JP2000040910A - アンテナ給電部および携帯無線機 - Google Patents

アンテナ給電部および携帯無線機

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JP2000040910A
JP2000040910A JP10207620A JP20762098A JP2000040910A JP 2000040910 A JP2000040910 A JP 2000040910A JP 10207620 A JP10207620 A JP 10207620A JP 20762098 A JP20762098 A JP 20762098A JP 2000040910 A JP2000040910 A JP 2000040910A
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whip
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Abstract

(57)【要約】 【目的】使用時のアンテナ指向性の乱れを改善する。 【構成】携帯用電話機筐体30に固着されたホルダー1
0に接触するU次状接触端子21が設けられているアー
ス基板20の一面には、アンテナ1の整合部品23、送
受信回路の一部である回路部品24が設けられている。
アース基板20の裏面は全面アース面とされており、こ
の面に断面L字状の細長いプレート22が設けられてい
る。このプレート22によりアンテナ1の指向性の乱れ
を改善することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、アンテナと送受信
部とを整合させるアンテナ給電部および携帯無線機に関
し、特に携帯電話機等の人体に近接して使用される携帯
無線機に適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、携帯電話機のアンテナとしては
ホイップ状のエレメントと、ホイップ状エレメントの先
端に絶縁して設けられたコイル状エレメントからなるア
ンテナが使用されている。このアンテナは、携帯電話機
の筐体に対して、伸縮自在に取り付けられており、待ち
受け時にはホイップ状エレメントを筐体内に収納してコ
イル状エレメントを使用して送受信可能とし、通話時に
は利得の高いホイップ状エレメントを伸張して、このホ
イップ状エレメントを使用して送受信可能としている。
なお、ホイップ状エレメントおよびコイル状エレメント
は垂直偏波を放射するアンテナとされ、その指向性は水
平面内において無指向性の特性とされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような携帯無線機
においては、アンテナは携帯無線機の筐体に取り付けら
れており、携帯無線機を使用する際には携帯無線機の筐
体が人体の頭部に近接して使用されることから、アンテ
ナも人体の頭部に近接されることになる。すると、人体
によりアンテナの水平面内指向性および垂直面内指向性
が乱されるようになり、通信の品質を劣化させるおそれ
が生じるようになる。
【0004】そこで、本発明は、指向性を改善すること
のできるアンテナ給電部、および、この給電部を備える
携帯無線機を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のアンテナ給電部は、アンテナと送受信部と
の間に設けられるアンテナ給電部において、両面基板の
一面にアンテナと送受信部とを整合するための整合手段
が設けられ、前記両面基板の全面アースとされた他面
に、該他面に一端が接続されているL字状の細長いプレ
ートが設けられている。また、上記アンテナ給電部にお
いて、前記両面基板の一面において、前記整合部とアン
テナとを接続する接続手段が前記一面の一側に設けら
れ、前記プレートが前記接続手段と反対側の前記両面基
板に配置されていてもよい。
【0006】上記目的を達成することのできる本発明の
携帯無線機は、ホイップ状エレメントと、該ホイップ状
