解質膜
について鋭意検討した結果、特定物質の特定共重合組成
を有する弗化ビニリンデン系ポリマーを用いることによ
り、本目的を達成できることを見出し、本発明を完成す
るに至った。
【0010】すなわち本発明は、弗化ビニリデン(VdF)
とパーフロロメチルビニルエーテル(FMVE)との共重合体
の膜状物と非水電解液とからなるポリマー電解質膜にお
いて、該共重合体100重量部に対して非水電解液が100〜
500重量部であることを特徴とするポリマー電解質膜、
及び該ポリマー電解質を多孔質薄膜に含浸・一体化した
複合型ポリマー電解質膜である。
【0011】
【発明の実施形態】以下、本発明の内容に関して説明す
る。本発明のポリマー電解質膜用のポリマーとしては、
弗化ビニル(VdF)に対してパーフロロメチルビニルエー
テル(FMVE)を共重合したポリマーが用いられる。この共
重合体においては、VdF成分が微結晶性部分となり膜の
機械特性向上に寄与する。また、FMVE成分が非晶部分と
なり非水電解液の含浸保持に寄与する。特に、共重合成
分としてFMVEを用いた場合は、そのエーテル側鎖とリチ
ウムイオンとの相互作用により、非水電解液との親和性
が向上するとともに、その側鎖が大きくないため、側鎖
の運動によるリチウムイオンのホッピング伝導も良好と
なり、FMVEは特に好ましい共重合成分となる。
【0012】その際の共重合比としてはVdF/FMVE=98/2
〜92/8(モル比)が好適に採用される。VdF共重合比が98
モル%よりも多くなると、結晶性が向上するため膜の機
械特性は向上するが、種々の塗工溶媒に対する溶解性が
低下するとともに、非水電解液との相互作用が低下する
ため、十分なイオン伝導性が発現され難くなる。また、
VdFの共重合比が92モル%未満になると、膜の結晶性が低
下し機械特性が低下し好ましくなくなる。特に好ましい
共重合比としてはVdF/FMVE=97/3〜93/7(モル比)を挙げ
ることができる。
【0013】該共重合体は、一般的に行われているラジ
カル重合法により合成することができる。具体的には、
溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法、バルク重合法等
の何れの手法によっても重合が可能である。重合開始剤
としては、例えば、ジ-n-プロピルパーオイサイド、ジ
イソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ-t-ブチル
パーオキサイド、ヘプタフロロブチルパーオキサイド等
の過酸化物や、アゾビスイソブチロニトリル、過硫酸カ
リウム、過硫酸アンモニウム等を挙げることができる。
【0014】本発明のポリマー電解質膜は、該共重合体
の薄膜が非水電解液を保持することにより形成される。
その際の非水電解液の保持量としては、該共重合体100
重量部に対して非水電解液が100〜500重量部が好まし
い。非水電解液量が100重量部未満の場合は、膜のイオ
ン伝導度が十分でなくなり好ましくなくなる。また、非
水電解液量が500重量部よりも多くなると、膜の機械強
度が十分でなくなり好ましくなくなる。より好適には、
150〜400重量部の範囲が採用される。
【0015】本発明に用いる電解液は、特に限定される
ものではないが、例えば、リチウムおよびリチウムイオ
ン二次電池への応用の場合は、非水溶媒にリチウム塩を
溶解した非水電解液を用いることができる。具体的なリ
チウム塩としては、ホウ四弗化リチウム(LiBF4)、過塩
素酸リチウム(LiClO4)、六弗化リン酸リチウム(LiP
F6)、六弗化砒素リチウム(LiAsF6)、トリフロロスルフ
ォン酸リチウム(CF3SO3Li)、リチウムパーフロロメチル
スルフォニルイミド[LiN(CF3SO2)2]およびリチウムパ
ーフロロエチルスルフォニルイミド[LiN(C2F5SO2)2
等を用いることが出来る。また、そのリチウム塩の濃度
としては、0.2から2M(モル/l)の範囲が好適に用いられ
る。また、これらリチウム塩を溶解する非水溶媒として
は、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネー
ト(EC)、ブチレンカーボネート(BC)、ジメチルカーボネ
ート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、メチルエチル
カーボネート(MEC)、1,2-ジメトキシエタン(DME)、1,2-
ジエトキシエタン(DEE)、γーブチロラクトン(γーBL)、
スルフォラン、アセトニトリル等の単独溶媒や、これら
を2種類以上を混合した混合溶媒も採用できる。特に、
PC、EC、γ-BL、DMC,DEC,MECおよびDMEから選ばれる少
なくとも1種以上の溶媒が好適に用いられる。また、電
気二重層コンデンサー等への応用の場合は、前記のリチ
