JP2000036776A - ディジタル加入者線通信システム用のアナログ受信等化器 - Google Patents

ディジタル加入者線通信システム用のアナログ受信等化器

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JP2000036776A
JP2000036776A JP11089820A JP8982099A JP2000036776A JP 2000036776 A JP2000036776 A JP 2000036776A JP 11089820 A JP11089820 A JP 11089820A JP 8982099 A JP8982099 A JP 8982099A JP 2000036776 A JP2000036776 A JP 2000036776A
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Mukuherujii Subuhashishi
ムクヘルジー スブハシシ
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  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非同期ディジタル加入者線通信の特に高周波
での線路減衰を補償して信号損失を回避する。 【解決手段】 等化器57では、2つの演算増幅段11
0,112が縦続形式で接続されている。演算増幅段1
10,112はそれぞれ、演算増幅器111,113を
含む。演算増幅器111,113はそれぞれ、入力RC
回路網及び帰還RC回路網を有する。例えば、演算増幅
段110は、可変抵抗器Rs1とコンデンサCs1との
並列RC回路網とこれに直列の抵抗器Ri1とからなる
入力RC回路網と、可変抵抗器Rf1及びコンデンサC
f1からなる帰還並列RC回路網とを含む。演算増幅段
112も類似した構成を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気通信システム
の分野、特に、加入者線モデムでの信号処理及びインタ
フェース回路に関する。
【0002】遠隔にあるコンピュータ間でのディジタル
情報の高速交換は、業務、教育及び個人コンピュータ用
途を含む多くのコンテキストの現代の計算にいまやほと
んど欠かせない部分である。高速データ通信の現在及び
将来の応用がこの分野におけるシステム及びサービスの
需要を持続させると予想される。例えば、ビデオ・オン
・デマンド(VOD)は、ディジタル情報交換の領域で
技術の発展をある期間にわたって推進してきた一領域で
ある。かなり最近、国際インターネット(以下、単に
「インターネット」)の用途及び人気の急速な増大が、
特に現存する基本施設を使用してかなり高いビット速度
を達成するに当たって、遠隔にあるコンピュータ間の情
報の進歩した通信を目指すシステムの研究及び準備開発
に更に動機を与えてきた。
【0003】上掲のかつ引き続き発展する状況から起こ
る技術の一型式は、ディジタル加入者線(DSL)とこ
の分野では呼ばれる。DSLは、一般に、従来の電話会
社の銅配線を介した比較的高い帯域幅を与える公衆網技
術を指す。DSLは、更に、特定の期待されるデータ転
送速度とデータを通信する媒体の型式及び長さと通信さ
れるデータをコード化しかつデコードする方式とに従っ
て技術のいくつかの異なるカテゴリーに分離されてい
る。
【0004】各場合に、DSLシステムは、一対の通信
モデムとして考えることもでき、その対をなす1つがホ
ーム又はオフィス・コンピュータのような顧客サイトに
あり、この対をなす他の1つは網コントローラ・サイ
ト、典型的には電話会社電話局にある。電話会社システ
ム内で、このモデムは、しばしば主線網と呼ばれる網の
ある型式のものと通信するように接続され、この主線網
はルータ又はディジタル加入者線アクセス・マルチプレ
クサ(DSLAM)のような機器を介して他の通信経路
と通信する。これらの装置を通して、主線網は、専用情
報源及びインターネットと更に通信することもできる。
結果として、インターネット情報のような主線網を経由
してアクセス可能な情報を電話局DSLモデムとそれ自
身の互換性DSLモデムを有する顧客サイトとの間に通
信することもできる。
【0005】この全体システム内で、DSLモデム間の
データ速度が現行音声モデム速度より遥かに高いことが
また予期される。試験中の又は計画中の現行DSLシス
テムは、実に、500Kbps程度から18Mbps又
はこれを上回るまでの速度の範囲に及んでいる。ある種
のDSL技術によれば、データ通信速度は非対称であ
り、いわゆるダウンストリーム通信、すなわち、電話局
から顧客サイトへの通信では顧客サイトから電話局への
アップストリーム通信よりかなり高いデータ速度が使用
される。ほとんどのDSL技術はまた、ツイストペア線
の全帯域幅を使用することはなく、(「普通の電話サー
ビス」であるPOTSと通常呼ばれる)従来の音声通信
用の比較的低い帯域幅を予約し、その結果、音声及びデ
ータ通信を同じ線路を通じて同時に実施することもでき
る。
【0006】更に背景として、現在開発中のDSL技術
の例には、高ビット速度ディジタル加入者線(HDS
L)と単一回線ディジタル加入者線(SDSL)と極高
データ速度ディジタル加入者線(VDSL)がある。H
DSLは、対称データ転送速度を有し、アップストリー
ム方向及びダウンストリーム方向の両方に同じ速度で通
信する。現在認められている速度は1.544Mbps
程度の帯域幅であるが、2本の銅ツイストペアを必要と
する。しかしながら、HDSLの動作有効距離はある程
度に限定されている、すなわち、現在、約3.658k
m(12,000フィート)以下の距離に限定されてお
り、これを超えると信号中継器が必要とされる。SDS
Lは、HDSLに匹敵する対称データ転送速度を与える
が、これを単一の銅ツイストペアで達成する。ここで、
単一の銅ツイストペアはSDSLシステムの有効距離を
約3.048km(10,000フィート)に限定す
る。最後に、VDSLは、13Mbpsから52Mbp
s程度のダウンストリーム及び1.5Mbpsから2.
3Mbps程度のアップストリームのような遥かに高い
データ転送速度を有するが、305mから1.372k
m(1,000フィートから4,500フィート)の最
大有効距離にわたるに過ぎない。
【0007】開発下の現在最も宣伝されているDSL技
術は、非対称ディジタル加入者線すなわちADSLと呼
ばれ、ANSI規格T1E1.413に相当する。AD
SL技術は、離散マルチトーン(DMT)変調に従う通
信を包含し、周波数領域多重化(FDM)も含む。無搬
送波振幅/位相変調(CAP)のような他の変調技術も
また技術的に知られている。いずれにしても、技術の現
在の状態によると、ADSLは1.5Mbpsから6M
bps程度のダウンストリーム(電話局から遠隔DSL
モデムへ)速度及び16kbpsから640kbpsの
範囲のアップストリーム速度で単一の銅ツイストペアを
通じてデータを通信することが予想される。ADSL技
術の特定の例は、25kHzから1,104kHzのダ
ウンストリーム(電話局から遠隔へ)信号帯域幅及び2
5kHzから138kHzのアップストリーム(遠隔か
ら電話局へ)信号帯域幅を利用する。この実現では、そ
の送信帯域幅がその受信トラフィックの帯域幅内にある
ので、エコー消去が遠隔DSLモデムで特に必要であ
る。いずれにしても、ADSL技術がこれらの高帯域幅
を現存するツイストペア基本施設を通じて達成可能とす
るという理由で、電話会社はADSL技術を使用してイ
ンターネット・アクセスを行うことを構想しているのみ
ならず、このアプローチを使用して遠隔LANアクセス
・サービス及びVODサービスを行うことを考慮してい
る。
【0008】もちろん、性能考慮及び従来のツイストペ
ア基本施設によってDSL通信を搬送することができる
距離に加えて、モデム・ハードウェアの費用がまた通信
技術の選択に当たって重要な因子である。したがって、
低データ速度技術が、現存するツイストペア網を通じて
1Mbpsを超えるダウンストリーム・データ速度でか
つ56kモデム、V.34モデム及びISDNモデムの
ような従来の非DSLモデムに匹敵する費用で、高速デ
ータ通信を行うことが予想される。
【0009】DSL通信の性質が理由で、電話局及び遠
隔加入者の両方にとって、アナログ信号及びディジタル
信号の両方をハンドルするいわゆる混合信号回路がDS
Lモデムを実施するに当たって必要とされる。従来のD
SLモデム設計は、「アナログ前置」と呼ばれる機能を
含む。この機能では、ディジタル/アナログ変換及びア
ナログ/ディジタル変換、電力増幅、及び(低域通過、
帯域通過及び高域通過フィルタ動作を含む)ある量のフ
ィルタ動作のような動作を遂行する。数10kHzから
MHzまでの周波数の範囲に及ぶDSL技術に係わる周
波数が理由で、また、加入者ループの長さ及び品質の広
い変動に順応するために必要とされる大きなダイナミッ
ク・レンジが理由で、従来のDSLモデムに係わるフィ
ルタ動作は非常に複雑である。結果として、典型的なア
ナログ前置回路は、これまで、製造上の変動(manufact
uring variation)を除去するために狭い許容差構成要
素を使用する離散アナログ回路によって実現されてき
た。これらの従来のモデム内の複雑なフィルタ特性が、
特にDSL規格の急峻な帯域除去要件を持つフィルタを
用意するに当たって、そのフィルタ特性がディジタル/
アナログ変換器内のプロセス変動に従わなければならな
いことを考慮するとき、これらのアナログ・フィルタを
集積回路に有効に集積化することを妨げる。特に、この
アナログ前置回路の混合信号集積回路への集積化はプロ
セス変動を補償するためにアナログ・フィルタ帯域幅の
かなりのトリミングを必要とすることが予想される。
【0010】更に背景として、信号のかなりの減衰が、
従来のツイストペア電話線にわたって、特にDSL通信
に使用される周波数で、しばしば起こり得ることが技術
上知られている。また、よく知られているように、この
減衰は、線番号を下げるに従って、線長さを増すに従っ
て、信号周波数を高めるに従ってひどくなり、この減衰
の厳しさは、ある場合には、−100dBの程度までに
及ぶ。しかしながら、従来のアナログ/ディジタル(A
D)変換器は、典型的には、周波数にわたって実質的に
平坦である量子化雑音フロア(quantization noise flo
or)を有する。結果として、高周波信号が受信AD変換
器の量子化雑音フロアの下へ減衰される場合に信号損失
が起こるおそれがある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、DSLモデム・システムにアナログ前置機能を
備える集積回路を提供することにある。
【0012】本発明の更なる目的は、アナログ前置機能
で遂行されるアナログ・フィルタ動作の複雑性を最小限
にするこのような集積回路を提供することにある。
【0013】本発明の更なる目的は、有限インパルス応
答(FIR)ディジタル・フィルタ動作を利用して遅延
歪みを最小限にするこのような集積回路を提供すること
にある。
【0014】本発明の更なる目的は、フィルタ帯域幅ト
リミングを最小限にするこのような集積回路を提供する
ことにある。
【0015】本発明の更なる目的は、エコー消去を実施
するDSLモデムに充分に適しているこのような集積回
路を提供することにある。
【0016】本発明の更なる目的は、ディジタル・フィ
ルタ係数がプログラム可能であるこのような集積回路を
提供することにある。
【0017】本発明の他の目的及び利点は、以下の説明
をその図面とともに参照するならば当業者に明らかにな
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、ディジタル加
入者線(DSL)モデム用アナログ前置集積回路に実施
することもでき、この集積回路内で高電圧インタフェー
ス機能以外のアナログ入力/出力信号処理機能が集積化
される。アナログ前置集積回路は、遠隔又は電話局DS
Lモデムのどちらにも有効である。本発明のアナログ前
置回路では、好適には、有限インパルス応答型のディジ
タル・フィルタをディジタル/アナログ変換に先立ち発
信信号に適用するかアナログ/ディジタル変換後に受信
信号に適用することによって、アナログ・フィルタ動作
の複雑性を減少させる。これらのフィルタの係数は、比
較的少数の非零数字で以て事前設定されるかもし望むな
らばプログラムされる。このディジタル・フィルタ動作
は、アナログ・フィルタが比較的簡単であることを許し
かつアナログ前置集積回路へのその集積化を可能とす
る。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は電気通信システムを示し、
これに本発明を実現することができる。このシステムに
ついて説明する。図1のシステムは、本発明の、予想さ
れたディジタル加入者線(DSL)応用及び特に非対称
DSL(ADSL)技術を使用する同応用を示す。本発
明が他のシステム応用にもまた利点をもたらすことが、
もちろん、予想される。しかしながら、特にフィルタ性
能及びビット速度に関して、モデムDSL規格によって
提示された厳格な要件が与えられるならば、本発明はD
SL技術と関連した用途に特に充分に適していると予想
される。
【0020】図1は、DSLサービスの典型的なシステ
ム導入を示し、これらのサービスでは、多数の遠隔加入
者が電話システム電話局とインタフェースする。この例
では、ホーム又はオフィス環境内の利用者がパーソナル
・コンピュータ若しくはワークステーション又はこれに
代えてビデオ・オン・デマンド(VOD)・コンテキス
トの娯楽装置のような遠隔コンピュータ・システムRを
操作する。遠隔コンピュータ・システムRの各々は、通
信データの遠隔発信源及び遠隔宛先として働き、通信デ
ータは文、図形、動画、音声などである。各遠隔システ
ムRは遠隔DSLモデム15と関連し、このモデムを介
して遠隔システムRは従来のツイストペア電話施設TW
Pを通じて電話局DSLモデム8と通信する。POTS
音声通信がツイストペア線施設TWPを通じて代替的に
又は追加的に通信されるように、1つ以上の電話(不図
示)を各ツイストペア線施設TWPへ接続してよい。
【0021】図1に示されたように、ツイストペア線施
設TWPの各々は電話局DSLモデム8によって受けら
れる。このモデムは市内又は長距離電話サービス提供業
者の電話局にあると予想される。この例では、電話局D
SLモデム8は、多数のツイストペア線施設TWP(こ
の例では、これらのうちの2本だけが示されている)を
受ける能力を有する。電話局DSLモデム8は、ツイス
トペア線施設TWP間、それゆえ、遠隔システムRとホ
スト・コンピュータ(図1には不図示)との間のデータ
の通信を行う。ホスト・コンピュータは、データの発信
源又は宛先若しくはインターネット又は専用「ダイヤル
呼出し」内容提供業者又は提供網のような網への中継ゲ
ートウェイとして働く。もちろん、電話局は、遠隔シス
テムR(又は、関連した電話)によって発せられた呼の
ような呼のツイストペア線施設TWPを通じての経路選
択用開閉装置を、典型的には、また含むことになる。上
述したように、電話局モデム8は、おそらく、主線網に
