JP2000041497A - 園芸箱 - Google Patents

園芸箱

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JP2000041497A
JP2000041497A JP10212215A JP21221598A JP2000041497A JP 2000041497 A JP2000041497 A JP 2000041497A JP 10212215 A JP10212215 A JP 10212215A JP 21221598 A JP21221598 A JP 21221598A JP 2000041497 A JP2000041497 A JP 2000041497A
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bottom wall
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horticultural
rib
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JP10212215A
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Yasuyuki Sugiura
康之 杉浦
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Miki Corp
Original Assignee
Miki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】室内やベランダで、プランターや多数の鉢植え
の収容箱として、水や泥土の流出を心配することなく手
軽に使用し、水蓮鉢としても手軽に使用すること。 【解決手段】上下に積み重ねられる各園芸箱1A,1B
は、側壁2a〜2d及び底壁3で囲まれた収容空間4に
園芸用の植物14を収容するものである。側壁2a〜2
d及び底壁3は発泡スチロールで一体成形される。収容
空間4は、6号の既製鉢が底壁3に8個並べられて収容
される程度の容積を有する。収容空間4に土等が収容さ
れたときの重量に耐え得る程度の剛性と所定の防水性を
側壁2a〜2d及び底壁3に付与するために、発泡スチ
ロールの発泡倍率を30倍に、側壁2a〜2d及び底壁
3の板厚を40mmに設定している。底壁3の下面に
は、上側の園芸箱1Aを下側の園芸箱1Bの開口縁5に
嵌合させるための底リブ6が形成される。積み重ねられ
た状態で、上側の園芸箱1Aはプランターとして、下側
の園芸箱1Bは水受けとして機能する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、園芸用の植物を
収容して育成するのに好適な園芸箱に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、園芸用の植物を育成するため
の長方形の鉢、即ち「プランター」がある。この種のプ
ランターは、一般に、庭先やベランダ等に置いて使用さ
れ、その中に収容された培養土に植物が直接植え付けら
れる。この種のプランターは、通常の円錐台形の既製鉢
(以下、単に「既製鉢」と称する。)と比べて広い植え
付け面積を確保できることから、一度に多くの植物を育
成するために使用される。この種のプランターは、多く
の場合、合成樹脂より形成されており、その底壁には排
水用の底孔が予め設けられている。或いは、上記プラン
ターとして、魚や野菜等の生鮮食品を収容運搬するのに
好適な発泡スチロール製の箱(以下「魚箱」と称す
る。)を代用することがある。この種の魚箱は、その全
体寸法が人手で抱えて運ぶことができる程度の大きさに
設定されている。
【0003】一方、園芸用の植物を既製鉢で育成する場
合、その鉢植え(ここで「鉢植え」とは、「植物が植え
られた鉢」を意味するものとする。以下、同じ。)が、
庭先やベランダ、或いは、室内に持ち込まれることがあ
る。鉢植えがベランダや室内に持ち込まれた場合には、
遣り水の溢流を受けるために、鉢が受け皿に載せられ
る。
【0004】一方、水蓮や菖蒲等の水辺の園芸植物を家
庭で育成するには、上記土植え用のプランターと違っ
て、水槽のように水を溜めることのできる水蓮鉢が一般