ウム塩の代わりにアンモニウム塩を溶解した非水電解液
が好適に用いられる。
【0016】次に本発明のポリマー電解質膜の製造方法
について説明する。本発明のポリマー電解質膜の製造法
は特に限定されるものではないが、例えば下記に示す方
法等を挙げることができる。
【0017】溶融製膜法:フッ素樹脂と非水電解液と
を所定の割合で配合し、加熱溶融したドープを基材上に
塗布・冷却することで電解液入りのポリマー電解質膜を
直接製膜する方法。
【0018】溶媒法:フッ素樹脂と非水電解液とを所
定の割合で配合し、フッ素樹脂を溶解する低沸点の溶媒
を添加しポリマーを溶解し、得られたドープを基材上に
塗布後、低沸点溶媒を乾燥除去し、ポリマー電解質膜と
する方法。
【0019】抽出法:フッ素樹脂と可塑剤とを所定の
割合で配合し、フッ素樹脂を溶解する低沸点の溶媒を添
加しポリマーを溶解し、得られたドープを基材上に塗布
後、低沸点溶媒を乾燥除去し、可塑剤入りのフィルムを
作成後、可塑剤を抽出し非水電解液に置換しポリマー電
解質膜とする方法。
【0020】湿式製膜法:フッ素樹脂と水溶性の相分
離剤(開孔剤)とを所定の割合で配合溶解し、得られたド
ープをTダイ等のスリット状のノズルから吐出後、凝固
浴へ投入し膜の凝固を行ない、水洗・乾燥することでフ
ッ素樹脂からなる多孔膜を製膜し、その多孔膜に非水電
解液を含浸させポリマー電解質膜とする方法。
【0021】次に本発明の複合型ポリマー電解質膜につ
いて説明する。本発明の複合型ポリマー電解質膜は、前
記の共重合体と非水電解液とかならるポリマー電解質を
多孔質薄膜に含浸・一体化することにより作製される。
この際、含浸されるポリマー電解質(膜)の引張り強度は
0.4M Pa以上、25℃でのイオン伝導度は2×10-3S/cm以上
であることが必要である。ここで、ポリマー電解質(膜)
単独の特性は、多孔質薄膜と複合化せずポリマー電解質
膜を単独で製膜した膜の特性である。この引っ張り強度
が0.4M Pa未満となると、複合膜としても十分な短絡防
止特性が発現されず好ましくない。また、イオン伝導度
が2×10-3S/cm未満となると、複合膜とした際に十分な
イオン導電性が確保されず好ましくなくなる。具体的に
は、複合膜とした際に短絡防止特性として300g以上の突
刺し強度と、25℃で5×10-4S/cm以上のイオン導電性を
両立することが必要である。突刺し強度が300g未満の場
合、短絡防止特性が不十分となり、実用的な観点から好
ましくなくなる。また、イオン伝導度が5×10-4S/cm未
満の場合も、実用的な観点からイオン伝導度が十分でな
くなり好ましくない。
【0022】本発明の複合型ポリマー電解質膜におい
て、上記の条件を満足するためには、ポリマー電解質だ
けでなく、好ましい特性を有する多孔質薄膜を支持体と
して採用する必要がある。具体的には、イオン伝導度の
観点から、マクミラン数が5以下の多孔質薄膜を採用す
る必要がある。ここでマクミラン数とは多孔質薄膜のイ
オン伝導性に対する抵抗の指標として用いられている数
値であり、多孔質膜を介した電解液抵抗(膜に電解液を
含浸させて測定した電解液抵抗)/電解液抵抗(電解液の
みで測定した電解液抵抗)で定義される値である。具体
的には、交流インピーダンス法により測定した非水電解
液の抵抗率と、同様に測定した非水電解液を含浸させた
多孔膜の抵抗率から算出することができる。この値が5
よりも大きい多孔質薄膜を支持体として採用した場合
は、結果的に十分なイオン伝導度を有する複合ポリマー
電解質膜を作製することが困難となり好ましくない。
【0023】また、多孔質薄膜の素材としては膜の機械
特性向上の観点から、用いる非水電解液に対し膨潤(溶
解)等を併発しない安定な素材が採用される。そのよう
素材としては特に限定されるものではないが、例えばポ
リエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンやポリ
スルホン、ポリエーテルスルホン、全芳香族ポリアミ
ド、ポリテトラフロロエチレンなどの耐熱性樹脂、さら
にガラス、アルミナ等の無機材料を挙げることができ
る。
【0024】また、多孔質膜の形状は特に限定されるも
のではなく、連続細孔を有する多孔質膜や不織布状のシ
ートなど何れの形態のものも採用できる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の内容を実施例を用い詳細に説
明する。
【0026】<ポリマー電解質膜> [実施例1] <ポリマー合成>ステンレス製の耐圧容器にパ−フロロ
メチルビニルエーテル(FMVE)2.1g、トリクロロトリスル
ホロエタン(CFC113)30ml、ヘプタフロロブチルパーオキ
サイドの5%CFC113溶液を1ml仕込み、容器内を窒素置換
した後、-78℃に冷却し真空とした。この中に弗化ビニ
リデン(VdF)18.4gを仕込み、室温で20時間攪拌し重合を
