JP2000038384A - グルタルアルデヒドモノアセタールの製造方法 - Google Patents

グルタルアルデヒドモノアセタールの製造方法

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JP2000038384A
JP2000038384A JP10223713A JP22371398A JP2000038384A JP 2000038384 A JP2000038384 A JP 2000038384A JP 10223713 A JP10223713 A JP 10223713A JP 22371398 A JP22371398 A JP 22371398A JP 2000038384 A JP2000038384 A JP 2000038384A
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Yasutaka Tanaka
康隆 田中
Giichi Shimada
義一 嶋田
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  • Heterocyclic Compounds That Contain Two Or More Ring Oxygen Atoms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 2−Y−3,4−ジヒドロ−2H−ピラン
(ここにYはハイドロオキシ基、アルコキシ基、アリー
ルオキシ基又はアラルキルオキシ基を示す)又はその核
置換誘導体とジオールとを反応させてGADMAを高収
率で製造することができる方法を提供すること。 【解決手段】2−Y−3,4−ジヒドロ−2H−ピラン
又はその核置換誘導体とジオールとを反応させて下記一
般式(III)で表されるグルタルアルデヒドモノアセター
ルを製造するに際し、上記反応の終了後の反応粗液から
蒸留操作により該グルタルアルデヒドモノアセタールを
単離する工程における脱低沸成分のための初留操作を、
蒸留缶液温度を100〜200℃に保持しつつ行う、収
率の高い上記グルタルアルデヒドモノアセタールの製造
方法。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はグルタルアルデヒド
モノアセタール(以下GADMAと略することがある)
の製造方法に関する。更に詳しくは、2−Y−3,4−
ジヒドロ−2H−ピラン又はその核置換誘導体とジオー
ルとを反応させて得られるGADMAを蒸留して製造す
る際の蒸留条件を特定することにより、その収率を向上
させることができる製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にジアルデヒドのモノアセタール化
合物はホルミル基が容易にアミノ基、水酸基、カルボキ
シル基、アミノカルボキシル基等に転換可能であるのに
対し、アセタール基は中性ないし塩基性条件下では極め
て安定であるものの、酸性条件下では容易にホルミル基
に転換可能である性質を有するので、この性質を利用し
てジアルデヒドの両末端に異なる官能基を容易に導入出
来ることから、各種化合物、特に医農薬化合物の製造又
は該製造用中間体として利用される重要な化合物であ
る。
【0003】従来、GADMAの製造方法としては、工
業的には2−アルコキシ−3,4−ジヒドロ−2H−ピ
ランとジオールとの反応によって合成する方法が有利と
されてきた(特開昭49−35383号公報)。しかし
ながら、本発明者等が同公報記載の方法に従ってGAD
MAの合成を追試検討した所、原料2−アルコキシ−
3,4−ジヒドロ−2H−ピラン基準でのGADMAの
モル収率は、高々13%程度にすぎず(本明細書の比較
例1)、工業的には到底満足できるものではないことが
判明した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の課題
は、2−アルコキシ−3,4−ジヒドロ−2H−ピラン
を含む2−Y−3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(ここ
