JP2000049314A - 不揮発性半導体記憶装置 - Google Patents

不揮発性半導体記憶装置

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JP2000049314A
JP2000049314A JP21414898A JP21414898A JP2000049314A JP 2000049314 A JP2000049314 A JP 2000049314A JP 21414898 A JP21414898 A JP 21414898A JP 21414898 A JP21414898 A JP 21414898A JP 2000049314 A JP2000049314 A JP 2000049314A
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voltage
resistance
dividing
circuit
memory device
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JP21414898A
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English (en)
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Hiromi Nobukata
浩美 信方
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 分圧用抵抗素子の抵抗値を一定の大きさに保
つことができ、コンタクト補償インプラによる抵抗値の
誤差を低減でき、所望の電圧増加分でワード線電圧を生
成できる電圧供給回路を有する不揮発性半導体記憶装置
を提供する。 【解決手段】 昇圧回路10の昇圧電圧VPPの出力端子
と分圧点ND0との間に、分圧用抵抗素子Rx0, R
(0)〜R(12)を直列に接続し、分圧点ND0と接
地電位GNDとの間に、抵抗素子Ry0を接続する。書
き込み回数をカウントするカウンタ20のカウント値に
応じてデコーダ30により制御信号CNT0,CNT
1,…,CNT12を出力し、トランジスタNT0〜N
T12を制御して分圧用抵抗素子を切り換える。分圧電
圧Vrと基準電圧Vref との比較結果に応じて昇圧回路
10へのクロック信号の供給を制御するので、書き込み
毎にΔVPPだけ増加する電圧VPPを選択ワード線に供給
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、不揮発性半導体記
憶装置、特に各メモリセルに1ビット以上のデータを記
憶可能な多値メモリ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】多値メモリ装置では、メモリセルの電荷
蓄積層であるフローティングゲートに記憶データに応じ
た電荷を注入し、メモリセルのしきい値電圧を2以上の
レベルに設定することにより、一つのメモリセルに1ビ
ット以上のデータを記憶することが可能である。例え
ば、図3に示すように、メモリセルのしきい値電圧が分
布0から分布7までの8つの範囲に設定されている。こ
こで、例えば、しきい値電圧の分布0〜分布7をそれぞ
れ3ビットのデータ“111”〜“000”に対応させ
ることによって、一つのメモリセルに3ビットのデータ
を記憶可能な多値メモリを実現できる。
【0003】図3に示すように、しきい値電圧Vthは0
Vから約4.0Vの電圧範囲内に、分布1から分布7ま
での7つの分布範囲が設けられている。このため、多値
メモリにおいて従来の1ビットのみを記憶するメモリセ
ルに比べて、しきい値電圧Vthの分布範囲を狭く設定し
なければならない。
【0004】多値メモリにおいてメモリセルのしきい値
電圧Vthの分布幅を狭く保ちつつ書き込み時間を短縮す
る方法として、書き込み毎にワード線電圧を一定の電圧
づつ増加させる、いわゆるISPP(Incremental Step
Pulse Programing )制御は有効な方法である。ISP
P法では、書き込みを複数回にわたって行う。書き込み
回数の増加に伴って選択メモリセルへ印加する電圧のレ
ベルを変化させていく。このため、通常、図4に示す電
圧供給回路を用いて書き込み毎に異なる電圧を発生し、
ワード線に供給する。
【0005】図示のようにこの電圧発生回路は、主に昇
圧回路10、分圧用抵抗素子Rx、Ryおよびコンパレ
ータCMP1により構成されている。昇圧回路10は、
入力されたクロック信号CLKに応じて昇圧動作を行
い、昇圧電圧VPPを出力する。昇圧回路10の出力端子
と接地電位GNDとの間に、抵抗素子Rx,Ryおよび
nMOSトランジスタNT1が直列に接続されている。
抵抗素子RxとRyとの接続点から分圧電圧Vrが得ら
れる。なお、トランジスタNT1のゲートに、プログラ
ム信号PGMが印加されている。プログラム信号PGM
は、プログラム動作時にアクティブのハイレベルに保持
され、それ以外のときにローレベルに保持されているの
で、プログラム動作のとき分圧電圧Vrが得られ、それ
以外のとき分圧電圧Vrはほぼ昇圧回路10の出力電圧
PPと同じレベルに保持されるが、プログラム動作以外
のときはクロック信号CLKも停止し、昇圧回路10の
出力はVcc程度に保持されている。
【0006】分圧電圧VrはコンパレータCMP1に入
力され、基準電圧Vref と比較される。例えば、分圧電
圧Vrが基準電圧Vref より高い場合に、コンパレータ
