JP2000034033A - 用紙搬送装置 - Google Patents

用紙搬送装置

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JP2000034033A
JP2000034033A JP10205934A JP20593498A JP2000034033A JP 2000034033 A JP2000034033 A JP 2000034033A JP 10205934 A JP10205934 A JP 10205934A JP 20593498 A JP20593498 A JP 20593498A JP 2000034033 A JP2000034033 A JP 2000034033A
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Japan
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roller
core member
shaft
roller body
engaging portion
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JP10205934A
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English (en)
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Hiroyuki Tanaka
博幸 田中
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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  • Handling Of Cut Paper (AREA)
  • Paper Feeding For Electrophotography (AREA)
  • Delivering By Means Of Belts And Rollers (AREA)
  • Sheets, Magazines, And Separation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のローラ構造では、搬送力を高めるため
に、撓みやつぶれを利用して、ローラの硬度を下げてい
るため、環境変化に伴ってその変形量に差が生じ、搬送
力にバラツキが生じて、安定した走行が行えない。 【解決手段】 小ローラを、弾性体からなり円筒状に形
成されるローラ体と、円筒状に形成され外周をローラ体
の内周に相対回動不能に挿着するとともに内周をシャフ
トに相対回動可能に外挿し、且つ駆動力を入力するため
の第一係合部35が軸方向一端に設けられるとともに、
入力された駆動力を伝達するための第二係合部37が軸
方向他端に設けられたコア部材27とにより構成する。
そして、複数の小ローラを集合させて、軸方向に一体の
ローラを構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像形成装置(複
写機、プリンタ等)のフィードローラ、ドライブロー
ラ、ピンチローラ等として用いて好適な用紙搬送装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】複写機、プリンタ等の画像形成装置に
は、フィードローラ、ドライブローラ、リタードロー
ラ、ピンチローラ、ナジャーローラ等の種々のローラが
備えられている。これらのローラは、一般的に、シャフ
トに対して回動自在とするためや、シャフトへの取付性
を容易にするため、中心部に円筒状のコア部材を嵌合し
ている。このコア部材は、通常、インジェクションモー
ルドによるプラスチック成形品で作られる。
【0003】インジェクションモールドは、キャビティ
とコアとからなる金型の間隙に、溶融したプラスチック
材料を注入し、プラスチック材料がある程度冷えて固ま
った後、金型から成形品を取り出す。このインジェクシ
ョンモールドの金型には、成形品の離型性を考慮して、
成形品の抜き方向にテーパが付けられている。従って、
図14に示すように、ローラ体1を挿入して着ける(挿
着する)コア部材3には、一端部と他端部とで外径に差
の生じることが避けられない。このために、ローラ5に
は段差t1、t2が生じ、その結果、ローラ5と用紙と
の接触面積が減少して、搬送力不足が発生し、ミスフィ
ードなどのトラブルが発生した。
【0004】また、成形品には、図15に示すように、
