JP2000047289A - ファインダ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ファインダの内部の情報を容易に製造するこ
とができるファインダ装置を提供する。 【解決手段】 画面サイズ切換マスクをマスク押え板を
用いて視野枠あるいはファインダ枠本体に切り換え可能
に取付け、対物レンズ系に入ったファインダ像が接眼レ
ンズ系から覗けるようにしたファインダ装置であって、
前記視野枠あるいはマスク押え板にファインダ内情報を
表示してファインダ像とともに覗けるように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は写真機のファイン
ダ装置に関し、特に、構造を容易にして製造を容易にす
ることができる写真機のファインダ装置に関するもので
ある。

【０００２】

【従来技術およびその問題点】一般に、写真機のファイ
ンダ装置、特に、採光式のファインダ装置にあっては、
図５に示すように複数の対物レンズ系４７を通過したフ
ァインダ像の光は、ダハプリズム４８に入光し、このダ
ハプリズム４８によって進行方向が変更されたのちに、
プリズム４９に入光し、このプリズム４９で複数回反射
された後に接眼レンズ系５０を通過して出光するように
なっている。

【０００３】そして、ダハプリズム４８とプリズム４９
の間にはファインダ枠本体５１と一体となっている枠体
５３と、この枠体５３に突設されたピン５４と、このピ
ン５４によって支持される画面サイズ切換マスク４６
と、この画面サイズ切換マスク４６が脱落するのを防止
するマスク押え板５２とが取付けられている。この画面
サイズ切換マスク４６は、光を通過させるための方形状
の空所の大きさが切り換え可能であり、標準サイズ
（Ｃ）、ハイビジョンサイズ（Ｈ）およびパノラマサイ
ズ（Ｐ）に切り換え可能である（特開平６−８２８８２
号公報参照）。

【０００４】そして、前記ダハプリズム４８を通過した
光は、マスク押え板５２、画面サイズ切換マスク４６に
よって進行を邪魔されることなく、それらを通過してプ
リズム４９に伝達されるようになっている。

【０００５】さらに、前記ダハプリズム４８の出光側の
面にはＡＦ（オートフォーカス）のターゲットマーク、
近距離補正マーク等４４が形成されていて（図６参
照）、このマーク４４がファインダ、すなわち、接眼レ
ンズ系５０を覗いた時にファインダ像とともに撮影者の
視野に入るようになっている。

【０００６】上記のように構成された従来のファインダ
装置にあっては、ファインダを覗いた時にファインダ像
とともに視野に入るＡＦ（オートフォーカス）のターゲ
ットマーク、近距離補正マーク等４４はダハプリズム４
８の出光側の面に形成されており、このダハプリズム４
８にＡＦ（オートフォーカス）のターゲットマーク、近
距離補正マーク等４４を形成する作業は、ダハプリズム
４８自体が破損し易いので非常に神経を要する作業であ
り、したがって、不良が発生する率が高くなってしまう
という問題点を有していた。

【０００７】この発明の目的は、ダハプリズムに直接に
形成することなく、ファインダから覗いた時にＡＦ（オ
ートフォーカス）のターゲットマーク、近距離補正マー
ク等が見えるようにして、作業に容易化を図ることがで
きるファインダ装置を提供することにある。

【０００８】

【問題点を解決するための手段】上記の問題点を解決す
るためにこの発明は、対物レンズ系と接眼レンズ系との
間に、画面サイズ切換マスクをマスク押え板を用いて視
野枠あるいはファインダ枠本体に切り換え可能に取付
け、対物レンズ系に入ったファインダ像が接眼レンズ系
から覗けるようにしたファインダ装置であって、前記視
野枠あるいはマスク押え板にファインダ内情報を表示
し、この情報が前記ファインダ像とともに接眼レンズ系
から覗けるように構成したものである。

【０００９】

【作用】上記の手段を採用したことによりこの発明は、
ファインダ像は対物レンズ系に入ったのちにマスク押え
板、画面サイズ切換マスク、あるいは視野枠を介して接
眼レンズ系に伝達される。またファインダ内情報は視野
枠あるいはマスク押え板に表示されるので接眼レンズ系
を覗いた時にはファインダ像とともに所定の情報を覗く
ことができる。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、図面に示すこの発明の実施
の形態について説明する。図１および図２にはこの発明
によるファインダ装置の実施の形態が示されており、図
１はファインダ装置の全体概略図、図２はマスク押え板
の拡大説明図である。

