JP2000056805A - 予測制御装置 - Google Patents

予測制御装置

Info

Publication number
JP2000056805A
JP2000056805A JP22276898A JP22276898A JP2000056805A JP 2000056805 A JP2000056805 A JP 2000056805A JP 22276898 A JP22276898 A JP 22276898A JP 22276898 A JP22276898 A JP 22276898A JP 2000056805 A JP2000056805 A JP 2000056805A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
controller
control device
value
prediction
predictive control
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP22276898A
Other languages
English (en)
Inventor
Akihiko Yamada
昭彦 山田
Yoshio Sato
美雄 佐藤
Masahide Nomura
政英 野村
Toru Kimura
木村  亨
Shinya Kikuchi
信也 菊池
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP22276898A priority Critical patent/JP2000056805A/ja
Publication of JP2000056805A publication Critical patent/JP2000056805A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Feedback Control In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】調整期間が短く、予測制御性能が高いプロセス
の予測制御装置を提供することにある。 【解決手段】蒸気温度予測部310は、予測部330
と、その出力である予測値Ysとプラント出力値(被制御
量)Yとのいずれか一方を制御器320にフィードバッ
クするための切替部332と、パラメータ調整部340
とを備え、パラメータ調整部340は、制御器320の
機能を模擬した制御器モデル346、制御対象100の
機能を模擬した制御対象モデル344、予測部330を
模擬した予測機能モデル350、制御対象モデル344
と予測機能モデル350とのパラメータを調整するモデ
ル調整部342、及び、制御器320のパラメータKc
Tcと予測部330での予測時間間隔τsとを決定するパ
ラメータ最適化部348から構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プロセスの将来の
状態を予測し、その予測結果に基づいて操作量を決定し
て制御する予測制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】プロセスの応答特性として、応答時間遅
れが大きいものがある。例えば火力発電プラントでは、
燃料投入量に変更を加えてから主蒸気温度が変化するま
での時間が長く、その時定数は数分〜20分程度であ
る。
【0003】従って通常のフィードバック制御では制御
偏差(主蒸気温度偏差)が大きくなるという問題があっ
た。
【0004】これに対して、将来のプロセス状態を事前
に予測し、その予測値に基づいて操作量を決定する予測
制御方法がある。火力プラントを対象にした予測制御方
法には、例えば以下のものがある。
【0005】(1)特開平6-266408号公報 (2)特開平9-274507号公報 (3)特開平7-84608号公報 上記従来技術(1)及び(2)では、通常、プラントの被
制御量をフィードバックして、その目標値との偏差に基
づいて比例・積分制御をする代わりに、被制御量の将来
の予測値をフィードバックする方式としている。
【0006】また、上記従来技術(3)には、最適制御
理論に基づき操作量の変化分を計算する方法が述べられ
ている。しかし、上記従来技術(1)及び(2)のように
実績があり、制御偏差と操作量との関係が分かり易い比
例・積分制御方式の方が適用しやすいプロセスも多い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術(1)及
び(2)では、予測制御方式により制御性能が向上する
ことが述べられている。従来技術(1)及び(3)では予
測に使用するモデルの調整方法が記載されている。
【0008】しかし、多くの分野またはプロセスで広く
用いられている比例・積分制御器を備えた制御系では、
プロセス量測定値に基づいて制御する場合と、予測値に
基づいて制御する場合とでは、制御性能を最大限に発揮
する比例・積分制御器のパラメータは異なる。また、ど
れくらい先の時間のプロセス量を予測するのが最も適し
ているのかということも問題である。上記従来技術に
は、それらの調整方法については述べられていない。
【0009】本発明の目的は、調整期間が短く、予測制
御性能が高いプロセスの予測制御装置を提供することに
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、プロセス量の
将来値を予測する予測手段と、該予測値に基づいて操作
量を決定する制御器とを有する予測制御装置において、
前記予測手段および前記制御器で使用されるパラメータ
の少なくとも一つを調整するパラメータ調整手段を具備
することを特徴とする。
【0011】ここで、前記パラメータ調整手段は、例え
ば、前記制御器を模擬するモデルと、前記制御器の制御
対象を模擬するモデルと、前記予測手段を模擬するモデ
ルとを少なくとも有し、これらのモデルを使用して予め
定めた制御性能評価値を演算し、該演算結果に基づい
て、予測時間間隔と前記制御器のパラメータのうちの予
め定めたパラメータの値とを決定することが好ましい。
【0012】また、予測可能な時間間隔の範囲あるいは
値が与えられる場合には、前記パラメータ調整手段が、
予め定まっている予測時間間隔の範囲あるいは値を用い
て、前記制御器のパラメータを調整することが好まし
い。
