JP4159661B2 - 帯電部材及び帯電装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機,ブリンター等において、静電潜像プロセスに用いられる感光体等の被帯電体を帯電させるのに使用する帯電部材、及びこれを用いた帯電装置に関する。さらに詳しくは、本発明は表面硬度が充分に低く、騒音の発生や被帯電体の削れなどの不都合が生じることがない上に、高温高湿下における被帯電体との密着性が抑制された帯電部材、及びこの帯電部材を装着してなる帯電装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、複写機,プリンター等の電子写真プロセスでは、まず、感光体の表面を一様に帯電させ、この感光体に光学系から映像を投射して光の当たった部分の帯電を消去することによって潜像を形成し、次いで、トナーの付着によるトナー像の形成、紙等の記録媒体へのトナー像の転写により、プリントする方法がとられている。
この場合、最初の感光体を帯電させる操作は、コロナ放電方式が一般的に採用されてきた。しかしながら、このコロナ放電方式は6〜10kVもの高電圧印加が必要とされるため、機械の安全保守の観点から好ましくない。また、コロナ放電中にオゾン,NOx等の有害物質が発生するため環境上の問題もある。
このため、コロナ放電に比べて低い印加電圧で帯電を行うことができ、かつ、オゾン等の有害物質の発生を抑制することができる帯電方式への取り組みがなされてきている。かかる新しい帯電方式の試みとして、電圧を印加した帯電部材を感光体等の被帯電体に所定の圧力で当接させて被帯電体を帯電させる接触方式による方法が提案されている。
【0003】
この接触帯電方式で使用される帯電部材としては、例えば、ゴムやポリウレタンフォーム等の弾性層の表面に、ナイロン,アクリル,ポリウレタン等の樹脂を有機溶剤に溶解してなる樹脂溶液(有機溶剤系塗料)を、ディッピング法やスプレー法などにより塗布して、表面の平滑性確保やトナーの付着防止などを行う目的で、塗膜層を形成したものが知られている。
ところで、有機溶剤系塗料は、環境衛生上好ましくない上、引火の危険性があるため、近年水系塗料が用いられるようになってきた。しかしながら、この水系塗料を、前記有機溶剤系塗料の代わりに弾性層の表面に塗布し、塗膜層を形成してなる帯電部材を、感光ドラムなどの被帯電体に当接させた場合、該塗膜層が耐水性に劣るため、高温高湿環境下では、この帯電部材と被帯電体との密着が生じ、塗膜層が剥がれることがあるなど、好ましくない事態を招来する。
弾性層上に設けられた塗膜層の耐水性を向上させて、被帯電体との密着性を抑制するには、塗膜層を形成する樹脂を架橋させればよいが、通常の架橋剤を用いて架橋した場合、塗膜層の硬度が高くなり、騒音が大きくなったり、この塗膜層と直接接触する感光ドラムなどの被帯電体表面が削れてしまうなどの不都合が生じるおそれがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような状況下で、弾性層上に水系塗料からなる塗膜層が設けられた部材であって、表面硬度が充分に低く、騒音の発生や被帯電体の削れなどの不都合が生じることがない上、高温高湿下における被帯電体との密着性が抑制された帯電部材及びそれを用いた帯電装置を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、前記の優れた性能を有する帯電部材を開発すべく鋭意研究を重ねた結果、弾性層上に設けられる塗膜層が、活性水素をもつ樹脂をベンゾグアナミン樹脂で架橋してなる水系塗膜である帯電部材が、その目的に適合しうることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
【0006】
すなわち、本発明は、弾性層と、その外側に直接又は他の層を介して塗膜層を有し、かつ被帯電体に当接させてこの被帯電体との間に電圧を印加することにより、該被帯電体を帯電させる帯電部材において、上記塗膜層が活性水素をもつ樹脂をベンゾグアナミン樹脂により架橋してなる水系塗膜であることを特徴とする帯電部材を提供するものである。
