JP2000042517A - 有機性廃棄物の分解処理装置 - Google Patents
有機性廃棄物の分解処理装置Info
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Abstract
とも不足しており、従来よりも処理能力の大きい処理設
備が要望されている。 【解決手段】 有機性廃棄物を収容する処理容器B内に
廃棄物を好気性の分解菌と共に攪拌する攪拌羽根17を
設け、分解炉B内に有機性廃棄物を投入する廃棄物投入
機構Cと、送風機25,32によりエアを供給する送気
管21,23と、分解炉B内で発生したガスを燃焼炉に
送給する排気管12と、排気管12を開閉する流量調整
ダンパ16と、分解炉Bの重量を測定する重量測定器5
5と、分解炉B内の上下方向に配設される温度センサT
a〜Teと、温度センサTa〜Teおよび重量測定器5
5の計測値に基づいて廃棄物投入機構C,送風機25,
32を運転制御し、流量調整ダンパ16の開度を制御す
る制御盤を設けた。
Description
渣が極めて少なくなるまで効率よく分解処理する有機性
廃棄物の分解処理装置に関する。
品汚泥,生活排水汚泥,し尿汚泥,残飯,畜糞などの有
機性廃棄物が毎日大量に発生し、この大量の有機性廃棄
物を受け入れる投棄場所は、地域住民の反対やその他の
理由によって思うように設置できず、海洋に投棄するこ
とは海洋汚染につながる問題があり、投棄場所が不足し
て大きな社会問題になっている。
物の分解処理設備は、処理能力,設置台数ともに不足し
ており、しかも、今後の設置場所にも制約があるので、
従来よりも処理能力の大きい効率的な処理設備が要望さ
れている。また、現状の処理装置では有機性廃棄物の分
解処理の効率が悪く、また、分解処理した後の残渣の量
が大きいために、この残渣の輸送費用がコスト高になる
問題と、残渣を最終処分する場所が不足する問題があ
り、それらの問題を解決するために、分解処理後の残渣
の容積を小さくすることが要求されている。本発明は、
かかる課題を解決することを目的としている。すなわ
ち、本発明は有機性廃棄物の分解処理を効率化し、且つ
分解処理後の残渣の量が極めて少なくなる有機性廃棄物
の分解処理装置を提供するものである。
菌を使用して有機性廃棄物の分解処理を行ったところ、
運転開始時に加熱された空気が供給される環境では好気
性分解菌が活発に活動して有機性廃棄物を分解すると共
に該好気性分解菌により分解処理された有機性廃棄物か
ら多量の分解熱が発生し、続いて、この分解熱が有機性
廃棄物の分解を更に促進させ、有機性廃棄物を短時間の
うちに完全に分解して多量の分解ガスと少ない量の残渣
とに分解できることを見出した。また、このような好気
性分解菌を使用する場合には、分解装置内の温度を好気
性分解菌が活発に活動する温度領域に保持することが必
要であり、好気性分解菌の活動に伴って発生する分解熱
及び分解ガスにより分解装置内の温度及び圧力が異常上
昇するのを制御する工夫が必要であることも見いだし、
本発明を完成するに至った。
発明の有機性廃棄物の分解処理装置は、特許請求の範囲
の請求項1に示すように、有機性廃棄物と好気性分解菌
で分解処理する処理容器と、有機性廃棄物を攪拌する攪
拌羽根と、上記処理容器に有機性廃棄物を投入する廃棄
物投入機構と、送風機により上記処理容器に空気を送給
する送気管と、処理容器内で発生したガスを燃焼炉に供
給する排気管と、該排気管を開閉する開閉ダンパと、上
記処理容器内の下端を支持する重量測定器と、上記処理
容器内の上下方向に配設される複数の温度センサ及び圧
力センサと、該温度センサ及び上記重量測定器の計測値
に基づいて上記廃棄物投入機構および送風機の運転を制
御し、圧力センサの検知により攪拌羽根の回転を制御
し、開閉ダンパを開閉する制御盤とを設けたことを特徴
とするものである。
2に示すように、制御盤の指令により運転される送風機
により空気を送給し、該空気を加熱するヒータを備えた
