JP2000030125A - プリペイドカードシステム、読書装置及び不正カード使用防止方法 - Google Patents

プリペイドカードシステム、読書装置及び不正カード使用防止方法

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JP2000030125A
JP2000030125A JP10201350A JP20135098A JP2000030125A JP 2000030125 A JP2000030125 A JP 2000030125A JP 10201350 A JP10201350 A JP 10201350A JP 20135098 A JP20135098 A JP 20135098A JP 2000030125 A JP2000030125 A JP 2000030125A
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prepaid card
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JP10201350A
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Kazuma Nagasawa
一眞 長澤
Toshio Kuroi
俊夫 黒井
Takayuki Kamata
隆之 鎌田
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NTT Data Group Corp
Original Assignee
NTT Data Corp
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  • Control Of Vending Devices And Auxiliary Devices For Vending Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 正規の満額のプリペイドカードの可変情報を
複写することにより変造又は偽造したプリペイドカード
の不正を的確に検出弁別し、使用を阻止する。 【解決手段】 距離計測部145は、磁気ヘッド143
により可変情報を読み取って、カードエッジから該可変
情報端部までの距離を計測し、実測距離情報L1を得て
読書制御部141に与える。読書制御部141は、プリ
ペイドカード挿入時に、データ読書部142及び磁気ヘ
ッド143を介して、可変情報を読出して、残額を調べ
る。残額が満額である場合には、距離計測部145によ
り磁気ヘッド143を介してカードエッジから可変情報
端部までの実測距離情報L1を得るとともに、データ読
書部142及び磁気ヘッド143を介して、固定情報を
読出して固定情報中の初期距離情報L0と比較照合す
る。読書制御部141は、両者が一致する場合は、正常
と判定し、一致しない場合には、不正と判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリペイドカード
を金額消費に応じて処理するシステムに係り、特にプリ
ペイドカードの記憶情報の複写による不正に対処するプ
リペイドカードシステム及び読書装置等に関する。
【0002】
【従来の技術】金銭的価値に対応する金額情報を記憶す
るプリペイドカードを金銭的決済に用いるプリペイドカ
ードシステムが実現されている。プリペイドカードシス
テムでは、通常の場合、複数の店舗においてサービスが
提供される。例えば、各店舗には、複数の読書装置及び
これら読書装置の上位処理装置である中継装置等が設置
されている。読書装置は、プリペイドカードを使用する
ための端末装置であり、この読書装置においては、プリ
ペイドカードに記憶される金額情報に基づいて、遊技媒
体の貸出及び物品の販売等の対価として当該プリペイド
カードが消費される。中継装置は、店舗内の複数の読書
装置等を例えばプリペイドカードの発行元に設置された
決済センタに結合し、該決済センタとの間で通信を行っ
て読書装置等の管理及び消費金額の処理を行う。
【0003】すなわち、プリペイドカードは、例えば店
舗に設置された読書装置を用いることによって、遊技媒
体の貸出等の対価として消費される。このプリペイドカ
ードの消費に際して、読書装置は、消費金額を計上して
決済処理に供し、且つ該消費金額に応じて、プリペイド
カードに記憶される金額情報を更新する。このプリペイ
ドカードの金額情報の更新時に、予め定めた残額範囲に
該当する場合には、プリペイドカードの残額範囲に対応
する所定個所に残額目安パンチ孔の穿孔が行われる。プ
リペイドカードの消費による読書装置の売上情報は、例
えば中継装置によって収集され、該中継装置は、支配下
の各読書装置の売上情報を集計して決済センタに送信す
る。このようにして、プリペイドカードの消費決済が行
われる。
【0004】一方、読書装置においては、金額情報等の
読取時及び更新時に、エラーのチェックを行うと同時
に、変造、偽造及び不正使用等による正常でない不正な
プリペイドカード、すなわち不正プリペイドカード、を
検知するようにしている。このような不正プリペイドカ
ードは、一般に、プリペイドカードの記憶情報及びパン
チ孔情報、並びにそれらの履歴等に矛盾する内容が含ま
れていれば不正であると推定するなどして弁別してい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、プリ
ペイドカードは、金銭的価値を持っていることから、偽
造、及び変造等による不正が行われる危険がある。不正
の一つの手口として、プリペイドカードを変造又は偽造
することにより、不正にプリペイドカードを使用しよう
とする方法がある。プリペイドカードは、発行時に初期
エンコード情報が記憶されており、その記憶情報に基づ
いて処理されるため、単にプリペイドカードを変造又は
偽造しただけでは使用することはできない。そこで、プ
リペイドカードの記憶情報を、他の正規のプリペイドカ
ードから複写して使用しようとすることが行われる。
【0006】プリペイドカードの記憶情報には、カード
発行時すなわちエンコード時に書込まれ、以後の消費等
によって書き換えられることがないカード識別情報(カ
ードID)、製造元を示す製造元コード及び製造日(エ
ンコード日)情報等の固定情報と、残額等を示す金額情
報及びエラー発生時におけるエラーコード等のように以
後の消費等の処理によって随時更新される可変情報とが
ある。使用済又は使用途中のプリペイドカードの切貼り
等により、残額目安パンチ孔を穴埋めするなどして、見
かけ上未使用のプリペイドカードと同等に変造する不正
が行なわれる可能性がある。このような場合、プリペイ
ドカードの固定情報領域の固定情報はそのまま残し、可
変情報領域の残額情報等の可変情報のみを額面金額、す
なわち満額に変更して、未使用の満額のプリペイドカー
ドとして使用しようとすることが行なわれると考えられ
る。
【0007】上述したように、他の正規のプリペイドカ
ードの記憶情報を不正なプリペイドカードに複写した場
合、記憶情報自体に矛盾はないはずである。このような
場合、記憶情報自体のチェックだけで、不正を識別する
ことは容易ではない。
【0008】本発明は、上述した事情に鑑みてなされた
もので、正規の満額のプリペイドカードの可変情報を複
写することにより変造又は偽造したプリペイドカードの
不正を的確に検出弁別し、不正なプリペイドカードの使
用を未然に阻止することを可能とするプリペイドカード
システム及び読書装置等を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の第1の観点に係るプリペイドカードシステ
ムは、金銭的価値に対応する金額情報を含み使用にとも
なって随時更新される可変情報と、使用にかかわらず変
化しない所定の固定情報とを磁性層に記憶する記憶媒体
からなるプリペイドカードを用いて金銭的決済を行うプ
リペイドカードシステムにおいて、前記プリペイドカー
ドの前記可変情報を読出して金額情報を調べ、残額が額
面満額である場合、端縁から前記可変情報の端部までの
距離を計測し、該距離情報が前記固定情報に含まれる初
期距離情報に一致するか否かを判別し、一致する場合に
は、当該プリペイドカードの使用を許可して、前記プリ
ペイドカードの消費金額に応じて前記可変情報を更新
し、且つ該消費金額を含む売上情報を送信するととも
に、前記距離情報が一致しない場合には不正であるとし
て当該プリペイドカードの使用を阻止する読書手段と、
前記読書手段との間で通信を行って、前記読書手段から
前記プリペイドカードの前記売上情報を受信して格納処
理する上位処理手段と、を備える。
【0010】このような構成によれば、読書手段は、可
変情報の書込み位置がばらつくことを利用して、カード
エッジ、すなわちプリペイドカードの端縁から可変情報
の端部までの距離を計測して、プリペイドカード発行時
に固定情報として書込まれる初期距離情報と比較し、両
者が一致していない場合には不正であるとして排除する
ことにより、他のプリペイドカードの記憶情報の複写に
よる不正使用を的確に防止することができる。したがっ
て、媒体の変造又は偽造によるプリペイドカードの不正
使用を未然に阻止することができる。
【0011】なお、上記プリペイドカードは、さらにI
Cチップを備えてもよく、そのICメモリには上記可変
情報が記憶され、実際の支払いの場面では、このICメ
モリに記憶された情報が使用されるようにしてもよい。
【0012】また、本発明の第2の観点に係るプリペイ
ドカードシステムは、金銭的価値に対応する金額情報を
含み使用にともなって随時更新される可変情報と、使用
にかかわらず変化しない所定の固定情報とを磁性層に記
憶する記憶媒体からなるプリペイドカードを用いて金銭
的決済を行うプリペイドカードシステムにおいて、プリ
ペイドカードに初期の可変情報である初期可変情報を書
込み、該初期可変情報を検出して、当該プリペイドカー
ドの端縁から前記初期可変情報の端部までの距離を計測
し、該初期距離情報を当該プリペイドカードの前記固定
情報として記録して、前記プリペイドカードとして発行
する記録手段と、前記プリペイドカードの前記可変情報
を読出して金額情報を調べ、残額が額面満額である場
合、端縁から前記可変情報の端部までの距離を計測し、
該距離情報が前記固定情報に含まれる初期距離情報に一
致するか否かを判別し、一致する場合には、当該プリペ
イドカードの使用を許可して、前記プリペイドカードの
消費金額に応じて前記可変情報を更新し、且つ該消費金
額を含む売上情報を送信するとともに、前記距離情報が
一致しない場合には不正であるとして当該プリペイドカ
ードの使用を阻止する読書手段と、前記読書手段との間
で通信を行って、前記読書手段から前記プリペイドカー
ドの前記売上情報を受信して格納処理する上位処理手段
と、を備える。
【0013】このような構成によれば、可変情報の書込
み位置がばらつくことを利用して、プリペイドカード発
行時に、カードエッジ、すなわちプリペイドカードの端
縁から初期可変情報までの初期距離情報を固定情報とし
て書込むことにより、読書手段は、カードエッジから可
変情報の端部までの距離を計測して、固定情報中の初期
距離情報と比較し、両者が一致していない場合には不正
であるとして排除することにより、他のプリペイドカー
ドの記憶情報の複写による不正使用を的確に防止するこ
とができる。したがって、媒体の変造又は偽造によるプ
リペイドカードの不正使用を未然に阻止することができ
る。
