JP2000030749A - 車両搭載用二次電池の充電方法 - Google Patents

車両搭載用二次電池の充電方法

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JP2000030749A
JP2000030749A JP10195417A JP19541798A JP2000030749A JP 2000030749 A JP2000030749 A JP 2000030749A JP 10195417 A JP10195417 A JP 10195417A JP 19541798 A JP19541798 A JP 19541798A JP 2000030749 A JP2000030749 A JP 2000030749A
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Naruaki Okuda
匠昭 奥田
Yoshio Ukiyou
良雄 右京
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気車両の減速時における運動エネルギを、
電気エネルギとして二次電池に充電し回生させる場合に
おいて、回生効率を向上させる。 【解決手段】 減速時の車両の運動エネルギを電気エネ
ルギに変換して回生させるための車両搭載用二次電池の
充電方法であって、減速時の運動エネルギを直流または
交流の電力に変換し、該直流または交流の電力をパルス
電力に変換し、変換されたパルス電力を二次電池に充電
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、減速時の車両の運
動エネルギを電気エネルギに変換して回生させるための
車両搭載用二次電池の充電方法、特に、回生効率の良好
な充電方法に関する。
【0002】
【従来の技術】資源問題、環境問題から、電気自動車
(EV)、ハイブリッド電気自動車(HEV)等の電気
エネルギによって走行する電気車両が脚光を浴びてきて
いる。これら電気車両のエネルギ消費を削減する上で、
重要な役割を果たしているのが回生ブレーキである。電
気車両に用いられるモータは、発電機と同じ構造をして
おり、電流を流すとモータとして回転するが、逆に力を
かけると発電する。回生ブレーキは、このような原理を
用いて、電気車両が減速をする場合に、モータを発電機
として使用し、ブレーキ力で発電し車両に搭載された二
次電池に再充電する仕組みとなっている。
【0003】回生時に発電機より出力される電力は大き
く、特に急激な制動時には非常に大きな密度の電流が二
次電池に流れ込むこととなる。しかし、電池には内部抵
抗が存在するため、密度の大きい電流で充電を行った場
合、充電時の電池電圧が高くなり過ぎ、電池に対して容
量低下等の悪影響を与えることになる。そこで、発電機
と電池の間に保護回路を設け、過電圧となる場合には、
電池への充電電流を遮断もしくは減少させ、余剰電力を
別に設けた抵抗に消費させる等の手段を用いて、過電圧
充電を防止している。
【0004】従来の充電方法は、発電機で発電された電
力が直流であればそのまま、交流であれば整流して二次
電池に出力していた。したがって、二次電池への入力電
流波形は、回生されるエネルギに応じてある程度一定の
電流値を持つ連続的な形状となる。この様な電流で充電
する場合、回生させようとするエネルギが大きいときに
は、直ちに保護回路が作動することになり、電池へ供給
される電力は大きく制限されるため、回生効率は非常に
悪いものとなっていた。
【0005】一方、現在実用されている鉛畜電池、ニッ
ケルカドミウム電池、ニッケル水素電池等に代え、E
V,HEV等の電気車両に搭載される二次電池の次期主
力として、エネルギー密度が大きいという特性から、リ
チウム二次電池が期待されている。ところがこのリチウ
ム二次電池に充電させる場合は、上記回生効率の問題は
特に深刻なものとなる。これは、リチウム二次電池に使
用されている正極活物質および有機溶媒電解液のイオン
伝導率、電気伝導率が小さいことに基づいて、電池の内
部抵抗が大きいために、大きな電流密度で充電した場合
に過電圧となりやすいためである。またマンガン系正極
活物質を用いたリチウム二次電池は、平均放電電圧(約
3.8V)と上限電圧(約4.2V)との差が小さいこ
とも併せて、幅広いSOC領域において回生効率が悪い
ものとなる。さらにまた、大電流密度での充電を行った
場合に、負極に金属リチウムのデンドライトが析出し、
電極間が短絡する危険性をも持っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、電気車両の