第1送気管と、上記制御盤の指令により運転されるコン
プレッサにより空気を送給する第2送気管とにより構成
するとよい。この構成により、分解処理の開始時には、
第1送気管から加熱された空気を多量に供給して、処理
容器内を好気性分解菌が活発に活動する所定温度に上昇
させ、所定温度になった以降は、第2送気管に切り換え
て加熱されない空気を供給することにより廃棄物の分解
速度を制御することができる。
壁に設けた溝に、分解処理によって生じた残渣を排出す
るスクリューコンベアを設けることができる。この構成
により、処理容器内の有機性廃棄物が多量のガスと少量
の残渣に分解される分解処理中に、残渣を外部に排出す
ることができる。
クリューコンベアの排出口にダンパ室を設け、該ダンパ
室の上記排出口側に残渣を受け入れる第1ダンパを設
け、他側に、上記第1ダンパを閉鎖したときに開いて受
け入れた残渣を排出する第2ダンパを設けることができ
る。この構成により、第1ダンパ及び第2ダンパは、一
方が開いているときに他方が閉鎖されているので、上記
処理容器の内部と外部とは閉鎖されているダンパによっ
て隔絶されている。
れた開口を外側から閉鎖する方向に付勢される開閉蓋を
設けることができる。この構成により、分解処理装置を
停止しているときには、開閉蓋を開いて開口をメインテ
ナンス用のマンホールとして使用されるが、開閉蓋を閉
じて分解処理装置を運転しているときには、処理容器内
の圧力が異常上昇したときに安全弁として働く。
盤の指令により作動するエジェクタを設けることができ
る。この構成により、排出管の圧力が高まったときに、
エジェクタで減圧することができる。
に耐熱材による被覆層を設け、処理容器の外壁面に冷却
空気が流れる冷却ジャケットを設けることができる。こ
の構成により、有機性排気物の大量の分解熱により処理
容器が過熱されるのを冷却空気で防止すると共に、直接
加熱される処理容器の内壁面の劣化,損傷を耐熱材の被
覆層で防止することができる。
り上記処理容器内にCO2 を供給する消火装置を設ける
ことができる。この構成により、処理容器内で分解され
たガスが高温によって燃焼する火災が発生した場合に、
空気の供給を遮断すると共に、CO2 を処理容器内に供
給して消火することができる。
を図面を参照して説明する。図1〜図7は本発明の有機
性廃棄物の分解処理装置に係る図面であり、図1は有機
性廃棄物の分解処理装置Aの全体構造を示す正面図、図
2は図1の平面図、図3は図1の側面図、図4は分解処
理装置Aのなかの処理容器Bの縦断面図およびその配管
系統図、図5は処理容器Bの残渣排出用のスクリューコ
ンベアを示す処理容器Bの縦断面図、図6はスクリュー
コンベアの排出口に設けられるダンパ室の縦断面図、図
7は処理容器Bの廃棄物投入機構Cの一部破断正面図、
図8は廃棄物投入機構Cの横断面図、図9は処理容器B
の作用を説明する説明図、図10は各機器の動作を示す
タイムチャートである。
台板1が床面に設置され、この共通台板1の上には、機
器収納架台2,燃焼炉3,処理容器用制御盤4,燃焼炉
用制御盤5が取り付けられ、機器収納架台2の上面に処
理容器Bが固着される。共通台板1上に、廃棄物投入側
の作業デッキ6と燃焼炉側作業デッキ7が構築される
(図2参照)。
示すように、周壁8aの上端および下端に上壁8bおよ
び底壁8cが固着されて、内部に有機性廃棄物の処理空
間が形成されるケーシング8が構成される。上壁8bに
設けられた開口9の端部にヒンジ10を介して開閉蓋1
1が開閉可能に枢着される。周壁8aの外面に、冷却空
気を供給する冷却ジャケット8dが形成される(図4参
照)。
鎖する方向に付勢されており、通常時には閉鎖されてい
るが、有機性廃棄物を分解処理しない休止状態のとき
に、天井に設けたホイスト等を利用して開閉蓋11を吊
り上げて、開口9を開いて作業員による点検やメインテ
ナンスなどを行うことができる。運転時には開閉蓋11
は開口9を閉鎖しているが、処理容器Bの内部圧力が異
