JP2000055608A - ひずみ測定方法 - Google Patents

ひずみ測定方法

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JP2000055608A JP22437298A JP22437298A JP2000055608A JP 2000055608 A JP2000055608 A JP 2000055608A JP 22437298 A JP22437298 A JP 22437298A JP 22437298 A JP22437298 A JP 22437298A JP 2000055608 A JP2000055608 A JP 2000055608A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】温度に応じたひずみゲージの抵抗値変化に起因
する見かけひずみの影響を適正に排除して、精度のよい
ひずみ測定を行うことができるひずみ測定方法を提供す
る。 【解決手段】ひずみ測定時におけるひずみゲージ1の温
度と同一の温度で且つひずみゲージ1を貼着する物体の
無ひずみ状態において、温度に応じたひずみゲージ1の
抵抗値変化に起因して把握される見かけひずみεT と、
ひずみ測定時におけるブリッジ回路7の出力電圧eから
把握されるひずみεD とから次式(1)の演算により求
まる値εを、温度に応じたひずみゲージ1の抵抗値変化
の影響を排除したひずみ測定値として得る。 【数1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ひずみゲージを使
用したひずみ測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】物体に生じるひずみの測定方法として
は、ひずみに応じた抵抗値変化を生じるひずみゲージを
物体に貼着すると共に、このひずみゲージと複数の所定
抵抗値の抵抗体とにより該ひずみゲージを一辺に有し、
且つ残りの三辺に抵抗体を有するブリッジ回路(詳しく
はホイートストンブリッジ回路)を構成し、このブリッ
ジ回路を用いてひずみ測定を行うものが一般に知られて
いる。
【0003】このように物体に貼着したひずみゲージを
一辺に組み込んだブリッジ回路を用いるひずみ測定手法
としては、所謂、1ゲージ法が従来より一般に知られて
おり、さらにこの1ゲージ法には、1ゲージ2線法及び
1ゲージ3線法が知られている。
【0004】図1は例えば1ゲージ3線法によるひずみ
測定の手法を説明するための回路図である。この測定手
法では、物体に貼着されるひずみゲージ1の両端にあら
かじめ一対のリード線2,3が結線されると共に、さら
にひずみゲージ1の一端(図ではリード線3側)にもう
一つのサブリード線8が結線されている(このために3
線法といわれる)。
【0005】そして、このひずみゲージ1が図示の如
く、抵抗体4,5,6を相互に接続してなる抵抗回路に
前記リード線2,3を介して接続され、これによりひず
みゲージ1を一辺に有し、残りの三辺にそれぞれ抵抗体
4,5,6を有するブリッジ回路7が構成される。
【0006】尚、抵抗体4,5,6は、基本的には、そ
れぞれの抵抗値R2 ,R3 ,R4 が測定対象の物体に生
じるひずみとは無関係に一定となるような抵抗素子(例
えば固定抵抗値の抵抗素子)により構成される。また、
抵抗体4,5,6の抵抗値R 2 ,R3 ,R4 は、ひずみ
ゲージ1の無ひずみ状態(ひずみを生じていない状態)
における基準抵抗値(ひずみゲージ1の公称抵抗値)を
0 としたとき、R0=R2 =R3 =R4 とするのが通
例である。
【0007】このブリッジ回路7を用いたひずみ測定に
際しては、前記リード線2と抵抗体5との接続部位もし
くはこれと同電位の部分と、前記抵抗体4と抵抗体6と
の接続部位もしくはこれと同電位の部分とを一対の電源
入力部I1 ,I2 として、これらの電源入力部I1 ,I
2 間にブリッジ回路7の電源電圧Vを付与する。
【0008】そして、前記リード線3及びサブリード線
8を結線したひずみゲージ1の一端と、前記抵抗体5と
抵抗体6との接続部位もしくはこれと同電位の部分とを
上記の如く電源電圧Vを付与したブリッジ回路7の一対
の出力部O1 ,O2 とし、これらの出力部O1 ,O2
にブリッジ回路7が生成する測定信号である出力電圧e
をサブリード線8を介して検出する。
【0009】このとき、ブリッジ回路7の出力電圧e
は、物体のひずみに応じた抵抗値変化を生じるひずみゲ
ージ1の抵抗値に応じたものとなるので、この出力電圧
eの検出値から物体のひずみを把握することができる。
【0010】より具体的には、例えばひずみゲージ1の
リード線2,3のそれぞれの抵抗値r1 ,r2 が無視で
きる程、十分に小さいとし(r1 ≒0、r2 ≒0)、さ
らに、ブリッジ回路7の電源電圧VをV=2[V]、ひ
ずみゲージ1のゲージ率KをK=2としたとき、周知の
ように、ひずみゲージ1を貼着した物体のひずみεと、
ブリッジ回路7の出力電圧eとの間には、次の関係式
(2)が成り立つ。
【0011】
【数2】
【0012】従って、ブリッジ回路7の出力電圧eから
物体のひずみεを前記式(2)に基づいて把握すること
ができる。これが、1ゲージ3線法によるひずみ測定の
基本的手法である。
【0013】尚、1ゲージ2線法は、上記の3線法にお
けるひずみゲージ1からサブリード線8を除去したもの
(ひずみゲージ1に二本のリード線2,3のみを結線し
たもの)であり、この場合には、図1に示したように、
ひずみゲージ1のリード線3と抵抗体4との接続部位も
しくはこれと同電位の部分と、前記抵抗体5と抵抗体6
との接続部位もしくはこれと同電位の部分とを、ブリッ
ジ回路7の一対の出力部として、これらの出力部間にブ
リッジ回路7が生成する出力電圧eを検出する。そし
て、その出力電圧eの検出値から、3線法の場合と同様
に、例えば前記式(2)に基づいて物体のひずみを把握
するものである。つまり、1ゲージ2線法と1ゲージ3
線法とは、リード線2,3を介してひずみゲージ1を組
み込んだブリッジ回路7のどの部位から測定信号として
の出力電圧を得るかという点でのみ相違する。但し、1
ゲージ3線法は、ブリッジ回路7に組み込まれるひずみ
ゲージ1のリード線2,3の抵抗値が環境温度の影響で
変化するような場合に、それがひずみ測定の精度に及ぼ
す影響を排除する上で、1ゲージ2線法よりも有効な測
定手法として広く用いられている。
【0014】また、以上説明した1ゲージ法による測定
手法では、ブリッジ回路7の出力電圧eから式(2)に
基づいて物体のひずみを把握する場合について説明した
が、測定するひずみεが十分に小さいと考えられる場合
には、式(2)の右辺の分母項を無視し、ε=eとして
ひずみεを把握する場合もある。
【0015】また、式(2)によりひずみεを求める手
法は、ひずみゲージ1の無ひずみ状態におけるブリッジ
回路7の出力電圧eがe=0もしくは十分に微小なもの
であること(ブリッジ回路7が平衡状態となること)を
前提とした最も基本的な手法であるが、ひずみゲージ1
の基準抵抗値R0 や抵抗体4,5,6の抵抗値R2 ,R
3 ,R4 のばらつき、リード線2,3の抵抗値等の影響
で、ひずみゲージ1の無ひずみ状態(ひずみ測定の開始
前の状態)におけるブリッジ回路7の出力電圧e(以
下、これを初期不平衡出力電圧e0 という)が比較的大
きなものとなる場合もある。このような場合には、本願
発明者等の知見によれば、次式(3)〜(6)のいずれ
かの演算によりひずみεを把握することで、初期不平衡
出力電圧e 0 の影響を適正に排除したひずみ測定を行う
ことができる(この技術は本願出願人が先に特願平9−
341715号にて出願した技術である)。
【0016】
【数3】
【0017】
【数4】
【0018】
【数5】
【0019】
【数6】
【0020】ここで、式(4)〜(6)においてV3
図1に示した如く、ブリッジ回路7の抵抗体5を有する
辺に生じる電圧、V4 はブリッジ回路7の抵抗体6を有
する辺に生じる電圧であり、これら以外のパラメータ
は、前述の通りである。
【0021】さらに、ひずみゲージ1に結線されたリー
ド線2,3の抵抗値r1 ,r2 がひずみゲージ1の基準
抵抗値R0 に比して比較的大きい場合には、ブリッジ回
路7の出力電圧eは、リード線2,3の抵抗値r1 ,r
2 の影響も受ける。このような場合にあっては、前記式
(3)〜(6)の演算結果の値を、さらに次式(7)の
演算により補正することで、初期不平衡出力電圧e0
影響に加えて、リード線2,3の抵抗値の影響をも排除
