JP2000028995A - 液晶表示装置およびその駆動方法 - Google Patents

液晶表示装置およびその駆動方法

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JP2000028995A JP10216514A JP21651498A JP2000028995A JP 2000028995 A JP2000028995 A JP 2000028995A JP 10216514 A JP10216514 A JP 10216514A JP 21651498 A JP21651498 A JP 21651498A JP 2000028995 A JP2000028995 A JP 2000028995A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速応答性を有し、正常に動作する温度範囲
が広い、高品位な双安定性を有するBTN液晶表示装置
および該液晶表示装置を使用した駆動方法の提供。 【解決手段】 BTN方式液晶表示装置において、前記
2つの準安定状態のいずれか一方を選択するための2つ
の選択電圧がそれぞれが可変である電圧パルスであるこ
とを特徴とする液晶表示装置およびその駆動方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、双安定性を有する液晶
表示装置およびその駆動方法に関する。
【0002】
【従来技術】高速応答性を有する液晶の動作モードとし
て、双安定性を有するBTN(BIStable Tw
isted Nematic、双安定ねじれネマティン
グ)方式に関する提案が、特公平1−51818、特開
平6−230751、特開平8−101371、特開平
8−313878等においてなされている。BTN方式
は高速応答で高品位な液晶表示の可能性を有する方式で
あるが、前記特公平1−51818においては、スイッ
チング原理が記載されでいるのみで実際の表示装置の駆
動に関する記載が全く無い。また、後3者においては、
単純マトリクス駆動方式による表示装置の駆動に関して
の提案がなされているが、表示特性に対する温度の影響
とその影響についての補償の手段等に関しては全く言及
していない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高速応答性
を有し、正常に動作する温度範囲が広い、高品位な双安
定性を有するBTN液晶表示装置および該液晶表示装置
を使用した駆動方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、配向処理の方
向が略平行であって、基板との界面での液晶分子の傾き
が上下基板で略平行となるように配向処理が施された一
対の透明電極基板間に、液晶層厚の1倍から3倍の自然
ねじれピッチを有する、誘電異方性が正であるカイラル
ネマティック液晶層を挟持し、該液晶層に電圧を印加し
てフレデリクス転移を生じさせた後の緩和状態として、
厚み方向への液晶分子のねじれ角が略360゜である第
一の配向状態と、液晶分子のねじれ角が略0゜である第
二の配向状態の2つの準安定状態を有するように構成さ
れ、かつ前記液晶層にフレデリクス転移を生じさせてリ
セット状態にするためのリセット電圧を印加し、その後
2つの準安定状態のいずれか一方を選択するための選択
電圧を印加し、さらに該選択された準安定状態を維持す
るための電圧を印加することができる液晶表示装置にお
いて、前記2つの準安定状態のいずれか一方を選択する
ための2つの選択電圧がそれぞれが可変である電圧パル
スであることを特徴とする液晶表示装置および該液晶表
示装置を使用した駆動方法を提供することにより、前記
課題を解決することができた。
【0005】以下、本発明を図面に基づいて具体的に説
明する。ただし、本発明は以下の図面のものに限定され
ない。図1に、本発明にかかるBTN(双安定ねじれネ
マティック)方式の液晶表示素子の一構成例およびその
動作を示す。下基板11と上基板12間に液晶層30が
挟持されている。21と22は液晶層に電圧を印加する
ための透明電極、31と32は液晶を配向させるための
配向膜である。41と42は偏光板である。ここで用い
る液晶層は、液晶層厚の約1倍から3倍の自然ピッチを
有する誘電異方性が正のカイラルネマティック液晶であ
る。
【0006】前記カイラルネマティック液晶層は配向処
理が施された配向膜によって液晶は基板面からわずかに
傾斜した方向に配向させられる。この傾斜角は約2゜か
ら30゜程度が好ましい。傾斜角が前記範囲より小さい
場合には双安定動作が不安定になり良好なスイッチング
が行えなくなる。また、傾斜角が前記範囲より大きすぎ
る場合には、表示特性の視野角依存性が大きくなるとい
う問題を生ずる。この図の構成では、初期状態において
上下基板界面での液晶の傾きが逆となるように構成され
ている。
【0007】液晶の自然ねじれピッチpは液晶層厚dの
約1倍から3倍の間に設定される。液晶層の複屈折と厚
みの積Δndは観察光の波長の略1/2、具体的には、
