JP2000053908A - 顔料分散樹脂溶液組成物とその製造方法、カラーフィルターおよび液晶表示装置 - Google Patents

顔料分散樹脂溶液組成物とその製造方法、カラーフィルターおよび液晶表示装置

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JP2000053908A
JP2000053908A JP22052098A JP22052098A JP2000053908A JP 2000053908 A JP2000053908 A JP 2000053908A JP 22052098 A JP22052098 A JP 22052098A JP 22052098 A JP22052098 A JP 22052098A JP 2000053908 A JP2000053908 A JP 2000053908A
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JP
Japan
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pigment
color filter
resin solution
blue pigment
liquid crystal
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JP22052098A
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English (en)
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Masaharu Taniguchi
雅治 谷口
Toshiyuki Akaiwa
俊行 赤岩
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 顔料の分散性と安定性に優れ、塗布工程で青
色顔料の凝集が生じない青色顔料分散熱硬化性樹脂溶液
組成物を得る。 【解決手段】青色顔料、樹脂成分、溶媒および添加剤成
分を含んでなる顔料分散樹脂溶液組成物において、添加
剤成分のひとつとして蓚酸を含有する顔料分散樹脂溶液
組成物、該組成物により硬化膜を形成したカラーフィル
ター、該カラーフィルターを用いた液晶表示装置とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液晶デイスプレイや
撮像素子などのカラーフィルターの製造に用いられる顔
料分散樹脂溶液組成物とその製造方法、該顔料分散樹脂
溶液組成物を用いたカラーフィルターおよび液晶表示装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、芳香族あるいは脂肪族のテト
ラカルボン酸二無水物とジアミン化合物を反応せしめて
得られるポリイミド前駆体溶液に顔料を分散させた組成
物は、液晶表示装置や撮像素子などのカラーフィルター
に用いられる耐光性、耐熱性、耐薬品性等に優れた組成
物として知られている(特開昭60−184202号公
報、特開昭60−184203号公報、特開昭61−1
80203号公報等)。
【0003】ポリイミド前駆体溶液に顔料を分散させた
組成物は、特にフォトリソグラフィ法でのカラーフィル
ター作製に有用であり、例えば特開昭60−24760
3号公報や特開昭61−77804号公報に示されるご
とく、ポジ型フォトレジストを用いるパターン加工技術
に適用されることにより、パターン精度が良く、耐光
性、耐熱性、耐薬品性等に優れたカラーフィルターを得
ることができる。
【0004】フォトリソグラフィ法においては、印刷法
さらには公知のその他の方法と同様、ガラス基板上に顔
料分散ポリイミド前駆体組成物で着色塗膜を形成、パタ
ーン加工と硬化を繰り返す手法でカラーフィルターを得
るものであるが、近年、カラー液晶表示装置のカラー表
示性能の向上とともに、従来に増してカラー表示欠陥を
与えないカラーフィルターが求められている。
【0005】カラー表示欠陥の一つとして、青シミと呼
ばれる欠陥があり、この欠陥はカラーフィルター製造時
に使用される顔料分散型カラーペーストの塗布工程にお
いて、青色顔料粒子が微量凝集を生じることによって生
じるものであると考えられている。このような微量凝集
はカラーフィルター青色画素における微少部分の青色濃
色として現れ、検出が難しく、顔料分散型カラーペース
トを使用したカラーフィルター製造において、製品収率
