JP2000045127A - 無機繊維及び耐火断熱材 - Google Patents

無機繊維及び耐火断熱材

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JP2000045127A
JP2000045127A JP10309544A JP30954498A JP2000045127A JP 2000045127 A JP2000045127 A JP 2000045127A JP 10309544 A JP10309544 A JP 10309544A JP 30954498 A JP30954498 A JP 30954498A JP 2000045127 A JP2000045127 A JP 2000045127A
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alumina
silica
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titania
melt
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JP10309544A
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Yasuo Misu
安雄 三須
Mikiya Fujii
幹也 藤井
Hiroyuki Terada
浩之 寺田
Koji Nemoto
孝司 根本
Shuji Omiya
修史 大宮
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Saint Gobain TM KK
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Toshiba Monofrax Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 繊維化効率が高く、熱伝導率が低い、高断熱
性の無機繊維及び耐火断熱材を提供する。 【解決手段】 シリカが50〜75重量%、チタニアが
10〜50重量%、アルミナが0〜30重量%からなる
無機繊維。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無機繊維に関し、
特に繊維化効率と断熱性を改善しやすい無機繊維及びこ
れを用いた耐火断熱材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高温用の無機繊維として、従来からアル
ミナとシリカの2成分からなるアルミナシリカ繊維が知
られている。この種の無機繊維は、通常、溶融紡糸法に
より繊維化して製造される。溶融紡糸法としては、原料
を電気炉で溶融した後、溶融物を細流として取り出し、
この細流にノズルから噴出させた高速の空気を当てて繊
維化するブローイング法や、細流を高速で回転するロー
ターの上に落下させて繊維化するスピニング法が知られ
ている。
【0003】溶融紡糸法によって繊維化したばかりの集
合体は、繊維の他に、ショットと呼ばれる、繊維になら
なかった粒子を含んでいる。集合体に含まれる繊維の割
合が多いほど(つまりショットの割合が少ないほど)、
繊維化効率が優れている。繊維化効率は、溶融物の粘度
と表面張力によって大きく影響される。溶融物が適度な
粘度を有していないと、繊維化効率が低い。又、同一粘
度でも、溶融物の表面張力が大きいと、繊維化効率が低
い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】溶融紡糸法で作られた
アルミナシリカ繊維は、62メッシュ(孔眼寸法212
μm)以上の大きさのショットを約15〜25重量%含
んでおり、繊維化効率が低い。従って、より低ショット
の繊維が望まれていた。
【0005】また、アルミナシリカ繊維は、ブランケッ
トや成形品に加工して高温における耐火断熱材として使
用されている。この際に、耐火断熱材が断熱性に優れて
いれば、すなわち熱伝導率が小さければ、耐火断熱材の
厚さを薄くすることができ、装置を小形化できる。この
点から、断熱性の優れた耐火断熱材が要望されている。
【0006】アルミナとシリカの2成分からなる無機繊
維は、原料を溶融する際に、アルミナの融点が高くて、
溶融するのに高温を必要とする。そして、溶融物は粘度
が低く、この粘度は温度による変化が大きい。これらの
特性により、適度な粘度の溶融物を得るのが困難であ
る。さらに、この溶融物は表面張力が大きい。これらの
理由から、アルミナシリカ繊維は、繊維化効率が低く、
ショットを多く含有するものである。
【0007】さらに、アルミナシリカ繊維は、繊維の構
成成分であるアルミナの熱伝導率が大きいので、アルミ
ナシリカ繊維の熱伝導率が比較的大きい。従って、この
繊維を使用した耐火断熱材も、熱伝導率が比較的大きく
なる。
【0008】本発明は、繊維化効率が高く、熱伝導率が
低い、高断熱性の無機繊維及び耐火断熱材を提供するこ
