JP2000041378A - 正負出力電源回路 - Google Patents

正負出力電源回路

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JP2000041378A
JP2000041378A JP10206065A JP20606598A JP2000041378A JP 2000041378 A JP2000041378 A JP 2000041378A JP 10206065 A JP10206065 A JP 10206065A JP 20606598 A JP20606598 A JP 20606598A JP 2000041378 A JP2000041378 A JP 2000041378A
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JP10206065A
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Shinichi Katakura
信一 片倉
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Oki Data Corp
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 スイッチングトランス3の1次巻線3A
と、バイファィラ巻によって構成し、1次巻線3Aと同
様の特性を有する3次巻線3Bを備える。この1次巻線
3Aにトランジスタ5がオンしている時に磁気エネルギ
を蓄積し、トランジスタ5がオフした時に、3次巻線3
Bを介して、この磁気エネルギを放出する。この時2次
巻線3Cに誘起される誘起起電力によって流れる、2次
電流の方向を正出力用スイッチ13Aと負出力用スイッ
チ13Bとで選択して、正極性電圧と負極性電圧を得
る。 【効果】 従来、正極性電圧用と負極性電圧用のそれぞ
れに、別々に1個ずつ必要とされた、スイッチング回
路、スイッチングトランス、整流回路等を、それぞれ1
個備えるのみで、正負両極性電圧を得ることができるよ
うになった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ファクシミリ、プ
リンタ、複写機等に用いられる、正負両極性の電圧を出
力する正負出力電源回路に関する。
【0002】
【従来の技術】ファクシミリ、プリンタや、複写機は、
内部回路を駆動する電源として、正極性の電圧と負極性
の電圧を出力する、正負出力電源回路を備えている。こ
の正負出力電源回路は、通常以下の構成をとる。即ち、
スイッチング回路を用いてスイッチングトランスの1次
巻線にパルス電圧を印加する。このパルス電圧によっ
て、スイッチングトランスの2次巻線に、交番電圧が、
誘起される。この交番電圧によって流れる2次電流を整
流して、所望の直流電圧を得る。以上の構成を正極性の
電圧用と負極性の電圧用に、それぞれ備えている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な従来の技術には、以下のような解決すべき課題が残さ
れていた。従来の技術では、正極性電圧用と負極性電圧
用のそれぞれに、スイッチング回路、スイッチングトラ
ンス、整流回路等が、必要とされる。その結果、形状が
大きくなり、ファクシミリ、プリンタや、複写機の小形
化、という市場要求に逆行していた。更には、装置の価
格高騰の一因にもなっていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上の点を解
決するために、次の構成を採用する。 〈構成1〉直流電源と、該直流電源をオン・オフするス
イッチング素子と、該直流電源をオン・オフして生成し
たパルスを受け入れ、正極性パルスと負極性パルスとを
出力するスイッチングトランスと、上記スイッチングト
ランスから受け入れた正極性パルス又は負極性パルスを
平滑して正出力又は負出力を発生させる平滑回路と、上
記正極性パルスを阻止する第1の整流素子と、上記負極
性パルスを阻止する第2の整流素子と、上記第1の整流
素子と上記第2の整流素子のいずれかを上記スイッチン
グトランスへ直列に接続させるための極性選択スイッチ
とを有し、上記平滑回路に正出力を発生させる場合に
は、上記極性選択スイッチを上記スイッチングトランス
に上記第2の整流素子が直列に接続されるように切り換
え、上記平滑回路に負出力を発生させる場合には、上記