【0013】また、前記パラメータ調整手段によるパラ
メータの調整処理は、前記制御器の制御対象の動作デー
タを用いてオフラインで実施したり、あるいは前記制御
器の制御対象の動作中にオンラインで実施する構成とし
てもよい。
【0014】また、上記発明の予測制御装置において、
前記制御器が比例制御器と積分制御器とを少なくとも具
備して構成されており、前記パラメータ調整手段が少な
くとも前記制御器の比例ゲインと積分時間を調整するこ
とが好ましい。
【0015】また、上記発明の予測制御装置において、
例えば、前記制御器の制御対象を火力発電プラントに備
えられているアクチュエータとし、前記予測手段が予測
するプロセス量を蒸気温度または蒸気エンタルピーとす
る。
【0016】また、前記予め定めた制御性能評価値を求
める数式には、前記プロセス量の一つである被制御量の
変化率に対して、その目標値との偏差量を算出する項が
少なくとも含まれていることが好ましい。
【0017】また、上記発明の予測制御装置において、
前記パラメータ調整手段によって決定されたパラメータ
の値、および、該パラメータ値を用いて前記各モデルに
よりシミュレーションを実行し、前記プロセス量の一つ
である被制御量に対応する計算値の時間応答波形を示す
画像データを生成し、該画像データを表示する画像表示
手段をさらに具備する構成としてもよい。
【0018】また、上記発明の予測制御装置において、
前記被制御量の目標値を経過時間の関数として入力する
目標値入力手段と、前記入力した目標値を示す画像デー
タを生成して表示する目標値表示手段とをさらに具備す
る構成としてもよい。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態について説明
する。
【0020】本実施形態では、本発明を火力発電プラン
トの蒸気温度予測制御に適用した例について述べたもの
である。以下、図を参照して説明する。
【0021】対象とする石炭焚き火力発電プラント10
0の構成例を図2に示す。ボイラ150では燃料と空気
をバーナー160に供給して燃焼させ、給水ポンプ14
0により循環する供給水を火炉水壁152で蒸発させ
る。さらに過熱器154で昇温して過熱状態となった蒸
気はタービン加減弁121を介して高圧タービン130
に導かれて高圧タービン130を駆動する。高圧タービ
ンを通過した蒸気は再熱器156で再び昇温されて低圧
タービン120に入る。高圧タービン130および低圧
タービン120の回転により発電機110で電力を発生
させる。
【0022】以降、高圧タービン130入口の蒸気を主
蒸気、低圧タービン120入口の蒸気を再熱蒸気と称す
る。
【0023】火力発電プラントには、上記構成機器の他
にもタービンを駆動後の蒸気を冷却水126により冷却
する復水器125や燃焼排ガス処理装置170などの機
器もある。排ガス処理装置170を通過したガスは、煙
突175から大気へ放出される。
【0024】プラント100の運転状態は、発電機出力
計測器111、主蒸気温度(過熱器出口蒸気温度)測定
器122、過熱器入口蒸気温度測定器127、主蒸気圧
力測定器123、再熱蒸気温度測定器124等のデータ
測定装置で計測され、運転制御装置300へ伝送され
る。プラントには、この他にも種々のプロセス量を計測
するための装置が取り付けられており、それらによる計
測値も運転制御装置300で取込んでいる。ここでは、
それらの詳細な説明は省略する。
【0025】本発明が適用される運転制御装置300は
これらのプロセスデータを基にして、プラントの運転状
態を把握し、プラントが望ましい状態になるように燃料
流量調節弁162、空気流量調節弁161、タービン加
減弁121、給水ポンプ140などの機器を制御してい
る。
【0026】本発明では、石油やガスなどの燃料の種類
は問わないが、例えば石炭を燃料とする場合は石炭を粉
砕する微粉炭機を制御して燃料流量を調整する。
【0027】火力プラントでは主蒸気温度のように、応
答時間が比較的大きい制御量があり、この制御は一般に
難しいとされている。そこで、主蒸気温度の制御に、本
発明の予測制御方法を適用する。
【0028】予測制御の目的は、時定数が大きく、応答
が遅いプロセス値に対して、その将来の挙動を予測し、
先行的に操作量を決定することにより、制御精度を向上
させることである。
【0029】予測制御方法の概要を示す。目的とする時
間先の主蒸気温度の目標値を計算する。主蒸気温度目標
値は、一定である場合もあるが、負荷変化に伴って目標
値が変化する場合がある。
【0030】負荷変化計画が既知の場合には、負荷の関
数である蒸気温度目標値Rs(数1)から、その負荷変化
計画に基づいて将来の負荷変化を算出する。
【0031】
【数1】
【0032】将来の負荷変化が未知の場合には、現在サ
ンプリングステップkでの蒸気温度目標値Rs(k)と1サ
ンプリングステップ前の目標値Rs(k-1)と、サンプリ
ング時間間隔Δt秒から、n秒先の目標値を次式で算出す
る。
【0033】
【数2】
【0034】本例では、目標値の変化を一次式で近似し
て求めているが、本発明ではこの方法に限定されるもの
ではない。
【0035】このようにして求めた将来の蒸気温度目標
値に対して、蒸気温度が将来の同時刻に何度Cになるか
を蒸気温度予測部310で予測する。蒸気温度予測部3
10の詳細機能は後述する。
【0036】操作量の決定方法を説明する。制御方式は
PI(比例・積分)制御を採用している。その具体的計
算方法は次式である。
【0037】
【数3】
【0038】
【数4】
【0039】ここで、uは操作量値、Δuは操作量値の変
化分、Ysは蒸気温度予測値、Kcは比例ゲイン、Tcは積分
時間である。
【0040】蒸気温度制御の操作量としては、燃料流
量、過熱器スプレ流量、ガス再循環流量があり、それら
を本発明の予測制御方法を用いて制御している。過熱器
スプレ流量調節弁、ガス再循環ポンプは図2では省略し
ている。また、これらの操作量のうちいずれか一つ、ま
たは二つを選択してもよく、それ以外の操作量を本発明
の予測制御方法により操作してもよい。
【0041】それぞれの操作量uが決定されると、この
値によりプラント100の燃料流量調節弁162の開度
やスプレ流量調節弁開度、ガス再循環ポンプ出力などが
操作される。
【0042】蒸気温度などのプロセス値は各種センサで
計測されて、次の時間ステップの蒸気温度予測部310
(図1参照)に入力される。各種プロセス値の測定値
