JP2004297974A - 充電器 - Google Patents

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浩貴 稲垣
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Abstract

【課題】充放電特性が高く、効率よく充電可能な充電器を提供する。
【解決手段】本発明は、リチウムを吸蔵・放出可能な負極活物質として、チタン酸リチウム、若しくは遷移金属を含む硫化物を具備するリチウムイオン二次電池が2つ直列に配置されたことを特徴とする充電器を提供する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は充電器に関し、特に、携帯電子機器の本体電池への充電を行う充電器に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、例えばノートパソコンやPDA、携帯電話等の携帯電子機器に内蔵された本体電池は、充電式のものがほとんどである。そして、消費された本体電池は、一般の家庭用電源AC−100Vから変圧器を介して、携帯電子機器の接続端子につないで充電されている。しかしながら、この充電方法では、外出時に突然の電池切れが生じた場合、携帯電子機器を使用することができず、大変不便であった。
【0003】
そのため、一部では、緊急用の充電器として、複数の乾電池を充電用電池として利用し、本体電池に対して充電する器具も市場提供されている。しかしながら、充電用乾電池を用いる場合は高負荷での出力には適さないため、ハイレートで充電を行うと、電圧降下が大きい。また、この充電用乾電池は、使用後は残容量が充分であっても使用不可能となり、廃棄処分しなければならず、不経済であった。
【0004】
このような課題を克服するために、二次電池を充電用電池として使用した緊急用充電器も市場提供されるようになってきた。この充電器に使用する充電用二次電池としては、放電電圧約1.2Vのニッケルカドミウム電池やニッケル水素電池(例えば、特許文献1参照)、もしくは放電電圧約3.6〜3.7Vの炭素を負極としたリチウムイオン電池(例えば、特許文献2参照)が用いられている。携帯電子機器に内蔵される本体電池の多くは、充電電圧約4.2Vのリチウムイオン電池であることから、充電用電池としては、約1.2Vのニッケル水素電池を4直列、あるいは約3.6〜3.7Vのリチウムイオン電池を2直列で使用することになる。
【0005】
前者の、ニッケルカドミウム電池やニッケル水素電池を用いた場合、約1.2Vの電池を4本として用いることになり、重く、携帯性に欠ける。また、これらを充電用二次電池として用いた場合には、自己放電が大きいことから、充電後に長期間放置した場合に電池電圧が低下してしまい、緊急用の充電器として用をなさない。
【0006】
また、後者の、従来のリチウムイオン電池(炭素負極)を用いた場合、約3.6〜3.7Vの電池を2本用いることになり、電圧が高すぎることから、直接充電することはできない。特に、従来のリチウムイオン電池を2本用いた場合は、これらの電池間で電圧ムラが生じると、Liメタルが析出し安全性に問題があるだけでなく、サイクル特性が劣化する。
【0007】
他方、充電用二次電池として、1.2Vのニッケル水素電池を2〜3本、あるいは約3.6〜3.7Vのリチウムイオン電池を1本用い、DC−DCコンバータで昇圧する方式や、約3.6〜3.7Vのリチウムイオン電池を2本用いて降圧する方式も考えられる。しかしながら、昇圧・降圧いずれの方式をとっても電圧のギャップが大きく、大きなエネルギーロスを生じることになる。
【0008】
【特許文献1】
特開平4−138675号公報(第2頁、第1図)
【特許文献2】
特開2002−262476公報(第2−5頁、第1図)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来は、携帯電子機器に内蔵される、充電電圧約4.2Vのリチウムイオン電池を充電する為の、充電器用電池を用いた充電器として、充放電特性が高く、効率よく充電可能なものが無かった。
【0010】
これらの問題に鑑み、本発明は、充放電特性が高く、効率よく充電可能な充電器を提供する。
【0011】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明は、リチウムを吸蔵・放出可能な負極活物質として、チタン酸リチウム、若しくは遷移金属を含む硫化物を具備するリチウムイオン二次電池が2つ直列に配置されたことを特徴とする充電器を提供する。