極性選択スイッチを上記スイッチングトランスに上記第
1の整流素子が直列に接続されるように切り換えること
を特徴とする正負出力電源回路。
【0005】〈構成2〉直流電源と、直流電流をオン・
オフするスイッチング素子と、このスイッチング素子が
直流電流をオン・オフして生成したパルス電流を受け入
れる1次巻線と、この1次巻線にバイファィラ巻されて
いる3次巻線と、上記パルス電流によって誘起起電力を
誘起する2次巻線を備えるスイッチングトランスと、上
記誘起起電力によって流れる2次電流の方向を選択す
る、正方向と負方向、1組の極性選択スイッチと、上記
1組の極性選択スイッチのうちのいずれか一方を選択し
てオンさせるとともに、上記スイッチング素子をオン・
オフさせる制御回路と、上記2次電流を充電する平滑コ
ンデンサを備え、上記3次巻線の1端と上記1次巻線の
1端とを、相互に逆起電力を増加させる方向に接続し、
上記3次巻線の他端に、上記スイッチング素子がオンの
ときに上記1次巻線に蓄積した磁気エネルギを上記スイ
ッチング素子がオフのときに上記3次巻線から放出する
クランプダイオードを接続したことを特徴とする正負出
力電源回路。
【0006】〈構成3〉構成2に記載された正負出力電
源回路において、上記極性選択スイッチとして、半導体
スイッチング素子を用いたことを特徴とする正負出力電
源回路。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の実施の形態
について詳細に説明する。 〈具体例1の構成〉従来の技術では、スイッチング回
路、スイッチングトランス、整流回路等の構成要素を正
極性電圧用と負極性電圧用のそれぞれに、別々に1個ず
つ必要とした。本発明では、スイッチングトランスの1
次巻線と、バイファィラ巻によって構成した、1次巻線
と同様の特性を有する3次巻線を備える。スイッチング
回路がオンしている時にこの1次巻線に磁気エネルギを
蓄積し、スイッチング回路がオフした時に、3次巻線を
介して、この磁気エネルギを放出する。この時スイッチ
ングトランスの2次巻線に誘起される誘起起電力によっ
て流れる、2次電流の方向を選択して、正極性電圧と負
極性電圧を得る。以上の機能を、上記スイッチング回
路、スイッチングトランス、整流回路等、それぞれ1個
備えるのみで、得るために、以下のように構成する。
【0008】図1は、具体例1の回路図である。図1よ
り、具体例1による、正負出力電源回路は、入力電源
1、コンデンサ2、スイッチングトランス3、クランプ
ダイオード4、トランジスタ5、正極スイッチ用ダイオ
ード6A、負極スイッチ用ダイオード6B、平滑コンデ
ンサ7、正出力用ダイオード8、正出力用ツェナーダイ
オード9、負出力用ダイオード10、負出力用ツェナー
ダイオード11、保護抵抗12、正出力用スイッチ13
A、負出力用スイッチ13B、制御回路14を備える。
【0009】入力電源1は、正負出力の基礎となる直流
電源である。コンデンサ2は、入力電源1とスイッチン
グトランス3に並列に接続され、スイッチングトランス
3に電荷を供給する電源コンデンサである。スイッチン
グトランス3は、1次巻線3Aがコンデンサ2、トラン
ジスタ5と直列に閉回路を形成し、その閉回路を流れる
断続電流に基づいて2次巻線3Cに誘起起電力を発生さ
せるトランスである。1次巻線3Aには、バイファィラ
巻によって入力電源1を2倍に昇圧する3次巻線3Bが
接続されている。この1次巻線3Aと3次巻線3Bと
で、駆動側の巻線を、2次巻線3Cによって出力側の巻
線を構成している。更に、1次巻線の巻線数をNp、2
次側巻線の巻線数をNs、3次巻線の巻線数をNpに設
定してある。
【0010】クランプダイオード4は、トランジスタ5
がオフになった時、スイッチングトランス3に蓄積され
ている磁気エネルギを放出する部分である。同時にスイ
ッチングトランス3の出力にリンギングが発生するのを
防止しているダイオードである。トランジスタ5は、制
御回路14の制御に基づいて、上記1次側閉回路を流れ
る電流を断続するスイッチングトランジスタである。電
流を断続できるスイッチング素子であれば、トランジス
タに限定する必要はない。
【0011】正極スイッチ用ダイオード6Aは、スイッ
チングトランス3の2次巻線3Cと、正出力用スイッチ
13Aと、平滑コンデンサ7とで、直列閉回路を形成す
る。この閉回路の中で、制御回路14の制御に基づい
て、正出力用スイッチ13A、と共に、正の電荷を平滑