金型の合わせ目にパーティングラインという小さな突起
部7が残ったり、或いはキャビティとコアの合わせ目に
バリの発生することがある。このようなパーティングラ
インやバリがコア部材3の外周に残っていると、ゴムな
どの柔らかいローラ体1を被せた場合、これらがローラ
表面に突部9となって膨出し、スムーズな用紙搬送が行
えなくなり、これによってもミスフィードが発生した。
【0005】更に、成形品は完全に冷える前に金型から
取り出されるため、金型から取り出された後、完全に冷
えるまでの間に変形の発生する場合がある。この場合、
図16に示すように、コア部材3には反りや軸芯ずれな
どが発生し、接触面積の減少や、不均一な摩擦抵抗によ
りバタツキ、ミスフィードが発生した。
【0006】従来、これらの問題を解消するため、例え
ば特開昭64−34824号公報に開示される搬送ロー
ラでは、ゴム等の搬送部材(ローラ体)を肉抜きし、搬
送ローラを所望の硬度とすることで搬送力を高めたり、
特開平6−40105号公報に開示されるフィードロー
ラ機構では、搬送部材(ローラ体)の下層に低硬度の部
材を介装し、2層式ローラとすることで均一な用紙保持
力が得られるようにしたり、特開平6−263298号
公報に開示される紙送り装置では、搬送部材(ローラ
体)に空洞を設けて弾性を持たせ、紙接触部を深くつぶ
して、接触面積を増大させることで搬送力を高めたりし
て、ミスフィードに対する改善・対策がなされていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た各公報に開示される従来の搬送ローラ、フィードロー
ラ機構、紙送り装置では、搬送力を高めるために、撓み
やつぶれ(変形)を利用して、ローラの硬度を下げてい
る。このため、環境変化に伴ってその変形量に差が生
じ、ローラ材の環境変化特性以上に、その変形量が大き
く変動し、結局、搬送力にバラツキが生じて、安定した
走行の達成できない課題があった。
【0008】例えば、ローラ材に一般的なゴム材が用い
られている場合、高温時に変形量が増加し、用紙接触面
積が多くなるが、その反面、ローラを押しつけても所定
の材料特牲以上のつぶれとなるため、適正なニップ力が
得られなくなる。また、ゴム材の場合、低温時に硬度が
上昇し、空洞部等の変形量が減り、用紙接触面積が減少
する。このため、低温時には、通常の材料の硬度上昇の
みによる搬送力低下以上に、搬送力が低下する虞れがあ
った。
【0009】更に、上述の各公報に開示される構成のロ
ーラでは、材料特性以上のつぶれや変形を強いるため、
材料の劣化が早まり、耐久性の低下する問題がある。
【0010】また、上述の各公報に開示される構成のロ
ーラでは、ローラのつぶれを利用するため、ある程度の
押しつけニップ力の発生が要件となる。このため、例え
ば積載された用紙を送り出すピックアップローラのよう
に、軽負荷で安定した搬送力が必要な箇所には、ニップ
力が大きくなり過ぎて対応できない問題があった。
【0011】本発明は上記状況に鑑みてなされたもの
で、撓みやつぶれを利用するための空洞等をローラに形
成せずに、インジェクションモールドによるコア部材を
使用してミスフィードが改善できる用紙搬送装置のロー
ラ構造を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係る請求項1の用紙搬送装置のローラ構造
は、軸方向に分割した複数の小ローラを集合させて、軸
方向に一体のローラを構成する用紙搬送装置のローラ構
造であって、前記小ローラが、弾性体からなり円筒状に
形成されるローラ体と、円筒状に形成され外周を該ロー
ラ体の内周に相対回動不能に挿着するとともに内周をシ
ャフトに相対回動可能に外挿し、且つ駆動力を入力する
ための第一係合部が軸方向一端に設けられるとともに入
力された該駆動力を伝達するための第二係合部が軸方向
他端に設けられたコア部材とからなることを特徴とす
る。
【0013】この用紙搬送装置のローラ構造では、複数
の小ローラが集合され、軸線方向に一体のローラが構成
される。従って、軸方向が一体成形される従来のローラ
に比べて、個々の小ローラの軸方向の長さが短くなり、
抜きテーパによるコア部材両端の外径差が、従来のもの
に比べて小さく抑えられる。これにより、用紙接触面積
が増大する。
【0014】請求項2の用紙搬送装置のローラ構造は、
前記第一係合部と前記第二係合部とが、相対回転不能に
相互に係合することを特徴とする。
【0015】この用紙搬送装置のローラ構造では、コア
部材の一端側の第一係合部と、他端側の第二係合部とが
係合して連結される。このため、コア部材に成形上、形
