JP2000027169A - 縦型突き固め装置 - Google Patents

縦型突き固め装置

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JP2000027169A
JP2000027169A JP10360678A JP36067898A JP2000027169A JP 2000027169 A JP2000027169 A JP 2000027169A JP 10360678 A JP10360678 A JP 10360678A JP 36067898 A JP36067898 A JP 36067898A JP 2000027169 A JP2000027169 A JP 2000027169A
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container
tamping
vibration
vertical
vibrating
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JP10360678A
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English (en)
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Shoichi Sakurai
昭一 桜井
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Original Assignee
NIPPON MAIN TEC KK
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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 掘削作業により排出された土等を、狭い場所
であっても、円滑にかつ強力に突き固めることができ、
しかも軽量でコンパクトな構成であり、搬送も容易な縦
型突き固め装置を提供する。 【解決手段】 突き固め材料Wを加圧する加圧手段23
と、振動を加える振動手段20とを有する縦型突き固め
装置において、加圧手段23が、振動手段20の振動加
圧による反力より大きな加圧力で当該振動手段20を加
圧するようにしたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、掘削によ
り排出された土や廃材等の建設発生土、金属くず、建設
廃材あるいは汚泥等の建設廃棄物、あるいは雪、水分を
含む灰、地面等(以下突き固め材料)を突き固め固化す
る縦型突き固め装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、例えば、建設発生土あるいは
建設廃棄物等の建設副産物あるいは水分を含む灰等のよ
うな含水物を固化するものとして、プレス装置が使用さ
れている。
【0003】このプレス装置は、多孔質のプレートから
なる箱体内に含水物を投入し、加圧するというもので、
加圧により水分あるいはガスを除去するようにしてい
る。
【0004】しかし、生ゴミ等のような比較的少量のも
のを固化する場合には、このような装置であっても問題
はないが、地下鉄工事等の掘削作業により排出される土
のように多量の建設副産物等を処理する場合には、この
ような装置では、実質的に使用することができず、問題
となっている。
【0005】特に、地下鉄工事の掘削作業現場は、極め
て狭小な場所であるために、排土は流れ作業的に次々と
ダンプカー等にそのまま積載することができず、一時的
に狭小な場所に溜め置かれた後に処分される。
【0006】この排土の処理方法としては、遠心分離機
を作業現場に持ち込み、この遠心分離機により掘削作業
により排出された土から水分等を遠心分離し、容積と重
量を低減するというものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような遠
心分離機による土の処理は、作業性が悪く、多量の土を
処理することができないという不具合がある。
【0008】また、掘削された土を作業現場で一時的に
保存すると、狭小な作業スペースがより狭小になり、掘
削作業の効率を低下させる大きな要因となっている。
【0009】特に、従来の排土の処理において使用され
ている突き固めは、単に土を加圧し、容積を低減すれば
良いというものであるために、十分固化したものではな
く、再利用しようとしても利用価値が低いものとなって
いる。
【0010】かかる点に鑑み、本件出願人は、先に走行
可能な台車上に水平作動式の突き固め装置を載置し、突
き固め容器内に投入された突き固め材料に振動を加えつ
つ加圧し固化させるようにした突き固め装置を提案した
(特開平7−290288号公報参照)。
【0011】この装置は、狭小な作業スペースでも突き
固め装置自体を搬送できることから、地下鉄工事現場に
おける排土処理には有効なものであるが、水平に突き固
める横押し式であるために、処理量が少なく、また重力
の影響を受け、容器内の材料全体を均一に突き固めるこ
とができないという不具合がある。
【0012】本発明は、上述した従来技術に伴う課題を
解決するためになされたもので、建設副産物等を、円滑
にかつ強力に材料全体を均一に突き固めることができる
軽量でコンパクトな構成の縦型突き固め装置を提供する
ことにあり、特に、突き固めた後の結果物が極めて堅
く、仮に内部に水溶性物質あるいは放射性物質等を混入
して突き固めても前記物質の溶出あるいは放射が生じる
ことがなく、建築資材等として再利用することも可能な
程度とすることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記す
る手段により達成される。
【0014】(1)突き固め容器内に投入された突き固
め材料を垂直に加圧する加圧手段と、前記突き固め材料
に上下振動を加える振動手段とを有する縦型突き固め装
置において、前記加圧手段は、前記振動手段の振動加圧
による反力より大きな加圧力で当該振動手段を加圧する
ようにしたことを特徴とする縦型突き固め装置。
【0015】(2)前記加圧手段は、前記振動手段を直
接加圧するようにしたことを特徴とする縦型突き固め装
置。