コンデンサ7に供給する部分である。負極スイッチ用ダ
イオード6Bは、スイッチングトランス3の2次巻線3
Cと、負出力用スイッチ13Bと、平滑コンデンサ7と
で、直列閉回路を形成する。この閉回路の中で、制御回
路14の制御に基づいて、負出力用スイッチ13B、と
共に、負の電荷を平滑コンデンサ7に供給する部分であ
る。
【0012】平滑コンデンサ7は、正極スイッチ用ダイ
オード6Aから供給される正電荷、及び、負極スイッチ
用ダイオード6Bから供給される負電荷を受け入れて、
蓄えておく電源コンデンサである。尚、ここで、正極ス
イッチ用ダイオード6Aと、負極スイッチ用ダイオード
6Bはダイオードに限定せず、他の整流素子でもよい。
【0013】正出力用ダイオード8は、正出力用ツェナ
ーダイオード9と共に、保護抵抗12を介して平滑コン
デンサ7と閉回路を形成する。この閉回路は、平滑回路
を形成している。平滑コンデンサ7に蓄えられている正
電荷から正の直流出力を得る部分である。ダイオードに
限らず電流の流れる方向を定めるものであれば他の素子
でもよい。
【0014】正出力用ツェナーダイオード9は、上記、
正出力用ダイオード8、正出力用ツェナーダイオード
9、保護抵抗12、平滑コンデンサ7が形成する閉回路
中で一定の電圧降下を維持する定電圧素子である。ツェ
ナーダイオードのみに限定されるものではない。例えば
バリスタを用いることも可能である。負出力用ダイオー
ド10は、保護抵抗12を介して平滑コンデンサ7と閉
回路を形成する。平滑コンデンサ7に蓄えられている正
電荷から正の直流出力を得る部分である。ダイオードに
限らず電流の流れる方向を定めるものであれば他の素子
でもよい。
【0015】負出力用ツェナーダイオード11は、上
記、負出力用ダイオード10、負出力用ツェナーダイオ
ード11、保護抵抗12、平滑コンデンサ7が形成する
閉回路中で一定の電圧降下を維持するツェナーダイオー
ドである。ツェナーダイオードのみに限定されるもので
はない。例えばバリスタを用いることも可能である。保
護抵抗12は、出力負荷の故障等によって大電流が流れ
るのを防止するための保護抵抗である。
【0016】正出力用スイッチ13Aは、極性選択スイ
ッチであり、スイッチングトランス3の2次巻線に流れ
る電流の方向を選択する。正極性出力を得るときは、こ
のスイッチがオンされる。通常リレー等が用いられる。
負出力用スイッチ13Bは、極性選択スイッチであり、
スイッチングトランス3の2次巻線に流れる電流の方向
を選択する。負極性出力を得るときは、このスイッチが
オンされる。通常リレー等が用いられる。制御回路14
は、トランジスタ5をオン・オフ切替すると同時に正出
力用スイッチ13A及び負出力用スイッチ13Bをオン
・オフ切替して、出力電圧の正負切替を行う部分であ
る。以上で具体例1の構成に関する説明を終了したので
次に、具体例1の動作について説明する。
【0017】〈具体例1の動作〉図2は、具体例1の正
極性出力動作説明図(その1)である。図3は、具体例
1の正極性出力動作説明図(その2)である。上から順
に(a)は、トランジスタ5のベース電流波形である。
(b)は、スイッチングトランス3の1次巻線の電圧波
形(テスティングポイントTp1)である。(c)は、
スイッチングトランス3の1次電流I1である。(d)
は、スイッチングトランス3の3次電流I3である。
(e)は、スイッチングトランス3の2次巻線の電圧波
形(テスティングポイントTp2)である。(f)は、
スイッチングトランス3の2次電流I2(+)である。
(g)は、平滑コンデンサ7の電圧波形(テスティング
ポイントTp3)である。(h)は、出力電圧波形であ
る。
【0018】以上、全て縦軸にレベルを横軸に時間経過
を表している。横軸の時間経過は、全図タイミングを一
致させてある。以下図3(a)の上部に示す時刻T1〜
T7に沿って各部の動作を説明する。図2で、正出力用
スイッチ13Aは、制御回路14の制御によってオンさ
れている。
【0019】1.時刻T1 制御回路14(図2)の制御に基づいてトランジスタ5
(図2)にベース電流が流され導通状態(オン)になる
(図3(a))。この時刻まで入力電源1(図2)の電
源電圧V1に維持されていたスイッチングトランス3
(図2)の1次巻線電圧(テスティングポイントTp
1)は、0Vに近付く(図3(b))。同時に1次電流
I1が流れ始める。この時1次側から見たスイッチング