0.20μm〜0.35μm、好ましくは0.22μm
から0.30μmmの範囲であるように構成される。ま
た、一方の偏光板はその光透過軸が、基板界面での液晶
の配向方向と略45゜(35゜〜55゜)の角度を成す
ように配設され、もう一方の偏光板はその光透過軸が他
方の偏光板の光透過軸と基板界面での液晶の配向方向を
基準として対称になるように配設される。
【0008】まず、BTNのスイッチング動作について
説明する。駆動波形としては、フレデリクス転移を生じ
させるための電圧パルス(以下、リセットパルスとも呼
ふ)と、それに続く、2つの準安定状態のうちの一方を
選択するための電圧パルス(以下、2ndパルスと呼
ぶ)が印加される。リセットパルスは、初期状態から2
つの準安定状態のうちの少なくとも一方に変化させるの
に要する電圧しきい値(Vth)以上の電圧パルスであ
り、2ndパルスは、2つの準安定状態の間の臨界値
(Vc)を基準として選択される電圧パルスである。
【0009】2ndパルス電圧が臨界値以下の場合、リ
セット状態(液晶分子の配列はホメオトロピック状態)
からの急激な緩和により生じるバックフローのため、液
晶分子は初期状態(略180゜ねじれ)からさらに18
0゜多くねじれた、つまり略360゜ねじれの準安定状
態(以下、Tの準安定状態と呼ぶ)になり、ここに示し
た一般的な素子構成および偏光板の配置ては暗状態にな
る。
【0010】一方、2ndパルスの波高値がしきい値以
上の場合は、前記バックフローが抑制されるため、液晶
分子はねじれが初期状態より180゜小さい、つまり略
0゜の準安定状態(以下、Uの準安定状態と呼ふ)にな
り、ここに示した一般的な素子構成および偏光板の配置
では明状態になる。
【0011】各印加波形とそれに対する光学的応答を図
2に示す。図2aは単極性パルス波形で2ndパルス電
圧が臨界値以下の場合、図2bは交流パルス波形で2n
dパルス電圧が臨界値以下の場合、図2cは単極性パル
ス波形で2ndパルス電圧が臨界値以上の場合、図2d
は交流パルス波形で2ndパルス電圧が臨界値以上の場
合をそれぞれ示す。前記リセットパルスおよび2ndパ
ルスは交流パルスでも良いし、単極性パルスでもよい。
たたし単極性パルスの場合は液晶層に電荷が蓄積しない
ように周期的にその極性を変えて印加したり、表示パネ
ルを構成する走査電極1本あるいは数本ごとに極性を変
えて印加する必要かある。
【0012】次に、フレデリクス転移後に選択される準
安定状態の駆動波形条件およびd/p(液晶層厚/液晶
の自然ねじれピッチ)依存について説明する。図3に、
フレデリクス転移後に選択される準安定状態に関する、
d/pと2ndパルス波高値の関係をモデル的に示し
た。リセットパルス条件および2ndパルス幅を固定し
た場合、フレデリクス転移後に選択される準安定状態
は、d/pおよび印加する2ndパルスの波形条件に大
きく依存する。d/pについては、あるd/p値を境界
としてd/pが大きい方の領域でTの準安定状態、d/
pが小さい方の領域でUの準安定状態となり、その境界
d/p値は2ndパルスの波高値によって図3のような
変化を示す。したがって図3で液晶セルのd/p値が前
記d/p境界値を示すラインとの交点を臨界値として、
2ndパルス波高値をその臨界値よりも大きい電圧にす
ればU状態、臨界値よりも小さい電圧にすればT状態が
得られ、2つの準安定状態を任意に選択することができ
る。
【0013】また、U状態、T状態両者の準安定状態を
選択するための2ndパルス波高値をそれぞれ図3のよ
うにV2nd(U)、V2nd(T)とした場合、d/
pマージン(U状態、T状態の選択が可能なd/p範
囲)は図中の矢印で示した範囲になり、V2nd(U)
−V2nd(T)が大きいほとd/pマージンが大きく
なり、セルギャップ(液晶層厚)のバラッキ許容範囲の
点で有利になる。しかしなから走査電極と信号電極とで
形成される画素をマルチプレクス駆動する場合には非選
択時に少なくとも〔V2nd(U)−V2nd(T)〕
/2の電圧が印加されることになり、これがある程度以
上に大きくなるとU状態、T状態の選択が良好にできな
くなったり、得られる表示状態の透過率特性に悪影響が
及び、表示品質を損なうことになるので、V2nd
(U)−V2nd(T)をむやみに大きくすることはで
きす、したがってd/pマージンもある程度制限されて
しまう。
【0014】また表示容量が大きくなり、それによって
走査電極数が多くなると2ndパルスの幅を小さくする
(印加時間を短くする)必要が生じるが、2ndパルス
の幅を小さくするほど図3に示したU状態、T状態の境
界を示すラインの縦軸方向の変化が小さくなり、したが
ってd/pマージンは減少する方向に変化する。このよ
うに本方式においては、特に表示容量を大きくする場
合、d/pマージン(U状態、T状態の選択が可能なd
/p範囲)の大きさががなり制約されてじまう。
【0015】以上のことは、使用環境の温度の変化を特
に考慮しない、一定の温度(例えば室温)における場合
であるが、図3のU状態、T状態の境界を示すラインは
温度が変化すると縦軸方向にンフトするような変化を示
