JP2000027149A - ケーソンの固定工法 - Google Patents

ケーソンの固定工法

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JP2000027149A
JP2000027149A JP10210347A JP21034798A JP2000027149A JP 2000027149 A JP2000027149 A JP 2000027149A JP 10210347 A JP10210347 A JP 10210347A JP 21034798 A JP21034798 A JP 21034798A JP 2000027149 A JP2000027149 A JP 2000027149A
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micropile
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steel pipes
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Tatsuo Miyake
達夫 三宅
Takeshi Sato
毅 佐藤
Masato Wada
眞郷 和田
Kazuhiro Tsurugasaki
和博 鶴ケ崎
Tamotsu Nagata
保 永田
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Toray Engineering Co Ltd
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Toyo Construction Co Ltd
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A10/00TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE at coastal zones; at river basins
    • Y02A10/11Hard structures, e.g. dams, dykes or breakwaters

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ケーソンを重力式構造物と杭基礎構造物との
特徴を併せ持つ構造に変えることにより、その耐震化、
耐高波浪化を図る。 【解決手段】 海底地盤3に造成した捨石マウンド4上
にケーソン1を据付けた後、その底盤を通して偏心拡径
ビットにより削孔しながら鋼管14を捨石マウンド4か
ら海底地盤3内に貫入させ、しかる後、鋼管14内に注
入機を挿入して、該注入機にセメントミルク、セメント
モルタル等の硬化剤を圧送し、この硬化剤の圧力で鋼管
14に予め設けた逆止弁を開いて、該硬化剤を鋼管11
の周りに吐出させ、この硬化剤の吐出を注入機を所定の
ピッチで移動させながら繰り返して、鋼管11の周りに
硬化層15を形成してマイクロパイル13を完成させ、
このマイクロパイル13の剛性および支持力でケーソン
1の転倒、滑動を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、岸壁、護岸、防波
堤、堤防等に用いられるケーソンを固定する工法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】岸壁、護岸、防波堤、堤防等に用いられ
るケーソンは、一般に海底に造成した捨石マウンド(基
礎マウンド)上に据付けられるが、従来は、単に捨石マ
ウンド上に載置するだけの重力式構造物となっていたた
め、その転倒および滑動に対する安定性は、専らケーソ
ンの自重と中詰材の重量とを合わせた総重量、およびケ
ーソン自体の大きさ(接地面積、断面積)に依存してい
た。
【0003】ところで、最近の阪神淡路大地震に際して
多くの岸壁の崩壊を招いたように、従来のケーソンで
は、転倒および滑動に対する安定性が不十分であること
が明らかとなった。また、護岸、岸壁等についても、地
震による揺れや津波による影響で転倒あるいは滑動する
虞れがあり、ケーソンの安定性(耐震性、耐波性)をい
かに経済的に高めるかが、重要な課題となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、新設の
ケーソンについては、重力式構造物としての延長上で対