また、本発明は、被帯電体に当接し、該被帯電体を帯電させる帯電部材と、被帯電体と帯電部材との間に電圧を印加する電圧印加手段とを具備してなる帯電装置において、該帯電部材として前記帯電部材を用いたとを特徴とする帯電装置をも提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の帯電部材は、弾性層上に、直接又は他の層を介して塗膜層を形成したものであり、その形状は被帯電体と安定的に接触することができ、かつ電圧印加によって、該被帯電体に均一に電荷を与えることができるものであれば、いずれの形状でもよく、例えばロール状,プレート状,ブロック状,球状,ブラシ状など、種々の形状とすることができるが、通常はロール状又はプレート状とすることが好ましい。
図1は、本発明の帯電部材の一例を示す断面図であって、帯電部材1は、シャフト2の外周に弾性層3が形成され、さらに弾性層3の外側に、塗膜層4が設けられた構造を有している。この場合、上記シャフト2は金属或いはプラスチック製のシャフトを用いることができ、また帯電部材の形態や帯電部材が用いられる帯電装置の機構などによっては、このシャフト2を省略することもできる。
【0008】
前記弾性層としては特に制限はなく、従来から帯電部材の弾性層として用いられているゴムや樹脂、或いはこれらの発泡体で形成することができる。具体的には、ポリウレタン,シリコーンゴム,ブタジエンゴム,イソプレンゴム,クロロプレンゴム,スチレン−ブタジエンゴム,エチレン−プロピレンゴム,ポリノルボルネンゴム,スチレン−ブタジエン−スチレンゴム,エピクロルヒドリンゴム等を基材ゴムとするゴム組成物が例示されるが、特にポリウレタンが好ましく、より好ましくは発泡倍率が1.5〜50倍のポリウレタン発泡体が用いられる。なお、この場合の発泡体の密度は、0.05〜0.9g/cm3 程度が適当である。
【0009】
この弾性層には、導電剤を添加することにより、所定の導電性を付与することができる。その導電剤としては、特に制限されず、例えばラウリルトリメチルアンモニウムなどのドデシルトリメチルアンモニウム,ステアリルトリメチルアンモニウムなどのオクタデシルトリメチルアンモニウム,ヘキサデシルトリメチルアンモニウム,変性脂肪酸・ジメチルエチルアンモニウムなどの過塩素酸塩,塩素酸塩,ホウフッ化水素酸塩,エトサルフェート塩あるいは臭化ベンジル塩,塩化ベンジル塩等のハロゲン化ベンジル塩のような第四級アンモニウム塩等の陽イオン性界面活性剤、脂肪族スルホン酸塩,高級アルコール硫酸エステル塩,高級アルコールエチレンオキサイド付加硫酸エステル塩,高級アルコール燐酸エステル塩,高級アルコールエチレンオキサイド付加燐酸エステル塩等の陰イオン性界面活性剤、各種ベタイン等の両性イオン界面活性剤、高級アルコールエチレンオキサイド,ポリエチレングリコール脂肪酸エステル,多価アルコール脂肪酸エステル等の非イオン性帯電防止剤等の帯電防止剤、LiCF3 SO3 ,NaClO4 ,LiAsF6 ,LiBF4 ,NaSCN,KSCN,NaCl等のLi+ ,Na+ ,K+ 等の周期律表第1族の金属塩、あるいはNH4 + 塩等の電解質、また、Ca(ClO4 )2 等のCa2+,Ba2+等の周期律表第2族の金属塩、及びこれらの帯電防止剤が、少なくとも1個の水酸基,カルボキシル基,一級ないし二級アミン基等のイソシアネートと反応する活性水素を有する基をもつものが挙げられる。更には、それらと1,4−ブタンジオール,エチレングリコール,ポリエチレングリコール,プロピレングリコール,ポリプロピレングリコール等の多価アルコールとその誘導体等との錯体あるいはエチレングリコールモノメチルエーテル,エチレングリコールモノエチルエーテル等のモノオールとの錯体等のイオン導電剤、又はケッチェンブラックEC,アセチレンブラック等の導電性カーボンブラック,SAF,ISAF,HAF,FEF,GPF,SRF,FT,MT等のゴム用カーボンブラック,酸化処理を施したカラー(インク)用カーボンブラック,熱分解カーボンブラック,天然グラファイト,人造グラファイト,アンチモンドープの酸化錫,酸化チタン,酸化亜鉛,ニッケル,銅,銀,ゲルマニウム等の金属及び金属酸化物、ポリアニリン,ポリピロール,ポリアセチレン等の導電性ポリマー等が挙げられる。この場合、これら導電剤の配合量は、組成物の種類に応じて適宜選定され、通常弾性層の体積抵抗率が100 〜108 Ω・cm、好ましくは102 〜106 Ω・cmとなるように調整される。
