JP2000041826A

JP2000041826A - 被服用ハンガー

Info

Publication number: JP2000041826A
Application number: JP10213807A
Authority: JP
Inventors: Toshiyuki Nishimura; 俊幸西村
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1998-07-29
Filing date: 1998-07-29
Publication date: 2000-02-15

Abstract

(57)【要約】【課題】ハンガーを所定の場所に吊るしたまま、スラ
ックス、ズボンなどを、整えた衣類の形を崩さないで、
一動作で容易に掛けられるようにする。【解決手段】挾持力付与体１の前後両下端部に横長板
状の挾持板２ａ、２ｂを結合して被服挾持部３とする。
挾持力付与体は弾性素材で、上部１ｔで折返し、前後が
対向部１ａ、１ｂであるほぼ逆Ｕ字形に形成され、対向
部分の中央部が外側に脹み、その脹らみの最大部分に凹
所１ｃ、１ｄを設ける。挾持力付与体が挿入される挾持
力規制部１４は、下方に開口部１４ａが有って、開口部
には内側に向けた突部１４ｃ、１４ｄが有り、これが外
側から接触して挾持力付与体の変形の程度を規制する。
挾持力規制部は、上着類を掛ける上着類保持部１１内に
構成してもよいし、独立したユニットとして、上着以外
の衣類専用としてもよいし、アダプターを用意し、他の
既成の上着専用ハンガーに付加してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、被服用ハンガーに
関し、特にスラックス、ズボンなどをワンタッチで挟む
ことができる被服挾持部を備えた被服用ハンガーに関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種のハンガーは、上着類を吊
るす為のアームが左右に有って、スラックス、ズボン類
を上着類と同一ハンガーに掛ける場合は、左右のアーム
先端部間に取りつけた横棒に、前記衣類の中央部を折り
返して掛けていた。また、前期横棒を針金とし、その針
金の左右二箇所に取りつけた洗濯挟み様の挟み具によっ
て、ズボン等の端部を挟んで吊り下げるようにしたもの
もある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、前述した従来
のハンガーは、いずれもハンガーを床面などに水平に置
いて、先にスラックス、ズボン類をハンガーにセットし
てから壁面や洋服タンス内などに掛け、上着類を後で掛
けるようにしないと、衣類の形が崩れやすいという問題
があった。

【０００４】しかも、前記横棒に掛ける場合は、最初に
衣類の重心の位置をよく考えてセットしないと、大抵の
場合、垂直に吊るしてから正しく直さなければならな
い。そのままでは、ズボンの膝上の付近の折り目などが
微妙にずれて、悪癖が付いてしまうことが多い。また、
長く掛けておくと横方向に折り目癖がつくという問題も
ある。

【０００５】また、横棒に付けた挟み具で衣類端部を挟
んで吊るす場合は、例えば、ズボンの場合、裾の折り目
を揃えて合わせ、全体の形を整えて挟み具で挟むが、挟
み具の操作をするとき、必ず片方の手は衣類から離さな
ければならないので、形を崩さずに挟むことは難しい。

【０００６】特に、壁や箪笥内などに掛けたハンガー
に、上着類を先に掛けてから、スラックス、ズボン類を
吊るす場合、これらの衣類を綺麗な形で挟むのは難し
い。本発明の課題は、ハンガーを壁やタンス内に吊るし
たままの状態で、スラックス、ズボンなどの衣服を、極
めて簡単な操作で、形を崩すことなく誰でも容易に掛け
られるような被服用ハンガーを提供することである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、請求項１の発明は、上部が折り返し部分（１ｔ、あ
るいは２１ｔ）で前後が対向部分（１ａ、１ｂ、あるい
は２１ａ、２１ｂ）であるほぼ逆Ｕ字形に弾性素材を形
成し前記対向部分（１ａ、１ｂ、あるいは２１ａ、２１
ｂ）の外側面の中央部が外方向に脹らんでいてその脹ら
みの最も大きい部分に凹所（１ｃ、１ｄ、あるいは２１
ｃ、２１ｄ）を設けた挾持力付与体（１、あるいは２
１）の前後両下端部に一対の対向する横長板状の挾持板
（２ａ、２ｂ、あるいは２２ａ、２２ｂ）のそれぞれの
中央部を結合した被服挾持部（３、あるいは２３）と、
少なくとも下方に開口部（１４ａ、あるいは２４ａ）を
有し該開口部（１４ａ、あるいは２４ａ）に内向き突部
（１４ｃ、１４ｄ、あるいは２４ｃ、２４ｄ）があって
前記挾持力付与体（１）を外側から接触して前記突部
（１４ｃ、１４ｄ、あるいは２４ｃ、２４ｄ）と前記挾
持力付与体（１）との相対的位置関係により前記挾持力
付与体（１）の変形の程度を規制する挾持力規制部（１
４、あるいは２０、あるいは３０など）と、を含むこと
を特徴とする被服用ハンガーである。

