JPH11228566A - ジアルデヒドモノアセタールの製造方法 - Google Patents
ジアルデヒドモノアセタールの製造方法Info
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Abstract
ルデヒドモノアセタール(III)を効率よく製造する方法
を提供する。 【解決手段】 ジアルデヒド(I)とジオール(II)からジ
アルデヒドモノアセタール(III)を製造する方法におい
て、第1段階として、ジアルデヒド(I)と、モル比でそ
の2倍以上のジオール(II)とを反応させてジアルデヒド
ビスアセタール(IV)を得、次いで第2段階として、該ジ
アルデヒドビスアセタール(IV)とジアルデヒド(I)とを
反応させることを特徴とするジアルデヒドモノアセター
ル(III)の製造方法。 (式中、R1は炭化水素残基を示す。) HO−R2−OH (II) (式中、R2は炭化水素残基を示す。)
Description
アセタールの製造方法に関する。更に詳しくは、ジアル
デヒドモノアセタールを、ジアルデヒドとジオールから
直接得る方法に代え、一旦中間体のジアルデヒドビスア
セタールを製造する第1段階と、得られたジアルデヒド
ビスアセタールを用いてジアルデヒドモノアセタールを
製造する第2段階とからなる方法に関するものである。
ホルミル基が容易にアミノ基、水酸基、カルボキシル
基、アミノカルボキシル基等に転換可能であり、しかも
アセタール基は中性ないし塩基性条件下では極めて安定
であり、かつ酸性条件下では容易にホルミル基に転換可
能である性質を有するため、これらの性質を利用して両
末端に異なる官能基を容易に導入出来ることから、特に
医薬、農薬等の製造における中間体として利用できる重
要な化合物である。
な製造方法としては、従来幾つかの方法が提示されてい
るが、原料が市販の工業用化学品として安価かつ入手容
易なものが好ましいため、ジアルデヒドとジオールとの
反応により、直接製造する方法が最も有利と考えられて
きた。この直接製造する方法の一例としては反応式
(V)、 即ち、ジアルデヒドとしてグルタルアルデヒド
を、ジオールとしてエチレングリコールをそれぞれ使用
してグルタルアルデヒドモノアセタールを製造する反応
式を挙げることができる。
ドモノアセタールは容易に製造出来るように思われる
が、現実には高収率でグルタルアルデヒドモノアセター
ルを得ることは困難である。その理由は上記の反応は平
衡反応であり、しかもグルタルアルデヒドモノアセター
ルは同時に副生成する、又はグルタルアルデヒドとの副
反応で生成するグルタルアルデヒドビスアセタール(VI)
とも化学平衡関係にあるためである。
ルタルアルデヒド、グルタルアルデヒドモノアセター
ル、グルタルアルデヒドビスアセタール、エチレングリ
コール及び水の5成分を含む反応粗液から蒸留操作によ
りグルタルアルデヒドモノアセタールを単離しなければ
ならないという煩雑さの他に、上記蒸溜操作に際し、通
常、最も低沸点である水が系外に抜けるに従って、グル
タルアルデヒドビスアセタールが増加しやすいため、原
料グルタルアルデヒドに対する目的物のグルタルアルデ
ヒドモノアセタールの収率は高々20%程度しか得られ
ないという問題があった。この事実は後記の比較例1の
説明からも明らかである。
アセタールの生成反応は、グルタルアルデヒドとエチレ
ングリコールの反応工程において使用されることのある
酸触媒を除去(固体触媒の使用の場合)ないし中和(均
一系触媒の使用の場合)しても完全に避けることはでき
