JP2000052610A - 画像処理装置およびプリンタ装置 - Google Patents

画像処理装置およびプリンタ装置

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JP2000052610A
JP2000052610A JP10227257A JP22725798A JP2000052610A JP 2000052610 A JP2000052610 A JP 2000052610A JP 10227257 A JP10227257 A JP 10227257A JP 22725798 A JP22725798 A JP 22725798A JP 2000052610 A JP2000052610 A JP 2000052610A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ホスト装置およびプリンタ装置間のトラヒッ
ク量を抑え、処理速度を犠牲にすることなく、多種の書
体による印刷を行うことを可能にする。 【解決手段】 フォント展開処理部131Aは、プリン
タ装置2に書体データが装備されていない文字の描画指
示がホスト装置1側に発生した場合に、当該文字に対応
した抽象化描画データを生成する。プリンタドライバ1
2は、この抽象化描画データを描画コマンドとしてプリ
ンタ装置2に送信する。インタプリンタ211は、ホス
ト装置1からの描画コマンドが抽象化描画データを含む
場合、その抽象化描画データを出力用フォントデータ生
成モジュール218によりラスタデータに変換し、出力
用バッファ213に書き込み、印刷装置22によりその
印刷を行わせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ホスト装置とプ
リンタ装置からなるプリントシステムに好適な画像処理
装置およびプリンタ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、DTP(Desk Top Publishing)
と呼ばれるような高品位な文書作成を行うシステムが各
種提供されている。この種のシステムでは、ホスト装置
側において作成された文書をプリンタ装置により最終的
に印刷するのに先立ち、予めホスト装置側のデイスプレ
イに当該文書の印刷イメージを表示し、ユーザがこの印
刷イメージを確認しながら当該文書の編集を行うWYS
IWYG(What You SeeIs What You Get)と呼ばれる
環境を提供しているのが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したW
YSIWYGによるDTP環境の下では、多種の書体を
使用して文字の描画表現が行われることが多い。従っ
て、ユーザが多種の書体を使用した文書を作成すること
ができるよう多種の書体データをホスト装置に装備して
おくとともに、多種の書体での印刷を行い得るよう多種
の書体データをプリンタ装置に装備しておくことが望ま
れるのである。
【0004】しかし、多種の書体データがホスト装置お
よびプリンタ装置の双方に各々装備されていたとして
も、同一の書体データが双方に装備されているとは限ら
ない。これは、ホスト装置が、書体データに限らず、ア
プリケーションソフトウエアなど、後から追加装備され
ることを前提としている装置であるのに対し、プリンタ
装置は後から書体データを追加装備することを前提とし
た装置ではないからである。従って、一般的には、ホス
ト装置によって作成された文書の印刷に必要な書体デー
タがプリンタ装置に装備されておらず、そのような書体
の文字を印刷することができない場合も生じ得る。な
お、書体データの追加装備を認め、なるべく多くの書体
での印刷を可能にしたシステムも提供されている。しか
しながら、この種のシステムは、数種類の書体データの
追加が限界であるものが多いため、この問題を解決する
有効な手段と言うことはできない。
【0005】そこで、この問題を解決するための方法と
して、書体データを記憶するための追加の記憶領域をプ
リンタ装置に設け、印刷に必要な書体データをオフライ
ンまたはオンラインで書体単位で当該記憶領域にダウン
ロードし、プリンタ装置の搭載書体数を増加させるとい
う方法が考えられる。
【0006】しかし、プリンタ装置に追加の記憶領域が
ない場合あるいは追加の記憶領域があったとしても当該
記憶領域に書体データをダウンロードする機能がない場
合には上記方法を採ることができない。また、必要な書
体が多数あり、その全てを追加の記憶領域にダウンロー
ドすることができない場合も生じうる。また、追加の記
憶領域が十分な記憶容量を有している場合であっても、
書体単位のダウンロードは時間が掛かるという問題があ
る。
【0007】このような書体単位のダウンロードを行う
ことなく、必要な書体での印刷を可能にするための技術
として、例えば図13に示すプリントシステムが考えら
れる。
【0008】このプリントシステムは、ホスト装置1
と、プリンタ装置2とをネットワークなどにより接続し
てなるものである。
【0009】ホスト装置1は、文書作成のためのアプリ
ケーション11と、文書に含まれる描画データをプリン
タ装置2に対応した描画コマンドに変換するプリンタド
ライバ12と、描画ライブラリ13とを有している。そ
して、描画ライブラリ13は、フォントラスタイザ13
1と、書体管理部132と、プリンタ情報モジュール1
33とを有している。ここで、フォントラスタイザ13
1は、文字の描画データを構成する書体データをラスタ
データに展開するフォント展開処理を行う手段である。
また、プリンタ情報モジュール133は、プリンタ装置
2の解像度、プリンタ装置2に装備されている書体など
に関する情報を記憶している。また、書体管理部132
は、プリンタ情報モジュール133をアクセスする手段
である。
【0010】一方、プリンタ装置2は、ホスト装置1側
から送られてくる描画コマンドなどを処理するデコンポ
ーザ21と、このデコンポーザ21から出力されるラス
タデータに従って印刷を行う印刷装置22とを有してい
る。そして、デコンポーザ21は、インタプリタ211
と、グラフィックス描画処理モジュール212と、出力
用バッファ213とを有している。
【0011】このような構成において、ホスト装置1側
では、アプリケーション11により文書が作成される。
そして、ユーザからその文書の印刷の指示が与えられる
と、その文書内の描画データがプリンタドライバ12に
よって描画コマンドに変換される。この変換処理の詳細
は次の通りである。
【0012】まず、文書に含まれる通常のグラフィック
スなどの描画データは、プリンタドライバ12によって
プリンタ装置2に対応した描画コマンドに変換され、プ
リンタ装置2側に送られる。
【0013】次に文書に含まれる文字については、その
文字の書体データがプリンタ装置2に装備されているか
否かの問い合わせがプリンタドライバ12から描画ライ
ブラリ12の書体管理部132に送られる。そして、上
記文字の書体データがプリンタ装置2に装備されている
旨の回答が書体管理部132から得られた場合、上記文
字の描画データがプリンタドライバ12によってプリン
タ装置2に対応した描画コマンドに変換され、プリンタ
装置2側へ送られる。一方、上記文字の書体データがプ
リンタ装置2に装備されていない旨の回答が書体管理部
132から得られた場合、上記文字の書体データをラス
タデータに展開すべき旨の展開要求がプリンタドライバ
12からフォントラスタイザ131に送られる。これに
より上記文字のラスタデータがフォントラスタイザ13
1によって生成される。そして、プリンタドライバ12
により、このラスタデータが描画コマンドとしてプリン
タ装置2側に送られる。図14はこの描画コマンドの内
容を示したものである。
【0014】プリンタ装置2側では、このようにしてホ
スト装置1側から送られてくるコマンドがインタプリタ
211によって受信され、各コマンドは各々の種類に対
応した処理に委ねられる。
【0015】まず、通常のグラフィックスやプリンタ装
置2に書体データが装備されている文字の描画データ
は、上述したように、プリンタ装置2に対応した描画コ
マンドに変換されてインタプリタ211に送られてく
る。これらの描画コマンドは、インタプリタ211によ
って通常のグラフィックス描画処理モジュール212に
引き渡され、このモジュールによりラスタデータに変換
される。そして、このラスタデータが出力用バッファ2
13を介して印刷装置22に送られ、グラフィックスや
文字の印刷が行われるのである。
【0016】一方、プリンタ装置2に書体データが装備
されていない文字の描画データは、上述したように、ラ
スタデータに変換され、このラスタデータが描画コマン
ドとしてインタプリタ211に送られてくる。この描画
コマンド(ラスタデータ)は、インタプリタ211によ
って出力用バッファ213に送られ、この出力用バッフ
ァ213から印刷装置22に送られるのである。
【0017】以上がこのプリントシステムの詳細であ
る。このプリントシステムによれば、プリンタ装置2に
書体データが装備されていない文字であっても、ホスト
装置1側においてプリンタ装置2の解像度や用紙の設定
方向などの情報を把握し、この情報に適合した当該文字
の書体のラスタデータを生成してプリンタ装置2に送る
のであれば、プリンタ装置2によりその文字の印刷を行
うことができる。
【0018】しかしながら、一般に文書には多くの文字
が含まれている。従って、必要な書体の書体データがプ
リンタ装置に配備されていない場合には、多くの文字に
ついてホスト装置1側でラスタデータを生成し、描画コ
マンドとしてプリント装置2側へ送ることとなる。とこ
ろが、個々の文字の描画コマンドは、ラスタデータを含
むため、そのデータ量が多い。従って、上記のプリント
システムにおいては、ネットワークのトラヒック量が問
題となる。特にプリンタ装置2が高速のプリンタ装置で
ある場合、プリンタ装置2の処理に対し、描画コマンド
の転送が間に合わないという事態も生じる。
【0019】また、プリンタ装置2側においても、デー
タ量の大きなラスタデータからなる描画コマンドを受信
した場合、インタプリタ211における描画コマンドの
解釈に時間が掛かるため、プリンタ装置2の処理速度が
低下するという問題がある。
【0020】このような問題を幾分でも解決するために
は、ホスト装置1側からプリンタ装置2側へ送るデータ
のトラヒック量を減らす手段が求められる。図15はこ
のような観点から図13のプリントシステムに改良を加
えたものである。
【0021】この図15に示すプリントシステムでは、
プランタ装置2のデコンポーザ21内にダウンロードバ
ッファ領域214が新たに追加されている。このプリン
トシステムにおいて、プリンタ装置2に書体データが装
