JP2000029272A - 帯電部材及び帯電装置 - Google Patents

帯電部材及び帯電装置

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JP2000029272A
JP2000029272A JP10196877A JP19687798A JP2000029272A JP 2000029272 A JP2000029272 A JP 2000029272A JP 10196877 A JP10196877 A JP 10196877A JP 19687798 A JP19687798 A JP 19687798A JP 2000029272 A JP2000029272 A JP 2000029272A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複写機、プリンター等における静電潜像プロ
セスに用いた場合でも、表面平滑性に優れ、高温高湿下
でも画像不良を起こさない帯電部材、及び該帯電部材を
用いた帯電装置を提供すること。 【解決手段】 被帯電体に当接させ、この被帯電体との
間に電圧を印加することにより、前記被帯電体を帯電さ
せる帯電部材において、弾性層と、該弾性層の外側に直
接または他の層を介して形成された塗膜層とを有し、該
塗膜層が水系樹脂で形成され、かつ水に対する接触角が
100°を超えることを特徴とする帯電部材、及び該帯
電部材を用いる画像形成装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
ー等における静電潜像プロセスで、感光体等の被帯電体
を帯電させる場合に好適に用いられる帯電部材及び帯電
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複写機、プリンター等の電子写真装置に
おいては、まず、感光体の表面を一様に帯電させ、この
感光体に光学系から映像を投射して、光の当たった部分
の帯電を消去することによって潜像を形成する静電潜像
プロセスにより静電潜像を得、次いで、トナーの付着に
よるトナー像の形成、紙等の記録媒体へのトナー像の転
写により、プリントする方法がとられている。この場
合、従来、感光体を帯電させる操作には、一般的にコロ
ナ放電方式が採用されてきた。しかしながら、コロナ放
電方式は6〜10kVもの高電圧印加が必要とされるた
め、機械の安全保守等の観点から好ましくないものであ
る。また、コロナ放電中にオゾン、NOx等の有害物質
が発生するため、環境上の問題もある。
【0003】このため、コロナ放電に比べて低い印加電
圧で帯電を行うことができ、かつ、オゾン等の有害物質
の発生を抑制することができる帯電方式への取り組みが
なされており、新たな帯電方式として、電圧を印加した
帯電用部材を感光体等の被帯電体に所定の圧力で接触さ
せることにより、被帯電体を帯電させる接触方式による
方法が提案されている。この接触帯電方式で使用される
帯電部材としては、例えば、ゴムやウレタンフォ一ム等
からなる弾性層の表面に、アクリル、ウレタン、ナイロ
ン等の樹脂を有機溶剤に溶解した樹脂溶液をディッピン
グ法やスプレー法などにより塗布してこれらの樹脂の塗
膜層を形成し、表面の平滑性確保やトナーの付着防止を
図るものが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記樹
脂を有機溶剤に溶解した樹脂溶液を塗布して上記塗膜層
を形成すると、弾性層を形成するゴムやウレタンフォー
ム等の弾性体が有機溶剤によって膨潤して表面に凹凸を
生じ、表面の平滑性の確保が困難になってしまう。これ
を防ぐための手段として、水性塗料を用いて塗膜層を形
成する方法があるが、この方法では塗膜層が親水性にな
り、水に濡れやすくなってしまうため、高温高湿の条件
下では、塗膜層が水分によって膨潤又は一部溶解し、表
面が不均一になるため、画像不良を起こしてしまうとい
