JP2000052576A - リライトカードの印字方法及び印字装置 - Google Patents

リライトカードの印字方法及び印字装置

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JP2000052576A
JP2000052576A JP25743698A JP25743698A JP2000052576A JP 2000052576 A JP2000052576 A JP 2000052576A JP 25743698 A JP25743698 A JP 25743698A JP 25743698 A JP25743698 A JP 25743698A JP 2000052576 A JP2000052576 A JP 2000052576A
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temperature
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Koji Niino
幸二 新納
Hajime Miyazaki
肇 宮崎
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Sanwa Newtec Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】印字処理に係る時間を短縮し、周囲温度要因の
影響を抑制して一層鮮明な発色印字を実現できるリライ
トカードの印字方法及び印字装置を提供する。 【解決手段】可変電源部10により当初印字電圧を印加
してサーマルヘッド11を消去温度範囲まで上昇させ
る。この後、外部制御装置6がサーマルヘッド温度計測
センサー12、周囲温度計測センサー13からの出力に
もとづき温度補正値をCPU7に送り、処理条件に温度
補正を加味する。そしてCPU7が印字電圧よりも低い
印字消去電圧に切り替えた上で、温度補正に対応した間
断的なオンオフ通電パターンを繰り返して制御し、印字
時には再び印字電圧に切り替えて印字を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リライトカードの
文字・図形を書換える際に適用される印字技術に関し、
特に通電により一つのサーマルヘッドに電圧を印加し
て、文字・図形の消去と印字を連続して行うリライトカ
ードの印字方法とその印字装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、磁気データが記憶されたリライト
カード(以下カードという)の書換えにおいて、カード
の印字(発色)処理には通常サーマルヘッドが用いら
れ、印字の消去(消色)には、熱スタンプ方式、消去バ
ー方式およびサーマルヘッド方式が用いられている。熱
スタンプ方式は、図10に示すように、挿入口3から挿
入されたカードを駆動ローラ22で搬送し、これを熱ス
タンプ21で挟んで加熱して印字の消去を行う方式であ
る。この熱スタンプ方式の印字装置23では、熱スタン
プ21の熱容量が大きいため、電源をオンにしてから、
サーマルヘッド11が所定温度まで上昇するのに長時間
を要する。また、熱容量が大きいため、周辺温度の影響
を受けにくいが、多量の熱をカードに加えるので、カー
ドに大きなダメージを与えやすく、印字装置23も大型
化する。一方、消去バー方式は、図11に示すように、
カードの搬送路に配置された幅1mm程度の発熱体(消
去バー25)で加熱して印字の消去を行う方式である。
この消去バー方式の印字装置24では、カードの印字を
消去しながら搬送方向側にあるサーマルヘッド11で印
字することができ、処理時間の短縮が図れる上に、熱ス
タンプ方式に比べ印字装置24が小型化するという利点
がある。もう一つのサーマルヘッド方式は、図12に示
すように、定電圧で連続オンされる発熱体を有し、一台
のサーマルヘッド11で印字も消去も行う方式である。
このサーマルヘッド方式の印字装置26では、印字装置
26の構造は簡易になるが、周辺温度の影響を受けやす
い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のようなリライト
カード、たとえばロイコ式カードにおける発色・消色