し、前記境界を示すラインは温度を低下させるとd/p
が大きい方向にシフトし、温度を上昇させるとd/pが
小さい方向にシフトする傾向があるため、d/pマージ
ンが比較的小さい条件においては、温度変化によりU状
態、T状態の選択が良好にできなくなり、正常に動作す
る温度範囲が狭くなるという不都合がさらに生じてしま
う。図4に、固定した波形条件におけるU状態、T状態
の選択が可能なd/p絶対値範囲の温度による変化の傾
向をモデル的に示す。
【0016】本発明の特徴の一つは、前記問題点を解決
するために、前記2つの準安定状態のいずれか一方を選
択するための2つの2ndパルス波高値を、固定せすに
可変としたことにある。
【0017】前述したように、U状態、T状態の境界d
/p値は、2ndパルス波高値によって図3のような変
化を示し、2ndパルス波高値を増大させると前記境界
d/p値はd/pが大きい方向に変化し、逆に2ndパ
ルス波高値を減少させると前記境界d/p値はd/pが
小さい方向に変化する。したがって、2つの2ndパル
ス波高値〔V2nd(U)およびV2nd(T)〕の設
定を調整することによって、U状態、T状態の任意な選
択が可能であるd/p値の範囲を、環境温度による両状
態の境界d/p値の変化に追従させ、正常に動作する温
度範囲を拡大することが可能となる。
【0018】具体的には、温度の上昇(前記U状態、T
状態の境界d/p値が減少する)に対しては、2つの2
ndパルス波高値〔V2nd(U)およびV2nd
(T)〕を増大させ、逆に温度の下降(前記U状態、T
状態の境界d/p値が増大する)に対しては、2つの2
ndパルス波高値〔V2nd(U)およびV2nd
(T)〕を減少させて調整すれば良い。このようにする
ことにより、選択期間に選択した準安定状態を環境温度
に対応して維持できる。
【0019】また、本発明の液晶表示装置は、走査電極
群と信号電極群とで形成される画素マルチプレクス駆動
することにより、表示容量が大きく、かつ環境温度の変
化に対応して正常に動作する(U状態、T状態の選択が
環境の温度の変化に対応して正常に行われる)液晶表示
装置を得ることができる。
【0020】前述のように、走査電極群と信号電極群と
で形成される画素マルチプレクス駆動する場合、非選択
時に少なくとも〔V2nd(U)−V2nd(T)〕/
2の電圧が印加されるが、この〔V2nd(U)−V2
nd(T)〕が、初期状態から2つの準安定状態の内の
少なくとも一方に変化させるに要する電圧しきい値(V
th)の2倍よりもよりも大きいと画素部の液晶層は常
にリセット状態になってしまい、U状態、T状態の選択
が正常に行われなくなるので、V2nd(U)−V2n
d(T)がVthの2倍よりも小さいことが必要であ
る。
【0021】さらに、非選択電圧が2つの準安定状態間
の臨界値(Vc)よりも小さいこと、すなわち、V2n
d(U)−V2nd(T)が臨界値(Vc)の2倍より
も小さい電圧パルスであることが好ましい。このように
することにより、選択期間に選択した準安定状態を非選
択期間に安定に維持することができる。
【0022】本発明者らは、d/pマージン(U状態、
T状態の選択が可能なd/p範囲)は用いる液晶材料の
動粘性率と密接な関係があり、液晶材料の動粘性率が小
さいほどd/pマージンが大きく、逆に動粘性率が大き
いとd/pマージンが小さくなってしまうことを見い出
した。これはリセットパルス印加期間中における液晶分
子のリセット状態への変化速度に関係し、液晶材料の動
粘性率が小さいほと、リセットパルス印加終了時点にお
ける分子の配向状態がより完全なホメオトロピック状態
に近くなるために、リセットパルスに引き続いて起こる
バックフローも大きくなり、V2nd(T)とV2nd
(U)を印加した場合のそれそれのバックフローの大き
さ(リセット状態がらの緩和速度)の差が大きくなり、
結果としてd/pマージンが大きくなるものと考えられ
る。本発明者ら前記知見に基づき種々の液晶材料を用い
た実験から、20℃において、動粘性率が概ね17mm
2/s以下のときに良好なd/pマージンが得られるこ
とを見い出した。
【0023】また、本発明の液晶表示装置においては、
液晶層に封入された液晶晶材料は0℃において、動粘性
率が40mm2/s以下のものが好ましいことを見出し
た。前述したようにd/pマージン(U状態、T状態の
選択が可能なd/p範囲)は用いる液晶材料の動粘性率
と密接な関係があり、常温(室温)20℃において、動
粘性率が概ね17mm2/s以下のときに良好なd/p
マージンが得られるが、液晶材料の動粘性率は温度依存
性を有し、温度が低下すると動粘性率が増大するため、
低温においてはd/pマージンが減少したり、U状態、
T状態の選択が可能なd/p範囲の中心値がシフトして
しまう傾向がある。
【0024】そこで、本発明者等は液晶材料の動粘性率
の温度依存性に着目した、種々の液晶材料を用いた実験
をさらに行った結果から、少なくとも0℃以上の環境温
度範囲において、20℃における動粘性率が概ね17m
2/s以下、かつ0℃における動粘性率が概ね40m
2/s以下のときに、温度の低下によるd/pマージ