CMP1よりローレベルの信号が出力され、逆に分圧電
圧Vrが基準電圧Vref より低い場合に、コンパレータ
CMP1よりハイレベルの信号が出力される。 このた
め、分圧電圧Vrが基準電圧Vref より低い場合に、ク
ロック信号CLKがNANDゲートNAND1およびイ
ンバータINV1を介して昇圧回路10に供給される。
昇圧回路10は、入力されたクロック信号CLKに応じ
て昇圧動作を行い、出力電圧VPPのレベルが上昇する。
逆に、分圧電圧Vrが基準電圧Vref より高い場合に、
NANDゲートNAND1の出力端子がハイレベルに保
持され、インバータINV1の出力端子がローレベルに
保持されるので、昇圧回路10にはクロック信号CLK
が供給されない。この場合に昇圧回路10は停止し、出
力電圧VPPのレベルはリーク電流等により徐々に降下す
る。
【0007】このような制御により、昇圧回路10の出
力電圧VPPは、基準電圧Vref および分圧用抵抗素子R
x,Ryの抵抗値により設定されたレベルに保持され
る。即ち、昇圧回路10が安定した動作状態に達したと
き、次式の関係が成る立つ。
【0008】
【数1】
【0009】式(1)により、電圧VPPが次のように求
められる。
【0010】
【数2】
【0011】図4に示すように、分圧用抵抗素子Ryの
抵抗値を可変にし、所望の電圧VPPに応じてその抵抗値
を制御することによって、昇圧回路10から必要な電圧
PPが得られる。
【0012】図5は、図4に示す電圧供給回路の一具体
例を示している。図示のように、この電圧供給回路は、
昇圧回路10、カウンタ20a、デコーダ30a、コン
パレータ40、分圧用抵抗素子Rx0,Rx1,Ry
0,Ry1,R(0)〜R(6)およびこれらの抵抗素
子を切り換えるためのトランジスタによって構成されて
いる。
【0013】昇圧回路10は、チャージポンプとなるキ
ャパシタおよびダイオード接続されているトランジスタ
からなる昇圧段を複数段設けて構成されている。各昇圧
段のキャパシタはクロック信号CKおよびその反転信号
/CKにより交互にチャージされるので、最終段から電
源電圧VCCより高い電圧VPPが出力される。このように
構成された昇圧回路10において、クロック信号CKお
よびその反転信号/CKが供給されると、昇圧動作が行
われ、出力電圧VPPが上昇し、逆にクロック信号CKお
よびその反転信号/CKの供給が停止すると、昇圧動作
が停止し、出力電圧VPPが低下する。このため、昇圧回
路10へのクロック信号CKおよびその反転信号/CK
の供給を制御することによって、出力電圧VPPのレベル
を制御することができる。
【0014】昇圧回路10の出力電圧VPPは、直列に接
続されている分圧用抵抗素子Rx0,Rx1,Ry0,
Ry1,R(6),R(5),…,R(1),R(0)
により分圧され、抵抗素子Rx0とRy0との接続点か
ら分圧電圧Vrが得られる。当該分圧電圧Vrはコンパ
レータ40により基準電圧Vref と比較される。図示の
ように、コンパレータ40は、差動増幅回路により構成
され、その一方の差動入力端子に分圧電圧Vrが入力さ
れ、他方の差動入力端子に基準電圧Vref が入力され
る。比較の結果に応じてコンパレータ40の出力信号S
Vのレベルが設定され、信号SVによってクロック信号
CKおよびその反転信号/CKの出力が制御される。
【0015】例えば、分圧電圧Vrが基準電圧Vref
り高いとき、コンパレータ40の出力信号SVはローレ
ベルに保持され、クロック信号CKおよびその反転信号
/CKが出力されないが、分圧電圧Vrが基準電圧V
ref より低いとき、コンパレータ40の出力信号SVは
ハイレベルに保持され、クロック信号CKおよびその反
転信号/CKが出力される。
【0016】昇圧回路10は、クロック信号CKおよび
その反転信号/CKに応じて昇圧動作をし、k番目のプ
ログラム時の出力電圧VPP(k)のレベルを設定する。
このように構成された電圧供給回路において分圧電圧V
rが基準電圧Vref と等しくなるようにクロック信号C
Kおよびその反転信号/CKの供給が制御される。即
ち、次式が成り立つ。
【0017】
【数3】
【0018】なお、図5に示す分圧用抵抗素子Rx1お
よびRy1は、フューズFx1およびFy1を切断する
ことにより分圧に加わる。例えば、フューズFx1また
はFy1をレーザで切断することにより、分圧用抵抗素
子を微調整でき、分圧電圧Vrのオフセットを調整する
ことで、例えば、出力電圧VPPの初期値VPP(0)を調
整することができる。式(3)に応じて、出力電圧VPP
(k)が求められる。
【0019】
【数4】
【0020】式(4)に基づき、出力電圧VPP(k)の
増加分ΔVPP(k)が次式により求められる。
【0021】
【数5】
【0022】さらに、分圧用抵抗素子に流れる電流Ir
(k)は次式により求められる。
【0023】
【数6】
【0024】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の電圧発生回路において、ISPP法における電圧V
PP(k)の増加分ΔVPP(k)を一定にするために、分
圧用抵抗素子を一定にすることができない。さらに、分
圧用抵抗素子の切り換えに従って分圧用抵抗素子に流れ
る電流が変化し、その結果負荷に供給する電流を一定に
保つことができないという不利益がある。
【0025】式(5)により、昇圧電圧VPP(k)の増
加分ΔVPP(k)を一定にするにはαを一定に保つ必要
がある。αの分母はkが大きくなるに従って小さくなる
ので、分子のR(6−k)も小さくする必要がある。即