は、ロイコ染料と可逆顕色剤との溶融状態に依存する。
すなわち、カードの加熱により、ロイコ染料と可逆顕色
剤とを溶融状態にした後、急速に冷却すると発色し、逆
に徐々に冷却すると消色する。この徐冷による消色を行
うには、ある程度の熱量をカードに与えて、カードに蓄
熱させなければならない。尚、溶融温度よりもやや低い
温度で保持しても消色する。一方、印字のみの場合に
は、サーマルヘッドを用いて通常の印字処理を行えばよ
い。このとき、サーマルヘッドの発熱体が接触している
部分は、ほとんど溶融温度に達するが、カードに供給さ
れる伝熱量が小さいことから、カード自体の蓄熱は少な
く、そのためカードが急冷して発色する。
【0004】上述の技術背景において問題となるのは、
書換え以前の印字の消去処理と、消去後の新しい印字処
理を連続して行う場合である。この場合、印字処理に先
だって消去処理を行うので、カード自体は既に蓄熱して
いる。このカードの蓄熱のために、消去後の印字処理に
おいてカードの冷却が急速に行われず、発色が困難にな
るという問題がある。この問題の解決策としては、消去
後にカードが所定温度まで冷却するのを待てばよいが、
この待機時間は印字の処理時間を長くすることになる。
したがって、この待機時間を短くするには、消去時にカ
ードに与える熱量を必要最低限度に留め、カードに余分
な蓄熱が生じないようにすればよい。すなわち、熱スタ
ンプ方式や消去バー方式は熱容量が大きく、カードに大
きな熱量を与えるため余分なカード蓄熱を抑制する点で
不利となる。この点、サーマルヘッド方式は、熱容量が
小さいので、余分なカード蓄熱を抑制する点において有
利である。
【0005】そこで、本発明者らは鋭意研究を行った結
果、熱容量が小さいサーマルヘッド方式において、通電
パターンなどを工夫することで、余分なカード蓄熱が抑
制できることを見い出し、必要最低限のカード蓄熱を維
持してカードが冷めるまでの待機時間をなくし、良好な
発色を実現できる印字方式を開発したものである。すな
わち本発明は、処理時間を短くし、周囲温度要因の影響
を抑制して一層鮮明な発色印字を実現できるリライトカ
ードの印字方法及び印字装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明方法は、通電によ
りサーマルヘッドに電圧を印加してリライトカードの消
去と印字を順次行うリライトカードの印字方法におい
て、先ず、印字電圧を印加してサーマルヘッドを消去温
度範囲まで上昇させた後、周囲温度やサーマルヘッド蓄
熱などの温度要因に対する温度補正を行い、且つ前記サ
ーマルヘッドへの印加電圧を前記印字電圧よりも電圧の
低い印字消去電圧に切り替えた上で、間断的なオンオフ
通電を繰り返して印字の消去を行うと共に、再び印字電
圧を印加して印字することを特徴とする。また本発明方
法を達成する印字装置は、通電によりサーマルヘッドに
電圧を印加してカードの消去と印字を順次行うリライト
カードの印字装置において、サーマルヘッドに可変電圧
を印加する可変電圧印加手段と、可変電圧印加手段によ
る通電パターンを消去条件および印字条件に応じて切り
替える通電制御手段と、周囲温度やサーマルヘッド蓄熱
などの温度要因を計測する温度計測手段と、温度計測手
段からの出力値に基づいた温度補正を通電制御手段に出
力する温度補正手段とを備えることを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】サーマルヘッド方式にてリライト
カード(以下、カードという)に印刷される文字・図形
は、点(dot)の集まりで構成され、この点(do
t)をライン型サーマルヘッド11で加熱発色させて印
字処理を行う。このサーマルヘッド11としては、図6
及び図7に示すように、横方向に多数個の発熱体11a
を配置したものが通常用いられる。そして、実際に印字
処理を行うときは、発色させる点に対応する発熱体11
aのスイッチをオンにして加温させ、横方向に並んでい
る1ラインの印字を行う。その際、ラインの横方向と直
交する縦方向Tにカード2を送りながら、一定の送り距
離ごとにラインの印字処理を繰り返す。
【0008】本発明に係る印字方法では、温度制御とそ
の補正制御が必要となる。まず、温度制御について述べ
ると、サーマルヘッド11の発熱体11aは非常に短い