策を図っていたため、ケーソンの大型化(大断面化)が
益々進み、その製作に多大の費用がかかるばかりか、そ
の据付けが面倒になって、コスト負担が著しく増大する
という問題があった。また、既設のケーソンについて
は、その前面に杭や矢板などの補強部材を打設するか、
その背面側の地盤を改良強化するかの対策にとどまって
おり、前者の場合には、捨石マウンドやその下地盤の性
状(硬さ)によってはそれらの打設が困難となり、ま
た、後者の場合には、既存の施設、建物等によるスペー
ス上の問題や振動騒音の問題が内在し、何れも根本的な
対策とはならないという問題があった。
【0005】本発明は、上記した従来の問題点に鑑みて
なされたもので、その目的とするところは、新設、既設
を問わずケーソンを重力式構造物と杭基礎構造物との特
徴を併せ持つ構造に変えることを可能にし、もってケー
ソンの耐震化、耐高波浪化に大きく寄与する、ケーソン
の固定工法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、海底の基礎マウンド上に据付けられたケ
ーソンの底盤を通して前記基礎マウンドまたはその下地
盤にマイクロパイルを打設して、該マイクロパイルをケ
ーソンと一体化するようにしたことを特徴とする。
【0007】マイクロパイルは、鋼管と該鋼管の周りの
硬化層とが一体となったもので、その剛性および支持力
がきわめて大きく、上記のように構成することで、該マ
イクロパイルがケーソンの転倒および滑動に対して大き
な抵抗となり、ケーソンの耐震性、耐波性が著しく向上
する。
【0008】本発明において、固定対象とするケーソン
は、新設と既設とを問わないもので、新設ケーソンを対
象する場合は、その内部に中詰材を充填する前にマイク
ロパイルを打設するようにし、既設ケーソンを対象とす
る場合は、中詰材を通してマイクロパイルを打設するよ
うにする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基いて説明する。
【0010】図1は、岸壁用新設ケーソン1に適用した
本発明の第1の実施の形態を示したものである。図1
は、完成後の岸壁の構造を示しており、ケーソン1は、
ここでは、予めサンドコンパクション工法により砂杭2
を打設することにより地盤改良された海底地盤3に造成
した捨石マウンド4上に据付けられており、その内部に
は中詰材5が充填されている。また、ケーソン1の背面
側には、該ケーソン1に沿って造成された断面三角形状
の裏込石層6とこの裏込石層6の背面側を広域に覆う埋
立土層7とからなる陸上部8が配置されている。
【0011】上記ケーソン1は、その底盤11に開けた
貫通孔12(図2)を通して捨石マウンド4および海底
地盤3に打設した複数のマイクロパイル13により位置
固定されている。各マイクロパイル13は、鋼管14と
この鋼管14の周りに形成された硬化層15とからなっ
ており、その鋼管14の上端部が、ケーソン1内に導入
されている。しかして、このケーソン1内に導入された
鋼管14の上端部は、図2に良く示されるように、貫通
孔12内に打設された前記硬化層15の一部と底盤10
上に打設された水中コンクリート層16とによりケーソ
ン1に対して固定されている。なお、17は前記貫通孔
12に予め装着された口金である。
【0012】マイクロパイルを打設する方法(以下、マ
イクロパイル打設工法という)としては、従来より種々
の方法があるが、例えば、特開平6−299544号公
報に記載の方法を採用することができる。この方法は、
図3に示すように、管壁の長手方向および周方向に複数
の逆止弁20を設けた管体21と先端に偏心拡径ビット
22を有する削孔ロッド23とを用意し、これらを、図
示を略す処理機に支持させて、始めに同図に示すよう
に管体21に削孔ロッド23を挿入して、該削孔ロッド
23の回転すなわち偏心拡径ビット22の回転により削
孔しながら管体21を地中に貫入させ、管体21を継ぎ
足しながらこれを所定深度まで貫入させた後、削孔ロッ
ド23を管体21から引抜いて、代わりに、同図に示
すように上下一対の膨出体24を有する注入機25を管
体21に挿入し、続いて、この注入機25に供給管26
を通じて、セメントモルタルやセメントミルクなどの硬
化剤を圧送し、前記逆止弁20を開いて管体21の周り
に硬化剤を吐出させて、硬化剤注入層27を管体21の
周りに形成するものである。
【0013】上記硬化剤注入層27の形成に際しては、