備されていない文字の印刷要求がホスト装置1側に生じ
た場合、当該文字のラスタデータがダウンロードバッフ
ァ領域214に記憶されていなければ、ホスト装置1側
で当該文字のラスタデータが生成され、このラスタデー
タがプリンタ装置2側に送られる。プリンタ装置2側で
は、このラスタデータがダウンロードバッファ領域21
4にダウンロードされるとともに、当該ラスタデータを
用いた文字の印刷が行われる。一方、プリンタ装置2に
書体データが装備されていない文字の印刷要求がホスト
装置1側に生じた場合において、当該文字のラスタデー
タがダウンロードバッファ領域214に記憶されている
ときには、ホスト装置1からプリンタ装置2へのラスタ
データのダウンロードは行われず、プリンタ装置2側で
はダウンロードバッファ領域214内の当該文字に対応
した既存のラスタデータを用いて印刷が行われるのであ
る。
【0022】このプリントシステムによれば、印刷すべ
き文字の書体データがプリンタ装置2に装備されていな
い場合であっても、その文字のラスタデータがダウンロ
ードバッファ領域214に記憶されている限り、ホスト
装置1からプリンタ装置2へのラスタデータのダウンロ
ードは行われない。従って、このプリントシステムによ
れば、前掲図13のものに比べて、ホスト装置1および
プリント装置2間のトラフィック量を幾分か低減するこ
とができると言えよう。しかしながら、ダウンロードバ
ッファ領域214の記憶容量にも限りがあるため、文字
のラスタデータのダウンロードを続けていれば、いずれ
はダウンロードバッファ領域214がラスタデータによ
って埋め尽くされ、もはや新たな文字のラスタデータを
ダウンロードすることができなくなってしまう。従っ
て、ダウンロードの回数を低減する効果も、ダウンロー
ドバッファ領域214の記憶容量の制約を受けることと
なり、十分な効果を期待することはできない。
【0023】ここで、ホスト装置1およびプリンタ装置
2間のトラフィック量を低減するために、1回のダウン
ロードによって送られるデータ量を減らすこと、すなわ
ち、ラスタデータを圧縮して転送するという方法も考え
られる。しかし、この方法を採った場合、ホスト装置1
側でラスタデータを圧縮し、プリンタ装置側ではこの圧
縮されたデータを伸長して元のラスタデータに戻さなけ
ればならず、そのための処理に時間を要し、処理速度が
低下するという新たな問題が生じてしまう。
【0024】以上、図13および図15に示す各プリン
トシステムの問題点について説明したが、これらのプリ
ントシステムは、最近のプリンタ装置の機能との関係
で、さらに別の問題を有している。以下、この問題につ
いて説明する。
【0025】一般的にプリンタ装置は、ユーザが複数の
用紙サイズの中から所望の用紙サイズを指定したり、用
紙方向を指定したりすることができるものが多い。この
種のプリンタ装置を使用したプリントシステムでは、各
用紙サイズおよび用紙方向毎にプリンタ装置に用紙トレ
イを設け、プリンタ装置がホスト装置からの指示に従っ
てこの用紙トレイを切り替えることによりユーザの要求
に対応している。
【0026】しかし、プリンタ装置に装備することがで
きる用紙トレイの数には限りがあるため、用紙のサイズ
と用紙方向の全ての組み合わせをユーザに提供すること
は難しい。また、紙切れなど予期しない状況が発生し、
用紙トレイが使用不可能となる場合もあり、かかる場合
にはユーザが望む用紙サイズおよび用紙方向での印刷を
行うことができないことがある。
【0027】このため、最近のプリンタ装置の中には、
例えば図16に示すように、描画コマンドを処理する際
に90度単位での回転や拡大または縮小を行うことによ
り、現在使用可能となっているトレイに出力することが
できるようにしたものが多い。この種のプリンタ装置を
使用したプリントシステムによれば、例えばホスト装置
での編集はA4横で行われたがプリンタ装置にA4縦の
用紙トレイしかない場合に、プリンタ装置側で90度回
転して処理することにより使用可能なA4縦の用紙トレ
イを用いた印刷を行うことができる。また、この種のプ
リント装置を使用し、ホスト装置において縦置きの書式
で編集された文書であっても、プリンタ装置側ではこれ
を横置きに回転させてから印刷するようにしてもよい。
このようにすることにより、1回の印刷に必要な印刷装
置の送り量を少なくすることができるため、連続印刷速
度を速くすることができる。
【0028】さて、このようなプリント装置を用いて前
掲図13または図15のプリントシステムを構成するも
のとする。
【0029】まず、図13または図15に示すプリント
システムにおいて、ホスト装置を操作するユーザは、用
紙のサイズおよび向きなどを設定して文書を編集するの
が一般的である。しかし、このユーザが設定した用紙を
供給する用紙トレイがプリンタ装置側に用意されていな
いという場合が起こりうる。この場合にプリンタ装置側
では、使用可能な用紙トレイを使用して印刷を行うべ
く、ホスト装置によって作成された文書に対して回転処
理や拡大または縮小処理を必要に応じて施すことにな
る。また、連続印刷速度を高めるべく、プリンタ装置側
において常に横置きの書式で印刷を行うようにしている
場合もある。この場合もホスト装置側において縦置きの
書式で文書が作成された場合には、プリンタ装置側では
その文書を横置きの書式の文書に回転して印刷を行うこ
ととなる。
【0030】このような回転処理や拡大または縮小処理
がプリンタ装置側で行われるような場合において、ホス
ト装置側でプリンタ装置側に書体データが装備されてい
ない文字の描画コマンドが発生すると、以下説明する新
たな問題が生じることとなるのである。
【0031】すなわち、このような文字の印刷を行う場
合には、当該文字のラスタデータがホスト装置側で発生
され、これが描画コマンドとしてプリンタ装置側に送ら
れることとなるが、このラスタデータはユーザによって
ホスト装置に設定された用紙向きおよび用紙のサイズに
対応したラスタデータとなっている。従って、このよう
なラスタデータを受け取るプリンタ装置側では、実際の
印刷時の用紙の向きまたはサイズに適合するように、ラ
スタデータに対して回転処理や拡大または縮小処理を行
うか、あるいはラスタデータを印刷装置用の出力バッフ
ァにそのまま書き込み、この書き込み順序とは異なった
順序でラスタデータを構成する各データを出力バッファ
から読み出して回転処理を行う等の方法を採らなければ
ならない。いずれにしても、このような処理を行うため
には、時間および回転処理に使用する膨大な記憶容量の
記憶領域が必要になる(図17参照)。また、プリンタ
装置側での回転処理のための処理時間によっては、印刷
装置の印刷速度に間に合わなくなる可能性もある。
【0032】この発明は以上説明した事情に鑑みてなさ
れたものであり、ホスト装置およびプリンタ装置間のト
ラヒック量を抑え、処理速度を犠牲にすることなく、多
種の書体による印刷を行うことを可能にする画像処理装
置およびプリンタ装置を提供することを目的としてい
る。
【0033】
【課題を解決するための手段】この発明は、ホスト装置
からプリンタ装置へ送られる描画データの処理を行う画
像処理装置において、前記プリンタ装置に書体データが
装備されていない文字の描画指示が前記ホスト装置側に
発生した場合に、当該文字に対応した抽象化形式のデー
タフォーマットの描画データである抽象化描画データを
生成する描画データ生成手段と、前記描画データ生成手
段によって生成された抽象化描画データを前記プリンタ
装置に送信する送信手段とを具備することを特徴とする
画像処理装置を提供するものである。
【0034】かかる画像処理装置によれば、プリンタ装
置に送られる抽象化描画データはデータサイズが比較的
小さいので、ホスト装置およびプリンタ装置間のトラヒ
ック量を抑え、処理速度を犠牲にすることなく、多種の
書体による印刷を行うことができる。
【0035】なお、本発明における抽象化描画データ
は、例えばベクタ形式のアウトラインフォーマットデー
タまたはランレングス形式のラスタフォーマットデータ
である。また、前記プリンタ装置での印刷に使用される
出力形式描画データがラスタ形式以外の形式によるもの
である場合には、前記抽象化描画データを該出力形式描
画データと同一若しくはそれ以上の抽象度の描画データ
としてもよい。
【0036】また、上記画像処理装置に対し、前記送信
手段によって送信された前記抽象化描画データを記憶す
るキャッシュメモリを追加し、前記プリンタ装置側に書
体データが装備されていない文字の描画指示がホスト装
置側に発生し、かつ、その文字に対応した抽象化描画デ
ータが前記キャッシュメモリに記憶されている場合に
は、前記描画データ生成手段は当該文字に対応した抽象
化描画データを生成せず、前記送信手段は前記キャッシ
ュメモリに記憶された当該文字に対応した抽象化描画デ
ータを前記プリンタ装置に送信するようにしてもよい。
【0037】このようなキャッシュ記憶制御を行うこと
により、描画データ生成手段が同一内容の抽象化描画デ
ータを重複して生成するのを回避することができ、描画
データ生成手段の負荷を軽減して処理速度を高めること
ができる。
【0038】また、上記画像処理装置に対し、前記プリ
ント装置において行われる描画処理において画像のサイ
ズまたは向きを使用可能な印刷用紙のサイズまたは向き
に適合させる変換処理が行われるか否かを判定する判定
手段を設け、前記描画データ生成手段は、前記変換処理
が行われない旨の判定が前記判定手段によってなされた
場合には、ランレングス圧縮形式のラスタフォーマット
データまたは前記プリンタ装置での印刷に使用される出
力形式描画データと同一若しくはそれ以上の抽象度の描
画データを前記抽象化描画データとして生成し、前記変
換処理が行われる旨の判定が前記判定手段によってなさ
れた場合には、 ベクタ形式のアウトラインフォーマッ
トデータを前記抽象化描画データとして生成するように
してもよい。
【0039】この画像処理装置によれば、プリンタ装置
側で変換処理が行われない場合には、ランレングス圧縮
形式のラスタフォーマットデータなどをプリンタ装置側
に送ることにより、プリンタ装置側での出力形式描画デ
ータを得るための時間を短縮することができ、プリンタ
装置側で変換処理が行われる場合には、ベクタ形式のア
ウトラインフォーマットデータをプリンタ装置側に送っ
て変換処理に要する時間を短縮することができる。
【0040】また、上記画像処理装置に対し、前記プリ
ンタ装置のキャッシュメモリに保持されている抽象化画
像データを特定する情報を記憶するダウンロードキャッ
シュ管理テーブルを設け、前記描画データ生成手段によ
って生成すべき抽象化描画データを特定する情報が前記
ダウンロードキャッシュ管理テーブルに記憶されている
場合には、前記描画データ生成手段は、当該抽象化描画
データの生成を行わず、前記送信手段は、当該抽象化描