エレメントの先端に電気的に絶縁されてコイル状エレメ
ントが設けられているアンテナと、筐体に固着され、前
記アンテナを筐体に対して伸縮自在に支持するホルダー
と、前記筐体に固着された前記ホルダーに接触するアン
テナ接続手段と、該アンテナ接続手段と送受信部との間
に設けられ、前記アンテナと前記送受信部とを整合させ
る整合手段とが一面に設けられ、全面アースとされた他
面に一端が接続されているL字状の細長いプレートが設
けられているアース基板とを備え、前記アース基板が前
記筐体に内蔵されている。また、上記携帯無線機におい
て、前記接続手段が、前記両面基板の一面の一側に設け
られ、前記プレートが前記接続手段と反対側の前記両面
基板に配置されていてもよい。
【0007】このような本発明によれば、整合手段が設
けられたアース基板における全面がアース面とされた裏
面に細長いプレートを設けるようにしたので、無線機筐
体に内蔵されたアース基板に流れる電流を減少すること
ができるため、人体にアンテナが近接されても水平面内
指向性および垂直面内指向性を改善することができる。
これにより、携帯無線機を街中や屋内で使用した際に、
壁等で反射された影響により主偏波が垂直軸から傾いて
も、主偏波と交差偏波とのトータルでのアンテナ利得を
向上することができ、通話品質を向上することができ
る。また、基地局のアンテナにおいては垂直偏波を送受
信するアンテナとされており、本発明では基地局のアン
テナに適応できるよう垂直偏波の利得を向上することが
できる。これにより、本発明では通信の品質を向上する
ことができるようになる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のアンテナ給電部を備える
本発明の携帯無線機の実施の形態の一例の外観を図1に
示す。図1に示す携帯無線機は本発明を携帯電話機50
に適用した際の外観を示しており、図1において、携帯
電話機筐体30には金属製のホルダー10が固着されて
おり、このホルダー10はアンテナ1を伸縮自在に支持
している。アンテナ1は、ホイップ状エレメントで構成
されているホイップ部5と、上端に形成されたアンテナ
トップ2内に内蔵されているコイル状のエレメントを備
えている。また、ホイップ部5の上端とアンテナトップ
2とは、樹脂製のジョイント4が金属製のトッププラグ
3にインサート成形される際に一体とされる。この際
に、コイル状エレメントとホイップ状エレメントとは絶
縁して一体化される。
【0009】図1に示す状態はホイップ5が携帯電話機
筐体30から伸張されてホイップ部5の下端部がホルダ
ー10内に挿入されて電気的に接触することにより、ホ
イップ部5におけるホイップ状エレメントだけが動作状
態とされている。したがって、コイル状エレメントより
利得の高いホイップ部5におけるホイップ状エレメント
を使用して送受信することが可能となる。また、ホイッ
プ部5を携帯電話機筐体30内に収納すると、トッププ
ラグ3がホルダー10内に挿入されてトッププラグ3と
ホルダー10とが電気的に接触する。トッププラグ3に
はアンテナトップ2に内蔵されたコイル状エレメントが
電気的に接続されているため、この場合には、コイル状
エレメントだけが動作状態とされる。したがって、アン
テナ1を収納した際には、コイル状エレメントにより送
受信することが可能となる。
【0010】このような本発明にかかる携帯電話機にお
けるアンテナ給電部の周辺の構成を示す断面図を図2に
示す。図2において、携帯電話機筐体30に形成された
取り付け孔を挟持するようにホルダー10が固着されて
いる。この際に、ホルダー10の下からナット11がホ
ルダー10に螺合されることにより、ホルダー10が携
帯電話機筐体30に固着される。このホルダー10の側
周面に、両面基板とされたアース基板20の一面に設け
られたU字状接触端子21が接触されており、このU字
状接触端子21を介してアンテナ1と送受信部を構成す
る回路部品24とが、アンテナ1と送受信部とを整合さ
せる整合部品23を介して接続される。なお、回路部品
24は送受信部を構成する一回路部品であり、他の回路
