JP2000056605A - 定着用クイックヒートローラー - Google Patents

定着用クイックヒートローラー

Info

Publication number
JP2000056605A
JP2000056605A JP10254487A JP25448798A JP2000056605A JP 2000056605 A JP2000056605 A JP 2000056605A JP 10254487 A JP10254487 A JP 10254487A JP 25448798 A JP25448798 A JP 25448798A JP 2000056605 A JP2000056605 A JP 2000056605A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
heating resistor
sheet
heat roller
cylindrical body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10254487A
Other languages
English (en)
Inventor
Takao Kawamura
孝夫 河村
Takeshi Nishi
毅 西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daiken Kagaku Kogyo KK
Original Assignee
Daiken Kagaku Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daiken Kagaku Kogyo KK filed Critical Daiken Kagaku Kogyo KK
Priority to JP10254487A priority Critical patent/JP2000056605A/ja
Priority to KR10-2000-7003625A priority patent/KR100371828B1/ko
Priority to EP99933260A priority patent/EP1020775A1/en
Priority to PCT/JP1999/004194 priority patent/WO2000008527A1/ja
Priority to US09/509,916 priority patent/US6289198B1/en
Publication of JP2000056605A publication Critical patent/JP2000056605A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 複写機やプリンター等の電子写真装置におい
て、長寿命かつ高速加熱が可能で、他のデジタル機器と
システム化した際に処理スピードに高速に応答できる定
着用ヒートローラーを実現する。 【構成】 ポリイミド樹脂シート等からなる絶縁体層2
0の表面に発熱抵抗体層22をスクリーン印刷法により
成膜し、更にポリイミド樹脂シート等を絶縁体層24と
してを接着し、その表面に熱反射層26のアルミ箔を接
着して発熱抵抗体シート8を製作する。アルミ素管の外
周面に現像剤トナーの密着を防止する離形層4を設けた
円筒体6を用意し、この内周面に前記発熱抵抗体シート
8を張り付け、定着用クイックヒートローラーを完成す
る。発熱部材が内部にあるから摩耗・損傷がなく長寿命
であり、発熱抵抗体層で密着状に円筒体を加熱するから
高速加熱ができる。従って、待機時間をなくすことがで
きるので、他の電子機器との高速システム化を実現でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
ー等の電子写真装置におけるトナー定着用のヒートロー
ラーに関し、更に詳細には長寿命で高速加熱が可能な定
着用クイックヒートローラーに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、複写機、プリンター等の電子写
真装置におけるトナー定着装置としては、発熱手段を備
えたヒートローラーと、加圧ローラーを対向して配置
し、これらのローラー間に、トナー画像を転写した記録
紙を通過させ、加熱と同時に加圧してトナー画像を記録
紙に熱定着している。
【0003】従来から実用化されているヒートローラー
は、アルミニウムやステンレス等の金属パイプの内部に
