JP2000037349A - 眼の焦点距離測定装置 - Google Patents

眼の焦点距離測定装置

Info

Publication number
JP2000037349A
JP2000037349A JP10206489A JP20648998A JP2000037349A JP 2000037349 A JP2000037349 A JP 2000037349A JP 10206489 A JP10206489 A JP 10206489A JP 20648998 A JP20648998 A JP 20648998A JP 2000037349 A JP2000037349 A JP 2000037349A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
eye
optical path
focal length
flux
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10206489A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeru Sakamoto
繁 坂本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hamamatsu Photonics KK
Original Assignee
Hamamatsu Photonics KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hamamatsu Photonics KK filed Critical Hamamatsu Photonics KK
Priority to JP10206489A priority Critical patent/JP2000037349A/ja
Publication of JP2000037349A publication Critical patent/JP2000037349A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型で、リアルタイム測定が可能な眼の焦点
距離測定装置を提供する。 【解決手段】 本実施形態にかかる眼の焦点距離測定装
置10は、図1のx軸方向に進行する光束であって、y
軸方向への発散あるいは集束割合が、z軸方向に対して
徐々に変化する入射光束Iを照射する光照射系12と、
入射光束Iの光束の光路上に配置され、入射光束Iをz
軸方向に集光して眼Eに投射するシリンドリカルレンズ
14と、光照射系12によって眼に投射された入射光束
Iの網膜における像Sを2次光源として眼Eの外部に照
射される出射光束Oの光路上に配置され、出射光束Oの
光路を変更するハーフミラー16と、ハーフミラー16
によって光路を変更された出射光束Oの光路上に配置さ
れ、出射光束のz方向に対応する方向における輝度分布
を検出するCCD18とを備えて構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、眼の焦点距離測定
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】昨今のパーソナルコンピュータの普及、
あるいは、視覚情報を立体的に提示するバーチャルリア
リティーに関する研究の発展に伴い、視覚疲労の問題が
広く取り上げられている。かかる視覚疲労の原因の究
明、視覚疲労の予防のためには、眼球の調節機能を正確
に測定することが重要であり、特に眼が焦点を合わせて
いる距離の測定が不可欠となる。
【0003】眼の焦点距離測定装置としては、例えば特
開平7−255669号公報に記載されているように、
網膜上に結像された、LCDに表示された画像の像を、
眼前の筐体に固定されたビデオカメラによって撮像し、
当該ビデオカメラのフォーカス調整機構から得られるフ
ォーカス情報によって眼の焦点距離を測定する装置が知
られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の眼
の焦点距離測定装置には、以下に示すような問題点があ
った。すなわち、上記眼の焦点距離測定装置は、焦点距
離を測定するために、焦点調節機能を有するビデオカメ
ラ等の撮像装置を必要とするため、装置が大型化してし
まう。また、焦点距離を測定するために、撮像装置側の
焦点調節動作が必要とされるため、焦点距離の測定にあ
る程度の時間を必要とし、リアルタイムの測定が困難で
ある。