に使用される。この種の水蓮鉢には、素焼き製や陶器製
のものがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
プランターや代用の魚箱をベランダで使用した場合に
は、プランター、魚箱からの遣り水の溢流や、泥水の流
出が問題になる。従来のプランターには専用の受け皿が
特になく、そのため、ベランダでの使用に際しては、遣
り水の溢流や泥水の流出を見過ごすか、代用の受け皿を
工面するしかなかった。それでも、代用の受け皿が浅く
ては、その皿から泥水等が流れ出ることがあり、ベラン
ダが汚れるという問題があった。又、代用の受け皿に溜
まった汚水は見栄えが悪く、臭いが問題になることもあ
った。ここで、一般にベランダは屋外に面していること
から、プランターから流出する水はある程度許容される
ものであった。しかしながら、室内では、遣り水や泥水
の流出は一切許容されるものではなく、その意味で、従
来のプランターを室内で使用することは殆ど考えられな
いことであった。
【0006】一方、プランターの代用とされる魚箱は、
その容積に対して板厚が比較的小さく、スチロールの発
泡倍率が50倍程度と比較的大きく、スチロールの密度
が比較的低いものとなっていた。このため、魚箱ではプ
ランターに匹敵する剛性・強度を確保することができな
かった。このため、魚箱に培養土を入れた場合には、そ
の土の重みから側壁や底壁に撓みが生じ、最悪の場合に
は、亀裂や破損に至ることもあった。この結果、破損個
所から水や泥土が漏れ出るおそれがあり、魚箱をベラン
ダや室内でプランターの代用とすることは実際には困難
なことであった。
【0007】一方、既製鉢の鉢植えをベランダや室内に
持ち込む場合にも、上記従来のプランターと同様に水の
溢流等の問題があった。特に、鉢植えの観葉植物は、冬
季に室内で保管する必要があるものの、上記溢流水等が
未解決のままであり問題であった。又、既製鉢の鉢植え
を室内へ持ち込んだ場合には、落ち葉の散乱や土こぼれ
が起きることもあり、美観や清掃の点で問題があった。
このため、使用者は、代用の収容箱を特別に設けて鉢植
えを収容したり、その収容箱の中に防水シート等を敷い
たりして対策を講じなければならなかった。ここで、前
述した魚箱を鉢植えの収容箱として使用することも考え
られる。しかしながら、魚箱では、全体の寸法、即ち、
長さ・幅・深さが既製鉢に対してあまり大きくないこと
から、収容される鉢植えの数が1〜2の少数に限られる
ことになった。
【0008】更に、水辺の植物を育成するための従来の
素焼き製又は陶磁器製の水蓮鉢では、その大きさに応じ
た重量があることから、取り扱いが面倒で、手軽に使用
できなかった。ここでも、前述した魚箱を水蓮鉢として
使用することが考えられるが、魚箱では剛性・強度の点
で問題があり、水を入れたときの防水性の点でも問題が
あった。
【0009】この発明は上記の事情に鑑みてなされたも
のであって、その目的は、室内やベランダにおいて、プ
ランターとして、多数の鉢植えの収容箱として、水や泥
土の流出を心配することなく手軽に使用することを可能
とし、並びに、水蓮鉢としても手軽に使用することを可
能にした園芸箱を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、側壁及び底壁で囲まれた
収容空間に園芸用の植物を収容するようにした園芸箱に
おいて、側壁及び底壁を発泡スチロールにより一体成形
し、収容空間を、6号の既製鉢を基準にその既製鉢が少
なくとも8個は底壁に並べられた状態で収容される容積
に設定し、収容空間の全容積に土又は水が収容されたと
きの重量に耐え得る程度の剛性と所定の防水性を側壁及
び底壁に付与するために、発泡スチロールの発泡倍率、
並びに側壁及び底壁の板厚をそれぞれ所定値に設定した
ことを趣旨としている。
【0011】上記発明の構成によれば、収容空間の容積
が、6号の既製鉢が少なくとも8個は底壁に並べられた
状態で収容される大きさであることから、相対的に多数
の既製鉢が収容されることになる。しかも、側壁及び底
壁が発泡スチロールにより一体成形されていることか
ら、上記のように比較的大容積であるにもかかわらず、
全体が軽量で取り扱いが容易となる。又、収容空間の全
容積に土又は水が収容されたときの重量に耐え得る程度
の剛性と所定の防水性を側壁及び底壁に付与するため