してひずみεを把握することができる。
【0022】
【数7】
【0023】ここで、式(7)において、ε’は前記式
(3)〜(6)のいずれかの式の演算結果の値である。
また、rはブリッジ回路7においてひずみゲージ1と同
じ辺に組み込まれたリード線の抵抗値であり、これは1
ゲージ3線法では図1のリード線2の抵抗値r1 であり
(r=r1 )、1ゲージ2線法ではリード線2,3の抵
抗値r1 ,r2 の総和である(r=r1 +r2 )。
【0024】また、物体の応力σとひずみεとの間に
は、周知のようにσ=E・ε(E:物体のヤング率)な
る関係が成立する。従って、前述の如くひずみεを測定
すれば、そのひずみεに物体のヤング率Eを乗算するこ
とで物体の応力を測定することもできる。
【0025】ところで、ひずみゲージ1の抵抗値は、一
般に、該ひずみゲージ1を貼着する物体のひずみに応じ
て変化するだけでなく、該ひずみゲージ1の温度(これ
は物体の該ひずみゲージ1を貼着した部位の温度でもあ
る)の変化によっても変化する。
【0026】すなわち、該ひずみゲージ1単体の無ひず
み状態においても、該ひずみゲージ1の抵抗値は、該ひ
ずみゲージ1の所謂、抵抗温度係数に応じて、該ひずみ
ゲージ1の温度変化に伴い変化する。また、ひずみゲー
ジ1とこれを貼着する物体とでは一般にそれらの線膨張
係数の差があるため、ひずみゲージ1を物体に貼着した
後、温度変化が生じると、ひずみゲージ1と物体とで該
温度変化に伴う膨張率あるいは収縮率の差が生じ、この
ため物体のひずみが生じていなくとも、ひずみゲージ1
のひずみが生じ、ひずみゲージ1の抵抗値が変化する。
【0027】尚、温度変化に伴うひずみゲージ1のこの
ような抵抗値変化は複合的に生じるものであり、上記抵
抗温度係数や線膨張係数によっては、それらに応じた抵
抗値変化が互いに逆向き(打ち消す向き)に生じる。そ
して、これを利用してひずみゲージ1の抵抗温度係数等
を適切に調整することで、これらの抵抗値変化を合わせ
たひずみゲージ1の抵抗値変化をできるだけ小さくなる
ようにした自己温度補償型のひずみゲージも知られてい
るが、このようなひずみゲージであっても、温度変化に
伴う抵抗値変化を完全に排除することはできない。
【0028】本明細書では、ひずみゲージ1のこれらの
抵抗値変化、すなわち、ひずみゲージ1の抵抗温度係数
に応じて温度変化に伴い該ひずみゲージ1に生じる抵抗
値変化と、該ひずみゲージ1及びこれを貼着する物体の
線膨張係数の差に応じて温度変化に伴い該ひずみゲージ
1に生じる抵抗値変化とを併せて、温度に応じたひずみ
ゲージの抵抗値変化と称する。
【0029】そして、前述のようなひずみ測定を、ある
程度継続的に行うような場合に、環境温度の変化によ
り、上記のようなひずみゲージ1の抵抗値変化が生じる
と、該ひずみゲージ1を貼着した物体の実際のひずみが
変化していなくとも前記ブリッジ回路7の出力電圧eが
変化する。従って、該出力電圧eから前述の如く把握さ
れるひずみには、温度に応じたひずみゲージ1の抵抗値
変化に起因する見かけひずみ(温度に応じたひずみゲー
ジ1の抵抗値変化が物体のひずみに応じたものであると
仮定した場合に認識される見かけ上のひずみ)が含まれ
る。つまり、温度に応じたひずみゲージ1の抵抗値変化
が生じるような測定環境下では、ブリッジ回路7の出力
電圧eから把握されるひずみは、測定しようとする本来
の物体のひずみの成分と上記見かけひずみの成分とが合
わさったもの(両成分の総和)である。
【0030】このようにブリッジ回路7の出力電圧eか
ら把握されるひずみに上記見かけひずみの成分が含まれ
る場合には、該出力電圧eから把握されるひずみは、本
来の測定しようとするひずみではないため、本来のひず
みを適正に測定するためには、その見かけひずみの影響
を排除する(出力電圧eから把握されるひずみから見か
けひずみの成分を除去する)必要がある。
【0031】この場合、1ゲージ法による従来の測定手
法では、次のような手法により上記見かけひずみの影響
を排除するようにしていた。
【0032】その一つの手法では、ひずみ測定をしよう
とする物体と同一材質かあるいは略同一の線膨張係数を
有する試験体について、該試験体を無ひずみ状態に維持
した状態で該試験体にひずみゲージ1を貼着した場合に
おける前記見かけひずみの温度特性のデータをあらかじ
め実験等に基づいて作成しておく。
【0033】そして、物体のひずみ測定に際して、ひず
みゲージ1の温度を温度センサ等を用いて計測し、その
温度の計測値から前記の温度特性のデータに基づいて、
ひずみ測定時の温度における見かけひずみを求める。さ
らに、この求めた見かけひずみを、ひずみ測定時におけ
るブリッジ回路7の出力電圧から把握されるひずみから
減算することによって、温度に応じたひずみゲージ1の
抵抗値変化に起因する見かけひずみの影響を排除する。
すなわち、ひずみ測定時におけるブリッジ回路7の出力
電圧eから把握されるひずみをεD 、上記の如く温度の
計測値から求めた見かけひずみをεT としたとき、ε=
εD −εT により求まる値εを上記見かけひずみの影響
を排除したひずみ測定値として得る。
【0034】また、他の一つの手法では、ひずみ測定に
際して、物体に貼着するひずみゲージ1と同一特性のひ
ずみゲージ(ゲージ率Kや基準抵抗値R0 、材質等が同
一のひずみゲージ)をダミーゲージとして用意し、この
ダミーゲージを、ひずみゲージ1と略同一の温度となる
ような箇所において、物体のひずみを生じないような部
位、あるいは、この物体と同一材質で無ひずみ状態に維
持されるダミー体に貼着する。そして、ひずみゲージ1
を組み込むブリッジ回路7と同じ回路構成のブリッジ回
路(以下、ここではダミーブリッジ回路という)にダミ
ーゲージを組み込み、ひずみゲージ1を組み込んだブリ
ッジ回路7によるひずみ測定とほぼ同時(若干の時間差
があってもよい)に、上記ダミーブリッジ回路の出力電
圧を検出する。
【0035】このとき、ダミーブリッジ回路の出力電圧
は、ひずみ測定時の環境温度の条件下で、ひずみゲージ
1を貼着した物体の無ひずみ状態におけるブリッジ回路
7の出力電圧に相当するものとなる。従って、該ダミー
ブリッジ回路の出力電圧から、通常のひずみ測定の場合
と同様に把握されるひずみは、上記見かけひずみに相当
する。そこで、この手法では、ブリッジ回路7によるひ
ずみ測定時に前記ダミーブリッジ回路の出力電圧から把
握されるひずみ、すなわち見かけひずみを、ひずみ測定
時のブリッジ回路7の出力電圧から把握されるひずみか
ら減算することで、該見かけひずみの影響を排除したひ
ずみ測定値を得る。
【0036】しかしながら、本願発明者等の種々の検討
によって、上記のような手法で、温度に応じたひずみゲ
ージの抵抗値変化に起因する見かけひずみの影響を排除
するようにしても、本来のひずみ(真のひずみ)を精度
よく測定することはできないということが判明した。
【0037】すなわち、上記のような従来手法は、ひず
みゲージ1を貼着した物体の無ひずみ状態において、ひ
ずみゲージ1の温度(物体のひずみゲージ1を貼着した
部位の温度)がある所定温度だけ変化したときのひずみ
ゲージ1の抵抗値の変化分と、測定対象の物体のひずみ
を生じた状態において該ひずみゲージ1の温度が上記所
定温度だけ変化したときのひずみゲージ1の抵抗値の変
化分とが同じになることを前提とするものである。しか
るに実際には、それらの抵抗値変化は、ひずみゲージ1
を貼着した物体の無ひずみ状態とひずみを生じた状態と
では相違する。このため、特に、温度変化が比較的大き
い環境下でのひずみ測定においては、上記のような従来
手法では、温度に応じたひずみゲージの抵抗値変化に起
因する見かけひずみの影響を適正に排除して、精度のよ
いひずみ測定を行うことができないものとなっていた。
【0038】尚、温度に応じたひずみゲージの抵抗値変
化に起因する見かけひずみの影響を補償してひずみ測定
を行う手法としては、所謂2ゲージコモンダミー法が知
られているが、この手法による測定は、一般に、高価な
ものとなりやすい。
【0039】また、温度に応じた抵抗値変化を生じにく
いひずみゲージを使用する場合もあるが、この場合も該
ひずみゲージが高価なものとなる。
【0040】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる背景に
鑑み、温度に応じたひずみゲージの抵抗値変化に起因す
る見かけひずみの影響を適正に排除して、精度のよいひ
ずみ測定を行うことができるひずみ測定方法を提供する
ことを目的とする。
【0041】
【課題を解決するための手段】本願発明者等は、前述の
