JP2000045323A - 地中連続壁掘削機の位置検出装置 - Google Patents

地中連続壁掘削機の位置検出装置

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JP2000045323A
JP2000045323A JP10211326A JP21132698A JP2000045323A JP 2000045323 A JP2000045323 A JP 2000045323A JP 10211326 A JP10211326 A JP 10211326A JP 21132698 A JP21132698 A JP 21132698A JP 2000045323 A JP2000045323 A JP 2000045323A
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利夫 小栗
Tsutomu Tanaka
田中  勉
Takeshi Taguchi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吊り降ろされて略垂直下方に掘り進む地中連
続壁掘削機の位置を掘削機に接続された測定用ワイヤの
長さと傾斜角とから検出する際に、測定精度を向上す
る。 【解決手段】 位置検出装置は、架台に、上端部を支点
として揺動自在に支持されたロッド6を有する。また、
ロッド6の下端部に一端を着脱自在に接合され、ロッド
6の下端部から掘削機に設けられた滑車を介してウイン
チに至る測定用ワイヤ10を有する。そして、ロッド6
の傾斜角と、測定用ワイヤ10のウインチからの送り出
し長さもしくは掘削機を吊り下げるクレーンに設けられ
た深度計測器の測定値から掘削機の位置を算出する。ま
た、ロッド6と上記測定用ワイヤ10とは、固定具20
により固定されている。これにより、ロッド6に対して
着脱自在な測定用ワイヤ10の位置がずれるのを防止
し、傾斜角の測定誤差を減少させ、掘削機の位置の検出
精度を向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地上から地中連続
壁掘削機を吊り降ろして、垂直に掘り進める際に、その
進路を制御するために、上記掘削機の位置を検出する地
中連続壁掘削機の位置検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、地中連続壁の構築においては、
地盤に深い溝を掘削することになるが、上記掘削に用い
られる掘削装置の一つとして、図15に示すような地中
連続壁掘削機1(たとえば、水平多軸型ドラムカッター
式掘削機)が知られている。上記掘削機1は、クローラ
クレーン等によりワイヤ2で吊り下げられ、地盤を下方
に掘り進んでいくものであるが、この際に、掘削機1の
進行方向が鉛直方向より多少ずれる可能性があるので、
掘削機1の進行方向を制御するようになっている。
【0003】また、掘削機1の進行方向を制御するに当
たっては、掘削機1の進行方向のズレすなわち、掘削機
1の現在位置を求める必要がある。そこで、従来、図1
5に示すような位置検出装置3が用いられていた。上記
位置検出装置3は、地上に設置された架台4に上端部を
支点として揺動自在に連結されて、垂下された状態のロ
ッド6と、該ロッド6の傾斜角を測定する傾斜測定器7
と、ロッド6の下端から掘削機1の滑車8を介してウイ
ンチ9に至る測定用ワイヤ10とを備えたものである。
【0004】また、位置検出装置3には、ウインチより
送り出された測定用ワイヤ10の長さから掘削機1の深
度を計測する深度計測器11が備えられている。また、
上記掘削機1を吊り降ろすクローラクレーンにも、上記
掘削機1を吊り降ろす際に用いられるワイヤの送り出し
長さから掘削機1の深度を形成する深度計測装置が設置
されている。このような位置検出装置3によれば、初期
状態において、ロッド6及び測定用ワイヤのロッド6か
ら滑車8に至る部分とを鉛直方向に沿っているものとし
た場合に、掘削機1の進路が鉛直方向に沿った予定進路
からずれると、測定用ワイヤ10とロッド6とが一体に
傾斜することになる。
【0005】そして、この際に上記傾斜測定器7により
計測されたロッド6の傾斜角と、深度計測器11により
求められる測定用ワイヤ10の送り出し長さもしくは上
述のクローラクレーンの深度計測装置の測定値から、掘
削機1の上端部の現在の位置や掘削機の予定進路からの
水平方向の変位を算出することができる。さらに、掘削
機1に設置された傾斜計(図示略)により測定される傾
斜角から掘削機1の下端部、すなわち、掘削機1の刃先
に当たる部分の位置を算出することができる。
【0006】また、直接、測定用ワイヤ10の一端部を
揺動自在に架台4に連結せずに、上述のように上端部が
揺動自在に連結されたロッド6を介して測定用ワイヤ1
0を接続するようにすると共に、剛体であるロッド6の
部分で測定用ワイヤ10及びロッド6の傾斜角を測定す
るようにすることで、可撓性を有する測定用ワイヤ10
の傾斜角を直接測定した場合よりも正確に傾斜角を測定
することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
に基本的にロッド6(測定用ワイヤ10)の傾斜角と測
定用ワイヤ10の送り出し長さもしくは上述のクローラ
クレーンの深度計測装置の測定値とから掘削機1の位置
を算出するようにした場合には、掘削機1と位置検出装
置3とが大きく離れた状態で、傾斜角の僅かな誤差が、
掘削機1の位置の水平方向に沿った大きな誤差となる可
能性がある。
【0008】従って、ロッド6(測定用ワイヤ10)の
傾斜角を正確に測定する必要があり、精度を維持するた
めに、位置検出装置3の設置やその他の作業にも手間が
かかっていた。また、掘削精度をより向上するために
は、掘削機1の位置検出の測定精度を向上する必要があ
った。
【0009】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、掘削機1の位置検出の精度を維持しながら位置
検出装置の設置を含む取り扱い作業を省力化するととも
に、掘削機1の位置検出の精度をさらに向上することが
できる地中連続壁掘削機の位置検出装置を提供すること
を目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、地上から吊り降ろされ略垂直下方に掘り進む地中連
続壁掘削機を用いて掘削を行うに際し、地上に設置され
た架台に、上端部を支点として揺動自在に支持されたロ
ッドと、上記ロッドの下端部に一端を着脱自在に接続さ
れ、上記ロッドの下端部から上記掘削機に設けられた滑
車を介して上記架台に設けられたウインチに至り、他端
部側を上記ウインチに巻き取られる測定用ワイヤとを備
え、上記ロッドの傾斜角と、上記測定用ワイヤのウイン
チからの送り出し長さ及び上記掘削機を吊り下げる装置
に設けられて上記掘削機の深度を計測する深度計測装置
の測定値のうちの少なくとも一方とから上記掘削機の位
置を算出する地中連続壁掘削機の位置検出装置であっ
て、上記ロッドに着脱自在に接続されるロッド固定部
と、上記測定用ワイヤの上記ロッドとの接合部の近傍に
着脱自在に接続されるワイヤ固定部とを備えるととも
に、これらロッド固定部が接続されたロッドと、ワイヤ
固定部が接続された測定用ワイヤとを略一直線上に配置
するように、上記ロッド固定部と上記ワイヤ固定部とが
一体に形成されてなる固定具が備えられていることを特
徴とする。
【0011】上記構成によれば、ロッドに測定用ワイヤ
を固定的ではなく、着脱自在に接続することにより生じ
るロッドと測定用ワイヤとの接合部の遊びにより、測定
時にロッドに対する測定用ワイヤの位置が上記遊びの範
囲でずれるのを上記固定具により防止して、上記ずれに
より生じるロッドの傾斜角の測定誤差をなくし、掘削機
の位置の検出精度を向上することができる。また、上記
固定具のロッド固定部がロッドに着脱自在に接続され、
ワイヤ固定部が測定用ワイヤに着脱自在に接続されてい
るので、固定具をロッド及び測定用ワイヤから外すこと
ができる。従って、固定具がロッドからの測定用ワイヤ
の取り外しを妨げることがなく、消耗品である測定用ワ
イヤの交換を容易に行える状態のまま測定精度を向上す
ることができる。
【0012】すなわち、ロッドに対して測定用ワイヤを
固定的に接続してしまえば、上述のような誤差をなくす
ことが可能であるが、測定用ワイヤを交換する際に、ロ
ッドまで交換しなければならず、ロッドごと測定用ワイ
ヤを取り外すのに手間がかかると共に、ロッドまで交換
することによりコストが高くなるが、上述のような固定
具を用いることにより、メンテナンスの省力化と低コス
ト化を図った状態で、掘削機の位置検出の精度を向上す
ることができる。なお、ロッド固定部とワイヤ固定部と
を必ずしも最初から一体に形成する必要はなく、それぞ
れロッド固定部とワイヤ固定部とを製造した後に、ロッ
ド固定部とワイヤ固定部とを接合することにより、固定
具を形成するようにしても良い。
【0013】請求項2記載の本発明は、地上から吊り降
ろされ略垂直下方に掘り進む地中連続壁掘削機を用いて
掘削を行うに際し、地上に設置された架台に、上端部を
支点として揺動自在に支持されたロッドと、上記ロッド
の下端部に一端を接続され、上記ロッドの下端部から上
記掘削機に設けられた滑車を介して上記架台に設けられ
たウインチに至り、他端部側を上記ウインチに巻き取ら