【0014】なお、上記プリペイドカードは、さらにI
Cチップを備えてもよく、そのICメモリには上記可変
情報が記憶され、実際の支払いの場面では、このICメ
モリに記憶された情報が使用されるようにしてもよい。
【0015】前記読書手段は、前記プリペイドカードの
可変情報及び固定情報の読み書きを行う磁気ヘッドと、
前記プリペイドカードの前記可変情報及び固定情報を前
記磁気ヘッドを用いて読出/書込する読書処理手段と、
前記磁気ヘッドを用いて前記プリペイドカードの前記可
変情報を検出し、当該プリペイドカードの所定の端縁か
ら前記可変情報の端部までの距離を計測する距離計測手
段と、前記プリペイドカードの残額が額面満額であると
きに、前記距離計測手段により計測される距離情報を、
当該プリペイドカードの前記固定情報に含まれる初期距
離情報と照合し、両者が一致しない場合には当該プリペ
イドカードを不正であるとしてその使用を阻止し、前記
両者が一致する場合には、前記プリペイドカードの消費
金額に応じて、前記読書処理手段により前記金額情報を
更新し、且つ該消費金額を含む売上情報を送信する消費
処理手段と、を含んでいてもよい。
【0016】前記プリペイドカードシステムは、パチン
コ店における遊技媒体であるパチンコ玉又はメタルの貸
与の対価を決済するためのシステムであってもよい。
【0017】本発明の第3の観点に係る読書装置は、金
銭的価値に対応する金額情報を含み使用にともなって随
時更新される可変情報、及び使用によって変化しない所
定の固定情報の読み書きを行う磁気ヘッドと、前記プリ
ペイドカードの前記可変情報及び固定情報を前記磁気ヘ
ッドを用いて読出/書込する読書処理手段と、前記磁気
ヘッドを用いて前記プリペイドカードの前記可変情報を
検出し、当該プリペイドカードの所定の端縁から前記可
変情報の端部までの距離を計測する距離計測手段と、前
記プリペイドカードの残額が額面満額であるときに、前
記距離計測手段により計測される距離情報を、当該プリ
ペイドカードの前記固定情報に含まれる初期距離情報と
照合し、両者が一致しない場合には当該プリペイドカー
ドを不正であるとしてその使用を阻止し、前記両者が一
致する場合には、前記プリペイドカードの消費金額に応
じて、前記読書処理手段により前記金額情報を更新し、
且つ該消費金額を含む売上情報を送信する消費処理手段
と、を備える。
【0018】このような構成によれば、読書装置は、可
変情報の書込み位置がばらつくことを利用して、カード
エッジ、すなわちプリペイドカードの端縁から可変情報
の端部までの距離を計測して、プリペイドカード発行時
に固定情報として書込まれる初期距離情報と比較し、両
者が一致していない場合には不正であるとして排除する
ことにより、他のプリペイドカードの記憶情報の複写に
よる不正使用を的確に防止することができる。したがっ
て、媒体の変造又は偽造によるプリペイドカードの不正
使用を未然に阻止することができる。
【0019】なお、上記プリペイドカードは、さらにI
Cチップを備えてもよく、そのICメモリには上記可変
情報が記憶され、実際の支払いの場面では、このICメ
モリに記憶された情報が使用されるようにしてもよい。
【0020】該読書装置が処理する前記プリペイドカー
ドは、パチンコ店における遊技媒体であるパチンコ玉又
はメタルの貸与の対価を支払うためのカードであっても
よい。
【0021】本発明の第4の観点に係るプリペイドカー
ドシステムは、金銭的価値に対応する金額情報を含み使
用にともなって随時更新される可変情報と、使用にかか
わらず変化しない所定の固定情報とを磁性層に記憶する
記憶媒体からなるプリペイドカードを用いて金銭的決済
を行うプリペイドカードシステムにおいて、前記プリペ
イドカードの前記可変情報を読出して金額情報を調べ、
残額が額面満額である場合、端縁から前記可変情報の少
なくとも一部を含む所定部位までの磁気再生信号の波形
を抽出して量子化し、該波形情報が前記固定情報に含ま
れる初期波形情報に一致するか否かを判別し、一致する
場合には、当該プリペイドカードの使用を許可して、前
記プリペイドカードの消費金額に応じて前記可変情報を
更新し、且つ該消費金額を含む売上情報を送信するとと
もに、前記距離情報が一致しない場合には不正であると
して当該プリペイドカードの使用を阻止する読書手段
と、前記読書手段との間で通信を行って、前記読書手段
から前記プリペイドカードの前記売上情報を受信して格
納処理する上位処理手段と、を備える。
【0022】このような構成によれば、読書手段は、可
変情報の書込み位置がばらつくことを利用して、カード
エッジ、すなわちプリペイドカードの端縁から可変情報
の少なくとも一部を含む所定部位までの磁気再生信号波
形を量子化して、該波形情報をプリペイドカード発行時
に固定情報として書込まれる初期波形情報と比較し、両
者が一致しない場合には不正であるとして排除すること
により、他のプリペイドカードの記憶情報の複写による
不正使用を的確に防止することができる。したがって、
媒体の変造又は偽造によるプリペイドカードの不正使用
を未然に阻止することができる。
【0023】なお、上記プリペイドカードは、さらにI
Cチップを備えてもよく、そのICメモリには上記可変
情報が記憶され、実際の支払いの場面では、このICメ
モリに記憶された情報が使用されるようにしてもよい。
【0024】本発明の第5の観点に係るプリペイドカー
ドシステムは、金銭的価値に対応する金額情報を含み使
用にともなって随時更新される可変情報と、使用にかか
わらず変化しない所定の固定情報とを磁性層に記憶する
記憶媒体からなるプリペイドカードを用いて金銭的決済
を行うプリペイドカードシステムにおいて、プリペイド
カードに初期の可変情報である初期可変情報を書込み、
当該プリペイドカードの端縁から前記初期可変情報の少
なくとも一部を含む所定部位までの磁気再生信号の波形
を抽出して量子化し、該初期波形情報を当該プリペイド
カードの前記固定情報として記録して、前記プリペイド
カードとして発行する記録手段と、前記プリペイドカー
ドの前記可変情報を読出して金額情報を調べ、残額が額
面満額である場合、端縁から前記所定部位までの磁気再
生信号を抽出して、その波形を量子化し、該波形情報が
前記固定情報に含まれる初期波形情報に一致するか否か
を判別し、一致する場合には、当該プリペイドカードの
使用を許可して、前記プリペイドカードの消費金額に応
じて前記可変情報を更新し、且つ該消費金額を含む売上
情報を送信するとともに、前記距離情報が一致しない場
合には不正であるとして当該プリペイドカードの使用を
阻止する読書手段と、前記読書手段との間で通信を行っ
て、前記読書手段から前記プリペイドカードの前記売上
情報を受信して格納処理する上位処理手段と、を備え
る。
【0025】このような構成によれば、可変情報の書込
み位置がばらつくことを利用して、プリペイドカード発
行時に、カードエッジ、すなわちプリペイドカードの端
縁から可変情報の少なくとも一部を含む所定部位までの
磁気再生信号波形を量子化した初期波形情報をプリペイ
ドカード発行時に固定情報として書込むことにより、読
書手段は、カードエッジから可変情報の少なくとも一部
を含む所定部位までの磁気再生信号波形を量子化して、
該波形情報を固定情報中の初期波形情報と比較し、両者
が一致しない場合には不正であるとして排除することに
より、他のプリペイドカードの記憶情報の複写による不
正使用を的確に防止することができる。したがって、媒
体の変造又は偽造によるプリペイドカードの不正使用を
未然に阻止することができる。
【0026】前記読書手段は、前記プリペイドカードの
可変情報及び固定情報の読み書きを行う磁気ヘッドと、
前記プリペイドカードの前記可変情報及び固定情報を前
記磁気ヘッドを用いて読出/書込する読書処理手段と、
前記磁気ヘッドを用いて前記プリペイドカードの端縁か
ら前記可変情報の少なくとも一部を含む所定部位までの
磁気再生信号の波形を抽出して量子化する波形量子化手
段と、前記プリペイドカードの残額が額面満額であると
きに、前記波形量子化手段により得られる波形情報を、
当該プリペイドカードの前記固定情報に含まれる初期波
形情報と照合し、両者が一致しない場合には当該プリペ
イドカードを不正であるとしてその使用を阻止し、前記
両者が一致する場合には、前記プリペイドカードの消費
金額に応じて、前記読書処理手段により前記金額情報を
更新し、且つ該消費金額を含む売上情報を送信する消費
処理手段と、を含んでいてもよい。
【0027】なお、上記プリペイドカードは、さらにI
Cチップを備えてもよく、そのICメモリには上記可変
情報が記憶され、実際の支払いの場面では、このICメ
モリに記憶された情報が使用されるようにしてもよい。
【0028】前記プリペイドカードシステムは、パチン
コ店における遊技媒体であるパチンコ玉又はメタルの貸
与の対価を決済するためのシステムであってもよい。
【0029】本発明の第6の観点に係る読書装置は、金
銭的価値に対応する金額情報を含み使用にともなって随
時更新される可変情報、及び使用によって変化しない所
定の固定情報の読み書きを行う磁気ヘッドと、前記プリ
ペイドカードの前記可変情報及び固定情報を前記磁気ヘ
ッドを用いて読出/書込する読書処理手段と、前記磁気
ヘッドを用いて前記プリペイドカードの端縁から前記可
変情報の少なくとも一部を含む所定部位までの磁気再生
信号の波形を抽出して量子化する波形量子化手段と、前
記プリペイドカードの残額が額面満額であるときに、前
記波形量子化手段により得られる波形情報を、当該プリ
ペイドカードの前記固定情報に含まれる初期波形情報と
照合し、両者が一致しない場合には当該プリペイドカー
ドを不正であるとしてその使用を阻止し、前記両者が一
致する場合には、前記プリペイドカードの消費金額に応
じて、前記読書処理手段により前記金額情報を更新し、
且つ該消費金額を含む売上情報を送信する消費処理手段
と、を備える。
【0030】このような構成によれば、読書装置は、可
変情報の書込み位置がばらつくことを利用して、カード
エッジ、すなわちプリペイドカードの端縁から可変情報
の少なくとも一部を含む所定部位までの磁気再生信号波
形を量子化して、該波形情報をプリペイドカード発行時
に固定情報として書込まれる初期波形情報と比較し、両
者が一致しない場合には不正であるとして排除すること
により、他のプリペイドカードの記憶情報の複写による
不正使用を的確に防止することができる。したがって、
媒体の変造又は偽造によるプリペイドカードの不正使用
を未然に阻止することができる。
【0031】なお、上記プリペイドカードは、さらにI
Cチップを備えてもよく、そのICメモリには上記可変
情報が記憶され、実際の支払いの場面では、このICメ
モリに記憶された情報が使用されるようにしてもよい。
【0032】該読書装置が処理する前記プリペイドカー
ドは、パチンコ店における遊技媒体であるパチンコ玉又
はメタルの貸与の対価を支払うためのカードであっても
よい。
【0033】本発明の第7の観点に係る不正カード使用
防止方法は、金銭的価値に対応する金額情報を含み使用
にともなって随時更新される可変情報と、使用にかかわ
らず変化しない所定の固定情報とを磁性層に記憶する記
憶媒体からなるプリペイドカードを用いて金銭的決済を
行うプリペイドカードシステムにおける不正カード使用
防止方法であって、プリペイドカードの発行時におい
て、該プリペイドカードに初期の可変情報であるの初期
可変情報を書込む記録ステップと、前記記録ステップに
より書き込まれた前記初期可変情報を検出して、当該プ