【0010】
本発明の帯電部材においては、この弾性層の外側に、直接又は他の層を介して塗膜層が設けられ、そして、この塗膜層は、活性水素をもつ樹脂をベンゾグアナミン樹脂により架橋してなる水系塗膜であることが必要である。
上記活性水素をもつ樹脂としては、分子内にカルボキシル基,水酸基,アミノ基などの活性水素含有基を有する水系樹脂が挙げられる。この水系樹脂のタイプとしては、溶媒として水が用いられるものであればよく特に制限されず、例えば水溶性タイプ,エマルジョンタイプ,サスペンジョンタイプなどのいずれであってもよい。このような樹脂の例としては、ポリエステル系,アクリル系,ポリウレタン系,ポリジオキソラン系,フッ素系などの樹脂が挙げられる。これらの中で、特にアクリル系樹脂は、帯電部材用樹脂として従来から用いられてきたポリウレタン系樹脂やナイロンなどのポリアミド樹脂に比べてかなり誘電率が小さいために、静電容量も小さくなり、交流電圧の印加による帯電部材/被帯電体間の電気的引力、反発力が低減されて、帯電音が改善されることから好ましく用いられる。このアクリル系樹脂の中でも、特にガラス転移温度が−50℃〜10℃で、カルボキシル基,水酸基の含有率が2〜5重量%である遊離型カルボキシル基を有するエマルジョンタイプのものが、架橋効果に優れ、かつ低硬度化し得るため好適である。
【0011】
また、本発明においては、この水系樹脂として、非架橋性の水系フッ素樹脂を用いる場合には、ポリビニルアセタール樹脂,塩化ビニリデン樹脂,ポリウレタン樹脂,ポリエステル樹脂及びアクリル樹脂の中から選ばれた少なくとも一種を併用することにより、ベンゾグアナミン樹脂により架橋可能となる。
さらに、水系フッ素樹脂としては、フルオロエチレン−ビニルエーテル共重合体が、それ自体ベンゾグアナミン樹脂架橋性を有しているので、好ましく用いることができる。
本発明においては、この水系樹脂の架橋剤としてベンゾグアナミン樹脂が用いられる。水系樹脂の架橋剤としては、従来、ベンゾグアナミン樹脂,メラミン樹脂,尿素樹脂,オキサゾリン樹脂,ブロックイソシアネート樹脂などが知られているが、ベンゾグアナミン樹脂以外の架橋剤では、高温高湿下での被帯電体との密着性が充分に抑制され、かつ塗膜層の硬度が低い帯電部材が得られにくい。
このベンゾグアナミン樹脂は、ベンゾグアナミンとホルムアルデヒドとを縮合させ、所望により、さらに低級アルコールを反応させて、メチロール基をエーテル化したものである。したがって、分子内には、官能基として、イミノ基,メチロール基及びアルコキシメチル基の中から選ばれた少なくとも一種が含まれている。この官能基の具体例としては、
【0012】
【化1】
【0013】
で表される基などが挙げらる。
上記各基におけるRは、メチル基,エチル基,n−プロピル基,イソプロピル基,n−ブチル基,イソブチル基などの炭素数1〜4の低級アルキル基である。前記ベンゾグアナミン樹脂としては、通常は分子量が3000〜5000程度までのオリゴマーやポリマーが用いられ、それらは単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。また、このベンゾグアナミン樹脂中には、未反応のベンゾグアナミン単量体が含まれていてもよい。
このベンゾグアナミン樹脂の使用量としては、水系樹脂の種類及びベンゾグアナミン樹脂の種類などに応じて適宜選定されるが、一般的には、水系樹脂の樹脂分100重量部に対し、3〜100重量部、好ましくは10〜50重量部の範囲である。
【0014】
水系塗膜層の形成は、弾性層の外側に、直接又は他の層を介して、前記架橋剤のベンゾグアナミン樹脂を含有する水系塗料をディッピング法やスプレー法などで塗布し、乾燥後、100〜140℃程度で10〜60分間程度加熱硬化させることにより、行うことができる。
