JP2000034524A - 金属帯の熱処理方法 - Google Patents

金属帯の熱処理方法

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JP2000034524A
JP2000034524A JP10203645A JP20364598A JP2000034524A JP 2000034524 A JP2000034524 A JP 2000034524A JP 10203645 A JP10203645 A JP 10203645A JP 20364598 A JP20364598 A JP 20364598A JP 2000034524 A JP2000034524 A JP 2000034524A
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heating
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Takumi Imayado
匠 今宿
Toyokazu Teramoto
豊和 寺本
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NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 連続熱処理炉によって金属帯の熱処理を行う
に際し、金属帯の寸法や熱処理速度の変更時において
も、所定の熱処理温度を維持し得るような、金属帯温度
の制御性および応答性に優れた熱処理方法を提供する 【解決手段】 輻射管加熱方式を使用した加熱帯11
と、補助加熱帯21と、均熱帯12と冷却帯13〜15
とからなる連続熱処理炉に金属帯20を順次移動し、所
定の熱サイクルで金属帯を熱処理するに際し、定常操業
時においては、補助加熱帯21の出力を、その最大出力
の実質的に半分の出力で操業し、金属帯の寸法、熱処理
速度または熱処理温度の変更時には、補助加熱帯21の
出力を増減することにより、金属帯の熱処理温度を維持
または変更し、次いで、加熱帯11の加熱能力の調整に
応じて、補助加熱帯21の出力を徐々にその最大出力の
半分の出力に戻す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、金属帯の熱処理
方法に関し、特に、金属帯の寸法(厚さ、幅)、熱処理
速度および熱処理温度の変更時における制御性および応
答性に優れた熱処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】金属帯の連続熱処理炉は、図3に概略説
明図で示すように、加熱帯11と均熱帯12と1次冷却
帯13と2次冷却帯14と3次冷却帯15とからなって
おり、金属帯(板)20は、所定の熱処理サイクルによ
り、加熱帯11において所定熱処理温度(均熱温度)ま
で加熱された後、均熱帯12においてその温度に数十秒
間保持され均熱された後、1次冷却帯13、2次冷却帯
14および3次冷却帯15において所定温度に冷却され
る。図4は、熱処理サイクルの一例を示す図で、実線の
Aサイクルは硬質材に対する熱処理の例を示し、一点鎖
線のBサイクルは軟質材に対する熱処理の例を示し、点
線のCサイクルは軟質材に対する熱処理の他の例を示
す。
【0003】このような連続熱処理炉の加熱帯11にお
いては、金属帯に対し一般に輻射管を使用した加熱が行
われる。図5は輻射管の一例を示す概略断面図である。
輻射管1は、W型またはU型状の耐熱鋼管からなってお
り、その端部にはバーナー2が設けられ、バーナー2か
ら輻射管1内にCOガス等の燃料および空気を噴射して
燃焼させる。金属帯は、輻射管表面からの輻射熱により
間接的に加熱される。3は、レキュペレータである。
【0004】上述したように、金属帯20に対する輻射
管1による加熱は、輻射熱を利用した間接加熱であるた
めに、金属帯に対する温度の制御性および応答性が悪
く、特に、金属帯20の寸法(厚さ、幅)や熱処理速度
の変更時には、所定の熱処理温度を確保することができ
ず、また、熱処理温度の変更時には、時間を要する等の
問題がある。
【0005】上述した問題を解決するために、例えば、
特開昭57−19336号公報、特開昭57−9452
4号公報等には、輻射管を使用した加熱帯の入側または
出側に誘導加熱方式の補助加熱帯を設けることにより、
金属帯温度の制御性および応答性を改善する方法が記載
されている。
【0006】図1は、補助加熱帯が設けられた連続熱処