時間で高温に達し、単に発熱体11aを連続的に定電圧
で通電しただけでは、サーマルヘッド11の温度が急上
昇して消去温度範囲を越えてしまう。これを防ぐため
に、供給電源の減圧を制御手段でコントロールできるよ
うにし、消去時の電圧を条件に応じてコントロールする
ことで、サーマルヘッドの急速な温度上昇を抑さえる。
すなわち、サーマルヘッド11に印加される電圧の可変
制御と、電圧の印加時間を設定する制御信号、具体的に
はストローブ信号等のオンオフパターンを適切に変更さ
せ、これによりサーマルヘッドの温度を消去温度範囲内
にコントロールする。図8(a)、(b)はサーマルヘ
ッド11に印加する電圧、即ち印加エネルギーを変えた
場合に、発熱体11aが温度上昇する特性を説明するグ
ラフである。このグラフから明らかなように、印加電圧
が7Vのときは24Vのときに比べて、温度上昇が緩や
かになる。つまり、印加電圧24Vのときよりも印加電
圧7Vのときの方が、温度設定の可変制御が容易にな
る。
【0009】カード2の内部まで消去温度にするには、
サーマルヘッド11の温度を一定にし、ある程度の間そ
の状態を保持する必要がある。カード2内部を消去温度
にすると共に、サーマルヘッド11を消去温度に抑さえ
るために、サーマルヘッド11の通電パターンを条件に
応じて最適にオンオフ制御する。ところで、印加エネル
ギーによるサーマルヘッド11の温度上昇とカード2の
温度上昇との関係については、両者は等しいものではな
く、実際にはカード2への熱の伝わり方を考慮する必要
がある。例えばカード2にはそれ自体の厚さがあり、カ
ード印字層の内部まで消去温度範囲に設定制御しなけれ
ば、印字の消去処理を行うことが困難になる。従って、
消去処理を行うためには、図9に示すように、印字層の
内部が消去温度範囲に上昇するまで、サーマルヘッド1
1をオンにすればよいが、そうすると、サーマルヘッド
11の近辺領域では逆に消去温度範囲を越えてしまう。
【0010】この対処法としては、サーマルヘッド11
への通電を連続して行うのではなく、適宜な時間間隔お
きに何回かにわけてオンする方法が考えられる。これ
は、サーマルヘッド11の温度上昇の方が、カード2の
内部に熱が伝わる速度よりも早いことに着目したもの
で、この方法によれば、途中でサーマルヘッド11の温
度上昇をカットできる一方、カード内部に熱が伝わる時
間を確保できる。また、前述のように、徐冷して印字を
消去するには、カード内部に所定以上の蓄熱量を確保し
なければならない。すなわち、カード内部が消去温度に
達した時点から、さらに所要量蓄熱するまでの時間だ
け、カード温度を消去温度範囲に保持する必要がある。
これを実現するには、可変電圧印加手段によるサーマル
ヘッド11への電圧を変化させると共に、通電制御手段
による可変電圧の通電を間断的にオンオフさせればよ
い。
【0011】サーマルヘッド11による消去における他
の問題点は、サーマルヘッド11の温度コントロールを
行うために、いろいろな要因に対する微妙な温度補正が
必要になる点である。たとえば、周囲温度補正、サーマ
ルヘッド蓄熱補正、カード印字履歴補正及び機械的なば
らつき補正などがある。まず周囲温度補正について言え
ば、当初カード2の温度は周囲温度と同じ温度、例えば
25度(室温)であるが、消去処理を行うためには、カ
ード2の温度を周囲温度25度から消去温度範囲120
〜135度までに上昇させる必要がある。ここで、周囲
温度が例えば25度から0度に変化した場合には、これ
に対応して印加エネルギーを変化させないと、カード2
の温度を消去温度範囲内に制御できなくなる。そこで、
周囲温度の変化に応じて印加エネルギーを変化させるた
めに、周囲温度を計測できる温度計測手段を備えてお
き、その計測値に見合った温度の補正制御を温度補正手
段で行う。一方、サーマルヘッド蓄熱補正については、
カード2の印字処理を行うごとにサーマルヘッド11自
体が暖まって蓄熱されることから、この蓄熱の変化を考
慮する必要がある。そこで、サーマルヘッド11の蓄熱
変化に応じて印加エネルギーを変化させるために、サー
マルヘッド11の蓄熱を計測できる温度計測手段を備
え、その計測値に見合った蓄熱の補正制御を温度補正手
段で行う。
【0012】更にカード印字履歴補正については、1ラ
インの印字処理を終えるごとに、カード2自体が暖まり
