JP2000053853A - 難燃性樹脂組成物 - Google Patents
難燃性樹脂組成物Info
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- JP2000053853A JP2000053853A JP22389098A JP22389098A JP2000053853A JP 2000053853 A JP2000053853 A JP 2000053853A JP 22389098 A JP22389098 A JP 22389098A JP 22389098 A JP22389098 A JP 22389098A JP 2000053853 A JP2000053853 A JP 2000053853A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 成形加工性が優れ、成形体の耐衝撃性、難燃
性等が優れた難燃性樹脂組成物を得る。 【解決手段】 (A)芳香族ポリカーボネート系樹脂30〜9
5重量%、(B)ゴム変性スチレン系樹脂5〜70重量%、
(C)ゴム状弾性体(A)及び(B)成分の合計量に対して0.5〜
20重量部及び(D)一般式:O=P(OAr)3[式中、A
rは、少なくとも一つがアルキル基で置換されたフェニ
ル基で、他はフェニル基を示す。ただし、一分子中にお
ける置換アルキル基の総炭素数は7〜15である。]の
リン酸エステル化合物50〜75重量%とトリフェニルホス
フェート25〜50重量%からなる難燃剤(A)及び(B)成分の
合計量に対して1〜20重量部を含有する難燃性樹脂組成
物。
性等が優れた難燃性樹脂組成物を得る。 【解決手段】 (A)芳香族ポリカーボネート系樹脂30〜9
5重量%、(B)ゴム変性スチレン系樹脂5〜70重量%、
(C)ゴム状弾性体(A)及び(B)成分の合計量に対して0.5〜
20重量部及び(D)一般式:O=P(OAr)3[式中、A
rは、少なくとも一つがアルキル基で置換されたフェニ
ル基で、他はフェニル基を示す。ただし、一分子中にお
ける置換アルキル基の総炭素数は7〜15である。]の
リン酸エステル化合物50〜75重量%とトリフェニルホス
フェート25〜50重量%からなる難燃剤(A)及び(B)成分の
合計量に対して1〜20重量部を含有する難燃性樹脂組成
物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、OA機器、通信機
器、家電製品用ハウジング、シャーシ、その他の部品材
料、自動車用部材の材料として有用な難燃性樹脂組成物
及びそれから得られる成形体に関する。
器、家電製品用ハウジング、シャーシ、その他の部品材
料、自動車用部材の材料として有用な難燃性樹脂組成物
及びそれから得られる成形体に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
ポリカーボネートとスチレン系樹脂とのポリマーブレン
ドが、OA機器、通信機器、家電製品等のハウジング材
料として汎用されているが、これらの用途に適用する場
合、機械的性質、難燃性、成形加工性が優れていること
が要求される。
ポリカーボネートとスチレン系樹脂とのポリマーブレン
ドが、OA機器、通信機器、家電製品等のハウジング材
料として汎用されているが、これらの用途に適用する場
合、機械的性質、難燃性、成形加工性が優れていること
が要求される。
【0003】特開平8−325409号公報及び特開平
9−286893号公報には、フェニル基の一部がアル
キル化されたリン酸トリアリール化合物を含有するポリ
スチレン樹脂組成物が開示されている。しかし、特開平
8−325409号公報では、十分な難燃性を得るには
多量の難燃剤を添加する必要があるため、耐衝撃性等の
機械的強度が不十分となり、特開平9−286893号
公報では、アルキル置換フェニル基のアルキル基の炭素
数が大きすぎるため、機械的強度、難燃性とも不十分と
なる。特開平7−82466号公報には、モノリン化合
物とオリゴマーのリン化合物との混合物を含有するPC
/ABS樹脂が開示されている。この発明は金型汚染性
の改善は認められるが、PC/ABS樹脂系では流動性
が著しく劣るために成形体が劣るので用途が制限される
ほか、複雑な成形方法の適用が必要となって商業的生産
を行うにはコスト面で不利となる。特開平8−2395
64号公報には、モノリン化合物を含有するポリカーボ
ネート/ポリスチレン樹脂が開示されている。この発明
は、上記のPC/ABS樹脂系と比べると流動性の改善
は見られるが、耐衝撃性が十分ではない。
9−286893号公報には、フェニル基の一部がアル
キル化されたリン酸トリアリール化合物を含有するポリ
スチレン樹脂組成物が開示されている。しかし、特開平
8−325409号公報では、十分な難燃性を得るには
多量の難燃剤を添加する必要があるため、耐衝撃性等の
機械的強度が不十分となり、特開平9−286893号
公報では、アルキル置換フェニル基のアルキル基の炭素
数が大きすぎるため、機械的強度、難燃性とも不十分と
なる。特開平7−82466号公報には、モノリン化合
物とオリゴマーのリン化合物との混合物を含有するPC
/ABS樹脂が開示されている。この発明は金型汚染性
の改善は認められるが、PC/ABS樹脂系では流動性
が著しく劣るために成形体が劣るので用途が制限される
ほか、複雑な成形方法の適用が必要となって商業的生産
を行うにはコスト面で不利となる。特開平8−2395
64号公報には、モノリン化合物を含有するポリカーボ
ネート/ポリスチレン樹脂が開示されている。この発明
は、上記のPC/ABS樹脂系と比べると流動性の改善
は見られるが、耐衝撃性が十分ではない。
【0004】本発明は、成形加工性がよく、しかも得ら
れる成形体の耐衝撃強度及び難燃性も優れている難燃性
樹脂組成物を提供することを目的とする。また本発明
は、前記難燃性樹脂組成物から得られる成形体を提供す