リペイドカードの端縁から該初期可変情報の端部までの
距離を計測し、該初期距離情報を前記固定情報として記
録して、該プリペイドカード発行する発行ステップと、
取引時において、前記プリペイドカードの前記可変情報
を読出して金額情報を調べ、残額が額面満額である場
合、端縁から前記可変情報の端部までの距離を計測し、
該距離情報が前記固定情報に含まれる初期距離情報に一
致するか否かを判別する判別ステップと、前記判別ステ
ップにより、比較した情報が一致すると判別された場合
には、当該プリペイドカードの使用を許可し、比較した
情報が一致しないと判別された場合には、該プリペイド
カードを不正カードと識別し、その使用を禁止する制御
ステップと、を備える。
【0034】なお、上記プリペイドカードは、さらにI
Cチップを備えてもよく、そのICメモリには上記可変
情報が記憶され、実際の支払いの場面では、このICメ
モリに記憶された情報が使用されるようにしてもよい。
【0035】本発明の第8の観点に係る不正カード使用
防止方法は、金銭的価値に対応する金額情報を含み使用
にともなって随時更新される可変情報と、使用にかかわ
らず変化しない所定の固定情報とを磁性層に記憶する記
憶媒体からなるプリペイドカードを用いて金銭的決済を
行うプリペイドカードシステムにおける不正カード使用
防止方法であって、プリペイドカードの発行時におい
て、該プリペイドカードに初期の可変情報である初期可
変情報を書込む記録ステップと、前記プリペイドカード
において、端縁から前記記録ステップにより書き込まれ
た前記初期可変情報の少なくとも一部を含む所定部位ま
での磁気再生信号の波形を抽出して量子化し、該初期波
形情報を前記固定情報として記録して、該プリペイドカ
ードを発行する発行ステップと、取引時において、前記
プリペイドカードの前記可変情報を読出して金額情報を
調べ、残額が額面満額である場合、端縁から前記所定部
位までの磁気再生信号を抽出して、その波形を量子化
し、該波形情報が前記固定情報に含まれる初期波形情報
に一致するか否かを判別する判別ステップと、前記判別
ステップにより、比較した情報が一致すると判別された
場合には、該プリペイドカードの使用を許可し、比較し
た情報が一致しないと判別された場合には該プリペイド
カードを不正カードと識別し、その使用を禁止する制御
ステップと、を備える。
【0036】なお、上記プリペイドカードは、さらにI
Cチップを備えてもよく、そのICメモリには上記可変
情報が記憶され、実際の支払いの場面では、このICメ
モリに記憶された情報が使用されるようにしてもよい。
【0037】前記プリペイドカードは、パチンコ店にお
ける遊技媒体であるパチンコ玉又はメタルの貸与の対価
を支払うためのカードであってもよい。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るプリペイドカ
ードシステムを、その実施の形態について、図面を参照
して説明する。本発明の第1の実施の形態に係るプリペ
イドカードシステムの主要部となる読書装置は、図1に
示すように構成されている。この場合、プリペイドカー
ドの記憶情報には、固定情報と可変情報とがある。既に
述べたように、固定情報は、カード発行時すなわちエン
コード時に書込まれ、以後の消費等によって書き換えら
れることがないカードID、製造元を示す製造元コード
及びエンコード日情報等の情報であり、可変情報は、残
額等を示す金額情報及びエラー発生時におけるエラーコ
ード等のように以後の消費等の処理によって随時更新さ
れる情報である。
【0039】図1に示す読書装置1は、通信処理部1
1、消費処理部12、記憶部13及びリーダ/ライタ1
4を備えている。通信処理部11は、消費処理部12と
中継装置2との間の通信を行う。通信処理部11は、例
えば、中継装置2からの要求コマンドに対するレスポン
スとして、読書装置1におけるプリペイドカードの消費
金額情報を含む売上情報を記憶部13から読み出して中
継装置2に送信する。消費処理部12は、遊技媒体等の
物品を提供するなどして消費操作を実行する物販機(図
示していない)等に連動し、遊技媒体等の提供に対応す
るプリペイドカードの消費に基づき、リーダ/ライタ1
4を介してプリペイドカードの金額情報等の記憶情報を
更新するとともに、消費金額情報を含む売上情報を記憶
部13に蓄積する。記憶部13は、日常の消費処理部1
2における消費金額の処理に基づく売上情報を格納蓄積
する。
【0040】リーダ/ライタ14は、プリペイドカード
挿入時には、まず、プリペイドカードの可変情報を読取
り、該可変情報に含まれる残額情報から残額が額面通
り、すなわち満額であるか否かをチェックする。残額
が、満額である場合には、未使用のプリペイドカードで
あることを示しているので、本当に未使用か否かをチェ
ックする。すなわち、可変情報の記録位置を計測し、該
プリペイドカードの端縁、すなわちカードエッジから該
可変情報の端部までの距離を求め実測距離情報L1を得
る。次に固定情報を読取り、該固定情報中の初期可変情
報位置を示す初期距離情報L0と比較し、両者が一致す
れば、リーダ/ライタ14は、当該プリペイドカードが
正常な未使用プリペイドカードであると判定する。
【0041】可変情報の実測距離情報L1が、固定情報
中の初期距離情報L0と一致しなければ、リーダ/ライ
タ14は、当該プリペイドカードが、変造又は偽造され
可変情報が不正に複写されたものであるので、不正プリ
ペイドカードとして排除し、使用を阻止する。可変情報
の実測距離情報L1が固定情報中の初期距離情報L0と
一致し、当該プリペイドカードが正常な未使用プリペイ
ドカードであると判定されると、リーダ/ライタ14
は、次に残額目安パンチ孔を検出して、プリペイドカー
ドに記憶されている金額情報との間で矛盾がないか否か
を確認する。残額目安パンチ孔と、金額情報との間で矛
盾がなければ、リーダ/ライタ14は、当該プリペイド
カードが正常であるとして、残額情報を消費処理部12
に与える。残額目安パンチ孔と、金額情報とに矛盾があ
れば、リーダ/ライタ14は、当該プリペイドカードを
不正であるとして排除し、使用を阻止する。なお、固定
情報及び可変情報は、予め定めた所定の暗号鍵により暗
号化されている。
【0042】この金額情報は消費処理部12により処理
されて残額情報が記憶部13に書き込まれる。さらに、
該残額情報を消費処理部12における消費金額情報に応
じて更新し、同様にプリペイドカードの金額情報を暗号
化して更新する。このとき、更新後の残額に基づき必要
に応じて残額目安パンチ孔を穿孔する。すなわち、リー
ダ/ライタ14は、読書制御部141、データ読書部1
42、磁気ヘッド143、暗号処理部144及び距離計
測部145を有している。読書制御部141は、リーダ
/ライタ14における読書動作全体を制御する。データ
読書部142は、読書制御部141の制御に基づき、磁
気ヘッド143を介してプリペイドカードに金額情報等
の可変情報の更新書込を行うとともに、残額に基づい
て、所定残額時には残額目安パンチ孔を穿孔する。磁気
ヘッド143は、データ読書部142の制御により、プ
リペイドカード上の可変情報及び固定情報等の磁気記憶
情報を読出す。距離計測部145は、磁気ヘッド143
により可変情報を読み取って、カードエッジから該可変
情報端部までの距離を計測して、実測距離情報L1を得
て読書制御部141に与える。
【0043】暗号処理部144は、データ読書部142
により、磁気ヘッド143を介して行われる当該プリペ
イドカードのカードID等の固定情報の読出に際し、所
定の暗号鍵を用いて該固定情報を復号化する。また、暗
号処理部144は、データ読書部142により、磁気ヘ
ッド143を介して行われる当該プリペイドカードの金
額情報等の可変情報の読出/書込に際し、所定の暗号鍵
を用いて該可変情報を復号/暗号化する。暗号処理部1
44は、距離計測部145による距離計測のための可変
情報の読取りの際にも必要に応じて、可変情報を復号化
する。
【0044】さらに、読書制御部141は、プリペイド
カード挿入時に、データ読書部142及び磁気ヘッド1
43を介して、可変情報を読出して、残額を調べる。読
書制御部141は、残額が満額すなわち額面金額である
場合には、距離計測部145により磁気ヘッド143を
介してカードエッジから可変情報端部までの実測距離情
報L1を得るとともに、データ読書部142及び磁気ヘ
ッド143を介して、固定情報を読出して固定情報中の
初期距離情報L0と比較照合する。読書制御部141
は、実測距離情報L1と初期距離情報L0とが一致する
場合は、正常な未使用プリペイドカードであると判定
し、両者が一致しない場合には、不正プリペイドカード
が挿入されたとして、異常と判定し、当該プリペイドカ
ードを強制排出するなどして、その使用を阻止する。
【0045】このように構成される読書装置1を含む本
発明の第1の実施の形態に係るプリペイドカードシステ
ムは、図2に示すように読書装置1、中継装置2、記録
装置3及び決済センタ4を備えている。記録装置3及び
決済センタ4は、カード発行会社及びカード製造工場等
のようなカード発行元Dに設置されている。一般に、カ
ード発行元Dに対応する店舗Sは複数存在し、各店舗S
には、複数個の読書装置1及びこれらの読書装置1を決
済センタ4に接続する中継装置2が設置されている。
【0046】中継装置2は各店舗Sに1個とは限らず、
例えば店舗S内の所定の領域、例えばホール及びフロア
毎に中継装置2が1個ずつ設けられていてもよい。すな
わち、中継装置2は、店舗S毎の複数台の読書装置1、
店舗S内のホール毎の複数台の読書装置1あるいは店舗
S内のフロア毎の複数台の読書装置1と決済センタ4と
の間に設けられる。
【0047】このプリペイドカードシステムでは、カー
ド発行元Dで製造され発行されたプリペイドカードが店
舗Sに販売され、さらに店舗Sで利用者に販売される。
利用者は、店舗Sにおいて、例えば遊技媒体の貸出等の
ようなサービス提供の対価をプリペイドカードにより支
払うことができる。このサービス提供及び支払いは、店
舗Sに設置された読書装置1を用いて行われ、プリペイ
ドカードに金額情報として記憶されている金額が消費さ
れる。店舗Sは、読書装置1で消費された金額情報を中
継装置2において集計し、カード発行元Dの決済センタ
4に送信する。カード発行元Dは、各店舗Sから決済セ
ンタ4において受信した金額情報に相当する金額を売上
金として各店舗Sに支払う。
【0048】このプリペイドカードシステムで使用する
プリペイドカードを、図3を参照して説明する。図3に
示すように、プリペイドカードCは、磁性層を用いた磁
気的な情報記憶部Aを持ち、該情報記憶部Aは、固定情
報領域A1及び可変情報領域A2を有する。固定情報領
域A1には、プリペイドカードCのカード識別情報、製
造元を示す製造元コード及び製造日情報等のように、エ
ンコード時に一旦書込んだ後は、消費等によって変更さ
れることがない固定情報が書込まれる。この場合、該固
定情報には、さらにエンコード時のカードエッジから初
期可変情報の端部までの初期距離情報L0が含まれてい
る。該固定情報は、必ずしも暗号化しなくともよいが、
例えば所定の暗号鍵によって暗号化されている。
【0049】可変情報領域A2には、残額等の金額情報
及びエラー発生時におけるエラーコード等のように使用
・消費によって随時更新、変更又は追加される可変情報
が書込まれる。該可変情報は、通常の場合、所定の暗号
鍵によって暗号化されている。記録装置3は、カード発
行元DにおいてプリペイドカードCを発行するための装