次ラインにも熱が伝わっていくことから、この伝熱によ
る熱的アンバランスを補正する必要がある。また、メカ
ニカルなばらつき補正については、サーマルヘッド11
の個体差による発熱効率の違いや、サーマルヘッド11
の取り付けに起因して、発熱体11aとカード2との当
たりに熱分布的なばらつきを生じることから、このばら
つきを補正する必要がある。これらに対する印加エネル
ギーの変更による補正も、サーマルヘッド11への印加
電圧の可変制御と、通電時間を切り替えるオンオフパタ
ーン制御とによって適切に実施できる。
【0013】このように本発明は、温度制御と温度補正
制御を行うことで、サーマルヘッド11が消去温度を越
えるのを防いで、カード2の書換え処理を実現する。す
なわち、サーマルヘッド11への印加電圧と、通電制御
のオンオフパターンとを状況に応じて変更させることに
より、サーマルヘッド11の温度を消去温度範囲内にコ
ントロールする。とくに、カード2への伝熱を考慮して
低いエネルギーを断続的に印加することで、カード内部
の余分な蓄熱を阻止する。さらに、温度計測手段からの
出力値に応じて種々の要因に対する温度補正、例えば周
囲温度補正、サーマルヘッド蓄熱補正、カード印字履歴
補正及びメカニカルなばらつき補正などを行うことで、
サーマルヘッド11の温度コントロールをより適切に行
う。とくに、周囲温度やサーマルヘッド蓄熱を温度計測
手段で常時出力し、その出力値に応じた温度補正を加味
して印加エネルギーを調整することにより、周囲温度や
サーマルヘッド蓄熱に対する補正が実施される。
【0014】
【実施例】以下、図面に基づき本発明の一実施例を説明
する。尚、本実施例の基本的な構成は、図12のサーマ
ルヘッド方式、即ち一つのサーマルヘッドで消去と印字
を順次行う方式を採用したものである。本印字装置の概
略構成を図1に示す。図1において、1は、前面にカー
ド2用の挿入口3を有する印字装置本体で、印字装置本
体1には、R/Wユニット部4とカードディスペンサー
部5が組み込まれている。印字装置本体1の側方には、
R/Wへ「カード取り込み」「印字」等の指示を与える
外部制御装置6が配置され、両者はRS−232Cを介
してシリアル通信可能に接続されている。
【0015】本印字装置の回路構成は、図2に示すよう
に、可変電圧印加手段による通電パターンを消去条件お
よび印字条件に応じて切り替える通電制御手段としての
CPU7を備え、CPU7には、ROM8およびRAM
9が組み込まれ、ROM8には、カード2の種類ごとに
プログラム設定された印字条件が格納されている。ま
た、CPU7には可変電源部(可変電圧印加手段)10
およびサーマルヘッド11が接続され、サーマルヘッド
11には可変電源部10から+6〜+24V範囲の可変
電圧が供給されている。さらに、CPU7にはサーマル
ヘッド温度計測センサー12、周囲温度計測センサー1
3およびカード搬送用モータ制御部14が接続され、サ
ーマルヘッド温度計測センサー12、周囲温度計測セン
サー13によりそれぞれサーマルヘッド温度、周囲温度
が計測されている。カード搬送用モータ制御部14は、
挿入口3から挿入されたカード2を、R/Wユニット部
4内に搬送駆動するものである。
【0016】本印字装置では、消去時には初め可変電源
部10で高い印字電圧を印加してサーマルヘッド11を
短時間で消去温度範囲まで上昇させる。この後、CPU
7は、サーマルヘッド温度計測センサー12、周囲温度
計測センサー13からの出力にもとづき処理条件に温度
補正を加味する。そして、CPU7からの指令により印
字電圧よりも低い印字消去電圧に切り替えた上で、間断
的なオンオフ通電パターン制御を繰り返し行う。次い
で、印字時には再び印字電圧に切り替えて印字処理を実
行する。
【0017】サーマルヘッド11は、0.125mm間
隔で並んだ320個の発熱体11aを有している。図3
はサーマルヘッド11の等価回路を説明する図、図4は
サーマルヘッド11の印字制御を説明する信号タイミン
グチャートで、クロック端子、データ端子、ラッチ端子
およびストローブ端子からの出力信号により印字制御が
行われる。クロック端子から出力されるクロック信号
は、サーマルヘッド11を動作させるための規準信号、
データ端子から出力されるデータ信号は、320個分の
発熱体11aのオンオフ指示情報を順に指定するための