管体21内の所定の位置で注入機25の一対の膨出体2
4を膨出させて管体21内に圧力室28を形成した後、
供給管26を通じて注入機25に硬化剤を圧送する。す
ると、この硬化剤は、圧力室28に一旦流入した後、そ
の圧力で逆止弁20を開いて管体21の周りに吐出す
る。したがって、始めに、管体21の最深位置に注入機
25を挿入して硬化剤を吐出させた後、注入機25を所
定のピッチで引上げながら前記操作を繰り返すことで、
前記硬化剤注入層27は管体21に沿って断続的に形成
されるようになる。
【0014】本第1の実施の形態においては、上記した
マイクロパイル打設工法を、ケーソン1の底盤11に開
けた貫通孔12を通して実施する。この実施の段階は、
捨石マウンド4上に新設ケーソン1を据付けた後、その
内部に中詰材5を充填する前とするが、この段階ではケ
ーソン1の内部に水が充満している。
【0015】そして、上記マイクロパイル打設工法にお
ける管体21として逆止弁付きの鋼管14を用い、上記
した手順でケーソン1の底盤11に開けた貫通孔12を
通して、この鋼管14を捨石マウンド4から海底地盤3
内まで貫入させ、さらに、上記した手順で鋼管14の周
りに硬化剤を吐出させて硬化剤注入層27を形成する。
すると、この硬化剤注入層27は次第に硬化して硬化層
15に変質し、鋼管14と硬化層15とが一体となった
マイクロパイル13が完成し、その打設は終了する。な
お、鋼管14は、所定長さの鋼管単体を相互にねじ部を
螺合させて継ぎ足すことにより延長されているので、前
記マイクロパイル13の打設終了後は、最上部の鋼管単
体を逆方向に回してこれをケーソン1内で切離すように
する。
【0016】ここで、上記マイクロパイル打設工法の実
施に際しては、前記ケーソン1の底盤11の貫通孔12
内においても硬化剤の吐出を行うようにする。これによ
り該貫通孔12内にも硬化層15が形成され(図2)、
この部分においてケーソン1とマイクロパイル13とは
一体化される。また、本第1の実施の形態においては、
上記したマイクロパイル13の打設終了後、ケーソン1
の底盤11上に水中コンクリート層16(図2)を打設
する。この水中コンクリート層16の打設により、ケー
ソン1とマイクロパイル13とはより一層強固に一体化
される。マイクロパイル13は、前記したように鋼管1
4とその周りの硬質層15とが一体となって地中に埋込
まれているので、その剛性および支持力はきわめて大き
く、ケーソン1の転倒および滑動の大きな抵抗となる。
すなわち、この新設ケーソン1は重力式構造物としての
特徴に加え、杭基礎構造物としての特徴を持っており、
単に重力式構造物となっている従来のケーソンに比べて
著しく耐震性に優れたものとなる。換言すれば、本工法
を適用して固定したケーソン1は、同じ安定性を確保す
る場合、従来の重力式ケーソン1′(点線で示す)より
も大幅に小型形状(スリム)とすることができ、その
分、ケーソン1の製作コストが低減し、かつその据付け
も簡単となる。
【0017】なお、マイクロパイル打設工法としては、
逆止弁付きの鋼管の先端に使い捨てのカッタを装着し
て、該鋼管を回転させながら削孔して地中に貫入させ、
その後、直接鋼管内に硬化剤を圧送して、逆止弁から鋼
管の周辺に硬化剤を吐出させる方法もあり、上記マイク
ロパイル13の打設に際しては、このようなマイクロパ
イル打設工法を採用しても良いものである。この場合
は、カッタが消耗品となるので余分な費用がかかるが、
上記した注入機25を用いての作業が不要になるので、
施工時間の短縮を達成でき、トータルとしての施工コス
トは低減する。
【0018】図4は、防波堤用既設ケーソン31に適用
した本発明の第2の実施の形態を示したものである。な
お、前出図1に示した部分と同一部分には同一符号を付
している。本第2の実施の形態においては、ケーソン3
1内の中詰材5およびケーソン31の底盤32に強制的
に孔を開け、その孔を通して捨石マウンド4および海底
地盤3に複数のマイクロパイル33を打設する。各マイ
クロパイル33は、第1の実施の形態におけると同様、
鋼管34とこの鋼管34の周りに形成された硬化層35
とからなるが、ここでは、このマイクロパイル33の打
設のためのマイクロパイル打設工法として、例えば、特
開平9−71929号公報に記載の方法を採用する。
【0019】この方法では、先ず、前出図3に示した
と同じように、複数の逆止弁20を設けた管体21と先
端に偏心拡径ビット22を有する削孔ロッド23とを用