トランス3(図2)のインダクタンスLpが大きいの
で、ほぼ直線的に増大して時刻T2に至る(図3
(c))。この時、このI1の時間増加率とスイッチン
グトランス3(図2)の巻数比Ns/Npに比例した誘
起起電力V2が、2次巻線に誘起される(図3e)。
【0020】ここで、スイッチングトランス3(図2)
の1次側及び2次側のインダクタンスが極めて大きく、
1次電流I1及び2次電流I2(+)が直線的に増大す
るものと仮定するならば、V2=(Ns/Np)V1に
なる。この時の2次電流I2(+)を(図3(f))に
示す。スイッチングトランス3(図2)の2次巻線3C
と、正出力用スイッチ13A(図2)と、正極スイッチ
用ダイオード6A(図2)、平滑コンデンサ7(図2)
とで形成する直列閉回路に2次電流I2(+)が流れる
と、平滑コンデンサ7(図2)は、ほぼ直線的に、その
端子電圧E(+)が増加する(図3(g))。
【0021】2.時刻T2 制御回路14(図2)の制御に基づいてトランジスタ5
(図2)に流れていたベース電流が遮断され非導通状態
(オフ)になる(図3(a))。従って、1次電流I1
が流れていた閉回路がトランジスタ5(図2)によって
遮断される。その結果、時刻T1から時刻T2に至る間
に、スイッチングトランス3(図2)の1次巻線3Aに
蓄積された磁気エネルギは、3次巻線3B、クランプダ
イオード4(図2)、入力電源1(図2)とで構成され
る閉回路を流れて放出される。
【0022】3次巻線3Bは、1次巻線3Aと、同一の
コア上の、同一の位置に、同一方向に、同一巻数によっ
て構成されているため、1次巻線3Aと、全く同様の特
性を示す。従って3次電流I3は直線的に減少して時刻
T3で0になる。この電流波形は、時刻T1から時刻T
2に至る1次電流I1と時刻T2に対して線対称にな
る。
【0023】この時、このI3の時間減少率とスイッチ
ングトランス3(図2)の3次巻線3Bのインダクタン
ス(1次巻線3Aと同様の構成なのでLpに等しい)に
比例した3次逆起電力が発生する。今Lpが極めて大き
いと仮定しているのでこの電圧は、V1になる。従って
スイッチングトランス3(図2)の1次巻線電圧(テス
ティングポイントTp1)は、電源電圧V1に3次逆起
電力V1が加算されて2V1になる(図3(b))。同
様にして、2次巻線には、巻数比Ns/Npに比例した
誘起起電力−V2が、誘起される(図3(e))。
【0024】この誘起起電力−V2は、正出力用ダイオ
ードを逆バイアスするので、2次電流I2(+)は、そ
の流れを停止する(図3(f))。従って平滑コンデン
サ7の端子電圧E(+)は、時刻T4まで直線的に減少
する。更に、時刻T1から時刻T2に至る間に、スイッ
チングトランス3(図2)の2次巻線に蓄積された磁気
エネルギは、3次巻線3B、クランプダイオード4(図
2)、入力電源1(図2)とで構成される閉回路を流れ
て放出される。
【0025】3.時刻T3 3次電流I3は直線的に減少して時刻T3で0になる
(図3(d))。従って1次逆起電力は、0になる。そ
の結果、スイッチングトランス3(図2)の1次巻線電
圧(テスティングポイントTp1)は、V1になる(図
3(b))。同様にして2次誘起起電力も0になる(図
3(e))。
【0026】4.時刻T4 制御回路14(図2)の制御に基づいてトランジスタ5
(図2)にベース電流が流され(図3(a))導通状態
(オン)になり、時刻T1での動作を繰り返す。以下、
時刻T5では、時刻T2の動作を、時刻T6では、時刻
T3の動作を、時刻T7では、…、の動作を繰り返す。
以上説明した動作によって得られた平滑コンデンサ7
(図2)の端子電圧E(+)(図3(g))から、保護
抵抗12(図2)を介して並列な接続された正出力用ツ
ェナーダイオード9(図2)及び、正出力用ダイオード
8(図2)、によって出力(+)(図3(h))を得る
ことができる。
【0027】次に、負極性出力の動作について説明す
る。図4は、具体例1の負極性出力動作説明図(その
1)である。図5は、具体例1の負極性出力動作説明図
(その2)である。上から順に(a)は、トランジスタ
5のベース電流波形である。(b)は、スイッチングト
ランス3の1次巻線の電圧波形(テスティングポイント
Tp1)である。(c)は、スイッチングトランス3の
1次電流I1である。(d)は、スイッチングトランス
3の3次電流I3である。(e)は、スイッチングトラ
ンス3の2次巻線の電圧波形(テスティングポイントT