う問題が生じていた。本発明は、上記事情に鑑みてなさ
れたものである。すなわち、本発明は複写機、プリンタ
ー等における静電潜像プロセスに用いた場合でも、表面
平滑性に優れ、高温高湿下でも画像不良を起こさない帯
電部材、及び該帯電部材を用いた帯電装置を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究を重ねた結果、水系樹脂を用
いた特定の性状の塗膜層を弾性層の外側に形成した帯電
部材により、弾性層が膨潤することなく表面平滑性に優
れ、また、塗膜の耐水性が向上し、高温高湿下でも塗膜
の溶解が起こらず、画像不良を起こさない帯電部材が得
られることを見出し、本発明を完成したものである。
【0006】すなわち、本発明は、被帯電体に当接さ
せ、この被帯電体との間に電圧を印加することにより、
前記被帯電体を帯電させる帯電部材において、弾性層
と、該弾性層の外側に直接または他の層を介して形成さ
れた塗膜層とを有し、該塗膜層が水系樹脂で形成され、
かつ水に対する接触角が100°を超えることを特徴と
する帯電部材、及び被帯電体に当接し該被帯電体を帯電
させる帯電部材と、被帯電体と帯電部材との間に電圧を
印加する電圧印加手段とを具備してなる帯電装置におい
て、前記帯電部材として上記本発明の帯電部材を用いる
ことを特徴とする帯電装置に関するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に詳細に説明す
る。本発明の帯電部材は、上述のように、弾性層を有す
ると共に、該弾性層の外側に塗膜層を形成したものであ
る。その形態は、被帯電体と安定的に接触することがで
き、電圧印加によって該被帯電層に均一に電荷を与える
ことができるものであればいずれの形態も使用すること
ができ、例えば、ロール状、プレート状、ブロック状、
球状、ブラシ状等の種々の形状とすることができるが、
通常はロ−ル状とすることが好ましい。ロール状に形成
する場合には、例えば図1に示すように、弾性層3をシ
ャフト2の外周に形成し、該弾性層3の外側に、塗膜層
4を形成した帯電部材1を例示することができる。この
場合、上記シャフト2は金属あるいはプラスチック製の
シャフトを用いることができ、また帯電部材の形態や帯
電部材が用いられる帯電装置の機構などによっては、こ
のシャフト2を省略することもできる。
【0008】上記弾性層3は特に制限されるものではな
く、ゴムあるいは樹脂、又はこれらの発泡体(以下、
「フォーム」という)で形成することができ、具体的に
は、ポリウレタン、シリコーンゴム、ブタジエンゴム、
イソプレンゴム、クロロプレンゴム、スチレンーブタジ
エンゴム、エチレンープロピレンゴム、ポリノルボルネ
ンゴム、スチレンーブタジエンースチレンゴム、エピク
ロルヒドリンゴム等を基材ゴムとするゴム組成物が例示
されるが、本発明においては、特にポリウレタンが好ま
しく、より好ましくは発泡倍率が1.5〜50倍のポリウ
レタンフォームが用いられる。なお、この場合のフォー
ム密度は、0.05〜0.9g/cm3 程度が適当である。
上記弾性層3には、導電剤を添加することにより、所定
の抵抗値を付与することができる。
【0009】その導電剤としては、特に限定はされない
が、例えば、ラウリルトリメチルアンモニウム、ステア
リルトリメチルアンモニウム、オクタドデシルトリメチ
ルアンモニウム、ドデシルトリメチルアンモニウム、ヘ
キサデシルトリメチルアンモニウム、変性脂肪酸・ジメ
チルエチルアンモニウムの過塩素酸塩、塩素酸塩、ホウ
フッ化水素酸塩、硫酸塩、エトサルフェート塩、臭化ベ
ンジル塩、塩化ベンジル塩等のハロゲン化ベンジル塩等
の第四級アンモニウム塩等の陽イオン性界面活性剤、脂
肪族スルホン酸塩、高級アルコ一ル硫酸エステル塩、高
級アルコールエチレンオキサイド付加硫酸エステル塩、
高級アルコール燐酸エステル塩、高級アルコールエチレ
ンオキサイド付加燐酸エステル塩等の陰イオン界面活性