れる測定用ワイヤとを備え、上記ロッドの傾斜角と、上
記測定用ワイヤのウインチからの送り出し長さ及び上記
掘削機を吊り下げる装置に設けられて上記掘削機の深度
を計測する深度計測装置の測定値のうちの少なくとも一
方とから上記掘削機の位置を算出する地中連続壁掘削機
の位置検出装置であって、上記掘削機により掘削される
範囲の周囲を囲むように地上に設置される枠状の口元ガ
イドと、上記架台を有する位置検出装置本体とを備え、
上記口元ガイドが地上に設置された後に、上記位置検出
装置本体が上記口元ガイドの外周部に沿って位置決めさ
れた状態で地上に設置されることを特徴とする。
【0014】上記構成によれば、比較的軽量に設けるこ
とが可能な枠状の口元ガイドを設置した後に、口元ガイ
ドの外周部に沿って位置決めして位置検出装置本体を設
置できるので、ウインチ等をが備えられた架台を有して
重量が大きな位置検出装置本体を掘削機の位置に対応し
て直接設置するよりも、より容易かつ正確に設置でき
る。従って、位置検出装置本体を正確かつ容易に設置で
きることで、掘削機の位置検出の精度を保った状態で、
位置検出装置本体の設置作業を省力化することができ
る。
【0015】請求項3記載の本発明は、地上から吊り降
ろされ略垂直下方に掘り進む地中連続壁掘削機を用いて
掘削を行うに際し、地上に設置された架台と、該架台か
ら前方に延出した延出部と、該延出部に上端部を支点と
して揺動自在に支持されたロッドと、上記ロッドの下端
部に一端を着脱自在に接続され、上記ロッドの下端部か
ら上記掘削機に設けられた滑車を介して上記架台に設け
られたウインチに至り、他端部側を上記ウインチに巻き
取られる測定用ワイヤと、上記延出部に設けられると共
に、上記掘削機の滑車から上方に向かう測定用ワイヤを
上記延出部から上記架台のウインチに案内する案内滑車
とを備え、上記ロッドの傾斜角と、上記測定用ワイヤの
ウインチからの送り出し長さ及び上記掘削機を吊り下げ
る装置に設けられて上記掘削機の深度を計測する深度計
測装置の測定値のうちの少なくとも一方とから上記掘削
機の位置を算出する地中連続壁掘削機の位置検出装置で
あって、上記延出部が架台側に引き込まれるように前後
動可能とされ、かつ、延出部の前後動に対応して移動可
能とされると共に、上記案内滑車からウインチに至る測
定用ワイヤに掛合して、測定用ワイヤの経路を変更する
移動滑車が備えられ、上記延出部が前後動した際に、上
記移動滑車が上記延出部と共に移動する案内滑車からウ
インチに至る測定用ワイヤの経路の距離を略一定に保つ
ように測定用ワイヤの経路を変更することを特徴とす
る。
【0016】上記構成によれば、掘削機上に延出するこ
とになる延出部を架台側に引き込むように前後動自在と
なっているので、掘削機を引き上げる際に、延出部を後
退させて待避させることにより、引き上げられる掘削機
の通路をあけることができ、位置検出装置全体を後退さ
せるよりも容易に掘削機の通路をあけることができる。
また、延出部を前後動させた場合に、延出部に設けられ
た案内滑車も前後動することになり、案内滑車とウイン
チとの間において測定用ワイヤの経路の距離が変動する
ことになるので、弛まないように一定の張力で引っ張ら
れた状態の測定用ワイヤが弛んだり一定の張力より大き
な張力で引っ張られたりすることになる。そこで、延出
部の前後動に対応してウインチを制御して、測定用ワイ
ヤを巻き取ったり送り出したりする必要が生じるが、本
発明によれば、延出部に対応して、移動滑車を移動させ
ることにより案内滑車からウインチに至る測定用ワイヤ
の経路の距離を略一定に保つことができるので、延出部
の前後動に対応してウインチを制御する必要がなく、延
出部の前後動における制御を容易なものとすることがで
きる。
【0017】請求項4記載の本発明は、地上から吊り降
ろされ略垂直下方に掘り進む地中連続壁掘削機を用いて
掘削を行うに際し、地上に設置された架台と、該架台か
ら前方に延出した延出部と、該延出部に、上端部を支点
として揺動自在に支持されたロッドと、上記ロッドの下
端部に一端を接続され、上記ロッドの下端部から上記掘
削機に設けられた滑車を介して上記架台に設けられたウ
インチに至り、他端部側を上記ウインチに巻き取られる
測定用ワイヤとを備え、上記ロッドの傾斜角と、上記測
定用ワイヤのウインチからの送り出し長さ及び上記掘削
機を吊り下げる装置に設けられて上記掘削機の深度を計
測する深度計測装置の測定値のうちの少なくとも一方と
から上記掘削機の位置を算出する地中連続壁掘削機の位
置検出装置であって、上記延出部が、架台に対して回動
可能に接続され、上記延出部の回動により架台からの延
出部の延出長さが変更可能となっていることを特徴とす
る。
【0018】上記構成によれば、上述のように、掘削機
を引き上げる際に、延出部を待避させる際に、延出部を
後方に移動させるのではなく、回転移動して待避できる
ので、延出部を前後動自在に設けるよりも、位置検出装
置を小型化することが可能となる。また、湾曲した地中
連続壁を構築するために、湾曲した溝を掘る場合には、
掘削機1に対して位置検出装置を真っ直ぐに配置する
と、位置検出装置の下が既に掘削されていると共に、位
置検出装置を溝上に支持する支持台の幅が溝の幅より少
し広いものとなっている場合に、位置検出装置の下の溝
が湾曲しているので、位置検出装置の支持台の後方側に
おいて一方の角が溝の内側に配置されてしまう可能性が
高い。そこで、支持台の幅を広げるなどして、位置検出
装置が溝内に落ちないように支持する必要が生じてしま
う。
【0019】一方、掘削機に対して位置検出装置を溝の
湾曲に沿って斜めに配置すれば、支持台の幅を広げなく
とも、位置検出装置を溝上に支持することが可能となる
が、位置検出装置の傾斜角の測定におけるXY方向が掘
削機のXY方向とずれてしまうので、掘削機の位置検出
において、測定データを補正して掘削機の位置を算出す
る必要が生じてしまう。
【0020】これに対して、本発明によれば、掘削機に
対して位置検出装置を溝の湾曲に沿って斜めに配置し
て、支持台の幅を広げずに位置検出装置を溝上に配置す
るようにしても、傾斜角を測定するロッドが配置された
延出部を回転させて、延出部のロッドの傾斜角を測定す
る傾斜測定器の向きを一致させるようにすれば、傾斜角
の測定におけるXY方向が掘削機のXY方向とずれてし
まうことがない。従って、湾曲した溝に対応して支持台
の幅を広くする必要がないと共に、データの方向を補正
する必要がないので、掘削機の位置検出において、コス
トの削減と省力化を図ることができる。
【0021】請求項5の本発明は、地上から吊り降ろさ
れ略垂直下方に掘り進む地中連続壁掘削機を用いて掘削
を行うに際し、地上に設置された架台に、上端部を支点
として揺動自在に支持されたロッドと、上記ロッドの下
端部に一端を接続され、上記ロッドの下端部から上記掘
削機に設けられた滑車を介して上記架台に設けられたウ
インチに至り、他端部側を上記ウインチに巻き取られる
測定用ワイヤとを備え、上記ロッドの傾斜角と、上記測
定用ワイヤのウインチからの送り出し長さ及び上記掘削
機を吊り下げる装置に設けられて上記掘削機の深度を計
測する深度計測装置の測定値のうちの少なくとも一方と
から上記掘削機の位置を算出する地中連続壁掘削機の位
置検出装置であって、上記ロッドの支点の位置に対して
上記掘削機の滑車の位置が水平方向にずれた位置に配置
されることにより、上記掘削機が予定進路上にある状態
で、上記測定用ワイヤが鉛直方向からずれた斜めに配置
され、かつ、上記ロッドの支点の位置と上記掘削機の滑
車の位置との間の水平壁距離が既知となっていることを
特徴とする。
【0022】上記構成によれば、測定用ワイヤが斜めに
なった場合に、測定用ワイヤに張力をかけた状態でも、
測定用ワイヤが自重により撓む可能性があり、測定用ワ
イヤが撓むことにより、測定用ワイヤが撓まずに直線状
となっていると仮定した場合の傾斜角の測定値より測定
値が小さくなってしまう。すなわち、測定用ワイヤの撓
みにより誤差が生じることになるが、上述のように測定
を開始する時点から、ワイヤを斜めにすれば、掘削機の
位置が水平に変位していない状態において、誤差だけを
測定することができる。
【0023】誤差を測定する際には、上記ロッドの支点
の位置と上記掘削機の滑車の位置との間の既知である水
平壁距離と、測定用ワイヤの送り出し長さもしくは掘削
機を吊り下げる装置に設けられた深度計測装置により測
定できる掘削機の深さ(掘削機の上記滑車の深さ)か
ら、上記支点と上記滑車とを結ぶ直線の傾きを算出する
と共に、算出した値と実際の測定値との差を求めれば、
これが測定用ワイヤの撓みによる誤差となる。そして、
誤差を知ることにより、測定値の信頼度を知ることがで
きると共に、誤差を用いて測定値を補正するものとすれ
ば、測定の精度を向上することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態の第
一例の地中連続壁掘削機の位置検出装置を図面を参照し
て説明する。図1は、第一例の地中連続壁掘削機の位置
検出装置15,15を用いて掘削機1の位置を検出して
いる状態を示すものである。第一例の位置検出装置1
5,15は、上記従来例の位置検出装置と同様に、地上
に設置された架台4に上端部を支点として揺動自在に連
結されて、垂下された状態のロッド(図2に図示)6
と、該ロッド6の傾斜角を測定する傾斜測定器(図示
略)と、ロッド6の下端から掘削機1の滑車8,8を介
してウインチ(図示略)に至る測定用ワイヤ10とを備
えたものである。