【0005】そこで本発明は、上記問題点を解決し、小
型に構成することができるとともにリアルタイム測定が
可能な眼の焦点距離測定装置を提供することを課題とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の眼の焦点距離測定装置は、第1の方向に進
行するとともに第1の方向と垂直な第2の方向に拡がり
を有する光束であって、第1の方向と第2の方向との双
方に垂直な第3の方向への発散あるいは集束割合が、第
2の方向に対して徐々に変化する第1の光束を照射する
光照射手段と、第1の光束の光路上に配置され、第1の
光束を第2の方向に集光して眼に投射する光投射手段
と、光投射手段によって眼に投射された第1の光束の網
膜における像を2次光源として眼の外部に照射される第
2の光束の光路上に配置され、第2の光束の光路を変更
する光路変更手段と、光路変更手段によって光路を変更
された第2の光束の光路上に配置され、第2の光束の第
2の方向に対応する方向における輝度分布を検出する検
出手段とを備えたことを特徴としている。
【0007】所定の方向(第2の方向)に対して発散あ
るいは集束割合が徐々に変化する第1の光束を眼に投射
した場合、網膜における像の上記所定の方向(第2の方
向)の輝度分布(より具体的には、例えば最も明るい点
位置)は、水晶体の厚み、すなわち眼が合わせている焦
点距離によって変化する。従って、かかる像を2次光源
として眼の外部に照射される第2の光束を光路変更手段
によって検出手段に導き、当該検出手段により上記第2
の方向に対応する方向における輝度分布を検出すること
で、眼の焦点距離を測定することが可能となる。尚、上
記構成は、焦点調節機能を有する撮像装置等が不要であ
り、また、焦点距離の測定のための撮像装置側の焦点調
節動作も不要となる。
【0008】本発明の眼の焦点距離測定装置は、光照射
手段が、第1の方向と第2の方向を含む平面上であっ
て、第2の方向と平行になるように配置された略線状の
出射領域を有し、第1の方向に進行する光束を出射する
光源と、光源から出射された光束の光路上に配置され、
第3の方向における曲率半径が第2の方向に対して徐々
に変化するレンズとを備えて構成されることを特徴とし
ても良い。
【0009】光照射手段を、上記光源と上記形状のレン
ズを用いて構成することで、所定の方向(第2の方向)
に対して発散あるいは集束割合が徐々に変化する第1の
光束を、少数の光学部品から簡単に作ることができる。
【0010】本発明の眼の焦点距離測定装置は、光照射
手段が、第1の方向と第2の方向を含む平面上であっ
て、第2の方向と所定の角度を有するように配置された
略線状の出射領域を有し、第1の方向に進行する光束を
出射する光源と、光源から出射された光束の光路上に配
置された単レンズとを備えて構成されることを特徴とし
ても良い。
【0011】光照射手段を、上記光源と上記単レンズを
用いて構成することで、所定の方向(第2の方向)に対
して発散あるいは集束割合が徐々に変化する第1の光束
を、少数の光学部品から極めて簡単に作ることができ
る。また、本構成における単レンズは、同時に、第1の
光束を第2の方向に集光して眼に投射する光投射手段と
して機能する。そのため、部品点数をさらに減らすこと
が可能となる。
【0012】本発明の眼の焦点距離測定装置は、検出手
段が、光路変更手段に対して、光源の出射領域と略等距
離に配置されていることを特徴としても良い。
【0013】検出手段を、光路変更手段に対して、光源
の出射領域と略等距離に配置することで、光源と検出手
段とが網膜に対して光学的に等価な位置に置かれること
になり、網膜における像のうち最も明るい点の像を検出
手段上に明瞭に結像させることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態にかかる眼の焦
点距離測定装置について図面を参照して説明する。まず
本発明の実施形態にかかる眼の焦点距離測定装置の構成
について説明する。図1は、本実施形態にかかる眼の焦
点距離測定装置の構成図である。
【0015】本実施形態にかかる眼の焦点距離測定装置
10は、図1のx軸方向(第1の方向)に進行するとと
もにz軸方向(第1の方向と垂直な第2の方向)に拡が
りを有する光束であって、y軸方向(第1の方向及び第
2方向との双方に垂直な第3の方向)への発散あるいは
集束割合が、z軸方向に対して徐々に変化する入射光束
I(第1の光束)を照射する光照射系12(光照射手
段)と、入射光束Iの光路上に配置され、入射光束Iを