行なった。得られた反応物を重DMSOに溶解し、NMRによ
り共重合組成比を解析した。共重合比はVdF/FMVE=95.7/
4.3モル比であった。
【0027】<製膜>得られた共重合体100重量部に対
し、非水電解液として1M濃度のLiBF4を溶解したプロピ
レンカーボネート/エチレンカーボネート(1/1重量比)を
100および300重量部添加し、次いで塗工溶媒としてテト
ラヒドロフラン(THF)を添加後50℃に加熱し溶解を行な
い、ポリマー濃度12wt%の塗工用ドープを調製した。得
られたドープを離型処理を施したPETフィルム上に塗布
後、乾燥を行ない電解液を保持した電解質フィルムを作
製した。得られた電解質フィルムについて、引張り特性
およびイオン伝導度の測定を実施した。
【0028】<引張り特性>得られたフィルムを1cm×3
cmの短冊に切り出し、テンシロンを用い引張り強度およ
び破断伸度を測定した。
【0029】<イオン伝導度>電解液を含浸させた複合
膜を20mmφに切り出し、2枚のSUS電極に挟み、10K Hz
での交流インピーダンスから伝導度を算出した。
【0030】[実施例2]実施例1において、FMVEの仕
込み量を2.6g、VdFの仕込み量を18.2gとした以外は、実
施例1と同様に重合を行ないポリマーを合成した。得ら
れたポリマーの共重合比は、VdF/FMVE=94.7/5.3モル比
であった。このポリマーを用い、実施例1と同様にして
製膜を行ない、電解液を保持した電解質フィルムを作製
し、引張り特性およびイオン伝導度の測定を行なった。
【0031】[比較例1]弗化ビニリデン共重合体とし
てVdFに対しヘキサフロロプロピレン(HFP)を約12重量%
(約5モル%)共重合したポリマー(KYNAR2801;エルフ・ア
トケム社製)を用い、実施例1と同様に製膜を行ない、
電解液を保持した電解質フィルムを作製し、引張り特性
およびイオン伝導度の測定を行なった。
【0032】[比較例2]実施例1において、FMVEの代
わりにパーフロロプロピルビニルエーテル(FPVE)を2.7g
仕込み、VdFの仕込み量を18.3gとした以外は、実施例1
と同様にしてポリマーを合成した。得られたポリマーの
共重合比はVdF/FPVE=95.8/4.2モル比であった。このポ
リマーを用い、実施例1と同様にして製膜を行ない、電
解液を保持した電解質フィルムを作製し、引張り特性お
よびイオン伝導度の測定を行なった。
【0033】[比較例3]実施例1において、FMVEの仕
込み量を4.0g、VdFの仕込み量を17.7gとした以外は実施
例1と同様にしてポリマーを合成した。得られたポリマ
ーの共重合比はVdF/FMVE=91.0/9.0モル比であった。こ
のポリマーを用い、実施例1と同様にして電解液を保持
した電解質フィルムを製膜を実施した。しかしながら、
このポリマーの場合、電解液添加量100phrの条件でも、
製膜時に電解液の染み出し(ブリードアウト)が併発し、
電解液を多量に保持した電解質フィルムを製膜すること
が出来なかった。実施例1,2および比較例1,2の結
果を表1にまとめた。
【0034】
【表1】
【0035】実施例から明らかなように、弗化ビニリデ
ン共重合体として弗化ビニリデン(VdF)に対し、パーフ
ロロメチルビニルエーテル(FMVE)を特定の割合で共重合
したポリマーを用いることにより、電解液保持量が多く
とも機械特性(引張り応力、伸度)の低下が少なく、しか
も高いイオン伝導度を有するポリマー電解質膜を作製で
きる。また、共重合成分として同種のパーフロロプロピ
ルビニルエーテル(FPVE)を用いた場合は、イオン伝導度
的には従来技術を凌駕するものが得られない(比較例
2)。
【0036】以上の結果から理解されるごとく、VdFに
対しFMVEを共重合したポリマーを用いることにより、機
械特性およびイオン伝導度の両面で特異的に優れた特性
を示すポリマー電解質膜を作製できる。
【0037】<複合型ポリマー電解質膜> [実施例3]実施例1で作製した共重合体100重量部に
対し、非水電解液を300重量部添加したドープを全芳香
族ポリアミドであるアラミド短繊維からなる不織布状の
シートに含浸塗布し、50℃にて乾燥しTHFを除去し、複
合ポリマー電解質膜を作製した。用いたアラミドシート
の諸特性は以下の通りである。目付け量19g/cm2、膜厚3
6μm、マクミラン数1.7。得られた複合ポリマー電解質
膜について、突刺し強度およびイオン伝導度の測定を実
施した。
【0038】<突刺し強度>複合電解質膜を11.3mmφの
固定枠にセットし、先端部半径0.5mmの針を支持体の中
央に垂直に突き立て、50mm/分の一定速度で針を押し込
み、電解質膜に穴が開いた時に針にかかっていた力を突
刺し強度とした。突刺し強度は453gであった。
【0039】<イオン伝導度>前記の単独膜と同様に交
流インピーダンス法により測定した。イオン伝導度は1.
