JP2009158142A - 非水電解質二次電池の充電方法 - Google Patents

非水電解質二次電池の充電方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2009158142A
JP2009158142A JP2007332075A JP2007332075A JP2009158142A JP 2009158142 A JP2009158142 A JP 2009158142A JP 2007332075 A JP2007332075 A JP 2007332075A JP 2007332075 A JP2007332075 A JP 2007332075A JP 2009158142 A JP2009158142 A JP 2009158142A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
charging
battery
secondary battery
constant current
electrolyte secondary
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007332075A
Other languages
English (en)
Inventor
Yosuke Kita
洋介 喜多
Yukishige Inaba
幸重 稲葉
Atsushi Ueda
敦史 上田
Takashi Yao
剛史 八尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2007332075A priority Critical patent/JP2009158142A/ja
Publication of JP2009158142A publication Critical patent/JP2009158142A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Abstract

【課題】非水電解質二次電池の充電深度が低い場合においても、短時間で十分な放電容量を確保しつつ、サイクル特性を維持することができる非水電解質二次電池の充電方法を提供する。
【解決手段】非水電解質二次電池の充電前の電池電圧および電池表面温度を測定し、電池電圧が充電深度50%以下の電池電圧であり、かつ電池表面温度が0℃以上60℃以下の範囲にあるときに、1.2Itより大きく4.0It以下の電流で定電流充電を開始し、次に、1.2It以下の電流で定電流定電圧充電を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は小型の携帯電子機器等の電池電源に好適に適用される非水電解質二次電池の充電方法に関し、特に急速充電方法の改善によりサイクル特性を損なうことなく充電時間の短縮及び充電効率の向上を図った非水電解質二次電池の充電方法に関するものである。
近年、携帯電子機器の小型化、薄型化、軽量化並びに高機能化の進展が著しく、それに伴ってその電源となる電池にも小型・薄型・軽量・高容量化が要求されている。このような、小型・薄型・軽量・高容量な電池として非水電解質二次電池が好適であり、その中でもリチウムイオン二次電池が最も好適である。リチウムイオン二次電池は今日では繰り返し使用できる電池として、携帯電話やノートパソコンなどの携帯電子機器への適用が増加している。
非水電解質二次電池の充電方法としては、定電流充電した後、定電圧充電に切り替える定電流定電圧充電(以下、CC−CV充電と称する)が開発されており、現在、非水電解質二次電池の一般的な充電方法として用いられている(例えば、特許文献1参照)。また、充電時の定電流部分の電流値としては、電池の容量に対して0.3〜1.2Itで行われるのが一般的である。
なお、Itは電池の充電電流または放電電流を表す単位であり、電池の定格容量の数値を1Itとしており、例えば容量が1000mAhの電池の場合、1Itは1000mAとなり、0.5Itは500mAである。
また、非水電解質二次電池の充電方法において、充電時間を短くする方法としては、CC−CV充電時の定電流部分の終止電圧を、定電圧充電時の電圧より高くする方法や、大電流充電とインターバルタイムを繰り返すパルス充電などが提案されている(例えば、特許文献2,3参照)。
特開平3−251054号公報 特許第3208270号公報 特開平11−191934号公報
しかしながら上記従来の充電方法では、非水電解質二次電池が放電状態に近い場合、機器を駆動するために必要な充電容量を短時間で確保することが困難であった。
