JP2000044270A - 光ファイバ用多孔質ガラス母材の製造装置 - Google Patents

光ファイバ用多孔質ガラス母材の製造装置

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JP2000044270A JP11094797A JP9479799A JP2000044270A JP 2000044270 A JP2000044270 A JP 2000044270A JP 11094797 A JP11094797 A JP 11094797A JP 9479799 A JP9479799 A JP 9479799A JP 2000044270 A JP2000044270 A JP 2000044270A
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哲也 乙坂
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 排気管に付着したスートに起因するチャンバ
内の気体の流れの経時的な変化がなく、したがって長手
方向に安定した特性を有する光ファイバ用多孔質ガラス
母材が製造でき、さらに排気管に付着したスートが再度
チャンバ内に落下して光ファイバ用多孔質ガラス母材に
付着し、気泡を形成することのない光ファイバ用多孔質
ガラス母材の製造装置を提供することである。 【解決手段】 チャンバと、このチャンバ内に配置さ
れ、基材の表面に向けてファイバ用原料および反応ガス
を吹き付け、反応生成物を堆積して光ファイバ用多孔質
ガラス母材を形成するバーナと、前記チャンバ内の気体
を排気するための排気管とを具備する光ファイバ用多孔
質ガラス母材の製造装置において、前記排気管がその内
面下部についたて板を有することを特徴とする光ファイ
バ用多孔質ガラス母材の製造装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバ用多孔
質ガラス母材の製造装置に関するものであり、特に気相
軸付け法(VAD法)等により光ファイバ用多孔質ガラ
ス母材を製造するに際して、高品質の光ファイバ用多孔
質ガラス母材を製造することができる光ファイバ用多孔
質ガラス母材の製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、光ファイバの製造工程において、
直接、極細の光ファイバを作ろうとすると、最適の屈折
率分布を持たせる制御が困難である等の理由から、まず
同じ屈折率分布を有する径の太いガラス母材(プリフォ
ーム)を作製し、この母材を加熱して外径を一定に制御
しながら細く長く引き伸ばす(線引きする)ことによ
り、極細の光ファイバを製造するといった方法が採られ
ている。
【0003】ここで、ガラス母材の製造方法としては、
例えば、気相軸付け法や外付CVD法等により光ファイ
バ用多孔質ガラス母材(スートプリフォーム)を形成
し、これを脱水・焼結して透明ガラス化したガラス母材
を得る方法等が挙げられる。
【0004】このような、気相軸付け法や外付CVD法
においては、一般的に、酸水素バーナを用いて、原料ガ
ス、例えばSiCl4 、GeCl4 等の蒸気を酸水素火
炎中で加水分解して、ガラス微粒子(以下、スートとす
る。)を合成し、これを基材に吹き付けて堆積させ、光
ファイバ用多孔質ガラス母材を得る。気相軸付け法は、
光ファイバ用多孔質ガラス母材の作製と透明ガラス化が
連続して行え、生産速度が早いという利点を有し、外付
CVD法は大口径の母材を作製できるという利点を有す
るものである。
【0005】図4は、従来の気相軸付け法による光ファ
イバ用多孔質ガラス母材の製造装置を示すものである。
この製造装置は、基材1が挿入されるチャンバ2と、前
記基材1の表面に向けてファイバ用原料および反応ガス
を吹き付け、すす状の反応生成物を堆積して光ファイバ
用多孔質ガラス母材3を形成するコア用バーナ4および
クラッド用バーナ5と、チャンバ内の気体を排気する排
気管6とを具備するものである。
【0006】前記基材1は、チャンバ2の上部開口部7
から挿入され、不図示の基材支持手段により回転・昇降
自在に支持されている。また、コア用バーナ4およびク
ラッド用バーナ5は、チャンバ2の下側に取りつけられ
ており、コア用バーナ4からのコア部形成用火炎8およ