ることを他の目的とする。
れる成形体の耐衝撃強度及び難燃性も優れている難燃性
樹脂組成物を提供することを目的とする。また本発明
は、前記難燃性樹脂組成物から得られる成形体を提供す
ることを他の目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、特定の難燃
剤の組み合わせにより、成形加工性、機械的特性及び難
燃性が相乗的に高められることを見出し、本発明を完成
した。即ち本発明は、(A)芳香族ポリカーボネート系
樹脂 30〜95重量%、(B)ゴム変性スチレン系樹
脂 5〜70重量%、(C)ゴム状弾性体 (A)及び
(B)成分の合計量100重量部に対して0.5〜20
重量部及び(D)下記一般式(1)で表されるリン酸エ
ステル化合物50〜75重量%とトリフェニルホスフェ
ート25〜50重量%からなる難燃剤 (A)及び
(B)成分の合計量100重量部に対して1〜20重量
部を含有する難燃性樹脂組成物を提供する。
剤の組み合わせにより、成形加工性、機械的特性及び難
燃性が相乗的に高められることを見出し、本発明を完成
した。即ち本発明は、(A)芳香族ポリカーボネート系
樹脂 30〜95重量%、(B)ゴム変性スチレン系樹
脂 5〜70重量%、(C)ゴム状弾性体 (A)及び
(B)成分の合計量100重量部に対して0.5〜20
重量部及び(D)下記一般式(1)で表されるリン酸エ
ステル化合物50〜75重量%とトリフェニルホスフェ
ート25〜50重量%からなる難燃剤 (A)及び
(B)成分の合計量100重量部に対して1〜20重量
部を含有する難燃性樹脂組成物を提供する。
【0006】
【化2】
【0007】[式中、Ar1、Ar2及びAr3は、少なく
とも一つがアルキル基で置換されたフェニル基で、他は
フェニル基を示す。ただし、一分子中における置換アル
キル基の総炭素数は7〜15である。] また本発明は、上記の難燃性樹脂組成物からなる成形体
を提供する。
とも一つがアルキル基で置換されたフェニル基で、他は
フェニル基を示す。ただし、一分子中における置換アル
キル基の総炭素数は7〜15である。] また本発明は、上記の難燃性樹脂組成物からなる成形体
を提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明で用いる(A)成分の芳香
族ポリカーボネート系樹脂は、2価フェノールとホスゲ
ン、炭酸エステル等のカーボネート前駆体とを、周知の
溶液法又は溶融法により反応させて得ることができる。
族ポリカーボネート系樹脂は、2価フェノールとホスゲ
ン、炭酸エステル等のカーボネート前駆体とを、周知の
溶液法又は溶融法により反応させて得ることができる。
【0009】2価フェノールとしては、2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノール
A)、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロ
パン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェ
ニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スル
ホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス
(4−ヒドロキシフェニル)サルファイド等から選ばれ
る1種以上を挙げることができる。これらの中でもビス
(4−ヒドロキシフェニル)アルカン系のものが好まし
く、ビスフェノールAが特に好ましい。炭酸エステルと
しては、ジフェニルカーボネート等のジアリルカーボネ
ート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等
のジアルキルカーボネート等から選ばれる1種以上を挙
げることができる。
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノール
A)、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロ
パン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェ
ニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スル
ホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス
(4−ヒドロキシフェニル)サルファイド等から選ばれ
る1種以上を挙げることができる。これらの中でもビス
(4−ヒドロキシフェニル)アルカン系のものが好まし
く、ビスフェノールAが特に好ましい。炭酸エステルと
しては、ジフェニルカーボネート等のジアリルカーボネ
ート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等
のジアルキルカーボネート等から選ばれる1種以上を挙
げることができる。
【0010】(A)成分としては、分子鎖末端にヒドロ
キシル基を有するものが好ましい。ヒドロキシル基の含
有割合は、耐衝撃性を改善し、熱安定性を高めるため、
1〜50モル%が好ましく、5〜40モル%が特に好ま
しく、7〜30モル%が特に好ましい。ヒドロキシル基
の含有割合は、2価フェノールとカーボネート前駆体と
の仕込み量により調整することができ、NMR等による
測定によって確認することができる。
キシル基を有するものが好ましい。ヒドロキシル基の含
有割合は、耐衝撃性を改善し、熱安定性を高めるため、
1〜50モル%が好ましく、5〜40モル%が特に好ま
しく、7〜30モル%が特に好ましい。ヒドロキシル基
の含有割合は、2価フェノールとカーボネート前駆体と
の仕込み量により調整することができ、NMR等による
測定によって確認することができる。