ち、昇圧電圧VPP(k)の増加分ΔVPP(k)を一定に
するために、分圧用抵抗素子は一定にならない。さら
に、式(6)において、kが大きくなるに従って、分母
が小さくなるので、分圧用抵抗素子列に流れる電流がk
が大きくなると、小さくなることが分かる。
【0026】ここで、一例としてISPP法における電
圧VPPの初期値VPP(0)を17.0V、ステップごと
に電圧VPPの増加分ΔVPP(k)を0.5V、基準電圧
ref を1.5V、抵抗素子Rx0の抵抗値を2MΩ
(メガオウム)、抵抗素子Ry0の抵抗値を157.8
9kΩとし、さらに、分圧用抵抗素子を形成するポリシ
リコン層の単位長さにおける抵抗値ρを2kΩ、ポリシ
リコン層の幅を1μmとした場合に、ステップk(k=
0〜7)ごとの昇圧電圧VPP(k)、分圧用抵抗素子R
(0),R(1),…,R(6)のそれぞれの抵抗値お
よび各抵抗値を実現するためのポリシリコン抵抗の長さ
Rl(k)、並びに分圧用抵抗素子に流れる電流Ir
(k)を表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】表1に示すように、本例の電圧供給回路に
おいて、ステップkが増加するに従って昇圧電圧V
PP(k)が0.5Vづつ増加している。これを実現する
ために各分布用抵抗素子R(0),R(1),…,R
(7)の抵抗値が6.05kΩから4.05kΩに低減
していく。このため、これらの分圧用抵抗素子を形成す
るポリシリコン層も短くなる。
【0029】ポリシリコンからなる分圧用抵抗素子は、
図6に示す平面図で表される。図示のように、各抵抗素
子はコンタクトの間に形成されたポリシリコン層で構成
されている。さらに、各コンタクトの回りにコンタクト
補償インプラ部分が形成されている。各抵抗素子の抵抗
値Rは、ポリシリコン層の幅Wおよび長さLにより決定
される。さらに、コンタクト補償インプラの抵抗を考慮
すると、抵抗値Rは次式により求められる。
【0030】
【数7】
【0031】式(7)において、RCOはコンタクト補償
インプラ部分の抵抗で、通常数百Ωである。(ρ×L/
W)は、ポリシリコン層に形成された抵抗素子の抵抗値
となる。この抵抗値が大きい場合に、即ちポリシリコン
層の長さLが大きい場合に、コンタクト補償インプラ部
分の抵抗RCOは無視できるが、所望の抵抗値が小さくな
り、ポリシリコン層の長さLが短く形成されたとき、コ
ンタクト補償インプラ部分の抵抗RCOは無視できなくな
る。特に、各分圧用抵抗素子の抵抗値が一定ではなく、
且つプロセスのバラツキによりそれぞれのコンタクト補
償インプラ部分の抵抗値が異なる場合に、分圧用抵抗素
子の抵抗値に大きな誤差が生じる。
【0032】さらに、表1により昇圧電圧VPP(k)が
大きくなるにつれて、分圧用抵抗素子に流れる電流Ir
(k)も大きくなる。このため、負荷に供給する電流の
量が低減するので、電圧供給回路の負荷駆動能力が一定
ではなくなり、ワード線電圧の立ち上がり時間が長くな
る。
【0033】多値メモリにおいて、一つのメモリセルに
記憶するビット数を多くする場合に、しきい値電圧Vth
の分布幅を狭くすることが必要である。このため、例え
ば、図5に示す電圧供給回路において、ISPP法によ
る書き込みを行う場合に、各ステップの電圧VPPの増加
分ΔVPPを小さく制御しなければならない。このため、
分圧用抵抗素子の抵抗値も小さく設定する必要があり、
それに伴ってステップ回数を多く設定する必要がある。
図7に4値に適用した場合の電圧供給回路の回路例を示
している。図示のように、この電圧供給回路は、デコー
ダ30bからの制御信号CNT1〜CNT13に応じて
切り換え用トランジスタのオン/オフを制御することに
よって、分圧用抵抗素子R(0),R(1),…,R
(12)を切り換えて、レベルの異なる14の電圧VPP
(0)〜VPP(13)を供給することができる。
【0034】以下、図7において抵抗素子Rx1,Ry
1と並列に接続されているフューズFx1およびFy1
が接続している(切断していない)場合の電圧VPPなど
を考察する。図示のように電圧供給回路が安定して動作
するとき、分圧電圧Vrが基準電圧Vref と等しくなる
ように、昇圧回路10へのクロック信号CKおよびその
反転信号/CKの供給が制御される。このため、各ステ
ップにおける電圧VPP(k)は次式により求められる。
【0035】
【数8】
【0036】式(8)に基づき、電圧VPPの増加分ΔV
PP(k)が次式により求められる。
【0037】
【数9】
【0038】さらに、分圧用抵抗素子に流れる電流Ir
(k)は次式により求められる。
【0039】
【数10】
【0040】ここで、電圧VPPの初期値VPP(0)を1
7.0V、ステップごとの電圧VPP(k)の増加分ΔV
PP(k)を0.3V、基準電圧Vref を1.5V、抵抗
素子Rx0の抵抗値を2MΩ、抵抗素子Ry0の抵抗値
を154.64kΩとし、さらに、分圧用抵抗素子を形
成するポリシリコン層の単位長さにおける抵抗値ρを2
kΩ、ポリシリコン層の幅を1μmとした場合に、ステ
ップk(k=0〜13)ごとの電圧VPP(k)、分圧用
抵抗素子R(0),R(1),…,R(12)のそれぞ
れの抵抗値および各抵抗値を実現するためのポリシリコ
ン抵抗の長さRl(k)、並びに分圧用抵抗素子に流れ
る電流Ir(k)を表2に示す。
【0041】
【表2】
【0042】表2に示すように、昇圧電圧VPP(k)が
大きくなるにつれて、分圧用抵抗素子が小さくなる。こ
のため、これらの分圧用抵抗素子を形成するポリシリコ
ン層も短くなる。この場合に、コンタクト補償インプラ