に、発泡スチロールの発泡倍率、側壁及び底壁の板厚が
それぞれ所定値に設定されていることから、収容空間に
土又は水が収容されても、側壁や底壁が破損することが
なく、所要の防水性が得られる。一方、一つの園芸箱の
底壁を、他の園芸箱の収容空間を塞ぐようにその上端に
載せることにより、二つの園芸箱が上下に積み重ねられ
る。ここで、積み重ねられる上側の園芸箱の底壁に、ド
リルや焼きごて等を刺して水抜き用の底孔を予め空けて
おく。そして、その上側の園芸箱の収容空間に培養土を
収容し、植物を植え付けてプランターとし、下側の園芸
箱を上側の園芸箱の底孔から流出する水の受け箱とす
る。この場合、下側の園芸箱から泥水等が外部へ流れ出
ることがなく、その泥水等が外部から視られることはな
い。
【0012】上記目的を達成するために、請求項2に記
載の発明は、請求項1の発明の構成において、底壁の下
面には、収容空間の開口縁に整合して配置されて下方へ
突出した底リブを形成したことを趣旨としている。
【0013】上記発明の構成によれば、底壁の下面に下
方へ突出した底リブが形成されていることから、請求項
1に記載の発明の作用に加え、一つの園芸箱の底リブを
他の園芸箱の開口縁に整合させて嵌め込むことにより、
上下に積み重ねられる二つの園芸箱の横ズレが規制され
る。
【0014】上記目的を達成するために、請求項3に記
載の発明は、請求項1又は請求項2の発明の構成におい
て、底リブは、別の園芸箱の収容空間の開口縁に沿って
嵌合可能に配置された縁リブと、その縁リブの内側にお
いて底壁の幅方向に延びた内リブとを含むことを趣旨と
している。
【0015】上記発明の構成によれば、請求項1又は請
求項2の発明の作用に加え、縁リブにより上下に積み重
ねられる園芸箱の横ズレが規制され、内リブにより底壁
が幅方向に補強される。
【0016】上記目的を達成するために、請求項4に記
載の発明は、請求項2又は請求項3の発明の構成におい
て、底リブは所定の間隙をもって複数片に分断されてい
ることを趣旨としている。
【0017】上記発明の構成によれば、請求項2又は請
求項3の発明の作用に加え、底リブで生じる歪みが間隙
により吸収されることになり、底リブ下面の水平度が保
たれる。園芸箱を底リブを介して平面上に置いたときに
は、各間隙により底壁下面に対する通気性及び通水性が
保たれる。
【0018】上記目的を達成するために、請求項5に記
載の発明は、請求項1乃至請求項4に記載の一つの発明
の構成において、底壁には、水抜き用の底孔を必要に応
じて任意に空けるための凹みを設けたことを趣旨として
いる。
【0019】上記発明の構成によれば、請求項1乃至請
求項4の一つの発明の作用に加え、凹みを案内としてド
リルや焼きごて等を底壁に刺すことにより、水抜き用の
底孔が容易に空けられる。
【0020】上記目的を達成するために、請求項6に記
載の発明は、請求項1乃至請求項5の一つの発明の構成
において、発泡スチロールの発泡倍率を20〜30倍の
範囲の値に設定すると共に、側壁及び底壁の板厚を30
〜40mmの範囲の値に設定したことを趣旨とする。
【0021】上記発明の構成によれば、請求項1乃至請
求項5の一つの発明において、発泡スチロールの発泡倍
率の値、側壁及び底壁の板厚の値をそれぞれ特定したこ
とにより、収容空間の全容積に土又は水が収容されたと
きの重量に耐え得る程度の具体的な剛性が側壁及び底壁
に付与される。これにより、収容空間に土又は水が収容
されても、側壁や底壁が破損することがなく、所要の防
水性が得られる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の園芸箱を具体化し
た一実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0023】図1に本実施の形態の園芸箱1の正面図
を、図2にその側面図をそれぞれ示す。図3に園芸箱1
の平面図を、図4にその底面図をそれぞれ示す。この園
芸箱1は、有底で無蓋の直方体形状をなし、四つの側壁
2a,2b,2c,2d及び一つの底壁3で囲まれた収
容空間4に園芸用の植物を収容するようにしたものであ
る。各側壁2a〜2d及び底壁3を含む園芸箱1の全体
は、発泡スチロールにより一体成形されている。収容空
間4には、その中に収容される培養土に園芸用の植物が
植え付けられる。或いは、収容空間4には、植物の鉢植