置である。この記録装置3は、プリペイドカードC発行
時に、プリペイドカードCの固定情報領域A1に固定情
報を書込み、可変情報領域A2に初期可変情報を書込
む。
【0050】固定情報領域A1への固定情報の書込みに
あたっては、それに先立って可変情報領域A2に初期可
変情報を書込んでおき、カードエッジから該初期可変情
報の端部までの距離を計測して得られる初期距離情報L
0を求める。記録装置3は、この初期距離情報L0を固
定情報に含め、該固定情報を固定情報領域A1へ書込
む。
【0051】すなわち、記録装置3は、図4に示すよう
に、エンコード制御部31、記憶部32、書込処理部3
3、磁気ヘッド34、距離計測部35及び暗号処理部3
6を有している。エンコード制御部31は、この記録装
置3におけるプリペイドカードCのエンコード、すなわ
ち初期情報の書込みを制御する。記憶部32は、エンコ
ード制御部31によるエンコード処理に必要な各種情報
及び処理中の一時情報を記憶する。書込処理部33は、
エンコード制御部31により制御されて磁気ヘッド34
を駆動し、所定情報の書込みを行う。
【0052】磁気ヘッド34は、書込処理部33により
制御されてプリペイドカードCの固定情報領域A1及び
可変情報領域A2の磁性層に情報を磁気的に書込む。ま
た磁気ヘッド34は、距離計測部35により制御され
て、可変情報領域A2に書込まれた初期可変情報を読み
取る。なお、磁気ヘッド34は、プリペイドカードCの
磁気情報の書込み及び読出しに際して、プリペイドカー
ドCに対して相対的に移動させるが、この場合、磁気ヘ
ッド34を移動させても、プリペイドカードCを移動さ
せても、あるいは両者を同時に相異なる方向に移動させ
てもよい。
【0053】距離計測部35は、磁気ヘッド34により
読み取られた初期可変情報の端部のカードエッジからの
距離を計測し、該距離に応じた初期距離情報をエンコー
ド制御部31に供給して初期固定情報の一部とする。暗
号処理部36は、書込処理部33による可変情報領域A
2及び固定情報領域A1への情報書込に際し、所定の暗
号鍵を用いて書込情報を暗号化する。また、暗号処理部
36は、距離計測部35による距離計測のための初期可
変情報の読取りの際にも必要に応じて、初期可変情報を
復号化する。
【0054】エンコード制御部31は、書込処理部33
を介して可変情報領域A2へ初期可変情報を書込み、距
離計測部35でカードエッジから該初期可変情報の端部
までの距離が求められ、初期距離情報L0が特定された
後、書込処理部33を介して該初期距離情報L0を含む
固定情報を固定情報領域A1へ書込む。これら可変情報
及び固定情報の書込の際に、書込処理部33は、暗号処
理部36により、所定の暗号鍵を用いた暗号化を施す。
【0055】読書装置1は、例えば、遊技媒体の貸出等
を行う物販機(図示せず)に接続されており、物販機が
利用者に提供した遊技媒体等の対価をプリペイドカード
Cに記憶されている金額情報における残額から差し引く
ことにより、プリペイドカードCの消費を具体化するた
めの装置である。この読書装置1は、プリペイドカード
Cがセットされると、まず、可変情報領域A2の可変情
報を読取って、残額が満額であるか否かを調べ、満額で
ある場合には、可変情報領域A2の可変情報を読み取っ
て、カードエッジから当該可変情報までの距離を計測し
て実測距離情報L1を求め、固定情報領域A1から読取
った固定情報中の初期距離情報L0と比較照合する。
【0056】読書装置1は、プリペイドカードCの固定
情報領域A1の初期距離情報L0と距離計測部145に
より得た実測距離情報L1とが一致した場合には、当該
プリペイドカードCは正常であると判定し、一致してい
ない場合には、当該プリペイドカードCは異常であり、
不正プリペイドカードであると判定する。このとき、多
くの場合、計測結果には、経時変化によるレベルの低下
及び磁気ヘッド34と143との相違による計測誤差等
が存在する可能性があるため、距離情報L0及びL1を
適宜量子化するなどして、微小な誤差を吸収するように
してもよい。プリペイドカードCの実測距離情報L1が
正常である場合及びプリペイドカードCの残額が満額で
ない場合には、通常の矛盾検出等の不正チェック処理を
行う。
【0057】すなわち、読書装置1は、プリペイドカー
ドCの情報記憶部Aの記憶情報及びパンチ孔情報等に矛
盾があるか否かをチェックし、矛盾があれば、当該プリ
ペイドカードCに何らかの不正及び不具合があると判定
する。不正又は不具合があると判定された場合、読書装
置1は、中継装置2に不正プリペイドカードのカード識
別情報等を含む検知データを送信するとともに、当該プ
リペイドカードの使用を阻止して排出する。さらに、読
書装置1は、中継装置2から他の読書装置1で不正プリ
ペイドカードと判定されたプリペイドカード情報の通知
データを受信し、プリペイドカードCが装填されると直
ちに該通知データに基づいて当該プリペイドカードを弁
別し、使用を阻止して排出する。中継装置2は、店舗S
内の各読書装置1において消費金額として処理された金
額情報を集約して、決済センタ4に送信する。
【0058】次に、上述したプリペイドカードシステム
における処理について、図5〜図8に示すフローチャー
トを参照して説明する。まず、記録装置3におけるエン
コード処理について、図5を参照して説明する。図5に
示すエンコード処理は、記録装置3にプリペイドカード
がセットされるとその都度起動される。プリペイドカー
ドがセットされると、まず、エンコード制御部31は、
例えば記憶部32に格納された情報に基づき初期可変情
報を生成し、暗号処理部36で予め設定した所定の暗号
鍵により暗号化し(ステップS1)、書込処理部33に
より磁気ヘッド34を介して、プリペイドカードの情報
記憶部Aの所定の可変情報領域A2に書込む(ステップ
S2)。次に、距離計測部35は、書込まれた初期可変
情報を磁気ヘッド34を介して読み取り、図9に示すよ
うに、カードエッジから可変情報の端部までの距離を計
測して、初期距離情報L0を得る(ステップS3)。こ
のとき、初期距離情報L0の示す距離は、カードエッジ
から例えば可変情報のデータ部の始端STX(start of
text)までの距離である。可変情報等のデータ部は、
一般に始端STXで始まり、終端ETX(end of tex
t)で終わる。
【0059】エンコード制御部31は、例えば記憶部3
2に格納された情報に基づく本来の固定情報に距離計測
部35で得た初期距離情報L0を加えた固定情報を、暗
号処理部36により所定の暗号鍵を用いて暗号化して
(ステップS4)、プリペイドカードの情報記憶部Aの
固定情報領域A1に書込み(ステップS5)、プリペイ
ドカードCのエンコード処理を終了する。次に、上述し
たプリペイドカードシステムにおける消費処理につい
て、図6〜図8に示すフローチャートを参照して説明す
る。図6に示す消費処理は、読書装置1のリーダ/ライ
タ14のデータ読書部142にプリペイドカードCがセ
ットされるとその都度起動される。
【0060】処理が開始されると、リーダ/ライタ14
の読書制御部141は、セットされたプリペイドカード
Cが正常か否かをチェックする(ステップS11)。す
なわち、まず、リーダ/ライタ14の距離計測部145
が、磁気ヘッド143により、プリペイドカードCの可
変情報領域A2から可変情報を読み取って残額が満額す
なわち額面通りであるか否かを調べ、満額であれば、正
常な未使用プリペイドカードCであるか否かをチェック
する。その場合、可変情報を所定の暗号鍵で復号化し、
カードエッジから可変情報の始端(例えばSTX)まで
の距離を計測し、実測距離情報L1を得る。そして、読
書制御部141は、データ読書部142を介して磁気ヘ
ッド143によりプリペイドカードCの固定情報領域A
1の固定情報を読出し、初期距離情報L0を得て、先に
計測した実測距離情報L1と比較照合する。読書制御部
141は、両者が一致するか否かを確認し、一致してい
なければ、セットされたプリペイドカードCは異常であ
り、不正な手段により作成されたものであると判定す
る。
【0061】実測距離情報L1が初期距離情報L0と一
致した場合及び満額でなかった場合には、リーダ/ライ
タ14の読書制御部141により、残額目安パンチ孔の
位置及び記憶情報における矛盾の有無を検出する。この
とき、残額目安パンチ孔の位置及び記憶情報に矛盾が検
出された場合には、当該プリペイドカードCは異常であ
ると判定する。リーダ/ライタ14(の読書制御部14
1)により、異常が検出されたか否かが判定され(ステ
ップS12)、異常が検出された場合には、当該プリペ
イドカードCが不正であるとして、不正又はエラー表示
等を行った後、システムの動作を停止するなどの異常/
不正処理を実行する(ステップS13)。
【0062】ステップS12で、異常が検出されていな
いと判定された場合には、消費処理部12により、リー
ダ/ライタ14(の読書制御部141及びデータ読書部
142)を介して先の暗号鍵を用いて復号化した情報か
らプリペイドカードCの残額を確認し、記憶部13に格
納する(ステップS14)。残額があれば、利用者から
の終了スイッチ(図示せず)の押下による終了要求の有
無を調べ(ステップS15)、終了要求がなければ、消
費スイッチ(図示せず)の押下による消費要求、例えば
遊技媒体の貸出要求、の有無を調べる(ステップS1
6)。例えば、遊技システム等の場合、終了スイッチ
は、カードの返却を要求するカード返却スイッチであ
り、消費スイッチは、遊技媒体の貸出を要求する貸出ス
イッチである。
【0063】ステップS16で、利用者からの消費要求
があれば、利用者に遊技媒体を貸出すなどして、消費を
行わせる(ステップS17)。消費処理部12は、もと
の残額から消費額を減算し、新たな残額として、記憶部
13に記憶されている残額を更新する(ステップS1
8)。そして、更新後の新たな残額が“0”であるか否
かを調べ(ステップS19)、残額が“0”であれば、
その旨のメッセージを表示して(ステップS20)、消
費処理を終了するための終了処理に移行する(ステップ
S21)。終了処理の終了後は消費処理を終了して、待
機状態に戻る。ステップS14において、プリペイドカ
ードCの残額がない場合及び残額が確認できない場合に
は、直ちにステップS21にジャンプして終了処理を実
行する。ステップS15において、終了要求が認識され
た場合にも直ちにステップS21にジャンプして終了処
理を実行する。
【0064】ステップS16において、消費要求がない
場合には、ステップS15に戻り、終了要求又は消費要
求を待つ。ステップS19において、差し引き残額が
“0”にならず、残額が残っている場合にも、ステップ
S15に戻り、終了要求又は消費要求を待つ。
【0065】ステップS11のカードチェック処理の詳
細を図7に示している。カードチェック処理が開始され
ると、まず、読書制御部141は、データ読書部142
により磁気ヘッド143を介して、プリペイドカードC
の情報記憶部Aの可変情報領域A2から可変情報を、固
定情報領域A1から固定情報を読出し(ステップS3
1)、暗号処理部144により所定の暗号鍵を用いて復
号化する(ステップS32)。読書制御部141は、読
出した可変情報により、当該プリペイドカードCの残額
が満額つまり額面金額である未使用状態か否かを判別す
る(ステップS33)。満額であれば、読書制御部14
1が、固定情報から初期距離情報L0を抽出するととも
に(ステップS34)、距離計測部145により、可変
情報の読み取り時に、カードエッジから可変情報データ
