JP2000034438A - プライマ塗料組成物 - Google Patents

プライマ塗料組成物

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JP2000034438A
JP2000034438A JP10204581A JP20458198A JP2000034438A JP 2000034438 A JP2000034438 A JP 2000034438A JP 10204581 A JP10204581 A JP 10204581A JP 20458198 A JP20458198 A JP 20458198A JP 2000034438 A JP2000034438 A JP 2000034438A
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weight
pigment
epoxy resin
equivalent
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JP10204581A
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English (en)
Inventor
Takashi Nakano
多佳士 中野
Shoichi Tanaka
正一 田中
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Kansai Paint Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加工性、耐スクラッチ性、高温耐湿性及び耐
食性に優れた塗膜を形成できる塗料組成物を得る。 【構成】 (a)ビスフェノール型エポキシ樹脂70〜
100重量%及び(b)ポリスルフィド変性エポキシ樹
脂0〜30重量%からなるエポキシ樹脂成分と(c)多
官能アミンとを反応させてなるアミン変性エポキシ樹脂
70〜95重量部及び(B)ブロック化ポリイソシアネ
ート化合物5〜30重量部からなる樹脂成分100重量
部に対して、(C)クロム酸ストロンチウム顔料及び
(D)チタン白顔料などの顔料を、全顔料量として60
〜180重量部含有し、かつ該塗料中における顔料
(C)/全顔料の重量比が30/100〜55/100
であるプライマ塗料組成物、及び亜鉛メッキ鋼板などの
鋼板上に、上記の塗料組成物による下塗塗膜、及びこの
上に上塗塗膜が設けられた塗装鋼板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加工性、耐スクラ
ッチ性、高温耐湿性及び耐食性に優れた塗装鋼板を得る
のに適したプライマ塗料組成物、この塗料組成物を用い
た下塗塗膜形成方法及びこの塗料組成物を用いた塗装鋼
板に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】コイル
コーティングなどによる建材用着色塗装鋼板において
は、その耐久性の点から、プレス加工などによって加工
された際の塗膜の加工性が良好であることや塗膜表面に
衝撃が加えられたときに塗膜が素地から剥がれ難いこ
と、すなわち耐スクラッチ性が良好であること、夏場の
高温多湿下での耐性すなわち高温耐湿性、耐食性が非常
に重要である。
【0003】従来、建材用着色塗装鋼板用のプライマ塗
料としては、(1)ポリエステル樹脂に架橋剤としてメ
ラミン樹脂又はブロック化ポリイソシアネート化合物を
組合せた樹脂系、(2)エポキシ樹脂にメラミン樹脂架
橋剤を組合せた樹脂系又は(3)エポキシ樹脂に架橋剤
としてのブロック化ポリイソシアネート化合物を組合せ
た樹脂系であって、これらの樹脂系に、顔料分としてク
ロメート系防錆顔料、チタン白、体質顔料を配合したプ
ライマ塗料が広く用いられている。
【0004】しかしながら、上記(1)の樹脂系のプラ
イマ塗料を用いた塗装鋼板は、一般に加工性は良好であ
るが、高温耐湿性、耐スクラッチ性が劣るという問題が
ある。また上記(2)の樹脂系のプライマ塗料を用いた
塗装鋼板は、一般に耐スクラッチ性は良好であるが、加
工性、高温耐湿性が劣るという問題がある。さらに上記
(3)の樹脂系のプライマ塗料を用いた塗装鋼板は、一
般に耐スクラッチ性及び加工性は良好であるが、高温耐
湿性が劣るという問題がある。
【0005】上記のように、従来、建材用着色塗装鋼板
に用いられているプライマ塗料は、加工性、耐スクラッ
チ性、高温耐湿性及び耐食性の全てを満足できるものは
なく、これらの性能のすべてを満足できるプライマ塗料
が求められていた。
【0006】本発明の目的は、加工性、耐スクラッチ
性、高温耐湿性及び耐食性の全てを満足できる、建材用
着色塗装鋼板に適したプライマ塗料を得ることである。
【0007】本発明者らは、上記目的を達成するために
鋭意検討した結果、特定のアミン変性エポキシ樹脂とブ
ロック化ポリイソシアネート化合物とを樹脂成分とし、
クロム酸ストロンチウムとチタン白とを所定量配合した
プライマ塗料によって上記目的を達成できることを見出
し、本発明を完成するに至った。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、
(A)(a)数平均分子量が350〜4,500であっ
て、エポキシ当量が170〜4,000g/当量のビス
フェノール型エポキシ樹脂70〜100重量%及び
(b)数平均分子量が350〜4,500であって、エ