【００１１】この実施の形態によるファインダ装置にあ
っては、図２に示すようなマスク押え板１が用いられて
いる。すなわち、マスク押え板１はその中央部を方形状
に除いた周縁部に印刷によって不透明部２が形成され、
さらに、マスク押え板１の印刷されていない透明部３に
は印刷によってオートフォーカスターゲットマーク４と
近距離補正マーク５とが形成されている。さらに、上記
のように構成されているマスク押え板１の前記透明部３
を挟んで対向する不透明部２には孔６が穿設されてい
る。

【００１２】上記のように構成されているマスク押え板
１を組み込んだファインダ装置が図２に示されている。
図２において、複数の対物レンズからなる対物レンズ系
７を通過したファインダ像の光はダハプリズム８によっ
て方向が変えられてプリズム９に入光し、このプリズム
９で複数回反射された後に接眼レンズ系１０を通過する
ようになっている。

【００１３】そして、前記ダハプリズム８とプリズム９
との間であって、前記プリズム９に近い部位のファイン
ダ枠本体１１には、板状をなすとともに中央部に方形状
の空所１２が設けられたファインダ枠部１３が一体に設
けられてファインダ枠本体１１の一部に形成され、さら
に、このファインダ枠部１３には空所１２を挟んだ両側
にピン１４がそれぞれ穿設されている。

【００１４】そして、前記ファインダ枠本体１１と一体
になっているファインダ枠部１３に突設されたピン１
４、１４には、複数の部材が組み合わされて中央部に空
所１５が形成され、かつ、この空所１５の大きさが変更
可能となっている画面サイズ切換マスク１６が設けられ
ている。

【００１５】この画面サイズ切換マスク１６は両ピン１
４によって各部材が固定されているとともに、作動杆
（図示せず）によって画面サイズ、すなわち、中央部の
空所１５のサイズが切り換えられるようになっている。

【００１６】さらに、前記ファインダ枠部１３に突設さ
れた両ピン１４には前記マスク押え板１が、その不透明
部２に設けられた孔６を貫通した状態で取付けられてい
て、両ピン１４によってマスク押え板１が固定され、こ
れによって前記画面サイズ切換マスク１６が脱落するの
を防止している。なお、マスク押え板１の透明部３のう
ちの画面サイズ切換マスク１６側にはオートフォーカス
ターゲットマーク４と近距離補正マーク５とが設けられ
ている。

【００１７】上記のように組立てられたファインダ枠部
１３と、画面サイズ切換マスク１６と、マスク押え板１
とにあっては、ファインダ枠部１３とマスク押え板１と
はその中央部の空所１２および透明部３はその大きさが
固定であり、一方、前記画面サイズ切換マスク１６の中
央部の空所１５は可変である。

【００１８】上記のようなマスク押え板１を組み込んだ
ファインダ装置にあっては、ファインダ像の光が複数の
対物レンズからなる対物レンズ系７を通過して、ダハプ
リズム８に到達し、進行方向を変えられたのちにプリズ
ム９を介して接眼レンズ系１０に到達するものである。

【００１９】そして、ダハプリズム８からプリズム９に
至る途中に透過するマスク押え板１の透明部３には、印
刷によりオートフォーカスターゲットマーク４と近距離
補正マーク５とが形成されているので、ファインダを覗
いたときにはファインダ像とともにそれらのマーク４、
５が見えるものである。

【００２０】図３および図４にはこの発明によるファイ
ンダ装置の他の実施の形態が示されており、図３はファ
インダ装置の全体概略図、図４は視野枠の拡大説明図で
ある。

【００２１】この実施の形態によるファインダ装置にあ
っては、視野枠２１は、図４に示すように、その中央部
を方形状に除いた周縁部が印刷によって不透明部２２に
形成され、さらに、印刷されていない中央部の透明部２
３の裏面側には印刷によってオートフォーカスターゲッ
トマーク２４と近距離補正マーク２５とが形成されてい
る。

【００２２】上記のように構成されているファインダの
視野枠２１を組み込んだファインダ装置が図３に示され
ている。図３において、複数の対物レンズからなる対物
レンズ系２７を通過した撮影対象物の光はダハプリズム
２８によって方向が変えられたのちにプリズム２９に入
光し、このプリズム２９で複数回反射された後に接眼レ
ンズ系３０を通過するようになっている。