【0011】(A)成分は、成形性及び機械的強度を高
める点から、粘度平均分子量が10,000〜100,
000のものが好ましく、15,000〜40,000
のものが特に好ましい。
める点から、粘度平均分子量が10,000〜100,
000のものが好ましく、15,000〜40,000
のものが特に好ましい。
【0012】(A)成分は、ホモポリマー及びコポリマ
ーのほか、さらに2価フェノールと共に他の多官能性芳
香族化合物を併用して得られるランダム分岐ポリカーボ
ネート系樹脂のいずれでもよく、これらの混合物であっ
てもよい。
ーのほか、さらに2価フェノールと共に他の多官能性芳
香族化合物を併用して得られるランダム分岐ポリカーボ
ネート系樹脂のいずれでもよく、これらの混合物であっ
てもよい。
【0013】(A)成分の含有量は、熱変形温度及び成
形加工性の低下を防止するため、(A)及び(B)成分
の合計量中30〜95重量%、好ましくは60〜90重
量%、特に好ましくは70〜80重量%である。
形加工性の低下を防止するため、(A)及び(B)成分
の合計量中30〜95重量%、好ましくは60〜90重
量%、特に好ましくは70〜80重量%である。
【0014】本発明で用いる(B)成分のゴム変性スチ
レン系樹脂は、ゴム状重合体の存在下、芳香族ビニル系
モノマーを含むモノマーを塊状重合、乳化重合等の方法
によりグラフト重合して得ることができる。
レン系樹脂は、ゴム状重合体の存在下、芳香族ビニル系
モノマーを含むモノマーを塊状重合、乳化重合等の方法
によりグラフト重合して得ることができる。
【0015】ゴム状重合体としては、ジエン系ゴム(低
シス型又は高シス型ブタジエンゴム、イソプレンゴム、
スチレン−ブタジエンゴム等)、エチレン−酢酸ビニル
ゴム、アクリルゴム、エチレン−プロピレンゴム等から
選ばれる1種以上を挙げることができる。これらの中で
も、共役1,3−ジエン又はその誘導体(2−クロロ−
1,3−ブタジエン、1−クロロ−1,3−ブタジエン
等)が好ましく、特にブタジエンゴム、イソプレンゴ
ム、スチレン−ブタジエンゴムが特に好ましい。
シス型又は高シス型ブタジエンゴム、イソプレンゴム、
スチレン−ブタジエンゴム等)、エチレン−酢酸ビニル
ゴム、アクリルゴム、エチレン−プロピレンゴム等から
選ばれる1種以上を挙げることができる。これらの中で
も、共役1,3−ジエン又はその誘導体(2−クロロ−
1,3−ブタジエン、1−クロロ−1,3−ブタジエン
等)が好ましく、特にブタジエンゴム、イソプレンゴ
ム、スチレン−ブタジエンゴムが特に好ましい。
【0016】芳香族ビニル系モノマーとしては、スチレ
ン、アルキルスチレン(o−メチルスチレン、p−メチ
ルスチレン、m−メチルスチレン等のビニルトルエン、
p−エチルスチレン、p−イソプロピルスチレン、ブチ
ルスチレン、p−t−ブチルスチレン、2,4−ジメチ
ルスチレン等)、α−アルキルスチレン(例えば、α−
メチルスチレン、α−エチルスチレン等)から選ばれる
1種以上を挙げることができる。これらの中でも、スチ
レン、ビニルトルエン、α−メチルスチレンが好まし
く、スチレンが特に好ましい。また、その他にも、芳香
族ビニル系モノマーと共重合可能なモノマー、例えば、
(メタ)アクリル酸メチル等の(メタ)アクリル酸(C
1〜10)アルキルエステル、(メタ)アクリル酸等のα
又はβ−エチレン性不飽和カルボン酸、マレイン酸、無
水マレイン酸等の不飽和多価カルボン酸又はその無水
物、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−フェニル
マレイミド等の重合性イミド等を用いることができる。
ン、アルキルスチレン(o−メチルスチレン、p−メチ
ルスチレン、m−メチルスチレン等のビニルトルエン、
p−エチルスチレン、p−イソプロピルスチレン、ブチ
ルスチレン、p−t−ブチルスチレン、2,4−ジメチ
ルスチレン等)、α−アルキルスチレン(例えば、α−
メチルスチレン、α−エチルスチレン等)から選ばれる
1種以上を挙げることができる。これらの中でも、スチ
レン、ビニルトルエン、α−メチルスチレンが好まし
く、スチレンが特に好ましい。また、その他にも、芳香
族ビニル系モノマーと共重合可能なモノマー、例えば、
(メタ)アクリル酸メチル等の(メタ)アクリル酸(C
1〜10)アルキルエステル、(メタ)アクリル酸等のα
又はβ−エチレン性不飽和カルボン酸、マレイン酸、無
水マレイン酸等の不飽和多価カルボン酸又はその無水
物、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−フェニル
マレイミド等の重合性イミド等を用いることができる。
【0017】(B)成分におけるゴム状重合体の含有量
は、好ましくは2〜30重量%であり、特に好ましくは
5〜20重量%であり、さらに好ましくは5〜15重量
%である。(B)成分の重量平均分子量は、好ましくは
1×104〜100×104であり、特に好ましくは5×
104〜50×104であり、さらに好ましくは10×1
04〜50×104である。
は、好ましくは2〜30重量%であり、特に好ましくは
5〜20重量%であり、さらに好ましくは5〜15重量
%である。(B)成分の重量平均分子量は、好ましくは
1×104〜100×104であり、特に好ましくは5×
104〜50×104であり、さらに好ましくは10×1
04〜50×104である。
【0018】(B)成分の含有量は、耐衝撃性及び難燃
性の低下を防止するため、(A)及び(B)成分の合計
量中70〜5重量%、好ましくは40〜10重量%、特
に好ましくは30〜20重量%である。
性の低下を防止するため、(A)及び(B)成分の合計
量中70〜5重量%、好ましくは40〜10重量%、特
に好ましくは30〜20重量%である。
【0019】本発明で用いる(C)成分のゴム状弾性体
は(A)及び(B)成分の相溶化剤として作用する成分
であり、下記の(C−1)〜(C−4)から選ばれる1