背景に鑑み、種々の検討を行った結果、次のような知見
を得た。
【0042】まず、ひずみゲージを貼着する物体のひず
みεは、該ひずみεに応じたひずみゲージの抵抗値の変
化分ΔRと、該ひずみゲージの基準抵抗値R0 及びゲー
ジ率Kとを用いて一般的に次式(8)により表される。
【0043】
【数8】
【0044】この式(8)によりΔR=R0 ・K・εで
あるので、ひずみεが発生しているとき(ε=0の場合
を含む)のひずみゲージの抵抗値をRe (=R0 +Δ
R)とおくと、該抵抗値Re は、次式(9)により表さ
れる。
【0045】
【数9】
【0046】次に、ひずみεが発生している状態(ひず
みゲージの抵抗値=Re の状態)で、ひずみゲージの温
度(物体の温度)がΔt[deg ]だけ変化したとする。
このとき、その温度変化後のひずみゲージの抵抗値をR
etとおくと、該抵抗値Retは、温度変化前のひずみゲー
ジの抵抗値Re を用いて、一般的に次式(10)により
表される。ここで、式(10)中のαは、ひずみゲージ
の抵抗温度係数やゲージ率K、該ひずみゲージとこれを
貼着する物体との線膨張係数の差により定まる値であ
り、ひずみゲージの上記抵抗温度係数をγ、線膨張係数
をβg 、物体の線膨張係数をβs とおくとα=γ+K・
(βs −βg )である。尚、ひずみゲージとこれを貼着
する物体との線膨張係数βs ,βg が等しいか、もしく
は略同一である場合には、α=γである。
【0047】
【数10】
【0048】従って、Δtの温度変化によるひずみゲー
ジの抵抗値の変化分をΔRt (=R et−Re )とおく
と、この抵抗値変化分ΔRt は、前記式(10)を変形
することで、次式(11)により表される。
【0049】
【数11】
【0050】また、上記の温度変化によるひずみゲージ
の抵抗値変化分ΔRt に相当する見かけ上のひずみ(ひ
ずみεが発生している状態での見かけひずみ)をεt
おくと、該見かけひずみεt は、ひずみゲージの抵抗値
変化とひずみとの関係を表す基本式である前記式(8)
によって次式(12)により表現することができる。
【0051】
【数12】
【0052】そして、この式(12)に前記式(9)と
式(11)とを適用することで、次式(13)が得られ
る。
【0053】
【数13】
【0054】この式(13)は、任意の大きさのひずみ
εが物体に発生している状態で、Δtの温度変化が生じ
たときのひずみゲージの抵抗値変化分ΔRt に相当する
見かけひずみεt を表すものである。そして、この式
(13)から判るようにΔtの温度変化が生じたときの
ひずみゲージの抵抗値変化分ΔRt に相当する見かけひ
ずみεt は、その時発生しているひずみεの影響を受け
る。
【0055】一方、ひずみゲージを貼着した物体の無ひ
ずみ状態において、Δtの温度変化が生じたときのひず
みゲージの抵抗値変化分ΔRt による見かけひずみ(こ
れを、ここでは無ひずみ状態見かけひずみという)は、
式(13)の右辺のεをε=0としたときの見かけひず
みεt である。従って、上記無ひずみ状態見かけひずみ
は、これをεT とおくと、次式(14)により表され
る。
【0056】
【数14】
【0057】そして、この式(14)を式(13)に代
入すると次式(15)が得られる。
【0058】
【数15】
【0059】また、前述の1ゲージ法によりブリッジ回
路の出力電圧から把握されるひずみをεD とおくと、測
定しようとするひずみεは、次式(16)により表すよ
うに、ブリッジ回路の出力電圧から把握されるひずみを
εD から、当該ひずみεが発生している状態における見
かけひずみεt を除去したものである
【0060】
【数16】
【0061】この式(16)に前記式(15)を代入し
て整理することで、次式(17)が得られる。
【0062】
【数17】
【0063】従って、1ゲージ法によるひずみ測定に際
して、温度に応じたひずみゲージの抵抗値変化の影響を
適正に排除するためには、ブリッジ回路7の出力電圧か
ら把握されるひずみεD から前記無ひずみ状態見かけひ
ずみεT を減算するだけでなく、さらにその減算結果を
式(17)の分母(1+K・εT )により除算しなけれ
ばならないことが判る。
【0064】本発明のひずみ測定方法は、以上説明した
ことを基礎としてなされたものである。
【0065】すなわち、本発明のひずみ測定方法は、前
述の目的を達成するために、物体のひずみに応じた抵抗
値変化を生じるように該物体に貼着したひずみゲージを
一辺に有し、且つ他の三辺に所定抵抗値の抵抗体を有す
るブリッジ回路により該ひずみゲージの抵抗値に応じた
測定信号を生成し、その測定信号に基づき前記物体のひ
ずみを測定する1ゲージ法によるひずみ測定方法におい
て、前記物体のひずみの測定時における前記ひずみゲー
ジの温度と同一の温度で且つ該ひずみゲージを貼着した
物体の無ひずみ状態で前記ブリッジ回路を動作させた場
合に、該温度に応じたひずみゲージの抵抗値変化に起因
して該ブリッジ回路が生成する測定信号に基づき把握さ
れる見かけひずみεT (これは前記無ひずみ状態見かけ
ひずみである)を取得する工程と、前記物体のひずみ測
定時に前記ブリッジ回路が生成する測定信号に基づき把
握されるひずみεD と前記見かけひずみεT とから次式
(1)の演算により求まる値εを、温度に応じたひずみ
ゲージの抵抗値変化の影響を排除したひずみ測定値とし
て得る工程とを備えたことを特徴とするものである。こ
こで、式(17)中のKは、前述の通り、前記ひずみゲ
ージのゲージ率である。
【0066】かかる本発明によれば、前記式(17)の
演算により求まる値εを、温度に応じたひずみゲージの
抵抗値変化の影響を排除したひずみ測定値として得るの
で、該温度に応じたひずみゲージの抵抗値変化に起因す
る見かけひずみの影響を適正に排除して、精度の良いひ
ずみ測定を行うことができる。
【0067】尚、本発明において、前記ブリッジ回路が
生成する測定信号に基づき把握されるひずみは、例えば
前記式(2)、あるいは式(3)〜(6)、(7)の演
算処理等によって求められるひずみであり、より正確に
は、温度に応じたひずみゲージの抵抗値変化を考慮せ
ず、該抵抗値変化がひずみゲージを貼着した物体のひず
みのみよって生じるものと仮定した場合に、該抵抗値変
化に応じて前記ブリッジ回路が生成する測定信号から把
握されるひずみである。
【0068】また、本発明において、前記式(17)に
より求まるひずみεに物体のヤング率を乗算すれば、物
体の応力が求められる。本発明のひずみ測定方法は、こ
のような応力測定を含めてひずみ測定と称したものであ
る。
【0069】かかる本発明において、式(17)の演算
に必要な前記見かけひずみεT (無ひずみ状態見かけひ
ずみ)は従来と同様の手法により取得することができ
る。
【0070】その一つの手法では、前記見かけひずみε
T を取得する工程は、前記物体のひずみ測定時における
前記ひずみゲージの温度を計測する工程と、該温度の計
測値から、前記見かけひずみεT のあらかじめ作成され
た温度特性のデータに基づき前記式(1)の演算に用い
る見かけひずみεT を求める工程とからなる。
【0071】これによれば、ひずみ測定時におけるひず
みゲージの温度を計測するだけで、その温度の計測値か
ら、前記温度特性のデータに基づき前記式(17)の演
算に用いる見かけひずみεT を容易に求めることができ
る。この場合、上記温度特性のデータとしては、種々の
温度に対する見かけひずみεT (無ひずみ状態見かけひ
ずみ)のテーブルデータや、該見かけひずみεT を温度
を変数とする多項式等の関数により表した演算式データ
等が挙げられる。これらのデータは、実験等に基づいて
定めておけばよい。
【0072】また、他の一つの手法では、前記見かけひ
ずみεT を取得する工程は、あらかじめ前記ひずみゲー
ジと同一特性を有するひずみゲージをダミーゲージとし
て用意し、該ダミーゲージを前記ひずみゲージと略同一
の温度となる箇所において前記物体の無ひずみ状態に維
持される部位又は該物体と同一材質で且つ無ひずみ状態
に維持されるダミー物体に貼着しておく工程と、前記物
体のひずみ測定時に、前記ブリッジ回路と同一の回路構
成で該ダミーゲージを一辺に有するブリッジ回路により
該ダミーゲージの抵抗値に応じた測定信号を生成する工
程と、該ダミーゲージの抵抗値に応じた測定信号に基づ
き把握されるひずみを前記式(1)の演算に用いる見か
けひずみεT として得る工程とから成る。
【0073】すなわち、前記物体のひずみ測定時に、前
記ダミーゲージを用い、前記ブリッジ回路と同一の回路
構成で該ダミーゲージを一辺に有するブリッジ回路によ
