JP2000044921A - サスペンジョン型シリコーン系粘着剤、その製造方法、および粘着性基材の製造方法 - Google Patents

サスペンジョン型シリコーン系粘着剤、その製造方法、および粘着性基材の製造方法

Info

Publication number
JP2000044921A
JP2000044921A JP22028398A JP22028398A JP2000044921A JP 2000044921 A JP2000044921 A JP 2000044921A JP 22028398 A JP22028398 A JP 22028398A JP 22028398 A JP22028398 A JP 22028398A JP 2000044921 A JP2000044921 A JP 2000044921A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silicone gel
suspension
silicone
sensitive adhesive
adhesive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP22028398A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000044921A5 (ja
JP4073085B2 (ja
Inventor
Yoshiji Morita
好次 森田
Kazuo Kobayashi
和男 小林
Hiroshi Enami
博司 江南
Takashi Tachibana
隆司 橘
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DuPont Toray Specialty Materials KK
Original Assignee
Dow Corning Toray Silicone Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dow Corning Toray Silicone Co Ltd filed Critical Dow Corning Toray Silicone Co Ltd
Priority to JP22028398A priority Critical patent/JP4073085B2/ja
Publication of JP2000044921A publication Critical patent/JP2000044921A/ja
Publication of JP2000044921A5 publication Critical patent/JP2000044921A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4073085B2 publication Critical patent/JP4073085B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 取扱作業性が良好であり、水を除去すること
によりシリコーンゲル粒子が集成して、粘弾性および粘
着性が優れるシリコーンゲル粘着層を形成できるサスペ
ンジョン型シリコーン系粘着剤、このような粘着剤を効
率よく製造する方法、および、基材上に粘弾性および粘
着性が優れるシリコーンゲル粘着層を有する粘着性基材
を効率よく製造する方法を提供する。 【解決手段】 界面活性剤水溶液中に、平均粒径が0.
1〜100μmであるシリコーンゲル粒子が分散してい
るシリコーンゲルサスペンジョンからなるサスペンジョ
ン型シリコーン系粘着剤、界面活性剤水溶液中にシリコ
ーンゲル組成物を、その平均粒径が0.1〜100μm
となるように分散させて硬化させることを特徴とする上
記の粘着剤の製造方法、および、上記の粘着剤を基材上
に塗布した後、該粘着剤から水を除去することを特徴と
する、該基材上にシリコーンゲル粘着層を有する粘着性
基材の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、界面活性剤水溶液
中にシリコーンゲル粒子が分散しているシリコーンゲル
サスペンジョンからなるサスペンジョン型シリコーン系
粘着剤、この製造方法、および、この粘着剤を用いてな
る粘着性基材の製造方法に関し、詳しくは、取扱作業性
が良好であり、水を除去することによりシリコーンゲル
粒子が集成して、粘弾性および粘着性が優れるシリコー
ンゲル粘着層を形成できるサスペンジョン型シリコーン
系粘着剤、このような粘着剤を効率よく製造する方法、
および、基材上に粘弾性および粘着性が優れるシリコー
ンゲル粘着層を有する粘着性基材を効率よく製造する方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】界面活性剤水溶液中に硬化性シリコーン
組成物を分散させてなるエマルジョン型シリコーン系粘
着剤としては、アルケニル基含有ジオルガノポリシロキ
サン、オルガノポリシロキサンレジン、ケイ素原子結合
水素原子含有オルガノポリシロキサン、および白金系触
媒からなるヒドロシリル化反応硬化型シリコーン組成物
をを界面活性剤水溶液中に乳化してなるエマルジョン型
シリコーン系粘着剤が提案されている(特開平7−33
1220号公報参照)。
【0003】しかし、特開平7−331220号公報に
より提案されるようなエマルジョン型シリコーン系粘着
剤は、これを基材上に塗布した後、該粘着剤から水を除
去すると共に、該粘着剤に含まれる硬化性シリコーン組
成物を硬化させなければならないが、基材によっては該
組成物の硬化阻害を生じてしまうという問題があった
り、また、該組成物を十分に硬化させるために加熱しな
ければならないが、耐熱性の小さい基材に対して、該粘
着剤を適用できないという問題があった。
【0004】一方、界面活性剤水溶液中にシリコーンゲ
ル粒子が分散しているシリコーンゲルサスペンジョン
は、特開昭64−14250号公報および特開平1−1
78523号公報に開示されている。しかし、これらの
公報に提案されているシリコーンゲルサスペンジョンを
サスペンジョン型シリコーン系粘着剤として利用するこ
とについては記載されておらず、また、これらのシリコ
ーンゲルサスペンジョンは、これ自体を利用しようとし
ても、分散しているシリコーンゲル粒子の粒径が大きい
ために安定性が乏しいという問題があった。。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは上記の課
題について鋭意検討した結果、本発明に到達した。すな
わち、本発明の目的は、取扱作業性が良好であり、水を
除去することによりシリコーンゲル粒子が集成して、粘
弾性および粘着性が優れるシリコーンゲル粘着層を形成
できるサスペンジョン型シリコーン系粘着剤、このよう
な粘着剤を効率よく製造する方法、および、基材上に粘
弾性および粘着性が優れるシリコーンゲル粘着層を有す
る粘着性基材を効率よく製造する方法を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のサスペンジョン
型シリコーン系粘着剤は、界面活性剤水溶液中に、平均
粒子径が0.1〜100μmであるシリコーンゴゲル粒
子が分散しているシリコーンゲルサスペンジョンからな
ることを特徴とする。また、本発明のサスペンジョン型