ハロゲンランプ等の発光加熱管を内装したものである。
しかし、このヒートローラーは輻射熱を利用するため、
発熱効率が悪く、熱定着に必要な所定の温度、例えば1
60℃に上昇するのに、数十秒〜数分を要していた。特
に、複写機を停止状態又は小休止状態からオン状態にす
る際、使用可能になるまでの長い待機時間は利用者の作
業効率の低下を招いていた。。
【0004】また、近年では複写機を他の電子機器と連
動させて使用するため、オフ状態又は小休止状態の複写
機に信号入力があったときには、ヒートローラーの長い
加熱時間を待たなければシステムが進行せず、システム
全体の高速化を阻害する主要因ともなってきている。即
ち、他の電子装置が如何に高速化されても、トナー定着
部の抜本的解決策がない限り、電子写真システムの高速
化は困難な状況下にある。
【0005】また、発光加熱管はガラス製ランプである
ため衝撃により破損するおそれがあり、それを内蔵する
定着用ヒートローラーの取り扱いには慎重さが要請さ
れ、このことが作業能率の低下を招来していた。同時
に、このヒートローラーは消費電力が大きく、未使用時
にも点灯予熱する必要があるなど、省エネルギーの要請
に応えるものではなかった。
【0006】そこで、この欠点を改善するために、発光
加熱管を使用しない方法が提案された。即ち、定着用ヒ
ートローラーである金属パイプからなる円筒体の外周面
に、ポリイミド等の高耐熱性有機樹脂からなる電気絶縁
層を形成し、この外周面に発熱抵抗体層を設け、更にそ
の表面にテフロン(弗素樹脂)等の離形層を備えた構造
のヒートローラである(特開昭55−72390号、特
開昭62−20038、特開昭63−158582参
照)。発熱抵抗体層を電流加熱すれば、ヒートローラー
全体を早期に昇温できるというアイデアである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、本発明者ら
は、このヒートローラを研究する中で、実用化が不可能
な重大な欠点を有することを見いだすに至った。即ち、
離形層および電気絶縁体層は、金属パイプの外周面に形
成されており、しかもこれら各層の材料は有機樹脂のた
め硬度が低いことである。狭圧状態にあるヒートローラ
ーと加圧ローラーの間に記録紙を走行させるから、表面
に露出する離形層とその次にある電気絶縁体層には直接
外力が作用し、極めて傷つきやすい状態にある。
【0008】にもかかわらず、記録紙を剥がすための剥
離爪がヒートローラー外周面に接触するだけでなく、こ
の外周面に温度計測用のサーミスターが所定の押圧力で
接触配置されており、その結果、ヒートローラー外周面
は極めて傷つき易くしかも急速に磨耗してゆく。摩耗が
進んで発熱抵抗体層が露出すると、ショートによる漏電
事故など不測の事態を生起する。これらの理由のため
に、この方式は実用化されること無くアイデア倒れとな
り、現在もなお発光加熱管方式が利用されているのであ
る。従って、長寿命性、安全性および高速加熱性を同時
的に満足するためには、さらに工夫を必要としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る定着用クイ
ックヒートローラーは、円筒体の内周面に発熱抵抗体シ
ートを備え、この発熱抵抗体シートは少なくとも発熱抵
抗体層からなり、この発熱抵抗体層を電流加熱して前記
円筒体を所望の定着温度に設定することから構成され
る。また、発熱抵抗体シートの片面の最外部に熱反射層
を設け、この熱反射層を円筒体の最内部に配置した構成
とする。
【0010】前記発熱抵抗体シートは、絶縁体層の上に
発熱抵抗体層、絶縁体層をこの順に積層した3層構成か
らなる層状シートであり、この発熱抵抗体シートを円筒
体の内周面に密着接合させた構成とすることもできる。
また、発熱抵抗体シートは、絶縁体層の上に発熱抵抗体
層、絶縁体層、熱反射層をこの順に積層した4層構成か
らなる層状シートで、この発熱抵抗体シートを円筒体の
内周面に密着接合させる構成とする。更に、発熱抵抗体
シートの少なくとも発熱抵抗体層をスクリーン印刷法に
より作成し、発熱抵抗体層の膜厚を多層印刷により制御
することを提案する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明者等は上記従来例およびそ
の改良案の欠点を鋭意研究した結果、絶縁体層や発熱抵
抗体層を円筒体の内周面に形成することよりそれらの欠
点を克服できることを着想するに至った。内面に形成す
れば、剥離爪やサーミスタと接触しないから摩耗が無