意し、これらを、図示を略す処理機に支持させて、削孔
ロッド23の回転すなわち偏心拡径ビット22の回転に
より管体21を地中に貫入させ、管体21を継ぎ足しな
がらこれを所定深度まで貫入させる。なお、この工程で
用いる管体21は、前記逆止弁20を有しないものであ
っても良い。
【0020】その後、上記管体21と削孔ロッド23と
を一緒に地中から引抜き、今度は、図5に示すように
該管体(逆止弁20付き)21内に、先端に噴射ノズル
36を有する注入ロッド37を挿入し、両者を処理機に
支持させて前記管体21の抜け跡としてのガイド穴38
に挿入する。そして、注入ロッド37の噴射ノズル36
を管体21の先端から突出させた状態を維持して、注入
ロッド37を回転させながらその噴射ノズル36からセ
メントミルクなどの硬化剤を周辺地盤に高圧噴射させ、
この高圧噴射を継続しながら注入ロッド37と管体21
とを一体的にガイド穴38内に貫入させる。すると、管
体21の周りには、周辺土砂と硬化剤との攪拌混合層
(一次注入層)39が大径に形成され、この攪拌混合層
39は管体21と注入ロッド37との下降に応じて次第
に下方へ拡大する。そして、管体21を所定深度貫入さ
せたら、注入ロッド37を管体21から引抜き、代わり
に、前出図3に示した注入機25を管体21に挿入
し、前記したと同じ手順で、この注入機25に供給管2
6を通じて、セメントモルタルやセメントミルクなどの
硬化剤を圧送し、この硬化剤を前記逆止弁20から管体
21の周りに吐出させて、該管体21に沿って二次注入
層40を形成する。
【0021】本第2の実施の形態においては、上記した
マイクロパイル打設工法を、既設ケーソン31内の中詰
材5と底盤32とを通して実施する。この場合、該マイ
クロパイル打設工法における管体21として逆止弁付き
の鋼管34を用い、上記した手順でこの鋼管34を捨石
マウンド4から海底地盤3内まで貫入させて一次注入層
39を形成し、さらに、前記注入機25を用いて二次注
入層40を形成する。すると、この一次注入層39と二
次注入層40とは、次第に硬化して硬化層35に変質
し、鋼管34と硬化層35とが一体となったマイクロパ
イル33が完成し、その打設は終了する。このマイクロ
パイル打設工法の実施に際しては、前記ケーソン31の
底盤32の貫通孔内においても硬化剤の吐出(二次注
入)を行うようにし、これにより該貫通孔内にも硬化層
35が形成され(図4)、この部分においてケーソン3
1とマイクロパイル33とは一体化される。
【0022】しかして、本第2の実施の形態において
は、マイクロパイル33を構成する硬化層35が、図5
に示した一次注入層39と二次注入層40との合体とな
っているので、鋼管21を支持する力はきわめて大き
く、既設ケーソン31の耐震性、耐波性は著しく向上す
る。しかも、一次注入層39は、硬化剤の高圧噴射によ
り大径に形成されるので、図4に示すように、複数のマ
イクロパイル33の打設を適宜の間隔で行うと、一次注
入層39同士が相互にラップして連続する硬化層35が
形成され、この結果、複数のマイクロパイル33が相互
に補強し合って著しく強度および支持力に優れたものと
なり、既設ケーソン31の耐震性、耐波性はより一層向
上するものとなる。
【0023】図6は、岸壁用の既設ケーソン41に適用
した本発明の第3の実施の形態を示したものである。な
お、本第3の実施の形態は、既設岸壁の増水深化を図る
べく実施されたものであるが、その実施に際して採用し
たマイクロパイル打設工法は、上記第2の実施の形態で
採用した方法(図5)と同じであるので、ここでは、前
出図4に示したマイクロパイル33の符号をそのまま用
いると共に、図1に示した部分と同じ部分には同一符号
を付すこととする。本第3の実施の形態においては、岸
壁を構成する既設ケーソン41内の中詰材5およびケー
ソン41の底盤42を通してマイクロパイル33を打設
する際、その硬化層35を捨石マウンド4と海底地盤3
とに広域に形成し、その一部を既設ケーソン41の前面
より海域B側へ食み出させるようにする。そして、マイ
クロパイル33を打設した後、既設ケーソン41の前面
側の海域B下に存在する捨石マウンド4の一部と海底地
盤3とを掘削し(掘削範囲を点線で示す)、水深を深く
する。この場合、前記したようにマイクロパイル33の
硬化層35が広域に形成されているので、該硬化層35
が土止めとして十分に機能し、これにより、特に土止め
の対策を施すことなく簡単に既設岸壁の増水深化を図る
ことができるようになる。