【0016】(3)前記突き固め容器は、前記振動手段
及び前記加圧手段による前記突き固め材料に対する加圧
力を受ける受け板上に昇降可能に載置されたことを特徴
とする縦型突き固め装置。
【0017】(4)前記突き固め容器は、容器本体内に
垂下されかつ前記振動手段及び前記加圧手段による前記
突き固め材料の振動加圧時に、突き固め材料内の水分や
ガスが内部に入り込むようにした1本もしくは複数本の
多孔性パイプを有することを特徴とする縦型突き固め装
置。
【0018】(5)前記多孔性パイプは、前記振動手段
の加圧板と小許の間隙を介して挿通し、かつ内部にかき
取り部材を有し、前記容器本体と共に引き上げられると
き、当該多孔性パイプ内外に付着した突き固め材料をそ
ぎ落とすようにしたことを特徴とする縦型突き固め装
置。
【0019】(6)前記振動手段は、前記加圧板と連結
部材を介して連結され、当該連結部材は、前記振動手段
に取り付けられる基部と、前記加圧板上の複数の箇所に
取り付けられる脚部とを有していることを特徴とする縦
型突き固め装置。
【0020】(7)本体フレームを有し、この本体フレ
ームの下部に設けられた受け板上に昇降可能に突き固め
容器を載置し、当該突き固め容器内に投入されかつ前記
受け板により支持された突き固め材料を加圧手段により
加圧するとともに振動手段により上下振動を加えるよう
にした縦型突き固め装置において、前記本体フレーム
は、前記振動手段が前記加圧手段により内部で昇降する
ように設けられた内部フレームと、この内部フレームを
外部から覆うように設けられた外部フレームとからな
り、当該内部フレームと外部フレームとの間には、内部
フレームから外部フレームに伝達される振動を吸収する
弾性支持部と、両フレーム間の相対的移動変位を可能と
する案内手段が介在されていることを特徴とする縦型突
き固め装置。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施の形態を説明する。図1は本発明の一実施の形態に
係る縦型突き固め装置を示す概略側面図、図2は同縦型
突き固め装置の使用状態を示す一部破断概略側面図、図
3は図2の概略平面図である。
【0022】本実施の形態に係る縦型突き固め装置は、
台車に搭載された移動式の縦型突き固め装置であるが、
まず、これについて概説すれば、図1〜3に示すよう
に、走行可能な台車Dと、この台車D上に載置された本
体フレーム10と、この本体フレーム10内に設けられ
た振動手段20と、この振動手段20に荷重を加える加
圧手段23と、突き固められる材料Wが収容される突き
固め容器40と、前記本体フレーム10に沿って昇降し
得るように構成されるとともに脱着自在とされたホッパ
ー部Hとから構成されている。
【0023】そして、この縦型突き固め装置は、ホッパ
ー部H内で予め水分等が遠心分離された材料Wを、突き
固め容器40内に導き、ここで強固に振動加圧して水分
やガスを除去して突き固めた後に、外部に排出するよう
にしている。
【0024】前記台車Dは、基台5上に、キャビン1、
エンジン部2、作動油タンク3(図3参照)等が載置さ
れ、前記エンジン部2によりキャタピラ4を駆動するこ
とにより走行するようになっているが、この台車Dの前
方には、後述する本体フレーム10を支持する支持枠6
が設けられ、この支持枠6を作動アーム7と油圧シリン
ダ装置8により、本体フレーム10が起立状態の位置
と、後倒して台車D上で略水平状態となる位置との間で
回動し得るように構成している。
【0025】このようにすれば、装置を搬送する場合に
は、上下寸法が小さくなり、比較的狭小な場所でも搬入
することができ、利便性が向上する。
【0026】ただし、この本体フレーム10は、使用時
には立設するが、この場合に、地面に対する上下方向位
置が問題となることもあるため、この高さ調節用とし
て、前記支持枠6の上部と本体フレーム10の上部との
間に高さ調節シリンダ9が設けられている。
【0027】図4は支持枠と本体フレームとを示す概略
側面説明図、図5は本体フレーム部分の概略を示す水平
断面図、図6は図5の要部拡大図である。本体フレーム
10は、図4,5に示すように、内部フレーム11と、
この内部フレーム11を外部から覆うように設けられた
外部フレーム12とからなり、当該内部フレーム11と
外部フレーム12との間には、内部フレーム11から外
部フレーム12に伝達される振動を吸収する弾性支持部
13と、両フレーム11,12間の相対的移動変位を可
能とする案内手段Gが複数介在されている。
【0028】前記内部フレーム11は、図5に示すよう
に、水平断面が略矩形状をしたもので、四隅にガイドポ
スト11aが設けられ、これらガイドポスト11a間
に、アングル材等から構成された補強フレーム材11b
が設けられている。
【0029】また、この矩形状の内部フレーム11の外
周を包囲するように設けられた外部フレーム12もほぼ
同様の構成であり、四隅にガイドポスト12aが設けら
れ、これらガイドポスト12a間に補強フレーム材12
bが設けられた構造となっている。この結果、本体フレ
ーム10は、構造材により構成されることになるので、
全体の重量が軽減され、またコスト的にも有利となる。
【0030】この内部フレーム11と外部フレーム12
との間には、内部フレーム11から外部フレーム12に
伝達される振動を吸収する弾性支持部13と、両フレー
ム間の相対的移動変位を可能とする案内手段Gが介在さ
れている。
【0031】この案内手段Gは、図5,6に示すよう
に、ガイドポスト11a,12aのコーナー部分の間に
設けられ、両フレーム11,12間の間隔を保持する機
能と、一方のフレームと他方のフレームとの間の相対的
移動を保障する機能とを発揮するものである。
【0032】この案内手段Gは、ガイドポスト11aに
取り付けられた一対のローラ支持アーム14aにゴム等
の弾性部材14b及びブラケット14cを介して回転軸
14dが取り付けられ、この回転軸14dにガイドロー
ラ14eが回動可能に支持されたもので、弾性支持され
たガイドローラ14eにより両フレーム11,12が相
互に円滑に移動変位し得るようにしている。
【0033】ただし、この案内手段Gは、上述したもの
に限定されるものではなく、両フレーム11,12が相
互に摺動し得るように凹凸嵌合したもの、あるいは両フ