接続される。主線網は、ルータ又はディジタル加入者線
アクセス・マルチプレクサ(DSLAM)のような機器
を介して他の通信経路と通信する。POTSサービスが
ADSLデータ・トラフィックをオーバレイする応用で
は、このような機器は、POTSトラフィックをデータ
・トラフィックから分離し、POTSトラフィックを従
来の電話網(PSTN)へ経路選択して転送し、データ
を広域網(WAN)へ経路選択して転送するためにある
型式の「スプリッタ」をまた含むことがある。
【0022】図1の特定例では、DSL技術は、非対称
型のもの(すなわち、ADSL)であり、25kHzか
ら1,104kHzの信号帯域幅で電話局DSLモデム
8から遠隔DSLモデム15へ(すなわち、ダウンスト
リーム)走行するトラフィックと、25kHzから13
8kHzの信号帯域幅で遠隔DSLモデム15から電話
局DSLモデム8へ(すなわち、アップストリーム)走
行するトラフィックを有する。もちろん、本明細書を参
照するならば当業者には明らかであるように、本発明
は、フィルタ及び他の機能の特定のものを適当に調節す
ることで以て、他のADSL構成及び他のDSL構成に
利点をもたらすように実施することもできる。
【0023】図1の例では、遠隔DSLモデム15は、
各々、複数の機能として構成される。これらの機能は、
本発明のこの模範的実施形態では個々の集積回路にほぼ
相当する。もちろん、いうまでもなく、これら種々の機
能間の特定集積回路又は「チップ」境界は実施間で変動
することがあり、図1に示した模範的実現は単に例とし
て挙げてある。この例では、遠隔DSLモデム15の各
々はホスト・インタフェース7を含み、これがディジタ
ル・トランシーバ機能13をその関連した遠隔システム
Rとインタフェースさせる。ホスト・インタフェース7
はこのようなインタフェース機能用の従来の構造のもの
であり、かつ、もちろん、DSLモデム15が接続され
るバスの種類(例えば、直列バス、PCIバス、ISA
バス)に依存することになる。ホスト・インタフェース
7の例は、テキサス・インスツルメンツ社から市販され
ているTNETD2100ディジタル直列バス・インタ
フェース回路である。
【0024】本発明のこの実施形態によると、遠隔DS
Lモデム15のディジタル・トランシーバ機能13は、
データ・ペイロードの送信及び受信の両方に必要なディ
ジタル処理動作を実行するプログラム可能装置である。
これらの動作は、以下に詳細に説明するが、ホスト・コ
ンピュータからのディジタル・データを(例えば、パケ
ット又はフレームに)書式化する機能、データを送信用
の適当なサブチャネルにコード化する機能、コード化デ
ータを時間領域信号に変換するために逆フーリエ変換
(IFFT)を遂行するような機能を含む。受信側で、
ディジタル・トランシーバ機能13は、これらの機能の
逆ばかりでなく、エコー消去処理をまた遂行する。特
に、上述したデータ速度で、ディジタル・トランシーバ
機能13のディジタル・データ処理容量及び処理能力
は、好適には、高レベルのものである。ディジタル・ト
ランシーバ機能13として使用されるのに適したアーキ
テクチャの例は、テキサス・インスツルメンツ社から市
販されているTMS320C6xのようなディジタル信
号プロセッサである。
【0025】図2は、本発明の好適な実施形態によるデ
ィジタル・トランシーバ機能13を通る信号フロー及び
この機能によって遂行されるディジタル機能を示す。こ
れについて説明する。図2に示したように、ディジタル
・トランシーバ機能13は送信側DTx及び受信側DR
xを含み、これらを通して信号が遠隔システムRからツ
イストペア線施設TWPへ送信されかつツイストペア線
施設TWPから遠隔システムRに受信される。上述した
ように、ディジタル・トランシーバ機能13は、好適に
は、本発明のこの実施形態によるプログラム可能プロセ
ッサであり、かつ、図2のブロック線図はディジタル・
トランシーバ機能13内の特定ハードウェア構成要素よ
りはむしろ機能13によって遂行される機能に相当す
る。図2に示されたディジタル・トランシーバ機能13
の動作の全ては、ディジタル領域で遂行される。
【0026】送信側DTx上で、ディジタル・トランシ
ーバ機能13によってPCインタフェース7から受信さ
れた信号は、まず、フレーミング及びコード化プロセス
20Rに供給される。本発明のこの実施形態では、これ
らの受信信号は、ツイストペア線施設TWPを通じて通
信されるためにディジタル語の形を呈する。フレーミン
グ及びコード化プロセス20Rは、一般的な意味で、こ
れらのデータ語を物理層フレーム内のパケットに構成
し、このフレームで以て多数のDMT副搬送波すなわち
サブチャネルを変調する。この構成は、データの前に同
期用のデータヘッダ・フィールドを含み及びデータ・フ
ィールドに続いて誤り検出を可能にするために巡回冗長
コード(CRC)を含むように各パケットを書式化する
ことによって、また、モデム同期を維持するため、種々
のサブチャネルの信号対雑音比を検査するため、不良サ
ブチャネルを使用しないことを保証するために、「ダミ
ー」データを挿入することによって、遂行される。次い
で、パケット化データのコード化がプロセス20Rにお
いて遂行される。例えば、DMTアプローチに従って、
ディジタル・データが振幅−位相配置(constellatio
n)のある点に相当するようにコード化される。DMT
データのコード化についての議論は、次の文献に見るこ
ともできる。すなわち、シオッフィ,「マルチキャリア
入門」,IEEEの標準委員会T1に服する個人講義
(1991年)(Cioffi,“A Multicarrier Prime
r”,Tutorial submitted to Standards Committee T1
of IEEE (1991))、ショウ他,「HDSLに応用される
離散マルチトーン・トランシーンバ・システム」,ジャ
ーナル・オン・セレクテッド・エリアズ・イン・コミュ
ニケーションズ,第9巻,第6号(IEEE,1991年
8月),895〜908頁(Chow,et al.,”A Disc
rete Multitone Transceiver system for HDSL Applica
tions”、Journal on Selected Areas in Communicatio
ns,Vol.9,No.6(IEEE,Aug.1991),pp.895‐90
8)、及び、ビンガム,「データ伝送用マルチキャリア
変調:時節到来のアイデア」,IEEE通信誌(199
0年5月),5〜14頁(Bingham,“Multicarrier Mo
dulation for Data Transmission: An IdeaWhose Time
has Come”,IEEE Communications Magazine(May,199
0),pp.5‐14))、これらの全ては列挙することによ
ってそれらの内容が本明細書に組み入れられている。技
術上知られているように、DMTは、(特定サブチャネ
ル又は副搬送波に対するビット・ローディングに依存す
る)各可能なディジタル値を振幅と位相との組合せと関
連させる。例えば、もし副搬送波が4のビット・ローデ
ィングに割り当てられているならば、その搬送波の配置
は16の可能な振幅−位相組合せを含み、これらの組合
せの各々が16の可能なディジタル値の1つと関連させ
られる。もし副搬送波が8のビット・ローディングに割
り当てられているならば、256の振幅−位相組合せが
その配置内に存在し、これらの組合せの各々が8ビット
によって表された256の可能なディジタル値の1つと
関連させられる。コード化を容易にするために、小さい
配置は、好適には、最大(8ビット)配置の副集合であ
る。しかしながら、低密集度(less‐populated)配置
の副搬送波は高密集度配置の副搬送波より少ない電力を
有し、それとして、副搬送波の利得拡大縮小が低密集度
配置の副搬送波を増幅するのが好適である。なお更に、
ディジタル・トランシーバ機能13がパイプライン・デ
ィジタル・プロセッサ(DSP)を介して実施される場
合の動作の効率向上のために副搬送波を群としてコード
化するのが好適である。この群化は、各副搬送波が語境
界内に閉じ込められるように、多数の副搬送波を16ビ
ット語単位に閉じ込める。ある副搬送波は、それらのビ
ット・ローディングをこの群化を維持する必要に従って
1つビット又は数ビットだけ減少させられる。副搬送波
群化の事前記憶マクロ(prestored macro)を発生する
初期化プロセスの部分として副搬送波を事前群化する
(pre‐group)ことがまた、好適であって、ディジタル
信号プロセッサ・コード内での条件付き呼出し動作及び
条件付き分岐動作の必要を除去する。
【0027】この例では、副搬送波及びデータのアンパ
ッキングに従うデータの順序付けが、プロセス20R
で、好適には、ルックアップ・テーブルの使用を通し
て、各副搬送波内の配置点内へのデータのマッピングと
一緒に、また遂行される。種々の副搬送波の振幅拡大縮
小がプロセス20Rでまた実施される。プロセス20R
の出力は(配置によってコード化された)振幅値及び位
相値の列であり、その列内の順序は関連した副搬送波の
周波数に相当するので、プロセス20Rで行われる群化
及びコード化は、インタフェース7から受信されたデー
タ語の各々を有効に周波数領域に変換する。次いで、も
し適当ならば、クリッピング制御を、ディジタル・トラ
ンシーバ機能13の状態レジスタ内のあふれフラグを単
に監視することによって、加えることができる。あふれ
を検出すると、ある種のビット(動作及び維持ビット
(OAMビットと呼ばれる))が設定されかつパイロッ
ト・トーンが付加されて、送信機がクリップされたフレ
ームを次の2つのフレームにわたって修繕中であること
を表示する。この例では、これら2つのフレームは、受
信モデム8によって組み合わせられかつデコードされる
ことになる。
【0028】次いで、コード化副搬送波に相当する時間
領域信号を発生するために、IFFTプロセス22Rが
フレーミング及びコード化プロセス20Rから受信され
たコード化データに遂行される。この例では、IFFT
プロセス22Rは、この通信用に(比較的低周波数アッ
プストリーム信号に対して)32トーンを発生する。I
FFTプロセス22Rに続いて、プロセス24Rが列の
フレーム間部分に循環プレフィックスを保護時間として
付加し、これが電話局DSLモデム8内の時間領域等化
器フィルタに適当なインパルス応答をすることを許す。
循環プレフィックスを付けたコード化時間領域ディジタ
ル・データが、アナログ前置機能(AFE)インタフェ
ース・プロセス26Rを経由して、ビットストリームの
形でアナログ前置機能11に供給される。
【0029】受信側DRxで、ディジタル・トランシー
バ機能13は、アナログ前置機能インタフェース・プロ
セス30Rを経由して、アナログ前置機能11からディ
ジタル・データ・ビットストリームを受信する。自動利
得制御(AGC)プロセス23Rが、従来の方法で、ア
ナログ前置機能11内に適正利得制御を維持する。この
模範的実施に従って、時間領域等化器(TEQ)プロセ
ス31Rがディジタル・トランシーバ機能13内に備わ
る。これは、存在するかもしれない、かつ、以下に更に
詳細に述べるように、特に、ツイストペア線施設TWP
を通じるアップストリームとダウンストリームとを分離
するアナログ前置機能11内のアナログ・フィルタによ
って導入されるシンボル間干渉(ISI)を除去するた
めである。本発明の実施形態に従う時間領域等化器プロ
セス31Rは、ディジタル信号プロセッサ(DSP)に
よって遂行されるソフトウェア・ルーチンを介して実施
される従来の有限インパルス応答(FIR)フィルタで
ある。時間領域等化器(TEQ)プロセス31Rの係数
はツイストペア線施設TWPの応答に依存するので、こ
れらの係数は初期化中に決定される。
【0030】時間領域等化器プロセス31Rのシンボル
間干渉フィルタ動作に続いて、ディジタル・トランシー
バ機能13は、循環プレフィックスを除去するためにプ
ロセス32Rをビットストリームに適用する。高速フー
リエ変換(FFT)プロセス33Rが、遠隔DSLモデ
ム15によって受信された高周波数ダウンストリーム送
信に使用された128トーンを明細に変換するために2
56点FFTを遂行する。クリッピング制御プロセス3
4Rが、上述したように、あふれに因り送信中に分離さ
れたあらゆる語を回復し、かつ、結果の周波数領域列が
周波数等化器及び位相補償プロセス35Rに供給され
る。周波数領域等化器(EEQ)及び位相補償プロセス
35Rが受信信号の信号スペクトルを平坦化しかつ位相
歪みを補償する。デコーディング及びフレーミング解除
プロセス40Rが送信順序の逆を遂行し、これにはビッ
ト・デマッピング及び利得拡大縮小と、トーン再順序付
け及びパッキング・プロセスと、フレーミング解除及び
フロー制御とがあり、ディジタル語を生じ、これがホス
ト・インタフェース7を経由して遠隔システムRに供給
される。
【0031】図1に戻って参照しかつ図2に示したよう
に、ディジタル・トランジーバ機能13は、本発明の好
適な実施形態によるアナログ前置機能11に双方向に接
続されている。本発明のこの模範的実施形態では、各ア
ナログ前置機能11は、混合信号(すなわち、ディジタ
ル動作及びアナログ動作の両方を伴う)集積回路であ
り、この回路は、高電圧を伴うもの以外のDSL通信に
必要な全てのループ・インタフェース構成要素を用意す
る。この関係で、遠隔DSLモデム15の各々内のアナ
ログ前置機能11は、以下に更に詳細に述べる方法で、
送信インタフェース機能及び受信インタフェース機能の
両方を遂行する。
【0032】遠隔DSLモデム15の各々内のアナログ
前置機能11は線路駆動器17と双方向にインタフェー
スし、線路駆動器17はツイストペア線施設TWP上の
ADSL信号を駆動しかつ受信する高速線路駆動器及び
受信機である。本発明の好適な実施形態に従って使用さ
れるのに適した線路駆動器集積回路の例は、テキサス・
インスツルメンツ社から市販されているTHS6002
線路駆動器である。遠隔DSLモデム15内の線路駆動
器17は4線式−2線式「ハイブリッド」集積回路19
に接続され、回路19は、全二重様式で、線路駆動器1
7からの専用送信線路及び専用受信線路をツイストペア
線施設TWPの2線構成に変換する。
【0033】電話局では、電話局DSLモデム8がホス
ト・インタフェース9を含む。このインタフェースがモ
デム8をホスト・コンピュータ(不図示)に接続する。
ホスト・インタフェース9は、上述したように、テキサ
ス・インスツルメンツ社から市販されているTNETD
2100ディジタル直列バス・インタフェース回路のよ
うな従来の回路によって実施することもできる。上述し
たように、ホスト・コンピュータは、データ・トラフィ
ックからPOSTを分離するスプリッタと電話局DSL
モデム8をインタフェースさせ、それゆえ、提供される
サービスに適当であるように従来の電話網(PSTN)
及び広域網(WAN)とインタフェースすることにな
る。電話局DSLモデム8はディジタル・トランシーバ
機能10を含み、この機能は、図1に示したように、多
数のアナログ前置機能(AFE)12に接続する。
【0034】ディジタル・トランシーバ機能10は遠隔
DSLモデム15内のディジタル・トランシーバ機能1