画データを指定した描画指示を前記プリンタ装置に送信
するようにしてもよい。
【0041】このようにすることで、同一内容の抽象化
描画データが繰り返してプリンタ装置に送られるのを回
避することができ、さらにホスト装置およびプリンタ装
置間のトラヒック量を低減することができる。
【0042】また、この発明は、ホスト装置から描画指
示および描画データを受信する受信装置と、出力形式描
画データに従って印刷を行う印刷装置と、前記受信装置
により抽象化形式の描画データである抽象化描画データ
を受信した場合に、該抽象化描画データから出力形式描
画データを生成し、前記印刷装置に向けて供給する出力
用データ生成手段と、を具備することを特徴とするプリ
ンタ装置を提供するものである。
【0043】かかるプリンタ装置によれば、ホスト装置
から受け取る抽象化描画データのデータサイズが比較的
小さいので、ホスト装置およびプリンタ装置間のトラヒ
ック量を抑え、処理速度を犠牲にすることなく、多種の
書体による印刷を行うことができる。
【0044】また、上記プリンタ装置に対し、印刷を行
う用紙のサイズおよび向きを決定する印刷用紙管理手段
を設け、前記出力用データ生成手段は、前記抽象化描画
データから前記印刷用紙管理手段によって決定された用
紙のサイズおよび向きに適合する出力形式描画データを
生成するようにしてもよい。
【0045】ここで、出力用データ生成手段は、印刷用
紙管理手段によって決定された用紙のサイズおよび向き
に適合するように画像の回転や拡大または縮小をするた
めの操作を抽象化描画データに対して行えばよいので、
そのための処理時間が短くて済む。また、出力形式描画
データに対して画像の回転、拡大、縮小等の操作を行う
と印刷品質の劣化を招く場合があるが、このプリンタ装
置によればそのような不具合も発生しない。
【0046】また、上記プリンタ装置に対し、前記出力
用データ生成手段によって生成された出力形式描画デー
タを保持するキャッシュメモリを設け、前記出力用デー
タ生成手段は、前記抽象化描画データから生成すべき出
力形式描画データが前記キャッシュメモリに記憶されて
いる場合には当該出力形式描画データを前記印刷装置に
向けて供給するようにしてもよい。
【0047】このようにすることで、出力用データ生成
手段によって同一内容の出力形式描画データが重複して
生成されるのを回避することができ、出力用データ生成
手段の負担を減らし、処理速度を高めることができる。
【0048】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照し、本発明の実
施の形態について説明する。
【0049】A.第1の実施形態 図1はこの発明の第1の実施形態である画像処理装置を
含んだプリントシステムの構成を示すブロック図であ
る。なお、この図1において、前掲図13または図15
と対応する部分には同一の符号が付されている。
【0050】前掲図13または図15のプリントシステ
ムでは、ホスト装置1側の描画ライブラリ13内にフォ
ントラスタライザ131が設けられており、プリンタ装
置2側に書体データが装備されていない文字について
は、このフォントラスタライザ131により当該文字の
書体データをラスタデータに展開するようにしていた。
【0051】これに対し、本実施形態におけるホスト装
置1側の描画ライブラリ13には、このフォントラスタ
ライザ131に代えて、フォント展開処理手段131A
が設けられている。このフォント展開処理手段131A
は、プリンタドライバ12からの展開要求に従い、文字
の書体データを抽象化描画データに変換する手段であ
る。
【0052】ここで、抽象化描画データについて説明す
る。この抽象化描画データとは、例えばベクタ形式のア
ウトラインフォーマットによって定義されるようなデー
タであり、文字の書体データとラスタデータとの中間の
抽象度を有するデータである。この種の抽象化形式の描
画データは、文字の書体データから生成することがで
き、また、この抽象化描画データからラスタデータを生
成することができる。図4はベクタ形式のフォーマット
の一例を示すものである。この種の抽象化描画データを
ラスタデータラスタデータと比較した場合、後者のもの
は文字が大きくなるとその2乗のオーダでデータサイズ
が増大するのに対し、前者のものはそのデータサイズが
文字の大きさの変化に殆ど依存しない。
【0053】例えば、白黒2値のデータからなるラスタ
データにより、一般に使用頻度が高いと思われる大きさ
である600dpi、10.5pointの文字を印刷
するものとすると、このときのラスタデータは1kby
tes弱のデータサイズとなる。これに対し、ベクタ形
式の描画データは、文字を構成する線種の数と制御点列
のみにより文字を表現したデータであるため、そのデー
タサイズは小さなものとなる。例えば、線種を1本当た
り4bit、制御点を1組当たり4bytesにより表
現し、線種が50本、制御点列が100組の比較的複雑
な文字のベクタ形式の描画データを生成するものとする
と、そのデータサイズは50*0.5+100*4=4
25bytesとなり、上記ラスタデータのデータサイ
ズの半分程度の大きさとなる。勿論、ベクタ形式の描画
データの場合、文字の形によって線数、制御点数が変化
するため、上記データサイズはあくまでも計算例に止ま
る。しかし、通常の文章に使用されるような使用頻度の
高い文字群について考えると、そのような文字群には、
上記のような複雑な形のものばかりではなく、簡単な形
のものも多数含まれている。従って、これらの文字を平
均すれば、抽象化形式の描画データのデータサイズは、
ラスタデータのデータサイズの半分以下になると考えら
れる。
【0054】また、本実施形態におけるホスト装置1側
の描画ライブラリ13には、フォントキャッシュ134
が設けられている。このフォントキャッシュ13は、フ
ォント展開処理手段131Aによって生成された抽象化
描画データを記憶するキャッシュメモリである。本実施
形態では、フォント展開処理手段131Aによって生成
された抽象化描画データをこのフォントキャッシュ13
4に格納し、再度、同じ抽象化描画データが必要になっ
た場合にはこのフォントキャッシュ134内の抽象化描
画データを再利用することで、同一内容の抽象化描画デ
ータが重複して生成されるのを回避している。
【0055】また、本実施形態では、このフォントキャ
ッシュ134内の抽象化描画データについて、いわゆる
LRU(Least Recently Use)法により追い出し制御を
行う。すなわち、フォントキャッシュ134の空き容量
が不足し、新たなデータの格納を行うことができない状
況となった場合、同フォントキャッシュ134に記憶さ
れたデータのうち最も長く使用されていないものを追い
出し、新たなデータを書き込むための空きエリアを確保
するのである。このようなLRU法による追い出し制御
を行うため、本実施形態では、フォントキャッシュ13
4内に現在格納されている各描画データを特定するデー
タを最も古い描画データ(すなわち、最も長く使用され
ていない描画データ)に対応したものから順に並べたデ
ータ列をキャッシュ管理データとして保持するようにし
ている。なお、追い出し制御の方法は、LRU法に限定
されるものではなく、当業者が任意に選択すればよい。
【0056】一方、プリンタ装置2側のデコンポーザ2
1には、出力用フォントデータ生成モジュール218が
設けられている。この出力用フォントデータ生成モジュ
ール218は、インタプリタ211を介して供給される
描画コマンドを構成する抽象化形式のフォントデータか
らラスタデータを生成する手段である。
【0057】図2はホスト装置1の動作を示すフローチ
ャート、図3はプリンタ装置の動作を示すフローチャー
トである。以下、これらの図を参照し、本実施形態の動
作を説明する。
【0058】ホスト装置1では、アプリケーションソフ
トウエア11に従って、紙面の編集が行われる。そし
て、紙面の編集後、印刷の指示がホスト装置1に与えら
れると、この紙面を構成している各描画オブジェクトに
ついて描画指示がアプリケーションソフトウエア11を
介してプリンタドライバ12に送る。
【0059】プリンタドライバ11は、このアプリケー
ションソフトウエア11からの描画指示を受け取ると、
その描画指示がフォント描画指示か否かを判断する(ス
テップS201)。
【0060】ここで、通常のグラフィックス等について
の描画指示が与えられた場合には、プリンタドライバ1
1は、その描画指示からプリンタ装置2向けの描画コマ
ンドを作成し(ステップS202)、プリンタ装置2側
へ出力する(ステップS203)。このとき、前述のよ
うにホスト装置1では実際の印刷時の用紙のサイズや向
きを想定して編集作業が行われるため、このホスト装置
1側が想定している用紙のサイズや向きの情報もプリン
タ装置2に送信される。
【0061】一方、アプリケーションソフトウエア11
を介して文字の描画指示があった場合、プリンタドライ
バ12は、当該文字に対応した書体データの所在を書体
管理部132に問い合わせる。書体管理部132は、こ
の問い合わせを受けると、プリンタ装置2に装備されて
いる書体のリストをプリンタ情報モジュール133から
読み出すとともに、ホスト装置1に装備されている書体
のリストを図示しないメモリから読み出す。そして、当
該文字の書体データがプリンタ装置2またはホスト装置
のいずれに装備されているかを判断し、その結果を上記
問い合わせに対する回答としてプリンタドライバ12に
送る(以上、ステップS204)。
【0062】プリンタドライバ12は、当該文字の書体
データがプリンタ装置2に装備されている旨の回答を書
体管理部132から受け取った場合、書体IDと文字コ
ードおよび文字の大きさを表す情報等からなる当該文字
を特定するパラメータを含んだ描画コマンドを生成し
(ステップS205)、プリンタ装置2に送信する(ス
テップS206)。
【0063】これに対し、当該文字の書体データがプリ
ンタ装置2に装備されておらず、ホスト装置1にのみ装
備されている旨の回答を書体管理部132から受け取っ
た場合、プリンタドライバ12は、当該書体データの展
開要求をフォント展開処理部131Aに送る。
【0064】フォント展開処理部131Aは、この展開
要求を受け取ると、当該書体データに対応した抽象化描
画データがフォントキャッシュ134に格納されている
か否かを判断する(ステップS207)。
【0065】そして、印刷すべき文字の抽象化描画デー
タがフォントキャッシュ134に格納されていない場
合、フォント展開処理部131Aは、ホスト装置1に装
備されている当該文字の書体データを書体管理部132
を介して取得し、この書体データから抽象化描画データ
を生成し、プリンタドライバ12に送る(ステップS2
08)。
【0066】次に、フォント展開処理部131Aは、以
上説明したような抽象化描画データをステップS208