理炉の概略説明図である。図1に示すように、加熱帯1
1と均熱帯12と1次冷却帯13と2次冷却帯14と3
次冷却帯15とからなる連続熱処理炉の加熱帯11と均
熱帯12との間に、誘導加熱方式の補助加熱帯21が設
けられている。
【0007】金属帯(板)20は、所定の熱処理サイク
ルにより、加熱帯11において所定熱処理温度(均熱温
度)まで加熱された後、補助加熱帯21を経て均熱帯1
2に導かれ均熱された後、1次冷却帯13、2次冷却帯
14および3次冷却帯15において所定温度に冷却され
る。
【0008】このような熱処理炉において金属帯を熱処
理するに際し、例えば、熱処理すべき金属帯の板厚が増
加した場合には、図6(a)に示すように、板厚変更点
が加熱帯の出側を通過した時点で、板断面積の増加分に
応じた板温の低下が生ずる。逆に、熱処理すべき金属帯
の板厚が減少した場合には、図6(b)に示すように、
板厚変更点が加熱帯の出側を通過した時点で、板断面積
の減少分に応じた板温の上昇が生ずる。
【0009】通常、加熱帯11の出側における金属帯の
板温は、出側に設置された板温計によりフィードバック
制御されるが、前述した理由により、板温制御性および
応答性が悪く、板温の回復までには時間を要し、その
間、所定の熱処理温度を確保することができなくなる。
【0010】このような、板温の低下分または上昇分を
補うために、加熱帯11の出側に、上述した応答性の良
い補助加熱帯21が設けられている。補助加熱帯21が
設けられていることにより、図6に示すように、金属帯
の板厚変更点が補助加熱帯21を通過する時点で、補助
加熱帯21の出力を上げるかまたは下げ、その後の加熱
帯出側における板温の上昇または降下に応じて、補助加
熱帯21の出力を徐々に下げるかまたは上げる。これに
よって、所定の熱処理温度を維持することが可能にな
る。
【0011】同様に熱処理速度を増速した場合において
は、図7(a)に示すように、増速により生ずる金属帯
の在炉時間の減少によって、加熱帯11の出側板温が低
下し、逆に、熱処理速度を減速した場合においては、図
7(b)に示すように、減速により生ずる在炉時間の増
加によって、加熱帯11の出側板温が上昇する。 そこ
で、加熱帯11の出側に温度制御性および応答性の良い
補助加熱帯21を設けることによって、板温の低下分ま
たは上昇分が補われ、所定の熱処理温度を維持すること
が可能になり、金属帯20の寸法、熱処理速度および熱
処理温度の変更を容易に且つ迅速に行うことが可能にな
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、加熱
帯の出側に補助加熱帯を設け、金属帯温度の制御性およ
び応答性を改善するに際し、金属帯の寸法、熱処理速度
または熱処理温度の変更によって、補助加熱帯の出力を
上げるかまたは下げるかを、予め判断する必要がある。
【0013】しかしながら、金属帯の寸法や熱処理温度
の変更スケジュールは、事前に決められているのに対
し、熱処理速度は、運転員がラインを監視しながら随時
変更しており、特に、トラブルの発生時には急激な減速
操作を行うこともあるため、事前のこれを予測すること
が困難である。
【0014】例えば、補助加熱帯21の出力が低い状態
で操業されているときに、熱処理速度の急激な減速が行
われると、補助加熱帯21の出力を下げても、加熱帯1
1における板温上昇分をカバーすることができず、所定
の熱処理温度を上回ってしまう。逆に、補助加熱帯の出
力が高い状態で操業されているときには、更に、熱処理
速度を上げようとしても、補助加熱帯の出力が不足して
いるために、所定の熱処理温度を下回ってしまう。
【0015】従って、この発明の目的は、上述した問題
を解決し、連続熱処理炉によって金属帯の熱処理を行う
に際し、金属帯の寸法(厚さ、幅)や熱処理速度の変更
時においても、所定の熱処理温度を維持することができ
る、金属帯温度の制御性および応答性に優れた熱処理方
法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】この出願の請求項1に記
載の発明は、加熱手段として輻射管加熱方式を使用した
加熱帯と、前記加熱帯の出側に設けられた、加熱手段と
して誘導加熱方式または通電加熱方式を使用した補助加
熱帯と、前記補助加熱帯の出側に設けられた均熱帯と、
前記均熱帯の出側に設けられた冷却帯とからなる連続熱
処理炉の、前記加熱帯、補助加熱帯、均熱帯および冷却
帯に金属帯を順次移動させ、所定の熱サイクルで前記金