ポキシ当量が170〜4,000g/当量のポリスルフ
ィド変性エポキシ樹脂0〜30重量%からなるエポキシ
樹脂成分と(c)多官能アミンとを、全エポキシ樹脂成
分中のエポキシ基1当量に対して、多官能アミン(c)
中の活性水素の量が1.1〜1.8当量となる割合で反
応させてなる数平均分子量2,000〜12,000の
アミン変性エポキシ樹脂70〜95重量部及び(B)ブ
ロック化ポリイソシアネート化合物5〜30重量部から
なる樹脂成分100重量部に対して、(C)クロム酸ス
トロンチウム顔料、(D)チタン白顔料及び必要に応じ
て(E)その他の顔料を、該顔料(C)、(D)及び
(E)の合計量で60〜180重量部含有する塗料であ
り、かつ顔料(C)の量が30〜100重量部、顔料
(D)の量が20〜130重量部、顔料(E)の量が0
〜10重量部の範囲内であって、しかも該塗料中におけ
る顔料(C)/全顔料の重量比が30/100〜55/
100の範囲内であることを特徴とするプライマ塗料組
成物を提供するものである。
【0009】また、本発明は、化成処理されていてもよ
い、亜鉛メッキ鋼板、亜鉛合金メッキ鋼板又はアルミニ
ウムメッキ鋼板上に、上記塗料組成物を塗装することを
特徴とする下塗塗膜形成方法を提供するものである。
【0010】さらに、本発明は、化成処理されていても
よい、亜鉛メッキ鋼板、亜鉛合金メッキ鋼板又はアルミ
ニウムメッキ鋼板上に、上記塗料組成物による下塗塗膜
が設けられており、該下塗塗膜上に上塗塗膜が設けられ
ていることを特徴とする塗装鋼板を提供するものであ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明のプライマ塗料組成物の各
成分について以下に説明する。
【0012】アミン変性エポキシ樹脂(A) 本発明組成物の(A)成分であるアミン変性エポキシ樹
脂は、ビスフェノール型エポキシ樹脂(a)と必要に応
じてポリスルフィド変性エポキシ樹脂(b)とからなる
エポキシ樹脂成分を、(c)多官能アミンと反応させて
なる樹脂であり、数平均分子量が2,000〜12,0
00、好ましくは3,000〜9,000の範囲内であ
る実質的にエポキシ基を有さない樹脂であって、アミン
価として、5〜40mgKOH/g、さらには7〜20
mgKOH/gを有することが好適である。
【0013】上記ビスフェノール型エポキシ樹脂(a)
は、分子中にエポキシ基を1個以上有し、数平均分子量
が350〜4,500、好ましくは900〜3,500
の範囲内であって、エポキシ当量が170〜4,000
g/当量、好ましくは450〜3,000の範囲内のビ
スフェノール型エポキシ樹脂である。
【0014】ビスフェノール型エポキシ樹脂(a)とし
ては、なかでも、ビスフェノール化合物とエピクロルヒ
ドリンとの一段重合法によって得られるもの、及び上記
一段重合法によって得られたエポキシ当量が比較的低い
ビスフェノール型エポキシ樹脂にビスフェノール化合物
を付加させる二段重合法によって得られるものが好まし
い。
【0015】上記ビスフェノール化合物としては、ビス
(4−ヒドロキシフェニル)−2,2−プロパン、4,
4´−ジヒドロキシベンゾフェノン、ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)−1,1−エタン、ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)−1,1−イソブタン、ビス(4−ヒドロ
キシ−tert−ブチルフェニル)−2,2−プロパン、ビ
ス(2,4−ジヒドロキシフェニル)メタン、4,4´
−ジヒドロキシジフェニルスルホンなどが挙げられる。
【0016】上記ビスフェノール型エポキシ樹脂(a)
の具体例としては、油化シェルエポキシ社製の、エピコ
ート828EL、エピコート1001、エピコート10
04、エピコート1007、エピコート1009、エピ
コート807、エピコート806H;旭チバ社製の、ア
ラルダイトAER250、アラルダイトAER260、
アラルダイトAER6071、アラルダイトAER60
04、アラルダイトAER6007;三井化学社製のエ
ポミックR140、エポミックR301、エポミックR
304、エポミックR307、エポミックR−114;
旭電化社製のアデカレジンEP−4100、アデカレジ
ンEP−5100、EP−4900;東都化成社製のエ
ポトートYDF−170等を挙げることができる。
【0017】アミン変性エポキシ樹脂(A)の製造に必
要に応じて用いられる、ポリスルフィド変性エポキシ樹
脂(b)は、分子主鎖中にポリスルフィド骨格(−S−
S−)を有し、分子中にエポキシ基を1個以上有する、
数平均分子量が350〜4,500、好ましくは900
〜3,500の範囲内であって、エポキシ当量が170
〜4,000g/当量、好ましくは220〜2,700
の範囲内のビスフェノール型エポキシ樹脂である。
【0018】ポリスルフィド変性エポキシ樹脂(b)の
具体例としては、東レチオコール社製の、フレップ(F
LEP)−10、フレップ−50、フレップ−60、フ
レップ−65、フレップ−80、フレップ−125X、
フレップ−410Cなどを挙げることができる。
【0019】上記したエポキシ樹脂成分と反応させる多
官能アミン(c)は、1分子中に活性水素を2個以上有
するアミンであり、例えば、プロピルアミン、ブチルア
ミン、アミルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミ
ン、ノニルアミン、デシルアミン、モノn−プロパノー
ルアミン、モノイソプロパノールアミン、モノブタノー
ルアミン、モノエタノールアミンなどの1級モノアミ
ン;エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、イソホ
ロンジアミン、キシリレンジアミン、ジアミノジフェニ
ルメタン、ジアミノスルホン、メタフェニレンジアミ
ン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミ
ン、ジエチルアミノプロピルアミン、N−アミノエチル
ピペラジン、ジアミノジフェニルスルホン等が挙げられ
る。
【0020】上記ビスフェノール型エポキシ樹脂(a)
と必要に応じてポリスルフィド変性エポキシ樹脂(b)
とからなるエポキシ樹脂成分と多官能アミン(c)と
を、エポキシ樹脂成分中のエポキシ基1当量に対して、
多官能アミン(c)中の活性水素の量が1.1〜1.8
当量、好ましくは1.2〜1.5当量となる割合で反応
させることによってアミン変性エポキシ樹脂(A)を得
ることができる。両者の量的割合を上記範囲内とするこ
とが、樹脂合成反応時のゲル化の防止、得られるアミン
変性エポキシ樹脂(A)の分子量の制御、塗膜の耐水性
などの点から好適である。
【0021】アミン変性エポキシ樹脂(A)は、例え
ば、有機溶剤中に上記エポキシ樹脂成分を溶解させ、こ
の樹脂溶液に多官能アミン(c)を加え、窒素雰囲気下
にて70〜150℃で4〜10時間程度加熱する条件で
反応させることによって製造することができる。
【0022】ブロック化ポリイソシアネート化合物
(B) 本発明組成物において、ブロック化ポリイソシアネート
化合物(B)は、上記アミン変性エポキシ樹脂(A)の
硬化剤として働くものであり、ポリイソシアネート化合
物のフリーのイソシアネート基をブロック化剤によって
ブロック化してなる化合物である。
【0023】上記ブロック化する前のポリイソシアネー
ト化合物としては、例えばヘキサメチレンジイソシアネ
ートもしくはトリメチルヘキサメチレンジイソシアネー
トの如き脂肪族ジイソシアネート類;水素添加キシリレ
ンジイソシアネートもしくはイソホロンジイソシアネー
トの如き環状脂肪族ジイソシアネート類;トリレンジイ
ソシアネートもしくは4,4′−ジフェニルメタンジイ
ソシアネートの如き芳香族ジイソシアネート類の如き有
機ジイソシアネートそれ自体、またはこれらの各有機ジ
イソシアネートと多価アルコール、低分子量ポリエステ
ル樹脂もしくは水等との付加物、あるいは上記した如き
各有機ジイソシアネート同志の環化重合体、更にはイソ
シアネート・ビウレット体等が挙げられる。
【0024】イソシアネート基をブロックするブロック
化剤としては、例えばフェノール、クレゾール、キシレ
ノールなどのフェノール系;ε−カプロラクタム;δ−
バレロラクタム、γ−ブチロラクタム、β−プロピオラ
クタムなどラクタム系;メタノール、エタノール、n−
又はi−プロピルアルコール、n−,i−又はt−ブチ
ルアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレン
グリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコール
モノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチル
エーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、
ベンジルアルコールなどのアルコール系;ホルムアミド
キシム、アセトアルドキシム、アセトキシム、メチルエ
チルケトキシム、ジアセチルモノオキシム、ベンゾフェ
ノンオキシム、シクロヘキサンオキシムなどオキシム
系;マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、アセト酢酸
エチル、アセト酢酸メチル、アセチルアセトンなどの活
性メチレン系などのブロック化剤を好適に使用すること
ができる。
【0025】上記ポリイソシアネート化合物と上記ブロ
ック化剤とを混合することによって容易に上記ポリイソ
シアネート化合物のフリーのイソシアネート基をブロッ
クすることができる。
【0026】ブロック化ポリイソシアネート化合物
(B)は、1種又は2種以上の混合物として使用するこ
とができる。
【0027】本発明組成物において、前記アミン変性エ
ポキシ樹脂(A)とブロック化ポリイソシアネート化合
物(B)とからの配合割合は、(A)と(B)との合計
固形分100重量部中、水酸基含有樹脂(A)が、70
〜95重量部、好ましくは80〜92重量部、硬化剤
(B)が、5〜30重量部、好ましくは8〜20重量部
である。
【0028】顔料 顔料分として、クロム酸ストロンチウム顔料(C)、チ
タン白顔料(D)及び必要に応じて、その他の顔料
(E)が配合される。
【0029】チタン白顔料(D)としては、例えば、ア
ルミナ、ジルコニア、シリカ及び/又はチタニアで被覆
された酸化チタン顔料を挙げることができる。
【0030】その他の顔料(E)としては、クロム酸ス
トロンチウム顔料以外の防錆顔料;チタン白顔料以外の
着色顔料;タルク、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、マ
イカ、シリカ、クレーなどの体質顔料などを挙げること
ができる。
【0031】本発明組成物においては、前記アミン変性