【0025】また、位置検出装置15,15には、従来
例の位置検出装置と同様に深度計測器(図示略)が備え
られ、クローラクレーン(図示略、掘削機1を吊り下げ
る装置)にも、従来と同様に、深度計測装置(図示略)
が設けられており、掘削機1の位置の検出において、ど
ちらの測定値を用いても良い。なお、架台4には、ロッ
ド6をその支点で揺動自在に支持するロッド支持部(図
示略)や、上記ウインチや、掘削機1の滑車8,8から
ウインチに至る測定用ワイヤ10を支持案内する架台4
内の滑車(図示略)を有すると共に、これらを支持する
フレーム(図示略)とこれらを覆うケーシング4aとを
有するものである。
【0026】また、上記ロッド6やロッド支持部や傾斜
測定器や滑車の一部は、架台4の延出部4bに配置され
ている。上記延出部4bは、架台4の本体の前面より前
方に延出し、架台4の本体に接触しないようにロッド6
や測定用ワイヤ10を下方に垂下させるようにするもの
である。そして、第一例の位置検出装置15,15にお
いては、ロッド6と測定用ワイヤ10との接続部が、従
来例の位置検出装置とは異なるものとされている。
【0027】図2は、ロッド6とワイヤ10との接合部
分を示すものである。ロッド6の下端部には、二つの支
持片6a,6aが下方に延出するように形成されてい
る。また、上記支持片6a、6aには、一本のピン6b
を二つの支持片6a,6aに同時に水平に挿通可能な孔
が形成されている。一方測定用ワイヤ10の上端部に
は、上記ピン6bを挿通可能な孔を有するリング部10
aが形成されている。
【0028】そして、ロッド6の二つの支持片6a,6
aの間に測定用ワイヤ10のリング部10aを配置する
と共に、二つの支持片6a,6aの孔の位置にリング部
10aの孔の位置を対応させ、二つの支持片6a,6a
とリング部10aとを一本のピン6bが貫通した状態と
する。また、ピン6bは、上記支持片6a,6aの孔よ
り大きな径を有する頭部6b1とピン本体となる軸部6
b2とを有すると共に、軸部6b2の先端部に挿通孔が
形成されたものである。
【0029】そして、図2に示すように、ピン6bの軸
部6b1を支持片6a,6aの孔とリング部10aの孔
とに挿通した状態でピン6bの軸部6b2の先端部に抜
け止めピン6cを螺合することにより、支持片6a,6
aとリング部10aとをピン結合した状態とするととも
に、ピン6bが抜けるのを防止するようになっている。
なお、二つの支持片6a,6a同士の間隔は、リング部
10aを支持片6a,6a同士の間に挟んだ状態とする
ために、リング部10aの厚さよりも僅かに広いものと
なっている。
【0030】また、支持片6a,6aの孔の径及びリン
グ部10aの孔の径は、ピン6bの軸部6b1を挿通で
きるように、ピン6bの軸部6b1の径よりも僅かに大
きな内径を有するものとなっている。従って、上述のよ
うに、ロッド6と測定用ワイヤ10とをピン6bで接合
した状態では、二つの支持片6a、6aの間でリング部
10aがピン6bに沿って僅かに移動する可能性があ
る。また、支持片6a,6aの孔の中をピン6bがその
軸方向と直交する方向に移動する可能性があると共に、
ピン6bに対してリング部10aがピン6bの軸方向と
直交する方向に移動する可能性がある。すなわち、ロッ
ド6と測定用ワイヤとの接合部には遊びがある。
【0031】このようなロッド6と測定用ワイヤ10と
の接合部における上述のようなロッド6に対する測定用
ワイヤ10の移動は、ロッド6部分での測定用ワイヤ1
0の傾斜角の測定においては、極めて僅かであるが誤差
を生じることになる。しかし、ロッド6及び測定用ワイ
ヤ10の傾斜角の僅かな違いが、深い位置まで掘進した
掘削機1においては、水平方向の比較的大きな変位とな
るので、上述のような、誤差をなくすことが好ましい。
【0032】なお、たとえば、溶接やその他の方法によ
り、ロッド6と測定用ワイヤ10とを固定的に一体に接
合してしまえば、上述のようにロッド6に対して測定用
ワイヤ10が僅かに移動するような事態を容易に防止す
ることができるが、測定用ワイヤ10は、掘削機1の位
置検出において、自重により撓むのを極力防止するため
に、所定の張力がかかるように、引っ張られた状態とな
っているので、測定用ワイヤ10が疲労すると切断して
しまう可能性があり、測定用ワイヤ10をたとえば定期
的に交換する必要が生じる。そこで、測定用ワイヤ10
を、容易に交換できるように、ロッド6に対して着脱自
在に連結されている必要がある。
【0033】すなわち、測定用ワイヤ10は、消耗品で
あり、交換する必要があり、ロッド6から容易に取り外
せるようになっていることが好ましい。そして、ロッド
6と測定用ワイヤ10とを着脱自在に接続した場合に
は、上述のような接続方法でなくとも、測定用ワイヤ1
0を着脱するために、接合部にある程度の遊びが必要と
なり、ロッド6に対して測定用ワイヤ10が僅かに動く
ことを防止することが困難である。
【0034】そこで、第一例においては、図2に示す固
定具20により、ロッド6と測定用ワイヤ10とを固定
し、ロッド6に対して測定用ワイヤ10が移動するのを
防止している。上記固定具20は、図2(A)(B)に
示すように、基本的に筒状のものをその軸方向に沿った
中心線に沿った分割面で二つに分割した形状を有するも
のであり、二つの分割体21、21からなる。
【0035】そして、分割体21,21の分割面側に
は、ロッド6の外径と略等しい内径を有し、かつ、ロッ
ド6を挟持するための第一の溝22と、該第一の溝22
に連続すると共に上記第一の溝22より大きな内径を有
し、かつ、ロッド6と測定用ワイヤ10との接合部を収
納するための第二の溝23と、該第二の溝23に連続す
ると共に測定用ワイヤ10より大きな内径を有し、か
つ、測定用ワイヤ10のロッド6との接合部分に続く上
端部を収納するための第三の溝24と、該第三の溝24
に連続すると共に測定用ワイヤ10の外径と略等しい内
径を有する第四の溝25とを有する。
【0036】そして、上記第一の溝22、第二の溝2
3、第三の溝24及び第四の溝25とは、分割体21,
21を接合した際に、断面略円形の孔となると共に、そ
れぞれの溝22,23,24,25からなる孔の中心線
が二つの分割体21,21を接合することにより形成さ
れる筒状の固定具20の軸心と一致するようになってい
る。また、第一の溝22からなる孔は、固定具20の上
端面に開口すると共に、第四の溝25からなる孔は、固
定具20の下端面に開口し、かつ、上記第一の溝22、
第二の溝23、第三の溝24及び第四の溝25からなる
孔が互いに連通した状態となっている。
【0037】また、二つの分割体21,21を接合した
状態の固定具20は、その上部20aの外径が、その下
部20bの外径より大きくなっている。また、二つの分
割体21,21には、それぞれ、複数のボルト孔26…
が形成されると共に、二つの分割体21,21の各ボル
ト孔26…は、二つの分割体21,21を接合した状態
で、二つの分割体21,21をボルト(図示略)が貫通
できるように、対応した位置に配置されている。
【0038】また、各ボルト孔26…は、少なくとも第
一の溝22及び第四の溝25のそれぞれの左右に上下に
二個ずつ配置されている。そして、固定具20の分割体
21,21の第一の溝22をロッド6の下端部に対応さ
せ、ロッド6と測定用ワイヤ10との接合部を第二の溝
23に対応させ、測定用ワイヤ10のロッド6との接合
部より下の上部を第三及び第四の溝24,25に対応さ
せて、ロッド6及び測定用ワイヤ10を包み込むように
二つの分割体21,21を接合すると共に、各ボルト孔
26…にボルト(図示略)を挿入してボルトにナット
(図示略)を螺合することにより、分割体21,21同
士を締結して、ロッド6と測定用ワイヤ10との接合部
分に固定具20を取り付けることができるようになって
いる。
【0039】また、固定具20において、二つの分割体
21,21同士を完全に密着させた状態においては、一
方の分割体21の第一の溝22の最も深い位置から他方
の分割体の第一の溝22の最も深い位置までの最短距離
が、ロッド6の外径よりも小さくされ、かつ、一方の分
割体21の第四の溝25の最も深い位置から他方の分割
体の第四の溝25の最も深い位置までの最短距離が、測
定用ワイヤ10の外径よりも小さくされている。
【0040】従って、上述のように分割体21,21同
士を締結することにより、固定具20をロッド6と測定
用ワイヤ10との接合部に取り付けた場合には、固定具
20の第一の溝22の部分がロッド6に着脱自在に接続
されてロッド固定部となり、固定具20の第四の溝25
の部分が測定用ワイヤ10のロッド6との接合部分の近
傍に着脱自在に接続されてワイヤ固定部となる。そし
て、これらロッド固定部とワイヤ固定部とが固定具20
として一体に形成された状態となっているので、固定具
20のロッド固定部に接合されたロッド6と、固定具2
0のワイヤ固定部に接合された測定用ワイヤ10とが位
置を固定された状態となる。
【0041】なお、この際に、ロッド6と測定用ワイヤ
10とは固定具20により一直線上に配置されるように
位置を固定されることになる。そして、上述のようにロ
ッド6と測定用ワイヤ10とがそれぞれの位置を固定さ
れることにより、ロッド6と測定用ワイヤ10との着脱
自在な接合部分において、ロッド6に対して測定用ワイ
ヤ10の位置が僅かでもずれることがなく、測定用ワイ
ヤ10と一体に揺動するロッド6の傾斜角を測定した際