レーム11,12相互間にポリテトラフロオロエチレン
樹脂(商品名、テフロン樹脂)等を介在したもの等によ
り構成してもよい。
【0034】また、本実施の形態では、フレーム10
は、1つの内部フレーム11の外周を覆うように外部フ
レーム12が設けられているが、場合によっては、内部
フレーム11の外周を多層の外部フレーム12が覆うよ
うに構成しても良い。
【0035】なお、図4,7,8等においては、簡単の
ために、コーナー部分に設けられている案内手段Gを簡
略化して記載している。
【0036】図7,8は図5の7−7線、8−8線に沿
う断面相当図で、本体フレームと振動手段及び加圧手段
を示している。前記弾性支持部13は、図7,8より明
らかなように、内部フレーム11と外部フレーム12の
両者からそれぞれ突出されブラケット13aと、これら
ラケット13a間に介装されたばね部材13bとから構
成されており、両フレーム11,12相互間に多数設け
られ、このばね部材13bの弾性により振動を吸収する
ようになっている。
【0037】この弾性支持部13は、図示はしていない
が、大径のばねと、小径のばねとから構成することが好
ましい。通常、ばねは、ばねの線径や捩じりピッチが同
じの場合には、大径のばねは、クッション性が高いが、
反発力は弱く、小径のばねは、クッション性が低いが、
反発力は強いという特徴があるので、両者を併用すれ
ば、クッション性及び反発力がともに優れたものとな
る。
【0038】ただし、この弾性支持部13は、必ずしも
ばねを使用したもののみに限定されるものではなくゴム
あるいは合成ゴム等を使用しても良い。
【0039】この内部フレーム11の内部構成について
概説すれば、図7,8に示すように、底部にベルトコン
ベア部50が設けられ、このベルトコンベア部50上に
突き固め容器40が昇降可能に載置され、この突き固め
容器40の内周面上部に加圧板21が密着シールされて
設けられ、この加圧板21に前記振動手段20が載置さ
れ、この振動手段20を加圧手段23が加圧するように
なっている。
【0040】さらに、詳述する。図9は振動手段の取り
付け状態を示す要部断面図であり、この振動手段20
は、図8,9に示すように、内部フレーム11内に設け
られた後述する容器40内の突き固め材料Wに上下振動
を加えるものであり、当該突き固め材料Wに接して振動
加圧する加圧板21と、当該加圧板21に連結部材20
aを介して上下方向の振動を加える一対の振動装置22
と、これら両振動装置22を一括して支持するフレーム
部材29とを有している。
【0041】ここで使用される振動装置22としては、
突き固め材料Wに上下方向の振動を加えるものであれ
ば、電動式あるいは流体圧(空圧、油圧、水圧を含む)
式等どのような駆動方式のものでも良いが、好適には、
例えば、特公昭59−1883号公報あるいは特公昭6
3−50562号公報等に開示されているような油圧駆
動により上下振動を生じさせるものが使用される。ただ
し、本発明は、何等このような振動装置に限定されるも
のではないことはいうまでもない。
【0042】この振動装置22は、連結部材20aを介
して加圧板21と連結されているが、この連結部材20
aは、図7〜9に示すように1本のシャフトであっても
良いが、好ましくは、図10に示すように、前記振動装
置22の下部に取り付けられる基部20bと、前記加圧
板21上の複数の箇所に取り付けられる脚部20cとを
有するように構成することが好ましい。
【0043】突き固め材料Wを加圧する場合には、突き
固め材料Wの表面が平滑であるとは限らず、また平滑で
あっても材料自体に軟弱な部分と固い部分が存在するこ
ともあり、このような突き固め材料Wを加圧したとき、
加圧による反力が加圧板21全体にわたり均一に作用し
ないこともある。このような反力が1本のシャフトであ
る連結部材20aに伝わると、連結部材20aの基端部
分に大きな集中応力が作用し、クラックが生じる虞れが
ある。
【0044】また、加圧板21に伝達される振動は、加
圧板21を通り直線的に突き固め材料Wに伝播され、突
き固め材料Wに入ると、放射状に拡がる性質を有してい
るので、分岐された脚部20cにより複数の点で加圧板
21に振動を伝達すると、突き固め材料Wは複数の方向
からの振動による相乗効果により突き固めが促進され
る。
【0045】このため、本実施の形態では、加振ポイン
トを複数にしかつ集中応力の発生を回避するために、連
結部材20aの下端部分を複数の脚部20cとなるよう
に分岐している。
【0046】この分岐は、加圧板21の形状を考慮して
行なうことが好ましい。例えば、四角形の加圧板21で
あれば、図11(A)に示すように、四等分した各部分
の中心と基部20bとを連結するように4点とする。た
だし、加圧板21の中心部分との連結を加えて5本とし
ても良い。また、図11(B)(C)に示すように、円
形の場合には3本乃至4本、5角形の場合には5本乃至
6本等とすることが好ましい。
【0047】なお、前記加圧板21には、外周面に前記
突き固め容器40の内周面との間のシール性を高めるた
めにシール部材Sが設けられている。
【0048】前記加圧手段23は、振動手段20を垂直
方向下方に加圧する一対の油圧シリンダ装置であり、当
該油圧シリンダ装置の上端は、前記内部フレーム11の
頂板に取り付けられ、下端は、振動手段20のフレーム
部材29の側端部を加圧するように取り付けられてい
る。この加圧手段23は、振動手段20を加圧する機能
のみでなく、当該振動手段20を内部フレーム11内で
昇降させる昇降手段としても機能するものである。
【0049】特に、本実施の形態では、加圧手段23
は、振動手段20の振動加圧による反力より大きな加圧
力で当該振動手段20を直接加圧するようにしている。
【0050】加圧手段23による加圧力が、振動手段2
0の振動加圧による反力と等しいか若しくは小さい場合
には、振動手段20の振動加圧力が材料Wを突き固める
力として機能せず、加圧手段23と材料Wとの間で振動
しているのみの状態となり、容器本体40内の材料Wに
対する突き固めスピードは遅いか、場合によっては十分
な突き固めができず、作業性が悪いものとなる。
【0051】しかし、加圧手段23による加圧力が、振
動手段20の振動加圧による反力より大きいと、加圧手
段23による加圧力が振動手段20の振動加圧力に加わ