特許文献1には一般的なCC−CV充電方式が提案されているが、定電流部分が例えば1.2Itより小さい充電電流の場合には、非水電解質二次電池が放電状態に近いと充電時間が長くなり、数分程度の充電時間では機器を駆動する時間が短いという問題点があった。一方、1.2It以上の充電電流でCC−CV充電を行った場合、特に満充電状態に近い場合に大電流で充電されるため、充電時の電池への負荷が大きく、サイクル特性が低下するという問題点があった。
特許文献2には、CC−CV充電時の定電流部分の終止電圧を、定電圧充電時の電圧より高く設定することにより、充電時間を短くする充電方法が提案されている。また、特許文献3には、満充電の近くで、パルス充電を行うことにより、充電電流を低減して充電時間を短くする方法が提案されている。しかしながら、特許文献2および特許文献3の充電
方法では、電池が満充電状態に近い場合は充電時間を短縮する効果があるが、電池が放電状態に近い場合は短時間で十分な充電容量を確保することができないという問題点があった。
そこで、本発明はこれら従来の問題点に鑑み、非水電解質二次電池の充電深度が低い場合でも電池を適切にかつ急速に充電し、充電時間の効率に優れ、かつサイクル特性に優れた非水電解質二次電池の充電方法を提供することを目的としている。
本発明の非水電解質二次電池の充電方法は、リチウムを吸蔵・放出可能な活物質を有する負極板と、非水電解質と、隔離膜と、正極板とを有する非水電解質二次電池の充電方法であって、前記非水電解質二次電池の充電前の電池電圧および電池表面温度を測定し、電池電圧が充電深度50%以下の電池電圧であり、かつ電池表面温度が0℃以上60℃以下の範囲にあるときに、1.2Itより大きく4.0It以下の電流で定電流充電を開始し、次に、1.2It以下の電流で定電流定電圧充電を行うことを特徴とする。
これにより、非水電解質二次電池の充電深度が低い場合においても、高効率な充電を行うことができ、短い充電時間でも長い使用時間を確保することができる。また、非水電解質二次電池の充電深度が高い場合はより小さい充電電流で充電するため、大きな負荷をかけることなく急速充電を行うことができ、非水電解質二次電池のサイクル劣化を抑制することができる。
本発明によれば、非水電解質二次電池の充電深度が低い場合においても高効率な充電を行うことができるため、短い充電時間で長い使用時間を確保することができる。また、充電深度が高い場合にはより小さい充電電流で充電するため、非水電解質二次電池に大きな負荷がかからず、電池のサイクル劣化を抑制することができる。
図1に本発明の非水電解質二次電池の急速充電パターンを例示する。
非水電解質二次電池は、リチウムを吸蔵・放出可能な活物質を有する負極板と、非水電解質と、隔離膜と、正極板からなる。
まず非水電解質二次電池の充電前に電池電圧および電池温度を測定する。電池電圧が充電深度50%以下の電池電圧であり、かつ電池表面温度が0℃以上60℃以下の範囲にあるときに1.2Itより大きく4.0It以下の充電電流(図1では3It)で定電流充電を開始し、次に、1.2It以下の電流で定電流定電圧充電を行う。
この充電方法によれば、非水電解質二次電池の充電深度が低い場合においても、より短い時間で十分な充電容量を確保することができる。また、充電深度が高いときは、1.2It以下の充電電流で充電を行うため非水電解質二次電池に大きな負荷をかけることなく急速充電を行うことができ、非水電解質二次電池のサイクル劣化を抑制することができる。
また、前記定電流充電は、電池電圧が所定の電池電圧に到達したときに終了しても良い。好ましい実施形態としては、定電流充電時の電池電圧を検知し、所定の電池電圧(図1では4.2V)に到達したときに定電流充電を終了し、1.2It以下(図1では1It)の充電電流でCC−CV充電に切り替える充電方法である。
この充電方法によれば、4.2Vの電池電圧においては必要以上に大きい電流値で充電することがないため、充電時に非水電解質二次電池に大きな負荷をかけることなく定電流充電を終了し、その後、CC−CV充電を行うため、サイクル特性を向上させることができる。
なお、定電流充電を終了する電池電圧は、CC−CV充電の電圧以下の電池電圧で、かつ非水電解質二次電池の充電深度が十分であれば4.2V以下でも良い。
例えば、前記所定の電池電圧を充電深度50%に相当する電池電圧としても良い。充電深度50%を超えた電池電圧より1.2It以下の充電電流でCC−CV充電を行うためより非水電解質二次電池に負荷をかけることなくサイクル特性を向上させることができる。
また、前記定電流充電時の電池表面温度が、0℃より低いか60℃より高くなったときに定電流充電を終了する形態が好ましい。
この形態によれば、0℃より低い低温下で定電流充電され、活物質内で不可逆反応が起こり活物質の劣化が起こることを抑制できる。また、60℃より高い高温下で定電流充電され、電池発熱がより大きくなって正極および負極活物質の劣化が進むことを抑制できる。