【０００８】請求項２の発明は、上部が折り返し部分
（１ｔ）で前後が対向部分（１ａ、１ｂ）であるほぼ逆
Ｕ字形に弾性素材を形成し前記対向部分（１ａ、１ｂ）
の外側面の中央部が外方向に脹らんでいてその脹らみの
最も大きい部分に凹所（１ｃ、１ｄ）を設けた挾持力付
与体（１）の前後両下端部に一対の対向する横長板状の
挾持板（２ａ、２ｂ）のそれぞれの中央部を結合した被
服挾持部（３）と、中央上部に設けたフック（１５）と
保持すべき上着類の両肩を裏から支持するために左右に
突き出したアーム（１６ａ、１６ｂ）とを備える上着類
保持部の中央下部に設けられ、下方に開口部（１４ａ）
を有し該開口部（１４ａ）の縁の内向き突部（１４ｃ、
１４ｄ）が前記挾持力付与体（１）の外側に接触して前
記突部と前記挾持力付与体（１）との相対的位置関係に
より前記挾持力付与体（１）の変形の程度を規制する挾
持力規制部（１４）と、を含むことを特徴とする被服用
ハンガーである。

【０００９】請求項３の発明は、上部が折り返し部分
（２１ｔ）で前後が対向部分（２１ａ、２１ｂ）である
ほぼ逆Ｕ字形に弾性素材を形成し前記対向部分（２１
ａ、２１ｂ）の外側面の中央部が外方向に脹らんでいて
その脹らみの最も大きい部分に凹所（２１ｃ、２１ｄ）
を設けた挾持力付与体（２１）の前後両下端部に一対の
対向する横長板状の挾持板（２ａ、２ｂ）のそれぞれの
中央部を結合した被服挾持部（２３）と、少なくとも下
方に開口部（２４ａ）を有し該開口部（２４ａ）に内向
き突部（２４ｃ、２４ｄ）があって前記挾持力付与体
（２１）を外側から接触して前記突部（２４ｃ、２４
ｄ）と前記挾持力付与体（２１）との相対的位置関係に
より前記挾持力付与体（２１）の変形の程度を規制する
挾持力規制部（３０）と、中央上部に設けたフック
（５）と保持すべき上着類の両肩を裏から支持するため
に左右に突き出したアーム（６ａ、６ｂ）を有する他の
被服用ハンガー（１０）のほぼ中央に外側から覆うよう
に係合することができるハンガー係合部（３１ｃ）と前
記挾持力規制部（３０）の係合部（３０ａ、３０ｂ）に
対応する形状の挾持力規制部係合部（３１ａ、３１ｂ）
を備えたハンガーアタッチメント（３１）と、を含むこ
とを特徴とする被服用ハンガーである。

【００１０】請求項４の発明は、上部が折り返し部分
（１ｔ）で前後が対向部分（１ａ、１ｂ）であるほぼ逆
Ｕ字形に弾性素材を形成し前記対向部分（１ａ、１ｂ）
の外側面の中央部が外方向に脹らんでいてその脹らみの
最も大きい部分に凹所（１ｃ、１ｄ）を設けた挾持力付
与体（１）の前後両下端部に一対の対向する横長板状の
挾持板（２ａ、２ｂ）のそれぞれの中央部を結合した被
服挾持部（３）と、外側面の一部に凸形あるいは凹形で
構成される係合部（３０ａ、３０ｂ）を有し、少なくと
も下方に開口部（２４ａ）を有し該開口部（２４ａ）に
内向き突部（２４ｃ、２４ｄ）があって前記挾持力付与
体（１）の外側から接触して前記突部（２４ｃ、２４
ｄ）と前記挾持力付与体（１）との相対的位置関係によ
り前記挾持力付与体（１）の変形の程度を規制する挾持
力規制部（３０）と、外側面の一部に前記挾持力規制部
（３０）の係合部（３０ａ、３０ｂ）に係合する形状を
有する挾持部係合部（１２ａ、１２ｂ）と、中央上部に
設けたフック（２５）と、保持すべき上着類の両肩を裏
から支持するために左右に突き出したアーム（２６ａ、
２６ｂ）とを備えた上着類保持部（１２）と、を含むこ
とを特徴とする被服用ハンガーである。