り、両者が加算された大きな力が材料Wを突き固める力
として機能する。この結果、振動手段20の振動により
材料Wの微粒子が微粒子相互の隙間に入り込みを促進
し、また一旦入り込んだ微粒子が元に戻ろうとする力を
封じ込め、極めて短時間の内に体積を低減することがで
き、突き固めの作業性を著しく高めることになる。これ
は、振動加圧の状態を変更しつつ突き固める実験を行な
った場合に、不十分な力あるいは不十分な振動状態で加
圧したとき突き固め材料Wが膨張現象を起こすことから
も立証されている。
【0052】図12は突き固め容器を略示した一部破断
概略斜視図、図13は振動加圧中の力の伝達状態を示す
説明図である。前記突き固め容器40は、図12に示す
ように、下端が開放されかつ側部に材料投入口41が開
設された容器本体42と、頂板43を貫通して垂下され
た2本の多孔性パイプ44とを有し、前記頂板43には
油圧シリンダ等により構成された昇降手段45が連結さ
れている。
【0053】この昇降手段45は、容器本体42ととも
に多孔性パイプ44を昇降させるものであり、当該昇降
手段45を下降動作することにより容器40を、後述の
ベルトコンベア部50上に載置し、この状態で投入口4
1から材料Wが投入されると、前記振動装置22により
材料Wを突き固め、突き固め後は、昇降手段45により
容器本体42とともに多孔性パイプ44を上昇させるよ
うにしている。
【0054】多孔性パイプ44を容器本体42内に設け
た理由を説明する。材料Wの突き固めは、図13に示す
ように、容器40内に材料Wがキッチリと充填された状
態のものを上方から加圧するので、上方から加えられる
力や振動は、破線で示すように、下方に向かって末広が
りに伝播され、容器40の下部で横向きに作用し、隅ま
で伝わり、図中破線A,Aで囲まれる範囲内の材料Wを
突き固める。また、容器40の下部に作用した力や振動
は、その反力等が上方に向かって末広がりに伝播され
る。
【0055】この結果、材料Wの内部付近は、強力に突
き固められることになるが、ここで、水分は、非圧縮性
であることから、この水分を材料Wの内部から速やかに
除去すれば、材料Wの突き固めが速やかに行なわれるよ
うになる。
【0056】このため、本実施の形態では、容器40内
に多孔性パイプ44を設け、この材料Wの内部から水分
やガスを速やかに除去し、短時間の内に強力な突き固め
が可能となるようにしている。
【0057】図14は多孔性パイプと内部に設けられた
かき取り部材を示す一部破断概略斜視図である。この図
14に示すように、多孔性パイプ44は、内外に多孔性
パイプ44a,44bを有する二重構造とされ、その間
に水分を漉す濾材Rとして機能する化学繊維R1 ,R2
が設けられている。これは、材料Wを突き固めるとき、
材料Wの一部が多孔性パイプ44の内部に入り込むのを
防止し、極力水分やガスをパイプ44内に取り込むよう
にするためである。
【0058】また、二重構造の多孔性パイプ44a,4
4bの外部に付着した土の清掃作業を容易にするため
に、本実施の形態では、多孔性パイプ44の外周面と振
動手段20の加圧板21との間を小許の間隙とし、多孔
性パイプ44内にはかき取り部材47が設けられてい
る。
【0059】これは、容器40と共に多孔性パイプ44
を引き上げるとき、パイプ44の内周面に付着した土
は、当該多孔性パイプ44内に設けられたかき取り部材
47によりそぎ落し、パイプ44の外周面に付着した土
は、加圧板21によりそぎ落すためである。
【0060】前記かき取り部材47は、内部フレーム1
1の上部に掛け渡された固定フレーム48(図7,8参
照)を利用して取り付けられており、この固定フレーム
48に位置固定のバー49の上端を取り付け、このバー
49の下端に3層のピストン状の頭部47aを設け、突
き固め容器40及び加圧板21と、多孔性パイプ44と
の間で相対的な移動があれば、この頭部47a及び加圧
板21により多孔性パイプ44内外の材料Wをそぎ落と
すようにしている。
【0061】なお、この3層のピストン状の頭部47a
には、好ましくは、ピストンリング(図示せず)が3本
取り付けられ、当該ピストンリングのスリットが軸線に
対して斜めに傾斜するように、しかもこれらスリットが
相互に軸線方向同じ位置とならないように構成すること
である。このようにすれば、パイプ44の内周面に付着
した土を確実に除去することができ、またガスが元の材
料W内に入り込む虞れもない。
【0062】図15はベルトコンベア部分の概略正面
図、図16はベルトコンベア部分の縦断面図である。前
記ベルトコンベア部50は、図15,16に示すよう
に、前記内部フレーム11の底部に手動により横方向移
動可能とされるように設けられている。
【0063】このベルトコンベア部50は、前記突き固
め容器40自体と突き固め時の力を受けるための受け板
51を有している。
【0064】この受け板51は、図16に示すように、
側部に凹溝51aを有し、この凹溝51aに、内部フレ
ーム11より内方に突出された複数の支持ロッド57が
ベアリング等を介して嵌挿され、当該内部フレーム11
に対し、矢印で示す水平方向に手動で移動可能とされて
いる。
【0065】このようにしたのは、ベルトコンベア部5
0上で突き固められたものを簡単に外部に引き出すこと
ができるようにするためである。
【0066】この受け板51上には、ベルト52が走行
可能に設けられている。このベルト52は、両端に設け
られたプーリ53に卷回されているが、このプーリ53
は、同軸的に取り付けられたスプロケット54、チェー
ン55及びモータ(図示せず)を介して駆動される。
【0067】このように本実施の形態のベルトコンベア
部50は、前記内部フレーム11の底部上に設けられて
いるので、この内部フレーム11の上部に設けられてい
る前記振動装置22や加圧手段23の突き固め力が材料
Wを介してベルトコンベア部50に伝わっても、この内
部フレーム11内で相殺され、他に伝播することはな
い。
【0068】図17はホッパー部の概略正面断面図、図
18はホッパー部が上昇限にある状態の概略側面断面図
である。前記ホッパー部Hは、図4に示すように、前記
本体フレーム10の前方に設けられたホッパー支持部6
0を介して着脱自在に取り付けられている。このホッパ
ー支持部60は、支柱60aを有し、この支柱60a