信号、ラッチ端子から出力されるラッチ信号は、データ
指示を確定させるための信号、ストローブ端子から出力
されるストローブ信号は、所定区間の間だけ発熱体11
aに通電するための信号である。図示するように、指定
された発熱体11aへの通電制御は、320個の各要素
に対するオンオフ通電の指示情報を、データ端子からデ
ータ信号として入力した後、データ指示をラッチ端子で
確定したうえで、ストローブ端子の信号をオンすること
により行う。そのとき発熱体11aの発熱温度は、スト
ローブ端子をオンしている時間に比例する。従って、ス
トローブ端子のオン時間が長いほど、その分だけ発熱体
11aの温度上昇も増大する。
【0018】以下に、上記構成の本実施例印字装置によ
るカード印字方法を、処理1〜処理15の流れに沿って
順次説明する。まず挿入口3またはカードディスペンサ
ー部5からカード2を取り込み、その磁気データの読み
込みを行う(処理1)。次に、読み込んだ磁気データに
含まれるカード種類情報、または外部制御装置6からの
指示情報により、カード2の種類ごとに設定されている
印字条件をROM8より選択する(処理2)。具体的に
は、印字時における印加電圧とエネルギー印加パター
ン、消去時における印加電圧とエネルギー印加パター
ン、およびカード搬送速度をカード種類に応じて選択す
る。印字条件を選択した後、サーマルヘッド温度計測セ
ンサー12、周囲温度計測センサー13により計測され
たサーマルヘッド温度、周囲温度を読み込み、その計測
値に応じた周囲温度補正、サーマルヘッド蓄熱補正を前
記印字条件に施す(処理3)。
【0019】上記補正を印字条件に施した上で、次にカ
ード2に対して印字を開始する。その際、モータ制御部
14の駆動により、カード2を先頭ラインの印字位置ま
で搬送したのち、選択した設定速度でカード搬送を開始
する。このようにカード搬送を行いながら印字を実施す
る。このときの1ラインの印字処理は、ここではカード
2が距離0.125mmだけ移動するごとに行う。な
お、この距離0.125mmは、カード送り方向の印字
密度に応じて決定される(処理4)。
【0020】図5は、印加電圧とストローブ端子の信号
(バルス)パターン〜▲11▼を付記したエネルギー
印加パターン図である。この図を参照しながら、1ライ
ンの印字処理を詳しく説明すると、図中の印加電圧のパ
ターンにおいて、文字図形の全dotをオンにする情
報データ、いわゆる消去データをサーマルヘッド11に
セットする(処理5)。セット後、ストローブ信号のパ
ターンにおいて、最初に高い印加電圧22Vでエネル
ギーを加えることにより、一気に消去温度範囲に近づけ
る(処理6)。次に、印加電圧22Vのパターン下に
おいて、そのままストローブ信号をオンにしていると、
消去温度範囲を越えてしまうため、パターンに示すよ
うに、一度ストローブ信号をオフに切替えてサーマルヘ
ッド11の温度が少し冷却する時間だけ待機する(処理
7)。
【0021】サーマルヘッド11が所望温度まで冷却し
たら、パターンにおいて、印加電圧を14Vに下げた
状態でエネルギーを加える。このように印加電圧を下げ
ることで、温度上昇の傾きが緩やかになり、それに応じ
て温度制御が容易になる(処理8)。これに続くパター
ンにおいては、さらに印加電圧を6Vに下げた状態で
ストローブ信号のオンオフパターンを繰り返す。この目
的は、低いエネルギーを間断的に付与することにより、
カード2の内部まで消去温度範囲にコントロールすると
共に、書換え消去に必要な最低限のカード蓄熱をつくり
だすためである(処理9)。
【0022】この後パターン▲10▼において、印字デ
ータをサーマルヘッド11にセットし(処理10)、次
いでパターン▲11▼においては、印加電圧を印字用電
圧22Vに上げた状態で、高い印字エネルギーを印加す
る(処理11)。これにより、1ラインの印字処理が終
了する。1ラインの印字処理が終了したら、続いて次ラ
インの印字処理を行う。その際、次ラインの印字処理で
は、サーマルヘッド温度計測センサー12からの計測値
に応じたサーマルヘッド蓄熱補正、及びカード2の印字
履歴補正を印字条件に施す(処理12)。この後は上記
同様にして当該ラインの印字処理を繰り返すことによ
り、目的とする全ラインの印字処理が完了する(処理1
3)。全ラインの印字処理が完了したら、続いてカード