【0012】
本発明においては、リチウムイオン二次電池を充電するための所定の電圧を供給する制御回路をさらに具備しても良い。
【0013】
また本発明においては、リチウムイオン二次電池の端子電圧を昇圧する昇圧回路をさらに具備し、昇圧回路を介してリチウムイオン二次電池から放電電力を出力しても良い。
【0014】
また本発明においては、外部交流電源からの交流電力を直流電力に変換する変換回路をさらに具備し、直流電力によりリチウムイオン二次電池を充電しても良い。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、携帯電子機器に内蔵されている充電電圧約4.2Vのリチウムイオン電池を充電するための充電器として、種々の二次電池を用いて充電器を製造し、特性を測定した。その結果、リチウムを吸蔵・放出可能な負極活物質として、チタン酸リチウム、若しくは遷移金属を含む硫化物を具備するリチウムイオン二次電池が2つ直列に配置された充電器が、最も充放電特性が高く、効率よく充電可能であることを見出し、本発明に至った。
【0016】
まず、電池電圧については、本発明のようにリチウムを吸蔵・放出可能な負極活物質として、チタン酸リチウム、若しくは遷移金属を含む硫化物を具備する二次電池を用いた場合は、各々の二次電池の端子電圧が約2.0V以上約3.0V以下となる。これは、約3.6〜3.7Vのリチウムイオン電池と負極が異なり、負極電位が高いためである。そして、充電電圧約4.2Vのリチウムイオン電池を充電するには、本発明の二次電池を2本直列に繋ぐことにより、電圧が高すぎず低すぎないことから、電力をロスする無理な昇圧・降圧を行うことなく、直接充電が可能となる。従って、充電電圧約4.2Vのリチウムイオン電池を充電するには、本発明の充電用二次電池を用いた充電器が最適であることが分かる。
【0017】
また、本発明の充電器に用いられる充電用二次電池は、自己放電しにくいことから緊急用とするのに好適である。さらに、本発明の充電器は上述した充電用二次電池を2つ直列に繋いでいるが、負極電位が高いことから、2つの電池間で電圧ムラが生じても、Liメタルが析出しない。活性なLiメタルが析出しないことから、本発明の充電器は安全性が高い。また、Liメタルが析出すると、Liイオンの量が減少することからサイクル特性も下がるが、本発明ではサイクル特性を高く保つことが出来る。
【0018】
以下、本発明の実施形態に係る充電器について説明する。
【0019】
図1は、本発明の実施形態に係る携帯可能な充電器のブロック図であり、本充電器は、電源入力部(A)と、蓄電部(B)と、電源出力部(C)とを有する。
【0020】
電源入力部(A)は、外部の電源から電力を取り込み、蓄電部(B)に電力を供給する(充電する)部分であり、交流入力端子(A−1)と、AC/DCコンバータ(A−2)と、制御回路(A−3)を有する。交流入力端子(A−1)は100〜250Vの外部交流電源に対応しており交流電力を入力する。入力された交流電力はAC/DCコンバータ(A−2)によって直流電力に変換される。変換された直流電力は、制御回路(A−3)を介して、蓄電部(B)に送られる。このとき、制御回路(A−3)は、蓄電部(B)に組み込まれる二次電池の一個あたりの端子電圧が2.0〜3.5Vの範囲となるよう充電制御するための回路が組み込まれており、充電器の安全性を高めて寿命を長くする。AC/DCコンバータ(A−2)は、内部に組み込まれることにより、ACアダプターを別途携帯する必要がなくなるという効果がある。
【0021】
蓄電部(B)には、充電用二次電池(B−1)が配置される。充電用二次電池(B−1)を構成するリチウムイオン二次電池は、リチウムを吸蔵・放出可能な負極活物質として、チタン酸リチウム、若しくは遷移金属を含む硫化物を具備する。このことにより、二次電池一個あたりの放電時の端子電圧が2.0〜3.0Vの範囲で、かつ前記二次電池一個あたりの充電時の端子電圧は2.0〜3.5Vの範囲となる。蓄電部(B)には、充電用二次電池(B−1)の過充電・過放電・過昇温などの以上を検知して、充電用二次電池(B−1)の充放電を停止あるいは遮断するような保護回路を組み込んでも良い。保護回路を組み込むことにより、充電器に内蔵される充電用二次電池の過放電等を抑制でき、充電用二次電池のサイクル劣化を抑制することができる。
【0022】