また、前記定電流充電の充電時間を測定し、所定の充電時間が経過したときに定電流充電を終了し、CC−CV充電に切り替えても良い。例えば、定電流充電を開始してから2分〜30分経過したときに定電流充電を終了する形態が好ましい。
この形態によれば、非水電解質二次電池の必要なエネルギー容量だけを定電流充電で充電することができ、また非水電解質二次電池のサイクル特性を向上させることができる。
以下、本発明の一実施形態である角形リチウム二次電池について図2〜4を参照して説明する。
図2は扁平な角形リチウム二次電池の斜視図、図3は図2のA−A線での角形リチウム二次電池の縦断面を示す概略図、図4は図2のB−B線での角形リチウム二次電池の縦断面を示す概略図である。
扁平な角形の電池1において、図3および図4に示したように、正極板2と負極板3とを隔離膜4を介して積層して構成した極板群5と、非水電解質(図示せず)とを、アルミニウム金属製の有底筒状の電池ケース6に収容した。極板群5の上方には、樹脂製の枠体10を配置した。隔離膜4には、厚み20μmのポリエチレン製多孔質膜を用いた。
電池ケース6の開口端部に、負極端子7を備えた封口板8をレーザーで溶接して、電池ケース6の開口部を封口した。なお、負極端子7は、封口板8とは絶縁されている。
ニッケル製の負極リード線9の一端は負極板3に接続し、他端は負極端子と導通し封口板とは絶縁されている部分12にレーザーで溶接した。また、図4に示すように、アルミニウム製の正極リード線11の一端は正極板2に接続し、他端は封口板8にレーザーで溶接した。
正極活物質としてコバルト酸リチウムを用い、これに導電性付与剤としてアセチレンブ
ラック、結着剤としてポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、増粘剤としてカルボキシメチルセルロース(CMC)を混合し、水を分散媒としてスラリー状の正極用合剤を作製した。正極集電体にはアルミニウム箔を用い、前記の正極用合剤を塗布して正極板用シートを作製、乾燥後、所定の厚さに圧延成形し、正極板2を作製した。正極板2には目的に応じてタブ式リードを超音波で溶接した。
負極活物質として精製天然黒鉛にピッチを含む表面処理を施した材料を使用した。この負極活物質と、増粘剤のCMCと、結着剤のスチレン・ブタジエンゴム(SBR)が、重量比100:2:2になるように配合し、溶剤として水を加えながら混合し、負極スラリーとした。この負極スラリーを、負極集電体として厚さ10μmの銅箔の両面に塗布し、200℃で乾燥し、水を除去した。その後、ロールプレスを用いて圧延し、所定の寸法に切断し負極板3を作製した。
非水電解質にはエチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)との体積比が1:1になるように混合した溶媒にLiPF6が1mol/Lになるように溶解し調整した。
作製した角形リチウム二次電池のサイズは、縦50mm,横34mm,幅5.5mm、電池容量は1000mAhであった。
以上のように作製した角形リチウム二次電池を25℃の温度雰囲気下に保管して、充電前の電池電圧および電池表面温度を測定し、電池電圧が充電深度0%に相当する3.3Vであり、電池表面温度が保管した温度雰囲気と同じ25℃のときに、3000mA(3It)の充電電流で定電流充電を行い、電池電圧が充電深度50%に相当する3.81Vに到達したときに定電流充電を停止し、次に、最大充電電流1000mA(1It)でCC−CV充電を行った。CC−CV充電の終止電圧は4.2V、終止電流は50mA(0.05It)とした。この充電方法により充電した角形リチウム二次電池を実施例1の電池A1とした。
定電流充電の充電電流を1500mA(1.5It)としたことの他は実施例1と同様に充電した角形リチウム二次電池を実施例2の電池A2とした。
作製した角形リチウム二次電池を0℃の温度雰囲気下に保管して、定電流充電を行うときの電池表面温度を0℃とし、定電流充電の充電電流を1500mA(1.5It)としたことの他は実施例1と同様に充電した角形リチウム二次電池を実施例3の電池A3とした。
作製した角形リチウム二次電池を45℃の温度雰囲気下に保管して、定電流充電を行うときの電池表面温度を45℃とし、定電流充電の充電電流を1500mA(1.5It)としたことの他は実施例1と同様に充電した角形リチウム二次電池を実施例4の電池A4とした。
作製した角形リチウム二次電池を60℃の温度雰囲気下に保管して、定電流充電を行うときの電池表面温度を60℃とし、定電流充電の充電電流を1500mA(1.5It)としたことの他は実施例1と同様に充電した角形リチウム二次電池を実施例5の電池A5とした。
定電流充電の充電電流を1500mA(1.5It)とし、CC−CV充電の最大充電電流を1200mA(1.2It)としたことの他は実施例1と同様に充電した角形リチウム二次電池を実施例6の電池A6とした。