は、蒸気温度予測部310のみならず、運転制御装置3
00の他の部にも入力されて、他の操作量を算出するた
めに用いられる。
【0043】本実施形態における運転制御装置300の
構成を説明する。
【0044】運転制御装置300は、図3に示すよう
に、マスタ制御部370とそれに基づくサブループ制御
部390とで構成されている。
【0045】マスタ制御部370は通常制御コントロー
ラ375と、本発明を適用している蒸気温度予測制御コ
ントローラ380とに分かれている。蒸気温度予測制御
コントローラ380には、図1を用いて後述する、予測
部330やパラメータ調整部340を有する蒸気温度予
測部310が備えられている。
【0046】サブループ制御部390には、タービン制
御コントローラ391、給水ポンプコントローラ39
2、燃料流量調節弁コントローラ393、押込みファン
コントローラ394、誘引ファンコントローラ395、
スプレ流量コントローラ396、および、ガス再循環流
量コントローラ397が備えられている。
【0047】これらのコントローラは互いに信号伝送ネ
ットワーク400に接続されており、信号の授受が可能
である。サブループ制御部390の各コントローラから
の出力は、プラント100の各アクチュエータ101に
送られ、対応する機器の動作を制御する。
【0048】本運転制御装置300は、例えば図4に示
す構造を備える情報処理装置300aによって実現する
ことができる。
【0049】本例の情報処理装置300aは、外部入力
インターフェイス301、出力インターフェイス302
を介して信号伝送ネットワーク400と接続されてい
る。受信した信号を必要に応じて記憶装置303に格納
しながら、演算処理装置304にて各種指令信号を演算
・生成する。指令信号は出力インターフェイス302お
よび信号伝送ネットワーク400を介して制御対象とな
る各機器へ送られる。
【0050】また、外部入力インターフェイス301に
はキーボード930とマウス940とからなる外部入力
装置900及びデータ記憶装置500が接続されてい
る。また出力インターフェイス302には画像表示装置
910と磁気ディスク装置950が接続されており、運
転員とのインターフェイスとして機能する。
【0051】次に、蒸気温度予測部310について、図
1を用いて説明する。
【0052】本実施形態では、予測値(蒸気温度)に基
づいて燃料流量、スプレ流量を制御する場合の例につい
て説明する。本例において、図1の制御器320は図3
に示す燃料制御器393、スプレ制御器396に相当す
る。
【0053】蒸気温度予測部310は、予測部330
と、その出力である予測値Ysとプラント出力値(被制御
量)Yとのどちらか一方を制御器320にフィードバッ
クするための切替部332と、本発明の特徴であるパラ
メータ調整部340とを備えている。
【0054】予測部330で実施される予測方法の処理
手順を具体的に説明する。
【0055】過熱器154の入口蒸気温度と出口蒸気温
度はそれぞれ温度測定器127、122で測定され、そ
の値は予測部330に取り込まれている。
【0056】予測部330では、熱交換器の特性をエネ
ルギー保存式に基づいてモデル化している。モデル式を
示す。
【0057】
【数5】
【0058】
【数6】
【0059】ここで、Vは容積[m3]、γは比重量[kg/
m3]、Hはエンタルピー[J/kg]、Fは流量[kg/s]、Aは伝熱
面積[m2]、αは熱伝達率[J/(m2・s・K)]、θは温度[°
C]、Mは重量[kg]、Cは比熱[J/(kg・K)]である。また、添
え字sは蒸気、mは伝熱管(メタル)、msは伝熱管から蒸
気、gmは燃焼ガスから伝熱管、inは入口位置、oは出口
位置をそれぞれ表す。
【0060】
【数7】
【0061】
【数8】
【0062】ここに、CPsは定圧比熱[J/(kg・K)]、HsBo
は基準エンタルピ[J/kg]である。
【0063】数5、6に、数7、8を代入して整理する
と次式が得られる。
【0064】
【数9】
【0065】
【数10】
【0066】ここで、数9、10を整理すると次式とな
る。
【0067】
【数11】
【0068】
【数12】
【0069】
【数13】
【0070】
【数14】
【0071】
【数15】
【0072】
【数16】
【0073】
【数17】
【0074】
【数18】
【0075】
【数19】
【0076】
【数20】
【0077】
【数21】
【0078】
【数22】
【0079】数11及び12を時間的に離散化し、マト
リクス表現すると次式となる。
【0080】
【数23】
【0081】
【数24】
【0082】
【数25】
【0083】
【数26】
【0084】
【数27】
【0085】
【数28】
【0086】数23が状態方程式であり、出力方程式は
次式で表される。
【0087】
【数29】
【0088】ここで、ZMは観測ベクトル(x1:出口蒸気
温度に対応)、CMは観測行列、VMは観測ノイズベクトル
である。
【0089】この物理式モデルに基づいて蒸気温度を予
測する。状態XM(k)のうち、x1(過熱器出口蒸気温
度)は測定可能であるが、x2(過熱器伝熱管温度)は測
定困難であるため、カルマンフィルタを適用して状態X
M(k)を推定する。
【0090】カルマンフィルタを用いた予測部330の
アルゴリズムを説明する。
【0091】現在サンプリングステップをkとすると、
(k-1)サンプリングステップにおける諸値を用いて物
理モデル式(数23)より算出した状態値には上付き添
字Pを、カルマンフィルタを構成して求める最尤推定値
には上付き添字SPをつけて表すことにする。
【0092】XM SP(k)は次式により求められる。
【0093】
【数30】
【0094】
【数31】
【0095】
【数32】
【0096】
【数33】
【0097】ここで記号Tは転置行列、-1は逆行列を意
味する。
【0098】この予測部330を用いて、繰り返し計算
することによって将来の蒸気温度を予測する。
【0099】さて、上記数6の右辺には過熱器入口ガス
温度θginが必要であるが、高温のガス温度は直接計測
することが困難であるため、この値を推定して用いる必
要がある。
【0100】まず、火炉に投入される燃料流量、空気流
量、ガス再循環流量などから火炉投入総熱量Qtを計算
し、火炉水壁での総熱吸収量Qw及びその他の対象熱交換
器前段までの熱吸収量Qhexを仮定して、次式のように燃