く、長寿命性と安全性を確保できる。しかもシート状の
発熱抵抗体層で円筒体の全面を密着的に電流加熱できる
から高速加熱性を付与できる。また、円筒体内周面への
各層の形成を容易にするため、まず各層をシート状に積
層して発熱抵抗体シートを成形し、この発熱抵抗体シー
トを円筒体内周面に接着、融着などの方法で密着接合す
れば実用性が高まり、電子写真装置の画期的な改良を実
現できることになる。
【0012】まず、金属パイプからなる円筒体の外周面
に記録紙の剥離を容易にするテフロン等の材質からなる
離形層を形成しておく。一方、絶縁体層、発熱抵抗体
層、絶縁体層、熱反射層をこの順番に積層した発熱抵抗
体シートを形成し、次にこのシートを円筒体の内周面に
接合する。但し、熱反射層が円筒体の最内部になるよう
に配置する。従って、絶縁体層が金属パイプと接触する
ため、電流が金属パイプに漏電することはない。
【0013】また、絶縁パイプからなる円筒体の場合に
は、まず外周面に離形層を形成しておく。一方、発熱抵
抗体層、絶縁体層、熱反射層をこの順番に積層した発熱
抵抗体シートを成形し、熱反射層が円筒体の最内部にな
るようにシートを円筒体内周面に密着接合する。発熱抵
抗体層が絶縁パイプに接触していても、絶縁パイプの電
気絶縁性によって漏電することはない。
【0014】発熱抵抗体層は電流の通電によって発熱す
るシート状部材で、この発熱抵抗体層は金属粉体やカー
ボン粉体等からなる導電性ペーストを塗膜形成したり、
所定の電気抵抗値を有する抵抗性フィルムを張設したり
することによって形成する。その厚みを調節すれば抵抗
値を可変でき、発熱電力を自在に調節できる。
【0015】発熱抵抗材料は、導電剤だけでなく、これ
にマトリックスを成す合成樹脂またはガラスを添加した
混合物を用いることができる。また、目的に応じてその
他の公知の材料を添加することもできる。導電剤として
は、Ag、Ni、Au、Pd、Mo、Mn、W等の金属
材料、あるいはRe、Mn、LaMnO
等の金属間化合物を用いる。またマトリックスを成すガ
ラスを用いることにより、加熱冷却サイクルによっても
抵抗値の変化を少なくすることができる。
【0016】絶縁体層は発熱抵抗体層からの電流を絶縁
するもので、絶縁性粉体の塗膜や絶縁性フィルムの張設
等によって形成する。絶縁材料としては無機絶縁材料と
有機絶縁材料に分かれる。無機絶縁材料にはマイカ、大
理石、セラミックス、ガラスなどがあり、有機絶縁材料
には繊維、プラスチックス、ゴム、ろう、コンパウンド
など各種の公知材料があり、絶縁度、処理性能等によっ
て使い分ければよい。特に、プラスチックフィルムやそ
の類似物は、それ自体で表面が極平坦なシート状に形成
できるから、そのまま絶縁体層として利用できる。
【0017】熱反射層は、発熱抵抗体層から熱反射層ま
で透過的に又は直接的に散逸放射される熱線を円筒体内
周面側に反射して、円筒体の加熱効率を上昇させる部材
である。鏡面を熱反射面とすればよく、例えばアルミ膜
等の金属フィルムの鏡面側を反射面として配置する。こ
の熱反射層によりヒートローラーの昇温時間を著しく短
縮でき、しかも省エネルギーに寄与することができる。
【0018】前記熱反射層はヒートローラーの昇温性能
に効果を有するが、熱反射層を有しない場合でも散逸し
た熱は円筒体内部に残留するから、遅延的に円筒体の昇
温に作用する。つまり、高速加熱性が一部減退してもよ
い場合には熱反射層を取り外してもよい。この場合に
は、前述した発熱抵抗体シートの層状構成は、金属性円
筒体には絶縁体層、発熱抵抗体層、絶縁体層となり、絶
縁性円筒体には発熱抵抗体層、絶縁体層となる。積層方
式としてはこのような各種の層形成が可能となり、これ
以外の変形積層も可能である。
【0019】導電性ペーストで発熱抵抗体層を形成した
り、絶縁性ペーストで絶縁体層を形成する場合には、ス
クリーン印刷法を活用するとその形成を容易化できる。
もちろん、導電性フィルムや絶縁性フィルムの場合には
そのまま層として利用でき、使用するフィルムの厚みを
変えれば厚み調整も可能となる。スクリーン印刷法と
は、所望の孔空きパターンを介在させて印刷する方式
で、その孔あき部分にペーストが印刷されるのである。
従って、使用するスクリーンを変更するだけで任意のパ
ターンを印刷でき、また膜厚を調整するために2重、3
重と多重印刷することにより、発熱抵抗体層の抵抗値や
絶縁体層の絶縁値を自由に設定することができる。
【0020】ヒートローラーは記録紙上のトナー画像を
加熱定着する作用を有するから、定着ムラをなくすため