定電流充電の充電電流を1250mA(1.25It)としたことの他は実施例1と同様に充電した角形リチウム二次電池を実施例7の電池A7とした。
定電流充電の充電電流を1250mA(1.25It)とし、定電流充電を30分経過したときに終了したことの他は実施例1と同様に充電した角形リチウム二次電池を実施例8の電池A8とした。
定電流充電の充電電流を4000mA(4It)としたことの他は実施例1と同様に充電した角形リチウム二次電池を実施例9の電池A9とした。
定電流充電の充電電流を4000mA(4It)とし、定電流充電を2分経過したときに終了したことの他は実施例1と同様に充電した角形リチウム二次電池を実施例10の電池A10とした。
定電流充電の充電電流を4000mA(4It)とし、定電流充電を5分経過したときに終了したことの他は実施例1と同様に充電した角形リチウム二次電池を実施例11の電池A11とした。
定電流充電の充電電流を4000mA(4It)とし、CC−CV充電の終止電圧を4.0Vとしたことの他は実施例1と同様に充電した角形リチウム二次電池を実施例12の電池A12とした。
定電流充電を行うときの電池電圧を充電深度30%に相当する3.76Vとしたことの他は実施例1と同様に充電した角形リチウム二次電池を実施例13の電池A13とした。
(参考例1)
電池電圧を充電深度50%に相当する3.81Vとし、定電流充電を行わなかったことの他は実施例1と同様に充電した角形リチウム二次電池を参考例1の電池A14とした。参考例1は充電深度50%から充電の終止電圧までCC―CV充電のみを行ったものである。
(比較例1)
定電流充電を行わず、最大充電電流1200mA(1.2It)でCC−CV充電を行ったことの他は実施例1と同様に充電した角形リチウム二次電池を比較例1の電池B1とした。
(比較例2)
CC−CV充電の最大充電電流を1500mA(1.5It)としたことの他は実施例1と同様に充電した角形リチウム二次電池を比較例2の電池B2とした。
(比較例3)
定電流充電の充電電流を5000mA(5It)としたことの他は実施例1と同様に充電した角形リチウム二次電池を比較例3の電池B3とした。
(比較例4)
定電流充電の充電電流を1500mA(1.5It)とし、CC−CV充電の最大充電電流を1300mA(1.3It)としたことの他は実施例1と同様に充電した角形リチウム二次電池を比較例4の電池B4とした。
(比較例5)
作製した角形リチウム二次電池を−5℃の温度雰囲気下に保管して、定電流充電を行うときの電池表面温度を−5℃とし、定電流充電の充電電流を1500mA(1.5It)としたことの他は実施例1と同様に充電した角形リチウム二次電池を比較例5の電池B5とした。
(比較例6)
作製した角形リチウム二次電池を65℃の温度雰囲気下に保管して、定電流充電を行うときの電池表面温度を65℃とし、定電流充電の充電電流を1500mA(1.5It)としたことの他は実施例1と同様に充電した角形リチウム二次電池を比較例6の電池B6とした。
(比較例7)
定電流充電を行うときの電池電圧を充電深度70%に相当する3.93Vとし、CC―CV充電を行わず、充電の終止電圧まで定電流充電を行ったことの他は実施例1と同様に充電した角形リチウム二次電池を比較例7の電池B7とした。
次に、実施例1〜13、参考例1、および比較例1〜7の充電方法において、繰り返し充放電を行った場合のサイクル特性の評価を行った。
実施例1〜12の電池A1〜A12、比較例2〜6の電池B2〜B6のサイクル特性の評価は、25℃温度雰囲気下において、放電電流1000mA(1It)で終止電圧3.0V(充電深度0%)になるまで放電した後、所定の温度雰囲気下に角形リチウム二次電池を保管し、電池表面温度が保管した温度雰囲気と同じ温度になれば所定の充電電流値で定電流充電を行い、その後、同一温度雰囲気下にてCC−CV充電を行うものとした。充電の終止電圧は所定の電圧値とし、終止電流は50mA(0.05It)とした。
実施例13の電池A13のサイクル特性の評価は、25℃温度雰囲気下において、放電電流1000mA(1It)で充電深度30%に相当する電池電圧まで放電した後、放電深度30%から50%に相当する電池電圧まで充電電流3000mA(3It)で定電流充電を行い、充電深度50%からCC−CV充電を行うものとした。充電の終止電圧は4.2Vとし、終止電流は50mA(0.05It)とした。
参考例1の電池A14のサイクル特性の評価は、25℃温度雰囲気下において、放電電流1000mA(1It)で充電深度50%に相当する電池電圧まで放電した後、定電流充電を行わずCC−CV充電を行うものとした。充電の終止電圧は4.2Vとし、終止電流は50mA(0.05It)とした。
比較例1の電池B1のサイクル特性の評価は、25℃温度雰囲気下において、放電電流1000mA(1It)で終止電圧3.0V(充電深度0%)になるまで放電した後、定電流充電を行わずCC−CV充電を行うものとした。充電の終止電圧は4.2Vとし、終止電流は50mA(0.05It)とした。