状的な変形、偏心等が生じていても、これらの変形が全
て同一方向を向き、中心から円周までの距離が、回転方
向で同じになる。これにより、左右の形状差が生じにく
くなる。
【0016】請求項3の用紙搬送装置のローラ構造は、
前記第一係合部と前記第二係合部とを係合させた複数の
前記小ローラを、軸方向一体にして前記シャフトに外挿
したことを特徴とする。
【0017】この用紙搬送装置のローラ構造では、小ロ
ーラの連結数を変えることで、軸線方向の長さが異なる
種々の長さのローラが構成可能になる。
【0018】請求項4の用紙搬送装置のローラ構造は、
複数の前記小ローラのうち任意の小ローラの前記ローラ
体を省略したことを特徴とする。
【0019】この用紙搬送装置のローラ構造では、ロー
ラ体が軸線方向の任意の位置に配設可能となり、用紙サ
イズに応じたローラの配置が可能となる。
【0020】請求項5の用紙搬送装置のローラ構造は、
前記第一係合部と前記シャフトとの相対回動を規制する
回動規制手段を、前記第一係合部又は第二係合部と、前
記シャフトとに亘って設けたことを特徴とする。
【0021】この用紙搬送装置のローラ構造では、回動
規制手段を介して、コア部材とシャフトとの相対回動が
規制され、駆動シャフトの駆動力が、コア部材へ伝達可
能となる。
【0022】請求項6の用紙搬送装置のローラ構造は、
弾性体からなり円筒状に形成されるローラ体と、該ロー
ラ体の内周よりも摩擦係数が低く且つ耐磨耗性が高い材
料からなり該ローラ体の軸線を中心に螺旋状となって該
ローラ体の内周に挿着されるコア部材とを具備し、前記
ローラ体の内側に挿着された前記コア部材の内周に、シ
ャフトを相対回転可能に挿通したことを特徴とする。
【0023】この用紙搬送装置のローラ構造では、ロー
ラ体の内側に、螺旋状のコア部材が挿着されることで、
ローラ体が、変形可能なコア部材を介して、加工精度の
良いシャフトの外周に取り付けられる。これにより、コ
ア部材がシャフトの外周に倣い変形し、それに伴って更
にローラ体の表面がシャフトの表面に倣って平滑とな
る。
【0024】請求項7の用紙搬送装置のローラ構造は、
前記コア部材が、可撓性を有する帯板部材からなること
を特徴とする。
【0025】この用紙搬送装置のローラ構造では、螺旋
状のコア部材が容易に形成可能になる。
【0026】請求項8の用紙搬送装置のローラ構造は、
前記コア部材が、網状部材からなることを特徴とする。
【0027】この用紙搬送装置のローラ構造では、コア
部材が網状の素材であるので、シャフトとの接触摩擦が
少なくなり、ローラが、可撓自在な構成で且つ低摩擦で
シャフトに支持可能となる。
【0028】請求項9の用紙搬送装置のローラ構造は、
弾性体からなり円筒状に形成されるローラ体と、該ロー
ラ体の内周よりも摩擦係数が低いとともに耐磨耗性が高
く且つ可撓性を有する材料からなり同軸状に配置される
複数のリング部材、及び隣接する該リング部材同士を連
結する連結部材からなるコア部材とを具備し、前記ロー
ラ体の内側に挿着された前記コア部材の内周に、シャフ
トを相対回転可能に挿通したことを特徴とする。
【0029】この用紙搬送装置のローラ構造では、リン
グ部材が、連結部材によって連結され、リング部材が相
互に移動自在となる。従って、このコア部材が、ローラ
体の内側に挿着されると、加工精度の良いシャフトの外
周に倣い変形し、それに伴って更にローラ体の表面がシ
ャフトの表面に倣って平滑となる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る用紙搬送装置
のローラ構造の好適な実施の形態を図面を参照して詳細
に説明する。図1は本発明に係るローラ構造の第一実施
形態を示す斜視図、図2は連結された複数の小ローラの
断面図、図3は本発明に係るローラ構造と従来のローラ
構造とを比較した説明図である。
【0031】この実施形態では、軸方向に分割した複数
の小ローラ21を集合させて、軸方向に一体のローラ2
3が構成されている。小ローラ21は、弾性体(例えば
ゴム)からなる円筒状のローラ体25と、インジェクシ
ョンモールドによりプラスチックを原材料に成形される
コア部材27とからなる。
【0032】コア部材27は、異なる外径部を有する円
筒体で形成され、外周の一部にローラ体25の嵌合部2
9が形成される。嵌合部29の外周には、ローラ体25
の内周が、相対回動不能に挿着される。コア部材27の
中心には、軸線方向の両端に開口するシャフト挿通穴3
1が形成される。シャフト挿通穴31の内径は、シャフ
ト33の外径と略同径に形成される。コア部材27は、