にヒートローラーの全面を均一温度に設定することが重
要である。一般にヒートローラーの両端から熱が散逸す
るから、温度分布は中央部分が高く、両端が低くなる傾
向にある。従って、発熱抵抗体層の両端を次第に薄くす
ることによってその部分の発熱率を高め、ヒートローラ
ーの全面を均一温度に設定することができる。換言すれ
ば、発熱抵抗体層の膜厚(抵抗値)を適切に調整するこ
とにより、ヒートローラーの温度分布を均一にし、かつ
昇温速度の制御を極めて容易にすることができる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面によって詳細に
説明する。図1に示すように、本発明に係るクイックヒ
ートローラー2は、外周面に離形層4を設けたアルミ素
管の円筒体6の内周面に、発熱抵抗体シート8を接着剤
で張り付けて構成されている。10、12は通電用端
子、14は温度計測用サーミスタである。16,18は
後述する対向電極層で、通電用端子10、12に接続さ
れて発熱抵抗体層22に電流を通電させるものである。
【0022】図2は発熱抵抗体シート8の断面図であ
る。厚みが4〜10μmのポリイミド樹脂フィルムから
なる絶縁体層20の表面に発熱抵抗体層22をスクリー
ン印刷法により成膜し、さらに、厚みが4〜10μmの
ポリイミド樹脂フィルムからなる絶縁体層24を積層す
る。フィルムの厚みは自在に調製できる。その表面にア
ルミ箔からなる熱反射層26を接着して発熱抵抗体シー
ト8を完成する。発熱抵抗体層22の両端には、対向電
極層16、18がスクリーン印刷法により導電材料を塗
着して形成され、前述した通電用端子10、12に導電
性接着剤を通して接続固着される。
【0023】通電用端子10、12は機器の機壁に設け
られた絶縁性軸受に支えられ、外部電源からの電流によ
り発熱抵抗体層22を加熱制御する。温度計測用サーミ
スタ14によってクイックヒートローラー2を所定温度
に加熱設定し、図示しない制御回路により電力制御を行
なう。発熱抵抗体層22は両端ほど薄く形成されている
から発熱率が高くなり、軸受への熱散逸を補充して、結
果的に発熱抵抗体層22の全面での加熱温度を均一化し
ている。
【0024】発熱抵抗材料は、導電剤とマトリックスを
成す合成樹脂またはガラスの混合物を用いる。本実施例
では導電剤としてAg、Niを主剤とし,これにマトリ
ックスとしてガラスを混合させ、流動性のある導電性ペ
ーストを作成する。この導電性ペーストをスクリーン印
刷法により所望パターンに塗膜形成する。
【0025】ガラスをマトリックスとして用いる場合に
は、加熱冷却サイクルによっても抵抗値の変化を少なく
することができる。また、合成樹脂やガラスをマトリッ
クスとして用いると成膜強度を向上することができる
等、発熱抵抗体層の物性値の改善効果を有する。導電材
料は90〜10重量%、マトリックスは10〜90重量
%の範囲で含有させる。発熱抵抗体層22の厚さは5〜
100μmとすることが好ましく、20〜60μmがよ
り好ましい。しかし、配合量や厚さはこれらの数値に限
定されるものではなく、昇温性能や高温保持性能、温度
分布性能などの諸条件を満足させるように、より適切な
数値を選択することができる。
【0026】円筒体6,対向電極層16、18および通
電用端子10、12などの諸材料はは熱膨張係数の差が
できるだけ小さい方が好ましく、そのような材料を選択
することが望まれる。また、発熱抵抗体シート8の導電
材料の電気抵抗率や絶縁体層20、24の絶縁率やそれ
らの融点など各種物性値も、目的に応じて適切に選択さ
れるものである。
【0027】次に、本実施例のクイックヒートローラー
2の製造法を説明する。まず、アルミパイプを所定形状
に加工し、表面に離形層4として、テフロンをスプレー
コートし、約300℃で30分間焼き付けを行なう。ア
ルミ素管の内周面に接着剤を塗布し、発熱抵抗体シート
8を張り付ける。
【0028】この張り付け方法として、内圧膨張法であ
るブロー法やバルジ法等が用いられる。気体や液体を内
型である密封体に充填し、これを加圧することにより密
封体が膨張して外型に押しつけられる技術である。外型
に接着剤を塗布しておけば、外型と内型の間に発熱抵抗
体シートを配置するだけで、シートが外型の内面に接着
する。また、円筒体とシートを異電気に帯電させてお
き、両者の電気的引力で密着させる方式もある。その他
各種の方法が採用できる。
【0029】具体例としてブロー法を説明する。片端部
を密閉した中空ゴム製のパイプに発熱抵抗体シート8を