【0024】図7は、岸壁用の既設ケーソン41に適用
した本発明の第4の実施の形態を示したものである。な
お、本第4の実施の形態は、既設岸壁のかさ上げを図る
べく実施されたものであるが、その実施に際して採用し
たマイクロパイル打設工法は、上記第2の実施の形態で
採用した方法(図5)と同じであるので、ここでは、前
出図4に示したマイクロパイル33の符号をそのまま用
いると共に、図6に示した部分と同じ部分には同一符号
を付すこととする。本第4の実施の形態においては、岸
壁を構成する既設ケーソン41内の中詰材5およびケー
ソン41の底盤42を通してマイクロパイル33を打設
した後、既設ケーソン41をかさ上げして新たなケーソ
ン51とする。この場合、既設ケーソン41はマイクロ
パイル33の打設によりその耐震性が著しく向上してい
るので、これをかさ上げして新たなケーソン52として
も、その耐震性が損なわれることはない。
【0025】なお、上記第2乃至第3の実施の形態にお
ける硬化層35は、図4、6および7に示すように、捨
石マウンド4内で分断することなくケーソン41の底盤
42まで連続に形成してもよいことはもちろんである。
【0026】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明に係るケ
ーソンの固定工法によれば、剛性および支持力のきわめ
て大きいマイクロパイルがケーソンの転倒および滑動に
対して大きな抵抗となるので、ケーソンの耐震性、耐波
性が著しく向上し、ケーソンを大型に形成する必要がな
くなって、その製作コストが大幅に低減し、かつその据
付けも簡単となる。また、既設ケーソンの補強にも簡便
に適用できるので、既設ケーソンの耐震化、耐高波浪化
はもとより、既設岸壁の増水深化、あるいは既設岸壁、
既設護岸、既設堤防、既設堤防等のかさ上げ化にも容易
に対処でき、その利用価値は大なるものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】岸壁用新設ケーソンに適用した本発明の第1の
実施の形態を模式的に示す断面図である。
【図2】図1のA部を拡大して示す断面図である。
【図3】第1の実施の形態において採用したマイクロパ
イル打設工法を順を追って示す模式図である。
【図4】防波堤用既設ケーソンに適用した本発明の第2
の実施の形態を模式的に示す断面図である。
【図5】第1の実施の形態において採用したマイクロパ
イル打設工法を順を追って示す模式図である。
【図6】岸壁用の既設ケーソンに適用した本発明の第3
の実施の形態を模式的に示す断面図である。
【図7】岸壁用の既設ケーソンに適用した本発明の第4
の実施の形態を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
1 岸壁用新設ケーソン 3 海底地盤(下地盤) 4 捨石マウンド(基礎マウンド) 5 ケーソンの中詰材 6 裏込石層 7 埋立土層 11 ケーソンの底盤 12 底盤の貫通孔 13,33 マイクロパイル 14,34 鋼管 15,35 硬化層 31 防波堤用既設ケーソン 41 岸壁用既設ケーソン 51 かさ上げ後のケーソン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 和田 眞郷 大阪府大阪市中央区高麗橋4丁目1番1号 東洋建設株式会社内 (72)発明者 鶴ケ崎 和博 大阪府大阪市中央区高麗橋4丁目1番1号 東洋建設株式会社内 (72)発明者 永田 保 大阪府大阪市中央区高麗橋4丁目1番1号 東洋建設株式会社内 Fターム(参考) 2D018 BA12

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 海底の基礎マウンド上に据付けられたケ
    ーソンの底盤を通して前記基礎マウンドまたはその下地
    盤に複数のマイクロパイルを打設すると共に、該マイク
    ロパイルをケーソンと一体化することを特徴とするケー
    ソンの固定工法。
  2. 【請求項2】 ケーソンが、新設ケーソンであり、その
    内部に中詰材を充填する前にマイクロパイルを打設する
    ことを特徴とする請求項1に記載の工法。
  3. 【請求項3】 ケーソンが、既設ケーソンであり、中詰
    材を通してマイクロパイルを打設することを特徴とする
    請求項1に記載の工法。
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