を低下させる大きい原因となっていた。
【0006】そこで、青色顔料分散樹脂溶液組成物の分
散安定性を改良し、カラーペーストの保存安定性を改良
することを目的として、カルボン酸ないしはその無水物
を含有させたカラーペーストが提案されている(特開平
7ー198929号公報)。しかしながらこの公報に挙
げられている酸類の添加は、ペーストの分散安定化には
有効であったが、カラーフィルター製造の顔料分散型カ
ラーペースト塗布工程における青色顔料粒子の微量凝集
を完全に防止するものでは無かった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、特
に、カラーフィルター製造時における青色顔料分散型カ
ラーペースト塗布工程における青色顔料粒子の微量凝集
を防止することにあり、これにより製品収率を高めると
ともに、カラー液晶表示装置のカラー表示欠陥を防止す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題は、青色顔料、
樹脂成分、溶媒および添加剤成分を含んでなる顔料分散
樹脂溶液組成物において、添加剤成分のひとつとして蓚
酸を含有することを特徴とする顔料分散樹脂溶液組成物
を使用することにより解決される。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明者等は、青色顔料、樹脂成
分、溶媒および添加剤成分を含んでなる青色ペーストに
おいて、添加剤成分として蓚酸を使用した場合にのみ、
特異的にカラーペースト塗布工程における青色顔料粒子
の微量凝集を防止することを見いだし、本発明に到達し
たものである。
【0010】本発明において、蓚酸の最適な使用量は顔
料分散樹脂溶液組成物の構成に応じて決められるもので
あるが、通常は顔料分散樹脂溶液組成物中の固形分に対
して0.01〜10重量%、好ましくは0.05〜5重
量%、さらに好ましくは0.1ないし3重量%である。
【0011】本発明の顔料分散樹脂溶液組成物は、特に
添加剤成分の少なくとも1成分として蓚酸を含むもので
あれば、その他の成分を特定するものではないが、青色
顔料成分としてはフタロシアニン構造、特に銅フタロシ
アニン構造を持つ青色顔料を使用することが好ましい。
具体的にはピグメントブルー15(15:3、15:
4、15:6、など)、21、22、60、64、等が
挙げられるがこれらに限定されない。またピグメントバ
イオレット19、23、29、32、33、36、3
7、38等の紫色顔料が併用されても良い。
【0012】樹脂成分としては、アクリル樹脂成分が使
用されても良いが、ポリイミド前駆体としてのポリアミ
ック酸が使用されることが好ましい。通常このポリアミ
ック酸はテトラカルボン酸2無水物成分とジアミン成分
を有機溶媒中において、0〜100℃で付加重合させて
得ることができる。
【0013】テトラカルボン酸二無水物として、具体的
にはピロメリット酸二無水物、3,3´,4,4´−ベ
ンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3´,
4,4´−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、4,
4´−オキシ−ジフタル酸二無水物(3,3´,4,4
´−ジフェニルエ−テルテトラカルボン酸二無水物)、
3,3´,4,4´−ジフェニルスルフォンテトラカル
ボン酸二無水物、4,4´−ヘキサフルオロイソプロピ
リデン−ビス−(フタル酸二無水物)、1,2,3,4
−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物等が挙げられ
るが、これらに限定されるものでは無く、広く公知のテ
トラカルボン酸二無水物を使用することができる。
【0014】ジアミン成分としては芳香族ジアミンのp-
フェニレンジアミン、m-フェニレンジアミン、3,3´
−ジアミノジフェニルエーテル、4,4´−ジアミノジ
フェニルエーテル、3,4´−ジアミノジフェニルエー
テル、4,4´−ジアミノジフェニルメタン、3,3´
−ジアミノジフェニルスルフォン、4,4´−ジアミノ
ジフェニルスルフォン、4,4´−ジアミノジフェニル
サルファイド、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)
ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベン
ゼン、2,2−ビス(トリフルオロメチルベンジジン)