種以上を挙げることができる。
は(A)及び(B)成分の相溶化剤として作用する成分
であり、下記の(C−1)〜(C−4)から選ばれる1
種以上を挙げることができる。
【0020】(C−1):ビニル芳香族化合物と共役ジ
エン化合物からなる共重合体又はその水素添加物。ビニ
ル芳香族化合物としては、スチレン、α−メチルスチレ
ン、ビニルトルエン、p−t−ブチルスチレン、ジビニ
ルベンゼン、p−メチルスチレン、1,1−ジフェニル
スチレン等から選ばれる1種以上を挙げることができ、
これらの中でもスチレンが好ましい。共役ジエン化合物
としては、ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジ
エン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、ピペリ
レン、3−ブチル−1,3−オクタジエン、フェニル−
1,3−ブタジエン等から選ばれる1種以上を挙げるこ
とができ、これらの中でもブタジエン又はイソプレンが
好ましい。このような(C−1)成分としては、SBS
(スチレン−ブタジエンブロック共重合体)等を挙げる
ことができる。
エン化合物からなる共重合体又はその水素添加物。ビニ
ル芳香族化合物としては、スチレン、α−メチルスチレ
ン、ビニルトルエン、p−t−ブチルスチレン、ジビニ
ルベンゼン、p−メチルスチレン、1,1−ジフェニル
スチレン等から選ばれる1種以上を挙げることができ、
これらの中でもスチレンが好ましい。共役ジエン化合物
としては、ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジ
エン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、ピペリ
レン、3−ブチル−1,3−オクタジエン、フェニル−
1,3−ブタジエン等から選ばれる1種以上を挙げるこ
とができ、これらの中でもブタジエン又はイソプレンが
好ましい。このような(C−1)成分としては、SBS
(スチレン−ブタジエンブロック共重合体)等を挙げる
ことができる。
【0021】(C−2):ビニル芳香族化合物と共役ジ
エン化合物からなる共重合体のエポキシ化合物又はその
水素添加物。ビニル芳香族化合物及び共役ジエン化合物
としては、(C−1)成分と同様のものを挙げることが
できる。エポキシ当量は140〜2700であることが
好ましく、200〜2000であることが特に好まし
い。なお、エポキシ当量は、次式:エポキシ当量=16
00/X[式中、Xは(C−2)成分中のオキシラン酸
素濃度(重量%)を示す]で算出され、オキシラン酸素
1モル当たりの(C−2)成分の重量を示す。オキシラ
ン酸素濃度は、臭化水素の酢酸溶液を用いて滴定により
測定できる。このような(C−2)成分としては、ES
BS(エポキシ化スチレン−ブタジエンブロック共重合
体)等を挙げることができる。
エン化合物からなる共重合体のエポキシ化合物又はその
水素添加物。ビニル芳香族化合物及び共役ジエン化合物
としては、(C−1)成分と同様のものを挙げることが
できる。エポキシ当量は140〜2700であることが
好ましく、200〜2000であることが特に好まし
い。なお、エポキシ当量は、次式:エポキシ当量=16
00/X[式中、Xは(C−2)成分中のオキシラン酸
素濃度(重量%)を示す]で算出され、オキシラン酸素
1モル当たりの(C−2)成分の重量を示す。オキシラ
ン酸素濃度は、臭化水素の酢酸溶液を用いて滴定により
測定できる。このような(C−2)成分としては、ES
BS(エポキシ化スチレン−ブタジエンブロック共重合
体)等を挙げることができる。
【0022】(C−3):芳香族ビニル化合物と前記化
合物と共重合可能なモノマーとの共重合体。ビニル芳香
族化合物としては、(C−1)成分と同様のものを挙げ
ることができる。共重合可能なモノマーとしては、(メ
タ)アクリル酸メチル等の(メタ)アクリル酸(C1〜
10)アルキルエステル、(メタ)アクリル酸等のα又は
β−エチレン性不飽和カルボン酸、マレイン酸、無水マ
レイン酸等の不飽和多価カルボン酸又はその無水物、マ
レイミド、N−メチルマレイミド、N−フェニルマレイ
ミド等の重合性イミド等から選ばれる1種以上を挙げる
ことができる。このような(C−3)成分としては、M
AS(メチルメタクリレートとスチレンの共重合体)等
を挙げることができる。
合物と共重合可能なモノマーとの共重合体。ビニル芳香
族化合物としては、(C−1)成分と同様のものを挙げ
ることができる。共重合可能なモノマーとしては、(メ
タ)アクリル酸メチル等の(メタ)アクリル酸(C1〜
10)アルキルエステル、(メタ)アクリル酸等のα又は
β−エチレン性不飽和カルボン酸、マレイン酸、無水マ
レイン酸等の不飽和多価カルボン酸又はその無水物、マ
レイミド、N−メチルマレイミド、N−フェニルマレイ
ミド等の重合性イミド等から選ばれる1種以上を挙げる
ことができる。このような(C−3)成分としては、M
AS(メチルメタクリレートとスチレンの共重合体)等
を挙げることができる。
【0023】(C−4):ガラス転移点が−30℃以下
のゴム状重合体を幹ポリマーとし、それに芳香族ビニル
化合物及び前記化合物と共重合可能なモノマーとがグラ
フト重合したグラフト共重合体。ガラス転移点が−30
℃以下のゴム状重合体としては、ジエン系ゴム(低シス
型又は高シス型ブタジエンゴム、イソプレンゴム、スチ
レン−ブタジエンゴム等)、エチレン−酢酸ビニルゴ
ム、アクリルゴム、エチレン−プロピレンゴム等から選
ばれる1種以上を挙げることができる。芳香族ビニル化
合物及び前記化合物と共重合可能なモノマーとしては、
(C−3)成分と同様のものを挙げることができる。こ
のような(C−4)成分としては、MBS(メチルメタ
クリレート、スチレン及びブタジエンのグラフト共重合
体)等を挙げることができる。