電力出力部(C)は、DC/DCコンバータ(C−1)と、制御回路(C−2)と、直流出力端子(C−3)とで構成され、蓄電部(B)から供給される電力を、充電したい携帯電子機器に供給する(充電用二次電池から放電電力を取り出す)役割を担っている。蓄電部(B)からの直流電力は、DC/DCコンバータ(C−1)(昇圧回路)によって充電される側の電池の所定電圧に調整される。電圧が調整された直流電力は制御回路(C−2)によって電流が調整される。電流が調整された直流電力は直流出力端子(C−3)を介して携帯電子機器に出力される。このとき、DC/DCコンバータ(C−1)で変換された後の出力電圧は4〜6Vの範囲であると、携帯電子機器側の本体電池であるリチウムイオン電池の充電が良好に行える。また、DC/DCコンバータ(C−1)を設けることにより、昇圧して電力を有効に活用することができるという効果を得ることが出来る。
【0023】
次に、本発明の実施形態に係る携帯可能な充電器の具体例を、図2を用いて説明する。図2は、本実施形態に係る充電器を説明する模式図であり、(a)は平面図、(b)は(a)の矢印Aの方向から見た側面図、(c)は(a)の矢印Bの方向から見た側面図である。
【0024】
本実施形態の充電器は、図2に示すように、2つの充電用二次電池を直列に配した電池部21(図1の充電用二次電池(B−1)に対応)と、放電電圧を5Vに昇圧するためのDC−DCコンバータ23(図1のDC−DCコンバータ(C−1)に対応)とを有する。また、コネクターとしては、電池部21を充電するためのACアダプター30(図1のAC/DCコンバータ(A−2)に対応)からの電力を取り出す第1のコネクター22(図1の交流入力端子(A−1)に対応)と、電池部21からの放電電力を取り出して、携帯電話を充電するための第2のコネクター24(図1の直流出力端子(C−3)に対応)、PDAを充電するための第3のコネクター25(図1の(C−3)に対応)からなる。DC−DCコンバータ23が取り付けられた部位に、放電電圧を制御する保護回路(図示せず)をさらに設置することも出来る。
【0025】
本実施形態では、ACアダプター30を充電器とは別途設けている。このように別にすることにより充電器本体が小さくできるという効果があるが、ACアダプターを内蔵しても良い。
【0026】
次に、本実施形態の充電器の使用方法を説明する。
【0027】
交流電源(図示せず)に接続されたACアダプター30の出力端子31を第1のコネクター22に差込み、電池部21にある充電用二次電池を充電する。このとき、ACアダプター30の出力電圧が5.6〜6.0VとなるようにACアダプター30に内蔵されるAC/DCコンバータを設定すると、DC−DCコンバータなどの昇圧回路が不要に成り、充電された充電用二次電池から電子携帯機器の本体電池を直接充電することができる。
【0028】
充電された電池部21(充電用二次電池)を持つ本実施形態の充電器は、ACアダプター30から取り外して、携帯して使うことが出来る。そして、携帯電話やPDA等の携帯電子機器に内蔵されている本体電池が切れたときに、本実施形態の充電器をこれらの携帯電子機器に繋いでその本体電池を充電する。携帯電話28の本体電池(図示せず)を充電する場合には、充電器の第2のコネクター24を、携帯電話28の第1の入力端子26に繋いで充電する。PDA29の本体電池(図示せず)を充電する場合には、充電器の第3のコネクター25を、PDA29の第2の入力端子27に繋いで充電する。このとき、充電用二次電池の放電電圧は1本あたり約2.0〜3.0Vであることから、2直列で約4.0〜6.0Vとなる。携帯電話28やPDA29は約5V入力で本体電池を充電するため、DC−DCコンバータ23で充電用二次電池を5.0〜5.6Vに昇圧・降圧して充電する。このように、本実施形態では、2V系の電池を2直列にすることによって、保護回路等を簡略化しても安全性の高い充電器を構成することができる。
【0029】
次に、本実施形態に係わる充電用二次電池の例として、円筒形非水電解質電池を、図3を参照して詳細に説明する。
【0030】
本実施形態の円筒形非水電解液電池は、ステンレス等からなる有底円筒状の容器1と、容器1の底部に配置される絶縁体2とを備えている。容器1内には電極群3が収容されている。電極群3は、正極4とセパレータ5と負極6とセパレータ5とを順に積層した帯状物であって、セパレータ5が外側に位置するように渦巻状に捲回した構造である。容器1内の電極群3の上方には、中央部が開口される絶縁紙7が配置される。容器1の上部開口部には、上部開口部付近を内側にかしめ加工することにより容器1に固定される絶縁封口板8を配置する。絶縁封口板8の中央には正極端子9が嵌合され、正極端子9と正極4とは正極リード10で接続される。また、非水電解液は、電極群3内部の隙間を満たすように、容器1内に適量充填される。負極6は、図示しない負極リードを介して負極端子である前記容器1に接続されている。