等が使用でき、さらにはビス[2−(3−アミノプロポ
キシ)エチル]エーテル、1,4−ビス(3−アミノプ
ロポキシ)ブタン、3,9−ビス(3−アミノプロピ
ル)−2、4、8、10−テトラオキサスピロ[5,
5]ウンデカン、1,2−ビス(2−アミノエトキシ)
エタン、1、2−ビス(3−アミノプロポキシ)エタ
ン、トリエチレングリコール−ビス(3−アミノプロピ
ル)エーテル、ジエチレングリコール−ビス(3−アミ
ノプロピル)エーテル等のエーテル結合を含有する脂肪
族あるいは脂環族ジアミンも使用できる。
【0015】これらの製造に使用される有機溶剤は、N
−メチルピロリドン、γ−ブチロラクトン、N,N−ジ
メチルアセトアミド等の極性溶剤を使用することが好ま
しいが、分子内に少なくとも一個の水酸基を含有する沸
点100〜300℃の液体および/あるいは分子内に少
なくとも一個のエーテル結合を含有する沸点100〜3
00℃の液体、例えば3−メチル−3−メトキシブタノ
−ル、3−メチル−3−メトキシブチルアセテ−ト、プ
ロピレングリコ−ル−モノ−メチルエ−テル、プロピレ
ングリコ−ル−モノ−メチルエ−テルアセテ−ト、ジプ
ロピレングリコ−ル−モノ−メチルエ−テル、トリプロ
ピレングリコ−ル−モノ−メチルエ−テル、プロピレン
グリコ−ル−モノ−3級−ブチルエ−テル、イソブチル
アルコ−ル、イソアミルアルコ−ル、エチルセロソル
ブ、エチルセロソルブアセテ−ト、ブチルセロソルブ、
ブチルセロソルブアセテ−ト、メチルカルビト−ル、メ
チルカルビト−ルアセテ−ト、エチルカルビト−ル、エ
チルカルビト−ルアセテ−ト等が併用されても良い。
【0016】また溶媒としては、上記アセテート類が塗
布性を上げるために使用できる。特に、3−メチル−3
−メトキシブチルアセテ−ト、エチルセロソルブアセテ
−ト、ブチルセロソルブアセテ−ト、メチルカルビト−
ルアセテ−ト、エチルカルビト−ルアセテ−ト等が好ま
しく挙げられる。
【0017】さらに蓚酸以外の添加剤成分として、その
他の有機カルボン酸やその無水物等を含むことができ
る。
【0018】本発明の顔料分散樹脂溶液組成物を作製す
るには、青色顔料を予め樹脂成分溶液に分散、例えばポ
リイミド前駆体溶液に直接混合分散させた上で、溶媒お
よび添加剤成分を混合させることが好ましく、さらに、
青色顔料をγ−ブチロラクトン、N−メチルピロリドン
のごとくポリイミド前駆体溶液と相溶する有機溶剤中に
分散させておき、これをポリイミド前駆体溶液に混合せ
しめても良い。この時、γ−ブチロラクトンが特に青色
顔料の分散性が良好であることから好ましく用いられ
る。また青色顔料の有機溶剤への分散に際しては、アル
カリ金属を含まない界面活性剤や高分子系の分散剤が好
ましく使用され、特にポリアミック酸オリゴマー等が有
効に使用できる。これら分散剤の使用は通常、顔料10
0部に対して1〜20重量部の範囲から選ばれるが、こ
れに限定されない。
【0019】樹脂成分としてポリイミド前駆体溶液を使
用する場合、青色顔料の添加量はポリイミド前駆体10
0重量部に対して1〜300重量部の範囲が好ましく、
さらには25〜200重量部が好ましく、特に形成する
塗布膜の着色度、物性のバランスの点で特に50〜15
0重量部が好ましい。
【0020】なお、顔料分散ポリイミド前駆体溶液に
は、公知の界面活性剤、消泡剤等を添加することができ
る。
【0021】本発明の特徴を為す蓚酸の添加は、顔料を
樹脂成分に分散させる前、分散途中あるいは分散後のい
ずれに行ってもよいが、調製途中で添加することが好ま
しい。
【0022】蓚酸の添加量としては、青色顔料と樹脂成
分の合計量に対して、0.01〜10重量%、好ましく
は0.1〜3重量%である。
【0023】本発明の顔料分散熱硬化性樹脂溶液組成物
は光学素子の遮光膜、光ファイバーの被覆膜、液晶表示
素子のカラーフィルターなどに用いられる。
【0024】本発明のカラーフィルターは、上記顔料分
散熱硬化性樹脂溶液組成物から得られた硬化膜を有する
ものであり、その製造方法の一例を以下に示す。
【0025】透明基板上に、顔料分散ポリイミド前駆体
溶液で例えばG(グリーン)の着色塗膜を形成する。塗
布はスピンナー、スプレー塗布、デイップコーテイン
グ、ロールコーテイング、ダイコーテイング等の方法が
適用される。乾燥はオーブン、ホットプレートあるいは
赤外線を使用し50〜180℃の範囲で数時間〜数秒行
なわれ、硬化があまり進行しない範囲が好ましい。この
上にパターン形成用のフォトレジストを塗布し、フォト