びクラッド用バーナ5からのクラッド部形成用火炎9の
噴射の方向が変えられるようになっている。このコア用
バーナ4とクラッド用バーナ5に対向する位置であって
チャンバ2の側面には、排気口(開口部)10を有する
排気管6が配置されている。
【0007】このような光ファイバ用多孔質ガラス母材
の製造装置を用いて、光ファイバ用多孔質ガラス母材を
製造する方法としては、まず基材1をチャンバ2内に挿
入し、コア用バーナ4およびクラッド用バーナ5をこの
基材1の先端に向け、コア用バーナ4からのコア部形成
用火炎8およびクラッド用バーナ5からのクラッド部形
成用火炎9中で形成されるスート(ガラス微粒子)が前
記基材1の先端に堆積するようにする。このスートの堆
積が安定して行われるようになった後、その先端にコア
用バーナからのコア部形成用火炎8をあててコア部を形
成し、形成されたコア部の側面にクラッド用バーナ5か
らのクラッド部形成用火炎9をあててクラッド部を形成
する。そして、このような基材1へのスートの堆積は基
材1を回転させながら行われ、基材1を回転させながら
ゆっくりと上昇させることにより、光ファイバ用多孔質
ガラス母材3を成長させることができる。
【0008】上記クラッド部形成用火炎9中では、アル
ゴンガス、SiCl4 、水素ガス、酸素ガスによる火炎
加水分解によりクラッド部形成用のスートが形成され、
コア部形成用火炎8中ではさらにコア部の屈折率を高め
るためのドーパント、例えばGeO2 が導入されたコア
部形成用のスートが形成される。これらが成長中の光フ
ァイバ用多孔質ガラス母材3の先端に付着して光ファイ
バ用多孔質ガラス母材3を成長させるのである。なお、
光ファイバ用多孔質ガラス母材3に付着しなかったスー
トは、排気口10から排気管6を経て排出される。
【0009】このような光ファイバ用多孔質ガラス母材
3の製造中に、この光ファイバ用多孔質ガラス母材3の
先端部に堆積するスートの量およびその堆積分布は、コ
ア部形成用火炎8およびクラッド部形成用火炎9の形状
およびスートの流れの状態、光ファイバ用多孔質ガラス
母材3先端の温度等のさまざまな要因で変化するもので
あるが、特に両火炎8、9の向きの微妙な変化は、光フ
ァイバ内の屈折率分布に大きな影響を与えるため、これ
を制御することは光ファイバの品質を維持する上で極め
て重要である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この両
火炎8および9の向きは、チャンバ2内の気体の流れの
微妙な変化に伴い変化するものであり、この気体の流れ
を一定に保つ必要がある。このチャンバ2内の気体の流
れを変化させる大きな要因としては、排気管6の下側に
あるスート塊12を挙げることができる。このスート塊
12は、両火炎8及び9内で形成されたスートの内、光
ファイバ用多孔質ガラス母材3の先端に付着しなかった
ものが排気管上部に付着し(上部付着スート11)、こ
れが落下して集まることにより形成されるものであり、
排気管6の下側を閉塞することによりチャンバ2内の気
体の流れを変化させる大きな要因となるものである。
【0011】すなわち、光ファイバ用多孔質ガラス母材
3の作製開始時には、前記スート塊12はなく、排気管
6はその全体で排気を行うことが可能であるが、光ファ
イバ用多孔質ガラス母材3の成長が進むにつれて、排気
管6内の上部に上部付着スート11が付着し、これが落
下することによりスート塊12が徐々に大きくなる。こ
れにつれて、排気管6の下側が徐々に閉塞されることに
なる。このように排気管6の下側が徐々に閉塞される
と、これにつれて排気管6から排気される排気の気流が
序々に変化することになる。この排気の気流の変化に伴
いコア部形成用火炎8とクラッド部形成用火炎9の向き
が変化してしまい、光ファイバ用多孔質ガラス母材3の
長手方向で、屈折率や形状、コアロッド率等の特性が変
化してしまうという問題点が生じるのである。
【0012】また、このように排気管下側にスート塊1
2があると、このスート塊12からスートがチャンバ2
内に落下し、この落下したスートがチャンバ2内の気流
によりチャンバ2内を舞い、これが光ファイバ用多孔質
ガラス母材3に付着して気泡を形成するという問題点も
ある。
【0013】本発明は、このような問題点に鑑みなされ
たもので、排気管に付着したスートに起因するチャンバ