【００１１】請求項５の発明は、上部が折り返し部分
（２１ｔ）で前後が対向部分（２１ａ、２１ｂ）である
ほぼ逆Ｕ字形に弾性素材を形成し前記対向部分（２１
ａ、２１ｂ）の外側面の中央部が外方向に脹らんでいて
その脹らみの最も大きい部分に凹所（２１ｃ、２１ｄ）
を設けた挾持力付与体（２１）の前後両下端部に一対の
対向する横長板状の挾持板（２２ａ、２２ｂ）のそれぞ
れの中央部を結合した被服挾持部（２３）と、少なくと
も下方に開口部（２４ａ）を有し該開口部（２４ａ）に
内向き突部（２４ｃ、２４ｄ）があって前記挾持力付与
体（１）を外側から接触して前記突部（２４ｃ、２４
ｄ）と前記挾持力付与体（１）との相対的位置関係によ
り前記挾持力付与体（１）の変形の程度を規制するとと
もに外側面の一部に凸型あるいは凹型で構成される係合
部（３１ａ、３１ｂなど）を設けた複数の挾持力規制部
（３０ａ、３０ｂ、３０ｃ）と、外側面に前記挾持力規
制部（３０ａ、３０ｂ、３０ｃ）の係合部（３１ａ、３
１ｂなど）に対応する形状の係合部（３２ａ、３２ｂな
ど）を複数個備えた挾持ユニット連結体（３２）と、を
含むことを特徴とする被服用ハンガーである。

【００１２】請求項６の発明は、請求項１から請求項５
までのいずれかに記載の被服用ハンガーにおいて、前記
被服挾持部（２）は、一対の挾持板（２ａ、２ｂ、ある
いは２２ａ、２２ｂ）の長さが前後の挾持板（２ａと２
ｂ、あるいは２２ａと２２ｂ）で異なる被服挾持部であ
ることを特徴とする被服用ハンガーである。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下、図面等を参照して、本発明
の実施の形態について、さらに詳しくに説明する。（第１実施形態）図１は、本発明による被服用ハンガー
の第１実施形態を、実施形態と同じ高さの右斜め前方か
ら見て示した説明図である。同図中に中心線を含む平面
で切断した縦断面と左側の部分のみを実線で示し、右側
半分は２点鎖線で示してある。図１に示すように、第１
実施形態は、上着を掛けるための従来の上着専用のハン
ガーと同様の上着類保持部１１の中央下部の空間を利用
して、挟持力規制部１４を構成している。

【００１４】上着類保持部１１には、上部にフック１５
が取りつけられ、左右に上着類の両肩の部分を支えるア
ーム１６ａ、１６ｂがある。挟持力規制部１４の開口部
１４ａより挿入される挟持力付与体１は、弾性素材で、
上部が折り返し部分１ｔで前後が対向部分１ａ、１ｂで
あるほぼ逆Ｕ字形に形成されている。対向部分１ａと
１ｂの外側面はその中央部が外方向に脹らんでいてその
脹らみの最も大きい部分に凹所１ｃ、１ｄが設けられて
いる。

【００１５】挟持力付与体１の前後両下端部には、一対
の対向する横長板状の挾持板２ａと、２ｂが、それぞれ
の中央部Ｓ₁、Ｓ₂で結合され、被服挾持部３を構成し
ている。挟持力付与体１と挾持板２ａ、２ｂは弾性のあ
る同一素材で一体に形成してもよいし、別素材でそれぞ
れを形成してから結合してもよい。ただしこの場合でも
少なくとも挟持力付与体１は弾性のある金属あるいはプ
ラスチックなどの素材で形成する。

【００１６】図２は、挟持力付与体１と挾持板２ａ、２
ｂを同一素材で一体に形成する場合の、Ｕ字形に成形す
る前の展開した状態の被服挾持部３を示す平面図であ
る。挾持板２ａと２ｂは、その間に、吊り下げようとす
るスラックス、ズボンの裾などを挟む為のものである。
挾持板２ａ、２ｂは、同一幅同一長さでもよいが、前側
の挾持板２ａの長さｌ₁を、後ろ側の挾持板２ｂの長さ
ｌ₂より短くした方が、ズボンの裾などの両端を、後ろ
側の挾持板２ｂの両端付近に当てがって持つのに都合が
よい。