属帯を熱処理するに際し、定常操業時においては、前記
補助加熱帯の出力を、その最大出力の実質的に半分の出
力となして操業し、熱処理すべき金属帯の寸法、熱処理
速度または熱処理温度の変更時には、前記補助加熱帯の
出力を瞬時に増減することにより、前記金属帯の熱処理
温度を維持または変更し、次いで、前記加熱帯の加熱能
力の調整に応じて、前記補助加熱帯の出力を、徐々にそ
の最大出力の実質的に半分の出力に戻すことに特徴を有
するものである。
【0017】請求項2に記載の発明は、加熱手段として
輻射管加熱方式を使用した加熱帯と、前記加熱帯の出側
に設けられた、加熱手段として誘導加熱方式または通電
加熱方式を使用した補助加熱帯と、前記補助加熱帯の出
側に設けられた均熱帯と、前記均熱帯の出側に設けられ
た冷却帯とからなる連続熱処理炉の、前記加熱帯、補助
加熱帯、均熱帯および冷却帯に金属帯を順次移動させ、
所定の熱サイクルで前記金属帯を熱処理するに際し、定
常操業時における前記補助加熱帯の出力を、そのときの
前記加熱帯の出力比即ち加熱帯の最大熱処理能力に対す
る現状熱処理量の比、および/または、金属帯の熱処理
速度比即ち熱処理装置の最大移動速度に対する現状移動
速度の比に比例させて増減することに特徴を有するもの
である。
【0018】請求項1に記載の発明によれば、定常操業
時における補助加熱帯の出力を、その最大出力の約半分
の出力となして操業することにより、熱処理速度の加速
(補助加熱帯出力の増加)および減速(補助加熱帯出力
の減少)に常に対応させることができる。
【0019】また、請求項2に記載の発明によれば、あ
る時点での加熱帯の出力比、熱処理速度比が小さい場合
には、次に行われる操作で増速される可能性が高いの
で、補助加熱帯の出力を低く設定し、逆に、加熱帯の出
力比、熱処理速度比が大きい場合には、次に行われる操
作で減速される可能性が高いので、補助加熱帯の出力を
高く設定するすることにより、補助加熱帯の能力を有効
に利用することができ、大きな速度変化に対しても対応
することができるようになる。
【0020】
【発明の実施の形態】次に、この発明を図面を参照しな
がら説明する。この発明において使用する金属帯の連続
式加熱炉として、図1に示した、輻射管加熱方式の加熱
帯11と、加熱帯11の出側に設けられた、誘導加熱方
式または通電加熱方式の補助加熱帯21と、補助加熱帯
21の出側に設けられた均熱帯12と、均熱帯12の出
側に設けられた1次冷却帯13、2次冷却帯14、3次
冷却帯15とからなる連続熱処理炉を使用する。金属帯
帯20は、加熱帯11、補助加熱帯21、均熱帯12、
1次冷却帯13、2次冷却帯14および3次冷却帯15
を順次移動し、その間に所定の熱サイクルで熱処理され
る。各帯における板温が目標板温になるように、各帯の
出側に設けられた板温計によって板温が測定され、各帯
の出力がフィードバック制御される。
【0021】加熱帯での目標板温は、以下に述べる過程
によって決定される。 金属帯熱処理量、加熱帯出力比および速度比の計算 熱処理中の金属帯の寸法、熱処理速度等から、現在の金
属帯の熱処理量を下記(1)式により、加熱帯出力比を
下記(2)式により、速度比を下記(3)式により計算
する。
【0022】金属帯熱処理量: M=0.06ρhVw ・・・・・・・・・(1) 但し、M:金属帯熱処理量(ton/h) ρ:金属帯密
度(kg/m3 ) h:金属帯厚さ(m) w:金属帯幅(m) V:熱処理速度(mpm) 加熱帯出力比: rHS=M/Mmax ・・・・・・・・・・・・(2) 但し、rHS :加熱帯出力比(加熱帯の最大熱処理能力
に対する現状熱処理量の比) Mmax :加熱帯の最大熱処理能力(ton/h) 速度比: rv =V/Vmax ・・・・・・・・・・・・(3) 但し、rv :速度比(熱処理装置の最大速度に対する現
状速度の比) V :熱処理装置の最大速度(mpm) 加熱帯出力比および/または速度比から補助加熱帯
出力比を決定 請求項1に記載の方法においては、補助加熱帯出力比は
式(4−1)に示すようにほぼ半分の一定値とする。
【0023】請求項2に記載の方法においては、加熱帯
出力比および/または速度比から、式(4−2)を使用
して補助加熱帯出力比を決定する。即ち、加熱帯出力比
および速度比が高いほど、補助加熱帯出力比が高くなる
ようにする。なお、補助加熱帯出力比の決定方法として
は、種々な方法が考えられ、必ずしも式(4−2)に限
定されるものではない。