の抵抗による誤差が大きくなる。さらに、表2に示すよ
うに、昇圧電圧VPP(k)が大きくなると、分圧用抵抗
素子列に流れる電流Ir(k)が大きくなる。一方、昇
圧回路10の出力電圧VPP(k)が大きくなると、バッ
クバイアス効果などにより昇圧回路10を構成するトラ
ンジスタの電流が小さくなる。このため、電圧VPPが大
きくなると、負荷に供給する電流が小さくなり、負荷
(ワード線)の立ち上がりが遅くなるという不利益が生
じる。
【0043】さらに、ISPP制御電圧VPPの初期値V
PP(0)がコンタクト補償インプラなどのプロセス変動
により、設計値からずれた場合に、例えば、初期値VPP
(0)が設計値より小さい場合に、式(8)により、R
x0を大きくすれば当該初期値VPP(0)を大きくする
ことができる。この場合、図7のフューズFx1をレー
ザで切断することにより、抵抗素子Rx0を直列に接続
されている抵抗素子Rx0とRx1で置き換えられる。
このため、初期値VPP(0)が大きくなる。しかし、式
(9)により、各ステップの電圧VPPの増加分ΔVPP
大きくなってしまう。ISPP法において、電圧VPP
増加分ΔVPPはしきい値電圧Vthの分布幅に影響し、Δ
PPが大きくなると、しきい値電圧Vthの分布幅が広が
り、各しきい値電圧Vthの分布間の電位差がそれだけ小
さくなって、メモリセルの記憶データの信頼性が低下し
てしまう。
【0044】逆に、初期値VPP(0)が設計値より大き
い場合に、式(8)により、Ry0を大きくすれば初期
値VPP(0)を小さくすることができる。この場合、図
7のフューズFy1をレーザで切断することにより、抵
抗素子Ry0を直列に接続されている抵抗素子Ry0と
Ry1で置き換えられる。しかし、式(9)により、各
ステップに電圧VPPの増加分ΔVPPも小さくなってしま
う。この結果、一回の書き込みにおけるしきい値電圧V
thの変動分が小さくなり、所定回数の書き込みが終了し
たとき書き込みの遅いメモリセルのしきい値電圧Vth
必要なレベルに達せない可能性がある。
【0045】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、分圧用抵抗素子の抵抗値を一定
の大きさに保つことができ、コンタクト補償インプラに
よる抵抗値の誤差を低減でき、所望の電圧増加分でIS
PP制御用電圧を生成できる電圧供給回路を有する不揮
発性半導体記憶装置を提供することにある。
【0046】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の不揮発性半導体記憶装置は、周囲と電気的
に絶縁されている電荷蓄積層に対して電荷の授受を行う
ことによりしきい値電圧を制御し、当該しきい値電圧に
応じたデータを記憶するメモリセルを有し、書き込み時
に上記メモリセルの制御ゲートに初期値から一定の増加
分で逐次増加する電圧を複数回印加することにより、上
記しきい値電圧を書き込みデータに応じて所定の電圧範
囲内に分布するように制御する不揮発性半導体記憶装置
であって、入力したクロック信号に応じて昇圧動作を行
い、所定のレベルを持つ昇圧電圧を出力する昇圧回路
と、上記昇圧電圧の出力端子と分圧点との間に接続さ
れ、制御信号に応じて抵抗値が逐次変化する第1の分圧
抵抗と、上記分圧点と接地電位との間に接続されている
第2の分圧抵抗と、上記分圧点からの分圧電圧と基準電
圧とを比較する比較回路と、上記比較回路の比較結果に
応じて上記昇圧回路への上記クロック信号の供給を制御
するクロック制御回路とを有する。
【0047】また、本発明では、好適には、上記第1の
分圧抵抗は、上記昇圧電圧の出力端子と上記分圧点との
間に直列に接続されている(n+1)(nは正整数)個
の抵抗素子と、上記(n+1)個の抵抗素子間の接続点
と上記分圧点との間に接続され、n個の制御信号に応じ
てオン/オフが制御されるn個のスイッチング素子とを
有し、上記(n+1)個の抵抗素子の内、上記出力端子
に接続されている抵抗素子を除き、他のn個の抵抗素子
の抵抗値が等しく設定されている
【0048】また、本発明では、好適には、上記各スイ
ッチング素子は、ソースまたはドレイン拡散層の何れか
をなす不純物拡散層を上記第1の分圧抵抗を構成する各
抵抗素子間の何れかの接続点に接続され、他方の不純物
拡散層が上記分圧点に接続され、ゲートに上記制御信号
が入力されるトランジスタにより構成されている
【0049】さらに、本発明では、書き込みの回数をカ
ウントするm(mは整数、かつ、2m ≧n)ビットのカ
ウンタと、上記カウンタのカウント値をデコードし、上
記n個の制御信号を出力するデコーダとを有する。
【0050】本発明によれば、昇圧回路の昇圧電圧の出
力端子と分圧点との間に、可変抵抗である第1の分圧抵
抗が接続され、さらに分圧点と接地電位間に第2の分圧
抵抗が接続されている。当該分圧点から得られた分圧電
圧と所定の基準電圧とが比較され、比較結果に応じて上
記昇圧回路へのクロック信号の供給が制御されるので、
上記第1の分圧抵抗の抵抗値を制御することにより、上
記昇圧回路から所望のレベルを持つ電圧が得られる。本
発明において可変抵抗である上記第1の分圧抵抗は、例
えば、複数個の抵抗素子が直列に接続して構成され、書
き込みの回数をカウントするカウンタのカウント値に応
じて上記複数の抵抗素子を切り換えることにより、抵抗
値を切り換えることができる。これによって、例えば、
書き込み毎に一定の増加分だけ逐次増加する電圧が生成
され、当該電圧を選択ワード線に印加することによっ
て、ISPP法に基づく書き込みを実現できる。