比較例7の電池B7のサイクル特性の評価は、25℃温度雰囲気下において、放電電流1000mA(1It)で充電深度70%に相当する電池電圧まで放電した後、CC−CV充電を行わず充電電流3000mA(3It)で定電流充電を行うものとした。充電の終止電圧は4.2Vとした。
それぞれの充放電を1サイクルとしてカウントし、500サイクル繰り返した後の容量維持率を測定した。容量維持率は、500サイクル繰り返した時の容量を1サイクル目の容量で除して算出した。
充電条件、および500サイクル後の容量維持率および放電状態から充電深度20%までの充電時間を(表1)、および(表2)に示した。
Figure 2009158142
Figure 2009158142
(表2)の結果より、実施例1〜12の電池A1〜A12は、定電流充電を行わずCC−CV充電のみの充電方法である比較例1の電池B1と比較して、放電状態から充電深度20%までの充電時間が短く、充電時間の効率が高いことがわった。これは、実施例1〜12の充電方法では、定電流充電時の充電電流がCC−CV充電の最大電流値よりも大きいためである。
また、実施例1〜13の電池A1〜A13、参考例1の電池A14は、比較例2〜7の電池B2〜B7と比較して500サイクル後の容量維持率が高く、サイクル特性が優れていることがわかった。これは、電池1〜14の充電方法が、充電時間の効率が高いとともに、サイクル劣化も抑制できたためである。
また、実施例1の電池A1と比較例2の電池B2の評価結果によれば、CC−CVの最大充電電流が1500mA(1.5It)になることによって、500サイクル後の容量維持率が大幅に低下することがわかった。この傾向は、実施例2の電池A2、実施例6の電池A6と比較例4の電池B4との比較でも同じ傾向があり、CC−CV充電の最大充電電流値が1300mA(1.3It)になることによって、500サイクル後の容量維持率が75%に低下した。これは、満充電に近い状態でのCC−CV充電の充電電流値を大きくすることによって、充電時に負極活物質表面へのLiイオンの移動が集中し、結果として負極活物質の劣化が進み、サイクル特性が低下したものと考えられる。
以上の結果より、本発明の充電方法でのCC−CV充電の最大充電電流値は、1.2It以下である。更に好ましくは、1It以下である。
また、実施例9の電池A9と比較例3の電池B3の評価結果によれば、定電流充電の電流値を4000mA(4It)から5000mA(5It)とすることによって、500サイクル後の容量維持率が顕著に低下することがわかった。これは、定電流充電時の充電電流値を大きくすることによって、充電時に負極活物質表面へのLiイオンの移動が集中し、結果として負極活物質の劣化が多くなり、サイクル特性が低下したものと考えられる。
以上の結果より、本発明の充電方法での定電流充電の充電電流値は、4It以下である。
また、実施例2〜5の電池A2〜A5と比較例5、6の電池B5、B6の評価結果によれば、定電流充電を開始する電池表面温度は、0℃〜60℃の範囲では500サイクル後の容量維持率が80%以上と良好な特性を示したが、電池温度が−5℃および65℃の場合、容量維持率が70%以下に低下することがわかった。これは、定電流充電の開始温度が0℃より低い場合、定電流充電によって活物質内で不可逆反応が起こり、活物質の劣化が起こったためと考えられる。また、開始温度が60℃より高い場合には、定電流充電による電池発熱が大きく、より高温で充電されるため、正極および負極活物質の劣化が進み、サイクル特性が低下したものと考えられる。
また、実施例7〜11の電池A7〜A11の評価結果によれば、定電流充電の充電時間を規定することによって、500サイクル後の容量維持率が向上することがわかった。これは、電池電圧が小さい段階で定電流充電を終了することによって、満充電状態に近い段階で定電流充電を行うことがないため、負極活物質の劣化を抑制することができ、サイクル特性が向上したものと考えられる。この傾向は、実施例9の電池A9と実施例12の電池A12の評価結果からもわかるように、定電流充電の終止電圧をCC−CV充電のCV電圧より小さくしても同様の傾向が得られた。
また、実施例1、13、の電池A1、A13、参考例1の電池A14、および比較例7の電池B7の評価結果によれば、定電流充電前の充電深度が0〜50%の範囲では500サイクル後の容量維持率が80%以上と良好な特性を示したが、定電流充電前の充電深度が70%と50%を超えた場合、容量維持率が74%に低下することがわかった。これは、充電深度が高い状態で定電流充電を行うことによって、負極活物質の劣化が進み、サイクル特性が低下したものと考えられる。以上の結果より、定電流充電前の充電深度は、0〜50%である。