部の始端(例えばSTX)までの距離を計測して、実測
距離情報L1とする(ステップS35)。
【0066】そして、両者、すなわち距離情報L1とL
0とが一致するか否かを調べ(ステップS36)、両者
が一致すれば、暗号処理部144は、次に、金額情報及
びその他の情報相互間、及びこれらと残額目安パンチ孔
の穿孔状況等との間の矛盾を検出し(ステップS3
7)、そのような矛盾があるか否かを判定する(ステッ
プS38)。矛盾がなければ、暗号処理部144は、当
該プリペイドカードCが正常であるとし(ステップS3
9)、処理を終了して、図6の消費処理に戻る。ステッ
プS33において、満額でない、すなわち未使用でない
と判定された場合には、ステップS37に移行し、矛盾
の検出判定を行う。ステップS36において、一致しな
いと判定された場合には、異常と判定し(ステップS4
0)、処理を終了して、図6の消費処理に戻る。また、
ステップS38において、矛盾が存在すると判定した場
合にも、ステップS40に移行し、処理を終了して、図
6の消費処理に戻る。
【0067】可変情報の記録位置は、装置におけるヘッ
ドの配置等によりばらつくため、記録装置3による初期
記録時と、読書装置1による更新時とでは、記録位置が
相違する。このため、本当に未使用のプリペイドカード
Cは、実測距離情報L1が初期距離情報L0に一致す
る。しかしながら、エンコード時の記録装置3と異なる
装置で、不正に可変情報が複写された場合には、実測距
離情報L1は初期距離情報L0と一致しない。この実施
例では、これを利用して不正を判別している。
【0068】図6に示したステップS21の終了処理の
詳細を図8に示している。終了処理が開始されると、そ
の時点で記憶部13に記憶されている最終残額に基づい
て、プリペイドカードCの可変情報領域A2における残
額等の金額情報を含む可変情報を固有暗号鍵Kを用いて
暗号化して更新記録し(ステップS51)、該更新後の
残額が残額目安パンチ孔の穿孔が必要な金額か否かを調
べる(ステップS52)。残額目安パンチ孔の穿孔が必
要な金額とは、プリペイドカードCに度数値として印刷
された残額領域のうちの従前の領域とは異なる領域に新
たに入る金額である。このような金額であるときは、リ
ーダ/ライタ14のデータ読書部142により、残額目
安パンチ孔が穿孔される(ステップS53)。残額目安
パンチ孔の穿孔後は、リーダ/ライタ14からプリペイ
ドカードCを排出する(ステップS54)。そして、処
理を終了し、消費処理に戻る。また、ステップS52
で、更新後の残額が残額目安パンチ孔の穿孔が必要な金
額でないと判定された場合には、ステップS53をスキ
ップしてステップS54に移行し、プリペイドカードC
を排出する。
【0069】上述したように、プリペイドカードCは、
情報記憶部Aを固定情報領域A1及び可変情報領域A2
で構成する。この場合、図9に示すように固定情報領域
A1及び可変情報領域A2はそれぞれ異なるトラックに
設定される。固定情報領域A1には、消費・使用時に書
換え・更新を行わない固定的な固定情報を書込み、可変
情報領域A2には、消費・使用にともなって書換え・更
新を行う可変情報を書込む。
【0070】既に述べたように、プリペイドカードCの
端縁、すなわちカードエッジから可変情報の始端までの
距離は、記録装置3におけるプリペイドカードのセット
時の位置決め精度、磁気ヘッド34の取付位置精度、及
び固定情報書込時の書込み信号のタイミング等によって
ばらつく。本発明では、この距離のばらつきを利用し
て、プリペイドカードCの不正を弁別する。プリペイド
カードCのエンコード時には、まず、可変情報を書き込
み、次に該可変情報始端位置のカードエッジからの距離
を計測する。このとき計測される距離情報を初期距離情
報L0とする。この初期距離情報L0は、固定情報の一
部として固定情報領域A1に書込まれる。プリペイドカ
ードCには、固定情報及び可変情報を磁気記憶させてい
るが、この情報記憶に際しては、第三者が不正に内容を
読み取ろうとしても内容が判明しないように、所定の暗
号化を施して記憶させている。
【0071】読書装置1では、可変情報を再生し、残額
が満額(未使用)であるか否かを調べるとともに、満額
であればカードエッジから可変情報の先端までの距離を
実測し、実測距離情報L1を得る。読書装置1では、プ
リペイドカードCの読み取り時に、実測距離情報L0が
固定情報中の初期距離情報L0に一致しているか否かを
チェックする。もしも、両者が対応していれば正常なカ
ードとして使用でき、対応していない場合には、他のプ
リペイドカードCの磁気情報を不正に複写したおそれが
あり、使用することができない。
【0072】このようにして、プリペイドカードCに予
め可変情報を記憶させ、カードエッジから可変情報の始
端までの距離を計測して、初期距離情報L0として、該
初期距離情報L0をプリペイドカードCの固定情報中に
書込んでエンコードを行う。読書装置1は、プリペイド
カードCのカードエッジから可変情報の始端までの距離
を実測して実測距離情報L1を求めて、固定情報中の初
期距離情報L0と比較照合することにより、他のプリペ
イドカードCの可変情報を複写したことによる不正を的
確に検出する。したがって、正規のプリペイドカードC
の可変情報を複写することにより変造又は偽造したプリ
ペイドカードを使用しようとする不正を、事前に的確に
防止し、変造又は偽造によるプリペイドカードの不正使
用を未然に阻止することが可能となる。上述において
は、読書装置1では、カードエッジから可変情報データ
の始端までの距離を計測し、その実測距離情報L1を固
定情報中の初期距離情報L0と比較照合するようにし
た。
【0073】本発明の第2の実施の形態では、カードエ
ッジから可変情報の少なくとも一部を含む所定部位まで
の信号波形を検出し、該信号波形を用いて、本当に未使
用状態か否かを判別する。エンコードに際しては、ま
ず、可変情報を記録し、カードエッジから可変情報内の
所定部位までの磁気再生信号波形を得て、これを量子化
して、初期波形情報R0とする。そして、この初期波形
情報R0を固定情報の一部として、固定情報を記録す
る。
【0074】したがって、読書装置では、残額が満額で
ある場合、カードエッジから可変情報内の所定部位まで
の磁気再生信号波形を得て、これを量子化して、実測波
形情報R1とする。そして、この実測波形情報R1を固
定情報から取り出した初期波形情報R0と比較照合する
ことにより、両者が一致していれば適正な未使用のプリ
ペイドカードであると判定する(図14参照)。
【0075】本発明の第2の実施の形態に係るプリペイ
ドカードシステムの主要部となる読書装置は、図10に
示すように構成されている。図10に示す読書装置1A
は、通信処理部11、消費処理部12、記憶部13及び
リーダ/ライタ14Aを備えている。通信処理部11、
消費処理部12及び記憶部13については、図1と同様
であり、リーダ/ライタ14Aについては、図1のリー
ダ/ライタ14とは若干異なる。
【0076】通信処理部11は、消費処理部12と中継
装置2との間の通信を行う。通信処理部11は、例え
ば、中継装置2からの要求コマンドに対するレスポンス
として、読書装置1Aにおけるプリペイドカードの消費
金額情報を含む売上情報を記憶部13から読み出して中
継装置2に送信する。消費処理部12は、遊技媒体等の
物品を提供するなどして消費操作を実行する物販機(図
示していない)等に連動し、遊技媒体等の提供に対応す
るプリペイドカードの消費に基づき、リーダ/ライタ1
4Aを介してプリペイドカードの金額情報等の記憶情報
を更新するとともに、消費金額情報を含む売上情報を記
憶部13に蓄積する。記憶部13は、日常の消費処理部
12における消費金額の処理に基づく売上情報を格納蓄
積する。
【0077】リーダ/ライタ14Aは、プリペイドカー
ド挿入時には、まず、プリペイドカードの可変情報を読
取り、該可変情報に含まれる残額情報から残額が額面通
り、すなわち満額であるか否かをチェックする。残額
が、満額である場合には、未使用のプリペイドカードで
あることを示しているので、本当に未使用か否かをチェ
ックする。すなわち、該プリペイドカードの端縁、すな
わちカードエッジ、から該可変情報内の所定部位までの
磁気信号再生波形を求め、所定の量子化方式により量子
化して実測波形情報R1を得る。次に固定情報を読取
り、該固定情報中の初期波形情報R0と比較し、両者が
一致すれば、リーダ/ライタ14Aは、当該プリペイド
カードが正常な未使用プリペイドカードであると判定す
る。固定情報中の初期波形情報R0は、エンコード時に
おいてカードエッジから可変情報の所定部位までの波形
情報が所定の量子化方式で量子化されたものである。し
たがって、可変情報の複写等の書換えが行われていなけ
れば、量子化された実測波形情報R1は、初期波形情報
R0と一致しているはずである。
【0078】可変情報の実測波形情報R1が、固定情報
中の初期波形情報R0と一致しなければ、リーダ/ライ
タ14Aは、当該プリペイドカードが、変造又は偽造さ
れ可変情報が不正に複写されたものであるので、不正プ
リペイドカードとして排除し、使用を阻止する。可変情
報の実測波形情報R1が固定情報中の初期波形情報R0
と一致し、当該プリペイドカードが正常な未使用プリペ
イドカードであると判定されると、リーダ/ライタ14
Aは、次に残額目安パンチ孔を検出して、プリペイドカ
ードに記憶されている金額情報との間で矛盾がないか否
かを確認する。残額目安パンチ孔と、金額情報との間で
矛盾がなければ、リーダ/ライタ14Aは、当該プリペ
イドカードが正常であるとして、残額情報を消費処理部
12に与える。残額目安パンチ孔と、金額情報とに矛盾
があれば、リーダ/ライタ14Aは、当該プリペイドカ
ードを不正であるとして排除し、使用を阻止する。な
お、固定情報及び可変情報は、予め定めた所定の暗号鍵
により暗号化されている。
【0079】この金額情報は消費処理部12により処理
されて残額情報が記憶部13に書き込まれる。さらに、
該残額情報を消費処理部12における消費金額情報に応
じて更新し、同様にプリペイドカードの金額情報を暗号
化して更新する。このとき、更新後の残額に基づき必要
に応じて残額目安パンチ孔を穿孔する。すなわち、リー
ダ/ライタ14Aは、読書制御部141、データ読書部
142、磁気ヘッド143、暗号処理部144及び量子
化部146を有している。読書制御部141は、リーダ
/ライタ14Aにおける読書動作全体を制御する。デー
タ読書部142は、読書制御部141の制御に基づき、
磁気ヘッド143を介してプリペイドカードに金額情報
等の可変情報の更新書込を行うとともに、残額に基づい
て、所定残額時には残額目安パンチ孔を穿孔する。
【0080】磁気ヘッド143は、データ読書部142
の制御により、プリペイドカード上の可変情報及び固定
情報等の磁気記憶情報を読出す。量子化部146は、磁
気ヘッド143により、カードエッジから可変情報の少
なくとも一部を含む所定部位、例えば可変情報内の所定
部位までの波形を観測し、所定の量子化方式にて量子化
して、実測波形情報R1を得て読書制御部141に与え
る。暗号処理部144は、データ読書部142により、
磁気ヘッド143を介して行われる当該プリペイドカー
ドのカードID等の固定情報の読出に際し、所定の暗号
鍵を用いて固定情報を復号化する。また、暗号処理部1
44は、データ読書部142により、磁気ヘッド143
を介して行われる当該プリペイドカードの金額情報等の
可変情報の読出/書込に際し、所定の暗号鍵を用いて可
変情報を復号/暗号化する。