この塗膜層には、導電剤を添加して導電性を付与又は調整することがき、通常は体積抵抗率が103 〜1012Ω・cm、特に105 〜1010Ω・cmとなるように調整することが好ましい。この場合、導電剤としては、前記弾性層で例示したものと同様の導電剤を例示することができるが、特にカーボンブラックが好ましく用いられる。導電剤の添加量は、導電剤の種類などに応じて上記体積抵抗率になるように適宜選定され、特に制限されるものではないが、導電剤としてカーボンブラックを用いる場合には、通常0.01〜60重量%、特に10〜40重量%程度とされる。
【0015】
更に、この塗膜層には、必要に応じて増粘剤、チクソトロピー性付与剤、構造粘性付与剤等の適宜な添加剤を必要に応じて適量添加することができ、この場合添加剤は無機系,有機系のいずれであってもよい。
この塗膜層の厚さは、特に制限されるものではないが、弾性層の柔軟性を損なわないために薄層とすることが好ましく、通常0.5〜30μm、好ましくは1〜10μmの範囲で選ばれる。
また、この塗膜層は、弾性層の外側に直接又は他の層を介して形成されるが、他の層としては、例えば、弾性層がポリウレタン発泡体からなる場合には、電圧印加時の騒音発生を防止し、かつ弾性層の表面平滑性を向上させる目的でアクリル樹脂,ポリエステル樹脂,ポリウレタン樹脂,ポリアミド樹脂,エポキシ樹脂,ウレタン変性アクリル樹脂,ブチラール樹脂,フェノール樹脂,塩化ビニリデン系共重合体,ポリビニルアセタール樹脂等の基剤樹脂に導電剤を添加した騒音防止層などを設けてもよい。
【0016】
本発明の帯電部材においては、上記水系塗膜層の上に、所望により、トナー付着防止や表面平滑性を付与する目的などで、一層以上の樹脂層を設けることができる。この樹脂層としては、例えばナイロンなどのポリアミド樹脂,ポリエステル樹脂,ウレタン変性アクリル樹脂,フェノール樹脂,アクリル樹脂,エポキシ樹脂,ポリウレタン樹脂,尿素樹脂,フッ素樹脂などの中から目的に応じて適宜選択して形成することができるが、特に最外層には、帯電部材の表面平滑性や被帯電体との低密着性の面から、水系フッ素樹脂を用いるのが有利である。
ここで、水系フッ素樹脂としては、例えばポリテトラフルオロエチレン,テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体,テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン,クロロトリフルオロエチレン−エチレン共重合体,ポリビニリデンフルオライド,ポリビニルフルオライド等の微粒子を水中に分散させたディスパージョンタイプのものが好ましく用いられ、特にポリテトラフルオロエチレンの微粒子を水中に分散させたディスパージョンタイプの水系フッ素樹脂が好適である。また、用いられるフッ素樹脂微粒子の粒径は、特に制限されるものではないが、5μm以下、特に0.05〜1μmであることが好ましい。
【0017】
また、これらのフッ素樹脂に、フッ素樹脂の効果を損なわない範囲で、その他の樹脂を混合して最外層を形成することもできる。この場合、フッ素樹脂と混合されるその他の樹脂としては、ポリビニルアセタール樹脂,ポリウレタン樹脂,ポリエステル樹脂,アクリル樹脂,ポリアミド樹脂,エポキシ樹脂,塩化ビニリデン系共重合体などが挙げられ、これらの一種又は二種以上を上記フッ素樹脂と混合して最外層を形成することができる。これらの樹脂のうちでも、フッ素樹脂の塗膜化及び均一性の観点から、ポリビニルアセタール樹脂,ポリウレタン樹脂,ポリエステル樹脂,塩化ビニリデン系共重合体が好ましく、特にポリビニルアセタール樹脂が好ましく用いられる。水系フッ素樹脂と水系ポリビニルアセタール樹脂とを組み合わせることにより、水系フッ素樹脂の重量比を高く設定した場合にも均一な塗膜形成が可能となる。更に、水系フッ素樹脂と塩化ビニリデン系共重合体ラテックスとを組み合わせた場合には、均一な塗膜形成と共に、水蒸気,ガス等に対するバリヤー性,耐水性を高めることが可能となる。
【0018】