ないことは、後記の比較例1の説明からも明らかであ
る。
アセタールの生成反応問題を避ける方法として、特公昭
51-4211号公報は大過剰のグルタルアルデヒドにエチレ
ングリコールを少量づつ滴下しながら同時に、発生する
水を系外に抜取る反応方法を開示しているが、グルタル
アルデヒドビスアセタールの生成速度はグルタルアルデ
ヒドモノアセタール生成速度よりもむしろ大きいことか
ら、グルタルアルデヒドビスアセタールの生成を抑えな
がら適度な速度で水を系外に除去する、工程条件の極め
て微妙な制御を要し、工業的に実施することは実質上困
難である。
ルデヒドとジオールから、医薬、農薬等の製造中間体と
して有用なジアルデヒドモノアセタールを効率よく製造
する方法を見出すことにある。
解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ジアルデヒドにジオ
ールをモル比で2倍以上加えた系を使用して反応させ、
発生した水と過剰のジオールを蒸溜により除去すること
でほぼ純粋なジアルデヒドビスアセタールを合成する第
一段階と、得られたジアルデヒドビスアセタールと原料
のジアルデヒドとを反応させ、発生した水と過剰のジオ
ールを蒸留により除去してジアルデヒドモノアセタール
を得る第二段階とを組み合わせた二段階反応法が最も確
実なジアルデヒドモノアセタールの製造方法であること
を見出した。
発明の第一は、ジアルデヒド(I)とジオール(II)からジ
アルデヒドモノアセタール(III)を製造する方法におい
て、第1段階として、ジアルデヒド(I)と、モル比でそ
の2倍以上のジオール(II)とを反応させてジアルデヒド
ビスアセタール(IV)を得、次いで第2段階として、該ジ
アルデヒドビスアセタール(IV)とジアルデヒド(I)とを
反応させることを特徴とするジアルデヒドモノアセター
ル(III)の製造方法である。
2段階の反応を酸触媒の存在下に行う前記第一のジアル
デヒドモノアセタール(III)の製造方法である。さらに
本発明の第三は、ジアルデヒドビスアセタール(IV)との
反応に使用されるジアルデヒド(I)が無水のジアルデヒ
ドである前記第一のジアルデヒドモノアセタール(III)
の製造方法である。
する。本発明に係る製造方法に適用できるジアルデヒド
(I)の具体例としては、グルタルアルデヒド、マロンジ
アルデヒド、スクシンジアルデヒド、β−メチルグルタ
ルアルデヒド、アジピンジアルデヒド、マレインジアル
デヒド、テレフタルアルデヒド等の脂肪族、芳香族のジ
アルデヒドを挙げることができる。なお、一般にこれら
のジアルデヒド類は水を含まない高純度のものは容易に
多量体を形成するため、長期保存が困難なことから、市
販されているものは一般に50重量%以下の水溶液の形
となっている。
階のジオール(II)との反応によるジアルデヒドビスアセ
タール(IV)の合成においては特に問題にはならないが、
好ましくは後記の第二段階のジアルデヒドと同様に実質
的に無水であることが好ましい。第二段階のジアルデヒ
ドビスアセタール(IV)とジアルデヒド(I)との反応にお
いては、化学平衡上、ジアルデヒドモノアセタール(II
I)の生成を阻害するため、ジオール(II)との反応に先立
ち、ジアルデヒド(I)中の水はできる限り除去して置く
ことが望ましい。
酸カルシウム等の脱水剤が好ましく使用されるが、ナト
リウム、生石灰等の塩基性の脱水剤はジアルデヒドを重
合させるため使用出来ない。このように特定の脱水剤の
使用によって水の除去は可能であるが、一般には蒸留に
よる方法が経済的である。
無水の高純度のジアルデヒド(I)は、前記のように多量
体化して固化する傾向があるが、この固化はかなり緩慢
に進行するものであり、通常、数日間は流動性が保持さ
れるので、固化する以前に他方の原料であるジアルデヒ
ドビスアセタール(IV)と混合してしまえば、多量化して
固体とはならず、常に液体として取扱えるため、工業的
にも、特に問題なく使用出来る。
としては、エチレングリコール、1,2−プロピレング
リコール、1,3−プロピレングリコール、1,3−ブタ
ンジオール、1,4−ブタンジオール、カテコール、グ
リセリン、ペンタエリスリトール等の脂肪族、芳香族ジ
オールが挙げられるが、中でも、沸点から見て目的物と
の蒸留分離が容易である点、安価に入手可能である点、
適度のアセタール化の容易さと、ホルミル基への戻し易
さを兼備している点から、エチレングリコール及び1,
2−プロピレングリコールが特に好ましく使用される。
役割を持つジアルデヒドビスアセタール(IV)の合成法に
つき説明する。ジアルデヒドビスアセタール(IV)はジア
ルデヒド(I)とジオール(II)から合成される。ジアルデ
ヒド(I)は前記のように一般に水溶液として市販されて
おり、本発明に言う第1段階のジアルデヒドビスアセタ
ール(IV)の合成においては水溶液のままでも差支えな
い。なお、この第1段階の反応は、通常無溶媒で実施で
きるが、ヘキサン、ヘプタン、トルエン等の有機溶媒を
使用する事も可能である。第2段階で使用されるジアル
デヒド中の水分については後述する。
ド(I)に対するジオール(II)のモル比は、化学量論的に
は前者の1に対して2であるが、反応が平衡反応である
点を考慮すれば、ジオール(II)を2よりも過剰とした方
が有利であり、通常は2.1〜4.0、より好ましくは
2.2〜3.0のモル比で実施される。2.1未満ではジ
アルデヒドビスアセタール(IV)への転換か不十分になる
場合があり、逆に4.0を超えてもジアルデヒドビスア
セタール(IV)の収率はさほど向上しないばかりか、蒸留
により除去すべきジオール(II)が増加し、必要なエネル
ギーの増大を招きかねない。これらの点を考慮すればジ
オールをモル比で2.2〜3.0の範囲で供給することが
最も好ましい。
るが、充分な反応速度は得られないため工業的には酸触
媒の使用が有利である。酸触媒としては、硫酸、塩酸、
燐酸、酢酸、パラトルエンスルホン酸、メタンスルホン
酸等の一般的な酸の他、各種の陽イオン交換樹脂、シリ
カアルミナ、ゼオライト、活性白土等の固体酸も使用で
き、中でもスルホン酸型陽イオン交換樹脂が、適度な酸
強度と反応後の処理の容易さの点から特に好適である。
る酸の種類により異なるが、通常のスルホン酸型陽イオ
ン交換樹脂を使用する場合の例を挙げれば、反応溶液の
0.1〜10wt.%の範囲で使用するのが好ましい結果を
与える。0.1wt.%未満では実用上充分な反応速度が得
られないことが多く、逆に10wt.%を超えて使用した
場合は、触媒分離の負荷が増える傾向が見られる。
より好ましくは30〜150℃の反応温度℃で実施する
のが好ましい。20℃未満では実用上充分な反応速度が
得られないことが多く、又逆に200℃を超える温度で
は重合物等の副生が増加し易い傾向にある。
続式いずれの方法でも実施可能である。また、ジアルデ
ヒド(I)がジアルデヒドビスアセタール(IV)に転化して
発生する水を反応と同時に系外に抜取る、所謂反応蒸留
方式を採用することも出来る。もっともこの方式に代
え、反応と、蒸留による水の除去を別々の装置で行なっ
たとしても、蒸留工程での缶液中では水の系外留出に伴
いジアルデヒド(I)からジアルデヒドビスアセタール(I
V)への反応が進行するため、特に意図せずとも上記反応
蒸留方式で反応させていることになる。従って、反応後
の反応液中の触媒を除去ないし中和して後蒸留に付すこ
とは不利ではないかと考えられるが、固体触媒を使用
し、しかも装置上の制約から触媒を濾過等により除去す
る必要がある場合でも、前記同様に蒸留時に、速度は遅
いが反応は進行するため、通常のバッチ蒸留のように数
時間以上の蒸留時間をとる場合には、特に問題とならな
い。但し、連続蒸留におけるように、蒸留工程での液の
滞留時間が短い場合には、系中に酸触媒を存在させた方
が有利である。
(II)、ジアルデヒドビスアセタール(IV)が分離できる条
件を採用すればよいが、ジオール(II)を再使用する必要
が無い場合には水とジオール(II)は分離せずに廃棄して
も良い。またジアルデヒドビスアセタール(IV)は留出さ
せて単離する必要は無く、缶出液の形で次の反応に使用
可能である。
階で得られたジアルデヒドビスアセタール(IV)と原料の
ジアルデヒド(I)とを反応させるが、第1段階で使用さ
れる場合と異なり、この反応に使用するジアルデヒド
(I)に共存する水分は、系中に共存するジアルデヒドビ
スアセタール(IV)と反応することにより、ジオール(II)
を遊離させ、結果的に蒸留工程において、ジアルデヒド
モノアセタール(III)とジオール(II)との反応を生起す
ることでジアルデヒドモノアセタール(III)の収率を低
下させることになる。従って水分濃度は低いほど、ジア
ルデヒドモノアセタール(III)の収率上は有利である。
(I)は、通常水より高沸点のものであるから、蒸留操作
においては水を低沸点物として系外に除去した後、ジア
ルデヒド(I)は缶出液として容易に得ることが出来る。
ジアルデヒド(I)中に残る水分濃度は前記のごとく可能
な限り低いことが好ましいが、必ずしも完全に無水状態
にする必要は無く、10重量%以下が好ましい。しか
し、数%程度以下にしておくことがより好ましい。この
程度にして置くことにより、第2段階での反応において
問題無く使用可能である。
た高純度のジアルデヒド(I)は、前述のように、多量体
化して固化する性質を有する点である。ジアルデヒド
(I)の多量体はその単量体と同様にジアルデヒドビスア
セタール(IV)と反応し、ジアルデヒドモノアセタール(I
II)を与えるため、反応上の問題はないが、一旦固化し
てしまうと工業的にはハンドリング上の問題が生ずる。
しかし、幸い、ジアルデヒド(I)の多量体化は通常かな
り緩慢で、数日間は流動性が保持されるから、水分を除
去したジアルデヒド(I)は速やかに第2段階での反応相
手であるジアルデヒドビスアセタール(IV)と混合してお
くことによりこのハンドリング上の問題は回避できる。
ルデヒドビスアセタール(IV)との反応条件につき説明す
る。反応槽に仕込むジアルデヒドビスアセタール(IV)に
対するジアルデヒド(I)のモル比は、ジアルデヒドモノ
アセタール(III)の合成上、化学量論比である1.0付近
が最も効率的であるが、特に回分法で反応蒸留方式の製
造を行なう場合、初回反応の仕込みはジアルデヒド(I)
に対して大過剰のジアルデヒドビスアセタール(IV)を加
え、ジアルデヒドモノアセタール(III)を留出させた
後、缶に残ったジアルデヒドビスアセタール(IV)にジア
ルデヒド(I)を追加して反応を継続する方法も効率的で
ある。
きるが、ヘキサン、ヘプタン、トルエン等の溶媒を使用
することも可能である。また、本反応は無触媒でも進行
するが、充分な反応速度は得られないため工業的には酸
触媒の使用が有利である。酸触媒としては、硫酸、塩
酸、燐酸、酢酸、パラトルエンスルホン酸、メタンスル
ホン酸等の一般的な酸の他、各種の陽イオン交換樹脂、
シリカアルミナ、ゼオライト、活性白土等の固体酸も使
用でき、中でもスルホン酸型陽イオン交換樹脂が、適度
な酸強度と反応後の処理の容易さから特に好適である。
る酸の種類により異なるが、通常のスルホン酸型陽イオ
ン交換樹脂を使用する場合の例を挙げれば、反応溶液の
0.1〜10wt.%の範囲で使用するのが好ましい結果を
与える。0.1wt.%未満では実用上充分な反応速度が得
られないことが多い。また、逆に10wt.%を超える場
合は触媒分離の負荷が増え、実質上の利点が少なくなる
可能性がある。
ましくは30〜150℃である。反応温度が20℃未満
では実用上充分な反応速度が得られない場合があり、逆
に200℃を超える場合は重合物等の副生が増加しやす
い傾向にある。30〜150℃の範囲内では常に充分な
反応が進行する。
続式いずれの方法でも実施可能である。また、先に記し
たように、蒸留装置の缶液に触媒を共存させ、生成物を
留出させながら反応させる、所謂反応蒸留方式を採用す
ることも出来る。また、この第2段階における反応は平
衡反応であるから、反応に仕込まれたジアルデヒド(I)
とジアルデヒドビスアセタール(IV)は、それぞれ100
%はジアルデヒドモノアセタール(III)には転化しない
が、反応後に残されたジアルデヒド(I)とジアルデヒド
ビスアセタール(IV)は再度反応原料として利用出来るこ
とは言うまでもない。
明する。 〔実施例1〕温度計、還流コンデンサー及び撹拌機を備
えた三つ口フラスコに50wt.%グルタルアルデヒド水
溶液1000g、エチレングリコール744g、陽イオ
ン交換樹脂(オルガノ社製アンバーライトIR−12
4,酸型)30gを入れ、撹拌しながらオイルバスによ
り加熱して反応液温を90℃とし、そのまま3時間保持
した。冷却後の反応粗液より陽イオン交換樹脂を濾別し
た濾液を、10段オルダーショウ型蒸留塔の缶に仕込
み、缶温80〜160℃、減圧度300〜30Torrで蒸
留し、水および少量のエチレングリコールを留出させ
た。缶残液(A液と呼ぶ)1089g中にはグルタルア
ルデヒドビスアセタールが899g含まれていた(含有
量の分析はガスクロマトグラフィーによる。以下同
様。)。10段オルダーショウ型蒸留塔の缶に50wt.
%グルタルアルデヒド水溶液1000gを仕込み、缶温
130℃、減圧度400Torrで水および29gのグルタ
ルアルデヒドを留出させた。得られた缶残液(B液と呼
ぶ)469gに含まれるグルタルアルデヒドは459g
で、水分濃度は0.1wt.%以下であった。温度計、還流
コンデンサー及び撹拌機を備えた、三つ口フラスコに、
上記で得られたA液1080g、B液465g及び陽イ
オン交換樹脂(オルガノ社製アンバーライトIR−12
4、酸型)26gを入れ、撹拌しながらオイルバスによ
り加熱して反応液温を90℃とし、そのまま3時間保持
した。冷却後の反応粗液より陽イオン交換樹脂を濾別し
た濾液を、10段オルダーショウ型蒸留塔の缶に仕込
み、減圧蒸留すると、95〜105℃/30Torrでグル
タルアルデヒドを82.2wt.%の濃度で含む留分237
gが得られ、引続き119〜122℃/30Torrでグル
タルアルデヒドモノアセタールを94.5wt.%の濃度で
含む製品留分674gが得られた。缶残液628g中の
グルタルアルデヒドビスアセタールの濃度は73.9wt.
%であった。本実施例の反応に原料として使用したグル
タルアルデヒドを基準とした、製品留分中に得られたグ
ルタルアルデヒドモノアセタールの収率は44モル%で
あった。
び撹拌機を備えた三つ口フラスコに50wt.%グルタル
アルデヒド水溶液2000g、エチレングリコール62
0g、陽イオン交換樹脂(オルガノ社製アンバーライト
IR−124、酸型)45gを入れ、撹拌しながらオイ
ルバスにより加熱して反応液温を90℃とし、そのまま
3時間保持した。冷却後の反応粗液より陽イオン交換樹
脂を濾別した濾液を、10段オルダーショウ型蒸留塔の
缶に仕込み、缶温80〜160℃、減圧度300〜30
Torrで蒸留し、水とグルタルアルデヒドからなる留出液
(グルタルアルデヒド濃度26.4%)1560gを得
た。引続き、缶温173℃、減圧度30Torrでグルタル
アルデヒドモノアセタールを88.5wt.%の濃度で含む
製品留分179gを得た。缶残液875g中にはグルタ
ルアルデヒドモノアセタールが21g、グルタルアルデ
ヒドビスアセタールが757g含まれていた。本比較例
で原料として使用したグルタルアルデヒドを基準とし
た、製品留分中に得られたグルタルアルデヒドモノアセ
タールの収率は11モル%であった。
る第1段階及び第2段階の反応工程をとることにより、
工業的に確実かつ有利にジアルデヒドモノアセタール(I
II)を製造することが可能となった。
Claims (3)
- 【請求項1】 ジアルデヒド(I)とジオール(II)からジ
アルデヒドモノアセタール(III)を製造する方法におい
て、第1段階として、ジアルデヒド(I)と、モル比でそ
の2倍以上のジオール(II)とを反応させてジアルデヒド
ビスアセタール(IV)を得、次いで第2段階として、該ジ
アルデヒドビスアセタール(IV)とジアルデヒド(I)とを
反応させることを特徴とするジアルデヒドモノアセター
ル(III)の製造方法。 【化1】 【化2】 【化3】 【化4】 - 【請求項2】 第1段階及び又は第2段階の反応を酸触
媒の存在下に行う請求項1記載のジアルデヒドモノアセ
タール(III)の製造方法。 - 【請求項3】 ジアルデヒドビスアセタール(IV)との反
応に使用されるジアルデヒド(I)が無水のジアルデヒド
である請求項1記載のジアルデヒドモノアセタール(II
I)の製造方法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5000998A JPH11228566A (ja) | 1998-02-17 | 1998-02-17 | ジアルデヒドモノアセタールの製造方法 |
PCT/JP1999/000692 WO1999041249A1 (fr) | 1998-02-17 | 1999-02-17 | Procedes de production de monoacetals de dialdehyde |
US09/403,215 US6166225A (en) | 1998-02-17 | 1999-02-17 | Processes for producing dialdehyde monoacetals |
EP99905217A EP0987261A4 (en) | 1998-02-17 | 1999-02-17 | METHOD FOR PRODUCING THE MONOACETALS OF DIALDEHYDES |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5000998A JPH11228566A (ja) | 1998-02-17 | 1998-02-17 | ジアルデヒドモノアセタールの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11228566A true JPH11228566A (ja) | 1999-08-24 |
Family
ID=12847007
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5000998A Withdrawn JPH11228566A (ja) | 1998-02-17 | 1998-02-17 | ジアルデヒドモノアセタールの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11228566A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003081962A (ja) * | 2001-09-13 | 2003-03-19 | Japan Hydrazine Co Inc | グルタルアルデヒドモノアセタールの製造方法 |
WO2004048359A1 (de) * | 2002-11-28 | 2004-06-10 | Basf Aktiengesellschaft | Verfahren zur gewinnung eines aliphatischen dialdehyd-monoacetals |
-
1998
- 1998-02-17 JP JP5000998A patent/JPH11228566A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003081962A (ja) * | 2001-09-13 | 2003-03-19 | Japan Hydrazine Co Inc | グルタルアルデヒドモノアセタールの製造方法 |
WO2004048359A1 (de) * | 2002-11-28 | 2004-06-10 | Basf Aktiengesellschaft | Verfahren zur gewinnung eines aliphatischen dialdehyd-monoacetals |
US7498451B2 (en) | 2002-11-28 | 2009-03-03 | Basf Aktiengesellschaft | Obtaining an aliphatic dialdehyde Monoacetal |
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