剤、各種ベタイン等の両性イオン界面活性剤、高級アル
コールエチレンオキサイド、ポリエチレングリコール脂
肪酸エステル、多価アルコール脂肪酸エステル等の非イ
オン性帯電防止剤等の帯電防止剤、LiCF3 SO3
NaClO4 、LiAsF 6 、LiBF4 、NaSC
N、KSCN、NaCl等のLi+ 、Na+ 、K+ 等の
周期律表第1族の金属塩、あるいはNH4 + 塩等の電解
質、また、Ca(ClO4 2 等のCa2+、Ba2+等の
周期律表第2族の金属塩、及びこれらが、少なくとも1
個以上の水酸基、カルボキシル基、一級ないし二級アミ
ン基等のイソシアネートと反応する活性水素を有する基
を持ったもの、l,4−ブタンジオール、エチレングリ
コール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ポリエチレングリコール等の多価アルコールとその
誘導体等の錯体あるいはエチレングリコールモノメチル
エーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等の
モノオールとの錯体等のイオン導電剤、又はケッチェン
ブラックEC、アセチレンブラック等の導電性カーボ
ン、SAF、ISAF、HAF、FEF、GPF、SR
F、FT、MT等のゴム用カーボン、酸化処埋を施した
カラー(インク)用カーボン、熱分解カーボン、天然グ
ラファイト、人造グラファイト、アンチモンドープの酸
化錫、酸化チタン、酸化亜鉛、ニッケル、銅、銀、ゲル
マニウム等の金属及び金属酸化物、ポリアニリン、ポリ
ピロール、ポリアセチレン等の導電性ポリマー等が挙げ
られる。
【0010】上記導電剤の配合量は、組成物の種類に応
じて適宜選定されるが、通常は弾性層3の体積抵抗率が
1×100 〜1×108 Ω・cm、好ましくは1×10
2 〜1×106 Ω・cmとなるように調整される。本発
明において、弾性層3の外側に形成される塗膜層4は、
水系樹脂から形成され、かつ水に対する接触角が100
°以上を超える塗膜で形成されたものである。
【0011】ここで水系樹脂とは、溶媒が水であるもの
であればよく、水溶性タイプ、エマルジョンタイプ、サ
スペンジョンタイプ等いずれの形態でも使用できるが、
塗料の粘度を上昇させずに樹脂の分子量を大きくでき、
形成された塗膜の強度が優れるという点でエマルジョン
タイプが好適に用いられる。樹脂をエマルジョン化する
方法としては、界面活性剤を添加して乳化する方法(強
制乳化型)と、カルボキシル基、水酸基等の親水性の官
能基を樹脂中に導入して乳化する方法(自己乳化型)が
挙げられるが、界面活性剤が塗膜層中に存在すると、接
触角を低下させ、また感光体を汚染する等の問題がある
ため、本発明においては自己乳化型のものが好適に用い
られる。
【0012】塗膜層4を形成する水系樹脂としては、撥
水性、低摩擦性等の観点から、水系フッ素樹脂が好適に
用いられる。水系フッ素樹脂としては、ポリテトラフル
オロエチレン、テトラフルオロエチレンーヘキサフルオ
ロプロピレン共重合体、フルオロエチレンービニルエー
テル共重合体、テトラフルオロエチレンーパーフルオロ
アルキルビニルエーテル共重合体、ポリクロロトリフル
オロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニ
ル、エチレンーテトラフルオロエチレン共重合体、エチ
レンークロロトリフルオロエチレン共重合体等が挙げら
れるが、低温での成膜性や顔料との親和性からフルオロ
エチレンービニルエーテル共重合体のエマルジョンが好
適に用いられる。
【0013】また、本発明においては、塗膜の平滑性の
確保やトナー付着性の低下のため、フッ素樹脂微粒子を
水中に分散させたディスパージョンタイプの水系フッ素
樹脂を用いることができ、特にテトラフルオロエチレン
の微粒子を水中に分散させたディスパージョンタイプの
水系フッ素樹脂が好適に用いられる。また、用いられる