エポキシ樹脂(A)とブロック化ポリイソシアネート化
合物(B)とからなる樹脂成分100重量部に対して、
上記クロム酸ストロンチウム顔料(C)、チタン白顔料
(D)及びその他の顔料(E)の合計量が60〜180
重量部、好ましくは80〜160重量部であり、かつ顔
料(C)の量が30〜100重量部、好ましくは40〜
80重量部であり、顔料(D)の量が20〜130重量
部、好ましくは30〜100重量部であり、顔料(E)
の量が0〜10重量部、好ましくは0〜5重量部の範囲
内であって、しかも該塗料中における顔料(C)/全顔
料の重量比が30/100〜55/100、好ましくは
35/100〜50/100の範囲内である。
【0032】クロム酸ストロンチウム顔料(C)、チタ
ン白顔料(D)及びその他の顔料(E)の合計量が少な
すぎると耐スクラッチ性が低下し、多くなりすぎると塗
膜の加工性が低下する。また、クロム酸ストロンチウム
顔料(C)の量が少なくなり過ぎたり、顔料(C)/全
顔料の重量比が小さくなり過ぎると、耐食性が低下し、
一方、クロム酸ストロンチウム顔料(C)の量が多くな
り過ぎたり、顔料(C)/全顔料の重量比が大きくなり
過ぎると、高温耐湿性が低下する。さらに顔料(D)の
量が少なくなり過ぎると、耐スクラッチ性及び高温耐湿
性が低下し、一方、顔料(D)の量が多くなり過ぎると
加工性が低下する。また顔料(E)の量が多くなり過ぎ
ると高温耐湿性が低下する。
【0033】本発明のプライマ塗料組成物は、前記アミ
ン変性エポキシ樹脂(A)とブロック化ポリイソシアネ
ート化合物(B)とからなる樹脂成分及び上記顔料分か
ら実質的になることができるが、通常、有機溶剤が配合
され、さらに必要に応じて、硬化触媒;塗料用としてそ
れ自体既知の消泡剤、塗面調整剤、沈降防止剤などの添
加剤を含有していてもよい。
【0034】上記有機溶剤は、本発明組成物の塗装性の
改善などのために必要に応じて配合されるものであり、
アミン変性エポキシ樹脂(A)及びブロック化ポリイソ
シアネート化合物(B)を溶解ないし分散できるものが
使用でき、具体的には、例えば、トルエン、キシレン、
高沸点石油系炭化水素などの炭化水素系溶剤、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノ
ン、イソホロンなどのケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸
ブチル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテ
ート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテ
ートなどのエステル系溶剤、メタノール、エタノール、
イソプロパノール、ブタノールなどのアルコール系溶
剤、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレン
グリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコール
モノブチルエーテルなどのエーテルアルコール系溶剤な
どを挙げることができ、これらは単独で、あるいは2種
以上を混合して使用することができる。
【0035】前記硬化触媒は、アミン変性エポキシ樹脂
(A)及びブロック化ポリイソシアネート化合物(B)
との反応を促進するために必要に応じて配合されるもの
であり、ブロック化ポリイソシアネート化合物のブロッ
ク剤の解離を促進する硬化触媒が好適であり、好適な硬
化触媒として、例えば、オクチル酸錫、ジブチル錫ジ
(2−エチルヘキサノエート)、ジオクチル錫ジ(2−
エチルヘキサノエート)、ジオクチル錫ジアセテート、
ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫オキサイド、ジオ
クチル錫オキサイド、2−エチルヘキサン酸鉛などの有
機金属触媒などを挙げることができる。硬化触媒を配合
する場合には、通常、アミン変性エポキシ樹脂(A)及
びブロック化ポリイソシアネート化合物(B)との合計
量100重量部に対して、通常、0.01〜2.0重量
部の範囲で配合することが適当である。
【0036】次に、本発明のプライマ塗料組成物を用い
た下塗塗膜形成方法について説明する。
【0037】本発明の下塗塗膜形成方法において、本発
明のプライマ塗料組成物を塗装する被塗物としては、溶
融亜鉛メッキ鋼板、電気亜鉛メッキ鋼板などの亜鉛メッ
キ鋼板;鉄−亜鉛合金メッキ鋼板、アルミニム−亜鉛合
金メッキ鋼板、ニッケル−亜鉛合金メッキ鋼板などの亜
鉛合金メッキ鋼板;アルミニウムメッキ鋼板;及びこれ
らの鋼板に燐酸塩処理やクロム酸塩処理などの化成処理
を施した鋼板を挙げることができ、なかでも化成処理さ
れた、亜鉛メッキ鋼板、亜鉛合金メッキ鋼板、アルミニ
ウムメッキ鋼板が好ましい。
【0038】本発明組成物は、上記鋼板上に、ロールコ
ート法、スプレー法、刷毛塗り法、浸漬法などの公知の
方法により塗装することができる。本発明組成物から得
られる下塗塗膜の膜厚は、特に限定されるものではない
が、通常2〜10μm、好ましくは3〜6μmの範囲で
使用される。塗膜の乾燥条件は、塗膜が硬化する条件で
あれば特に限定されるものではなく、コイルコーティン
グ法などによって塗装したものを連続的に焼付ける場合
には、通常、素材到達最高温度が160〜250℃、好
ましくは180〜240℃となる条件で15〜60秒間
焼付けることが適当である。バッチ式で焼付ける場合に