シリコーン系粘着剤の製造方法は、界面活性剤水溶液中
にシリコーンゲル組成物を、その平均粒径が0.1〜1
00μmとなるように分散させて硬化させることを特徴
とする。また、本発明の粘着性基材の製造方法は、界面
活性剤水溶液中に、平均粒子径が0.1〜100μmで
あるシリコーンゲル粒子が分散しているシリコーンゲル
サスペンジョンからなるサスペンジョン型シリコーン系
粘着剤を基材上に塗布した後、該粘着剤から水を除去す
ることを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】はじめに、本発明のサスペンジョ
ン型シリコーン系粘着剤を詳細に説明する。本発明のサ
スペンジョン型シリコーン系粘着剤は、界面活性剤水溶
液中にシリコーンゲル粒子が分散しているシリコーンゲ
ルサスペンジョンからなる。このシリコーンゲル粒子の
平均粒径は0.1〜100μmの範囲内であり、好まし
くは、0.1〜50μmの範囲内であり、特に好ましく
は、0.5〜10μmの範囲内である。これは、シリコ
ーンゲル粒子の平均粒径がこの範囲の上限をこえると、
サスペンジョン型シリコーン系粘着剤の安定性が低下す
る傾向があるからであり、一方、この範囲の下限未満で
あるサスペンジョン型シリコーン系粘着剤を調製するこ
とは困難となるからである。また、このシリコーンゲル
粒子の形状としては、球状、偏平状、不定形状が例示さ
れ、サスペンジョン型シリコーン系粘着剤の安定性が良
好であることから、この形状は球状であることが好まし
い。
【0008】また、本発明のサスペンジョン型シリコー
ン系粘着剤における界面活性剤水溶液は、シリコーンゲ
ル粒子を分散させるための媒質である。この界面活性剤
としては、第一〜第三脂肪族アミン塩、アルキルトリメ
チルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム
塩、テトラアルキルアンモニウム塩、トリアルキルベン
ジルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、N,
N’−ジアルキルモノホルホリニウム塩、ポリエチレン
ポリアミン脂肪酸アミド塩等のカチオン系界面活性剤;
脂肪酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナ
フタレンスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、α−オ
レフィンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、
α−スルホン化脂肪酸塩、N−アシル−N−メチルタウ
レート、アルキル硫酸塩、硫酸化油脂、ポリオキシエチ
レンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアル
キルフェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンスチ
レン化フェニルエーテル硫酸塩、アルキルリン酸塩、ポ
リオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキ
シエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸塩、ナフタ
レンスルホン酸塩ホルムアルデヒド縮合物等のアニオン
系界面活性剤;N,N−ジメチル−N−アルキル−N−
カルボキシメチルアンモニウムベタイン、N,N−ジア
ルキルアミノアルキレンカルボン酸塩、N,N,N−ト
リアルキル−N−スルホアルキレンアンモニウムベタイ
ン、N,N−ジアルキル−N,N−ビスポリオキシエチ
レンアンモニウム硫酸エステルベタイン、2−アルキル
−1−カルボキシメチル−1−ヒドロキシエチルオミダ
ゾリニウムベタイン等の両イオン系界面活性剤;ポリオ
キシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンア
ルケニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニ
ルエーテル、ポリオキシエチレンポリスチリルフェニル
エーテル、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン
グリコール、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレ
ンアルキルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリ
セリン脂肪酸エステル、デカグリセリン脂肪酸エステ
ル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコ
ール・ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、プロピレ
ングリコール・ペンタエリスリトール脂肪酸エステル等
の多価アルコール脂肪酸部分エステル、ポリオキシエチ
レンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレング
リセリン脂肪酸エステル等のポリオキシエチレン多価ア
ルコール脂肪酸部分エステル、ポリオキシエチレン脂肪
酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキ
シエチレン化ヒマシ油、脂肪酸ジエタノールアミド、ポ
リオキシエチレンアルキルアミン、トリエタノールアミ
ン脂肪酸部分エステル、トリアルキルアミンオキサイ
ド、ポリオキシアルキレン基含有オルガノポリシロキサ
ン等の非イオン系界面活性剤、およびこれらの界面活性
剤の二種以上の混合物が例示される。この界面活性剤の
添加量はシリコーンゲル粒子100重量部に対して0.
1〜20重量部の範囲内となる量であることが好まし
く、特に、0.1〜10重量部の範囲内となる量である
ことが好ましい。また、水の添加量は限定されないが、
シリコーンゲル粒子100重量部に対して10〜200
重量部の範囲内となる量であることが好ましい。
【0009】また、本発明のサスペンジョン型シリコー
ン粘着剤から水を除去することによりシリコーンゲル粒
子が集成してなるシリコーンゲルのJIS K 222
0に規定される1/4ちょう度が10〜200の範囲内
であることが好ましく、特に、これが20〜150の範
囲内であることが好ましい。これは、この1/4ちょう
度がこの範囲の上限をこえると、シリコーンゲルが油状
を示す傾向が強くなり、その粘着性が低下する傾向があ
るからであり、一方、この範囲の下限未満であると、シ
リコーンゲルがゴム状を示す傾向が強くなり、その粘着
性が低下する傾向があるからである。さらに、本発明の
サスペンジョン型シリコーン系粘着剤から水を除去する
ことによりシリコーンゲル粒子が集成してなるシリコー
ンゲルの25℃、歪み率10%、振動数1rad/秒にお
ける動的粘弾性の値(tanδ)が1以上であることが、こ
のシリコーンゲルの防振特性が向上し、さらにその粘着
性が向上することから好ましい。
【0010】また、本発明のサスペンジョン型シリコー
ン系粘着剤におけるシリコーンゲル粒子中にはシリコー
ンオイルが含有されていてもよい。このシリコーンオイ
ルとしては、このシリコーンゲル粒子の形成反応に関与
しないものであることが好ましく、例えば、分子鎖両末