焼ガス保有熱量Qgを算出する。
【0101】
【数34】
【0102】
【数35】
【0103】ここで、βは火炉の輻射熱伝達係数、Cpg
はガス比熱、Fgは燃焼ガス流量である。
【0104】燃焼ガス温度θgは次式により算出してい
る。
【0105】
【数36】
【0106】以上、予測方法の具体的方法を述べたが、
本発明は本例の予測方法に限定されるものではない。
【0107】特に、過熱器入口ガス温度θginは数34
〜36により決定するのではなく、例えば以下の方法で
決定してもよい。
【0108】すなわち、現在サンプリングステップをk
とすると、ステップ(k-1)での諸値を用いて数36に
より現在の過熱器出口蒸気温度を推定する。将来の蒸気
温度を予測するためには、(k-1)時点で得られる情報
から、現在ステップkの蒸気温度が正しく求められてい
ることが前提になる。この関係を将来も維持していると
いう仮定の基で予測しているからである。
【0109】推定しているガス温度θginが適切でない
と、XM SP(k)に誤差を生じる原因になる。そこで、本
発明では、現在ステップkにおける過熱器出口蒸気温度
x1(k)(=θso(k))の測定値と、ステップ(k-1)
における伝熱管温度の最尤推定値x2 SP(k-1)(=θm SP
(k-1))を用いて、物理モデル式(数23)の関係か
ら次式を導き、ガス温度θginを算出する。
【0110】
【数37】
【0111】ここで、θso(k)はステップkにおける
出口蒸気温度測定値である。
【0112】本例の方法によれば、現在ステップkにお
ける過熱器出口蒸気温度の推定値が測定値と一致するよ
うに、ガス温度を決定することができる。この方法によ
れば、逐次、適切なガス温度を決定できるので、現在ス
テップにおけるモデル誤差が小さくなる。
【0113】また、ガス温度推定用の火炉モデルを準備
する必要がなく、従って、そのモデルのパラメータ調整
も不要である。また、モデル誤差が小さいため、予測精
度が向上する。
【0114】なお、本例では過熱器入口蒸気温度θsin
はサンプリングステップ(k-1)における値を用いてい
るが、ステップkにおける測定値を用いてもよい。
【0115】次に、本発明の特徴であるパラメータ調整
部340、およびそこで実行される予測時間間隔及びPI
パラメータの調整方法について説明する。
【0116】本実施形態におけるパラメータ調整部34
0は、図1に示すように、制御器320の機能を模擬し
た制御器モデル346、制御対象100の機能を模擬し
た制御対象モデル344、予測部330を模擬した予測
機能モデル350、制御対象モデル344と予測機能モ
デル350とのパラメータを調整するモデル調整部34
2、及び、制御器320のパラメータKc、Tcと予測時間
間隔τsとを決定するパラメータ最適化部348から構
成されている。
【0117】制御器モデル346はPI(比例・積分)制
御器を表す次式の伝達関数で定義する。
【0118】
【数38】
【0119】ここで、sはラプラス演算子である。
【0120】制御対象モデル344は一次遅れと無駄時
間で模擬し、次式の伝達関数で定義する。
【0121】
【数39】
【0122】ここで、Kp、Tp、Lpはそれぞれ、ゲイン、
時定数、無駄時間に相当するモデルパラメータである。
【0123】予測機能モデル350は次式の伝達関数で
定義する。
【0124】
【数40】
【0125】
【数41】
【0126】ここで、α、β、Tyは予測モデルパラメー
タであり、αとβの大小関係を調節することにより予測
時間間隔τsを、また、Tyを調節することにより予測波
形の振幅を調整できる。
【0127】最初、制御対象モデル344の応答特性を
実際の制御対象100の特性と合わせる必要がある。火
力プラントでは、プラント新設時や定期検査終了時にプ
ラント特性を把握するために試験運転を実施する。
【0128】その一つとして、各種操作量に対してステ
ップ応答試験を実施する。モデル調整部342はそのス
テップ応答試験のデータを取り込み、制御対象モデル3
44のモデルパラメータKp、Tp、Lpを調整する。
【0129】これらの調整には、運転員が介入し、試運
転データを用いてオフラインで実施する。図5に、モデ
ル調整部342によるモデルパラメータの調整処理に際
して用いるマンマシンインターフェイスのための表示画
面例を示す。図5に示す画像は、例えば図4の画像表示
装置910に表示される。これに対して、運転員は外部
入力装置900を用いて操作やデータ入力を行う。
【0130】本例においては、グラフ表示エリア911
にプラント試運転時のステップ応答の応答波形915が
所定のフォーマットでグラフ表示される。モデル調整部
342は、応答波形915からモデルパラメータKp
Tp、Lpを決定するための補助線912、914、916
を求め、これらの補助線を前記表示されたグラフ上に重
ねて表示させる。
【0131】補助線914は、ステップ応答試験開始時
の定常状態の出力レベルAを表しており、画面上でマウ
スポインタカーソル918を用いて上下に移動させるこ
とができる構成となっている。出力レベルAは、数値表
示エリア920の該当する領域に、例えば定格レベルに
対するパーセントで表示される。
【0132】また、数値表示エリア920には出力レベ
ルAの他、各種数値が表示され、その値をキーボード9
30からの入力により直接変更することが可能な構成と
する。また、増減ポインタ922をマウスでクリックす
ることにより表示されている値を微小間隔で増加または
減少させることができる。補助線914の表示位置と数
値表示エリア920内の値は連動して変化させるものと
する。
【0133】これらの方法により、運転員が出力レベル
Aの値を決定する。同様にして補助線912が示すステ
ップ応答試験終了時の定常状態における出力レベルBを
決定する。
【0134】さらに応答波形立ち上がり時の変曲点にお
ける接線916を決定する。接線916は、出力レベル
A及びBの位置を移動および決定する場合に用いた上記
と同様の方法により、図5に示す点C及び点Dを移動お
よび決定することにより、特定する。
【0135】以上から点A〜Dが決定されると、以下の
ようにしてモデルパラメータKp、Tp、Lpを決定する。
【0136】ステップ応答試験時の操作量の変化幅K2
(%)よりゲインKpは、
【0137】
【数42】
【0138】
【数43】
【0139】とする。