3に類似して構成されかつ類似した処理を遂行するが、
以下に更に詳細に説明するように、受信トラフィック及
び送信トラフィックの周波数が両機能間で相違すること
から起こる機能上のある種の差がある。上のように、デ
ィジタル・トランシーバ機能10は、好適には、テキサ
ス・インスツルメンツ社から市販されているTMS32
0C6xのような高性能ディジタル信号プロセッサとし
て、実施される。
【0035】図3は、電話局DSLモデム8内のディジ
タル・トランシーバ機能10の信号フロー及び機能を示
す。図3に使用されているのと同じ参照符号(ただし、
添え字C付き)は、遠隔DSLモデム15内のディジタ
ル・トランシーバ機能13に関して上述したのと同等の
機能を指示する。
【0036】要約すると、送信側DTxで、ディジタル
・トランシーバ機能10によってホスト・インタフェー
ス9から受信された信号がまずフレーミング及びコード
化プロセス20Cに供給され、このプロセスが、フレー
ム書式でデータをコード化し、このデータで、本発明の
実施形態では、DMT副搬送波すなわちサブチャネルを
変調し、これに、以下に説明するように、拡大縮小及び
クリッピング制御が続く。IFFTプロセス22Cがコ
ード化データをコード化副搬送波に相当する時間領域信
号に変換し、プロセス24Cがその列のフレーム間部分
に循環プレフィックスを付加する。循環プレフィックス
を付けたこのコード化時間領域ディジタル・データが、
次いで、アナログ前置機能インタフェース・プロセス2
6Cを経由して、ビットストリームの形でアナログ前置
機能12に供給される。
【0037】受信側DRxで、ディジタル・トランシー
バ機能10は、アナログ前置機能データ・インタフェー
ス機能30Cを経由して、アナログ前置機能12からデ
ィジタル・ビットストリームを受信する。ディジタル・
トランシーバ機能13について上述したように、AGC
プロセス23Cがディジタル・トランシーバ機能10に
含まれている。時間領域等化器(TEQ)プロセス31
Cが、有限インパルス応答(FIR)フィルタを使用し
て、シンボル間干渉(ISI)を除去し、その後、プロ
セス32Cがビットストリームから循環プレフィックス
を取り除く。上述したように、FFTプロセス33Cが
時間領域信号をディジタル周波数領域表現に変換し、ク
リッピング制御プロセス34Cがあふれに因り分離され
た語を回復する。周波数領域等化器及び位相補償プロセ
ス35Cが受信列の信号スペクトルを平坦化し、位相歪
みを補償する。最後に、デコーディング及びフレーミン
グ解除プロセス40Cが送信順序の逆を遂行し、これに
はビット・デマッピング及び利得拡大縮小とトーン再順
序付け及びパッキング・プロセスとフレーミング解除及
びフロー制御とがあり、ディジタル語を生じ、これがホ
スト・インタフェース9を経由してホスト・システムに
供給される。
【0038】図1に示したように、電話局DSLモデム
8はまた、好適には、互いの間でマスタ/スレーブ様式
に配置された多数のアナログ前置機能12を含む。これ
らの各々が、ツイストペア線施設TWPの1つと通信
し、それゆえ、図示のように、DSLセッションに遠隔
DSLモデム15の1つと通信する。
【0039】電話局DSLモデム8内のアナログ前置機
能12によって遂行される動作の多くが遠隔DSLモデ
ム15内のアナログ前置機能11によって遂行される動
作に類似しているが、ADSL技術における、特に各位
置での受信トラフィックの周波数の相違(上述したよう
に、電話局DSLモデム8の受信トラフィックは遠隔D
SLモデム15の受信トラフィックよりも実質的に低い
周波数にある)が原因で、これらの両者間にある種の差
が起こる。遠隔DSLモデム15内のアナログ前置機能
11に関して以下に更に詳細に説明するように、ツイス
トペア線施設TWPにわたっての周波数依存減衰が遠隔
DSLモデム15で受信された高周波数トラフィックに
特に影響する。この減衰は、本発明の好適な実施形態に
従って、遠隔DSLモデム15のアナログ前置機能11
内に含まれている等化器機能によって計算に入れられ
る。更に、電話局DSLモデム8の送信トラフィック
は、典型的には、その受信トラフィックよりもかなり高
い周波数にあるので、アナログ・エコー消去がモデム8
内のアナログ前置機能12には要求されないと予想され
る。もちろん、エコー消去機能を望むならば、それをア
ナログ前置機能12内に備えてよい。いずれにしても、
これらの機能上の差がアナログ前置機能11,12のハ
ードウェアに反映される。
【0040】電話局DSLモデム8内のアナログ前置機
能12の各々は、関連した線路駆動器14と通信する。
この駆動器は、遠隔DSLモデム15に関して上に説明
したのと同じ線路駆動器であってよい。線路駆動器14
の各々は、そのモデムを関連したツイストペア線施設T
WPとインタフェースさせるために、関連した4線式−
2線式ハイブリッド16に双方向に結合されている。
【0041】図1に示した模範的システムは、DSL通
信に、特にアップストリーム帯域幅とダウンストリーム
帯域幅が互いに異なる場合のADSL通信に充分に適し
ており、この技術の厳格な要件についての考慮を含む。
特に、例えば、T1E1.413規格に唱っているよう
に、DSL通信によって提示されたアナログ信号処理制
約が高性能フィルタ動作を要求し、これがアナログ前置
機能の離散実現をこれまで必要としてきた。説明とし
て、ADSL通信の帯域幅は極めて広く、模範的実施形
態では、ダウンストリーム(電話局から遠隔へ)信号帯
域幅は25kHzから1,104kHzであり、アップ
ストリーム(遠隔から電話局へ)信号は25kHzから
138kHzである。更に、加入者ループが長さ及び品
質上非常に広く変動し、このために、ADSLアナログ
前置機能は、可能な限り潜在ループ集団のうちの多くに
順応するように非常に大きなダイナミック・レンジ(例
えば、100dBから102dBの程度)を持つ必要に
迫られる。DSLデータ通信を100Vを超えるリング
信号を用いるPOTS通信でオーバレイすることは、D
SL受信機がこれらの高電圧を許容する能力を有する広
域通過フィルタを含まなければならないことを要求し、
それによって、アナログ処理を更に複雑にする。
【0042】本発明の好適な実施形態に従って、上述し
たように、アナログ前置機能11,12は、高電圧に晒
されない全てのアナログ・ループ機能を実行する集積回
路によって、(広範多岐な構成要素トリミングの必要の
ために集積化には適していない)複雑なアナログ・フィ
ルタ動作の必要を除去するが、これらの要件を満たすよ
うな方法で実現される。
【0043】図4は、本発明の好適な実施形態による電
話局DSLモデム8内のアナログ前置機能12の構造を
示す。これについて詳細に説明する。上述のように、こ
の構造は、アナログ前置機能12を単一集積回路に集積
化することを可能とし、図1のシステムによって実施さ
れる電気通信に、少い費用、改善したシステム信頼性及
び構成要素整合を含む重要な利点をもたらす。アナログ
前置機能12の集積回路は、ディジタル処理及びアナロ
グ処理の両方を実施することを考慮するいわゆる「混合
信号」型のものである。もちろん、集積化規模の追加
も、アナログ前置機能12を、利用可能な製造技術に適
当であるようにディジタル・トランシーバ機能10又は
線路駆動器14のどちらか又は両方と共に本明細書に説
明するように集積化することによって、やはりまた達成
することができる。
【0044】アナログ前置機能12は、上に説明したデ
ィジタル・トランシーバ機能10に類似して、送信側及
び受信側を含む。本発明のこの実施形態では、送信側及
び受信側は、インタフェース及び制御機能42Cを共用
し、このインタフェースを介してアナログ前置機能12
がディジタル・トランシーバ機能10と通信する。イン
タフェース及び制御機能42Cは並列ディジタル・イン
タフェースを含み、このインタフェースを介して、電話
局DSLモデム8によって送信されるディジタル語がア
ナログ前置機能12によって受信され、これを介して、
ツイストペア線施設TWPから受信されかつアナログ前
置機能12によって処理されたデータがディジタル語と
してディジタル・トランシーバ機能10へ通信される。
本発明の好適な実施形態に従って、この並列インタフェ
ースは、16ビット並列インタフェースであり、このイ
ンタフェースからのデータの読出し及びこのインタフェ
ースへのデータの書込みを制御するためにエッジ・トリ
ガ形の読出しストローブ入力及び書込みストローブ入力
を有する。更に、インタフェース及び制御機能42C
は、制御語を記憶するために多数のレジスタを含み、こ
れらの制御語は、(下に説明するように)種々のプログ
ラム可能増幅器用利得値、種々のフィルタ・ブロック及
び機能をバイパスする又は動作可能(enable)とするス
イッチ制御、及びアナログ前置機能12の場合、(以下
でまた更に詳細に説明する)受信端での入力インピーダ
ンス整合用スイッチ制御のような、アナログ前置機能1
2内の種々の機能の状態を設定する。
【0045】インタフェース及び制御機能42Cはま
た、制御情報をディジタル・トランシーバ機能10から
受信し及びこれへ供給する適当な信号インタフェースを
含む。本発明のこの実施形態では、直列ポートSPが、
以下に述べるように、クロック信号の周波数を設定する
のに使用されるような制御情報を受信するために設けら
れている。JTAG規格に従うような従来の走査試験が
また、好適には、インタフェース及び制御機能42Cを
経由して実施される。
【0046】クロック回路66Cがアナログ前置機能1
2の送信側及び受信側によって共用され、これらの同期
動作のために相当するクロック制御を行う。本発明の好
適な実施形態に従って、クロック回路66Cは、外部電
圧制御水晶発振器(VCXO)65Xに基づいて内部
(及び、もし望むならば、外部)クロック信号を発生す
る。アナログ前置機能12で、ディジタル/アナログ
(DA)変換器63Cが備わり、これは、(特にこの機
能内の直列ポートSPに供給される更新信号を介して)
インタフェース及び制御機能42Cによって発生された
制御信号に応答して、アナログ信号を発生し、この信号
が電圧制御水晶発振器65Xに供給され、それゆえこれ
を制御する。DA変換器63Cは、好適な実施形態で
は、12ビット直列DA変換器であり、これは高周波数
(例えば、35.328MHz)VCXO65Xに適し
た精細解像度を生じる。
【0047】基準電圧源68C、好適には、バンドギャ
ップ基準電圧のような安定基準電圧回路がまたアナログ
前置機能12の送信側及び受信側によって共用され、デ
ィジタル/アナログ変換動作及びアナログ/ディジタル
変換動作にばかりでなく、アナログ前置機能12の他の
構成要素にもまた使用される必要基準電圧レべルを確立
するために従来の回路によって実現されることがある。
アナログ前置機能12の動作に使用され、電源分配及び
調整、汎用ポート通信などのような標準集積回路機能を
含む他の回路も、もちろん、このアナログ前置機能に含
むこともできるが、この説明の簡明目的のために示して
ない。アナログ前置機能12はまた、図4に示したよう
に、オーバサンプリング・レジスタ44Cを含み、この
レジスタは、以下に説明するディジタル・フィルタ動作
を実現するに当たってアナログ前置機能12の送信側及
び受信側の両方に使用されてよいような1つ以上のレジ
スタ段を含む。
【0048】アナログ前置機能12の送信側を参照する
と、ディジタル・フィルタ46Cがオーバサンプリング
・レジスタ44Cからディジタル・データ語を受け取
り、アナログ/ディジタル変換に先立ち、これらのディ
ジタル・データ語にディジタル・フィルタ動作を実施す
る。図5は、本発明の好適な実施形態の模範的実施に対
して、オーバサンプリング・レジスタ44Cと組み合わ
せられたディジタル・フィルタ46Cを通るデータ・フ
ローを示す。これについて詳細に説明する。
【0049】図5に示したように、アナログ前置機能1
2によって実行されるディジタル・フィルタ動作プロセ
スは多数のオプションを含む。これらのオプションは、
ディジタル・トランシーバ機能10によって供給される
ディジタル・データの周波数及び特性に依存してスイッ
チS1からスイッチS4によって選択可能である。オー
バサンプリングされたディジタル/アナログ変換ダウン
ストリームを供給するために、補間フィルタ・プロセス
70がサンプリング・レートを2倍に高める。この模範
的実現では、単に、オーバサンプリング・レジスタ44
Cの1つを、次のように、交互式にロードすることによ
って、サンプリング・レートを2,208kHzから
4,416kHzに高める。すなわち、各入力サンプル
値間で零値化サンプルをロードしておいて、オーバサン
プリング・レジスタ44Cに実際の入力サンプルをロー
ドする速度の2倍の速度でレジスタ44Cの出力をサン
プリングする。補間フィルタ・プロセス70を遂行する
のではなくむしろ零値化サンプルを挿入することは、各
ロードした入力サンプル値を単に2回サンプルすること
によって、そうでなければ、オーバサンプリングから起
こるかもしれないcos[πf/fc]減衰を除去すると
いう利点をもたらす。これに代えて、cos[πf/
c]減衰を補償する計算能力が利用可能であるならば、
ディジタル・トランシーバ機能10内のIFFTプロセ
ス22Cによってこれを補償できることが予想される。
【0050】補間フィルタ・プロセス70をバイパスし
ようと否とにかかわらず、次いで、ディジタル低域通過
フィルタ71が着信ディジタル・サンプル入力値に適用
される。ディジタル低域通過フィルタ71は、プロセス
70の零挿入オーバサンプリングによって招いた利得損
失を補償するために備わる。更に、補間フィルタ・プロ
セス70が零値化サンプルの挿入によって遂行される場
合には、cos[πf/fc]減衰は遂行されない。ディ
ジタル低域通過フィルタ71は、DSL通信に対して実
施されると予想される所望の電力スペクトル密度(ps
q)ロール・オフ仕様を達成するために、おそらく必要
となる。補間フィルタ・プロセス70に係わる利得損失
に関して、ディジタル低域通過フィルタ71は、好適に
は、もし補間フィルタ・プロセス70をバイパスしない
ならば6dBの利得を与えるが、もしスイッチS1を閉
じかつスイッチS3を開くことによってフィルタ・プロ
セス70をバイパスするならば、0dB利得を与える。
【0051】本発明の好適な実施形態によると、ディジ
タル低域通過フィルタ71は、32タップ有限インパル
ス応答(FIR)低域通過フィルタであり、(零群遅延
歪みに対して)対称係数タップ加重を有する。好適な実
施では、b(すなわち、フィード・フォワード)係数b
0〜b32は、次のとおりである。
【0052】
【数1】
【0053】ディジタル低域通過フィルタ71は、現行
TIE1.413規格に従って、1,104kHzから
2,208kHz帯域で適当な帯域内電力スペクトル密
度を与える。
【0054】次に、ディジタル高域通過フィルタ72が
図4のディジタル・フィルタ46Cの部分としてアナロ
グ前置機能12によって遂行されることがある。ディジ
タル高域通過フィルタ72は、好適には、一次高域通過
フィルタであって、例えば、無限インパルス応答(II
R)フィルタとして従来のディジタル・フィルタ設計技
術を介して実施された10.7kHzの−3dB折れ点
周波数を有する。模範的な実施では、フィルタ72から
