JP2000039315A - シガレット検査装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 全体構成の簡素化を図り、その背丈を低くし
てストッカの取り扱いの容易化を図ることのできるシガ
レット検査装置を提供する。 【解決手段】 シガレットの通気抵抗を計測する通気抵
抗計測部４におけるベンチレーション容器４ａを横向き
に配置し、シガレットを横向きのまま横方向、或いは軸
方向に搬送して、重量計測部２から巻き径計測部３，通
気抵抗計測部４、長さ／硬さ計測部５、そしてシガレッ
トの排出部６へと移送する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はシガレットの品質を
評価するに適した、簡易な構成のシガレット検査装置に
関する。

【０００２】

【関連する背景技術】シガレットの品質は、その重量、
巻き径、長さ、刻みたばこ部の硬さ、更には刻みたばこ
部およびフィルタ部における通気抵抗等の各項目を検査
することによって評価される。このような検査を行うシ
ガレット検査装置については、例えば特開平５−４９４
６４号公報や、特開平８−２９１３３号公報等に開示さ
れる。

【０００３】この種のシガレット検査装置は、概略的に
は図５に示すようにシガレットを供給するストッカ１、
シガレットの重さを計測する重量計測部２、シガレット
の巻き径を光学的に計測する巻き径計測部３，更にベン
チレーション容器を備えてシガレットの通気抵抗を計測
する通気抵抗計測部４、その後、前記シガレットの長さ
とその硬さを計測する長さ／硬さ計測部５、そして検査
終了後のシガレットを排出する排出部６とを備える。

【０００４】しかしてストッカ１に収納されたシガレッ
トは、供給機構１１により１本ずつ横向きにして重量計
測部２に供給され、重量計測が終了したシガレットは第
１の搬送機構１２により横方向に払い出された後、転が
されて前記巻き計測部３のローラ３ａ上に搬送される。
そしてローラ３ａ上にて回転させながら巻き径が計測さ
れたシガレットは、プッシャ１３によって該ローラ３ａ
の軸方向に沿って払い出された後、回転ホルダ１４に保
持されて縦向きに方向変換されて通気抵抗計測部４のベ
ンチレーション容器４ａ内に落とし込まれる。そしてシ
ガレットは、ベンチレーション容器４ａの所定の位置に
保持されて通気抵抗が計測された後、該ベンチレーショ
ン容器４ａの下方に落下される。

【０００５】このベンチレーション容器４ａの下方位置
には、シガレットを受け止める回転ホルダ１５が設けら
れており、例えばシガレットは該回転ホルダ１５に保持
された状態で、その長さの計測が行われる。しかる後、
回転ホルダ１５の回転によりシガレットが横向きに方向
変換され、プッシャ１６により計測ステージ５ａ上に搬
送されて、その硬さの計測が行われる。このようにして
硬さの計測が行われたシガレットは、上記計測ステージ
５ａから横向きに排出されて排出部６に落とし込まれ
る。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
に構成されたシガレット検査装置においては、前述した
各計測部２,３,４,５の構成（仕様）に応じてシガレッ
トの向きを変える必要がある。特に巻き径計測部３にお
いては、一対のローラ３ａ上でシガレットを回転させな
がらその巻き径を計測するので、このシガレットをベン
チレーション容器４ａに導く際、回転ホルダ１４を用い
てシガレットの向きを縦方向に反転させる必要がある。
更にはベンチレーション容器４ａから排出されたシガレ
ットを計測ステージ５ａ上に導く際にも、回転ホルダ１
５を用いてシガレットの向きを横向きに変換する必要が
ある。

【０００７】このようにシガレットの向きを変換する２
つの回転ホルダ１４,１５を組み込むことは、装置構成
の複雑化を招く要因となっている。またベンチレーショ
ン容器４ａに対してその上方からシガレットを導き、ま
たベンチレーション容器４ａの下方からシガレットを取
り出す必要があるので、シガレット検査装置としてはそ
の高さ方向に十分な余裕を持つ空間を形成する必要があ
る。この結果、装置の背丈が高くなるので、その上部に
設けられるストッカ１の取り扱いが困難化する等の問題
が生じる虞がある。

