JP2000035689A - フラッシュ定着用トナー - Google Patents

フラッシュ定着用トナー

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JP2000035689A
JP2000035689A JP20311898A JP20311898A JP2000035689A JP 2000035689 A JP2000035689 A JP 2000035689A JP 20311898 A JP20311898 A JP 20311898A JP 20311898 A JP20311898 A JP 20311898A JP 2000035689 A JP2000035689 A JP 2000035689A
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toner
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aminophenyl
compound
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JP20311898A
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Yoshimichi Katagiri
善道 片桐
Masaki Nagaoka
正樹 長岡
Yoko Tokuda
洋子 徳田
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 第3級アミンなどの極性の強い部位を有する
化合物や第4級アンモニウム塩などの反応性の高いイオ
ン性化合物の存在下においても、良好な赤外光吸収能を
発揮できるフラッシュ定着用のトナーを提供する。 【解決手段】 フラッシュ定着用のトナーにおいて、熱
可塑性のバインダ樹脂85.0〜99.5重量部と、着
色成分としての色剤0.5〜5.0重量部と、下記の一
般式で表されるアミノフェニル化合物0.1〜5.0重
量部と、 【化4】 (R1 〜R6 は、炭素数3以下のアルキル基、水素ある
いはフェニル基)このアミノフェニル化合物を酸化して
赤外線吸収能力を発揮させる酸化剤をアミノフェニル化
合物の化学当量に対して0.5〜1.5当量と、を含め
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法などに
おいてフォトコンドラムなどの光導電性絶縁体の表面に
形成された静電潜像を可視化するために用いられるトナ
ーに関する。より具体的には、光導電性絶縁体から記録
紙などに転写されたトナー像に赤外光を照射することに
よって与えられる光エネルギによって記録紙などに溶融
定着するフラッシュ定着用トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、電気的な画像データを記録紙
などに可視化する方法の1つとして電子写真法がある。
この電子写真法は、光導電性絶縁体(フォトコンドラム
など)の表面に静電潜像を形成した後にこの潜像にトナ
ーを付着させて潜像を現像可視化し、トナー像を記録紙
上などに転写してトナーを溶融・固化させることによっ
て印刷物を得る方法である。
【0003】光導電性絶縁体の表面へのトナー像の形成
は、たとえば光導電性絶縁体(フォトコンドラムなど)
の表面にコロナ放電などにより一様な静電荷を与え、適
宜の手段により上記光導電性絶縁体上に光像を照射する
ことによって静電潜像を形成した後に、静電潜像の電気
的吸引力によって帯電したトナーを付着させることによ
って行われる。静電潜像を現像するためのトナーとして
は、天然または合成高分子物質よりなるバインダ樹脂中
に着色剤、必要に応じて帯電制御剤などの添加剤を分散
させたものを1〜30μm程度に微粉砕した粒子が用い
られる。
【0004】記録紙などに転写されたトナー像の定着に
は、加圧、加熱、あるいはこれらを併用した方法によっ
てトナーを溶融させた後に固化定着させる方法、もしく
は光エネルギを照射してトナーを溶融させた後に固化定
着させる方法などがあるが、加圧や加熱による弊害のな
い光を利用した光定着法(フラッシュ定着法)が注目を
集めている。すなわち、フラッシュ定着法では、トナー
の定着に際してトナーを加圧する必要がないことから、