において生成すると、この描画データをフォントキャッ
シュ134に格納し、キャッシュ管理データの更新を行
う(ステップS209)。
【0067】ここで、ステップS209においては、フ
ォント展開処理部131Aによって生成された描画デー
タをフォントキャッシュ134に格納するが、そのため
の空きエリアがフォントキャッシュ134内にない場合
もある。かかる場合には、キャッシュ管理データによっ
て特定される最も古い描画データから順にフォントキャ
ッシュ134から追い出し、このようにして確保された
フォントキャッシュ134内の空きエリアに新たな描画
データを書き込むのである。また、この場合には、フォ
ントキャッシュ134内に新たに格納した描画データを
特定するデータをキャッシュ管理データの最後尾に配置
し、追い出した描画データを特定するデータをキャッシ
ュ管理データ中から削除するのである。
【0068】一方、ステップS207における判断結果
が「YES」である場合、フォント展開処理部131A
は、該当する抽象化描画データをフォントキャッシュ1
34から読み出してプリンタドライバ12へ送り、キャ
ッシュ管理データの更新を行う(ステップS208)。
この場合のキャッシュ管理データの更新は、ステップS
208においてフォントキャッシュ134から読み出さ
れた抽象化描画データを特定するデータをキャッシュ管
理データの最後尾に移動することにより行う。
【0069】本実施形態によれば、このようにフォント
展開処理部131Aにより生成した抽象化形式の描画デ
ータをフォントキャッシュ134に格納し、同一文字に
ついての描画データが要求された場合にはこのフォント
キャッシュ134内の描画データを読み出して使用する
ようにしているので、描画データの生成のための負担を
減らすことができる。一般の文章においては、フォント
キャッシュのヒット率は80〜90%を越えることもあ
るため、このようなキャッシュ記憶の導入は極めて効果
的であると考えられる。
【0070】次に、プリンタドライバ12は、以上のよ
うにしてフォント展開処理部131Aから送られてくる
抽象化形式の描画データを受け取ると、その描画データ
を用いて抽象化形式の描画データ専用の描画コマンドを
生成し、プリンタ装置2に送信する(ステップS20
6)。以上がホスト装置1側の動作である。
【0071】次にプリンタ装置2の動作について説明す
る。プリンタ装置2におけるインタプリタ211は、以
上のようにしてホスト装置1側から送信された描画コマ
ンドを受信し、その解釈および実行を行う。
【0072】ここで、ホスト装置1から最初に送られて
くるコマンドは、ユーザがアプリケーションにおいて指
定した用紙サイズおよび向きを指定するコマンドであ
る。これは、用紙のサイズと向きを決定しないと、プリ
ンタ装置2側においてどの用紙トレイを使用するかを決
定することができないからである。
【0073】インタプリタ211は、上記の用紙サイズ
および向きを指定するコマンドをホスト装置1から受け
取ると、このコマンドを用紙監視モジュール216に通
知する。ここで、用紙監視モジュール216は、プリン
タ装置2が用意している用紙トレイの状態や紙切れの発
生の有無などを常時監視している。また、連続印刷速度
を高めるために、横置きでの印刷しか行わないようなモ
ード設定がなされた場合には、その旨を検知する。そし
て、用紙監視モジュール216は、上記監視結果および
検知結果に基づき、印刷の際の用紙サイズおよび向きを
決定するとともに、そのような印刷を行う際に必要な変
換処理のためのマトリックスを生成し、インタプリタ2
11に対してその変換マトリックスを使用した変換処理
(以下、用紙対応の変換処理という。)を指示する。例
えば次の通りである。
【0074】a.紙切れなどの原因により、ユーザが指
定した用紙サイズの用紙がなく、しかも、そのような場
合には最も近い用紙サイズの用紙を使用して印刷を行っ
てもよい旨がプリンタ装置に設定されている場合には、
その最も近い用紙サイズの用紙を使用して印刷を行うこ
ととし、この印刷を行うのに必要な拡大または縮小処理
をインタプリタ211に指示する。例えばユーザが指定
した用紙サイズがB5サイズであるが、その用紙がプリ
ンタ装置2になく、A4サイズの用紙ならばある場合に
は、A4サイズ/B5サイズの倍率での拡大処理を行う
ための変換マトリックスを生成し、描画の際にこの変換
マトリックスを使用した拡大処理を行うべき旨をインタ
プリタ211に指示する。
【0075】b.ユーザが指定した用紙の向きでの印刷
を行うことができない場合に、印刷の際には使用可能な
用紙の向きに合わせて印刷を行うための回転処理を行う
旨を決定する。例えばユーザはA5縦置きでの印刷を指
定しているが、その用紙がプリンタ装置2になかった
り、あるいは連続印刷速度を高めるために横置きでの印
刷した行わないように設定されている場合に、90度の
回転処理を施すための変換マトリックスを生成し、描画
の際にこの変換マトリックスを使用した回転処理を行う
べき旨をインタプリタ211に指示する。
【0076】上記の用紙サイズおよび向きを指定するコ
マンドに続き、文書などの印刷を行うための描画コマン
ドがホスト装置1からプリンタ装置2に順次送られる。
図3に示すフローは、この描画コマンドに対応したプリ
ンタ装置2の動作を示すものである。
【0077】まず、インタプリタ211は、描画コマン
ドを受信すると、その描画コマンドが抽象化描画データ
専用の描画コマンドか否かを判断する(ステップS30
1)。この判断結果が「NO」である場合、インタプリ
タ211は、基本描画モジュール217を実行し、ホス
ト装置1から受信した描画コマンドに従って通常の描画
処理を行い、ラスタデータを生成する(ステップS30
2)。
【0078】このとき用紙監視モジュールから用紙対応
の変換処理が指示されている場合には、描画処理におい
て当該変換処理も同時に行う。ここで、プリンタ装置向
けの描画コマンドは、一般的にベクタ描画コマンドが主
である。このホスト装置1からの描画コマンドがこのベ
クタ描画コマンドである場合、インタプリタ211で
は、描画コマンドからラスタデータを生成するベクタ/
ラスタ変換のためのマトリックスに対して、上記用紙対
応の変換処理のための変換マトリックスを連結して使用
するのみにより、用紙監視モジュールから指示された変
換処理の施されたラスタデータを得ることができる。従
って、用紙監視モジュールから変換処理が指示されてい
る場合であっても、そうでない場合であっても、描画処
理の速度に変化はない。
【0079】次にインタプリタ211は、上記描画処理
により得られたラスタデータを出力用バッファ213に
書き込む(ステップS303)。この出力用バッファ2
13に書き込まれたラスタデータは、その後、印刷装置
22に引き渡される。そして、印刷装置22により、ラ
スタデータに従って印刷が行われる。
【0080】一方、ステップS301における判断結果
が「YES」である場合、インタプリタ211は、出力
用フォントデータ生成モジュール218を実行し、受信
した抽象化描画データ専用の描画コマンドに従って描画
処理を行う。すなわち、この描画コマンドに含まれる抽
象化形式の描画データをラスタデータに変換する(ステ
ップS304)。
【0081】このときインタプリタ211は、用紙監視
モジュール216から用紙対応の変換処理の指示を受け
取っている場合には、描画コマンドに含まれるベクタ形
式の抽象化描画データに対し、指示された変換処理を施
す。そして、この変換処理を経た描画データから最終的
な出力形式であるラスタデータを生成する。
【0082】次にインタプリタ211は、上記描画処理
により得られたラスタデータを出力用バッファ213に
書き込む(ステップS305)。この出力用バッファ2
13に書き込まれたラスタデータは、その後、印刷装置
22に引き渡される(ステップS306)。そして、印
刷装置22により、ラスタデータに従って印刷が行われ
る。
【0083】以上が本実施形態の動作である。本実施形
態に係るプリントシステムの利点を前掲図13または図
15に記載のプリントシステムと対比しつつ検討すると
次の通りである。
【0084】(1)印刷品質について 前掲図13または図15に記載のプリントシステムで
は、プリンタ装置側に書体データが装備されていない文
字の印刷を行う場合に、その文字のラスタデータをホス
ト装置からプリンタ装置に送った。この場合において、
描画の際に回転や拡大または縮小などの変換処理を行う
べき旨が指示されているものとすると、ラスタデータに
対して変換処理を施すこととなり、印刷品質の劣化を招
くこととなる。
【0085】これに対し、本実施形態では、ホスト装置
からプリンタ装置に送られるのはラスタデータではなく
抽象化形式の描画データであり、変換処理が指示されて
いる場合には、この描画データに対して変換処理がなさ
れる。従って、最終的な出力フォーマットでの印刷品質
の劣化を招くことなく、変換処理を行うことができる。
【0086】(2)トラヒック量および処理速度につい
て 本実施形態においては、プリンタ装置側において書体デ
ータが装備されていない文字の印刷を行う場合に、ホス
ト装置側から送られてくる抽象化描画データをラスタデ
ータに変換して印刷を行うこととなるため、この変換の
ための時間が余分に必要となる。従って、用紙の回転や
拡大または縮小が全く指定されない場合には、前掲図1
3または図15に記載のプリントシステムのように、ホ
スト装置側からプリンタ装置側にラスタデータを送り、
プリンタ装置側ではこのラスタデータをそのまま使用し
て印刷を行う方が、本実施形態のものよりもプリンタ装
置側の処理を高速化することができる。
【0087】しかし、ラスタデータはデータ量が多いの
で、ホスト装置からプリンタ装置へのトラヒック量が大
きなものとなり、このトラヒック量がネックとなって、
プリントシステム全体としての性能が低下する可能性が
高い。従って、ホスト装置およびプリンタ装置間でラス
タデータの授受を行う構成とするのは得策ではない。
【0088】ここで、ホスト装置側においてプリントド
ライバがラスタデータを圧縮して送信し、プリンタ装置
側でこの圧縮されたラスタデータを伸長して使用するこ
とによって、ホスト装置およびプリンタ装置間のトラヒ
ック量を減らす方法を採ることも考えられる。しかし、
この方法においては、ホスト装置側での圧縮処理および
プリンタ装置側での伸長処理のための時間が余分に掛か
ることとなる。従って、この時間を含めてプリンタ装置
側の処理時間を本実施形態の場合と比較すると、両者の
間には大きな差は生じないということができる。
【0089】また、プリンタ装置側において、描画の際
に回転処理や拡大または縮小処理などの変換処理を行う
場合には、その変換処理の対象がラスタデータである
と、処理時間が極めて長くなってしまう。