以上説明したように、本発明の充電方法を用いることにより、角形リチウム二次電池の充電深度が低い場合においても高効率な充電を行うことができ、短い充電時間で長い使用時間を確保することができる。また、角形リチウム二次電池に大きな負荷をかけることなく定電流充電を行えるため、角形リチウム二次電池のサイクル劣化を抑制することができる。
なお、本実施例では定電流充電とCC−CV充電の組み合わせとしたが、定電流充電の充電電流値を、時間や電池電圧などによって制限し、2段階以上に段階的に変更させても同様の効果が得られることを確認した。
また、本実施例では、正極活物質にコバルト酸リチウムを用いた場合について説明したが、リチウムを吸蔵、放出する正極活物質、例えばLi(CoAlMg)O2、Li(N
iMnCo)O2、Li(NiCoAl)O2、LiMnO2、LiMn24、やこれらの混合物を用いても同様の効果が得られることを確認した。このとき、正極活物質の材料に何を用いるかによって、充電深度と電池電圧の関係が異なるため、用いた正極活物質の充電深度に相当する電池電圧で確認した。
また、本実施例は、角形リチウム二次電池を用いた場合について説明したが、円筒形、コイン形、ボタン形、およびラミネート形など電池形状が異なっても同様の効果が得られることはいうまでもない。
本発明の非水電解質二次電池は、電子機器等の主電源に有用である。例えば、携帯電話やノート型パソコン等の民生用モバイルツールの主電源、電動ドライバー等のパワーツールの主電源、およびEV自動車等の産業用主電源の用途に適している。
本発明の一実施形態の急速充電パターンを示した図 実施例で作製した角形リチウム二次電池の斜視図 図2のA−A線での角形リチウム二次電池の縦断面を示す概略図 図2のB−B線での角形リチウム二次電池の縦断面を示す概略図
符号の説明
1 電池
2 正極板
3 負極板
4 隔離膜
5 極板群
6 電池ケース
7 負極端子
8 封口板
9 負極リード線
10 枠体
11 正極リード線
12 負極端子と導通し封口板とは絶縁されている部分

Claims (6)

  1. リチウムを吸蔵・放出可能な活物質を有する負極板と、非水電解質と、隔離膜と、正極板とを有する非水電解質二次電池の充電方法であって、
    前記非水電解質二次電池の充電前の電池電圧および電池表面温度を測定し、電池電圧が充電深度50%以下の電池電圧であり、かつ電池表面温度が0℃以上60℃以下の範囲にあるときに、1.2Itより大きく4.0It以下の電流で定電流充電を開始し、次に、1.2It以下の電流で定電流定電圧充電を行うことを特徴とする非水電解質二次電池の充電方法。
  2. 前記定電流充電時の電池電圧が、所定の電池電圧に到達したときに定電流充電を終了することを特徴とする請求項1に記載の非水電解質二次電池の充電方法。
  3. 前記所定の電池電圧が、充電深度50%に相当する電池電圧であることを特徴とする請求項2に記載の非水電解質二次電池の充電方法。
  4. 前記定電流充電時の電池表面温度が、0℃より低いか60℃より高くなったときに定電流充電を終了することを特徴とする請求項1に記載の非水電解質二次電池の充電方法。
  5. 前記定電流充電の充電時間を測定し、所定の充電時間が経過したときに定電流充電を終了することを特徴とする請求項1に記載の非水電解質二次電池の充電方法。
  6. 前記所定の充電時間が、2分〜30分であることを特徴とする請求項5に記載の非水電解質二次電池の充電方法。
JP2007332075A 2007-12-25 2007-12-25 非水電解質二次電池の充電方法 Pending JP2009158142A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007332075A JP2009158142A (ja) 2007-12-25 2007-12-25 非水電解質二次電池の充電方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007332075A JP2009158142A (ja) 2007-12-25 2007-12-25 非水電解質二次電池の充電方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009158142A true JP2009158142A (ja) 2009-07-16

Family

ID=40961952

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007332075A Pending JP2009158142A (ja) 2007-12-25 2007-12-25 非水電解質二次電池の充電方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009158142A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011033704A1 (ja) 2009-09-18 2011-03-24 パナソニック株式会社 非水電解質二次電池の充電方法及び充電装置