【0024】補助加熱帯出力比: 請求項1に記載の方法の場合 rIH=0.4〜0.6・・・・・・・・・・・・(4−1) 請求項2に記載の方法の場合 rIH={αrHS;+(1−α)rv }β・・・・(4−2) 但し、rIH:補助加熱帯出力比(定常操業時における補
助加熱帯最大出力に対する現状出力の比) α、β:定数(0≦α≦1、 0<β<1) 加熱帯出側目標板温の決定: 加熱帯出側目標板温を、式(5)を用いて決定する。以
降、加熱帯板温が同じ目標になるように、加熱帯燃焼量
のフィードバック制御を行う。
【0025】加熱帯出側目標板温: THS=TSS−ΔTIH =TSS−14.4×〔(ηr1Hmax )/(ρchwV)〕・・(5) 但し、THS:加熱帯出側目標板温(℃) TSS:熱処理温度(≒補助加熱帯出側および均熱帯の目
標板温)(℃) ΔTIH:定常操業時における補助加熱帯昇温量(℃) η :誘導加熱装置の効率(−) Pmax :補助加熱帯の出力最大値(KW) c :金属帯比熱(kcal/kg ℃) 補助加熱帯および均熱帯目標板温の決定: 補助加熱帯および均熱帯の目標板温は、事前に定められ
ている熱処理温度とする。なお、定常操業時には、補助
加熱帯の出力は式(6)で与えられ、昇温量は式(7)
で与えられる。
【0026】補助加熱帯出力(定常操業時) P1H=rIHmax ・・・・・・・・・・・(6) 但し、PIH:定常操業時の補助加熱帯出力(KW) 補助加熱帯昇温量(定常操業時) ΔTIH=14.4×〔(αηPmax )/(ρchVw)〕・・・・(7) 上記過程における補助加熱帯の加熱方式として、誘導加
熱装置を使用しているが、誘導加熱装置に限られるもの
ではなく、直接通電加熱等、応答性の良い他の加熱方式
によっても同様の効果が得られる。図2は、補助加熱帯
21の加熱方式として通電加熱方式を使用した例で、通
電ロール23、23′を介して金属帯に電力が供給さ
れ、ジュール発熱により加熱が行われる。
【0027】
【実施例】次に、この発明を実施例に基づいて説明す
る。図1に示した構成の連続熱処理炉を使用し、本発明
方法により錫めっき用鋼帯の熱処理を行って場合の板温
および炉温等の変化について、下記条件によりシミュレ
ーション(数値計算)した結果を、図8〜図11に示
す。
【0028】 加熱帯最大熱処理能力:Mmax =100(ton/h) 熱処理装置の最大速度:V=1000(mpm) 定数:α=0.5、 β=0.6 熱処理温度(補助加熱帯、均熱帯の目標板温):TSS
630℃ 補助加熱帯の出力最大値:Pmax =2400(KW) 誘導加熱装置の効率 :η=0.8 図8には、図1に示した連続熱処理炉に鋼帯をライン速
度800mpm で通し熱処理する際に、鋼帯の板厚を0.
20mmから0.23mmに変更したときの板温、炉温、補
助加熱帯出力の変化が示されている。図8から明らかな
ように、板厚が増加したことによって加熱帯における板
温は約550℃から510℃に約40℃も低下するが、
補助加熱帯の出力を約1500KWから約2400KW
に上げることにより、補助加熱帯の出側における板温
を、所定の熱処理温度に保持することができた。
【0029】図9には、図1に示した連続熱処理炉に鋼
帯を同じくライン速度800mpm で通し熱処理する際
に、鋼帯の板厚を0.20mmから0.17mmに変更した
ときの板温、炉温、補助加熱帯出力の変化が示されてい
る。図9から明らかなように、板厚が減少したことによ
って加熱帯における板温は約550℃から590℃に約
40℃も上昇するが、補助加熱帯の出力を約1500K
Wから約700KWに下げることにより、補助加熱帯の
出側における板温を、所定の熱処理温度に保持すること
ができた。
【0030】図10には、図1に示した連続熱処理炉に
板厚0.20mmの鋼帯を通し熱処理する際に、ライン速
度を800mpm から900mpm に変更したときの板温、
炉温、補助加熱帯出力の変化が示されている。図10か
ら明らかなように、ライン速度が増速したことによっ
て、加熱帯における板温は約550℃から520℃に約
30℃も低下するが、補助加熱帯の出力を約1400K
Wから約2200KWに上げることにより、補助加熱帯
の出側における板温を、所定の熱処理温度に保持するこ
とができた。
【0031】図11には、図1に示した連続熱処理炉に
同じく板厚0.20mmの鋼帯を通し熱処理する際に、ラ
イン速度を約800mpm から700mpm に変更したとき
の板温、炉温、補助加熱帯出力の変化が示されている。
図11から明らかなように、ライン速度が減速したこと
によって、加熱帯における板温は約550℃から580