生じる合計リップルは25kHzから1,104kHz
の帯域幅にわたって約0.55dBであり、群遅延は2
5kHzにおける1.7μsから1,104kHzにお
ける1.7nsと変動する。フィルタ72は、電話局の
POTSスプリッタと組み合わせて使用されるとき、T
1E1.413規格のPOTS帯域干渉仕様を満足す
る。
【0055】補間フィルタ・プロセス74は、これを介
して1つ以上のオーバサンプリング・レジスタ44C
が、やはり各実際の入力サンプル間に零値化サンプルを
挿入することによって、サンプリング・レートを2倍に
高めるもう1つのプロセスである。補間フィルタ・プロ
セス74の場合、オーバサンプリング・レジスタ44C
の適当な1つが4,416kHzでロードされ、その出
力を8,832kHzでサンプリングして、プロセス7
0について上に示したのと類似の伝達関数を生じるが、
異なる周波数fcで以てである。補間フィルタ・プロセ
ス70,74の結果として、遂行するディジタル/アナ
ログ変換をオーバサンプリング・レートですなわち信号
帯域幅の8倍で実行することになり、以下に説明するよ
うに、ダウンストリーム・アナログ・フィルタ動作の複
雑性を緩和する。
【0056】次いで、ディジタル低域通過フィルタ・プ
ロセス76が補間フィルタ・プロセス74のオーバサン
プリングされた出力に適用されて、ディジタル・データ
に帯域幅制限を施し、ダウンストリーム・アナログ・フ
ィルタ動作の複雑性をまた緩和する。本発明の好適な実
施形態に従って、ディジタル低域通過フィルタ・プロセ
ス76が対称タップ加重での有限インパルス応答を介し
て実現され、これがアナログ前置機能12を通しての総
合遅延歪みを最小限にする。ディジタル低域通過フィル
タ・プロセス76の特に有利な実現は、7タップ及び1
4非零ビットを使用し、これが乗算をアナログ前置機能
12内の少数のけた送り回路及び加算回路で以て簡単に
実施できるようにする。この例では、タップ加重は、次
のように設定される。
【0057】
【数2】
【0058】本発明の好適な実施形態に従って、特にT
1E1.413規格のような知られた規格を実施するた
めに、これら2のべきのタップ重み係数が、好適には、
アナログ前置機能12内にハード配線される。これに代
えて、電気通信規格が時の経つに連れて変わり得る速度
を特に考慮して、アナログ前置機能12はレジスタ又は
他のアドレス可能な場所を備えてよく、これらにタップ
の数及びタップ重み係数をプログラム可能にしてもよ
い。ディジタル低域通過フィルタ・プロセス76の出力
は、好適には、値(2−1/64)を乗じられ、その結
果、その利得はいかなる周波数でも6dBを超えること
はない。次いで、ディジタル低域通過フィルタ・プロセ
ス76の結果が、図4に示したように、DA変換器48
Cに供給される。
【0059】ディジタル高域通過フィルタ72が使用さ
れるならば、このフィルタとディジタル低域通過フィル
タ・プロセス76との結果として、ダウンストリーム・
アナログ・フィルタ動作の複雑性を現行DSL規格によ
って要求するものから極めて減少させる。アナログ信号
に対する阻止帯域要件はディジタル低域通過フィルタ7
2、補間フィルタ・プロセス74によっては修正されな
いが、この実施形態では、その過渡帯域特性が大いに緩
和されて、1.5MHzで追加の減衰は要求されないよ
うになり、3MHzで−4dBの減衰が必要であるに過
ぎないようになる。そのフィルタ動作の量は、以下に説
明するように、簡単なアナログ・フィルタ動作で以て比
較的容易に実施される。
【0060】スイッチS1からスイッチS4の状態は、
ディジタル・トランシーバ機能10によって供給される
ディジタル出力の周波数に依存して、本発明のこの実施
形態では、ディジタル・トランシーバ機能10からの制
御信号によって決定されることになる。例えば、もしデ
ィジタル・トランシーバ機能10の出力が2,208k
Hzであるならば、スイッチS3及びスイッチS4が閉
じかつスイッチS1及びスイッチS2が開くことにな
り、その結果、両補間フィルタ・プロセス70,74か
つまたディジタル高域通過フィルタ72がディジタル・
データに適用されることになる。これに代わり、もしデ
ィジタル・トランシーバ機能10の出力が既に4,41
6kHにあるならば、スイッチS1が閉じ、スイッチS
3が開き、スイッチS2,S4が高域通過フィルタ71
が必要であるかどうかに依存して開き又は閉じることに
なる。これは、アナログ前置機能12の実施にかなりの
程度の柔軟性を与える。
【0061】図4をまた参照すると、フィルタされたデ
ィジタル・データがDA変換器48Cに供給される。図
6は、本発明の好適な実施形態によるDA変換器48C
の構造の例を示す。本発明の好適な実施形態によるDA
変換器48Cは、14ビット電流ステアリング・アーキ
テクチャDA変換器であって、8,832kHzの変換
速度に対して、4Xオーバサンプリングで動作する。本
発明の好適な実施形態に従って、DA変換器48Cは、
2つの時間インタリーブ7ビット・ファイン・サブDA
変換器を含むLSBサブDA変換器アレー80と組み合
わせられた、7ビット粗MSBサブDA変換器アレー7
8によって実現される。粗MSBサブDA変換器アレー
78は128PMOSカスコード電流源からなり、これ
と組み合わされてLSBサブDA変換器アレー80内の
2つのファイン・サブDA変換器が2つの追加の校正さ
れたPMOS電流源のカスコードを形成する。これらの
サブDA変換器の全てが共通重心レイアウト・トポロジ
ーを利用する。
【0062】現在モデム製造技術に従って、プロセス制
御がLSB・DA変換器の必要な線形性を保証するに充
分であると予想されるが、MSB・DA変換器について
はそうではない。MSBサブDA変換器アレー78及び
LSBサブDA変換器アレー80の電流源が校正回路8
5及び校正論理84を経由して連続的に校正される。こ
の校正は4kHzと25kHzとの間の周波数スペクト
ルの不使用部分、例えば、4.190kHzにある速度
で実施されるが、それは、その校正周波数でのスプリア
ス・トーンによって起こされる不安定性を回避する一
方、各電流源内の校正されたPMOSゲートからの電荷
漏れに因る推定誤りを補償するためである。この校正技
術は、D・W・J・グローネベルド他,「モノリシック
高解像度DA変換器の自己校正技術」,固体回路誌,巻
SC−24(IEEE,1989年12月),1517
〜1522頁(D.W.J. Groeneveld et al.,“A Self‐
Calibration Technique for Monolithic High Resolu
tion D/A Converters”,J.Solid State Circ.,Vol.S
C-24(IEEE,Dec.1989),pp.1517‐1522)に説明され
ている。この校正は、好適には、DA変換器48Cの全
14ビット解像度まで線形になされるが、7ビット解像
度まで線形であるにはアレー80内の7ビット・サブD
A変換器が必要とされるに過ぎない。
【0063】DA変換器48Cは電流出力スイッチ82
を含み、これらのスイッチはアレー78,80の電流源
を増幅器88(DA変換器出力)へ又は校正回路85へ
のどちらかへ切り換える。LSBサブDA変換器アレー
80内の2つのファイン・サブDA変換器が2つの追加
の校正されたPMOSのカスコードを形成し、1つのサ
ブDA変換器カスコードが校正回路85内へ切り換えら
れる一方、他のサブDA変換器がDA変換器出力上の増
幅器88に接続されるように、時間インタリーブされ
る。更に、MSBサブDA変換器アレー78用予備MS
B電流源及びLSBサブDA変換器アレー80内の両サ
ブDA変換器が電流出力スイッチ82によって「保持」
状態へ切り換えられ、この場合、電流は増幅器88へも
校正回路85へも切り換えられない。
【0064】2進−温度計デコーダ85がアレー78内
の粗サブDA変換器に対する温度計デコーディングを行
う。アレー80内の7ビット・ファイン・サブDA変換
器が、チップ領域削減の目的のために、5−2セグメン
ト化デコードに対して、5ビット温度計と2ビット2進
デコーディングとの組合せを利用する。
【0065】アレー78,80からの出力電流は、バイ
アス及び基準電流回路86内で発生された基準電流の整
数倍である。基準電流回路86は、抵抗器に接続された
出力を有する単位利得帰還結線状態にある増幅器を使用
して、精確基準バンドギャップ電圧を基準電流に変換す
る。この基準増幅器の回りに帰還ループを完成するよう
に作られた接続が基準抵抗器上の16タップでディジタ
ル的に選択可能である。基準電流回路86内のディジタ
ル的にトリムされる抵抗器は、1%の間隔で選択可能な
±8%幅(range)を有する。更に、この基準抵抗器
は、抵抗性帰還を経由してDA変換器出力電流を出力電
圧に変換するために、プロセス裕度の関係上、好適に
は、増幅器88内の帰還抵抗器と整合させられる。この
整合はDA変換器48Cの出力電圧を増幅器88内及び
基準電流回路86内に存在する抵抗器の比であるように
させ、その結果、DA変換器48Cの出力電圧のこれら
の抵抗器の絶対値への依存性を一次まで除去する。残り
の誤り機構は、増幅器88のオフセット電圧及び基準電
流と校正電流との間の固有オフセット電流を含む。これ
らの残留オフセット誤りは全目盛DA変換器利得誤りの
一因となり、DA変換器48Cの利得をその所望値の1
%以内にトリムするために基準抵抗器上の±8%トリム
幅を必要とする。
【0066】DA変換器48Cのこの構造が理由で、そ
の出力波形は階段(零次保持型)のものである。それゆ
え、DA変換器48Cの出力の電力スペルトル密度(p
sd)は、次のような周波数応答によって有効に変調さ
れる。
【0067】
【数3】
【0068】この場合、上述したように、サンプリング
周波数fcは、8,832kHzである。この変調は、
1,104kHz通過帯域を目立つほど歪ませない。も
し望むならば、この歪みをIFFTプロセス22C中に
ディジタル・トランシーバ機能10で事前補償する。い
ずれにしても、AD変換器48Cの出力に行われた電力
スペクトル密度変調は、そうでなければダウンストリー
ム・アナログ・フィルタ動作を必要とする阻止帯域除去
のいくらかを行い、それゆえ、このようなアナログ・フ
ィルタの複雑性を減少させる。
【0069】図4に示したように、DA変換器48Cの
アナログ出力がアナログ低域通過フィルタ50Cに供給
される。本発明の好適な実施形態によるアナログ低域通
過フィルタ50Cは、三次チェヴィシェフ連続時間フィ
ルタであって、従来の技術に従って実施され、伴うリッ
プルは好適には公称1.325MHz通過帯域で±0.
5dB未満である。この比較的簡単なアナログ・フィル
タは、上に論じたフィルタ・プロセス72,76内のフ
ィルタ46Cによって先に行われたディジタル・フィル
タ動作の程度だけ動作可能とされる。
【0070】効力のある(operative)DSL規格の特
定電力スペクトル密度仕様に依存して、アナログ低域通
過フィルタ50Cは、推定されるプロセス変動にわたっ
てこれらの仕様を満たすようにトリム可能であってもな
くてもよい。起こるかもしれない折れ点周波数の変動に
かかわらず、アナログ低域通過フィルタ50Cはトリム
されないのが、もちろん、アナログ前置機能12の集積
化を実施する理由から、好適である。しかしながら、現
行T1E1.413「事案(Issue)II」規格が与え
られると、アナログ前置機能12がその総合電力スペク
トル密度要件を満たすためには、1トリミング・ビット
(ヒューズ)の追加が必要になると予想される。
【0071】更に、公称よりも40%低い折れ点周波数
で、アナログ低域通過フィルタ50Cによって生じる最
悪ケース群遅延が約285nsから約655nsと周波
数に従って変動することが観察されている。この僅かな
群遅延は、上に論じたディジタル・フィルタ46Cの実
施によって動作可能とされたアナログ低域通過フィルタ
50Cの低複雑性から直接生じる。ディジタル・フィル
タ46Cによって生じた最悪ケース群遅延と組み合わさ
れて、アナログ前置機能12の送信側を通しての総合最
悪ケース群遅延は約1.78μsであり、これはDSL
通信にとって適当である。
【0072】アナログ低域通過フィルタ50Cの出力
は、プログラム可能減衰器52Cに供給され、この減衰
器は従来の技術に従って構成される。プログラム可能減
衰器52Cは、アナログ前置機能12に(例えば、イン
タフェース及び制御機能42Cに)書き込まれた制御語
を介して1dBステップで選択可能な、0dBから−2
4dBを与える。プログラム可能減衰器52Cに供給さ
れる入力中雑音(inputrefered noise)は、DA変換器
48Cからの出力信号の信号対雑音比を劣化させないよ
うに、好適には、−138dBm/Hzの程度である。
このような雑音要件は、現行技術の能力内にあると信じ
られる。プログラム可能減衰器52Cの出力は、線路駆
動器14への線路TXP,TXM上に供給され、送信さ
れ、ディジタル・トランシーバ機能10によって実施さ
れる方法でコード化されるデータに相当するアナログ信
号に相当し、T1E1.413のような適用可能DSL
規格によって指定された周波数特性を有する。
【0073】POTSトラフィックをツイストペア線施
設TWPを通じて輸送しようとする場合、アナログ前置
機能12とツイストペア線施設TWPとの間の外部高域
通過フィルタを使用するのがPOTS遷移を取り除くの
に好適である。
【0074】アナログ前置機能12の受信側を参照する
と、線路RXP,RXMが線路駆動器14からプログラ
ム可能利得増幅器54Cに受けられる。プログラム可能
利得増幅器54Cは、好適には、着信信号を、制御語を
介して1dBステップずつ選択可能な0dBから3dB
へ、微細な方法で、増幅する。本発明の好適な実施形態
に従って、プログラム可能利得増幅器54Cの入力イン
ピーダンスは、図7及び図8に関して説明するように、
増幅器54Cの選択された利得にかかわらず、線路RX
P,RXM上で線路駆動器14に対して定入力インピー
ダンスを生じるようにインピーダンス整合回路56によ
って調節される。
【0075】図7は、従来の様式で実施されたプログラ
ム可能利得増幅器54Cを示す。この例では、入力線路
RXPは、(アナログ前置機能12を構成する集積回路
のような)集積回路(図7の境界Bは集積回路のチップ
境界を示す)のボンディング・パッドBPに接続された
外部高域通過結合コンデンサ89を経由してこの集積回
路に容量的に結合されている。プログラム可能利得増幅
器54Cはその利得をスイッチS12,S23,S3X
の動作を通してプログラム可能に設定され、これらのス
イッチは演算増幅器90の反転入力と抵抗器R1,R
2,R3,RX間の接続点との間に接続され、これらの
スイッチは増幅器90の出力と外部結合コンデンサ89
との間に直列に接続されている。抵抗器R1,R2,R
3,RXの値は、典型的には、増幅器54Cに望まれた
プログラム可能利得レベルの範囲及び解像度に依存して
これらの抵抗器の間で変動する。増幅器90の非反転入
力が接地へバイアスされ、増幅器90の出力がアナログ
低域通過フィルタ58C(図4)に転送される。これに
代えて、増幅器90が差動増幅器として実施されてよ
く、特に、この場合、上述したように、2本の線路がア
ナログ信号を通信するために使用される(当業者はシン