り該ダミーゲージの抵抗値に応じた測定信号を生成した
とき、その測定信号は、仮に前記ひずみゲージを貼着し
た物体の無ひずみ状態で且つひずみ測定時の温度と同一
の温度で該ひずみゲージを含むブリッジ回路を動作させ
た場合に該ブリッジ回路が生成すると予想される測定信
号に相当する。従って、前記ダミーゲージを含むブリッ
ジ回路が生成する測定信号に基づき把握されるひずみ
を、前記式(17)の演算に用いる見かけひずみεT
して用いることができる。
【0074】尚、この場合、物体に貼着するひずみゲー
ジを含むブリッジ回路と、前記ダミーゲージを含みブリ
ッジ回路とは、それらのゲージ以外の辺の抵抗体の抵抗
値が同一であれば、別々の抵抗体を用いて構成した別回
路としてもよいが、例えば、物体に貼着するひずみゲー
ジを含むブリッジ回路を該ひずみゲージと併せて構成す
るための抵抗回路(図1の抵抗体4,5,6から成る回
路)に、該ひずみゲージと、前記ダミーゲージとをスイ
ッチ回路等を介して切替接続することができるようにし
ておいてもよい。この場合には、物体に貼着するひずみ
ゲージを含むブリッジ回路による測定の直前もしくは直
後に、前記ダミーゲージを上記抵抗回路に切替接続する
ようにすれば、該ダミーゲージを含むブリッジ回路を構
成することができる。
【0075】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施形態を前記図
1並びに図2乃至図4を参照して説明する。図2は本発
明の第1の実施形態を適用するひずみ測定装置の回路構
成図、図3は該ひずみ測定装置で用いる見かけひずみの
温度特性のデータを示す線図、図4は該ひずみ測定装置
による演算処理を示すフローチャートである。尚、本実
施形態の1ゲージ3線法によるものであり、前記図1と
同一構成部分については図1と同一の参照符号を用いて
説明する。 図2を参照して、10はひずみ測定装置で
あり、このひずみ測定装置10には、図示しない物体に
貼着するひずみゲージ1の両端にあらかじめ結線された
一対のリード線2,3をそれぞれ接続する接続端子1
1,12と、該ひずみゲージ1のリード線3側の一端に
該リード線3と共に結線されたサブリード線8を接続す
る接続端子13とが備えられている。さらに、ひずみ測
定装置10には、ひずみゲージ1を物体に貼着するに際
して、該ひずみゲージ1の近傍でひずみゲージ1と略同
一温度となるような箇所に配置される温度センサ14を
リード線15,16を介して接続する接続端子17,1
8が備えられている。
【0076】尚、温度センサ14は、ひずみゲージ1も
しくはその周辺の温度を検出し得るものであれば、サー
ミスタ、熱電対等、各種のセンサを採用することができ
る。さらには、ひずみゲージ1のリード線2,3,8の
うちのいずれか二本について互いに異種材料のものを用
いることで、それらの二本のリード線により熱電対を形
成し、その熱電対によりひずみゲージ1の温度を検出す
ることも可能である。
【0077】上記ひずみ測定装置10は、その構成を大
別すると測定ユニット19と、コントロールユニット2
0とにより構成されている。尚、測定ユニット19とコ
ントロールユニット20とは、必ずしも一体的に構成す
る必要はなく、別体に構成してもよい。
【0078】測定ユニット19は、前記ひずみゲージ1
と併せてブリッジ回路7を構成するための抵抗体4,
5,6が備えられている。これらの抵抗体4,5,6は
固定抵抗値の抵抗素子により構成されたもので、ひずみ
ゲージ1のリード線2,3をそれぞれ接続端子11,1
2に接続したとき、前記図1に示したブリッジ回路7が
構成されるように、図示しない回路基盤に形成された回
路パターンを介して相互に接続されていると共に、前記
接続端子11,12に接続されている。
【0079】また、測定ユニット19には、ブリッジ回
路7の一対の電源入力部I1 ,I2に付与する電源電圧
Vを外部から入力するための一対の電源入力端子21,
22と、ブリッジ回路7の一対の出力部O1 ,O2 に生
成される出力電圧e、及びブリッジ回路7の抵抗体6を
有する辺に生じる電圧V4 のいずれかを外部に出力する
ための一対の出力端子23,24とが備えられている。
【0080】この場合、電源入力端子21,22は、そ
れぞれブリッジ回路7の電源入力部I1 ,I2 に接続さ
れている。また、一対の出力端子23,24のうち、出
力端子24は、ブリッジ回路7の一方の出力部O2 に接
続され、出力端子23は、ブリッジ回路7の他方の出力
部O1 と電源入力部I2 とにそれぞれ外部からの制御信
号により断接するスイッチ素子25,26を介して接続
されている。
【0081】従って、ブリッジ回路7に電源電圧Vを付
与した状態で、スイッチ素子25,26をそれぞれON
状態、OFF状態にすると、出力端子23,24間に
は、ブリッジ回路7が生成する出力電圧eが発生し、ま
た、スイッチ素子25,26をそれぞれOFF状態、O
N状態にすると、出力端子23,24間には、ブリッジ
回路7の抵抗体6を有する辺に生じる電圧V4 が発生す
る。
【0082】尚、27はスイッチ素子25,26の断接
動作を行わしめる制御信号を後述するコントロールユニ
ット20の制御回路32から該スイッチ素子25,24
に付与するための制御端子である。
【0083】コントロールユニット20は、前記測定ユ
ニット19の一対の電源入力端子21,22に接続され
て、該電源入力端子21,22を介してブリッジ回路7
の電源入力部I1 ,I2 間に付与する電源電圧V(定電
圧)を生成するブリッジ電源回路28と、測定ユニット
19の一対の出力端子23,24に接続されて、該出力
端子23,24間に発生する電圧(e又はV4 )を増幅
する増幅回路29と、前記温度センサ14が生成する温
度に応じた信号を増幅すべく前記接続端子17,18に
接続された増幅回路30と、これらの増幅回路29,3
0の出力をA/D変換するA/D変換回路31とを備え
ている。
【0084】さらに該コントロールユニット20は、後
述の各種データ処理や制御処理を行う制御回路32と、
後述の各種データや制御回路32が行う処理に必要なプ
ログラム等を記憶保持する記憶回路33と、制御回路3
2により表示回路34を介して駆動され、ひずみ測定値
等を表示する表示器35と、制御回路32がコントロー
ルユニット20の外部の図示しない操作器やパーソナル
コンピュータ等との間で各種データの授受を行うための
インターフェース回路36と、コントロールユニット2
0全体の電源電圧を商用電源等から生成する主電源回路
37とを備えている。
【0085】尚、制御回路32はマイクロプロセッサ等
により構成され、また、記憶回路33は、ROM,RA
M,EEPROM等により構成されたものである。ま
た、コントロールユニット20の電源として電池を使用
するようにしてもよい。
【0086】この場合、詳細は後述するが、ひずみ測定
器10によるひずみ測定に際しては、前記式(7)中の
ε’として、前記式(5)の演算結果を用いてなる次式
(18)の演算により求まる値ε、すなわち、前記式
(5)の演算結果の値に、前記式(7)の補正を施して
なる値εをブリッジ回路7の出力電圧から把握されるひ
ずみεD (温度に応じたひずみゲージ1の抵抗値変化を
考慮せずにブリッジ回路7の出力電圧から把握されるひ
ずみεD 。以下、これを仮ひずみ測定値εD と称する)
として得るようにしている。
【0087】
【数18】
【0088】そして、この仮ひずみ測定値εD を用いて
前記式(17)の演算を行うことで、最終的なひずみ測
定値を得るようにしている。
【0089】このような処理を制御回路32に行わしめ
るために、記憶回路33には、あらかじめひずみ測定器
10で使用するひずみゲージ1の基準抵抗値R0 及びゲ
ージ率Kや、ブリッジ電源回路28が生成するブリッジ
回路7の電源電圧Vの値、ブリッジ回路6におけるひず
みゲージ1と同じ辺に組み込まれるリード線2の抵抗値
1 (1ゲージ3線法では、この抵抗値r1 が式(1
8)中に「r」である)、処理手順のプログラムが、あ
らかじめ記憶保持されている。
【0090】ここで、記憶回路33に記憶保持させるリ
ード線2の抵抗値r1 は、測定に際してリード線2につ
いてあらかじめ実測した抵抗値、あるいは、リード線2
の材質や長さ、太さ等から求めた値である。
【0091】さらに記憶回路33には、ひずみゲージ1
を貼着する物体の無ひずみ状態での温度に応じたひずみ
ゲー1の抵抗値変化に起因する見かけひずみ(温度に応
じたひずみゲージ1の抵抗値の変化分に相当する見かけ
上のひずみ)の温度特性のデータ(図3に示す)があら