【０００８】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たもので、その目的は、全体構成の簡素化を図ることが
でき、しかもその背丈を低くしてストッカの取り扱い
等、シガレットの供給の容易化を図ることのできる実用
性の高いシガレット検査装置を提供することにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
べく本発明に係るシガレット検査装置は、特にシガレッ
トの通気抵抗を計測する通気抵抗計測部におけるベンチ
レーション容器を横向きに配置したものである。

【００１０】具体的には本発明に係るシガレット検査装
置は、シガレットを横向きにして１本ずつ順に供給する
シガレット供給部と、このシガレット供給部から供給さ
れたシガレットを横向きのまま受け止めて該シガレット
の重量を計測する重量計測部と、重量が計測されたシガ
レットを横方向に払い出して該シガレットを転がして搬
送する第１の搬送機構と、上記第１の搬送機構により搬
送されたシガレットを受け止める２本のローラを水平方
向に平行に備え、該ローラ上でシガレットを転がしなが
ら該シガレットの巻き径を計測する巻き径計測部と、巻
き径が計測されたシガレットを前記ローラに沿って軸方
向に払い出す第２の搬送機構と、気密室を形成可能な筒
部（ベンチレーション容器）を横向きに備え、上記第２
の搬送機構により払い出されたシガレットを前記筒部の
内部に導いて該シガレットを所定の位置に保持し、該シ
ガレットの通気抵抗を計測する通気抵抗計測部と、通気
抵抗が計測されたシガレットを前記筒部から払い出す第
３の搬送機構と、水平に配置された計測ステージを備
え、該計測ステージ上の所定の位置に位置付けられたシ
ガレットの長さと、その硬さを計測する長さ／硬さ計測
部と、更に長さと硬さが計測されたシガレットを前記計
測ステージ上から横方向に払い出して排出する排出機構
とを備えたことを特徴としている。

【００１１】即ち、本発明に係るシガレット検査装置
は、全ての計測部をシガレットを横向きの状態でその検
査を実行し得るように配置することで、回転ホルダ等の
方向変換機構を不要として構成の簡素化を図り、またシ
ガレットを立てた状態で縦方向に搬送することを止める
ことで、装置の背丈を低く抑えるようにしたことを特徴
としている。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施形態に係るシガレット検査装置について説明する。

【００１３】本発明の一実施形態に係るシガレット検査
装置は、基本的には従来のシガレット検査装置と同様
に、ストッカ１から１本ずつ供給されるシガレットの重
さを計測する重量計測部２、次いで上記シガレットの巻
き径を光学的に計測する巻き径計測部３，ベンチレーシ
ョン容器４ａを備えて前記シガレットの通気抵抗を計測
する通気抵抗計測部４、更に前記シガレットの長さとそ
の硬さを計測する長さ／硬さ計測部５、そしてシガレッ
トの排出部６とを備える。

【００１４】特にこのシガレット検査装置が特徴とする
ところは、図１に示すように前記通気抵抗計測部４にお
けるベンチレーション容器４ａを横向きに配置して、前
記巻き径計測部３からその軸方向に排出されるシガレッ
トを上記ベンチレーション容器４ａ内にそのまま導くよ
うに設け、更にこのベンチレーション容器４ａから、そ
の軸方向に排出されるシガレットを前記長さ／硬さ計測
部５における計測ステージ５ａ上にそのまま導くように
配置している点にある。従ってこのシガレット検査装置
においては、回転ホルダ１４,１５等のシガレットの向
きを変換する機構は組み込まれておらず、図２にその概
念を示すようにシガレットを横向きのまま転がして、或
いはその軸方向に搬送して前記各計測部２,３,４,５に
おける計測をそれぞれ実行するように構成されている。