は、通常、雰囲気温度80〜160℃で5〜30分間程
度焼付けることが適当である。
【0039】次に本発明組成物を用いた本発明の塗装鋼
板について説明する。
【0040】本発明の塗装鋼板は、化成処理されていて
もよい、亜鉛メッキ鋼板、亜鉛合金メッキ鋼板、アルミ
ニウムメッキ鋼板上に、上記本発明下塗塗料組成物によ
る下塗塗膜が設けられており、該下塗塗膜上に上塗塗膜
が設けられたものである。下塗塗膜の膜厚は、通常、2
〜10μm、好ましくは3〜6μmであり、上塗塗膜の
膜厚は、通常、8〜30μm、好ましくは10〜25μ
mである。
【0041】本発明の塗装鋼板の製造方法は、特に限定
されるものではないが、例えば、被塗物上に本発明のプ
ライマ塗料組成物をロールコート法により塗装し、焼付
けた後、上塗塗料をロールコート法により塗装し、焼付
けることによって好適に得ることができる。上記上塗塗
膜を形成する上塗塗料としては、例えばプレコート鋼板
用として公知の、ポリエステル樹脂系、アルキド樹脂
系、シリコン変性ポリエステル樹脂系、シリコン変性ア
クリル樹脂系、フッ素樹脂系などの上塗塗料を挙げるこ
とができる。加工性が特に重視される場合には高度加工
用のポリエステル系上塗塗料を使用することによって加
工性の特に優れた塗装鋼板を得ることができる。本発明
の塗装鋼板は、加工性、耐スクラッチ性、高温耐湿性及
び耐食性に優れた塗膜性能を示すことができる。
【0042】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。なお「部」及び「%」は、いずれも重量基準
によるものとする。
【0043】アミン変性エポキシ樹脂(A)の製造 製造例1 撹拌機、温度計、還流冷却器及び窒素導入管を備えた四
つ口フラスコに、窒素気流下にて、エピコート828E
L(油化シェルエポキシ(株)製、ビスフェノールA型
エポキシ樹脂)1000部、トルエン400部及びシク
ロヘキサノン200部を仕込み、溶解した後、フレップ
−80(東レチオコール(株)製、ポリスルフィド変性
エポキシ樹脂)100部を仕込み、撹拌しながら加熱、
溶解し、トルエン還流下で脱水した後、イソプロパノー
ルアミン267部を加え、100℃で8時間反応させ
た。ついで、60℃以下に冷却した後、イソプロパノー
ル370部及びメチルエチルケトン700部を加えて希
釈、混合し、固形分45%、粘度(ガードナー−ホルト
泡粘度計による、以下同様)Yの樹脂溶液(A−1)を
得た。得られた樹脂は、数平均分子量約2,500、ア
ミン価10.3KOHmg/g、エポキシ価0.08K
OHmg/gを有していた。
【0044】製造例2 撹拌機、温度計、還流冷却器及び窒素導入管を備えた四
つ口フラスコに、窒素気流下にて、エピコート1009
(油化シェルエポキシ(株)製、ビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂)1000部、トルエン800部及びシクロ
ヘキサノン400部を仕込み、溶解した後、フレップ−
50(東レチオコール(株)製、ポリスルフィド変性エ
ポキシ樹脂)220部を仕込み、撹拌しながら加熱、溶
解し、トルエン還流下で脱水した後、n−プロピルアミ
ン34部を加え、90℃で5時間反応させた。ついで、
60℃以下に冷却した後、イソプロパノール132部及
びメチルエチルケトン200部を加えて希釈、混合し、
固形分45%、粘度Z7 の樹脂溶液(A−2)を得た。
得られた樹脂は、数平均分子量約10,800、アミン
価12.4KOHmg/g、エポキシ価0.03KOH
mg/gを有していた。
【0045】製造例3 撹拌機、温度計、還流冷却器及び窒素導入管を備えた四
つ口フラスコに、窒素気流下にて、エピコート1004
(油化シェルエポキシ(株)製、ビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂)1000部、トルエン600部及びシクロ
ヘキサノン400部を仕込み、溶解した後、フレップ−
60(東レチオコール(株)製、ポリスルフィド変性エ
ポキシ樹脂)340部を仕込み、撹拌しながら加熱、溶
解し、トルエン還流下で脱水した後、n−ブチルアミン
101部を加え、90℃で7時間反応させた。ついで、
60℃以下に冷却した後、イソプロパノール261部及
びメチルエチルケトン500部を加えて希釈、混合し、
固形分45%、粘度Z2 の樹脂溶液(A−3)を得た。
得られた樹脂は、数平均分子量約3,800、アミン価
14.7KOHmg/g、エポキシ価0.05KOHm
g/gを有していた。
【0046】製造例4 撹拌機、温度計、還流冷却器及び窒素導入管を備えた四
つ口フラスコに、窒素気流下にて、エピコート1001
(油化シェルエポキシ(株)製、ビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂)1000部、トルエン400部及びシクロ
ヘキサノン300部を仕込み、溶解した後、フレップ−
410C(東レチオコール(株)製、ポリスルフィド変
性エポキシ樹脂)150部を仕込み、撹拌しながら加
熱、溶解し、トルエン還流下で脱水した後、イソプロパ
ノールアミン106部を加え、80℃で7時間反応させ
た。ついで、60℃以下に冷却した後、イソプロパノー
ル335部及びメチルエチルケトン500部を加えて希
釈、混合し、固形分45%、粘度Z4 の樹脂溶液(A−
4)を得た。得られた樹脂は、数平均分子量約5,70
0、アミン価11.5KOHmg/g、エポキシ価0.