この樹脂層には、導電剤を添加して導電性を付与又は調整することができ、この場合導電剤としては、特に制限されるものではないが、カーボンブラックが好ましく用いられ、特に帯電部材の表面を形成する最外層には、導電剤としてカーボンブラックを用いることが好ましい。この場合、この最外層に用いられるカーボンブラックとしては、特に制限されるものではないが、酸素含有率が5重量%以上、特に7重量%以上、更には9重量%以上であり、かつpHが5以上、特に6以上、更には7以上であるものが好ましい。すなわち、通常のカーボンブラックの酸素含有量は0.1〜3重量%程度であり、一部酸化処理を施したカーボンブラックも存在するが、この酸化処理を施したカーボンブラックは、酸素含有率が若干増加するに伴いpHが酸性側へとシフトしてしまう傾向があり、カーボンブラックが酸性になると水系樹脂(具体的には、水系フッ素樹脂)に添加した場合に安定性が低下するおそれがある。これに対して、本発明に好適に用いられる上記カーボンブラックは、酸素含有率が多いにもかかわらず、中性ないしアルカリ性を維持したものであり、安定的に水系フッ素樹脂に添加しうるものである。このような酸素含有率及びpHを有するカーボンブラックの詳細な構造は明らかではないが、カーボンブラック粒子表面にカルボキシル基,水酸基,ケトン基等の官能基を付け、しかもこれらの官能基が有する水素の一部をナトリウム等のアルカリ金属に置換させたものが好適に使用される。
【0019】
上記導電剤の添加量は、所望する抵抗が得られるように適宜調整することができる。この場合、樹脂層の抵抗は、体積抵抗率が103 〜1012Ω・cm、特に105 〜1010Ω・cmとすることが好ましく、このような体積抵抗率を達成するように導電剤の添加量を調整することができ、導電剤としてカーボンブラックを用いた場合の添加量は、通常、樹脂層の0.01〜40重量%、特に5〜20重量%程度とされる。
なお、この樹脂層には、必要に応じて増粘剤、チクソトロピー性付与剤、構造粘性付与剤等の適宜な添加剤を必要に応じて適量添加することができ、この場合添加剤は無機系,有機系のいずれであってもよい。
この樹脂層の厚さは、特に制限されるものではないが、通常30μm以下、特に1〜15μmとすることが好ましく、樹脂層の厚さが30μmを超えると、樹脂層が硬くなって柔軟性が損なわれる場合があり、耐久性が低下して使用によりクラックが発生するおそれがある。
【0020】
水系塗膜層の上に、必要に応じて設けられる上記樹脂層の形成方法としては特に制限はないが、樹脂層を形成する各成分を含む塗料を調製し、この塗料をディッピング法やスプレー法などにより塗布したのち、乾燥後、加熱硬化させる方法が好ましく用いられる。
本発明の帯電部材は、弾性層の外側に設けられる塗膜層を、ベンゾグアナミン樹脂で架橋された水系塗膜とすることにより、被帯電体との密着性が抑制されるとともに、表面硬度を十分に低くすることができるものであり、具体的には騒音発生や感光体等の破損を確実に防止するためには、部材の表面硬度がマイクロ硬度で80°以下、特に75°以下であることが好ましく、より好ましくは50〜75°である。本発明の帯電部材によれば、塗膜層上に上記樹脂層を形成する場合でも該樹脂層の厚さ等を上述した範囲とすることにより、部材表面のマイクロ硬度をかかる好適範囲とすることができるものである。
【0021】
なお、マイクロ硬度とは、直径0.16mm、長さ0.5mmの押針を試料に押し当てて該試料に変形を与え、その際の押針食い込み量(変位)から硬度値を求めたものであり、従来の硬度計では測定が困難であった薄物,小物の試料の硬度を測定することができるものである。したがって、帯電部材の表面硬度をこのマイクロ硬度で測定すれば、従来のアスカーC硬度と比べて表面から極めて浅い(薄い)範囲の硬度が示されるものであり、本発明の帯電部材は、このような表面から極浅い範囲の硬度を比較的低くすることができるものである。このようなマイクロ硬度は市販のマイクロ硬度計、例えば高分子計器(株)製のマイクロ硬度計MD−1等により容易に測定することができる。
また、帯電部材の表面に凹凸があると、この凹部内にトナーが詰まって画像不良の原因となることがあるため、部材表面はできるだけ平滑であることが好ましく、具体的にはJIS10点平均粗さRzで4μm以下、特に3μm、更には2μm以下とすることが好ましい。
【0022】