【0140】ステップ応答試験開始(操作量変化開始)
時刻Qから無駄時間Lpは、
【0141】
【数44】
【0142】とする。
【0143】また、時定数Tpは、接線916上で線分E
Pの長さが0.632K1となる時刻Pより、
【0144】
【数45】
【0145】とする。
【0146】以上のモデル調整部342の処理手順を整
理して図6に示す。すなわち、本処理手順では、ステッ
プ応答試験データとして目標値r、被制御量yを読み込
み(ステップ6001)、該データを用いて出力レベル
A、Bおよび接戦916の形状を特定するための点C、D
を決定し(ステップ6002、6003)、これら点A
〜Dの値からプラントモデルのパラメータKp、Tp、Lp
決定する(ステップ6004)。
【0147】次に、予測時間間隔τs及び制御器パラメ
ータKc、Tcの決定方法について説明する。
【0148】予め予測モデルパラメータα、βを変化さ
せて予測時間間隔τsとの関係を求めておく。パラメー
タ最適化部348では制御性能評価値Jを最小にするパ
ラメータτs、Kc、Tcの組合わせを求める。
【0149】本方法では、制御性能評価値Jを次式で定
義する。
【0150】
【数46】
【0151】ここでrm(t)はモデル目標値、ym(t)は
制御対象モデル344の出力値、um(t)は制御器モデ
ル346の出力値であり制御対象に対する操作量に相当
する。qは重み係数である。
【0152】フィードバックを伴う閉ループ系に対し
て、数46に示す評価値を計算する方法は例えば次の文
献(以下、文献1と称する)に示されている。
【0153】文献1:「一般化ISEを評価規範としたロ
バストI-PDコントローラMinimax最適化による設計」、
河辺 徹、片山 徹、計測自動制御学会論文集、Vol.32、
No.8、pp1226〜1233(1996)数39の制御対象モデル3
44の無駄時間を1次のPade近似を用いて、
【0154】
【数47】
【0155】で表すと、上記文献1の方法を適用して評
価値Jは数47〜56で計算できる。
【0156】
【数48】
【0157】
【数49】
【0158】
【数50】
【0159】
【数51】
【0160】
【数52】
【0161】
【数53】
【0162】
【数54】
【0163】
【数55】
【0164】
【数56】
【0165】
【数57】
【0166】パラメータKc、Tcは制御器の取り得る値と
して、それぞれ上・下限値を定める。また、予測時間間
隔τsは、0から制御対象の時定数Tpまでとする。
【0167】この範囲内で、パラメータを順次所定の刻
み幅で変化させ、その都度評価値Jを計算する。最終的
に評価値Jが最小になるパラメータτs、Kc、Tcの組み
合わせを最適解とする。
【0168】パラメータτs、Kc、Tcの組合わせによっ
ては制御系が安定しない場合があるので、評価値Jを計
算する前にHurwitzの安定判別法を用いて安定性を確認
する。不安定な組合わせに対しては評価値Jを計算せず
に、パラメータを変更する。
【0169】また、本発明においては、最適なパラメー
タτs、Kc、Tcの組合わせを求める方法は上記方法に限
定されるものではなく、例えば、山登り法、遺伝アルゴ
リズムなどの他の最適化方法を用いても良い。
【0170】また、前記文献1に述べられている方法で
は、任意の目標値rm(t)に対する評価値Jが計算できな
い場合がある。例えば、次式に示す目標値
【0171】
【数58】
【0172】に対してパラメータτs、Kc、Tcの組合わ
せを決定するためには、有限時間teまでの評価値J'を評
価する。
【0173】
【数59】
【0174】評価値J'はシミュレーションにより近似的
に計算することができる。数59の右辺積分項内の第一
項及び第二項の値を各計算時間ステップにおいて計算
し、それらの和を積算することにより求める。すなわ
ち、計算時間間隔をΔtとすると次式で表される。
【0175】
【数60】
【0176】なお、火力プラントの起動時には、蒸気温
度目標値を所定のタイムスケジュールに従って上げてい
く昇温過程が存在する。昇温過程においては、目標値と
の偏差を小さくすることのみならず、機器材料に与える
影響を考慮すると昇温率を目標値の昇温率と合わせるこ
とも大切な要素となる。
【0177】その場合には、評価値J'に昇温率の項を加
えて次式とすることが望ましい。
【0178】
【数61】
【0179】ここで、pはqと同様の重み係数である。
【0180】なお、制御器モデル346、制御対象モデ
ル344、予測機能モデル350はそれぞれ数37、3
8、39で定義したが、これらのモデルは他の式で定義
してもよい。例えば、前述した予測部330と同じモデ
ルで構成してもよい。その時、前記文献1の方法では評
価値Jが計算できない場合もあるが、その場合でもシミ
ュレーションにより、有限時間teまでの評価値J'を計算
する方法を用いればよい。
【0181】以上、パラメータ最適化部348の処理手
順を図7に示す。すなわち、本処理手順では、最初、パ
ラメータτs、Kc、Tcの初期値を設定し(ステップ70
01)、評価値Jを算出し(ステップ7002)、算出
した評価値Jが最小かどうか等の予め定めた終了条件を
満たすかを判断する(ステップ7003)。終了条件を
満たさないと判断された場合には、該終了条件が満たさ
れたと判断されるまでパラメータτs、Kc、Tcの値を変
更して、ステップ7002〜7003を繰り返す。
【0182】図8にモデル目標値rm(t)の設定を支援
するためのマンマシンインターフェイス処理で用いるこ
とができる表示画面例を示す。
【0183】本例の表示画面上には、グラフ表示エリア
911には時間軸(横軸)に対する目標値rmの値の変化
を示すグラフ930が表示される。ここで、グラフ上の
rm値930の線上の任意の点を、マウスでクリックして
ドラッグすることにより、該グラフの波形形状を変更す
ることができるよう構成されているものとする。その時
の折れ線の座標は、数値で座標表示エリア932に表示
する。座標表示エリア932には全座標点を一度に表示
できない場合、スクロールバー934が表示されて、マ
ウス操作により上下にスクロールすることができる構成
とする。
【0184】また、上記数59の評価値J'を算出する際
に必要となる評価時間teは、評価時間入力欄936にキ
ーボードから数値で入力する。目標値rmと評価時間teの
入力終了後、設定ボタン938をマウスでクリックする
ことにより設定を完了させる。