シャフト挿通穴31にシャフト33を挿通して、シャフ
ト33に対して回動可能に、且つガタツキなく支持され
る。
【0033】コア部材27の軸線方向一端には、駆動力
を入力するための第一係合部35が設けられるととも
に、軸線方向他端には、この駆動力を他部材へ伝達する
ための第二係合部37が設けられている。この第一係合
部35と第二係合部37とは、相対回動不能に、相互に
係合するようになっている。つまり、コア部材27は、
一端と他端とを係合させることで、軸線方向に任意の数
連結できるようになっている。
【0034】コア部材27の一端に設けられる第一係合
部35は、例えば端面の開口した大径部39と、この大
径部39の内周面から半径方向内側に突出する凸部41
とにより形成される。一方、コア部材27の他端に設け
られる第二係合部37は、大径部39の内側に嵌合する
円形の嵌合板43と、この嵌合板43の円周から半径方
向内側に欠切した凹部45とにより形成される。従っ
て、隣接するコア部材27同士は、第一係合部35の凸
部41と、第二係合部37の凹部45を嵌合することに
より、図2に示すように、相対回動不能に、同軸上に連
結されるようになっている。
【0035】複数の小ローラ21を集合させて、構成さ
れた軸方向一体のローラ23は、シャフト33に相対回
転可能に取り付けられる。
【0036】次に、このように構成されるローラ構造の
作用を説明する。このローラ構造では、複数の小ローラ
21を集合させて、軸線方向に一体のローラ23を構成
する。従って、軸方向が一体で成形させる従来のローラ
に比べて、個々の小ローラ21の軸方向の長さが短くな
る。これにより、図3に示すように、抜きテーパによる
コア部材27両端の外径差tが、従来のものTに比べて
小さく抑えられることになる。この結果、用紙接触面積
が増大し、用紙搬送力が増大することとなる。
【0037】また、ローラ23は、コア部材27の一端
側の第一係合部35と、他端側の第二係合部37とを係
合して連結される。このため、コア部材27に成形上、
形状的な変形、偏心等が生じていても、これらの変形が
全て同一方向を向き、中心から円周までの距離が、回転
方向で同じになる。この結果、左右の形状差により生じ
るバタツキや、接触の片当たりが発生しなくなる。
【0038】更に、コア部材27が、同一の金型で成形
されれば、個々のコア部材27が高い寸法精度に成形さ
れ、バラツキがなくなる。
【0039】このように、上述のローラ構造によれば、
ローラ23を小ローラ21に分割することで、抜きテー
パ、及び反り等の変形によるコア部材両端の外径差、段
差を小さくすることができる。換言すれば、小ローラ2
1の軸線方向の長さを短くし、ローラ23の分割数を増
やすことにより、個々の小ローラ21の用紙接触面が、
分割数だけ確保できるようになり、搬送力を増大させる
ことができる。この結果、用紙接触面積を増大させて、
ミスフィードを防止することができる。
【0040】更に、小ローラ21の軸線方向の長さ、或
いは分割数を調整することで、用途に応じた所望の長さ
のローラ23が容易に得られるようになる。
【0041】図4は第二実施形態のローラ構造を示す側
面図である。本発明に係るローラ構造は、複数の小ロー
ラ21を連結し、このうちの任意の小ローラ21のロー
ラ体25を省略することにより、ローラ体25を軸線方
向の任意の位置に配設するものであってもよい。この場
合、コア部材27を、軸線方向に長さの異なる種々のも
ので形成しておけば、それらを組み合わせることで、種
々のバリエーションでローラ体25の位置が設定できる
ようになる。この結果、用紙サイズに応じた搬送ローラ
の配置が容易に可能になる。
【0042】図5は第三実施形態のローラ構造を示す斜
視図である。本発明に係るローラ構造は、小ローラ21
が、シャフト33に対して相対回動不能に取り付けられ
るものであってもよい。この場合、図5に示すように、
例えば第一係合部35の端面から軸線方向に沿って回動
規制手段である切り込み51を入れる。一方、シャフト
33には、軸線方向に直交する方向に、回動規制手段で
あるピン53を挿通固定する。これにより、シャフト挿
通穴31にシャフト33を挿入するとともに、切り込み
51にピン53を係合して、シャフト33とコア部材2
7との相対回動を規制し、小ローラ21をシャフト33
に対して相対回動不能に取り付けることができる。
【0043】図6は第四実施形態のローラ構造を示す側
面図、図7はギヤを介して小ローラが連結されたローラ
構造の説明図、図8は本発明に係るローラ構造の適用箇
所を説明する搬送系の斜視図である。本発明に係るロー
ラ構造は、小ローラ21の端部に、他部材(ギヤ、トル