常上昇したときには、開閉蓋11が自重に抗して外側に
開くので、安全弁の機能を果たす(図4参照)。
接続する排気管12が設けられ、排気管12の中間部に
ダンパ収容管13とエジェクタ連通管14が設けられる
(図1参照)。排気管12には、排気管12内の圧力を
検知する圧力計15が設けられ、ダンパ収容管13内に
は、排気管12を流れる排気の流量が加減する開閉ダン
パ16(図4参照)が設けられ、エジェクタ連通管14
は、エジェクタ(図示しない)に連通する分岐管14a
(図1参照)が設けられる。
入された有機性廃棄物を好気性分解菌と共に上方に向け
て攪拌する攪拌羽根17が設けられる(図4参照)。攪
拌羽根17は、ケーシング8の底壁8cを貫通する回転
軸18と、回転軸18の上下方向に配列して固着された
複数の羽根19とにより構成され、回転軸18の下端部
は、機器収納架台2内に収納された減速機付きモータ5
4(図9参照)によって回転駆動される。
って低くなる傾斜を有するので、回転軸18が回転する
と、有機性廃棄物を上方に持ち上げる攪拌を行う。最下
段の羽根19aは、ケーシング8の底壁8cの内面に接
近しており、次に述べる第1送気管21の環状管部22
および第2送気管23の環状管部24との干渉を避ける
ための凹部20が設けられる(図4,図5参照)。
2の外側に固着された小径の環状管部24が、底壁8c
上に回転軸18と同心状に配列され固定外側に固着さ
れ、環状管部22,24には多数の噴孔が設けられる。
環状管部22と機器収納架台2内の送風機25とを連通
する第1送気管21には、逆止弁26,圧力計27,ヒ
ータ28,開閉弁29が設けられ、第1送気管21の枝
管路30にマノメータ31が設けられる。送風機25に
はルーツブロアを使用した。
2送気管23には、逆止弁33,開閉弁34が設けら
れ、第2送気管23の枝管路35にマノメータ36が設
けられる。送風機32には、送風量の制御が容易なコン
プレッサを使用した。第1送気管21は、運転開始時期
に、加熱された空気を大量に送給するものであり、第2
送気管23は、第1送気管21の空気の供給を停止した
後に、流量を調整された空気を送給するものである。
8の外部から溝37にスクリューコンベア38が挿入さ
れる(図4,図5参照)。スクリューコンベア38は、
図5において右端側に設けられたモータ38aによって
回転し、溝37に落ち込んだ残渣をケーシング8の左側
の排出口38bを経てダンパ室56に排出する(図6参
照)。
じにより固着される筒状の第1ダンパ室57と、第1ダ
ンパ室57の下面にねじにより固着される筒状の第2ダ
ンパ室58により構成され、第1ダンパ室57には、第
1ダンパ室57の入口側を開閉する第1ダンパ59が開
閉可能に設けられ、第2ダンパ室58には、第2ダンパ
室58の入口側を開閉する第2ダンパ60が開閉可能に
設けられる(図6参照)。
は閉鎖されているが、スクリューコンベア38が回転さ
れると、第1ダンパ59及び第2ダンパ60が交互に開
閉する。すなわち、第1ダンパ59が開いているときに
は第2ダンパ60が閉鎖されているので、スクリューコ
ンベア38から排出された残渣が第2ダンパ60上に溜
まり、第1ダンパ59が閉鎖されているときに第2ダン
パ60が開いて残渣を外部に排出する。従って、処理容
器Bの内部と外部とを隔絶した状態で、処理容器B内の
残渣を外部に排出することができる。
aに設けられた貫通孔39に廃棄物投入機構Cが設けら
れる。廃棄物投入機構Cは、図7,図8に示すように、
円筒状ケース40の上壁40aの上に載置台41が設け
られ、モータ42に接続された減速機43が載置台41
の上面に取付られる。減速機43の出力軸に接続される
駆動軸44が円筒状ケース40の中央部を上下に貫通
し、上壁40a及び下壁40bに設けられた軸受により
回動可能に支承される。
面を摺動可能な回転体45が設けられ、回転体45の外
周面には2個の廃棄物収容凹部46が設けられる。円筒
状ケース40の上壁40aに、円筒状ケース40の内部