にYはハイドロオキシ基、アルコキシ基、アリールオキ
シ基又はアラルキルオキシ基を示す)又はその核置換誘
導体とジオールとを反応させてGADMAを高収率で製
造することができる方法を見出すことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記従来
技術によるGADMAの低収率性を改善、向上させるべ
く鋭意研究を行なった結果、意外にも2−アルコキシ−
3,4−ジヒドロ−2H−ピランとジオールとの反応後
の反応粗液からGADMAを単離するための蒸留工程に
おける初留操作を、その蒸留缶液の温度を特定温度範囲
に保持しつつ行うことによってGADMAを高収率で単
離、製造できることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0006】即ち、本発明の要旨は、下記一般式(I)で
表される2−Y−3,4−ジヒドロ−2H−ピラン又は
その核置換誘導体と下記一般式(II)で表されるジオール
とを反応させて下記一般式(III)で表されるグルタルア
ルデヒドモノアセタールを製造するに際し、上記反応の
終了後の反応粗液から蒸留操作により該グルタルアルデ
ヒドモノアセタールを単離する工程における脱低沸成分
のための初留操作を、蒸留缶液温度を100〜200℃
に保持しつつ行う、上記グルタルアルデヒドモノアセタ
ールの製造方法にある。
【0007】
【化4】
【0008】
【化5】
【0009】
【化6】
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。本発明の原料である、前記一般式(I)で表される
2−Y−3,4−ジヒドロ−2H−ピランにおけるYは
前記のごとくハイドロオキシ基、アルコキシ基、フェノ
キシなどのアリールオキシ基またはベンジルオキシ基な
どのアラルキルオキシ基を示すが、アルコキシ基の場合
は、Yなる置換基は本発明の目的化合物であるGADM
Aの生成に伴い分離し、Yに対応するアルコール性化合
物が副生する。該副生したアルコール性化合物は通常は
蒸留により目的物GADMAと分離する必要があるた
め、沸点的にGADMAと離れたものであること、また
共沸化合物等を形成しないものであることが好ましいの
で、Y置換基はハイドロオキシ基、アリールオキシ基ま
たはアラルキルオキシ基よりは、メトキシ基、エトキシ
基、プロポキシ基、ブトキシ基等の比較的低沸点アルコ
ール化合物に対応するアルコキシ基が好ましく使用され
る。
【0011】具体的化合物としては2−メトキシ−3,
4−ジヒドロ−2H−ピラン、2−エトキシ−3,4−
ジヒドロ−2H−ピラン、2−プロポキシ−3,4−ジ
ヒドロ−2H−ピラン、2−ブトキシ−3,4−ジヒド
ロ−2H−ピラン、2−フェノキシ−3,4−ジヒドロ
−2H−ピラン等が挙げられる。また本発明において
は、前記一般式(I)で表される2−Y−3,4−ジヒド
ロ−2H−ピランの核置換誘導体も使用でき、ピラン環
の5個の炭素原子の一つ以上にアルキル基ないしアリー
ル基を有していてもよい。アルキル基およびアリール基
としては、Yのアルコキシ基およびアリールオキシ基に
対応する基がそれぞれ例示できる。
【0012】また、本発明において、2−Y−3,4−
ジヒドロ−2H−ピランと反応させるジオールは、前記
一般式(II)で表される化合物であり、該ジオールのRは
炭素数1〜10の飽和もしくは不飽和の炭化水素基を示
す。一般式(II)で表される化合物の具体例としては、エ
チレングリコール、1,2−プロピレングリコール、
1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル、1,3−ブタンジオール、カテコール等が挙げられ
るが、中でも沸点的に生成物GADMAとの蒸留分離が
容易である点に加え、安価に入手可能可能である点等か
ら、エチレングリコール又は1,2−プロピレングリコ
ールの使用が特に好適である。
【0013】反応装置に仕込まれるジオールの量は特に
限定されるものではないが、ジオール/2−Y−3,4