に、上記ずれによる誤差が生じることがない。
【0042】従って、掘削機1の位置検出装置15,1
5を用いた位置の検出において、その測定精度を向上す
ることができる。なお、上記固定具20の形状は、上述
のものに限定されるものではなく、ロッド6の位置を固
定するロッド固定部と、測定用ワイヤ10の位置を固定
するワイヤ固定部とにより、ロッド6と測定用ワイヤ1
0とが、ロッド6と測定用ワイヤ10との接合部分の近
傍において、それぞれ着脱自在に固定できるようになっ
ていると共に、ロッド固定部とワイヤ固定部とが一体に
接続された状態となっていれば良い。
【0043】そして、上述のような位置検出装置15,
15による掘削機1の位置の検出方法は、基本的に従来
と同様であり、ロッド6の傾斜角と、測定用ワイヤ10
の送り出し長さから求められる揺動自在なロッド6の支
点から掘削機1の滑車8までの長さとに基づいて位置検
出装置15,15の位置を求めるものである。なお、第
一例においては、従来例の位置検出装置の場合とは異な
り、掘削機1の左右にそれぞれ一台ずつの位置検出装置
15,15を配置するようになっている。すなわち、掘
削機1の位置検出に二台の位置検出装置15,15を用
いて、掘削機1の上部において左右の二点の位置を求め
るようになっている。
【0044】そして、上述のように、左右の二点の位置
を求めることにより、掘削機1が左右に回転するように
位置がずれた場合にこの回転角度を計測することができ
る。また、このように二台の位置検出装置15,15を
用いて掘削機1の位置を測定する場合には、構築すべき
地中連続壁に沿って、掘削機1を挟んで左右に配置され
た位置検出装置15,15が並んだ状態となる。従っ
て、位置検出装置15,15は、既に地中連続壁を構築
するために掘削された溝上に配置される可能性がある
が、この場合には、溝の左右の周縁部にそれぞれ予め構
築される左右のコンクリート製のガイド壁(図示略)間
にまたがった状態で支持台16,16が配置されると共
に、該支持台16,16が既に掘削された溝上に位置検
出装置15,15を支持するようになっている。
【0045】次に、本発明の実施の形態の第二例の地中
連続壁掘削機の位置検出装置について図面を参照して説
明する。図4及び図5は、第二例の位置検出装置30を
示すものであり、図6は、第二例の位置検出装置30の
口元ガイド31を示すものである。図4〜図5に示すよ
うに、第二例の位置検出装置30は、第一例の位置検出
装置15と同様の構成を有する位置検出装置本体32,
32と、掘削される溝29(図5に仮想線で図示)上に
位置検出装置本体31,31を支持可能な支持台16,
16と、支持台16,16及び該支持台16,16に接
続された位置検出装置本体32,32の位置決めをする
ための上記口元ガイド31とを備えたものである。
【0046】すなわち、第二例においては、第一例の位
置検出装置15,15と同様の位置検出装置本体32,
32と、位置検出装置本体32,32を設置するための
支持台16,16と、位置検出装置本体32,32の設
置位置を決めるための口元ガイド31とを含めて位置検
出装置30としている。上述のように第二例の位置検出
装置本体32,32は、第一例の位置検出装置15,1
5と同様のものであり、その説明を省略する。
【0047】また、第二例の位置検出装置本体32,3
2も、第一例の位置検出装置15,15と同様に、掘削
すべき溝29(構築すべき地中連続壁)に沿って、掘削
機1の左右に並んだ状態に配置され、掘削機1の上部の
左右の二点の位置を同時に計測できるようになったもの
である。上記支持台16,16は、上記第一例の支持台
16,16と同様のものであり、たとえば、H型鋼等の
鋼材からなる矩形状のフレームである。そして、支持台
16,16の幅は、掘削すべき溝29の幅より広くなっ
ており、上述のように、溝29の左右の縁部に形成され
る左右のガイド壁G,Gに掛け渡された状態で配置され
るものである。
【0048】なお、上記支持台16,16は、たとえ
ば、湾曲した状態の地中連続壁を構築するために掘削さ
れる溝29の開口部が湾曲した状態となった場合にも、
対応できるように、予め、掘削すべき溝29よりもかな
り広い幅を有するものとしたり、湾曲した溝29に対応
して、支持台16、16の湾曲する溝29の湾曲部の内
側の縁部に対応する測縁部が、掘削機1から離れるに従
って溝29の縁部に沿うように広くなった形状としても
良い。
【0049】上記口元ガイド31は、鋼材を組んで形成
された矩形枠状のフレームであり、その幅が、掘削すべ
き溝より広くされていると共に、枠の内側の開口が掘削
機1が挿通可能な大きさを有するものとなっている。そ
して、口元ガイド31は、掘削すべき溝29の長さ方向
と直交して配置され、溝29の左右の縁部に形成された
左右のガイド壁G,G間に掛け渡された状態とされる二
本の縦枠材33,33と、該縦枠材33,33と直交
し、かつ、掘削すべき溝29の長さ方向に沿って配置さ
れる横枠材34,34とからなるものである。
【0050】横枠材34,34同士の間隔は、掘削すべ
き溝29の幅より少し広いものとなっている。また、縦
枠材33,33同士の間隔は、縦枠材33,33に口元
ガイド31の外側から支持台16,16の前縁を当接さ
せた場合に、支持台上16,16の位置検出装置本体3
2,32から延出するロッド6の位置と、掘削機1上部
に配置された滑車8の位置とが対応するように決められ
ている。
【0051】そして、上記縦枠材33,33には、図6
に示すように、互いに接続された状態の支持台16,1
6及び位置検出装置本体32,32の位置決めの際の基
準となる二本のピン35…がそれぞれ立設されている。
また、縦枠材33,33は、溝29の上面開口の左右縁
部に形成された左右のガイド壁G,Gに下部を埋設され
た状態のアンカー(図示略)に溶接等により接合できる
ようになっており、これにより口元ガイド31を掘削す
べき溝29の開口部に固定できるようになっている。
【0052】なお、横枠材34,34は、掘削すべき溝
の左右のガイド壁G,Gに直接接合されておらず、縦枠
材33,33を介して接合されるようになっていると共
に、横枠材34,34と縦枠材33,33とは、たとえ
ば、ボルトによる締結などの着脱自在な接合方法により
接合されており、縦枠材33,33を左右のガイド壁
G,Gのアンカーに接続することにより、口元ガイド3
1をガイド壁G,Gに固定した状態で、横枠材34,3
4の少なくとも一方を縦枠材33,33から取り外すこ
とにより、横枠材34,34の少なくとも一方をガイド
壁G,Gから取り外せるようになっている。
【0053】これにより、たとえば、溝29の深さや、
溝29の内壁面の状態を超音波測定機(図示略)により
測定するなような場合に、横枠材34を取り外すこと
で、容易に超音波測定機を溝29の開口の縁部に配置す
ることができる。なお、掘削機1による掘削に際して
は、掘削中の溝29内部にベントナイト水等の安定液が
満たされた状態となっており、溝29の深さや掘削機1
等の深度等を測定するには、光学的測定機ではなく、超
音波測定機が用いられる。
【0054】次に、上述のような位置検出装置30を掘
削すべき溝29上に設置する設置方法を説明する。ま
ず、図6に示すように、口元ガイド31を掘削すべき溝
29の開口部となる部分の左右のガイド壁G,G間に掛
け渡すように配置すると共に、掘削機1の配置位置に対
応する位置に位置決めする。この際には、たとえば、ガ
イド壁G,Gの上面に口元ガイド31の設置位置を示す
印を記載し、この印に合わせて口元ガイド31を設置す
る。そして、上述のように、アンカーも用いて口元ガイ
ド31をガイド壁G,Gに固定する。
【0055】次に、支持台16,16と接続された状態
の位置検出装置本体32,32を口元ガイド32に合わ
せて位置決めして掘削すべき溝29を跨いで左右のガイ
ド壁G,G上に設置する。この際には、支持台16,1
6及び位置検出装置本体32,32の前面側の中央部
に、たとえば、上記口元ガイド31の二本ずつのピン3
5…に対応する基準部材(図示略)を設けておき、該基
準部材が、二本のピン35、35の間(たとえば、支持
台16及び位置検出装置本体32の正面側からみた場合
に、二本のピン35,35の間に基準部材が見える状
態)となるように移動すると共に、支持台16の前縁部
を口元ガイド31の縦枠材33,33に当接させるよう
にすることで、支持台16及び位置検出装置本体32を
位置決めした状態で設置できる。
【0056】すなわち、位置検出装置本体32の位置決
めに際しては、位置検出装置本体32に接続された支持
台16の前縁をガイド壁G,Gに固定された口元ガイド
31の縦枠材33に突き当てるようにして、位置検出装
置本体32の前後位置を容易に決めることができる。そ
して、この状態で、上記基準部材が上記縦枠材33の二
本のピン35,35の間に配置されるよう位置検出装置
本体32を移動することで、位置検出装置本体32の左
右位置を容易に決めることができる。そして、位置検出
装置本体32、32及び支持台16、16を位置決めし
た後に左右のガイド壁G,Gに支持台16,16を、た
とえば、ガイド壁G,Gに下部が埋設されたアンカー等
を利用して固定する。
【0057】以上のような位置検出装置30の設置方法
によれば、口元ガイド31の位置決めに際しては、口元
ガイド31が鋼材からなるフレームであり、ウインチや
ケーシングや支持台16やその他部材を有する位置検出
装置本体32に比較してかなり軽量なものとなっている