【0081】さらに、読書制御部141は、プリペイド
カード挿入時に、データ読書部142及び磁気ヘッド1
43を介して、可変情報を読出して、残額を調べる。読
書制御部141は、残額が満額すなわち額面金額である
場合には、量子化部146により磁気ヘッド143を介
してカードエッジから可変情報内の所定部位までの波形
情報を実測して、量子化し実測波形情報R1を得るとと
もに、データ読書部142及び磁気ヘッド143を介し
て、固定情報を読出して固定情報中の初期波形情報R0
と比較照合する。読書制御部141は、実測波形情報R
1と初期波形情報R0とが一致する場合は、正常な未使
用プリペイドカードであると判定し、両者が一致しない
場合には、不正プリペイドカードが挿入されたとして、
異常と判定し、当該プリペイドカードを強制排出するな
どして、その使用を阻止する。
【0082】このように構成される読書装置1Aを含む
本発明の第2の実施の形態に係るプリペイドカードシス
テムは、実質的に図2とほぼ同様に構成される。また、
このプリペイドカードシステムで使用するプリペイドカ
ードも、図3とほぼ同様に構成される。この場合、距離
情報でなく、エンコード時のカードエッジから初期可変
情報内の所定部位までの磁気信号再生波形を量子化した
初期波形情報R0を固定情報の一部として書込んでい
る。
【0083】記録装置3Aは、カード発行元Dにおいて
プリペイドカードCを発行するための装置である。この
記録装置3Aは、プリペイドカードC発行時に、図14
に示すように、プリペイドカードCの固定情報領域A1
に固定情報を書込み、且つ可変情報領域A2に初期可変
情報を書込む。固定情報領域A1への固定情報の書込み
にあたっては、それに先立って可変情報領域A2に初期
可変情報を書込んでおき、カードエッジから該初期可変
情報内の所定部位までの磁気信号再生波形を量子化して
得られる初期波形情報R0を求める。記録装置3Aは、
この初期波形情報R0を固定情報に含め、該固定情報を
固定情報領域A1へ書込む。
【0084】すなわち、記録装置3Aは、図11に示す
ように、エンコード制御部31、記憶部32、書込処理
部33、磁気ヘッド34、暗号処理部36及び量子化部
37を有している。エンコード制御部31は、この記録
装置3AにおけるプリペイドカードCのエンコード、す
なわち初期情報の書込みを制御する。記憶部32は、エ
ンコード制御部31によるエンコード処理に必要な各種
情報及び処理中の一時情報を記憶する。書込処理部33
は、エンコード制御部31により制御されて磁気ヘッド
34を駆動し、所定情報の書込みを行う。
【0085】磁気ヘッド34は、書込処理部33により
制御されてプリペイドカードCの固定情報領域A1及び
可変情報領域A2の磁性層に情報を磁気的に書込む。ま
た磁気ヘッド34は、量子化部37により制御されて、
カードエッジから可変情報領域A2に書込まれた初期可
変情報内の所定部位までの磁気信号波形を読み取る。量
子化部37は、磁気ヘッド34により読み取られたカー
ドエッジから初期可変情報内の所定部位までの信号波形
を量子化し、初期波形情報R0をエンコード制御部31
に供給して固定情報の一部とする。暗号処理部36は、
書込処理部33による可変情報領域A2及び固定情報領
域A1への情報書込に際し、所定の暗号鍵を用いて書込
情報を暗号化する。
【0086】エンコード制御部31は、書込処理部33
を介して可変情報領域A2へ初期可変情報を書込み、量
子化部37でカードエッジから該初期可変情報内の所定
部位までの信号波形が求められ、量子化されて初期波形
情報R0が特定された後、書込処理部33を介して該初
期波形情報R0を含む固定情報を固定情報領域A1へ書
込む。これら可変情報及び固定情報の書込の際に、書込
処理部33は、暗号処理部36により、所定の暗号鍵を
用いた暗号化を施す。
【0087】読書装置1Aは、例えば、遊技媒体の貸出
等を行う物販機(図示せず)に接続されており、物販機
が利用者に提供した遊技媒体等の対価をプリペイドカー
ドCに記憶されている金額情報における残額から差し引
くことにより、プリペイドカードCの消費を具体化する
ための装置である。この読書装置1Aは、プリペイドカ
ードCがセットされると、まず、可変情報領域A2の可
変情報を読取って、残額が満額であるか否かを調べ、満
額である場合には、カードエッジから当該可変情報内の
所定部位までの信号波形を量子化して実測波形情報R1
を求め、固定情報領域A1から読取った固定情報中の初
期波形情報R0と比較照合する。読書装置1Aは、プリ
ペイドカードCの固定情報領域A1の初期波形情報R0
と量子化部146により得た実測波形情報R1とが一致
した場合には、当該プリペイドカードCは正常であると
判定し、一致していない場合には、当該プリペイドカー
ドCは異常であり、不正プリペイドカードであると判定
する。このとき、多くの場合、計測結果には、経時変化
によるレベルの低下及び磁気ヘッド34と143との相
違による計測誤差等が存在する可能性があるため、波形
情報R0及びR1を適宜量子化することにより、微小な
誤差を吸収するようにしている。
【0088】プリペイドカードCの実測波形情報R1が
正常である場合及びプリペイドカードCの残額が満額で
ない場合には、通常の矛盾検出等の不正チェック処理を
行う。すなわち、読書装置1Aは、プリペイドカードC
の情報記憶部Aの記憶情報及びパンチ孔情報等に矛盾が
あるか否かをチェックし、矛盾があれば、当該プリペイ
ドカードCに何らかの不正及び不具合があると判定す
る。不正又は不具合があると判定された場合、読書装置
1Aは、中継装置2に不正プリペイドカードCのカード
識別情報等を含む検知データを送信するとともに、当該
プリペイドカードの使用を阻止して排出する。さらに、
読書装置1Aは、中継装置2から他の読書装置1Aで不
正プリペイドカードと判定されたプリペイドカード情報
の通知データを受信し、プリペイドカードCが装填され
ると直ちに該通知データに基づいて当該プリペイドカー
ドを弁別し、使用を阻止して排出する。
【0089】中継装置2は、店舗S内の各読書装置1A
において消費金額として処理された金額情報を集約し
て、決済センタ4に送信する。次に、上述したプリペイ
ドカードシステムにおけるエンコード処理及びカードチ
ェック処理について、図12及び図13に示すフローチ
ャートを参照して説明する。なお、消費処理及び終了処
理については、それぞれ図6及び図8にフローチャート
を示した第1の実施の形態における消費処理及び終了処
理と実質的に同様である。
【0090】まず、記録装置3Aにおけるエンコード処
理について、図12を参照して説明する。図12に示す
エンコード処理は、記録装置3Aにプリペイドカードが
セットされるとその都度起動される。プリペイドカード
がセットされると、まず、エンコード制御部31は、例
えば記憶部32に格納された情報に基づき初期可変情報
を生成し、暗号処理部36で予め設定した所定の暗号鍵
により暗号化し(ステップS61)、書込処理部33に
より磁気ヘッド34を介して、プリペイドカードの情報
記憶部Aの所定の可変情報領域A2に書込む(ステップ
S62)。
【0091】次に、量子化部37は、図15に示すよう
に、磁気ヘッド34を介して、カードエッジから書込ま
れた初期可変情報内の所定部位までの磁気信号波形を検
出し、量子化して、初期波形情報R0を得る(ステップ
S63)。このとき、初期波形情報R0を取り出す領域
は、カードエッジから可変情報の少なくとも一部を含む
所定部位まで、例えば可変情報内の所定部位までの領域
である。エンコード制御部31は、例えば記憶部32に
格納された情報に基づく本来の固定情報に量子化部37
で得た初期波形情報R0を加えた固定情報を、暗号処理
部36により所定の暗号鍵を用いて暗号化して(ステッ
プS64)、プリペイドカードの情報記憶部Aの固定情
報領域A1に書込み(ステップS65)、プリペイドカ
ードCのエンコード処理を終了する。
【0092】次に、上述したプリペイドカードシステム
における消費処理は、図6に示されたのと同様に、読書
装置1Aのリーダ/ライタ14Aのデータ読書部142
にプリペイドカードCがセットされるとその都度起動さ
れる。消費処理が開始されると、リーダ/ライタ14A
の読書制御部141は、セットされたプリペイドカード
Cが正常か否かをチェックする。すなわち、まず、リー
ダ/ライタ14Aのデータ読書部部142が、磁気ヘッ
ド143により、プリペイドカードCの可変情報領域A
2から可変情報を読み取って残額が満額すなわち額面通
りであるか否かを調べ、満額であれば、正常な未使用プ
リペイドカードCであるか否かをチェックする。その場
合、量子化部146において、図15に示すように、カ
ードエッジから可変情報内の所定部位までの磁気再生信
号を検出し、検出波形を量子化して、実測波形情報R1
を得る。そして、読書制御部141は、データ読書部1
42を介して磁気ヘッド143によりプリペイドカード
Cの固定情報領域A1の固定情報を読出し、初期波形情
報R0を得て、先に計測した実測波形情報R1と比較照
合する。読書制御部141は、両者が一致するか否かを
確認し、一致していなければ、セットされたプリペイド
カードCは異常であり、不正な手段により作成されたも
のであると判定する。
【0093】実測波形情報R1が初期距離情報R0と一
致した場合及び満額でなかった場合には、リーダ/ライ
タ14Aの読書制御部141により、残額目安パンチ孔
の位置及び記憶情報における矛盾の有無を検出する。こ
のとき、残額目安パンチ孔の位置及び記憶情報に矛盾が
検出された場合には、当該プリペイドカードCは異常で
あると判定する。
【0094】リーダ/ライタ14Aにより、異常が検出
されたか否かが判定され、異常が検出された場合には、
プリペイドカードCが不正であるとして、不正又はエラ
ー表示等を行った後、システムの動作を停止するなどの
異常/不正処理を実行する。図6のステップS11に相
当するカードチェック処理の詳細を図13に示してい
る。カードチェック処理が開始されると、まず、読書制
御部141は、データ読書部142により磁気ヘッド1
43を介して、プリペイドカードCの情報記憶部Aの可
変情報領域A2から可変情報を、固定情報領域A1から
固定情報を読出し(ステップS71)、暗号処理部14
4により所定の暗号鍵を用いて復号化する(ステップS
72)。読書制御部141は、読出した可変情報によ
り、当該プリペイドカードCの残額が満額つまり額面金
額である未使用状態か否かを判別する(ステップS7
3)。満額であれば、読書制御部141が、固定情報か
ら初期波形情報R0を抽出するとともに(ステップS7
4)、量子化部146により、カードエッジから可変情
報データ部内の所定部位までの信号波形を観測して、量
子化し、実測波形情報R1とする(ステップS75)。
【0095】そして、両者、すなわち波形情報R1とR
0とが一致するか否かを調べ(ステップS76)、両者
が一致すれば、暗号処理部144は、次に、金額情報及
びその他の情報相互間、及びこれらと残額目安パンチ孔
の穿孔状況等との間の矛盾を検出し(ステップS7
7)、そのような矛盾があるか否かを判定する(ステッ
プS78)。矛盾がなければ、暗号処理部144は、当
該プリペイドカードCが正常であるとし(ステップS7
9)、処理を終了して、消費処理に戻る。ステップS7
3において、満額でない、すなわち未使用でないと判定
された場合には、ステップS77に移行し、矛盾の検出
判定を行う。ステップS76において、一致しないと判
定された場合には、異常と判定し(ステップS80)、