に連通するホッパ47が設けられ、円筒状ケース40の
下壁40bには、ホッパ47の反対側の位置に垂下され
る筒部48が設けられる。
る筒状のコンベアケーシング49が接続し、コンベアケ
ーシング49内にスクリューコンベアが設けられる。駆
動軸44の回転により、一方の廃棄物収容凹部46がホ
ッパ47の真下に位置したとき、他方の廃棄物収容凹部
46は筒部48の真上に位置するので、駆動軸44が1
80度回転するたびに、ホッパ47から廃棄物収容凹部
46に供給された廃棄物がコンベアケーシング49内に
落下,供給される。
9の端部に減速機50が設けられ、減速機50には、モ
ータ51の回転がベルト52を介して伝達され、減速機
50に直結されるスクリューコンベアがコンベアケーシ
ング49内を回転し、コンベアケーシング49内に落
下,供給された廃棄物を処理容器B内に供給する。ホッ
パ47の上には、廃棄物を供給するベルトコンベア53
が配設される。
その処理状況を検知するために、ケーシング8の内部を
4つのレベルに分割し、下方より下限異常レベルW3,
ベース菌レベルW2,材料レベルW1,上限異常レベル
W4のレベルに分け、底壁8cからレベルW3までの領
域の温度および圧力を計測するセンサTaおよびPa,
レベルW2からレベルW3までの領域の温度を計測する
センサTb,レベルW1からレベルW2までの領域の温
度を計測するセンサTc,レベルW4からレベルW1ま
での領域の温度を計測するセンサTd,レベルW4より
上方の温度および圧力を計測するセンサTeおよびPe
を設ける(図9参照)。
分解処理によって多量の分解熱が発生するので、ケーシ
ング8が高熱に耐え得るように耐熱材をライニングす
る。機器収納架台2は、共通台板1の上に載置される台
盤2aと、台盤2aに載置され、内部にモータ54,送
風機25,ヒータ28などを収容する収納ケース2bと
のより構成され、台盤2aには、収納ケース2bおよび
処理容器Bの総重量を計測する重量測定器としてロード
セル55が設けられる。ケーシング8内の温度が異常に
上昇して火災が発生しないように、ケーシング8内にC
02 を供給する消化装置(図示しない)が設けられる。
物の分解処理装置Aの作用を説明する。分解処理装置A
を自動運転する前の状態では、ケーシング8内に挿入さ
れている廃棄物の量はレベルW2であることが重量測定
器55によって検知される。廃棄物には好気性分解菌が
含まれているが、常温では好気性分解菌の分解が促進さ
れないので、温度センサTaはほぼ常温であることを検
知している。
開始すると、送風機25とヒータ28がONとなり、第
1送気管21に加熱された空気が供給されと共に、閉ざ
されていた開閉ダンパ16が開き、ベルトコンベア53
及び廃棄物投入機構Cが始動して廃棄物が処理容器B内
に供給される。本装置では、廃棄物投入機構Cのスクリ
ューコンベアは手動操作で行ったが、自動制御にするこ
とは可能である。重量測定器55により、処理容器B内
の廃棄物がレベルW1に相当する重量のなったことを検
知すると、ベルトコンベア53及び廃棄物投入機構Cが
停止して、廃棄物の投入を一時ストップする。
れ、好気性分解菌が活動し易い温度になると、好気性分
解菌が有機性排気物を分解処理し、分解時の発熱によっ
て処理容器B内の温度が次第に上昇すると共に、分解処
理によってガスが発生する。温度センサTa〜Tdが5
00℃を検知すると、ヒータ28を停止し、攪拌羽根1
7を回転する。
気物の全面に接触させると共に、分解により発生した分
解熱を上方に逃がす役目を果たすもので、好気性分解菌
が活発に有機性排気物を分解して処理容器B内の下方の
圧力が高くなり、下方の圧力センサPaの検知圧力が上
方の圧力センサPeの検知圧力に比較してかなり大きく
なったときに、処理容器用制御盤4の指令で攪拌羽根1
7の回転を高め、圧力を上方に逃がすようにしている。
おいて送風機25を停止し、第1送気管21からの空気