上記本発明の帯電部材は、感光ドラム等の被帯電体に当接した状態に配設され、被帯電体と本発明の帯電部材との間に電圧を印加することにより、被帯電体を帯電させるものであるが、この場合、帯電部材と被帯電体との間に印加する電圧は、直流電圧であっても交流電圧であってもよく、特に制限されるものではないが、直流電圧に交流電圧を重畳した電圧を印加して帯電を行うようにすることが好ましく、これにより被帯電体をより均一に帯電させることができる。また、特に制限されるものではないが、本発明の帯電部材と被帯電体との接触圧力は、50〜2000g、特に100〜1000gとすることが好ましく、これにより良好な帯電を確実に得ることができる。
また本発明は、前述の本発明の帯電部材を用いた帯電装置をも提供するものである。
図2は、本発明の帯電装置の一例を示す概略図であり、図2で示されるように、本発明の帯電装置としては、帯電部材1を感光ドラム等の被帯電体5に当接させ、電圧印加手段6から被帯電体5との間に電圧を印加するように構成した帯電装置を例示することができるが、これに限定されるものではなく、被帯電体5、帯電部材1の形態や電圧印加手段6による電圧印加方式等は適宜変更して差し支えない。
【0023】
【実施例】
次に、本発明を実施例により、さらに詳しく説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
実施例1
金属製シャフトの外周に、厚さ3000μmの弾性層Aを形成し、該弾性層A上に厚さ300μmの塗膜層Aを、さらにこの塗膜層A上に厚さ5μmの塗膜層Bを、それぞれディッピング法を用いて形成し、帯電ローラを作製した。上記弾性層A,塗膜層A及び塗膜層Bの構成は、それぞれ下記のとおりである。
得られた帯電ローラの表面硬さは、JIS10点平均粗さRz で0.7μmであり、マイクロ硬度は75°であった。
【0024】
〔弾性層A〕
ポリエステル系ポリオール及びポリイソシアネート化合物の混合物に、カーボンブラッを添加したものを用いて形成したポリウレタンフォーム(密度0.48g/cm3 )からなるものである。
〔塗膜層A〕
水系アクリル樹脂にカーボンブラックを添加してなる塗料を塗布することにより形成したものである。この塗膜層Aの体積抵抗率は5×107 Ω・cmであった。
〔塗膜層B〕
ポリテトラフルオロエチレン微粒子ディスパージョン(平均粒径0.15μm)を樹脂分として50重量%、水系塩化ビニリデン樹脂を樹脂分として30重量%及び水系ブチラール樹脂を樹脂分として20重量%の割合で混合し、これに、全樹脂分に対してベンゾグアナミン樹脂「三井サイテック社製、商品名:マイコート106」30重量%を加え、さらにカーボンブラックを添加して水系塗料を調製した。この水系塗料をディッピング法により塗布し、80℃で乾燥後、120℃で20分間加熱して架橋硬化させ、塗膜層Bを形成した。
この塗膜層Bの体積抵抗率は5×107 Ω・cmであった。なお上記水系塗料は、室温で3日間経過後も粘度上昇はなく、安定であった。
【0025】
次に、このようにして得られた帯電ローラをカートリッジに装着し、温度40℃,相対湿度95%の雰囲気下に1ヶ月間、有機感光体を用いた感光ドラムに密着させた状態で放置したのち、帯電ローラを感光ドラムから外したところ塗膜層Bの剥がれはなかった。
また、この帯電ローラを感光ドラムに圧接して回転させ、直流電圧−7.0kVに交流電圧Vpp 2.0kV(周波500Hz)を重畳した電圧を印加して帯電操作を行い、このときの騒音を測定した。その結果、騒音の大きさは50dBであり、特に問題はなかった。
比較例1
実施例1において、塗膜層Bを下記塗膜層Cに変えたこと以外は、実施例1と同様にして帯電ローラを作製した。
この帯電ローラの表面粗さは、JIS10点平均粗さRz で0.5μm、マイクロ硬度は75°であった。
〔塗膜層C〕
実施例1における塗膜層Bにおいて、ベンゾグアナミン樹脂を用いなかったこと以外は、実施例1と同様にして塗膜層を形成した。この塗膜層Cの体積抵抗は5×107 Ω・cmであった。
【0026】
次に、このようにして得られた帯電ローラをカートリッジに装着し、温度40℃、相対湿度95%の雰囲気下に1ヶ月間、有機感光体を用いた感光ドラムに密着させた状態で放置したのち、帯電ローラを感光ドラムから外したところ、塗膜層Cの剥がれが生じた。