グル・エンド入力に関して本明細書で説明されている増
幅回路の異なるバージョンを容易に実施することができ
ると予想される)。スイッチS12,S23,S3Xの
状態が、増幅器90に見られたように、帰還抵抗と入力
抵抗との間の比を設定することによって、プログラム可
能利得増幅器54Cの利得を決定する。技術上根本的で
あるように、演算増幅器の反転利得は、その帰還抵抗と
入力抵抗との間の比に比例する。例えば、もしスイッチ
S23を閉じかつ全ての他のスイッチS12,S3Xを
開くならば、プログラム可能利得増幅器54Cの利得
は、(RX+R3)/(R1+R2)に比例することに
なる。スイッチS12,S23,S3Xの他の組合せ
は、帰還抵抗の入力抵抗に対する異なる比を選択し、そ
れゆえ、異なる利得を選択することになる。しかしなが
ら、プログラム可能増幅器54Cの利得の変化は、その
高周波数挙動を変化させることになる。特に、容量C89
を持つ外部コンデンサ89によって確立された高域通過
フィルタは、1/Rin89によって決定される極を有す
ることになる。ここで、Rinは入力抵抗である。それゆ
え、高周波数動作でのこれらの変化は、その回路全体の
周波数応答を変化させることになる。
【0076】図8は、本発明の好適な実施形態に従っ
て、インピーダンス整合回路56と組み合わされたプロ
グラム可能利得増幅器54Cの実施を示す。これについ
て説明する。プログラム可能利得増幅器54Cの構造及
び動作は、図7に関して上に説明したのと変わらない。
図8に示した本発明の好適な実施形態では、インピーダ
ンス整合回路56は、ボンディング・パッドBPとプロ
グラム可能利得増幅器54Cの入力上の第1の入力抵抗
器R1との間で、外部結合コンデンサ89に接続され
る。本発明のこの実施形態におけるインピーダンス整合
回路56は、プログラム可能利得増幅器54Cの入力と
接地との間に直列に接続された多数の抵抗器を含む。ス
イッチS3X’,S23’,S12’が抵抗器RIX,
RI3,RI2,RI1のそれぞれの中間接続点と接地
との間に接続されており、その結果、スイッチS3
X’,S23’,S12’の各々は、閉じると、インピ
ーダンス整合回路56内の抵抗器RI3,RI2,RI
1の1つ以上を短絡する。本発明の好適な実施形態に従
って、スイッチS3X’,S23’,S12’はそれぞ
れ、スイッチS3X,S23,S12とタンデムに制御
される。例えば、スイッチS23を閉じかつスイッチS
3X,S12を開くと、スイッチS23’が閉じかつス
イッチS3’,S12’が全て開くことになる。
【0077】抵抗器RIX,RI3,RI2,RI1の
値は、ボンディング・パッドBPに生じる入力抵抗を利
用可能な利得にわたって実質的に一定に維持するような
方法で抵抗器R1,R2,R3,RXの値に相当するよ
うに選択される。これは、プログラム可能利得増幅器5
4Cとインピーダンス整合回路56の組合せの周波数応
答が、次に比例することになるという理由による。
【0078】
【数4】
【0079】ここで、R56は、スイッチS3X’,S2
3’,S12’の所与の選択に対するインピーダンス整
合回路56を通しての抵抗に相当する。
【0080】図8の構成で、ボンディング・パッドBP
に生じる入力抵抗は、増幅器90への入力抵抗として選
択された抵抗器R1,R2,R3と、これらに並列なか
つインピーダンス整合回路56を通してボンディング・
パッドBPと接地との間に直列接続されている抵抗器R
IX,RI3,RI2,RI1の相当するものとの合計
に等しい。例えば、もしスイッチS23及びスイッチS
23’を閉じるとともに、プログラム可能利得増幅器5
4C及びインピーダンス整合回路56内の全ての他のス
イッチを開くと、プログラム可能利得増幅器54Cによ
って生じる入力抵抗は、抵抗器R1,R2とこれらに並
列な抵抗器RIX,RI3との合成抵抗すなわち次に相
当する。
【0081】
【数5】
【0082】同様に、もしスイッチS12及びスイッチ
S12’を閉じ、他の全てのスイッチを開くならば、プ
ログラム可能利得増幅器54C及びインピーダンス整合
回路56が生じる入力抵抗は、次に相当する。
【0083】
【数6】
【0084】スイッチS3X’,S23’,S12’の
利用可能なあらゆる選択を通じて入力抵抗の変動を最小
限にするような方法で、抵抗器R1,R2,R3,Rx
及び抵抗器RIX,RI3,RI2,RI1の値を容易
に設定することができる。例えば、抵抗器R1,R2,
R3,Rx及び抵抗器RIX,RI3,RI2,RI1
の次のような値は、比較的一定の入力インピーンスを与
える。
【0085】
【表1】
【0086】もちろん、当業者は、特定の実現に従っ
て、これらと異なる抵抗値を用いたプログラム可能増幅
器54Cとインピーダンス整合回路56との組合せを同
様に容易に実現することができると予想される。
【0087】インピーダンス整合回路56の実施のゆえ
に、プログラム可能利得増幅器54Cの利得は、本発明
の好適な実施形態によるアナログ前置機能12が内部に
実現される電話局DSLモデム8と現在通信している加
入者ループの特性に基づいてプログラム可能に選択する
ことができる。この選択は、線路駆動器14及びシステ
ムの残りに対して生じる入力インピーダンスを変更しな
いで行える。したがって、受信信号に対するアナログ前
置機能12の応答がインピーダンス整合回路56の実施
によって大いに改善される。
【0088】図4に戻って参照すると、プログラム可能
利得増幅器54Cの出力はアナログ低域通過フィルタ5
8Cに供給され、これにプログラム可能利得増幅器60
Cによる増幅及びAD変換器62CによるAD変換が続
く。このシステムでは、アナログ前置機能12の受信側
で、アナログ低域通過フィルタ58Cが、主として、低
周波数信号帯域(直流から138kHzまで)の折り返
し崩壊を回避するために設けられている。アナログ低域
通過フィルタ50Cに関して上に説明したのと同じよう
に、アナログ低域通過フィルタ58Cは、従来の方法で
能動RC回路網として実現された三次チェヴィシェフ・
フィルタのような比較的簡単なアナログ・フィルタとし
て実施されてよく、6.0dB通過帯域幅利得及び約1
55kHzの折れ点周波数を有する。アナログ前置機能
12が単一集積回路に集積化されるならば、ポリシリコ
ン抵抗器及びポリシリコン−ポリシリコン・コンデンサ
が、これらの構成要素のプロセス変動に対する感度にか
かわらず、アナログ低域通過フィルタ58C内に使用さ
れる。アナログ低域通過フィルタ58Cを調節するため
にアナログ前置機能12の製造中のトリミングを使用す
ることもできる。しかしながら、以下に説明するように
アナログ低域通過フィルタ58Cのダウンストリームに
ディジタル・フィルタ64Cが存在するならば、折れ点
周波数の±13%変動の精度までのみのこのようなトリ
ミングが必要であるに過ぎない。本発明の好適な実施形
態に従って、このようなトリミングは、例えば、演算増
幅器の帰還ループ内の多数の並列コンデンサによって可
能とされ、これらのコンデンサは、技術上知られたよう
に、選択的に回路内へ又は回路の外へ切り換えられ、こ
のような切り換えの制御はこのような切り換えスイッチ
の入力上のヒューズの状態によって制御される論理機能
で以て実施される。
【0089】この模範的実施では、これらの周波数で受
信信号内へ折り返されることがある信号の源は、アナロ
グ前置機能12自体の送信側によって発生される源であ
る。上述したように、アナログ前置機能12の送信側は
25kHzから1,104kHzの帯域にまたがり、ハ
イブリッド性能に依存して−52dBm/Hzと−40
sBm/Hzとの間で変動する電力スペクトル密度を有
する信号を発生している。電話局DSLモデム8内のハ
イブリッド16を通しての逆流損失(リターン・ロス)
が低いが、そこではループ減衰が高いとき最悪ケース状
況が起こり、その結果、アナログ前置機能12の送信側
からのエコー電力がツイストペア線施設TWPを通じて
の遠隔DSLモデム15からの受信信号電力に対して高
くなる。この状況で、アナログ前置機能12は、好適に
は、次のように制御される。すなわち、(線路駆動器1
4内の粗プログラム可能利得増幅器と組み合わせられ
た)プログラム可能利得増幅器54Cの利得がアナログ
低域通過フィルタ58Cへの入力に−2.44dBmか
ら−1.44dBmの範囲の信号電力を生じるように設
定される。ハイブリッド16を通しての逆流損失が周波
数依存性であると想定すると、この利得は30kHzか
ら1,104kHzまでの送信信号帯域では−61.7
5dBm/Hzに相当し、1,104kHzを過ぎると
−24dB/オクターブだけずれ込む(roll‐off)。
以下に挙げるように、AD変換器62Cはこの実施形態
では4,416kHzのレートでサンプリングするの
で、AD変換器62Cでの折り返し帯域幅の低端は2,
208kHzであるようになる。上の利得組合せは、
2,208kHzで−85.75dBm/Hzの電力ス
ペクトル密度を生じる。本発明の好適な実施形態による
アナログ低域通過フィルタ58Cによって2,208k
Hzで行われる減衰は少なくとも−65dBであり、プ
ログラム可能利得増幅器60Cによって与えられる5.
5dB利得を考慮しても、AD変換器62Cの入力にお
ける2,208kHzより上での電力スペクトル密度は
多くて−145.25dBm/Hzであり、このレベル
は本発明のこの実施形態によるAD変換器62Cの量子
化雑音より少なくとも−9dB下であるので、折り返し
歪みを実質的に除去する。本発明のこの実施形態による
アナログ低域通過フィルタ58Cによって生じる群遅延
は、その通過帯域にわたって2.3μsから5.25μ
sまで変動すると推定され、全体で約3μsの歪みを生
じる。
【0090】受信アップストリーム信号がハイブリッド
16からのエコーより遥かに小さいこの最悪ケースで信
号レベルを−144dBmにもたらすために必要とされ
る利得は、この信号がフィルタ58Cの通過帯域幅内に
全面的にあるから、もし顕著なアップストリーム信号が
短ループに因り存在するか、もしエコー電力がハイブリ
ッド16を通しての逆流損失が原因で減少するならば、
アナログ低域通過フィルタ58Cを飽和させるほどに大
きい(例えば、9dBの程度)と予想される。プログラ
ム可能利得増幅器54Cは、この状況でその利得をダウ
ン方向に調節されることになる。
【0091】上述したように、アナログ低域通過フィル
タ58Cの出力は第2のプログラム可能利得増幅器60
Cに供給され、増幅器60Cは、この例では、1dBス
テップで約2.5dBから約5.5dBの範囲で増減す
る利得を与え、ピーク対ピーク約4Vの揺れをする出力
電圧を供給する。第2のプログラム可能利得増幅器60
Cの出力は、AD変換器62Cに供給される。
【0092】本発明のこの実施形態のAD変換器62C
は、4,416kHzの固定サンプリング・レート、1
4ビット解像度で以て、受信アナログ信号をディジタル
語に変換する。従来のAD変換器実施を本発明のこの実
施形態によるAD変換器62Cに使用してよい。線形性
は、好適には、製造中にトリミングすることによって、
最大限にされる。基準電圧回路68Cが、好適には、バ
ンドギャップ電圧のような安定基準電圧をAD変換器6
2Cに供給して、温度変化にかかわず高精度変換を行う
ようにする。
【0093】AD変換器62Cの出力がディジタル・フ
ィルタ64Cに供給される。図9は、オーバサンプリン
グ・レジスタ44Cと組み合わされたディジタル・フィ
ルタ64Cを通る信号フローを示す。これについて説明
する。図9に示したように、サンプリング・レートを低
め、それゆえダウンストリーム有限インパルス応答ディ
ジタル低域通過フィルタ94の複雑性を減少させるため
に、まず、デシメーション(decimation)・フィルタ・
プロセス92がAD変換器62Cからのディジタル出力
に適用される。本発明のこの実施形態では、上述したよ
うに、AD変換器62Cのサンプリング・レートは、
4,416kHzである。デシメーション・フィルタ・
プロセス92は、0.25の同じ値を有する全て4つの
タップで以て4タップ有限インパルス応答を実施する。
デシメーション・フィルタ・プロセス92の結果の変調
は、次のとおりである。
【0094】
【数7】
【0095】デシメーション・フィルタ・プロセス92
によって行われるサンプリング・レート低減は、1,1
04kHzより上のAD変換器62Cの出力スペクトル
の部分を直流から1,104kHzまでの帯域内へ折り
返す。次いで、この低減されたサンプリング・レートの
ディジタル・ストリームがディジタル低域通過フィルタ
94に供給される。
【0096】本発明のこの実施形態では、ディジタル低
域通過フィルタ94が有限インパルス応答ディジタル・
フィルタであって、このフィルタがデシメーション・フ
ィルタ・プロセス92の出力スペクトルの2倍のサンプ
リング・レート、すなわち、この例では2,208kH
zで動作する。デシメーション・フィルタ・プロセス9
2によって行われるデシメーションは、ディジタル低域
通過フィルタ94の複雑性を減少させ、(53非零タッ
プ加重ビットを有する25タップ・フィルタではなく)
対称タップ加重を有する13タップ有限インパルス応答
フィルタとしてのフィルタ94の実施を可能とし、それ
ゆえ、フィルタ94の複雑性を極めて減少させ、かつ、
デシメーション・フィルタ・プロセス92に必要とされ
るチップ領域を考慮しても、アナログ前置機能12の集
積回路内でのフィルタ94の実現を容易にする。
【0097】ディジタル低域通過フィルタ94によって
実現された伝達関数は、好適には、通過帯域リプルと阻
止帯域除去との間のトレードオフとして決定される一
方、なお低複雑性を維持する。この関係で、上に論じた
ようにディジタル・トランシーバ機能10によってその
受信側で実施される処理は、信号サンプリング・レート
を276kHzの程度にデシメートし、少なくとも41
4kHzまでのエコー成分を消去し、このことがディジ
タル低域通過フィルタによってフィルタされる周波数を
約414kHzで開始するように定める。本発明の好適
な実施形態に従って、ディジタル低域通過フィルタ94
は、約414kHzの折れ点周波数を有し、−32dB
の程度での阻止帯域除去を行う。もちろん、もし最悪ケ
ースよりエコー電力スペクトル密度が低い、又は最悪ケ
ースより信号電力スペクトル密度が高いならば、又は、
もしディジタル・トランシーバ機能10によって実施さ
れるエコー消去がより高い周波数へ拡がるならば、ディ
ジタル低域通過フィルタ94に対する阻止帯域除去要件
が緩和される。
【0098】本発明の好適な実施形態に従って、ディジ
タル低域通過フィルタ94は13タップ有限インパルス
応答フィルタを実施するが、13タップ有限インパルス
応答フィルタは、少数の非零ビットを伴うタップ重み係
数を選択することに因って、レジスタ及び加算器の集団
として(すなわち、専用乗算器なしで)簡単に実現する
こともできる。ディジタル低域通過フィルタ94の複雑
性は、代わりに、そのタップ重み係数内の非零ビットの
数によって決定され、この数は、この模範的な実施形態
では、次のようなタップ重み係数の選択がされるなら
ば、27に過ぎない。
【0099】
【数8】
【0100】本発明の好適な実施形態に従って、これら
のタップ重み係数は、特定の規格(例えば、T1E1.