減速時における運動エネルギを、電気エネルギとして二
次電池に充電し回生させる際の回生効率の向上を課題と
するものであり、特に、大電流密度での充電に難点のあ
るリチウム二次電池を車両搭載用二次電池として使用し
た場合おいて、回生時の充電効率を向上させることを課
題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、回生時に行
われる大電流密度での充電を、パルスによって行うこと
で、エネルギの回生効率が向上することに着目し、以下
の発明に想到するに至った。本発明は、減速時の車両の
運動エネルギを電気エネルギに変換して回生させるため
の車両搭載用二次電池の充電方法であって、減速時の運
動エネルギを直流または交流の電力に変換し、該直流ま
たは交流の電力をパルス電力に変換し、変換された該パ
ルス電力を二次電池に充電することを特徴とするもので
ある。
【0008】上述したように、車両搭載用二次電池を充
電する場合、発電機と二次電池の間に保護回路を設け
て、電池への充電電圧が過電圧となることを防止するの
が一般的な充電方法である。従来の充電は、ある程度の
一定な電流値をもつ連続的な直流で行っていたため、回
生させようとするエネルギが大きい場合、つまり大きな
密度の電流が電池に流れた場合には、電池の内部抵抗に
起因し、過電圧となって保護回路が直ちに作動する。そ
して、この大きな密度の電流が連続的に維持される場合
は、保護回路が作動し続け、電池に供給される電力がか
なり制限されるものとなっていた。
【0009】ところが、過大な電流が電池に入力された
場合でも、短時間であれば充電が行われ、保護回路が作
動する電圧に達するまでに、微少時間の遅れを生じる。
したがって過大な電流が瞬時に流れたとしても、電圧が
規定値に達する前に電流を減少させれば、保護回路は作
動しないことになる。また、過電圧となって保護回路が
作動した場合でも、その直後に電流を減少させ回復を待
ち、回復直後に再び大きな電流を流すようにすれば、保
護回路の作動時間を短くすることができる。つまり瞬間
的に大きなエネルギであっても、この様な手段を採るこ
とによって、そのエネルギを有効に貯えることが可能と
なる。
【0010】したがって、本発明の二次電池の充電方法
では、この現象を利用し、パルス電力、つまり間欠的な
電流あるいは短時間に大電流と小電流とを交互に繰り返
すような電流を用いて充電を行うことによって、エネル
ギの回生効率が向上するるものとなる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態につい
て、リチウム二次電池を電源として搭載した電気自動車
(EV)、ハイブリッド電気自動車(HEV)における
このリチウム二次電池への充電方法を例にとって説明す
る。本実施形態の概念を図1に示す。この図が示すよう
に、本充電方法は、減速時の運動エネルギを直流または
交流の電力に変換する手段、変換された電力をさらにパ
ルス電力に変換する手段、パルス電力により充電される
リチウム二次電池から構成されているため、本実施形態
の説明もこの順に行う。なお本発明の充電方法は、リチ
ウム二次電池についてのみ限定されるものでなく、ま
た、電力で駆動する他の車両についても充分利用可能な
充電方法である。
【0012】〈運動エネルギの電力への変換〉減速時の
車両の運動エネルギを電気エネルギつまり電力に変換さ
せるのは発電機によって行う。EV、HEVの場合、車
両を駆動させるモータは発電機と同じ構造をしており、
減速時にはモータへの電力の供給を遮断し、モータを発
電機として使用し、ブレーキ力によって発電させればよ
い。使用できるモータには、直巻式、分巻式等の直流モ
ータ、誘導式、同期式等の交流モータ等がある。このモ
ータの種類によって発電される電力は直流にも交流にも
なりうる。なお、駆動用モータとは別に、オルタネータ
等の発電機を装備させ、これによって発電して減速時の
運動エネルギを電力に変換することもできる。
【0013】〈パルス電力への変換〉運動エネルギから
変換された電力を、次に、パルス変換器によってパルス
状の電力に変換する。このパルス変換器には、スイッチ
ング素子等を有するインバータを用いることができる。
変換される電流波形は、間欠的に一定方向に電流が流れ
るものであればよく、矩形波、ノコギリ波、正弦波、脈
流波等いずれの波形であっても構わない。パルスの周波
数およびパルスの1サイクルにおける電流が流れる時間
と電流が流れない時間との比は、発電機から出力される
電力量、電池のSOC(残存容量/満充電時の容量)等