【0090】従って、以上説明した全ての事情を考慮に
入れると、本実施形態に係るプリントシステムの方が、
前掲図13または図15に記載のプリントシステムに比
較し、総合的に優れた性能を有しているということがで
きる。
【0091】B.第2の実施形態 上記第1の実施形態においては、プリンタ装置側におい
て描画の際に回転処理や拡大または縮小処理が行われる
場合があるので、そのような場合をも考慮してベクタ形
式の抽象化描画データをホスト装置からプリンタ装置へ
送るようにした。しかし、プリントシステムの中には、
プリンタ装置が描画の際に回転処理や拡大または縮小処
理を行う機能を有していないものもある。また、この
他、プリント装置側での変換処理を不要にしたプリント
システム、すなわち、プリンタ装置側において使用可能
な用紙サイズおよび用紙の向きをホスト装置側が常時把
握し、ユーザが指定する用紙サイズや用紙の向きがこれ
と一致していない場合には、ホスト装置側において、必
要な回転処理や拡大または縮小処理などの変換処理を描
画データに施して送信するプリントシステムもある。本
実施形態は、このようなプリンタ装置側において描画の
際に変換処理を行うことのないプリントシステムに本発
明を適用したものである。
【0092】本実施形態に係るプリントシステムでは、
プリント装置に書体データが装備されていない文字につ
いての描画コマンドがホスト装置側に発生した場合、上
記第1の実施形態におけるベクタ形式のアウトラインフ
ォーマットの抽象化描画データよりも抽象度の低いフォ
ーマットの抽象化描画データをホスト装置において生成
し、プリンタ装置に送る。
【0093】具体的には、本実施形態では、例えばホス
ト装置側において上記文字の書体データからラスタデー
タを生成し、このラスタデータをランレングスフォーマ
ットに圧縮し、この圧縮データをプリント装置側に送
る。そして、プリンタ装置側では、このランレングスフ
ォーマットの圧縮データをラスタデータに伸長し、その
印刷を行うのである。
【0094】ここで、ラスタデータは印刷画像を構成す
る各ドットに対応したビットからなるビットマップデー
タであるが、ランレングス形式の圧縮データは印刷画像
のドット群を例えば水平方向に走査し、走査された連続
ドット群の各々の長さを表す情報を集めて構成したもの
である。図5はランレングス形式の圧縮データの構成例
を示すものである。このランレングス形式は、圧縮フォ
ーマットの中でもラスタ形式に近いため、圧縮率は低い
が、圧縮および伸長に要する処理時間が短くて済む。
【0095】ただし、このランレングス形式をホスト装
置からプリンタ装置へ送る抽象化描画データのフォーマ
ットとして採用する場合には、既に述べたようにプリン
タ装置側では描画の際の変換処理を行わないようにする
ことが望ましい。何故ならば、このランレングスフォー
マットの圧縮データに対して変換処理を行った場合には
処理時間が長くなってしまい、また、印刷品質の劣化を
招くからである。
【0096】また、本実施形態には以上の他に別の適用
例が考えられる。すなわち、次の通りである。まず、プ
リント装置における印刷装置への出力フォーマットはラ
スタ形式が一般的であるが、印刷装置の中には上述した
ランレングス形式やデイスプレイリストと呼ばれるよう
な中間形式のデータを直接入力する方式のものもある。
ここで、プリンタ装置が例えばデイスプレイリストの入
力が必要な印刷装置によって構成されているものとする
と、ホスト装置からプリンタ装置へラスタデータを送っ
た場合には、プリンタ装置側ではこのラスタデータから
中間形式のデイスプレイリストを再度生成する逆変換を
行う必要が生じ、極めて非効率的である。本実施形態
は、このような印刷装置によって構成されたプリント装
置を含むシステムにも好適である。
【0097】すなわち、プリンタ装置における印刷装置
への出力フォーマットがラスタ形式ではなく、ランレン
グス形式やデイスプレイリストなどの中間形式である場
合、本実施形態では、ラスタ形式ではなく、この出力フ
ォーマットと同一、若しくは、より抽象度の高いフォー
マットの抽象化描画データをホスト装置側で生成し、プ
リンタ装置側へ送るようにするのである。このようにす
ることで、より効率の高いプリントシステムを構成する
ことができる。
【0098】C.第3の実施形態 図6はこの発明の第3の実施形態であるプリントシステ
ムの構成を示すブロック図である。なお、この図におい
て、前掲図1と対応する部分には同一の符号が付されて
いる。
【0099】図6において、ホスト装置1には各種のプ
リンタ装置2がネットワークなどを介して接続される。
そして、ホスト装置1の描画ライブラリ13におけるプ
リンタ情報モジュール133は、これらの各プリンタ装
置毎に、そのプリント装置の解像度、装備している用紙
トレイ、用紙トレイに収納されている用紙のサイズおよ
び向きなどのプリンタ情報を予め保持している。
【0100】一方、ホスト装置1に接続される各プリン
タ装置2の中には、ホスト装置1との間で双方向通信が
可能なものもある。これらのプリンタ装置2では、使用
可能な用紙のサイズおよび向きが用紙監視モジュール2
16によって常時監視され、その監視結果がリアルタイ
ムにホスト装置1に報告される。従って、ホスト装置1
は、これらのプリンタ装置2については、使用可能な用
紙のサイズおよび向きを判断することができる。
【0101】本実施形態におけるホスト装置1は、双方
向通信が可能なプリンタ装置に印刷を行わせる場合に
は、当該プリンタ装置の用紙監視モジュール216を介
して取得される情報を利用し、双方向通信が不可能なプ
リンタ装置に印刷を行わせる場合には上記プリンタ情報
モジュール133内の保持情報を参照することにより、
プリンタ装置側において用紙対応の変換処理が行われる
か否かを判断または予測し、その結果に基づきプリンタ
装置側に送る抽象化描画データの形式を設定する。図7
は、このようなホスト装置側の制御の内容を示すフロー
チャートである。以下、このフローチャートに沿って本
実施形態の動作を説明する。
【0102】ホスト装置1は、アプリケーション11か
らの描画指示が発生すると、印刷を行わせるプリンタ装
置2と双方向通信が可能な否かを判断する(ステップS
701)。
【0103】この判断結果が「YES」である場合、ホ
スト装置1は、当該プリンタ装置2において使用可能な
用紙のサイズおよび向きに関する情報を用紙監視モジュ
ール216から取得する(ステップS702)。一方、
ステップS701の判断結果が「NO」である場合、ホ
スト装置1は、当該プリンタ装置2に対応したプリンタ
情報をプリンタ情報モジュール133から取得し、この
プリンタ情報から当該プリンタ装置において使用可能な
用紙のサイズおよび向きを予測する(ステップS70
3)。
【0104】次にホスト装置1は、ユーザが指定した用
紙のサイズおよび向きに関する情報を上記描画指示から
取得し、上記ステップS702またはS703において
取得したプリンタ装置側で使用可能な用紙のサイズおよ
び向きに関する情報と比較する。そして、ホスト装置1
は、この比較結果に基づき、プリント装置側で用紙対応
の変換処理が行われるか否かを判断する(ステップS7
04)。
【0105】この判断結果が「YES」である場合、ホ
スト装置1におけるプリンタドライバ12は、以後、書
体データがプリンタ装置2に装備されていない文字につ
いてのフォント描画指示がアプリケーション11から与
えられたときに、その書体データをフォント展開処理部
131Aによりベクタ形式の抽象化描画データに変換す
る(ステップS705)。そして、この抽象化描画デー
タを含む描画コマンドを作成し(ステップS706)、
この描画コマンドをプリンタ装置2に送る(ステップS
707)。
【0106】一方、ステップS704の判断結果が「N
O」である場合、プリンタドライバ12は、以後、書体
データがプリンタ装置2に装備されていない文字につい
てのフォント描画指示がアプリケーション11から与え
られたときに、その書体データをフォント展開処理部1
31Aによりランレングス形式の抽象化描画データに変
換し(ステップS708)、この抽象化描画データを含
む描画コマンドを作成し(ステップS706)、この描
画コマンドをプリンタ装置2に送る(ステップS70
7)。なお、この場合、書体データを、ランレングス形
式ではなく、ラスタデータに変換してプリンタ装置に送
ってもよい。
【0107】さて、以上説明した本実施形態の動作にお
いて、プリンタ装置2との双方向通信が不可能である場
合におけるステップS704の判断は、あくまでも予測
に止まる。何故ならば、プリンタ情報モジュール135
に記憶されたプリント情報は、各プリンタ装置の通常の
状態を反映した内容となっており、例えばプリンタ装置
において紙切れなどが生じた場合には当該プリンタ装置
の現在の状態とプリント情報によって表された当該プリ
ンタ装置の状態とが異なったものとなるからである。
【0108】例えばプリンタ装置2にA4横置きの用紙
トレイとA4縦置きの用紙トレイが装着されているが、
これらのうちA4縦置きの用紙トレイが紙切れ状態とな
っているときに、ユーザが縦置きA4での印刷をホスト
装置1に指示したとする。この場合、ホスト装置1は、
当該プリンタ装置にA4縦置きの用紙トレイが装備され
ている旨の情報がプリンタ情報モジュール135に保持
されていることから、プリンタ装置2側において画像の
変換処理は行われないと判断することとなる。しかし、
実際にはA4縦置きの用紙トレイは紙切れとなっている
ので、プリンタ装置2側では描画の際に画像の回転処理
を行うこととなる。
【0109】この場合、ホスト装置からはランレングス
形式の抽象化描画データやラスタデータが送られてくる
ので、プリンタ装置2側ではそれらに対する回転処理に
時間が掛かり、処理速度が低下することとなる。従っ
て、双方向通信が不可能なプリンタ装置については、紙
切れなどの場合に印刷をしないように構成することも考
慮に値する。勿論、処理速度の低下を許容することがで
きる場合には、紙切れの場合であっても処理を続けるよ
うに構成すればよい。
【0110】一方、双方向通信が可能なプリンタ装置に
ついては、紙切れなどの事態が生じたとしても、常にプ
リンタ装置の正確な状況がホスト装置1に報告される。
従って、双方向通信が可能なプリンタ装置に印刷を行わ
せる場合におけるステップS704にお判断の結果は常
に正確なものとなる。
【0111】なお、プリンタ装置側で連続印刷速度を高
めるために縦置きでの印刷を行わず、常に横置きでの印
刷を行うような場合も考えられる。しかし、当該プリン
タ装置が双方向通信が可能なものである場合には、その
ような事実についてもホスト装置側で把握することがで
き、必要があればホスト装置側で描画データを回転して
プリンタ装置に送ることができる。従って、ホスト装置
側が予期しない回転処理等がプリンタ装置側で行われ、