レジスト層を形成する。続いて露光装置を用いてフォト
レジスト層被膜上にマスクを置き、活性線を照射して露
光する。ポジ型フォトレジストを使用した場合には該ポ
ジ型フォトレジストの現像液でフォトレジスト層の現
像、ポリイミド前駆体着色塗膜のエッチングを同時に行
う。エッチング後、不要となったフォトレジスト層を通
常はアセトン、セロソルブ、あるいはプロピレングリコ
ールアルキルエーテルアセテート系の溶剤で剥離除去す
る。ポリイミド前駆体着色塗膜を熱処理し、G(グリー
ン)の着色塗膜のパターン加工を終える。熱処理温度は
最終的に180〜300℃、好ましくは180〜250
℃であり、温度に応じて5時間〜5分が適用される。
【0026】以上の工程をR(レッド)、本発明の青色
顔料分散ポリイミド前駆体溶液によるB(ブルー)の画
素および必要に応じてBK(ブラックマスク)について
繰り返すと、カラーフィルターが作製できる。
【0027】本発明の液晶表示装置は、上記カラーフィ
ルターを用いた液晶表示装置であり、対向基板との間の
ギャップに、液晶が注入されたものである。
【0028】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されない。なお、調製
例1〜4により、予めポリアミック酸溶液、顔料分散液
を準備した。
【0029】A.調製例1 3,3´−ジアミノジフェニルスルフォン248.23
g、p−フェニレンジアミン97.32gおよびビス
(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン2
4.85gをN−メチル−2−ピロリドン3827.3
2gとともに仕込み、これを攪拌しながら、3,3´,
4,4´−ビフェニルテトラカルボン酸2無水物58
2.56gを添加し、70℃で3時間反応させた後、無
水マレイン酸3.92gを加えてさらに70℃で1時間
反応させ、粘度40ポイズのポリアミック酸溶液を得
た。
【0030】B.調製例2 3,3´−ジアミノジフェニルスルフォン69.5g、
4,4´−ジアミノジフェニルエーテル210.2gお
よびビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキ
サン17.4gをγーブチロラクトン3825gととも
に仕込み、これを攪拌しながら、3,3´,4,4´−
ベンゾフェノンテトラカルボン酸2無水物382.5g
および無水ピロメリット酸149.6gを添加し、60
℃で3時間反応させた後、無水マレイン酸2.75gを
加えてさらに60℃で1時間反応させ、粘度12ポイズ
のポリアミック酸溶液を得た。
【0031】C.調製例3 ピグメントブルー15(東洋インキ(株)製リオノール
ブルーESP)195gと調製例1で得られたポリアミ
ック酸溶液780gをγ−ブチロラクトン720gおよ
びN−メチル−2−ピロリドン1310gの混合液に加
え、ジルコニアビーズ使用のダイノミル分散機で5時間
分散して、顔料分散液を得た。
【0032】D.調製例4 ピグメントブルー15(東洋インキ(株)製リオノール
ブルーESP)195gと調製例2で得られたポリアミ
ック酸溶液780gをγ−ブチロラクトン720gおよ
びN−メチル−2−ピロリドン1310gの混合液に加
え、ジルコニアビーズ使用のダイノミル分散機で5時間
分散して、顔料分散液を得た。
【0033】実施例1 調製例3で得た顔料分散液632gを室温で攪拌しなが
ら、これに調製例1で得たポリアミック酸溶液980
g、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート554
g、N−メチル−2−ピロリドン1374gおよびγ−
ブチロラクトン334gおよび蓚酸のN−メチル−2−
ピロリドン10%溶液16gと界面活性剤“デイスパロ
ン LC−951”(楠本化成(株)製)のN−メチル
−2−ピロリドン1%溶液32gの混合液を30分間で
添加し、顔料分散樹脂溶液組成物を得た。該組成物を1
μmフィルターで濾過後、ガラス基板上に、加熱後ポリ
イミドとなった際の膜厚みが1.0μmとなるようにス
リットダイで塗布、130℃で20分間乾燥し、冷却
後、この上にポジ型フォトレジスト (東京応化(株)
製OFPR−800)を、乾燥後の膜厚みが1.0μm
となるようにスピンナーで塗布、90℃で10分間乾燥
した。キャノン(株)製紫外線露光機PLA−501F
を用いて、クロム製のフォトマスクを介して120mJ
/cm2 (365nmの紫外線強度)露光した。露光