部品は図示されていない。なお、送受信部はアース基板
20を多層基板として多層基板に組み込んだり、あるい
は、別に設けた基板に組み込むようにしてもよい。
【0011】そして、アース基板20の裏面に導電性の
プレート22が設けられている。このプレート22は細
長く形成されその断面はL字状とされている。このプレ
ート22の一端はアース基板20の上端に固着されてい
る。この固着の際に、プレート22とアース基板20の
裏面の全面に形成されているアース面とが電気的に接続
される。このプレート22は、本発明の特徴点であり、
プレート22を設けることにより、アース基板20に流
れる電流を減少することができ、人体にアンテナ1が近
接して配置されてもアンテナ1の水平面内指向性および
垂直面内指向性が、後述するように改善されるようにな
る。
【0012】次に、本発明に係るアンテナ整合部の周辺
の構成を図3(a)(b)に示す。ただし、これらの図
においては携帯電話機筐体30を省略して示している。
図3(a)に示すように、アース基板20の前面にはU
字状接触端子21、整合部品23、回路部品24が設け
られている部分を除いてアース面が形成されている。こ
のアース基板20の前面に形成されたアース面と、裏面
の全面に形成されたアース面とは、アース基板20の縁
に沿って多数形成されたスルーホール20−1により電
気的に接続されている。アース基板20の前面の上部右
側にはU字状接触端子21が固定されており、このU字
状接触端子21はホルダー10の側周面に接触されてい
る。このように、U字状接触端子21はホルダー10の
側周面に接触されるのは、ホルダー10が固着された携
帯電話機用筐体30にアース基板20が組み込まれる
時、あるいは、携帯電話機筐体30の半截された一方に
ホルダー10が固着されており、他方にアース基板20
が固着されている際には、半截された携帯電話機筐体3
0を組み立てる時とされる。
【0013】また、アース基板20の裏面には図3
(b)に示すように断面L字状とされた細長いプレート
22の一端が固着されている。この固着は、ビスとナッ
トとで示されている固着手段26により行われるが、固
着手段26はこれに限らずハンダ付けあるいは他の固着
手段であってもよい。プレート22はアース基板20に
対して所定間隔で対向するよう配置されており、この間
隔を保持するために、プレート22とアース基板20の
間に2つのプレート固定樹脂25が挟持されている。ま
た、プレート22はU字状接触端子21とは反対側に配
置されている。
【0014】次に、図4に本発明のアンテナ給電部の概
要を示すが、この図に示すようにアース基板20に対す
るプレート22の間隔であるプレート高H、プレート2
2のアース基板20に平行する部分のプレート長L、プ
レート22のプレート幅Wをパラメータとした場合のア
ンテナ1を伸張した際と、アンテナ1を収納した際のア
ンテナの垂直偏波(V)と水平偏波(H)の平均利得の
変化を図5および図6に示す。ただし、図6の平均利得
は擬似人体装着時の平均利得であり、この際には図4に
示す本発明のアンテナ給電部を備える本発明にかかる携
帯電話機50を図9に示すように垂直軸から約60度傾
けて人体頭部モデル51に近接して配置して測定してい
る。
【0015】図5は、測定周波数を900MHz、プレ
ート長Lを70mm、プレート高Hを10mmとした際
に、プレート幅Wを5mmないし32mmとした際のア
ンテナ利得を示している。なお、図中(L)はプレート
22の位置をホルダー10と対向するよう図4に示すプ
レート22を図示とは逆に左側に設けた場合を示してお
り、図中(R)はプレート22の位置をホルダー10と
は反対側である図4に示す位置である右側に設けた場合
を示している。この図5を参照すると、アンテナ1を伸
張してホイップ状エレメントを動作状態とし、プレート
22の位置をホルダー10と対向するようプレート22
を左側に設けた場合(L)は、プレート幅Wを5mmよ
り10mm、10mmより20mm、20mmより32
mmとしたほうがアンテナ利得が向上する。図示される