に、ホッパー部Hが係止されるフック60bが昇降装置
(図示せず)により昇降可能に設けられている。
【0069】この昇降装置は、例えばフォークリフトの
前端に設けられたフォークを昇降させるものと同様のも
のであり、周知に属するため詳述は避けるが、簡単に説
明すれば、油圧装置によりスプロケットを昇降させ、こ
のスプロケットに卷回したチェーンを介してフック60
bを昇降させるようにしたものである。
【0070】ホッパー部Hは、図17,18に示すよう
に、上部には、地下鉄工事の掘削作業現場から排出され
た土を、前記容器40内に投入する前に、予め遠心分離
して土中の水分を除去するドラム部61と、このドラム
部61の下部に設けられ、この縦型突き固め装置をブル
ドーザとして使用する場合の排土板となるドーザ部62
と、このドーザ部62の中心部に設けられ、ドラム部6
1を駆動する駆動部63とを有している。
【0071】ドラム部61とドーザ部62の両者は、ば
ね部材64及びショックアブソーバ65からなる連結部
材66により連結されている。この連結部材66は、ド
ラム部61が偏心回転した場合に生じる振動や力が、ド
ーザ部62に伝達されないようにするためのものであ
る。
【0072】ドラム部61は、回転軸67を中心として
回転される多孔性鉄板よりなる内ドラム68と、この内
ドラム68の周囲に設けられた外ドラム69とを有して
いるが、この内ドラム68も、前記二重構造の多孔性パ
イプ44a,44bと同様に、多孔性鉄板を二重構造と
し、その間に水分を漉す濾材R等を設けた構造とするこ
とが好ましい。
【0073】この内ドラム68内には、前記回転軸67
が突出され、この回転軸67の上部に回転板70が取り
付けられ、この回転板70からは、ばね部材71aを介
して昇降可能に垂下された掻きならし部材71と、ステ
イ72を介して位置固定に垂下されたヘラ部材73が設
けられている。
【0074】掻きならし部材71は、内ドラム68内に
投入された突き固め材料Wの上面を平滑にならすもので
あり、ヘラ部材73は、内ドラム68の内周面に付着し
た材料Wを掻き落とすとともに内ドラム68内で水分が
除去された材料Wを、後述の出口74より前記容器40
に向かって押し出すためのものである。
【0075】したがって、前記掻きならし部材71とヘ
ラ部材73とは、図16に示すように、垂直方向で高低
差hがあり、ヘラ部材73が内ドラム68の底部の材料
Wを容器40に押し出しているときには、掻きならし部
材71はばね部材71aが作用して後退し得るようにし
ている。
【0076】この内ドラム67には、図18に示すよう
に、遠心分離により水分が除去された土を、次の突き固
め容器40に送り出す出口74及び放出路77が底部に
設けられているが、この出口74には、シャッタドア7
5が設けられ、流体圧作動シリンダ76により開閉自在
とされ、また、放出路77の出口部分には、ホッパード
ア78が設けられている。
【0077】これらは、内ドラム67が回転していると
きには、いずれも閉鎖され、内部の土が外部に流出しな
いようになっている。
【0078】なお、この内ドラム67の出口74とは反
対側には、バランサ79(図18参照)が取り付けら
れ、回転時の振動の発生を防止している。ただし、この
バランサ79の取り付け位置は、個々のドラム部61に
より適宜設定される。
【0079】一方、外ドラム69は、非回転であり、内
ドラム68の外部にあって、主として内ドラム68内か
ら外部に飛散した水分を捕集する部分となっているが、
ここには、内ドラム68の外周面に付着した土を除去す
るように、内ドラム68に向けて突出されたブラシ80
と、内ドラム68の回転を停止させるブレーキ装置81
と、後述するドア等の開閉を行なう作動機構90が設け
られている。
【0080】このブレーキ装置81は、どのようなもの
でも良いが、本実施の形態では、油圧シリンダ装置81
aの先端にローラ81bを設け、内ドラム68側の外周
面に設けられたパッド部材68aの凹部内に嵌まり込む
ようになっている。
【0081】この外ドラム69により捕集された水は、
複数本の第1ドレンパイプd1 よりドーザ部62内のタ
ンク部82に一旦貯溜されるが、このドレン水は、タン
ク部82に連設された第2ドレンパイプd2 より、ドレ
ンバルブVを介して外部に放出するようにしている。
【0082】このドレンバルブVは、前記ホッパードア
78とともに同一の作動機構90により開閉される。
【0083】この作動機構90は、図18に示すよう
に、リンクーワイヤ機構であり、ホッパー部Hが下降し
たとき、地面等に押し付けられる第1リンク91と、こ
の第1リンク91の上下動により回動されるドレンバル
ブVの中心軸に連結された第2リンク92と、この第2
リンク92の他端に連結されたワイヤ93と、このワイ
ヤ93の他端が連結された第3リンク94と、この第3
リンク94が連結され、ばね部材95により常時上方に
付勢されるように外ドラム69に設けられた第4リンク
96と、中間リンク97とから構成されている。
【0084】この作動機構90は、ホッパー部Hがホッ
パー支持部60に沿って上昇すると、前記第1リンク9
1がばね部材91aの押下げ力により下降することにな
り、前記第2リンク92が反時計方向に回動してドレン
バルブVが閉じる。
【0085】この第2リンク92の回転力は、ワイヤ9
3を撓ませるのみで、第3リンク94には作用しない。
【0086】ところが、この第3リンク94には、ばね
部材95の力が作用し、第4リンク96を固定部材95
aに対して上方に引上げているので、中間リンク97も
引上げられ、ホッパードア78は放出路77を閉じてい
る。
【0087】前記ドラム部61を駆動する駆動部63
は、内ドラム68の底部に、前記回転軸67の軸線に沿
って伸延するように取り付けられた二重スリーブ100
を有している。この二重スリーブ100の内の外スリー
ブ100aは、プーリ101、ベルト102及びプーリ
103を介してモータM1 と連結され、このモータM1
を回転することにより内ドラム68を回転させるように
している。
【0088】一方、前記回転軸67も、モータM2 によ
りスプロケット及びチェーン104を介して回転され
る。この回転軸67は、前記掻きならし部材71とヘラ
部材73を内ドラム68内で回転しつつ軸方向に昇降さ