端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、
分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルフェニル
ポリシロキサンが挙げられる。このシリコーンオイルの
添加量は、シリコーンゲル粒子の10重量%以下である
ことが好ましく、さらには、5重量%以下であることが
好ましく、特には、0.5重量%以下であることが好ま
しい。また、このシリコーンゲル粒子には、その強度向
上や比重調節のために、シリカ微粉末、酸化鉄アルミノ
ケイ酸塩等の無機質充填剤、その表面を有機ケイ素化合
物により疎水化処理した無機質充填剤等が含有されてい
てもよい。
【0011】次に、本発明のサスペンジョン型シリコー
ン系粘着剤の製造方法を詳細に説明する。本発明のサス
ペンジョン型シリコーン系粘着剤の製造方法は、界面活
性剤水溶液中にシリコーンゲル組成物を、その平均粒径
が0.1〜100μmとなるように分散させて硬化させ
ることを特徴とする。このシリコーンゲル組成物として
は、例えば、ヒドロシリル化反応硬化性のもの、縮合反
応硬化性のもの、ラジカル反応硬化性のもの、高エネル
ギー線硬化性のものが挙げられ、特に、ヒドロシリル化
反応硬化性のものを用いることが好ましい。このヒドロ
シリル化反応硬化性のシリコーンゲル組成物は、例え
ば、アルケニル基含有オルガノポリシロキサン、ケイ素
原子結合水素原子含有オルガノポリシロキサン、および
ヒドロシリル化反応用触媒から少なくともなる組成物が
挙げられる。
【0012】このアルケニル基含有オルガノポリシロキ
サンとしては、直鎖状のもの、一部分枝鎖を有する直鎖
状のもの、分枝鎖状のもの、環状のもの、樹脂状のもの
が例示され、特に、直鎖状の者、あるいは一部分枝鎖を
有する直鎖状のものであることが好ましい。このオルガ
ノポリシロキサン中のアルケニル基としては、ビニル
基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル
基が例示され、特に、ビニル基であることが好ましい。
また、このオルガノポリシロキサン中のアルケニル基以
外のケイ素原子結合の基としては、メチル基、エチル
基、プロピル基等のアルキル基;フェニル基、トリル
基、キシリル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチ
ル基等のアラルキル基;3,3,3−トリフルオロプロ
ピル基等のハロゲン化アルキル基等の置換もしくは非置
換の一価炭化水素基;メトキシ基、エトキシ基、プロポ
キシ基等のアルコキシ基;水酸基が例示され、特に、メ
チル基、フェニル基、3,3,3−トリフルオロプロピ
ル基であることが好ましい。
【0013】また、ケイ素原子結合水素原子含有オルガ
ノポリシロキサンとしては、直鎖状のもの、一部分枝鎖
を有する直鎖状のもの、分枝鎖状のもの、環状のもの、
樹脂状のものが例示され、特に、直鎖状のもの、あるい
は一部分枝鎖を有する直鎖状のものであることが好まし
い。このオルガノポリシロキサン中の水素原子以外のケ
イ素原子結合の基としては、メチル基、エチル基、プロ
ピル基等のアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリ
ル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基等のア
ラルキル基;3,3,3−トリフルオロプロピル基等の
ハロゲン化アルキル基等の置換もしくは非置換の一価炭
化水素基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等の
アルコキシ基;水酸基が例示され、特に、メチル基、フ
ェニル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基である
ことが好ましい。このオルガノポリシロキサンの添加量
は、得られるヒドロシリル化反応硬化性シリコーンゲル
組成物が硬化するに十分な量であればよく、具体的に
は、この組成物中のアルケニル基含有オルガノポリシロ
キサン中のアルケニル基1モルに対して、このオルガノ
ポリシロキサン中のケイ素原子結合水素原子が0.1〜
30モルの範囲内であることが好ましい。
【0014】また、ヒドロシリル化反応用触媒として
は、白金系触媒、ロジウム系触媒、パラジウム系触媒が
例示され、反応性が良好であることから、白金系触媒で
あることが好ましい。この白金系触媒としては、塩化白
金酸、塩化白金酸のアルコール溶液、白金のオレフィン
錯体。白金のアルケニルシロキサン錯体が例示される。
このヒドロシリル化反応用触媒の添加量は、上記のヒド
ロシリル化反応硬化性シリコーンゲル組成物を硬化させ
るに十分な量あればよく、このヒドロシリル化反応用触
媒として白金系触媒を用いる場合には、上記のアルケニ
ル基含有オルガノポリシロキサンとケイ素原子結合水素
原子含有オルガノポリシロキサンの合計量に対して、こ
の触媒に含まれる白金金属の重量が0.1〜100ppmの
範囲内となるような量であることが好ましく、反応性が
良好であり、かつ、シリコーンゲル粒子の着色が生じに
くいことから、これが1〜50ppmの範囲内となるよう
な量であることが好ましい。
【0015】また、このヒドロシリル化反応硬化性シリ
コーンゲル組成物には、その他任意の成分として、ヒド
ロシリル化反応に関与しないシリコーンオイルを添加し
てもよい。このシリコーンオイルとしては、例えば、分
子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロ
キサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチル
フェニルポリシロキサンが挙げられる。このシリコーン
オイルの添加量は、シリコーンゲル組成物の10重量%
以下であることが好ましく、さらには、5重量%以下で
あることが好ましく、特には、0.5重量%以下である
ことが好ましい。また、このシリコーンゲル組成物に
は、得られるシリコーンゲル粒子の強度向上や比重調節
のために、シリカ微粉末、酸化鉄、アルミノケイ酸塩等
の無機質充填剤、その表面を有機ケイ素化合物により疎
水化処理した無機質充填剤等を添加してもよい。さら
に、得られるシリコーンゲル粒子の粘着性を調製するた
めに、分子中にアルケニル基を有するオルガノポリシロ
キサンレジンを添加してもよい。このようなオルガノポ
リシロキサンレジンとしては、式:R3SiO1/2で示さ
れるシロキサン単位と式:SiO4/2で示されるシロキ
サン単位からなるオルガノポリシロキサンレジンが例示
される。なお、上式中のRは置換もしくは非置換の一価
炭化水素基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロ
ピル基等のアルキル基;ビニル基、アリル基、ブテニル
基、ペンテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基;フ
ェニル基、トリル基、キシリル基等のアリール基;ベン
ジル基、フェネチル基等のアラルキル基;3,3,3−
トリフルオロプロピル基等のハロゲン化アルキル基が挙
げられ、分子中の少なくとも一個のRは上記のアルケニ
ル基であることが必要である。また、このオルガノポリ
シロキサンレジンは、ケイ素原子結合のメトキシ基、エ
トキシ基等のアルコキシ基、あるいは水酸基を有してい