2の磁気データを書換えて更新し(処理14)、その
後、モータ制御部14の駆動により、カード2を挿入口
3から排出させることで、本印字装置によるカード処理
がすべて終了する(処理15)。
【0023】上記のように本実施例は、消去時には最初
高い印字電圧でエネルギーを加えて消去温度範囲に近づ
ける。高い電圧を印加する理由は、低い電圧だと温度上
昇が緩やかで時間がかかり、カード2全体が暖まり、そ
の後の発色のための急冷が確保されなくなるからであ
る。この後、温度補正を処理条件に考慮したうえで、ス
トローブ信号をオフにしてサーマルヘッド11の温度を
若干低下させる。そして、印字電圧を下げた状態でエネ
ルギーを加えて、ストローブ信号のオンオフパターンを
繰り返す。次いで印字時には印字データをセットして印
字電圧に変更する。これにより、温度補正を加味した消
色処理と発色処理が実現する。
【0024】従って、サーマルヘッド11の印加電圧を
可変できることから、消去電圧は基準電圧に消去エネル
ギーの補正値を加えて設定され、印字初めにかかる時間
を短縮でき、一定速度でモータを駆動制御できる。併せ
て、印加電圧を可変できることから、サーマルヘッド1
1が消去温度を越えるのが防止される。従来方法では、
サーマルヘッド11が消去温度を越えるのを防止するた
めに、サーマルヘッド11が冷えるまでの待ち時間を長
くとる必要があり、又、温度コントロールが困難で消し
残りが発生していたが、本方法ではこのような不具合が
解消する。すなわち、サーマルヘッド11への印加電圧
と、通電制御の間断的なオンオフパターンとを状況に応
じて最適に変化させることにより、サーマルヘッド11
の温度が消去温度範囲内に制御されると共に、状況に即
応した微妙な温度コントロールが可能になり、消し残り
をなくして視認性の良い美しい色相が得られる。その
際、カード2への伝熱を考慮して、伝熱量に応じた低い
エネルギーを断続的に印加することで、カード内部に余
分な蓄熱が生じないように制御される。また、センサー
出力値に基づき周囲温度補正、サーマルヘッド蓄熱補正
などを行うことで、サーマルヘッド11の温度コントロ
ールが常時最適に行われる。
【0025】上記実施例において、消去温度の条件が微
妙であるために、印加エネルギーの補正では状況に応じ
て、下記の点を考える必要がある。まず、周囲温度補正
では、周囲温度によってサーマルヘッド11の温度と、
印字時のカード内部への熱伝導が変わる。この補正のた
めには、カード2の印字を行う前に基板温度を読み込み
補正値を得る。次に、サーマルヘッド蓄熱補正では、複
数枚のカード2を印字した際にサーマルヘッド11の蓄
熱がおこる。この補正のためには、カード2の印字を行
う前にサーマルヘッド11の蓄熱温度を読み込み基板温
度との差から補正値を得る。また、カード蓄熱補正で
は、1ライン印字するごとにカード2の蓄熱が起こる。
この補正のためには、印字したライン数をカウントして
補正値を得る。更に、メカニカルなばらつき補正では、
機械ごとのサーマルヘッド11の抵抗値、電源電圧のば
らつき、サーマルヘッド11の当たりの違いから起こ
る。この補正のためには、ディップスイッチの設定値を
読み込んで補正値を得る。
【0026】上記補正を実行するには、消去パルス及び
印字パルスのパターン、、おの▲11▼のパルス
幅、パルス数、テューティ等の設定変更を考える。例え
ば、消去パルスのパターン、のパルス幅設定では、
サーマルヘッド11の温度上昇の立ち上がりを補正し、
消去パルスのテューティ設定では、周囲温度等によるカ
ード2の放熱量の違いを補正して消去温度に保持する。
また、消去パルスのパターンのパルス数設定では、温
度が低くなって消去が困難になるとき、パルス数つまり
消去温度の保持時間を増やすと消去が容易になる。これ
は、低温下で消去が困難になる理由は、カード内部の熱
勾配が大きくなり、カード深部に熱伝導して消去温度に
上昇するまでに長い時間かかるためと考えられる。さら
に、印字パルスのパターン▲11▼のパルス幅設定で
は、例えばロイコカードの場合、エネルギーを与えすぎ
ると消色モードに入り印字が薄くなり、逆に印字が濃く
なると消去し難くなることから、必要最小のエネルギー
を与える。
【0027】
【発明の効果】本発明印字方法とその印字装置によれ
ば、高い印字電圧によりサーマルヘッドを消去温度範囲