413)に対してディジタル・フィルタ64C内にハー
ド配線することもできる。これに代えて、特にDSL規
格が流動的になると推定される場合、ディジタル・フィ
ルタ64Cは、タップの数及びそれらのタップ重み係数
をプログラム可能に選択できるような方法で実施するこ
ともできる。ただし、このようなプログラム可能性に必
要とされる回路の複雑性が必然的に増すことになる。
【0101】有限インパルス応答ディジタル低域通過フ
ィルタ・プロセス94の出力は、補間フィルタ・プロセ
ス96に供給されるか、図9に示したようにスイッチS
5,S6の操作を介してバイパスされる。本発明のこの
実施形態では、補間フィルタ・プロセス96はオーバサ
ンプリング・レジスタ44Cによって実施され、このレ
ジスタは低域通過フィルタ・プロセス94がこれをロー
ドする周波数(例えば、2,208kHz)の2倍の周
波数(例えば、4,416kHz)で補間フィルタ・プ
ロセス96の出力をサンプリングする。補間フィルタ・
プロセス96を利用するかどうかは、ディジタル・トラ
ンシーバ機能10の所望入力サンプリグ・レートに依存
する。
【0102】本発明の好適な実施形態に従って、電話局
DSLモデム8内のアナログ前置機能12は、アナログ
・フィルタ50C,58Cの複雑性を減少させたことに
因って、単一集積回路内で実現することもでき、このよ
うに減少した複雑性はディジタル・フィルタ46C,6
4Cを具備することによって可能とされる。なお更に、
本発明の好適な実施形態に従って、アナログ前置機能1
2内のディジタル領域でのディジタル・フィルタ46
C,64Cが遂行するディジタル・フィルタ動作は、ア
ナログ前置機能12を単一集積回路に実現することを容
易にするために、比較的少数の非零ビットしか伴わない
タップ重み係数を使用して、有限インパルス応答フィル
タによって実現することができる。これらの機能を集積
化する能力は、製造中に要求される構成要素のトリミン
グをかなり減少させるとともに、DSLモデム内のアナ
ログ前置機能の費用を極めて少くし、また総合システム
性能を改善する。
【0103】図10は、遠隔DSLモデム15内のアナ
ログ前置機能11の構造及び動作を示す。これについて
詳細に説明する。電話局DSLモデム8内のアナログ前
置機能12の場合にそうであったように、アナログ前置
機能11は、その機能のみに限定されるか、これに代え
て、ディジタル・トランシーバ機能13、線路駆動器1
7などのようなある種の他の機能とともに集積化される
かのどちらかで、単一集積回路に集積化することもでき
る。次の説明から明らかになるように、アナログ前置機
能11及びアナログ前置機能12は、これら両者を共通
集積回路上に実施してよい。ただし、所与の集積回路に
ついて、それが遠隔アナログ前置機能11として又は電
話局アナログ前置機能12として働くことになるかどう
か決定するためにメタライゼーション選択又はヒューズ
・プログラミングを使用するという程度まで、アナログ
前置機能11は、上に説明したアナログ前置機能12と
極めて類似している。
【0104】アナログ前置機能12の場合のように、本
発明の実施形態に従うアナログ前置機能11は、高域通
過フィルタ、送信機電力分配器、4線−2線ハイブリッ
ド及び受信機粗プログラム可能利得増幅器のような高電
圧に晒されない全てのループ・インタフェース構成要素
に供給することを意図している。このような素子は、ア
ナログ前置機能11の外部にある(例えば、線路駆動器
17及びハイブリッド19内で実施されている)。
【0105】アナログ前置機能12の場合におけるよう
に、アナログ前置機能11は送信側及び受信側を含む。
更に、第2の送信側であるエコー消去送信側53がアナ
ログ前置機能11に備わり、この送信側は図10に示し
た信号送信側と同等であり、時間領域エコー消去を行う
ことを目的としている。この関係で、エコー消去送信側
53は、アナログ前置機能11によって線路TXP,T
XM上に発生された信号に相当するアナログ信号で以て
線路ECP,ECMを駆動する。線路ECP,ECM
は、アナログ前置機能11の外部の(例えば、線路駆動
器17にある)線路受信機へ達し、低周波数アップスト
リーム送信信号の拡大縮小複写を供給し、この複写はア
ナログ前置機能11の送信側によって発生されたあらゆ
るエコー信号を消去するために使用することができる。
【0106】本発明のこの実施形態では、送信側(主送
信側及びエコー消去送信側53の両方)及び受信側がイ
ンタフェース及び制御機能42Rを共用し、この機能を
介してアナログ前置機能11はディジタル・トランシー
バ機能13と通信する。前のように、インタフェース及
び制御機能42Rは並列ディジタル・インタフェースを
含み、このインタフェースを介して、遠隔DSLモデム
15によって送信されるディジタル語がアナログ前置機
能11によって受信され、このインタフェースを介し
て、ツイストペア線施設TWPによって受信されかつア
ナログ前置機能11によって処理されたデータがディジ
タル語としてディジタル・トランシーバ機能13へ通信
される。本発明のこの実施形態に従って、この並列イン
タフェースは16ビット並列インタフェースであって、
それぞれ、これからのデータの読出し及びこれへのデー
タの書込みを制御するためにエッジ・トリガ読出しスト
ローブ入力及び書込みストローブ入力を有する。更に、
インタフェース及び制御機能42Rは、(以下に説明す
るように)種々のプログラム可能利得増幅器の利得値、
種々のフィルタ・ブロック及び機能をバイパスする又は
動作可能とするスイッチ制御、かつ、アナログ前置機能
11の場合、(以下にまた更に説明するように)受信等
化器機能の利得を設定するためのスイッチ制御のよう
な、アナログ前置機能11内の種々の機能の状態を設定
する制御語を記憶する多数の制御レジスタを含む。
【0107】インタフェース及び制御機能42Rはま
た、ディジタル・トランジーバ機能13から及びこれへ
制御情報を受信し及び供給する適当な信号インタフェー
スを含む。本発明のこの実施形態では、直列ポートPS
が、以下に挙げるように、クロック信号の周波数を設定
するために使用されるような制御情報を受信するために
設けられている。JTAG規格のような、従来の走査試
験がまた、好適には、インタフェース及び制御機能42
Rを経由して実施される。
【0108】クロック回路66Rがアナログ前置機能1
1の送信側及び受信側によって共用され、これらの機能
の同期動作のために相当するクロック信号を供給する。
本発明の好適な実施形態に従って、クロック回路66R
は、外部電圧制御水晶発振器(VCXO)65Xに基づ
いて内部(及び、もし望むならば、外部)クロックを発
生する。アナログ前置機能12に関連して上に論じたよ
うに、アナログ前置機能11内の12ビット直列DA変
換器63Rがアナログ電圧信号を発生し、この信号が、
インタフェース及び制御機能42Rによって(特に、こ
の機能内の直列ポートSPに供給される更新信号を介し
て)受信された制御信号に応答して、外部電圧制御水晶
発振器65Xに供給される。
【0109】基準電圧68R、好適には、バンドギャッ
プ基準電圧のような安定基準電圧がまたアナログ前置機
能11の送信側及び受信側によって共用される。電源分
配及び調整、汎用ポート通信などのようなアナログ前置
機能11内に使用される他の回路が、もちろん、このア
ナログ前置機能に含まれるといってよいが、この説明の
簡明目的のために示してない。図10に示したように、
アナログ前置機能11はまた、オーバサンプリング・レ
ジスタ44Rを含み、このレジスタは、以下に更に説明
するディジタル・フィルタ動作を実現するに当たってア
ナログ前置機能11内に使用されるような、1つ以上の
レジスタ段を含む。
【0110】アナログ前置機能11の信号送信側を参照
すると、ディジタル・フィルタ46Rがオーバサンプリ
ング・レジスタ44Rからディジタル・データ語を受け
取り、DA変換に先立ちこれらのディジタル・データ語
にディジタル・フィルタ動作を実施する。図11は、本
発明の好適な実施形態の模範的な実施のために、オーバ
サンプリング・レジスタ44Rと組み合わされたディジ
タル・フィルタ46Rを通るデータ・フローを示す。こ
れについて詳細に説明する。
【0111】図11に示したように、アナログ前置機能
11によって実行されるディジタル・フィルタ動作プロ
セスは多数のオプションを含み、これらはディジタル・
トランシーバ機能13によって供給されるディジタル・
データの周波数及び特性に依存してスイッチS7からス
イッチS10によって選択可能である。アナログ前置機
能12におけるように、補間フィルタ94が単にオーバ
サンプリング・レジスタ44Rの1つをその出力がサン
プルされるレートの2倍のレートでロードすることによ
ってサンプリング・レートを2倍だけ(例えば、2,2
08kHzから4,416kHzへ)高める。上述した
ように、この動作は、1+Z-1の伝達関数を有するフィ
ルタを実現し、零群遅延歪みを伴う。これらの信号の比
較的低い周波数(最高信号周波数が138kHzであ
る。)が原因で、このフィルタから起こる変調は微々た
るものである。
【0112】次に、ディジタル高域通過フィルタ・プロ
セス96が図10のディジタル・フィルタ46Rの部分
としてアナログ前置機能11によって遂行される。アナ
ログ前置機能12の場合のように、ディジタル高域通過
フィルタ・プロセス96は、好適には、一次高域通過フ
ィルタであって、例えば、従来の無限インパルス応答
(IIR)ディジタル・フィルタ設計技術を介して実施
される10.7kHzの−3dB折れ点周波数を有する
ものである。アナログ前置機能11内のディジタル高域
通過フィルタ・プロセス96の特性は、アナログ前置機
能12内のディジタル高域通過フィルタ72について上
に説明したものと、好適には、類似している。
【0113】次いで、ダウンストリーム・アナログ・フ
ィルタ動作の複雑性を緩和するようにディジタル・デー
タに帯域制限を加えるために、ディジタル低域通過フィ
ルタ・プロセス98がディジタル信号に(フィルタ・プ
ロセス94,96によってフィルタされた程度に)適用
される。アップストリームDSL通信のアナログ・フィ
ルタ動作を、ディジタル低域通過フィルタ・プロセス9
8の使用を通して、四次アナログ・フィルタから二次ア
ナログ・フィルタへ低め得ることが、本発明に従って、
観察されている。ダウンストリーム・アナログ・フィル
タ動作が雑音の一因になることもまた充分に抑制され
る。本発明の好適な実施形態に従って、ディジタル低域
通過フィルタ・プロセス98は、約138kHzに折れ
点周波数を有する無限インパルス応答(IIR)実施を
介して実現される。ディジタル低域通過フィルタ・プロ
セス98の特に利点に富む実現は、最少(±0.5d
B)通過帯域リップルを伴う楕円応答を近似する三次無
限インパルス応答である。好適な模範的実現は、次のよ
うな時間領域フィルタ式を利用する。
【0114】
【数9】
【0115】ここで、係数は次のように定義される。
【0116】
【数10】
【0117】この特定実施は、比較的少数の非零ビット
を有しかつそれゆえ乗算器なしで実施することもできる
係数を維持することによって回路の複雑性を減少させる
ために、理想ディジタル楕円フィルタから僅かな程度だ
け偏差する。この偏差は、折れ点周波数に0.25の垂
下を生じるに過ぎず、これはこの応用に許容可能であ
る。本発明のこの実施形態でディジタル低域通過フィル
タ・プロセス98の無限インパルス応答実施を考慮して
も、群遅延は僅か(25kHzで)約2.21μsから
(138kHzで)3.76μsへ変動する。
【0118】本発明の好適な実施形態に従って、特にT
1E1.413規格のような知られた規格を実施するた
めに、これらのタップ重み係数は、好適には、アナログ
前置機能11内にハード配線される。これに代えて、特
に電気通信規格が時が経つに連れて変わり得る速度を考
慮して、アナログ前置機能11は、レジスタ又は他のア
ドレス可能場所を備えてよく、これらにタップの数及び
それらタップのタップ重み係数をプログラム可能にして
もよい。次いで、ディジタル低域通過フィルタ・プロセ
ス98の結果が、図10に示したように、DA変換器4
8Rに供給される。本発明の好適な実施形態に従って、
DA変換器48Rの構造は、図6に関してDA変換器4
8Cについて上に説明したものと実質的に類似してお
り、この図に留意されたい。
【0119】図10に示したように、DA変換器48R
のアナログ出力がアナログ低域通過フィルタ50Rに供
給される。本発明の好適な実施形態に従うアナログ低域
通過フィルタ50Rは、従来の技術によって実施され
た、公称166kHz通過帯域を有する二次チェヴィシ
ェフ連続時間フィルタである。上に論じたフィルタ・プ
ロセス96,98内のフィルタ46Rによって先に行わ
れたディジタル・フィルタ動作の程度だけ動作可能とさ
れる。起こるかもしれない折れ点周波数の変動にかかわ
らず、アナログ低域通過フィルタ50Rはトリムされな
いのが、アナログ前置機能11の集積化を実現する理由
から、好適である。現代の製造技術における典型的プロ
セス変動を想定すると、166kHzの公称折れ点周波
数の回りで通過帯域折れ点周波数の40%変動を生じる
ことになるが、これは最悪ケースにおける138kHz
信号帯域にわたるリップル仕様を満足すると予想され
る。
【0120】更に、公称より40%低い折れ点周波数
で、アナログ低域通過フィルタ50Rによって生じる最
悪ケース群遅延が約1.14μsから約1.82μsま
で周波数に従って変動することが観察されている。この
僅かの群遅延は、上に論じたディジタル・フィルタ46
Rの実施によって可能とされたアナログ低域通過フィル
タ50Rの低複雑性の直接生じ、DSL通信に適してい
る。
【0121】アナログ低域通過フィルタ50Rの出力は
プログラム可能減衰器52Rへ供給され、この減衰器は
従来の技術によって構成される。アナログ前置機能12
について上に説明したのと同じように、プログラム可能
減衰器52Rは、アナログ前置機能11に書き込まれた
制御語を介して1dBステップで選択可能な0dBから
−24dBの減衰を施す。前のように、プログラム可能
減衰器52Rに供給される入力中雑音は、DA変換器4
8Rからの出力信号の信号対雑音比を劣化させないよう
に、好適には、−138dBm/Hzの程度である。プ
ログラム可能減衰器52Rの出力は、線路駆動器17へ
の線路TXP,TXM上に供給され、送信され、ディジ
タル・トランシーバ機能13によって実施された方法で
コード化されるデータに相当するアナログ信号に相当
し、T1E1.413のような適用可能な規格によって
指定された周波数特性を有する。
【0122】図11の受信側を参照すると、電話局DS
Lモデム8からのツイストペア線施設TWPを通じて受
信された通信信号に応答して線路駆動器17によって駆
動される線路RXP,RXMは、等化器57に達してい
る。本発明の好適な実施形態に従って、等化器57は、
ツイストペア線施設TWPにわたっての減衰、特にダウ
ンストリーム・データをADSL技術で通信する高周波
数での減衰を補償するために備わっている。
【0123】特に、上述したように、ダウンストリーム
通信をADSL技術で実施するに当たっての帯域幅は、
25kHzから1.104MHzにある。この帯域幅に
またがる信号がツイストペア線施設TWPのような従来
のツイストペア電話線に供給されると、かなりの減衰が
しばしば起こるおそれがある。この減衰は、線番号を下
げるに従って、線長さを増すに従って、信号周波数を高
めるに従ってひどくなる。図12は、線の種々の長さ及
び番号に対する減衰をプロットしたものを曲線100,
102,104,106,108によって示す。曲線1
00,102,106は24番AWGツイストペア線の
305m,2743m及び5486mに対する線路減衰
を示し、曲線104,108は26番AWGツイストペ
ア線の2743m及び5486mに対する線路減衰を示
す。図12から明らかなように、線路減衰はいくつかの
場合に極めて厳しいことがあり得る。例えば、1MHz
信号は、5486mの24番AWGツイストペアに供給
されるとき、−100dBの程度まで減衰させられるこ
とになる。しかしながら、このような信号の受信端で
は、従来のAD変換器が、実質的に周波数にわたって平
坦な量子化雑音フロアを有する。結果として、従来のツ
イストペア線施設を通じて通信された高周波数信号が伝
送線路によって受信AD変換器の量子化雑音フロアの下
へ落ちる程度に減衰されるおそれがあり、この場合その
帯域幅の高周波数部分が喪失する。
【0124】図12は、線路減衰を2つの複素極によっ
て近似できることを示す。本発明の好適な実施形態に従