【0031】
次に、正極4、セパレータ5、負極6及び非水電解質について詳しく説明する。
1) 正極4
正極4は、正極活物質、導電剤と結着剤を適当な溶媒に懸濁し、この懸濁物をアルミニウム箔などの集電体に塗布、乾燥、プレスして帯状電極にすることにより作製される。
【0032】
正極活物質は、種々の酸化物、硫化物が挙げられる。例えば、二酸化マンガン(MnO)、リチウムマンガン複合酸化物(LiMnまたはLiMnO等)、リチウムニッケル複合酸化物(LiNiO等)、リチウムコバルト複合酸化物(LiCoO等)、リチウムニッケルコバルト複合酸化物(LiNiCo等)、リチウムマンガンコバルト複合酸化物(LiMnCo等)、リチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物(LiNi1−x−yCoMn)、バナジウム酸化物(V等)などが挙げられる。また、導電性ポリマー材料、ジスルフィド系ポリマー材料などの有機材料を用いても良い。より好ましい正極は、電池電圧が高いリチウムマンガン複合酸化物(LiMn)、リチウムニッケル複合酸化物(LiNiO)、リチウムコバルト複合酸化物(LiCoO)、リチウムニッケルコバルト複合酸化物(LiNi0.8Co0.2)、リチウムマンガンコバルト複合酸化物(LiMnCo)などである。
【0033】
導電剤としては、例えばアセチレンブラック、カーボンブラック、黒鉛等を挙げることができる。
【0034】
結着剤としては、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、フッ素系ゴムなどが挙げられる。
【0035】
正極活物質、導電剤及び結着剤の配合比は、正極活物質80〜95重量%、導電剤3〜20重量%、結着剤2〜7重量%の範囲にすることが好ましい。
2) セパレータ5
セパレータはとしては、例えば合成樹脂製不織布、ポリエチレン多孔質フィルム、ポリプロピレン多孔質フィルムなどを挙げることができる。
3) 負極6
負極6は、負極活物質、導電剤と結着剤を適当な溶媒に懸濁し、アルミニウム箔や銅箔などの金属箔を集電体とし、この懸濁物を集電体に塗布、乾燥、プレスして帯状電極にすることにより作製される。
【0036】
負極活物質としては、遷移金属の硫化物、あるいはチタン酸リチウムを使用する。具体的には、遷移金属の硫化物としてFeS、FeS、CuS,NiS,CoS,TiSなどを用いることが出来、チタン酸リチウムとしてLiTi12を挙げることができる。このような材料を負極活物質として用いることによって、炭素系負極材料を用いたリチウムイオン二次電池に比べて、急速充電性能に優れた電池を構成することができる。つまり、耐リチウム電位が高いこれらの負極材料では、急速充電を行っても、金属リチウムが負極表面に析出することはなく、急速充電を行っても良好なサイクル特性が実現できる。一方、現行の炭素質材料を負極活物質に用いた場合には、リチウム受入性の悪い炭素表面に金属リチウムが析出し、顕著な容量劣化を生じてしまう。このような観点からも、本実施形態の充電器には、急速充電が可能な、上述した負極を用いた充電用二次電池を適用することが好ましい。また、このような負極材料を用いることで、過放電・過充電耐性などの安全性を向上させることもでき、保護回路などを簡略化できることから、携帯性を更に向上させることができる。
【0037】
導電剤としては、例えばアセチレンブラック、カーボンブラック、黒鉛等を挙げることができる。
【0038】
結着剤としては、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、フッ素系ゴム、エチレン−ブタジエンゴム(SBR)、カルボキシメチルセルロース(CMC)などが挙げられる。
【0039】
負極活物質、導電剤及び結着剤の配合比は、負極活物質70〜95重量%、導電剤0〜25重量%、結着剤2〜10重量%の範囲にすることが好ましい。
4) 非水電解質
非水電解質は、非水溶媒に電解質を溶解することにより調製される液体状電解質または、高分子材料に非水溶媒と電解質を含有した高分子ゲル状電解質、電解質だけを含有した高分子固体電解質、リチウムイオン伝導性を有する無機固体電解質等が挙げられる。
【0040】
液状電解質としては、リチウム電池の非水溶媒に電解質としてリチウム塩を溶解したものとし、非水溶媒としては公知のものを用いることができ、エチレンカーボネート(EC)やプロピレンカーボネート(PC)などの環状カーボネートや、環状カーボネートと環状カーボネートより低粘度の非水溶媒(以下第2の溶媒)との混合溶媒を主体とする非水溶媒を用いることが好ましい。