巻きつけ、これをアルミ素管内に納める。次に、中空ゴ
ム製パイプ内に空気を送り、内部から膨らまし、発熱抵
抗体シート8をアルミ素管の内周面に完全に密着させ
る。その後、300℃、30分焼成して接着剤を加熱硬
化させる。更に、所定箇所に通電用端子10、12を導
電性接着剤で接着し、定着用クイックヒートローラー2
を完成する。
【0030】次に、本発明の実施例と従来例の昇温特性
を比較した。実施例としては熱反射層26を有するもの
と有さないものの2種類を用意し、従来例としてはハロ
ゲンランプ(電力は650W)を用いたものを使用す
る。
【0031】実施例の作成法を更に詳細に説明すると、
まず平面ガラス板上に、厚さ10μmのポリイミド樹脂
シートを絶縁体層20として固定する。導電材料として
Ag,Niを主体とし、蒸気マトリックスを成す合成樹
脂およびガラスを50%含有させて発熱抵抗物質を調製
する。前記ポリイミド樹脂シート上に3回スクリーン印
刷を行い発熱抵抗体シート(約11.7Ω)を作成し
た。第一回のスクリーン印刷は発熱抵抗体層22、第二
のスクリーン印刷は温度分布を均一にするための発熱抵
抗体層の膜厚分布調整、第三のスクリーン印刷は対向電
極層(導電層)16、18の製作である。次に、発熱抵
抗体層22の上に絶縁体層24としてポリイミド樹脂シ
ートを接着し、さらに熱反射層26のアルミ箔を接着し
て、発熱抵抗体シート8を完成した。
【0032】外径20mm,長さ283mm、肉厚0.
9mmのアルミ素管の内面に発熱抵抗体シート8を張り
付け、更に通電用端子10、12を導電性接着剤で接着
してクイックヒートローラー2を完成した。もちろん、
熱反射層を設けていないクイックヒートローラー2も作
成した。これらのクイックヒートローラーに100Vの
電圧を印加したところ、約8.5Aの電流が流れ、投入
電力は850Wであった。
【0033】上記3種類のヒートローラーの昇温特性を
図4に示す。●は比較のため、一般に使用されているハ
ロゲンランプによるヒート・ローラー(650W)の昇
温特性である。○は熱反射層の無い場合の定着用クイッ
クヒートローラー(850W)の昇温特性、☆は熱反射
層のある場合の昇温特性である。表面温度が160℃に
達するには、ハロゲンランプの場合17秒が必要で、熱
反射層のないクイックヒートローラーの場合約9秒、熱
反射層を設けると著しく改善され約6秒に短縮できた。
【0034】熱反射層を設けたものは無い場合に対して
定着温度到達時間が2/3に短縮するから、熱反射層が
加熱効率の増加に大きく寄与していることが分かる。従
来のハロゲンランプと比較すると、熱反射層が無い場合
は約1/2、熱反射層がある場合は約1/3に定着温度
到達時間が短縮され、従来の発光加熱管と比べて本発明
の効果が如何に優れているかが分かる。しかも発熱抵抗
体シートを円筒体の内部に装填しているから、それらは
外力により摩耗や損傷を受けることが無く、寿命の長期
化をも同時に達成したものである。
【0035】本発明は上記実施例に限定されるものでは
なく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲における種
々の変形例、設計変更などをその技術的範囲内に包含す
ることは云うまでもない。
【0036】
【発明の効果】請求項1によれば、発熱抵抗体シートの
製作が容易となり、しかも発熱抵抗体層によって加熱す
るから加熱効率が高く、優れた昇温性能を有する。また
発熱部材を総てヒートローラーの内部に装填したから、
発熱部材が外力により摩耗・損傷を受けないため長寿命
化を達成できる。特に、前者の効果は、電子写真機器、
カラー機器、プリンタ等のデジタル機器において、画像
信号投入時間内に昇温が完了するため、ウエィテング時
間が不要になり、信号送信と同時にクイックヒートロー
ラーが動作すればよく、省エネルギー対策に大きく貢献
するものである。
【0037】請求項2によれば、熱反射層を設けたから
熱の散逸を防止でき、発生熱をヒートローラの昇温に集
中できるなど、昇温性能の高度化を達成できる。請求項
3は請求項1を更に具体化したもので、発熱抵抗体シー
トを3層構成とすることにより、その実用化と製造の容
易化を達成した。請求項4は請求項2を更に具体化した
もので、発熱抵抗体シートを4層構成とすることによ
り、その実用化と製造の容易化を達成し、本発明の産業
への適用性を高めたものである。請求項5は発熱抵抗体
シートの作成にスクリーン印刷法を適用したもので、本
発明の量産性を可能にし、本製品を安価に市場に供給で