まで上昇させた後、印字電圧よりも低い印字消去電圧に
切り替えた上で、間断的なオンオフ通電を繰り返すこと
により、サーマルヘッドが消去温度範囲を越えるのを防
止すると共に、カード内部の余分な蓄熱を抑制し、サー
マルヘッドが冷却する待機時間を無くして、処理時間の
短縮を図ることができる。また、周囲温度やサーマルヘ
ッド蓄熱などの温度補正を加味して通電パターンを制御
するので、サーマルヘッドの微妙な温度コントロールを
より正確に行い、鮮明な発色を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る印字装置の概略構成を示す概念図
である。
【図2】本発明に係る印字装置の印字コントロール回路
を示すブロック図である。
【図3】本発明に係るサーマルヘッドの等価回路を説明
する信号回路図である。
【図4】サーマルヘッドの印字制御を説明する制御信号
タイミングチャートである。
【図5】印加電圧とストローブ端子の信号パターンの変
化を説明するエネルギー印加パターン図である。
【図6】本発明に係るライン型サーマルヘッドの構成を
示す説明図である。
【図7】図6のサーマルヘッドの発熱体の部分を拡大し
て示す説明図である。
【図8】本発明に係るサーマルヘッドへの印加電圧を変
えたときの温度上昇特性を示すグラフである。
【図9】本発明に係るカード内部の温度勾配を示す説明
図である。
【図10】熱スタンプ方式の印字装置の構成を示す概念
図である。
【図11】消去バー方式の印字装置の構成を示す概念図
である。
【図12】サーマルヘッド方式の印字装置の構成を示す
概念図である。
【符号の説明】
1 印字装置本体 2 カード(リライトカード) 3 カード挿入口 4 R/Wユニット部 5 カードディスペンサー部 6 外部制御装置(温度補正手段) 7 CPU(通電制御手段) 8 ROM 9 RAM 10 可変電源部(可変電圧印加手段) 11 サーマルヘッド 11a 発熱体 12 サーマルヘッド温度計測センサー(温度計測手
段) 13 周囲温度計測センサー(温度計測手段) 14 モータ制御部 21 熱スタンプ 22 駆動ローラ 23 熱スタンプ方式の印字装置 24 消去バー方式の印字装置 25 発熱体(消去バー) 26 サーマルヘッド方式の印字装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】通電によりサーマルヘッドに電圧を印加し
    てリライトカードの消去と印字を順次行うリライトカー
    ドの印字方法において、先ず、印字電圧を印加してサー
    マルヘッドを消去温度範囲まで上昇させた後、周囲温度
    やサーマルヘッド蓄熱などの温度要因に対する温度補正
    を行い、且つ前記サーマルヘッドへの印加電圧を前記印
    字電圧よりも電圧の低い印字消去電圧に切り替えた上
    で、間断的なオンオフ通電を繰り返して印字の消去を行
    うと共に、再び印字電圧を印加して印字することを特徴
    とするカードの印字方法。
  2. 【請求項2】通電によりサーマルヘッドに電圧を印加し
    てリライトカードの消去と印字を順次行うリライトカー
    ドの印字装置において、サーマルヘッドに可変電圧を印
    加する可変電圧印加手段と、可変電圧印加手段による通
    電パターンを消去条件および印字条件に応じて切り替え
    る通電制御手段と、周囲温度やサーマルヘッド蓄熱など
    の温度要因を計測する温度計測手段と、温度計測手段か
    らの出力値に基づいた温度補正を通電制御手段に出力す
    る温度補正手段とを備えることを特徴とするリライトカ
    ードの印字装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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US7760218B2 (en) 2008-08-22 2010-07-20 Ricoh Company, Ltd. Information recording apparatus and information recording method

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