えが並べられて収容される。
【0024】図4に示すように、園芸箱1の底壁3の下
面には、収容空間4の開口縁5に整合して配置されて下
方へ突出した底リブ6が一体に形成されている。この底
リブ6は、縁リブ6aと内リブ6bとを含む。縁リブ6
aは、図5に示すように、一つの園芸箱1Aを別の園芸
箱1Bの収容空間4の開口縁5に沿って嵌合可能にする
ために配置されたものである。内リブ6bは、縁リブ6
aの内側において底壁3の幅方向に延びるものである。
縁リブ6a及び内リブ6bはそれぞれ所定の間隙Gaを
もって複数片に分断されている。即ち、この実施の形態
で、底壁3の下面四隅には、L字形の縁リブ6aがそれ
ぞれ形成され、底壁3の長辺方向には、L字形の二つの
縁リブ6aの間に、一組でT字形をなす縁リブ6a及び
内リブ6bが形成されている。縁リブ6a及び内リブ6
bを除く底壁3の下面には、複数の凹み7が整然と配列
されて形成されている。各凹み7は、後述する水抜き用
の底孔8(図5参照)を必要に応じて任意に空けるため
の位置を示すものである。
【0025】この実施の形態において、園芸箱1の各寸
法は、長さLが1080mmに、幅Wが485mmに、
全高さH1が270mmに、底リブ6を除いた高さH2
が210mmに、収容空間4の深さDが210mmにそ
れぞれ設定されている。このような寸法設定において、
収容空間4の容積は約80リットルに相当するものであ
る。この設定容積は、図1,2に二点鎖線で示すよう
に、植物を含まない6号(直径約18cm)の既製鉢9
を基準にして、その既製鉢9が二列に合計8個ほど底壁
3に並べられた状態で収容される大きさに相当する。こ
の大きさは、植物を含まない5号(直径約15cm)の
既製鉢が二列に合計10個ほど並べられた状態で収容さ
れる大きさにも匹敵する。このような寸法形状は、例え
ば、園芸箱1を軽自動車の後部座席上に横にして置くこ
とのできるものである。園芸箱1の収容空間4の開口面
積については、従来のプランターや魚箱のそれに対して
数倍、或いはそれ以上の大きさに匹敵するものである。
【0026】そして、この実施の形態では、収容空間4
の全容積に土又は水が収容されたときの重量に耐え得る
程度の剛性と所定の防水性を各側壁2a〜2d及び底壁
3に付与するために、発泡スチロールの発泡倍率、並び
に各側壁2a〜2d及び底壁3の板厚T1,T2がそれ
ぞれ所定値に設定されている。具体的には、この実施の
形態では、スチロールの発泡倍率が30倍の値に設定さ
れ、底壁3の板厚T1,T2がそれぞれ40mmの値に
設定されている。
【0027】次に、上記のように構成した園芸箱1の使
用形態について説明する。この園芸箱1によれば、収容
空間4の容積が、6号の既製鉢9が8個ほど底壁3に並
べられた状態で収容される大きさであることから、従来
の魚箱を代用した場合と比べてより多くの既製鉢9を収
容することが可能になる。しかも、各側壁2a〜2d及
び底壁3が発泡スチロールで一体成形されていることか
ら、上記のように比較的大容積であるにもかかわらず園
芸箱1全体が軽量となり、従って、運搬等の取り扱いが
容易となる。又、収容空間4の全容積に土又は水が収容
されたときの重量に耐え得る程度の剛性と所定の防水性
を各側壁2a〜2d及び底壁3に付与するために、発泡
スチロールの発泡倍率が30倍に、各側壁2a〜2d及
び底壁3の板厚T1,T2がそれぞれ40mmに設定さ
れている。このことから、収容空間4に土又は水が収容
されても、各側壁2a〜2dや底壁3が撓んだり、破損
したりすることがない。しかも、発泡スチロールが従来
の魚箱に比べて高密度な材質となることから、従来の魚
箱に比べて高い防水性が得られる。
【0028】上記特徴を前提として、この園芸箱1は以
下のような形態で使用することができる。
【0029】第1に、園芸箱1を庭先で従来のプランタ
ーと同様に使用することができる。この場合、園芸箱1
の底壁3には、ドリルや焼きごて等を刺して水抜き用の
底孔を予め空けておく。ここで、底壁3には整然と配列
された複数の凹み7が設けられていることから、各凹み
7を案内としてドリルや焼きごて等を刺すことにより、
底壁3に底孔が容易に空けられる。この意味で、植え付
けの準備作業を簡略化することができる。その後、収容
空間4に培養土等を収容して植物を植え付ける。ここ
で、収容空間4の開口面積は、従来のプランターや魚箱