ンの減少およびU状態、T状態の選択が可能なd/p絶
対値の範囲の変化が比較的小さく、正常に動作する(U
状態、T状態の選択が正常に行われる)温度範囲をかな
り広くすることができる、ことを見出した。
【0025】前述したようにd/pマージン(U状態、
T状態の選択が可能なd/p範囲)は用いる液晶材料の
動粘性率と密接な関係があるが、その他、d/pマージ
ンは誘電異方性(Δε)とも密接な関係があり、誘電異
方性(Δε)はある程度大きい方がd/pマージンも大
きく、逆に誘電異方性(Δε)が小さいとd/pマージ
ンも小さくなる傾向があり、本発明者等は種々の液晶材
料を用いた実験から、本発明の液晶表示装置の液晶層に
封入された液晶材料の誘電異方性(Δε)が約3.0以
上のときに良好なd/pマージンが得られることも見い
出した。
【0026】本発明の液晶表示装置には、2つの2nd
パルス波高値(2つの準安定状態のいずれか一方を選択
するための選択電圧を任意の値に調整する機構を設ける
ことが好ましい。ノート型やラップトップタイプの、パ
ソコンおよびワートプロセッサー等を始めとして、液晶
表示パネルを搭載した機器では、各表示方式において画
像補正用の調整つまみ等が設けられ、使用者が使用環境
に応して随時画像を補正することができるようにしたも
のがあるが、本発明に係るBTN方式の液晶表示装置に
おいても同様に、その機器の使用者が2ndパルス波高
値を任意に調整する機構を設けることにより、U状態、
T状態の境界d/p値と2ndパルス条件の関係が温度
によって変化しても、その変化に追従してU状態、T状
態の任意な選択が可能であるように2つの2ndパルス
波高値が調整可能となるので、BTN方式の液晶表示装
置においても広い温度範囲において良好な表示性能を維
持する駆動方法が可能となる。
【0027】前記2つの2ndパルス波高値の調整は、
それそれ独立した調整つまみ等て行なわれてもよいし、
1つの調整つまみ等によって2つの2ndパルス波高値
が連動して変化することにより行なわれてもよい。また
後者の場合、2つの2ndパルス波高値の関係は、両者
の差が常に一定になるように設定されてもよいし、また
は、d/pマージンがなるべく大きく確保されるよう
に、温度により両者の差が変化するように設定されても
よい。
【0028】さらに、本発明の液晶表示装置には、温度
センサーを設け、液晶表示素子がおかれた環境の温度に
対応して、2つの2ndパルス波高値を自動調整する機
構を設けてもよい。例えば、前記2つの2ndパルス波
高値を自動調整する機構としては、使用する液晶材料や
セルギャップおよびd/p等のセルパラメータの設定条
件における、図3に示したようなU状態、T状態の境界
d/p値と2ndパルス条件の関係についての温度依存
性を予め把握し、温度による前記境界d/p値の変化が
生じても、U状態、T状態の任意な選択が可能であるよ
うな2つの2ndパルス波高値〔V2nd(U)およひ
V2nd(T)〕をその温度に対してプログラミングし
たプログラムを有し、かつ温度センサーにより液晶表示
素子がおかれた環境の温度を計測した結果と前記プログ
ラムを利用して、その環境の温度に対応した2つの2n
dパルスの一方が入力信号に従って印加できる機構が挙
げられる。前記のような機構を採用することで、液晶表
示装置を搭載した機器の使用者が特別な画像調整走査を
何等行なわなくても、BTN方式の液晶表示装置におい
ても広い温度範囲において良好な表示性能を維持する駆
動方法が可能となる。
【0029】
【実施例】以下、本発明の実施例を示し、本発明の液晶
表示装置およびその駆動方法を具体的に説明する。
【0030】実施例1 透明電極を有するガラス基板にポリイミドの配向膜(日
本合成コム製AL−3046)を形成し、ラビングによ
る配向処理を行なった。同様の処理を行なった別の基板
と前記基板を配向処理面が対向し、かつ配向処理方向が
180゜異なる(反平行となる)ように、基板の両端に
設置した2枚の厚みが異なるポリマーフィルムスペーサ
ーを介して重ね合わせた後、基板問の空隙に液晶を封入
し、セルギャップが連続的に変化する楔型の液晶セルを
作製した。液晶としては、メルク製のネマティック液晶
ZLI−1557(Δn=0.1147)に右回りねじ
れを誘起するメルク製のカイラル剤S−811を添加し
てねじれピッチ(p)を3.7μmに調整した(この場
合、ねじれピッチ(p)の温度依存は例えば0〜40℃
問で2%程度と無視できるほとに小さい)。この液晶セ
ルを挟むように2枚の偏光板を配設した。一方の偏光板
はその透過軸が基板(とちらの基板でも同じ)の配向処
理の方向と45゜の角度を成すように配置し、他方の偏
光板はその透過軸が、基板の配向処理方向に対して先の
偏光板の透過軸と対称になるように配置した。
【0031】この液晶セルに、種々の環境温度下で、W
R(リセットパルス幅):2msec、W2nd(2n
dパルス幅):125μsec、VR(リセットパルス
波高値)25vが共通であり、V2nd(2ndパルス
波高値)が2.0vと4.0vで異なる2種類の駆動波
形をフレーム周波数50Hzでそれそれ印加し、U状態