って、周波数領域等化器57がアナログ前置機能11内
に備わり、2つの零点(dominant zero)を有する特性
に従って高周波数で信号をブーストする。アナログ前置
機能11の受信側に対する雑音条件が現行ADSL規格
に従って極めて厳格である(例えば、5nV/(Hz)
1/2程度)ことを特に考慮して、等化器57の周波数特
性は、線路条件、ループ長さ及び品質の広い変動を補償
するために、好適には、制御可能である。切り換えコン
デンサ段の使用が本発明の好適な実施形態に従うこのよ
うな等化に対して考えられたが、これを現代の技術に従
って実現するには、過大なコンデンサ及び非現実的に低
い雑音かつ高整定(settling)速度演算増幅器を伴うこ
とが観察された。したがって、ADSL通信の低歪みレ
ベル要件が与えられるならば、(gm−Cによる実現及
びMOSFET−Cによる実現に比較して)好適なRC
−演算増幅器による実現を用いて、等化器57を連続時
間実施するのが好適であることが、本発明に関連して、
発見された。更に、等化器57によるこのような線路減
衰の補償を、AD変換器62Rによって遂行されるAD
変換に先立ち、アナログ領域内に含むことが特に必要で
ある。
【0125】図13は本発明の第1の実施形態に従う等
化器57の構造を示し、この構造では2つの演算増幅段
110,112が縦続形式で接続されている。段11
0,112はそれぞれ、演算増幅器111,113を含
み、これらの増幅器の各々が入力RC回路網及び帰還R
C回路網を有する。例えば、段110は、可変抵抗器R
s1とコンデンサCs1との並列RC回路網とこれに直
列の抵抗器Ri1とからなる入力RC回路網と、可変抵
抗器Rf1及びコンデンサCf1からなる帰還並列RC
回路網とを含む。段112も類似した構成を有する。そ
の結果、等化器57の周波数応答は、次のように表され
る。
【0126】
【数11】
【0127】ここで、G111,G113はそれぞれ、帰還抵
抗の入力抵抗に対する比によって定められる増幅器11
1,113の利得である。例えば、利得G111は、比R
f1/(Ri1+Rs1)である。段110,112の
特性伝達関数周波数ω111x,ω112xは、(例として、段
110について)次のように定められる。
【0128】
【数12】
【0129】それゆえ、この伝達関数は、各段から1つ
ずつ、2つの零点を生じ、これらの各々を特定段に対し
て積Rs・Csによって容易に制御することができる。
この伝達関数の2つの極を帯域応答を減衰させる適当な
周波数に取ることができる。
【0130】本発明のこの実施形態における等化器57
は2つの段を含むが、3段以上の使用を通して伝達関数
をより精密に制御することもできる。このような場合、
伝達関数中の積項の数は、もちろん、等化器57内に使
用される段の数に相当する。
【0131】上述したように、等化器57の零点の位置
は、好適には、周波数に関して利得レベルを選択するこ
とによって、ループ条件の期待される範囲にわたって線
路減衰を補償するように最適化される。例えば、5dB
増分ずつ5dBから25dBの範囲で増加しながら、周
波数に従って変動する(すなわち、高い周波数における
ほどますますブーストする)ブースト傾斜を選択するこ
とができると予想される。したがって、図13を参照す
ると、可変抵抗器Rs1,Rf1,Rs2,Rf2の各
々を並列抵抗の組を介して実施し、段110,112の
各々に対する利得を設定するためにこれらの可変抵抗器
の各々をスイッチの開閉を通して動作可能又は動作禁止
することが好適である。これに代えて、もちろん、それ
らの零点を設計に従って固定抵抗値によって設定しても
よい。更に、これらの代わりに、図10を参照すると、
線路RXP,RXMが等化器57をバイパスしてアナロ
グ低域通過フィルタ58Rへ直接達するように、スイッ
チ(不図示)をアナログ前置機能11に挿入してもよ
い。本発明の好適な実施形態では、上述した例の種々の
設定に対する模範的RCの値は、次の表に掲げるとおり
である。
【0132】
【表2】
【0133】この例は、抵抗器Ri1,Ri2は500
Ωであると想定する。図14は、上の設定に対する等化
器57の周波数にわたって周波数応答を示す。これから
明らかなように、等化器57によって行われた高周波ブ
ーストがツイストペア線施設TWPにわたる線路減衰を
補償する。本発明の好適な実施形態に従って、等化器5
7は、実施するのが比較的簡単であり、最小限の群遅延
歪み(例えば、1.96μsの程度)しか伴わない。
【0134】図10に戻って参照すると、等化器57の
出力がアナログ低域通過フィルタ58Rに供給される。
本発明のこの実施形態によるアナログ低域通過フィルタ
58Rは、公称1.325MHz通過帯域を有する四次
楕円連続時間フィルタである。上に説明したように、プ
ロセス変動に因って折れ点周波数に生じる影響にかかわ
らず、アナログ低域通過フィルタ58Rはトリムしなく
てよい。アナログ低域通過フィルタ58Rを通しての最
悪ケース群遅延は約2.1μsであると予想される。こ
れに代えて、増幅段110,112で抵抗器又はコンデ
ンサのどちらかをトリムすることによって改善したプロ
セス制御を行うこともできる。
【0135】本発明の代替実施形態に従って、アナログ
低域通過フィルタ58Rがはしご形フィルタによって実
施され、このはしご形フィルタは多数の演算増幅段を有
し、これら多数の段のうちの第1の段がまた等化器57
の第2の段として働く。図15はこのような構成を示
す。これについて以下に更に詳細に説明する。
【0136】図15に示すように、段110’,11
2’の各々ばかりでなく、アナログ低域通過フィルタ5
8R内の残りの段が差動形式で実現され、線路RXP,
RXMを受ける。反転入力及び非反転入力の各々と関連
した抵抗器Rs及び抵抗器Rfは、段110’,11
2’の両方内の可変抵抗器であり、上に説明したように
選択可能等化器利得を与える。しかしながら、アナログ
低域通過フィルタ58Rの安定性の目的のために、段1
12’の抵抗器Rs及び抵抗器Rfの値を調節しないの
が好適であり、それであるから、そのフィルタの特性が
等化器57の利得の選択とともに変動することがない。
上の表を参照すると、第2の段112’内の抵抗値を変
動させることなく、利得の広い範囲を得ることができ
る。図15から明らかなように、アナログ低域通過フィ
ルタ58Rは能動フィルタに関する従来の形式で実施さ
れ、フィルタ58R内の各演算増幅段からの負帰還が段
112’を含む先行段の各々に供給される。
【0137】本発明の代替実施形態に従って、段11
2’が等化器57内の第2の段及びアナログ低域通過フ
ィルタ58R内の第1の段の両方としてまた働く。適正
次数のフィルタを得るために段112’はアナログ低域
通過フィルタ58R内になくてはならないので、この重
複使用から、単に単一演算増幅段110’を追加するこ
とによって等化器57は動作可能とされる。その結果、
本発明のこの実施形態は、アナログ前置機能11を集積
回路により効率的に実施するという追加の利点をもたら
す。チャネルの総合雑音及び総合歪みもまた、単一段の
追加によって最小限にされ、アナログ前置機能11の性
能をなお更に改善する。
【0138】図10に戻って参照すると、アナログ低域
通過フィルタ58Rの出力がプログラム可能利得増幅器
60Rに供給され、この増幅器は、この例では、25k
Hzから1,104kHzの信号帯域幅にわたって0.
25dBステップずつ約2.5dBから約11.5dB
の範囲で増減する周波数依存利得を与え、ピーク対ピー
ク約4Vの最大出力信号電圧揺れを生じる。第2のプロ
グラム可能利得増幅器60Rの出力がAD変換器62R
に供給される。
【0139】本発明のこの実施形態におけるAD変換器
62Rは、受信アナログ信号を4,416kHzの固定
サンプリング・レート、14ビット解像度で以てディジ
タル語に変換する。従来のAD変換器実施を本発明のこ
の実施形態によるAD変換器62Rに使用してよい。線
形性は、好適には、製造中のトリミングによって最大限
にされる。温度にかかわらず高度に精確な変換を行うた
めに、基準電圧回路68Rが、好適には、バンドギャッ
プ電圧のような安定基準電圧をAD変換器62Rに供給
する。
【0140】AD変換器62Rの出力がディジタル・フ
ィルタ64Rに供給される。図16は、オーバサンプリ
ング・レジスタ44Rと組み合わされたディジタル・フ
ィルタ64Rを通る信号フローを示す。これについて詳
細に説明する。図16に示すように、ディジタル低域通
過フィルタ・プロセスは、まず、AD変換器62Rの出
力サンプリング・レート、この例では4,416kHz
で2極2零点四次面(2‐pole, 2‐zero biquadratic s
ection)サンプリングを遂行する。ディジタル低域通過
フィルタ120が等化器57及びアナログ低域通過フィ
ルタ58Rによって発生された1,104kHzより上
の雑音を減衰するために主として備わり、それであるか
ら、これらの周波数からの折り返しはサンプリング・レ
ートが2,208kHzへデシメートされるときは起こ
らない。本発明の好適な実施形態に従うディジタル低域
通過フィルタ120の伝達関数は、次のようである。
【0141】
【数13】
【0142】ディジタル低域通過フィルタ120の模範
的実施に従って、このようなフィルタの1,312kH
zより上の阻止帯域除去は、約8.8dBである。
【0143】次いで、もし望むならば(例えば、もしス
イッチS11,S12によって動作可能とされるなら
ば)、デシメーション・フィルタ・プロセス122をデ
ィジタル低域通過フィルタ120からのフィルタされた
データに適用する。デシメーション・フィルタ・プロセ
ス122は、ディジタル・トランシーバ機能13によっ
て望まれるならば、サンプリグ・レートを下げるために
備わる。この例では、デシメーション・フィルタ・プロ
セス122は、単に2サンプル移動平均回路であって、
次の伝達関数を有する。
【0144】
【数14】
【0145】ここで、fcは4,416kHzの入力サ
ンプリング・レートである。デシメーション・フィルタ
・プロセス122はその通過帯域に僅かな垂下を起こす
が、このような垂下は許容可能であるか、ディジタル・
トランシーバ機能13内のFFTプロセス22Rによっ
て補償することもできる。
【0146】アナログ前置機能11の受信側での総合群
遅延は、等化器57に対して選択された設定に依存して
0.92μsの程度から2.28μsの程度までの範囲
で変化すると推定される。この群遅延は、受信信号内に
最小限の歪みしか伴わないように充分に小さい。
【0147】本発明に従うアナログ前置機能11は、上
に説明したアナログ前置機能12と類似しており、それ
ゆえ、単一集積回路に実現され、複雑性を減少したアナ
ログ・フィルタ50R,58Rで以て可能とされること
によって、DSL型の高性能モデムの実施に重要な利点
をもたらす。複雑性のこのような減少は、ディジタル・
フィルタ46R,64Rが具備されることによって可能
とされる。なお更に、本発明の好適な実施形態に従っ
て、アナログ前置機能11は、等化器57の使用を通し
て、線路減衰条件の広い範囲を選択可能に補償する能力
を与える。上述したように、本発明の特定実施形態に従
って、等化器は単一演算増幅段のみで以て実現すること
ができ、それゆえ、チップ領域費用及び追加プロセスに
因る追加雑音を減少させる。上述したように、これらの
機能をそのように集積化する能力は、本発明によって可
能とされ、製造中に必要とされる構成要素トリミングの
かなりの減少とともに、DSLモデム内のアナログ前置
機能の費用を極めて少くし、また総合システム性能を改
善する。
【0148】本発明をその好適な実施形態に従って説明
したが、これらの実施形態に対する修正実施形態及び代
替実施形態は本発明の利点及び利益を亨受すのるもので
あって、このような修正実施形態及び代替実施形態は本
明細書及びその添付図面を参照したならば当業者に明ら
かであると、もちろん、予想される。このような修正実
施形態及び代替実施形態は、前掲の特許請求の範囲に示
された本発明の範囲に包含されると予想される。
【0149】以上の説明に関して更に次の項を開示す
る。
【0150】(1)第1の段と第2の段とを含む受信等
化器回路であって、前記第1の段が、入力及び出力を有
する第1の演算増幅器と、前記受信等化器回路の入力と
前記第1の演算増幅器の入力との間に結合された、第1
の複数の入力インピーダンス値の1つから選択されたイ
ンピーダンスを有する第1の入力インピーダンス回路網
と、前記第1の演算増幅器の出力及び入力の間に結合さ
れた、第1の複数の帰還インピーダンス値の1つから選
択されたインピーダンスを有する第1の帰還インピーダ
ンス回路網とを備え、前記第2の段が、入力及び出力を
有する第2の演算増幅器と、前記第1の演算増幅器の出
力と前記第2の演算増幅器の入力との間に結合された第
2の入力インピーダンス回路網と、前記第2の演算増幅
器の出力及び入力の間に結合された第2の帰還インピー
ダンス回路網とを備える、受信等化器回路。
【0151】(2)前記第2の入力インピーダンス回路
網が、第2の複数の入力インピーダンス値の1つから選
択されたインピーダンスを有し、前記第2の帰還インピ
ーダンス回路網が、第2複数の帰還インピーダンス値の
1つから選択されたインピーダンスを有する、第1項記
載の受信等化器回路。 (3)前記第2の入力インピーダンス回路網及び前記第
2の帰還インピーダンス回路網がそれぞれ、コンデンサ
と、該コンデンサと並列に接続された可変抵抗と、を備
える、第2項記載の受信等化器回路。 (4)前記第1の入力インピーダンス回路網及び前記第
1の帰還インピーダンス回路網がそれぞれ、コンデンサ
と、該コンデンサと並列に接続された可変抵抗と、を備
える、第3項記載の受信等化器回路。 (5)前記第1の入力インピーダンス回路網及び前記第
1の帰還インピーダンス回路網がそれぞれ、コンデンサ
と、該コンデンサと並列に接続された可変抵抗と、を備
える、第1項記載の受信等化器回路。 (6)前記可変抵抗がそれぞれ、互いに並列に接続され
た複数の抵抗器を備え、前記複数の抵抗器がそれぞれ、
選択的に動作可能及び動作禁止される、第5項記載の受
信等化器回路。
【0152】(7)前記第1の演算増幅器が、非反転入
力及び反転入力と、非反転出力及び反転出力とを有し、
前記受信等化器回路の第1の入力が、前記第1の入力イ
ンピーダンス回路網を通して前記第1の演算増幅器の前
記反転入力に結合され、前記第1の帰還インピーダンス
回路網が、前記第1の演算増幅器の前記非反転出力及び
前記反転入力の間に結合され、前記受信等化器回路が、
該受信等化器回路の第2の入力と前記第1の演算増幅器
の前記非反転入力との間に結合された、第3の複数の入
力インピーダンス値の1つから選択されたインピーダン
スを有する第3の入力インピーダンス回路網と、前記第
1の演算増幅器の前記反転出力及び前記非反転入力の間
に結合された、第3の複数の入力インピーダンス値の1
つから選択されたインピーダンスを有する第3の帰還イ
ンピーダンス回路網とを更に含む、第1項記載の受信等
化器回路。
【0153】(8)前記第2の演算増幅器が、非反転入
力及び反転入力と、非反転出力及び反転出力とを有し、
前記第1の演算増幅器の前記反転出力が、前記第2の入
力インピーダンス回路網を通して前記第2の演算増幅器
の前記反転入力に結合され、前記第2の帰還インピーダ
ンス回路網が、前記第2の演算増幅器の前記非反転出力
及び前記反転入力の間に結合され、前記受信等化器回路
が、該受信等化器回路の第2の入力と前記第1の演算増
幅器の前記非反転入力との間に結合された第4の入力イ
ンピーダンス回路網と、前記第1の演算増幅器の前記反
転出力及び前記非反転入力の間に結合された第4の帰還
インピーダンス回路網とを更に含む、第7項記載の受信
等化器回路。
【0154】(9)前記第4の入力インピーダンス回路
網が、第4の複数の入力インピーダンス値の1つから選
択されたインピーダンスを有し、前記第2の帰還インピ
ーダンス回路網が、第2の複数の帰還インピーダンス値
の1つから選択されたインピーダンスを有する、第8項
記載の受信等化器回路。 (10)複数の演算増幅段を有し、前記第1の演算増幅
器の出力に結合された入力を有する、はしご形フィルタ
を更に含み、前記第2の段が、前記はしご形フィルタの
前記複数の演算増幅段の第1の演算増幅段として働く、
第1項記載の受信等化器回路。
【0155】(11)単一の集積回路に集積化されたモ
デム用アナログ前置回路であって、ディジタル信号の通
信用のディジタル・インタフェースと、該ディジタル・
インタフェースに結合された、該ディジタル・インタフ
ェースから受信されたディジタル信号をアナログ信号に