クリミッター等)を連結するものであってもよい。この
場合、例えばギヤ55の軸線方向両端面には、コア部材
27と同様の第一係合部35及び第二係合部37を設け
ておく。
【0044】これにより、図5、図6に示すように、複
数個の小ローラ21を連結したローラ23の端部にギヤ
55を連結し、ギヤ55に不図示の駆動ギヤを噛合する
ことにより、軸方向に一体となったローラ23の全体に
駆動力を入力することができる。
【0045】また、このように形成したギヤ55を用い
れば、図7に示すように、ギヤ55を介して、複数の小
ローラ21同士を連結することもできるようになる。
【0046】更に、本発明に係るローラ構造は、第一係
合部35、第二係合部37と同等の構造をトルクリミッ
ター等の搬送機構要素に設けることで、これら種々の搬
送機構要素と組み合わせて、種々の用途への適用が可能
になる。例えば、図8に示すように、軽負荷で安定した
搬送力が必要なナジャーロール57や、第一係合部35
にギヤ55を連結し且つシャフト33に対して相対回動
不能に支持したフィードローラ59や、第一係合部35
にトルクリミッター61を連結したリタードローラ63
や、更には、駆動シャフト65との相対回動を規制して
所定間隔でローラ体25を配設するドライブローラ67
や、このドライブローラ67に密接して用紙を挟むピン
チローラ69等のいずれにも適用が可能になる。この結
果、専用のローラが不要になり、ローラが標準化され
て、コストの低減が達成できるようになる。
【0047】図9は第五実施形態のローラ構造を示す斜
視図、図10はギヤの取り付けられた第五実施形態のロ
ーラ構造を示す断面図、図11は第五実施形態のローラ
構造の可撓方向を示す説明図である。ローラ体71は、
弾性体からなり、肉厚の均一な円筒状となっている。ロ
ーラ体71の内側には、ローラ体71より摩擦係数が低
く、且つ耐磨耗性の高い材料からなるコア部材73を挿
着してある。
【0048】コア部材73は、ローラ体71の軸線を中
心に、螺旋状に形成される。コア部材73は、可撓性を
有する例えばプラスチックシート等からなる。コア部材
73は、帯体73aを螺旋状に形成するもの、或いは円
筒状のプラスチックシート73bに、螺旋状のスリット
73cを入れることで、螺旋状とするもののいずれであ
ってもよい。
【0049】コア部材73を形成するプラスチックシー
トの厚みは、用紙搬送の際に加わる押しつけ力によって
も、ゴム材からなるローラ体71に埋没しないように、
螺旋の間隔、帯材の幅、或いはスリット間隔を適宜に設
定する。なお、コア部材73は、プラスチックシートの
他に、金属の線材又は帯材を螺旋状に形成したものを用
いてもよい。
【0050】このローラ構造によるローラ75は、図1
0に示すように、ローラ体71の端部にギヤ55を設け
ることができる。ギヤ55は、例えば一方の端面から垂
直に突出させたピン77を、ローラ体71の端面に嵌入
することにより、ローラ体71に一体に固定することが
できる。このようなギヤ55を設けたローラ75は、上
述の図8に示したフィードローラ59、ドライブローラ
67として使用可能になる。また、ギヤ55を設けない
ローラ75は、上述の図8に示したピンチローラ69と
して使用可能になる。
【0051】このローラ構造では、ローラ体71の内側
に、シャフト33に対して低摩擦で摺動するコア部材7
3が挿着される。つまり、変形可能なコア部材73を介
して、ローラ体71が、加工精度の良い機械加工による
シャフト33の外周に取り付けられる。これにより、コ
ア部材73がシャフト33の外周に倣い変形し、それに
伴って更にローラ体71の表面がシャフト33の表面に
倣って平滑となる。この結果、コア部材73が有する部
品精度不良による用紙接触面の不均一が解消されること
になる。
【0052】また、コア部材73が薄肉で可撓性を有す
るため、図11に示すように、ローラ75の全体が可撓
性を有する。これにより、例えばシャフト33の形状を
カーブさせれば、ローラ75がシャフト33に沿って湾
曲し、太鼓形ローラと同等の用紙接触面を形成できる。
このような用紙接触面を有するローラ75は、SKEW
補正ローラ(斜め送りローラ)としての使用が可能にな
る。
【0053】この実施形態によるローラ構造によれば、
可撓性を有する螺旋状のコア部材73を、ローラ体71
の内側に挿着したので、ローラ体71の表面を、加工精
度の良いシャフト33の表面に倣い、平滑にすることが
できる。この結果、ローラ75の用紙接触不良や、軸線
方向左右の変形差を是正することができ、ミスフィード
を低減することができる。