【0051】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る不揮発性半導
体記憶装置に用いられる電圧供給回路の一実施形態を示
す回路図である。図示のように、本実施形態の電圧供給
回路は、昇圧回路10、カウンタ20、デコーダ30、
コンパレータ(比較回路)40、分圧用抵抗素子Rx
0,Rx1,Ry0,Ry1およびR(0),R
(1),…,R(12)により構成されている。
【0052】昇圧回路10は、チャージポンプとなるキ
ャパシタおよびダイオード接続されているトランジスタ
からなる昇圧段を複数段設けて構成されている。各昇圧
段のキャパシタはクロック信号CKおよびその反転信号
/CKにより交互にチャージされるので、最終段から電
源電圧VCCより高い電圧VPPが出力される。昇圧回路1
0において、クロック信号CKおよびその反転信号/C
Kが供給されると、昇圧動作が行われ、出力電圧VPP
上昇し、逆にクロック信号CKおよびその反転信号/C
Kの供給が停止すると、昇圧動作が停止し、分圧用抵抗
素子を流れる電流及び負荷のリーク電流により出力電圧
PPが低下する。このため、昇圧回路10へのクロック
信号CKおよびその反転信号/CKの供給を制御するこ
とによって、出力電圧VPPのレベルが制御される。
【0053】カウンタ20は、書き込み回数をカウント
する。本実施形態の不揮発性半導体記憶装置において、
書き込みを行うとき各回の書き込みごとにパルス信号X
WRTが入力される。当該パルス信号XWRTはカウン
タ20のクロック入力端子に入力されるので、書き込み
ごとにカウンタ20のカウント値が+1となる。
【0054】カウンタ20から4ビットのカウント値Q
0N,Q1N,Q2N,Q3Nが出力される。なお、カ
ウンタ20は、リセット入力端子XRSTに入力された
リセット信号によりクリアされる。図1に示すように、
リセット入力端子XRSTにプログラム信号PGMが入
力される。書き込み動作が起動されていない間は、プロ
グラム信号PGMがローレベルに保持され、カウンタ2
0はリセット状態となっている。ここでプログラム信号
PGMがハイレベルに遷移して書き込みが起動される
と、カウンタ20のリセットが解除され、パルス信号X
WRTの立ち上がりでカウント値が1づつカウントアッ
プされる。
【0055】デコーダ30は、カウンタ20の4ビット
のカウント値およびそれぞれのカウント値の反転信号で
あるQ0B,Q1B,Q2B,Q3Bを受けて、14個
の制御信号CNT0,CNT1,…,CNT13を出力
する。例えば、カウンタ20のカウント値が“000
0”のとき、制御信号CNT0をハイレベルに設定し、
カウント値が“0001”のとき、制御信号CNT1を
ハイレベルに設定し、カウント値が“1101”のと
き、制御信号CNT13をハイレベルに設定する。
【0056】電源電圧VCCと昇圧回路10の出力端子と
の間に、nMOSデプレション型トランジスタNT1
3,NT14が直列に接続されている。トランジスタN
T13のゲートにプログラム信号PGMの反転信号XP
GMが印加され、トランジスタNT14のゲートに電源
電圧VCCが印加される。
【0057】さらに、昇圧回路10の出力端子と接地電
位GNDとの間に、抵抗素子Rx1,Rx0,抵抗素子
R(0),R(1),…,R(12)、抵抗素子Ry
0,Ry1およびnMOSトランジスタN1が表記順番
に直列接続されている。抵抗素子Rx1と並列にフュー
ズFx1が接続され、抵抗素子Ry1と並列にフューズ
Fy1が接続されている。はじめにこれらのフューズは
形成されているが、電圧VPPを調整するためにレーザで
切断することが可能である。
【0058】抵抗素子Rx0,R(0)の接続点と分圧
点ND0、即ち、抵抗素子R(12)と抵抗素子Ry0
との接続点との間に、nMOSトランジスタNT0が接
続されている。抵抗素子R(0),R(1)の接続点と
分圧点ND0との間に、nMOSトランジスタNT1が
接続されている。抵抗素子R(1),R(2)の接続点
と分圧点ND0との間に、nMOSトランジスタNT2
が接続されている。抵抗素子R(2),R(3)の接続
点と分圧点ND0との間に、nMOSトランジスタNT
3が接続されている。抵抗素子R(3),R(4)の接
続点と分圧点ND0との間に、nMOSトランジスタN
T4が接続されている。抵抗素子R(4),R(5)の
接続点と分圧点ND0との間に、nMOSトランジスタ
NT5が接続されている。抵抗素子R(5),R(6)
の接続点と分圧点ND0との間に、nMOSトランジス
タNT6が接続されている。抵抗素子R(6),R
(7)の接続点と分圧点ND0との間に、nMOSトラ
ンジスタNT7が接続されている。抵抗素子R(7),
R(8)の接続点と分圧点ND0との間に、nMOSト
ランジスタNT8が接続されている。抵抗素子R
(8),R(9)の接続点と分圧点ND0との間に、n
MOSトランジスタNT9が接続されている。抵抗素子
R(9),R(10)の接続点と分圧点ND0との間
に、nMOSトランジスタNT10が接続されている。
抵抗素子R(10),R(11)の接続点と分圧点ND
0との間に、nMOSトランジスタNT11が接続され
ている。抵抗素子R(11),R(12)の接続点と分
圧点ND0との間に、nMOSトランジスタNT12が
接続されている。トランジスタNT0〜NT12のゲー
トに、制御信号CNT0〜CNT12がそれぞれ印加さ
れている。なお、図示のように、トランジスタNT0〜
NT12は高耐圧のトランジスタにより構成されてい
る。トランジスタN1のゲートにプログラム信号PGM