の供給をやめる。以後は、風量調整し易い送風機(コン
プレッサ)32に切り換え、第2送気管23から加熱さ
れない少量の空気が供給される。本実施例では、送風機
32は手動操作で行ったが、自動制御にすることは可能
である。
ら分解ガスが発生すると、有機性廃棄物の重量が次第に
減少するが、重量測定器55により廃棄物がレベルW2
に相当する重量までに減少したことを検知すると、ベル
トコンベア53及び廃棄物投入機構Cを再始動して、廃
棄物の投入を行う。かくして、廃棄物はレベルW1ない
しレベルW2の間に保持されるが、分解処理が急激に激
しくなり、廃棄物がレベルW3まで減少したことを重量
測定器55が検知すると、排気管12の開閉ダンパ16
を閉鎖して分解ガスの発生を抑制すると共に空気の供給
を加減し、廃棄物の投入を続行する。廃棄物がレベルW
4まで上昇した場合には、廃棄物の投入を停止する。
の温度が400℃まで低下したことを検知した場合に
は、攪拌羽根17の回転を一時停止して熱が上方に逃げ
ることを防止し、第1送気管21から加熱された空気を
供給して処理容器B内の温度を高め、好気性分解菌の活
動を促進する。これとは逆に、処理容器B内の温度が6
00℃まで上昇した場合、或いは処理容器Bの下部の圧
力が上方の圧力に比較して高くなり過ぎた場合には、ヒ
ータ28を止めた後に、第1送気管21の供給を停止す
るとともに、攪拌羽根17を回転して熱を上方に逃が
す。
合には、処理容器Bの内圧を受けた開閉蓋11が開い
て、処理容器B内のガス圧力を大気放出する安全弁とし
て働く。排気管12内の圧力を下げる必要があれば、エ
ジェクタ(図示しない)によりエジェクタ連通管14を
減圧する。
解熱と、分解された有機性廃棄物が酸素の供給を受けて
更に完全分解される過程で大量に発熱し、この発熱で処
理容器Bが過熱される恐れがあるが、処理容器Bは外側
から冷却空気で冷却され、処理容器Bの内面は耐熱材で
保護されているので、処理容器Bが熱により損傷するこ
とが防止される。処理容器B内に火災が発生した場合に
は、急激な温度上昇を温度センサTa〜Tdが検知して
消化設備よりCO2 を処理容器B内に供給して鎮火させ
る。
の分解処理装置は、酸素の供給を受けて活発に分解活動
する菌を使用したものであり、技術的な解明は今後の研
究に待たなければならないが、分解処理の効率がよく、
分解処理に際して高熱と分解ガスを発生することが確認
された。この発生熱と分解処理中の廃棄物のを上方に攪
拌することにより、更に分解処理と発熱が促進され、多
量の分解ガスが排気管12と経由して燃焼炉3で燃焼さ
れ、僅かに残った残渣はスクリューコンベア38により
処理容器Bの外部に排出される。
いるので、下記に示すような効果を奏する。 (1) 本発明の有機性廃棄物の分解処理装置は、好気性分
解菌を使用し、運転開始時期には加熱された空気を送給
することにより好気性分解菌が活動し易い環境にするの
で、好気性分解菌が有機性廃棄物を急速に分解処理す
る。 (2) 好気性分解菌により分解処理される有機性廃棄物
は、分解ガスと高熱を発生するが、これを攪拌羽根によ
り上方に攪拌することにより、更に有機性廃棄物の分解
が促進されるので、短時間のうちにほぼ完全に分解さ
れ、そして、有機性廃棄物は多量の分解ガスと少量の残
渣に分離され、分解ガスは燃焼炉に送給されて燃焼され
る。
検知器(ロードセル)で検知して、有機性廃棄物の投入
量を制御することにより、常に分解処理に適した廃棄物
量に維持し、処理容器内の温度を温度センサで検知して
空気送給量を制御することにより、処理容器内温度を適
正温度に維持し、処理容器内の内圧を圧力センサで検知
して攪拌羽根の回転を制御することにより、処理容器内
の圧力を適正圧力に維持し、それらの結果、好気性分解
菌による有機性廃棄物の分解を全体として効率よく且つ
安全に行うことができる。 (4) 請求項2に示すように、処理容器内に空気を送る送
気管を、加熱された大量の空気を送る第1送気管と加熱