とを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の1つの解決手段
は、シリカが50〜75重量%、チタニアが10〜50
重量%、アルミナが0〜30重量%からなる無機繊維、
並びにこの無機繊維を用いた耐火断熱材である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明においては、一方では、高
融点で、表面張力が比較的大きいアルミナの含有量を制
限し、他方では、低融点で、溶融物の粘度変化が少な
く、表面張力の小さなチタニアを添加する。そうするこ
とによって、繊維化効率が優れていて、低熱伝導率であ
り、耐火性のある無機繊維が得られる。
【0011】本発明の無機繊維は、アルミナシリカ繊維
の製造の際に使用されてきた公知の溶融紡糸法により製
造することができる。この溶融紡糸法による製造法によ
れば、アルコキシド溶液等の水溶液を出発原料とするゾ
ルゲル法に比較して、より安価に無機繊維を製造するこ
とが出来る。
【0012】本発明の無機繊維は、シリカ及びチタニア
を主成分とするか、又は、シリカ、チタニア及びアルミ
ナを主成分としている。
【0013】シリカは溶融物の粘度を高くする働きがあ
る。適度な溶融物の粘度を得るために、シリカの含有量
は50〜75重量%が好ましい。50重量%未満では溶
融物の粘度が低すぎて繊維化しにくい。75重量%を越
えると、溶融物の粘度が高すぎて、細流として流下しに
くく、繊維の作製が困難になる。
【0014】チタニアは、融点がアルミナに比べて低
い。そのため、チタニアを含有した、シリカ及びチタニ
アの組成物、又はシリカ、アルミナ及びチタニアの組成
物は、溶融性が良く、シリカ及びアルミナの組成物を溶
融するよりも少ない電力で溶融できる。また、チタニア
を含有した溶融物は、細流として取り出す際に、温度に
よって粘度が変化しにくく、長時間安定して繊維化が可
能である。
【0015】チタニアの含有量は10〜50重量%が好
ましい。10重量%未満ではチタニアの前述の効果が現
れにくい。50重量%を越えると、粘性が低くなり過ぎ
て、繊維化が困難になる。
【0016】アルミナは、シリカ及びチタニアの残部を
占めていて、繊維の耐熱性を向上する働きがある。
【0017】ア・ア・アッペン著「ガラスの化学」日・
ソ通信社出版によると、溶融物の表面張力は、組成がア
ルミナ、シリカ及びチタニアから形成される場合には、
組成間に加成性があり、温度にあまり左右されない。そ
して、アルミナ、シリカ、チタニアの表面張力は、それ
ぞれ580、290、250erg/cm2 である。
【0018】チタニアの表面張力はアルミナの半分以下
である。従って、チタニアの含有量を多くすれば、溶融
物の表面張力は低下する。チタニアの含有量を制御する
ことによって、溶融物の表面張力を適度のものとし、繊
維化効率を向上できる。
【0019】熱伝導率においては、アルミナはシリカよ
り熱伝導率が大きい。そして、チタニアはアルミナより
も熱伝導率が小さい。アルミナシリカ繊維において、ア
ルミナを熱伝導率の小さなチタニアで置換し、熱伝導率
の小さなシリカと組み合わせることにより、繊維自体の
熱伝導率を小さくすることができる。この熱伝導率の小
さい繊維を用いて耐火断熱材を作製すれば、熱伝導率の
小さい耐火断熱材が得られる。
【0020】本発明の無機繊維は、アルミナの含有量が
少なければ、アナターゼ結晶を有している。アルミナの
含有量が1O重量%以上であれば非晶質である。しか
し、この非晶質の繊維は600℃乃至1000℃の温度
で処理をすると、アナターゼの結晶を析出する。アナタ
ーゼを有する繊維は、耐熱性が向上するので、好まし
い。
【0021】一方、アナターゼには光触媒機能がある。
従って、アナターゼを有する本発明の無機繊維も、光触
媒機能を有する。大気中のNOxの分解、居住空間や作
業空間での悪臭物質等の分解除去に有効である。この繊
維の光触媒機能は、繊維を例えば酸処理して、シリカ分
を溶出させて、多孔質の繊維にすると一層増大する。
【0022】本発明の無機繊維は、通常のアルミナシリ
カ繊維と同様に用いることができる。種々の耐火断熱材
は、例えばニードリング処理をしてブランケットとし
て、あるいは成形品の形で用いることができる。
【0023】成形品は、無機繊維と、有機バインダー或
いは無機バインダーと、必要に応じて耐火粉末を原料と
して用いる。有機バインダーは、例えば澱粉、アクリ
ル、ラテックス等が好ましい。無機バインダーは、例え
ばシリカゾル、アルミナゾル、チタニアゾル等のゾルが
好ましい。耐火粉末は、例えばシリカ、チタニア、ジル
コニア、アルミナ、ムライト等が好ましい。成形方法
は、これらの原料をパテ状の練り物にして成形するプレ
ス成形法、或るいは押し出し成形法等がある。これらの
成形方法の他にも、水にこれらの原料を分散させたスラ
リーを、多孔質のモールド上に吸引して堆積させる真空
成形法がある。この真空成形法は、繊維がモールドの面
に平行に配向して、断熱性が向上するので、より好まし
い。
【0024】
【実施例】アルミナ、シリカ及びチタニアの原料とし
て、バイヤー法アルミナ、オーストラリア産フリマント