てもよい。
【0016】本発明の製造方法では、このようなシリコ
ーンゲル組成物を界面活性剤水溶液中に分散させるが、
この際に使用できる界面活性剤としては、上記のような
カチオン系界面活性剤;上記のようなアニオン系界面活
性剤;上記のような両イオン系界面活性剤;上記のよう
なノニオン系界面活性、およびこれらの界面活性剤の二
種以上の混合物が例示され、上記のヒドロシリル化反応
硬化性シリコーンゲル組成物の硬化を阻害しにくいこと
から、上記のノニオン系界面活性剤であることが特に好
ましい。この界面活性剤の添加量はシリコーンゲル組成
物100重量部に対して0.1〜20重量部の範囲内と
なる量であることが好ましく、特に、これが0.1〜1
0重量部の範囲内となる量であることが好ましい。ま
た、水の添加量は限定されないが、シリコーンゲル組成
物100重量部に対して10〜200重量部の範囲内と
なる量であることが好ましい。
【0017】本発明のサスペンジョン型シリコーン系粘
着剤の製造方法において、界面活性剤水溶液中にシリコ
ーンゲル組成物を分散させる方法としては、例えば、回
分式、連続式が例示され、このための混合装置として
は、ホモミキサー、パドルミキサー、ヘンシェルミキサ
ー、ホモディスパー、コロイドミキサー、プロペラ攪拌
機、ホモジナイザー、インライン式連続乳化機、超音波
乳化機、真空式練合機が例示される。
【0018】このようにして、界面活性剤水溶液中にシ
リコーンゲル組成物を分散させた後、該組成物を硬化さ
せることによりシリコーンゲルサスペンジョンからなる
サスペンジョン型シリコーン系粘着剤を調製することが
できる。このシリコーンゲル組成物がヒドロシリル化反
応硬化性のもの、あるいは縮合反応硬化性のものである
場合には、このシリコーンゲル組成物のエマルジョンを
必要に応じて加熱することにより硬化させることがで
き、また、ラジカル反応硬化性のものである場合には、
このエマルジョンを加熱することにより硬化させること
ができ、高エネルギー線硬化性のものである場合には、
このエマルジョンに高エネルギー線を照射することによ
り硬化させることができる。
【0019】次に、本発明の別のサスペンジョン型シリ
コーン系粘着剤の製造方法を詳細に説明する。本発明の
製造方法は、上記のヒドロシリル化反応硬化性シリコー
ンゲル組成物を用いる製造方法ではあるが、ヒドロシリ
ル化反応用触媒の添加順序が異なる。すなわち、本発明
のサスペンジョン型シリコーン系粘着剤の製造方法で
は、界面活性剤水溶液中に、ヒドロシリル化反応用触媒
を含まないヒドロシリル化反応硬化用シリコーンゲル組
成物を、この平均粒径が0.1〜100μmとなるよう
に分散させた後、ヒドロシリル化反応用触媒を添加する
ことを特徴とする。このヒドロシリル化反応硬化用シリ
コーンゲル組成物の組成は上記と同様である。また、ヒ
ドロシリル化反応用触媒も上記と同様である。本発明の
製造方法によれば、ヒドロシリル化反応用触媒を含まな
いヒドロシリル化反応硬化用シリコーンゲル組成物を界
面活性剤水溶液中に分散させる際に、該組成物のゲル化
を生じることがないので、これを十分に分散させて、該
組成物の均一なエマルジョンを調製することができ、次
いで、これにヒドロシリル化反応用触媒を添加すること
より、均一なシリコーンゲル粒子とすることができると
いう特徴がある。本発明の製造方法において、このヒド
ロシリル化反応用触媒はそのまま添加するよりは、これ
を予め界面活性剤水溶液中に分散させたものを添加する
ことが反応の点から好ましい。
【0020】本発明の製造方法においても、このような
シリコーンゲル組成物を界面活性剤水溶液中に均一に分
散させるが、使用できる界面活性剤としては、上記のよ
うなカチオン系界面活性剤;上記のようなアニオン系界
面活性剤;上記のような両イオン系界面活性剤;上記の
ようなノニオン系界面活性、およびこれらの界面活性剤
の二種以上の混合物が例示され、上記のヒドロシリル化
反応硬化性シリコーンゲル組成物の硬化を阻害しにくい
ことから、上記のノニオン系界面活性剤であることが特
に好ましい。この界面活性剤の添加量はシリコーンゲル
組成物100重量部に対して0.1〜20重量部の範囲
内となる量であることが好ましく、特に、これが0.1
〜10重量部の範囲内となる量であることが好ましい。
また、水の添加量は限定されないが、シリコーンゲル組
成物100重量部に対して10〜200重量部の範囲内
となる量であることが好ましい。
【0021】本発明のサスペンジョン型シリコーン系粘
着剤の製造方法において、界面活性剤水溶液中にシリコ
ーンゲル組成物を分散させる方法としては、例えば、回
分式、連続式が例示され、このための混合装置として
は、上記と同様の装置が例示される。このようにして、
界面活性剤水溶液中にシリコーンゲル組成物を分散させ
た後、該組成物を必要に応じて加熱することにより硬化
させることができる。
【0022】次に、本発明の粘着性基材の製造方法を詳
細に説明する。本発明の粘着性基材の製造方法は、基材
状に上記のサスペンジョン型シリコーン系粘着剤を塗布
した後、該粘着剤から水を除去することを特徴とする。
この基材としては、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹
脂、ポリプロピレン樹脂等の有機樹脂のフィルム、テー
プ、あるいはシート;銅、アルミニウム、スチール等の
金属のフィルム、テープ、あるいはシート;紙が例示さ
れる。このような基材上に上記のサスペンジョン型シリ
コーン粘着剤を塗布する場合には、一般に粘着剤を基材
上に塗布するために用いられる塗工機を用いることがで
きる。本発明の製造方法では、基材上にサスペンジョン
型シリコーン系粘着剤を塗布した後、該粘着剤から水を
除去することにより、該基材上にシリコーンゲル粘着層
を形成することができるので、特開平7−331220
号公報により提案されたエマルジョン型シリコーン系粘
着剤において、該接着剤中に含まれる硬化性シリコーン
組成物が硬化阻害を生じるような基材に対しても適用す
ることができる。本発明の粘着性基材の製造方法におい
て、基材上に塗布したサスペンジョン型シリコーン系粘
着剤から水を除去する方法としては、風乾、減圧乾燥、
基材に耐熱性がある場合には、熱風乾燥、加熱乾燥が例
示される。
【0023】
【実施例】本発明のサスペンジョン型シリコーン系粘着
剤、その製造方法、および粘着性基材の製造方法を実施
例により詳細に説明する。なお、実施例中の粘度は25
℃における値である。 [シリコーンゲル粒子の平均粒径]サスペンジョン型シ
リコーン系粘着剤をレーザー回折式粒度分布測定器(堀
場製作所製のLA−500)により測定して、シリコー
ンゲル粒子のメジアン径(累積分布の50%に相当する
粒径)から、その平均粒径を求めた。 [サスペンジョン型シリコーン系粘着剤の安定性]サス
ペンジョン型シリコーン系粘着剤を100mlのビンに5
0ml入れて、2週間室温で静置した後、手で10回シェ
イクし、ダンボール紙に塗布し、2日風乾した後、得ら
れた塗膜の表面粗さを観察することにより、シリコーン
ゲル粒子の凝集性を、○:分散性良好、△:0.1mm以
下の凝集粒子がある、×:0.1mm以上の凝集粒子があ
る、の3段階で評価した。 [シリコーンゲルの1/4ちょう度]サスペンジョン型
シリコーン系粘着剤を深さ5mmのテフロン製皿に注ぎ、
1週間風乾することにより水を除去してシリコーンゲル