されない空気を送給する第2送気管とによって構成した
場合には、第2送気管は送給量が制御し易くなるので、
第1及び第2送気管を使い分けることにより、処理容器
内に温度の制御を行うことができる。
壁に残渣排出用のスクリューコンベアを設けた場合に
は、分解処理に発生した残渣を分解処理中に外部に排出
することができる。請求項4に示すように、スクリュー
コンベアの排出口に第1ダンパと第2ダンパを有するダ
ンパ室を設け、第1ダンパと第2ダンパを交互に開閉す
るようにしたので、処理容器の内外を隔絶した状態で残
渣を排出することができる。 (6) 処理容器内は温度,圧力を制御されているが、何ら
かの事情で高温,高圧になった場合には、請求項5に示
すように、閉鎖される方向に付勢された開閉蓋を設ける
ことにより圧力が危険圧力になることを防止すると共
に、請求項6に示すように、処理容器に連通する排気管
にエジェクタを設けることにより、排気管の圧力を低下
させることができる。
面に冷却ジャケットを設け、内面を耐熱材の被覆層を設
けることにより、有機性廃棄物の分解熱で処理容器が高
熱を受けて損傷することが防止される。また、請求項8
に示すように、処理容器内に火災が生じても消火装置に
よりCO2 を供給して消火することができる。
正面図である。
びその配管系統図である。
示す処理容器の縦断面図である。
パ室の縦断面図である。
ある。
を示すタイムチャートである。
Claims (8)
- 【請求項1】 有機性廃棄物を好気性分解菌で分解処理
する処理容器と、有機性廃棄物を攪拌する攪拌羽根と、
上記処理容器に有機性廃棄物を投入する廃棄物投入機構
と、送風機により上記処理容器にエアを送給する送気管
と、処理容器内で発生したガスを燃焼炉に供給する排気
管と、該排気管を開閉する開閉ダンパと、上記処理容器
内の下端を支持する重量測定器と、上記処理容器内の上
下方向に配設される複数の温度センサ及び圧力センサ
と、該温度センサ及び上記重量測定器の計測値に基づい
て上記廃棄物投入機構および送風機の運転を制御し、圧
力センサの検知により攪拌羽根の回転を制御し、開閉ダ
ンパの開閉する制御盤と、を設けたことを特徴とする有
機性廃棄物の分解処理装置。 - 【請求項2】 送気管は、制御盤の指令により運転され
る送風機により空気を送給し、該空気を加熱するヒータ
を備えた第1送気管と、上記制御盤の指令により運転さ
れるコンプレッサにより空気を送給する第2送気管と、
により構成することを特徴とする請求項1記載の有機性
廃棄物の分解処理装置。 - 【請求項3】 処理容器の底壁に設けた溝に、分解処理
によって生じた残渣を排出するスクリューコンベアを設
けたことを特徴とする請求項1又は2記載の有機性廃棄
物の分解処理装置。 - 【請求項4】 残渣を排出するスクリューコンベアの排
出口にダンパ室を設け、該ダンパ室の上記排出口側に残
渣を受け入れる第1ダンパを設け、他側に、上記第1ダ
ンパを閉鎖したときに開いて受け入れた残渣を排出する
第2ダンパを設けたことを特徴とする請求項3記載の有
機性廃棄物の分解処理装置。 - 【請求項5】 処理容器に設けられた開口を外側から閉
鎖する方向に付勢される開閉蓋を設けたことを特徴とす
る請求項1,2,3又は4記載の有機性廃棄物の分解処
理装置。 - 【請求項6】 排出管内に、制御盤の指令により作動す
るエジェクタを設けたことを特徴とする請求項1,2,
3,4又は5記載の有機性廃棄物の分解処理装置。 - 【請求項7】 処理容器の内壁面に耐熱材による被覆層
を設け、処理容器の外壁面に冷却空気が流れる冷却ジャ
ケットを設けたことを特徴とする請求項1,2,3,
4,5又は6記載の有機性廃棄物の分解処理装置。 - 【請求項8】 制御盤の指令により処理容器内にCO2
を供給する消火装置を設けることを特徴とする請求項
1,2,3,4,5,6又は7記載の有機性廃棄物の分
解処理装置。
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