ので、クレーンで吊り上げて配置するものとしても、位
置検出装置本体32を位置決めして設置するよりも容易
に口元ガイド31を位置決めして設置することができ
る。
【0058】そして、口元ガイド31を設置した後に
は、上述のように口元ガイド31を用いて容易に位置検
出装置本体32の位置決めを行うことができる。すなわ
ち、従来は、位置検出装置30のロッド6の位置と、掘
削機1の滑車8の位置とを合わせるように、重い位置検
出装置30の位置決めを行うのに、手間取ることが多
く、位置検出装置30の設置に長い時間がかかることが
あったが、上記口元ガイド31を使って位置検出装置3
0を設置するようにすれば、位置検出装置30の位置決
めに手間取るようなことがなく、位置検出装置30の設
置作業において、省力化を図ると共に設置時間の短縮化
を図ることができる。
【0059】なお、位置検出装置30のロッド6の位置
と、掘削機1の滑車8の位置とを合わせる際には、正確
に合わせる必要があるが、位置検出装置30には、XY
スライドテーブルによりロッド6の支点を揺動自在に支
持する部分をX軸方向及びY軸方向(水平面内の互いに
直交するに方向)に沿って微調整するロッド位置調整部
(図示略)が設けられているので、該ロッド位置調整部
によりロッド6の位置を調整可能な範囲内に位置検出装
置本体32,32を設置できれば良い。
【0060】次に、本発明の実施の形態の第三例の地中
連続壁掘削機の位置検出装置を図面を参照して説明す
る。図7は、本発明の実施の形態の第三例の位置検出装
置40を示すものである。図7に示すように、第三例の
位置検出装置40は、第一例の位置検出装置15と基本
的に同様のものであり、地上に設置された架台4に上端
部を支点として揺動自在に連結されて、垂下された状態
のロッド6と、該ロッド6の傾斜角を測定する傾斜測定
器(ケースだけを図示)41と、ロッド6の下端から掘
削機1の滑車(図示略)を介してウインチ42に至る測
定用ワイヤ10とを備えたものである。
【0061】また、位置検出装置40には、第一例の位
置検出装置15と同様に深度計測器(図示略)が備えら
れ、クローラクレーン(図示略、掘削機1を吊り下げる
装置)にも、従来と同様に、深度計測装置(図示略)が
設けられており、掘削機1の位置の検出において、どち
らの測定値を用いても良い。また、位置検出装置40に
おいては、上記第一例の固定具20が用いられていると
共に、第二例の口元ガイド31を用いて、第二例の場合
と同様に位置検出装置40の位置決め及び設置が行える
ようになっている。
【0062】また、位置検出装置40には、位置検出装
置40内の各部の制御及びデータの入出力を行うための
制御盤43が設けられると共に、上記傾斜測定器41及
び深度計測器における測定データを外部のベースマシン
(図示略)に送信する無線送受信機44が設けられてい
る。なお、上記ベースマシンには、測定データから位置
検出装置40の位置や姿勢を算出し、入力もしくは算出
されたデータを記憶すると共に表示するコンピュータシ
ステムが搭載されている。
【0063】そして、第三例の位置検出装置40は、油
圧シリンダ43により架台4に対して前後動するスライ
ド部46を有する。なお、スライド部46の前後への駆
動は油圧に限られるものではない。上記スライド部46
は、上記ロッド6をその支点で揺動自在に支持するロッ
ド支持部(図示略)と、ウインチ42につながれる測定
用ワイヤ10が掛けられるスライド部滑車(案内滑車)
47と、上記傾斜測定部41とを備えたものである。す
なわち、上記スライド部46は、第一例の延出部4bを
前後にスライド移動可能としたものである。
【0064】なお、上記スライド部滑車47は、掘削機
1の滑車8から上方に向かう測定用ワイヤ10の向きを
ウインチ側に向けるように案内するものである。また、
図7においては、ロッド6から掘削機1の滑車8に至る
測定用ワイヤ10の部分と、掘削機1の滑車8からスラ
イド部滑車47に至る測定用ワイヤ10の部分とが重な
った状態で図示されている。そして、スライド部46
は、掘削機1の位置を検出する際には、架台4の前方に
延出して、そのロッド支持部から掘削機1に向かってロ
ッド6及び測定用ワイヤを垂下させると共に、掘削機1
を引き上げる際に、架台4側に後退して待避することに
より、吊り上げられる掘削機1の通路を確保するための
ものである。
【0065】なお、掘削機1は、掘削が終了した段階だ
けではなく、掘削機1をメンテナンスする際や、夜間等
において掘削を中断する際にも引き上げられるものであ
る。そして、ロッド支持部及びスライド部滑車47は、
掘削機1の滑車8とロッド6及びスライド滑車47の位
置とを合わせるために、掘削機1の上下の進路上に延出
している必要があるので、掘削機1を引き上げる際に
は、待避させる必要がある。
【0066】上記スライド部滑車47からウインチ42
に至る測定用ワイヤ10は、上記スライド部滑車47
と、架台上部固定滑車48と、移動滑車49と、架台下
部固定滑車50とに掛けられるようになっている。上記
架台上部固定滑車48は、架台4内部の前部の上部に配
置され、スライド部滑車47から略水平に架台上部固定
滑車48に至る測定用ワイヤ10を下方に向けるように
案内するものである。
【0067】上記移動滑車49は、スライド部46の前
後動に対応して前後に移動自在に架台上部固定滑車48
と架台下部固定滑車50との間に配置されたものであ
り、前後動させることにより、後述するように測定用ワ
イヤ10のスライド部滑車47とウインチ42との間の
測定用ワイヤ10の経路の長さを一定に保つものであ
る。上記架台下部固定滑車50は、移動滑車49から架
台下部固定滑車50に至った測定用ワイヤ10をウイン
チ42側に向けて案内するものである。
【0068】そして、上記移動滑車49は、基本的に前
後に動けるように支持されていればいいものであり、前
後に直線的に移動可能となっていても、前後に円弧に沿
って移動可能となっていても良いが、ここでは、たとえ
ば、固定された支点に対して回動自在とされたリンク片
(図示略)に移動滑車49を取り付け、前後に円弧状に
移動可能とされている。
【0069】また、上記移動滑車49は、スライド部4
6の移動に連動して、スライド部滑車47とウインチ4
2との間の測定用ワイヤ10の経路の長さを一定に保つ
ように移動する必要があり、上記リンク片とスライド部
46とを連動させるリンク機構を設けることが好まし
い。なお、スライド部46の移動に連動して移動滑車4
9を移動させる機構は、機械的なリンク機構に限られる
ものではなく、制御装置を用いて電気的に連動させる機
構でも良い。
【0070】次に、上述のようなスライド部46と移動
滑車49とを有する位置検出装置40の作用について説
明する。上述のように、掘削機1の引き上げ時に、ロッ
ド支持部、スライド部滑車47を待避させる方法として
は、ロッド支持部、スライド部滑車47等を有するスラ
イド部46を前後動させる方法と、架台4全体をレール
上に設置して前後動自在として、架台4全体(位置検出
装置40の略全部)を待避させる方法とがあるが、架台
4全体を前後動させるものとした場合には、架台4の下
に比較的大きな面積を占めるレールを配置する必要があ
ると共にウインチ42を含む多数の部材を有して大きな
重量を有する架台4を前後に移動させるための大きな駆
動力を有する駆動装置を設ける必要があり、スライド部
46だけを前後動させる方が位置検出装置40をコンパ
クトなものとすることができる。
【0071】しかし、スライド部46だけを前後動させ
るものとした場合には、図8に示すように、スライド部
滑車47を備えたスライド部46だけが前後動し、ウイ
ンチ42が前後動しないので、上記スライド部滑車47
とウインチ42との間の測定用ワイヤ10の経路が長く
なったり短くなったりすることになる。そこで、たとえ
ば、スライド部46を前後動させる際に、ウインチ42
をスライド部46の動きに連動するように制御して、上
記経路が短くなることにより測定用ワイヤ10が弛んで
しまうの防止するために、測定用ワイヤ10を巻き取る
と共に、上記経路が長くなることにより測定用ワイヤ1
0に大きな張力が作用したり、スライド部46が測定用
ワイヤ10に引っ張れられて前に移動できないようにな
ったりするのを防止するために、測定用ワイヤ10を送
り出す必要がある。
【0072】それに対して、上述のようにスライド部4
6の前後動に対応して移動滑車49を前後に移動するこ
とにより、図9に示すように、架台上部固定滑車48
と、架台下部固定滑車50との間で、測定用ワイヤ10
の経路の距離を短くしたり、長くしたりすることができ
るので、以下のように、スライド部滑車47からウイン
チ42までの測定ワイヤ10の経路の距離を一定に保つ
ことができる。スライド部滑車47(スライド部46)
を後退させた状態では、スライド部滑車47と架台上部
固定滑車48とが近づくことにより、これら滑車47,
48同士の間の測定用ワイヤ10の経路が短くなる。
【0073】そこで、架台上部固定滑車48と架台下部
固定滑車50との間に配置された移動滑車49を測定用
ワイヤ10が掛けられた状態で、架台上部固定滑車48
及び架台下部固定滑車50から遠ざけておく(ここで
は、移動滑車49を大きく後退させておく)ことによ
り、架台上部固定滑車48と架台下部固定滑車50との
間の測定用ワイヤ10の経路を長くしておく。そして、
この状態からスライド部滑車47(スライド部46)を
前進させる際には、スライド部滑車47が架台上部固定