のそれに対して数倍以上の大きさを有することから、そ
の大きさの分だけ植物の植え付け面積を広くとることが
でき、沢山の植物を植え付けることができるようにな
る。
【0030】第2に、園芸箱1をベランダや室内に持ち
込んでプランターと同様に使用することができる。この
場合、園芸箱1からの水や泥土等の流出を対策するため
に、二つの園芸箱1を上下に積み重ねて使用することに
なる。
【0031】即ち、図5に示すように、一つの園芸箱1
Aの底壁3を、他の園芸箱1Bの収容空間4を塞ぐよう
にその上に載せることにより、二つの園芸箱1A,1B
を上下に積み重ねる。ここで、積み重ねられる上側の園
芸箱1Aの底壁3には、上記したと同じ要領で水抜き用
の底孔8を予め空けておく。一方、下側の園芸箱1Bの
側壁2dの上部には、空気孔10を予め空けておく。こ
れら園芸箱1A,1Bでは、底壁3の下面に底リブ6が
形成されていることから、上側の園芸箱1Aの底リブ6
を、下側の園芸箱1Bの収容空間4の開口縁5に整合さ
せて嵌め込むことにより、上下に積み重ねられる二つの
園芸箱1A,1Bの横ズレが底リブ3によって規制され
る。このため、積み重ねられた二つの園芸箱1A,1B
を、構造の上でも外観の上でも一体的な状態でベランダ
や室内に置くことができる。即ち、上下の園芸箱1A,
1Bの側壁2a〜2dの表面が互いに同一面をなして整
合するようになる。又、上下の園芸箱1A,1Bの一方
に外力が加わっても、両者1A,1Bが互いにずれるこ
とがない。次に、土の流出や虫の侵入を防ぐために、収
容空間4の中の各底孔8を予めネット11で塞いでお
く。次に、排水を良くし、植物の根腐れを防止するため
に、収容空間4の底壁3に粒径の大きい底土12を2〜
3cmの厚さで(約10リットル)敷き詰める。次に、
底土12の上に、培養土13を所定の厚さで(約65リ
ットル)収容する。ここで、上側の園芸箱1Aの収容空
間4に水を注ぐスペースを確保するために、その側壁2
a〜2dの上端から培養土13の上面まで3cmほどの
間隔を設けておく。その後、培養土13に園芸用の植物
14を植え付けることにより、ベランダや室内における
植え付け作業を完了する。
【0032】上記の使用形態では、下側の園芸箱1Bが
上側の園芸箱1Aの底孔8から流出する水や泥等を受け
るための受け箱として機能することになる。この場合、
下側の園芸箱1Bから泥水等が外部へ一切流出すること
がなく、その泥水等が外部から視られることもない。こ
のため、特別な水受け皿、或いは水受け箱を工面する必
要がなく、ベランダや室内が泥水で汚れたり、泥水で見
栄えが悪くなったり、或いは、汚水の臭いが問題になっ
たりすることがない。
【0033】特に、従来のプランターでは、水や泥等の
流出を充分に対策できなかったことから、室内での使用
が困難であったが、この園芸箱1では、室内での使用を
手軽に実現することができる。しかも。この園芸箱1で
は、従来のプランターよりも広い植え付け面積をもって
植物を育成することができる。
【0034】一方、プランターの代用とされる発泡スチ
ロール製の従来の魚箱では、プランターに匹敵する剛性
・強度を確保することができない。このため、入れられ
る土の重みから側壁や底壁に撓みが生じて亀裂や破損に
至ることがあり、水や泥土の流出を招く結果となってい
た。これに対し、この園芸箱1では、プランターに匹敵
する、或いはそれ以上の剛性・強度を確保することがで
き、高い防水性を確保することができる。このため、収
容空間4に入れられる土の重みから各側壁2a〜2dや
底壁3に撓みや亀裂が生じて破損に至ることがなく、水
や泥土の流出を未然に防止することができる。
【0035】第3に、園芸箱1をベランダや室内に持ち
込んで鉢植えの収容箱として使用することができる。即
ち、図6に示すように、ベランダや室内に持ち込まれた
園芸箱1の収容空間4に既製鉢9に植物14を植え付け
た複数の鉢植えを適宜に配列して収容する。この場合、
園芸箱1の底壁3には、前述した底孔8を空けない。従
って、鉢植えをベランダや室内に持ち込んでも、園芸箱
1の中で鉢植えに遣り水をすれば、その水や泥が既製鉢
9から流出しても園芸箱1の外へ出ることがない。又、
鉢植えから落ち葉や土こぼれがあっても、それらは園芸
箱1の中で受けられ、ベランダや室内に散乱することが
ない。このため、ベランダや室内の美観を損ねることが