【００１７】図３は、図２の被服挾持部３の左側面図で
ある。図において、Ｃ₁、Ｃ₂は、挟持力付与体１が挟
持力規制部１４の内部に設けた対向するガイドレールＧ
₁、Ｇ₂（Ｇ₁のみ図６および図７に示す）に沿って滑
らかに移動できるための凹所である。２ｃは、挟持力付
与体１を押し上げて挟持力規制部１４内に挿入する操作
を行うのに便利なよう設けた突部である。

【００１８】図４は、図２（図３）の状態から、折り返
し部分１ｔを上にした逆Ｕ字形に成形した被服挾持部３
を示す斜視図である。この状態では、挟持力付与体１の
Ｕ字形の対向部分１ａと１ｂは、ほぼ平行し、挾持板２
ａ、２ｂは充分に開いている。

【００１９】図４の挟持力付与体１が図１に示すよう
に、挟持力規制部１４の奥まで挿入された場合は、挟持
力規制部１４下部の開口部１４ａに設けられている内向
き突部１４ｃ、１４ｄは、挟持力付与体１の外側に向か
って膨らんだ脹らみの部分（凹所１ｃ、１ｄが設けられ
ている部分）より下の、幅の狭い部分に対向しているの
で、内向き突部１４ｃ、１４ｄが挟持力付与体１の外側
面を押して対向部分１ａと１ｂの間を狭めることは殆ど
無い。したがって挾持板２ａ、２ｂは、開いたままであ
る。

【００２０】図５は、図１の第１実施形態の使用例を示
す説明図（正面図）である。図６は、図１のＸ−Ｘで切
断して図５の状況を示す説明図（断面図）である。本発
明の被服用ハンガーの使用法は、第２以降の実施形態に
ついても同様であり、以下にズボン９を吊り下げる場合
を例として説明する。ズボン９を被服挾持部３に挟んで
吊るす時は、先ず両手でズボン９の裾を揃えて形を整
え、両手でもった裾の両端をピンと張りながら、後ろ側
の挾持板２ｂの内側に当て、挾持板２ｂの両端と裾の両
端とを重ねて両手で持つ。後はその手をそのまま下に引
くだけでよい。

【００２１】図７は、ズボン９を第１実施形態の被服用
ハンガーに吊り下げた状態を示す説明図（断面図）であ
る。図５（図６）の状態から、衣服の端部と挾持板２ｂ
の両端を重ねて持った手を下に引いた後、手を離すと図
７の状態になる。挾持板２ｂが下方に引かれることによ
り、被服挾持部３全体が下がる。そこで、挟持力付与体
１の脹らみのある部分が内向き突部１４ｃ、１４ｄに押
されるので、対向部分の１ａと１ｂの間隔が狭くなる。

【００２２】対向部分の１ａと１ｂの間隔が狭くなるこ
とによって、挾持板２ａと２ｂは閉じ、挟持力付与体１
の弾性によって、ズボン９の裾を強く押して支持する。
このとき内向き突部１４ｃ、１４ｄが、挟持力付与体１
の外側面の凹所１ｃ、１ｄのそれぞれに嵌入する。この
嵌入は他から力を加えない限り外れることはない。

【００２３】吊り下げたズボン９を被服用ハンガーから
外す場合は、上着類保持部１１の外側面に設けられた突
部１１ｃと、突部１１ｃに対抗する挾持板２ａの外側面
に設けられた突部２ｃを、片手の親指と人指し指で摘ん
で引き寄せると、挟持力付与体１の弾性に抗して対向部
分１ａが前方に反る。対向部分１ａが反ることによっ
て、挾持板２ａは挾持板２ｂから離れる方向に動き、挾
持板２ａ、２ｂによる挾持力が失われるので、両者に挟
まれていたズボン９などの衣類は、簡単にハンガーから
外すことができる。

【００２４】（第２実施形態）図８は、本発明の被服用
ハンガーの第２実施形態を示す斜視図である。図８の実
施形態は、専ら上着以外のスラックス、ズボンなどを吊
り下げるためのハンガーである。図に示す挾持力規制部
２０は、第１実施形態の挾持力規制部１４と同様の機能
を有し、内部構造は図１（図６、図７）と全く同様であ
る。また、被服挾持部３の構造、機能も同様である。た
だし挾持力規制部２０には、挾持力規制部２０を壁やタ
ンス内に掛けるためのフック２５が上面に取りつけられ
ている。使用方法は上着類が掛けられないだけで、他は
第１実施形態と同じである。