5×10-3S/cm(25℃)であった。
【0040】[実施例4]多孔質薄膜としてポリエチレ
ン製の多孔膜を用い、この多孔質薄膜に実施例3で作製
した共重合体100重量部に対し非水電解液を300重量部添
加したドープを真空含浸法により含浸させた。次いで、
多孔膜表面に過剰に塗布されたドープをかきとり乾燥を
行ない、複合ポリマー電解質膜を作製した。用いたポリ
エチレン製多孔膜の諸特性は以下の通りである。空隙率
75%、膜厚40μm、マクミラン数2.2。
【0041】得られた複合ポリマー電解質膜について、
突刺し強度およびイオン伝導度を測定した。突刺し強度
は320g、イオン伝導度は1.1×10-3S/cmであった。
【0042】実施例3および4に示すように、VdFとFMV
E共重合体と非水電解質からなるポリマー電解質と多孔
質薄膜とを複合化することにより、イオン伝導度および
短絡防止特性(突刺し強度)の優れた安全性の高い複合型
ポリマー電解質膜を作製できた。
【0043】
【発明の効果】以上詳述してきたように本発明によれ
ば、優れた機械特性と高いイオン伝導性とを両立するリ
チウムイオン二次電池やコンデンサー用途に適用可能な
優れた複合型ポリマー電解質膜を提供することが可能と
なった。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 BD141 BE041 DE186 DG036 DH046 DK006 EZ006 FD116 GQ02 HA05 5H021 BB12 EE04 EE07 EE10 EE15 HH00 HH01 HH06 5H029 AJ06 AJ11 AJ12 AJ15 AL12 AM01 AM02 AM03 AM04 AM05 AM06 AM07 AM16 CJ02 CJ06 CJ08 CJ11 CJ22 CJ23 DJ04 EJ06 EJ08 EJ12 EJ14 HJ02 HJ04 HJ20

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弗化ビニリデン(VdF)とパーフロロメチ
    ルビニルエーテル(FMVE)との共重合体の膜状物と非水電
    解液とからなるポリマー電解質膜において、該共重合体
    100重量部に対して非水電解液が100〜500重量部である
    ことを特徴とするポリマー電解質膜。
  2. 【請求項2】 該共重合体の共重合モル比がVdF/FMVE=9
    8/2〜92/8であることを特徴とする請求項1記載のポリ
    マー電解質膜。
  3. 【請求項3】 該非水電解液がリチウム塩を溶解した非
    水溶媒であることを特徴とする請求項1および2記載の
    ポリマー電解質膜。
  4. 【請求項4】 弗化ビニリデン(VdF)とパーフロロメチ
    ルビニルエーテル(FMVE)との共重合体と非水電解液とか
    らなるポリマー電解質が多孔質薄膜に含浸・一体化され
    たことを特徴とする複合型ポリマー電解質膜。
  5. 【請求項5】 該ポリマー電解質が引張り強度が0.4M P
    a以上で、かつ25℃でのイオン伝導度が2×10-3S/cm以上
    であることを特徴とする請求項4記載の複合型ポリマー
    電解質膜。
  6. 【請求項6】 イオン伝導度が25℃において5×10-4S/c
    m以上であり、かつ突刺し強度が300g以上であることを
    特徴とする請求項4記載の複合型ポリマー電解質膜。
  7. 【請求項7】 該多孔質薄膜がマクミラン数が5以下の
    多孔質薄膜であることを特徴とする請求項4〜6記載の複
    合型ポリマー電解質膜。
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