定着ローラなどと接触(加圧)させる必要がなく、定着
工程での画像解像度(再現性)の劣化が少ないといった
利点がある。また、熱源などにより加熱する必要がない
ことから、電源を投入してから熱源(定着ローラなど)
が所望の温度にまでプリヒートされるまで印字を行えな
いといったことはなく、電源投入直後から印字を行え
る。さらに、高温熱源を必要としないことから装置内の
温度上昇を適切に回避できるといった利点があり、また
システムダウンにより定着器内において記録紙詰まりが
生じた場合などであっても、熱源からの熱によって記録
紙が発火してしまうこともない。
【0005】このような様々な利点を有するフラッシュ
定着法では、照射された光エネルギをトナーが効率良く
吸収(利用)できるように、トナー内に光吸収剤を添加
する方法が考えられている。たとえば、赤外光を照射す
ることによりトナーを溶融させる方法においては、赤外
光吸収剤としてアミニウム塩系化合物を添加する発明が
特開昭61−132959号公報などに開示されてい
る。アミニウム塩系化合物は、赤外光吸収能力に優れ、
可視光の波長範囲では相対的に淡い色調を示すことから
カラートナーの光吸収能力を補う目的で使用されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、トナ
ー内には帯電制御剤が添加されることがある。これは、
トナーの帯電量を所望の範囲内に制御して適切な印字を
行うためである。このような帯電制御剤としては、極性
の強い部位を有する化合物やイオン性化合物が用いられ
ている。しかしながら、トナー中に第3級アミンなどの
極性の強い部位を有する化合物や第4級アンモニウム塩
などの反応性の高いイオン性化合物が存在すると、アミ
ニウム塩系化合物の対イオンが極性基による引き抜きを
受けたり、あるいはイオン性化合物との間でイオン交換
反応が生じたりすることによりアミニウム塩系化合物の
構造変化が生じる。このような構造変化が生じた場合に
は、光吸収バンド(波長)がシフトしてしまってアミニ
ウム塩系化合物の赤外光吸収能力が低下し、場合によっ
ては赤外光吸収能力が完全に喪失してしまう。一方、帯
電制御剤もアミニウム系化合物との反応によって構造変
化が生じ、帯電制御能力が低下してしまう。また、アミ
ニウム塩系化合物は、本来淡い色調を有するが、構造変
化が生じれば色調がたとえば茶褐色に変化してしまう。
このような色調の変化はトナーの色調に影響を与え、赤
色のカラートナーにおいては赤褐色のトナー像が記録紙
などに定着されてしまう。
【0007】本発明は、上記した事情のもとで考え出さ
れたものであって、第3級アミンなどの極性の強い部位
を有する化合物や第4級アンモニウム塩などの反応性の
高いイオン性化合物の存在下においても、良好な赤外光
吸収能を発揮できるトナーを提供することをその課題と
している。
【0008】
【発明の開示】上記の課題を解決するため、本発明で
は、次の技術的手段を講じている。
【0009】すなわち、本発明によれば、熱可塑性のバ
インダ樹脂85.0〜99.5重量部と、着色成分とし
ての色剤0.5〜5.0重量部と、下記の一般式で表さ
れるアミノフェニル化合物0.1〜5.0重量部と、
【化2】 (R1 〜R6 は、炭素数3以下のアルキル基、水素ある
いはフェニル基を表す)このアミノフェニル化合物を酸
化して赤外光吸収能力を発揮させる酸化剤をアミノフェ
ニル化合物の化学当量に対して0.5〜1.5当量と、
を含むことを特徴とするフラッシュ定着用トナーが提供
される。
【0010】本発明のトナーでは、アミノフェニル化合
物とこれを酸化して赤外光吸収能力を発揮させる酸化剤
を含んでいることから、赤外光吸収能力を有するものと
されている。すなわち、本発明のアミノフェニル化合物
は、ロイコ系染料に属するものであり、酸化されて発色
し、これにより赤外光吸収能力を発揮することができ
る。このため、本発明のトナーに赤外光を照射すれば、
酸化したアミノフェニル化合物によって赤外光(エネル
ギ)が効率良く吸収され、このエネルギによってバイン
ダ樹脂が溶融させられる。したがって、本発明のトナー
は、フラッシュ定着用のトナーとして良好に使用するこ
とができる。
【0011】バインダ樹脂は、他の添加成分の添加量を
考慮してその重量割合は、85.0〜99.5重量部と
される。バインダ樹脂としては、天然あるいは合成高分
子よりなる各種の熱可塑性樹脂が用いることができる