内の気体の流れの経時的な変化がなく、したがって長手
方向に安定した特性を有する光ファイバ用多孔質ガラス
母材が製造でき、さらに排気管に付着したスートが再度
チャンバ内に落下して光ファイバ用多孔質ガラス母材に
付着し、気泡を形成することのない光ファイバ用多孔質
ガラス母材の製造装置を提供することを主目的とするも
のである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するためになされたもので、本発明の請求項1に記載
した発明は、チャンバと、このチャンバ内に配置され、
基材の表面に向けてファイバ用原料および反応ガスを吹
き付け、反応生成物を堆積して光ファイバ用多孔質ガラ
ス母材を形成するバーナと、前記チャンバ内の気体を排
気するための排気管とを具備する光ファイバ用多孔質ガ
ラス母材の製造装置において、前記排気管がその内面下
部についたて板を有することを特徴とする光ファイバ用
多孔質ガラス母材の製造装置である。
【0015】このように、排気管の内面の下側についた
て板を設けることにより、光ファイバ用多孔質ガラス母
材の製造を開始するときから排気管の断面の排気有効面
積がついたて板によって制限される。したがって、排気
管の上側に付着したスートが落下して排気管の下側でス
ートの塊となりその大きさが徐々に大きくなっても、そ
の高さがついたて板を越えない限り、排気管断面の排気
有効面積に影響することがなく、したがってチャンバ内
の気体の流れに変化を与えることがない。このため、長
手方向に特性の安定した光ファイバ用多孔質ガラス母材
を得ることができる。
【0016】また、ついたて板を設けることにより、上
記排気管下側のスートの塊とチャンバとの間についたて
板が配置されることになるため、チャンバ内にスートが
落下することがない。したがって、チャンバ内に落下し
たスートが舞い上がり、光ファイバ用多孔質ガラス母材
に付着することに起因して発生する気泡を低減すること
ができる。
【0017】この場合、請求項2に記載したように、つ
いたて板を排気管の開口部に設けられていることが好ま
しい。ついたて板を排気管の開口部に設けることによ
り、より有効に排気管下部のスート塊をついたて板によ
り排気管内に滞留させることができ、排気管からチャン
バ内に落下するスートを減少させることができる。
【0018】さらに、この場合、請求項3に記載したよ
うに、ついたて板は、排気管の開口部上面よりも突出さ
せることができる。ついたて板を排気管の開口部上面よ
りも突出させることにより、排気管からチャンバ内に落
下するスートを減少させる効果を、より一層向上させる
ことができる。
【0019】また、請求項4に記載したように、ついた
て板を排気管の開口部上面よりも突出させる量は、8m
m〜12mmであることが好ましい。ついたて板を排気
管の開口部上面よりも突出させる量が少な過ぎると、突
出させた効果が少なく、一方多過ぎると排気の気流に影
響を及ぼす場合があるので、前記範囲とすることが好ま
しい。
【0020】また、請求項5に記載するように、このつ
いたて板の高さはその最大値が5mm〜50mmの範囲
内であることが好ましい。5mmより低い場合は、排気
管の下側にたまったスート塊が、光ファイバ用多孔質ガ
ラス母材の製造が完了する前についたて板の高さを越え
てしまう可能性があり、これによりチャンバ内の気体の
流れを変化させてしまうため好ましくなく、50mmよ
り高い場合は排気管を閉塞する面積が大きくなり、排気
管の排気有効面積が小さくなることから排気能力に問題
が生じるため好ましくないからである。このような請求
項1から請求項5までのいずれかの請求項に記載された
装置を用いた光ファイバ用多孔質ガラス母材の製造方法
により、均一な品質で気泡の少ない光ファイバ用多孔質
ガラス母材を製造することができる(請求項6)。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。本発明者等は、光ファイバ用多孔質ガラス母材の長
手方向の特性を均一に保つためには排気の気流を一定に
保つ必要がある点に着目し、この点について種々検討し
た結果、排気管に付着したスートが排気の気流の変化に
影響を及ぼしていることを新たに見いだし本発明を完成
させるに至ったものである。
【0022】以下、本発明の光ファイバ用多孔質ガラス
母材の製造装置を図1に基づき説明する。図1は、本発