処理速度が低下する、といった不具合は発生しない。
【0112】D.第4の実施形態 図8はこの発明の第4の実施形態であるプリントシステ
ムの構成を示すブロック図である。なお、この図におい
て、前掲図1と対応する部分には同一の符号が付されて
いる。
【0113】上記第1の実施形態では、アプリケーショ
ン11からの描画指示毎にプリンタドライバ12が描画
コマンドを生成し、プリンタ装置2に送信した。ここ
で、プリンタ装置2に書体データが装備されていない文
字についてのフォント描画指示がアプリケーション11
から与えられた場合には、その文字の書体データから生
成された抽象化描画データを含む描画コマンドがプリン
タ装置2側に送られる。しかし、同一文字についてのフ
ォント描画指示がアプリケーション11から与えられる
場合も多く、そのような場合には同一内容の抽象化描画
データが複数回重複してプリンタ装置2に送られること
となる。この発明の第4の実施形態は、このような無駄
をなくすべく上記第1の実施形態に改良を加えたもので
ある。
【0114】上記の重複した抽象化描画データの送信を
回避するため、本実施形態におけるプリンタ装置2のデ
コンポーザ211には、抽象化描画データを記憶するた
めのキャッシュ領域(以下、ダウンロード用フォントキ
ャッシュという。)を有するキャッシュメモリ(図示
略)と、ホスト装置1から送られてくる抽象化描画デー
タをこのダウンロード用フォントキャッシュに書き込ん
だり、ホスト装置1からの描画コマンドに応じてダウン
ロード用フォントキャッシュから抽象化描画データを読
み出す役割を果たすフォントダウンロードモジュール2
19が新たに設けられている。ここで、ダウンロード用
フォントキャッシュに抽象化描画データを格納する際の
格納アドレスは、ホスト装置1のプリンタドライバ12
によって指定される。また、新たな抽象化描画データを
フォントダウンロードモジュール219に書き込む際に
空きエリアが不足している場合には、既に記憶された抽
象化描画データのうち最も長く使用されていないものに
対して当該抽象化描画データを上書きする。このダウン
ロード用フォントキャッシュを対象としたキャッシュ追
い出し制御もプリンタドライバ12により行われる。す
なわち、フォントダウンロードモジュール219が行う
ダウンロード用フォントキャッシュのアクセスは、全て
プリンタドライバ12からの指示により行われる。
【0115】一方、ホスト装置1の描画ライブラリ13
には、ダウンロードキャッシュ管理テーブル135が新
たに設けられている。このダウンロードキャッシュ管理
テーブル135は、プリンタ装置2側のダウンロード用
フォントキャッシュに格納された各抽象化描画データに
ついて、以下の情報からなるキャッシュ管理データを記
憶するためのテーブルである。 a.各抽象化描画データを特定する情報 b.各抽象化描画データが格納されているダウンロード
用フォントキャッシュ内の格納アドレス c.各抽象化描画データの追い出し制御を行うための情
報(具体的には最後に当該抽象化描画データがアクセス
された日時などの情報である)
【0116】図9は本実施形態におけるホスト装置の動
作を示すフローチャート、図10は本実施形態における
プリンタ装置の動作を示すフローチャートである。以
下、これらの図を参照し、本実施形態の動作を説明す
る。
【0117】ホスト装置1では、アプリケーションソフ
トウエア11からの描画指示がプリンタドライバ12に
与えられると、プリンタドライバ12は、その描画指示
がフォント描画指示か否かを判断する(ステップS90
1)。
【0118】ここで、通常のグラフィックス等について
の描画指示が与えられた場合には、プリンタドライバ1
1は、その描画指示からプリンタ装置2向けの描画コマ
ンドを作成し(ステップS902)、プリンタ装置2側
へ出力する(ステップS903)。
【0119】一方、アプリケーションソフトウエア11
を介して文字のフォント描画指示があった場合、プリン
タドライバ12は、書体管理部132に問い合わせを行
うことにより、当該文字の書体データがプリンタ装置2
に装備されているか否かを判断する(ステップS90
4)。
【0120】そして、当該文字の書体データがプリンタ
装置2に装備されている場合には、プリンタドライバ1
2は、書体IDと文字コードおよび文字の大きさを表す
情報等からなる当該文字を特定するパラメータを含んだ
描画コマンドを生成し(ステップS905)、プリンタ
装置2に送信する(ステップS906)。
【0121】これに対し、当該文字の書体データがプリ
ンタ装置2に装備されておらず、ホスト装置1にのみ装
備されている場合、プリンタドライバ12は、当該文字
に対応した抽象化描画データがプリンタ装置2側に既に
送られているか否かをダウンロードキャッシュ管理モジ
ュール135に問い合わせる(ステップS907)。
【0122】ここで、当該文字に対応した抽象化描画デ
ータがプリンタ装置2側に既に送られている場合、プリ
ンタドライバ12は、そのダウンロード済みの抽象化描
画データを用いて描画を行うべき旨のダウンロードフォ
ント描画コマンドを作成し(ステップS905)、プリ
ンタ装置S906に送信する(ステップS906)。こ
こで、ダウンロードフォント描画コマンドには、ダウン
ロード済みの抽象化描画データの識別子として、当該抽
象化描画データの格納アドレスを示す情報が含まれてい
るが、その抽象化描画データ自体は含まれていない。
【0123】また、この場合、ホスト装置1では、識別
子の送信を行った抽象化描画データについて、ダウンロ
ードキャッシュ管理テーブル135内のキャッシュ管理
データにおける追い出し制御のための情報を更新する
(ステップS908)。
【0124】一方、当該文字に対応した抽象化描画デー
タがプリンタ装置2側に未だ送られていない場合、プリ
ンタドライバ12は、当該文字の書体データを抽象化描
画データに展開すべき旨の要求をフォント展開処理部1
31Aに送る。
【0125】フォント展開処理部131Aは、この展開
要求を受け取ると、当該文字に対応した抽象化描画デー
タがフォントキャッシュ134に格納されているか否か
を判断する(ステップS909)。
【0126】そして、当該文字の抽象化描画データがフ
ォントキャッシュ134に格納されていない場合、フォ
ント展開処理部131Aは、その文字のフォント種I
D、文字識別コード、文字の大きさ、ホスト装置上で設
定されている用紙方向およびプリンタ装置2の出力解像
度をパラメータとして、当該文字の抽象化描画データを
生成する(ステップS910)。
【0127】次にフォント展開処理部131Aは、この
生成した抽象化描画データをフォントキャッシュ134
に格納するとともにプリンタドライバ12に送る。プリ
ンタドライバ12は、ダウンロードキャッシュ管理テー
ブル135を参照することにより、ダウンロード用フォ
ントキャッシュ内の空きエリアを求め、この空きエリア
内に上記抽象化描画データの格納エリアを定める。そし
て、上記抽象化描画データを特定する情報、上記抽象化
描画データの格納エリアを示す情報および追い出し制御
のための情報(この場合、現在の日時などの情報)から
なるキャッシュ管理データをダウンロードキャッシュ管
理テーブル135に登録する(ステップS911)。
【0128】なお、ステップS911において、抽象化
描画データを格納する空きエリアが見つからない場合も
ある。かかる場合にプリンタドライバ12は、ダウンロ
ードキャッシュ管理テーブル135内の追い出し制御の
ための情報を参照することにより、ダウンロード用フォ
ントキャッシュ内に記憶されている抽象化描画データの
うち最も長く使用されていないものを求め、その格納エ
リアを新たな抽象化描画データの格納エリアに当てる。
【0129】一方、ステップS909における判断結果
が「YES」である場合、フォント展開処理部131A
は、その抽象化描画データをフォントキャッシュ134
から読み出してプリンタドライバ12へ送る。そして、
プリンタドライバ12は、上記ステップS911と同様
の方法により、ダウンロード用フォントキャッシュにお
ける当該抽象化描画データの格納エリアを定め、当該抽
象化描画データに対応したキャッシュ管理データをダウ
ンロードキャッシュ管理テーブル135に登録する(ス
テップS912)。
【0130】次に、プリンタドライバ12は、以上のよ
うにしてフォント展開処理部131Aから送られてくる
抽象化描画データを受け取ると、その抽象化描画データ
と、ダウンロード用フォントキャッシュにおける当該抽
象化描画データの格納エリアを指定する情報とからなる
ダウンロードコマンドを含んだ描画コマンドを生成し
(ステップS905)、プリンタ装置2に送信する(ス
テップS906)。以上がホスト装置1側の動作であ
る。
【0131】次にプリンタ装置2の動作について説明す
る。プリンタ装置2におけるインタプリタ211は、ホ
スト装置1からの描画コマンドを受信すると、その描画
コマンドがダウンロードフォント描画コマンドか否かを
判断する(ステップS1001)。
【0132】この判断結果が「YES」である場合、イ
ンタプリタ211は、そのダウンロードフォント描画コ
マンドから抽象化描画データの識別子(すなわち、格納
アドレス)を取り出し、フォントダウンロードモジュー
ル219内の当該格納アドレスから抽象化描画データを
読み出す。そして、インタプリタ211は、用紙監視モ
ジュール216からの画像の回転や拡大または縮小の指
示が与えられている場合には、その指示を取得する(ス
テップS1002)。
【0133】次いでインタプリタ211は、出力用フォ
ントデータ生成モジュール218により、上記抽象化描
画データから、出力形式であるラスタデータを生成する
(ステップS1003)。ここで、抽象化描画データが
ベクタ形式のものである場合、ラスタデータは、ベクタ
/ラスタ変換により生成される。また、インタプリタ2
11は、上記ステップS1002において回転などの指
示を取得している場合にはこのラスタデータの生成の際
に回転などの変換処理を併せて行う。そして、インタプ
リタ211は、このようにして生成したラスタデータを
出力用バッファ213に書き込む(ステップS100
4)。これにより、このラスタデータを使用して印刷が
行われる(ステップS1005)。
【0134】一方、ステップS1001の判断結果が
「NO」である場合、インタプリタ211は、描画コマ
ンドがダウンロードコマンドを含んでいるか否かを判断
する(ステップS1006)。
【0135】そして、この判断結果が「YES」である
場合、インタプリタ211は、描画コマンドからダウン
ロードコマンドを取り出する。そして、フォントダウン
ロードモジュール219により、そのダウンロードコマ
ンドに従って抽象化描画データをダウンロード用フォン
トキャッシュに格納する(ステップS1007)。この