【0054】また、ローラ体71に、従来構造(空洞部
を有する構造等)のような無理な撓みや変形が加わらな
いので、ローラ体71の疲労が少なく、搬送力の低下を
防止して、長期間に渡りミスフィードを防止することが
できる。
【0055】更に、ローラ75全体に可撓性を持たせる
ことができるので、シャフト33の形状を変えること
で、ローラ75の用紙接触面を変化させることができ、
種々の用紙接触面のローラへの適用を可能にすることが
できる。
【0056】図12は第六実施形態のローラ構造を示す
斜視図である。この実施形態によるローラ構造では、上
述の第五実施形態で用いたコア部材73に代えて、金属
又はプラスチックの線材で網状に編まれた螺旋状のコア
部材81が用いられている。他の構成は、上述の第五実
施形態と同様である。このローラ83によれば、コア部
材81が網状の素材であるため、上述した帯状或いはシ
ート状の素材を用いたコア部材73に比べて、シャフト
33との接触摩擦を少なくすることができる。この結
果、上述同様に、ローラ83を可撓自在に構成できると
ともに、低摩擦でのシャフト33への支持が可能とな
る。
【0057】図13は第七実施形態のローラ構造を示す
斜視図である。この実施形態によるローラ構造では、上
述同様の弾性体からなる筒状のローラ体91の内側に、
複数のリング部材93を連結したコア部材95が挿着さ
れている。コア部材95は、ローラ体91の軸線に直交
する面方向の薄板状のリング部材93を、等間隔に複数
配置し、隣接するリング部材93同士を連結部材97に
よって連結してある。この例による連結部材97は、リ
ング部材93の直径方向両端に配置される一対の可撓片
99からなり、リング部材93の対向面同士を水平方向
と垂直方向の交互に連結している。
【0058】これにより、各リング部材93は、連結部
材97を可撓させて、相互に移動可能となる。このリン
グ部材93は、ローラ体91に比べて、摩擦係数が低く
且つ耐磨耗性を有する材料からなる。
【0059】ローラ体91の内側に挿着されたコア部材
95は、リング部材93の外周がローラ体91の内周に
密着し、ローラ体91との相対回転が規制される。ま
た、リング部材93は、内周にシャフト33(図2参
照)が挿通され、シャフト33に対して相対回転可能と
なる。即ち、ローラ体91は、シャフト33の外周に摺
動するリング部材93を介して、シャフト33に回動自
在に支持される。
【0060】このローラ構造では、コア部材95のリン
グ部材93が、可撓性を有する連結部材97によって連
結され、リング部材93が相互に移動自在となる。この
コア部材95が、ローラ体91の内側に挿着されること
で、加工精度の良い機械加工によるシャフト33の外周
に倣い変形し、それに伴って更にローラ体91の表面が
シャフト33の表面に倣って平滑となる。この結果、コ
ア部材95が有する部品精度不良による用紙接触面の不
均一が解消されることになる。
【0061】なお、このローラ構造においても、上述の
第五実施形態と同様に、ローラ体91の端部にギヤ55
(図10参)等を取り付けることで、図8に示したフィ
ードローラ59、ドライブローラ67等としての使用が
可能となり、また、ギヤ55を設けなければピンチロー
ラ69としての使用が可能となる。
【0062】このローラ構造によれば、可撓性を有する
コア部材95を、ローラ体91の内側に挿着したので、
ローラ体91の表面を、加工精度の良いシャフト33の
表面に倣い、平滑にすることができる。この結果、ロー
ラ101の用紙接触不良や、軸線方向左右の変形差を是
正することができ、ミスフィードを低減することができ
る。
【0063】また、リング部材93を連結部材97によ
って連結して、コア部材95を形成したので、ローラ1
01が、リング部材93の内周のみによりシャフト33
に接触することとなり、接触摩擦を小さくできる。更
に、リング部材93が薄板状であるため、抜き型時のテ
ーパが不要になり、高精度な成形品が得られる。これに
よっても、コア部材成形精度不良による用紙接触面のバ
ラツキを無くすことができる。
【0064】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明に係
る用紙搬送装置のローラ構造は、従来、軸線方向に一体
に成形されていたローラを、複数の小ローラに分割する
ことで、抜きテーパ、及び反り等の変形によるコア部材
両端の外径差、段差を小さくすることができる。また、
それぞれの小ローラ毎に、用紙接触面が確保でき、搬送
力を増大させることができる。この結果、インジェクシ
ョンモールドによるコア部材を使用しても、搬送力を増