のゴム状重合体を幹ポリマーとし、それに芳香族ビニル
化合物及び前記化合物と共重合可能なモノマーとがグラ
フト重合したグラフト共重合体。ガラス転移点が−30
℃以下のゴム状重合体としては、ジエン系ゴム(低シス
型又は高シス型ブタジエンゴム、イソプレンゴム、スチ
レン−ブタジエンゴム等)、エチレン−酢酸ビニルゴ
ム、アクリルゴム、エチレン−プロピレンゴム等から選
ばれる1種以上を挙げることができる。芳香族ビニル化
合物及び前記化合物と共重合可能なモノマーとしては、
(C−3)成分と同様のものを挙げることができる。こ
のような(C−4)成分としては、MBS(メチルメタ
クリレート、スチレン及びブタジエンのグラフト共重合
体)等を挙げることができる。
【0024】(C)成分の含有量は、耐衝撃性の低下を
防止し、難燃性に悪影響を与えたり、機械的特性を低下
させたりすることを防止するため、(A)及び(B)成
分の合計量100重量部に対して0.5〜20重量部、
好ましくは1〜15重量部、特に好ましくは1〜5重量
部である。
防止し、難燃性に悪影響を与えたり、機械的特性を低下
させたりすることを防止するため、(A)及び(B)成
分の合計量100重量部に対して0.5〜20重量部、
好ましくは1〜15重量部、特に好ましくは1〜5重量
部である。
【0025】本発明で用いる(D)成分の難燃剤は、下
記一般式(1)で表されるリン酸エステル化合物と、ト
リフェニルホスフェート(TPP)[O=P(OC
6H5)3]からなるものである。
記一般式(1)で表されるリン酸エステル化合物と、ト
リフェニルホスフェート(TPP)[O=P(OC
6H5)3]からなるものである。
【0026】
【化3】
【0027】[式中、Ar1、Ar2及びAr3は、少なく
とも一つがアルキル基で置換されたフェニル基で、他は
フェニル基を示す。ただし、一分子中における置換アル
キル基の総炭素数は7〜15である。] 一般式(1)において、Ar1、Ar2及びAr3は、二
つ又は三つがアルキル基で置換されたフェニル基である
ことが好ましく、一分子中における置換アルキル基の総
炭素数は9〜12が好ましい。
とも一つがアルキル基で置換されたフェニル基で、他は
フェニル基を示す。ただし、一分子中における置換アル
キル基の総炭素数は7〜15である。] 一般式(1)において、Ar1、Ar2及びAr3は、二
つ又は三つがアルキル基で置換されたフェニル基である
ことが好ましく、一分子中における置換アルキル基の総
炭素数は9〜12が好ましい。
【0028】(D)成分中の一般式(1)のリン酸エス
テル化合物の含有量は、難燃性の低下を防止するため、
50〜75重量%、好ましくは50〜60重量%であ
る。(D)成分中のTPPの含有量は、金型の汚染を防
止するため、50〜25重量%、好ましくは50〜40
重量%である。
テル化合物の含有量は、難燃性の低下を防止するため、
50〜75重量%、好ましくは50〜60重量%であ
る。(D)成分中のTPPの含有量は、金型の汚染を防
止するため、50〜25重量%、好ましくは50〜40
重量%である。
【0029】(D)成分の含有量は、難燃性を高め、機
械的特性の低下を防止するため、(A)及び(B)成分
の合計量100重量部に対して1〜20重量部、好まし
くは5〜20重量部、特に好ましくは8〜15重量部で
ある。
械的特性の低下を防止するため、(A)及び(B)成分
の合計量100重量部に対して1〜20重量部、好まし
くは5〜20重量部、特に好ましくは8〜15重量部で
ある。
【0030】本発明で用いる(E)成分のポリフェニレ
ンエーテル系樹脂としては、下記の単独重合体及び共重
合体を挙げることができる。単独重合体としては、ポリ
(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテル、
ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニレン)
エーテル、ポリ(2,6−ジエチル−1,4−フェニレ
ン)エーテル、ポリ(2−エチル−6−n−プロピル−
1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジ−n
−プロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2
−メチル−6−n−ブチル−1,4−フェニレンエーテ
ル)、ポリ(2−エチル−6−イソプロプル−1,4−
フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−ヒドロ
キシエチル−1,4−フェニレン)エーテル等を挙げる
ことができ、これらの中でもポリ(2,6−ジメチル−
1,4−フェニレン)エーテルが好ましい。共重合体と
しては、フェニレンエーテル単位を主たる構成単位とす
るものであり、前記の単独重合体を形成する単量体(例
えば、2,6−ジメチルフェノール)と他のフェノール
類との共重合体、例えば、2,6−ジメチルフェノール
と2,3,6−トリメチルフェノールとの共重合体、
2,6−ジメチルフェノールとo−クレゾールとの共重
合体、2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリ
メチルフェノール及びo−クレゾールとの共重合体を挙
げることができる。
ンエーテル系樹脂としては、下記の単独重合体及び共重
合体を挙げることができる。単独重合体としては、ポリ
(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテル、
ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニレン)
エーテル、ポリ(2,6−ジエチル−1,4−フェニレ
ン)エーテル、ポリ(2−エチル−6−n−プロピル−
1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジ−n
−プロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2
−メチル−6−n−ブチル−1,4−フェニレンエーテ
ル)、ポリ(2−エチル−6−イソプロプル−1,4−
フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−ヒドロ
キシエチル−1,4−フェニレン)エーテル等を挙げる
ことができ、これらの中でもポリ(2,6−ジメチル−
1,4−フェニレン)エーテルが好ましい。共重合体と
しては、フェニレンエーテル単位を主たる構成単位とす
るものであり、前記の単独重合体を形成する単量体(例
えば、2,6−ジメチルフェノール)と他のフェノール
類との共重合体、例えば、2,6−ジメチルフェノール
と2,3,6−トリメチルフェノールとの共重合体、
2,6−ジメチルフェノールとo−クレゾールとの共重
合体、2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリ
メチルフェノール及びo−クレゾールとの共重合体を挙
げることができる。
【0031】(E)成分の含有量は、耐衝撃性及び成形
加工性の低下を防止するため、(A)及び(B)成分の
合計量100重量部に対して、好ましくは0.1〜20
重量部、特に好ましくは0.5〜5重量部、さらに好ま
しくは1〜3重量部である。
加工性の低下を防止するため、(A)及び(B)成分の
合計量100重量部に対して、好ましくは0.1〜20
重量部、特に好ましくは0.5〜5重量部、さらに好ま
しくは1〜3重量部である。
【0032】本発明で用いる(F)成分のフッ素樹脂と
しては、数平均分子量が10,000以上であり、ガラ
ス転移温度が−30℃以上(好ましくは40〜130
℃、特に好ましくは100〜130℃)のものが好まし
い。また、フッ素原子の含有量が50〜76重量%(好
ましくは65〜76重量%、特に好ましくは70〜76
重量%)のものが好ましい。(F)成分は粉粒体であ
り、平均粒径が0.05〜1000μm(好ましくは
0.08〜20μm)で、密度が1.2〜2.3g/cm3の
ものが好ましい。このような(E)成分としては、ポリ
モノフルオロエチレン、ポリジフルオロエチレン、ポリ
トリフルオロエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、
ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン−ヘキ
サフルオロプロピレン共重合体、エチレン−テトラフル
オロエチレン共重合体から選ばれる1種以上を挙げるこ
とができ、これらの中でもポリテトラフルオロエチレン
が好ましい。
しては、数平均分子量が10,000以上であり、ガラ
ス転移温度が−30℃以上(好ましくは40〜130
℃、特に好ましくは100〜130℃)のものが好まし
い。また、フッ素原子の含有量が50〜76重量%(好
ましくは65〜76重量%、特に好ましくは70〜76
重量%)のものが好ましい。(F)成分は粉粒体であ
り、平均粒径が0.05〜1000μm(好ましくは
0.08〜20μm)で、密度が1.2〜2.3g/cm3の
ものが好ましい。このような(E)成分としては、ポリ
モノフルオロエチレン、ポリジフルオロエチレン、ポリ
トリフルオロエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、
ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン−ヘキ
サフルオロプロピレン共重合体、エチレン−テトラフル
オロエチレン共重合体から選ばれる1種以上を挙げるこ
とができ、これらの中でもポリテトラフルオロエチレン
が好ましい。
【0033】(F)成分の配合量は、(A)及び(B)
成分の合計量100重量部に対して、好ましくは0.0
5〜5重量部、特に好ましくは0.1〜2重量部、さら
に好ましくは0.3〜0.5重量部である。
成分の合計量100重量部に対して、好ましくは0.0
5〜5重量部、特に好ましくは0.1〜2重量部、さら
に好ましくは0.3〜0.5重量部である。
【0034】本発明の難燃性樹脂組成物には、さらに流
動性改善剤として、芳香族ビニルモノマー(スチレン
等)と(メタ)アクリル酸エステルモノマー[(メタ)
アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ブチル等の(メ
タ)アクリル酸(C1〜8)アルキルエステル等]との共
重合体;流動パラフィン、パラフィン、マイクロクリス
タリンワックス、ポリオレフィンワックス又はこれらの
部分酸化物等のワックス類等の脂肪族炭化水素類;カプ
ロン酸、パルミチン酸、ステアリン酸等の飽和脂肪酸、
リシノール酸等の不飽和脂肪酸等の高級脂肪酸;ステア
リン酸トリグリセリド等の高級脂肪酸エステル;ステア
リン酸アミド、オレイン酸アミド、エチレンビスステア
リルアミド等の高級脂肪酸アミド;ステアリルアルコー
ル等の高級アルコール;金属石鹸等を配合することがで
きる。
動性改善剤として、芳香族ビニルモノマー(スチレン
等)と(メタ)アクリル酸エステルモノマー[(メタ)
アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ブチル等の(メ
タ)アクリル酸(C1〜8)アルキルエステル等]との共
重合体;流動パラフィン、パラフィン、マイクロクリス
タリンワックス、ポリオレフィンワックス又はこれらの
部分酸化物等のワックス類等の脂肪族炭化水素類;カプ
ロン酸、パルミチン酸、ステアリン酸等の飽和脂肪酸、
リシノール酸等の不飽和脂肪酸等の高級脂肪酸;ステア
リン酸トリグリセリド等の高級脂肪酸エステル;ステア
リン酸アミド、オレイン酸アミド、エチレンビスステア
リルアミド等の高級脂肪酸アミド;ステアリルアルコー