ルサンド及び工業用チタニアを使用した。これらの原料
を種々の割合で配合して配合原料を得た。この配合原料
50kgを電気炉にて通電して加熱し、溶融した。その
後、溶融物を細流として炉外に取り出した。この細流に
高圧空気を吹き付けて繊維を得た。
【0025】この繊維の組成及び特性を表1に示す。
【0026】表1の特性について説明する。粘度安定性
は、加熱を止めて溶融物を細流として炉外に取り出した
ときに、溶融物が冷却固化して細流が得られなくなるま
での時間である。時間が長い程、粘度変化が少ないこと
を示している。
【0027】熱伝導率は、試料として、水に繊維と澱粉
を加えてスラリーを作り、真空成形法により作製した嵩
密度0.4g/cm3 の成形品を用いた。非定常熱線法
により測定した。
【0028】但し、実施例5は繊維を800℃で1時間
加熱処理して使用した。実施例6は、水に、繊維100
重量部とシリカフラワー300重量部とチタニア粉末6
00重量部の混合物、及び、これらの混合物100重量
部に対して、シリカゾル5重量部とアクリルバインダー
5重量部とカチオン系凝集剤0.1重量部を加えて、ス
ラリーとした。
【0029】ショット量は、62メッシュのフルイを通
過しないショットの量を測定した。
【0030】加熱収縮率は、熱伝導率を測定した試料と
同じ試料を用いて測定した。
【0031】実施例5は、実施例3と同じ繊維組成を有
している。加熱処理により繊維にアナターゼ結晶が析出
した。結晶の析出によって耐熱性が向上した。
【0032】図1〜2は、実施例3及び実施例5の、す
なわち加熱処理前後の粉末X線回折図を示す。図1は加
熱前(実施例3)のもので、図2は加熱後(実施例5)
である。これらの図から、加熱によってアナターゼが析
出したことが分かる。
【0033】実施例6は、成形品の熱伝導率が極めて低
い例である。
【0034】比較例1は、チタニアが少ない例である。
この例では、粘度の安定性が低く、断熱性が劣る。
【0035】比較例2は、シリカが少ない例である。粘
度が低く、ショットが多い。
【0036】比較例3は、シリカが多い例である。溶融
性が悪く、細流が得られずに、繊維化できなかった。
【0037】表1の繊維組成は、繊維の組成を示す。
【0038】
【表1】
【0039】
【発明の効果】本発明の無機繊維は、アルミナシリカ繊
維の組成にチタニアを加えることにより、粘度変化が少
なく、表面張力が低い溶融物が得られる。この理由によ
り、ショットの少ない繊維を得ることができる。
【0040】さらに、本発明の無機繊維は、従来のアル
ミナシリカ繊維に比較して、熱伝導率の低い断熱性に優
れた繊維である。本発明の無機繊維を使用すると、安全
使用温度が1000℃程度の耐熱性となり、従来のアル
ミナシリカ繊維を使用するよりも、断熱性に優れた耐火
断熱材が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例3の粉末X線回折図である。
【図2】本発明の実施例5の粉末X線回折図である。
【符号の説明】
A アナターゼ R ルチル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 寺田 浩之 東京都中央区日本橋久松町4番4号 糸重 ビル 東芝モノフラックス株式会社内 (72)発明者 根本 孝司 東京都中央区日本橋久松町4番4号 糸重 ビル 東芝モノフラックス株式会社内 (72)発明者 大宮 修史 東京都中央区日本橋久松町4番4号 糸重 ビル 東芝モノフラックス株式会社内 Fターム(参考) 4L037 CS20 FA05 FA17 PA31 UA06 UA07

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリカが50〜75重量%、チタニアが
    10〜50重量%、アルミナが0〜30重量%からなる
    無機繊維。
  2. 【請求項2】 アナターゼ結晶を有する請求項1に記載
    の無機繊維。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の無機繊維を用い
    た耐火断熱材。
JP10309544A 1998-05-19 1998-10-16 無機繊維及び耐火断熱材 Pending JP2000045127A (ja)

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JP10-153910 1998-05-19
JP15391098 1998-05-19
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014228035A (ja) * 2013-05-21 2014-12-08 イソライト工業株式会社 耐火断熱材及びその製造方法
WO2019188834A1 (ja) 2018-03-29 2019-10-03 東レ株式会社 金属酸化物繊維の製造方法および金属酸化物繊維

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