JP2000054608A - 二重床 - Google Patents

二重床

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JP2000054608A
JP2000054608A JP10236505A JP23650598A JP2000054608A JP 2000054608 A JP2000054608 A JP 2000054608A JP 10236505 A JP10236505 A JP 10236505A JP 23650598 A JP23650598 A JP 23650598A JP 2000054608 A JP2000054608 A JP 2000054608A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 床面に荷重が加わってもパネルの横ズレが起
こりにくく、かつベースに対して簡単に着脱できる二重
床を提供すること。 【解決手段】 凹溝12内にパネル2の側片2aが嵌合
されると、側片2aが弾性片30に当接され、互いに隣
接する側片2aの対向面同士が密接されるので、敷設さ
れたパネル2同士が一体化して横ズレが生じにくくな
る。また、凹溝12内側面から弾性片30を横方向に大
きく突出させて側片2aの対向面同士の密接圧を高めて
も、側片2aと弾性片30との接触面積は小さく、かつ
弾性片30が弾性力を有しているので、ベース1に対す
るパネル2の着脱は比較的簡単に行える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築物の床面上
に、電話線やコンピュータのケーブル類等を配線、収納
する空間が形成された二重床に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、オフィス内の床下配線を実現する
ために、建築物の床面上に電話線やコンピュータのケー
ブル類を収納、配線する空間が形成された二重床が多く
採用されている。このような二重床の施工方法として
は、例えば複数の支持体が連接された方形のベースを建
築物の床面上に敷き並べ、これらのベースの支持体上に
パネルを敷設した後、該パネル上にカーペット等の化粧
床材等を敷設する方法等が知られている。
【0003】このような二重床においては、パネル上、
すなわち床面上を人が歩行したり、机等の家具や各種O
A機器等を移動する際において、パネルがベースに対し
て横ズレをおこし、床面が不安定になる恐れがあるた
め、パネルをベースの支持体に対して固定することが多
い。
【0004】その方法として、例えばパネルの周辺部を
下方に屈曲させて側片を形成し、この側片を、ベースの
支持体上面に形成された凹溝、もしくは互いに隣接する
支持体間に形成される凹溝等に嵌合することにより、パ
ネルをベースに対して固定する方法等が発明されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな方法にあっては、凹溝を幅狭に形成すれば、側片の
裏面と凹溝内側面との間に隙間が生じにくく、パネルの
横ズレが防止されるが、パネルは配線空間内のメンテナ
ンスを自在に行えるようにベースに対して着脱自在に設
ける必要があるにもかかわらず、凹溝内に側片がきつく
嵌合されると、側片と凹溝内側面との摩擦抵抗が大とな
り、パネルをベースに対して着脱しずらくなることがあ
った。
【0006】逆に、凹溝を幅広に形成すれば、側片の裏
面と凹溝内側面との間に隙間が生じるため、パネルの横
ズレを防止出来ないばかりか、互いに隣接するパネルの
周辺部間に隙間が生じ、この隙間から配線空間内にゴミ
等が進入したり、床面を歩行する際にパネル同士の衝突
音等が生じるといった問題があった。
【0007】本発明は、このような問題点に着目してな
されたもので、床面に荷重が加わってもパネルの横ズレ
が起こりにくく、かつベースに対して簡単に着脱できる
二重床を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の二重床は、ほぼ一定高さの複数の支持体を
連接してベースを構成するとともに、該ベース上に床面
を構成するパネルを載置して、前記ベースと前記パネル
との間を配線用空間とした二重床において、前記支持体
の上部、もしくは互いに隣接する支持体間に凹溝が形成
され、この凹溝内に前記パネルの周辺部下方に延設され