US20130236489A1 (en) * 2010-09-10 2013-09-12 Novartis Ag Developments in meningococcal outer membrane vesicles
US10298043B2 (en) 2011-12-23 2019-05-21 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Method for charging lithium ion secondary battery and battery charger
US10320038B2 (en) 2014-12-25 2019-06-11 Maxell Holdings, Ltd. Charging method for lithium ion secondary battery and charging control system therefor, and electronic apparatus and battery pack having charging control system
JP7357127B2 (ja) 2021-10-19 2023-10-05 廣達電腦股▲ふん▼有限公司 スマートバッテリ装置及びその急速充電方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11204147A (ja) * 1998-01-19 1999-07-30 Matsushita Electric Ind Co Ltd 非水系二次電池の充電方法
JP2002135990A (ja) * 2000-10-19 2002-05-10 Sony Corp リチウムイオン二次電池の充電方法および充電装置
JP2003274570A (ja) * 2002-03-14 2003-09-26 Fujitsu Ltd 定電流定電圧充電方法および定電流定電圧充電装置
JP2006288150A (ja) * 2005-04-04 2006-10-19 Hitachi Koki Co Ltd リチウム電池用充電装置
JP2007325324A (ja) * 2006-05-30 2007-12-13 Matsushita Electric Ind Co Ltd 充電システム、電池パックおよびその充電方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11204147A (ja) * 1998-01-19 1999-07-30 Matsushita Electric Ind Co Ltd 非水系二次電池の充電方法
JP2002135990A (ja) * 2000-10-19 2002-05-10 Sony Corp リチウムイオン二次電池の充電方法および充電装置
JP2003274570A (ja) * 2002-03-14 2003-09-26 Fujitsu Ltd 定電流定電圧充電方法および定電流定電圧充電装置
JP2006288150A (ja) * 2005-04-04 2006-10-19 Hitachi Koki Co Ltd リチウム電池用充電装置
JP2007325324A (ja) * 2006-05-30 2007-12-13 Matsushita Electric Ind Co Ltd 充電システム、電池パックおよびその充電方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011033704A1 (ja) 2009-09-18 2011-03-24 パナソニック株式会社 非水電解質二次電池の充電方法及び充電装置
US8541986B2 (en) 2009-09-18 2013-09-24 Panasonic Corporation Charging method and charger for non-aqueous electrolyte secondary battery
US20130236489A1 (en) * 2010-09-10 2013-09-12 Novartis Ag Developments in meningococcal outer membrane vesicles
US10298043B2 (en) 2011-12-23 2019-05-21 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Method for charging lithium ion secondary battery and battery charger