【００２５】（第３実施形態）図９は、本発明の第３実
施形態の被服用ハンガーを分解して示した斜視図であ
る。図１０は、第３実施形態の被服用ハンガーを従来の
上着類専用のハンガーに取りつけて使用した状態を示す
説明図（斜視図）である。

【００２６】図９（図１０）の被服用ハンガーの被服挾
持部２３は、図１の被服挾持部３と同様の構造であり、
挟持力付与体２１および挾持板２２（２２ａ、２２ｂ）
は、図１の挟持力付与体１および挾持板２（２ａ、２
ｂ）に対応する。挾持力規制部３０は、図８の挾持力規
制部２０に相当する。ただし挾持力規制部３０には、フ
ックは付いていない。その代わり、アタッチメント３１
に係合する突部３０ａ、３０ｂからなる係合部を備えて
いる。

【００２７】突部３０ａ、３０ｂは、アタッチメント３
１の係合部である穴３１ａ、３１ｂに勘合させることが
できる。この勘合によって、挾持力規制部３０は、アタ
ッチメント３１を介して、従来のハンガー（図１０に示
す１０）のフック５の根元に結合される。３１ｃは、ア
タッチメント３１をフック５に係合するための切込みで
ある。第３実施形態の使用方法は第１実施形態と同様で
ある。

【００２８】（第４実施形態）図１１は、本発明の被服
用ハンガーの第４実施形態を示す正面図である。図１２
は、図１１のＹ−Ｙにおいて切断した断面図である。第
４実施形態は、図８（図９）の実施形態の挟持力規制部
３０をそのまま使用し、従来の上着類専用のハンガー１
２の中央前面に、挟持力規制部３０の背面に設けられて
いる結合部の突部３０ａ、３０ｂに嵌合する穴１２ａ、
１２ｂを設けたものを使用している。

【００２９】挟持力規制部３０側の結合部と上着類専用
ハンガーの結合部との嵌合状況は図１２のとおりであ
る。ハンガー１２は左右にアーム２６ａ、２６ｂを有し
ているので、上着類が掛けられる。また、挟持力規制部
３０と被服挾持部２３の組み合わせによって、ズボンな
どの衣類も掛けられる。従って第４実施形態の使用方法
は第１実施形態と同様である。

【００３０】（第５実施形態）図１３は、本発明の被服
用ハンガーの第５実施形態を示す説明図（斜視図）であ
る。第５実施形態は、図９から図１２に示されている挟
持力規制部３０と被服挾持部２３の組み合わせと同等の
複数個の被服挟持ユニットＡ₃₀、Ｂ₃₀、Ｃ₃₀などを、一
つに纏めて壁やタンス内に吊るすことができるように、
これらの被服挟持ユニットを連結状態に保持するための
挟持ユニット連結体３２を設けている。

【００３１】挟持ユニット連結体３２の上面にはフック
３５が取りつけられている。前面は下より上になる程、
前方に出張る形の段差を持っている。それぞれの段の前
面には、被服挟持ユニットＡ₃₀、Ｂ₃₀、Ｃ₃₀のそれぞれ
の背面に設けられた凸型の係合部３０ａ、３０ｂに対応
し、それらと嵌合することができる凹型の係合部３２
ａ、３２ｂなどが、設けられている。

【００３２】前記の係合部の対応するものを、相互に結
合することによって、被服挟持ユニットＡ₃₀、Ｂ₃₀、Ｃ
₃₀は一纏めとなり、フック３５で所定の場所に吊ること
ができる。なお、各被服挟持ユニットＡ₃₀、Ｂ₃₀、Ｃ₃₀
の使用法は第１実施形態と同様であり、下の段に係合さ
れている被服挟持ユニットから順に、衣服を挟み吊り下
げてゆけばよい。

【００３３】（変形形態）以上説明した実施形態に限定
されることなく、種々の変形や変更が可能であって、そ
れらも本発明の均等の範囲内である。例えば、挟持力規
制部や被服挾持部の形は、流行デザインなどを考慮して
大幅な変更が可能である。また、挾持板２ａ、２ｂは、
素材の表面を滑らかで細かい凹凸のある形などに仕上げ
てもよいが、衣服の布地に馴染んで滑り難い別の素材で
表面を覆ってもよい。さらに、前記各実施形態は、性質
上矛盾しないかぎり、それぞれの部品を相互に交換した
ようなものも、本発明の範囲内である。例えば、第１実
施形態の挟持力付与体１の形状を、他の実施形態に適用
してもよい。