せるものであるために、当該回転軸67にはスプライン
105が形成され、モータM2 による回転力が伝達され
ると共に油圧シリンダ106により作動されるパンタグ
ラフ機構107により軸方向の昇降移動し得るように構
成されている。
【0089】次に、前記実施の形態の作用を説明する。
まず、走行台車Dを所定の作業現場に移動した後に、図
1に示す油圧シリンダ装置8を駆動し、作動アーム7を
介して支持枠6を垂直な状態に立てる。これにより本体
フレーム10も垂直状態となる。ただし、本体フレーム
10の下端が地面に当たるような場合には、高さ調節シ
リンダ9を動作して本体フレーム10の高さ調節を行な
う。
【0090】このようにして本体フレーム10が垂直状
態にセットされると、ホッパー支持部60の支柱60a
にホッパー部Hを取り付け、昇降装置を作動してホッパ
ー部Hが本体フレーム10の下方位置となるようにする
(図2の実線位置)。
【0091】この結果、図18に示す作動機構90の第
1リンク91が地面に当たり、ばね部材91aの押下げ
力に抗して上昇し、前記第2リンク92が時計方向に回
動してドレンバルブVが開く。
【0092】また、ホッパー支持部60の支柱60aに
位置固定的に設けられた突出部材60cに、第4リンク
96が衝突しないので、ばね部材95の押上力により第
4リンク96を上方に引き上げ、中間リンク97を介し
てホッパードア78が放出路77を閉じる。また、流体
圧作動シリンダ76の作動によりシャッタドア75が出
口74を閉鎖する。
【0093】この状態で、ホッパー部H内に、地下鉄工
事等の掘削作業により排出された土を、ベルトコンベア
あるいはバックホウ等により所定量投入し、暫く放置す
る。これにより水分が、内ドラム68の底部の第1ドレ
ンパイプd1 よりドーザ部62内のタンク部82に自然
落下し、第2ドレンパイプd2 より外部に排出される。
ただし、水分等の少ない土の場合には、直ちに次の作業
を行なう。
【0094】次に、モータM2 を所定時間回転する。こ
のモータM2 の回転は、スプロケット及びチェーン10
4を介して回転軸67に伝達され、当該回転軸67の回
転により頂部の掻きならし部材71がホッパー部H内の
土を略水平にならす。この掻きならしにより内ドラム6
8は、遠心分離しても偏心回転する虞れはない。
【0095】そして、モータM1 を回転すれば、プーリ
103、ベルト102,プーリ101及内スリーブ10
0bを介して内ドラム68が回転し、遠心分離を開始す
る。この内ドラム68の回転は、所定時間行なわれ、土
からある程度水分が除去されると、モータM1 の回転を
停止し、ブレーキ装置81を作動して内ドラム68の回
転を停止する。
【0096】次に、昇降装置を作動してホッパー部Hが
本体フレーム10の上方位置となるように移動させる。
【0097】このホッパー部Hの上昇により、作動機構
90が作動する。ホッパー部Hが上昇すると、前記第1
リンク91がばね部材91aの押下げ力により下降し、
前記第2リンク92が反時計方向に回動してドレンバル
ブVが閉じる。
【0098】一方、第3リンク94には、ばね部材95
の力が作用し、第4リンク96を固定部材95aに対し
て上方に引上げているので、中間リンク97も引上げら
れ、ホッパードア78は放出路77を閉じているが、こ
のホッパー部Hが上昇限に到達すれば、支柱60aに設
けられた突出部材60cに、第4リンク96が衝突し、
ばね部材95の押上力に抗して第4リンク96を下方に
下げられ、中間リンク97を介してホッパードア78が
放出路77を開放する。
【0099】そして、再度モータM2 を回転するととも
に油圧シリンダ106を作動し、パンタグラフ機構10
7により回転軸67を下降させ、また、流体圧作動シリ
ンダ76を作動してシャッタドア75が出口74を開放
する。
【0100】これにより掻きならし部材71とともにヘ
ラ部材73が回転しつつ下降し、水分が除去された土が
出口74から放出路77を通って排出され、前記内部フ
レーム11に設けられている固定放出路77aより容器
40の投入口41を通り、容器40内に投入される。
【0101】図19a〜d,図20a〜dはそれぞれ振
動手段と加圧手段の作動状態を示す概略縦断面図と概略
横断面図である。この場合、容器40は、図19a及び
図20aに示すように、ベルトコンベア部50の受け板
51上にベルト52を介して載置された下降位置にあ
り、振動手段20は、容器40内で上昇位置にある。
【0102】したがって、ホッパー部H内の土は、放出
路77を通り、容器40の投入口41から容器40内に
入り、突き固め可能な状態となる。
【0103】ただし、突き固め材料としては、前記土の
みに限定されるものではなく、場合によっては、当該土
にセメントや極めて少量の水を加えたり、紙あるいはビ
ニール等を混入することも可能であり、また、突き固め
た後の製品も固い物や軟らかい物とすることもできる
が、まず、土のみを使用する突き固めについて述べ、他
の場合にも言及する。
【0104】突き固めは、まず、振動手段20と加圧手
段23を駆動することにより行なう。これら両手段2
0,23の同時作動により、図19b及び図20bに示
すように、加圧板21が振動しつつ下降し、容器40内
の土が振動加圧されるが、このとき、容器40の投入口
41は、加圧板21の側部に設けられた閉塞板21aに
より閉鎖される。
【0105】振動手段20による振動加圧は、周期的に
行なわれるが、加圧手段23からの加圧力は、常時振動
手段20を介して加圧板21を加圧することになるの
で、振動手段20の上下振動は、ほとんど材料の突き固
めに供される。
【0106】また、この振動手段20による振動も、加
圧手段23による加圧も、内部フレーム11内での作用
反作用として作用するので、力のロスがなく、突き固め
は極めて強力なものとなる。
【0107】振動加圧が開始された当初は、低周波振動
が突き固め材料Wに加わり、材料W内では微粒子が微粒
子相互の隙間に入り込み、また、材料Wの内部の水分
は、多孔性パイプ44内に入り込み、材料Wの内部の水
分やガスも中心から除去されるので、突き固め容器本体
40内の材料Wは、驚くほどのスピードで体積を低減す
ることになる。
【0108】本実施の形態では、加圧手段23による加
圧力が、振動手段20の振動加圧による反力より大きい