た側片を嵌合することで、前記パネルを前記支持体上に
載置可能とするとともに、前記凹溝の内側面には、側片
に弾性当接する弾性片が内向きに突設されていることを
特徴としている。この特徴によれば、凹溝内にパネルの
側片が嵌合されると、側片が弾性片に当接され、互いに
隣接する側片の対向面同士が密接されるので、敷設され
たパネル同士が一体化して横ズレが生じにくくなる。ま
た、凹溝内側面から弾性片を横方向に大きく突出させて
側片の対向面同士の密接圧を高めても、側片と弾性片と
の接触面積は小さく、かつ弾性片が弾性力を有している
ので、ベースに対するパネルの着脱は比較的簡単に行え
る。
【0009】本発明の二重床は、前記弾性片が、前記凹
溝内側面に上下方向に延びるように突設されていること
が好ましい。このようにすれば、側片の凹溝内への上方
からの嵌合、及び上方への逸脱時における弾性片による
抵抗力が小さくなるため、ベースに対するパネルの着脱
が容易になるばかりか、弾性片と支持体との一体成形が
可能になる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて説明すると、まず図1には本発明の実施例として
の二重床の要部が示されており、この二重床は、コンク
リート製の建築床F上に敷設され、建築床F上に電話線
やコンピュータ等のケーブル類等の物品の収納空間Sを
形成するベース1と、このベース1により建築床Fの上
方に支持されて床面を形成するパネル2とから構成され
ている。3はパネル2上に敷設されるカーペット、4は
収納空間S内に配設されたケーブルをそれぞれ示してい
る。
【0011】ベース1は合成樹脂製であり、図1〜3に
示されるように、所定高さを有し、適宜間隔おきに立設
される複数の支持体5A〜5Eと、これら支持体5A〜
5Eの基部6同士を連結する連結リブ7とから、平面視
略正方形状に形成されている。
【0012】支持体5Aはベース1の中心に立設された
1/4分割円柱型支持体5a〜5dとから構成されてお
り、互いの1/4分割円柱型支持体5a〜5d間には、
支持体の上端から基部6の上面まで延びる溝部8が十字
状に形成されている。さらにこれら1/4分割円柱型支
持体5a〜5dの中心側が切り欠かれ、その中心には横
断面円形の凹部9が形成されているとともに、基部6の
中心位置には円形の穴部10が形成され、ベース1の上
方より建築床Fの上面が穴部10内に露呈されるように
なっている。また、1/4分割円柱型支持体5a、5b
間、及び1/4分割円柱型支持体5c、5d間には後述
するリブ11が形成されている。
【0013】支持体5Aの周囲には、円柱型の支持体5
B及び支持体5Cとが立設されており、特に支持体5C
の上部には、支持体5Aに十字状に設けられた溝部8の
長手方向の延長線に沿うように凹溝12が設けられてい
る。ベース1の四隅には略1/4分割円柱型の支持体5
Dが、さらにベース1の側辺部における支持体5D、5
D間には略1/2分割円柱型の支持体5E、及び1/4
分割円柱型支持体5f、5gとから構成される支持体5
Fとがそれぞれ立設されている。また、これら1/4分
割円柱型支持体5f、5g間には、溝部8の長手方向の
延長線に沿うように溝部13が形成されているととも
に、リブ11と同形状のリブ14が形成されている。な
お、図2中ベース1の下辺、右側辺の支持体5E、5F
は上辺、左側辺の支持体5E、5Fと同一のため、符号
の記載は省略する。
【0014】これら支持体5A〜5Fは上方から荷重が
加わってもほとんど変形しない剛性を有しているととも
に、基部6及び連結リブ7は、各支持体5A〜5Eが建
築床Fの不陸に対応して床面に接地される程度の可撓性
を有している。
【0015】このベース1は一辺が約50cm程度の大き
さに形成されており、これら複数のベース1を建築床F
上に敷設する場合、それぞれの側辺部にそれぞれ形成さ
れた係合凹部15及び係合凸部16を、隣接する他のベ
ース1の係合凹部15及び係合凸部16に係合すること
で互いに連設出来るようになっている。
【0016】図2において斜線で示される箇所は、ベー
ス1を建築床面Fに固設するための接着部17である。
この接着部17は、特に図3に示されるように上方にわ
ずかに起伏形成(高さ約2〜3mm程度)されており、基
部6もしくは連結リブ7の裏面に適宜接着剤を収容可能
な凹部18が形成されている。よってベース1を固設す
る際にこのような凹部18内に接着剤を塗布しておくこ