粒子を得、次に、このシリコーンゲル粒子を100mlの
ビーカーに入れ、脱泡した後、JIS K 2220に
規定する方法に従って、このシリコーンゲル粒子が集成
してなるシリコーンゲルの1/4ちょう度を測定した。 [シリコーンゲルの動的粘弾性の値]上記と同様にサス
ペンジョン型シリコーン系粘着剤から水を除去すること
によりシリコーンゲル粒子が集成してなるシリコーンゲ
ルについて、これをReometoric Scien
tific社製のARES粘弾性測定装置を使用し、直
径25.0mmのパラレルプレートでギャップを0.5〜
0.6mmにして、室温で、歪み10.0%、振動数0.1r
ad/秒における動的粘弾性の値(tanδ)を測定した。 [液状触媒の体積平均粒径]界面活性剤水溶液中に分散
させたヒドロシリル化反応用触媒の体積平均粒径を、レ
ーザー散乱式サブミクロン粒子分析装置(コールターエ
レクトロニクス社製のCOULTER N4型)による
測定から求めた。
【0024】[実施例1]粘度400mPa・sの分子鎖両
末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキ
サン(ビニル基の含有量=0.48重量%)68重量部、
粘度130mPa・sの分子鎖両末端ジメチルハイドロジェ
ンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン(ケイ素原子
結合水素原子の含有量=0.025重量%)31重量部、
および粘度20mPa・sの分子鎖両末端トリメチルシロキ
シ基封鎖ジメチルポリシロキサン・メチルハイドロジェ
ンポリシロキサン共重合体(ケイ素原子結合水素原子の
含有量=0.14重量%)1.5重量部を混合し、これを
3重量%−ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル
(HLB=13.1)水溶液30重量部により乳化した
後、純水20重量部を加えて、ヒドロシリル化反応用触
媒を含まないヒドロシリル化反応硬化用シリコーンゲル
組成物のエマルジョンを調製した。
【0025】次に、上記のエマルジョンに、別に調製し
ておいた、白金の1,3−ジビニル−テトラメチルジシ
ロキサン錯体を主成分とする1,3−ジビニル−テトラ
メチルジシロキサン溶液からなるヒドロシリル化反応用
触媒のエマルジョン(触媒の体積平均粒径=0.05μ
m、1μm以下の触媒の比率=95重量%、白金金属濃
度=0.04重量%)を、上記のエマルジョン中のオルガ
ノポリシロキサンの合計重量に対して、この白金金属が
重量単位で20ppmとなる量を混合し、均一に攪拌し
て、ヒドロシリル化反応硬化性シリコーンゲル組成物の
エマルジョンを調製した。
【0026】このシリコーンゲル組成物のエマルジョン
を室温で1日間静置することにより、この組成物を硬化
させて、シリコーンゲルサスペンジョンを調製した。こ
のシリコーンゲルサスペンジョンをサスペンジョン型シ
リコーン系粘着剤とした。このサスペンジョン型シリコ
ーン系粘着剤中のシリコーンゲル粒子の平均粒径、この
粘着剤の安定性、およびこの粘着剤から水を除去して得
られるシリコーンゲルの特性を表1に示した。また、こ
のサスペンジョン型シリコーン系粘着剤をポリフェニレ
ンサルファイド樹脂板上に塗布した後、風乾することに
より水を除去して、厚さ0.03mmのシリコーンゲル粘
着層を有する粘着性基材を作成した。この粘着性基材に
厚さ50μmのポリエチレンフィルムを貼着し、2Kgの
ゴムローラーで2往復圧着させた後、室温で30分間静
置した。その後、引張り試験機で粘着力(180°ピー
ル、引張り速度300mm/分)を測定したところ、この
粘着力は80gf/inchであった。
【0027】[実施例2]実施例1において、粘度40
0mPa・sの分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖
ジメチルポリシロキサン(ビニル基の含有量=0.48重
量%)を67.2重量部、および粘度130mPa・sの分子
鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチ
ルポリシロキサンの配合量を31.3重量部とした以外
は実施例1と同様にしてシリコーンゲルサスペンジョン
を調製した。このシリコーンゲルサスペンジョンをサス
ペンジョン型シリコーン系粘着剤とした。このサスペン
ジョン型シリコーン系粘着剤中のシリコーンゲル粒子の
平均粒径、この粘着剤の安定性、およびこの粘着剤から
水を除去して得られるシリコーンゲルの特性を表1に示
した。また、このサスペンジョン型シリコーン系粘着剤
をポリフェニレンサルファイド樹脂板上に塗布した後、
風乾することにより水を除去して、厚さ0.03mmのシ
リコーンゲル粘着層を有する粘着性基材を作成した。こ
の粘着性基材に厚さ50μmのポリエチレンフィルムを
貼着し、2Kgのゴムローラーで2往復圧着させた後、室
温で30分間静置した。その後、引張り試験機で粘着力
(180°ピール、引張り速度300mm/分)を測定した
ところ、この粘着力は60gf/inchであった。
【0028】[比較例1]粘度400mPa・sの分子鎖両
末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキ
サン(ビニル基の含有量=0.48重量%)68重量部、
粘度130mPa・sの分子鎖両末端ジメチルハイドロジェ
ンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン(ケイ素原子
結合水素原子の含有量=0.025重量%)30.5重量
部、および粘度20mPa・sの分子鎖両末端トリメチルシ
ロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン・メチルハイドロ
ジェンポリシロキサン共重合体(ケイ素原子結合水素原
子の含有量=0.14重量%)1.5重量部を混合し、こ
れを−10℃に冷却した後、白金の1,3−ジビニル−
テトラメチルジシロキサン錯体のイソプロパノール溶液
(白金金属濃度=0.10重量%)をオルガノポリシロキ
サンの合計重量に対して、この白金金属濃度が重量単位
で20ppmとなる量を均一に混合してヒドロシリル化反
応硬化性シリコーンゲル組成物を調製した。
【0029】このシリコーンゲル組成物をシリンジか
ら、3重量%−ポリオキシエチレンノニルフェニルエー
テル(HLB=13.1)水溶液の80℃の熱湯中に滴下
して、平均粒径0.5mmのシリコーンゲル粒子を分散し
たシリコーンゲルサスペンジョンを調製した。このシリ
コーンゲルサスペンジョンをサスペンジョン型シリコー
ン系粘着剤とした。このサスペンジョン型シリコーン系
粘着剤中のシリコーンゲル粒子の平均粒径、この粘着剤
の安定性、およびこの粘着剤から水を除去して得られる
シリコーンゲルの特性を表1に示した。このサスペンジ
ョンは安定性が悪く、シリコーンゲル粒子が水面に浮上
し、シリコーンゲル凝集物を形成したため、これをポリ
フェニレンサルファイド樹脂板上に塗布することはでき
なかった。
【0030】[比較例2]粘度400mPa・sの分子鎖両
末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキ
サン(ビニル基の含有量=0.48重量%)68重量部、
粘度130mPa・sの分子鎖両末端ジメチルハイドロジェ
ンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン(ケイ素原子
結合水素原子の含有量=0.025重量%)30.5重量
部、および粘度20mPa・sの分子鎖両末端トリメチルシ
ロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン・メチルハイドロ
ジェンポリシロキサン共重合体(ケイ素原子結合水素原
子の含有量=0.14重量%)1.5重量部を混合し、こ
れを3重量%−ポリオキシエチレンノニルフェニルエー
テル(HLB=13.1)水溶液100重量部により乳化
して、ヒドロシリル化反応用触媒を含まないヒドロシリ
ル化反応硬化用シリコーンゲル組成物のエマルジョンを
調製した。
【0031】次に、上記のエマルジョンに、塩化白金酸
のイソプロパノール溶液を、上記のエマルジョン中のオ
ルガノポリシロキサンの合計重量に対して、この白金金
属が重量単位で20ppmとなる量を混合し、均一に攪拌
して、ヒドロシリル化反応硬化性シリコーンゲル組成物
のエマルジョンを調製した。
【0032】このシリコーンゲル組成物のエマルジョン
をエマルジョン型シリコーン系粘着剤とした。このエマ
ルジョン型シリコーン系粘着剤中のシリコーンゲル組成
物粒子の平均粒径、この粘着剤の安定性、およびこの粘
着剤から水を除去した後、得られたヒドロシリル化反応
硬化性シリコーンゲル組成物を120℃で1時間加熱す
ることにより形成されたシリコーンゲルの特性を表1に
示した。また、このエマルジョン型シリコーン系粘着剤
をポリフェニレンサルファイド樹脂板上に塗布した後、
風乾することにより水を除去したが、室温では硬化が進
行せず、また、これを120℃に加熱したものの、一部
硬化阻害を生じたために、その粘着性を評価できなかっ
た。
【0033】
【表1】 *比較例2の平均粒径は、シリコーンゲル組成物粒子の
平均粒径を示した。
【0034】
【発明の効果】本発明のサスペンジョン型シリコーン系
粘着剤は、界面活性剤水溶液中にシリコーンゲル粒子が
分散しているシリコーンゲルサスペンジョンからなり、
取扱作業性が良好であり、水を除去することによりシリ
コーンゲル粒子が集成して、粘弾性および粘着性が優れ
るシリコーンゲル粘着層を形成できるという特徴があ
る。また、本発明のサスペンジョン型シリコーン系粘着
剤の製造方法は、このようなサスペンジョン型シリコー
ン系粘着剤を効率よく製造できるという特徴がある。ま
た、本発明の粘着性基材の製造方法は、このようなサス
ペンジョン型シリコーン系粘着剤を用いているので、基
材上に粘弾性および粘着性が優れるシリコーンゲル粘着
層を有する粘着性基材を効率よく製造できるという特徴
がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 江南 博司 千葉県市原市千種海岸2番2 東レ・ダウ コーニング・シリコーン株式会社研究開発 本部内 (72)発明者 橘 隆司 千葉県市原市千種海岸2番2 東レ・ダウ コーニング・シリコーン株式会社研究開発 本部内 Fターム(参考) 4J002 CP031 CP051 CP061 CP081 CP131 CP141 ED036 EH156 EN026 EN136 EP006 EU046 EV186 EV256 EW046 FA081 FD316 GJ01 HA07 4J040 EK031 EK032 EK091 JA03 JB09 KA14 KA38 LA03 LA06 QA01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 界面活性剤水溶液中に、平均粒径が0.
    1〜100μmであるシリコーンゲル粒子が分散してい
    るシリコーンゲルサスペンジョンからなるサスペンジョ
    ン型シリコーン系粘着剤。
  2. 【請求項2】 水を除去することによりシリコーンゲル
    粒子が集成してなるシリコーンゲルの1/4ちょう度
    (JIS K 2220に規定)が10〜200であるこ
    とを特徴とする、請求項1記載のサスペンジョン型シリ
    コーン系粘着剤。
  3. 【請求項3】 水を除去することによりシリコーンゲル
    粒子が集成してなるシリコーンゲルの25℃、歪み率1
    0%、振動数1rad/秒における動的粘弾性の値(tanδ)
    が1以上であることを特徴とする、請求項1記載のサス
    ペンジョン型シリコーン系粘着剤。
  4. 【請求項4】 界面活性剤水溶液中にシリコーンゲル組
    成物を、その平均粒径が0.1〜100μmとなるよう
    に分散させて硬化させることを特徴とする、該界面活性
    剤水溶液中に、平均粒径が0.1〜100μmであるシ
    リコーンゲル粒子が分散しているシリコーンゲルサスペ
    ンジョンからなるサスペンジョン型シリコーン系粘着剤
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 シリコーンゲル組成物がヒドロシリル化
    反応硬化性のものであることを特徴とする、請求項4記
    載のサスペンジョン型シリコーン系粘着剤の製造方法。
  6. 【請求項6】 界面活性剤水溶液中に、ヒドロシリル化
    反応用触媒を含まないヒドロシリル化反応硬化用シリコ
    ーンゲル組成物を、その平均粒径が0.1〜100μm
    となるように分散させた後、ヒドロシリル化反応用触媒
    を添加することにより該組成物を硬化させることを特徴
    とする、該界面活性剤水溶液中に、平均粒径が0.1〜
    100μmであるシリコーンゲル粒子が分散しているシ
    リコーンゲルサスペンジョンからなるサスペンジョン型
    シリコーン系粘着剤の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至3のいずれか1項記載のサ
    スペンジョン型シリコーン粘着剤を基材上に塗布した
    後、該粘着剤から水を除去することを特徴とする、該基
    材上にシリコーンゲル粘着層を有する粘着性基材の製造
    方法。
JP22028398A 1998-08-04 1998-08-04 サスペンジョン型シリコーン系粘着剤、その製造方法、および粘着性基材の製造方法 Expired - Fee Related JP4073085B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22028398A JP4073085B2 (ja) 1998-08-04 1998-08-04 サスペンジョン型シリコーン系粘着剤、その製造方法、および粘着性基材の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22028398A JP4073085B2 (ja) 1998-08-04 1998-08-04 サスペンジョン型シリコーン系粘着剤、その製造方法、および粘着性基材の製造方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2000044921A true JP2000044921A (ja) 2000-02-15
JP2000044921A5 JP2000044921A5 (ja) 2005-10-20
JP4073085B2 JP4073085B2 (ja) 2008-04-09