【００３４】

【発明の効果】以上詳しく説明したように、請求項１の
発明によれば、上部で折り返したほぼ逆Ｕ字形に弾性素
材を形成した挾持力付与体の、対向部分外側の中央部を
外に脹らませ、その脹らみの最も大きい部分に凹所を設
け、挾持力付与体の前後両下端部に一対の対向する挾持
板をそれぞれ結合して被服挾持部とし、挾持力付与体を
覆う挾持力規制部は、下方の開口部に内向き突部があっ
て、その突部が挾持力付与体を外側から接触してその変
形の程度を規制することができるようにしてあるので、
一対の対向する挾持板の一方に吊り下げようとする衣類
の端を重ね、衣類と一方の挾持板を一緒に持つた手を下
に引っ張るだけで、挾持力規制部の開口部の前記突部
が、挾持力付与体の外側の脹らみを押して対向部分の間
隔を狭くして閉じ、挟んだ衣服が落ちないようにする。
このとき前記突部は、挾持力付与体の凹所に嵌入してそ
の状態を保つ。したがって、吊り下げるための動作を、
形を整えた衣服から手を離すことなく、ワンタッチで完
了することができるという効果がある。

【００３５】請求項２の発明によれば、上部で折り返し
たほぼ逆Ｕ字形に弾性素材を形成した挾持力付与体の、
対向部分外側の中央部を外に脹らませ、その脹らみの最
も大きい部分に凹所を設け、挾持力付与体の前後両下端
部に一対の対向する挾持板をそれぞれ結合して被服挾持
部とし、挾持力付与体を覆う挾持力規制部は、上部にフ
ックと上着類の両肩を支持アームを備えた上着類保持部
を兼ね、下方の開口部に内向き突部があって、その突部
が挾持力付与体を外側から接触してその変形の程度を規
制することができるようにしてあるので、一対の対向す
る挾持板の一方に吊り下げようとする衣類の端を重ね、
衣類と一方の挾持板を一緒に持つた手を下に引っ張るだ
けで、挾持力規制部の開口部の前記突部が、挾持力付与
体の外側の脹らみを押して対向部分の間隔を狭くして閉
じ、挟んだ衣服が落ちないようにする。このとき前記突
部は、挾持力付与体の凹所に嵌入してその状態を保つ。
したがって、従来のハンガー同様に上着類が掛けられる
だけでなく、吊り下げるための動作を、形を整えた衣服
から手を離すことなく、ワンタッチで完了することがで
きるという効果がある。

【００３６】請求項３の発明によれば、上部で折り返し
たほぼ逆Ｕ字形に弾性素材を形成した挾持力付与体の、
対向部分外側の中央部を外に脹らませ、その脹らみの最
も大きい部分に凹所を設け、挾持力付与体の前後両下端
部に一対の対向する挾持板をそれぞれ結合して被服挾持
部とし、挾持力付与体を覆う挾持力規制部は、下方の開
口部に内向き突部があって、その突部が挾持力付与体を
外側から接触してその変形の程度を規制することができ
るようにしてあり、かつ、挾持力規制部は、アタッチメ
ントに係合することができ、そのアタッチメントは他の
既成ハンガーに係合することができるようになっている
ので、一対の対向する挾持板の一方に吊り下げようとす
る衣類の端を重ね、衣類と一方の挾持板を一緒に持つた
手を下に引っ張るだけで、挾持力規制部の開口部の前記
突部が、挾持力付与体の外側の脹らみを押して対向部分
の間隔を狭くして閉じ、挟んだ衣服が落ちないようにす
る。このとき前記突部は、挾持力付与体の凹所に嵌入し
てその状態を保つ。したがって、既成ハンガーを利用し
て、従来のハンガー同様に上着類が掛けられるだけでな
く、上着以外の衣類を吊り下げるための動作を、形を整
えた衣服から手を離すことなく、ワンタッチで完了する
ことができるという効果がある。