フッ素樹脂微粒子の粒径は、特に制限されるものではな
いが、5μm以下、特に、平滑性の観点から0.05〜1
μmであることが好ましい。
【0014】なお、塗膜層4に含有される上記水系フッ
素樹脂とフッ素樹脂微粒子の合計量は、全樹脂中の50
重量%以上、特に60重量%以上であることが好まし
く、これより少ないと接触角が100°未満となってし
まい、本発明の目的、すなわち、塗膜の耐水性を向上さ
せ、高温高湿下でも溶解しにくい塗膜が得られ画像不良
を防止できる等の点が達せられなくなってしまう。更
に、この塗膜層4には、塗膜の成膜性を高め、乾燥時に
ひび・割れ等が発生するのを防ぐために、他の水系樹脂
を添加することが好ましい。用いられる水系樹脂として
は、ポリビニルアセタール樹脂、塩化ビニリデン樹脂、
ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂等が好
適に挙げられ、これらの1種または2種以上の樹脂を混
合して用いることができる。
【0015】本発明によれば、撥水・耐水性の優れた塗
膜を形成することができるが、更なる耐水性の向上や力
学特性の改善のため、塗膜層4には、上記水系樹脂を架
橋するため架橋剤を添加することができる。この場合、
架橋剤は用いられる樹脂の種類等に応じて適宜選択され
るものであり、所望の架橋効果が得られるものであれば
いずれのものでもよいが、通常は、オキサゾリン系、エ
ポキシ系、メラミン系、グアナミン系、イソシアネート
系、フェノール系等の架橋剤が好適に用いられる。な
お、架橋剤の添加量は、通常、樹脂100重量部に対し
て0.1〜50重量部の範囲とされるが、所望の接触角が
得られるのであれば、上記添加量の範囲を逸脱すること
は何ら差し支えない。
【0016】また、この塗膜層4には、導電剤を添加し
て導電性を付与又は調整することができ、通常は体積抵
抗率が1×103 〜1×1012Ω・cm、特に1×10
5 〜1×1010Ω・cmとなるように調整することが好
ましい。この場合、導電剤としては、上記弾性層3で例
示したものと同様の導電剤を例示することができるが、
特にカーボンが好ましく用いられる。導電剤の添加量
は、導電剤の種類などに応じて上記体積抵抗率になるよ
うに適宜選定され、特に制限されるものではないが、導
電剤としてカーボンを用いる場合には、通常0.01〜4
0重量%、特に5〜20重量%程度とされる。
【0017】塗膜層4において導電剤として用いられる
上記カーボンとしては、その種類は特に制限されるもの
ではないが、酸素含有率が5%以上、更に7%以上であ
ることが好ましく、かつpHが5以上、更に6以上、特
に7以上であることが好ましい。即ち、通常のカーボン
の酸素含有率は0.1〜3%程度であり、一部、酸化処理
を施したカーボンも存在するが、この酸化処理を施した
カーボンは、酸素含有率が増加するにつれてpHが酸性
側へとシフトしてしまう傾向がある。このようにカーボ
ンが酸性になると、これを水系樹脂(具体的には、水系
フッ素樹脂)に添加した場合、安定性が低下するおそれ
がある。
【0018】これに対して、本発明に好適に用いられる
上記酸素含有量及びpHを有するカーボンは、酸素含有
率が多いにもかかわらず、中性ないしアルカリ性を維持
したものであり、安定的に水系フッ素樹脂に添加し得る
ものである。このような酸素含有率及びpHを有するカ
ーボンの詳細な構造は明らかではないが、本発明におい
てはカーボン表面にカルボキシル基、水酸基、ケトン基
等の官能基を付け、しかもこれらの官能基が有する水素
の一部をナトリウム等のアルカリ金属で置換させたもの
が好適に使用される。
【0019】なお、この塗膜層4は、上記水系樹脂を含
み、かつ水に対する接触角が100°を超える塗膜であ
ればよく、本発明の目的を逸脱しない範囲において、必
要に応じ、上記水系樹脂以外の樹脂を含有することもで
きる。また、塗膜層4は必要に応じて複数層から構成す