かじめ記憶保持されている。この温度特性のデータは、
ひずみゲージ1を貼着する物体の無ひずみ状態における
温度と見かけひずみの値との関係を実験に基づいて定め
たものであり、例えば次のような実験をあらかじめ行っ
ておくことで作成される。
【0092】すなわち、例えば測定対象の物体と同一材
質あるいは略同一の線膨張係数を有し且つ無ひずみ状態
に維持した試験体にひずみゲージ1と同一特性のひずみ
ゲージを貼着し、該ひずみゲージの温度(試験体の温
度)を種々の値に変化させる。この場合、ひずみゲージ
1と測定対象の物体との線膨張係数が略同一である場合
には、ひずみゲージを試験体に貼着せずに無ひずみ状態
に維持しておくようにしてもよい。そして、それらの種
々の温度条件下で、該ひずみゲージを用いたひずみ測定
を行う(該ひずみゲージを組み込んだブリッジ回路の出
力電圧に基づいてひずみ測定を行う)ことで、上記の温
度特性のデータが得られる。
【0093】尚、本実施形態では、前記温度特性のデー
タは、例えば20°Cの温度(常温)を基準とし、20
°Cにおける見かけひずみは「0」である。
【0094】また、この見かけひずみの温度特性のデー
タは、本実施形態では、該見かけひずみを、温度を変数
とする所定の関数式(例えば4次多項式)により表して
おき、この関数式を記憶回路33に記憶保持している。
但し、このような温度特性のデータは、例えばテーブル
データとして記憶回路33に記憶保持しておくようにし
てもよい。
【0095】次に、本実施形態のひずみ測定装置10の
作動を具体的に説明する。
【0096】本実施形態のひずみ測定装置10では、物
体のひずみ測定に先立って、次の処理が行われる。
【0097】すなわち、まず、ひずみゲージ1を物体に
貼着せずに(ひずみゲージ1の無ひずみ状態)、ひずみ
測定装置10の接続端子11〜13にそれぞれリード線
2,3及びサブリード線8を介して接続した状態で、ひ
ずみ測定装置10の所定の操作等により、コントロール
ユニット20を動作させる。
【0098】このとき、コントロールユニット20の制
御回路32は、まず、ブリッジ電源回路28を起動し
て、該ブリッジ電源回路28からブリッジ回路7の電源
入力部I1 ,I2 に電源入力端子21,22を介して電
源電圧Vを付与させる。
【0099】この状態において、制御回路32は、測定
ユニット23のスイッチ素子25,26をそれぞれON
状態、OFF状態に制御することで、ブリッジ回路7の
出力部O1 ,O2 間に発生する出力電圧eを前記出力端
子23,24を介して増幅回路29に入力させる。そし
て、制御回路32は、この時ブリッジ回路7が生成した
出力電圧eを、増幅回路29及びA/D変換回路31を
介して与えられるデータによって認識し、その認識した
出力電圧eの値をブリッジ回路7の初期不平衡出力電圧
0 として記憶回路33に記憶保持させる。さらに制御
回路32は、上記ように初期不平衡出力電圧e0 を記憶
回路33に記憶保持させた後、スイッチ素子25,26
をそれぞれOFF状態、ON状態に制御することで、ブ
リッジ回路7の抵抗体6を備えた辺に生じる電圧V4
増幅回路29に入力させる。そして、制御回路32は、
この時増幅回路29に入力される電圧V4 を、増幅回路
29及びA/D変換回路31を介して与えられるデータ
によって認識し、その認識した電圧V4 の値を記憶回路
33に記憶保持させる。尚、上記電圧V4 の検出及びそ
の記憶保持は、ひずみゲージ1を物体に貼着した後に行
うようにしてよく、あるいは、ひずみゲージ1をひずみ
測定器10に接続する前に行うようにしてもよい。さら
に、電圧V4 の値は、V・R4 /(R3+R4 )となる
はずなので、該電圧V4 のばらつきが小さいような場合
には、ブリッジ回路7の電源電圧Vと抵抗体5,6の抵
抗値R3 ,R4 とからV・R4 /(R3 +R4 )の演算
により求めた値を電圧V4 の値として記憶回路33に記
憶保持しておき、電圧V4 の測定を行わないようにして
もよい。
【0100】次に、ひずみ測定を開始すべくひずみゲー
ジ1を図示しない物体に貼着すると共に、該ひずみゲー
ジ1とほぼ同じ温度となるような箇所(基本的にはひず
みゲージ1の近傍箇所)に前記温度センサ14を設置す
る。そして、この状態で、所定の操作によりコントロー
ルユニット20を動作させると、制御回路32は、ま
ず、温度センサ14から増幅回路30に入力される検出
信号、すなわち、測定開始時におけるひずみゲージ1の
温度(以下、初期ゲージ温度T0 という)を表すデータ
を増幅回路29及びA/D変換回路31を介して取得
し、その取得したデータにより表される上記初期ゲージ
温度T0 を記憶回路33に記憶保持させる。
【0101】その後に、制御回路35は、測定者の所定
の操作等により指示されたタイミングや、あらかじめ設
定されたタイムスケジュールに従って、次のようにひず
み測定を行う。
【0102】制御回路32は、ひずみ測定を行うタイミ
ングにおいて、前記初期不平衡出力電圧e0 を検出した
場合と同様にして、ブリッジ電源回路28からブリッジ
回路7の電源入力部I1 ,I2 に電源電圧Vを付与せし
めた状態で、測定ユニット19のスイッチ素子25,2
6をそれぞれON状態、OFF状態に制御することで、
ブリッジ回路7の出力電圧eを増幅回路29に入力させ
る。そして、制御回路32は、この増幅回路29に入力
される出力電圧eの値を、該増幅回路29及びA/D変
換回路31を介して与えられるデータによって認識し、
その認識した出力電圧eの値を記憶回路33に記憶保持
させる。
【0103】続いて制御回路32は、前記初期ゲージ温
度T0 のデータを取得した場合と同様にして、温度セン
サ14から増幅回路30及びA/D変換回路31を介し
てひずみゲージ1の現在の温度T(ひずみ測定時の温
度)のデータを取得し、それを記憶回路33に記憶保持
させる。
【0104】尚、この温度Tの検出は、ひずみ測定(出
力電圧eの検出)の直前に行うようにしてもよい。
【0105】次いで、制御回路32は、記憶回路33に
あらかじめプログラムされた図4のフローチャートの処
理を行うことで、物体のひずみεを求める。
【0106】すなわち、制御回路32は、前述の如く記
憶回路33に記憶保持されたひずみゲージ1の基準抵抗
値R0 及びゲージ率K、ブリッジ回路7の電源電圧V、
ブリッジ回路7の初期不平衡出力電圧e0 、ブリッジ回
路7の抵抗体6を備えた辺の電圧V4 、リード線2の抵
抗値r1 (=r)及びひずみ測定時のブリッジ回路7の
出力電圧eのデータを記憶回路33から読み込む(ST
EP4−1)。
【0107】そして、読み込んだ上記の各データの値を
用いて、前記式(18)の演算を行うことで、前記仮ひ
ずみ測定値εD を求める(STEP4−2)。
【0108】さらに、制御回路32は、前述の如く記憶
回路33に記憶保持されたひずみゲージ1の初期ゲージ
温度T0 とひずみ測定時の温度Tのデータを記憶回路3
3から読み込む(STEP4−3)。
【0109】そして、読み込んだ初期ゲージ温度T0
ひずみ測定時の温度Tとのそれぞれに対応する見かけひ
ずみ(無ひずみ状態見かけひずみ)の値を記憶回路33
に記憶保持されている前述の温度特性のデータ(図3参
照)に基づいて求め、それらの各温度T0 ,Tにそれぞ
れ対応する見かけひずみの値の差分を式(17)の演算
に用いる見かけひずみ(無ひずみ状態見かけひずみ)ε
T として得る(STEP4−4)。このようにして式
(17)の演算に用いる無ひずみ状態見かけひずみεT
を求めるのは、該無ひずみ状態見かけひずみεT は、温
度変化によるひずみゲージ1の抵抗値の変化分に対応す
るものであると共に、図3の温度特性のデータは、20
°Cの温度を基準としているためである(初期ゲージ温
度T0 は必ずしも20°Cとは限らない)。
【0110】次いで、制御回路32は、このようにして
求めた無ひずみ状態見かけひずみε T と、先に求めた前
記仮ひずみ測定値εD と、記憶回路33に記憶保持され
ているゲージ率Kのデータとから前記式(17)の演算
を行うことで、その演算結果の値εを最終的なひずみ測
定値(より正確には、初期不平衡出力電圧e0 の影響
と、ひずみゲージ1のリード線2の抵抗値r1 の影響
と、ひずみゲージ1の温度に応じた抵抗値変化の影響と
を排除したひずみ測定値)として得る(STEP4−
5)。
【0111】尚、制御回路32は、このようにして最終
的に求めたひずみ測定値εを表示回路34を介して表示
器35に表示させる。
【0112】かかる本実施形態のひずみ測定では、前記
式(17)の演算によってひずみεを求めるので、温度