滑車48から遠ざかることにより、測定用ワイヤ10の
経路が長くなるが、移動滑車49を架台上部固定滑車4
8及び架台下部固定滑車50に近づける(ここでは、移
動滑車49を前進させる)ことにより、架台上部固定滑
車48と架台下部固定滑車50との間の測定用ワイヤ1
0の経路を短くすることで、スライド部46を前進させ
た際に、スライド部滑車47からウインチ42までの測
定ワイヤ10の経路の距離を一定に保つことができる。
【0074】また、この状態からスライド部46を後退
させる際には、スライド部46を前進させた場合とは逆
に、移動滑車49を架台上部固定滑車48及び架台下部
固定滑車50から遠ざけることにより、架台上部固定滑
車48と架台下部固定滑車50との間の測定用ワイヤ1
0の経路を長くして、スライド部滑車47からウインチ
42までの測定ワイヤ10の経路の距離を一定に保つこ
とができる。以上のように、スライド部46の前後動に
対応して移動滑車49を移動させることにより、ウイン
チ42を固定した状態で、スライド部46のスライド部
滑車47を前後動させても、ウインチ42とスライド部
滑車47との間の測定用ワイヤ10の経路の距離を一定
に保つことができる。
【0075】従って、スライド部46の前後動に対応し
てウインチ42を制御して測定用ワイヤ10を巻き取っ
たり送り出したりする必要がなく、スライド部46の移
動の制御を容易にすることができる。また、移動滑車4
9とスライド部46とをリンク機構により連結して、ス
ライド部46の移動に移動滑車49を機械的に連動させ
るようにすることで、スライド部46の前後動をより容
易に制御することができる。なお、移動滑車49の移動
を電気的に制御するものとしても、ウインチ42を制御
するよりも容易に制御することができる。
【0076】次に、本発明の実施の形態の第四例の地中
連続壁掘削機の位置検出装置50を図面を参照して説明
する。図10及び図11は、第四例の地中連続壁掘削機
の位置検出装置50を示すものである。図10及び図1
1に示すように、第四例の位置検出装置50は、第三例
の位置検出装置40のスライド部46に代えて架台4に
回転部51を取り付けたものである。なお、上記回転部
51は、第一例の延出部4bを左右に回転可能としたも
のである。
【0077】そして、第四例の位置検出装置50は、回
転部51の回転機構を除く基本機構は、第一例の位置検
出装置15や第三例の位置検出装置40と同様の構成を
有するものであり、回転部51以外の説明を省略する。
また、第四例の位置検出装置50の設置に第二例の口元
ガイド31を用いるものとしても良いし、第四例の位置
検出装置50のロッド6と測定用ワイヤ10との接合部
に第一例の固定具20を用いても良い。
【0078】そして、第四例の位置検出装置50におい
ては、図10及び図11に示すように、傾斜測定器(ケ
ースだけを図示)41、ロッド6(図10及び図11に
おいて図示略)、ロッド支持部(図示略)、掘削機1の
滑車8からウインチ42(図10及び図11において図
示略)に至る測定用ワイヤ10を捲回する滑車(図示
略)等を備えたものであり、基本的に第三例の位置検出
装置40のスライド部46と同様の装置を備えたもので
ある。
【0079】そして、上記回転部51は、円筒部52
と、該円筒部52の外周面の一部が外周の外側に突出し
た状態の突出部53とを備えている。そして、回転部5
1は、架台4前部において上方に突出した軸(図示略)
に左右に回動自在に嵌合されている。すなわち、上記回
転部51の円筒部52が上記軸に回動自在には嵌合した
状態となっている。また、円筒部52は、図示しない駆
動装置により回転駆動されるようになっている。また、
円筒部52の外径が、回転部51の突出部53を除く部
分の外径となっていると共に、架台4上の円筒部52
は、その外周部分が、架台4の前面からあまり前方に突
出しないようになっている。
【0080】上記突出部53には、上記傾斜測定器4
1、ロッド6、ロッド支持部、測定用ワイヤ10を捲回
する滑車等が配置されると共に、上述のように円筒部5
2から外方に延出するものであり、回転部51の回転に
より、突出部53を位置検出装置50の前方に向けた場
合に、架台4の前面より前方に延出して、突出部53か
らロッド6及び測定用ワイヤ10を掘削機1に向けて下
方に延出できる状態となるようになっている。また、回
転部51を回転することにより、突出部53を架台4の
側方に向けることで、突出部53の架台4前面からの突
出量を減少させることができるようになっている。
【0081】また、回転部51内においては、掘削機1
の滑車8から架台4内部のウインチ42に至る測定用ワ
イヤ10が通ることになるが、測定用ワイヤ10は、突
出部53の下面に形成された図示しない開口部から回転
部51内に入り、図示しない滑車に案内されて、突出部
53から円筒部52内に入り、それから、架台4内部に
入ることになるが、架台4内部に入る際に、回転部51
を回動自在に支持する上記軸(図示略)の内部を通るよ
うになっている。すなわち、上記軸は、筒状となってお
り、測定用ワイヤ10を回転部51の回転中心を通し
て、回転部51から架台4内部に入れることができるよ
うになっている。
【0082】また、架台4内部に入った測定用ワイヤ1
0は、回転部51の回転中心の下方にある図示しない滑
車により、ウインチ42側に案内されるようになってい
る。そして、測定用ワイヤ10が回転部51の回転中心
を通って回転部51から架台4に至るようになっている
ことで、回転部51の突出部53から架台4内部のウイ
ンチ42に至る測定用ワイヤ10の経路の距離は、回転
部51を左右に回動してもほとんど変わらないようにな
っている。
【0083】次に、第四例の位置検出装置50の使用方
法及び作用について説明する。上記第四例の位置検出装
置50によれば、回転部51を回転させることにより、
回転部51の突出部53を架台4の前方を向いた状態か
ら、架台4の側方を向いた状態とすることにより、突出
部53の架台4の前面からの突出量を減少させることが
できるので、掘削機1を引き上げる際に、掘削機1の進
路を確保することができる。
【0084】すなわち、第四例の位置検出装置50によ
れば、第三例の位置検出装置40のようにスライド部4
6を後退させたり、位置検出装置全体を後退させたりす
ることなく、回転部51を回転することにより、掘削機
1の引き上げ時の進路を確保することできるので、前後
にスライド移動するような構成とするよりも、位置検出
装置50の小型化を図ることが可能となる。また、上述
のように掘削機1の滑車8からウインチ42に至るワイ
ヤを回転部51の回転中心を通して回転部51から架台
4内部に至るようにすることで、回転部51の突出部5
3からウインチ42に至る測定用ワイヤ10の経路の距
離が回転部51の回転により変動するのを防止すること
ができる。
【0085】従って、回転部51を回転することによ
り、掘削機1の引き上げ時にロッド6やロッド支持部や
滑車等を待避する際に、第二例の位置検出装置40のよ
うに、移動滑車49を前後動させることにより測定用ワ
イヤ10の経路の距離を一定に保ったり、ウインチ42
を用いて測定用ワイヤを巻き取ったり送り出したりする
ことがなく、待避時の制御をより容易なものとすること
ができる。
【0086】また、ロッド支持部やロッド6の傾斜測定
器41を回転移動できることにより、たとえば、図12
に示すように、地中連続壁を湾曲した状態に形成するた
めに溝29を湾曲した状態に形成する際に、掘削機1に
対して位置検出機構50,50の架台4,4を斜めに配
置しても、回転部52,52を回転させて、突出部5
3,53を掘削機1に対して真っ直ぐに向けることがで
き、これにより、架台4を掘削機1に対して斜めに向け
ても回転部51の傾斜測定器41を掘削機1に真っ直ぐ
に向けることができる。なお、図12においては、掘削
機1を図示していないが、掘削機1は口元ガイド31の
内部の下方であり、掘削機1の向きは口元ガイド31と
同じである。
【0087】また、傾斜測定器41を回転できない、た
とえば、第三例の位置検出装置40によれば、傾斜測定
器41の傾斜角の測定におけるX方向を、たとえば、構
築すべき地中連続壁の厚み方向に合わせ、Y方向を地中
連続壁の長さ方向に合わせた場合には、架台4に対して
傾斜測定器41を回転できないので、図12に示すよう
に掘削機1(口元ガイド31)に対して位置検出装置4
0を斜めに配置してしまうと、傾斜測定器41のX方向
とY方向とが地中連続壁の厚み方向と長さ方向からずれ
てしまうことになり、掘削機1の位置の検出に際して、
架台4の向きに対応して傾斜測定器41のデータを補正
しなければならない。
【0088】一方、湾曲して形成すべき溝29の掘削に
際して、掘削機1(口元ガイド31)に対して位置検出
装置40、40を真っ直ぐ向けた場合には、上述のよう
に、傾斜測定器41のデータを補正する必要はなくなる
が、位置検出装置40,40の支持台16,16の幅を
真っ直ぐな溝29を掘削する場合と同じものとすると、
位置検出装置40、40の後部の一方の角部に対応する
支持台16,16の角部が溝の内側に入ってしまい、位
置検出装置40,40を溝29上に支持できない状態と
なってしまうので、支持台16,16の幅を湾曲した溝
29用に広げておく必要がある。
【0089】それに対して、上述のように回転部51を
有する第四例の位置検出装置50,50によれば、掘削
機1に対して位置検出装置50,50を斜めに配置して