ル等の高級アルコール;金属石鹸等を配合することがで
きる。
【0035】本発明の難燃性樹脂組成物には、その他に
も、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、
補強剤、帯電防止剤、滑剤、離型剤、充填剤、色相改良
剤、着色剤、可塑剤等を配合することができる。
も、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、
補強剤、帯電防止剤、滑剤、離型剤、充填剤、色相改良
剤、着色剤、可塑剤等を配合することができる。
【0036】本発明の成形体は、上記した難燃性樹脂組
成物を、射出成形、押出成形、ブロー成形等の方法を適
用して所望形状に成形して得ることができる。
成物を、射出成形、押出成形、ブロー成形等の方法を適
用して所望形状に成形して得ることができる。
【0037】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらにより限定されるものではな
い。
明するが、本発明はこれらにより限定されるものではな
い。
【0038】実施例1〜6、比較例1〜11 表1に示す組成の難燃性樹脂組成物を得た。表中、
(A)及び(B)成分は重量%表示であり、他の成分は
(A)及び(B)成分の合計量に対する重量部表示であ
る。なお、各成分の詳細は下記のとおりである。
(A)及び(B)成分は重量%表示であり、他の成分は
(A)及び(B)成分の合計量に対する重量部表示であ
る。なお、各成分の詳細は下記のとおりである。
【0039】(A)成分 PC:芳香族ポリカーボネート(出光石油化学社製「タ
フロン1900A」) (B)成分 HIPS:ゴム変性スチレン系樹脂(ダイセル化学工業
社製「ダイセルスチロールR69」) ABS:ABS樹脂(ダイセル化学工業社製「セビアン
−V520」) (C)成分 ESBS:エポキシ変性スチレンブタジエンブロック共
重合体(ダイセル化学工業社製「ESBS420」) (D)成分 (d−1):温度計、冷却器、攪拌機付きの四つ口フラ
スコに、408g(3モル)のp−イソプロピルフェノ
ール、触媒量の無水塩化アルミニウムを入れ、90℃に
てオキシ塩化リン153g(1モル)を1.5時間かけ
て滴下した。反応系を180℃に昇温し、4時間反応さ
せた。反応後、中和、水洗、濾過等の精製工程を経て、
421g(収率93%)のトリス(p−イソプロピルフ
ェニル)ホスフェート(置換アルキル基の総炭素数9)
を得た。 (d−2):p−t−ブチルフェノール450g(3モ
ル)を用いたほかは(d−1)と同様にして、469g
(収率95%)のトリス(p−t−ブチルフェニル)ホ
スフェート(置換アルキル基の総炭素数12)を得た。 (d−3):トリス(2,6−ジメチルフェニル)ホス
フェート(大八化学工業社製「PX130」)(置換ア
ルキル基の総炭素数6) (d−4):p−イソプロピルフェノール272g(2
モル)とフェノール94g(1モル)を用いたほかは
(d−1)と同様にして、389g(収率95%)のビ
ス(イソプロピルフェニル)フェニルホスフェート(置
換アルキル基の総炭素数6)を得た。 (d−5):p−ノニルフェノール441g(2モル)
とフェノール94g(1モル)を用いたほかは(d−
1)と同様にして、532g(収率92%)のビス(p
−ノニルフェニル)フェニルホスフェート(置換アルキ
ル基の総炭素数18)を得た。 (d−6):トリフェニルホスフェート(大八化学工業
社製) (d−7):CR733S:縮合型リン酸エステル(大
八化学工業社製) (E)成分 PPE:ポリフェニレンエーテル(GE Specialty Chem.
Inc.「BLENDIXHPP820」) (F)成分 PTFE:ポリテトラフルオロエチレン(三井デュポン
社製「テフロン6−J」) 表1に記載の各組成物について、下記の各試験を行っ
た。結果を表1、2に示す。
フロン1900A」) (B)成分 HIPS:ゴム変性スチレン系樹脂(ダイセル化学工業
社製「ダイセルスチロールR69」) ABS:ABS樹脂(ダイセル化学工業社製「セビアン
−V520」) (C)成分 ESBS:エポキシ変性スチレンブタジエンブロック共
重合体(ダイセル化学工業社製「ESBS420」) (D)成分 (d−1):温度計、冷却器、攪拌機付きの四つ口フラ
スコに、408g(3モル)のp−イソプロピルフェノ
ール、触媒量の無水塩化アルミニウムを入れ、90℃に
てオキシ塩化リン153g(1モル)を1.5時間かけ
て滴下した。反応系を180℃に昇温し、4時間反応さ
せた。反応後、中和、水洗、濾過等の精製工程を経て、
421g(収率93%)のトリス(p−イソプロピルフ
ェニル)ホスフェート(置換アルキル基の総炭素数9)
を得た。 (d−2):p−t−ブチルフェノール450g(3モ
ル)を用いたほかは(d−1)と同様にして、469g
(収率95%)のトリス(p−t−ブチルフェニル)ホ
スフェート(置換アルキル基の総炭素数12)を得た。 (d−3):トリス(2,6−ジメチルフェニル)ホス
フェート(大八化学工業社製「PX130」)(置換ア
ルキル基の総炭素数6) (d−4):p−イソプロピルフェノール272g(2
モル)とフェノール94g(1モル)を用いたほかは
(d−1)と同様にして、389g(収率95%)のビ
ス(イソプロピルフェニル)フェニルホスフェート(置
換アルキル基の総炭素数6)を得た。 (d−5):p−ノニルフェノール441g(2モル)
とフェノール94g(1モル)を用いたほかは(d−
1)と同様にして、532g(収率92%)のビス(p
−ノニルフェニル)フェニルホスフェート(置換アルキ
ル基の総炭素数18)を得た。 (d−6):トリフェニルホスフェート(大八化学工業
社製) (d−7):CR733S:縮合型リン酸エステル(大
八化学工業社製) (E)成分 PPE:ポリフェニレンエーテル(GE Specialty Chem.