に応じたひずみゲージ1の抵抗値変化の影響を適正に排
除して精度のよいひずみ測定を行うことができる。特
に、本実施形態では、前記仮ひずみ測定値εD 、すなわ
ち、温度に応じたひずみゲージ1の抵抗値変化を考慮せ
ずにブリッジ回路7の出力電圧eから把握されるひずみ
を、前記式(18)の演算によって求めるので、ブリッ
ジ回路7の初期不平衡出力電圧e0 の影響、並びにひず
みゲージ1のリード線2の抵抗値r1 の影響をも適正に
排除することができ、より高精度のひずみ測定を行うこ
とができる。
【0113】次に、本発明の第2の実施形態を図5及び
図6を参照して説明する。図5は本発明の第2の実施形
態を適用するひずみ測定装置の回路構成図、図6は該ひ
ずみ測定装置による演算処理を示すフローチャートであ
る。尚、本実施形態のひずみ測定装置の説明では、前述
した図2のひずみ測定装置と同一の構成部分については
図2と同一の参照符号を付して説明を省略する。
【0114】図5を参照して、本実施形態のひずみ測定
装置40は、その構成を大別すると、前述のひずみ測定
装置10と同様、測定ユニット41及びコントロールユ
ニット42により構成されている。
【0115】測定ユニット41には、前述のひずみ測定
装置10と同様に図示しない物体に貼着するひずみゲー
ジ1のリード線2,3及びサブリード線8をそれぞれ接
続するための接続端子11〜13を備える他、さらにひ
ずみゲージ1と同一特性(基準抵抗値やゲージ率、材質
等が同じ)のひずみゲージ(ダミーゲージ)43を3線
法で接続するための接続端子44〜46を備えている。
【0116】この場合、ダミーゲージ43は、ひずみゲ
ージ1と同様に、その両端に結線されたリード線47,
48をそれぞれ接続端子44,45に接続し、さらに、
ダミーゲージ43のリード線48側の一端に結線された
サブリード線52を接続端子46に接続する。このダミ
ーゲージ43は、ひずみ測定に際して物体に貼着するひ
ずみゲージ1と略同一温度となるような箇所において、
物体のひずみを生じないような部位、あるいは該物体と
同一材質で且つ無ひずみ状態に維持するダミー体に貼着
されるものである。
【0117】また、測定ユニット41には、ひずみゲー
ジ1に対応する接続端子11〜13にそれぞれ接続され
たスイッチ素子49a,49b,49cと、ダミーゲー
ジ43に対応する接続端子44〜46にそれぞれ接続さ
れたスイッチ素子50a,50b,50cとが備えられ
ている。さらに測定ユニット41には、図2のひずみ測
定装置10の測定ユニット19と同様に抵抗体4,5,
6、スイッチ素子25,26、一対の電源入力端子2
1,22、一対の出力端子23,24、及び制御端子2
7が備えられている。
【0118】そして、ひずみゲージ1に対応するスイッ
チ素子49a,49b,49cは、これらをON状態に
したとき、該ひずみゲージ1のリード線2,3を接続し
た接続端子21,22を抵抗体4,5,6の抵抗回路に
接続して、図1に示したブリッジ回路7を構成すると共
に、ひずみゲージ1のサブリード線8を接続した接続端
子23をスイッチ素子25を介して出力端子23に接続
するように設けられている。
【0119】同様に、ダミーゲージ43に対応するスイ
ッチ素子50a,50b,50cは、これらをON状態
にしたとき、該ダミーゲージ43のリード線47,48
を接続した接続端子44,45を抵抗体4,5,6の抵
抗回路に接続して、ブリッジ回路7を構成すると共に、
ダミーゲージ43のサブリード線52を接続した接続端
子46をスイッチ素子25を介して出力端子23に接続
するように設けられている。
【0120】つまり、スイッチ素子49a,49b,4
9cの組(以下、これをスイッチ群49と総称する)
と、スイッチ素子50a,50b,50cの組(以下、
これをスイッチ群50と総称する)とのON/OFFの
切替えを行うことで、ひずみゲージ1を一辺に有するブ
リッジ回路7(以下、このブリッジ回路を測定側ブリッ
ジ回路7という)と、ダミーゲージ43を一辺に有する
ブリッジ回路7(以下、このブリッジ回路をダミー側ブ
リッジ回路7という)とが同じ回路構成で切替的に構成
されるようになっている。
【0121】尚、各スイッチ群49,50は、そのON
/OFF状態が測定ユニット41に備えた制御端子51
に付与する制御信号によって制御されるようになってい
る。また、以上説明した以外の測定ユニット41の構成
は図2のひずみ測定装置10の測定ユニット19と同一
である。
【0122】コントロールユニット42は、図2のひず
み測定装置10のコントロールユニット20と基本的回
路構成は同一で、ブリッジ電源回路28、増幅回路2
9、A/D変換回路31、制御回路32、記憶回路3
3、表示回路34及び表示器35、インターフェース回
路36、並びに主電源回路37を備え、ひずみ測定装置
10と同様に、ブリッジ電源回路28及び増幅回路29
が測定ユニット41に接続されている。但し、この場
合、本実施形態のひずみ測定装置40では、温度計測を
行わないため、図2に示した温度センサ14用の増幅回
路30は備えられていない。また、制御回路32は、測
定ユニット41の制御端子51に制御信号を付与するこ
とで、各スイッチ群49,50のON/OFF状態を制
御するようにしている。
【0123】尚、制御回路32は、詳細は後述するが、
前記式(18)の演算処理と、式(17)の演算処理と
を用いて物体のひずみεを求めるようにしており、この
演算処理を制御回路32に実行させるために、前記記憶
回路33には、図6のフローチャートに示した演算処理
手順があらかじめプログラムされている。
【0124】また、記憶回路33には、ひずみゲージ1
及びこれと同一特性のダミーゲージ43の基準抵抗値R
0 及びゲージ率K、ブリッジ回路7の電源電圧V、ひず
みゲージ1のリード線2の抵抗値r1 が前述のひずみ測
定装置10の場合と同様にあらじめ記憶保持されている
と共に、さらに、ダミーゲージ43のリード線47の抵
抗値r1'のデータが前述のひずみ測定装置10の場合と
同様にあらじめ記憶保持されている。ここで、記憶回路
33に記憶保持させるリード線47の抵抗値r 1'は、リ
ード線2の抵抗値r1 と同様、測定に際してリード線4
7についてあらかじめ実測した抵抗値、あるいは、リー
ド線47の材質や長さ、太さ等から求めた値である。
【0125】かかる本実施形態のひずみ測定装置40に
よるひずみ測定は次のように行われる。
【0126】すなわち、まず、ひずみ測定に先立って、
ひずみゲージ1及びダミーゲージ43を物体に貼着せず
に、測定ユニット41に接続した状態で(このときひず
みゲージ1及びダミーゲージ43は無ひずみ状態であ
る)、ひずみ測定装置40の所定の操作等により、コン
トロールユニット42を動作させる。
【0127】このとき、コントロールユニット42の制
御回路32は、まず、ブリッジ電源回路28を起動し
て、該ブリッジ電源回路28から電源入力部I1 ,I2
に電源入力端子21,22を介して電源電圧Vを付与さ
せ、さらに、測定ユニット19のスイッチ素子25,2
6をそれぞれON状態、OFF状態に制御する。そし
て、この状態において、制御回路32は、ひずみゲージ
1に対応するスイッチ群49とダミーゲージ43に対応
するスイッチ群50とを順番にON状態に制御すること
で、ひずみゲージ1及びダミーゲージ43を順番に抵抗
体4,5,6の抵抗回路に接続して、前記測定側ブリッ
ジ回路7及びダミー側ブリッジ回路7を順番に構成す
る。このとき、測定側ブリッジ回路7及びダミー側ブリ
ッジ回路7のそれぞれの構成時において、各ブリッジ回
路7の出力部O1 ,O2 間に発生する出力電圧eが該ブ
リッジ回路7の初期不平衡出力電圧e0 として前記出力
端子23,24を介して増幅回路29に入力される。そ
して、制御回路32は、このように測定側ブリッジ回路
7及びダミー側ブリッジ回路7がそれぞれ発生する初期
不平衡出力電圧e0 (以下、測定側ブリッジ回路7の初
期不平衡出力電圧e0 に参照符号e0Xを付し、ダミー側
ブリッジ回路7の初期不平衡出力電圧e0 に参照符号e
0Dを付する)を、増幅回路29及びA/D変換回路31
を介して与えられるデータによって順次検出し、その検
出した初期不平衡出力電圧e0X,e0Dの値を記憶回路3
3に記憶保持させる。
【0128】さらに制御回路32は、上記のように測定
側ブリッジ回路7の初期不平衡出力電圧e0Xと、ダミー
側ブリッジ回路7の初期不平衡出力電圧e0Dを記憶回路
33に記憶保持させた後、スイッチ素子25,26をそ
れぞれOFF状態、ON状態に制御することで、ブリッ
ジ回路7の抵抗体6を備えた辺に生じる電圧V4 を増幅