06KOHmg/gを有していた。
【0047】製造例5 撹拌機、温度計、還流冷却器及び窒素導入管を備えた四
つ口フラスコに、窒素気流下にて、エピコート1009
(油化シェルエポキシ(株)製、ビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂)1000部、トルエン800部及びシクロ
ヘキサノン400部を仕込み、溶解した後、フレップ−
80(東レチオコール(株)製、ポリスルフィド変性エ
ポキシ樹脂)200部を仕込み、撹拌しながら加熱、溶
解し、トルエン還流下で脱水した後、n−プロピルアミ
ン37部を加え、90℃で6時間反応させた。ついで、
60℃以下に冷却した後、イソプロパノール112部及
びメチルエチルケトン200部を加えて希釈、混合し、
固形分45%、粘度Zの樹脂溶液(A−5)を得た。得
られた樹脂は、数平均分子量約3,200、アミン価
7.2KOHmg/g、エポキシ価0.06KOHmg
/gを有していた。
【0048】製造例6 撹拌機、温度計、還流冷却器及び窒素導入管を備えた四
つ口フラスコに、窒素気流下にて、エポトートYDF−
2004(東都化成(株)製、ビスフェノールF型エポ
キシ樹脂)1000部、トルエン600部及びシクロヘ
キサノン500部を仕込み、溶解した後、フレップ−1
0(東レチオコール(株)製、ポリスルフィド変性エポ
キシ樹脂)120部を仕込み、撹拌しながら加熱、溶解
し、トルエン還流下で脱水した後、モノエタノールアミ
ン48部を加え、100℃で5時間反応させた。つい
で、60℃以下に冷却した後、イソプロパノール127
部及びメチルエチルケトン200部を加えて希釈、混合
し、固形分45%、粘度Z5の樹脂溶液(A−6)を得
た。得られた樹脂は、数平均分子量約8,200、アミ
ン価16.2KOHmg/g、エポキシ価0.09KO
Hmg/gを有していた。
【0049】製造例7 撹拌機、温度計、還流冷却器及び窒素導入管を備えた四
つ口フラスコに、窒素気流下にて、エピコート1004
(油化シェルエポキシ(株)製、ビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂)1000部、トルエン600部及びシクロ
ヘキサノン400部を仕込み溶解した後、イソプロパノ
ールアミン56部を加え、90℃で8時間反応させた。
ついで、60℃以下に冷却した後、イソプロパノール9
0部及びメチルエチルケトン200部を加えて希釈、混
合し、固形分45%、粘度Zの樹脂溶液(A−7)を得
た。得られた樹脂は、数平均分子量約2,900、アミ
ン価9.3KOHmg/g、エポキシ価0.07KOH
mg/gを有していた。
【0050】製造例8 (比較用) 撹拌機、温度計、還流冷却器及び窒素導入管を備えた四
つ口フラスコに、窒素気流下にて、エピコート828E
L(油化シェルエポキシ(株)製、ビスフェノールA型
エポキシ樹脂)1000部、トルエン800部及びシク
ロヘキサノン400部を仕込み溶解した後、フレップ−
80(東レチオコール(株)製、ポリスルフィド変性エ
ポキシ樹脂)520部を仕込み、撹拌しながら加熱、溶
解し、トルエン還流下で脱水した後、イソプロパノール
アミン277部を加え、100℃で9時間反応させた。
ついで、60℃以下に冷却した後、イソプロパノール3
96部及びメチルエチルケトン600部を加えて希釈、
混合し、固形分45%、粘度Yの樹脂溶液(A−8)を
得た。得られた樹脂は、数平均分子量約3,200、ア
ミン価10.8KOHmg/g、エポキシ価0.07K
OHmg/gを有していた。
【0051】製造例9 (比較用) 撹拌機、温度計、還流冷却器及び窒素導入管を備えた四
つ口フラスコに、窒素気流下にて、エピコート1009
(油化シェルエポキシ(株)製、ビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂)1000部、トルエン900部及びシクロ
ヘキサノン500部を仕込み、溶解した後、フレップ−
50(東レチオコール(株)製、ポリスルフィド変性エ
ポキシ樹脂)220部を仕込み、撹拌しながら加熱、溶
解し、トルエン還流下で脱水した後、n−プロピルアミ
ン54部を加え、90℃で7時間反応させた。ついで、
60℃以下に冷却した後、イソプロパノール57部及び
メチルエチルケトン100部を加えて希釈、混合し、固
形分45%、粘度Xの樹脂溶液(A−9)を得た。得ら
れた樹脂は、数平均分子量約1,600、アミン価1
1.8KOHmg/g、エポキシ価0.10KOHmg
/gを有していた。
【0052】製造例10 (比較用) 撹拌機、温度計、還流冷却器及び窒素導入管を備えた四
つ口フラスコに、窒素気流下にて、エピコート1004
(油化シェルエポキシ(株)製、ビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂)1000部、トルエン600部及びシクロ
ヘキサノン400部を仕込み、溶解した後、フレップ−
60(東レチオコール(株)製、ポリスルフィド変性エ
ポキシ樹脂)340部を仕込み、撹拌しながら加熱、溶
解し、トルエン還流下で脱水した後、n−ブチルアミン
85部を加え、90℃で反応させたところ1時間でゲル