Inc.「BLENDIXHPP820」) (F)成分 PTFE:ポリテトラフルオロエチレン(三井デュポン
社製「テフロン6−J」) 表1に記載の各組成物について、下記の各試験を行っ
た。結果を表1、2に示す。
【0040】(1)流動性(mm) スパイラルフロー(断面形状:厚み2mm、幅20mmの平
板状)の流動長さを測定した。シリンダー温度は250
℃、金型温度は60℃、射出圧力は500kg/cm2とし
た。
板状)の流動長さを測定した。シリンダー温度は250
℃、金型温度は60℃、射出圧力は500kg/cm2とし
た。
【0041】(2)金型汚れ 流動性試験における条件で射出成形した後、金型の汚れ
を目視で観察し、下記の基準で評価した。 ◎:汚れがまったく認められない。 ○:汚れが殆ど認められない。 △:汚れが少し認められる。 ×:汚れが著しい。
を目視で観察し、下記の基準で評価した。 ◎:汚れがまったく認められない。 ○:汚れが殆ど認められない。 △:汚れが少し認められる。 ×:汚れが著しい。
【0042】(3)アイゾット衝撃強度(kg・cm/cm) JIS K7110に準拠して、厚み1/8インチの試
験片(ノッチ付き)のアイゾット衝撃強度を測定した。
験片(ノッチ付き)のアイゾット衝撃強度を測定した。
【0043】(4)落錘衝撃強度(kgf・cm) JIS K7211に準拠して、温度23℃、相対湿度
50%の雰囲気下において、重さ4.0kg、錘の直径2
0mmの落錘を用い、120×120×2mmの平板試験片
で測定した。
50%の雰囲気下において、重さ4.0kg、錘の直径2
0mmの落錘を用い、120×120×2mmの平板試験片
で測定した。
【0044】(5)熱変形温度(℃) ASTM D−648に準拠して測定した。
【0045】(6)難燃性 米国UL規格のUL94に規定されている垂直燃焼試験
に準拠して、厚み1/16インチの試験片で測定した。
に準拠して、厚み1/16インチの試験片で測定した。
【0046】
【表1】
【0047】実施例の組成物は、すべての項目において
優れた結果を示した。比較例の組成物は、難燃剤として
一般式(1)の化合物を含んでいない例(比較例1、
2、11)、トリフェニルホスフェートを含んでいない
例(比較例3、4)、難燃剤中の一般式(1)の化合物
の含有割合が少なすぎる例(比較例5、6)と多すぎる
例(比較例7)、一般式(1)の化合物において置換ア
ルキル基の総炭素数が本発明の範囲外である例(比較例
8〜10)は、いずれかの項目の結果が劣っていた。
優れた結果を示した。比較例の組成物は、難燃剤として
一般式(1)の化合物を含んでいない例(比較例1、
2、11)、トリフェニルホスフェートを含んでいない
例(比較例3、4)、難燃剤中の一般式(1)の化合物
の含有割合が少なすぎる例(比較例5、6)と多すぎる
例(比較例7)、一般式(1)の化合物において置換ア
ルキル基の総炭素数が本発明の範囲外である例(比較例
8〜10)は、いずれかの項目の結果が劣っていた。
【0048】
【発明の効果】本発明の難燃性樹脂組成物は、特定の難
燃剤を組み合わせて配合しているため、成形加工性(流
動性、金型の汚染なし)が優れており、得られた成形体
の耐衝撃性、耐熱性及び難燃性も優れている。
燃剤を組み合わせて配合しているため、成形加工性(流
動性、金型の汚染なし)が優れており、得られた成形体
の耐衝撃性、耐熱性及び難燃性も優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 21:00 71:12 27:12) Fターム(参考) 4J002 AC083 BC053 BD135 BD145 BD155 BD165 BN06X BN063 BN07X BN073 BN14X BN143 BN163 BP013 CG01W CH074 EW046 FD136
Claims (4)
- 【請求項1】 (A)芳香族ポリカーボネート系樹脂
30〜95重量%、(B)ゴム変性スチレン系樹脂 5
〜70重量%、(C)ゴム状弾性体 (A)及び(B)
成分の合計量100重量部に対して0.5〜20重量部
及び(D)下記一般式(1)で表されるリン酸エステル
化合物50〜75重量%とトリフェニルホスフェート2
5〜50重量%からなる難燃剤 (A)及び(B)成分
の合計量100重量部に対して1〜20重量部を含有す
る難燃性樹脂組成物。 【化1】 [式中、Ar1、Ar2及びAr3は、少なくとも一つがア
ルキル基で置換されたフェニル基で、他はフェニル基を
示す。ただし、一分子中における置換アルキル基の総炭
素数は7〜15である。] - 【請求項2】 さらに(E)ポリフェニレンエーテル系
樹脂 (A)及び(B)成分の合計量100重量部に対
して0.1〜20重量部を含有する請求項1記載の難燃
性樹脂組成物。 - 【請求項3】 さらに(F)難燃助剤としてフッ素樹脂
を含有する請求項1記載の難燃性樹脂組成物。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1記載の難燃性
樹脂組成物からなる成形体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22389098A JP2000053853A (ja) | 1998-08-07 | 1998-08-07 | 難燃性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22389098A JP2000053853A (ja) | 1998-08-07 | 1998-08-07 | 難燃性樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000053853A true JP2000053853A (ja) | 2000-02-22 |
Family
ID=16805320
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22389098A Pending JP2000053853A (ja) | 1998-08-07 | 1998-08-07 | 難燃性樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000053853A (ja) |
-
1998
- 1998-08-07 JP JP22389098A patent/JP2000053853A/ja active Pending
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