p2)である。(f)は、スイッチングトランス3の2
次電流I2(−)である。(g)は、平滑コンデンサ7
の電圧波形(テスティングポイントTp3)である。
(h)は、出力電圧波形である。
【0028】以上、全て縦軸にレベルを横軸に時間経過
を表している。横軸の時間経過は、全図タイミングを一
致させてある。以下図5(a)の上部に示す時刻T1〜
T5に沿って各部の動作を説明する。図5(a)で、負
出力用スイッチ13Bは、制御回路14の制御によって
オンされている。
【0029】1.時刻T1 制御回路14(図4)の制御に基づいてトランジスタ5
(図4)にベース電流が流され(図5(a))導通状態
(オン)になる。この時刻まで入力電源1(図4)の電
源電圧V1に維持されていたスイッチングトランス3
(図4)の1次巻線電圧(テスティングポイントTp
1)は、0Vに近付く(図5(b))。同時に1次電流
I1が流れ始める。この時1次側から見たスイッチング
トランス3(図4)のインダクタンスLpが大きいの
で、ほぼ直線的に増大して時刻T2に至る(図5
(c))。この時、このI1の時間増加率とスイッチン
グトランス3(図4)の巻数比Ns/Npに比例した誘
起起電力V2が、2次巻線に誘起される(図5
(e))。
【0030】ここで、スイッチングトランス3(図4)
の1次側及び2次側のインダクタンスが極めて大きく、
1次電流I1が直線的に増大するものと仮定するなら
ば、V2=(Ns/Np)V1になる。この時このV2
は負極スイッチ用ダイオード6B(図4)を逆バイアス
しているので2次電流I2(−)は流れていない(図5
(f))。2次電流I2(−)が流れていないので、平
滑コンデンサ7(図4)は、ほぼ直線的に、その端子電
圧が増加を続けている(図5(g))。
【0031】2.時刻T2 制御回路14(図4)の制御に基づいてトランジスタ5
(図4)に流れていたベース電流が遮断され非導通状態
(オフ)になる(図5(a))。従って、1次電流I1
が流れていた閉回路がトランジスタ5(図4)によって
遮断される。その結果、時刻T1から時刻T2に至る間
に、スイッチングトランス3(図4)の1次巻線3Aに
蓄積された磁気エネルギは、3次巻線3B、クランプダ
イオード4(図4)、入力電源1(図4)とで構成され
る閉回路を流れて放出される。
【0032】3次巻線3Bは、1次巻線3Aと、同一の
コア上の、同一の位置に、同一方向に、同一巻数、によ
って構成されているため、1次巻線3Aと、全く同様の
特性を示す。従って3次電流I3は直線的に減少して時
刻T3で0になる。この電流波形は、時刻T1から時刻
T2に至る1次電流I1と時刻T2に対して線対称にな
る。
【0033】この時、このI3の時間減少率とスイッチ
ングトランス3(図4)の3次巻線3Bのインダクタン
ス(1次巻線3Aと同様の構成なのでLpに等しい)に
比例した3次逆起電力が発生する。今Lpが極めて大き
いと仮定しているのでこの電圧は、V1になる。従って
スイッチングトランス3(図4)の1次巻線電圧(テス
ティングポイントTp1)は、電源電圧V1に3次逆起
電力V1が加算されて2V1になる(図5(c))。同
様にして、2次巻線には、巻数比Ns/Npに比例した
誘起起電力−V2が、誘起される(e)。ここで留意す
べきことは、すでに説明したように、時刻T1から時刻
T2に至る間の1次電流I1と、時刻T2から時刻T3
に至る間の3次電流I3が時刻T2に対して線対称にな
るため、この誘起起電力−V2と上記時刻T1から時刻
T2に間の誘起起電力V2はそのデューティ比が等しく
なる。
【0034】この誘起起電力−V2は、負出力用ダイオ
ードを順方向にバイアスするので、2次電流I2(−)
が流れる(図5(f))。この2次電流I2(−)の波
形は、3次電流I3の波形と相似形になる。但し流れる
方向が反対になる。従って平滑コンデンサ7(図4)の
端子電圧E(−)は、時刻T4まで直線的に減少する。
【0035】3.時刻T3 3次電流I3は直線的に減少して時刻T3で0になる
(d)。従って3次逆起電力は、0になる。その結果、
スイッチングトランス3(図4)の1次巻線電圧(テス
ティングポイントTp1)は、V1になる(図5
(b))。同様にして2次側誘起起電力も0になる(図
5(e))。同様に2次電流I2(−)も0になる(図
5(f))。
【0036】4.時刻T4 制御回路14(図4)の制御に基づいてトランジスタ5
(図4)にベース電流が流され(図5(a))導通状態