ように、プレート22を設けるとプレート22を設けな
い場合に比べてアンテナ利得を向上することができる。
【0016】また、アンテナ1を伸張してホイップ状エ
レメントを動作状態とし、プレート22をホルダー10
と反対側の右側に設けた場合(R)は、プレート幅Wを
5mm、10mm、20mmとした際にはほぼ同利得と
され、プレート幅Wを32mmとするとアンテナ利得が
低下する。ただし、プレート幅Wを5から20mmとし
た際には、プレート22を設けない場合に比較して大幅
にアンテナ利得を向上することができる。
【0017】さらに、アンテナ1を収納してコイル状エ
レメントを動作状態とし、プレート22の位置をホルダ
ー10と対向するようプレート22を左側に設けた場合
(L)は、プレート幅Wを5mmより10mm、10m
mより20mm、20mmより32mmとしたほうがア
ンテナ利得が向上する。ただし、プレート幅Wが5mm
ないし20mmの場合は、プレート22を設けるとプレ
ート22を設けない場合に比べてアンテナ利得が低下
し、プレート幅Wが32mmとされた際に、プレート2
2を設けない場合に比べてアンテナ利得を向上すること
ができる。
【0018】また、アンテナ1を収納してコイル状エレ
メントを動作状態とし、プレート22をホルダー10と
反対側の右側に設けた場合(R)は、プレート幅Wを5
mmとした際に、プレート22を設けない場合に比較し
て大幅にアンテナ利得を向上することができる。そし
て、プレート幅Wを10mm、20mm、32mmとす
るにしたがってアンテナ利得が若干低下する。ただし、
プレート22を右側に配置した場合は、プレート22を
設けるとプレート22を設けない場合に比べてアンテナ
利得を向上することができる。このように図5に示され
るアンテナ利得特性を参照すると、プレート22を右側
(R)に設け、そのプレート長Wは5mmないし20m
mとすると、アンテナ1の利得を向上することができる
ことになる。
【0019】図6は、測定周波数を900MHz、プレ
ート幅Wを5mm、プレート22をホルダー10と反対
側の右側に設け、プレート高Hを5mm,10mm,1
5mmとすると共に、プレート長Lを30mmないし1
10mmとした際のアンテナ利得を示している。この図
6を参照すると、アンテナ1を伸張してホイップ状エレ
メントを動作状態とし、プレート高を15mmとした場
合は、プレート長Lを45mmより65mmとしたほう
がアンテナ利得が向上するが、プレート長Lを85mm
とすると、かえってアンテナ利得は低下する。ただし、
プレート22を設けるとプレート22を設けない場合に
比べてアンテナ利得は向上するようになる。
【0020】また、アンテナ1を伸張してホイップ状エ
レメントを動作状態とし、プレート高を10mmとした
場合は、プレート長Lを70mmとした際にアンテナ利
得が大幅に向上し、プレート長Lを30mm、50m
m、あるいは、プレート長Lを90mm、110mmと
すると、かえってアンテナ利得は低下する。ただし、プ
レート長Lを70mmから110mmとした際には、プ
レート22を設けない場合に比較してアンテナ利得を向
上することができる。さらに、アンテナ1を伸張してホ
イップ状エレメントを動作状態とし、プレート高を5m
mとした場合は、プレート長Lを95mmとした際にア
ンテナ利得が高く、プレート長Lを75mm、55mm
とするに従いアンテナ利得は低下する。しかも、この際
にはプレート22を設けない場合に比較してアンテナ利
得は低下する。
【0021】さらにまた、アンテナ1を収納してコイル
状エレメントを動作状態とし、プレート高を15mmと
した場合は、プレート長Lを45mmより65mmとし
たほうが、プレート長Lを65mmより85mmとした
ほうがアンテナ利得が向上する。そして、プレート22
を設けるとプレート22を設けない場合に比べてアンテ
ナ利得は向上するようになる。さらにまた、アンテナ1
を収納してコイル状エレメントを動作状態とし、プレー
ト高を10mmとした場合は、プレート長Lを70mm
とした際にアンテナ利得が向上し、プレート長Lを30