ることもできる。更に、この塗膜層4には、本発明の目
的を逸脱しない範囲において、造膜助剤、顔料分散剤、
増粘剤、レベリング剤、チクソトロピー性付与剤、構造
粘性付与剤等の適宜な添加剤を必要に応じて適量添加す
ることができる。
【0020】上記塗膜層4は、本発明の帯電部材の最外
層、すなわち、帯電部材の表面を形成する層であり、こ
の塗膜層4の表面粗さが部材の表面粗さとなる。本発明
においては、この塗膜層4の表面粗さ、すなわち、部材
の表面粗さは、画像不良等を防止する観点から、JIS
10点平均粗さRzで4μm以下、更に3μm以下、特
に2μm以下とすることが好ましい。このような表面粗
さは、前記のような水系樹脂を用いて塗膜層4を形成す
ることにより容易に達成することができる。
【0021】なお、塗膜層4の厚みについては、特に制
限されるものではないが、30μm以下、特に1〜15
μmとすることが好ましい。塗膜層4の厚みが30μm
を超えると、膜が硬くなり過ぎて塗膜層4の柔軟性が損
なわれてしまう場合がある。上記塗膜層4の形成方法
は、特に制限されるものではないが、塗膜層4を構成す
る上記各成分を含む塗料を調整し、この塗料をディッピ
ング法やスプレー法により塗布する方法が好ましく用い
られる。
【0022】本発明の帯電部材は、例えば、上述のよう
に、弾性層3の外側に塗膜層4を最外層として形成する
ものであるが、必要に応じて弾性層3と塗膜層4との間
に他の塗膜層を中間層として形成することができる。例
えば、弾性層3をポリウレタンフォームを用いて形成し
た場合には、電圧印加時の騒音を低減化させ、かつ弾性
層3の表面平滑性を向上させるために、アクリル樹脂、
ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ナイロン樹脂、
エポキシ樹脂、ウレタン変性アクリル樹脂、ブチラール
樹脂、フェノール樹脂、塩化ビニリデン系共重合体、ポ
リビニルアセタール樹脂等の基剤樹脂に導電剤を添加し
た塗膜を中間層として設けることができる。なお、この
中間層として設けられる塗膜を形成する樹脂も特に制限
されるものではないが、本発明においては水系の樹脂を
用いることが好ましい。
【0023】本発明の帯電部材は、上述したように、上
記塗膜層4に水系樹脂を用いることにより、ディップ法
やスプレー法により弾性層3上や中間層上に塗膜層を形
成する際にも、弾性層3や中間層が膨潤することなく平
滑な部材表面が得られ、これにより残留トナーの付着が
効果的に防止される。更に、塗膜層4の水との接触角を
100°以上となるように調節することにより、塗膜の
耐水性が向上し、高温高湿下でも溶解しにくい塗膜が得
られ、画像不良を防止することができるものである。な
お、塗膜層4として有機溶剤系の樹脂のみを用いた場合
には、まず良好な表面平滑性を得ることができず、残留
トナーが使用初期から付着してしまい、また塗膜層4の
水との接触角が100°未満では、水に濡れやすく、高
温高湿下で画像不良が発生してしまうものである。
【0024】本発明においては、接触角とは、図2に示
すように、測定対象である固体Sの表面に、例えば水な
どの液体Lを滴下した時、固体S表面と液面とのなす角
θをいい、このθが大きいことは水に対して濡れにくい
ことを意味する。上記接触角θは、ゴニオメータ等の測
角器を用いて測定することができるが、本発明において
は、帯電ローラに水を滴下した時の接触角を、画像処理
式接触角計(例えば、協和界面科学(株)、CA−X
型)を用いて測定し、得られた値を用いる。
【0025】上記本発明の帯電部材は、感光ドラム等の
被帯電体に当接した状態に配設され、これと被帯電体と
の間に電圧を印加することにより、被帯電体を帯電させ
るものであるが、この場合、帯電部材と被帯電体との間
に印加する電圧は、直流電圧であっても交流電圧であっ
てもよく、特に制限されるものではないが、直流電圧に
交流電圧を重畳した電圧を印加して帯電を行うようにす
ることが好ましく、これにより被帯電体をより均一に帯