とT状態の境界の位置のセルギャップとねじれピッチ
(p)から、この2種の波形によってU状態、T状態の
選択が可能になるd/p範囲についての温度依存性を調
べたところ、該U状態、T状態の選択が可能になるd/
p範囲は温度によりかなり変化してしまうことがわかっ
た。その結果を図5に示す。
【0032】次に環境温度を0℃および40℃に固定し
て、上述の2種の駆動波形条件のうちのV2ndを、V2
nd(U)とV2nd(T)の差を2vに保ちながら種
々変えて、U状態、T状態の選択が可能になるd/p範
囲のV2nd依存性を調べたところ、いずれの温度にお
いてもV2ndにより、該U状態およびT状態の選択が
可能になるd/p範囲を例えば20℃における該d/p
範囲にほぼ一致させることが可能であり、該温度範囲に
おいてはV2ndによって該U状態およびT状態の選択
が可能になるd/p範囲をほほ−定に調整することが可
能であることがわかった。0℃および40℃における結
果をそれぞれ図6および図7に示す。
【0033】実施例2〜21および比較例1〜2 実施例1で作製した液晶セルの作製過程とほぼ同様であ
るが、スペーサとしてポリマーフィルムスペーサではな
く、均一粒径のシリカビーススペーサを用い、セルギャ
ップ2.1μmの一定ギャップセルを作製した。封入し
た液晶材料等も実施例1と同様である。この液晶セルの
走査電極に走査波形を印加し、信号電極に信号波形を印
加し、走査電極と信号電極とで形成されるマトリクス状
に配列した画素をマルチプレクス駆動した。波形条件と
しては、WR(リセットパルス幅):2msec、VR
(リセットパルス波高値):25v、W2nd(2nd
パルス幅):125μsec、V2nd(T):2vと
し、種々のV2nd(U)において、V2nd(U)と
V2nd(T)の差の1/2(非選択時に液晶層に印加
される電圧パルス波高値)と選択された準安定状態の維
持安定性の関係を調へた。その結果を表1に示す。予め
調べたこの系におけるVcおよびVthはそれそれ3.
0vおよび11.0vであった。V2nd(U)とV2
nd(T)の差の1/2(非選択電圧)がVth以上に
なると液晶層は常にリセット状態になってしまい、U状
態、T状態の選択が正常に行われなくなった。また非選
択電圧がVcより小さい場合に選択された準安定状態の
維持安定性が最も良好になった。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】 ◎:選択された準安定状態に対する非選択電圧の影響全くなし ○:選択された準安定状態は維持されるが透過率に多少影響が見られる △:選択された準安定状態は維持されるが透過率挙動が少し不安定になる ×:常にリセット状態
【0037】実施例22〜26および比較例3〜8 実施例1で作製した液晶セルの作製過程とほほ同様であ
り、動粘性率が異なる種々の液晶材料をそれそれ封入し
て楔型液晶セルを作製し、20℃において、WR:2m
sec、W2nd:125μsec、VR:25vが共
通であり、V2ndが2.0vと4.0vで異なる2種
類の駆動波形をフレーム周波数50Hzでそれぞれ印加
し、U状態とT状態の境界の位置のセルギヤップとねじ
れピッチ(p)から、この2種の波形によるd/pマー
ジン(U状態、T状態の選択が可能になるd/p範囲)
を求めた。その結果を表2に示す。20℃における液晶
材料の動粘性率が17mm2/s以下の場合には大きな
d/pマージンが得られたが、動粘性率が17より大き
い場合にはd/pマージンは比較的小さいものであっ
た。
【0038】
【表4】
【0039】実施例27〜31および比較例9〜11 実施例1で作製した液晶セルの作製過程とほほ同様であ
り、20℃における液晶材料の動粘性率が17mm2
s以下であり、0℃における動粘性率が異なる種々の液
晶材料をそれそれ封入して楔型液晶セルを作製し、20
℃および0℃において、WR:2msec、W2nd:
125μsec、VR:25vが共通であり、V2nd
が2.0vと4.0vで異なる2種類の駆動波形をフレ
ーム周波数50Hzでそれぞれ印加し、U状態とT状態
の境界の位置のセルギヤップとねじれピッチ(p)か
ら、この2種の波形によるd/pマージン(U状態、T
状態の選択が可能になるd/p範囲)をを求め、20℃
→0℃の変化による、d/pマージンの減少量と、U状
態、T状態の選択が可能になるd/p範囲中心値のシフ
ト量を調へた。その結果を表3に示す。0℃における動
粘性率が40mm2/s以下の場合に低温化によるd/
pマージンの減少量と、U状態、T状態の選択が可能に
なるd/p範囲中心値のシフト量がともに小さいことが
わかった。
【0040】
【表5】
【0041】
【表6】
【0042】実施例32〜36および比較例12〜14 実施例1で作製した液晶セルの作製過程とほほ同様であ
り、Δεが異なる種々の液晶材料をそれぞれ封入して楔
型液晶セルを作製し、20℃において、WR:2mse
c、W2nd:125μsec、VR:25vが共通で
あり、V2ndが2.0vと4.0vで異なる2種類の
駆動波形をフレーム周波数50Hzでそれぞれ印加し、