−ジヒドロ−2H−ピランなるモル比で、通常、0.5
〜1.5の範囲内が好適である。この場合、モル比が
0.5未満であればGADMAの生成量が極端に減少す
る傾向があり、逆に1.5を超えるとGADMAの生成
量が同様に減少すると同時にグルタルアルデヒドの両末
端のホルミル基が共にアセタール化された副生成物ビス
アセタール体(以下GADBAと略することがある)の
生成量が増加してくる傾向を有し、その結果、GADM
Aの分離操作を煩雑にする。
【0014】本発明に係る製造方法は通常、無溶媒下の
反応で実施できるが、必要に応じてヘキサン、ヘプタ
ン、トルエン等の溶媒を使用する事も可能である。ま
た、上記製造方法による反応は無触媒でも進行するが、
反応速度を上げるためには、工業的には酸触媒の使用が
有利である。使用される酸触媒としては、硫酸、塩酸、
燐酸、酢酸、パラトルエンスルホン酸、メタンスルホン
酸等の一般的な酸の他、各種の陽イオン交換樹脂、シリ
カアルミナ、ゼオライト、活性白土等の固体酸も使用で
き、中でもスルホン酸型陽イオン交換樹脂が、適度な酸
強度と反応後の触媒の分離等処理の容易さから特に好適
である。上記触媒、特に酸触媒の使用量についてはその
種類により異なるが、通常のスルホン酸型陽イオン交換
樹脂を使用する場合の例を挙げれば、反応溶液の0.1
〜10wt%の範囲で使用するのが好ましい結果を与え
る。この場合0.1wt%未満では触媒使用効果は高く
なく、実用上充分な反応速度が得られない。逆に10w
t%を超えると反応速度は充分に向上するものの、反応
後の触媒分離の負荷が増え、工業的観点から実質上の利
点を見出し難い。
【0015】反応温度は、通常20〜200℃が好まし
いが、30〜150℃での実施がより好ましい。この場
合、反応温度が20℃未満では種々の副反応がないので
好ましいが、反応速度が低く、実用上充分な反応速度が
得られ難い。逆に200℃を超えると反応速度の向上は
見られるものの、複雑な重合物等の副反応生成物が増加
する傾向がみられる。
【0016】反応様式としては、回分式、連続式いずれ
の方法でも実施可能である。また、この反応系に固体触
媒を使用する場合、触媒を原料液に懸濁撹拌させる反応
方式の他、触媒充填層に原料を流通ないし循環流通させ
る方法も可能なことは言うまでもない。
【0017】上記の反応終了後の反応粗液から蒸留操作
により目的化合物であるGADMAを単離するが、本発
明は、このGADMAを単離する工程における脱低沸成
分のための初留操作を特定の条件下、即ち、蒸留缶液温
度を100〜200℃に保持しつつ行うことに大きい特
徴を有し、結果としてGADMAの収率の向上に成功し
たものである。
【0018】以下、GADMAの収率の向上する理由に
ついて考察しつつ、蒸留分離の具体的操作について説明
する。前記反応終了後の反応粗液は数種の化合物を含む
化学的平衡混合物である。即ち、反応粗液には、目的化
合物のDADMAの他に、下記式(IV)で示されるグルタ
ルアルデヒド及び下記一般式(V)で表されるグルタルア
ルデヒドビスアセタールがそれぞれDADMAとほぼ同
量含有されている。
【0019】
【化7】
【0020】反応粗液には更に、本反応が原料として2
−Y−3,4−ジヒドロ−2H−ピランを利用している
ことから、Yがアルコキシ基の場合に必然的に副生す
る、置換基Yに対応するアルコールを含有し、該アルコ
ールは前記グルタルアルデヒドとアセタール化合物を形
成することになるが、該アセタール化合物の形としては
下記例示のような幾つかのケースがある。
【0021】
【化8】
【0022】Yがアルコキシ基の場合には、上記のよう
なYに対応するアルコールと前記グルタルアルデヒドと
から形成された各種アセタール化合物も当然GADMA
と共存し、しかも化学的平衡関係にあるため、これら各
種アセタール化合物の増加はGADMAの収率を低下さ
せる要因となる。先行技術(特開昭49−35383号
公報)を利用した場合、GADMAの極めて低い収率し
か得られず、しかもその純度も低くなる理由について
は、Yに対応するアルコールと前記グルタルアルデヒド
から形成されるアセタール化合物(以下Yアセタール類