z軸方向に集光して眼Eに投射するシリンドリカルレン
ズ14(光投射手段)と、シリンドリカルレンズ14を
介して眼に投射された入射光束Iの網膜における像Sを
2次光源として眼Eの外部に照射される出射光束O(第
2の光束)の光路上に配置され、出射光束Oの光路を変
更するハーフミラー16(光路変更手段)と、ハーフミ
ラー16によって光路を変更された出射光束Oの光路上
に配置され、出射光束Oのz方向に対応する方向におけ
る輝度分布を検出するCCD18(検出手段)とを備え
て構成される。
【0016】光照射系12は、x軸方向とz軸方向を含
む平面上であって、z軸方向と平行になるように配置さ
れた略線状の出射領域を有し、x軸方向に進行する光束
を出射する光源部20(光源)と、光源部20から出射
された光束の光路上に配置され、y軸方向における曲率
半径がz軸方向に対して徐々に変化する円錐型レンズ2
2とを備えている。
【0017】光源部12は、近赤外領域の波長を有する
光を照射する発光ダイオード(以下LED24とい
う)、LED24から照射された光の光路上に配置さ
れ、当該光を集光し、略平行光とするためのコンデンサ
レンズ26、及び、コンデンサレンズ26によって平行
化された光の光路上に配置され、z方向に平行な略線上
のスリットPを有するスリット板28とを備えている。
ここで、スリット板28のスリットPは、光源部20の
出射領域となる。
【0018】円錐型レンズ22は、光源部20から出射
された光の光路上に、ハーフミラー16(詳細は後述)
を介して配置されている。円錐型レンズ22の形状は、
円錐台をその上面及び底面に対して垂直に切った形状と
なっており、かかる垂直に切った切断面がハーフミラー
16に対向するように配置され、より詳細には、切断面
が光の進行方向、すなわち、x軸方向と垂直となるよう
に、かつ、円錐台の上面及び底面がy軸方向と平行とな
るように配置されている。上記形状の円錐型レンズ22
を、上記のように配置することで、y軸方向における曲
率半径がz軸方向に対して徐々に変化することとなり、
y軸方向への発散あるいは集束割合が、z軸方向に対し
て徐々に変化する入射光束Iを形成することができる。
【0019】光照射系12から照射された光の光路上、
すなわちの円錐型レンズ22の後段には、シリンドリカ
ルレンズ14が配置されている。シリンドリカルレンズ
14は、円柱をその底面に対して垂直に切った形状とな
っており、かかる垂直に切った切断面が光照射系12
(具体的には円錐型レンズ22)に対向するように配置
され、より詳細には、切断面が光の進行方向、すなわ
ち、x軸方向と垂直となるように、かつ、円柱の底面が
z軸方向と平行となるように配置されている。上記形状
のシリンドリカルレンズ14を、上記のように配置する
ことで、光照射系12から照射された入射光束Iをz軸
方向に集光させて眼Eに入射させることができる。ま
た、シリンドリカルレンズ14の位置、若しくは、眼の
焦点距離測定装置10全体の位置をx軸方向にシフトさ
せ、シリンドリカルレンズ14の焦点が眼Eの水晶体A
の位置になるようにシリンドリカルレンズ14を配置す
ることで、眼Eに対して効率よく入射光束Iを入射させ
ることができる。また、ここで、シリンドリカルレンズ
14とスリット板28との距離はシリンドリカルレンズ
14の焦点距離と等しくなっている。
【0020】光照射系12によって眼Eに投射された入
射光束Iの網膜における像Sは2次光源として作用し、
かかる2次光源から照射されて眼Eの外部に出射される
出射光束Oは、x軸方向に入射光束Iとは逆向きに進行
することになる。従って、出射光束Oは、シリンドリカ
ルレンズ14及び円錐型レンズ22を入射光束Iとは逆
向きに通過する。出射光束Oの光路上にであって、円錐
型レンズ22の後段、すなわち、円錐型レンズ22とス
リット板28との間には、出射光束Oの光路を変更する
ハーフミラー16が配置されている。具体的には、xz
平面に垂直、かつ、xy平面と45゜の角度をなすよう
に配置されており、出射光束Oがz軸方向に進行するよ
うに、その光路が変更される。
【0021】ハーフミラー16によって光路を変更され
た出射光束Oの光路上には、出射光束のz方向に対応す
る方向(すなわち、光路を変更された出射光束Oのx軸
方向)における輝度分布を検出するCCD18が設けら
れている。ここで、特に、CCD18は、ハーフミラー
16に対して、光源部20の出射領域とほぼ等距離に配
置されている。
【0022】続いて、本実施形態にかかる眼の焦点距離