【0041】
第2の溶媒としては、例えばジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネートなどの鎖状カーボネート、γ−ブチロラクトン、アセトニトリル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、環状エーテルとしてテトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフランなど、鎖状エーテルとしてジメトキシエタン、ジエトキシエタンなどが挙げられる。
【0042】
電解質としては、アルカリ塩が挙げられるが、とくにリチウム塩が挙げられる。リチウム塩としては、六フッ化リン酸リチウム(LiPF)、ホウフッ化リチウム(LiBF)、六フッ化ヒ素リチウム(LiAsF)、過塩素酸リチウム(LiClO)、トリフルオロメタスルホン酸リチウム(LiCFSO)などが挙げられる。特に、六フッ化リン酸リチウム(LiPF)、ホウフッ化リチウム(LiBF)が好ましい。電解質の非水溶媒に対する溶解量は、約0.5〜2.0モル/lとすることが好ましい。
【0043】
ゲル状電解質としては、上述した非水溶媒と電解質とを高分子材料に溶解しゲル状にしたもので、高分子材料としてはポリアクリロニトリル、ポリアクリレート、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリエチレンオキシド(PECO)などの単量体の重合体または他の単量体との共重合体が挙げられる。
【0044】
固体電解質は、上述した電解質を高分子材料に溶解し、固体化したものである。高分子材料としてはポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリエチレンオキシド(PEO)などの単量体の重合体または他の単量体との共重合体が挙げられる。また、無機固体電解質として、リチウムを含有したセラミック材料が挙げられる。なかでもLiN、LiPO−LiS−SiSガラスなどが挙げられる。
【0045】
なお、前述した図3において、充電用二次電池として円筒形非水電解質電池を適用した例を説明したが、角型非水電解質電池、ボタン型非水電解質電池等他の形状の電池も同様に適用できる。また、充電用二次電池の容器内に収納される電極群は、渦巻形に限らず、正極、セパレータ、負極およびセパレータをこの順序で複数積層した形態にしてもよい。
【0046】
このような正極と負極を組み合わせることで、本実施形態の充電器に適した電圧を有する充電用二次電池を構成できる。
【0047】
次に、本発明の具体的な実施例について説明する。
(実施例1)
正極活物質として用いるリチウムコバルト酸化物(LiCoO)粉末を約91重量部と、導電剤として用いるアセチレンブラックを約2.5重量部、導電剤として用いられるグラファイトを約3重量部、結着剤として用いられるポリフッ化ビニリデン(PVdF)を約4重量部とを、N−メチルピロリドン(NMP)溶液中で混合し、厚さ約15μmのアルミニウム箔の集電体に塗布し、乾燥後、プレスすることにより電極密度約3.0g/cmの正極を作製する。
【0048】
負極活物質として用いる平均粒径が約10μmの硫化鉄(FeS)粉末を約90重量部と、導電剤として用いるアセチレンブラックを約5重量部、結着剤として用いられるPVdFを約7重量部とを、N−メチルピロリドン(NMP)溶液中で混合し、厚さ約15μmのアルミニウム箔の集電体に塗布し、乾燥後、プレスすることにより負極を作製する。
【0049】
上述した正極、ポリエチレン製多孔質フィルムからなるセパレータ、上述した負極、及びポリエチレン製多孔質フィルムからなるセパレータをそれぞれこの順序で積層した後、負極が最外周に位置するように渦巻き状に捲回して電極群を作製する。
【0050】
エチレンカーボネート(EC)とメチルエチルカーボネート(MEC)とを混合体積比率が約1:2となるよう混合し、これを溶媒として約1mol/lとなるよう六フッ化リン酸リチウム(LiPF)を溶解して、非水電解液を調製する。
【0051】
次に、前記電極群及び前記非水電解液を、ステンレス製の有底円筒状容器内に夫々収納して、図3に示す円筒形非水電解質電池を組み立て、実施例1の充電池に用いる充電用二次電池を完成する。
【0052】
この充電用二次電池(容量1Ah)を2本直列に接続して、図2のように組み立て、本実施例の充電器20を作製した。この充電用二次電池1本の平均作動電圧は2.2Vであった。