Family

ID=16748753

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22028398A Expired - Fee Related JP4073085B2 (ja) 1998-08-04 1998-08-04 サスペンジョン型シリコーン系粘着剤、その製造方法、および粘着性基材の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4073085B2 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001294755A (ja) * 2000-04-17 2001-10-23 Dow Corning Toray Silicone Co Ltd オルガノポリシロキサン組成物およびその製造方法
JP2001294756A (ja) * 2000-04-17 2001-10-23 Dow Corning Toray Silicone Co Ltd オルガノポリシロキサン組成物およびその製造方法
JP2006070122A (ja) * 2004-09-01 2006-03-16 Shindo Seni Kogyo Kk 多孔質シート用エマルション型シリコーン粘着剤組成物および再剥離性粘着シート
JP2007216589A (ja) * 2006-02-20 2007-08-30 Fujicopian Co Ltd 固定シート
JP2007216537A (ja) * 2006-02-17 2007-08-30 Fujicopian Co Ltd 固定シートの貼付方法
JP2007217577A (ja) * 2006-02-17 2007-08-30 Fujicopian Co Ltd 固定シート
JP2007254565A (ja) * 2006-03-23 2007-10-04 Fujicopian Co Ltd 固定シート
WO2018186161A1 (ja) * 2017-04-03 2018-10-11 東レ・ダウコーニング株式会社 硬化反応性のオルガノポリシロキサン組成物、それを用いた感圧接着剤組成物、およびその使用
JP2020189408A (ja) * 2019-05-20 2020-11-26 フジコピアン株式会社 紫外線吸収吸着フィルム
US11987731B2 (en) 2018-08-10 2024-05-21 Dow Toray Co., Ltd. Organopolysiloxane composition for forming pressure sensitive adhesive layer, and use of same