も、回転部51を回転移動することにより、傾斜測定器
41のX方向及びY方向を掘削機1に対応したものとす
ることができるので、傾斜測定器41のデータを補正す
る必要がない。
【0090】また、位置検出装置50,50を掘削機1
に対して斜めに配置しても傾斜測定器41のデータを補
正するような問題が生じないので、上述のように湾曲し
た溝29上に位置検出装置50を配置する際に、位置検
出装置50,50を溝29に沿って配置できる。従っ
て、位置検出装置50,50の支持台16,16の幅を
湾曲した溝29用に広げる必要がない。すなわち、位置
検出における演算を容易なものとすることができととも
に、湾曲した溝29用に幅の広い支持台16,16を用
いなくても良いので、位置検出装置50,50のコスト
の削減を図ることができる。
【0091】次に、本発明の実施の形態の第五例の地中
連続壁掘削機の位置検出装置を図面を参照して説明す
る。図13は、第五例の位置検出装置60,60を示す
ものである。図13に示す第五例の位置検出装置60,
60は、上記第一例の位置検出装置と同様の構成を有す
るものであり、ロッド6(図13において図示略)及び
測定用ワイヤ10の接合部分には、第一例の固定具20
が取り付けられていも良い。
【0092】また、位置検出装置60,60は、第二例
の口元ガイド31を用いて、第二例の場合と同様に位置
決め設置されるものとしても良い。また、位置検出装置
60,60の延出部4aを、第三例の位置検出装置40
のスライド部46と同様に前後動するものとし、第三例
と同様に移動滑車49の前後動により、架台4内の測定
用ワイヤ10の経路の距離を延出部4aの前後動に関わ
らず一定に保つものとしても良い。また、位置検出装置
60,60は、第四例と同様の構成を有して延出部4b
が回転するものとしても良い。
【0093】そして、第五例の位置検出装置60,60
においては、図13に示すように、ロッド6の支点の鉛
直方向に沿った下方、すなわち、ロッド6の真下に掘削
機1の滑車8(測定用ワイヤ10と掘削機1との接合
点)が配置される構成とされておらず、滑車8が、揺動
自在に支持されるロッド6の支点の鉛直方向に沿った下
方の位置からずれた位置に配置されており、測定用ワイ
ヤ10が鉛直方向から僅かにずれて斜めの状態となって
いる。
【0094】すなわち、ロッド6の支点の水平面内のX
Y座標上の位置と、ロッド6に接続された測定用ワイヤ
10の掘削機1との接合点の水平面のXY座標上の位置
とが、水平方向に変位していることになる。そして、こ
の水平方向の変位量、すなわち、ロッド6の支点と、ロ
ッド6に接続された測定用ワイヤ10の掘削機1との接
合点との水平方距離は、既知のものとなっている。な
お、第五例においては、ロッド6の支点よりも位置検出
装置60から離れる方向に掘削機1の滑車8が配置され
る。
【0095】次に、第五例の位置検出装置60、60の
作用を説明する。第五例の位置検出装置60,60によ
れば、ロッド6の支点の真下からずれた位置に掘削機1
の滑車8が配置され、測定用ワイヤ10が鉛直方向に沿
った状態ではなく斜めとなっているので、図14に示す
ように、測定用ワイヤ10がたとえ所定の張力により引
っ張られた状態となっていても、僅かに撓むことにな
る。
【0096】従って、測定用ワイヤ10の上端側に接続
されたロッド6の傾斜角を測定した場合に、上記傾斜角
が、ロッド6の支点と滑車8(すなわち、測定用ワイヤ
10と掘削機1との接合点)とを結ぶ直線の傾斜角より
小さなものとなる。また、上述のロッド6の支点と、ロ
ッド6に接続された測定用ワイヤ10の掘削機1との接
合点との水平方向に沿った距離と、ロッド6の支点から
掘削機1の上記接合点までの距離、すなわち、掘削機1
の深度がわかれば、上記直線の傾斜角を求められるが、
上述のように上記支点と接合点との水平距離が既知であ
り、かつ、掘削機1の深度が測定用ワイヤ10の送り出
し長さもしくは上述のクローラクレーンの深度計測装置
の測定値から求められているので、上記直線の傾斜角が
求められることになる。
【0097】そして、ロッド6の傾斜角の測定値と、上
述のように求められた直線の傾斜角との差を求めること
により、測定用ワイヤ10の撓みによる誤差を求めるこ
とができる。ところで、ロッド6の支点と、ロッド6に
接続された測定用ワイヤ10の掘削機1との接合点との
水平距離を0にするように滑車8の位置とロッド6の支
点の位置とを決めたものとしても、掘削時に掘削機1の
位置が水平方向に変位して、ロッド6の傾斜角が鉛直方
向に沿った0の状態より増加した場合には、当然、測定
用ワイヤ10が、斜めとなり、測定用ワイヤ10が上述
のように自重で撓むことになり、ロッド6の傾斜角の測
定値に上述の誤差が含まれることになる。
【0098】それに対して、上述のように予め測定用ワ
イヤ10を斜めとしておくことにより、掘削機1が水平
方向に変位していない場合に、上述のように測定用ワイ
ヤ10の自重による撓みに基づく誤差の量が求められる
ので、現在の測定値にどの程度の誤差が含まれるかを知
ることができる。また、上述のように誤差が求められれ
ば、測定値の誤差を補正することも可能となる。
【0099】なお、上述のような状態で、ロッド6の傾
斜角を測定して、掘削機1の位置を算出する場合には、
掘削機1が水平方向に変位していない状態でも、ロッド
6が傾斜していると共に、該傾斜角が掘削機1の深度が
深くなるにつれて、小さくなるように変動するので、掘
削機1の位置の算出方法において、上述の変動する傾斜
角を考慮して掘削機1の位置を算出する必要がある。
【0100】
【発明の効果】請求項1記載の本発明によれば、ロッド
に測定用ワイヤを固定的ではなく、着脱自在に接続する
ことにより生じるロッドと測定用ワイヤとの接合部の遊
びにより、測定時にロッドに対する測定用ワイヤの位置
が上記遊びの範囲でずれるのを上記固定具により防止し
て、上記ずれにより生じるロッドの傾斜角の測定誤差を
なくし、掘削機の位置の検出精度を向上することができ
る。また、上記固定具のロッド固定部がロッドに着脱自
在に接続され、ワイヤ固定部が測定用ワイヤに着脱自在
に接続されているので、固定具をロッド及び測定用ワイ
ヤから外すことができる。従って、固定具がロッドから
の測定用ワイヤの取り外しを妨げることがなく、消耗品
である測定用ワイヤの交換を容易に行える状態のまま測
定精度を向上することができる。すなわち、メンテナン
スの省力化と低コストかを図った状態で、掘削機の位置
検出の精度を向上することができる。
【0101】請求項2記載の本発明によれば、比較的軽
量に設けることが可能な枠状の口元ガイドを設置した後
に、口元ガイドの外周部に沿って位置決めされた状態で
位置検出装置本体を設置できるので、ウインチ等をが備
えられた架台を有して重量が大きな位置検出装置本体を
直接掘削機の位置に対応して設置するよりも、より容易
かつ正確に設置できる。従って、位置検出装置本体を正
確かつ容易に設置できることで、掘削機の位置検出の精
度を保った状態で、位置検出装置本体の設置作業を省力
化することができる。
【0102】請求項3記載の本発明によれば、掘削機1
上に延出することになる延出部を架台側に引き込むよう
に前後動自在となっているので、掘削機1を引き上げる
際に、延出部を後退させて待避させることにより、引き
上げられる掘削機1の通路をあけることができ、位置検
出装置全体を後退させるよりも容易に掘削機1の通路を
あけることができる。また、延出部を前後動させた場合
に、延出部に設けられた案内滑車も前後動することにな
り、案内滑車とウインチとの間において測定用ワイヤの
経路の距離が変動することになるので、弛まないように
一定の張力で引っ張られた状態の測定用ワイヤが弛んだ
り一定の張力より大きな張力で引っ張られたりすること
になり、延出部の前後動に対応してウインチを制御し
て、測定用ワイヤを巻き取ったり送り出したりする必要
が生じるが、本発明によれば、延出部に対応して、移動
滑車を移動させることにより案内滑車からウインチに至
る測定用ワイヤの経路の距離を略一定に保つことができ
るので、延出部の前後動に対応してウインチを制御する
必要がなく、延出部の前後動における制御を容易なもの
とすることができる。
【0103】請求項4記載の本発明によれば、延出部を
回転することで、延出部を架台側に引き込み、引き上げ
られる掘削機1の通路を確保することができるので、延
出部を前後動させる構成よりも位置検出装置の小型化が
可能となる。また、湾曲した溝を掘削するに際し、掘削
機に対して位置検出装置を溝の湾曲に沿って斜めに配置
して、支持台の幅を広げずに位置検出装置を溝上に配置
するようにしても、傾斜角を測定されるロッドが配置さ
れた延出部を回転させて、延出部の向きと掘削機の向き
を一致させるようにすれば、傾斜角の測定におけるXY
方向が掘削機のXY方向とずれてしまうことがない。従
って、従来のように、湾曲した溝に対応して支持台の幅
を広くする必要がないと共に、データの方向を補正する
必要がないので、掘削機の位置検出において、コストの
削減と省力化を図ることができる。
【0104】請求項5記載の本発明によれば、測定用ワ
イヤが斜めになった場合に、測定用ワイヤに張力をかけ
た状態でも、測定用ワイヤが自重により撓む可能性があ
り、測定用ワイヤが撓むことにより、測定用ワイヤが撓
まずに直線状となっていると仮定した場合の傾斜角の測
定値より測定値が小さくなってしまう。すなわち、測定
用ワイヤの撓みにより誤差が生じることになるが、上述