【００１５】しかしてストッカ１から重量計測部２へと
シガレットを１本ずつ横向きにして順に供給する供給機
構１１は、例えばその周面に設けた溝１１ａにシガレッ
トを収容しながら回転する供給ローラ１１ｂからなり、
その周面に沿って設けられたガイド１１ｃと協働して重
量計測部２のシガレット受台２ａ上にシガレットを送り
出す如く構成される。また上記シガレット受台２ａ上か
らシガレットを横方向に払い出す第１の搬送機構１２
は、上記シガレット受台２ａに設けられたスリット（図
示せず）を通って該シガレット受台２ａ上のシガレット
を持ち上げて、その側部に偏倚させる回転レバー１２ａ
を備える。そして上記回転レバー１２ａにより横方向に
払い出されたシガレットは、所定の傾斜面をなすガイド
体１２ｂ上を転がりながら、巻き計測部３の平行に配置
された２本のローラ３ａ上に落とし込まれるものとなっ
ている。

【００１６】さて上記巻き計測部３は前記２本のローラ
３ａ上に載置されたシガレットを、該ローラ３ａ上で転
がしながらその巻き径（直径）を計測するもので、具体
的にはローラ３ａの上下に配置された投光器と受光器と
からなる光学センサ３ｂを備えている。この光学センサ
３ｂは前記投光器と受光器との間で前記シガレットの軸
に直交するスリット光を送受し、該スリット光のシガレ
ットにより遮られる幅を計測することで、該シガレット
の巻き径（直径）を光学的に計測するものとなってい
る。

【００１７】このような巻き計測部３においてその巻き
径が計測されたシガレットは、例えばローラ３ａの端部
に設けられたエアノズル（第２の搬送機構）３ｃから吹
き出される圧搾空気により押されて、前記ローラ３ａ上
を滑りながらその軸方向に払い出される。このようにし
てシガレットが払い出される前記ローラ３ａの他端部に
は、前記通気抵抗計測部４におけるベンチレーション容
器４ａの開孔端が位置付けられており、上記ローラ３ａ
上から軸方向に払い出されたシガレットは、そのままベ
ンチレーション容器４ａの内部に導かれる。

【００１８】ベンチレーション容器４ａは、例えばその
ストッパによりシガレットの保持位置を規制して該シガ
レットの両端位置および刻みたばこの巻き部とフィルタ
部との境界位置を、弾性体からなる保持リング等を用い
てそれぞれ気密にシールして保持する。この状態でシガ
レットの通気抵抗の計測が行われる。しかる後、通気抵
抗の計測が完了したならば、前記シガレットの保持を解
除し、前記ベンチレーション容器４ａの開孔端から圧搾
空気を吹き込むことで、該ベンチレーション容器４ａの
他端側からシガレットをその軸方向に排出する。そして
ベンチレーション容器４ａの他端側に位置付けられてい
る長さ／硬さ計測部５における計測ステージ５ａ上に上
記シガレットを導き、該計測ステージ５ａ上の所定の位
置にシガレットを位置付ける。

【００１９】この状態で長さ／硬さ計測部５を作動さ
せ、例えばその一端位置が規制されて位置決めされたシ
ガレットの他端側の位置を光学センサを用いて計測する
ことにより、その長さが計測される。その後、計測ステ
ージ５ａ上のシガレットに、その上方から所定の荷重を
加え、これによって変形するシガレットの厚み量を計測
する等してその硬さが計測される。

【００２０】尚、このように計測ステージ５ａ上におい
て長さと硬さが計測されたシガレットは、例えばプッシ
ャにより計測ステージ５ａの側部に押し出す等して排出
部６に向けて排出される。

【００２１】かくして上述した如く構成されたシガレッ
ト試験装置によれば、シガレットの向きを方向変換しな
がら搬送する必要がないので、その構成を大幅に簡素化
することができる。特に回転ホルダ１４,１５とその駆
動機構が不要なので、装置構成を簡単化し、装置コスト
の低減を図ることが可能となる。

【００２２】またシガレットを立てて縦方向に搬送する
必要がないので、装置の背丈を低くすることができる。
ちなみにベンチレーション容器４ａを縦方向に設けた場
合、該ベンチレーション容器４ａにシガレットを導くた
めの、少なくともシガレット１本分の長さの空間を上記
ベンチレーション容器４ａの上方に確保する必要があ
り、また同様にベンチレーション容器４ａからシガレッ
トを排出するための、少なくともシガレット１本分の長
さの空間を上記ベンチレーション容器４ａの下方に確保
する必要がある。従ってこのような空間を必要としない
分、装置の背丈を低く抑えることが可能となる。この結
果、前記供給機構１１にシガレットを供給するためのス
トッカ１の取り付け位置を低くすることが可能となり、
その取り扱いを容易ならしめる等の効果が奏せられる。