処理を終了して、消費処理に戻る。また、ステップS7
8において、矛盾が存在すると判定した場合にも、ステ
ップS80に移行し、処理を終了して、消費処理に戻
る。
【0096】可変情報の記録位置は、装置におけるヘッ
ドの配置等によりばらつくため、記録装置3Aによる初
期記録時と、読書装置1Aによる更新時とでは、記録位
置が相違する。このため、本当に未使用のプリペイドカ
ードCは、実測波形情報R1が初期波形情報R0に一致
する。しかしながら、エンコード時の記録装置3Aと異
なる装置で、不正に可変情報が複写された場合には、実
測波形情報R1は初期波形情報R0と一致しない。この
実施例では、これを利用して不正を判別している。
【0097】既に述べたように、プリペイドカードCの
端縁、すなわちカードエッジから可変情報までの距離
は、記録装置3Aにおけるプリペイドカードのセット時
の位置決め精度、磁気ヘッド34の取付位置精度、及び
固定情報書込時の書込み信号のタイミング等によってば
らつく。本発明では、この距離のばらつきを利用して、
プリペイドカードCの不正を弁別する。
【0098】プリペイドカードCのエンコード時には、
まず、可変情報を書き込み、次に該可変情報内の所定部
位までのカードエッジからの信号波形を検出して量子化
する。このとき波形が量子化された情報を初期波形情報
R0とする。この初期波形情報R0は、固定情報の一部
として固定情報領域A1に書込まれる。プリペイドカー
ドCには、固定情報及び可変情報を磁気記憶させている
が、この情報記憶に際しては、第三者が不正に内容を読
み取ろうとしても内容が判明しないように、所定の暗号
化を施して記憶させている。読書装置1Aでは、可変情
報を再生し、残額が満額(未使用)であるか否かを調べ
るとともに、満額であればカードエッジから可変情報の
先端までの距離を実測し、実測波形情報R1を得る。読
書装置1Aでは、プリペイドカードCの読み取り時に、
実測波形情報R1が固定情報中の初期波形情報R0に一
致しているか否かをチェックする。もしも、両者が対応
していれば正常なカードとして使用でき、対応していな
い場合には、他のプリペイドカードCの磁気情報を不正
に複写したおそれがあり、使用することができない。
【0099】このようにして、プリペイドカードCに予
め可変情報を記憶させ、カードエッジから可変情報の少
なくとも一部を含む所定部位までの距離を計測して、初
期波形情報R0として、該初期波形情報R0をプリペイ
ドカードCの固定情報中に書込んでエンコードを行う。
読書装置1Aは、プリペイドカードCのカードエッジか
ら可変情報の少なくとも一部を含む所定部位までの信号
波形を実測して実測波形情報R1を求めて、固定情報中
の初期波形情報R0と比較照合することにより、他のプ
リペイドカードCの可変情報を複写したことによる不正
を的確に検出する。したがって、正規のプリペイドカー
ドCの可変情報を複写することにより変造又は偽造した
プリペイドカードを使用しようとする不正を、事前に的
確に防止し、変造又は偽造によるプリペイドカードの不
正使用を未然に阻止することが可能となる。
【0100】なお、上記各実施の形態において、距離を
測定する手法としては、既知の任意の手法を使用するこ
とができる。例えば、プリペイドカードを搬送する搬送
系のパルスモータ(ステッピングモータ)に制御部が供
給するパルス数をカウントし、カウント値を距離を表す
値としてもよい、また、カウントしたパルス数に一定の
定数を乗算し、実際の距離を求めてもよい。また、距離
を測定する対象の領域に予め、通常では発生しえないパ
ターンのデータ(例えば、全て1又は0のデータを記録
しておき、データ数(ビット数)をカウントし、カウン
ト値を距離を表す値としたり、カウントしたビット数に
一定の定数を乗算して、実際の距離を求めてもよい。
【0101】なお、上記プリペイドカードは磁気カード
に限定されず、ICカードでもよい。この場合、ICカ
ードは、上記固定情報と可変情報をメモリに記憶するI
Cチップの他に、磁気領域を有し、該磁気領域に記録し
た任意の情報について上述の方法と同様にして距離情報
又は波形情報を取得し、その距離情報又は波形情報を用
いたチェックを行い、不正カードを検出してもよい。
【0102】なお、この発明は、パチンコシステムに適
用してもよい。この場合、遊技媒体とはパチンコ玉又は
メタルであり、店舗とはパチンコ店等であり、プリペイ
ドカードはパチンコシステム用のプリペイドカードであ
る。読書装置及び図示せぬ物販機はパチンコ台に接続さ
れており、物販機はパチンコ玉又はメタルの供給を受け
るための貸出ボタンを備える。該貸出ボタンが押下され
ることにより、所定量のパチンコ玉又はメタルが供給さ
れるとともに、該物販機に接続されている読書装置に所
定金額の消費要求が送信され、読書装置は例えば挿入さ
れているパチンコ用のプリペイドカードの金額情報を該
消費要求に応じて更新する。
【0103】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
プリペイドカードにおける可変情報の書込み位置のばら
つきに基づく距離情報又は量子化波形情報を用いて、初
期状態の距離情報又は量子化波形情報を固定情報として
書込んでおき、実測情報と比較照合を行って、正規のプ
リペイドカードの記憶情報を複写することにより変造又
は偽造したプリペイドカードの不正を的確に検出弁別
し、不正なプリペイドカードの使用を未然に阻止するこ
とを可能とするプリペイドカードシステム及び読書装置
等を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るプリペイドカ
ードシステムの主要部である読書装置の構成を模式的に
示すブロック図である。
【図2】図1の構成が組み込まれたプリペイドカードシ
ステムの構成を模式的に示すブロック図である。
【図3】図1のプリペイドカードシステムで使用するプ
リペイドカードを模式的に示す図である。
【図4】図1のプリペイドカードシステムにおける記録
装置の構成を模式的に示すブロック図である。
【図5】図1のプリペイドカードシステムにおけるエン
コード処理を説明するためのフローチャートである。
【図6】図1のプリペイドカードシステムにおける消費
処理を説明するためのフローチャートである。
【図7】図1のプリペイドカードシステムにおけるカー
ドチェック処理を説明するためのフローチャートであ
る。
【図8】図1のプリペイドカードシステムにおける終了
処理を説明するためのフローチャートである。
【図9】図3のプリペイドカードにおける固定情報、可
変情報及び距離情報に対応する距離部分の配置の一例を
模式的に説明する図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態に係るプリペイド
カードシステムの主要部である読書装置の構成を模式的
に示すブロック図である。
【図11】図10のプリペイドカードシステムにおける
記録装置の構成を模式的に示すブロック図である。
【図12】図10のプリペイドカードシステムにおける
エンコード処理を説明するためのフローチャートであ
る。
【図13】図10のプリペイドカードシステムにおける
カードチェック処理を説明するためのフローチャートで
ある。
【図14】図10のプリペイドカードシステムに用いる
プリペイドカードにおける固定情報及び可変情報を記録
するトラック配置及び波形情報計測部分の配置の一例を
模式的に説明する図である。
【図15】図10のプリペイドカードシステムにおける
波形情報の抽出量子化について模式的に示す図である。
【符号の説明】
1 読書装置 1A 読書装置 2 中継装置 3 記録装置 3A 記録装置 4 決済センタ 11 通信処理部 12 消費処理部 13 記憶部 14 リーダ/ライタ 14A リーダ/ライタ 31 エンコード制御部 32 記憶部 33 書込処理部 34 磁気ヘッド 35 距離計測部 36 暗号処理部 37 量子化部 141 読書制御部 142 データ読書部 143 磁気ヘッド 144 暗号処理部 145 距離計測部 146 量子化部 C プリペイドカード D カード発行元 S 店舗
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鎌田 隆之 東京都江東区豊洲三丁目3番3号 エヌ・ ティ・ティ・データ通信株式会社内 Fターム(参考) 3E044 AA05 AA06 BA06 CA01 CA02 CA05 CC10 DA01 DA03 DA10 DB02 DB05 DC01 DC05 DC06 DD02 DE01 DE02 EA20 EB01 5B058 CA31 KA32 YA06 YA20

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金銭的価値に対応する金額情報を含み使用
    にともなって随時更新される可変情報と、使用にかかわ
    らず変化しない所定の固定情報とを磁性層に記憶する記
    憶媒体からなるプリペイドカードを用いて金銭的決済を
    行うプリペイドカードシステムにおいて、 前記プリペイドカードの前記可変情報を読出して金額情
    報を調べ、残額が額面満額である場合、端縁から前記可
    変情報の端部までの距離を計測し、該距離情報が前記固
    定情報に含まれる初期距離情報に一致するか否かを判別
    し、一致する場合には、当該プリペイドカードの使用を
    許可して、前記プリペイドカードの消費金額に応じて前
    記可変情報を更新し、且つ該消費金額を含む売上情報を
    送信するとともに、前記距離情報が一致しない場合には
    不正であるとして当該プリペイドカードの使用を阻止す
    る読書手段と、 前記読書手段との間で通信を行って、前記読書手段から
    前記プリペイドカードの前記売上情報を受信して格納処
    理する上位処理手段と、を備えることを特徴とするプリ
    ペイドカードシステム。
  2. 【請求項2】金銭的価値に対応する金額情報を含み使用
    にともなって随時更新される可変情報と、使用にかかわ
    らず変化しない所定の固定情報とを磁性層に記憶する記
    憶媒体からなるプリペイドカードを用いて金銭的決済を
    行うプリペイドカードシステムにおいて、 プリペイドカードに初期の可変情報であるの初期可変情
    報を書込み、該初期可変情報を検出して、当該プリペイ
    ドカードの端縁から前記初期可変情報の端部までの距離
    を計測し、該初期距離情報を当該プリペイドカードの前
    記固定情報として記録して、前記プリペイドカードとし
    て発行する記録手段と、 前記プリペイドカードの前記可変情報を読出して金額情
    報を調べ、残額が額面満額である場合、端縁から前記可
    変情報の端部までの距離を計測し、該距離情報が前記固
    定情報に含まれる初期距離情報に一致するか否かを判別
    し、一致する場合には、当該プリペイドカードの使用を
    許可して、前記プリペイドカードの消費金額に応じて前
    記可変情報を更新し、且つ該消費金額を含む売上情報を
    送信するとともに、前記距離情報が一致しない場合には
    不正であるとして当該プリペイドカードの使用を阻止す
    る読書手段と、 前記読書手段との間で通信を行って、前記読書手段から
    前記プリペイドカードの前記売上情報を受信して格納処
    理する上位処理手段と、を備えることを特徴とするプリ
    ペイドカードシステム。