U状態とT状態の境界の位置のセルギヤップとねじれピ
ッチ(p)から、この2種の波形によるd/pマージン
(U状態、T状態の選択が可能になるd/p範囲)を求
めた。その結果を表4に示す。Δεとが概ね3.0以上
の場合は比較的大きなd/pマーシンが得られるが、
3.0より小さい場合には得られるd/pマージンが小
さいことがわかった。
【0043】
【表7】
【0044】実施例37 実施例2で作製した液晶セルの作製過程と同様にして、
走査電極と信号電極による画素がマトリクス状に配列し
た液晶パネルを作製し、概ね図8に示すような構成の液
晶表示装置を作製した。この装置には、装置の使用者が
駆動波形におけるV2nd(U)およびV2nd(T)
の2つのV2ndのうちのV2nd(T)を任意の値に
調整できるような回路および調整ツマミ(可変抵抗:
A)と、V2nd(U)とV2nd(T)の差を調節す
る調整ツマミ(可変抵抗B)を設けた。駆動波形の基本
設定条件は、WR:2msec、W2nd:125μs
ec、VR:25vとし、またV2nd(U)とV2n
d(T)の差を2vに設定した。
【0045】まず20℃において、画像調整用信号を入
力してU状態、T状態の選択が適切に行われるように調
整ツマミでV2nd(T)を調整した。このときのV2
nd(T)は2.0vてあり、したがってV2nd
(U)は4.0vであった。次に表示装置が置かれた環
境温度を40℃にして1時間静置したところ、U状態の
選択が良好に行われていないことが確認されたが、V2
nd(T)の調整ツマミでV2ndを増大させる方向に
調整したところ、U状態、T状態の選択が適切に行われ
るようになった。そのときのV2nd(T)を調べたと
ころ2.8vであり、したがってV2nd(U)は4.
8vであった。次に表示装置が置かれた環境温度を0℃
にして1時間静置したところ、T状態の選択が全く行わ
れす、常にU状態が選択されていることが確認された
が、V2nd(T)の調整ツマミでV2ndを減少させ
る方向に調整したところ、U状態、T状態の選択が適切
に行われるようになった。そのときのV2nd(T)を
調べたところ0.7vであり、したがってV2nd
(U)は2.7vであった。
【0046】実施例38 実施例37の液晶表示装置に、さらに液晶パネルの温度
を計測する温度センサー、および計測された温度に応じ
てV2nd(U)およびV2nd(T)を予めプログラ
ミングされた値にするための回路(C)を設け、図9に
しめすような構成の液晶表示装置を作製した。駆動波形
の基本的設定条件は、WR:2msec、W2nd:1
25μsec、VR:25vとした。V2ndについて
は、同様の材料およびセルパラメータの系についての前
述の実施例における、U状態、T状態の選択が可能にな
るd/p範囲の、温度依存およびV2nd依存のデー
タ、さらに図10に示す、選択される準安定状態に関す
るd/pと2ndパルス波高値の関係のデータを用い
て、計測された各温度に対する適切なV2nd(U)お
よびV2nd(T)をプログラミングした。この液晶表
示装置が置かれた環境温度を0℃から40℃の範囲内で
変化させながら、画像調整用信号を入力してU状態、T
状態の選択が適切に行われるかどうかを調べたところ、
該温度範囲内では常に良好なU状態、T状態の選択が行
われることが確認できた。
【0047】実施例39 実施例38で用いた液晶表示装置の液晶表示パネルを、
画素に対応するように一方の基板にマトリクス状にR、
G、Bのカラーフィルタを形成して作製した液晶表示パ
ネルとした。駆動波形に関する設定はすべて実施例38
と同様にした。この液晶表示装置が置かれた環境温度を
0℃から40℃の範囲内で変化させながら、画像調整用
信号を入力してU状態、T状態の選択が適切に行われる
かとうかを調へたところ、該温度範囲内では常に良好な
U状態、T状態の選択が行われ、良好なカラー表示が行
われることを確認した。
【0048】以下、本発明の実施態様を示す。 1.配向処理の方向が略平行であって、基板との界面で
の液晶分子の傾きが上下基板で略平行となるように配向
処理が施された一対の透明電極基板間に、液晶層厚の1
倍から3倍の自然ねじれピッチを有する、誘電異方性が
正であるカイラルネマティック液晶を挟持し、電圧を印
加してフレデリクス転移を生じさせた後の緩和状態とし
て、厚み方向への液晶分子のねじれ角が略360゜であ
る第一の配向状態と、液晶分子のねじれ角が略0゜であ
る第二の配向状態の2つの準安定状態を有するように構
成され、かつ前記液晶層にフレデリクス転移を生じさせ
てリセット状態にするためのリセット電圧を印加し、そ
の後2つの準安定状態のいずれか一方を選択するための
選択電圧を印加し、さらに該選択された準安定状態を維
持するための電圧を印加することができる液晶表示装置
において、前記2つの準安定状態のいずれか一方を選択
するための2つの選択電圧がそれぞれが可変である電圧
パルスであることを特徴とする液晶表示装置および該液
晶表示装置を用いた駆動方法。 2.2つの準安定状態のいずれか一方を選択するために
それぞれが可変である2つの選択電圧が、温度の上昇