(オン)になり、時刻T1での動作を繰り返す。以下、
時刻T5では、時刻T2の動作を、時刻T6では、時刻
T3の動作を、時刻T7では、…、の動作を繰り返す。
以上説明した動作によって得られた平滑コンデンサ7
(図4)の端子電圧E(−)(図5(g))から、保護
抵抗12(図4)を介して並列に接続された正出力用ツ
ェナーダイオード9(図4)及び、正出力用ダイオード
8(図4)、によって出力(−)(図5(h))を得る
ことができる。
【0037】〈具体例1の効果〉以上説明した具体例1
の正負出力電源回路により、以下の効果を得た。 1.従来の技術で、正極性電圧用と負極性電圧用のそれ
ぞれに、別々に1個ずつ必要とされた、スイッチング回
路、スイッチングトランス、整流回路等を、それぞれ1
個備えるのみで、正負両極性電圧を得ることができるよ
うになった。
【0038】2.正負両極性電圧は、それぞれ共通のス
イッチング回路、スイッチングトランス、整流回路によ
って得られるため、各構成要素の特性バラツキに関係な
く、整合性のよい正極性電圧と負極性電圧を得ることが
できるようになった。更に、同様の理由でスイッチング
トランスの1次巻線に印加するパルス電圧のデューティ
比に拘らず整合性のよい正極性電圧と負極性電圧を得る
ことができるようになった。
【0039】3.形状が小形化し、更には、装置の価格
低減にもつながった。更に、平滑コンデンサ7に並列
に、正出力用ツェナーダイオード9と直列に接続した正
出力用ダイオード8、及び負出力用ツェナーダイオード
11と直列に接続した負出力用ダイオード10を、備え
ることにより以下の効果を得た。 4.制御回路14等の動作変動が発生しても、安定した
出力を得ることができるようになった。
【0040】〈具体例2〉図6は、具体例2の回路図で
ある。図6より、具体例2による、正負出力電源回路
は、入力電源1、コンデンサ2、スイッチングトランス
3、クランプダイオード4、トランジスタ5、平滑コン
デンサ7、正出力用ダイオード8、正出力用ツェナーダ
イオード9、負出力用ダイオード10、負出力用ツェナ
ーダイオード11、保護抵抗12、制御回路14、正出
力用スイッチング素子15A、負出力用スイッチング素
子15Bを備える。
【0041】具体例1との差異のみについて説明する。
正出力用スイッチング素子15Aは、制御回路14の制
御によってスイッチングトランス3の2次巻線と平滑コ
ンデンサ7と正出力用スイッチング素子15Aとで、正
出力用閉回路L1を構成するスイッチング素子である。
通常サイリスタが採用される。制御回路14の制御によ
ってオン・オフできるものであり、スイッチングトラン
ス3の2次巻線に発生する誘起起電力に耐えうる耐圧を
備える半導体スイッチング素子であればサイリスタにこ
だわる必要はない。
【0042】負出力用スイッチング素子15Bは、制御
回路14の制御によってスイッチングトランス3の2次
巻線と、平滑コンデンサ7と、負出力用スイッチング素
子15Bとで、負出力用閉回路L2を構成するスイッチ
ング素子である。通常サイリスタが採用される。制御回
路14の制御によってオン・オフできるものであり、ス
イッチングトランス3の2次巻線に発生する誘起起電力
に耐えうる耐圧を備える半導体スイッチング素子であれ
ばサイリスタにこだわる必要はない。
【0043】以上説明した正出力用スイッチング素子1
5Aと負出力用スイッチング素子15Bが、それぞれ具
体例1における正極スイッチ用ダイオード6Aと正出力
用スイッチ13A、及び負極スイッチ用ダイオード6B
と負出力用スイッチ13B、の代わりに配置されてい
る。これ以外の構成は具体例1と全く同様である。
【0044】動作に関して、具体例1との相違点につい
て説明する。具体例2において、正極性出力を得るため
には、制御回路14が正出力用スイッチング素子15A
を導通状態にするゲート信号を出力し、同時に負出力用
スイッチング素子15Bを遮断状態にするゲート信号を
出力する。また、負極性出力を得るためには、制御回路
14が負出力用スイッチング素子15Bを導通状態にす
るゲート信号を出力し、同時に正出力用スイッチング素
子15Aを遮断状態にするゲート信号を出力する。これ
以外の動作は具体例1と全く同様である。
【0045】〈具体例2の効果〉出力極性切替スイッチ
として、サイリスタ等の半導体スイッチング素子を備え
ることにより、極性の高速切替が可能になり、かつリレ
ー等のメカニカルスイッチと比較して動作が安定し、か