と総称する)とGADMAの分留が困難であることにあ
り、この事実は本発明者等の検討により明らかになった
ものである(実施例1および比較例1参照)。
【0023】本発明に係る製造法によれば、これらYア
セタール類を分解し、GADMAに転化させることによ
り、GADMA収率を向上させることができる。より具
体的には、反応終了後の化学的平衡状態にある反応粗液
を加熱すると同時にYアセタール類の分解により発生す
るYに対応するアルコール類を選択的に系外に抜取るこ
とにより、平衡関係をGADMA側に移行させ、GAD
MA収率を向上させることにある。
【0024】上記の操作は、反応終了後、触媒未除去状
態で実施することも可能であるが、反応を一旦終了し、
触媒を除去ないし中和した後の液から蒸留操作でGAD
MAを単離する工程において実施する方がより好まし
い。蒸留缶中、触媒共存下で同様の操作を行なった場合
に伴いがちな重合、分解等の副反応の進行、GADMA
の収率の低下、更に純度の低下、釜残液の増粘等の問題
の発生が避けられるために有利であるからである。
【0025】反応終了後の反応液から触媒が除去される
場合、該除去方法としては、触媒がイオン交換樹脂等の
固体触媒の場合は、濾過等の手段により分離除去手段が
好適であり、硫酸等の均一系触媒の場合は、アルカリに
よる中和、固体塩基による吸着除去手段が好適である。
なお、反応終了時点は2−Y−3,4−ジヒドロ−2H
−ピランが消失し、生成物GADMAの濃度が経時的に
変化しなくなる事より知ることができる。
【0026】触媒を除去した反応粗液は、目的物GAD
MAを単離するための蒸留に付される。該蒸留方式とし
ては、バッチ式蒸留方式の他、複数の蒸留塔を接続して
使用する連続式蒸留方式も同様に使用し得る。蒸留工程
においては、初留操作において先ず水、Yに対応するア
ルコール、グルタルアルデヒド、ジオールを系外に抜取
る。本発明の特徴はこの初留操作を、蒸留缶液の温度を
100〜200℃の範囲、より好ましくは130〜18
0℃の範囲に保持しつつ行うことにあり、この温度範囲
に維持することにより前記のYアセタール類を分解除去
することが可能になる。蒸留缶液温が100℃未満の場
合は、Yアセタール類の分解反応が殆ど進行しない。逆
に200℃を超えると、目的物のGADMAの分解、重
合等の副反応が促進されるため、好ましくない。
【0027】なお、蒸留缶液温を上記の所期の範囲に保
持することは、蒸留塔内の減圧度を調節することにより
可能である。100〜200℃に対応する減圧度は、置
換基Yの種類、換言すれば蒸留缶液中に存在する、Yに
対応するアルコールの種類に依存し、また塔内圧は通常
蒸留塔の塔頂で測定されるため、蒸留塔固有の圧力損失
にも依存するため、塔内圧として好適な範囲を規定する
ことは困難であるが、Yがメトキシ基で、蒸留塔が10
段オルダーショウ型での例を挙げると、塔頂圧で100
〜400Torr程度となる。
【0028】蒸留缶液温を上記の範囲に保持することに
より、Yアセタール類の分解とYに対応するアルコール
の系外への抜取りが同時に進行し、最終的にはYアセタ
ール類は消失して対応するグルタルアルデヒド又はGA
DMAに転換するため、GADMAの収率の向上をもた
らす。さらには、Yアセタール類の中には沸点的にGA
DMAに極めて近いために、かなりの程度に製品GAD
MAの純度低下をもたらす化合物もあるが、上記のよう
にYアセタール類を分解させることにより、総体的に製
品GADMAの純度の大きい低下も避けることができ
る。なお、上記の具体的説明例及び以下の実施例では、
バッチ式蒸留を中心にした例を挙げているが、前記のご
とく本発明はバッチ式蒸留方式に限定されることなく、
複数の蒸留塔を使用する連続蒸留方式も使用可能なこと
は言うまでもない。
【0029】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
する。 (実施例1)温度計、還流コンデンサー及び撹拌機を備
えた三つ口フラスコに2−メトキシ−3,4−ジヒドロ
−2H−ピラン(以下、MDPと略す)635g(5.