【0185】以上のようにして予測時間間隔τs、及び
制御器パラメータKc、Tcを求めた場合の予測制御による
シミュレーション結果の例を、予測制御なしの場合のシ
ミュレーション結果および予測値の変化を示すカーブと
共に図9に示す。本例は目標値をステップ変化させた場
合の応答であり、図9には、該ステップ変化に対応す
る、パラメータ調整後に行われた予測制御によって得ら
れた制御対象モデル344からのモデル出力値ym
(t)、それに対応する予測部330から出力予測値Y
s、予測制御なしの場合のモデル出力値の時間変化をそ
れぞれ示すカーブが示されている。
【0186】図9から明確に分かるように、本発明によ
る予測制御によれば、予測制御を行わない場合に比べて
目標値への追従が早くなり、かつ、オーバーシュート量
が減少しており、制御性能が向上していることがわか
る。
【0187】また、本発明によれば、制御性能がもっと
も向上する予測時間が決定できる他、予測制御を実施し
た場合の制御器パラメータの最適値も決定することがで
きるので、予測制御方式の効果を最大限に利用すること
ができる。
【0188】また、従来それらのパラメータを試行錯誤
的に調整していたのにたいして、調整時間が短縮できる
効果もある。
【0189】また、本実施形態において、パラメータ最
適化による効果を、図10に示すようにシミュレーショ
ン結果を画面上に表示して確認する構成としてもよい。
【0190】例えば、グラフ表示エリア911に、シミ
ュレーション結果による応答波形を表示する。また、パ
ラメータ表示欄924には、最適化されたモデルパラメ
ータKp、Tp、Lp、及びτs、Kc、Tcの数値が表示され
る。また、切替えボタン926をマウスでクリックする
たびにグラフ表示エリア911に表示されるグラフがモ
デル出力値ym(t)と操作量um(t)352とに切り替わる。
【0191】また、切替えボタン928により、モデル
出力値ym(t)または操作量um(t)352を単独に表示
させるか、両グラフを並べて表示するかを切り替えるこ
とができる構成とする。
【0192】また、本実施形態では、制御器パラメータ
Kc、Tcと予測時間間隔τsを共に最適化する方法につい
て説明したが、パラメータの一部だけを最適化する構成
としてもよい。
【0193】例えば、予測部330による予測時間間隔
τsが限定されている場合には、モデル調整部342は
その設定情報を読み込む、または、制御対象出力yと予
測値Ysを読み、図11に示す波形の間隔から予測時間間
隔τsを算出する。さらに、パラメータ最適化部348
では予測時間間隔パラメータτsを固定し、パラメータT
c、Kcのみを変更して探索を実施する。
【0194】また、本実施形態では、パラメータ調整部
340により、プラントの試運転時または定期検査時な
どの機会を利用してオフライン的に調整する方法を説明
したが、本発明は以下に述べるようにプラントの運転を
制御しながらオンライン的に使用することもできる。
【0195】すなわち、パラメータ調整部340をプラ
ントの運転中に所定の時間間隔で周期的に起動させる。
例えば10秒毎に起動し、パラメータ最適化部348に
よって予測時間間隔τs及び制御器パラメータKc、Tc
決定する。パラメータ最適化部348の処理手順は本実
施形態と同様に実施するものとする。
【0196】このような構成によれば、プラント100
の運転状態(負荷帯、負荷変化条件)に応じて随時、適
正な予測時間間隔τs及び制御器パラメータKc、Tcを決
定できるので制御性能をさらに向上させることができ
る。
【0197】また、予測時間間隔τs及び制御器パラメ
ータKc、Tcを決定する前に、モデル調整部342により
制御対象モデル344の特性が制御対象100の特性と
合うように随時、制御対象モデル344を調整する構成
としても良い。
【0198】これにより、プラントの運転点(運転状
態)近傍の特性に制御対象モデル344の特性を常に合
わせることができるので、予測制御の効果がさらに向上
する。さらに、制御対象モデル344はプラントの広範
囲な運転状態を模擬する必要がなくなるため、比較的簡
単なモデルで近似できるようになるため、演算負荷が減
少するという効果もある。
【0199】
【発明の効果】本発明によれば、予測制御の効果が最大
限に発揮できる予測時間間隔と、その予測制御実施時の
制御器パラメータを最適に決定できるので、制御性能が
向上する。
【0200】さらに、本発明によれば、予測制御実施時
の制御器パラメータを調整する時間が短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本的機能構成を表す構成図。
【図2】火力発電プラントの構成図。
【図3】制御装置とプラントの接続を表す説明図。
【図4】制御装置のハードウエア構成図。
【図5】制御対象モデルのパラメータ調整画面を表す説
明図。
【図6】モデル調整部の処理手順を表すフローチャー
ト。
【図7】パラメータ最適化部の処理手順を表すフローチ
ャート。
【図8】目標値の設定画面を表す説明図。
【図9】予測制御の効果を示すグラフ。
【図10】パラメータ調整効果の確認画面を表す説明
図。
【図11】予測時間間隔の設定するための説明図。
【符号の説明】
100…火力発電プラント、110…発電機、111…
発電機出力計測装置、120…低・中圧タービン、12
1…タービン加減弁、122…過熱器出口蒸気温度測定
器、123…主蒸気圧力測定器、124…再熱蒸気温度
測定器、125…復水器、126…冷却水、130…高
圧タービン、140…給水ポンプ、150…ボイラ、1
52…火炉水壁、154…過熱器、156…再熱器、1
60…バーナー、161…空気流量調節弁、162…燃
料流量調節弁、170…排ガス処理装置、175…煙
突、300…運転制御装置、310…蒸気温度予測部、
320…制御器、330…予測部、332…切替部、3
40…予測調整部、342…モデル調整部、344…制
御対象モデル、346…制御器モデル、348…パラメ