℃に約30℃も上昇するが、補助加熱帯の出力を約14
00KWから約800KWに上げることにより、補助加
熱帯の出側における板温を、所定の熱処理温度に保持す
ることができた。
【0032】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
連続熱処理炉によって金属帯の熱処理を行うに際し、金
属帯の寸法(厚さ、幅)や熱処理速度の変更時において
も、所定の熱処理温度を維持することができ、また、急
に熱処理温度が変更された場合でも、加速および減速の
どちらにも対応することが可能で、金属帯に対し、制御
性および応答性に優れた熱処理を施すことができる、工
業上有用な効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の方法に使用される連続熱処理炉の一
例を示す説明図である。
【図2】この発明の方法に使用される連続熱処理炉の他
の例を示す説明図である。
【図3】従来の連続熱処理炉の一例を示す説明図であ
る。
【図4】連続熱処理炉による金属帯の熱処理サイクルを
示す図である。
【図5】輻射管の一例を示す概略断面図である。
【図6】熱処理すべき金属帯の板厚が変更した場合の、
従来の加熱帯および補助加熱帯における炉負荷および出
側板温の変化を示す図である。
【図7】熱処理すべき金属帯のライン速度が変更した場
合の、従来の加熱帯および補助加熱帯における炉負荷お
よび出側板温の変化を示す図である。
【図8】熱処理すべき金属帯の板厚が増加した場合の、
この発明の方法における加熱帯および均熱帯の炉温、補
助加熱帯の出力の変化を示す図である。
【図9】熱処理すべき金属帯の板厚が減少した場合の、
この発明の方法における加熱帯および均熱帯の炉温、補
助加熱帯の出力の変化を示す図である。
【図10】ライン速度が増速した場合の、この発明の方
法における加熱帯の板温、加熱帯および均熱帯の炉温、
補助加熱帯の出力の変化を示す図である。
【図11】ライン速度が減速した場合の、この発明の方
法における加熱帯の板温、加熱帯および均熱帯の炉温、
補助加熱帯の出力の変化を示す図である。
【符号の説明】
1 輻射管 2 バーナ 3 レキュペレータ 11 加熱帯 12 均熱帯 13 1次冷却帯 14 2次冷却帯 15 3次冷却帯 20 金属帯 21 補助加熱帯 22 誘導加熱装置 23 通電ロール

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱手段として輻射管加熱方式を使用し
    た加熱帯と、前記加熱帯の出側に設けられた、加熱手段
    として誘導加熱方式または通電加熱方式を使用した補助
    加熱帯と、前記補助加熱帯の出側に設けられた均熱帯
    と、前記均熱帯の出側に設けられた冷却帯とからなる連
    続熱処理炉の、前記加熱帯、補助加熱帯、均熱帯および
    冷却帯に金属帯を順次移動させ、所定の熱サイクルで前
    記金属帯を熱処理するに際し、 定常操業時においては、前記補助加熱帯の出力を、その
    最大出力の実質的に半分の出力となして操業し、熱処理
    すべき金属帯の寸法、熱処理速度または熱処理温度の変
    更時には、前記補助加熱帯の出力を瞬時に増減すること
    により、前記金属帯の熱処理温度を維持または変更し、
    次いで、前記加熱帯の加熱能力の調整に応じて、前記補
    助加熱帯の出力を、徐々にその最大出力の実質的に半分
    の出力に戻すことを特徴とする、金属帯の熱処理方法。
  2. 【請求項2】 加熱手段として輻射管加熱方式を使用し
    た加熱帯と、前記加熱帯の出側に設けられた、加熱手段
    として誘導加熱方式または通電加熱方式を使用した補助
    加熱帯と、前記補助加熱帯の出側に設けられた均熱帯
    と、前記均熱帯の出側に設けられた冷却帯とからなる連
    続熱処理炉の、前記加熱帯、補助加熱帯、均熱帯および
    冷却帯に金属帯を順次移動させ、所定の熱サイクルで前
    記金属帯を熱処理するに際し、 定常操業時における前記補助加熱帯の出力を、そのとき
    の前記加熱帯の出力比即ち加熱帯の最大熱処理能力に対
    する現状熱処理量の比、および/または、金属帯の熱処
    理速度比即ち熱処理装置の最大移動速度に対する現状移
    動速度の比に比例させて増減することを特徴とする、金
    属帯の熱処理方法。
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