(前記U状態、T状態の境界d/p値が減少する)に対
しては、2つの2ndパルス波高値〔V2nd(U)お
よびV2n(V)〕を増大させ、逆に温度の下降(前記
U状態、T状態の境界d/p値が増大する)に対して
は、2つの2ndパルス波高値〔V2nd(U)および
V2nd(V)〕を減少させて調整するものである前記
1の液晶表示装置および該液晶表示装置を用いた駆動方
法。
【0049】3.一対の透明電極基板にはそれそれ走査
電極群、信号電極群が配置され、それらの群によって構
成される画素がマルチプレクス駆動されることを特徴と
する前記1〜2の液晶表示装置および該液晶表示装置を
用いた駆動方法。 4.非選択電圧が、初期状態から2つの準安定状態の内
の少なくとも一方に変化させるに要する電圧しきい値
(Vth)よりも小さいこと、すなわち、V2nd
(U)−V2nd(T)がVthの2倍よりも小さい前
記1〜3の液晶表示装置および該液晶表示装置を用いた
駆動方法。 5.非選択電圧が2つの準安定状態間の臨界値(Vc)
よりも小さいこと、すなわち、V2nd(U)−V2n
d(T)が臨界値(Vc)の2倍よりも小さい電圧パル
スである前記1〜4の液晶表示装置および該液晶表示装
置を用いた駆動方法。
【0050】6.液晶層に封入された液晶晶材料が動粘
性率が20℃で17mm2/s以下のものである前記1
〜5の液晶表示装置および該液晶表示装置を用いた駆動
方法。 7.液晶層に封入された液晶晶材料が、0℃において、
動粘性率が40mm2/s以下のものである前記6の液
晶表示装置および該液晶表示装置を用いた駆動方法。 8.液晶層に封入された液晶材料が、誘電異方性(Δ
ε)が3.0以上の液晶材料である前記1〜7の液晶表
示装置および該液晶表示装置を用いた駆動方法。
【0051】9.2つの2ndパルス波高値(2つの準
安定状態のいずれか一方を選択するための選択電圧)を
任意の値に調整する機構を有する請求項1〜8のいずれ
かに記載の液晶表示装置および該液晶表示装置を用いた
駆動方法。 10.2つの2ndパルス波高値の調整は、それそれ独
立した調整つまみ等て行なわれてもよい前記9の液晶表
示装置および該液晶表示装置を用いた駆動方法。 11.2つの2ndパルス波高値の調整は1つの調整つ
まみ等によって2つの2ndパルス波高値が連動して変
化することにより行なわれる前記9の液晶表示装置およ
び該液晶表示装置を用いた駆動方法。
【0052】12.温度センサーを設け、液晶表示素子
がおかれた環境の温度に対応して、2つの2ndパルス
波高値を自動調整する機構を設けた前記1〜11の液晶
表示装置および該液晶表示装置を用いた駆動方法。 13.2つの2ndパルス波高値を自動調整する機構
が、使用する液晶材料やセルキヤップおよびd/p等の
セルパラメータの設定条件における、図3に示したよう
なU状態、T状態の境界d/p値と2ndパルス条件の
関係についての温度依存性を予め把握し、温度による前
記境界d/p値の変化が生じても、U状態、T状態の任
意な選択が可能であるような2つの2ndパルス波高値
〔V2nd(U)およひV2nd(T)〕をその温度に
対してプログラミングしたプログラムを有し、かつ温度
センサーにより液晶表示素子がおかれた環境の温度を計
測した結果と前記プログラムを利用して、その環境の温
度に対応した2つの2ndパルスの一方が入力信号に従
って印加されるような機構である液晶表示装置および該
液晶表示装置を用いた駆動方法。
【0053】
【効果】1.U状態、T状態の任意な選択が可能である
d/p範囲を、環境温度による両状態の境界d/p値の
変化に追従させ、正常に動作する温度範囲を拡大するこ
とが可能な液晶表示装置およびその駆動方法が得られ
る。 2.表示容量が大きくかつ正常に動作する(U状態、T
状態の選択が正常に行われる)温度範囲が広い表示装置
およびその駆動方法が得られる。 3.選択期間に選択した準安定状態の確実な維持を可能
とする液晶表示装置およびその駆動方法が得られる。 4.選択期間における準安定状態の確実な選択を可能と
する液晶表示装置およびその駆動方法が得られる。
【0054】5.使用環境温度の中心となる常温(室
温)付近でのd/pマージン(U状態、T状態の選択が
可能なd/p範囲)の拡大を可能とする液晶表示装置お
よびその駆動方法が得られる。 6.温度の低下によるd/pマージンの減少およびU状
態、T状態の選択が可能なd/p絶対値の範囲の変化が
比較的小さく、かつ正常に動作する(U状態、T状態の
選択が正常に行われる)温度範囲の拡大を可能とする液
晶表示装置およびその駆動方法が得られる。 7.d/pマージン(U状態、T状態の選択が可能なd
/p範囲)の拡大を可能とする液晶表示装置およびその
駆動方法が得られる。
【0055】8.TN方式の液晶表示装置においても広
い温度範囲において良好な表示性能を維持する液晶表示
装置およびその駆動方法が得られる。 9.液晶表示装置あるいは液晶表示装置を搭載した機器
の使用者が、特別な画像調整操作を何等行なわなくて
も、BTN方式の液晶表示装置においても広い温度範囲
において良好な表示性能を維持する液晶表示装置および