ータ最適化部、350…予測機能モデル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野村 政英 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 木村 亨 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株 式会社日立製作所大みか工場内 (72)発明者 菊池 信也 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株 式会社日立製作所大みか工場内 Fターム(参考) 5H004 GB04 HA01 HB01 HB02 JB23 KB02 KB04 KC04 KC08 KC24 KC27 KC48 KC50 LA01 LA03 LA11 MA27 MA49 MA50

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プロセス量の将来値を予測する予測手段
    と、該予測値に基づいて操作量を決定する制御器とを有
    する予測制御装置において、 前記予測手段および前記制御器で使用されるパラメータ
    の少なくとも一つを調整するパラメータ調整手段を具備
    することを特徴とする予測制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の予測制御装置において、 前記パラメータ調整手段は、 前記制御器を模擬するモデルと、前記制御器の制御対象
    を模擬するモデルと、前記予測手段を模擬するモデルと
    を少なくとも有し、 これらのモデルを使用して予め定めた制御性能評価値を
    演算し、該演算結果に基づいて、予測時間間隔と前記制
    御器のパラメータのうちの予め定めたパラメータの値と
    を決定することを特徴とする予測制御装置。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の予測制御装置において、 前記パラメータ調整手段は、 前記制御器を模擬するモデルと、前記制御器の制御対象
    を模擬するモデルと、前記予測手段を模擬するモデルと
    を少なくとも有し、 これらのモデルを使用して予め定めた制御性能評価値を
    演算し、該演算結果と予め設定された予測時間間隔とに
    基づいて、前記制御器のパラメータのうちの予め定めた
    パラメータの値を決定することを特徴とする予測制御装
    置。
  4. 【請求項4】請求項1に記載の予測制御装置において、 前記パラメータ調整手段は、前記制御器の制御対象の動
    作中にパラメータの調整処理を実施することを特徴とす
    る予測制御装置。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれかに記載の予測制御
    装置において、 前記制御器は、比例制御器と積分制御器とを少なくとも
    具備して構成されており、 前記パラメータ調整手段は、少なくとも前記制御器の比
    例ゲインと積分時間を調整することを特徴とする予測制
    御装置。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれかに記載の予測制御
    装置において、 前記制御器の制御対象は火力発電プラントに備えられて
    いるアクチュエータであり、 前記予測手段が予測するプロセス量には、蒸気温度およ
    び蒸気エンタルピーのうち少なくとも一方が含まれるこ
    とを特徴とする予測制御装置。
  7. 【請求項7】請求項2または3に記載の予測制御装置に
    おいて、 前記予め定めた制御性能評価値を求める数式には、前記
    プロセス量の一つである被制御量の変化率に対して、そ
    の目標値との偏差量を算出する項が少なくとも含まれて
    いることを特徴とする予測制御装置。
  8. 【請求項8】請求項2、3および7のいずれかに記載の
    予測制御装置において、 前記パラメータ調整手段によって決定されたパラメータ
    の値、および、該パラメータ値を用いて前記各モデルに
    よりシミュレーションを実施し、前記プロセス量の一つ
    である被制御量に対応する計算値の時間応答波形を示す
    画像を生成して表示する画像表示手段をさらに具備する
    ことを特徴とする予測制御装置。
  9. 【請求項9】請求項7または8に記載の予測制御装置に
    おいて、 前記被制御量の目標値を経過時間の関数として入力する
    目標値入力手段と、 前記入力した目標値を示す画像を生成して表示する目標
    値表示手段とをさらに具備することと特徴とする予測制
    御装置。
JP22276898A 1998-08-06 1998-08-06 予測制御装置 Pending JP2000056805A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22276898A JP2000056805A (ja) 1998-08-06 1998-08-06 予測制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22276898A JP2000056805A (ja) 1998-08-06 1998-08-06 予測制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000056805A true JP2000056805A (ja) 2000-02-25

Family

ID=16787597

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22276898A Pending JP2000056805A (ja) 1998-08-06 1998-08-06 予測制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000056805A (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002373002A (ja) * 2001-06-14 2002-12-26 Toshiba Corp プロセスシミュレータ応用制御装置及び方法
JP2004529416A (ja) * 2001-03-01 2004-09-24 ユジノール 技術的プロセスを調整および制御する方法
JP2007029705A (ja) * 2005-06-24 2007-02-08 Jms Co Ltd 腹膜透析及び血液透析併用プランニング装置
JP2009169772A (ja) * 2008-01-18 2009-07-30 Yokogawa Electric Corp プラント運転支援装置