電させることができる。また、本発明の帯電部材と被帯
電体との接触圧力は特に制限されるものではないが、5
0〜2000g、特に100〜1000gとすることが
好ましく、これにより良好な帯電を確実に得ることがで
きる。
【0026】本発明の帯電部材を用いた帯電装置につい
ては、例えば、図3に示すように、本発明の帯電部材1
を感光ドラム等の被帯電体5に所定の圧力で当接させ、
電圧印加手段6から被帯電体5との間に電圧を印加する
ように構成した帯電装置を例示することができるが、こ
れに限定されるものではなく、被帯電体5、帯電部材1
の形態や電圧印加手段6による電圧印加方式等は適宜変
更して差し支えない。
【0027】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定
されるものではない。 実施例1 金属性シャフトの外周に、厚さ3000μmの弾性層A
を形成し、該弾性層A上に厚さ300μmの塗膜層Aを
形成し、更に該塗膜層Aの上に厚さ10μmの塗膜層B
を各々ディッピング法を用いて形成し、帯電ローラを作
製した。上記弾性層A、塗膜層A及び塗膜層Bの構成
は、各々下記の通りである。得られた帯電ローラの表面
粗さはJlS10点平均粗さRzで0.5μmであり、帯
電ローラ表面の水との接触角は110°であった。尚、
接触角は前記の方法を用いて測定した。
【0028】弾性層A ポリエステル系ポリオール、イソシアネートにカーボン
を添加して調製したポりウレタンフォ−ム(密度0.48
g/cm3 )からなるものである。塗膜層A 水系アクリル樹脂にカーボンを添加した塗料を塗布する
ことにより形成し、体積抵抗率を5×107 Ω・cmに
調整した。塗膜層B ポリテトラフルオロエチレン微粒子ディスパージョン
(粒径:0.15μm、20重量%)、フルオロエチレン
ービニルエーテル共重合体水系フッ素樹脂(55重量
%)、及び水系ウレタン樹脂(25重量%)をブレンド
し、カーボンを添加した塗料を塗布することにより形成
し、体積抵抗率を5×107 Ω・cmに調整した。な
お、カーボンは酸素含有量が10%、pHが7.3のもの
を用いた。
【0029】得られた帯電ローラをプリンターに装着し
て、常温常湿(20℃/50%RH)にて画像出しした
ところ、良好な画像が得られた。また、高温高湿(32
℃/85%RH)にて画像出ししても、良好な画像が得
られた。さらに、連続6000枚画像出しをしても画像
の劣化はなかった。 比較例1 塗膜層Bを下記塗膜層Cに換えたこと以外は、実施例1
と同様の帯電ローラを作製した。得られた帯電ローラの
表面粗さはJIS10点平均粗さRzで、0.5μmであ
り、帯電ローラ表面の水との接触角は67°であった。
【0030】塗膜層C ポリテトラフルオロエチレン微粒子ディスパージョン
(粒径:0.15μm、50重量%)、水性塩化ビニリデ
ン樹脂(30重量%)、及び水性ブチラール樹脂(20
重量%)をブレンドし、カーボンを添加した塗料を塗布
することにより形成し、体積抵抗率を5×107 Ω・c
mに調整した。なお、カーボンは酸素含有量が10%、
pHが7.3のものを用いた。得られた帯電ローラをプリ
ンターに装着して、高温高湿(32℃/85%RH)に
て画像出ししたところ、初期から画像に糸を引くような
不良が発生し、ローラを観察すると塗膜層Cが所々溶解
していた。
【0031】比較例2 塗膜層Aを下記塗膜層Dに代え、かつ塗膜層Bを下記塗
膜層Eに代えたこと以外は実施例1と同様の帯電ローラ
を作製した。得られた帯電ローラの表面粗さはJISl
0点平均粗さRzで9.2μmであり、帯電ローラの水と
の接触角は76°であった。塗膜層D トルエンに溶解させたウレタンにケッチェンブラックカ
ーボンを添加した塗料を塗布することにより形成し、体
積抵抗率を5×107 Ω・cmに調整した。塗膜層E メタノールに溶解させたナイロンにケッチェンブラック
カーボンを添加した塗料を塗布することにより形成し、