が印加されている。
【0059】書き込み開始前に、プログラム信号PGM
がローレベルに保持され、このときnMOSトランジス
タNT13がオンし、昇圧回路10の出力端子が電源電
圧VCCレベルに持ち上げられる。即ち、電圧VPPが電源
電圧VCCレベルに設定される。このとき、分圧用抵抗素
子に直列に接続されているトランジスタN1がオフする
ので、分圧用抵抗素子列に電流が流れない。
【0060】書き込み開始すると、プログラム信号PG
Mが立ち上がり、これに応じてカウンタ20のクリアが
解除され、また、nMOSトランジスタNT13がオフ
し、nMOSトランジスタN1がオンする。この場合
に、分圧用抵抗素子列に電流Irが流れ、分圧点ND0
に分圧電圧Vrが発生され、コンパレータ40に入力さ
れる。
【0061】コンパレータ40は、差動増幅回路により
構成されている。図示のように、トランジスタP2とP
3からなるカレントミラー回路は、差動対をなすトラン
ジスタN3とN4の負荷を構成している。トランジスタ
P2とP3のソース同士は接続されて、その接続点がト
ランジスタP1のドレインに接続され、トランジスタP
1のソースは電源電圧VCCに接続され、ゲートが接地さ
れている。トランジスタN3のゲートに分圧点ND0の
電圧Vrが入力され、トランジスタN4のゲートに基準
電圧Vref が入力されている。トランジスタN3とN4
のソース同士が接続されて、その接続点がトランジスタ
N2のドレインに接続され、トランジスタN2のソース
が接地され、ゲートにプログラム信号PGMが印加され
ている。
【0062】書き込み時に、プログラム信号PGMがロ
ーレベルからハイレベルに立ち上がると、トランジスタ
N2がオンし、コンパレータ40が動作状態になる。分
圧電圧Vrと基準電圧Vref との電圧が比較され、比較
結果に応じて出力信号SVのレベルが制御される。例え
ば、分圧電圧Vrが基準電圧Vref より低いとき、信号
SVがハイレベルに保持され、逆に分圧電圧Vrが基準
電圧Vref より高いとき、信号SVがローレベルに保持
される。コンパレータ40の出力信号SVがハイレベル
のとき、クロック信号CLKがゲート回路を通して、ク
ロック信号CKおよびその反転信号/CKとして昇圧回
路10に出力される。逆に出力信号SVがローレベルの
とき、昇圧回路10にクロック信号CKまたはその反転
信号/CKは供給されない。
【0063】本実施形態の電圧供給回路において、書き
込み時に比較回路の比較結果に応じて昇圧回路10への
クロック信号の供給を制御することにより、分圧電圧V
rは、基準電圧Vref と等しくなるように昇圧回路10
の出力電圧VPPが制御される。このため、本実施形態の
電圧供給回路において次式が成り立つ。
【0064】
【数11】
【0065】式(11)に応じて各ステップkにおける
出力電圧VPP(k)は次式により求められる。
【0066】
【数12】
【0067】式(12)に基づき、電圧VPP(k)の増
加分ΔVPP(k)が次式により求められる。
【0068】
【数13】
【0069】さらに、分圧用抵抗素子に流れる電流Ir
(k)は次式により求められる。
【0070】
【数14】
【0071】ここで、電圧VPPの初期値VPP(0)を1
7.0V、ステップごとの電圧VPP(k)の増加分ΔV
PP(k)を0.3V、基準電圧Vref を1.5V、抵抗
素子Rx0の抵抗値を2MΩ、抵抗素子Ry0の抵抗値
を193.55kΩとし、さらに、分圧用抵抗素子を形
成するポリシリコン層の単位長さにおける抵抗値ρを2
kΩ、ポリシリコン層の幅を1μmとした場合に、ステ
ップk(k=0〜13)ごとの電圧VPP(k)、分圧用
抵抗素子R(0),R(1),…,R(12)のそれぞ
れの抵抗値および各抵抗値を実現するためのポリシリコ
ン抵抗の長さRl(k)、並びに各ステップにおいて分
圧用抵抗素子に流れる電流Ir(k)を表3に示してい
る。
【0072】
【表3】
【0073】表3に示すように、本実施形態の電圧供給
回路において、電圧VPP(k)のレベルに関係なく、分
圧用抵抗素子R(0)〜R(12)の抵抗値がすべて等
しい。これは分圧用抵抗素子R(0)〜R(12)は、
図5または図7に示す従来の電圧供給回路とは異なり、
昇圧回路10の出力端子と分圧点ND0との間に接続さ
れているからである。これに基づき、これらの分圧用抵
抗素子を形成するポリシリコン層の長さRl(0)〜R
l(12)も等しくなる。さらに、各ステップにおける
分圧用抵抗素子に流れる電流Irがすべて等しくなる。
【0074】即ち、本実施形態の電圧供給回路におい
て、電圧VPPを制御するために設けられた分圧用抵抗素
子は等しい抵抗値を有し、しかも、これらの分圧用抵抗
素子の抵抗値は、図5または図7に示す従来の電圧供給
回路の分圧用抵抗素子に比べて大きくなる。このため、
本実施形態においては、コンタクト補償インプラの抵抗
による誤差が抑制される。且つコンタクト補償インプラ
部の抵抗がバラツキなどで変化したときでも、各ステッ
プの電圧VPPはほぼ分圧用抵抗素子の抵抗比で決まるた
め、従来の電圧供給回路に比べてプロセスの変動に対す
る変動幅が極めて小さい。表3に示すように、電圧VPP
(k)のレベルに関係なく分圧用抵抗素子列に流れる電
流Ir(k)が等しいので、電圧VPPにより駆動される
ワード線の立ち上がりは従来構成に比べて電圧VPPのレ
ベルによる影響が少ない。
【0075】さらに、式(13)に示すように、各ステ
ップの電圧VPPの増加分ΔVPPは、分圧用抵抗素子R
(k)、抵抗素子Ry0の抵抗値および基準電圧Vref