JP2010152767A (ja) * 2008-12-26 2010-07-08 Toshiba Corp 予測制御方法および予測制御システム
CN102866634A (zh) * 2012-09-24 2013-01-09 杭州电子科技大学 一种炼油工业过程的伴随矩阵解耦预测函数控制方法
JP2013206460A (ja) * 2012-03-29 2013-10-07 Mitsubishi Electric Corp 多点境界値問題を解くことに基づいたシステム制御の最適化
JP2017167663A (ja) * 2016-03-14 2017-09-21 株式会社東芝 プロセス診断装置、プロセス診断方法及びコンピュータプログラム
JP2019003465A (ja) * 2017-06-16 2019-01-10 株式会社明電舎 プラント制御調整装置及び方法
CN109541942A (zh) * 2018-11-27 2019-03-29 苏州恩基热能科技有限公司 一种基于机器学习的锅炉燃料预测控制方法及系统
JP7525032B1 (ja) 2023-11-14 2024-07-30 富士電機株式会社 性能評価装置、性能評価方法、及びプログラム

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004529416A (ja) * 2001-03-01 2004-09-24 ユジノール 技術的プロセスを調整および制御する方法
JP2002373002A (ja) * 2001-06-14 2002-12-26 Toshiba Corp プロセスシミュレータ応用制御装置及び方法
JP2007029705A (ja) * 2005-06-24 2007-02-08 Jms Co Ltd 腹膜透析及び血液透析併用プランニング装置
JP2009169772A (ja) * 2008-01-18 2009-07-30 Yokogawa Electric Corp プラント運転支援装置
JP2010152767A (ja) * 2008-12-26 2010-07-08 Toshiba Corp 予測制御方法および予測制御システム
JP2013206460A (ja) * 2012-03-29 2013-10-07 Mitsubishi Electric Corp 多点境界値問題を解くことに基づいたシステム制御の最適化
CN102866634A (zh) * 2012-09-24 2013-01-09 杭州电子科技大学 一种炼油工业过程的伴随矩阵解耦预测函数控制方法
JP2017167663A (ja) * 2016-03-14 2017-09-21 株式会社東芝 プロセス診断装置、プロセス診断方法及びコンピュータプログラム
JP2019003465A (ja) * 2017-06-16 2019-01-10 株式会社明電舎 プラント制御調整装置及び方法
CN109541942A (zh) * 2018-11-27 2019-03-29 苏州恩基热能科技有限公司 一种基于机器学习的锅炉燃料预测控制方法及系统
CN109541942B (zh) * 2018-11-27 2022-04-12 苏州恩基热能科技有限公司 一种基于机器学习的锅炉燃料预测控制方法及系统
JP7525032B1 (ja) 2023-11-14 2024-07-30 富士電機株式会社 性能評価装置、性能評価方法、及びプログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8185216B2 (en) Plant controlling device and method, thermal power plant, and its control method
JP5180520B2 (ja) 機械への負荷を制御する方法及びタービンエンジン制御システム
Yip et al. The effect of model fidelity on real-time optimization performance
JP2000056805A (ja) 予測制御装置
CN113031565B (zh) 一种火电机组一次调频功率响应性能预测方法及系统
JP2013510365A (ja) 発電プラントの熱効率を最大化するシステム及び方法
JP3712329B2 (ja) プロセスの制御装置
Larsson et al. A framework for nonlinear model-predictive control using object-oriented modeling with a case study in power plant start-up
Alrebei et al. Lightweight methane-air gas turbine controller and simulator
Tudon-Martinez et al. Advanced temperature control applied on an industrial box furnace
JP2001209405A (ja) プラントの制御方法および装置
JP3965615B2 (ja) プロセス制御装置
JP2665906B2 (ja) 比例・積分形予測適応制御装置
JPH11242503A (ja) プラント運転制御支援システム
JP2021152702A (ja) プラント運転最適化支援装置、プラント運転最適化制御装置並びに方法
JP4546332B2 (ja) 運転支援装置および運転支援方法
US9249682B2 (en) Steam turbine power plant
JP3573602B2 (ja) ポンプ試験装置
JP2521722B2 (ja) 火力発電ボイラの蒸気温度制御装置
JP3291467B2 (ja) プロセスの予測制御方法及び装置
JP2002215205A5 (ja)
Wilson et al. State estimation-based control of a coal gasifier
JP2002023806A (ja) プロセスの制御装置
JP3723931B2 (ja) プラントの起動予測制御装置
Aravind et al. Reliability of pid controller for a real time sensor interfaced temperature process