化した。
【0053】塗料組成物の製造 実施例1 製造例1で得た固形分45%の樹脂溶液(A−9)11
1.1部(固形分量で50部)に、クロム酸ストロンチ
ウム50部、チタン白JR−701(注1)70部及び
混合溶剤[トルエンとシクロヘキサノンとの1/1(重
量基準)混合溶剤]100部を混合し、ツブ(顔料粗粒
子の粒子径)が20ミクロン以下となるまでサンドミル
にて顔料分散を行った。次いで、この顔料分散物33
1.1部に、樹脂溶液(A−9)を77.8部(固形分
量で35部)、デスモデュールBL−3175(注2)
20部(固形分量で15部)及びフォーメートTK−1
(注3)1部(固形分量で0.1部)を加えて均一に混
合し、さらに上記混合溶剤の適当量を加えて粘度約10
0秒(フォードカップ#4/25℃)に調整し、150
メッシュの濾材で濾過して塗料組成物を得た。
【0054】(注1)チタン白JR−701:テイカ
(株)製、アルミナ及びシリカで表面処理されたチタン
白。
【0055】(注2)デスモデュールBL−3175:
住友バイエルウレタン(株)製、メチルエチルケトオキ
シムでブロック化したHDIイソシアヌレート型ポリイ
ソシアネート化合物溶液、固形分濃度75%。
【0056】(注3)フォーメートTK−1:吉富製薬
(株)製、有機錫系ブロック剤解離触媒、固形分約10
%。
【0057】実施例2〜20及び比較例1〜12 顔料分散時における、樹脂固形分量と顔料量との比が、
前者/後者の重量比で100/240とし、分散時の添
加溶剤量を分散しやすい粘度となるように適宜調整し、
かつ塗料組成配合を後記表1に示す配合とする以外は、
実施例1と同様に行い、各塗料組成物を得た。表1にお
いて、塗料組成における各成分の配合量は、固形分重量
部による表示である。
【0058】試験塗板の作成 クロム酸塩系化成処理を施した厚さ0.4mmの溶融亜
鉛メッキ鋼板(亜鉛目付量Z25)上に、上記実施例1
〜20及び比較例1〜12で得た各塗料組成物をバーコ
ータにて乾燥膜厚が約5μmとなるように塗装し、素材
到達最高温度(PMT)が210℃となるように40秒
間焼付けてプライマ塗膜を形成した。ついで、このプラ
イマ塗膜上に、「KPカラー1580ブルー」(関西ペ
イント(株)製、ポリエステル−メラミン樹脂系上塗塗
料、青色)をバーコータにて乾燥膜厚が約15μmとな
るように塗装し、素材到達最高温度(PMT)が220
℃となるように45秒間焼付けて上塗塗膜を形成して各
試験塗板を得た。
【0059】上記のようにして得られた試験塗板につい
て、下記試験方法により塗膜性能の評価を行った。試験
結果を後記表1に示す。
【0060】試験方法 折曲げ加工性:試験塗板を70×150mmの大きさに
切断し、20℃の室温において塗装板の表面を外側にし
て折曲げ、上記塗装板の折曲げ部分の内側に塗装板と同
じ厚さの板を2枚挟み万力にて180度折曲げ(2T折
り曲げ)、ついで、折曲げ加工部の塗膜表面にセロハン
粘着テープを密着させ、瞬時にテープを剥離したとき
の、折曲げ加工部の塗膜の剥がれ程度を評価した。
【0061】 ◎:加工部の塗膜に剥がれが認められない ○:塗膜に剥がれが認められるが、加工部の長さの10
%未満である △:塗膜の剥がれが加工部の長さの10%以上、30%
未満である ×:塗膜の剥がれが加工部の長さの30%以上である。
【0062】耐スクラッチ性:試験塗板の塗面に10円
銅貨の縁を約45度の角度で押当て、塗面に約2kgの
荷重で強く押し付けながら10円銅貨を約2cm引っ張
って塗面に傷を付けた時の傷の程度及び塗膜の素地から
の剥がれ難さから総合的に評価した。
【0063】 ◎:傷部分に金属の素地がみられない ○:傷部分の金属素地の露出が傷の長さの10%未満で
ある △:傷部分の金属素地の露出が傷の長さの10%以上5
0%未満である ×:傷部分の金属素地の露出が傷の長さの50%以上で
ある。
【0064】高温耐湿性:試験塗板を70×150mm
の大きさに切断した後、裏面及び切断面を防錆塗料にて
シールしたものを試験板とし、この試験板をJIS K
5400 9.2.2に準じて耐湿性試験を行った。試
験器内の温度は70℃、試験時間は1000時間とし、
フクレ及び光沢保持率(試験前の塗膜光沢に対する試験
後の塗膜光沢の百分率)により下記基準にて評価を行っ
た。
【0065】 ◎:塗膜にフクレやツヤビケなどの異常が認められず、
光沢保持率が90%以上である ○:塗膜にフクレが認められず、光沢保持率が80%以
上、90%未満である △:塗膜に少しフクレが認められるか、又は光沢保持率
が50%以上、80%未満である ×:塗膜に著しいフクレが認められるか、又は光沢保持
率が50%未満である。
【0066】耐食性:試験塗板を70×150mmの大
きさに切断した後、裏面及び切断面を防錆塗料にてシー
ルした。次いで、この塗装板のほぼ中央部に素地に到達
するクロスカットを入れ、塗装板の端から約1cmの箇
所に2T折り曲げ加工を行ったものを試験板とし、この
試験板をJIS Z−2371に準じて塩水噴霧試験に
供した。塩水噴霧試験時間を1000時間とし、加工部
については錆の発生程度を、クロスカット部については