大且つ安定させてミスフィードを防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るローラ構造の第一実施形態を示
す斜視図である。
【図2】 連結された複数の小ローラの断面図である。
【図3】 本発明に係るローラ構造と従来のローラ構造
とを比較した説明図である。
【図4】 第二実施形態のローラ構造を示す側面図であ
る。
【図5】 第三実施形態のローラ構造を示す斜視図であ
る。
【図6】 第四実施形態のローラ構造を示す側面図であ
る。
【図7】 ギヤを介して小ローラが連結されたローラ構
造の説明図である。
【図8】 本発明に係るローラ構造の適用箇所を説明す
る搬送系の斜視図である。
【図9】 第五実施形態のローラ構造を示す斜視図であ
る。
【図10】 ギヤの取り付けられた第五実施形態のロー
ラ構造を示す断面図である。
【図11】 第五実施形態のローラ構造の可撓方向を示
す説明図である。
【図12】 第六実施形態のローラ構造を示す斜視図で
ある。
【図13】 第七実施形態のローラ構造を示す斜視図で
ある。
【図14】 抜きテーパにより段差の生じた従来のロー
ラ構造の断面図である。
【図15】 パーティングラインを有する従来のローラ
構造の斜視図である。
【図16】 反りの生じた従来のローラ構造の断面図で
ある。
【符号の説明】
21…小ローラ、23,75,101…ローラ、25,
71,91…ローラ体、27,73,81,95…コア
部材、33…シャフト、35…第一係合部、37…第二
係合部、51…切り込み(回動規制手段)、73a…帯
板部材、77…ピン(回動規制手段)、93…リング部
材、97…連結部材

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸方向に分割した複数のローラを集合さ
    せて、軸方向に一体のローラを構成する用紙搬送装置の
    ローラ構造であって、 前記ローラが、 弾性体からなり円筒状に形成されるローラ体と、 円筒状に形成され外周を該ローラ体の内周に相対回動不
    能に挿着するとともに内周をシャフトに相対回動可能に
    外挿し、且つ駆動力を入力するための第一係合部が軸方
    向一端に設けられるとともに入力された該駆動力を伝達
    するための第二係合部が軸方向他端に設けられたコア部
    材とを有することを特徴とする用紙搬送装置。
  2. 【請求項2】 前記第一係合部と前記第二係合部とが、
    相対回転不能に相互に係合することを特徴とする請求項
    1記載の用紙搬送装置。
  3. 【請求項3】 前記第一係合部と前記第二係合部とを係
    合させた複数の前記ローラを、軸方向一体にして前記シ
    ャフトに外挿したことを特徴とする請求項2記載の用紙
    搬送装置。
  4. 【請求項4】 複数の前記ローラのうち任意の小ローラ
    の前記ローラ体を省略したことを特徴とする請求項3記
    載の用紙搬送装置。
  5. 【請求項5】 前記第一係合部と前記シャフトとの相対
    回動を規制する回動規制手段を、前記第一係合部又は第
    二係合部と、前記シャフトとに亘って設けたことを特徴
    とする請求項1記載の用紙搬送装置。
  6. 【請求項6】 弾性体からなり円筒状に形成されるロー
    ラ体と、 該ローラ体の内周よりも摩擦係数が低く且つ耐磨耗性が
    高い材料からなり該ローラ体の軸線を中心に螺旋状とな
    って該ローラ体の内周に挿着されるコア部材とを具備
    し、 前記ローラ体の内側に挿着された前記コア部材の内周
    に、シャフトを相対回転可能に挿通したことを特徴とす
    る用紙搬送装置。
  7. 【請求項7】 前記コア部材が、可撓性を有する帯板部
    材からなることを特徴とする請求項6記載の用紙搬送装
    置。
  8. 【請求項8】 前記コア部材が、網状部材からなること
    を特徴とする請求項6記載の用紙搬送装置。
  9. 【請求項9】 弾性体からなり円筒状に形成されるロー
    ラ体と、 該ローラ体の内周よりも摩擦係数が低いとともに耐磨耗
    性が高く且つ可撓性を有する材料からなり同軸状に配置
    される複数のリング部材、及び隣接する該リング部材同
    士を連結する連結部材からなるコア部材とを具備し、 前記ローラ体の内側に挿着された前記コア部材の内周
    に、シャフトを相対回転可能に挿通したことを特徴とす
    る用紙搬送装置。
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