mm、50mm、あるいは、プレート長Lを90mm、
110mmとすると、かえってアンテナ利得は低下す
る。ただし、プレート22を設けたほうが、プレート2
2を設けない場合に比較してアンテナ利得を向上するこ
とができる。
【0022】さらにまた、アンテナ1を収納してコイル
状エレメントを動作状態とし、プレート高を5mmとし
た場合は、プレート長Lを95mmとした際にアンテナ
利得が高く、プレート長Lを75mm、55mmとする
に従いアンテナ利得は低下する。しかし、この際にはプ
レート22を設けない場合とほぼ同じアンテナ利得とな
る。このように図6に示されるアンテナ利得特性を参照
すると、プレート22のプレート高Hを約10mmと
し、アンテナ長Lを約70mmとするとアンテナ1の利
得を大幅に向上することができることになる。
【0023】次に、図4に示すアース基板20に対する
プレート22のプレート高Hを10mm、プレート長L
を70mm、プレート幅Wを10mmとし、測定周波数
を900MHzとした際のアンテナ1の水平偏波(H)
の水平面内指向性と垂直偏波(V)の水平面内指向性
を、プレート22を有していない従来例と対比して図7
(a)(b)および図8(a)(b)に示す。ただし、
この際には図4に示す本発明の給電部を備える本発明に
かかる携帯電話機50を図9に示すように垂直軸から約
60度傾けて人体頭部モデル51に近接して配置して測
定した際の垂直偏波(V)と水平偏波(H)の指向性で
ある。
【0024】図7(a)に、アンテナ1を伸張してホイ
ップ状エレメントを動作状態とした際のプレートを有し
ていない従来の携帯電話機の水平偏波(H)の水平面内
指向性と垂直偏波(V)の水平面内指向性を示す。この
図に示すように指向性は劣化しており、特に垂直偏波
(V)においては、利得が低下していると共に、指向性
が乱れている。この際の平均化利得は垂直偏波(V)に
おいて−10.4dBdとされ、水平偏波(H)におい
て−7.2dBdとされている。また、図7(b)は、
アンテナ1を伸張してホイップ状エレメントを動作状態
とした際の、本発明に係るアンテナ給電部を備える携帯
電話機50の水平偏波(H)の水平面内指向性と垂直偏
波(V)の水平面内指向性である。この図に示されるよ
うに指向性は改善されており、特に垂直偏波(V)にお
いては、利得が向上されていると共に、指向性も改善さ
れていることがわかる。この際の平均化利得は垂直偏波
(V)において−5.4dBdと大幅に改善され、水平
偏波(H)においても−6.1dBdと向上されてい
る。
【0025】図8(a)に、アンテナ1を収納してコイ
ル状エレメントを動作状態とした際のプレートを有して
いない従来の携帯電話機の水平偏波(H)の水平面内指
向性と垂直偏波(V)の水平面内指向性を示す。この図
に示すように指向性は劣化しており、特に垂直偏波
(V)においては、利得が低下していると共に、指向性
が乱れている。この際の平均化利得は垂直偏波(V)に
おいて−15.3dBdとされ、水平偏波(H)におい
て−11.6dBdとされている。また、図8(b)
は、アンテナ1を収納してコイル状エレメントを動作状
態とした際の、本発明に係るアンテナ給電部を備える携
帯電話機50の水平偏波(H)の水平面内指向性と垂直
偏波(V)の水平面内指向性である。この図に示される
ように指向性は改善されており、特に垂直偏波において
は、利得が向上されていると共に、指向性も改善されて
いることがわかる。この際の平均化利得は垂直偏波
(V)において−9.5dBdと大幅に改善され、水平
偏波(H)においては−12.8dBdと若干低下して
いるが、その分指向性は改善されている。
【0026】以上の測定結果をふまえ、主偏波と交差偏
波のトータルでアンテナの利得を考えると、図10に示
すようになる。図10の図表を参照すると、プレート2
2のプレート幅Wを10mm、プレート長Lを70m
m、プレート高10mmとした際には、垂直偏波(V)
と水平偏波(H)の和の利得は、アンテナ1を伸張して
ホイップ状エレメントを動作させる際には、従来−5.