57モル)、エチレングリコール345g(5.57モ
ル)、陽イオン交換樹脂(オルガノ社製、商品名:アン
バーライトIR−124、酸型)17gを入れ、撹拌し
ながらオイルバスにより加熱して反応液温を90℃と
し、そのまま3時間保持した。冷却後の反応粗液より陽
イオン交換樹脂を濾別した濾液のガスクロマトグラフ分
析によれば、濾液中にはメタノール71.8g(2.2
4モル)、エチレングリコール7.5g(0.12モ
ル)、MDP7.5g(0.07モル)、グルタルアル
デヒド102.6g(1.03モル)、GADMA18
2.2g(1.27モル)、2,2’−トリメチレンビ
ス(1,3−ジオキソラン)(GADBAに相当する)
223.3g(1.19モル)、その他の未同定の副生
物384.8gが含まれていた。なお、化学量論上は原
料MDP消失量に相当するメタノール5.57モルが生
成しているはずであるが、実際はこれより大幅に少ない
ことから、メトキシ基の一部は他の形の化合物になって
いることが明らかである。この濾液を10段オルダーシ
ョウ型蒸留塔の缶に仕込み、塔頂圧400〜170To
rr、缶温130〜132℃で蒸留するとメタノールを
133.0g(4.16モル)含む留分138.9gを
得た(組成分析はガスクロマトグラフィーによる。以下
同じ)。引続き、塔頂圧30Torr、缶温130〜1
42℃でグルタルアルデヒドを93.9g(0.939
モル)含む留分132.9gが得られ、さらに引続き塔
頂圧30Torr、缶温142〜168℃でGADMA
を301.5g(2.09モル)含む製品留分317.
6gを得た。缶に残った残液329gにはGADBAが
261.3g(1.39モル)含まれていた(製品純度
94.9重量%、MDP基準のGADMA収率37.5
モル%)。上記の結果から、反応液の蒸留工程におい
て、メタノールが新たに発生すると共に、GADMA量
が増加していることが明らかである。
【0030】(比較例1)実施例1に準じてMDP63
5g(5.57モル)とエチレングリコール345g
(5.57モル)を陽イオン交換樹脂(オルガノ社製、
商品名:アンバーライトIR−124、酸型)17gの
存在下に反応させた。反応粗液を濾過して得られた濾液
中には、メタノール73.6g(2.30モル)、エチ
レングリコール7.2g(0.12モル)、MDP7.
1g(0.06モル)、グルタルアルデヒド104.0
g(1.04モル)、GADMA186.7g(1.3
0モル)、GADBA228.9g(1.22モル)、
その他の未同定の副生物が373.5g含まれていた。
この濾液を10段オルダーショウ型蒸留塔の缶に仕込
み、塔頂圧30〜3Torr、缶温60〜70℃で蒸留
するとメタノールを67.7g(2.12モル)含む留
分101.39gを得た。引続き、塔頂圧3Torr、
缶温70〜89℃でグルタルアルデヒドを95.6g
(0.956モル)含む留分173.9gが得られ、さ
らに引続き塔頂圧3Torr、缶温89〜117℃でG
ADMAを104.2g(0.724モル)含む製品留
分115.8gを得た。缶に残った残液588.9gに
はGADBAが231.3g(1.23モル)含まれて
いた(製品純度90.0%、MDP基準のGADMA収
率13.0モル%)。
【0031】
【発明の効果】前記一般式(I)の2−Y−3,4−ジヒ
ドロ−2H−ピランと前記一般式(II)のジオールとの反
応で得られた反応粗液からGADMAを蒸留分離する場
合、初留温度を100〜200℃範囲に規定することに
より、Yアセタール等、不要なアセタールの生成が減少
し、その結果、目的のGADMAの収率を向上させるこ
とができた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で表される2−Y−3,
    4−ジヒドロ−2H−ピラン又はその核置換誘導体と下
    記一般式(II)で表されるジオールとを反応させて下記一
    般式(III)で表されるグルタルアルデヒドモノアセター
    ルを製造するに際し、上記反応の終了後の反応粗液から
    蒸留操作により該グルタルアルデヒドモノアセタールを
    単離する工程における脱低沸成分のための初留操作を、
    蒸留缶液温度を100〜200℃に保持しつつ行うこと
    を特徴とする、上記グルタルアルデヒドモノアセタール
    の製造方法。 【化1】 【化2】 【化3】
JP10223713A 1998-02-17 1998-07-23 グルタルアルデヒドモノアセタールの製造方法 Pending JP2000038384A (ja)

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