つノイズの発生も少なくなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】具体例1の回路図である。
【図2】具体例1の正極性出力動作説明図(その1)で
ある。
【図3】具体例1の正極性出力動作説明図(その2)で
ある。
【図4】具体例1の負極性出力動作説明図(その1)で
ある。
【図5】具体例1の負極性出力動作説明図(その2)で
ある。
【図6】具体例2の回路図である。
【符号の説明】
1 入力電源 2 コンデンサ 3 スイッチングトランス 4 クランプダイオード 5 トランジスタ 6A 正極スイッチ用ダイオード 6B 負極スイッチ用ダイオード 7 平滑コンデンサ 8 正出力用ダイオード 9 正出力用ツェナーダイオード 10 負出力用ダイオード 11 負出力用ツェナーダイオード 12 保護抵抗 13A 正出力用スイッチ 13B 負出力用スイッチ 14 制御回路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源と、 該直流電源をオン・オフするスイッチング素子と、 該直流電源をオン・オフして生成したパルスを受け入
    れ、正極性パルスと負極性パルスとを出力するスイッチ
    ングトランスと、 前記スイッチングトランスから受け入れた正極性パルス
    又は負極性パルスを平滑して正出力又は負出力を発生さ
    せる平滑回路と、 前記正極性パルスを阻止する第1の整流素子と、前記負
    極性パルスを阻止する第2の整流素子と、 前記第1の整流素子と前記第2の整流素子のいずれかを
    前記スイッチングトランスへ直列に接続させるための極
    性選択スイッチとを有し、 前記平滑回路に正出力を発生させる場合には、前記極性
    選択スイッチを前記スイッチングトランスに前記第2の
    整流素子が直列に接続されるように切り換え、 前記平滑回路に負出力を発生させる場合には、前記極性
    選択スイッチを前記スイッチングトランスに前記第1の
    整流素子が直列に接続されるように切り換えることを特
    徴とする正負出力電源回路。
  2. 【請求項2】 直流電源と、直流電流をオン・オフする
    スイッチング素子と、 このスイッチング素子が直流電流をオン・オフして生成
    したパルス電流を受け入れる1次巻線と、この1次巻線
    にバイファィラ巻されている3次巻線と、前記パルス電
    流によって誘起起電力を誘起する2次巻線を備えるスイ
    ッチングトランスと、 前記誘起起電力によって流れる2次電流の方向を選択す
    る、正方向と負方向、1組の極性選択スイッチと、 前記1組の極性選択スイッチのうちのいずれか一方を選
    択してオンさせるとともに、前記スイッチング素子をオ
    ン・オフさせる制御回路と、 前記2次電流を充電する平滑コンデンサを備え、 前記3次巻線の1端と前記1次巻線の1端とを、相互に
    逆起電力を増加させる方向に接続し、 前記3次巻線の他端に、前記スイッチング素子がオンの
    ときに前記1次巻線に蓄積した磁気エネルギを前記スイ
    ッチング素子がオフのときに前記3次巻線から放出する
    クランプダイオードを接続したことを特徴とする正負出
    力電源回路。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載された正負出力電源回路
    において、 前記極性選択スイッチとして、半導体スイッチング素子
    を用いたことを特徴とする正負出力電源回路。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011147206A (ja) * 2010-01-12 2011-07-28 Shindengen Electric Mfg Co Ltd 電源装置
CN113949052A (zh) * 2021-10-13 2022-01-18 国网福建省电力有限公司 一种变压器绕组直流电阻反电动势抑制电路

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JP2011147206A (ja) * 2010-01-12 2011-07-28 Shindengen Electric Mfg Co Ltd 電源装置
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