とで、ベース1と建築床Fとの間に接着層が形成されて
もベース1の高さが変化することがないばかりか、接着
剤が基部6及び連結リブ7の側方にはみ出して、支持体
5A〜5F間に配設されるケーブル4等へ付着すること
等を防止出来る。
【0017】このように構成されたベース1を建築床F
上に敷設することで、スチール製のパネル2を図3中2
点鎖線で示されるように建築床Fの上方に支持すること
が出来、これらパネル2と建築床Fとの間にケーブル4
等の収納空間Sが形成される。これら支持体5A〜5F
の高さはそれぞれ約50mm程度であるため、高さ約50
mm弱の高さの収納空間Sが構成されることになるが、予
め種々の高さに設定された支持体5を有するベース1を
用意しておくことで、現場に応じた大きさの収納空間S
を形成することが出来る。
【0018】本実施例におけるパネルは2は、図3に示
すようにそれぞれの側辺部より下方に屈曲形成された垂
板2aが溝部8、13及び凹溝12内に嵌合されるとと
もに、ベース1同士が連設されたときに互いに対向する
支持体5D、5E、5Fの外側間に形成される溝部(図
示略)に嵌合され、1つのベース1上に4枚のパネル2
が敷設することが出来る。そしてパネル2の下面2b所
定箇所がそれぞれの支持体5A〜5Fの上面に当接して
支持されるようになっている。
【0019】なお、このパネル2の一対角線上には複数
のスリット孔19(図1参照)が形成されており、この
スリット孔19を中心にパネル2が屈曲されるように形
成されているため、いずれかの支持体5A〜5Fが不陸
な建築床Fに対応して他の支持体5A〜5Fの上端より
も高く、もしくは低くなった場合においても、屈曲する
ことでパネル2のがたつきを吸収出来るようになってい
る。さらに、図1に示されるように垂板2aの所定箇所
には切欠部20が形成されており、パネル2同士が連設
された場合に互いに対向する切欠部20によりケーブル
4等の挿通用の穴部が形成されるので、ケーブル4等を
パネル2、2間から容易に引き出すことが出来る。
【0020】支持体5A〜5Fは、図3に示されるよう
にそれぞれ内部が中空状に形成されているとともに、上
部内径L1が下部内径L2よりも小さくなるように、す
なわち上方に行くに従い外形寸法が小さくなるテーパ状
に形成されているため、ベース1を同方向に上下に積み
重ねる場合、下方のベース1の支持体5A〜5Fの上部
が上方のベース1の支持体5A〜5Fの下部開口内に嵌
合されるようになっている。よって複数のベース1を上
下方向にコンパクトに積み重ねることが出来、また積み
重ねの際に嵩張ることがないので、効率よく運搬及び保
管出来る。
【0021】また、下方の支持体5A〜5Fのリブ1
1、14の上端に、上方のリブ11、14の下端に位置
する基部6の下面が当接され、下方の支持体5A〜5F
の上部の上方の支持体5A〜5Fの下部開口内への進入
深さが規制されるので、上方と下方の支持体5A〜5F
同士がきつく嵌合されて隔離しにくくなるといったこと
がない。なお、このようにリブ11、14が溝部8、1
3、もしくは凹溝12内に形成されていることにより、
リブ11、14が配線の邪魔になることがない。
【0022】支持体5Cに形成された凹溝12の内側面
上下方向には、図3、4に示されるように、所定弾性力
を有する弾性片30が、内向きに突設されている。図4
に示されるように、支持体5A〜5F上にパネル2が載
置され、凹溝12内に互いに隣接するパネル2の垂板2
a、2aが嵌合されると、内向きに突設された弾性片3
0の先端に垂板2aの内側面が当接されるので、互いの
垂板の外側面同士が密接される。
【0023】これにより隣接するパネル2間に隙間が生
じることがなくなり、敷設された複数のパネル2が全体
的に一体化されるので、パネル2のベース1に対する横
ズレが防止される。また、例えば一部のパネル2に対し
て横方向の力が局所的に加わっても、その力は全体に分
散されるようになるので、そのパネル2、及びそのパネ
ル2を支持する支持体のみに負荷がかかり、一部の支持
体のみが傷みやすくなることがない。
【0024】このように弾性片30は凹溝12の内側面
から内向き横方向に突設されているので、パネル2の垂
板2a同士が強固に密接されるとともに、垂板2aとの
接触面積は小さく、かつ弾性力を有しているので、垂板
2aの凹溝12内への嵌合、逸脱操作が困難になること
がなく、パネル2を開放しての収納空間S内のメンテナ