が、たとえば重量平均分子量4000〜10万程度、融
点90〜150℃程度のものが好適に採用される。具体
的には、エポキシ樹脂、スチレン−アクリル樹脂、ポリ
アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポ
リビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、およびポリブタジエ
ン樹脂などが挙げられる。
【0012】色剤は、その割合が余りに小さいと記録紙
などに定着された画像の着色度が悪化し、またその割合
が余りに大きいとトナーの帯電安定性などの諸特性の劣
化および原材料がコスト上向するため、色剤の重量割合
は0.5〜5.0重量部とされる。色剤としては、染料
あるいは顔料のいずれをも好適に採用することができ
る。たとえば、黒色系トナーの場合にはカーボンブラッ
ク、ニグロシン染料、アゾ染料などが挙げられ、赤色系
トナーの場合にはアントラキノン、キナクリドン、ビス
アゾ系染料、およびモノアゾ系染料などが挙げられ、黄
色系トナーの場合にはアニライド化合物、ベンジジン、
あるいはビスアゾ系染料などが挙げられ、青色系トナー
の場合にはフタロシアニンなどが挙げられ、緑色系トナ
ーの場合にはハロゲン化フタロシアニンなどが挙げられ
る。
【0013】アミノフェニル化合物は、その割合が余り
に小さいとトナーに対して十分な赤外光吸収能力を付与
することができず、その割合が余りに大きいとトナーの
帯電特性などの諸特性に影響を与えるため、アミノフェ
ニル化合物の重量割合は0.1〜5.0重量部とされ
る。
【0014】酸化剤は、その割合が余りに小さいとアミ
ノフェニル化合物が十分に酸化されないためトナーに十
分な赤外光吸収能力を付与することができず、その割合
が余りに大きいとバインダ樹脂の割合が相対的に小さく
なってトナーの定着性が低下するため、酸化剤の割合は
添加されるアミノフェニル化合物の化学当量に対して
0.5〜1.5当量とされる。酸化剤としては、アミノ
フェニル化合物を酸化してアミノフェニル化合物に赤外
光吸収能を発揮させるものであればよく、たとえば尿
素、チオ尿素系化合物、安息香酸誘導体、アミド類、ビ
スフェノール系化合物、ジフェノール系化合物、および
トリフェノール系化合物などが好適に使用される。
【0015】ところで、トナー帯電量が過剰に高ければ
光導電性絶縁体に付着するトナー量が少なくなって印字
濃度が薄くなり、逆にトナー帯電量が小さければ印字濃
度が濃くなったり、あるいは不要な部分にまでトナーが
付着して印字されてしまうなどの不具合が生じる。この
ため、適切な印字を達成すべくトナーの帯電量を所望の
範囲に制御することは重要であるから、トナー帯電量を
所望範囲に制御するためにバインダ樹脂自体に帯電付与
特性を与えてトナー帯電量を制御するようにしてもよ
い。この場合には、バインダ樹脂にカルボキシル基など
を導入することによってバインダ樹脂にマイナス帯電付
与特性が与えられ、窒素含有官能基などを導入すること
によってバインダ樹脂にプラス帯電付与特性が与えられ
る。
【0016】もちろん、トナーの帯電量を所望範囲に制
御するための帯電制御剤をバインダ樹脂内に分散させて
トナーを構成してもよい。帯電制御剤は、バインダ樹脂
がプラスに帯電させられるか、あるいはマイナスに帯電
させられるかによって正極性帯電制御剤と陰極性帯電制
御剤とが使い分けられる。たとえば、正極性帯電制御剤
としては、ニグロシン染料、第4級アンモニウム塩、お
よびトリフェニルメタン誘導体などが挙げられ、陰極性
帯電制御剤としては、アゾ染料、ナフトーヤ酸亜鉛錯
体、およびサリチル酸亜鉛錯体などが挙げられる。
【0017】本発明では、赤外光吸収剤としてアミノフ
ェニル化合物およびこれの酸化剤が使用されていること
から、たとえ帯電制御剤として第3級アミンなどの極性
の強い部位を有する化合物や第4級アンモニウム塩など
の反応性の高いイオン性化合物などを使用したとして
も、アミノフェニル化合物が帯電制御剤と反応するなど
してアミノフェニル化合物や帯電制御剤の構造変化が生
じることはない。このため、酸化されたアミノフェニル
化合物の赤外光吸収能力が低減したり、帯電制御剤の制
御能力が低減することもなく、赤外光によって与えられ
る光エネルギによって適切にトナーを記録紙などに定着
させることができる。また、構造変化が生じないことか