  3. 【請求項3】前記読書手段は、 前記プリペイドカードの可変情報及び固定情報の読み書
    きを行う磁気ヘッドと、 前記プリペイドカードの前記可変情報及び固定情報を前
    記磁気ヘッドを用いて読出/書込する読書処理手段と、 前記磁気ヘッドを用いて前記プリペイドカードの前記可
    変情報を検出し、当該プリペイドカードの所定の端縁か
    ら前記可変情報の端部までの距離を計測する距離計測手
    段と、 前記プリペイドカードの残額が額面満額であるときに、
    前記距離計測手段により計測される距離情報を、当該プ
    リペイドカードの前記固定情報に含まれる初期距離情報
    と照合し、両者が一致しない場合には当該プリペイドカ
    ードを不正であるとしてその使用を阻止し、前記両者が
    一致する場合には、前記プリペイドカードの消費金額に
    応じて、前記読書処理手段により前記金額情報を更新
    し、且つ該消費金額を含む売上情報を送信する消費処理
    手段と、 を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のプリペ
    イドカードシステム。
  4. 【請求項4】金銭的価値に対応する金額情報を含み使用
    にともなって随時更新される可変情報、及び使用によっ
    て変化しない所定の固定情報の読み書きを行う磁気ヘッ
    ドと、 前記プリペイドカードの前記可変情報及び固定情報を前
    記磁気ヘッドを用いて読出/書込する読書処理手段と、 前記磁気ヘッドを用いて前記プリペイドカードの前記可
    変情報を検出し、当該プリペイドカードの所定の端縁か
    ら前記可変情報の端部までの距離を計測する距離計測手
    段と、 前記プリペイドカードの残額が額面満額であるときに、
    前記距離計測手段により計測される距離情報を、当該プ
    リペイドカードの前記固定情報に含まれる初期距離情報
    と照合し、両者が一致しない場合には当該プリペイドカ
    ードを不正であるとしてその使用を阻止し、前記両者が
    一致する場合には、前記プリペイドカードの消費金額に
    応じて、前記読書処理手段により前記金額情報を更新
    し、且つ該消費金額を含む売上情報を送信する消費処理
    手段と、を備えることを特徴とする読書装置。
  5. 【請求項5】金銭的価値に対応する金額情報を含み使用
    にともなって随時更新される可変情報と、使用にかかわ
    らず変化しない所定の固定情報とを磁性層に記憶する記
    憶媒体からなるプリペイドカードを用いて金銭的決済を
    行うプリペイドカードシステムにおいて、 前記プリペイドカードの前記可変情報を読出して金額情
    報を調べ、残額が額面満額である場合、端縁から前記可
    変情報の少なくとも一部を含む所定部位までの磁気再生
    信号の波形を抽出して量子化し、該波形情報が前記固定
    情報に含まれる初期波形情報に一致するか否かを判別
    し、一致する場合には、当該プリペイドカードの使用を
    許可して、前記プリペイドカードの消費金額に応じて前
    記可変情報を更新し、且つ該消費金額を含む売上情報を
    送信するとともに、前記距離情報が一致しない場合には
    不正であるとして当該プリペイドカードの使用を阻止す
    る読書手段と、 前記読書手段との間で通信を行って、前記読書手段から
    前記プリペイドカードの前記売上情報を受信して格納処
    理する上位処理手段と、を備えることを特徴とするプリ
    ペイドカードシステム。
  6. 【請求項6】金銭的価値に対応する金額情報を含み使用
    にともなって随時更新される可変情報と、使用にかかわ
    らず変化しない所定の固定情報とを磁性層に記憶する記
    憶媒体からなるプリペイドカードを用いて金銭的決済を
    行うプリペイドカードシステムにおいて、 プリペイドカードに初期の可変情報である初期可変情報
    を書込み、当該プリペイドカードの端縁から前記初期可
    変情報の少なくとも一部を含む所定部位までの磁気再生
    信号の波形を抽出して量子化し、該初期波形情報を当該
    プリペイドカードの前記固定情報として記録して、前記
    プリペイドカードとして発行する記録手段と、 前記プリペイドカードの前記可変情報を読出して金額情
    報を調べ、残額が額面満額である場合、端縁から前記所
    定部位までの磁気再生信号を抽出して、その波形を量子
    化し、該波形情報が前記固定情報に含まれる初期波形情
    報に一致するか否かを判別し、一致する場合には、当該
    プリペイドカードの使用を許可して、前記プリペイドカ
    ードの消費金額に応じて前記可変情報を更新し、且つ該
    消費金額を含む売上情報を送信するとともに、前記距離
    情報が一致しない場合には不正であるとして当該プリペ
    イドカードの使用を阻止する読書手段と、 前記読書手段との間で通信を行って、前記読書手段から
    前記プリペイドカードの前記売上情報を受信して格納処
    理する上位処理手段と、を備えることを特徴とするプリ
    ペイドカードシステム。
  7. 【請求項7】前記読書手段は、 前記プリペイドカードの可変情報及び固定情報の読み書
    きを行う磁気ヘッドと、 前記プリペイドカードの前記可変情報及び固定情報を前
    記磁気ヘッドを用いて読出/書込する読書処理手段と、 前記磁気ヘッドを用いて前記プリペイドカードの端縁か
    ら前記可変情報の少なくとも一部を含む所定部位までの
    磁気再生信号の波形を抽出して量子化する波形量子化手
    段と、 前記プリペイドカードの残額が額面満額であるときに、
    前記波形量子化手段により得られる波形情報を、当該プ
    リペイドカードの前記固定情報に含まれる初期波形情報
    と照合し、両者が一致しない場合には当該プリペイドカ
    ードを不正であるとしてその使用を阻止し、前記両者が
    一致する場合には、前記プリペイドカードの消費金額に
    応じて、前記読書処理手段により前記金額情報を更新
    し、且つ該消費金額を含む売上情報を送信する消費処理
    手段と、 を含むことを特徴とする請求項5又は6に記載のプリペ
    イドカードシステム。
  8. 【請求項8】金銭的価値に対応する金額情報を含み使用
    にともなって随時更新される可変情報、及び使用によっ
    て変化しない所定の固定情報の読み書きを行う磁気ヘッ
    ドと、 前記プリペイドカードの前記可変情報及び固定情報を前
    記磁気ヘッドを用いて読出/書込する読書処理手段と、 前記磁気ヘッドを用いて前記プリペイドカードの端縁か
    ら前記可変情報の少なくとも一部を含む所定部位までの
    磁気再生信号の波形を抽出して量子化する波形量子化手
    段と、 前記プリペイドカードの残額が額面満額であるときに、
    前記波形量子化手段により得られる波形情報を、当該プ
    リペイドカードの前記固定情報に含まれる初期波形情報
    と照合し、両者が一致しない場合には当該プリペイドカ
    ードを不正であるとしてその使用を阻止し、前記両者が
    一致する場合には、前記プリペイドカードの消費金額に
    応じて、前記読書処理手段により前記金額情報を更新
    し、且つ該消費金額を含む売上情報を送信する消費処理
    手段と、を備えることを特徴とする読書装置。
  9. 【請求項9】金銭的価値に対応する金額情報を含み使用
    にともなって随時更新される可変情報と、使用にかかわ
    らず変化しない所定の固定情報とを磁性層に記憶する記
    憶媒体からなるプリペイドカードを用いて金銭的決済を
    行うプリペイドカードシステムにおける不正カード使用
    防止方法であって、 プリペイドカードの発行時において、該プリペイドカー
    ドに初期の可変情報であるの初期可変情報を書込む記録
    ステップと、 前記記録ステップにより書き込まれた前記初期可変情報
    を検出して、当該プリペイドカードの端縁から該初期可
    変情報の端部までの距離を計測し、該初期距離情報を前
    記固定情報として記録して、該プリペイドカード発行す
    る発行ステップと、 取引時において、前記プリペイドカードの前記可変情報
    を読出して金額情報を調べ、残額が額面満額である場
    合、端縁から前記可変情報の端部までの距離を計測し、
    該距離情報が前記固定情報に含まれる初期距離情報に一
    致するか否かを判別する判別ステップと、 前記判別ステップにより、比較した情報が一致すると判
    別された場合には、当該プリペイドカードの使用を許可
    し、比較した情報が一致しないと判別された場合には、
    該プリペイドカードを不正カードと識別し、その使用を
    禁止する制御ステップと、 を備えることを特徴とする不正カード使用防止方法。
  10. 【請求項10】金銭的価値に対応する金額情報を含み使
    用にともなって随時更新される可変情報と、使用にかか
    わらず変化しない所定の固定情報とを磁性層に記憶する
    記憶媒体からなるプリペイドカードを用いて金銭的決済
    を行うプリペイドカードシステムにおける不正カード使
    用防止方法であって、 プリペイドカードの発行時において、該プリペイドカー
    ドに初期の可変情報である初期可変情報を書込む記録ス
    テップと、 前記プリペイドカードにおいて、端縁から前記記録ステ
    ップにより書き込まれた前記初期可変情報の少なくとも
    一部を含む所定部位までの磁気再生信号の波形を抽出し
    て量子化し、該初期波形情報を前記固定情報として記録
    して、該プリペイドカードを発行する発行ステップと、 取引時において、前記プリペイドカードの前記可変情報
    を読出して金額情報を調べ、残額が額面満額である場
    合、端縁から前記所定部位までの磁気再生信号を抽出し
    て、その波形を量子化し、該波形情報が前記固定情報に
    含まれる初期波形情報に一致するか否かを判別する判別
    ステップと、 前記判別ステップにより、比較した情報が一致すると判
    別された場合には、該プリペイドカードの使用を許可
    し、比較した情報が一致しないと判別された場合には該
    プリペイドカードを不正カードと識別し、その使用を禁
    止する制御ステップと、 を備えることを特徴とする不正カード使用防止方法。
  11. 【請求項11】該プリペイドカードシステムは、パチン
    コ店における遊技媒体であるパチンコ玉又はメタルの貸
    与の対価を決済するためのシステムであることを特徴と
    する請求項1、2、3、5、6、7のいずれか1項に記
    載のプリペイドカードシステム。
  12. 【請求項12】該読書装置が処理する前記プリペイドカ
    ードは、パチンコ店における遊技媒体であるパチンコ玉
    又はメタルの貸与の対価を支払うためのカードであるこ
    とを特徴とする請求項4又は8に記載の読書装置。
  13. 【請求項13】前記プリペイドカードは、パチンコ店に
    おける遊技媒体であるパチンコ玉又はメタルの貸与の対
    価を支払うためのカードであることを特徴とする請求項
    9又は10に記載の不正カード使用防止方法。
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