きる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る定着用クイックヒートローラーの
基本構成図である。
【図2】本発明に係る発熱抵抗体シートの積層構成図で
ある。
【図3】本発明に係る定着用クイックヒートローラーと
従来のランプヒートローラーの昇温特性の比較図であ
る。
【符号の説明】
2・・・定着用クイックヒートローラ 4・・・離形層 6・・・円筒体 8・・・発熱抵抗体シート 10・・通電用端子 12・・通電用端子 14・・温度検出用サーミスタ 16・・対向電極層 18・・対向電極層 20・・絶縁体層 22・・発熱抵抗体層 24・・絶縁体層 26・・熱反射層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H033 AA20 AA42 BB18 BB19 BB21 3J103 AA02 AA14 AA15 AA24 BA05 FA01 FA12 FA13 FA30 GA02 GA57 GA58 GA66 HA20 HA31 HA35 HA51 HA60

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒体の内周面に発熱抵抗体シートを備
    え、この発熱抵抗体シートは少なくとも発熱抵抗体層か
    らなり、この発熱抵抗体層を電流加熱して前記円筒体を
    所望の定着温度に設定することを特徴とした定着用クイ
    ックヒートローラー。
  2. 【請求項2】 前記発熱抵抗体シートの片面の最外部に
    熱反射層を設け、この熱反射層を円筒体の最内部に配置
    した請求項1記載の定着用クイックヒートローラー。
  3. 【請求項3】 前記発熱抵抗体シートは、絶縁体層の上
    に発熱抵抗体層、絶縁体層をこの順に積層した3層構成
    からなる層状シートであり、この発熱抵抗体シートを円
    筒体の内周面に密着接合させた請求項1記載の定着用ク
    イックヒートローラー。
  4. 【請求項4】 前記発熱抵抗体シートは、絶縁体層の上
    に発熱抵抗体層、絶縁体層、熱反射層をこの順に積層し
    た4層構成からなる層状シートで、この発熱抵抗体シー
    トを円筒体の内周面に密着接合させる請求項2記載の定
    着用クイックヒートローラー。
  5. 【請求項5】 前記発熱抵抗体シートの少なくとも発熱
    抵抗体層をスクリーン印刷法により作成し、発熱抵抗体
    層の膜厚を多層印刷により制御した請求項1乃至4記載
    の定着用クイックヒートローラー。
JP10254487A 1998-08-04 1998-08-04 定着用クイックヒートローラー Pending JP2000056605A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10254487A JP2000056605A (ja) 1998-08-04 1998-08-04 定着用クイックヒートローラー
KR10-2000-7003625A KR100371828B1 (ko) 1998-08-04 1999-08-03 퀴크 히트 로울러
EP99933260A EP1020775A1 (en) 1998-08-04 1999-08-03 Quick heat roller
PCT/JP1999/004194 WO2000008527A1 (fr) 1998-08-04 1999-08-03 Cylindre chauffant rapide
US09/509,916 US6289198B1 (en) 1998-08-04 1999-08-03 Quick heat roller

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10254487A JP2000056605A (ja) 1998-08-04 1998-08-04 定着用クイックヒートローラー

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000056605A true JP2000056605A (ja) 2000-02-25

Family

ID=17265745

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10254487A Pending JP2000056605A (ja) 1998-08-04 1998-08-04 定着用クイックヒートローラー