ら、これに伴うトナーの色調変化を回避することもでき
る。
【0018】なお、トナーに添加すべき帯電制御剤の量
は、トナー総量に対してたとえば0.1〜5.0重量部
とされる。これは、帯電制御剤の重量範囲が5.0重量
部よりも大きい場合にはトナーの帯電特性が不安定とな
りやすく、その重量範囲が0.1重量部よりも小さい場
合にはトナーの帯電量の制御効果を十分に発揮すること
ができないからである。
【0019】また、トナー内にアミニウム系化合物をさ
らに含ませてもよい。このアミニウム系化合物は、アミ
ノフェニル化合物よりも優れた赤外光吸収能力を有する
が、上述したようにアミニウム系化合物と一定の帯電制
御剤とが共存する場合には、アミニウム系化合物の赤外
光吸収能力が低下し、また帯電制御剤の帯電制御能力を
低減させてしまうといった不具合が生じる。しかしなが
ら、アミノフェニル化合物が存在することを前提とし
て、少量のアミニウム系化合物を添加すれば、帯電制御
剤の帯電制御能力をさほど低減させることなく、トナー
全体としての赤外光吸収能力を高めることができる。す
なわち、アミニウム系化合物を使用することによる従来
の弊害を回避しつつ、赤外光吸収能力に優れるアミニウ
ム系化合物を使用することができる。このため、好まし
くは0.1〜1.0重量部程度のアミニウム系化合物が
トナー内に含まされる。本発明で用いられるアミニウム
系化合物しては、N,N,N',N'-テトラキス(p-ジメチルア
ミノ)p-フェニレンジアミン過塩素酸アミニウム塩、N,
N,N',N'-テトラキス(p-ジエチルアミノ)p-フェニレン
ジアミンフッ化ホウ素酸アミニウム塩などが挙げられ
る。
【0020】その他、必要に応じて、ポリプロピレンワ
ックスやカルナバワックスなどのワックス類、ステアリ
ン酸亜鉛などの金属石鹸、あるいは界面活性剤などの定
着助剤をバインダ樹脂内に分散させてもよく、またシリ
カや酸化チタンなどの流動化剤をバインダ樹脂粒と共存
させてトナーとしてもよい。
【0021】本発明のトナーは、たとえばバインダ樹
脂、色剤、アミノフェニル化合物および酸化剤、必要に
応じて帯電制御剤やアミニウム系化合物あるいは定着助
剤を混在させた状態でバインダ樹脂を溶融させることに
よってバインダ樹脂内に各成分を分散させ、これを固化
させた後に1〜30μm程度に粒状に微粉砕することに
よって得られる。この状態のままでトナーとして構成し
てもよいが、必要に応じて流動化剤などをバインダ樹脂
粒と共存させてトナーとして構成してもよい。
【0022】このようにして得られたトナーは、たとえ
ばマグネットローラが配置された現像器内において鉄粉
やフェライトなどの強磁性体のキャリアと混合攪拌され
る。そうすると、キャリアとの摩擦によってトナーが帯
電させられ、これが回転自在とされたマグネットローラ
などの表面に穂立ち状態で保持されて磁気ブラシが形成
される。通常、マグネットローラに隣接して光導電性絶
縁体(たとえばフォトコンドラム)が配置されるが、こ
の光導電性絶縁体には静電潜像が形成されるのは上述の
通りである。したがって、マグネットローラ表面のトナ
ーの一部は、電気的な吸引量によって光導電性絶縁体の
表面に移動し、これにより静電潜像が現像されて光導電
性絶縁体の表面にトナー像が形成される。このトナー像
は、記録紙などの記録媒体上に転写された後に赤外光が
照射されてトナー像が記録媒体上に定着させられる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を比較例と
ともに説明する。
【0024】
【実施例1】バインダ樹脂としてのポリエステル樹脂9
3.5重量部、負極性帯電制御剤としてのサリチル酸誘
導体亜鉛塩0.5重量部、色剤としてのキナクリドン系
赤色顔料2.5重量部、定着助剤としてのポリプロピレ
ンワックス(商品名「ハイワックスNP−105」(三
井化学社製))1.0重量部、アミノフェニル化合物
1.5重量部、および酸化剤としての4−ヒドロキシ−
4′−イソプロポキシジフェニルスルフォン1.0重量
部を溶融混練してバインダ樹脂内に各成分を分散させて
固化した後に、粉砕分級して平均粒子径が8μmのマイ
ナス帯電型赤色トナーを得た。なお、ポリエステル樹脂
としては、ビスフェノールAのエチレンオキサイドを主
要ジオール成分としテレフタル酸を主要カルボン酸成分
とするものを用い、アミノフェニル化合物としては、下