なく、清掃も簡単にすることができる。このような使用
形態は、特に、冬場の室内における観葉植物の保管に便
利である。このように園芸箱1を使用すれば、水や泥土
の流出を何ら心配することなく鉢植えをベランダや室内
に持ち込むことができる。このため、使用者は、代用の
収容箱を特別に工面したり、その代用の収容箱の中の防
水対策を講じたりする必要がない。しかも、この園芸箱
1を使用すれば、従来の魚箱を鉢植えの収容箱として代
用した場合と比べ、より多くの、より大形の鉢植えをベ
ランダや室内に持ち込むことができ、それらを管理する
ことができる。
【0036】第4に、園芸箱1を水辺の植物のための水
蓮鉢としても使用することができる。即ち、図7に示す
ように、園芸箱1の収容空間4の中に、水槽のように水
15を溜め、その中に水蓮や菖蒲等の水辺の植物14を
収容する。この場合も、園芸箱1の底壁3には底孔8を
空けない。従って、特別な防水対策を何ら施すことなく
園芸箱1を水蓮鉢として使うことができる。又、従来の
素焼き製、陶磁器製の水蓮鉢では、その重量によって取
り扱いが面倒になることもあったが、この発泡スチロー
ル製の園芸箱1では、大きさの割に軽量であることか
ら、取り扱いが容易で、水蓮鉢として手軽に使用するこ
とができる。しかも、同じ発泡スチロール製の魚箱と比
べ、剛性・強度及び防水性に優れていることから、従来
の魚箱を水蓮鉢として代用するよりも実用的で、大形の
水蓮鉢を提供することができる。
【0037】この実施の形態の園芸箱1によれば、底リ
ブ6が縁リブ6aと内リブ6bとを含むことから、縁リ
ブ6aにより上下に積み重ねられる二つの園芸箱1A,
1Bの横ズレが規制され、内リブ6bにより底壁3が幅
方向に補強される。この結果、補強の分だけ底壁3の剛
性・強度を高めることができ、園芸箱1の耐久性を高め
ることができる。
【0038】この実施の形態の園芸箱1によれば、縁リ
ブ6a及び内リブ6bが所定の間隙Gaをもって分断さ
れることから、縁リブ6a及び内リブ6bに多少の歪み
が生じても、その歪みが間隙Gaにより吸収されること
になり、縁リブ6a及び内リブ6bの下面が平坦に保た
れる。この結果、園芸箱1を平面上に置いたときに、同
箱1のガタツキを防止し、同箱1を安定的に置くことが
できる。しかも、園芸箱1を平面上に置いたときには、
底リブ6の各間隙Gaによって底壁3の下面に対する通
気性及び通水性が保たれることになる。このため、園芸
箱1の底壁3の温度上昇を抑えることができ、植物の温
度環境を好適に保つことができるようになる。一方、園
芸箱1を庭先の平面上に置いた場合には、園芸箱1の底
壁3から流出する水が各間隙Gaを通じて外部へ流れ出
ることになる。つまり、底壁3の下面の排水性が良くな
る。このため、底壁3の下面が高湿になることがなく、
雑菌等の発生を抑えることができるようになる。
【0039】この実施の形態の園芸箱1によれば、各側
壁2a〜2dの材質が比較的高密度であることから、各
側壁2a〜2dの表面が緻密な質感を呈することにな
る。このため、従来の魚箱と比べ、各側壁2a〜2dの
表面に対する絵の具の乗りがよくなり、側壁2a〜2d
に対する色付けや、絵付けを容易なものにすることがで
きるようになる。
【0040】この実施の形態の園芸箱1は、その大きさ
が、従来のプランターや魚箱よりも大きく、広い収容空
間4を確保することができ、大容量の園芸箱1を提供す
ることができる。その一方で、園芸箱1は、軽自動車の
後部座席の上に置くことができる程度の大きさを有し、
比較的軽量であることから、使用者が小売店で購入して
も、自家用車を使用して一人で容易に運搬することがで
き、取り扱いが便利である。
【0041】尚、この発明は前記実施の形態に限定され
るものではなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲
で以下のように実施することもできる。
【0042】(1)前記実施の形態では、園芸箱1は平
面長方形状に形成したが、この形状に限られるものでは
なく、例えば、平面正方形状、平面多角形状、或いは平
面円形状に形成してもよい。
【0043】(2)前記実施の形態では、発泡スチロー
ルの発泡倍率を30倍に設定し、側壁2a〜2d等の板
厚を40mmに設定したが、これらの設定値に限られる
ものではなく、発泡倍率20〜30倍、板厚30〜40