その駆動方法が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるBTN(双安定ねじれネマティ
ック)方式の液晶表示素子の一構成例を示す模式断面図
である。
【図2】各印加波形とそれに対する光学的応答を示す図
である。 図2aは単極性パルス波形で2ndパルス電圧が臨界値
以下の場合 図2bは交流パルス波形で2ndパルス電圧が臨界値以
下の場合 図2cは単極性パルス波形で2ndパルス電圧が臨界値
以上の場合 図2dは交流パルス波形で2ndパルス電圧が臨界値以
上の場合
【図3】フレデリクス転移後に選択される準安定状態に
関する、d/pと2ndパルス波高値の関係をモデル的
に示した図である。
【図4】固定した波形条件におけるU状態、T状態の選
択が可能なd/p絶対値範囲の温度による変化の傾向を
モデル的に示す図である。
【図5】U状態およびT状態の選択可能なd/p範囲の
温度依存を示す図である。
【図6】0℃におけるU状態およびT状態の選択可能な
d/p範囲の温度依存を示す図である。
【図7】40℃におけるU状態およびT状態の選択可能
なd/p範囲の温度依存を示す図である。
【図8】実施例37の液晶表示装置の構成を示す図であ
る。
【図9】実施例38の液晶表示装置構成を示す図であ
る。
【図10】実施例38の液晶表示装置の駆動に用いる、
選択される準安定状態に関するd/pと2ndパルス波
高値の関係のデータを示す図である。
【符号の説明】
11 下基板 12 上基板 21 液晶層に電圧を印加するための透明電極 22 液晶層に電圧を印加するための透明電極 31 液晶を配向させるためための配向膜 32 液晶を配向させるためための配向膜 41 透明電極 42 透明電極 d 液晶層厚 p 液晶のねじれピッチ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配向処理の方向が略平行であって、基板
    との界面での液晶分子の傾きが上下基板で略平行となる
    ように配向処理が施された一対の透明電極基板間に、液
    晶層厚の1倍から3倍の自然ねじれピッチを有する、誘
    電異方性が正であるカイラルネマティック液晶層を挟持
    し、該液晶層に電圧を印加してフレデリクス転移を生じ
    させた後の緩和状態として、厚み方向への液晶分子のね
    じれ角が略360゜である第一の配向状態と、液晶分子
    のねじれ角が略0゜である第二の配向状態の2つの準安
    定状態を有するように構成され、かつ前記液晶層にフレ
    デリクス転移を生じさせてリセット状態にするためのリ
    セット電圧を印加し、その後2つの準安定状態のいずれ
    か一方を選択するための選択電圧を印加し、さらに該選
    択された準安定状態を維持するための電圧を印加するこ
    とができる液晶表示装置において、前記2つの準安定状
    態のいずれか一方を選択するための2つの選択電圧がそ
    れぞれが可変である電圧パルスであることを特徴とする
    液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 一対の透明電極基板にはそれそれ走査電
    極群、信号電極群が配置され、それらの群によって構成
    される画素がマルチプレクス駆動される請求項1に記載
    の液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 非選択電圧が、初期状態から2つの準安
    定状態の内の少なくとも一方に変化させるに要する電圧
    しきい値(Vth)の2倍よりも小さい請求項1〜2の
    いずれかに記載された液晶表示装置。
  4. 【請求項4】 2つの準安定状態のいずれか一方を選択
    するための2つの選択電圧の差が、2つの準安定状態間
    の臨界値(Vc)よりも小さい電圧パルスである請求項
    1〜3のいずれかに記載された液晶表示装置。
  5. 【請求項5】 液晶層に封入された液晶晶材料が動粘性
    率が20℃で17mm2/s以下のものである請求項1
    〜4のいずれかに記載の液晶表示装置。
  6. 【請求項6】 液晶層に封入された液晶晶材料が、0℃
    において、動粘性率が40mm2/s以下のものである
    請求項5に記載された液晶表示装置。
  7. 【請求項7】 液晶層に封入された液晶材料が、誘電異
    方性(Δε)が3.0以上の液晶材料である請求項1〜
    6のいずれかに記載の液晶表示装置。
  8. 【請求項8】 2つの2ndパルス波高値(2つの準安
    定状態のいずれか一方を選択するための選択電圧を任意
    の値に調整する機構を有する請求項1〜7のいずれかに
    記載の液晶表示装置。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載の液晶表
    示装置を用いることを特徴とする液晶表示装置の駆動方
    法。
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