後、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドの
2.25%の水溶液からなる現像液に浸漬し、フォトレ
ジストの現像、ポリイミド前駆体着色塗膜のエッチング
を同時に行なった。エッチング後、不要となったフォト
レジスト層をアセトンで剥離した。このようにして得ら
れたパターン状にエッチングされたポリイミド前駆体着
色塗膜を230℃で30分間熱処理して、ポリイミドに
転換した。このようにして100シートの着色塗膜シー
トを得た。これらの塗膜を顕微鏡下500倍で観察した
ところ、100シートともに顔料の凝集はまったく認め
られなかった。
【0034】実施例2 調製例4で得た顔料分散液632gを室温で攪拌しなが
ら、これに調製例2で得たポリアミック酸溶液980
g、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート554
g、N−メチル−2−ピロリドン1374gおよびγ−
ブチロラクトン334gおよび蓚酸のN−メチル−2−
ピロリドン10%溶液16gと界面活性剤“デイスパロ
ン LC−951”(楠本化成(株)製)のN−メチル
−2−ピロリドン1%溶液32gの混合液を30分間で
添加し、顔料分散樹脂溶液組成物を得た。該組成物を1
μmフィルターで濾過後、ガラス基板上に、加熱後ポリ
イミドとなった際の膜厚みが1.0μmとなるようにス
リットダイで塗布、130℃で20分間乾燥し、冷却
後、この上にポジ型フォトレジスト (東京応化(株)
製OFPR−800)を、乾燥後の膜厚みが1.0μm
となるようにスピンナーで塗布、90℃で10分間乾燥
した。キャノン(株)製紫外線露光機PLA−501F
を用いて、クロム製のフォトマスクを介して120mJ
/cm2 (365nmの紫外線強度)露光した。露光
後、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドの
2.25%の水溶液からなる現像液に浸漬し、フォトレ
ジストの現像、ポリイミド前駆体着色塗膜のエッチング
を同時に行なった。エッチング後、不要となったフォト
レジスト層をアセトンで剥離した。このようにして得ら
れたパターン状にエッチングされたポリイミド前駆体着
色塗膜を230℃で30分間熱処理して、ポリイミドに
転換した。このようにして100シートの着色塗膜シー
トを得た。これらの塗膜を顕微鏡下500倍で観察した
ところ、100シートともに顔料の凝集はまったく認め
られなかった。
【0035】比較実施例1 実施例1において、蓚酸のN−メチル−2−ピロリドン
10%溶液16gの代わりに、無水マレイン酸のN−メ
チル−2−ピロリドン10%溶液16gを使用して同様
の実験を行い、100シートの着色塗膜シートを得た。
これらの塗膜を顕微鏡下500倍で観察したところ、5
シートの一部(平均2画素)に青色顔料の凝集が生じて
いた。
【0036】比較実施例2 実施例2において、蓚酸のN−メチル−2−ピロリドン
10%溶液16gの代わりに、無水マレイン酸のN−メ
チル−2−ピロリドン10%溶液16gを使用して同様
の実験を行い、100シートの着色塗膜シートを得た。
これらの塗膜を顕微鏡下500倍で観察したところ、3
シートの一部(平均2画素)に青色顔料の凝集が生じて
いた。
【0037】比較実施例3 実施例2において、蓚酸のN−メチル−2−ピロリドン
10%溶液16gを使用しないで同様の実験を行い、1
00シートの着色塗膜シートを得た。これらの塗膜を顕
微鏡下500倍で観察したところ、33シートのかなり
の画素に青色顔料の凝集が生じていた。
【0038】実施例3 別途調製した黒色顔料分散熱硬化性樹脂組成物(以下、
黒色ペーストと略称する)を無アルカリガラス基板上に
塗布、125℃でプリベークを行い、ポリイミド前駆体
黒色塗膜を形成した。これにポジ型フォトレジストを塗
布し、90℃乾燥でレジスト膜を形成させた。フォトマ
スクを介して紫外線露光後、アルカリ現像、レジスト層
剥離、230℃硬化してブラックマトリックスを形成し
た。
【0039】このブラックマトリックス付きのガラス基
板上に、別途調製のレッドペースト、別途調製のグリー
ンペースト、実施例2で得られた顔料分散樹脂溶液組成
物を順次、ブラックパターン形成と同様の手法で画素形
成させて、赤、緑、青の画素を有する樹脂ブラックマト
リックスガラス基板を得た。
【0040】この上に導電膜として、スパッタ法でIT
O層を形成させカラーフィルターを得た。
【0041】このカラーフィルターのITO層上にポリ