により決定される。このため、例えば、電圧VPPの初期
値VPP(0)を調整するために抵抗素子Rx1に並列に
接続されているフューズFx1を切断すると、抵抗素子
Rx0は抵抗素子Rx0とRx1の直列抵抗により置き
換えられる。この場合に、電圧VPPの増加分ΔVPPは変
化しない利点がある。即ち、電圧VPPの初期値の調整
は、書き込み後のメモリセルのしきい値電圧の分布幅に
影響しない。
【0076】図2は、本実施形態の電圧供給回路の書き
込み動作を示す波形図である。以下、図1および図2を
参照しつつ、本実施形態の電圧供給回路の動作を説明す
る。書き込み開始前は、プログラム信号PGMはローレ
ベルでカウンタ20はクリア状態に保持(Q0N=Q1
N=Q2N=Q3N=ローレベル)され、デコーダ30
からの出力はCNT0のみがハイレベルで、トランジス
タN1がオンして分圧用抵抗R(k)をすべてショート
している。このとき、プログラム信号PGMがローレベ
ルのため、トランジスタN1がオフして電流は分圧用抵
抗R(k)を流れない。書き込み開始直後、まずプログ
ラム信号PGMが立ち上がる。これに応じて、カウンタ
20のリセットが解除され、カウント動作が可能とな
る。カウント値に応じて、デコーダ30から出力される
複数の制御信号の内、制御信号CNT0のみがハイレベ
ルに保持され、他の制御信号がすべてローレベルに保持
される。
【0077】プログラム信号PGMの立ち上がりに続い
て、データロード信号XLDが一定の期間にローレベル
に保持される。当該データロード信号XLDのローレベ
ル期間内に、書き込みデータが入力バッファから書き込
み回路にロードされる。本実施形態の書き込み動作は、
上述のように複数回にわたって行われる。毎回の書き込
み動作の前に、ビット線プリチャージ信号XBLPCが
一定の期間にローレベルに保持され、当該期間にビット
線が所定の電位にプリチャージされる。そして、ビット
線のプリチャージが終了したあと、書き込み動作を制御
する書き込み信号XWRTが一定の期間にローレベルに
保持され、当該ローレベル期間において選択メモリセル
に対する書き込みが行われる。
【0078】図示のように、一回目の書き込みにおいて
電圧供給回路により初期電圧VPP0が供給され、この電
圧は書き込み信号XWRTがローレベルの期間に選択メ
モリセルに接続されているワード線、いわゆる選択ワー
ド線に印加される。そして、ワード線電圧の印加期間が
終了後、書き込み検証(Write verify)が行われる。な
お、図2に示すように、書き込み検証が書き込み検証信
号XWVFがローレベルの期間において行われる。この
場合に、書き込みが行われたメモリセルに接続されてい
るワード線に、書き込み時と異なる電圧が印加され、当
該電圧を印加したときメモリセルに接続されているビッ
ト線の電流をセンスアンプにより検出することで、メモ
リセルのしきい値電圧を判断できる。メモリセルのしき
い値電圧が書き込みデータに応じた所定のレベルに達し
た場合に、書き込みが終了し、メモリセルのしきい値電
圧が書き込みデータに応じた所定のレベルに達していな
い場合に、さらに次回の書き込みが行われる。
【0079】上述した書き込みとその後の検証が繰り返
して行われるので、選択メモリセルのしきい値電圧は書
き込みデータにより設定された所定の電圧範囲内に分布
するように制御される。
【0080】図2に示すように、書き込み動作を制御す
る書き込み信号XWRTの立ち上がりエッジから次回の
書き込み電圧の制御が開始する。カウンタ20のカウン
ト値が書き込みごとにカウントアップされ、それに応じ
てデコーダ30の出力信号が変化する。即ち、書き込み
毎に制御信号CNT0,CNT1,CNT2,…,CN
T12が順次ハイレベルに設定され、これに応じて分圧
用抵抗素子を切り換えるトランジスタNT0,NT1,
NT2,…,NT12が順次オンし、昇圧回路10の出
力電圧VPPがΔVPPだけ増加する。このように、本実施
形態において、ISPP法に基づき書き込みが行われ
る。その結果、メモリセルのしきい値電圧分布幅が狭く
なり、且つ書き込みが高速に実現できる。
【0081】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、昇圧回路10の昇圧電圧VPPの出力端子と分圧点N
D0との間に、分圧用抵抗素子Rx0,R(0),R
(1),,R(12)を直列に接続し、分圧点ND0と
接地電位GNDとの間に、抵抗素子Ry0を接続する。
書き込み回数をカウントするカウンタ20のカウント値
に応じてデコーダ30により制御信号CNT0,CNT
1,…,CNT12を出力し、これらの制御信号に応じ
てトランジスタNT0,NT1,…,NT12を制御し
て抵抗素子R(0)〜R(12)の内何れか一つを選択
する。コンパレータ40により分圧点ND0の電圧Vr
と基準電圧Vref を比較し、比較結果に応じて昇圧回路
10へのクロック信号の供給を制御することで、書き込
み毎にΔVPPだけ増加する電圧VPPを選択ワード線に供
給し、ISPP法により書き込みが行われ、メモリセル
のしきい値電圧の分布幅を狭くでき、高速な書き込みを
実現でできる。さらに、分圧用抵抗素子R(0)〜R
(12)の抵抗値を等しくでき、プロセスのバラツキに
よる抵抗値の変動を抑制でき、且つ電圧VPPの初期値の
調整による増圧分ΔVPPの変動をなくす。
【0082】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の半導体記
憶装置によれば、ISPP法に基づく書き込み電圧を発
生する分圧用抵抗素子の抵抗値を一定に設定でき、抵抗