【００２３】そして、前記ダハプリズム２８とプリズム
２９との間であって、前記プリズム２９に近い部位のフ
ァインダ枠本体３１には、透明板からなり、中央部を除
いた周縁部に印刷が施されている前記視野枠２１が、光
の進行方向と直交した状態で固定されている。したがっ
て、視野枠２１に設けたオートフォーカスターゲットマ
ーク２４と近距離補正マーク２５とは前記プリズム２９
側となっている。

【００２４】さらに、前記視野枠２１に設けられた両ピ
ン３４、３４には画面サイズ切換マスク３６が設けら
れ、さらに、前記両ピン３４には中央部に方形状の空所
３７が形成されているとともに、前記両ピン３４に一致
する孔が穿設されているマスク押え板３８が設けられて
前記画面サイズ切換マスク３６が離脱するのを防止して
いる。

【００２５】なお、前記画面サイズ切換マスク３６は両
ピン３４によって各部材が固定されているとともに、作
動杆（図示せず）によって画面サイズ、すなわち、中央
部の空所３５のサイズが切り換えられるようになってい
る。

【００２６】上記のように組立てられた視野枠２１と画
面サイズ切換マスク３６とマスク押え板３８とにあって
は、視野枠２１とマスク押え板３８とはその透明部２３
および中央部の空所３７はその大きさが固定であり、一
方、前記画面サイズ切換マスク３６の中央部の空所３５
は可変である。

【００２７】上記のように視野枠２１を組み込んだファ
インダ装置にあっては、ファインダ像の光が複数の対物
レンズからなる対物レンズ系２７を通過して、ダハプリ
ズム２８に到達し、進行方向を変えられたのちにプリズ
ム２９を介して接眼レンズ系３０に到達するものであ
る。

【００２８】そして、視野枠２１の透明部２３には、印
刷によりオートフォーカスターゲットマーク２４と近距
離補正マーク２５とが形成されているので、ファインダ
を覗いたときにはファインダ像とともにそれらのマーク
を見ることができるものである。

【００２９】

【発明の効果】この発明は上記のように構成したことに
より、プリズム自体にファインダ内情報を形成すること
なく、視野枠あるいは画面サイズ切換マスクが脱落する
のを防止するマスク押え板にファインダ内情報を設ける
ことができる。これによって、ファインダ内情報を容易
に設けることができ、作業の容易化を図ることができる
とともに、製造コストを安価とすることができるという
効果を有している。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明によるファインダ装置の実施の形態を
示す全体概略図である。

【図２】図１に示すものに用いているマスク押え板の拡
大説明図である。

【図３】この発明によるファインダ装置の他の実施の形
態を示す全体概略図である。

【図４】図３に示すものに用いている視野枠を示す拡大
説明図である。

【図５】従来のファインダ装置を示す全体概略図であ
る。

【図６】図５のＸに示す部分の拡大説明図である。

【符号の説明】

１、３８、５２……マスク押え板 ２、２２……不透明部 ３、２３……透明部 ４、２４……オートフォーカスターゲットマーク ５、２５……近距離補正マーク ６……孔 ７、２７、４７……対物レンズ系 ８、２８、４８……ダハプリズム ９、２９、４９……プリズム １０、３０、５０……接眼レンズ系 １１、３１、５１……ファインダ枠本体 １２、１５、３５、３７……空所 １３……ファインダ枠部 １４、３４、５４……ピン １６、３６、４６……画面サイズ切換マスク ２１……視野枠 ４４……マーク ５３……枠体

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 稲葉 修 埼玉県大宮市植竹町１丁目324番地 富士 写真光機株式会社内 Ｆターム(参考） 2H018 AA02 AA06 BA03 BA06 BE02

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 対物レンズ系と接眼レンズ系との間に、
   画面サイズ切換マスクをマスク押え板を用いて視野枠あ
   るいはファインダ枠本体に切り換え可能に取付け、対物
   レンズ系に入ったファインダ像が接眼レンズ系から覗け
   るようにしたファインダ装置であって、前記視野枠ある
   いはマスク押え板にファインダ内情報を表示し、この情
   報が前記ファインダ像とともに接眼レンズ系から覗ける
   ように構成したことを特徴とするファインダ装置。