イミド系の配向膜を設け、ラビング処理を施した。同様
に対向する薄膜トランジスタを備えた液晶表示素子用基
板についてもポリイミド系の配向膜を設け、ラビング処
理を施した。この2枚の基板を周辺額縁部のブラックマ
トリックスに塗布したシール剤で貼りあわせた。シール
部に設けられた注入口から液晶を入れた後、注入口を封
止した。このようにして得られた液晶注入セルの両側に
偏光板を貼付けて液晶表示装置を作製した。この液晶表
示装置は良好な表示品位を示すものであった。
【0042】
【発明の効果】本発明の顔料分散樹脂溶液組成物は、青
色顔料、樹脂成分、溶媒および添加剤成分を含んでなる
顔料分散樹脂溶液組成物において、添加剤成分のひとつ
として蓚酸を含有するものであるため、顔料の分散性と
安定性に優れ、特に、塗布工程で顔料凝集が生じないも
のとなる。このため本発明の顔料分散樹脂溶液組成物を
用いて製造されるカラーフィルターおよび液晶表示装置
は、カラー表示欠陥がなく、製品収率を高めることがで
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02B 5/20 101 G02B 5/20 101 5/22 5/22 G02F 1/1335 505 G02F 1/1335 505 Fターム(参考) 2H048 BA45 BA47 BB02 BB44 2H091 FA02Y FB02 FB12 FB13 FC10 FC22 FC23 LA12 LA15 LA30 4J002 CM041 EF027 EU026 FD096 GP03 4J037 AA30 CB07 CB09 CC27 CC30 EE28 FF08 FF15 FF30 4J038 DH001 EA011 GA06 GA09 JA39 JC38 KA06 KA08 PB08

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】青色顔料、樹脂成分、溶媒および添加剤成
    分を含んでなる顔料分散樹脂溶液組成物において、添加
    剤成分のひとつとして蓚酸を含有することを特徴とする
    顔料分散樹脂溶液組成物。
  2. 【請求項2】青色顔料が銅フタロシアニン構造を有する
    ものである請求項1に記載の顔料分散樹脂溶液組成物。
  3. 【請求項3】樹脂成分がポリアミック酸である請求項1
    または2に記載の顔料分散樹脂溶液組成物。
  4. 【請求項4】青色顔料、樹脂成分、溶媒および蓚酸を含
    有する添加剤成分からなる顔料分散樹脂溶液組成物の製
    造方法であって、樹脂成分溶液中で青色顔料を分散する
    工程を含むことを特徴とする顔料分散樹脂溶液組成物の
    製造方法。
  5. 【請求項5】青色顔料が銅フタロシアニン構造を有する
    ものである請求項4に記載の顔料分散樹脂溶液組成物の
    製造方法。
  6. 【請求項6】樹脂成分がポリアミック酸である請求項4
    または5に記載の顔料分散樹脂溶液組成物の製造方法。
  7. 【請求項7】透明基板上に、青色顔料、樹脂成分、溶媒
    および蓚酸を含有する添加剤成分からなる顔料分散樹脂
    溶液組成物から得られた硬化膜を有することを特徴とす
    るカラーフィルター。
  8. 【請求項8】青色顔料が銅フタロシアニン構造を有する
    ものである請求項7に記載のカラーフィルター。
  9. 【請求項9】樹脂成分がポリアミック酸の硬化物である
    請求項7または8記載のカラーフィルター。
  10. 【請求項10】透明基板上に、青色顔料、樹脂成分、溶
    媒および蓚酸を含有する添加剤成分からなる顔料分散樹
    脂溶液組成物から得られた硬化膜を有するカラーフィル
    ターを用いたことを特徴とする液晶表示装置。
  11. 【請求項11】青色顔料が銅フタロシアニン構造を有す
    るものである請求項10に記載の液晶表示装置。
  12. 【請求項12】樹脂成分がポリアミック酸の硬化物であ
    る請求項10または11記載の液晶表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003073472A (ja) * 2001-09-06 2003-03-12 Mitsui Chemicals Inc 色素を含有したポリアミド酸溶液およびポリイミド系色調フィルム、さらにはそれらの製造方法

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