US10476289B2 (en) 2011-12-23 2019-11-12 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Method for charging lithium ion secondary battery and battery charger
US11075533B2 (en) 2011-12-23 2021-07-27 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Method for charging lithium ion secondary battery and battery charger
US10320038B2 (en) 2014-12-25 2019-06-11 Maxell Holdings, Ltd. Charging method for lithium ion secondary battery and charging control system therefor, and electronic apparatus and battery pack having charging control system
JP7357127B2 (ja) 2021-10-19 2023-10-05 廣達電腦股▲ふん▼有限公司 スマートバッテリ装置及びその急速充電方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4945967B2 (ja) 非水電解液二次電池
JP5831557B2 (ja) 非水電解質二次電池の製造方法
US8912762B2 (en) Charging method for non-aqueous electrolyte secondary battery by repeating a set of constant current charge and constant voltage charge and battery pack implementing the charging method
JPWO2013046690A1 (ja) リチウムイオン電池の充電方法及び電池搭載機器
WO2016104163A1 (ja) リチウムイオン二次電池の充電方法及びその充電制御システム、並びにその充電制御システムを備えた電子機器及び電池パック
KR20140147029A (ko) 축전 소자 및 축전지 모듈
JP2007335360A (ja) リチウム二次電池
JP2009158142A (ja) 非水電解質二次電池の充電方法
JP5620499B2 (ja) 非水電解質電池
JP4824450B2 (ja) 非水電解質二次電池
JP6478112B2 (ja) 非水電解質二次電池の製造方法
JP5618156B2 (ja) 密閉型リチウム二次電池の製造方法
JP6668876B2 (ja) リチウムイオン二次電池の製造方法
JP2010033869A (ja) 非水系二次電池用電極板およびこれを用いた非水系二次電池
JP2004273132A (ja) 電極とこれを用いた電池
JP2005228679A (ja) 非水電解質二次電池用正極の製造方法
JP2016072098A (ja) リチウムイオン二次電池用電極
JP2003282143A (ja) 非水電解液二次電池
JP2012209026A (ja) 組電池の製造方法
JPWO2014156092A1 (ja) リチウムイオン電池
JP4436485B2 (ja) 非水電解液二次電池の製造法
JP2013110037A (ja) 非水電解質二次電池の製造方法および非水電解質二次電池
JP2005267966A (ja) 非水電解質二次電池
JP6951668B2 (ja) 非水電解質二次電池の製造方法
JP7015450B2 (ja) 非水電解質二次電池の容量回復方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101007

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20101112

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121016

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121126

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20121213

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20121218