Cited By (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001294755A (ja) * 2000-04-17 2001-10-23 Dow Corning Toray Silicone Co Ltd オルガノポリシロキサン組成物およびその製造方法
JP2001294756A (ja) * 2000-04-17 2001-10-23 Dow Corning Toray Silicone Co Ltd オルガノポリシロキサン組成物およびその製造方法
JP2006070122A (ja) * 2004-09-01 2006-03-16 Shindo Seni Kogyo Kk 多孔質シート用エマルション型シリコーン粘着剤組成物および再剥離性粘着シート
JP4718146B2 (ja) * 2004-09-01 2011-07-06 株式会社Shindo 多孔質シート用エマルション型シリコーン粘着剤組成物および再剥離性粘着シート
JP4505645B2 (ja) * 2006-02-17 2010-07-21 フジコピアン株式会社 固定シートの貼付方法
JP2007217577A (ja) * 2006-02-17 2007-08-30 Fujicopian Co Ltd 固定シート
JP4505644B2 (ja) * 2006-02-17 2010-07-21 フジコピアン株式会社 固定シート
JP2007216537A (ja) * 2006-02-17 2007-08-30 Fujicopian Co Ltd 固定シートの貼付方法
JP4505646B2 (ja) * 2006-02-20 2010-07-21 フジコピアン株式会社 固定シート
JP2007216589A (ja) * 2006-02-20 2007-08-30 Fujicopian Co Ltd 固定シート
JP2007254565A (ja) * 2006-03-23 2007-10-04 Fujicopian Co Ltd 固定シート
JP4505649B2 (ja) * 2006-03-23 2010-07-21 フジコピアン株式会社 固定シート
CN110418827A (zh) * 2017-04-03 2019-11-05 陶氏东丽株式会社 固化反应性有机聚硅氧烷组合物、使用其的压感黏合剂组合物及其使用
WO2018186161A1 (ja) * 2017-04-03 2018-10-11 東レ・ダウコーニング株式会社 硬化反応性のオルガノポリシロキサン組成物、それを用いた感圧接着剤組成物、およびその使用
KR20190127936A (ko) * 2017-04-03 2019-11-13 다우 도레이 캄파니 리미티드 경화 반응성 오가노폴리실록산 조성물, 이를 이용한 감압 접착제 조성물 및 그 사용
JPWO2018186161A1 (ja) * 2017-04-03 2020-04-23 ダウ・東レ株式会社 硬化反応性のオルガノポリシロキサン組成物、それを用いた感圧接着剤組成物、およびその使用
JP7121726B2 (ja) 2017-04-03 2022-08-18 ダウ・東レ株式会社 硬化反応性のオルガノポリシロキサン組成物、それを用いた感圧接着剤組成物、およびその使用
KR102615831B1 (ko) * 2017-04-03 2023-12-21 다우 도레이 캄파니 리미티드 경화 반응성 오가노폴리실록산 조성물, 이를 이용한 감압 접착제 조성물 및 그 사용
US11987731B2 (en) 2018-08-10 2024-05-21 Dow Toray Co., Ltd. Organopolysiloxane composition for forming pressure sensitive adhesive layer, and use of same
JP2020189408A (ja) * 2019-05-20 2020-11-26 フジコピアン株式会社 紫外線吸収吸着フィルム
JP7246817B2 (ja) 2019-05-20 2023-03-28 フジコピアン株式会社 紫外線吸収吸着フィルム

Also Published As

Publication number Publication date
JP4073085B2 (ja) 2008-04-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3604716B2 (ja) 無溶剤型シリコーン感圧接着剤組成物およびその製品の製法
JP2665881B2 (ja) ヒドロシリル化反応の抑制剤としての長鎖α−アセチレンアルコール及びその、安定な硬化性シリコーン組成物調製での応用
JP5794207B2 (ja) 付加硬化型シリコーンエマルジョン組成物及び剥離フィルム
JP4370004B2 (ja) 剥離性の改善された紙剥離組成物
EP0640664B1 (en) Silicone emulsion compositions
JP3824072B2 (ja) プラスチックフィルム基材に密着良好なシリコーンエマルジョン組成物及び剥離フィルム
JP4892129B2 (ja) 剥離性硬化皮膜形成用シリコーン組成物
JP3504692B2 (ja) 剥離性硬化皮膜形成用シリコーン組成物
JP2010180347A (ja) 離型用シリコーンエマルジョン組成物及びそれを用いてなる離型性基材
WO2020090209A1 (ja) シリコーンエマルジョン組成物
JP2000044921A (ja) サスペンジョン型シリコーン系粘着剤、その製造方法、および粘着性基材の製造方法
JP4700158B2 (ja) エマルジョンの製造方法、およびオイル組成物の製造方法
JP3044048B2 (ja) オルガノポリシロキサン系エラストマー粉体およびその製造方法
JP2657438B2 (ja) プライマー組成物
KR102517488B1 (ko) 수계 하이브리드 감압성 접착제 조성물 및 상기 조성물을 생성하는 방법
US20230047536A1 (en) Composition for preparing a release coating
JP2000204257A (ja) シリコ―ン重合体組成物中で現場生成された樹脂―充填材およびそのシリコ―ン重合体組成物の製造法
WO2019124418A1 (ja) シリコーン樹脂被覆シリコーンエラストマー粒子および有機樹脂添加剤その他の用途
KR102369112B1 (ko) 실리콘 조성물, 박리지 및 박리 필름
US11279847B2 (en) Composition for preparing a release coating
JP7144628B2 (ja) 剥離コーティングを調製するための組成物
JP2003261855A (ja) 剥離性硬化皮膜形成用シリコーン組成物
JP2002161208A (ja) シリコーン剥離剤組成物及び剥離紙
JPH0434575B2 (ja)
JP2000026724A (ja) シリコーンゲルサスペンジョン、およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050621

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050621

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070830

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070911

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080108

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080122

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110201

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120201

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120201

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130201

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130201

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140201

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees