JP2000038257A - 糸条の切替巻取機 - Google Patents

糸条の切替巻取機

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JP2000038257A
JP2000038257A JP10206037A JP20603798A JP2000038257A JP 2000038257 A JP2000038257 A JP 2000038257A JP 10206037 A JP10206037 A JP 10206037A JP 20603798 A JP20603798 A JP 20603798A JP 2000038257 A JP2000038257 A JP 2000038257A
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bobbin
switching
winding machine
turret table
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JP10206037A
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Takami Sugioka
隆美 杉岡
Toshihiro Yumitatsu
利博 弓達
Seiji Yoshioka
誠児 吉岡
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Teijin Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安全性、作業性がよく、更に糸掛け作業
性のよい糸条の切替巻取機を提供する。 【解決手段】 機枠にターレットテーブル2を回動可能
に取付け、ターレットテーブルに回転可能に2本のボビ
ンホルダ3、4を突設し、ボビンホルダにボビン5、6
を装着してボビン上に糸条を巻取り、一方のボビンホル
ダに巻取られる糸条が所定量に達すると他方のボビンホ
ルダに順次切替えるようにするとともに、上方から下方
へ供給される糸条を上方へ反転させるための反転ローラ
13を下部位置に具備した糸条の切替巻取機Wにおい
て、巻取機のターレットテーブルが回動するときにボビ
ンホルダに装着したパッケージPが描く軌跡の範囲内で
且つボビンホルダの円周面の側方位置に、糸掛け時に作
業員が立入り可能な糸掛け作業空間Aを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は糸条の切替巻取機に関す
る。より詳しくは、本発明は、特にポリエステル、ポリ
アミドのような熱可塑性合成繊維糸条を紡糸装置から連
続的に紡出してボビンに巻取る巻取機であって、一方の
ボビンホルダのボビンに巻上げた糸条が所定量に達する
と、もう一方のボビンホルダのボビンに順次切替えるよ
うにした糸条の切替巻取機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来は、巻取機の上方に延伸ローラを配
設した巻取り設備においては、巻取機を設置した床から
約1.5〜2mの高さの位置に作業員が載るためのステ
ップが配設されている。糸掛け時には、作業員は巻取機
設置床上を移動可能な階段を使用して前記ステップ上に
上がって、サクションガン等の吸引装置を使用して延伸
ローラに糸条を巻掛けた後、巻取機へ糸条を掛けてい
た。(例えば、特開平6−179574号公報の従来の
技術参照。) 上述したような従来技術に付随する問題点を解決し、設
備の高さが低く、設備コストが安価とでき、且つ、作業
性が良く、しかも安全性の高い糸条の巻取装置を提供す
るため、特開平6−179574号公報には、特別構成
の巻取り設備の発明が提案されている。
【0003】
【従来の技術の問題点】特開平6−179574号公報
に従来例として記載された装置においては高い所へ上が
って作業するため作業性が悪かった。これに対して、特
開平6−179574号公報に提案されている特別構成
の巻取り設備では、このような問題は解消される。
【0004】しかしながら、特開平6−179574号
公報に提案されている特別構成の巻取り設備では、この
巻取り設備の前面の作業空間に立った作業員がサクショ
ンガン等の吸引装置を使用して延伸ローラに糸条を巻掛
け、巻取機へ糸条を掛けている。ところが、近年、巻取
機の1本のボビンホルダに巻取るパッケージの数が増え
て(所謂多コップ化)、ボビンホルダの長さが1mを超
えて益々長くなってきた。このため、特開平6−179
574号で提案された発明においては、糸掛け時に、ワ
インダー(巻取機)の先端の作業空間からローラの先端
までの距離が長くなるため吸引装置が届かなくなり作業
性が悪く、糸掛け作業が困難となるという問題が生じ
た。
【0005】
【発明の目的】本発明は、安全性、作業性がよく、更に
糸掛け作業性のよい糸条の切替巻取機を提供することを
目的とし、特に、安全性、作業性がよく、更に糸掛け作
業性のよいターレットタイプの糸条の切替巻取機を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の開発の背景を簡
単に説明する。従来から用いられている代表的な糸条の
切替巻取機においては、機台にターレットテーブルを回
動可能に設け、このターレットテーブルからボビンホル
ダを回転可能に突設しており、この糸条の切替巻取機に
おいては、従来からターレットテーブルの回動によりタ
ーレットテーブルに突設されたボビンホルダが描く軌跡
の領域内には一切作業員が立ち入ったり、作業員の手等
の身体の一部でも入れてはいけないと考えられていた。
これは作業員が高速回転する巻取機のボビンホルダ等に
接触して怪我等を負うことを防ぐためである。
【0007】しかしながら、これらの切替巻取機の糸掛
け状態をよく観察すれば分かるように、これら切替巻取
機において作業員による糸掛け作業が必要となるのは、
次のような限られた場合である。 (1)切替巻取機の上方の紡糸装置から糸条の紡出を開
始する際に、巻取機に糸掛けをする場合か、または、
(2)巻取機のボビンホルダ上のボビンに巻取り中の糸
条が何等かの理由で切断した際に、巻取機のボビンホル
ダのボビンに糸を再糸掛けする場合である。
【0008】更に、これらの場合には、巻取機に至る糸
道に沿って配置されたローラ等に糸掛けするとともに切
替え巻取機に糸掛けする作業を行う。糸掛けを行う状態
においては、ターレットテーブル上のボビンホルダは初
期の巻取り開始位置にあるか、または、この位置に戻さ
れており、ターレットテーブルは停止しており回動する
ことはない。
【0009】本発明者は、作業員が糸掛け作業を行う場
合が限られていること、および作業者による糸掛け作業
状態ではターレットテーブルが回動することがないこと
に着目した。すなわち、このようなターレットテーブル
が回動しない時間範囲においては、作業員が糸掛け作業
のために、そのターレットテーブルの回動によりボビン
ホルダが描く軌跡の領域に立入ったりまたは作業員が身
体の一部をそのボビンホルダが描く軌跡の領域に入れた
としても危険がない。換言すれば、そのような危険がな
いように保証されているならば、このターレットテーブ
ルの回動によりボビンホルダが描く軌跡の領域内に作業
員が立入ることができることに、本発明者は着目した。
【0010】以上のような、従来、本発明の属する技術
分野において広く信じられていた考え方を逆転する革新
的な発想に基き、本発明は達成されたものである。
【0011】しかして,本発明においては、上記の目的
を、請求項1に記載の発明、すなわち、複数本のボビン
ホルダを有し、一方のボビンホルダのボビンに巻上げた
糸条が所定量に達すると、他のボビンホルダのボビンに
切替えるようにした糸条の切替巻取機において、前記複
数本のボビンホルダを切替えるときに該複数本のボビン
ホルダが形成する軌跡の範囲内に作業員が立入り可能な
糸掛け作業空間を設けたことを特徴とする糸条の切替巻
取機によって達成する。
【0012】本発明は特に、前記糸条の切替巻取機の機
枠に回動可能にターレットテーブルが設けられるととも
に該糸条の切替巻取機のボビンホルダの本数が2本であ
り、該2本のボビンホルダが前記ターレットテーブルに
回転可能に支承されている糸条の切替巻取機において顕
著な効果が奏される。
【0013】より具体的には、本発明は、請求項3に記
載のように、機枠にターレットテーブルを回動可能に取
付け、該ターレットテーブルに回転可能に2本のボビン
ホルダを突設し、該ボビンホルダにボビンを装着して該
ボビン上に糸条を巻取り、一方のボビンホルダに巻取ら
れる糸条が所定量に達すると他方のボビンホルダに順次
切替えるようにするとともに、上方から下方へ供給され
る糸条を上方へ反転させるための反転ローラを下部位置
に具備した糸条の切替巻取機において、前記巻取機のタ
ーレットテーブルが回動するときにボビンホルダが描く
軌跡の範囲内で且つボビンホルダの円周面の側方位置
に、糸掛け時に作業員が立入り可能な糸掛け作業空間を
設けたことを特徴とする糸条の切替巻取機とすることが
好ましい。なお、通常、ターレットテーブルが回動する
ときにはボビンホルダに挿着されたボビン上にパッケー
ジが形成されており、ボビンホルダが描く軌跡の領域
は、実質上、パッケージが描く軌跡の領域となる。
【0014】この場合に、請求項4に記載のように、前
記糸掛け作業空間が前記糸条の切替巻取機の前記反転ロ
ーラ設置位置とは反対側に設けられている糸条の切替巻
取機とすると、本発明の作用効果が一層確実に奏され好
ましい。
【0015】本発明においては、請求項5に記載のよう
に、作業員が前記糸掛け作業空間内に立入るときに、少
なくとも前記切替巻取機のターレットテーブルの回動を
停止するためのインターロックを設けた糸条の切替巻取
機とすることにより、安全性を一層確実なものとするこ
とができる。
【0016】より具体的には、本発明は、請求項6に記
載のように、前記糸掛け作業空間内への作業員の立入り
を制限する開閉可能なカバーを配設した糸条の切替巻取
機とすることが好ましく、この場合にカバーは前記イン
ターロックによりターレットテーブルの回動が停止して
いるときのみ開くことができるように構成されているこ
とが好ましい。
【0017】更に、本発明においては、糸掛け作業空間
に立入った作業員が糸掛け作業を一層容易に行えるよ
う、請求項7に記載のように、前記糸掛け作業空間に立
入る作業員が上がるための踏台を該糸掛け作業空間の近
傍に配設することが好ましい。 〔発明の詳細な説明〕
【0018】次に、本発明の一実施例を図示した図面に
基き、本発明について詳細に説明する。
【0019】
【実施例】添付図面において、図1〜図3は本発明の一
実施例を示し、図1は正面図、図2は図1の側面図、図
3は図1の要部の平面図を示し、(a)は糸掛け作業空
間内への作業員の立入りを制限する開閉可能なカバーが
閉じた状態を示し、(b)は同カバーが開いた状態を示
す。
【0020】図1、図2において、FLは建屋の床を示
し、建屋の床FLには本発明に係る切替巻取機Wが設置
されている。切替巻取機Wの上方には上階の床(図示せ
ず)、更にその上には天井(図示せず)が設置されてい
る。
【0021】上階の床にはスピンブロック(図示せず)
が据付けられ、スピンブロックの下部には上階の床の開
口(図示せず)から糸条Yを下方へ紡出できるように、
複数(本実施例では8個)のノズル(図示せず)が配設
されている。
【0022】複数のノズルを囲むように上階の床の開口
を貫通して下方へ伸びる紡糸筒(図示せず)が装着さ
れ、紡糸筒の側面から冷却空気を吹き出し、ノズルから
紡出された糸条Yを冷却固化させる。
【0023】紡糸筒の下方には、糸条Yに油剤を付着さ
せるための油剤付与ノズル(図示せず)が配設されてい
る。図1に示すように、床FLには切替巻取機Wが配設
され、本実施例においては、切替巻取機Wが複数台ほぼ
直線的に配設されている。
【0024】図1に示すように、切替巻取機Wの上方に
は一対の加熱ローラ17、18からなる第1送りローラ
組、加熱ローラ19とセパレートローラ20からなる第
2送りローラ組からなり、各ローラ17、18、19、
20は、図2に示すように、フレームFに回転可能に支
承されている。すなわち、加熱ローラ17、18および
加熱ローラ19はそれぞれモータ(図示せず)の回転軸
に取着されている。また、セパレートローラ20は軸に
回転可能に支持されている。なお、本実施例のセパレー
トローラ20はエアベアリングを使用して高速回転可能
としている。
【0025】上方より供給される糸条Yを加熱ローラ1
7、18に複数回巻掛けし、更に、糸条Yを加熱ローラ
19とセパレートローラ20に複数回巻掛けし、糸条Y
を加熱し、且つ両ローラ組間で糸条Yを延伸する。
【0026】本発明に係る切替巻取機Wにおいては、機
枠1にターレットテーブル2が、図1を図示した紙面に
垂直、すなわち、図2の紙面に平行な軸線の回りに回動
可能に設けられ、ターレットテーブル2は回動モータ
(図示せず)により回動される。ターレットテーブル2
には、上述の軸線に平行な2本のボビンホルダ3、4が
回転可能に突設されており、ボビンホルダ3、4にはそ
れぞれ複数のボビン5、6が挿着され、ボビン5、6上
に糸条Yをパッケージとして巻取る。図示した実施例の
ボビンホルダ3、4は、モータ(図示せず)により回転
するようになっているが、フリクションローラ(図示せ
ず)を押圧して摩擦回転するようにしてもよい。
【0027】切替巻取機Wのターレットテーブル2の下
方位置において、図1に示すように、機枠1からフレー
ム10が突設され、フレーム10はスライド軸受9を介
して、上下方向に摺動可能にサポータ11を支持してい
る。サポータ11はコンタクトローラ7を回転可能に支
持している。フレーム10とサポータ11との間には、
フレーム10に対するコンタクトローラ7の最上限位置
および最下限位置を検出するセンサ(図示せず)がそれ
ぞれ配置されている。
【0028】糸条巻取り時に、コンタクトローラ7はボ
ビンホルダ3、4のボビン5、6またはボビン5、6上
に形成されたパッケージPに所定の接圧で押圧され、ボ
ビン5、6またはパッケージPに接触して回転して、コ
ンタクトローラ7の回転数が所定の値になるようにボビ
ンホルダ3、4を駆動するモータまたはフリクションロ
ーラの回転数を制御する。
【0029】コンタクトローラ7の上流、すなわち、図
1において、コンタクトローラ7の下側位置に、糸条を
綾振るトラバース装置8が配設されている。図示した実
施例においては、トラバース装置8はコンタクトローラ
7とともにサポータ11に担持されてコンタクトローラ
7とともに移動可能となっているが、フレーム10に固
定設置してもよい。また、本実施例ではトラバース装置
8として、回転ガイドによって糸条を綾振りするものを
使用したが、スクロールカムに係合してヤーンガイドを
往復動するものその他の周知のものでもよい。糸条の切
替え時、すなわち、ターレットテーブル2を回動してボ
ビンホルダ3、4に装着されたボビン5、6を他のボビ
ンホルダ4、3に装着されたボビン3、5に切替える際
には、トラバース装置8の綾振り運動は停止され、糸条
YはパッケージPの端部で、かつ、ボビン5、6の端部
に成形された糸把持溝の近傍で糸条Yの走行位置を保持
して、糸条YをパッケージPの端部に規制する。
【0030】図1において、切替巻取機Wの右下隅部、
すなわち、トラバース装置8の上流には上流から供給さ
れる糸条Yを反転させる反転ローラ13が回転可能に配
設されている。反転ローラ13は巻取機の上方のノズル
から紡出され、延伸ローラ17〜20を経て下方へ送給
された糸条を、上向きに方向変換する。なお、図示した
実施例においては、反転ローラ13はモータ(図示せ
ず)によって所定の周速度に制御されている。
【0031】ターレットテーブル2に突設した2本のボ
ビンホルダ3、4、一層厳密には、ボビンホルダ3、4
に装着されたボビン5、6上に形成されたパッケージP
は、ターレットテーブル2が回動する際に、ほぼ半円状
の軌跡を描く(図1の斜線部分)。前述したように、作
業員が高速回転する巻取機Wのボビンホルダ3、4等に
接触して怪我等を負うことを防ぐため、従来から、この
軌跡の領域内には一切作業員が立ち入ったり、作業員の
手等の身体の一部でも入れてはいけないと考えられてい
た。
【0032】本発明の属する技術分野において、従来、
広く信じられていた上述の考え方を本発明においては逆
転している。すなわち、本発明においては、作業員が糸
掛け作業を行う場合が限られていること、および作業者
による糸掛け作業状態ではターレットテーブル2が回動
することがないことに着目している。従って、ターレッ
トテーブル2が回動しない時間範囲においては、作業員
が糸掛け作業のために、そのターレットテーブル2の回
動によりボビンホルダ3、4が描く軌跡の領域に立入っ
たり、または、作業員が身体の一部をそのボビンホルダ
が描く軌跡の領域に入れたとしても危険がないことに着
目している。
【0033】しかして、本発明においては、ターレット
テーブル2の回動によりボビンホルダ3、4が描く軌跡
の領域内に作業員が立入り可能な糸掛け作業空間Aを設
けている。この作業空間Aは作業員が立入り可能であ
り、そこに立ち入った作業員が切替巻取機Wの上流に配
設された延伸ローラまたは送給ローラ17〜20に糸条
を掛ける。
【0034】図1に示すように、図示した実施例におい
ては、この糸掛け作業空間Aは、切替巻取機Wの反転ロ
ーラ13を設置した位置とは反対側に設けられており、
糸掛け作業空間Aに立ち入った作業員によって糸条Yの
走行が妨げられないようにしている。
【0035】糸掛け作業空間Aに立ち入った作業員が切
替巻取機Wの上流に配設された延伸ローラまたは送給ロ
ーラ17〜20に容易に糸掛け作業を行えるように、図
1に示すように、図示した実施例においては、作業員が
上がるための踏台14が配設されている。この踏台14
はボビンホルダ3、4とともにターレットテーブル2が
回動することを阻害してはいけないので、ターレットテ
ーブル2の回動によりボビンホルダ3、4が描く軌跡の
領域の外に設置される。本実施例においては、切替巻取
機Wの下方で、且つ、作業員が立入り可能な糸掛け作業
空間Aの下方に、踏台14が設置されている。更に、本
実施例においては、踏台14には、切替巻取機Wが倒れ
ないように切替巻取機Wを支持するベースを兼用させ
て、切替巻取機全体をコンパクト化している。
【0036】図示した実施例では切替巻取機Wの延伸ロ
ーラまたは送給ローラ17〜20側の上部はカバー22
で覆われ、これらローラ17〜20の熱が切替巻取機W
に伝わったり、これらローラ17〜20周りで糸条Yか
ら分離した油剤などが切替巻取機Wに混入することを防
止している。糸掛け作業時に作業員が糸掛け作業空間A
に立入り易くするとともに、ターレットテーブル2が回
動する危険がある状態で作業員が糸掛け作業空間Aに立
入ることをなくすために、図3に示すように、カバー2
2に開閉可能なカバー15を配設している。
【0037】すなわち、カバー22の作業員が進入する
部分には、作業員が立入り可能な糸掛け作業空間Aを覆
うように開閉可能にカバー15が配設されて、糸条Yの
巻取り中は作業員が前記空間に進入できないように構成
されている。また、開閉可能なカバー15は糸条Yの巻
取り中は開らくことができないよう公知の電気回路また
はその他の制御回路によりインターロックがとられてい
る。この場合に、図示した実施例のカバー15は作業員
が把手15′を持って開閉できるようになっており、且
つ上述したインターロックがとられているが、糸掛け作
業空間Aへ作業員が立入り可能な状態になった時に作業
員がスイッチを押すとカバー15が開くようにインター
ロックを構成してもよい。
【0038】更に、作業員が上がる踏台14の周辺に
は、作業員の安全を確保するための手摺16が配設され
ており、作業員が踏台14上でバランスを崩したり、隣
設する切替巻取機Wへの巻取り糸条Yや隣設する切替巻
取機Wの回転部分に触れることがないようにしている。
【0039】以下、本発明の切替巻取機Wの作用につい
て説明する。切替巻取機Wの上方の紡糸装置から糸条Y
の紡出を開始する際、または、切替巻取機Wのボビンホ
ルダ3、4上のボビン5、6に巻取り中の糸条Yが何等
かの理由で切断した際に、ローラ17〜20および切替
巻取機Wのボビンホルダ3、4のボビン5、6に糸条Y
を糸掛けする。この場合には、ターレットテーブル2の
回動を停止、すなわち、ターレットテーブル2を固定し
た状態で、カバー15が開かれ(図3(b)参照)、作
業員は踏台14の上に上がって(図2のBの位置)、サ
クションガン等の吸引装置(図示せず)を用いて切替巻
取機Wの上流のローラ17、18、19、20に順次糸
条を巻掛ける。次いで、踏台14上の作業員は吸引装置
を用いて糸条Yを切替巻取機Wに糸掛けする。
【0040】より具体的には、切替巻取機Wの上方の紡
糸装置から糸条Yの紡出を開始する際には、複数のノズ
ルから紡出されたポリマー塊を上階の作業員が下へ落と
し、踏台14の上に上がった作業員はポリマー塊を吸引
装置に吸引し、吸引装置を用いて糸条Yを切替巻取機W
の上流のローラ17、18、19、20に順次糸条を巻
掛ける。また、切替巻取機Wのボビンホルダ3、4上の
ボビン5、6に巻取り中の糸条Yが何等かの理由で切断
した際には、踏台14の上に上がった作業員は切断した
糸条の端部を吸引装置に吸引し、吸引装置を用いて糸条
Yを切替巻取機Wの上流のローラ17、18、19、2
0に順次糸条を巻掛ける。
【0041】次いで、作業員は踏台14から降り、作業
員が前記空間に立ち入ることができないようにカバー1
5が閉じられる(図3−a)。
【0042】次いで、ローラ17〜20で加熱、延伸さ
れ、送給された複数本の糸条Yは、セパレートローラ2
0から糸ガイド21(図1)によりボビンホルダ3上の
各ボビン5に対応する所定の間隔に分けられた後、所定
の回転速度で駆動される反転ローラ13へ送られ、反転
ローラ13によって進行方向を上向きに変えられ、ボビ
ンホルダ3のボビン5に糸掛けされ、巻取機の定常運転
が開始される。
【0043】これにより、ノズルから紡出された糸条Y
は紡糸筒(図示せず)において冷却空気が吹出けられ冷
却固化され、油剤付与ノズルにより油剤が付着される。
油剤が付着された糸条Yは、ガイドで収束され、更に加
熱ローラ17、18の間に複数回巻掛けられ、次いで加
熱ローラ19とセパレートローラ20との間に複数回巻
掛けられる。加熱ローラ17と加熱ローラ19を所定の
周速比で駆動し、所定の温度で加熱しており、糸条Yは
加熱、延伸される。
【0044】ローラ17〜20で加熱、延伸された送給
された複数本の糸条Yは、セパレートローラ20から糸
ガイド21(図1)によりボビンホルダ3上の各ボビン
5に対応する所定の間隔に分けられた後、所定の回転速
度で駆動される反転ローラ13へ送られ、反転ローラ1
3によって進行方向を上向きに変えられ、糸条Yはトラ
バース装置8でボビンホルダ3に沿って左右に綾振ら
れ、コンタクトローラ7にプリントされてからボビンホ
ルダ3のボビン5上にパッケージPとして巻き取られ
る。
【0045】パッケージPにはコンタクトローラ7が所
定の接圧で押圧され、コンタクトローラ7の回転数が所
定の値になるようにボビンホルダ3を駆動するモータの
回転数を制御する。この際に、本実施例においてはター
レットテーブル2の回動を停止し、すなわち、ボビンホ
ルダ3の位置を固定した状態でボビン5上に糸条を巻取
り、パッケージPの巻太りにつれて、コンタクトローラ
7がスライド軸受9に沿って下方向へ下降する。
【0046】コンタクトローラ7が所定量下降すると、
すなわち、パッケージPの糸巻量が所定量に達すると、
センサ(図示せず)がオンする。センサがオンすると、
すなわち、ボビンホルダ3上のボビン5に形成されたパ
ッケージPの糸巻量が所定量に達したことを検知する
と、ターレットテーブル2がサーボモータなどの回動用
モータ(図示せず)により回動され、それまでコンタク
トローラ7に接触していたボビンホルダ3の上のパッケ
ージPがコンタクトローラ7から退避され、一方、退避
位置にあったボビンホルダ4の上のボビン6がコンタク
トローラ7に接触させられ、公知の方法により、ボビン
6に糸掛けされる。なお、装着したボビン6が新たにコ
ンタクトローラ7に接触させられるボビンホルダ4は、
ボビン6がコンタクトローラ7に接触するまでにモータ
(図示せず)により起動され、所定の回転数とされてい
る。また、退避位置(図1で上側位置)へ移動されたボ
ビンホルダ3の上のパッケージPは公知の玉揚げ手段等
により適宜玉揚げされる。
【0047】本実施例ではターレットテーブルに2本の
ボビンホルダを突設した巻取機について説明したが、本
発明は、例えば本願出願人が先に特開平4−35867
0号公報、特開平6−9154号公報、特開平7−33
333号公報、特開平3−117928号公報等におい
て提案し周知の、2本のボビンホルダを循環するように
した方法を採用した巻取機にも適用できる。
【0048】本実施例では、糸条の巻始めにボビンとコ
ンタクトローラを接触させているが、巻始めにボビンと
コンタクトローラに微小の隙間を与えてもよい。
【0049】本実施例では巻取機の上部に開閉可能なカ
バーを設けて、作業員が糸掛け作業空間への立入りを容
易とするとともに糸掛け作業空間における作業員の糸掛
け作業を一層容易としていたが、場合によっては、巻取
機の前面に開閉可能なカバーを設けてもよい。
【0050】本実施例ではローラを配置したフレームを
巻取機と別体にしたが、一体にしてもよい。
【0051】
【発明の効果】本発明によればボビンホルダを切替える
ときに該複数本のボビンホルダが形成する軌跡の範囲内
に作業員が立入り可能な糸掛け作業空間を設けたため、
切替巻取機の上方のローラ群や切替巻取機への糸掛け時
に作業員はこの糸掛け作業空間に立ち入って糸掛け作業
を行うことができ、巻取機の上流のローラの糸掛け作業
および切替巻取機への糸掛け作業の効率が極めて向上す
る。
【0052】特に、本発明は、巻取機の下部に反転ロー
ラを配設した巻取り設備、錘間の狭い設備においては更
に効率が向上する。この様に巻取機の下部に反転ローラ
を配設することにより、巻取機の高さを低減でき、それ
に従い、その上方に配置されるローラ位置を下げること
ができ、これらローラへの糸掛け作業が容易となる。こ
の場合に、糸掛け作業空間が前記糸条の切替巻取機の反
転ローラ設置位置とは反対側に設けられている糸条の切
替巻取機とすると、本発明の作用効果が一層確実に奏さ
れ好ましい。
【0053】更に、本発明においては、作業員が前記糸
掛け作業空間内に立入るときに、少なくとも切替巻取機
のターレットテーブルの回動を停止するためのインター
ロックを設けた糸条の切替巻取機とすることにより、安
全性を一層確実なものとすることができる。より具体的
には、本発明は、糸掛け作業空間内への作業員の立入り
を制限する開閉可能なカバーを配設した糸条の切替巻取
機とすることが好ましく、この場合にカバーは前記イン
ターロックによりターレットテーブルの回動が停止して
いるときのみ開くことができるように構成されているこ
とが好ましい。また、作業員の立入りを制限する開閉可
能なカバーは、実施例に示したように、切替巻取機とそ
の上方に配設されたローラとの間を仕切るカバーに設け
ることが、作業員の安全性および切替巻取機で巻き取ら
れるパッケージの汚れ等の防止から、好ましい。
【0054】更に、本発明においては、糸掛け作業空間
に立入った作業員が糸掛け作業を一層容易に行えるよ
う、糸掛け作業空間に立入る作業員が上がるための踏台
を糸掛け作業空間の近傍に配設することが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の正面図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】図1の要部の平面図であり、(a)は糸掛け作
業空間内への作業員の立入りを制限する開閉可能なカバ
ーが閉じた状態を示し、(b)は同カバーが開いた状態
を示す。
【符号の説明】
1 機枠 2 ターレットテーブル 3、4 ボビンホルダ 5、6 ボビン 7 コンタクトローラ 8 トラバース装置 9 スライド軸受 10 フレーム 11 サポータ 13 反転ローラ 14 踏台 15 開閉可能なカバー 15′ 把手 16 手摺 17、18 加熱ローラ 19 加熱ローラ 20 セパレートローラ 21 糸ガイド 22 カバー A 糸掛け作業空間 FL 建屋の床 P パケージ W 切替巻取機 Y 糸条
フロントページの続き (72)発明者 吉岡 誠児 愛媛県松山市北吉田町77番地 帝人製機株 式会社松山工場内 Fターム(参考) 3F112 AA06 BA03 CA03 EA10 EB01 EC03 SA06 UA00

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数本のボビンホルダを有し、一方のボ
    ビンホルダのボビンに巻上げた糸条が所定量に達する
    と、他のボビンホルダのボビンに切替えるようにした糸
    条の切替巻取機において、前記複数本のボビンホルダを
    切替えるときに該複数本のボビンホルダが形成する軌跡
    の範囲内に作業員が立入り可能な糸掛け作業空間を設け
    たことを特徴とする糸条の切替巻取機。
  2. 【請求項2】 前記糸条の切替巻取機の機枠に回動可能
    にターレットテーブルが設けられるとともに該糸条の切
    替巻取機のボビンホルダの本数が2本であり、該2本の
    ボビンホルダが前記ターレットテーブルに回転可能に支
    承されていることを特徴とする請求項1に記載の糸条の
    切替巻取機。
  3. 【請求項3】 機枠にターレットテーブルを回動可能に
    取付け、該ターレットテーブルに回転可能に2本のボビ
    ンホルダを突設し、該ボビンホルダにボビンを装着して
    該ボビン上に糸条を巻取り、一方のボビンホルダに巻取
    られる糸条が所定量に達すると他方のボビンホルダに順
    次切替えるようにするとともに、上方から下方へ供給さ
    れる糸条を上方へ反転させるための反転ローラを下部位
    置に具備した糸条の切替巻取機において、前記巻取機の
    ターレットテーブルが回動するときにボビンホルダが描
    く軌跡の範囲内で且つボビンホルダの円周面の側方位置
    に、糸掛け時に作業員が立入り可能な糸掛け作業空間を
    設けたことを特徴とする糸条の切替巻取機。
  4. 【請求項4】 前記糸掛け作業空間が前記糸条の切替巻
    取機の前記反転ローラ設置位置とは反対側に設けられて
    いることを特徴とする請求項3に記載の糸条の切替巻取
    機。
  5. 【請求項5】 作業員が前記糸掛け作業空間内に立入る
    ときに、少なくとも前記切替巻取機のターレットテーブ
    ルの回動を停止するためのインターロックを設けたこと
    を特徴とする請求項2、3または4に記載の糸条の切替
    巻取機。
  6. 【請求項6】 前記糸掛け作業空間内への作業員の立入
    りを制限する開閉可能なカバーを配設したことを特徴と
    する請求項1〜5の何れか1項に記載の糸条の切替巻取
    機。
  7. 【請求項7】 前記糸掛け作業空間に立入る作業員が上
    がるための踏台を該糸掛け作業空間の近傍に配設したこ
    とを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の糸条
    の切替巻取機。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011144019A (ja) * 2010-01-15 2011-07-28 Tmt Machinery Inc 紡糸巻取設備
WO2016142222A1 (de) * 2015-03-07 2016-09-15 Oerlikon Textile Gmbh & Co. Kg Aufspulmaschine
CN111285179A (zh) * 2018-12-06 2020-06-16 欧瑞康纺织有限及两合公司 卷绕机

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