また、この帯電ローラを感光ドラムに圧接して回転させ、直流電圧−7.0kVに交流電圧Vpp 2.0kV(周波500Hz)を重畳した電圧を印加して帯電操作を行い、このときの騒音を測定した。その結果、騒音の大きさは50dBであり、特に問題はなかった。
実施例2
実施例1において、塗膜層Bを下記塗膜層Dに変えたこと以外は、実施例1と同様にして帯電ローラを作製した。
この帯電ローラの表面粗さは、JIS10点平均粗さRz で0.6μm、マイクロ硬度は76°であった。
〔塗膜層D〕
フルオロエチレン−ビニルエーテル−カルボキシ変性ビニルエーテル共重合体100重量部に対して、ベンゾクアナミン樹脂「三井サイテック社製、商品名:マイコート106」30重量%を加え、さらにカーボンブラックを添加して水系塗料を調製した。この水系塗料をディッピング法により塗布し、80℃で乾燥後、120℃で20分間加熱して架橋硬化させ、塗膜層Dを形成した。
この塗膜層Dの体積抵抗率は5×107 Ω・cmであった。なお上記水系塗料は、室温で3日間経過後も粘度上昇はなく、安定であった。
【0027】
次に、このようにして得られた帯電ローラをカートリッジに装着し温度40℃、相対湿度95%の雰囲気下に1ヶ月間、有機感光体を用いた感光ドラムに密着させた状態で放置したのち、帯電ローラを感光ドラムから外したところ、塗膜層Dの剥がれはなかった。
また、この帯電ローラを感光ドラムに圧接して回転させ、直流電圧−7.0kVに交流電圧YP-P 2.0kV(周波500Hz)を重畳した電圧を印加して帯電操作を行い、このときの騒音を測定した。その結果、騒音の大きさは50dBであり、特に問題はなかった。
【0028】
【発明の効果】
本発明の帯電部材は、弾性層上にベンゾグアナミン樹脂により架橋された水系塗膜層が設けられたものであって、表面硬度が充分に低く、騒音の発生や被帯電体の削れなどの不都合が生じることがない上、高温高湿下における被帯電体との密着性を効果的に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の帯電部材の一例を示す断面図である。
【図2】 本発明の帯電装置の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
1:帯電部材
2:シャフト
3:弾性層
4:塗膜層
5:被帯電体
6:電圧印加手段
Claims (8)
- 弾性層と、その外側に直接又は他の層を介して塗膜層を有し、かつ被帯電体に当接させてこの被帯電体との間に電圧を印加することにより、該被帯電体を帯電させる帯電部材において、上記塗膜層が、水系フッ素樹脂と、ポリビニルアセタール樹脂,塩化ビニリデン樹脂,ポリウレタン樹脂,ポリエステル樹脂及びアクリル樹脂の中から選ばれた少なくとも一種の水系樹脂とを含有するものをベンゾグアナミン樹脂により架橋してなる水系塗膜であることを特徴とする帯電部材。
- ベンゾグアナミン樹脂が、官能基としてイミノ基,メチロール基及びアルコキシメチル基の中から選ばれた少なくとも一種を含むものである請求項1記載の帯電部材。
- 水系フッ素樹脂が、フルオロエチレン−ビニルエーテル共重合体である請求項1又は2に記載の帯電部材。
- 塗膜層の上に、さらに一層以上の樹脂層を有し、かつ最外層が酸素含有率5重量%以上であると共にpH5以上のカーボンブラックを含有する水系フッ素樹脂からなるものである請求項1〜3のいずれかに記載の帯電部材。
- 表面のマイクロ硬度が80°以下である請求項1〜4のいずれかに記載の帯電部材。
- 表面のJIS10点平均粗さRzが4μm以下である請求項1〜5のいずれかに記載の帯電部材。
- 弾性層が、密度0.05〜0.9g/cm3のポリウレタン発泡体である請求項1〜6のいずれかに記載の帯電部材。
- 被帯電体に当接し、該被帯電体を帯電させる帯電部材と、被帯電体と帯電部材との間に電圧を印加する電圧印加手段とを具備してなる帯電装置において、上記帯電部材として請求項1〜7のいずれかに記載の帯電部材を用いたことを特徴とする帯電装置。
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