検出装置の作用について説明する。図2は、光源部20
の出射領域、すなわちスリット板28のスリットPから
出射された光束が網膜に投射されるまでの光束の断面形
状の変化を表した図である。
【0023】スリット板28のスリットPから出射され
た直後の光束は、L1に示すようにz軸方向に平行な略
線状の断面を有する。その後この光束は、y軸方向に徐
々に発散し、円錐型レンズ22に入射する直前には、L
2に示すようなz軸方向に平行な長辺、及び、y軸方向
に平行な短辺を有する略長方形の断面となる。
【0024】円錐型レンズ22を通過した光束は、L3
に示すような台形形状となる。すなわち、円錐型レンズ
22のy軸方向における曲率半径がz軸方向に対して徐
々に変化しているため、円錐型レンズ22を通過した光
束は、y軸方向への発散あるいは集束割合が、z軸方向
に対して徐々に変化する光束となる。本実施形態にかか
る眼の焦点距離測定装置10においては、光束のz軸方
向の上側半分はy軸方向に収束しながら、光束のz軸方
向の中央部は平行光として、また、光束のz軸方向の下
側半分はy軸方向に発散するように、円錐型レンズ22
のy軸方向における曲率半径のz軸方向への変化率が調
整されている。尚、この変化率は、焦点距離の測定範囲
及び測定精度、被験者が遠視眼であるか近視眼であるか
等によって、適宜調整することが可能である。
【0025】円錐型レンズ22を通過した光束は、シリ
ンドリカルレンズ14によってz軸方向に集光され、L
4に示すような断面となる。さらにこの光束が眼Eに入
射すると、かかる光束の像Sが網膜上に形成される。こ
こで、網膜上の像Sの形状を考察すると、正常眼(近視
眼でも遠視眼でもない)の者が無限遠に眼Eの焦点を合
わせている場合は、眼Eに平行光が入射した場合に網膜
上に明瞭な像が結像され、収束光、発散光が入射した場
合は、ぼやけた像となる。従って、入射光束Iのうち平
行光の部分であるz軸方向の中央部の像は極めて明瞭に
結像し、収束光であるz軸方向の上側半分の像、及び発
散光であるz軸方向の下側半分の像は、ぼやけた像とな
る。その結果、入射光束Iの網膜上の像Sは、図2に示
すように鼓型の像となる。
【0026】これに対して、正常眼の者が無限遠ではな
い所定の点に眼Eの焦点を合わせている場合は、眼Eに
対して上記所定の点に存する点光源から照射された光と
発散割合が等価な発散光が入射した場合に網膜上に明瞭
な像が結像し、その他の収束光、平行光、発散光が入射
した場合は、ぼやけた像となる。従って、入射光束Iの
z軸方向の下側半分の発散光のうち、上記所定の点に存
する点光源から照射された光と発散割合が等価な発散光
の部分の像は極めて明瞭に結像され、その他の収束光、
平行光、発散光の部分の像は、ぼやけた像となる。その
結果、入射光束Iの網膜上の像Sは、図4(a)に示す
ようなくびれ部分が上側に偏った鼓型の像となる。ここ
で、くびれ部分のz軸方向の位置は、眼Eが焦点を合わ
せている距離に応じて変化する。
【0027】さらに、遠視眼の者が無限遠に眼Eの焦点
を合わせている場合は、眼Eに対して遠視度に応じた集
束光が入射した場合に、網膜上に明瞭な像が結像され、
その他の収束光、平行光、発散光が入射した場合は、ぼ
やけた像となる。従って、入射光束Iのz軸方向の上側
半分の集束光のうち、上記遠視度に応じた集束光の部分
の像は極めて明瞭に結像され、その他の収束光、平行
光、発散光の部分の像は、ぼやけた像となる。その結
果、入射光束Iの網膜上の像Sは、図5(a)に示すよ
うなくびれ部分が下側に偏った鼓型の像となる。ここ
で、くびれ部分のz軸方向の位置は、眼Eが焦点を合わ
せている距離に応じて変化する。
【0028】続いて、網膜における像Sが2次光源とな
って眼Eの外部に出射される出射光束OがCCD18に
よって撮像されるまでの出射光束Oの断面形状の変化を
図3を用いて説明する。なお、出射光束Oは、ハーフミ
ラー16によって光路を変更されているが、説明の便宜
上、出射光束Oはx軸方向に入射光束Iとは逆向きに進
行し、スリット板28の位置に配置されたCCD18に
よって出射光束Oを撮像するものとして説明する。
【0029】網膜上の鼓型の像Sは、鼓型の形状を維持
しながら(L5、L6、L7)シリンドリカルレンズ1
4、円錐型レンズ22を順に通過し、CCD18によっ
て撮像される。ここで、スリット板28とCCD18は
ハーフミラーに対して等距離の位置、すなわち網膜に対
して等距離の位置にあるので、網膜上の鼓型の像Sのう
ちくびれ部分から出射された高輝度の光は、CCD18