5dBdであったものが−2.7dBdに改善され、ア
ンテナ1を収納してコイル状エレメントを動作させる際
には、従来−10.1dBdであったものが−7.8d
Bdに改善される。この際の測定周波数は900MHz
とされるので、800MHz帯のセルラーシステムにお
ける送受信周波数帯において、十分動作するようにな
る。なお、垂直偏波(V)と水平偏波(H)の和の利得
VH[dBd]は次式により求めることができる。 GVH=10log10(10VAVR/10 +10HAVR/10 ) 上式において、VAVRは垂直偏波平均化利得、HAVRは水
平偏波平均化利得である。
【0027】以上の説明においては、本発明の携帯無線
機を携帯電話機として説明したが、本発明の携帯無線機
は携帯電話機に限らず、人体に近接して送受信される無
線機に適用することができる。
【0028】
【発明の効果】本発明は以上のように、整合手段が設け
られたアース基板における全面がアース面とされた裏面
に細長いプレートを設けるようにしたので、無線機筐体
に内蔵されたアース基板に流れる電流を減少することが
できるため、人体にアンテナが近接されても水平面内指
向性および垂直面内指向性を改善することができる。こ
れにより、携帯無線機を街中や屋内で使用した際に、壁
等で反射された影響により主偏波が垂直軸から傾いて
も、主偏波と交差偏波とのトータルでのアンテナ利得を
向上することができ、通話品質を向上することができ
る。また、基地局のアンテナにおいては垂直偏波を送受
信するアンテナとされており、本発明では基地局のアン
テナに適応できるよう垂直偏波の利得を向上することが
できる。これにより、本発明では通信の品質を向上する
ことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアンテナ給電部を備える本発明の実施
の形態にかかる携帯無線機の一例の外観を示す図であ
る。
【図2】本発明の実施の形態にかかる携帯電話機におけ
るアンテナ給電部の周辺の構成を示す断面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る携帯電話機における
アンテナ整合部の周辺の構成を示す斜視図である。
【図4】本発明のアンテナ給電部を備えた携帯電話機に
おけるアンテナの電気的特性を測定する際の可変するパ
ラメータを示す図である。
【図5】本発明のアンテナ給電部におけるプレート幅W
を可変パラメータとした際のアンテナ利得を示す図表で
ある。
【図6】本発明のアンテナ給電部におけるプレート長
L、プレート高Hを可変パラメータとした際のアンテナ
利得を示す図表である。
【図7】ホイップ状エレメントを伸張した際の、本発明
のアンテナ給電部を備えた携帯電話機におけるアンテナ
の水平偏波と垂直偏波の指向性を、従来のアンテナの各
指向性と対比して示す図である。
【図8】ホイップ状エレメントを収納した際の、本発明
のアンテナ給電部を備えた携帯電話機におけるアンテナ
の水平偏波と垂直偏波の指向性を、従来のアンテナの各
指向性と対比して示す図である。
【図9】本発明のアンテナ給電部を備えた携帯電話機に
おけるアンテナの電気的特性を測定する際の人体頭部モ
デルに対する携帯電話機の配置を示す図である。
【図10】本発明のアンテナ給電部を備えた携帯電話機
における使用時のアンテナの平均化利得および垂直偏波
(V)と水平偏波(H)の和の利得を示す図表である。
【符号の説明】
1 アンテナ 2 アンテナトップ 3 トッププラグ 4 ジョイント 5 ホイップ部 10 ホルダー 20 アース基板 21 U字状接触端子 22 プレート 23 整合部品 24 回路部品 25 プレート固定樹脂 26 固着手段 30 携帯電話機筐体 50 携帯電話機 51 人体頭部モデル

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アンテナと送受信部との間に設けられる
    アンテナ給電部において、 両面基板の一面にアンテナと送受信部とを整合するため
    の整合手段が設けられ、前記両面基板の全面アースとさ
    れた他面に、該他面に一端が接続されているL字状の細
    長いプレートが設けられていることを特徴とするアンテ
    ナ給電部。
  2. 【請求項2】 前記両面基板の一面において、前記整合
    部とアンテナとを接続する接続手段が前記一面の一側に
    設けられ、 前記プレートが前記接続手段と反対側の前記両面基板に
    配置されていることを特徴とする請求項1記載のアンテ
    ナ給電部。
  3. 【請求項3】 ホイップ状エレメントと、該ホイップ状
    エレメントの先端に電気的に絶縁されてコイル状エレメ
    ントが設けられているアンテナと、 筐体に固着され、前記アンテナを筐体に対して伸縮自在
    に支持するホルダーと、 前記筐体に固着された前記ホルダーに接触するアンテナ
    接続手段と、該アンテナ接続手段と送受信部との間に設
    けられ、前記アンテナと前記送受信部とを整合させる整
    合手段とが一面に設けられ、全面アースとされた他面に
    一端が接続されているL字状の細長いプレートが設けら
    れているアース基板とを備え、 前記アース基板が前記筐体に内蔵されていることを特徴
    とする携帯無線機。
  4. 【請求項4】 前記接続手段が、前記両面基板の一面の
    一側に設けられ、前記プレートが前記接続手段と反対側
    の前記両面基板に配置されていることを特徴とする請求
    項3記載の携帯無線機。
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