(実施例2)
負極活物質としてチタン酸リチウム(LiTi12)を用いた以外は実施例1と同様にして、本実施例の充電器を作製した。この充電器20の充電用二次電池1本の平均作動電圧は2.4Vであった。
(比較例1)
充電用二次電池として、正極活物質に水酸化ニッケルを用いた正極と、負極活物質にLaNi水素吸蔵合金を用いた負極と、電解液にアルカリ水溶液を用いたニッケル水素電池(容量1Ah)2本を直列に接続して、図2のように組み立て、本比較例の充電器を作製した。この充電器20の充電用二次電池1本の平均作動電圧は1.2Vであった。
(比較例2)
充電用二次電池として、負極活物質に炭素、正極活物質にコバルト酸リチウム、電解液に1モルのLiPFを溶解させたEC/MEC(1:2)を用いたリチウムイオン電池(容量1Ah)2本を直列に接続して、図2のように組み立て、本比較例の充電器を作製した。この充電器20の充電用二次電池1本の平均作動電圧は3.7Vであった。
【0053】
上記実施例1、2、および比較例1、2の充電器20を100VのコンセントにつないだACアダプタ−30から急速充電し、その後、容量1000mAhの4V系リチウムイオン電池が内蔵されたPDA29の本体電池を電池残量ゼロの状態から、充電器20の電池部21の容量がゼロになるまで充電した。この作業を100回繰り返した後、更に、充電された充電器を1ヶ月間放置してからPDAへの充電を行った。(表1)に、充電器の重量、充電器への充電時間、初回にPDAの本体電池が充電された割合、100回目にPDAの本体電池が充電された割合、1ヵ月放置後の充電器でPDAの本体電池を充電できた割合をまとめる。
【0054】
【表1】
Figure 2004297974
【0055】
この結果、ニッケル水素電池を用いた比較例1の充電器は重く、自己放電が大きいために1ヵ月放置後の充電割合が著しく低下した。炭素負極のリチウムイオン電池を用いた比較例2の充電器は、軽量で、貯蔵後の性能も高いが、100回目の充電量は1回目に比べて格段に小さく、充電器内の電池性能が低下していることが分かった。比較例2の充電器内の充電用二次電池を取り出して解体したところ、負極表面上にLiメタルが析出した痕跡が確認でき、これが電池特性を劣化させたと考えられた。
【0056】
一方、各実施例の充電器を用いた場合は、重量、充電回数、貯蔵性能ともに、従来の充電器よりも優れた性能を有することが分かった。
【0057】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、充放電特性が高く、効率よく充電可能な充電器を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る充電器のブロック図である。
【図2】本発明の実施形態に係る充電器を説明する模式図であり、(a)は平面図、(b)は(a)の矢印Aの方向から見た側面図、(c)は(a)の矢印Bの方向から見た側面図である。
【図3】本発明の実施形態に係る充電器に用いられる充電用二次電池を説明する断面図である。
【符号の説明】
1…容器
2…絶縁体
3…電極群
4…正極
5…セパレータ
6…負極
7…絶縁紙
8…絶縁封口板
9…正極端子
10…正極リード
21…電池部
22…第1のコネクター
23…DC−DCコンバータ
24…第2のコネクター
25…第3のコネクター
26…第1の入力端子
27…第2の入力端子
28…携帯電話
29…PDA
30…ACアダプター
31…出力端子

Claims (4)

  1. リチウムを吸蔵・放出可能な負極活物質として、チタン酸リチウム、若しくは遷移金属を含む硫化物を具備するリチウムイオン二次電池が2つ直列に配置されたことを特徴とする充電器。
  2. 前記リチウムイオン二次電池を充電するための所定の電圧を供給する制御回路をさらに具備することを特徴とする請求項1記載の充電器。
  3. 前記リチウムイオン二次電池の端子電圧を昇圧する昇圧回路をさらに具備し、
    前記昇圧回路を介して前記リチウムイオン二次電池から放電電力を出力することを特徴とする請求項1記載の充電器。
  4. 外部交流電源からの交流電力を直流電力に変換する変換回路をさらに具備し、
    前記直流電力により前記リチウムイオン二次電池を充電することを特徴とする請求項1記載の充電器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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