場合、ダウンロードコマンドによって特定されるダウン
ロード用フォントキャッシュ内のエリアに別の抽象化描
画データが既に格納されていることもありうる。そのよ
うな場合であっても、フォントダウンロードモジュール
219は、ダウンロードコマンドによって指定されたエ
リアに抽象化描画データを書き込む。以後、インタプリ
タ211は、この抽象化描画データに対し、既に説明し
たステップS1002〜S1005の処理を行う。
【0136】なお、ステップS1006における判断結
果が「NO」である場合には、ホスト装置1から受信し
た描画コマンドは、プリンタ装置2に書体データが装備
されている文字の描画コマンドまたはグラフィックなど
の描画処理を指示するコマンドであるので、基本描画モ
ジュール217による通常の描画処理を行い(ステップ
S1008)、その結果得られるラスタデータを出力用
バッファ213に書き込む(ステップS1009)。以
上がプリンタ装置側の動作である。
【0137】本実施形態によれば、既にプリンタ装置に
ダウンロードされた抽象化描画データが重複してダウン
ロードされるという無駄が避けられるので、上記第1の
実施形態よりも、ホスト装置およびプリンタ装置間のト
ラヒック量をさらに低減することができ、プリントシス
テムとしての処理速度をさらに高めることができる。
【0138】E.第5の実施形態 上記第4の実施形態によれば、ホスト装置およびプリン
タ装置間のトラヒック量を大幅に低減することができる
が、その一方、プリンタ装置側では依然としてホスト装
置から受信される抽象化描画データを出力形式描画デー
タ(例えばラスタデータ)に変換する必要があり、その
ための処理時間が余分に掛かる。従って、ホスト装置と
プリンタ装置とを結ぶネットワークが十分に高速であ
り、ホスト装置およびプリンタ装置間のトラヒック量が
プリントシステム全体としての処理速度に与える影響が
少ないような場合には、プリンタ装置側での上記変換の
ための処理時間がプリントシステム全体の性能を高める
上でのボトルネックとなってくる。本実施形態は、この
点に鑑み、上記第4の実施形態にさらに改良を加えたも
のである。
【0139】図11は本実施形態におけるプリントシス
テムのプリンタ装置2の構成を示すブロック図である。
なお、この図において前掲図8と対応する部分には同一
の符号が付されている。また、本実施形態におけるホス
ト装置1の構成は上記第4の実施形態において使用され
ているものと同一構成である。
【0140】本実施形態において、デコンポーザ21に
は、キャッシュメモリ220が設けられている。このキ
ャッシュメモリ220は、以下の3つのキャッシュ領域
に分かれている。
【0141】a.通常の文字描画用フォントキャッシュ このキャッシュ領域は、プリンタ装置2に装備されてい
る書体データを使用して描画を行う際に基本描画モジュ
ール217によってアクセスされる。すなわち、プリン
タ装置2に書体データが装備されている文字についての
描画コマンドがホスト装置1から与えられると、プリン
タ装置2では、基本描画モジュール217により、当該
書体データを用いて描画が行われるが、その際に基本描
画モジュール217は、この文字描画用フォントキャッ
シュの中から該当する書体データを検索する。そして、
該当する書体データが格納されている場合にはその書体
データを用いて描画を行う。一方、該当する書体データ
が文字描画用フォントキャッシュに格納されていない場
合には、プリント装置2に装備された書体データ用の記
憶手段(図示略)から該当する書体データを読み出し、
描画に使用する。また、この場合、基本描画モジュール
217は、描画に使用した書体データを文字描画用フォ
ントキャッシュに格納し、その際に必要であれば、最も
長く使用されていない書体データを文字描画用フォント
キャッシュから追い出す。
【0142】b.ダウンロード用フォントキャッシュ このダウンロード用フォントキャッシュは、フォントダ
ウンロードモジュール219によってアクセスされるキ
ャッシュ領域である。その詳細については、既に第4の
実施形態において説明したので、ここでの重複した説明
は省略する。
【0143】c.展開後の出力フォーマット用フォント
キャッシュ この出力フォーマット用フォントキャッシュは、出力用
フォントデータ生成モジュール218によって生成され
た出力形式描画データ(例えばラスタデータ)を記憶す
るためのキャッシュ領域である。本実施形態における最
大の特徴は、この出力フォーマット用フォントキャッシ
ュをデコンポーザ21内のキャッシュメモリに設けた点
および出力用フォントデータ生成モジュール218がこ
の出力フォーマット用フォントキャッシュに格納された
出力形式描画データを利用する点にある。なお、この場
合の描画データの利用の態様については、説明の重複を
避けるため、その説明を本実施形態の動作説明に譲るこ
ととする。
【0144】図12は本実施形態におけるプリンタ装置
2の動作を示すフローチャートである。以下、このフロ
ーチャートを参照し、本実施形態の動作を説明する。な
お、ホスト装置1の動作は上記第4の実施形態と変わる
ところがないので、その説明を省略する。
【0145】プリンタ装置2におけるインタプリタ21
1は、ホスト装置1からの描画コマンドを受信すると、
その描画コマンドがダウンロードフォント描画コマンド
か否かを判断する(ステップS1201)。
【0146】この判断結果が「YES」である場合、イ
ンタプリタ211は、そのダウンロードフォント描画コ
マンドにより指示された抽象化描画データをフォントダ
ウンロードモジュール219を介して取得する。そし
て、インタプリタ211は、出力用フォントデータ生成
モジュール218に対し、上記抽象化描画データから、
出力形式の描画データを生成すべき旨を指示する。
【0147】出力用フォントデータ生成モジュール21
8は、上記抽象化描画データに対応し、かつ、現在行お
うとしている印刷に必要な用紙対応の変換処理(回転、
拡大または縮小)を経た出力形式描画データを出力フォ
ーマット用フォントキャッシュの中から検索する(ステ
ップS1202)。なお、この検索は後述するキャッシ
ュキーを利用して行われる。
【0148】上記検索の結果、該当する出力形式描画デ
ータが見つからなかった場合、出力用フォントデータ生
成モジュール218は、用紙対応の変換処理(画像の回
転、拡大または縮小)の指示を用紙監視モジュール21
6から取得する(ステップS1203)。
【0149】次に出力用フォントデータ生成モジュール
218は、上記抽象化描画データから出力形式描画デー
タを生成する(ステップS1204)。ここで、抽象化
描画データがベクタ形式のものであり、出力形式描画デ
ータがラスタデータである場合、出力形式描画データ
は、ベクタ/ラスタ変換により生成することができる。
また、出力用フォントデータ生成モジュール218は、
上記ステップS1203において変換処理の指示を取得
している場合にはこの出力形式描画データの生成の際に
回転などの変換処理を併せて行う。
【0150】次に出力用フォントデータ生成モジュール
218は、出力形式描画データを出力フォーマット用フ
ォントキャッシュに格納する(ステップS1205)。
また、この際に出力用フォントデータ生成モジュール2
18は、当該描画データの格納アドレスと、当該描画デ
ータを生成する際に併せて行った印刷用紙対応の変換処
理(画像の回転、拡大または縮小)に使用した変換マト
リックスと、元の抽象化描画データの抽象化フォーマッ
トとからなるキャッシュキーを出力フォーマット用フォ
ントキャッシュ内の特定のエリアに格納する。次いで、
出力フォーマット用フォントキャッシュに書き込んだ抽
象化描画データに関する情報を同キャッシュ内のキャッ
シュ管理テーブルに登録する(ステップS1206)。
このキャッシュ管理テーブルの内容を参照することによ
り、出力フォーマット用フォントキャッシュ内の出力形
式描画データの追い出し制御が行われる。
【0151】次に、出力用フォントデータ生成モジュー
ル218は、生成した出力形式描画データを出力用バッ
ファ213に書き込む(ステップS1209)。これに
より、この出力形式描画データを使用して印刷が行われ
る(ステップS1210)。
【0152】これに対し、ステップS1202における
検索において該当する出力形式描画データが見つかった
場合、出力フォントデータ生成モジュール218は、そ
の出力形式描画データを出力フォーマット用フォントキ
ャッシュから読み出す(ステップS1207)。次い
で、出力フォーマット用フォントキャッシュ内の出力形
式描画データの追い出し制御を行うためのキャッシュ管
理テーブルを更新する(ステップS1208)。
【0153】次に出力用フォントデータ生成モジュール
218は、ステップS1209において読み出した出力
形式描画データをそのまま出力用バッファ213に書き
込む(ステップS1209)。これにより、この出力形
式描画データを使用して印刷が行われる(ステップS1
210)。
【0154】このように本実施形態によれば、抽象化描
画データから生成すべき出力形式描画データが出力フォ
ーマット用フォントキャッシュに格納されている場合に
は、その出力形式描画データがそのまま印刷に使用され
る。従って、出力形式描画データを生成するための処理
時間が大幅に短縮される。
【0155】さて、ステップS1201の判断結果が
「NO」である場合、インタプリタ211は、描画コマ
ンドがダウンロードコマンドを含んでいるか否かを判断
する(ステップS1006)。
【0156】そして、この判断結果が「YES」である
場合、インタプリタ211は、描画コマンドからダウン
ロードコマンドを取り出す。そして、フォントダウンロ
ードモジュール219により、そのダウンロードコマン
ドに従って抽象化描画データをダウンロード用フォント
キャッシュに格納する(ステップS1212)。以後、
本実施形態では、この抽象化描画データに対し、既に説
明したステップS1202〜S1210の処理が行われ
る。
【0157】なお、ステップS1211における判断結
果が「NO」である場合には、ホスト装置1から受信し
た描画コマンドは、プリンタ装置2に書体データが装備
されている文字の描画コマンドまたはグラフィックなど
の描画処理を指示するコマンドであるので、基本描画モ
ジュール217による通常の描画処理を行い(ステップ
S1213)、その結果得られるラスタデータを出力用
バッファ213に書き込む(ステップS1214)。以
上が本実施形態の動作である。
【0158】本実施形態によれば、プリンタ装置側にお
いて同一内容の出力形式描画データが重複して生成され
るのを回避することができるため、プリンタ装置側の処
理速度をさらに高めることができる。
【0159】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、ホスト装置からプリンタ装置へ送られる描画データ