ので、振動手段20の振動により材料Wの微粒子が微粒
子相互の隙間に入り込みを促進し、また一旦入り込んだ
微粒子が元に戻ろうとする力は封じ込められ、極めて短
時間の内に体積を低減することができ、突き固めのスピ
ード著しく高め、作業性が向上する。
【0109】このようにして、突き固めが最終段階とな
ると、振動手段20の振幅も次第に小さくなり、加圧手
段23による加圧板21の下降スピードも低減すること
になり、最終的には、振動手段20が加圧手段23によ
り押さえ込まれ、振動手段20は上下の振幅が零の状
態、つまり振動しない不作動状態となり、加圧手段23
の加圧によっても、容器40内の材料Wは変化しない状
態となる。図19c及び図20cに示す全体が均一に強
固に圧縮固化され、硬度の高い突き固め状態である。
【0110】突き固めが完了すると、図19d及び図2
0dに示すように、容器40は多孔性パイプ44ととも
に上昇する。この場合、多孔性パイプ44内には、かき
取り部材47が設けられ、外周には加圧板21が設けら
れているので、多孔性パイプ44内に入り込んだ土は、
かき取り部材47によりそぎ落とされ、また多孔性パイ
プ44の外に付着した土も加圧板21によりそぎ落とさ
れる。したがって、別途清掃作業を行なわなくても、こ
の装置の中心部分は常にクリーンな状態が保持される。
【0111】前記容器40の上昇により突き固められた
材料Wは、ベルトコンベア部50上に残されることにな
るので、このベルトコンベア部50を手動により移動す
れば、外部に搬出することができる。
【0112】なお、突き固め作業中に振動手段20によ
り発生した振動は、内外フレーム11,12及びガイド
ローラGを介して外部に伝達されるが、この内部フレー
ム11の振動は、クッション性及び反発力がともに優れ
た弾性支持部13により吸収されるので、運転は静かに
行なわれる。
【0113】また、低周波振動と加圧を同時に作用させ
て突き固めると、材料W内の微粒子が微粒子相互の隙間
に入り込み、材料W全体の体積を著しく低減するのみで
なく、突き固めにより形成されたもの(以下製品)が極
めて高い硬度を有するものとなることが実験により判明
している。
【0114】特に、本実施の形態のように、加圧手段2
3による加圧力が、振動手段20の振動加圧による反力
より大きいと、振動装置22が材料Wから受ける反力
も、この加圧手段23により材料Wの突き固めに利用さ
れるので、強力な突き固めが行なわれる。これは、最終
段階において材料に極めて大きな力が加わり、実験結果
から判断して材料自体の組成までも変化していると思わ
れるほど極めて堅く突き固められる。
【0115】しかも、突き固め製品は、全体が均一化し
た状態になるので、建築資材等として再利用可能で、例
えば、道路づくりあるいは河川の護岸工事の材料とし
て、あるいは魚礁形成の材料等に使用することができ
る。特に、このように振動を加えつつ加圧した製品は、
長期間水等に入れても内部に水が浸入しないことが判明
している(2〜3ケ月間水中に放置した後に、切断して
も内部に水が浸入していないことが判明)。したがっ
て、ゴミや灰の中に有害物質が含まれていても、この突
き固め方法によっては、これを封じ込めることもでき、
また内部に放射性物質を入れても放射能が外部に漏れ出
すこともない。
【0116】《実施例》7tの上下振動加圧力を有する
流体圧作動式の振動装置22を使用し、発生する振動の
周波数を20〜50Hzの低周波の範囲とし、振幅を
0.01〜5mmの範囲として、下記表1に示す資料を
突き固めた。加圧手段23の力は、10t、突き固め時
間は、1〜3分である。
【0117】そして、この突き固めた後の製品を28日
間水の中に放置した後に、圧縮強度を調べた結果、表1
に示す結果が得られた。
【0118】
【表1】
【0119】
【表2】
【0120】この表2からも明らかなように、本実施形
態による結果物である製品は、いずれも高い圧縮強度を
発揮することが判明した。比較例として通常のコンクリ
ートブロックについて述べれば、その圧縮強度は、1.
2〜1.5N/mm2 であるが、これの数倍ないし数十
倍の圧縮強度を発揮するものとなっている。
【0121】なお、本実験中、振動装置22の使用周波
数のより好ましい範囲は、22〜36Hzであり、振幅
は、0.02〜2mm程度であることが好ましいことが
判明している。
【0122】上述したものは、本発明の好ましい実施の
形態であるが、本発明は、この実施の形態のみに限定さ
れるものではなく、特許請求の範囲内で種々の変更が可
能である。例えば、前記実施の形態は、走行可能な台車
に突き固め装置を設置し、またこれにホッパーHも取り
付けたものであるが、本発明は、必ずしも台車に設置す
る必要はなく、またホッパーHも必須のものでもない。
前述した本体フレーム10部分のみでも突き固めは可能
である。
【0123】また、振動手段20の加圧板21は、1枚
のみであるが、場合によっては、複数枚使用しても良
く、さらに、容器の形状も水平断面矩形状をしている
が、この形状も三角形あるいは星形や円や惰円等種々の
形状のものを選択することが可能である。
【0124】加えて、ホッパー部内に設けられた掻きな
らし部材71とヘラ部材73は、いずれか一方により他
方の機能を持たせるようにしてもよい。
【0125】
【発明の効果】以上述べたように、本発明は、下記の効
果を奏する。
【0126】(1)請求項1に記載の発明では、縦型突
き固め装置において、突き固め材料を垂直に加振しつつ
加圧するので、円滑にかつ強力に突き固めることがで
き、製品も多岐に亘り利用することができる。
【0127】また、加圧手段が振動手段の振動加圧によ
る反力より大きな加圧力で振動手段を加圧すれば、より
強固な突き固めが可能となる。
【0128】(2)請求項2に記載の発明では、加圧手
段が振動手段を直接加圧するようにしたので、極めて強
力に突き固めることができる。
【0129】(3)請求項3に記載の発明では、突き固
め容器が、突き固め材料が投入されるときに受け板上に
載置され、突き固め後に、引き上げられるようにしたの
で、突き固めから搬出までが簡単にできる。
【0130】(4)請求項4に記載の発明では、突き固
め容器内に多孔性パイプを垂下したので、突き固め材料
の内部からも水分やガスが除去でき、突き固めが極めて
円滑にできる。