によって最適な値が存在するため、インバータによって
可変とするのが望ましい。周波数の範囲は1Hz〜10
0kHzとするのが好ましく、(電流が流れる時間)/
(電流が流れない時間)の値の範囲は、0.5〜0.9
9とするのが好ましい。
【0014】なお、これまでは、間欠的に電流が流れる
ようなパルスを前提としてきたが、大電流と小電流を繰
り返すような波形、つまり最低電流値が0でない波形を
持つパルスであっても構わない。その最低電流値がある
程度小さいものであれば電池の充電効率の向上には効果
を発揮するからである。上述したように変換されたパル
ス状の電力は、次に説明するリチウム二次電池に充電さ
れるのであるが、充電時に過電圧となった場合に、電池
が劣化損傷するのを防止するため、電池への電力の供給
を制限する保護回路を設けるのが望ましい。リチウム二
次電池では、充電電圧が約4.2Vを超えると後に説明
する非水電解液の分解が開始することから、この保護回
路の作動開始電圧は、約4.2Vとするのが好ましい。
【0015】〈リチウム二次電池〉リチウムイオンの吸
蔵・放出現象を利用した二次電池である。放電電圧が高
くエネルギ密度も大きいことから、電気自動車用二次電
池として期待されている。リチウム二次電池は主に、リ
チウムイオンを吸蔵・放出できる活物質を有する正極お
よび負極と、この正極と負極との間に挟装されるセパレ
ータと、非水電解液とから構成される。
【0016】正極は、正極活物質に導電材および結着剤
を混合し、必要に応じ適当な溶剤を加えて、ペースト状
の正極合剤としたものを、金属箔製の集電体表面に塗
布、乾燥し、その後プレスによって活物質密度を高める
ことによって形成する。正極活物質には、LiCo
2、LiNiO2、LiMn24等のリチウム複合酸化
物の粉末のうち、1種のものをまたは2種以上のものを
混合して用いることができる。これらのうちマンガン複
合酸化物は、比較的安価であり、放電容量を大きくする
ため大量の正極活物質を使用しなければならないEV,
HEV用電池に対して、好適な正極活物質となる。
【0017】正極に用いる導電材は、正極活物質層の電
気伝導性を確保するためのものであり、カーボンブラッ
ク、アセチレンブラック、黒鉛等の炭素物質粉状体のう
ち1種のものをまたは2種以上のものを混合して用いる
ことができる。結着剤は、活物質粒子を繋ぎ止める役割
を果たすもので、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフ
ッ化ビニリデン、フッ素ゴム等の含フッ素樹脂、ポリプ
ロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂を用いること
ができる。これら活物質、導電材、結着剤を分散させる
溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン等の有機溶
剤を用いることができる。そして正極集電体には、アル
ミニウム箔等を用いることができる。
【0018】負極は、金属リチウム、リチウム化合物、
リチウム合金等を使用できるが、充放電の繰り返しに伴
うデンドライトの析出という問題があるため、これらに
代え、炭素材料を負極活物質とするのがよい。炭素材料
を負極活物質とする場合、負極は、炭素材料に結着剤を
混合し、必要に応じて適当な溶剤を加えて、ペースト状
の負極合剤としたものを、正極同様、金属箔製の集電体
表面に塗布、乾燥し、その後プレスによって活物質密度
を高めることによって形成する。炭素材料は、黒鉛、フ
ェノール樹脂等の有機化合物焼成体、コークス等の粉状
体を用いることができる。
【0019】正極同様、結着剤としてはポリフッ化ビニ
リデン等の含フッ素樹脂等を、溶剤としてはN−メチル
−2−ピロリドン等の有機溶剤を用いることができる
が、これらの材料に代えて、結着剤としてメチルセルロ
ース、カルボキシメチルセルロース等のグループから選
ばれる1種又は2種以上のセルロースエーテル系物質と
スチレンブタジエンゴムラテックス、カルボキシ変性ス
チレンブタジエンゴムラテックス等の合成ゴム系ラテッ
クス型接着剤との複合バインダを用い、溶媒として水を
用いることもできる。
【0020】正極と負極の間に挟装されるセパレータ
は、正極と負極とを分離し電解液を保持するものであ
り、ポリエチレン、ポリプロピレン等の薄い微多孔膜を
用いることができる。また非水電解液は、有機溶媒に電
解質を溶解させたもので、有機溶媒としては、非プロト
ン性有機溶媒、例えばエチレンカーボネート、プロピレ
ンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカー
ボネート、γブチロラクトン、アセトニトリル、ジメト
キシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、塩化
メチレン等の1種またはこれらの2種以上の混合液を用
いることができる。また、溶解させる電解質としては、
LiI、LiClO4、LiAsF6、LiBF4、Li
PF6等を用いることができる。
【0021】以上のもので構成される本実施形態のリチ
ウム二次電池であるが、その形状は円筒型、積層型等、
種々のものとすることができる。いずれの形状を採る場
合であっても、正極および負極にセパレータを挟装させ
電極体とし、正極集電体および負極集電体から外部に通
ずる正極端子および負極端子までの間を集電用リード等
を用いて接続し、この電極体を非水電解液とともに電池
ケースに密閉して形成する。EV,HEV用の二次電池
の場合、携帯電話、パソコン等の電子機器に用いられる
ものと異なり、放電容量を相当大きなものとしなければ
ならないため、通常、複数の電池を接続させて組電池と
して用いるのが望ましい。
【0022】
【実施例】マンガン複合酸化物を正極活物質に用いたリ
チウム二次電池を実際に作製し、この二次電池を用い
て、大電流密度下、定電流で充電を行った場合と、パル
ス電流によって充電を行った場合との充電効率の比較試
験を行い、パルス充電が大電流密度での充電効率に優れ
ていることを確認した。以下に、この結果を実施例とし
て説明する。説明は、作製したリチウム二次電池の構
成、この二次電池の充電時および放電時のパワー密度、
定電流充電とパルス充電との充電効率の比較の順に行
う。
【0023】〈作製したリチウム二次電池の構成〉本リ
チウム二次電池は、正極活物質として、スピネル構造の
LiMn24を使用した。このLiMn2486重量部
に、導電材として球状黒鉛7重量部、結着剤としてポリ
フッ化ビニリデン7重量部を混合し、溶剤としてN−メ
チル−2−ピロリドンを適量加え正極合剤とした。この
正極合剤を厚さ20μmのアルミニウム箔製集電体の両
面に、片面あたり80μmの厚さで塗布し、これを乾燥
後、ロールプレスにて片面あたり40μmの厚さまで密
度を高め正極を形成させた。なおこの正極の面積は、4
86cm2とした。
【0024】負極活物質には人造黒鉛を用いた。この人
造黒鉛95重量部に、結着剤としてポリフッ化ビニリデ
ン5重量部を混合し、溶剤としてN−メチル−2−ピロ
リドンを適量加え負極合剤とした。この負極合剤を厚さ
20μmの銅箔製集電体の両面に、片面あたり80μm
の厚さで塗布し、これを乾燥後、ロールプレスにて片面
あたり40μmの厚さまで密度を高め負極を形成させ
た。なおこの負極の面積は、500cm2とした。
【0025】この正極および負極をセパレータを介して
巻回し電極体を形成させ、この電極体を円筒型の電池ケ
ースに非水電解液とともに密封して電池を作製した。セ
パレータには、厚さ25μmのポリエチレンシートを用
い、非水電解液には、エチレンカーボネートとジエチル
カーボネートとを体積比1:1に混合した混合溶媒に、
電解質としてLiPF6を溶解させて、濃度を1Mに調
整したものを使用した。
【0026】〈本リチウム二次電池の充放電パワー密
度〉本リチウム二次電池は、電池電圧が3.0〜4.2
Vで安定した充放電が可能であったため、この範囲を通
常使用電圧範囲とすることができる。リチウム二次電池
は、平均放電電圧(約3.8V)と上限電圧(約4.2
V)との差が、平均放電電圧と下限電圧(約3.0V)
との差よりも小さいことから、高電流密度下では、放電
に比べ充電のほうが効率が悪いとされている。本電池の
特性が、このリチウム二次電池の一般的特性に従うもの
であることを確認すべく、本電池の放電パワー密度およ
び充電パワー密度を調べ考察を行った。
【0027】放電パワー密度は、各SOCに対して、電
流を変化させて放電を行ったときの10秒後の電圧VD
の変化を測定し、VDが3.0Vになるであろう電流値
Dを外挿することによって求め、次式、 放電パワー密度=AD×3.0/電池重量 から算出した。
【0028】また、充電パワー密度は、各SOCに対し
て電流を変化させて充電を行ったときの10秒後の電圧
Cの変化を測定し、VCが4.2Vになるであろう電流
値A Cを外挿することによって求め、次式、 充電パワー密度=AC×4.2/電池重量 から算出した。
【0029】したがって、この放電パワー密度が大きい
程、10秒程度の短時間における高電流密度での放電性
能に優れ、充電パワー密度が大きい程、高電流密度での
充電性能に優れているといえる。これを、EVおよびH
EVに搭載される二次電池としての性能に当てはめる