【００３７】請求項４の発明によれば、上部で折り返し
たほぼ逆Ｕ字形に弾性素材を形成した挾持力付与体の、
対向部分外側の中央部を外に脹らませ、その脹らみの最
も大きい部分に凹所を設け、挾持力付与体の前後両下端
部に一対の対向する挾持板をそれぞれ結合して被服挾持
部とし、挾持力付与体を覆う挾持力規制部は、下方の開
口部に内向き突部があって、その突部が挾持力付与体を
外側から接触してその変形の程度を規制することができ
るようにしてあり、かつ、挾持力規制部は、上着のみを
掛けるための上着類保持部に係合することができるよう
になっているので、一対の対向する挾持板の一方に吊り
下げようとする衣類の端を重ね、衣類と一方の挾持板を
一緒に持つた手を下に引っ張るだけで、挾持力規制部の
開口部の前記突部が、挾持力付与体の外側の脹らみを押
して対向部分の間隔を狭くして閉じ、挟んだ衣服が落ち
ないようにする。このとき前記突部は、挾持力付与体の
凹所に嵌入してその状態を保つ。従って、上着類保持部
に、従来のハンガー同様に上着類が掛けられるだけでな
く、上着以外の衣類を吊り下げるための動作を、形を整
えた衣服から手を離すことなく、ワンタッチで完了する
ことができる。

【００３８】請求項５の発明によれば、上部で折り返し
たほぼ逆Ｕ字形に弾性素材を形成した挾持力付与体の、
対向部分外側の中央部を外に脹らませ、その脹らみの最
も大きい部分に凹所を設け、挾持力付与体の前後両下端
部に一対の対向する挾持板をそれぞれ結合して被服挾持
部とし、挾持力付与体を覆う挾持力規制部は、下方の開
口部に内向き突部があって、その突部が挾持力付与体を
外側から接触してその変形の程度を規制することができ
るようにしてあり、外側面に前記挾持力規制部の係合部
に対応する形状の係合部を複数個備えた挾持ユニット連
結体によって、前記被服挾持部と前記挾持力規制部との
組み合わせユニットの複数個を一つに纏められるように
してあるので、上着以外の複数の衣服を一つのハンガー
で吊るすことができ、かつ、それぞれのユニットで、上
着以外の衣類を吊り下げるための動作が、ワンタッチで
完了することができるという効果がある。

【００３９】請求項６の発明によれば、前記の被服用ハ
ンガーにおいて、前記被服挾持部の一対の挾持板を、前
後の挾持板で長さが異なるようにしてあるので、上着以
外の衣類を吊り下げる場合、形を整えた衣服を長い方の
一方の挾持板の両端部と一緒に持って下に引っ張って
も、そのとき衣類を挟むために閉じる他方の挾持板は短
いので、衣類と一方の挾持板を持つ手の邪魔にならない
という効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施形態の説明図（斜視図）であ
る。

【図２】一体成形の被服挾持部の例を展開した状態で示
した平面図である。

【図３】図２の被服挾持部の左側面図である。

【図４】図２の被服挾持部を上下逆のＵ字形に成形した
状態を示す斜視図である。

【図５】図１の実施形態の使用状況例を示す説明図（正
面図）である。

【図６】図１のＸ−Ｘで切断して、図５の状況を示す説
明図（断面図）である。

【図７】ズボン等を第１実施形態の被服用ハンガーに吊
り下げた状態を示す説明図（断面図）である。

【図８】本発明の第２実施形態（上着以外の衣類吊下げ
専用）を示す斜視図である。

【図９】本発明の第３実施形態を分解して示した斜視図
である。

【図１０】図９の被服用ハンガーを従来の上着類専用ハ
ンガーに取りつけた状態を示す説明図（斜視図）であ
る。

【図１１】本発明の第４実施形態を示す正面図である。

【図１２】図１１のＹ−Ｙにおいて切断した断面図であ
る。

【図１３】本発明の第５実施形態を示す説明図（斜視
図）である。

【符号の説明】

１、２１挟持力付与体１ａ、１ｂ、２１ａ、２１ｂ挟持力付与体の対向部分１ｃ、１ｄ、２１ｄ、２１ｄ凹所２ａ、２ｂ、２２ａ、２２ｂ挟持板３、２３、２３ａ、２３ｂ、２３ｃ被服挟持部５、１５、２５、３５フック１０既製ハンガー１１上着類保持部を兼ねる挟持力規制部１４、２０、３０挟持力規制部１４ａ、２４ａ開口部１４ｃ、１４ｄ、２４ｃ、２４ｄ内向き突部３０ａ、３０ｂ係合部（挟持力規制部側）３１アタッチメント３１ａ、３１ｂ係合部（アタッチメント側）３１ｃハンガー係合部Ａ₃₀、Ｂ₃₀、Ｃ₃₀ 被服挟持ユニット