【0131】(5)請求項5に記載の発明では、前記多
孔性パイプ内にかき取り部材を設け、容器引き上げ時
に、多孔性パイプ内に入り込んだ突き固め材料をそぎ落
とすようにしたので、容器の清掃や、メンテナンスも容
易となる。
【0132】(6)請求項6に記載の発明では、振動手
段と加圧板とを連結する連結部材を先端に複数の脚部を
有するものにより形成したので、装置自体の強度が高ま
り、また、振動伝達も良好に行なわれ、突き固め状態も
向上する。
【0133】(7)請求項7に記載の発明では、本体フ
レームを内部フレームと外部フレームとから構成し、こ
の内外フレームを弾性支持部と案内手段とにより連結し
たので、突き固めた時に発生する騒音が少なく、静かに
突き固め作業ができ、防振性能の高いものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態を示す概略側面図
である。
【図2】 同実施の形態の使用状態を示す一部破断概略
側面図である。
【図3】 図2の概略平面図である。
【図4】 支持枠と本体フレームとを示す概略側面説明
図である。
【図5】 本体フレーム部分の概略水平断面図である。
【図6】 図5の要部拡大図である。
【図7】 図5の7−7線に沿う断面相当図である。
【図8】 図5の8−8線に沿う断面相当図である。
【図9】 振動手段の取り付け状態を示す要部断面図で
ある。
【図10】 連結部材を詳示した断面図である。
【図11】 連結部材の取り付け状態を示す平面図であ
る。
【図12】 突き固め容器を略示した一部破断概略斜視
図である。
【図13】 振動加圧中の力の伝達状態を示す説明図で
ある。
【図14】 多孔性パイプとかき取り部材を示す一部破
断概略斜視図である。
【図15】 ベルトコンベア部分の概略正面図である。
【図16】 ベルトコンベア部分の縦断面図である。
【図17】 ホッパー部の概略正面断面図である。
【図18】 ホッパー部が上昇限にある状態の概略側面
断面図である。
【図19】 振動手段と加圧手段の作動状態を示す概略
縦断面図である。
【図20】 振動手段と加圧手段の作動状態を示す概略
横断面図である。
【符号の説明】
10…本体フレーム、 11…内部フレーム、 12…外部フレーム、 13…弾性支持部、 20…振動手段、 20a…連結部材、 20b…基部、 20c…脚部、 21…加圧板、 22…振動装置、 23…加圧手段、 40…突き固め容器、 42…容器本体、 47…多孔性パイプ、 47a…かき取り部材、 51…受け板、 W…突き固め材料。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 突き固め容器(40)内に投入された突き固
    め材料(W)を垂直に加圧する加圧手段(23)と、前記突き
    固め材料(W)に上下振動を加える振動手段(20)とを有す
    る縦型突き固め装置において、 前記加圧手段(23)は、前記振動手段(20)の振動加圧によ
    る反力より大きな加圧力で当該振動手段(20)を加圧する
    ようにしたことを特徴とする縦型突き固め装置。
  2. 【請求項2】 前記加圧手段(23)は、前記振動手段(20)
    を直接加圧するようにしたことを特徴とする請求項1に
    記載の縦型突き固め装置。
  3. 【請求項3】 前記突き固め容器(40)は、前記振動手段
    (20)及び前記加圧手段(23)による前記突き固め材料(W)
    に対する加圧力を受ける受け板(51)上に昇降可能に載置
    されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の縦型突
    き固め装置。
  4. 【請求項4】 前記突き固め容器(40)は、容器本体(42)
    内に垂下されかつ前記振動手段(20)及び前記加圧手段(2
    3)による前記突き固め材料(W)の振動加圧時に、突き固
    め材料(W)内の水分やガスが内部に入り込むようにした
    1本もしくは複数本の多孔性パイプ(47)を有することを
    特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の縦型突き固
    め装置。
  5. 【請求項5】 前記多孔性パイプ(47)は、前記振動手段
    (20)の加圧板(21)と小許の間隙を介して挿通し、かつ内
    部にかき取り部材(47a)を有し、前記容器本体(42)と共
    に引き上げられるとき、当該多孔性パイプ(47)内外に付
    着した突き固め材料(W)をそぎ落とすようにしたことを
    特徴とする請求項4に記載の縦型突き固め装置。
  6. 【請求項6】 前記振動手段(20)は、前記加圧板(21)と
    連結部材(20a)を介して連結され、当該連結部材(20a)
    は、前記振動手段(20)に取り付けられる基部(20b)と、
    前記加圧板(21)上の複数の箇所に取り付けられる脚部(2
    0c)とを有していることを特徴とする請求項1〜5のい
    ずれかに記載の縦型突き固め装置。
  7. 【請求項7】 本体フレーム(10)を有し、この本体フレ
    ーム(10)の下部に設けられた受け板(51)上に昇降可能に
    突き固め容器(40)を載置し、当該突き固め容器(40)内に
    投入されかつ前記受け板(51)により支持された突き固め
    材料(W)を加圧手段(23)により加圧するとともに振動手
    段(20)により上下振動を加えるようにした縦型突き固め
    装置において、 前記本体フレーム(10)は、前記振動手段(20)が前記加圧
    手段(23)により内部で昇降するように設けられた内部フ
    レーム(11)と、この内部フレーム(11)を外部から覆うよ
    うに設けられた外部フレーム(12)とからなり、当該内部
    フレーム(11)と外部フレーム(12)との間には、内部フレ
    ーム(11)から外部フレーム(12)に伝達される振動を吸収
    する弾性支持部(13)と、両フレーム間の相対的移動変位
    を可能とする案内手段(G)が介在されていることを特徴
    とする縦型突き固め装置。
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