の処理を行う画像処理装置において、前記プリンタ装置
に書体データが装備されていない文字の描画指示が前記
ホスト装置側に発生した場合に、当該文字に対応した抽
象化形式のデータフォーマットの描画データである抽象
化描画データを生成する描画データ生成手段と、前記描
画データ生成手段によって生成された抽象化描画データ
を前記プリンタ装置に送信する送信手段とを設けたの
で、ホスト装置およびプリンタ装置間のトラヒック量を
抑え、処理速度を犠牲にすることなく、多種の書体によ
る印刷を行うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1の実施形態であるプリントシ
ステムの構成を示すブロック図である。
【図2】 同実施形態におけるホスト装置の動作を示す
フローチャートである。
【図3】 同実施形態におけるプリンタ装置の動作を示
すフローチャートである。
【図4】 同実施形態における抽象化描画データの例で
あるベクタ形式のアウトラインフォーマットデータを例
示する図である。
【図5】 この発明の第2の実施形態における抽象化描
画データの例であるランレングス形式のラスタデータを
例示する図である。
【図6】 この発明の第3の実施形態であるプリントシ
ステムの構成を示すブロック図である。
【図7】 同実施形態におけるホスト装置の動作を示す
フローチャートである。
【図8】 この発明の第4の実施形態であるプリントシ
ステムの構成を示すブロック図である。
【図9】 同実施形態におけるホスト装置の動作を示す
フローチャートである。
【図10】 同実施形態におけるプリンタ装置の動作を
示すフローチャートである。
【図11】 この発明の第5の実施形態におけるプリン
タ装置の構成を示すブロック図である。
【図12】 同プリンタ装置の動作を示すフローチャー
トである。
【図13】 プリンタ装置に書体データが装備されてい
ない文字の印刷を可能にしたプリントシステムの第1の
構成例を示すブロック図である。
【図14】 同システムにおいてホスト装置からプリン
タ装置に送られる描画コマンドの内容を示す図である。
【図15】 プリンタ装置に書体データが装備されてい
ない文字の印刷を可能にしたプリントシステムの第2の
構成例を示すブロック図である。
【図16】 上記第1および第2の構成例の問題点を説
明する図である。
【図17】 プリンタ装置に書体データが装備されてい
ない文字の印刷を可能にしたプリントシステムの第3の
構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】 1……ホスト装置、2……プリンタ装置、131A……
フォント展開処理部(描画データ生成手段)、12……
プリンタドライバ(送信手段)、211……インタプリ
タ(受信装置)、218……出力用フォントデータ生成
モジュール(出力用データ生成手段)、22……印刷装
置。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホスト装置からプリンタ装置へ送られる
    描画データの処理を行う画像処理装置において、 前記プリンタ装置に書体データが装備されていない文字
    の描画指示が前記ホスト装置側に発生した場合に、当該
    文字に対応した抽象化形式のデータフォーマットの描画
    データである抽象化描画データを生成する描画データ生
    成手段と、 前記描画データ生成手段によって生成された抽象化描画
    データを前記プリンタ装置に送信する送信手段とを具備
    することを特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】 前記送信手段によって送信された前記抽
    象化描画データを記憶するキャッシュメモリを具備し、
    前記プリンタ装置側に書体データが装備されていない文
    字の描画指示がホスト装置側に発生し、かつ、その文字
    に対応した抽象化描画データが前記キャッシュメモリに
    記憶されている場合には、前記描画データ生成手段は当
    該文字に対応した抽象化描画データを生成せず、前記送
    信手段は前記キャッシュメモリに記憶された当該文字に
    対応した抽象化描画データを前記プリンタ装置に送信す
    ることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 【請求項3】 前記抽象化描画データがベクタ形式のア
    ウトラインフォーマットデータであることを特徴とする
    請求項1に記載の画像処理装置。
  4. 【請求項4】 前記抽象化描画データがランレングス形
    式のラスタフォーマットデータであることを特徴とする
    請求項1に記載の画像処理装置。
  5. 【請求項5】 前記プリンタ装置での印刷に使用される
    出力形式描画データがラスタ形式以外の形式によるもの
    であり、前記抽象化描画データが該出力形式描画データ
    と同一若しくはそれ以上の抽象度の描画データであるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  6. 【請求項6】 前記プリント装置において行われる描画
    処理において画像のサイズまたは向きを使用可能な印刷
    用紙のサイズまたは向きに適合させる変換処理が行われ
    るか否かを判定する判定手段を具備し、 前記描画データ生成手段は、前記変換処理が行われない
    旨の判定が前記判定手段によってなされた場合には、ラ
    ンレングス圧縮形式のラスタフォーマットデータまたは
    前記プリンタ装置での印刷に使用される出力形式描画デ
    ータと同一若しくはそれ以上の抽象度の描画データを前
    記抽象化描画データとして生成し、前記変換処理が行わ
    れる旨の判定が前記判定手段によってなされた場合に
    は、 ベクタ形式のアウトラインフォーマットデータを
    前記抽象化描画データとして生成することを特徴とする
    請求項1〜5のいずれか1の請求項に記載の画像処理装
    置。
  7. 【請求項7】 前記判定手段は、前記プリンタ装置との
    間で双方向通信が可能な場合には、前記プリンタ装置か
    らの印刷に使用される用紙のサイズおよび向きに関する
    情報を取得することにより、前記変換処理が行われるか
    否かを判定し、前記プリンタ装置との間で双方向通信を
    することができない場合には、予め記憶した当該プリン
    ト装置における使用可能な用紙のサイズおよび向きに関
    する情報に基づき、前記変換処理が行われるか否かを判
    定することを特徴とする請求項6に記載の画像処理装
    置。
  8. 【請求項8】 前記プリンタ装置のキャッシュメモリに
    保持されている抽象化画像データを特定する情報を記憶
    するダウンロードキャッシュ管理テーブルを具備し、前
    記描画データ生成手段によって生成すべき抽象化描画デ
    ータを特定する情報が前記ダウンロードキャッシュ管理
    テーブルに記憶されている場合には、前記描画データ生
    成手段は、当該抽象化描画データの生成を行わず、前記
    送信手段は、当該抽象化描画データを指定した描画指示
    を前記プリンタ装置に送信することを特徴とする請求項
    1〜7のいずれか1の請求項に記載の画像処理装置。
  9. 【請求項9】 前記ダウンロードキャッシュ管理テーブ
    ルは、前記キャッシュメモリに保持された抽象化描画デ
    ータの追い出し制御のための管理情報を記憶し、前記送
    信手段は、前記プリンタ装置に送信すべき新たな抽象化
    描画データがあり、かつ、該抽象化描画データを格納す
    るのに必要な記憶エリアが前記キャッシュメモリに残さ
    れていないと判断される場合に、前記ダウンロードキャ
    ッシュ管理テーブルに記憶された追い出し制御のための
    管理情報に基づいて前記キャッシュメモリから追い出す
    抽象化画像データを決定し、この追い出し対象となった
    抽象化画像データが格納されている記憶エリアに新たな
    抽象化描画データを格納すべき旨の指示を前記プリンタ
    装置に送ることを特徴とする請求項8に記載の画像処理
    装置。
  10. 【請求項10】 ホスト装置から描画指示および描画デ
    ータを受信する受信装置と、 出力形式描画データに従って印刷を行う印刷装置と、 前記受信装置により抽象化形式の描画データである抽象
    化描画データを受信した場合に、該抽象化描画データか
    ら出力形式描画データを生成し、前記印刷装置に向けて
    供給する出力用データ生成手段と、 を具備することを特徴とするプリンタ装置。
  11. 【請求項11】 印刷を行う用紙のサイズおよび向きを
    決定する印刷用紙管理手段を具備し、 前記出力用データ生成手段は、前記抽象化描画データか
    ら前記印刷用紙管理手段によって決定された用紙のサイ
    ズおよび向きに適合する出力形式描画データを生成する
    ことを特徴とする請求項10に記載のプリンタ装置。
  12. 【請求項12】 前記ホスト装置から受信した抽象化描
    画データを保持するキャッシュメモリを具備し、前記出
    力用データ生成手段は、前記キャッシュメモリに保持さ
    れている抽象化画像データを指定した描画指示が前記受
    信装置により受信された場合に、当該抽象化描画データ
    から出力形式描画データを生成することを特徴とする請
    求項10または11に記載のプリンタ装置。
  13. 【請求項13】 前記出力用データ生成手段によって生
    成された出力形式描画データを保持するキャッシュメモ
    リを具備し、前記出力用データ生成手段は、前記抽象化
    描画データから生成すべき出力形式描画データが前記キ
    ャッシュメモリに記憶されている場合には当該出力形式
    描画データを前記印刷装置に向けて供給することを特徴
    とする請求項10〜12のいずれか1の請求項に記載の
    プリンタ装置。
  14. 【請求項14】 前記キャッシュメモリに記憶された出
    力形式描画データの追い出し制御を行う手段を具備する
    ことを特徴とする請求項13に記載のプリンタ装置。
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JP2012152941A (ja) * 2011-01-24 2012-08-16 Fuji Xerox Co Ltd 出力装置、出力情報送信装置、出力システム、及びプログラム

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