素子を形成するためのレイアウトが容易に行われる。ま
た、分圧用抵抗素子の抵抗値はプロセスのバラツキによ
る影響を低減でき、ワード線電圧の増加分を設計値に保
つことができ、しきい値電圧の分布幅を狭く制御できる
利点がある。さらに、分圧用抵抗素子に流れる電流を常
に一定に保つことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半導体記憶装置に用いた電圧供給
回路の一実施形態を示す回路図である。
【図2】図1の電圧供給回路の動作を示す波形図であ
る。
【図3】多値メモリのしきい値電圧Vthの分布例を示す
図である。
【図4】ISPP法に用いられた一般的な電圧供給回路
の原理を示す回路図である。
【図5】電圧供給回路の一構成例を示す回路図である。
【図6】ポリシリコンにより形成された分圧用抵抗素子
の平面図である。
【図7】電圧供給回路の他の構成例を示す回路図であ
る。
【符号の説明】
10…昇圧回路、20,20a,20b…カウンタ、3
0,30a,30b…デコーダ、40…コンパレータ、
PP…ISPP制御電圧、VCC…電源電圧、GND…接
地電位。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 29/792

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】周囲と電気的に絶縁されている電荷蓄積層
    に対して電荷の授受を行うことによりしきい値電圧を制
    御し、当該しきい値電圧に応じたデータを記憶するメモ
    リセルを有し、書き込み時に上記メモリセルの制御ゲー
    トに初期値から一定の増加分で逐次増加する電圧を複数
    回印加することにより、上記しきい値電圧を書き込みデ
    ータに応じて所定の電圧範囲内に分布するように制御す
    る不揮発性半導体記憶装置であって、 入力したクロック信号に応じて昇圧動作を行い、所定の
    レベルを持つ昇圧電圧を出力する昇圧回路と、 上記昇圧電圧の出力端子と分圧点との間に接続され、制
    御信号に応じて抵抗値が逐次変化する第1の分圧抵抗
    と、 上記分圧点と接地電位との間に接続されている第2の分
    圧抵抗と、 上記分圧点からの分圧電圧と基準電圧とを比較する比較
    回路と、 上記比較回路の比較結果に応じて上記昇圧回路への上記
    クロック信号の供給を制御するクロック制御回路とを有
    する不揮発性半導体記憶装置。
  2. 【請求項2】上記第1の分圧抵抗は、上記昇圧電圧の出
    力端子と上記分圧点との間に直列に接続されている(n
    +1)(nは正整数)個の抵抗素子と、 上記(n+1)個の抵抗素子間の接続点と上記分圧点と
    の間に接続され、n個の制御信号に応じてオン/オフが
    制御されるn個のスイッチング素子とを有する請求項1
    記載の不揮発性半導体記憶装置。
  3. 【請求項3】上記(n+1)個の抵抗素子の内、上記出
    力端子に接続されている抵抗素子を除き、他のn個の抵
    抗素子の抵抗値が等しく設定されている請求項2記載の
    不揮発性半導体記憶装置。
  4. 【請求項4】上記各抵抗素子は、所定の幅を持つポリシ
    リコン層に形成され、当該ポリシリコン層の長さに応じ
    た抵抗値を有する請求項2記載の不揮発性半導体記憶装
    置。
  5. 【請求項5】上記各スイッチング素子は、ソースまたは
    ドレイン拡散層の何れかをなす不純物拡散層を上記第1
    の分圧抵抗を構成する各抵抗素子間の何れかの接続点に
    接続され、他方の不純物拡散層が上記分圧点に接続さ
    れ、ゲートに上記制御信号が入力されるトランジスタに
    より構成されている請求項2記載の不揮発性半導体記憶
    装置。
  6. 【請求項6】上記各トランジスタの耐圧は、上記昇圧回
    路の出力電圧以上にある請求項2記載の不揮発性半導体
    記憶装置。
  7. 【請求項7】書き込みの回数をカウントするm(mは整
    数、かつ、2m ≧n)ビットのカウンタと、 上記カウンタのカウント値をデコードし、上記n個の制
    御信号を出力するデコーダとを有する請求項2記載の不
    揮発性半導体記憶装置。
  8. 【請求項8】上記比較回路は、一方の入力端子に上記分
    圧点の分圧電圧が印加され、他方の入力端子に上記基準
    電圧が印加される差動増幅回路により構成され、上記分
    圧電圧が上記基準電圧より低いとき、第1のレベルを持
    つ比較信号を出力し、上記分圧電圧が上記基準電圧より
    高いとき、第2のレベルを持つ比較信号を出力する請求
    項1記載の不揮発性半導体記憶装置。
  9. 【請求項9】上記クロック制御回路は、上記比較信号が
    上記第1のレベルのとき、上記クロック信号を上記昇圧
    回路に供給し、上記比較信号が上記第2のレベルのと
    き、上記クロック信号の供給を停止する請求項8記載の
    不揮発性半導体記憶装置。
  10. 【請求項10】上記クロック制御回路は、一方の入力端
    子に上記比較信号が入力され、他方の入力端子に上記ク
    ロック信号が入力される論理ゲートにより構成されてい
    る請求項8記載の不揮発性半導体記憶装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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