上の1点に明瞭に結像する。一方、網膜上の鼓型の像S
のうち、くびれ部分以外の部分から出射された光は、多
数の点光源から出射された光の集合と考えられるので、
CCD18上に置いても光量が弱く広い範囲に分布する
光となる。その結果、CCD18上の像Tは、網膜上の
鼓型の像Sと同形状の中央にくびれ部分を有する鼓型と
なり、かつ、くびれ部分が最も輝度が高い像となる。
【0030】これに対して、図4(a)に示すような近
方視時の網膜上の像Sに対するCCD18上の像Tは、
図4(b)に示すように、くびれ部分が下側に偏った鼓
型となり、かつ、くびれ部分が最も輝度が高い像とな
る。また、図5(a)に示すような遠視眼の者の遠方視
時の網膜上の像Sに対するCCD18上の像Tは、図5
(b)に示すように、くびれ部分が上側に偏った鼓型と
なり、かつ、くびれ部分が最も輝度が高い像となる。こ
こで、すでに述べたように、網膜上の像Sのくびれ部分
のz軸方向の位置は、眼Eが焦点を合わせている距離に
応じて変化する。従って、CCD18によって出射光束
Oのz軸方向に対応する方向における輝度分布を検出す
ることで、より具体的には出射光束Oのz軸方向に対応
する方向における最明点を検出することで、眼Eの焦点
距離を測定することが可能となる。
【0031】続いて、本実施形態にかかる眼の焦点距離
検出装置の効果について説明する。本実施形態にかかる
眼の焦点距離測定装置10は、光照射系12によって、
z軸方向に対して発散あるいは集束割合が徐々に変化す
る入射光束Iを眼に投射して網膜上に像Sを形成し、眼
の焦点距離によって変化する上記像Sのz軸方向の輝度
分布をCCD18で検出することにより眼の焦点距離を
測定する。従って、焦点調節機能を有する撮像装置等が
不要となり、装置を小型化することが可能となる。ま
た、焦点距離の測定のための撮像装置側の焦点調節動作
等も不要となることから、眼の焦点距離のリアルタイム
測定が可能となる。
【0032】また、本実施形態にかかる眼の焦点距離測
定装置10は、光照射系12を、LED24、コンデン
サレンズ26、スリット板28及び円錐型レンズ22に
よって構成している。光照射系12を、上記のような少
数の光学部品から制作することで、装置全体を小型化で
きるとともに、装置の製造コストを削減することが可能
となる。
【0033】さらに、本実施形態にかかる眼の焦点距離
測定装置10は、CCD18の受光面が、ハーフミラー
16に対して、光源部20の出射領域、すなわちスリッ
ト板28のスリットPと略等距離に配置されていること
で、光源部20の出射領域とCCD18とが網膜に対し
て光学的に等価な位置に置かれることになり、網膜上の
像Sのうち最も明るい点の像をCCD18の受光面に効
率よく結像させることができる。従って焦点距離の測定
感度をあげることが可能となる。
【0034】上記実施形態にかかる眼の焦点距離検出装
置10に置いて、光照射系12は、図6に示すような構
成であっても良い。すなわち、光照射系12は、LED
24、コンデンサレンズ26、コンデンサレンズ26に
よって平行化された光の光路上に配置されたスリット板
30、及び、スリット板30を通過した光の光路上に配
置された単レンズである両凸レンズ32を備えて構成さ
れていても良い。ここで、スリット板30は、略線状の
スリットPが、xz平面上であってz方向と所定の角度
を持つように、光軸に対して斜めに配置される。光照射
系12を上記構成とすることによっても、y軸方向への
発散あるいは集束割合が、z軸方向に対して徐々に変化
する入射光束Iを形成することができる。尚、上記構成
とした場合は、両凸レンズ32が、光束をz軸方向に集
光して眼に投射する光投射手段としても機能し、別体と
して光投射手段を設ける必要がなくなり、装置のさらな
る小型化が実現する。また、両凸レンズ32の位置、若
しくは、眼の焦点距離測定装置10全体の位置をx軸方
向にシフトさせ、両凸レンズ32の焦点が眼Eの水晶体
Aの位置になるように両凸レンズ32を配置すること
で、眼Eに対して効率よく入射光束Iを入射させること
ができる。尚、ここで単レンズとは、2つの球面(一方
が平面の場合もある)、若しくは特殊の場合、片面は非
球面で囲まれていて、光を収束・発散させる作用を有す
る光学素子をいう。
【0035】さらに、上記実施形態にかかる眼の焦点距
離検出装置10においては、検出手段としてCCD18
を用いていたが、これはライン型の受光素子であっても
良い。ライン型の受光素子であっても、z軸方向に対応
する方向における輝度分布を検出することが可能であ
る。