明の光ファイバ用多孔質ガラス母材の製造装置を気相軸
付け法による装置に適用した例を示すものである。この
製造装置は、図4に示す従来の光ファイバ用多孔質ガラ
ス母材の製造装置と同様に、基材1が挿入されるチャン
バ2と、前記基材1の表面に向けてファイバ用原料およ
び反応ガスを吹き付け、すす状の反応生成物(スート)
を堆積して光ファイバ用多孔質ガラス母材3を形成する
コア用バーナ4およびクラッド用バーナ5と、チャンバ
内の気体を排気する排気管6とを具備するものであり、
前記基材1が、チャンバ2の上部開口部7から挿入さ
れ、不図示の基材支持手段により回転、昇降自在に支持
されている点、コア用バーナ4およびクラッド用バーナ
5が、チャンバ2の下側に取り付けられており、コア用
バーナ4からのコア部形成用火炎8およびクラッド用バ
ーナ5からのクラッド部形成用火炎9の噴射の方向が変
えられる点、さらにチャンバ2内のコア用バーナ4とク
ラッド用バーナ5に対向する位置であってチャンバ2の
側面に排気口(開口部)10を有する排気管6が設けら
れている点も図4に示す従来の光ファイバ用多孔質ガラ
ス母材の製造装置と同様である。
【0023】本発明の光ファイバ用多孔質ガラス母材の
製造装置の特徴は、排気管6の内面下側に、ついたて板
13が配置されている点にある。すなわち、本発明は排
気管6の内側の下部をついたて板13により一部閉塞し
たところに特徴を有するものである。このついたて板1
3をチャンバ2内側から見た状態を図2に示す。
【0024】図1および図2に示すように、排気管6の
内面の下側についたて板13を設けることにより、光フ
ァイバ用多孔質ガラス母材3の製造当初、すなわち、排
気管6内にスート塊12が存在しないときから排気管の
断面の排気有効部(図2中の斜線部)14がついたて板
によって制限される。したがって、排気管6の上側に付
着した上部付着スート11が落下し、排気管の下側でス
ート塊12が徐々に大きくなった場合でも、スート塊1
2の高さがついたて板13より低い限りは、排気管断面
の排気有効部14に影響することがない。したがって、
チャンバ2内の気体の流れは、スート塊12が大きくな
っても変化しない。このため、コア部形成用火炎8およ
びクラッド部形成用火炎9のいずれもがその火炎の向き
を変えることがなく、これにより長手方向に特性の安定
した光ファイバ用多孔質ガラス母材3を得ることができ
るのである。
【0025】また、ついたて板13があることにより、
スート塊12からチャンバ2内にスートが落下すること
がない。したがって、チャンバ2内に落下したスートが
舞い上がり、光ファイバ用多孔質ガラス母材3に付着す
ることを防止することができ、これに起因する気泡の発
生の低減を図ることができる。
【0026】このついたて板13は、排気管6の開口
部、すなわち排気口10に設けられることが好ましい。
ついたて板13を排気口10に設けることにより、上部
付着スート11が落下した際、ほとんど全ての上部付着
スート11をチャンバ2内に落下させることなく排気管
6内にスート塊12として滞留させることができる。こ
のため、スートがチャンバ2内に落下して舞い上がり光
ファイバ用多孔質ガラス母材3に付着することにより生
じる気泡の発生を防止することができる。
【0027】さらに、この場合、図3に示すように、図
1および図2と同様な装置構成であって、ついたて板1
3を排気口10の上面よりも突出させた構造を採ること
により、開口部上部に付着したスート11が落下した
際、チャンバ2内に落下させることなく排気管6内にス
ート塊12として滞留させる効果をより一層向上させる
ことができる。従って、より効果的に上記気泡の発生を
防止できる。なお、ついたて板13を排気口10の上面
よりも突出させる量としては、8mm〜12mmとする
のが好ましく、これにより確実にスート11がチャンバ
2内に落下するのを防止することができる。
【0028】このついたて板13の高さは、その最大高
さtが5mm〜50mmの範囲内であることが好まし
い。高さの最大値tが5mmより低い場合は、スート塊
12が光ファイバ用多孔質ガラス母材3の製造が完了す
る前についたて板13の高さを越えてしまう可能性が高
く、越えた場合はチャンバ2内の排気の気流が変化し、
光ファイバ用多孔質ガラス母材3の特性の変化が起こる