記化学式3においてR1=C3H7、R2=C3H7、R3=C2H5、R4
=CH3 、R5=C2H5、R6=CH3 としたものを用いた。この
ようにして得られたトナーとフェライトキャリア(平均
粒子径が60μm)とによって現像剤とした。この現像
剤に対して以下に説明する帯電能力評価試験を行って帯
電能力を帯電回復率として評価した。また、現像剤をF
K6718Kプリンタ(富士通社製)の改造機(当該プ
リンタは本来プラス帯電型トナー用のものであるが、こ
れをマイナス帯電型トナー用に改造したもの)に搭載
し、700〜1500nmの波長範囲に高い発光強度を
有するキセノンフラッシュ光を照射して普通紙(商品名
「NIP−1500LT」(小林記録紙社製))上にト
ナーを定着させた。この普通紙に対して以下に説明する
テープ剥離試験を行い、トナーの定着率を評価した。帯
電能力評価試験およびテープ剥離試験による評価結果に
ついては、表1に示した。
【0025】
【化3】
【0026】(帯電能力評価試験)現像剤を35℃、相
対湿度80%の環境下で12時間暴露した後に、この環
境下でFK6718Kプリンタ(富士通社製)の改造機
に組み込まれた現像器において3分間の攪拌を行い、適
当量のサンプルを採取してトナーの帯電量を調べた。そ
して、暴露前の現像剤(トナー)の常温常湿(25℃,
相対湿度65%)での上記プリンタによる3分間攪拌後
のトナー帯電量を100としたときの暴露後のトナーの
帯電量をパーセンテージで表して、これを帯電回復率と
して評価した。なお、トナー帯電量は、いわゆるマグネ
ットブローオフ法により測定した。
【0027】(テープ剥離試験)まず、トナー像が定着
させられた普通紙上の画像印字濃度を光学濃度として測
定した。次いで、普通紙のトナー像上に剥離テープ(商
品名「スコッチメディングテープ」(住友3M社製))
を粘着させた後に剥離テープを剥離し、剥離後の普通紙
上の光学濃度を測定した。そして、剥離前の普通紙上の
画像印字濃度を100とした場合の剥離後の普通紙上の
画像印字濃度をパーセンテージで表し、これをトナー定
着率として評価した。なお、光学濃度の測定には、マク
ベスPCMメータを用いた。
【0028】
【実施例2】上記化学式3においてR1=C2H5、R2=C
2H5、R3=C3H7、R4=CH3 、R5=C2H5、R6=CH3 とした
アミノフェニル化合物を用いた以外は、実施例1と同様
にしてマイナス帯電型赤色トナーを得た。このようにし
て得られたトナーについて、実施例1と同様に帯電回復
率およびトナー定着率を評価した。その結果を表1に示
す。
【0029】
【実施例3】バインダ樹脂としての実施例1と同様のポ
リエステル樹脂92.7重量部、負極性帯電制御剤とし
てのサリチル酸誘導体亜鉛塩0.5重量部、色剤として
のε−銅フタロシアニン(青色着色剤)3.0重量部、
定着助剤としてのポリプロピレンワックス1.0重量
部、アミノフェニル化合物1.5重量部、および酸化剤
としての4−ヒドロキシ−4′−イソプロポキシジフェ
ニルスルフォン1.0重量部、さらに赤外光吸収剤とし
てバナジルオキシヘキサデカメチルフタロシアニン0.
3重量部を溶融混練してバインダ樹脂内に各成分を分散
させて固化した後に、粉砕分級して平均粒子径が8μm
のマイナス帯電型青色トナーを得た。なお、アミノフェ
ニル化合物としては、上記化学式3においてR1=p-C2H5
(C6H4)、R2=C2H5、R3=H 、R4=CH3 、R5=C2H5、R6
H としたものを用いた。このようにして得られたトナー
について、実施例1と同様に帯電回復率およびトナー定
着率を評価した。その結果を表1に示す。
【0030】
【実施例4】バインダ樹脂としての実施例1と同様のポ
リエステル樹脂93.5重量部、正極性帯電制御剤とし
ての構造式 (C14H29)2(CH3)2N + Mo8O26 4- で表される
第4級アンモニウムの塩1.0重量部、色剤としてのキ
ナクリドン系赤色顔料3.0重量部、定着助剤としての
ポリプロピレンワックス0.5重量部、実施例1と同様
のアミノフェニル化合物1.0重量部、および酸化剤と
しての4−ヒドロキシ−4′−イソプロポキシジフェニ
ルスルフォン1.0重量部を溶融混練してバインダ樹脂
内に各成分を分散させて固化した後に、粉砕分級して平
均粒子径が8μmのプラス帯電型赤色トナーを得た。こ
のようにして得られたトナーとフェライトキャリア(平
均粒子径が60μm)とによって現像剤とした。この現