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】上部が折り返し部分で前後が対向部分で
あるほぼ逆Ｕ字形に弾性素材を形成し前記対向部分の外
側面の中央部が外方向に脹らんでいてその脹らみの最も
大きい部分に凹所を設けた挾持力付与体の前後両下端部
に一対の対向する横長板状の挾持板のそれぞれの中央部
を結合した被服挾持部と、少なくとも下方に開口部を有し該開口部に内向き突部が
あって前記挾持力付与体を外側から接触して前記突部と
前記挾持力付与体との相対的位置関係により前記挾持力
付与体の変形の程度を規制する挾持力規制部と、を含むことを特徴とする被服用ハンガー。
【請求項２】上部が折り返し部分で前後が対向部分で
あるほぼ逆Ｕ字形に弾性素材を形成し前記対向部分の外
側面の中央部が外方向に脹らんでいてその脹らみの最も
大きい部分に凹所を設けた挾持力付与体の前後両下端部
に一対の対向する横長板状の挾持板のそれぞれの中央部
を結合した被服挾持部と、中央上部に設けたフックと保持すべき上着類の両肩を裏
から支持するために左右に突き出したアームとを備える
上着類保持部の中央下部に設けられ、下方に開口部を有
し該開口部の縁の内向き突部が前記挾持力付与体の外側
に接触して前記突部と前記挾持力付与体との相対的位置
関係により前記挾持力付与体の変形の程度を規制する挾
持力規制部と、を含むことを特徴とする被服用ハンガー。
【請求項３】上部が折り返し部分で前後が対向部分で
あるほぼ逆Ｕ字形に弾性素材を形成し前記対向部分の外
側面の中央部が外方向に脹らんでいてその脹らみの最も
大きい部分に凹所を設けた挾持力付与体の前後両下端部
に一対の対向する横長板状の挾持板のそれぞれの中央部
を結合した被服挾持部と、少なくとも下方に開口部を有し該開口部に内向き突部が
あって前記挾持力付与体を外側から接触して前記突部と
前記挾持力付与体との相対的位置関係により前記挾持力
付与体の変形の程度を規制する挾持力規制部と、中央上部に設けたフックと保持すべき上着類の両肩を裏
から支持するために左右に突き出したアームを有する他
の被服用ハンガーのほぼ中央に外側から覆うように係合
することができるハンガー係合部と前記挾持力規制部の
係合部に対応する形状の挾持力規制部係合部を備えたハ
ンガーアタッチメントと、を含むことを特徴とする被服用ハンガー。
【請求項４】上部が折り返し部分で前後が対向部分で
あるほぼ逆Ｕ字形に弾性素材を形成し前記対向部分の外
側面の中央部が外方向に脹らんでいてその脹らみの最も
大きい部分に凹所を設けた挾持力付与体の前後両下端部
に一対の対向する横長板状の挾持板のそれぞれの中央部
を結合した被服挾持部と、外側面の一部に凸形あるいは凹形で構成される係合部を
有し、少なくとも下方に開口部を有し該開口部に内向き
突部があって前記挾持力付与体の外側から接触して前記
突部と前記挾持力付与体との相対的位置関係により前記
挾持力付与体の変形の程度を規制する挾持力規制部と、外側面の一部に前記挾持力規制部の係合部に係合する形
状を有する挾持部係合部と、中央上部に設けたフック
と、保持すべき上着類の両肩を裏から支持するために左
右に突き出したアームとを備えた上着類保持部と、を含むことを特徴とする被服用ハンガー。
【請求項５】上部が折り返し部分で前後が対向部分で
あるほぼ逆Ｕ字形に弾性素材を形成し前記対向部分の外
側面の中央部が外方向に脹らんでいてその脹らみの最も
大きい部分に凹所を設けた挾持力付与体の前後両下端部
に一対の対向する横長板状の挾持板のそれぞれの中央部
を結合した被服挾持部と、少なくとも下方に開口部を有し該開口部に内向き突部が
あって前記挾持力付与体を外側から接触して前記突部と
前記挾持力付与体との相対的位置関係により前記挾持力
付与体の変形の程度を規制するとともに外側面の一部に
凸型あるいは凹型で構成される係合部を設けた複数の挾
持力規制部と、外側面に前記挾持力規制部の係合部に対応する形状の係
合部を複数個備えた挾持ユニット連結体と、を含むことを特徴とする被服用ハンガー。
【請求項６】請求項１から請求項５までのいずれかに
記載の被服用ハンガーにおいて、前記被服挾持部は、一対の挾持板の長さが前後の挾持板
で異なる被服挾持部であることを特徴とする被服用ハン
ガー。