mmの範囲で各値を適宜に設定すればよい。この場合、
園芸箱の容積に応じて、発泡倍率及び板厚を設定すれば
よい。
【0044】(3)前記実施の形態では、底壁3に底リ
ブ6を設けたが、これを省略してもよい。
【0045】(4)前記実施の形態では、底リブ6を縁
リブ6aと内リブ6bとにより構成したが、内リブ6b
を省略してもよい。
【0046】(5)前記実施の形態では、底リブ6を複
数の間隙Gaをもって相互に分断したが、この間隙Ga
を省略してもよい。
【0047】(6)前記実施の形態では、底孔8を空け
るための凹み7を底壁3に設けたが、これを省略しても
い。
【0048】(7)前記実施の形態では、収容空間4
を、6号の既製鉢9が8個だけ底壁3に並べられた状態
で収容される容積に設定したが、収容空間4の容積はこ
れに限られるものではなく、6号の既製鉢が9個以上並
べられた状態で収容される容積に設定することもでき
る。
【0049】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、園芸箱を発泡
スチロールで一体成形し、収容空間を8個以上の6号既
製鉢が並べられる容積としている。収容空間に土等が収
容されたときの重量に耐え得る剛性と防水性を付与する
べく、発泡スチロールの発泡倍率及び板厚をそれぞれ所
定値に設定している。従って、園芸箱は、その収容空間
に多数の既製鉢を収容できるほどに大容積であるにもか
かわらず、全体が軽量で取り扱いが容易となる。又、収
容空間に土等が収容されても側壁や底壁が破損すること
がなく、所要の防水性が得られる。一つの園芸箱の底壁
を、他の園芸箱の収容空間を塞ぐように載せることによ
り、二つの園芸箱が上下に積み重ねられる。ここで、上
側の園芸箱の底壁に水抜き用の底孔を予め空けておき、
その収容空間に培養土を収容して植物を植え付け、下側
の園芸箱を上側の園芸箱から流出する水の受け箱とす
る。この場合、下側の園芸箱から泥水等が漏れ出ること
がなく、その泥水等が外部から視られることがない。こ
の結果、室内やベランダにおいて、園芸箱をプランター
として、或いは多数の鉢植えの収容箱として、それぞれ
水や泥土の流出を心配することなく、手軽に使用するこ
とができ、並びに、水蓮鉢としても手軽に使用すること
ができるという発明の効果を発揮する。
【0050】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
の構成において、底壁の下面に、収容空間の開口縁に整
合する底リブを形成している。従って、請求項1の発明
の作用及び効果に加え、一つの園芸箱の底リブを他の園
芸箱の開口縁に嵌め込んで積み重ねられる二つの園芸箱
の横ズレが規制される。この結果、積み重ねられた二つ
の園芸箱を構造及び外観の上で一体的な状態でベランダ
や室内に置くことができるという効果を発揮する。
【0051】請求項3の発明の構成によれば、請求項1
又は請求項2の発明の構成において、底リブを、別の園
芸箱の開口縁に嵌合される縁リブと、底壁の幅方向に延
びた内リブとにより形成している。従って、請求項1又
は請求項2の発明の作用及び効果に加え、縁リブにより
上下に積み重ねられる二つの園芸箱の横ズレが規制さ
れ、内リブにより底壁が幅方向に補強される。これによ
り、補強の分だけ底壁の剛性・強度を高めることがで
き、園芸箱の耐久性を高めることができるという効果を
発揮。
【0052】請求項4の発明によれば、請求項2又は請
求項3の発明の構成において、底リブを所定の間隙をも
って複数片に分断している。従って、請求項2又は請求
項3の発明の作用及び効果に加え、底リブの歪みが間隙
に吸収されて底リブ下面の水平度が保たれる。園芸箱が
平面上に置かれたときに、各間隙により底壁下面に対す
る通気性及び通水性が保たれる。この結果、平面上の園
芸箱のガタツキを防止して、園芸箱を安定的に置くこと
ができる。又、園芸箱の底壁の温度上昇を抑えることが
でき、植物の温度環境を好適に保つことができるという
効果を発揮する。
【0053】請求項5の発明によれば、請求項1乃至請
求項4の一つの発明の構成において、水抜き用の底孔を
任意に空けるための凹みを底壁に設けている。従って、
請求項1乃至請求項4の一つの発明の作用及び効果に加
え、凹みを案内としてドリルや焼きごて等を刺すことに
より、底孔が容易に空けられる。この意味で、植え付け