回路33に入力させる。そして、制御回路32は、この
時増幅回路29に入力される電圧V4 を、増幅回路29
及びA/D変換回路31を介して与えられるデータによ
って認識し、その認識した電圧V4 の値(この値は測定
側ブリッジ回路7及びダミー側ブリッジ回路7の両者に
ついて同一である)を記憶回路33に記憶保持させる。
尚、上記電圧V4 の検出及びその記憶保持は、スイッチ
群49,50の全ての組をOFF状態として行っても、
あるいはいずれか一方のスイッチ群49又は50をON
状態として行っても、どちらでもよい。また、該電圧V
4の検出及びその記憶保持は、前記初期不平衡出力電圧
0X,e0Dの検出及びその記憶保持の前に行うようにし
てもよい。
【0129】次いで、ひずみ測定を開始すべくひずみゲ
ージ1を図示しない物体に貼着する。さらに、ダミーゲ
ージ43をひずみゲージ1とほぼ同一温度となるような
箇所(基本的にはひずみゲージ1の近傍箇所)におい
て、物体のひずみを生じないような部位に貼着する。あ
るいは、ひずみゲージ1とほぼ同一温度となるような箇
所(基本的にはひずみゲージ1の近傍箇所)において、
物体と同一材質のあらかじめ用意したダミー体を無ひず
み状態で配置し、これにダミーゲージ43を貼着する。
尚、物体とひずみゲージ1との線膨張係数が略同一であ
るような場合には、単に、ダミーゲージ1をひずみゲー
ジ1とほぼ同一温度となるような箇所でひずみを生じな
いように配置してもよい。
【0130】このようなセッティングを行った後、所要
のタイミング(ひずみ測定時)でコントロールユニット
42を動作させる。
【0131】このとき、コントロールユニット42の制
御回路32は、ブリッジ電源回路28からブリッジ回路
7の電源入力部I1 ,I2 間に電源電圧Vを付与させる
と共に、スイッチ素子25,26をそれぞれON状態、
OFF状態に制御する。そして、この状態において、初
期不平衡出力電圧e0X,e0Dの検出の場合と同様に、ス
イッチ群49,50を順番にON状態に制御すること
で、前記測定側ブリッジ回路7及びダミー側ブリッジ回
路7を順番に構成すると共に、それらの各ブリッジ回路
7の出力電圧e(以下、測定側ブリッジ回路7に対応す
る出力電圧eに参照符号eX を付し、ダミー側ブリッジ
回路7に対応する出力電圧eに参照符号e D を付する)
をそれぞれ増幅回路33及びA/D変換回路34を介し
て検出し、該出力電圧eX ,eD を記憶回路33に記憶
保持される。
【0132】次いで、制御回路32は、記憶回路33に
あらかじめプログラムされた図6のフローチャートの処
理を行うことで、物体のひずみゲージ1を貼着した箇所
のひずみεを求める。
【0133】すなわち、制御回路32は、前述の如く記
憶回路33に記憶保持された基準抵抗値R0 、ゲージ率
K、電源電圧V、電圧V4 のデータ(これらのデータは
測定側ブリッジ回路7及びダミー側ブリッジ回路7の両
者について共通である)と、測定側ブリッジ回路7に対
応するリード線2の抵抗値r1 、初期不平衡出力電圧e
0X及びひずみ測定時の出力電圧eX のデータとを読み込
む(STEP6−1)。
【0134】そして、読み込んだ上記の各データの値を
用いて、前記式(18)の演算を行うことで(この場
合、式(18)中の「e0 」は「e0X」に、「e」は
「eX 」に、「r」は「r1 」に置き換える)、温度に
応じたひずみゲージ1の抵抗値変化を考慮せずに測定側
ブリッジ回路7の出力電圧から把握されるひずみである
仮ひずみ測定値εD を求める(STEP6−2)。この
演算処理は、前述のひずみ測定装置10に関する図4の
STEP4−2の処理と同じである。
【0135】次いで、制御回路32は、ダミー側ブリッ
ジ回路7に関して前述の如く記憶回路33に記憶保持さ
れたリード線47の抵抗値r1'、初期不平衡出力電圧e
0D及びひずみ測定時の出力電圧eD のデータを読み込む
(STEP6−3)。
【0136】そして、この読み込んだリード線47の抵
抗値r1'、初期不平衡出力電圧e0D及びひずみ測定時の
出力電圧eD のデータと、前記STEP6−1で読み込
んだゲージ率K、電源電圧V、電圧V4 のデータとから
前記式(18)の演算を行うことで(この場合、式(1
8)中の「e0 」は「e0D」に、「e」は「eD 」に、
「r」は「r1'」に置き換える)、式(17)の演算に
用いる見かけひずみε T を求める。(STEP6−
4)。
【0137】この場合、STEP6−4で求められる見
かけひずみεT は、ダミーゲージ43を貼着したもの
(物体のひずみを生じない部位もしくは前記ダミー体)
の無ひずみ状態において、ひずみ測定時の温度に応じた
該ダミーゲージ4の抵抗値変化に起因するダミー側ブリ
ッジ回路7の出力電圧によって把握されるひずみ(より
正確にはダミー側ブリッジ回路7の出力電圧から該ブリ
ッジ回路7の初期不平衡出力電圧e0Dの影響とリード線
47の抵抗値r1'の影響とを排除して把握されるひず
み)であるが、測定側ブリッジ回路7及びダミー側ブリ
ッジ回路7は同一の回路構成で、しかも、これらのブリ
ッジ回路7に組み込まれるひずみゲージ1及びダミーゲ
ージ43は同一特性のもの(温度に応じた抵抗値変化も
等しい)である。さらに、該ダミーゲージ43を貼着し
たものは測定対象の物体あるいはこれと同一材質のダミ
ー体である。このため、STEP6−4で求められる見
かけひずみεT は、仮に、ひずみゲージ1を貼着した物
体の部位の無ひずみ状態で、且つひずみ測定時と同じ温
度で測定側ブリッジ回路7を動作させた場合に、該測定
側ブリッジ回路7の出力電圧から把握される無ひずみ状
態見かけひずみに相当するものとなる。
【0138】そこで、制御回路32は、次に、STEP
6−2で求めた仮ひずみ測定値εDと、STEP6−4
で求められる見かけひずみεT (無ひずみ状態見かけひ
ずみ)と、記憶回路33に記憶保持されているゲージ率
Kのデータとから前記式(17)の演算を行うことで、
その演算結果の値εを最終的なひずみ測定値(より正確
には、初期不平衡出力電圧e0 の影響と、リード線2の
抵抗値r1 の影響と、ひずみゲージ1の温度に応じた抵
抗値変化の影響とを排除したひずみ測定値)として得る
(STEP6−5)。
【0139】尚、制御回路32は、このようにして最終
的に求めたひずみ測定値εを表示回路34を介して表示
器35に表示させる。
【0140】かかる本実施形態のひずみ測定において
も、前記式(17)の演算によってひずみεを求めるの
で、温度に応じたひずみゲージ1の抵抗値変化の影響を
適正に排除して精度のよいひずみ測定を行うことができ
る。さらに、温度に応じたひずみゲージ1の抵抗値変化
を考慮せずに測定側ブリッジ回路7の出力電圧から把握
される前記仮ひずみ測定値εD と、ダミーゲージ1を組
み込んだダミー側ブリッジ回路7の出力電圧から把握さ
れる見かけひずみεT とを、前記式(18)の演算によ
って求めるので、測定側ブリッジ回路7及びダミー側ブ
リッジ回路7の初期不平衡出力電圧e0X,e0Dの影響、
並びにリード線2,47の抵抗値r1 ,r 1'の影響をも
適正に排除することができ、より高精度のひずみ測定を
行うことができる。
【0141】尚、前述の第1及び第2の各実施形態で
は、1ゲージ3線法を例にとって説明したが、本発明は
1ゲージ2線法についても適用することができる。この
場合の実施形態については、例えば図2のひずみ測定器
10の接続端子12を測定ユニット19の内部でスイッ
チ素子25を介して出力端子23に接続しておく。そし
て、2本のリード線2,3のみが結線されたひずみゲー
ジを接続端子11,12に接続すれば、第1の実施形態
と全く同様の手順(処理)によって、1ゲージ2線法に
よるひずみ測定を第1の実施形態と全く同様に行うこと
ができる。
【0142】また、あるいは、例えば図5のひずみ測定
器40の接続端子12を測定ユニット41の内部でスイ
ッチ素子49b及びスイッチ素子25を介して出力端子
23に接続すると共に、接続端子45を測定ユニット4
1の内部でスイッチ素子50b及びスイッチ素子25を
介して出力端子23に接続しておく(スイッチ素子49
b及び50bと抵抗体4との導通箇所をスイッチ素子2
5を介して出力端子23に接続しておく)。そして、2
本のリード線2,3のみが結線されたひずみゲージを接
続端子11,12に接続すると共に、2本のリード線4
7,48のみが結線されたダミーゲージを接続端子4
4,45に接続すれば、第2の実施形態と全く同一の手
順(処理)によって、1ゲージ2線法によるひずみ測定
を第2の実施形態と全く同様に行うことができる。