【００２３】尚、シガレットを横向きにして横方向、お
よび軸方向だけに搬送するようにしたことにより、装置
の設置面積が増えることになるが、例えば供給機構１１
の駆動部が設けられる部位の下部空間等を利用してベン
チレーション容器４ａを配置する等の工夫により、実質
的にはさほど設置面積の増大を招くことなく、装置を構
築することが可能となる。

【００２４】尚、本発明は上述した実施形態に限定され
るものではない。例えば各計測部２,３,４,５の構成
は、それぞれの仕様に応じて定めれば良いものである。
またシガレットを軸方向に搬送するに際しては、その進
行方向にフィルタ部を向けるようにし、フィルタ部先端
にストッパを当接させる等して、その位置決めを行うよ
うにすれば良い。その他。本発明はその要旨を逸脱しな
い範囲で種々変形して実施することができる。

【００２５】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、シ
ガレットの通気抵抗を計測するベンチレーション容器を
横向きに配置し、シガレットを横向きのまま横方向、或
いは軸方向に搬送して各種の計測に順に供するので、装
置構成の大幅な簡素化を図ると共に、装置の背丈を低く
してシガレット供給部（ストッカ）の取り扱いを容易な
らしめる等の実用上多大なる効果が奏せられる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態に係るシガレット検査装置
の概略構成図。

【図２】図１に示すシガレット検査装置におけるシガレ
ットの搬送形態（動き）を模式的に示す図。

【図３】従来のシガレット検査装置の概略構成図。

【符号の説明】

１ ストッカ ２ 重量計測部 ３ 巻き径計測部 ３ａ ローラ ３ｂ 光学センサ ３ｃ エアノズル（第２の搬送機構） ４ 通気抵抗計測部 ４ａ ベンチレーション容器４ ５ 長さ／硬さ計測部 ５ａ 計測ステージ ６ 排出部 １１ 供給機構 １２ 第２の搬送機構

フロントページの続き (72)発明者 佐々木 宏 東京都墨田区横川１丁目17番７号 日本た ばこ産業株式会社研究開発統括部内 (72)発明者 荒木 一人 東京都港区虎ノ門２丁目２番１号 日本た ばこ産業株式会社エンジニアリング部内 Ｆターム(参考） 2F065 AA02 AA22 AA26 BB06 BB24 CC00 FF02 FF63 HH05 HH15 MM04 PP16 TT01 TT02 2F069 AA02 AA31 AA39 BB40 CC05 GG01 GG04 GG07 GG59 JJ17 MM02 PP01 PP06

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 シガレットを横向きにして１本ずつ順に
   供給するシガレット供給部と、 このシガレット供給部から供給されたシガレットを受け
   止めて該シガレットの重量を計測する重量計測部と、 この重量計測部にて重量が計測されたシガレットを横方
   向に払い出して該シガレットを転がして搬送する第１の
   搬送機構と、 水平方向に平行に配置されて上記第１の搬送機構により
   搬送されたシガレットを受け止める２本のローラを備
   え、該ローラ上でシガレットを転がしながら該シガレッ
   トの巻き径を計測する巻き径計測部と、 巻き径が計測されたシガレットを、前記ローラに沿って
   軸方向に払い出す第２の搬送機構と、 気密室を形成可能な筒部を横向きに備え、上記第２の搬
   送機構により払い出されたシガレットを前記筒部の内部
   に導いて該シガレットを所定の位置に保持し、該シガレ
   ットの通気抵抗を計測する通気抵抗計測部と、 通気抵抗が計測されたシガレットを上記通気抵抗計測部
   から払い出す第３の搬送機構と、 水平に配置された計測ステージを備え、該計測ステージ
   上の所定の位置に位置付けられたシガレットの長さと、
   その硬さを計測する長さ／硬さ計測部と、 長さと硬さが計測されたシガレットを前記計測ステージ
   上から横方向に払い出して排出する排出機構とを具備し
   たことを特徴とするシガレット検査装置。