像剤に対して実施例1と同様にして帯電能力評価試験を
行って帯電能力を帯電回復率として評価した。また、現
像剤をFK6718Kプリンタ(富士通社製)に搭載
し、700〜1500nmの波長範囲に高い発光強度を
有するキセノンフラッシュ光を照射して普通紙上にトナ
ーを定着させた。この普通紙に対して実施例1と同様に
してテープ剥離試験を行い、トナーの定着率を評価し
た。帯電能力評価試験およびテープ剥離試験による評価
結果については、表1に示した。
【0031】
【実施例5】バインダ樹脂としての実施例1と同様のポ
リエステル樹脂93.7重量部、負極性帯電制御剤とし
てのサリチル酸誘導体亜鉛塩0.5重量部、色剤として
のブロム化フタロシアニン系緑色顔料3.0重量部、定
着助剤としてのポリプロピレンワックス0.5重量部、
実施例1と同様のアミノフェニル化合物1.0重量部、
および酸化剤としての4−ヒドロキシ−4′−イソプロ
ポキシジフェニルスルフォン0.8重量部、さらに赤外
光吸収剤としてのN,N,N',N'-テトラキス(p-ジメチルア
ミノ)p-フェニレンジアミン過塩素酸アミニウム塩0.
5重量部を溶融混練してバインダ樹脂内に各成分を分散
させて固化した後に、粉砕分級して平均粒子径が8μm
のマイナス帯電型緑色トナーを得た。このようにして得
られたトナーについて、実施例1と同様に帯電回復率お
よびトナー定着率を評価した。その結果を表1に示す。
【0032】
【比較例1】アミノフェニル化合物および酸化剤を添加
しない以外は実施例1と同様にして赤色マイナス帯電型
トナーを得た。このトナーについて実施例1と同様にし
て帯電回復率および定着率を評価した。その結果を表1
に示す。
【0033】
【比較例2】実施例4において、アミノフェニル化合物
および酸化剤としての4−ヒドロキシ−4′−イソプロ
ポキシジフェニルスルフォンを混入せず、赤外光吸収剤
としてのN,N,N',N'-テトラキス(p-ジメチルアミノ)p-
フェニレンジアミン過塩素酸アミニウム塩1.5重量部
を用いてプラス帯電型赤色トナーを得た。このようにし
て得られたトナーに対して、実施例4と同様にして帯電
回復率およびトナー定着率を評価した。その結果を表1
に示した。また、暴露後のトナーおよび普通紙に定着さ
れたトナー像を目視確認したところ、アミニウム塩の色
調が茶褐色に変化しており、これの影響を受けてトナー
像の色調が所望色とは異なり赤褐色となっていた。
【0034】
【表1】
【0035】
【発明の効果】本発明のトナーは、トナー定着率に優れ
ているとともに、劣悪環境下に暴露した後であってもト
ナー帯電回復力に優れている。すなわち、極性の強い部
位を有する化合物や反応性の高いイオン性化合物の存在
下においても赤外光吸収能力が低下しておらず、また帯
電制御剤のトナー帯電量制御能力が良好に維持されてい
る。このため、本発明のトナーは、フラッシュ定着用ト
ナーとして良好に使用することができる。
フロントページの続き (72)発明者 徳田 洋子 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 Fターム(参考) 2H005 AA06 AA21 CA21 CA28 CA30 DA01 EA07 FB03

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性のバインダ樹脂85.0〜9
    9.5重量部と、着色成分としての色剤0.5〜5.0
    重量部と、下記の一般式で表されるアミノフェニル化合
    物0.1〜5.0重量部と、 【化1】 (R1 〜R6 は炭素数3以下のアルキル基、水素あるい
    はフェニル基を表す)このアミノフェニル化合物を酸化
    して赤外線吸収能力を発揮させる酸化剤をアミノフェニ
    ル化合物の化学当量に対して0.5〜1.5当量と、を
    含むことを特徴とする、フラッシュ定着用トナー。
  2. 【請求項2】 トナー帯電量を所望範囲に制御するため
    の帯電制御剤0.1〜5.0重量部をさらに含む、請求
    項1に記載のフラッシュ定着用トナー。
  3. 【請求項3】 アミニウム系化合物0.1〜1.0重量
    部をさらに含む、請求項1または2に記載のフラッシュ
    定着用トナー。
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