ため好ましくなく、50mmより高い場合は排気管6を
閉塞する面積が大きくなり、排気管6の排気有効部14
が小さくなることから排気能力に問題が生じるため好ま
しくない。また、本発明においては、同様の理由からつ
いたて板13の最大高さtは、排気管6の開口径の5%
〜20%の範囲内であることが好ましい。本発明におい
て上記ついたて板13の最大高さとは、例えば排気管6
が図2に示すように円管の場合は、排気管6の最下部か
らの高さtをいうものである。
【0029】ついたて板13の材質は、通常排気管6、
チャンバ2等に用いられている耐熱性を有するものであ
れば特に限定されるものではない。また、排気管6の形
状も特に限定されるものではないが、通常は図2に示す
ような断面が円形状の排気管が用いられる。さらに、排
気管6の径は、作製される光ファイバ用多孔質ガラス母
材の大きさによって変わり、特に限定されるものではな
いが、通常100〜300φの範囲内のものが用いられ
ることが多い。
【0030】本発明の光ファイバ用多孔質ガラス母材の
製造装置に用いられるチャンバ2としては、通常このよ
うな装置に用いられるものであればいかなるものをも用
いることができ、必要に応じて乾燥空気等のパージ用ガ
スを導入するための給気口やチャンバ2内部の状態を観
察するためののぞき窓等が設けられたものであってもよ
い。
【0031】このチャンバ2上部から導入される基材
1、この基材1に向けて火炎を噴射するコア用バ−ナ
4、クラッド用バーナ5に関しても、通常光ファイバ用
多孔質ガラス母材の製造装置に用いられるものを用いる
ことができる。なお、このコア用バーナ4およびクラッ
ド用バーナ5は、図1の例では各1本づつ用いた例を示
したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例え
ばクラッド用バーナ5が複数本設けらていてもよい。
【0032】本発明の光ファイバ用多孔質ガラス母材の
製造装置を用いて、光ファイバ用多孔質ガラス母材を製
造する方法は、上述した図4に示す従来の光ファイバ用
多孔質ガラス母材の製造装置を用いた場合とほぼ同じで
あるが、製造中にコア部形成用火炎8およびクラッド部
形成用火炎9の向きが変化することがなく、得られる光
ファイバ用多孔質ガラス母材3の長手方向の特性が一定
である点で従来の方法とは大きく異なるものである。
【0033】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例を挙げて
説明する。 (実施例1)図1に示す本発明の光ファイバ用多孔質ガ
ラス母材の製造装置を用いて、直径150mm、長さ2
000mmの光ファイバ用多孔質ガラス母材を20本作
製した。この装置において、排気管6の口径は200φ
とし、その内面の下側に最大高さが30mmのついたて
板13を設けた。作製した光ファイバ用多孔質ガラス母
材の特性を測定したところ、長手方向にわたる屈折率差
Δnの変動は平均2%であり、気泡の数は平均2個/本
であった。
【0034】(実施例2)図3に示す本発明の光ファイ
バ用多孔質ガラス母材の製造装置を用いて、直径150
mm、長さ2000mmの光ファイバ用多孔質ガラス母
材を20本作製した。この装置において、排気管6の口
径は200φとし、その内面の下側に最大高さが30m
mのついたて板13を排気管6の開口部上面よりも10
mm突出させた。作製した光ファイバ用多孔質ガラス母
材の特性を測定したところ、長手方向にわたる屈折率差
Δnの変動は平均2%であり、気泡の数は平均0.5個
/本であった。
【0035】(比較例)実施例で用いた光ファイバ用多
孔質ガラス母材の製造装置から、ついたて板13を取り
外し、実施例と同サイズの光ファイバ用多孔質ガラス母
材を20本作製した。作製した光ファイバ用多孔質ガラ
ス母材の特性を測定したところ、長手方向にわたる屈折
率差Δnの変動は平均5%であり、気泡の数は平均5個
/本であった。
【0036】このように、ついたて板13を取りつける
ことにより、光ファイバ用多孔質ガラス母材の長手方向
の屈折率差Δnの変動が少なく、気泡の数の少ない品質
の良好な光ファイバ用多孔質ガラス母材を得ることがで
きた。
【0037】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明
の特許請求の範囲に記載された技術思想と実質的に同一