【0036】さらに、上記実施形態にかかる眼の焦点距
離検出装置10において、シリンドリカルレンズ14と
眼Eとの間に像回転プリズムを設けても良い。像回転プ
リズムを設けることで、測定すべき輝度分布の方向を変
化させることが可能となる。
【0037】また、上記像回転プリズムを検出手段であ
る撮像素子の走査と同期させて高速回転させることで、
眼屈折力の乱視成分をリアルタイムに知ることができ
る。
【0038】さらに、上記実施形態にかかる眼の焦点距
離検出装置10においては、眼Eの前に、赤外光を反射
させ、可視光を透過させるダイクロイックミラーを配置
することで、上記入射光束Iを屈折させて眼Eに入射さ
せることが可能となり、作業をしながら眼Eの焦点距離
を測定することも可能となる。
【0039】また、上記実施形態にかかる眼の焦点検出
装置10おいては、網膜上の像Sからの出射光束Oの光
路をハーフミラー16によって変更していたが、これ
は、入射光束Iの光路を変更するものであっても良い。
【0040】
【発明の効果】本発明の眼の焦点距離検出装置は、光照
射手段によって所定の方向に対して発散あるいは集束割
合が徐々に変化する光束を眼に投射して網膜上に像を形
成し、眼の焦点距離によって変化する上記像の上記所定
の方向の輝度分布を検出手段で検出することにより、眼
の焦点距離を測定する。従って、焦点調節機能を有する
撮像装置等が不要となり、装置を小型化することが可能
となる。また、焦点距離の測定のための撮像装置側の焦
点調節動作等も不要となることから、眼の焦点距離のリ
アルタイム測定が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかる眼の焦点距離測定装
置の構成図である。
【図2】光束の断面形状を示す図である。
【図3】光束の断面形状を示す図である。
【図4】網膜上の像SとCCD上の像Tの形状を表す図
である。
【図5】網膜上の像SとCCD上の像Tの形状を表す図
である。
【図6】本発明の実施形態にかかる眼の焦点距離測定装
置の構成図である。
【符号の説明】
10…眼の焦点距離測定装置、12…光照射系、14…
シリンドリカルレンズ、16…ハーフミラー、18…C
CD、20…光源部、22…円錐型レンズ、24…LE
D、26…コンデンサレンズ、28、30…スリット
板、32…両凸レンズ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の方向に進行するとともに前記第1
    の方向と垂直な第2の方向に拡がりを有する光束であっ
    て、前記第1の方向と前記第2の方向との双方に垂直な
    第3の方向への発散あるいは集束割合が、前記第2の方
    向に対して徐々に変化する第1の光束を照射する光照射
    手段と、 前記第1の光束の光路上に配置され、前記第1の光束を
    前記第2の方向に集光して眼に投射する光投射手段と、 前記光投射手段によって眼に投射された前記第1の光束
    の網膜における像を2次光源として眼の外部に照射され
    る第2の光束の光路上に配置され、前記第2の光束の光
    路を変更する光路変更手段と、 前記光路変更手段によって光路を変更された前記第2の
    光束の光路上に配置され、前記第2の光束の前記第2の
    方向に対応する方向における輝度分布を検出する検出手
    段と、を備えたことを特徴とする眼の焦点距離測定装
    置。
  2. 【請求項2】 前記光照射手段は、 前記第1の方向と前記第2の方向を含む平面上であっ
    て、前記第2の方向と平行になるように配置された略線
    状の出射領域を有し、前記第1の方向に進行する光束を
    出射する光源と、 前記光源から出射された光束の光路上に配置され、前記
    第3の方向における曲率半径が前記第2の方向に対して
    徐々に変化するレンズとを備えて構成されることを特徴
    とする請求項1に記載の眼の焦点距離測定装置。
  3. 【請求項3】 前記光照射手段は、 前記第1の方向と前記第2の方向を含む平面上であっ
    て、前記第2の方向と所定の角度を有するように配置さ
    れた略線状の出射領域を有し、前記第1の方向に進行す
    る光束を出射する光源と、 前記光源から出射された光束の光路上に配置された単レ
    ンズとを備えて構成されることを特徴とする請求項1に
    記載の眼の焦点距離測定装置。
  4. 【請求項4】前記検出手段は、 前記光路変更手段に対して、前記光源の出射領域と略等