ンス等を容易に行うことが出来る。
【0025】弾性片30の凹溝12内側面からの突出長
さは任意に変更可能であるため、予め比較的長めに形成
しておけば、垂板2a同士をより強固に密接出来る。ま
た、上下方向に延びるように形成されているので、垂板
2aの凹溝12内への嵌合、逸脱操作時における抵抗力
が小さくなり、パネル2をベース1に対して比較的容易
に着脱できるばかりか、弾性片30を支持体5A〜5F
とともに一体成形することが出来る。
【0026】なお、このような弾性片30は、本実施例
における溝部8、13を構成する支持体の周面、及び、
ベース1同士を連結した時に、互いに対向する支持体間
に形成される溝部を構成する支持体の対向面間に形成さ
れていてもよい。
【0027】以上、本発明の実施例を図面により説明し
てきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるもの
ではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更
や追加があっても本発明に含まれる。
【0028】例えば、本実施例における弾性片30は上
下方向を向く帯状に形成されているが、特に形状は限定
されるものではなく、凹溝12の内側面に内向きに突出
するように形成されていればよい。
【0029】
【発明の効果】本発明は以下の効果を奏する。
【0030】(a)請求項1項の発明によれば、凹溝内
にパネルの側片が嵌合されると、側片が弾性片に当接さ
れ、互いに隣接する側片の対向面同士が密接されるの
で、敷設されたパネル同士が一体化して横ズレが生じに
くくなる。また、凹溝内側面から弾性片を横方向に大き
く突出させて側片の対向面同士の密接圧を高めても、側
片と弾性片との接触面積は小さく、かつ弾性片が弾性力
を有しているので、ベースに対するパネルの着脱は比較
的簡単に行える。
【0031】(b)請求項2項の発明によれば、側片の
凹溝内への上方からの嵌合、及び上方への逸脱時におけ
る弾性片による抵抗力が小さくなるため、ベースに対す
るパネルの着脱が容易になるばかりか、弾性片と支持体
との一体成形が可能になる。
【0032】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の適用された二重床の構造を示す一部破
断斜視図である。
【図2】ベースの平面図である。
【図3】図2のI−I断面図である。
【図4】図3のII−II断面図である。
【符号の説明】
1 ベース 2 パネル 2a 垂板(側片) 2b 下面 3 カーペット 4 ケーブル 5A〜5F 支持体 5a〜5d 1/4分割円柱型支持体 5e、5f 1/2分割円柱型支持体 6 基部 7 連結リブ 8、13 溝部(凹溝) 9 凹部 10 穴部 11、14、21リブ 12 凹溝 15 係合凹部 16 係合凸部 17 接着部 18 凹部 19 スリット孔 20 切欠部 30 弾性片 F 建築床 S 収納空間

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ほぼ一定高さの複数の支持体を連接して
    ベースを構成するとともに、該ベース上に床面を構成す
    るパネルを載置して、前記ベースと前記パネルとの間を
    配線用空間とした二重床において、 前記支持体の上部、もしくは互いに隣接する支持体間に
    凹溝が形成され、この凹溝内に前記パネルの周辺部下方
    に延設された側片を嵌合することで、前記パネルを前記
    支持体上に載置可能とするとともに、前記凹溝の内側面
    には、側片に弾性当接する弾性片が内向きに突設されて
    いることを特徴とする二重床。
  2. 【請求項2】 前記弾性片が、前記凹溝内側面に上下方
    向に延びるように突設されている請求項1に記載の二重
    床。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008144570A (ja) * 2006-11-13 2008-06-26 Itoki Corp 二重床パネルの支持脚とこの支持脚を用いた床パネルの施工方法
KR101301550B1 (ko) 2013-06-24 2013-08-28 유인섭 층간 소음방지용 바닥패널

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