な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかな
るものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0038】例えば、上記発明の実施の形態では、気相
軸付け法による光ファイバ用多孔質ガラス母材の製造装
置に本発明を適用した例を示したが、本発明はこれに限
定されるものではなく、光ファイバ用多孔質ガラス母材
を製造する際に、排気の気流が光ファイバ用多孔質ガラ
ス母材の品質に影響を与える製造装置であればいかなる
製造装置にも適用することができる。
【0039】
【発明の効果】本発明は、チャンバと、このチャンバ内
に配置され、基材の表面に向けてファイバ用原料および
反応ガスを吹き付け、反応生成物を堆積して光ファイバ
用多孔質ガラス母材を形成するバーナと、前記チャンバ
内の気体を排気するための排気管とを具備する光ファイ
バ用多孔質ガラス母材の製造装置において、前記排気管
がその内面下部についたて板を有する光ファイバ用多孔
質ガラス母材の製造装置である。
【0040】したがって、排気管に付着したスートに起
因する光ファイバ用多孔質ガラス母材の製造中における
チャンバ内の気体の流れの経時的な変化がなく、したが
って長手方向に安定した特性を有する光ファイバ用多孔
質ガラス母材が製造でき、さらに排気管に付着したスー
トが再度チャンバ内に落下して光ファイバ用多孔質ガラ
ス母材に付着し気泡を形成することがない。このよう
に、本発明の製造装置によれば、均一な品質で気泡の少
ない光ファイバ用多孔質ガラス母材を製造することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ファイバ用多孔質ガラス母材の製造
装置の一例を示す概略説明図である。
【図2】図1の装置の排気管をチャンバ内から見た状態
を示す概略説明図である。
【図3】本発明の光ファイバ用多孔質ガラス母材の製造
装置の別の一例を示す概略説明図である。
【図4】従来の光ファイバ用多孔質ガラス母材の製造装
置を示す概略説明図である。
【符号の説明】
1 … 基材、 2 … チャンバ、3 … 光ファイ
バ用多孔質ガラス母材、 4 … コア用バーナ、5
… クラッド用バーナ、 6 … 排気管、 7 …
開口部、8 … コア部形成用火炎、 9 … クラッ
ド部形成用火炎、10 … 排気口、 11 … 上部
付着スート、 12 … スート塊、13 … ついた
て板、 14 … 排気有効部、t … 高さの最大
値。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チャンバと、このチャンバ内に配置さ
    れ、基材の表面に向けてファイバ用原料および反応ガス
    を吹き付け、反応生成物を堆積して光ファイバ用多孔質
    ガラス母材を形成するバーナと、前記チャンバ内の気体
    を排気するための排気管とを具備する光ファイバ用多孔
    質ガラス母材の製造装置において、前記排気管がその内
    面下部についたて板を有することを特徴とする光ファイ
    バ用多孔質ガラス母材の製造装置。
  2. 【請求項2】 前記ついたて板が、排気管の開口部に設
    けられていることを特徴とする請求項1記載の光ファイ
    バ用多孔質ガラス母材の製造装置。
  3. 【請求項3】 前記ついたて板が、排気管の開口部上面
    よりも突出していることを特徴とする請求項1または請
    求項2に記載の光ファイバ用多孔質ガラス母材の製造装
    置。
  4. 【請求項4】 前記ついたて板を排気管の開口部上面よ
    りも突出させる量が、8mm〜12mmであることを特
    徴とする請求項3に記載の光ファイバ用多孔質ガラス母
    材の製造装置。
  5. 【請求項5】 前記ついたて板の高さの最大値が、5m
    m〜50mmであることを特徴とする請求項1から請求
    項4までのいずれか一項に記載の光ファイバ用多孔質ガ
    ラス母材の製造装置。
  6. 【請求項6】 請求項1から請求項5までのいずれか一
    項に記載の製造装置を用いることを特徴とする光ファイ
    バ用多孔質ガラス母材の製造方法。
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