    距離に配置されていることを特徴とする請求項2または
    3に記載の眼の焦点距離測定装置。
JP10206489A 1998-07-22 1998-07-22 眼の焦点距離測定装置 Pending JP2000037349A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10206489A JP2000037349A (ja) 1998-07-22 1998-07-22 眼の焦点距離測定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10206489A JP2000037349A (ja) 1998-07-22 1998-07-22 眼の焦点距離測定装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000037349A true JP2000037349A (ja) 2000-02-08

Family

ID=16524229

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10206489A Pending JP2000037349A (ja) 1998-07-22 1998-07-22 眼の焦点距離測定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000037349A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014519943A (ja) * 2011-07-14 2014-08-21 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ 光学焦点の遠隔測定のためのシステム及び方法
CN111258163A (zh) * 2020-03-19 2020-06-09 无锡视美乐激光显示科技有限公司 光源装置、光路结构设计方法及投影系统

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014519943A (ja) * 2011-07-14 2014-08-21 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ 光学焦点の遠隔測定のためのシステム及び方法
CN111258163A (zh) * 2020-03-19 2020-06-09 无锡视美乐激光显示科技有限公司 光源装置、光路结构设计方法及投影系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6827442B2 (en) Ophthalmic wavefront measuring devices
US3536383A (en) Automatic optometer for measuring the refractive power of the eye
AU2002313824A1 (en) Ophthalmic wavefront measuring devices
KR100487755B1 (ko) 굴절력측정방법 및 그 장치
JPH08248132A (ja) 変位情報検出装置
JPH0812127B2 (ja) 曲率半径測定装置及び方法
JPH08254650A (ja) 焦点検出装置
JPH08240408A (ja) 変位センサ
JP3120885B2 (ja) 鏡面の測定装置
JP2000037349A (ja) 眼の焦点距離測定装置
US6897421B2 (en) Optical inspection system having an internal rangefinder
JP4458937B2 (ja) 眼屈折力測定装置
JP2003177292A (ja) レンズの調整装置および調整方法
JP2005017127A (ja) 干渉計および形状測定装置
JPH08334317A (ja) 測定顕微鏡
JP2006042921A (ja) 眼屈折力測定装置
JPH08261734A (ja) 形状測定装置
JPH11346998A (ja) 眼屈折計
JPH01304339A (ja) 屈折角測定装置
JP2001324314A (ja) 測定装置
JP3106127B2 (ja) 眼科装置
JPH06245909A (ja) 眼屈折計
JPH04269640A (ja) オートレンズメータ
JP2010145531A (ja) 焦点検出装置
JPS624969B2 (ja)