体積抵抗率を5×107 Ω・cmに調整した。得られた
帯電ローラについて実施例1と同様にして画像出しした
ところ、500枚画像出しした時点で画像に点状の不良
が発生し、ローラを観察すると、表面の凹凸の凹部内に
トナーが付着していた。
【0032】
【発明の効果】本発明の帯電部材によれば、複写機、プ
リンター等における静電潜像プロセスに用いた場合で
も、トナーの付着などによる性能低下を生じることなく
長期に亘って安定した帯電性能を発揮することができ
る。従って、本発明の帯電部材を用いた帯電装置によれ
ば、長期使用による帯電性能の低下を生じることなく、
良好な帯電操作を長期に亘って安定的に行うことができ
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の帯電部材の構成の一例を示す断面図で
ある。
【図2】本発明における接触角を説明するための断面図
である。
【図3】本発明の帯電装置の構成の一例を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1 帯電部材 2 シャフト 3 弾性層 4 塗膜層 5 被帯電体 6 電圧印加手段

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被帯電体に当接させ、この被帯電体との
    間に電圧を印加することにより、前記被帯電体を帯電さ
    せる帯電部材において、弾性層と、該弾性層の外側に直
    接または他の層を介して形成された塗膜層とを有し、該
    塗膜層が水系樹脂で形成され、かつ水に対する接触角が
    100°を超えることを特徴とする帯電部材。
  2. 【請求項2】 水系樹脂が水系フッ素樹脂であることを
    特徴とする請求項1記載の帯電部材。
  3. 【請求項3】 塗膜層が、水系フッ素樹脂と、ポリビニ
    ルアセタール樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ウレタン樹
    脂、ポリエステル樹脂及びアクリル樹脂から選ばれる少
    なくとも一種の水系樹脂とを含有するものであることを
    特徴とする請求項1又は2に記載の帯電部材。
  4. 【請求項4】 水系フッ素樹脂がフルオロエチレンービ
    ニルエーテル共重合体であることを特徴とする請求項2
    又は3に記載の帯電部材。
  5. 【請求項5】 塗膜層が、ポリテトラフルオロエチレン
    樹脂を水中に分散させてなるディスパージョンタイプの
    フッ素樹脂微粒子を含有することを特徴とする請求項1
    〜4のいずれかに記載の帯電部材。
  6. 【請求項6】 塗膜層に含有される水系フッ素樹脂とフ
    ッ素樹脂微粒子の合計量が、塗膜層全樹脂中の50重量
    %以上であることを特徴とする請求項5記載の帯電部
    材。
  7. 【請求項7】 塗膜層が、酸素含有量5%以上でpHが
    5以上であるカーボンを含有するものであることを特徴
    とする請求項1〜6のいずれかに記載の帯電部材。
  8. 【請求項8】 弾性層が、0.05〜0.9g/cm3 の密
    度を有するウレタンフォームであることを特徴とする請
    求項1〜7のいずれかに記載の帯電部材。
  9. 【請求項9】 表面が、JIS10点平均粗さRzスケ
    ールで4μm以下であることを特徴とする請求項1〜8
    のいずれかに記載の帯電部材。
  10. 【請求項10】被帯電体に当接し該被帯電体を帯電させ
    る帯電部材と、被帯電体と帯電部材との間に電圧を印加
    する電圧印加手段とを具備してなる帯電装置において、
    前記帯電部材として請求項1〜9のいずれかに記載の帯
    電部材を用いることを特徴とする帯電装置。
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