と、放電パワー密度の良好な電池程、車両の加速性能を
良好なものとすることができる電池となり、また、充電
パワー密度の良好な電池程、減速時の車両の運動エネル
ギを電気エネルギとして効率的に回生させることのでき
る電池となる。
【0030】本二次電池の各SOCに対する放電パワー
密度を図2に、充電パワー密度を図3に示す。これらの
図が示すように本リチウム二次電池は、放電パワー密度
においては優れているものの、充電パワー密度はあまり
よくないことが確かめられた。特に残存容量が大きい状
態では、充電パワー密度がかなり小さいことが確認でき
た。したがって、本リチウム二次電池を車両に搭載さ
せ、従来の充電方法、つまりある程度一定の電流値を持
つ連続的な直流で充電を行った場合、大きな電流密度で
は回生効率が悪いことが推測できる。
【0031】〈直流充電とパルス充電との充電効率の比
較〉本発明の充電方法では、回生効率を高めるために、
パルス電力にて充電を行う。この充電方法をシミュレー
トすべく、上記リチウム二次電池にパルス充電を行い、
従来の充電方法をシミュレートした直流による定電流充
電との間で、充電効率を比較する試験を行った。
【0032】直流による定電流充電は、時間率放電での
放電電流をCとしたときの、12Cに相当する電流で行
い、パルス充電は、図4に示すような矩形波、つまり、
2mSの間12C相当の電流が流れ、その後2mSの間
電流が流れないという状態を1サイクルとして、このサ
イクルが繰り返されるような電流波形を持つパルスによ
って行った。充電開始時のSOCは、両充電方法とも5
0%の状態とした。なお、試験は25℃の温度の下で行
い、直流およびパルス電源と、本リチウム二次電池との
間には、電池電圧が4.2Vを超えた場合に二次電池へ
の電力の供給を遮断する保護回路を設けた。
【0033】実際の自動車の1回の減速時間は3〜30
秒程度と想定されるため、本試験では、充電量の比較が
容易となることを考え、両充電方法とも30秒間の充電
を行った。この30秒の充電を1分間隔で5回行った
後、1Cに相当する定電流で3.0Vの終止電圧まで放
電させて放電容量を測定した。それぞれの充電方法で充
電した場合の放電容量から、予め測定しておいたSOC
が50%のときの放電容量を減じて、それぞれの充電方
法によって充電された電気量を算出した。この結果を表
1に示す。
【0034】
【表1】 この表に示した結果からわかるように、従来の直流によ
る定電流充電方法で充電した場合の電気量が25mAh
であるのに対して、本発明のパルスによる充電方法によ
って充電した場合の電気量が50mAhであり、本発明
の充電方法が200%も充電できるものであることがわ
かった。このことから、二次電池をEV、HEV等の電
気車両に搭載させて減速時の車両の運動エネルギを回生
させる場合、本発明のパルス電力による二次電池の充電
方法が、回生効率において優れているものであることが
実証できた。
【0035】
【発明の効果】本発明は、減速時の車両の運動エネルギ
を電気エネルギに換えて二次電池に回生させる場合に、
この二次電池へパルス充電行うものであり、このような
充電方法を採用することにより、回生効率が向上すると
いう効果が得られる。また、車両搭載用二次電池の次期
主力と期待されるリチウム二次電池の場合にあっては、
充電パワー密度が悪いというこの電池の欠点を補うこと
のできる有効なな充電方法となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の充電方法の実施形態の概念を示す図
【図2】 実施例のリチウム二次電池の放電パワー密度
を示す図
【図3】 実施例のリチウム二次電池の充電パワー密度
を示す図
【図4】 充電効率比較試験におけるパルス充電の電流
波形を示す図

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 減速時の車両の運動エネルギを電気エネ
    ルギに変換して回生させるための車両搭載用二次電池の
    充電方法であって、 減速時の運動エネルギを直流または交流の電力に変換す
    る工程と、 該直流または交流の電力をパルス電力に変換する工程
    と、 変換された該パルス電力を二次電池に充電する工程とを
    有することを特徴とする車両搭載用二次電池の充電方
    法。
JP10195417A 1998-07-10 1998-07-10 車両搭載用二次電池の充電方法 Pending JP2000030749A (ja)

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