錆又はフクレの最大幅(片側)を、目視により下記基準
にて評価した。
【0067】加工部における錆の発生程度 ◎:加工部に錆の発生が認められない ○:錆の発生が認めらるが、錆の程度が加工部の長さの
10%未満である △:錆の発生程度が加工部の長さの10%以上、30%
未満である、 ×:錆の発生程度が加工部の長さの30%以上である、クロスカット部の錆又はフクレの最大幅 ◎:錆又はフクレの最大幅がカット部より1mm未満 ○:錆又はフクレの最大幅がカット部より1mm以上2
mm未満 △:錆又はフクレの最大幅がカット部より2mm以上5
mm未満 ×:錆又はフクレの最大幅がカット部より5mm以上。
【0068】
【表1】
【0069】
【表2】
【0070】
【表3】
【0071】表1中における(註)は、それぞれ下記の
意味を有する。
【0072】(*1)タケネートB−874N:武田薬
品工業(株)製、メチルエチルケトキシムでブロック化
したイソホロンジイソシアネートアダクト型ポリイソシ
アネート化合物溶液、固形分60%。
【0073】(*2)サイメル303:三井サイテック
(株)製、低分子量メチルエーテル化メラミン樹脂。
【0074】(*3)ネイキュア5225:米国、キン
グ・インダストリイズ社製、ドデシルベンゼンスルホン
酸のアミン中和溶液、固形分25%、硬化触媒。
【0075】(*4)チタン白JR901:テイカ
(株)製、アルミナ及びジルコニアで表面処理されたチ
タン白。
【0076】
【発明の効果】本発明の塗料組成物は、加工性、耐スク
ラッチ性、高温耐湿性及び耐食性に優れた塗膜を形成で
きるので塗装鋼板用の下塗塗料組成物として好適であ
る。
【0077】亜鉛メッキ鋼板、亜鉛合金メッキ鋼板又は
アルミニウムメッキ鋼板上に、本発明の塗料組成物によ
る下塗塗膜、この上に上塗塗膜が設けられた本発明塗装
鋼板は、加工性、耐スクラッチ性、高温耐湿性及び耐食
性に優れた塗膜性能を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08G 18/80 C08G 18/80 Fターム(参考) 4D075 CA02 CA33 CA40 DB02 DB05 DB07 DC01 EB33 EB38 EB52 EC01 EC10 EC11 4J034 BA03 DA08 DB03 DB07 DK09 DK10 HA01 HA02 HA07 HB08 HC03 HC12 HC17 HC22 HC26 HC34 HC35 HC44 HC46 HC52 HC61 HC64 HC67 HC71 HC73 HD03 HD04 HD05 HD12 HD15 KA01 KA04 KC17 KC18 KD02 KE02 MA01 MA03 QA05 RA07 4J038 DB061 DB161 DB391 DB421 DG302 GA07 GA09 HA216 HA246 JB04 JB05 JB07 KA03 KA08 MA14 NA03 PA07 PC02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)(a)数平均分子量が350〜
    4,500であって、エポキシ当量が170〜4,00
    0g/当量のビスフェノール型エポキシ樹脂70〜10
    0重量%及び(b)数平均分子量が350〜4,500
    であって、エポキシ当量が170〜4,000g/当量
    のポリスルフィド変性エポキシ樹脂0〜30重量%から
    なるエポキシ樹脂成分と(c)多官能アミンとを、全エ
    ポキシ樹脂成分中のエポキシ基1当量に対して、多官能
    アミン(c)中の活性水素の量が1.1〜1.8当量と
    なる割合で反応させてなる数平均分子量2,000〜1
    2,000のアミン変性エポキシ樹脂70〜95重量部
    及び (B)ブロック化ポリイソシアネート化合物5〜30重
    量部からなる樹脂成分100重量部に対して、 (C)クロム酸ストロンチウム顔料、(D)チタン白顔
    料及び必要に応じて(E)その他の顔料を、該顔料
    (C)、(D)及び(E)の合計量で60〜180重量
    部含有する塗料であり、かつ顔料(C)の量が30〜1
    00重量部、顔料(D)の量が20〜130重量部、顔
    料(E)の量が0〜10重量部の範囲内であって、しか
    も該塗料中における顔料(C)/全顔料の重量比が30
    /100〜55/100の範囲内であることを特徴とす
    るプライマ塗料組成物。
  2. 【請求項2】 化成処理されていてもよい、亜鉛メッキ
    鋼板、亜鉛合金メッキ鋼板又はアルミニウムメッキ鋼板
    上に、請求項1記載の塗料組成物を塗装することを特徴
    とする下塗塗膜形成方法。
  3. 【請求項3】 化成処理されていてもよい、亜鉛メッキ
    鋼板、亜鉛合金メッキ鋼板又はアルミニウムメッキ鋼板
    上に、請求項1記載の塗料組成物による下塗塗膜が設け
    られており、該下塗塗膜上に上塗塗膜が設けられている
    ことを特徴とする塗装鋼板。
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