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000056605A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100715852B1 (ko) 2005-06-27 2007-05-11 삼성전자주식회사 가열 롤러 및 이를 이용한 상 정착 장치
JP2010034047A (ja) * 2008-07-25 2010-02-12 Qinghua Univ 中空熱源
JP2011180503A (ja) * 2010-03-03 2011-09-15 Ricoh Co Ltd 定着装置及び画像形成装置
JP2011180502A (ja) * 2010-03-03 2011-09-15 Ricoh Co Ltd 定着装置及び画像形成装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100715852B1 (ko) 2005-06-27 2007-05-11 삼성전자주식회사 가열 롤러 및 이를 이용한 상 정착 장치
JP2010034047A (ja) * 2008-07-25 2010-02-12 Qinghua Univ 中空熱源
JP4669059B2 (ja) * 2008-07-25 2011-04-13 ツィンファ ユニバーシティ 中空熱源
JP2011180503A (ja) * 2010-03-03 2011-09-15 Ricoh Co Ltd 定着装置及び画像形成装置
JP2011180502A (ja) * 2010-03-03 2011-09-15 Ricoh Co Ltd 定着装置及び画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8600277B2 (en) Fixing device and image forming apparatus incorporating same
KR100371828B1 (ko) 퀴크 히트 로울러
US8583020B2 (en) Fixing device and image forming apparatus incorporating same
JP2002341682A (ja) 像加熱装置
JPH08194401A (ja) 定着用加熱ローラ
WO2003102699A1 (fr) Rouleau chauffant
JP2000056605A (ja) 定着用クイックヒートローラー
JP2002214951A (ja) 定着用発熱抵抗体シ−トおよび定着装置
US6442366B1 (en) External radiant heater for fuser members and method of making same
JP2000056607A (ja) 自己制御型クイックヒートローラー
JP2000223244A (ja) 加熱体及び定着装置
JP2000056606A (ja) 温度制御型クイックヒートローラー
JP2002075603A (ja) 熱伝達強化型クイックヒートプレート及びこれを用いた定着装置
JP2000321911A (ja) 蓄熱型定着用クイックヒートローラー
JP2001042675A (ja) 新定着用ヒート・ローラー
JP3436437B2 (ja) 定着用加熱ローラ
JP2017142471A (ja) 加熱体、その加熱体の製造方法、及びその加熱体を有する像加熱装置
JPH10340023A (ja) 加熱装置
JP2008139668A (ja) 画像形成装置の定着装置
US6072979A (en) Thermal roller of fuser
JP2004102231A (ja) 定着用ローラ、及び、この定着用ローラを備えた定着装置
JP2004102232A (ja) 定着用ローラ、及び、この定着用ローラを備えた定着装置
JP2003282220A (ja) 加熱装置及び定着装置及び画像形成装置
JP2001076845A (ja) 加熱ローラ及びトナー定着装置
JP2002083671A (ja) 自己温度制御型クイックヒートプレート及びこれを用いた定着装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050201

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050607