変換するディジタル/アナログ変換器と、前記アナログ
信号を第1の送信周波数帯域内へフィルタする送信フィ
ルタと、周波数応答に従って前記受信された信号を増幅
する受信等化器であって、入力及び出力を有する第1の
演算増幅器と、第1の複数の入力インピーダンス値の1
つから選択されたインピーダンスを有し、前記第1の演
算増幅器の前記入力に第1の受信周波数で受信アナログ
信号を供給する第1の入力インピーダンス回路網と、前
記第1の演算増幅器の前記出力及び前記入力の間に結合
された、第1の複数の帰還インピーダンス値の1つから
選択されたインピーダンスを有する第1の帰還インピー
ダンス回路網と、を備える第1の段と、入力及び出力を
有する第2の演算増幅器と、前記第1の演算増幅器の前
記出力と前記第2の演算増幅器の前記入力との間に結合
された第2の入力インピーダンス回路網と、前記第2の
演算増幅器の前記出力及び前記入力の間に結合された第
2の帰還インピーダンス回路網と、を備える第2の段
と、を備える、受信等化器と、受信アナログ・フィルタ
に結合された、前記フィルタされたアナログ信号をディ
ジタル信号に変換するアナログ/ディジタル変換器と、
該アナログ/ディジタル変換器に結合された、前記ディ
ジタル・インタフェースに結合された出力を有し、前記
変換されたディジタル信号にディジタル・フィルタ機能
を適用する受信ディジタル・フィルタと、を含むアナロ
グ前置回路。
【0156】(12)前記受信等化器の出力に結合され
た、前記受信等化器によって増幅されたアナログ信号を
フィルタする受信アナログ・フィルタを更に含む、第1
1項記載のアナログ前置回路。 (13)前記受信アナログ・フィルタが、複数の演算増
幅段を備え、前記受信等化器の前記第2の段が、前記受
信アナログ・フィルタの前記複数の演算増幅段の第1の
演算増幅段に相当する、第12項記載のアナログ前置回
路。 (14)前記第1の入力インピーダンス回路網と前記第
1の帰還インピーダンス回路網がそれぞれ、コンデンサ
と、該コンデンサと並列に接続された可変抵抗と、を備
える、第11項記載のアナログ前置回路。 (15)前記可変抵抗がそれぞれ、互いに並列に接続さ
れた複数の抵抗器を備え、前記複数の抵抗器がそれぞ
れ、選択的に動作可能及び動作禁止される、第14項記
載のアナログ前置回路。
【0157】(16)前記第2の入力インピーダンス回
路網が、第2の複数の入力インピーダンス値の1つから
選択されたインピーダンスを有し、前記第2の帰還イン
ピーダンス回路網が、第2の複数の帰還インピーダンス
値の1つから選択されたインピーダンスを有する、第1
1項記載のアナログ前置回路。 (17)前記アナログ信号が、第1の差動入力及び第2
の差動入力に受信され、前記第1の演算増幅器が、非反
転入力及び反転入力と、非反転出力及び反転出力とを有
し、前記第1の差動入力が、前記第1の入力インピーダ
ンス回路網を通して前記第1の演算増幅器の前記反転入
力に結合され、前記第1の帰還インピーダンス回路網
が、前記第1の演算増幅器の前記非反転出力及び前記反
転入力の間に結合され、前記アナログ前置回路が、前記
第2の差動入力と前記第1の演算増幅器の前記非反転入
力との間に結合された、第3の複数の入力インピーダン
ス値の1つから選択されたインピーダンスを有する第3
の入力インピーダンス回路網と、前記第1の演算増幅器
の前記反転出力及び前記非反転入力の間に結合された、
第3の複数の入力インピーダンス値の1つから選択され
たインピーダンスを有する第3の帰還インピーダンス回
路網と、を更に含む、第11項記載のアナログ前置回
路。
【0158】(18)前記第2の演算増幅器が、非反転
入力及び反転入力と、非反転出力及び反転出力とを有
し、前記第1の演算増幅器の前記反転出力が、前記第2
の入力インピーダンス回路網を通して前記第2の演算増
幅器の前記反転入力に結合され、前記第2の帰還インピ
ーダンス回路網が、前記第2の演算増幅器の前記非反転
出力及び前記反転入力の間に結合され、前記アナログ前
置回路が、前記受信等化器の第2の入力と前記第1の演
算増幅器の前記非反転入力との間に結合された第4の入
力インピーダンス回路網と、前記第1の演算増幅器の前
記反転出力及び前記非反転入力の間に結合された第4の
帰還インピーダンス回路網と、を更に含む、第17項記
載のアナログ前置回路。 (19)前記第1の受信周波数帯域が、前記第1の送信
周波数帯域内の周波数より高い周波数を含む、第11項
記載のアナログ前置回路。
【0159】(20)ディジタル加入者線モデムであっ
て、ホスト・インタフェースと、該ホスト・インタフェ
ースに結合されたディジタル・トランシーバ機能と、電
話施設を通じてアナログ信号を駆動し受信するアナログ
線路駆動器と、単一の集積回路に集積化されたアナログ
前置回路とを含み、該アナログ前置回路が、ディジタル
信号の通信用のディジタル・インタフェースと、該ディ
ジタル・インタフェースに結合された、該ディジタル・
インタフェースから受信された信号をアナログ信号に変
換するディジタル/アナログ変換器と、前記アナログ信
号を第1の送信周波数帯域内へフィルタする送信フィル
タと、周波数応答に従って前記受信された信号を増幅す
る受信等化器であって、第1の段であって、入力及び出
力を有する第1の演算増幅器と、前記第1の演算増幅器
の前記入力に、第1の受信周波数帯域で、受信アナログ
信号を供給する、第1の複数の入力インピーダンス値の
1つから選択されたインピーダンスを有する第1の入力
インピーダンス回路網と、前記第1の演算増幅器の前記
出力及び前記入力の間に結合された、第1の複数の帰還
インピーダンス値の1つから選択されたインピーダンス
を有する第1の帰還インピーダンス回路網と、を備える
第1の段と、第2の段であって、入力及び出力を有する
第2の演算増幅器と、前記第1の演算増幅器の出力と前
記第2の演算増幅器の入力との間に結合された第2の入
力インピーダンス回路網と、前記第2の演算増幅器の前
記出力及び前記入力との間に結合された第2の帰還イン
ピーダンス回路網と、を備える第2段と、前記受信アナ
ログ・フィルタに結合された、前記フィルタされたアナ
ログ信号をディジタル信号に変換するアナログ/ディジ
タル変換器と、該アナログ/ディジタル変換器に結合さ
れた、前記変換されたディジタル信号にディジタル・フ
ィルタ機能を適用する、前記ディジタル・インタフェー
スに結合された出力を有する受信ディジタル・フィルタ
と、を含む受信等化器と、を備える、ディジタル加入者
線モデム。
【0160】(21)前記ディジタル・トランシーバ機
能が、プログラム可能ディジタル信号プロセッサを備え
る、第20項記載のモデム。 (22)前記第1の受信周波数帯域が、前記第1の送信
周波数帯域内の周波数より高い周波数を含む、第20項
記載のモデム。 (23)前記受信等化器の出力に結合された、該受信等
化器によって増幅されたアナログ信号をフィルタする受
信アナログ・フィルタを更に含む、第20項記載のモデ
ム。 (24)前記受信アナログ・フィルタが、複数の演算増
幅段を備え、前記受信等化器の前記第2の段が、前記受
信アナログ・フィルタの前記複数の演算増幅段の第1の
演算増幅段に相当する、第23項記載のモデム。 (25)前記第1の入力インピーダンス回路網と前記第
1の帰還インピーダンス回路網とがそれぞれ、コンデン
サと、該コンデンサと並列に接続された可変抵抗と、を
備える、第20項記載のモデム。
【0161】(26)前記可変抵抗がそれぞれ、互いに
並列に接続された複数の抵抗器を備え、前記複数の抵抗
器がそれぞれ、選択的に動作可能及び動作禁止される、
第25項記載のモデム。 (27)前記第2の入力インピーダンス回路網が、第2
の複数の入力インピーダンス値の1つから選択されたイ
ンピーダンスを有し、前記第2の帰還インピーダンス回
路網が、第2の複数の帰還インピーダンス値の1つから
選択されたインピーダンスを有する、第20項記載のモ
デム。 (28)前記アナログ信号が、第1の差動入力及び第2
の差動入力に受信され、前記第1の演算増幅器が、非反
転入力及び反転入力と、非反転出力及び反転出力とを有
し、前記第1の差動入力が、前記第1の入力インピーダ
ンス回路網を通して前記第1の演算増幅器の前記反転入
力に結合され、前記第1の帰還インピーダンス回路網
が、前記第1の演算増幅器の前記非反転出力及び前記反
転入力の間に結合され、前記モデムが、前記第2の差動
入力と前記第1の演算増幅器の前記非反転入力との間に
結合された、第3の複数の入力インピーダンス値の1つ
から選択されたインピーダンスを有する第3の入力イン
ピーダンス回路網と、前記第1の演算増幅器の前記反転
出力及び前記非反転入力の間に結合された、第3の複数
の入力インピーダンス値の1つから選択されたインピー
ダンスを有する第3の帰還インピーダンス回路網と、を
更に含む、第20項記載のモデム。
【0162】(29)前記第2の演算増幅器が、非反転
入力及び反転入力と、非反転出力及び反転出力とを有
し、前記第1の演算増幅器の前記反転出力が、前記第2
の入力インピーダンス回路網を通して前記第2の演算増
幅器の前記反転入力に結合され、前記第2の帰還インピ
ーダンス回路網が、前記第2の演算増幅器の前記非反転
出力及び前記反転入力の間に結合され、前記モデムが、
前記受信等化器の第2の入力と前記第1の演算増幅器の
前記非反転入力との間に結合された第4の入力インピー
ダンス回路網と、前記第1の演算増幅器の前記反転出力
及び前記非反転入力の間に結合された第4の帰還インピ
ーダンス回路網と、を更に含む、第20項記載のモデ
ム。 (30)前記第1の受信周波数帯域が、前記第1の送信
周波数帯域内の周波数より高い周波数を含む、第20項
記載のモデム。
【0163】(31)非同期ディジタル加入者線(AD
SL)通信に使用されるディジタル加入者線(DSL)
モデム8,15が開示されている。各モデムは、ディジ
タル・トランシーバ機能10,13及びアナログ前置機
能12,11を含む。ここで、アナログ前記機能12,
11は単一の集積回路に集積化される。開示された実施
形態に従って、アナログ前置機能12,11はそれぞ
れ、送信側及び受信側を含む。送信側は、オーバサンプ
リング・レジスタ44C,44Rとディジタル・フィル
タ46C,46Rとを含み、これらは、送信するディジ
タル・データのサンプリング・レートを高めるように働
く。その結果、アナログ/ディジタル変換器46C,4
6Rがオーバサンプリングされた方法で動作する結果、
ダウンストリーム・アナログ低域通過フィルタ50C,
50Rが比較的簡単な低次数フィルタで実現される。受
信側では、受信側アナログ・フィルタ58C,58Rの
複雑性を減少するために、ディジタル・フィルタ機能6
4C,64Rがアナログ/ディジタル変換器62C,6
2Rのダウンストリームに含まれる。遠隔DSLモデム
15はまた、高周波数ダウンストリーム伝送への線路減
衰の影響を克服するために、周波数が高くなるほど信号
振幅をブーストする等化器機能57を含む。
【図面の簡単な説明】
【図1】電話システム内の遠隔利用者場所での及び電話
局でのDSLモデムの位置を示す、DSLモデム・シス
テムのブロック電気回路図である。
【図2】本発明の好適な実施形態に従う図1の電話シス
テムの遠隔DSLモデム内のディジタル・トランシーバ
機能の信号フローを示すブロック図である。
【図3】本発明の好適な実施形態に従う図1の電話シス
テムの電話局DSLモデム内のディジタル・トランシー
バ機能のブロック電気回路図である。
【図4】本発明の好適な実施形態に従う図1の電話シス
テムの電話局DSLモデム内のアナログ前置機能のブロ
ック電気回路図である。
【図5】 本発明の好適な実施形態に従う図4のアナロ
グ前置機能の送信側によって遂行されるディジタル・フ
ィルタ動作を示す系統図である。
【図6】 本発明の好適な実施形態に従う図4のアナロ
グ前置機能の送信側内のディジタル・アナログ変換器の
ブロック電気回路図である。
【図7】 従来のプログラム可能利得増幅器のブロック
電気回路図である。
【図8】 本発明の好適な実施形態に従う図4のアナロ
グ前置機能の受信側に使用された、インピーダンス整合
回路と組み合わせられたプログラム可能利得増幅器のブ
ロック電気回路図である。
【図9】 本発明の好適な実施形態に従う図4のアナロ
グ前置機能の受信側によって遂行されるディジタル・フ
ィルタ動作を示す系統図である。
【図10】 本発明の好適な実施形態に従う図1の電話
システムの遠隔DSLモデム内のアナログ前置機能のブ
ロック電気回路図である。
【図11】 本発明の好適な実施形態に従う図10のア
ナログ前置機能の送信側によって遂行されるディジタル
・フィルタ動作を示す系統図である。
【図12】 種々の折り対線施設線番号及び長さの場合
の周波数に対してプロットした線路減衰曲線図である。
【図13】 本発明の第1の好適な実施形態に従う図1
0のアナログ前置機能の受信側に使用された等化器の概
略ブロック電気回路図である。
【図14】 種々の設定における図13の等化器につい
てプロットした伝達関数曲線図である。
【図15】 本発明の第2の好適な実施形態に従う図1
0のアナログ前置機能の受信側に使用された等化器の概
略ブロック電気回路図である。
【図16】 本発明の好適な実施形態に従う図10のア
ナログ前置機能の受信側によって遂行されるディジタル
・フィルタ動作を示す系統図である。
【符号の説明】
7,9 ホスト・インタフェース 8 電話局DSLモデム 10,13 ディジタル・トランシーバ機能 11,12 アナログ前置機能 14,17 線路駆動器 15 遠隔DSLモデム 16,19 4線式−2線式ハイブリッド回路 20C,20R フレーミング及びコード化プロセス 22C,22R IFFTプロセス 26C,26R,30C,30R アナログ前置機能イ
ンタフェース・プロセス 31C,31R 時間領域等化器プロセス 33C,33R FFTプロセス 35C,35R 周波数領域等化器及び位相補償プロセ
ス 40C,40R デコーディング及びフレーミング解除
プロセス 42C,42R イタフェース及び制御機能 44C,44R オーバサンプリング・レジスタ 46C,46R,64C,64R ディジタル・フィル
タ 48C,48R,63C,63R DA変換器 50C,50R,58C,58R アナログ低域通過フ
ィルタ 52C,52R プログラム可能減衰器 53 エコー消去送信側 54C,60C,60R プログラム可能利得増幅器 56 インピーダンス整合回路 62C,62R AD変換器 66C,66R クロック回路 68C,68R 基準電圧回路 70,74,94,96 補間フィルタ・プロセス 71,72 ディジタル高域通過フィルタ 76 ディジタル低域通過プロセス 78 MSBサブDA変換器アレー 80 LSBサブDA変換器アレー 84 校正論理 85 校正回路 85 2進−温度計デコーダ 86 バイアス及び基準電流回路 89 外部高域通過結合コンデンサ 92 デシメーション・フィルタ・プロセス 94 有限インパルス応答ディジタル低域通過フィルタ
・プロセス 96,98 ディジタル低域通過フィルタ・プロセス 111,111’ 第1の演算増幅段 112,112’ 第2の演算増幅段 120 ディジタル低域通過フィルタ 122 デシメーション・フィルタ・プロセス BP ボンディング・パッド R 遠隔システム TWP ツイストペア線施設

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の段と第2の段とを含む受信等化器
    回路であって、 前記第1の段が、 入力及び出力を有する第1の演算増幅器と、 前記受信等化器回路の入力と前記第1の演算増幅器の入
    力との間に結合された、第1の複数の入力インピーダン
    ス値の1つから選択されたインピーダンスを有する第1
    の入力インピーダンス回路網と、 前記第1の演算増幅器の出力及び入力の間に結合され
    た、第1の複数の帰還インピーダンス値の1つから選択
    されたインピーダンスを有する第1の帰還インピーダン
    ス回路網とを備え、 前記第2の段が、 入力及び出力を有する第2の演算増幅器と、 前記第1の演算増幅器の出力と前記第2の演算増幅器の
    入力との間に結合された第2の入力インピーダンス回路
    網と、 前記第2の演算増幅器の出力及び入力の間に結合された
    第2の帰還インピーダンス回路網とを備える、 受信等化器回路。
JP11089820A 1998-03-30 1999-03-30 ディジタル加入者線通信システム用のアナログ受信等化器 Pending JP2000036776A (ja)

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