のように測定を開始する時点から、ワイヤを斜めにすれ
ば、掘削機の位置が水平に変位していない状態におい
て、誤差だけを測定することができる。そして、誤差を
知ることにより、測定値の信頼度を知ることができると
共に、誤差を用いて測定値を補正するものとすれば、測
定の精度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一例の地中連続壁掘削機の位置検出
装置を使用した状態を示す概略側面図である。
【図2】第一例の位置検出装置に用いられる固定具を示
す断面図である。
【図3】第一例の位置検出装置の外された状態の固定具
を示す側面図である。
【図4】本発明の第二例の地中連続壁掘削機の位置検出
装置を示す概略斜視図である。
【図5】第二例の位置検出装置を示す概略平面図であ
る。
【図6】第二例の位置検出装置の口元ガイドを示す平面
図である。
【図7】本発明の第三例の地中連続壁掘削機の位置検出
装置の内部を示す断面図である。
【図8】第三例の位置検出装置の作用を説明するための
図面である。
【図9】第三例の位置検出装置の作用を説明するための
図面である。
【図10】第四例の位置検出装置を示す側面図である。
【図11】第四例の位置検出装置の回転部を示す斜視図
である。
【図12】第四例の位置検出装置の使用例を示す平面図
である。
【図13】第五例の位置検出装置を示す側面図である。
【図14】第5例の位置検出装置の作用を説明するため
の測定用ワイヤの側面図である。
【図15】従来の地中連続壁掘削機の位置検出装置を示
す概略図である。
【符号の説明】
1 地中連続壁掘削機 4 架台 6 ロッド 8 掘削機の滑車 10 測定用ワイヤ 15 位置検出装置 20 固定具 21 分割体 22 分割体の第一の溝(ロッド固定部) 25 分割体の第四の溝(ワイヤ固定部) 29 溝 30 位置検出装置 31 口元ガイド 32 位置検出装置本体 40 位置検出装置 42 ウインチ 46 スライド部(延出部) 47 スライド部滑車(案内滑車) 49 移動滑車 51 回転部(延出部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小栗 利夫 東京都港区虎ノ門一丁目20番10号 西松建 設株式会社内 (72)発明者 田中 勉 東京都港区虎ノ門一丁目20番10号 西松建 設株式会社内 (72)発明者 田口 毅 東京都港区虎ノ門一丁目20番10号 西松建 設株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地上から吊り降ろされ略垂直下方に掘り
    進む地中連続壁掘削機を用いて掘削を行うに際し、 地上に設置された架台に、上端部を支点として揺動自在
    に支持されたロッドと、上記ロッドの下端部に一端を着
    脱自在に接続され、上記ロッドの下端部から上記掘削機
    に設けられた滑車を介して上記架台に設けられたウイン
    チに至り、他端部側を上記ウインチに巻き取られる測定
    用ワイヤとを備え、上記ロッドの傾斜角と、上記測定用
    ワイヤのウインチからの送り出し長さ及び上記掘削機を
    吊り下げる装置に設けられて上記掘削機の深度を計測す
    る深度計測装置の測定値のうちの少なくとも一方とから
    上記掘削機の位置を算出する地中連続壁掘削機の位置検
    出装置であって、 上記ロッドに着脱自在に接続されるロッド固定部と、上
    記測定用ワイヤの上記ロッドとの接合部の近傍に着脱自
    在に接続されるワイヤ固定部とを備えるとともに、これ
    らロッド固定部が接続されたロッドと、ワイヤ固定部が
    接続された測定用ワイヤとを略一直線上に配置するよう
    に、上記ロッド固定部と上記ワイヤ固定部とが一体に形
    成されてなる固定具が備えられていることを特徴とする
    地中連続壁掘削機の位置検出装置。
  2. 【請求項2】 地上から吊り降ろされ略垂直下方に掘り
    進む地中連続壁掘削機を用いて掘削を行うに際し、 地上に設置された架台に、上端部を支点として揺動自在
    に支持されたロッドと、上記ロッドの下端部に一端を接
    続され、上記ロッドの下端部から上記掘削機に設けられ
    た滑車を介して上記架台に設けられたウインチに至り、
    他端部側を上記ウインチに巻き取られる測定用ワイヤと
    を備え、上記ロッドの傾斜角と、上記測定用ワイヤのウ
    インチからの送り出し長さ及び上記掘削機を吊り下げる
    装置に設けられて上記掘削機の深度を計測する深度計測
    装置の測定値のうちの少なくとも一方とから上記掘削機
    の位置を算出する地中連続壁掘削機の位置検出装置であ
    って、 上記掘削機により掘削される範囲の周囲を囲むように地
    上に設置される枠状の口元ガイドと、上記架台を有する
    位置検出装置本体とを備え、 上記口元ガイドが地上に設置された後に、上記位置検出
    装置本体が上記口元ガイドの外周部に沿って位置決めさ
    れた状態で地上に設置されることを特徴とする地中連続
    壁掘削機の位置検出装置。
  3. 【請求項3】 地上から吊り降ろされ略垂直下方に掘り
    進む地中連続壁掘削機を用いて掘削を行うに際し、 地上に設置された架台と、該架台から前方に延出した延
    出部と、該延出部に上端部を支点として揺動自在に支持
    されたロッドと、上記ロッドの下端部に一端を着脱自在
    に接続され、上記ロッドの下端部から上記掘削機に設け
    られた滑車を介して上記架台に設けられたウインチに至
    り、他端部側を上記ウインチに巻き取られる測定用ワイ
    ヤと、上記延出部に設けられるとともに、上記掘削機の
    滑車から上方に向かう測定用ワイヤを上記延出部から上
    記架台のウインチに案内する案内滑車とを備え、上記ロ
    ッドの傾斜角と、上記測定用ワイヤのウインチからの送
    り出し長さ及び上記掘削機を吊り下げる装置に設けられ
    て上記掘削機の深度を計測する深度計測装置の測定値の
    うちの少なくとも一方とから上記掘削機の位置を算出す
    る地中連続壁掘削機の位置検出装置であって、 上記延出部が架台側に引き込まれるように前後動可能と
    され、かつ、延出部の前後動に対応して移動可能とされ
    ると共に、上記案内滑車からウインチに至る測定用ワイ
    ヤに掛合して、測定用ワイヤの経路を変更する移動滑車
    が備えられ、 上記延出部が前後動した際に、上記移動滑車が上記延出
    部と共に移動する案内滑車からウインチに至る測定用ワ
    イヤの経路の距離を略一定に保つように測定用ワイヤの
    経路を変更することを特徴とする地中連続壁掘削機の位
    置検出装置。
  4. 【請求項4】 地上から吊り降ろされ略垂直下方に掘り
    進む地中連続壁掘削機を用いて掘削を行うに際し、 地上に設置された架台と、該架台から前方に延出した延
    出部と、該延出部に、上端部を支点として揺動自在に支
    持されたロッドと、上記ロッドの下端部に一端を接続さ
    れ、上記ロッドの下端部から上記掘削機に設けられた滑
    車を介して上記架台に設けられたウインチに至り、他端
    部側を上記ウインチに巻き取られる測定用ワイヤとを備
    え、上記ロッドの傾斜角と、上記測定用ワイヤのウイン
    チからの送り出し長さ及び上記掘削機を吊り下げる装置
    に設けられて上記掘削機の深度を計測する深度計測装置
    の測定値のうちの少なくとも一方とから上記掘削機の位
    置を算出する地中連続壁掘削機の位置検出装置であっ
    て、 上記延出部が、架台に対して回動可能に接続され、上記
    延出部の回動により架台からの延出部の延出長さが変更
    可能となっていることを特徴とする地中連続壁掘削機の
    位置検出装置。
  5. 【請求項5】 地上から吊り降ろされ略垂直下方に掘り
    進む地中連続壁掘削機を用いて掘削を行うに際し、 地上に設置された架台に、上端部を支点として揺動自在
    に支持されたロッドと、上記ロッドの下端部に一端を接
    続され、上記ロッドの下端部から上記掘削機に設けられ
    た滑車を介して上記架台に設けられたウインチに至り、
    他端部側を上記ウインチに巻き取られる測定用ワイヤと
    を備え、上記ロッドの傾斜角と、上記測定用ワイヤのウ
    インチからの送り出し長さ及び上記掘削機を吊り下げる
    装置に設けられて上記掘削機の深度を計測する深度計測
    装置の測定値のうちの少なくとも一方とから上記掘削機
    の位置を算出する地中連続壁掘削機の位置検出装置であ
    って、 上記ロッドの支点の位置に対して上記掘削機の滑車の位
    置が水平方向にずれた位置に配置されることにより、上
    記掘削機が予定進路上にある状態で、上記測定用ワイヤ
    が鉛直方向からずれた斜めに配置され、かつ、上記ロッ
    ドの支点の位置と上記掘削機の滑車の位置との間の水平
    壁距離が既知となっていることを特徴とする地中連続壁
    掘削機の位置検出装置。
JP21132698A 1998-07-27 1998-07-27 地中連続壁掘削機の位置検出装置 Expired - Fee Related JP2913628B1 (ja)

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