【0143】尚、上記のような1ゲージ2線法による測
定において、前記式(18)の演算により前記仮ひずみ
測定値εD を求めるに際しては、同式(18)中の
「r」の値として、リード線2,3の抵抗値r1 ,r2
の総和(=r1 +r2 )を用いる。同様に、1ゲージ2
線法による測定において、第2の実施形態に対応させて
前記式(18)の演算により前記見かけひずみεT を求
めるに際しては、同式(18)中の「r」の値として、
リード線47,48の抵抗値の総和を用いる。
【0144】また、前述の各実施形態では、前記仮ひず
み測定値εD を前記式(18)の演算により求め、さら
に第2の実施形態では、見かけひずみεT (無ひずみ状
態見かけひずみ)も式(18)の演算により求めるよう
にしたが、それらの仮ひずみ測定値εD (第1及び第2
の実施形態)や見かけひずみεT (第2の実施形態)
を、前記式(7)の「ε’」として前記式(3)、
(4)、(6)の演算結果を用いる式により求めるよう
にしてもよい。
【0145】具体的には、例えば前記式(7)の
「ε’」として前記式(3)の演算結果を用いる式によ
り仮ひずみ測定値εD や見かけひずみεT を求める場合
には、前述の第1及び第2の実施形態において、記憶回
路33に、基準抵抗値R0 や、ゲージ率K、電源電圧
V、リード線2,47の抵抗値r1 ,r1'(抵抗値r1'
は第2の実施形態の場合のみ)のデータと共に、抵抗体
5,6のそれぞれの抵抗値R3,R4 をあらかじめ記憶
保持しておく。そして、図4のSTEP4−2、図6の
STEP6−2、6−4の処理において、それらのデー
タを用いて、式(3)の演算を行い、さらにその演算結
果の値ε’を用いて式(7)の演算を行うことで仮ひず
み測定値εD や見かけひずみεT を求めるようにすれば
よい。この場合には、抵抗体6を有する辺の電圧V4
検出する必要はない。
【0146】また、例えば前記式(7)の「ε’」とし
て前記式(4)の演算結果を用いる式により仮ひずみ測
定値εD や見かけひずみεT を求める場合には、前述の
第1及び第2の実施形態において、抵抗体6を有する辺
の電圧V4 を検出をする場合と同様にして、抵抗体5を
有する辺の電圧V3 (図1を参照)を検出するようにし
ておく。そして、図4のSTEP4−2、図6のSTE
P6−2、6−4の処理において、その検出した電圧V
3 を用いて、式(4)の演算を行い、さらにその演算結
果の値ε’を用いて式(7)の演算を行うことで仮ひず
み測定値εD や見かけひずみεT を求めるようにすれば
よい。
【0147】さらに、抵抗体6を有する辺の電圧V
4 と、抵抗体5を有する辺の電圧V3 との両者を検出す
るようにした場合には、図4のSTEP4−2、図6の
STEP6−2、6−4の処理において、その検出した
電圧V3 、V4 を用いて、式(6)の演算を行い、さら
にその演算結果の値ε’を用いて式(7)の演算を行う
ことで仮ひずみ測定値εD や見かけひずみεT を求める
ようにしてもよい。
【0148】また、前述の第1及び第2の各実施形態で
は、仮ひずみ測定値εD や見かけひずみεT を求めるに
際して、リード線2,47の抵抗値r1 ,r1'の影響を
排除するために、式(7)の演算を用いたが、それらの
抵抗値r1 ,r1'がひずみゲージ1やダミーゲージ43
の基準抵抗値R0 に比して十分に小さい場合には、式
(3)〜(6)のいずれかの演算により仮ひずみ測定値
εD や見かけひずみεTを求めるようにしてもよい。
【0149】さらには、ブリッジ回路7の初期不平衡出
力電圧e0 が十分に微小なもの(e 0 ≒0)で、該初期
不平衡出力電圧e0 の影響を考慮する必要がないような
場合には、仮ひずみ測定値εD や見かけひずみεT を通
常的に使用されている前記式(2)の演算により求める
ようにしてもよい。
【0150】また、前記第1及び第2の実施形態では、
ひずみそのものを測定する場合について説明したが、前
述の如く最終的に得られたひずみεに物体のヤング率を
乗算すれば、物体の応力を測定することもできる。
【0151】また、前記第1及び第2の実施形態では、
ひずみの単点測定を例にとって説明したが、物体の複数
箇所あるいは複数の物体についての多点ひずみ測定を行
う場合についても本発明を適用することができることは
もちろんである。
【0152】さらに前記第1及び第2の実施形態では、
ひずみ測定器10,40において、最終的なひずみεを
求める処理を行うものを示したが、ひずみ測定器10,
40の記憶回路33に前述の如く記憶される初期不平衡
出力電圧e0 や、ひずみ測定時の出力電圧eのデータを
通信等によって、パーソナルコンピュータに受け渡すこ
とができるようにした場合には、それらのデータを用い
て前記式(18)や式(17)の演算によりひずみεを
求める処理をパーソナルコンピュータに行わせるように
してもよい。そして、この場合には、このような処理を
パーソナルコンピュータに行わせるための前記式(1
7)の演算式等を含むプログラムを該パーソナルコンピ
ュータが使用するフロッピディスクやCD−ROM等の
記録媒体に記録しておくようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】1ゲージ法によるひずみ測定の手法を説明する
ための回路構成図。
【図2】本発明のひずみ測定方法の第1の実施形態を適
用したひずみ測定装置の回路構成図。
【図3】図2の装置で用いる見かけひずみの温度特性の
データを示す線図。
【図4】図2の装置による演算処理を示すフローチャー
ト。
【図5】本発明のひずみ測定方法の第2の実施形態を適
用したひずみ測定装置の回路構成図。
【図6】図5の装置による演算処理を示すフローチャー
ト。
【符号の説明】
1…ひずみゲージ、7…ブリッジ回路、43…ダミーゲ
ージ。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】物体のひずみに応じた抵抗値変化を生じる
    ように該物体に貼着したひずみゲージを一辺に有し、且
    つ他の三辺に所定抵抗値の抵抗体を有するブリッジ回路
    により該ひずみゲージの抵抗値に応じた測定信号を生成
    し、その測定信号に基づき前記物体のひずみを測定する
    1ゲージ法によるひずみ測定方法において、 前記物体のひずみの測定時における前記ひずみゲージの
    温度と同一の温度で且つ該ひずみゲージを貼着した物体
    の無ひずみ状態で前記ブリッジ回路を動作させた場合
    に、該温度に応じたひずみゲージの抵抗値変化に起因し
    て該ブリッジ回路が生成する測定信号に基づき把握され
    る見かけひずみεT を取得する工程と、 前記物体のひずみ測定時に前記ブリッジ回路が生成する
    測定信号に基づき把握されるひずみεD と前記見かけひ
    ずみεT とから次式(1)の演算により求まる値εを、
    温度に応じたひずみゲージの抵抗値変化の影響を排除し
    たひずみ測定値として得る工程とを備えたことを特徴と
    するひずみ測定方法。 【数1】 但し、式(1)において、K:前記ひずみゲージのゲー
    ジ率。
  2. 【請求項2】前記見かけひずみεT を取得する工程は、
    前記物体のひずみ測定時における前記ひずみゲージの温
    度を計測する工程と、該温度の計測値から、前記見かけ
    ひずみεT のあらかじめ作成された温度特性のデータに
    基づき前記式(1)の演算に用いる見かけひずみεT
    求める工程とからなることを特徴とする請求項1記載の
    ひずみ測定方法。
  3. 【請求項3】前記見かけひずみεT を取得する工程は、
    あらかじめ前記ひずみゲージと同一特性を有するひずみ
    ゲージをダミーゲージとして用意し、該ダミーゲージを
    前記ひずみゲージと略同一の温度となる箇所において前
    記物体の無ひずみ状態に維持される部位又は該物体と同
    一材質で且つ無ひずみ状態に維持されるダミー物体に貼
    着しておく工程と、前記物体のひずみ測定時に、前記ブ
    リッジ回路と同一の回路構成で該ダミーゲージを一辺に
    有するブリッジ回路により該ダミーゲージの抵抗値に応
    じた測定信号を生成する工程と、該ダミーゲージの抵抗
    値に応じた測定信号に基づき把握されるひずみを前記式
    (1)の演算に用いる見かけひずみεTとして得る工程
    とから成ることを特徴とする請求項1記載のひずみ測定
    方法。
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