の準備作業を簡略化することができるという効果を発揮
する。
【0054】請求項6の発明によれば、請求項1乃至請
求項5の一つの発明の構成において、発泡スチロールの
発泡倍率を20〜30倍に設定し、板厚を30〜40m
mに設定している。これにより、請求項1乃至請求項5
の一つの発明と同様の作用及び効果を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態に係り、園芸箱を示す正面図であ
る。
【図2】同じく、園芸箱を示す側面図である。
【図3】同じく、園芸箱を示す平面図である。
【図4】同じく、園芸箱を示す底面図である。
【図5】同じく、園芸箱の使用状態を示す断面図であ
る。
【図6】同じく、園芸箱の使用状態を示す断面図であ
る。
【図7】同じく、園芸箱の使用状態を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 園芸箱 1A 園芸箱 1B 園芸箱 2a〜2d 側壁 3 底壁 4 収容空間 5 開口縁 6 底リブ 6a 縁リブ 6b 内リブ 7 凹み 8 底孔 9 既製鉢 12 底土 13 培養土 14 植物 15 水 Ga 間隙 T1,T2 板厚

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 側壁及び底壁で囲まれた収容空間に園芸
    用の植物を収容するようにした園芸箱において、 前記側壁及び前記底壁を発泡スチロールにより一体成形
    し、 前記収容空間を、6号の既製鉢を基準にその既製鉢が少
    なくとも8個は前記底壁に並べられた状態で収容される
    容積に設定し、 前記収容空間の全容積に土又は水が収容されたときの重
    量に耐え得る程度の剛性と所定の防水性を前記側壁及び
    前記底壁に付与するために、前記発泡スチロールの発泡
    倍率、並びに前記側壁及び前記底壁の板厚をそれぞれ所
    定値に設定したことを特徴とする園芸箱。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の園芸箱において、 前記底壁の下面には、前記収容空間の開口縁に整合して
    配置されて下方へ突出した底リブを形成したことを特徴
    とする園芸箱。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の園芸箱に
    おいて、 前記底リブは、別の園芸箱の収容空間の開口縁に沿って
    嵌合可能に配置された縁リブと、前記縁リブの内側にお
    いて前記底壁の幅方向に延びた内リブとを含むことを特
    徴とする園芸箱。
  4. 【請求項4】 請求項2又は請求項3に記載の園芸箱に
    おいて、 前記底リブは所定の間隙をもって複数片に分断されてい
    ることを特徴とする園芸箱。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4に記載の一つの園
    芸箱において、 前記底壁には、水抜き用の底孔を必要に応じて任意に空
    けるための凹みを設けたことを特徴とする園芸箱。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項5に記載の一つの園
    芸箱において、 前記発泡スチロールの発泡倍率を20〜30倍の範囲の
    値に設定すると共に、 前記側壁及び前記底壁の板厚を30〜40mmの範囲の
    値に設定したことを特徴とする園芸箱。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114059655A (zh) * 2021-10-22 2022-02-18 长广工程建设有限责任公司 一种绿色节能生态建筑结构

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114059655A (zh) * 2021-10-22 2022-02-18 长广工程建设有限责任公司 一种绿色节能生态建筑结构
CN114059655B (zh) * 2021-10-22 2023-02-10 长广工程建设有限责任公司 一种绿色节能生态建筑结构

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